(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023142973
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】通知方法、プログラム、通知システム、及び通知機器
(51)【国際特許分類】
G06F 3/16 20060101AFI20230928BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230928BHJP
【FI】
G06F3/16 690
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022050130
(22)【出願日】2022-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】浅井 沙良
(72)【発明者】
【氏名】岡島 和志
(72)【発明者】
【氏名】黒山 和宏
(72)【発明者】
【氏名】占部 裕樹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA21
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザが通知を把握しやすくなるようにすること。
【解決手段】通知方法は、通知機器2から通知される情報の元となる情報元機器3又は情報元サービス4から、発生したイベントに関するイベント情報を取得する。また、この通知方法は、取得したイベント情報が複数である場合に、複数のイベント情報のうち、所定の条件を満たす2以上のイベント情報がそれぞれ示す2以上のイベントの内容を簡略化した簡略化イベントを生成する。また、この通知方法は、簡略化イベントの内容を示す通知情報を通知機器2に出力させる指示を、通知機器2に出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通知機器から通知される情報の元となる情報元機器又は情報元サービスから、発生したイベントに関するイベント情報を取得し、
取得した前記イベント情報が複数である場合に、複数の前記イベント情報のうち、所定の条件を満たす2以上の前記イベント情報がそれぞれ示す2以上の前記イベントの内容を簡略化した簡略化イベントを生成し、
前記簡略化イベントの内容を示す通知情報を前記通知機器に出力させる指示を、前記通知機器に出力する、
通知方法。
【請求項2】
前記所定の条件は、2以上の前記イベント情報の元となる前記情報元機器又は前記情報元サービスと、2以上の前記イベントのカテゴリとの少なくとも一方が同じであることを含む、
請求項1に記載の通知方法。
【請求項3】
前記所定の条件は、2以上の前記イベントの発生した時間帯が同じであることを含む、
請求項1又は2に記載の通知方法。
【請求項4】
前記所定の条件は、2以上の前記イベントの通知対象が同じであることを含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の通知方法。
【請求項5】
前記所定の条件は、2以上の前記イベントを通知する前記通知機器が同じであることを含む、
請求項1~4のいずれか1項に記載の通知方法。
【請求項6】
2以上の前記イベントの内容を1つの概要で示す前記簡略化イベントを生成する、
請求項1~5のいずれか1項に記載の通知方法。
【請求項7】
2以上の前記イベントの内容を羅列して示す前記簡略化イベントを生成する、
請求項1~5のいずれか1項に記載の通知方法。
【請求項8】
2以上の前記イベントの内容を数で示す前記簡略化イベントを生成する、
請求項1~5のいずれか1項に記載の通知方法。
【請求項9】
2以上の前記イベントの内容のうち、優先度の高い前記イベントの内容を強調して示す前記簡略化イベントを生成する、
請求項1~5のいずれか1項に記載の通知方法。
【請求項10】
1以上のプロセッサに、
請求項1~9のいずれか1項に記載の通知方法を実行させる、
プログラム。
【請求項11】
通知機器から通知される情報の元となる情報元機器又は情報元サービスから、発生したイベントに関するイベント情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記イベント情報が複数である場合に、複数の前記イベント情報のうち、所定の条件を満たす2以上の前記イベント情報がそれぞれ示す2以上の前記イベントの内容を簡略化した簡略化イベントを生成する処理部と、
前記簡略化イベントの内容を示す通知情報を前記通知機器に出力させる指示を、前記通知機器に出力する指示出力部と、を備える、
通知システム。
【請求項12】
請求項11に記載の通知システムからの前記通知情報の出力の指示を取得する指示取得部と、
前記指示取得部が指示を取得すると前記通知情報を出力する通知出力部と、を備える、
通知機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報元機器又は情報元サービスからイベントに関するイベント情報を取得した場合に、通知機器からイベントの内容を示す通知情報を出力させる通知方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、音声入出力機能を備えた家庭内機器に対して、発話の内容及び発話のタイミングを指示することにより、家庭内機器に発話させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、ユーザが通知を把握しやすくなる通知方法等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る通知方法は、通知機器から通知される情報の元となる情報元機器又は情報元サービスから、発生したイベントに関するイベント情報を取得する。前記通知方法は、取得した前記イベント情報が複数である場合に、複数の前記イベント情報のうち、所定の条件を満たす2以上の前記イベント情報がそれぞれ示す2以上の前記イベントの内容を簡略化した簡略化イベントを生成する。前記通知方法は、前記簡略化イベントの内容を示す通知情報を前記通知機器に出力させる指示を、前記通知機器に出力する。
【0006】
