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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023142928
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】浴室
(51)【国際特許分類】
   E04H 1/12 20060101AFI20230928BHJP
   A47K 4/00 20060101ALI20230928BHJP
   A47K 3/30 20060101ALI20230928BHJP
   E06B 3/30 20060101ALI20230928BHJP
   E06B 1/34 20060101ALI20230928BHJP
   E06B 1/36 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
E04H1/12 301
A47K4/00
A47K3/30
E06B3/30
E06B1/34 Z
E06B1/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022050065
(22)【出願日】2022-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】篠原 佑太
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼田 奈央
(72)【発明者】
【氏名】中山 清香
(72)【発明者】
【氏名】久保田 武徳
(72)【発明者】
【氏名】西部 亘正
(72)【発明者】
【氏名】松尾 郁実
【テーマコード(参考)】
2D132
2E011
2E014
2E025
【Fターム(参考)】
2D132FD01
2D132FH15
2D132FH17
2D132GA04
2D132GA11
2E011DA04
2E011DC00
2E011DD01
2E014AA03
2E014BA02
2E014BB06
2E025BA01
2E025BA06
2E025BC05
(57)【要約】
【課題】全体的な統一感を得やすくした浴室を提供すること。
【解決手段】浴室1は、浴室1の開口部110に設けられる建具2と、浴室1内に配置される浴室内備品3と、を備え、建具2と浴室内備品3とは、同一の色又は模様が設けられる。建具2は、開口部110に沿って配置される枠体4と、枠体4の内側に配置される障子5と、を有し、枠体4及び障子5の框50に設けられた塗装面400、500、と、浴室内備品3に設けられた塗装面600、700とは、同一の色又は模様を有することが好ましい。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴室の開口部に設けられる建具と、
前記浴室内に配置される浴室内備品と、を備え、
前記建具と前記浴室内備品とは、同一の色又は模様が設けられる、浴室。
【請求項2】
前記建具は、前記開口部に沿って配置される枠体と、
前記枠体の内側に配置される障子と、を有し、
前記枠体及び前記障子の框に設けられた塗装面と、前記浴室内備品に設けられた塗装面とは、同一の色又は模様を有する、請求項1に記載の浴室。
【請求項3】
前記建具は、前記開口部に沿って配置される枠体と、
前記枠体の内側に配置される障子と、を有し、
前記枠体及び前記障子の框に設けられた印刷面と、前記浴室内備品に設けられた印刷面とは、同一の色又は模様を有する、請求項1に記載の浴室。
【請求項4】
前記建具は、前記開口部に沿って配置される枠体と、
前記枠体の内側に配置される障子と、を有し、
前記障子は、前記枠体の上部で左右方向に延びる上框、前記枠体の下部で左右方向に延びる下框、及び、前記上框及び前記下框を接続する一対の縦框を有する框と、を有し、
前記浴室内備品は、上下方向に延びる縦部材及び左右方向に延びる横部材を有し、
前記縦框の見付寸法及び前記縦部材の見付寸法、前記上框の見付寸法及び前記横部材の見付寸法、及び前記下框の見付寸法及び前記横部材の見付寸法の少なくともいずれかは、同一に構成される、請求項1~3のいずれか1項に記載の浴室。
【請求項5】
前記框の見込寸法及び前記浴室内備品の見込寸法は、同一に構成される、請求項4に記載の浴室。
【請求項6】
前記浴室内備品は、シャワーフェンス及びタオル掛けのいずれか又は両方を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の浴室。
【請求項7】
前記建具は、引違戸である、請求項1~6のいずれか1項に記載の浴室。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか1項に記載の浴室と、
