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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023143233
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】集客システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20230928BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022050500
(22)【出願日】2022-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】519044184
【氏名又は名称】株式会社ベルデザイン
(74)【代理人】
【識別番号】100099357
【弁理士】
【氏名又は名称】日高 一樹
(74)【代理人】
【識別番号】100105418
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 聖
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】大森 浩史
(72)【発明者】
【氏名】志久間 仁
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】複数の店舗・施設等への来所誘導による集客力向上と再生可能エネルギ利用を習慣づけることが可能な集客システムを提供する。
【解決手段】再生可能エネルギを利用してユーザの端末4に充電可能な複数の送受電端末5,5…と、公衆通信網3を通じてユーザの端末4および複数の送受電端末5,5…と通信可能なサーバ2と、を備え、サーバ2は、ユーザ毎に送受電端末5の利用情報を管理する利用情報管理手段20,21と、利用情報に基づいて、充電行為に対するポイントと、利用された送受電端末5,5間の移動に応じたポイントを付与するポイント付与手段20,21と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生可能エネルギを利用してユーザの端末に充電可能な複数の送受電端末と、
公衆通信網を通じて前記ユーザの端末および前記複数の送受電端末と通信可能なサーバと、を備え、
前記サーバは、
前記ユーザ毎に前記送受電端末の利用情報を管理する利用情報管理手段と、
前記利用情報に基づいて、充電行為に対するポイントと、利用された送受電端末間の移動に応じたポイントを付与するポイント付与手段と、を有することを特徴とする集客システム。
【請求項2】
前記ポイント付与手段は、前記送受電端末による充電に供される電力のうち再生可能エネルギが占める割合に応じて前記充電行為に対するポイントを付与することを特徴とする請求項1に記載の集客システム。
【請求項3】
前記サーバは、前記複数の送受電端末が設置されている場所情報を管理する場所情報管理手段をさらに有し、
前記利用情報は、前記ユーザの端末が無線通信された送受電端末を特定可能であり、
前記ポイント付与手段は、前記利用情報を前記場所情報管理手段に照会して特定された前記利用された送受電端末間の移動距離に基づいてポイントを付与することを特徴とする請求項1または2に記載の集客システム。
【請求項4】
前記ポイント付与手段は、前記ユーザの端末のGPS機能により特定された前記利用された送受電端末間の移動距離に基づいてポイントを付与することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の集客システム。
【請求項5】
前記ポイント付与手段は、前記利用された送受電端末間の移動に用いられた移動手段に基づいてポイントを付与することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の集客システム。
【請求項6】
前記サーバは、前記ユーザの端末にて選択された移動手段を受け付け可能であることを特徴とする請求項5に記載の集客システム。
【請求項7】
前記ポイント付与手段は、前記ユーザが保持する発電手段により発電された再生可能エネルギに応じて当該ユーザにポイントを付与することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の集客システム。
【請求項8】
前記ポイント付与手段は、前記ユーザが購入した環境貢献につながる物品に応じたポイントを当該ユーザに付与することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の集客システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再生可能エネルギの活用を促進しつつ、複数の店舗・施設等に対して来所誘導可能な集客システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カーボンニュートラルやSDGsへの取り組みが社会的な使命となっており、これらの達成には二酸化炭素の排出量がゼロまたは限りなく少ない再生可能エネルギの活用が重要となってくる。そこで、再生可能エネルギの活用に応じた対価を付与することで、再生可能エネルギの活用を促進可能なポイントシステムが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1に示されるポイントシステムは、ユーザより購入した再生可能エネルギの量に応じて算出したポイントをユーザに付与することができる。これにより、ユーザは再生可能エネルギの売買による利益に加え、ポイントも得られることから、既存ユーザの継続ばかりでなく、新規ユーザの加入にも期待することができる。そのため、再生可能エネルギの活用を人々に促すことができる。