本開示の一態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、前記通知方法を実行させる。
【0007】
本開示の一態様に係る通知システムは、取得部と、処理部と、指示出力部と、を備える。前記取得部は、通知機器から通知される情報の元となる情報元機器又は情報元サービスから、発生したイベントに関するイベント情報を取得する。前記処理部は、前記取得部が取得した前記イベント情報が複数である場合に、複数の前記イベント情報のうち、所定の条件を満たす2以上の前記イベント情報がそれぞれ示す2以上の前記イベントの内容を簡略化した簡略化イベントを生成する。前記指示出力部は、前記簡略化イベントの内容を示す通知情報を前記通知機器に出力させる指示を、前記通知機器に出力する指示出力部と、を備える。
【0008】
本開示の一態様に係る通知機器は、指示取得部と、通知出力部と、を備える。前記指示取得部は、前記通知システムからの前記通知情報の出力の指示を取得する。前記通知出力部は、前記指示取得部が指示を取得すると前記通知情報を出力する。
【発明の効果】
【0009】
本開示における通知方法等によれば、ユーザが通知を把握しやすくなる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る通知システムを含む全体構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る通知システムの簡略化イベントの生成方法を説明するための図である。
【
図3】
図3は、情報元サービスが運送サービスである場合のイベント情報の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、情報元機器が洗濯機である場合のイベント情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、情報元機器がロボット掃除機である場合のイベント情報の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、情報元機器が複数存在する場合のイベント情報の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施の形態に係る通知システムの簡略化イベントの他の生成方法を説明するための図である。
【
図8】
図8は、実施の形態に係る通知システムの動作例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施の形態に係る通知システムの第1実施例を示す概要図である。
【
図10】
図10は、実施の形態に係る通知システムの第2実施例を示す概要図である。
【
図11】
図11は、実施の形態に係る通知システムの第3実施例を示す概要図である。
【
図12】
図12は、比較例の通知システムの課題の説明図である。
【
図13】
図13は、実施の形態に係る通知システムの利点の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(本開示の基礎となった知見)
まず、発明者の着眼点が、下記に説明される。
【0012】
従来、特許文献1に開示されているように、音声入出力機能を備えた家庭内機器(通知機器)に対して、発話(通知)の内容及び発話のタイミングを指示することにより、家庭内機器に発話させる技術がある。この技術は、例えば洗濯機等の家電機器に発生したイベントの内容を、音声入出力機能を備えた通知機器から発話させることにより、家電機器の傍にいないユーザに対して、発生したイベントの内容を通知するために用いられる。イベントは、例えば家電機器に何らかのエラーが発生すること、又は家電機器が実行していた動作が終了したこと等を含み得る。
【0013】
ところで、例えば1台の家電機器にて発生したイベントが複数存在する場合、又は複数台の家電機器にてイベントが発生する場合、複数のイベントの内容を通知機器が通知することがある。このような場合、複数のイベントの内容を連続して通知すると、ユーザが各イベントの内容を確認するための心理的負荷が高くなる等して、ユーザが通知を把握しにくくなる、という問題がある。
【0014】
以上を鑑み、発明者は本開示を創作するに至った。
【0015】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0016】
なお、発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0017】
(実施の形態)
[1-1.全体構成]
まず、実施の形態に係る通知システム1を含む全体構成について
図1を用いて説明する。
図1は、実施の形態に係る通知システム1を含む全体構成を示すブロック図である。通知システム1は、情報元機器3又は情報元サービス4からイベントに関するイベント情報を取得した場合に、通知機器2からイベントの内容を示す通知情報を出力させるためのシステムである。
【0018】
通知機器2は、情報元機器3又は情報元サービス4で発生したイベントの内容をユーザU1(
図12、又は
図13参照)に通知することが可能な機器である。実施の形態では、通知機器2による通知は、例えばスピーカから音声を出力することにより行われる。なお、通知機器2による通知は、例えば備え付けのディスプレイに文字列又は画像等を表示することにより行われてもよいし、音声の出力及び表示の両方により行われてもよい。
【0019】
通知機器2は、例えばユーザU1の居住する施設に据え置かれた機器であって、上述のような音声出力機能又は表示機能を有する機器である。実施の形態では、通知機器2は、家電機器である。具体的には、通知機器2は、例えばスマートスピーカ、テレビジョン受像機、照明器具、ペット用カメラ、インターホン親機、インターホン子機、空調機器、又はロボット掃除機等を含み得る。なお、通知機器2は、例えば可搬型のテレビジョン受像機、スマートフォン、タブレット端末、又はラップトップ型のパーソナルコンピュータ等のユーザが所持する携帯型の情報機器であってもよい。
【0020】
通知機器2は、指示取得部21と、通知出力部22と、を備える。実施の形態では、通知機器2は、プロセッサ及びメモリを有しており、プロセッサにてメモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、通知機器2が備える各構成を実現する。