前記浴室に隣接して配置される脱衣室と、を備え、
前記脱衣室には、前記建具と同一の色又は模様が設けられた脱衣室備品が配置される、浴室脱衣室ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、浴室に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、浴室内のデザインに統一感をもたせるため、浴室の内部の備品や浴槽、床パン部等に同一の樹脂部材を用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-120283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
浴室の出入り口や窓等の開口部に配置される建具は、浴室とは別に設計されて設けられるので、浴室内の備品との統一が図られていなかった。建具と浴室内備品との印象が異なっていると、浴室内備品のみ調和させても全体としての統一感が得にくい場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、浴室の開口部に設けられる建具と、前記浴室内に配置される浴室内備品と、を備え、前記建具と前記浴室内備品とは、同一の色又は模様が設けられる、浴室に関する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本実施形態の浴室を示す正面図である。
図2】本実施形態の浴室を背面側から視た斜視図である。
図3】本実施形態の引違戸の縦断面図である。
図4】本実施形態の引違戸の横面図である。
図5A】本実施形態の外障子の正面図である。
図5B】本実施形態の外障子の側面図である。
図6A】本実施形態のシャワーフェンスの正面図である。
図6B】本実施形態のシャワーフェンスの側面図である。
図7A】本実施形態のタオル掛けの正面図である。
図7B】本実施形態のタオル掛けの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図2に示すように、本実施形態では、住宅等の建物に、浴室1と、脱衣室120と、を有する浴室脱衣室ユニット130が配置される。図1及び図2に示すように、浴室1は、浴室空間100と、開口部としての出入口開口部110とにより構成される。出入口開口部110の外には、脱衣室120が配置され、浴室1に隣接している。浴室1は、建具としての引違戸2と、浴槽104と、水栓105と、シャワー106と、浴室内備品3と、を有する。
【0008】
図2は、浴室空間100を浴室1の内側から出入口開口部110側を見た位置での斜視図である。浴室空間100は、図2に示すように、天井パネル101と、床パネル102と、壁面パネル103と、を有し、一方が出入口開口部110として開放された略立方体状の空間である。天井パネル101は、浴室空間100の天面に配置される。床パネル102は、天井パネル101に対向して浴室空間100の底面に配置され、不図示の排水口等が設けられる。壁面パネル103は、天井パネル101と床パネル102との間を上下方向に接続する。壁面パネル103は、浴室空間100の奥側に配置される背面パネル103aと、背面パネル103aの正面視における左側の端部から手前側へ延びるように配置される左側側面パネル103bと、背面パネル103aの正面視における右側の端部から手前側へ延びるように配置される右側側面パネル103cと、を有する。本実施形態の説明において、出入口開口部110が配置される側を手前と言い、手前側に対向する側を奥側と言う。浴室空間100は、出入口開口部110を介して脱衣室120へ繋がっている。
【0009】
浴槽104は、浴室空間100内に配置され、湯水を貯水可能な水槽である。水栓105は、左側側面パネル103bに取り付けられる。水栓105は、浴室1外に配置されている不図示の配管に接続されて湯水の吐水及び止水を行う蛇口である。シャワー106は、水栓105から接続されるシャワー管106aと、シャワー管106aの先端に配置されるシャワーヘッド106bと、を有する。水栓105及びシャワー106は、浴槽104の手前に配置されており、浴槽104の手前側の床パネル102が身体等を洗う洗い場の空間となっている。水栓105及びシャワー106は、同一の色を有するように塗装されている。
【0010】
引違戸2は、出入口開口部110に設けられ、浴室空間100と脱衣室120等の浴室空間100の外の空間とを開閉可能に仕切る。引違戸2は、枠体4と、障子5と、を有する。
【0011】
