(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023143134
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】弾球遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230928BHJP
【FI】
A63F7/02 323
A63F7/02 301C
A63F7/02 307B
A63F7/02 308F
A63F7/02 321B
A63F7/02 326C
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022050355
(22)【出願日】2022-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】390031783
【氏名又は名称】サミー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092897
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正悟
(74)【代理人】
【識別番号】100157417
【弁理士】
【氏名又は名称】並木 敏章
(74)【代理人】
【識別番号】100218095
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(72)【発明者】
【氏名】山本 隼成
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088BA39
2C088BA63
2C088BA69
2C088BA70
2C088DA09
2C088EA10
2C088EA26
(57)【要約】
【課題】メンテナンスを容易に行うことが可能な封入循環式の弾球遊技機を提供する。
【解決手段】遊技盤の下方の遊技補助領域に、遊技球を打ち出す発射ユニットと、回収通路部を流下した遊技球を収容するタンクユニット300と、タンクユニット300に収容された遊技球をタンクユニット300の下部から上方に送る移送装置400と、移送装置400から送られた遊技球を発射ユニットへ流下させる中継通路ユニットとが設けられ、タンクユニット300は、遊技補助領域の後面側に設けられたタンクユニット取付部207に取り付けられた状態で、前枠と枠制御基板ケースユニット31との間に配置される。
【選択図】
図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面側に、遊技球が入球可能な入賞口および前記入賞口に入球できなかった遊技球が通過するアウト口を有する遊技領域が設けられた遊技盤と、
前記遊技盤を保持する枠部材と、
前記枠部材の前面側における前記遊技盤の下方に取り付けられ、遊技球を前記遊技領域に向けて打ち出す発射ユニットと、
前記入賞口に入球するか前記アウト口を通過して前記遊技盤の後面側に達した遊技球を流下させる回収通路部と、
前記枠部材の後面側における前記遊技盤の下方に取り付けられ、前記回収通路部を流下した遊技球を収容するタンクユニットとを備えた封入循環式の弾球遊技機であって、
前記枠部材の前面側における前記遊技盤の下方に取り付けられ、前記タンクユニットに収容された遊技球を前記タンクユニットの下部から上方に送る移送装置と、
前記枠部材の前面側における前記遊技盤の下方に取り付けられ、前記移送装置から送られた遊技球を前記発射ユニットへ流下させる中継通路ユニットと、
前記遊技盤の下方且つ前記枠部材の後方に設けられた制御ユニットとを備え、
前記タンクユニットは、前記枠部材の後面側における前記遊技盤の下方に取り付けられた状態で、前記枠部材と前記制御ユニットとの間に配置されることを特徴とする弾球遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、封入循環式の弾球遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
弾球遊技機の一つであるぱちんこ遊技機は、遊技球による遊技を行う遊技領域が設けられた遊技盤を保持する枠部材に、払出装置および各種制御基板が装着された裏機構盤が取り付けられて構成される。そして、発射機構により遊技領域の上側に打ち出した遊技球を落下させる過程で、遊技領域内に設けた各種の入賞装置に入賞させる遊技が行われる。遊技球が入賞装置に入賞すると、この入賞に応じて所定の数の遊技球が賞球として球皿に払い出される。近年、遊技者側において遊技球を扱う必要をなくす形式の弾球遊技機、例えば、封入循環式のぱちんこ遊技機が考案されている(例えば、特許文献1および特許文献2を参照)。このような封入循環式のぱちんこ技機は、上記の球皿等に代えて、遊技領域から回収通路を介して戻された遊技済みの遊技球が収容される収容タンクと、当該収容タンクに収容された遊技球を上昇させて発射機構に送る移送装置とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-112157号公報
【特許文献2】特開2013-169231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、封入循環式のぱちんこ遊技機では、内部構造が複雑になりやすく、メンテナンスに手間が掛かっていた。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、メンテナンスを容易に行うことが可能な封入循環式の弾球遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的達成のため、本発明に係る弾球遊技機は、前面側に、遊技球が入球可能な入賞口および前記入賞口に入球できなかった遊技球が通過するアウト口を有する遊技領域が設けられた遊技盤と、前記遊技盤を保持する枠部材と、前記枠部材の前面側における前記遊技盤の下方に取り付けられ、遊技球を前記遊技領域に向けて打ち出す発射ユニットと、前記入賞口に入球するか前記アウト口を通過して前記遊技盤の後面側に達した遊技球を流下させる回収通路部と、前記枠部材の後面側における前記遊技盤の下方に取り付けられ、前記回収通路部を流下した遊技球を収容するタンクユニットとを備えた封入循環式の弾球遊技機(例えば、実施形態におけるぱちんこ遊技機PM)であって、前記枠部材の前面側における前記遊技盤の下方に取り付けられ、前記タンクユニットに収容された遊技球を前記タンクユニットの下部から上方に送る移送装置と、前記枠部材の前面側における前記遊技盤の下方に取り付けられ、前記移送装置から送られた遊技球を前記発射ユニットへ流下させる中継通路ユニットと、前記遊技盤の下方且つ前記枠部材の後方に設けられた制御ユニットとを備え、前記タンクユニットは、前記枠部材の後面側における前記遊技盤の下方に取り付けられた状態で、前記枠部材と前記制御ユニットとの間に配置される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、封入循環式の弾球遊技機のメンテナンスを容易に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】ぱちんこ遊技機を前方から見た斜視図である。
【
図2】ぱちんこ遊技機からガラス枠を取り外した状態を示す正面図である。
【
図4】上部発光演出装置を前方から見た斜視図である。
【
図8】上部発光演出装置を上方から見た断面斜視図である。
【
図10】上部発光演出装置のベース部材を前方から見た斜視図である。
【
図11】発光素子基板を前方から見た斜視図である。
【
図12】ランプハウスを前方から見た斜視図である。
【
図13】中央仕切部材を前方から見た斜視図である。
【
図14】中央透光部材を前方から見た斜視図である。
【
図15】左透光部材と、右透光部材、およびランプカバーを前方から見た斜視図である。
【
図18】遊技補助領域を後方から見た斜視図である。
【
図19】タンクユニットが取り外された状態を示す斜視図である。
【
図22】発射ユニットを前方から見た斜視図である。
【
図24】タンクユニットを前方から見た斜視図である。
【
図26】タンクユニットの内部を示す断面斜視図である。
【
図27】タンクユニットの内部を後方から見た断面図である。
【
図28】タンクユニットを後方から見た斜視図(部分断面図)である。
【
図29】
図28における円Aで囲まれた部分を示す拡大斜視図である。
【
図30】タンクユニットのタンク用球止め部材が通過可能位置に移動した状態を示す拡大斜視図である。
【
図31】移送装置の移送用球止め部材が通過規制位置に移動した状態を示す斜視図である。
【
図32】移送装置の移送用球止め部材が通過可能位置に移動した状態を示す斜視図である。
【
図35】移送装置を前方から見た断面斜視図である。
【
図40】遊技補助領域の一部を前方から見た斜視図(部分断面図)である。
【
図41】遊技補助領域の一部を示す正面図(部分断面図)である。
【
図42】遊技補助領域の一部を示す平面図(部分断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る遊技機として封入循環式のぱちんこ遊技機(管理遊技機)PMを
図1~
図3に示しており、まず、この図を参照してぱちんこ遊技機PMの全体構成について説明する。本実施形態において、
図1の各矢印で示す方向をそれぞれ、上下方向、前後方向、左右方向として説明する。
【0010】
[ぱちんこ遊技機の全体構成]
始めに、ぱちんこ遊技機PMの前面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機PMは、
図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1と、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2とを主体に構成される。前枠2は、外枠1および前枠2の左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3a,3bにより、外枠1の前側開口部に対して横開き開閉および着脱が可能に取り付けられる。また、前枠2は、右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して、常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
【0011】
前枠2の前面側には、
図2に示すように、この前枠2の上部前面域に合わせた方形状のガラス枠5が上下のヒンジ機構3a,3bを利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられる。ガラス枠5は、上述の施錠装置4を利用して、常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。
図2に示すように、前枠2の上側に設けられた収容枠2aに遊技盤20が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス枠5の複層ガラス5aを通して、遊技盤20の前面に設けられた遊技領域PAを視認可能に臨ませるようになっている。
【0012】