【0021】
指示取得部21は、通知システム1からの通知情報の出力の指示を取得する。実施の形態では、指示取得部21は、例えばインターネット等のネットワークを介して通知システム1から送信される指示信号を受信することにより、指示信号に含まれる指示を取得する。
【0022】
通知出力部22は、指示取得部21が指示を取得すると通知情報を出力する。例えば、通知機器2が音声出力機能を有している場合、通知出力部22は、後述するように指示信号に含まれる音源URL(Uniform Resource Locator)にアクセスして音声メッセージをダウンロードし、音声メッセージを再生することで通知情報を出力する。なお、通知出力部22は、指示に含まれる音声メッセージを再生することにより、通知情報を出力してもよい。また、通知機器2のメモリに予め種々の音声メッセージが記憶されている場合、通知出力部22は、指示に従ってメモリから対応する音声メッセージを読み出して再生してもよい。また、通知機器2が音声メッセージを自動生成する機能を有している場合、通知出力部22は、指示に従って対応する音声メッセージを生成して再生してもよい。
【0023】
また、例えば、通知機器2が表示機能を有している場合、通知出力部22は、指示に含まれる文字列又は画像等をディスプレイに表示することにより、通知情報を出力する。なお、通知機器2のメモリに予め種々の文字列又は画像等が記憶されている場合、通知出力部22は、指示に従ってメモリから対応する文字列又は画像等を読み出してディスプレイに表示してもよい。また、通知機器2が文字列又は画像等を自動生成する機能を有している場合、通知出力部22は、指示に従って対応する文字列又は画像等を生成してディスプレイに表示してもよい。
【0024】
情報元機器3は、通知機器2から通知される情報の元となる機器である。実施の形態では、情報元機器3は、家電機器である。具体的には、情報元機器3は、例えば空調機器、洗濯機、ロボット掃除機、冷蔵庫、炊飯器、又は電子レンジ等である。情報元機器3で発生するイベントは、例えば情報元機器3の動作の開始若しくは終了、情報元機器3でのエラーの発生、又は情報元機器3のメンテナンス等を含み得る。
【0025】
情報元サービス4は、通知機器2から通知される情報の元となるサービスであって、例えばサービス事業者が運用するサーバ等からユーザU1に対して提供されるサービスである。情報元サービス4は、例えば運送サービス、又は天気予報サービス等である。情報元サービス4で発生するイベントは、例えば情報元サービス4によるサービスの開始若しくは終了、又は情報元サービス4でのエラーの発生等を含み得る。
【0026】
[1-2.通知システム]
次に、通知システム1の詳細について説明する。通知システム1は、
図1に示すように、取得部11と、処理部12と、指示出力部13と、記憶部14と、を備えている。なお、実施の形態において、通知システム1は記憶部14を備えているが、記憶部14は通知システム1の構成要素でなくてもよい。
【0027】
実施の形態では、通知システム1は、サーバにより実現される。サーバは、プロセッサ及びメモリを有しており、プロセッサにてメモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、通知システム1が備える各構成を実現する。実施の形態では、メモリは、記憶部14である。
【0028】
通知システム1は、例えばインターネット等のネットワークを介して通知機器2、情報元機器3、及び情報元サービス4との間で通信可能に構成されている。なお、
図1に示す例では、通知機器2、情報元機器3、及び情報元サービス4はそれぞれ1つずつであるが、それぞれ複数であってもよい。また、通知システム1は、例えばインターネット等のネットワークを介して音声合成システム5及び通知データベース(
図1では「通知DB」)6との間で通信可能に構成されている。なお、
図1に示す例では、音声合成システム5及び通知データベース6は、いずれも通知システム1とは異なるサーバにより実現されているが、通知システム1と同じサーバで実現されていてもよい。
【0029】
取得部11は、情報元機器3又は情報元サービス4から、発生したイベントに関するイベント情報を取得する。実施の形態では、取得部11は、例えばインターネット等のネットワークを介して情報元機器3又は情報元サービス4から送信される信号を受信することで、当該信号に含まれるイベント情報を取得する。情報元機器3又は情報元サービス4は、例えばイベントが発生した時点で上記信号を通知システム1へ送信する。したがって、取得部11は、およそ情報元機器3又は情報元サービス4でイベントが発生した時点でイベント情報を取得することになる。
【0030】
なお、取得部11がイベント情報を取得するタイミングは、情報元機器3又は情報元サービス4でイベントが発生した時点よりも遅れていてもよい。例えば、情報元機器3又は情報元サービス4は、通知システム1からのイベント情報の送信を要求する要求信号を受信した際に、上記信号を通知システム1へ送信してもよい。
【0031】
処理部12は、取得部11が取得したイベント情報が複数である場合に、簡略化イベントを生成する処理を実行する。ここで、簡略化イベントは、複数のイベント情報のうち、所定の条件を満たす2以上のイベント情報がそれぞれ示す2以上のイベントの内容を簡略化したイベントである。例えば、取得部11が同じ運送サービスから配送予定であることを示す2以上のイベント情報を取得した、と仮定する。この場合、処理部12は、イベント情報の元である運送サービス(情報元サービス4)が同じであるという所定の条件を満たすことから、これら2以上の配送予定があることを示す1つの簡略化イベントを生成する。なお、処理部12は、複数のイベント情報に所定の条件を満たす2以上のイベント情報が含まれない場合、簡略化イベントを生成しない。
【0032】
ここで、処理部12による簡略化イベントの生成について詳細に説明する。
図2は、実施の形態に係る通知システム1の簡略化イベントの生成方法を説明するための図である。