枠体4は、図1に示すように出入口開口部110に沿って配置され、上枠41、下枠42及び左右一対の縦枠43により矩形に枠組みされている。上枠41、下枠42及び左右一対の縦枠43は、アルミ製の型材である。上枠41は、枠体4の上部において左右方向に延びる長尺状に形成される。下枠42は、枠体4の下部において左右方向に延びる長尺状に形成される。一対の縦枠43は、上枠41及び下枠42の左右方向の両端部において上下方向に延びる。枠体4は、例えば電着塗装により塗装された塗装面400を有する。本明細書において左右方向とは、正面から視た場合の左右を言う。
【0012】
上枠41は、図3に示すように、浴室側X1に設けられる上枠浴室側呑み込み部411と、脱衣室側X2に設けられる上枠脱衣室側呑み込み部412と、上枠上面部413と、レール部材414と、を有する。上枠浴室側呑み込み部411及び上枠脱衣室側呑み込み部412は、見込方向に隣り合って並んで配置され、下方に向けて開放する枠状に形成される。上枠浴室側呑み込み部411及び上枠脱衣室側呑み込み部412の間に、後述する障子5の上框51が配置される。上枠上面部413は、上枠浴室側呑み込み部411及び上枠脱衣室側呑み込み部412の間で、天井パネル101に沿って延びる面である。レール部材414は、上枠上面部413の下面に配置され、後述する戸車530を移動可能に保持する部材である。
【0013】
下枠42は、図3に示すように、下枠本体421と、下枠本体421の上方側に配置される下枠スロープ部材422と、を有する。下枠本体421及び下枠スロープ部材422は、いずれも、左右方向に延びる長尺状に形成されると共に、見込方向に所定長さ延びる。
【0014】
一対の縦枠43は、図4に示すように、浴室側X1に設けられる縦枠浴室側呑み込み部431と、脱衣室側X2に設けられる縦枠脱衣室側呑み込み部432と、を有する。縦枠浴室側呑み込み部431及び縦枠脱衣室側呑み込み部432は、見込方向に隣り合って並んで配置され、枠体4の内周側に向けて開放する枠状に形成される。縦枠浴室側呑み込み部431及び縦枠脱衣室側呑み込み部432の間に、後述する障子5の戸先框54が配置される。
【0015】
障子5は、図3に示すように、枠体4の内側に、左右方向に移動可能に配置され、出入口開口部110を開閉する。障子5は、外障子510と、内障子520と、戸車530と、を有する。図4に示すように、脱衣室側X2から浴室1を見る方向を正面と考えた場合に、外障子510は、浴室X1側に配置され、内障子520は、脱衣室側X2に配置される。障子5の框50は、アルミ製の型材により構成され、枠体4と同一の色を有するように塗装された塗装面500を有する。障子5は、框50と、面材55と、戸車保持部材56と、を有する。框50は、枠体4に沿って四角に枠組みされる。
【0016】
図5Aは、外障子510のみを示す正面図である。外障子510と内障子520とは左右対称に構成されており、外障子510の寸法に関する説明は、内障子520の寸法についても同様である。外障子510の框50は、細幅で長尺状の上框51と、下框52と、一対の縦框としての召合せ框53及び戸先框54と、を有する。上框51は框50の上部で、下框52は框50の下部で左右方向に延びる。召合せ框53は、上框51及び下框52の枠体4における左右方向の中央側に配置される端部を接続する。外障子510の召合せ框53の脱衣室側X2には、気密部材57が設けられている。戸先框54は、上框51及び下框52の枠体4における縦枠43側に配置される端部を接続する。上框51及び戸先框54は、枠体4の内側に呑み込まれるように枠体4内に配置されており、正面視では視認されない。
【0017】
内障子520の框50は、細幅で長尺状の上框51、下框52と、召合せ框53と、一対の縦框としての召合せ框53及び戸先框54と、を有する。上框51は框50の上部で、下框52は框50の下部で左右方向に延びる。召合せ框53は、上框51及び下框52の枠体4における左右方向の中央側に配置される端部を接続する。内障子520の召合せ框53の浴室X1側には、気密部材57が設けられている。戸先框54は、上框51及び下框52の枠体4における縦枠43側に配置される端部を接続する。上框51及び戸先框54は、枠体4の内側に呑み込まれるように枠体4内に配置されており、正面視では視認されない。
【0018】
戸車530は、図3に示すように、外障子510及び内障子520の上框51の上面側に接続される。戸車530は、上枠41に設けられたレール部材414内を転動する戸車本体531と、戸車本体531及び障子5を接続し、障子5側に配置される接続部532と、を有する。
【0019】
面材55は、框50の内周側に配置される板状の部材であり、本実施形態ではガラスである。面材55は、樹脂製であってもよい。
【0020】
戸車保持部材56は、図3に示すように、上框51の上面に配置され、上方に向かって開放された断面視略コの字状の部材である。コの字状の凹部の中に、戸車530の接続部532が配置される。
【0021】