【0004】
ところで、電話機能やメール機能に留まらず、ナビゲーション機能、動画再生機能等、多種の機能を備えるスマートフォン、タブレット等の充電式の携帯可能な端末は、大多数の人々が所有しており、社会的インフラストラクチャの一部として認識されている。その一方、多機能故に平均稼働率も高くなっており、外出先で端末の充電を必要とする状況が生じやすくなっている。このような端末への充電を必要とするユーザに対して利用可能な充電器の情報を提供するための充電システムが知られている。
【0005】
例えば、特許文献2に示される充電システムは、公衆通信網を介してユーザの端末と通信可能なサーバと、店舗・施設等に設けられた複数の充電器と、を備えている。これにより、ユーザは、自身の端末に充電を行いたい場合に、サーバにアクセスすることで付近の充電器の設置場所を知ることができる。そのため、ユーザは端末の充電可能な店舗・施設等を容易に発見して充電することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2021-26510号公報(第10頁、第4図)
【特許文献2】特開2021-150917号公報(第9頁、第9図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2のような充電システムにおいては、端末への充電を行いたいユーザを、充電器が設置されている店舗・施設等に誘導することができる。これにより、充電器が設置されている店舗・施設等の集客力を高めることができる。
【0008】
これを踏まえて、発明者は、特許文献1のポイントシステムのように、充電器による充電に供される電力として再生可能エネルギを利用し、充電器を利用したユーザに対してその対価を付与することで、再生可能エネルギ利用の促進ばかりでなく、充電器が設置されている店舗・施設等のさらなる集客効率向上が可能であることを見出した。その上で、特許文献2のような充電システムは、端末への充電が必要な場合に使用されることから利用が限定的であり、充電器を利用した後、他の店舗・施設等に誘導することは困難であることに思い至った。再生可能エネルギの活用向上と、さらなる集客力向上を両立するためには、複数の店舗・施設等への来所誘導が肝要である。
【0009】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、複数の店舗・施設等への来所誘導による集客力向上と再生可能エネルギ利用を習慣づけることが可能な集客システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、本発明の集客システムは、
再生可能エネルギを利用してユーザの端末に充電可能な複数の送受電端末と、
公衆通信網を通じて前記ユーザの端末および前記複数の送受電端末と通信可能なサーバと、を備え、
前記サーバは、
前記ユーザ毎に前記送受電端末の利用情報を管理する利用情報管理手段と、
前記利用情報に基づいて、充電行為に対するポイントと、利用された送受電端末間の移動に応じたポイントを付与するポイント付与手段と、を有することを特徴としている。
この特徴によれば、送受電端末を利用することでポイントがユーザに付与されるばかりでなく、送受電端末間の移動によってもポイントが付与されるため、一つの送受電端末の回転率を向上させるとともに、送受電端末が設置されている店舗・施設等から、他の送受電端末が設置されている店舗・施設等への移動を促すことができる。これらのように、再生可能エネルギを利用した充電という行動を繰り返すようにユーザを促すことができる。そのため、複数の店舗・施設等への来所誘導による集客力向上を可能とするばかりでなく、再生可能エネルギ利用を習慣づけることができる。
【0011】
前記ポイント付与手段は、前記送受電端末による充電に供される電力のうち再生可能エネルギが占める割合に応じて前記充電行為に対するポイントを付与することを特徴としている。
この特徴によれば、再生可能エネルギの割合が高い送受電端末に対してポイントの付与率を優遇することにより、このような送受電端末が設置されている店舗・施設等の集客力を向上させやすくなる。そのため、店舗・施設等に再生可能エネルギの利用を促進することができる。
【0012】
前記サーバは、前記複数の送受電端末が設置されている場所情報を管理する場所情報管理手段をさらに有し、
前記利用情報は、前記ユーザの端末が無線通信された送受電端末を特定可能であり、
前記ポイント付与手段は、前記利用情報を前記場所情報管理手段に照会して特定された前記利用された送受電端末間の移動距離に基づいてポイントを付与することを特徴としている。
この特徴によれば、移動距離を特定する処理を簡素にしつつ、複数の店舗・施設等へ来所誘導することができる。
【0013】
前記ポイント付与手段は、前記ユーザの端末のGPS機能により特定された前記利用された送受電端末間の移動距離に基づいてポイントを付与することを特徴としている。
この特徴によれば、移動距離を特定する処理を簡素にしつつ、複数の店舗・施設等へ来所誘導することができる。
【0014】
前記ポイント付与手段は、前記利用された送受電端末間の移動に用いられた移動手段に基づいてポイントを付与することを特徴としている。
この特徴によれば、公共交通機関の利用、特に再生可能エネルギを利用している公共交通機関に対してポイントの付与率を優遇することで、再生可能エネルギを利用している公共交通機関の利用を促すことができる。
【0015】