図2に示す表において、「情報元」カラムは、情報元機器3又は情報元サービス4の種類を示し、「カテゴリ」カラムは、イベントのカテゴリを示す。また、
図2に示す表において、「イベント」カラムは、イベントの内容を示し、「優先度」カラムは、ユーザU1に通知する優先度を示す。「優先度」カラムにおいては、「A」が最も優先度が高く、「B」、「C」の順に優先度が低くなる。
【0033】
また、
図2に示す表において、「第1方法」カラムは、後述する第1方法により簡略化が可能な2以上のイベント情報を示し、「第2方法」カラムは、後述する第2方法により簡略化が可能な2以上のイベント情報を示し、「第3方法」カラムは、後述する第3方法により簡略化が可能な2以上のイベント情報を示す。「第1方法」カラム、「第2方法」カラム、及び「第3方法」カラムでは、簡略化が可能な2以上のイベントをグレーアウトにより表示する。上記に列挙したカラムの説明は、以降に登場する図面においても同様である。
【0034】
第1方法は、2以上のイベント情報の元となる情報元機器3又は情報元サービス4と、2以上のイベントのカテゴリと、の両方が同じであるという所定の条件を満たした場合に、簡略化イベントを生成する方法である。
図2に示す例では、情報元が「宅配業者」であり、かつ、イベントのカテゴリが「配送情報」であるイベント情報「E」、「F」は、第1方法により簡略化が可能である。
【0035】
以下、第1方法による簡略化イベントの生成の具体例について、
図3及び
図4を用いて説明する。
【0036】
図3は、情報元サービス4が運送サービス(つまり、情報元が宅配業者)である場合のイベント情報の一例を示す図である。
図3に示す表において、「配達時間」カラムは、ユーザU1へ荷物等を配達する予定時間を示し、「配送の種類」カラムは、荷物等を配送する際の態様を示す。処理部12は、以下に示す4つの生成方法のいずれか1つの生成方法により、簡略化イベントを生成する。なお、処理部12がどの生成方法を実行するかは、例えばユーザU1が設定してもよいし、処理部12が自動的に設定してもよい。
【0037】
第1生成方法では、処理部12は、2以上のイベントの内容を1つの概要で示す簡略化イベントを生成する。
図3に示す例では、処理部12は、3つのイベント情報から、「本日、荷物が届く予定です。」という荷物等の配送予定があるという概要を示す簡略化イベントを生成する。
【0038】
第2生成方法では、処理部12は、2以上のイベントの内容を羅列して示す簡略化イベントを生成する。
図3に示す例では、処理部12は、3つのイベント情報から、「本日の午前中と14:00~16:00に荷物が届く予定です。」という配達時間を羅列して示す簡略化イベントを生成する。
【0039】
第3生成方法では、処理部12は、2以上のイベントの内容を数で示す簡略化イベントを生成する。
図3に示す例では、処理部12は、3つのイベント情報から、「午前中に2つ、14:00~16:00に1つ荷物が届く予定です。」という配達時間で区分けしたイベントの内容を数で示す簡略化イベントを生成する。
【0040】
第4生成方法では、処理部12は、2以上のイベントの内容のうち、優先度の高いイベントの内容を強調して示す簡略化イベントを生成する。
図3に示す例では、処理部12は、3つのイベント情報から、「午前中に荷物が届きます。(他2件の配送予定があります。)」という優先度が高いイベント(ここでは、優先度が「A」のイベント)の内容を強調して示す簡略化イベントを生成する。
【0041】
図4は、情報元機器3が洗濯機である場合のイベント情報の一例を示す図である。処理部12は、
図3に示す例と同様に、4つの生成方法のいずれか1つの生成方法により、簡略化イベントを生成する。
【0042】
図4に示す例において、第1生成方法では、処理部12は、2つのイベント情報から、「洗濯機で補充を行ってください。」という洗濯機で補充が必要であるという概要を示す簡略化イベントを生成する。
【0043】
図4に示す例において、第2生成方法では、処理部12は、2つのイベント情報から、「洗濯機で洗剤・柔軟剤を補充してください。」という補充内容を羅列して示す簡略化イベントを生成する。
【0044】
図4に示す例において、第3生成方法では、処理部12は、2つのイベント情報から、「洗濯機で補充が必要な内容が2つあります。」という補充内容で区分けしたイベントの内容を数で示す簡略化イベントを生成する。
【0045】
図4に示す例において、第4生成方法では、処理部12は、2つのイベント情報から、「洗濯機で洗剤を補充してください。(他1件の補充する内容があります。)」という優先度が高いイベント(ここでは、優先度が「B」のイベント)の内容を強調して示す簡略化イベントを生成する。
【0046】
第2方法は、2以上のイベント情報の元となる情報元機器3又は情報元サービス4が同じであるという所定の条件を満たした場合に、簡略化イベントを生成する方法である。
図2に示す例では、情報元が「宅配業者」であるイベント情報「E」、「F」は、第2方法により簡略化が可能である。また、情報元が「洗濯機」であるイベント情報「B」、「C」は、第2方法により簡略化が可能である。
【0047】
以下、第2方法による簡略化イベントの生成の具体例について、
図5を用いて説明する。
図5は、情報元機器3がロボット掃除機である場合のイベント情報の一例を示す図である。処理部12は、
図3及び
図4に示す例と同様に、4つの生成方法のいずれか1つの生成方法により、簡略化イベントを生成する。
【0048】
図5に示す例において、第1生成方法では、処理部12は、4つのイベント情報から、「ロボット掃除機で通知があります。」というロボット掃除機でイベントが発生しているという概要を示す簡略化イベントを生成する。
【0049】
図5に示す例において、第2生成方法では、処理部12は、4つのイベント情報から、「ロボット掃除機でエラー・情報の更新・お手入れの通知があります。」というイベントのカテゴリを羅列して示す簡略化イベントを生成する。
【0050】
図5に示す例において、第3生成方法では、処理部12は、4つのイベント情報から、「ロボット掃除機でエラー通知が2件、情報の更新の通知が1件、お手入れの通知が1件あります。」というイベントのカテゴリを数で示す簡略化イベントを生成する。
【0051】