浴室内備品3は、浴室1の内部に配置される備品や設備を広く含む概念である。浴室内備品3は、特定の物に限定されないが、シャワーフェンス6及びタオル掛け7を例として以下に説明する。浴室内備品3には、引違戸2と同一の色が設けられる。
【0022】
シャワーフェンス6は、図1及び図2に示すように、浴槽104と引違戸2との間にある衝立である。シャワーフェンス6は、長方形の板状の部材である。シャワーフェンス6は、長手方向の一方の側縁が、左側側面パネル103bに接して配置され、床パネル102から天井パネル101まで延びている。シャワーフェンス6は、枠体60と、面材65と、を有する。
【0023】
枠体60は、横部材としての上枠61、横部材としての下枠62、及び縦部材としての左右一対の縦枠63により矩形に枠組みされている。上枠61、下枠62及び左右一対の縦枠63は、アルミ製の型材であり、引違戸2の枠体4の塗装面400及び障子5の框50に設けられた塗装面500と同一の色で塗装された塗装面600を有する。上枠61は、枠体60の上部において正面視左右方向に延びる長尺状に形成される。下枠62は、枠体60の下部において正面視左右方向に延びる長尺状に形成される。一対の縦枠63は、上枠61及び下枠62の左右方向の両端部において上下方向に延びる。ここで、シャワーフェンス6の正面とは、引違戸2側から浴槽104側に向かうようにしてシャワーフェンス6に対峙することで見える面である。
【0024】
図5A及び図6Aに示すように、引違戸2の召合せ框53の見付寸法W1と、シャワーフェンス6の縦枠63の見付寸法W11は、同一に形成される。見付寸法とは、障子5及びシャワーフェンス6の正面から視た場合に面の延びる方向に沿う寸法を言う。ここで、同一の寸法とは、製造上及び施工上発生する誤差の範囲を含んでよい。図5A及び図6Aに示すように、上框51の見付寸法、すなわち上框51の脱衣室側X2又は浴室側X1から視て上下に延びる面の見付寸法W2は、シャワーフェンス6の上枠61の正面視で上下に延びる見付寸法W12と同一である。下框52の見付寸法、すなわち下框52の脱衣室側X2又は浴室側X1から視て上下に延びる面の見付寸法W3は、シャワーフェンス6の正面視で上下に延びる下枠62の見付寸法W13と同一に構成される。
【0025】
図5B及び図6Bに示すように、障子5の縦框である召合せ框53及び戸先框54、上框51、下框52は、いずれも同じ見込寸法を有している。シャワーフェンス6の枠体60における上枠61、下枠62、縦枠63は、いずれも同じ見込寸法を有している。框50の見込方向の見込寸法D1は、シャワーフェンス6の見込方向の見込寸法D11と同一である。見込方向とは、障子5及びシャワーフェンス6の奥行方向の寸法である。同一の寸法とは、製造上及び施工上発生する誤差の範囲を含んでよい。
【0026】
面材65は、枠体60の内周側に保持されるガラスである。面材65は、樹脂製であってもよい。
【0027】
タオル掛け7は、天井パネル101から下方に下垂する枠状の部材である。タオル掛け7は、右側側面パネル103cからタオル74を掛けることが可能な分の隙間を空けて、右側側面パネル103cに沿って配置される。タオル掛け7は、横部材としての上枠71、横部材としての下枠72、及び縦部材としての左右一対の縦枠73により矩形に枠組みされている。上枠71、下枠72及び左右一対の縦枠73は、アルミ製の型材であり、引違戸2の枠体4の塗装面400及び障子5の框50に設けられた塗装面500、並びにシャワーフェンス6の塗装面600と同一の色で塗装された塗装面700を有する。上枠71は、タオル掛け7の上部において正面視左右方向に延びる長尺状に形成される。下枠72は、タオル掛け7の下部において正面視左右方向に延びる長尺状に形成される。一対の縦枠73は、上枠71及び下枠72の左右方向の両端部において上下方向に延びる。ここで、タオル掛け7の正面とは、右側側面パネル103cに向かうようにしてタオル掛け7に対峙することで見える面である。
【0028】
図5A及び図7Aに示すように、引違戸2の召合せ框53の見付寸法W1と、タオル掛け7の縦枠73の見付寸法W21は、同一に形成される。同一の寸法とは、製造上及び施工上発生する誤差の範囲を含んでよい。図5A及び図7Aに示すように、上框51の見付寸法、すなわち上框51の脱衣室側X2又は浴室側X1から視て上下に延びる面の見付寸法W2は、図7Aに示すように、タオル掛け7の上枠71の正面視で上下に延びる見付寸法W22と同一である。下框52の見付寸法、すなわち下框52の脱衣室側X2又は浴室側X1から視て上下に延びる面の見付寸法W3は、図7Aに示すように、タオル掛け7の正面視で上下に延びる下枠72の見付寸法W23と同一である。
【0029】