図1に示すように、ガラス枠5の上部前面側には、遊技の展開状況に応じて発光する上部発光演出装置100や、遊技の展開状態に応じて効果音を発生させるスピーカ7が設けられている。ガラス枠5の右前面側には、遊技の展開状況に応じて発光する右側発光演出装置8が設けられている。ガラス枠5の下部には、複層ガラス5aよりも前方に突出して膨らむ膨出部15が形成されている。膨出部15の中央に、所定の演出操作を行うためのボタンやスイッチ、ダイヤル等の演出ボタンユニット11が取り付けられる。膨出部15の上面部左側に、演出に関する設定操作等を行うための十字ボタンユニット12が取り付けられる。膨出部15の上面部右側に、遊技に使用可能な遊技球の数(持球数)に関する情報を表示可能な遊技球数表示装置13が取り付けられる。
【0013】
図2に示すように、前枠2の右下部には、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル9が設けられている。前枠2の下部におけるガラス枠5の後側の領域には、遊技球を遊技領域PAへ向けて打ち出す発射ユニット210等が設けられる遊技補助領域200が形成されている。なお、遊技補助領域200の詳細については後述する。
【0014】
遊技盤20は、
図2に示すように、板状のベース部材21と、ベース部材21の前面側に取り付けられた内レール部材22および外レール部材23とを有している。ベース部材21の前面に、左側の領域が内レール部材22に囲まれるとともに、上側および右側の領域が外レール部材23に囲まれた遊技領域PAが形成される。内レール部材22と外レール部材23との間に、発射ユニット210が設けられる側から遊技領域PAの上部へと繋がる発射通路24が形成される。遊技領域PAには、多数本の遊技釘とともに、遊技球が入球可能な一般入賞装置25、始動入賞装置26、大入賞装置27等の各種入賞装置と、遊技領域PAの略中央部に配置されるセンター飾り28等が配設される。
【0015】
また、遊技領域PAの下端部には、各種入賞装置25~27の入賞口に入球せずに流下した遊技球が通過可能なアウト口29が設けられる。各種入賞装置25~27の入賞口に入球した遊技球又はアウト口29に流入した遊技球は、遊技盤20に前後貫通して形成さ
れた貫通孔(図示せず)を通じて遊技盤20の後面側へ流下し、遊技盤20の後下方に設けられた回収通路部209(
図26を参照)を経て、発射ユニット210により打ち出される遊技球が収容されるタンクユニット300(
図26を参照)に戻される。
【0016】
続いて、ぱちんこ遊技機PMの後面側の基本構造を説明する。
図3に示すように、前枠2の後面側には、中央に前後連通する窓口を有して前枠2よりも幾分小型の矩形枠状に形成された裏機構盤30が取り付けられている。裏機構盤30の後側には、遊技盤20の後側を全体的に覆う遊技盤カバー(図示せず)が取り付けられている。前枠2の後面側における裏機構盤30の下方には、遊技球の数を管理・記憶するための枠制御基板ケースユニット31や、遊技施設側から受電して各種制御装置や電気・電子部品に電力を供給する電源基板ケースユニット32等が取り付けられている。また、遊技盤20の後側には、ぱちんこ遊技機PMの作動を統括的に制御する主制御基板ケースユニット36や、遊技展開に応じた画像表示、効果照明、効果音等の演出全般の制御を行う副制御基板ケースユニット37等が取り付けられている。これらの制御装置とぱちんこ遊技機PM各部の電気・電子部品とがハーネス(コネクタケーブル)で接続されて、ぱちんこ遊技機PMが作動可能に構成されている。
【0017】
[上部発光演出装置の構成]
次に、上部発光演出装置100について、
図4~
図16を追加参照して説明する。上部発光演出装置100は、
図4~
図9に示すように、ベース部材101と、上カバー105と、下カバー106と、発光素子基板110と、ランプハウス120と、中央仕切部材130と、中央透光部材140と、左透光部材150Lと、右透光部材150Rと、装飾カバー170と、ランプカバー180とを有して構成される。
【0018】
図10に示すように、ベース部材101は、樹脂材料を用いて、前方が開口した箱状に形成される。ベース部材101の前縁部に、基板取付部102が形成される。基板取付部102には、発光素子基板110が取り付けられる。ベース部材101の左右に、ランプハウス固定穴103が形成される。ランプハウス固定穴103には、ランプハウス120をベース部材101の前部に固定するためのランプハウス固定ネジ(図示せず)が挿通される。
【0019】
図4および
図7に示すように、上カバー105は、樹脂材料を用いて、上面に装飾が施された板状に形成される。上カバー105は、ネジ等の固定部材を用いてベース部材101の上部に取り付け固定され、ベース部材101の上面を覆うようになっている。下カバー106は、樹脂材料を用いて板状に形成される。下カバー106は、ネジ等の固定部材を用いてベース部材101の下部に取り付け固定され、ベース部材101の下面を覆うようになっている。
【0020】
図11に示すように、発光素子基板110は、ベース部材101における基板取付部102の形状に合わせた外周形状を有する板状に形成される。発光素子基板110は、ベース部材101とランプハウス120とに挟まれた状態で、ベース部材101の基板取付部102に取り付け固定される。発光素子基板110の前面には、V字発光素子111と、中央発光素子112と、第1左発光素子113Lと、第2左発光素子114Lと、第3左発光素子115Lと、第1右発光素子113Rと、第2右発光素子114Rと、第3右発光素子115Rとが配設される。V字発光素子111、中央発光素子112、第1~第3左発光素子113L~115L、および第1~第3右発光素子113R~115Rは、例えば、前方に向けて光を発光可能な白色LED(Light Emitting Diode)等を用いて構成される。
【0021】
図8にも示すように、V字発光素子111は、発光素子基板110の前面における中央
透光部材140のV字装飾部181と重なる部分に、V字状に複数並んで配設される。中央発光素子112は、発光素子基板110の前面における中央透光部材140のV字装飾部181以外の領域と重なる部分に、複数散らばるように配設される。第1左発光素子113Lは、発光素子基板110の前面における左透光部材150Lの第1左屈曲部162Lと対向する部分に、上下方向に複数並んで配設される。第2左発光素子114Lは、発光素子基板110の前面における左透光部材150Lの第2左屈曲部164Lと対向する部分に、上下方向に複数並んで配設される。第3左発光素子115Lは、発光素子基板110の前面における左透光部材150Lの第3左屈曲部166Lと対向する部分に、上下方向に複数並んで配設される。第1右発光素子113Rは、発光素子基板110の前面における右透光部材150Rの第1右屈曲部162Rと対向する部分に、上下方向に複数並んで配設される。第2右発光素子114Rは、発光素子基板110の前面における右透光部材150Rの第2右屈曲部164Rと対向する部分に、上下方向に複数並んで配設される。第3右発光素子115Rは、発光素子基板110の前面における右透光部材150Rの第3右屈曲部166Rと対向する部分に、上下方向に複数並んで配設される。
【0022】
図12に示すように、ランプハウス120は、遮光性を有する樹脂材料を用いて、前方が開口した箱状に形成される。ランプハウス固定ネジ(図示せず)をベース部材101のランプハウス固定穴103に挿通させて、ランプハウス120の後面側に形成されたボス穴部(図示せず)にネジ固定することで、ランプハウス120が発光素子基板110の前面を覆う状態でベース部材101の前部に取り付け固定される。ランプハウス120の各部に、V字発光素子111、中央発光素子112、第1~第3左発光素子113L~115L、および第1~第3右発光素子113R~115Rを前方に露出させる複数の素子露出穴(図示せず)が形成される。
【0023】
ランプハウス120の中央部前面側に、係止リブ121が逆三角形状に複数並んで形成される。係止リブ121には、中央仕切部材130の係止部131が係止するようになっている。ランプハウス120の中央上部前面側に、透光部材固定穴122が形成される。透光部材固定穴122には、中央透光部材140をランプハウス120の前面側に固定するための透光部材固定ネジ(図示せず)が挿通される。ランプハウス120の左右端部に、装飾カバー固定穴123が形成される。装飾カバー固定穴123には、装飾カバー170をランプハウス120の前面側に固定するための装飾カバー固定ネジ(図示せず)が挿通される。
【0024】
ランプハウス120の前面側における係止リブ121よりも左側の部分に、第1左仕切部124Lが前方に突出して形成される。第1左仕切部124Lは、中央発光素子112から発光した光と、第1左発光素子113Lから発光した光とを互いに交わらないように遮る。ランプハウス120の前面側における第1左仕切部124Lよりも左側の部分に、第2左仕切部125Lが前方に突出して形成される。第2左仕切部125Lは、第1左発光素子113Lから発光した光と、第2左発光素子114Lから発光した光とを互いに交わらないように遮る。ランプハウス120の前面側における第2左仕切部125Lよりも左側の部分に、第3左仕切部126Lが前方に突出して形成される。第3左仕切部126Lは、第2左発光素子114Lから発光した光と、第3左発光素子115Lから発光した光とを互いに交わらないように遮る。
【0025】
ランプハウス120の前面側における係止リブ121よりも右側の部分に、第1右仕切部124Rが前方に突出して形成される。第1右仕切部124Rは、中央発光素子112から発光した光と、第1右発光素子113Rから発光した光とを互いに交わらないように遮る。ランプハウス120の前面側における第1右仕切部124Rよりも右側の部分に、第2右仕切部125Rが前方に突出して形成される。第2右仕切部125Rは、第1右発光素子113Rから発光した光と、第2右発光素子114Rから発光した光とを互いに交
わらないように遮る。ランプハウス120の前面側における第2右仕切部125Rよりも右側の部分に、第3右仕切部126Rが前方に突出して形成される。第3右仕切部126Rは、第2右発光素子114Rから発光した光と、第3右発光素子115Rから発光した光とを互いに交わらないように遮る。
【0026】
図13に示すように、中央仕切部材130は、遮光性を有する樹脂材料を用いて、逆三角形型の枠状に形成される。中央仕切部材130の後部に、ランプハウス120の係止リブ121に係止可能な係止部131が形成される。中央仕切部材130の係止部131をランプハウス120の係止リブ121に係止させることで、中央仕切部材130がランプハウス120の中央部前面側に取り付けられる。中央仕切部材130は、V字発光素子111から発光した光と、中央発光素子112から発光した光とを互いに交わらないように遮る。
【0027】
図14に示すように、中央透光部材140は、透光性を有する樹脂材料(例えば、透明の樹脂材料)を用いて、後方が開口した箱状に形成される。透光部材固定ネジ(図示せず)をランプハウス120の透光部材固定穴122に挿通させて、中央透光部材140の後端部に形成されたボス穴部141にネジ固定することで、中央透光部材140が中央仕切部材130を覆う状態でランプハウス120の中央部前面側に取り付け固定される。中央透光部材140の後部外周側に、係止片部142が形成される。係止片部142は、ランプハウス120の上壁部や第1左仕切部124Lおよび第1右仕切部124Rに係止するようになっている。中央透光部材140の前部に、前面視V字形のV字突出部143が形成される。V字突出部143には、発光素子基板110のV字発光素子111から発光した光が透過するようになっている。V字突出部143の前面に、V字発光素子111からの光を拡散させる装飾性を有した微細な凹凸が形成される。また、中央透光部材140の前部におけるV字突出部143以外の部分には、発光素子基板110の中央発光素子112から発光した光が透過するようになっている。中央透光部材140の前面におけるV字突出部143以外の領域に、中央発光素子112からの光を拡散させる微細な凹凸が形成される。