図5に示す例において、第4生成方法では、処理部12は、4つのイベント情報から、「ロボット掃除機のバンパーが動いていません。確認してください。(他3件のロボット掃除機からの通知があります。)」という優先度が高いイベント(ここでは、優先度が「A」のイベント)の内容を強調して示す簡略化イベントを生成する。
【0052】
なお、
図5に示す例では、優先度が「A」のイベントが2つ存在するが、いずれのイベントの内容を強調して示すかは、例えば処理部12が自動的に設定してもよい。また、処理部12は、このような場合に優先度が同じ複数のイベントの内容を全て強調して示す簡略化イベントを生成してもよい。
【0053】
第3方法は、2以上のイベントのカテゴリが同じであるという所定の条件を満たした場合に、簡略化イベントを生成する方法である。
図2に示す例では、イベントのカテゴリが「エラー」であるイベント情報「A」、「B」は、第3方法により簡略化が可能である。
【0054】
以下、第3方法による簡略化イベントの生成の具体例について、
図6を用いて説明する。
図6は、情報元機器3が複数存在する場合のイベント情報の一例を示す図である。
図6に示す表において、「場所」カラムは、情報元機器3が設置されている場所を示す。処理部12は、
図3~
図5に示す例と同様に、4つの生成方法のいずれか1つの生成方法により、簡略化イベントを生成する。
【0055】
図6に示す例において、第1生成方法では、処理部12は、3つのイベント情報から、「家電機器でアラート情報を確認してください。」という家電機器でイベントが発生しているという概要を示す簡略化イベントを生成する。
【0056】
図6に示す例において、第2生成方法では、処理部12は、3つのイベント情報から、「寝室の照明の消し忘れ、玄関の鍵の施錠忘れ、リビングの温度を確認してください。」というイベントの発生場所及び内容を羅列して示す簡略化イベントを生成する。
【0057】
図6に示す例において、第3生成方法では、処理部12は、3つのイベント情報から、「家電機器のアラートが3件起きています。確認してください。」というイベントのカテゴリを数で示す簡略化イベントを生成する。
【0058】
図6に示す例において、第4生成方法では、処理部12は、3つのイベント情報から、「玄関の鍵が開いていませんか?確認してください。(他2件の家電機器のアラートがあります。)」という優先度が高いイベント(ここでは、優先度が「A」のイベント)の内容を強調して示す簡略化イベントを生成する。
【0059】
このように、実施の形態では、所定の条件は、2以上のイベント情報の元となる情報元機器3又は情報元サービス4と、2以上のイベントのカテゴリとの少なくとも一方が同じであることを含んでいる。実施の形態では、処理部12は、第1方法により簡略化イベントの生成を試み、次いで、第2方法、第3方法の順に簡略化イベントの生成を試みる。なお、処理部12は、上記の順とは異なる順で簡略化イベントの生成を試みてもよい。また、処理部12は、第1方法、第2方法、及び第3方法のうち少なくとも1つの方法で簡略化イベントの生成を試みればよく、全ての方法を試みなくてもよい。
【0060】
ここで、処理部12は、上記の第1方法、第2方法、及び第3方法とは異なる他の方法で簡略化イベントを生成してもよい。なお、処理部12は、上記の第1方法、第2方法、及び第3方法、並びに以下に列挙する他の方法のうち少なくとも1つの方法で簡略化イベントの生成を試みればよく、全ての方法を試みなくてもよい。
【0061】
以下、処理部12による簡略化イベントの他の生成方法について詳細に説明する。
図7は、実施の形態に係る通知システム1の簡略化イベントの他の生成方法を説明するための図である。
図7に示す表において、「時間帯」カラムは、イベントの発生した時間帯を示し、「利用者」カラムは、情報元機器3又は情報元サービス4を利用するユーザU1を示す。また、
図7に示す表において、「近くのユーザ」カラムは、情報元機器3の近くに存在するユーザU1、又は自宅に滞在しているユーザU1を示す。また、
図7に示す表において、「通知機器」カラムは、通知機器2の種類を示す。
【0062】
処理部12は、例えば2以上のイベント情報についてイベントの発生した時間帯が同じであるという所定の条件を満たした場合に、簡略化イベントを生成してもよい。言い換えれば、所定の条件は、2以上のイベントの発生した時間帯が同じであることを含んでいてもよい。
図7に示す例では、イベントの発生した時間帯が「午前」であるイベント情報「A」、「C」は、この方法により簡略化が可能である。
【0063】
また、処理部12は、例えば2以上のイベント情報について通知対象となるユーザU1が同じであるという所定の条件を満たした場合に、簡略化イベントを生成してもよい。言い換えれば、所定の条件は、2以上のイベントの通知対象が同じであることを含んでいてもよい。
図7に示す例では、情報元機器3の利用者が「母」であるイベント情報「A」、「B」、「C」、「E」は、この方法により簡略化が可能である。また、
図7に示す例では、例えば情報元機器3の近くにいる、又は自宅に滞在しているユーザU1が「子供」であるイベント情報「A」、「B」、「F」は、この方法により簡略化が可能である。
【0064】
また、処理部12は、例えば2以上のイベント情報について通知機器2の種類が同じであるという所定の条件を満たした場合に、簡略化イベントを生成してもよい。言い換えれば、所定の条件は、2以上のイベントを通知する通知機器2が同じであることを含んでいてもよい。
図7に示す例では、例えば通知機器2が「テレビ」であるイベント情報「A」、「C」は、この方法により簡略化が可能である。
【0065】
指示出力部13は、処理部12で生成した簡略化イベントの内容を示す通知情報を通知機器2に出力させる指示を、通知機器2に出力する。実施の形態では、指示出力部13は、例えばインターネット等のネットワークを介して通知機器2に指示信号を送信することにより、通知機器2から通知情報を出力させる。なお、通知機器2から出力される通知情報は、簡略化イベントについての通知の他に、通常の簡略化されていないイベントの通知も含み得る。
【0066】