図5B及び図7Bに示すように、框50の見込方向の見込寸法D1は、タオル掛け7の見込方向の見込寸法D21と同一である。タオル掛け7の上枠71、下枠72、縦枠73は、いずれも同じ見込寸法を有している。同一の寸法とは、製造上及び施工上発生する誤差の範囲を含んでよい。
【0030】
引違戸2の框50、シャワーフェンス6の枠体60及びタオル掛け7の見付寸法W1、W2、W3、W11、W12、W13、W21、W22、W23及び見込寸法D1、D11、D21の範囲は、例えば15~20mmを例示できるがこれに限定されない。色や柄等の出材によって、適宜変更が可能である。
【0031】
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。浴室1を、浴室1の出入口開口部110に設けられる引違戸2と、浴室1内に配置される浴室内備品3と、を含んで構成した。引違戸2と浴室内備品3とに、同一の色又は模様が設けた。これにより、出入口開口部110から浴室1内まで全体的な統一感を得ることができる。出入口開口部110の外側から見ても、浴室1内に向けて連続的な一体感を得ることができ、外観の印象が向上する。
【0032】
本実施形態によれば、引違戸2を、出入口開口部110に沿って配置される枠体4と、枠体4の内側に配置される障子5と、を含んで構成した。枠体4及び障子5の框50に設けられた塗装面400、500と、シャワーフェンス6やタオル掛け7に設けられた塗装面600、700とを、同一の色を有するように構成した。これにより、浴室1内に配置される枠状の構造物の間に統一感が形成され、枠状の形状を合わせたデザイン状の統一感が生じる。これにより、外観の印象が一層向上する。
【0033】
本実施形態によれば、引違戸2を、出入口開口部110に沿って配置される枠体4と、枠体4の内側に配置される障子5と、を含んで構成した。障子5を、枠体4の上部で左右方向に延びる上框51、枠体4の下部で左右方向に延びる下框52、及び、上框51及び下框52を接続する一対の縦框53を有する框50と、を含んで構成し、シャワーフェンス6やタオル掛け7等の浴室内備品3を、上下方向に延びる縦枠63、73、及び左右方向に延びる上枠61、71、下枠62、72を含んで構成した。召合せ框53の見付寸法及び縦枠63、73の見付寸法、上框51の見付寸法及び上枠61、71の見付寸法、及び下框52の見付寸法及び下枠62、72の見付寸法の少なくともいずれかを、同一に構成した。これにより、浴室1に入る前に引違戸2に面して正面から見た場合に、使用者に視認される引違戸2、シャワーフェンス6等の枠状の部材の見付寸法が合っているので、浴室1全体のデザインの統一感が認識され、外観の印象が一層向上する。
【0034】
本実施形態によれば、框50の見込寸法及びシャワーフェンス6及びタオル掛け7の見込寸法を同一に構成した。これにより、浴室1を見た場合に、使用者に視認される引違戸2、シャワーフェンス6等の枠状の部材の見込寸法が合っているので、浴室1全体のデザインの統一感が認識され、外観の印象が一層向上する。上述の見付方向に合わせて見込方向の寸法も合っているので、浴室1を見渡しても引違戸2、シャワーフェンス6、タオル掛け7等の浴室内備品3の見付及び見込の両方が同じであることが視認され、浴室1全体の出材の統一感が強調して認識され、外観の印象が一層向上する。
【0035】
本実施形態によれば、浴室内備品3を、シャワーフェンス6及びタオル掛け7の両方を含んで構成した。これにより、枠や長尺状の部材を有する浴室内備品3の間で外観の印象を統一することができる。枠や長尺状の部材は、浴室1に占める面積や長さが大きくなりやすいため、少ない数の浴室内備品3の外観を共通化させることで、浴室1全体の印象に大きく寄与する。
【0036】
本実施形態によれば、建具を、引違戸2により構成した。これにより、引違戸2を含めた浴室1全体の外観を統一的にすることができる。
【0037】
本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、本開示の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本開示に含まれる。上記実施形態では、枠体4の塗装面400、障子5の塗装面500、シャワーフェンス6の塗装面600、タオル掛け7の塗装面700は、電着塗装により行われたことを説明したが、これに限られない。枠体4、障子5及びシャワーフェンス6やタオル掛け7等の浴室内備品3は、印刷により表面に色や柄を設けられてもよい。この場合枠体4は印刷面400Aを、障子5は印刷面500Aを、シャワーフェンス6は印刷面600Aを、タオル掛け7は、印刷面700Aを有する。印刷する色や柄は限定されない。例えば、木目調の柄にしたい場合、下地を塗料にて塗装した後、曲面印刷等で木目の柄を表面に印刷してよい。印刷の後、透明な塗料で上塗りを行ってよい。
【0038】