【0028】
図15に示すように、左透光部材150Lは、透光性を有する樹脂材料(例えば、透明の樹脂材料)を用いて、板状に形成される。左透光部材150Lは、ランプハウス120と装飾カバー170とに挟まれた状態で、ランプハウス120の左前面側に取り付け固定される。左透光部材150Lは、左右方向に延びる板状の左ベース部151Lと、左前方に突出して延びる板状の第1左突出部152L、第2左突出部154L、および第3左突出部156Lとを有している。
図8および
図9に示すように、左ベース部151Lの後面には、ランプハウス120の第1左仕切部124L、第2左仕切部125L、および第3左仕切部126Lの先端部が当接するようになっている。一方、左ベース部151Lの前面側は、装飾カバー170の左側部分に覆われるようになっている。
【0029】
また、
図8および
図9に示すように、左透光部材150Lの右側に、左ベース部151Lの右側部分に繋がって前方に屈曲して延びる第1左屈曲部162Lが形成される。第1左屈曲部162Lの後側に、発光素子基板110の第1左発光素子113Lから発光した光が入射する第1左入射面163Lが形成される。第1左入射面163Lは、左側へ向かうほど発光素子基板110と近くなるように、発光素子基板110の前面に対して傾斜して形成される。後側に第1左入射面163Lが形成される第1左屈曲部162Lの前側に、第1左突出部152Lの左側部分が繋がって形成される。第1左突出部152Lは、装飾カバー170の第1左露出穴172Lから左前方に突出して外部に露出するようになっている。第1左突出部152Lの表面には、第1左突出部152Lを透過する光を拡散させる溝状の第1左凹凸部153Lが形成される。
【0030】
左透光部材150Lにおける第1左屈曲部162Lよりも左側に、左ベース部151Lの中央部分に繋がって前方に屈曲して延びる第2左屈曲部164Lが形成される。第2左屈曲部164Lの後側に、発光素子基板110の第2左発光素子114Lから発光した光が入射する第2左入射面165Lが形成される。第2左入射面165Lは、左側へ向かうほど発光素子基板110と近くなるように、発光素子基板110の前面に対して傾斜して形成される。後側に第2左入射面165Lが形成される第2左屈曲部164Lの前側に、第2左突出部154Lの左側部分が繋がって形成される。第2左突出部154Lは、装飾カバー170の第2左露出穴173Lから左前方に突出して外部に露出するようになっている。第2左突出部154Lの表面には、第2左突出部154Lを透過する光を拡散させる溝状の第2左凹凸部155Lが形成される。
【0031】
左透光部材150Lにおける第2左屈曲部164Lよりも左側に、左ベース部151Lの左側部分に繋がって前方に屈曲して延びる第3左屈曲部166Lが形成される。第3左屈曲部166Lの後側に、発光素子基板110の第3左発光素子115Lから発光した光が入射する第3左入射面167Lが形成される。第3左入射面167Lは、左側へ向かうほど発光素子基板110と近くなるように、発光素子基板110の前面に対して傾斜して形成される。後側に第3左入射面167Lが形成される第3左屈曲部166Lの前側に、第3左突出部156Lの左側部分が繋がって形成される。第3左突出部156Lは、装飾カバー170の第3左露出穴174Lから左前方に突出して外部に露出するようになっている。第3左突出部156Lの表面には、第3左突出部156Lを透過する光を拡散させる溝状の第3左凹凸部157Lが形成される。
【0032】
図15に示すように、右透光部材150Rは、透光性を有する樹脂材料(例えば、透明の樹脂材料)を用いて、左透光部材150Lと左右対称の板状に形成される。右透光部材150Rは、ランプハウス120と装飾カバー170とに挟まれた状態で、ランプハウス120の右前面側に取り付け固定される。右透光部材150Rは、左右方向に延びる板状の右ベース部151Rと、右前方に突出して延びる板状の第1右突出部152R、第2右突出部154R、および第3右突出部156Rとを有している。
図8および
図9に示すように、右ベース部151Rの後面には、ランプハウス120の第1右仕切部124R、第2右仕切部125R、および第3右仕切部126Rの先端部が当接するようになっている。一方、右ベース部151Rの前面側は、装飾カバー170の右側部分に覆われるようになっている。
【0033】
また、
図8および
図9に示すように、右透光部材150Rの左側に、右ベース部151Rの左側部分に繋がって前方に屈曲して延びる第1右屈曲部162Rが形成される。第1右屈曲部162Rの後側に、発光素子基板110の第1右発光素子113Rから発光した光が入射する第1右入射面163Rが形成される。第1右入射面163Rは、右側へ向かうほど発光素子基板110と近くなるように、発光素子基板110の前面に対して傾斜して形成される。後側に第1右入射面163Rが形成される第1右屈曲部162Rの前側に、第1右突出部152Rの右側部分が繋がって形成される。第1右突出部152Rは、装飾カバー170の第1右露出穴172Rから右前方に突出して外部に露出するようになっている。第1右突出部152Rの表面には、第1右突出部152Rを透過する光を拡散させる溝状の第1右凹凸部153Rが形成される。
【0034】
右透光部材150Rにおける第1右屈曲部162Rよりも右側に、右ベース部151Rの中央部分に繋がって前方に屈曲して延びる第2右屈曲部164Rが形成される。第2右屈曲部164Rの後側に、発光素子基板110の第2右発光素子114Rから発光した光が入射する第2右入射面165Rが形成される。第2右入射面165Rは、右側へ向かうほど発光素子基板110と近くなるように、発光素子基板110の前面に対して傾斜して形成される。後側に第2右入射面165Rが形成される第2右屈曲部164Rの前側に、
第2右突出部154Rの右側部分が繋がって形成される。第2右突出部154Rは、装飾カバー170の第2右露出穴173Rから右前方に突出して外部に露出するようになっている。第2右突出部154Rの表面には、第2右突出部154Rを透過する光を拡散させる溝状の第2右凹凸部155Rが形成される。
【0035】
右透光部材150Rにおける第2右屈曲部164Rよりも右側に、右ベース部151Rの右側部分に繋がって前方に屈曲して延びる第3右屈曲部166Rが形成される。第3右屈曲部166Rの後側に、発光素子基板110の第3右発光素子115Rから発光した光が入射する第3右入射面167Rが形成される。第3右入射面167Rは、右側へ向かうほど発光素子基板110と近くなるように、発光素子基板110の前面に対して傾斜して形成される。後側に第3右入射面167Rが形成される第3右屈曲部166Rの前側に、第3右突出部156Rの右側部分が繋がって形成される。第3右突出部156Rは、装飾カバー170の第3右露出穴174Rから右前方に突出して外部に露出するようになっている。第3右突出部156Rの表面には、第3右突出部156Rを透過する光を拡散させる溝状の第3右入射面167Rが形成される。
【0036】
図16に示すように、装飾カバー170は、遮光性を有する樹脂材料を用いて、左右方向に延びる板状に形成される。装飾カバー固定ネジ(図示せず)をランプハウス120の装飾カバー固定穴123に挿通させて、装飾カバー170の後面側に形成されたボス穴部(図示せず)にネジ固定することで、装飾カバー170が左右の透光部材150L,150Rおよびランプカバー180とともにランプハウス120の前面側に取り付け固定される。
【0037】
装飾カバー170の中央部に、中央露出穴171が形成される。中央露出穴171には、ランプカバー180が挿通されるようになっている。装飾カバー170における中央露出穴171の左側に、第1左露出穴172Lが形成される。第1左露出穴172Lには、左透光部材150Lの第1左突出部152Lが挿通されるようになっている。装飾カバー170における第1左露出穴172Lの左側に、第2左露出穴173Lが形成される。第2左露出穴173Lには、左透光部材150Lの第2左突出部154Lが挿通されるようになっている。装飾カバー170における第2左露出穴173Lの左側に、第3左露出穴174Lが形成される。第3左露出穴174Lには、左透光部材150Lの第3左突出部156Lが挿通されるようになっている。装飾カバー170における中央露出穴171の右側に、第1右露出穴172Rが形成される。第1右露出穴172Rには、右透光部材150Rの第1右突出部152Rが挿通されるようになっている。装飾カバー170における第1右露出穴172Rの右側に、第2右露出穴173Rが形成される。第2右露出穴173Rには、右透光部材150Rの第2右突出部154Rが挿通されるようになっている。装飾カバー170における第2右露出穴173Rの右側に、第3右露出穴174Rが形成される。第3右露出穴174Rには、右透光部材150Rの第3右突出部156Rが挿通されるようになっている。
【0038】
図15に示すように、ランプカバー180は、透光性を有する樹脂材料(例えば、透明の樹脂材料)を用いて、後方が開口した箱状に形成される。ランプカバー180は、ランプハウス120と装飾カバー170とに挟まれた状態で、中央透光部材140を覆ってランプハウス120の中央部前面側に取り付け固定される。ランプカバー180の前面に、V字形のV字装飾部181が形成される。V字装飾部181は、中央透光部材140のV字突出部143と位置整合して形成される。また、ランプカバー180の前面におけるV字装飾部181以外の領域に、V字装飾部181と異なる装飾が施される。
【0039】
以上のように構成される上部発光演出装置100において、発光素子基板110のV字発光素子111が発光すると、V字発光素子111から発光した光は、中央透光部材14
0のV字突出部143を透過する。中央透光部材140のV字突出部143を透過した光は、ランプカバー180を透過してランプカバー180のV字装飾部181から出射する。このようにして、発光素子基板110のV字発光素子111が発光することにより、ランプカバー180のV字装飾部181が発光する。なお、V字突出部143の前面に、V字発光素子111からの光を拡散させる装飾性を有した微細な凹凸が形成されるため、V字発光素子111の点光り等による発光ムラを低減することができる。
【0040】
発光素子基板110の中央発光素子112が発光すると、中央発光素子112から発光した光は、中央透光部材140の前部におけるV字突出部143以外の部分を透過する。中央透光部材140の前部におけるV字突出部143以外の部分を透過した光は、ランプカバー180を透過してランプカバー180の前面におけるV字装飾部181以外の領域から出射する。このようにして、発光素子基板110の中央発光素子112が発光することにより、ランプカバー180の前面におけるV字装飾部181以外の領域が発光する。なお、中央透光部材140の前面におけるV字突出部143以外の領域に、中央発光素子112からの光を拡散させる微細な凹凸が形成されるため、中央発光素子112の点光り等による発光ムラを低減することができる。