実施の形態では、指示出力部13は、音源URLを指示信号に含めて、通知機器2に送信する。音源URLは、アクセスすることで簡略化イベント又は簡略化されていないイベントの内容を示す音声メッセージをダウンロード可能なURLである。つまり、実施の形態では、通知機器2に対する指示の出力は、音源URLの送信に相当する。なお、指示出力部13は、例えば上記音声メッセージを指示信号に含めて通知機器2に送信してもよい。また、指示出力部13は、例えば通知機器2のメモリに予め種々の音声メッセージが記憶されている場合、又は通知機器2が音声メッセージを自動生成する機能を有している場合、通知機器2で再生する音声メッセージを指定する指令を指示信号に含めて通知機器2に送信してもよい。
【0067】
記憶部14は、通知システム1のプロセッサが各種制御を行うために必要な情報(コンピュータプログラム等)が記憶される記憶装置である。記憶部14は、例えば半導体メモリにより実現されるが、特に限定されることなく公知の電子情報記憶の手段を用いることができる。記憶部14には、例えば情報元機器3又は情報元サービス4の識別子、及びイベント情報を紐づけた管理データが記憶される。また、記憶部14には、例えば通知機器2に対して送信される指示信号に含まれる指示データ等が記憶される。
【0068】
音声合成システム5は、簡略化イベント又は簡略化されていないイベントの内容を示す文字列、及び使用する音源についてのパラメータを通知システム1から取得すると、取得した文字列及びパラメータを用いて音声を合成することで、音声メッセージを生成する。音声合成システム5は、生成した音声メッセージを通知システム1へ送信する。
【0069】
通知データベース6は、通知システム1から送信される種々の音声メッセージを、音源URLと紐づけて保存する記憶装置である。通知データベース6は、例えば半導体メモリにより実現されるが、特に限定されることなく公知の電子情報記憶の手段を用いることができる。
【0070】
実施の形態では、通知システム1は、基本的に簡略化イベント又は簡略化されていないイベントの内容を示す音声メッセージを音声合成システム5に生成させ、生成された音声メッセージと、当該音声メッセージに紐づいた音源URLとを、通知データベース6に保存する。そして、通知システム1は、当該音源URLを、例えばインターネット等のネットワークを介して通知機器2へ送信することにより、通知情報を通知機器2に出力させる指示を通知機器2に出力する。また、通知システム1は、通知データベース6に既存の音声メッセージが存在する場合、音声合成システム5に当該音声メッセージを生成させずに、通知データベース6から当該音声メッセージに対応する音源URLを読み出し、読み出した音源URLを通知機器2へ送信する。
【0071】
[1-3.基本動作]
以下、実施の形態に係る通知システム1の基本動作(つまり、通知方法)について、
図8を用いて説明する。
図8は、実施の形態に係る通知システム1の動作例を示すフローチャートである。
【0072】
情報元機器3又は情報元サービス4にてイベントが発生すると、又はイベントの発生後において、通知システム1からの要求信号を受信すると、情報元機器3又は情報元サービス4は、イベント情報を含む信号を通知システム1へ送信する。これにより、取得部11は、イベント情報を取得する(S1)。取得部11が複数のイベント情報を取得すると、複数のイベント情報のうち所定の条件を満たす2以上のイベント情報が存在する場合(S2:Yes)、処理部12は、所定の条件を満たす2以上のイベント情報に基づいて簡略化イベントを生成する(S3)。一方、所定の条件を満たす2以上のイベント情報が存在しない場合(S2:No)、処理部12は、特に何も実行しない。
【0073】
そして、指示出力部13は、処理部12で簡略化イベントを生成した場合、生成した簡略化イベントの内容を示す通知情報を通知機器2に出力させる指示を、通知機器2に出力する(S4)。ここで、簡略化されていないイベントが存在する場合、指示出力部13は、当該イベントの内容を示す通知情報を通知機器2に出力させる指示も、通知機器2に出力する。
【0074】
したがって、通知機器2は、簡略化イベントの内容を示す通知情報と、簡略化されていないイベントの内容を示す通知情報と、の少なくとも一方を、音声メッセージを再生することにより出力する。
【0075】
[2.実施例]
以下、実施の形態に係る通知システム1の実施例について列挙する。
【0076】
[2-1.第1実施例]
図9は、実施の形態に係る通知システム1の第1実施例を示す概要図である。第1実施例は、通知システム1が、1つの情報元(情報元機器3又は情報元サービス4)から複数のイベント情報を取得する場合の例である。第1実施例では、通知システム1は、1つの情報元から取得した複数のイベント情報のうち所定の条件を満たす2以上のイベント情報が存在すれば、当該2以上のイベント情報に基づいて簡略化イベントを生成する。そして、通知システム1は、簡略化イベント又は簡略化されていないイベントの内容を示す通知情報を通知機器2に出力させる指示(ここでは、音源URL)を、通知機器2に出力する。
【0077】
[2-2.第2実施例]
図10は、実施の形態に係る通知システム1の第2実施例を示す概要図である。第2実施例は、通知システム1が、複数の情報元に対して要求信号を送信することで、複数の情報元の各々から複数のイベント情報を取得する場合の例である。第2実施例は、例えば通知機器2による通知情報の出力が禁止されている禁止期間の経過後に実施され得る。禁止期間は、例えばユーザU1が就寝する夜間等であって、ユーザU1が通知機器2による通知を望まない期間である。禁止期間は、例えばユーザU1が適宜設定可能である。
【0078】
第2実施例では、第1実施例と同様に、通知システム1は、複数の情報元の各々から取得した複数のイベント情報のうち所定の条件を満たす2以上のイベント情報が存在すれば、当該2以上のイベント情報に基づいて簡略化イベントを生成する。そして、通知システム1は、簡略化イベント又は簡略化されていないイベントの内容を示す通知情報を通知機器2に出力させる指示(ここでは、音源URL)を、通知機器2に出力する。
【0079】
[2-3.第3実施例]