上記実施形態では、引違戸2と浴室内備品3とに同一の色が設けられる例について説明した。しかし、同一の模様が設けられてもよい。模様は特に限定されないが、木目調の模様や、大理石模様等であってもよい。また、引違戸2と浴室内備品3とに同一の色又は模様が設けられていれば、塗装や印刷に限定されない。アルミ合金に研磨処理を行って光輝アルミ合金の地色をそのまま生かすことで、引違戸2と浴室内備品3とを同一の色に構成してもよい。
【0039】
また、上記実施形態では、縦框53のうちの召合せ框53の見付寸法W1、上框51の見付方向の見付寸法W2、下框52の見付方向の見付寸法W3のすべてが、シャワーフェンス6及びタオル掛け7のそれぞれ縦枠63、73の見付寸法W11、W21、上枠61、71の見付寸法W12、W22、下枠62、72の見付寸法W13、W23のいずれもと同一である例を説明した。しかし、浴室内備品3の寸法と寸法が同一に構成される部分が、召合せ框53のみ、又は上框51のみ、下框52のみ、又はいずれかの組み合わせ等、部分的に同一に構成されていてもよい。
【0040】
同様に、上記実施形態では、縦框53のうちの召合せ框53、上框51、下框52の見込方向の寸法すべてが同一で、シャワーフェンス6やタオル掛け7においても上枠61、71、下枠62、72、縦枠63、73の見込方向の寸法すべてが同一の例を説明した。しかし、これらの内の一部が他の部分と見込み方向が異なる場合であっても、障子5の框50の見込寸法D1と、シャワーフェンス6の見込寸法D11及びタオル掛け7の見込寸法D21の一部に同じ部分があるように構成してもよい。
【0041】
また、引違戸2の見付方向の寸法のみが浴室内備品3の寸法と同一で、見込方向の寸法が異なっていてもよい。逆に、見込方向の寸法のみが同一で、見付方向の寸法が異なっていてもよい。
【0042】
シャワーフェンス6は、上記実施形態では、矩形に枠組みされた枠体60内に面材65が配置された形状を例に説明したが、これに限られない。例えば、枠体内に配置された面材の表面に、格子状に組まれた縦桟及び横桟を配置し、シャワーフェンスを格子状に形成してもよい。シャワーフェンスには、格子状の縦桟及び横桟ではなく、複数の縦桟を左右方向に隣接して配置する縦格子や、複数の横桟を上下方向に隣接して配置する横格子等、所望のデザインに応じて枠体や桟を配置してよい。この際、枠体や桟の寸法を、框の寸法と合わせることで、外観の統一性が図られる。
【0043】
タオル掛け7は、上記実施形態では、天井パネル101から下垂した配置を例に説明したが、これに限られない。例えば、タオル掛け7を壁面パネル103に接続されるように配置してもよい。
【0044】
浴室内備品3として、シャワーフェンス6又はタオル掛け7のいずれかのみを含んでいてもよい。浴室内備品3が、シャワーフェンス6やタオル掛け7以外の備品を含んでもよい。シャワーフェンス6やタオル掛け7以外の浴室内備品3としては、例えば、鏡の枠部と建具との色又は模様を同一に構成したり、鏡の枠部の寸法を框50の各部の寸法と同一にするように構成してもよい。さらに、シャワー106のシャワー管106aの外径の寸法や、浴室1内に取り付ける手すりや棚の寸法、色や模様等を同一に構成してもよい。浴室内備品として、框と同様のアルミ型材であれば、外観の統一性に大きく寄与できるので好ましい。
【0045】
上記実施形態では、建具として引違戸2を例に説明した。しかし、建具は、引違戸に限定されず、折れ戸や片引き戸で開き戸であってもよい。建具の種類は限定されない。
【0046】
上記実施形態では、建具と浴室内備品とに同一の色又は模様が設けられる例について説明した。しかし、浴室1と脱衣室120とを有する浴室脱衣室ユニット130において、脱衣室120に脱衣室備品3Aが配置されていてもよい。脱衣室備品3Aは、例えば上記説明した浴室内備品3であるタオル掛けと同様の構成を有してよく、例えば枠状のタオル掛けや、手すり等であってよい。脱衣室備品3Aが引違戸2の框50と同一の色又は模様や、見付寸法、見込寸法等を有することにより、浴室1と脱衣室120全体の外観や雰囲気を統一的に構成することができる。
【符号の説明】
【0047】
1 浴室、 2 引違戸(建具)、 3 浴室内備品、 3A 脱衣室備品、 4 枠体、 5 障子、 6 シャワーフェンス、 7 タオル掛け、 50 框、 51 上框、 52 下框52 召合せ框(縦框)、 54 戸先框(縦框)、 61 上枠(横部材)、 62 下枠(横部材)、 63 縦枠(縦部材)、 71 上枠(横部材)、 72 下枠(横部材)、 73 縦枠(縦部材)、 110 出入口開口部(開口部)、 400、500、600、700 塗装面、 400A、500A、600A、700A 印刷面
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B