【0041】
発光素子基板110の第1左発光素子113Lが発光すると、第1左発光素子113Lから発光した光は、左透光部材150Lの第1左入射面163Lに入射する。前述したように、左透光部材150Lの第1左入射面163Lは、第1左屈曲部162Lの後側に、発光素子基板110の前面に対して傾斜して形成される。そのため、左透光部材150Lの第1左入射面163Lに入射した光の殆どは、拡散しながら第1左屈曲部162Lおよび第1左突出部152Lを透過し、第1左突出部152Lの表面から出射する。
【0042】
発光素子基板110の第2左発光素子114Lが発光すると、第2左発光素子114Lから発光した光は、左透光部材150Lの第2左入射面165Lに入射する。前述したように、左透光部材150Lの第2左入射面165Lは、第2左屈曲部164Lの後側に、発光素子基板110の前面に対して傾斜して形成される。そのため、左透光部材150Lの第2左入射面165Lに入射した光の殆どは、拡散しながら第2左屈曲部164Lおよび第2左突出部154Lを透過し、第2左突出部154Lの表面から出射する。
【0043】
発光素子基板110の第3左発光素子115Lが発光すると、第3左発光素子115Lから発光した光は、左透光部材150Lの第3左入射面167Lに入射する。前述したように、左透光部材150Lの第3左入射面167Lは、第3左屈曲部166Lの後側に、発光素子基板110の前面に対して傾斜して形成される。そのため、左透光部材150Lの第3左入射面167Lに入射した光の殆どは、拡散しながら第3左屈曲部166Lおよび第3左突出部156Lを透過し、第3左突出部156Lの表面から出射する。
【0044】
このようにして、発光素子基板110の第1左発光素子113L、第2左発光素子114L、および第3左発光素子115Lが発光することにより、左透光部材150Lの第1左突出部152L、第2左突出部154L、および第3左突出部156Lが発光する。なお、左透光部材150Lの第1左入射面163L、第2左入射面165L、および第3左入射面167Lに入射した光は、拡散しながら第1左突出部152L、第2左突出部154L、および第3左突出部156Lを透過するため、第1左発光素子113L、第2左発光素子114L、および第3左発光素子115Lの点光り等による発光ムラを低減することができる。また、第1左突出部152L、第2左突出部154L、および第3左突出部156Lの表面に、溝状の第1左凹凸部153L、第2左凹凸部155L、および第3左凹凸部157Lが形成されるため、第1左発光素子113L、第2左発光素子114L、および第3左発光素子115Lの点光り等による発光ムラを低減することができる。
【0045】
前述したように、右透光部材150Rは、左透光部材150Lと左右対称に形成される。発光素子基板110の第1右発光素子113R、第2右発光素子114R、および第3右発光素子115Rも、第1左発光素子113L、第2左発光素子114L、および第3左発光素子115Lと左右対称に配置される。そのため、発光素子基板110の第1右発光素子113R、第2右発光素子114R、および第3右発光素子115Rが発光すると、左透光部材150Lと同様に、右透光部材150Rの第1右突出部152R、第2右突出部154R、および第3右突出部156Rが発光する。なお、右透光部材150Rの第1右入射面163R、第2右入射面165R、および第3右入射面167Rに入射した光は、左透光部材150Lと同様に、拡散しながら第1右突出部152R、第2右突出部154R、および第3右突出部156Rを透過するため、第1右発光素子113R、第2右発光素子114R、および第3右発光素子115Rの点光り等による発光ムラを低減することができる。また、第1右突出部152R、第2右突出部154R、および第3右突出部156Rの表面に、溝状の第1右凹凸部153R、第2右凹凸部155R、および第3右凹凸部157Rが形成されるため、第1右発光素子113R、第2右発光素子114R、および第3右発光素子115Rの点光り等による発光ムラを低減することができる。
【0046】
なお、発光素子基板110のV字発光素子111および中央発光素子112を個別に発光させることにより、ランプカバー180のV字装飾部181、およびランプカバー180の前面におけるV字装飾部181以外の領域を個別に発光させることも可能である。発光素子基板110の第1左発光素子113L、第2左発光素子114L、および第3左発光素子115Lを個別に発光させることにより、左透光部材150Lの第1左突出部152L、第2左突出部154L、および第3左突出部156Lを個別に発光させることも可能である。発光素子基板110の第1右発光素子113R、第2右発光素子114R、および第3右発光素子115Rを個別に発光させることにより、右透光部材150Rの第1右突出部152R、第2右突出部154R、および第3右突出部156Rを個別に発光させることも可能である。
【0047】
本実施形態によれば、左透光部材150Lの第1左入射面163L、第2左入射面165L、および第3左入射面167Lは、第1左屈曲部162L、第2左屈曲部164L、および第3左屈曲部166Lの後側に、発光素子基板110の前面に対して傾斜して形成される。これにより、左透光部材150Lの第1左入射面163L、第2左入射面165L、および第3左入射面167Lに入射した光は、第1左突出部152L、第2左突出部154L、および第3左突出部156Lを透過する際に拡散し易くなるため、第1左発光素子113L、第2左発光素子114L、および第3左発光素子115Lの点光り等による発光ムラを低減することができる。また、右透光部材150Rの第1右入射面163R、第2右入射面165R、および第3右入射面167Rは、第1右屈曲部162R、第2右屈曲部164R、および第3右屈曲部166Rの後側に、発光素子基板110の前面に対して傾斜して形成される。これにより、右透光部材150Rの第1右入射面163R、第2右入射面165R、および第3右入射面167Rに入射した光は、第1右突出部152R、第2右突出部154R、および第3右突出部156Rを透過する際に拡散し易くなるため、第1右発光素子113R、第2右発光素子114R、および第3右発光素子115Rの点光り等による発光ムラを低減することができる。
【0048】
[遊技補助領域の構成]
次に、前枠2の遊技補助領域200について、
図17~
図19を追加参照して説明する。
図17に示すように、遊技補助領域200の前面側に、発射ユニット210と、移送装置400と、中継通路ユニット500とが設けられる。
図18に示すように、遊技補助領域200の後面側に、タンクユニット300が設けられる。また、遊技補助領域200の後面側に、後方へ突出する門型に形成されたブラケット35が設けられる。ブラケット35の後面側には、枠制御基板ケースユニット31が取り付けられる。これにより、枠制御
基板ケースユニット31は、遊技盤20の下方且つ前枠2の後方に配置される。
【0049】
図17に示すように、遊技補助領域200の前面中央に、発射ユニット取付部201が形成される。発射ユニット取付部201には、発射ユニット210が取り付けられる。なお、発射装置固定ネジ(図示せず)を用いて、発射ユニット210を発射ユニット取付部201に対して前方から着脱可能に取り付けることが可能である。
【0050】
図17に示すように、遊技補助領域200の前面左側に、移送装置取付部203が形成される。移送装置取付部203には、移送装置400が前方から着脱可能に取り付けられる。また、遊技補助領域200の前面左上側および前面右下側に、装置固定具204が設けられる。装置固定具204は、回転軸を中心に約90度揺動変位することで、取り付け位置に仮固定された移送装置400の押さえとして機能し、移送装置400を移送装置取付部203に固定可能に構成される。なお、移送装置取付部203の右後部に、遊技補助領域200の前面側と後面側とに連通する連通穴(図示せず)が形成される。移送装置取付部203に取り付けられた移送装置400の右下後部は、この連通穴を介して遊技補助領域200の後面側に露出するようになっている。
【0051】
図17に示すように、遊技補助領域200の前面側における発射ユニット取付部201と移送装置取付部203との間に、中継通路ユニット取付部205が形成される。中継通路ユニット取付部205には、中継通路ユニット500が取り付けられる。なお、移送装置400が取り外された状態において、中継通路ユニット500を中継通路ユニット取付部205に対して前方から着脱可能に取り付けることが可能である。中継通路ユニット取付部205の後部に、遊技補助領域200の前面側と後面側とに連通する連通穴(図示せず)が形成される。中継通路ユニット取付部205に取り付けられた中継通路ユニット500の後部は、この連通穴を介して遊技補助領域200の後面側に露出するようになっている。
【0052】
図18および
図19に示すように、遊技補助領域200の後面側に、タンクユニット取付部207が形成される。タンクユニット取付部207には、タンクユニット300が取り付けられる。なお、遊技補助領域200の後面側に設けられたブラケット35が後方へ突出する門型に形成されるため、枠制御基板ケースユニット31がブラケット35の後面側に取り付けられた状態で、タンクユニット300をタンクユニット取付部207に対して下方から着脱可能に取り付けることが可能である。また、
図26に示すように、遊技補助領域200の後面側におけるタンクユニット取付部207の上方に、回収通路部209が形成される。遊技盤20の後面側に達した遊技球(アウト口29を通過したアウト球や各種入賞装置25~27の入賞口を通過したセーフ球)は、回収通路部209の上流部に落下し、回収通路部209を流下してタンクユニット300に収容されるようになっている。
【0053】
[発射ユニットの構成]
次に、発射ユニット210について、
図20~
図23を追加参照して説明する。発射ユニット210は、
図20~
図22に示すように、発射装置211と、球送り装置251とを有して構成される。球送り装置251は、遊技球を1球ずつ発射装置211へ送り、発射装置211は、遊技球を遊技領域PAへ向けて左上方に打ち出す。発射装置211は、
図21および
図22に示すように、発射レール部221と、発射機構部231とを有して構成される。
【0054】
図22に示すように、発射レール部221は、ベースプレート222と、発射レール228と、発射球ホルダ229とを有して構成される。ベースプレート222は、樹脂材料を用いて板状に形成される。ベースプレート222の四隅に、装置取付穴222aが形成
される。発射装置固定ネジ(図示せず)を装置取付穴222aに挿通させて、発射ユニット取付部201のネジ穴部(図示せず)にネジ固定することで、発射ユニット210(ベースプレート222)が発射ユニット取付部201に取り付け固定される。ベースプレート222の中央部に、挿通穴222bが形成される。挿通穴222bには、ベースプレート222の後面側に取り付けられたロータリソレノイド233(
図21も参照)の可動鉄心234が挿通される。
【0055】