図11は、実施の形態に係る通知システム1の第3実施例を示す概要図である。第3実施例は、通知機器2に出力する指示を保持するキューにおいて複数の指示が保持されている場合に、複数の指示のうち所定の条件を満たす2以上の指示が存在すれば、更に簡略化イベントの生成を行う例である。第3実施例は、例えば通知機器2に通知するまでの間、キューに複数の指示を保持する場合、又は通知システム1が複数の情報元から短期間(例えば、1分)で多数のイベント情報を取得した場合に実施され得る。
【0080】
第3実施例では、第1実施例及び第2実施例と同様に、通知システム1は、複数の情報元の各々から取得した複数のイベント情報のうち所定の条件を満たす2以上のイベント情報が存在すれば、当該2以上のイベント情報に基づいて簡略化イベントを生成する。また、第3実施例では、通知システム1は、キューに保持されている複数の指示(複数のイベント情報)のうち所定の条件を満たす2以上の指示(イベント情報)が存在すれば、当該2以上のイベント情報に基づいて簡略化イベントを更に生成する。
【0081】
図11に示す例では、キューに保持されている「指示B」、「指示C」は、所定の条件を満たしている。このため、通知システム1は、「指示B」及び「指示C」に基づいて簡略化イベントを生成し、簡略化イベントの内容を示す通知情報を通知機器2に出力させる指示として、「指示B’」を「指示B」及び「指示C」と置き換える。そして、通知システム1は、キューに保持されている指示(ここでは、音源URL)を、順次通知機器2に出力する。
【0082】
[3.利点等]
以下、実施の形態に係る通知システム1(通知方法)の利点について、比較例の通知システムとの比較を交えて説明する。比較例の通知システムは、簡略化イベントを生成せずに、取得した複数のイベント情報にそれぞれ対応する複数の通知情報を、全て通知機器2に出力させる点で、実施の形態に係る通知システム1と相違する。
【0083】
図12は、比較例の通知システムの課題の説明図である。
図12では、通知機器2は、テレビジョン受像機であり、音声メッセージを再生することにより通知情報を出力する。
図12に示すように、比較例の通知システムを用いた場合、通知機器2は、複数の通知情報を簡略化せずに全て通知する。このような場合、多数のイベントの内容を同時に又は短時間の間に連続して通知することになり、ユーザU1が音声メッセージを聴いている時間も長くなることで、ユーザU1が各イベントの内容を確認するための心理的負荷が高くなる等して、ユーザU1が通知を把握しにくくなる、という問題がある。
【0084】
一方、
図13は、実施の形態に係る通知システム1の利点の説明図である。
図13では、
図12と同様に、通知機器2は、テレビジョン受像機であり、音声メッセージを再生することにより通知情報を出力する。
図13に示すように、実施の形態に係る通知システム1(通知方法)では、複数の通知情報の一部の通知情報を簡略化して通知するため、比較例の通知システムを用いた場合と比較して、同時に又は短時間の間に連続して通知するイベントの数が少なくて済む。このため、実施の形態に係る通知システム1(通知方法)では、比較例の通知システムと比較して、ユーザU1が音声メッセージを聴いている時間も短くなることで、ユーザU1が各イベントの内容を確認するための心理的負荷が低くなる等して、ユーザU1が通知を把握しやすくなる、という利点がある。
【0085】
(変形例)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略等を行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0086】
そこで、以下、実施の形態の変形例を例示する。
【0087】
実施の形態において、通知機器2と情報元機器3とは別体であるが、これに限られない。例えば、情報元機器3は、通知機器2を兼ねていてもよい。一例として、複数の情報元機器3が存在する場合、いずれかの情報元機器3でイベントが発生した場合、当該情報元機器3とは別の他の情報元機器3が通知機器2として機能してもよい。
【0088】
また、例えば、上記実施の形態では、通知システム1は、単一の装置として実現されたが、複数の装置によって実現されてもよい。通知システム1が複数の装置によって実現される場合、通知システム1が備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。例えば、上記実施の形態で通知システム1が備える構成要素の一部は、ユーザU1の居住する施設に備えられてもよい。つまり、本開示は、クラウドコンピューティングによって実現されてもよいし、エッジコンピューティングによって実現されてもよい。
【0089】
また、例えば、上記実施の形態において、本開示における通知システム1の構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、或いは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)又はプロセッサ等のプログラム実行部が、HDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0090】
また、本開示における通知システム1の構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0091】
1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等が含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
【0092】
また、本開示の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路又はコンピュータプログラムで実現されてもよい。或いは、当該コンピュータプログラムが記憶された光学ディスク、HDD若しくは半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体で実現されてもよい。例えば、本開示は、上記実施の形態における通知方法をコンピュータによって実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、このプログラムは、コンピュータ読み取り可能なCD-ROM等の非一時的な記録媒体に記録されてもよいし、インターネット等の通信路で配信されてもよい。