ベースプレート222の右端部上下に、発射側連結部223が形成される。発射側連結部223は、球送り装置251の球送り側連結部262と連結されて、球送り装置251を横開き開閉自在に支持するようになっている。ベースプレート222の左上部前面側に、係止突起部224が形成される。係止突起部224には、球送り装置251の係止片部263が係止する。ベースプレート222の左下部前面側に、係合穴部225が形成される。係合穴部225には、球送り装置251の係合片部264が係合する。ベースプレート222の右中央部前面側に、第1ストッパ取付部226が形成される。第1ストッパ取付部226には、発射機構部231の第1ストッパ部材236が取り付けられる。ベースプレート222の右上部前面側に、第2ストッパ取付部227が形成される。第2ストッパ取付部227には、発射機構部231の第2ストッパ部材237が取り付けられる。
【0056】
発射レール228は、金属板材を用いて、横断面がV字状になるように折り曲げ形成される。発射レール228は、ベースプレート222の左前面側に、右下端における遊技球の打撃位置から発射通路24に向けて(すなわち外レール部材23の下端近傍のレール面よりも上方に向けて)左斜め上方へ延びるように取り付けられる。これにより、発射レール228は、発射機構部231により打ち出される遊技球を発射通路24に向けて案内する。発射球ホルダ229は、ベースプレート222の左前面側に、発射レール228のレール面と対向して設けられる。発射球ホルダ229は、遊技球を発射レール228の右下端に位置する打撃位置に留置する。
【0057】
図21および
図22に示すように、発射機構部231は、遊技球を打ち出すハンマ232と、ハンマ232を揺動駆動するロータリソレノイド233と、ハンマ232を受け止める第1ストッパ部材236および第2ストッパ部材237とを有して構成される。ロータリソレノイド233は、ネジ等の固定部材(図示せず)を用いて、ベースプレート222の後面側に取り付けられる。ロータリソレノイド233の可動鉄心234は、ベースプレート222の挿通穴222bに挿通されてベースプレート222の前面側に達するようになっている。ハンマ232は、この可動鉄心234の先端部に連結されて、ベースプレート222の前面側に取り付けられる。
【0058】
これにより、ハンマ232は、ロータリソレノイド233の作動により可動鉄心234を揺動軸として、発射レール228に送られた遊技球を打球可能な打球位置と、打球位置から右下方に離れた待機位置(
図22を参照)とに左右方向へ揺動可能に構成される。すなわち、ハンマ232は、待機位置から打球位置への揺動により遊技球を遊技領域PAに向けて打球発射するようになっている。具体的には、ロータリソレノイド233がオン作動すると、ハンマ232がロータリソレノイド233の駆動力を受けて待機位置から打球位置へ揺動し、ロータリソレノイド233がオフ作動すると、ハンマ232が重力を利用して打球位置から待機位置へ揺動する。
【0059】
第1ストッパ部材236および第2ストッパ部材237は、NBR(アクリロニトリル-ブタジエン-ゴム)等の弾性樹脂材料を用いて、弾性を有するブロック状に形成される。第1ストッパ部材236は、ベースプレート222の第1ストッパ取付部226に左方を向いて取り付けられる。第1ストッパ部材236は、待機位置に揺動したハンマ232の中央部右側に当接することで、ハンマ232の待機位置を超える右方への揺動を規制す
る。第2ストッパ部材237は、ベースプレート222の第2ストッパ取付部227に左下方を向いて取り付けられる。第2ストッパ部材237は、打球位置に揺動したハンマ232の上部右側に当接することで、ハンマ232の打球位置を超える左方への揺動を規制する。
【0060】
図20、
図22および
図23に示すように、球送り装置251は、ケース部材261と、ケース蓋部材271と、球送り部材281と、リニアソレノイド291と、球送りセンサ293とを有して構成される。ケース部材261は、透光性を有する樹脂材料(例えば、透明の樹脂材料)を用いて、前方が開口した箱状に形成される。ケース蓋部材271は、透光性を有する樹脂材料(例えば、透明の樹脂材料)を用いて、ケース部材261の前面側を覆う蓋状に形成され、ケース部材261の前面側に取り付けられる。ケース部材261とケース蓋部材271との間に、球送り通路276が形成される。
【0061】
球送り通路276は、球送り装置251の左端から右斜め下方へ延びて形成される。球送り通路276の左端には、中継通路ユニット500の遊技球出口513と位置整合して球入口277が形成されており、中継通路ユニット500の遊技球中継通路512を流下する遊技球が遊技球出口513を経て通過するようになっている。球送り通路276の右端後側には、送り出し口278が形成されており、球送り通路276に流入した遊技球が球送り部材281によりこの送り出し口278から発射装置211の発射レール228へ送り出されるようになっている。
【0062】
図22および
図23に示すように、ケース部材261の右端部上下に、球送り側連結部262が形成される。球送り側連結部262は、発射装置211(ベースプレート222)の発射側連結部223に対して上下方向に延びる軸を中心に回転自在に連結される。これにより、球送り装置251は、発射装置211の前面側を開放する発射装置開放位置と、発射装置211の前面側を閉鎖する発射装置閉鎖位置とに、発射装置211の発射側連結部223に横開き開閉自在に支持される。このような構成により、発射装置211の前面側に配置された発射レール228やハンマ232等へのアクセスが容易になる。
【0063】
ケース部材261の左上部後面側に、係止片部263が形成される。係止片部263は、球送り装置251が発射装置閉鎖位置に変位すると、発射装置211の係止突起部224に係脱可能に係止する。ケース部材261の左下部後面側に、係合片部264が形成される。係合片部264は、球送り装置251が発射装置閉鎖位置に変位すると、発射装置211の係合穴部225に係脱可能に係合する。球送り装置251の係止片部263が発射装置211の係止突起部224に係止するとともに、球送り装置251の係合片部264が発射装置211の係合穴部225に係合することにより、球送り装置251が発射装置閉鎖位置で固定保持される。
【0064】
ケース部材261の外周部に、蓋用係止突起部265が複数形成される。蓋用係止突起部265には、ケース蓋部材271の蓋用係止片部272が係脱可能に係止する。ケース部材261の中央部前面側に、球送り部材支持部266が形成される。球送り部材支持部266は、球送り部材281の(後側の)軸部282を回転自在に支持する。ケース部材261の前面側における球送り部材支持部266の上方近傍に、ソレノイド取付部267が形成される。ソレノイド取付部267には、リニアソレノイド291が取り付けられる。リニアソレノイド291は、球送り部材281と連結される可動鉄心(図示せず)を有し、球送り部材281を上下方向に揺動させる。
【0065】
ケース部材261の下部後面側に、センサ取付部268が形成される。センサ取付部268には、球送りセンサ293が取り付けられる。球送りセンサ293は、磁気センサ等を用いて構成される。球送りセンサ293は、送り出し口278を通過する遊技球を検出
し、枠制御基板ケースユニット31を構成する枠制御基板(図示せず)に遊技球の検出信号を出力する。
【0066】
ケース部材261の左端部に、発射側当接部269が左方に突出して形成される。発射側当接部269は、左斜め下方に傾斜して延びる傾斜面を有する突起状に形成され、中継通路ユニット500における中継用球止め部材530の中継側当接部532に当接するようになっている。また、発射側当接部269の傾斜面の後側に、面取り部(図示せず)が形成される。
【0067】
図22および
図23に示すように、ケース蓋部材271の外周部には、後方へ突出する蓋用係止片部272が複数形成される。蓋用係止片部272は、ケース部材261の蓋用係止突起部265に係脱可能に係止する。ケース蓋部材271の蓋用係止片部272がケース部材261の蓋用係止突起部265に係止することにより、ケース蓋部材271がケース部材261の前面側に取り付け固定される。ケース蓋部材271の中央部後面側に、球送り部材支持部273が形成される。球送り部材支持部273は、球送り部材281の(前側の)軸部282を回転自在に支持する。ケース蓋部材271の中央部における球送り部材支持部273の左方近傍に、上下方向に延びる長穴状の挿通穴部274が形成される。挿通穴部274には、球送り部材281のガイドピン部283が挿通される。
【0068】
図23に示すように、球送り部材281は、ポリアセタール樹脂(POM)等の樹脂材料を用いて、左右方向に延びるブロック状に形成される。球送り部材281の前後の側部に、軸部282が形成される。球送り部材281は、リニアソレノイド291の作動により軸部282を揺動軸として、遊技球が送り出し口278を通過するのを可能にする通過可能位置と、遊技球が送り出し口278を通過するのを規制する通過規制位置(
図23を参照)とに上下方向へ揺動可能に構成される。球送り部材281は、通過可能位置と通過規制位置とに上下方向へ揺動することにより、球送り通路276に流入した遊技球を1球ずつ送り出し口278から発射装置211の発射レール228へ送り出す。
【0069】
球送り部材281の中央部前面側に、ガイドピン部283が形成される。ガイドピン部283は、ケース蓋部材271の挿通穴部274に挿通され、球送り部材281が通過規制位置よりも上方の通過可能位置に揺動すると挿通穴部274の上端部に当接し、球送り部材281が通過可能位置よりも下方の通過規制位置に揺動すると挿通穴部274の下端部に当接するようになっている。球送り部材281の左端部上側に、通路規制部284が形成される。通路規制部284は、球送り部材281が通過規制位置に揺動するときに球送り通路276の一部を塞いで、球送り通路276に流入した遊技球を受け止めるようになっている。球送り部材281の左端部下側に、出口通路部285が形成される。出口通路部285は、球送り部材281が通過可能位置に揺動するときに、球送り通路276に流入した遊技球を送り出し口278に導くようになっている。
【0070】
[タンクユニットの構成]
次に、タンクユニット300について、
図24~
図30を追加参照して説明する。タンクユニット300は、
図24~
図28に示すように、前側タンク部材310と、後側タンク部材320と、上側検出部材330と、下側検出部材340と、球抜き部材350と、タンク用球止め部材360とを有して構成される。タンクユニット300は、回収通路部209を流下した遊技球または、中継通路ユニット500のファール球中継通路517を流下した遊技球を収容する。以降、回収通路部209を流下する遊技球を排出球と称し、ファール球中継通路517を流下する遊技球をファール球と称する場合がある。
【0071】
図24~
図28に示すように、前側タンク部材310は、透光性を有する樹脂材料(例えば、透明の樹脂材料)を用いて、後方が開口した箱状に形成される。後側タンク部材3
20は、透光性を有する樹脂材料(例えば、透明の樹脂材料)を用いて、前側タンク部材310の後面側を覆う蓋状に形成され、前側タンク部材310の後面側に取り付けられる。前側タンク部材310と後側タンク部材320との間に、遊技球が流下可能な上側タンク通路301および下側タンク通路302が形成される。
【0072】
図26~
図28に示すように、上側タンク通路301は、タンクユニット300の左側から右斜め下方へ延びて形成され、下側タンク通路302の上流端に繋がるようになっている。下側タンク通路302は、上側タンク通路301の下流端に繋がって、タンクユニット300の右側から左斜め下方へ延びて形成される。タンクユニット300の左下部に位置する下側タンク通路302の下流部底部に、遊技球が落入可能な球抜き開口部303が形成される。タンクユニット300の左端に位置する下側タンク通路302の下流端部に、遊技球が通過可能な球出口304が形成される。また、下側タンク通路302の底部に、アース部材376が取り付けられる。アース部材376は、金属等の導電材料を用いて薄板状に形成される。
【0073】
図24および
図28に示すように、前側タンク部材310の左上部前側に、中継通路ユニット500のファール球中継通路517を流下した遊技球(ファール球)が通過するファール球入口311およびファール球入口通路312が形成される。ファール球入口311は、中継通路ユニット500のファール球出口518と位置整合するように上方を向いて開口形成される。ファール球入口通路312は、ファール球入口311から後斜め下方へ延びて形成され、
図26および
図27に示すように、上側タンク通路301の上流端に繋がるようになっている。
図24および
図28に示すように、前側タンク部材310の左上部に、回収通路部209を流下した遊技球(排出球)が通過する排出球入口313および排出球入口通路314が形成される。排出球入口313は、回収通路部209の下流端と位置整合するように上方を向いて開口形成される。排出球入口通路314は、ファール球入口311から下方へ延びて形成され、
図26および
図27に示すように、上側タンク通路301の上流端に繋がるようになっている。
【0074】
また、前側タンク部材310の左上部に、排出球センサ取付部315が形成される。排出球センサ取付部315には、排出球センサ371が取り付けられる。排出球センサ371は、磁気センサ等を用いて構成される。排出球センサ371は、排出球入口313を通過する遊技球(排出球)を検出し、枠制御基板ケースユニット31を構成する枠制御基板(図示せず)に排出球の検出信号を出力する。前側タンク部材310の上部後面側に、基板取付部317が形成される。基板取付部317には、中継基板375が取り付けられる。
【0075】
図27および
図28に示すように、前側タンク部材310の右下部に、下側センサ取付部316が形成される。下側センサ取付部316には、下側検出部材340を検出可能な下側検出センサ373が取り付けられる。
図24および
図25に示すように、前側タンク部材310の下端部に、タンク取付穴318が複数形成される。タンクユニット固定ネジ(図示せず)をタンク取付穴318に挿通させて、タンクユニット取付部207のネジ穴部(図示せず)にネジ固定することで、タンクユニット300がタンクユニット取付部207に着脱可能に取り付け固定される。なお、タンクユニット固定ネジに限らず、ナイラッチ等の固定部材を用いて、タンクユニット300がタンクユニット取付部207に着脱可能に取り付け固定されてもよい。
【0076】
図24および
図27に示すように、前側タンク部材310および後側タンク部材320の左下部に、球抜き部材取付部322が形成される。球抜き部材取付部322には、球抜き部材350が左右方向へスライド移動可能に取り付けられる。後側タンク部材320の左端部に、球止め部材取付部323が形成される。球止め部材取付部323には、タンク
用球止め部材360が前後方向へスライド移動可能に取り付けられる。後側タンク部材320の左側における球止め部材取付部323の近傍に、バネ取付部324が形成される。バネ取付部324には、球止め部材付勢バネ365が取り付けられる。また、後側タンク部材320の中央部に、上側センサ取付部(図示せず)が形成される。上側センサ取付部には、上側検出部材330を検出可能な上側検出センサ(図示せず)が取り付けられる。
【0077】
図26および
図27に示すように、下側検出部材340は、遮光性を有する樹脂材料を用いて、左右方向に延びる板状に形成され、前側タンク部材310および後側タンク部材320の右下側に取り付けられる。下側検出部材340の前後の側部に、軸部341が形成される。下側検出部材340は、軸部341を揺動軸として、下側検出センサ373が下側検出部材340を検出する状態となる検出位置と、下側検出センサ373が非検出状態となる非検出位置(
図27を参照)とに上下方向へ揺動可能に構成される。下側検出部材340の上部に、下側タンク通路302の上流部の一部を構成する床板状の遊技球接触部342が形成される。下側タンク通路302の上流端部に位置する遊技球が遊技球接触部342に接触すると、当該遊技球の自重の作用により下側検出部材340が非検出位置へ揺動する。
【0078】
下側検出部材340の右端部に、遊技球よりも軽い重り344が取り付けられる。下側タンク通路302の上流端部に遊技球が存在せずに、遊技球接触部342が非接触状態になると、重り344の自重の作用により下側検出部材340が検出位置へ揺動する。下側検出センサ373は、フォトセンサ等を用いて構成される。下側検出センサ373は、検出位置へ揺動した下側検出部材340を検出し、枠制御基板ケースユニット31を構成する枠制御基板(図示せず)に、下側タンク通路302の上流端部に遊技球が存在しないことを示す下側検出部材340の検出信号を出力する。
【0079】
上側検出部材330は、下側検出部材340と同様に形成され、前側タンク部材310および後側タンク部材320の中央部に取り付けられる。上側検出部材330は、軸部(図示せず)を揺動軸として、上側検出センサ(図示せず)が上側検出部材330を検出する状態となる検出位置と、上側検出センサが非検出状態となる非検出位置とに上下方向へ揺動可能に構成される。上側検出部材330の上部に、上側タンク通路301の中流部の一部を構成する床板状の遊技球接触部332が形成される。上側タンク通路301の中流部に位置する遊技球が遊技球接触部332に接触すると、当該遊技球の自重の作用により上側検出部材330が非検出位置へ揺動する。
【0080】
上側タンク通路301の中流部に遊技球が存在せずに、遊技球接触部332が非接触状態になると、重り(図示せず)の自重の作用により上側検出部材330が検出位置へ揺動する。上側検出センサは、下側検出センサ373と同様に構成される。上側検出センサは、検出位置へ揺動した上側検出部材330を検出し、枠制御基板ケースユニット31を構成する枠制御基板(図示せず)に、上側タンク通路301の中流部に遊技球が存在しないことを示す上側検出部材330の検出信号を出力する。なお、
図24に示すように、前側タンク部材310の前面側に、上側検出センサおよび下側検出センサ373の前方を覆って遮光するカバー部材377が取り付けられる。
【0081】
図26および
図27に示すように、球抜き部材350は、樹脂材料を用いて、左右方向に延びる板状に形成される。球抜き部材350は、下側タンク通路302の球抜き開口部303を開閉可能な開閉レール部351と、作業者が指で摘まむことが可能なツマミ部352とを有している。球抜き部材350は、球抜き部材取付部322に、開閉レール部351が球抜き開口部303を塞ぐ非球抜き位置(
図26の実線を参照)と、開閉レール部351が球抜き開口部303を開放する球抜き位置(
図26の二点鎖線を参照)との間で、左右方向へスライド移動可能に取り付けられる。
【0082】
球抜き部材350が左方の非球抜き位置にスライド移動すると、開閉レール部351が球抜き開口部303を閉鎖するため、下側タンク通路302の下流部に達した遊技球は、開閉レール部351の上を転動して下側タンク通路302の下流端に達する。球抜き部材350が右方の球抜き位置にスライド移動すると、開閉レール部351が球抜き開口部303を開放するため、下側タンク通路302の下流部に達した遊技球は、球抜き開口部303に落入し、球抜き開口部303を通過してタンクユニット300の下方へ落下する。
【0083】
図28~
図30に示すように、タンク用球止め部材360は、ポリアセタール樹脂(POM)等の樹脂材料を用いて、上下方向に延びるブロック状に形成される。タンク用球止め部材360は、球止め部材取付部323に、遊技球が球出口304を通過するのを規制する通過規制位置(
図29を参照)と、遊技球が球出口304を通過するのを可能にする通過可能位置(
図30を参照)との間で、前後方向へスライド移動可能に取り付けられる。タンク用球止め部材360の下部に、下方へ延びる板状の球止め部361が形成される。球止め部361は、タンク用球止め部材360が通過規制位置に移動するときに球出口304の一部を塞いで、下側タンク通路302の下流端に達した遊技球を受け止めるようになっている。
【0084】
タンク用球止め部材360の前部に、タンク側当接部362が前方に突出して形成される。タンク側当接部362は、前斜め下方に傾斜して延びる傾斜面を有する突起状に形成され、移送装置400の移送側当接部435が当接するようになっている。タンク用球止め部材360の右後面側に、バネ受け部363が形成される。バネ受け部363には、バネ取付部324に取り付けられた球止め部材付勢バネ365の前端部が当接するようになっている。球止め部材付勢バネ365は、圧縮コイルバネ等を用いて構成され、タンク用球止め部材360が通過規制位置へ向かう方向に付勢力を加える。
【0085】
[移送装置の構成]
次に、移送装置400について、
図31~
図35を追加参照して説明する。移送装置400は、
図31~
図35に示すように、ケースユニット410と、後カバー部材430と、移送部材440と、研磨ユニット450と、駆動モータ460と、第1駆動力伝達機構470と、第2駆動力伝達機構475と、移送用球止め部材480とを有して構成される。移送装置400は、タンクユニット300に収容された遊技球をタンクユニット300の下部の球出口304から上昇させて中継通路ユニット500に送る。
【0086】
図31~
図35に示すように、ケースユニット410は、透光性を有する樹脂材料(例えば、透明の樹脂材料)を用いて、箱状に形成される。ケースユニット410の内側下部に、遊技球が流下可能な下側通路411が形成される。下側通路411は、ケースユニット410の下部後側から前斜め下方へ延びて形成される。ケースユニット410の内側上部に、遊技球が流下可能な上側通路412が形成される。上側通路412は、ケースユニット410の上部中央から右方へ延びて形成される。ケースユニット410の右上部に位置する上側通路412の下流端部に、遊技球が通過可能な球出口413が形成される。
【0087】
図35に示すように、ケースユニット410の内部右側に、移送部材収容部414が形成される。移送部材収容部414には、移送部材440が回転自在に収容される。また、ケースユニット410の内部右下側に、回転検出センサ465が取り付けられる。回転検出センサ465は、フォトセンサ等を用いて構成される。回転検出センサ465は、移送部材440の回転を検出し、枠制御基板ケースユニット31を構成する枠制御基板(図示せず)に移送部材440の回転検出信号を出力する。ケースユニット410の内部右上側に、上側通路センサ467が取り付けられる。上側通路センサ467は、フォトセンサ等を用いて構成される。上側通路センサ467は、上側通路412を流下する遊技球を検出
し、枠制御基板ケースユニット31を構成する枠制御基板(図示せず)に遊技球の検出信号を出力する。
【0088】