【0093】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。
【0094】
したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0095】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略等を行うことができる。
【0096】
(まとめ)
以上述べたように、実施の形態における通知方法は、通知機器2から通知される情報の元となる情報元機器3又は情報元サービス4から、発生したイベントに関するイベント情報を取得する。また、この通知方法は、取得したイベント情報が複数である場合に、複数のイベント情報のうち、所定の条件を満たす2以上のイベント情報がそれぞれ示す2以上のイベントの内容を簡略化した簡略化イベントを生成する。また、この通知方法は、簡略化イベントの内容を示す通知情報を通知機器2に出力させる指示を、通知機器2に出力する。
【0097】
これによれば、複数の通知情報の一部の通知情報を簡略化して通知するため、同時に又は短時間の間に連続して通知するイベントの数が少なくて済む。このため、ユーザU1が各イベントの内容を確認するための心理的負荷が低くなる等して、ユーザU1が通知を把握しやすくなる、という利点がある。
【0098】
また、例えば、通知方法では、所定の条件は、2以上のイベント情報の元となる情報元機器3又は情報元サービス4と、2以上のイベントのカテゴリとの少なくとも一方が同じであることを含む。
【0099】
これによれば、複数の通知情報の一部の通知情報を簡略化しやすくなる、という利点がある。
【0100】
また、例えば、通知方法では、所定の条件は、2以上のイベントの発生した時間帯が同じであることを含む。
【0101】
これによれば、複数の通知情報の一部の通知情報を簡略化しやすくなる、という利点がある。
【0102】
また、例えば、通知方法では、所定の条件は、2以上のイベントの通知対象が同じであることを含む。
【0103】
これによれば、複数の通知情報の一部の通知情報を簡略化しやすくなる、という利点がある。
【0104】
また、例えば、通知方法では、所定の条件は、2以上のイベントを通知する通知機器2が同じであることを含む。
【0105】
これによれば、複数の通知情報の一部の通知情報を簡略化しやすくなる、という利点がある。
【0106】
また、例えば、通知方法では、2以上のイベントの内容を1つの概要で示す簡略化イベントを生成する。
【0107】
これによれば、簡略化された通知においても、どのようなイベントが発生したかをユーザU1が把握しやすくなる、という利点がある。
【0108】
また、例えば、通知方法では、2以上のイベントの内容を羅列して示す簡略化イベントを生成する。
【0109】
これによれば、簡略化された通知においても、どのようなイベントが発生したかをユーザU1が把握しやすくなる、という利点がある。
【0110】
また、例えば、通知方法では、2以上のイベントの内容を数で示す簡略化イベントを生成する。
【0111】
これによれば、簡略化された通知においても、発生したイベントの数をユーザU1が把握しやすくなる、という利点がある。
【0112】
また、例えば、通知方法では、2以上のイベントの内容のうち、優先度の高いイベントの内容を強調して示す簡略化イベントを生成する。
【0113】
これによれば、簡略化された通知においても、優先度の高いイベントの内容をユーザU1が把握しやすくなる、という利点がある。
【0114】
また、実施の形態に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、上記の通知方法を実行させる。
【0115】
これによれば、複数の通知情報の一部の通知情報を簡略化して通知するため、同時に又は短時間の間に連続して通知するイベントの数が少なくて済む。このため、ユーザU1が各イベントの内容を確認するための心理的負荷が低くなる等して、ユーザU1が通知を把握しやすくなる、という利点がある。
【0116】
また、実施の形態に係る通知システム1は、取得部11と、処理部12と、指示出力部13と、を備える。取得部11は、通知機器2から通知される情報の元となる情報元機器3又は情報元サービス4から、発生したイベントに関するイベント情報を取得する。処理部12は、取得部11が取得したイベント情報が複数である場合に、複数のイベント情報のうち、所定の条件を満たす2以上のイベント情報がそれぞれ示す2以上のイベントの内容を簡略化した簡略化イベントを生成する。指示出力部13は、簡略化イベントの内容を示す通知情報を通知機器2に出力させる指示を、通知機器2に出力する。
【0117】
これによれば、複数の通知情報の一部の通知情報を簡略化して通知するため、同時に又は短時間の間に連続して通知するイベントの数が少なくて済む。このため、ユーザU1が各イベントの内容を確認するための心理的負荷が低くなる等して、ユーザU1が通知を把握しやすくなる、という利点がある。
【0118】
また、実施の形態に係る通知機器2は、指示取得部21と、通知出力部22と、を備える。指示取得部21は、上記の通知システム1からの通知情報の出力の指示を取得する。通知出力部22は、指示取得部21が指示を取得すると通知情報を出力する。
【0119】
これによれば、複数の通知情報の一部の通知情報を簡略化して通知するため、同時に又は短時間の間に連続して通知するイベントの数が少なくて済む。このため、ユーザU1が各イベントの内容を確認するための心理的負荷が低くなる等して、ユーザU1が通知を把握しやすくなる、という利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本開示は、機器又はサービスで発生したイベントに関する情報をユーザに通知するシステム等に適用可能である。
【符号の説明】
【0121】
1 通知システム
11 取得部
12 処理部
13 指示出力部
14 記憶部
2 通知機器
21 指示取得部
22 通知出力部
3 情報元機器
4 情報元サービス
5 音声合成システム
6 通知データベース
U1 ユーザ