図35に示すように、ケースユニット410の内部左下側に、研磨ユニット収容部415が形成される。研磨ユニット収容部415には、研磨ユニット450が回転自在に収容される。ケースユニット410の内部左上側に、モータ収容部416が形成される。モータ収容部416には、駆動モータ460の前側部分が収容される。ケースユニット410の内部における研磨ユニット収容部415とモータ収容部416との間の部分に、上側ギヤ取付部417が形成される。上側ギヤ取付部417には、第1駆動力伝達機構470のピニオンギヤ471および第1ギヤ472が回転自在に取り付けられる。ケースユニット410の内部下側に、下側ギヤ取付部418が形成される。下側ギヤ取付部418には、第2駆動力伝達機構475の第2ギヤ476および第3ギヤ477が回転自在に取り付けられる。
【0089】
図34に示すように、ケースユニット410の下部後側に、バネ取付部419が形成される。バネ取付部419には、球止め部材付勢バネ485が取り付けられる。また、ケースユニット410の下部後側に、下側通路センサ466が取り付けられる。下側通路センサ466は、フォトセンサ等を用いて構成される。下側通路センサ466は、下側通路411を流下する遊技球を検出し、枠制御基板ケースユニット31を構成する枠制御基板(図示せず)に遊技球の検出信号を出力する。
【0090】
図33に示すように、ケースユニット410の前部右側に、開閉カバー取付部421が形成される。開閉カバー取付部421には、開閉カバー425がケースユニット410の前部に形成された開口部(図示せず)を開閉可能に取り付けられる。ケースユニット410の前部左側に、閉止保持部422が形成される。閉止保持部422は、ケースユニット410の開口部を閉鎖する状態で開閉カバー425を保持する。開閉カバー425がケースユニット410の開口部を開放する状態で、研磨ユニット収容部415が露出するように構成されており、研磨ユニット収容部415に収容された研磨ユニット450の研磨部材451を交換することができるようになっている。
【0091】
図31および
図34に示すように、後カバー部材430は、透光性を有する樹脂材料(例えば、透明の樹脂材料)を用いて、ケースユニット410の後面側を覆う蓋状に形成され、ケースユニット410の後面側に取り付けられる。後カバー部材430の下部右側に、タンクユニット300の下側タンク通路302を流下した遊技球が通過する球入口431および入口通路432が形成される。球入口431は、タンクユニット300の球出口304と位置整合するように右方を向いて開口形成される。入口通路432は、球入口431から左斜め下方および前斜め下方へ屈曲して延びて形成され、下側通路411の上流端に繋がるようになっている。
【0092】
後カバー部材430の下部における入口通路432の上方近傍に、球止め部材取付部433が形成される。球止め部材取付部433には、移送用球止め部材480が前後方向へスライド移動自在に取り付けられる。また、球止め部材取付部433の後部に、挿通穴部434が形成される。挿通穴部434には、球止め部材取付部433の部材当接部482が挿通される。後カバー部材430の下部における球止め部材取付部433の左側に、移送側当接部435が右方に突出して形成される。移送側当接部435は、後ろ斜め上方に傾斜して延びる傾斜面を有する突起状に形成され、タンクユニット300におけるタンク用球止め部材360のタンク側当接部362に当接するようになっている。後カバー部材430の左上部に、駆動モータ460の後側部分を収容するモータ収容部436が形成される。
【0093】
図35に示すように、移送部材440は、樹脂材料を用いて、上下方向に延びる筒状に形成される。移送部材440の外周部に、螺旋状に延びる螺旋部441が形成される。移送部材440は、ケースユニット410の移送部材収容部414に回転自在に収容される。移送部材440の下端部に、第2駆動力伝達機構475の第3ギヤ477が連結される。移送部材440が上下方向に延びる回転軸を中心に回転することにより、下側通路411の下流端に達した遊技球が螺旋部441に押し上げられて上側通路412の上流端まで上昇するように構成される。
【0094】
図35に示すように、研磨ユニット450は、研磨部材451と、上側支持部452と、下側支持部453とを有して構成され、ケースユニット410の研磨ユニット収容部415に回転自在に収容される。研磨部材451は、筒状に形成され、上側支持部452および下側支持部453に着脱可能に支持される。上側支持部452は、第1駆動力伝達機構470の第1ギヤ472と連結され、研磨部材451の上部を着脱可能に支持して回転可能に構成される。下側支持部453は、第2駆動力伝達機構475の第2ギヤ476と連結され、研磨部材451の下部を着脱可能に支持して回転可能に構成される。研磨部材451は、移送部材440との間に挟まれて上昇する遊技球に接触し、上下方向に延びる回転軸を中心に回転することにより遊技球の表面を研磨するように構成される。
【0095】
駆動モータ460は、サーボモータ等を用いて構成され、
図35に示すように、ケースユニット410のモータ収容部416および後カバー部材430のモータ収容部436に収容される。駆動モータ460は、第1駆動力伝達機構470および第2駆動力伝達機構475を介して、研磨ユニット450(研磨部材451)および移送部材440を回転駆動する。
【0096】
第1駆動力伝達機構470は、
図35に示すように、駆動モータ460の出力軸(図示せず)に連結されたピニオンギヤ471と、ピニオンギヤ471と噛合して研磨ユニット450の上側支持部452に連結された第1ギヤ472とを有して構成される。第1駆動力伝達機構470は、ピニオンギヤ471および第1ギヤ472を介して、駆動モータ460の回転駆動力を研磨ユニット450の上側支持部452に伝達する。
【0097】
第2駆動力伝達機構475は、
図35に示すように、研磨ユニット450の下側支持部453に連結された第2ギヤ476と、第2ギヤ476と噛合して移送部材440の下端部に連結された第3ギヤ477とを有して構成される。第2駆動力伝達機構475は、第2ギヤ476および第3ギヤ477を介して、駆動モータ460の回転駆動力を移送部材440に伝達する。
【0098】
図34に示すように、移送用球止め部材480は、ポリアセタール樹脂(POM)等の樹脂材料を用いて、前後方向に延びる板状に形成される。移送用球止め部材480は、ケースユニット410の球止め部材取付部433に、遊技球が球入口431を通過するのを規制する通過規制位置(
図31を参照)と、遊技球が球入口431を通過するのを可能にする通過可能位置(
図32を参照)との間で、前後方向へスライド移動可能に取り付けられる。移送用球止め部材480の下部に、下方へ延びる板状の球止め部481が形成される。球止め部481は、移送用球止め部材480が通過規制位置に移動するときに球入口431の一部を塞いで、入口通路432で逆流した遊技球を受け止めるようになっている。
【0099】
移送用球止め部材480の後部に、部材当接部482が後方に突出して形成される。部材当接部482は、移送装置取付部203の後壁部(図示せず)に当接するようになっている。移送用球止め部材480の左前面側に、バネ受け部483が形成される。バネ受け部483には、バネ取付部419に取り付けられた球止め部材付勢バネ485の後端部が
当接するようになっている。球止め部材付勢バネ485は、圧縮コイルバネ等を用いて構成され、移送用球止め部材480が通過規制位置へ向かう方向に付勢力を加える。
【0100】
[中継通路ユニットの構成]
次に、中継通路ユニット500について、
図36~
図42を追加参照して説明する。中継通路ユニット500は、
図36~
図40に示すように、通路形成部材510と、中継用球止め部材530と、遮光カバー540とを有して構成される。中継通路ユニット500は、移送装置400から送られた遊技球を発射ユニット210へ流下させる。
【0101】
図36~
図40に示すように、通路形成部材510は、透光性を有する樹脂材料(例えば、透明の樹脂材料)を用いて、箱状に形成される。通路形成部材510の内部前側に、遊技球が流下可能な遊技球中継通路512が形成される。遊技球中継通路512は、通路形成部材510の左上部から右斜め下方に向けて前面視略L字形に屈曲して形成される。通路形成部材510の左上部に位置する遊技球中継通路512の上流端部に、移送装置400の球出口413と位置整合して遊技球が通過可能な遊技球入口511が形成される。通路形成部材510の右下部に位置する遊技球中継通路512の下流端部に、発射ユニット210の球入口277と位置整合して遊技球が通過可能な遊技球出口513が形成される。
【0102】
図38に示すように、通路形成部材510の内部後側に、遊技球が流下可能なファール球中継通路517が形成される。ファール球中継通路517は、通路形成部材510の後上部から後斜め下方へ延びて形成される。通路形成部材510の後上部に位置するファール球中継通路517の上流端部に、発射ユニット210から打ち出されて遊技領域PAに達しなかった遊技球が落入するファール球回収口516が上方を向いて形成される(
図42も参照)。
図39に示すように、通路形成部材510の後下部に位置するファール球中継通路517の下流端部に、タンクユニット300のファール球入口311と位置整合して遊技球が通過可能なファール球出口518が形成される。
【0103】
図39に示すように、通路形成部材510の下部右側に、第1遊技球検出センサ取付部521が形成される。第1遊技球検出センサ取付部521には、第1遊技球検出センサ551が取り付けられる。第1遊技球検出センサ551は、フォトセンサ等を用いて構成される。第1遊技球検出センサ551は、遊技球中継通路512の下流部を流下する遊技球を検出し、枠制御基板ケースユニット31を構成する枠制御基板(図示せず)に遊技球の検出信号を出力する。通路形成部材510の下部における第1遊技球検出センサ取付部521の左側に、第2遊技球検出センサ取付部522が形成される。第2遊技球検出センサ取付部522には、第2遊技球検出センサ552が取り付けられる。第2遊技球検出センサ552は、フォトセンサ等を用いて構成される。第2遊技球検出センサ552は、遊技球中継通路512の中流部を流下する遊技球を検出し、枠制御基板ケースユニット31を構成する枠制御基板(図示せず)に遊技球の検出信号を出力する。
【0104】
図37および
図39に示すように、通路形成部材510の後下部に、ファール球検出センサ取付部523が形成される。ファール球検出センサ取付部523には、ファール球検出センサ553が取り付けられる。ファール球検出センサ553は、磁気センサ等を用いて構成される。ファール球検出センサ553は、ファール球出口518を通過する遊技球(ファール球)を検出し、枠制御基板ケースユニット31を構成する枠制御基板(図示せず)にファール球の検出信号を出力する。
図40および
図41に示すように、通路形成部材510の右上部に、球止め部材取付部524が形成される。球止め部材取付部524には、中継用球止め部材530が上下方向へスライド移動自在に取り付けられる。
【0105】
図39に示すように、通路形成部材510の底部に、リブ状の通路部材係合部525が
形成される。通路部材係合部525は、中継通路ユニット取付部205の底部に形成された係合爪部(図示せず)と係脱可能に係合する。通路形成部材510の通路部材係合部525と中継通路ユニット取付部205の係合爪部とが係合した状態で、中継通路ユニット500(通路形成部材510)が中継通路ユニット取付部205に取り付け固定される。
【0106】
図40および
図41に示すように、中継用球止め部材530は、ポリアセタール樹脂(POM)等の樹脂材料を用いて、上下方向に延びるブロック状に形成される。中継用球止め部材530は、球止め部材取付部524に、遊技球が遊技球出口513を通過するのを規制する通過規制位置と、遊技球が遊技球出口513を通過するのを可能にする通過可能位置(
図40を参照)との間で、上下方向へスライド移動可能に取り付けられる。中継用球止め部材530の下部に、下方へ延びる板状の球止め部531が形成される。球止め部531は、中継用球止め部材530が通過規制位置に移動するときに遊技球出口513の一部を塞いで、遊技球中継通路512の下流端に達した遊技球を受け止めるようになっている。
【0107】
中継用球止め部材530の左側部に、中継側当接部532が形成される。中継側当接部532は、右斜め上方に傾斜して延びる傾斜面を有する凹み状に形成され、発射ユニット210の発射側当接部269が当接するようになっている。また、通路形成部材510の球止め部材取付部524には、中継用球止め部材530とともに球止め部材付勢バネ535が取り付けられる。球止め部材付勢バネ535は、圧縮コイルバネ等を用いて構成され、中継用球止め部材530が通過規制位置へ向かう方向に付勢力を加える。
【0108】
図36に示すように、遮光カバー540は、遮光性を有する樹脂材料を用いて、薄板状に形成される。遮光カバー540は、通路形成部材510の前面側に取り付けられ、第1遊技球検出センサ551および第2遊技球検出センサ552の前方を覆って遮光するようになっている。
【0109】
以上のように構成される、封入循環式のぱちんこ遊技機PMは、外枠1が遊技施設の遊技島(図示せず)に固定設置され、前枠2、ガラス枠5等が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、発射ハンドル9を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル9が回動操作されると、発射ユニット210の球送り装置251は、遊技球を1球ずつ発射装置211へ送り、発射装置211は、遊技球を遊技領域PAへ向けて左上方に打ち出す。
【0110】
遊技盤20の遊技領域PAを転動流下して、各種入賞装置25~27の入賞口に入球した遊技球又はアウト口29に流入した遊技球は、遊技盤20に形成された貫通孔(図示せず)を通じて遊技盤20の後面側へ流下する。遊技盤20の後面側に達した遊技球は、回収通路部209の上流部に落下し、回収通路部209を流下してタンクユニット300に収容される。発射装置211により打ち出されて遊技領域PAに達しなかった遊技球は、中継通路ユニット500のファール球回収口516に落入する。ファール球回収口516に落入した遊技球は、中継通路ユニット500のファール球中継通路517を流下してタンクユニット300に収容される。移送装置400は、タンクユニット300に収容された遊技球をタンクユニット300の下部の球出口304から上昇させて中継通路ユニット500に送る。中継通路ユニット500は、移送装置400から送られた遊技球を発射ユニット210へ流下させる。
【0111】
ところで、発射ユニット210は、遊技補助領域200の発射ユニット取付部201に取り付けられ、中継通路ユニット500は、遊技補助領域200の中継通路ユニット取付部205に取り付けられる。このとき、発射ユニット210の発射側当接部269は、中継通路ユニット500における中継用球止め部材530の中継側当接部532に当接して中継用球止め部材530を上方へ押圧し、中継用球止め部材530が球止め部材付勢バネ
535の付勢力に抗して通過規制位置から通過可能位置に移動する。これにより、中継通路ユニット500の遊技球中継通路512を流下する遊技球が遊技球出口513を通過して球入口277から発射ユニット210(球送り装置251)の球送り通路276に流入可能になる。
【0112】
発射ユニット210の球送り装置251を発射装置開放位置に揺動させて、発射装置211の前面側を開放すると、発射ユニット210(球送り装置251)の発射側当接部269が中継用球止め部材530の中継側当接部532から離れるため、中継用球止め部材530は、球止め部材付勢バネ535の付勢力により通過規制位置に移動して、中継通路ユニット500の遊技球中継通路512を流下する遊技球が遊技球出口513を通過するのを規制する。従って、発射ユニット210の球送り装置251を発射装置開放位置に揺動させて、発射装置211の前面側を開放しても、中継通路ユニット500の遊技球中継通路512を流下する遊技球が遊技球出口513から流出しないため、発射ユニット210のメンテナンスが容易になり、封入循環式のぱちんこ遊技機PMのメンテナンスを容易に行うことが可能になる。なお、球送り装置251を発射装置開放位置から揺動させて発射装置閉鎖位置に戻すと、発射ユニット210の発射側当接部269は、発射側当接部269の面取り部(図示せず)が中継用球止め部材530の中継側当接部532に滑らかに接触してから中継側当接部532に当接して、再び中継用球止め部材530を上方へ押圧し、中継用球止め部材530が球止め部材付勢バネ535の付勢力に抗して通過規制位置から通過可能位置に移動する。
【0113】
また、タンクユニット300は、遊技補助領域200のタンクユニット取付部207に取り付けられ、移送装置400は、遊技補助領域200の移送装置取付部203に取り付けられる。このとき、移送装置400の移送側当接部435は、タンクユニット300におけるタンク用球止め部材360のタンク側当接部362に当接してタンク用球止め部材360を後方へ押圧し、タンク用球止め部材360が球止め部材付勢バネ365の付勢力に抗して通過規制位置から通過可能位置に移動する。また、移送装置取付部203の後壁部(図示せず)は、移送装置400における移送用球止め部材480の部材当接部482に当接して移送用球止め部材480を前方へ押圧し、移送用球止め部材480が球止め部材付勢バネ485の付勢力に抗して通過規制位置から通過可能位置に移動する。これにより、タンクユニット300の下側タンク通路302を流下する遊技球が球出口304を通過して球入口431から移送装置400の入口通路432に流入可能になる。
【0114】
移送装置400が移送装置取付部203から取り外されると、移送装置400の移送側当接部435がタンク用球止め部材360のタンク側当接部362から離れるため、タンク用球止め部材360は、球止め部材付勢バネ365の付勢力により通過規制位置に移動して、タンクユニット300に収容された遊技球が球出口304を通過するのを規制する。また、移送装置取付部203の後壁部(図示せず)が移送用球止め部材480の部材当接部482から離れるため、移送用球止め部材480は、球止め部材付勢バネ485の付勢力により通過規制位置に移動して、移送装置400の入口通路432に流入した遊技球が逆流して球入口431を通過するのを規制する。従って、移送装置400が移送装置取付部203から取り外されても、移送装置400の入口通路432に流入した遊技球が球入口431から流出せず、タンクユニット300に収容された遊技球が球出口304から流出しないため、移送装置400のメンテナンスが容易になり、封入循環式のぱちんこ遊技機PMのメンテナンスを容易に行うことが可能になる。
【0115】
本実施形態によれば、遊技盤20の下方の遊技補助領域200に、発射ユニット210と、タンクユニット300と、移送装置400と、中継通路ユニット500とが設けられる。これにより、発射ユニット210と、タンクユニット300と、移送装置400と、中継通路ユニット500とが、ほぼ同じ高さに配置されるため、発射ユニット210、タ
ンクユニット300、移送装置400、および中継通路ユニット500に対するアクセスが容易になり、封入循環式のぱちんこ遊技機PMのメンテナンスを容易に行うことが可能になる。
【0116】
また、タンクユニット300は、遊技補助領域200の後面側、すなわち、前枠2の後面側における遊技盤20の下方に設けられたタンクユニット取付部207に取り付けられた状態で、前枠2と枠制御基板ケースユニット31との間に配置される。これにより、枠制御基板ケースユニット31を取り外すことなく、タンクユニット300をタンクユニット取付部207に対して下方から着脱可能に取り付けることができるため、タンクユニット300のメンテナンスが容易になり、封入循環式のぱちんこ遊技機PMのメンテナンスを容易に行うことが可能になる。
【0117】
また、タンクユニット300がタンクユニット取付部207に取り付けられるとともに移送装置400が移送装置取付部203に取り付けられると、移送装置400の移送側当接部435がタンク用球止め部材360のタンク側当接部362に当接してタンク用球止め部材360を押圧し、タンク用球止め部材360が球止め部材付勢バネ365の付勢力に抗して通過規制位置から通過可能位置に移動して、タンクユニット300に収容された遊技球が球出口304を通過して移送装置400に流入可能になる。これにより、移送装置400が移送装置取付部203から取り外されると、移送装置400の移送側当接部435がタンク用球止め部材360のタンク側当接部362から離れるため、タンク用球止め部材360は、球止め部材付勢バネ365の付勢力により通過規制位置に移動して、タンクユニット300に収容された遊技球が球出口304を通過するのを規制する。従って、移送装置400が移送装置取付部203から取り外されても、タンクユニット300に収容された遊技球が球出口304から流出しないため、移送装置400のメンテナンスが容易になり、封入循環式のぱちんこ遊技機PMのメンテナンスを容易に行うことが可能になる。
【0118】
上述の実施形態において、本発明が適用される遊技機の一例として、弾球遊技機であるぱちんこ遊技機を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、アレンジボール、雀球遊技機、スロットマシンなどについても同様に適用し、同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0119】
PM ぱちんこ遊技機(弾球遊技機)
PA 遊技領域
1 外枠
2 前枠
20 遊技盤
31 枠制御基板
100 上部発光演出装置
101 ベース部材
110 発光素子基板
113L 第1左発光素子 113R 第1右発光素子
114L 第2左発光素子 114R 第2右発光素子
115L 第3左発光素子 115R 第3右発光素子
120 ランプハウス
150L 左透光部材 150R 右透光部材
151L 左ベース部 151R 右ベース部
152L 第1左突出部 152R 第1右突出部
154L 第2左突出部 154R 第2右突出部
156L 第3左突出部 156R 第3右突出部
162L 第1左屈曲部 162R 第1右屈曲部
164L 第2左屈曲部 164R 第2右屈曲部
166L 第3左屈曲部 166R 第3右屈曲部
170 装飾カバー
180 ランプカバー
200 遊技補助領域
201 発射ユニット取付部
203 移送装置取付部
205 中継通路ユニット取付部
207 タンクユニット取付部
209 回収通路部
210 発射ユニット
211 発射装置
251 球送り装置
300 タンクユニット
360 タンク用球止め部材
400 移送装置
500 中継通路ユニット