前記サーバは、前記ユーザの端末にて選択された移動手段を受け付け可能であることを特徴としている。
この特徴によれば、ユーザが利用した移動手段と異なる移動手段を基にポイントが算出される状況を防止することができる。これにより、ユーザの不満を招きにくくなるため、集客システムの利用を継続させやすい。
【0016】
前記ポイント付与手段は、前記ユーザが保持する発電手段により発電された再生可能エネルギに応じて当該ユーザにポイントを付与することを特徴としている。
この特徴によれば、再生可能エネルギの発電に必要な発電手段の導入を促すことができる。
【0017】
前記ポイント付与手段は、前記ユーザが購入した環境貢献につながる物品に応じたポイントを当該ユーザに付与することを特徴としている。
この特徴によれば、環境貢献につながる物品購入を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施例1における集客システムを示す模式図である。
図2】移動手段の選択肢が表示されたユーザ端末の表示部を示す図である。
図3】デバイス画面が表示されたユーザ端末の表示部を示す図である。
図4】マップ画面において近隣の送受電端末が表示されたユーザ端末の表示部を示す図である。
図5】マップ画面において別の店舗への移動ルートが表示されたユーザ端末の表示部を示す図である。
図6】ポイント画面が表示されたユーザ端末の表示部を示す図である。
図7】ポイント画面における詳細情報が表示されたユーザ端末の表示部を示す図である。
図8】クーポン画面が表示されたユーザ端末の表示部を示す図である。
図9】アカウント画面が表示されたユーザ端末の表示部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に係る集客システムを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例0020】
まず、本実施例の集客システム1は、ユーザにポイントを付与することにより、再生可能エネルギの活用促進と、集客力向上を実現可能なシステムであって、図1に示されるように、ユーザ毎にポイントを管理するサーバ2と、ユーザが個々に所有しているユーザ端末4と、ユーザ端末4に充電可能な複数の送受電端末5と、から主に構成されている。また、サーバ2、ユーザ端末4および送受電端末5は、インターネットや電話網からなる公衆通信網3に接続されている。以降、サーバ2、ユーザ端末4および送受電端末5について順に説明する。
【0021】
サーバ2は、集客システム1のプログラムに応じて各種制御を行うとともに、公衆通信網3を介してユーザ端末4および送受電端末5と通信可能な制御部20と、各ユーザに関する情報を管理するユーザデータベース21と、各送受電端末5に関する情報を管理する送受電端末データベース22と、各移動手段に関する情報を管理する移動手段データベース23と、から主に構成されている。なお、各データベースの構成および種類は適宜変更されてもよい。
【0022】
ユーザデータベース21に管理されるユーザに関する情報とは、ユーザID、ユーザ毎に管理されるユーザ端末4が接続された送受電端末5を特定するための利用情報、ユーザ毎に管理されるポイント残数等を含んでいる。また、利用情報について詳しくは、上述した送受電端末5を特定するための情報に加え、ユーザ端末4が送受電端末5に無線接続されたことを特定するための情報、ユーザ端末4が送受電端末5に充電接続されたことを特定するための情報、充電接続にあたってユーザ端末4に供給された電力量を特定するための情報等を含んでいる。なお、図1におけるユーザデータベース21は、ユーザID「SZ0059」を例に図示している。
【0023】
送受電端末データベース22に管理される送受電端末5に関する情報とは、送受電端末5毎のID、送受電端末5のID毎に管理される送受電端末5に供給されている電力のうち再生可能エネルギが占める割合を特定するためのエネルギ情報、送受電端末5のID毎に管理される送受電端末5の設置場所を特定するための場所情報等を含んでいる。なお、図1における送受電端末データベース22は、送受電端末5のID「001」を例に図示している。
【0024】
移動手段データベース23に管理される移動手段に関する情報とは、移動手段毎の名称、移動手段の名称毎に管理される区間距離および区間に使用される電力のうち再生可能エネルギが占める割合を特定するための区間情報等を含んでいる。なお、図1における移動手段データベース23は、移動手段の名称「A鉄道」を例に図示している。また、移動手段は、鉄道に限られず、バスであってもよく、周知の移動手段であれば適宜変更されてもよい。
【0025】
ユーザ端末4は、アプリケーションに応じて各種制御を行うとともに、公衆通信網3を介してサーバ2および送受電端末5と通信可能な制御部40と、送受電端末5の設置場所、ユーザが保有するポイント残数等を表示する表示部41と、から主に構成されている。
【0026】
送受電端末5は、有線、接触等周知の方法でユーザ端末4に電力を供給する充電接続を行うことができることに加え、ユーザ端末4の制御部40に無線通信を利用して接続する無線接続を行うことができる。
【0027】
なお、本実施例では、以降の説明において触れる行動経路順に、ID「001」の送受電端末5は一か所目の入店店舗P1に設置されており、ID「002」の送受電端末5は○○駅P2に設置されており、ID「004」の送受電端末5は△△駅P4に設置されており、ID「005」の送受電端末5は二か所目の入店店舗P5に設置されているものとする。本実施例の行動経路に含まれていないID「003」の送受電端末5は自然公園P3に設置されているものとする。
【0028】
次に、充電行為に対するポイントが付与されるまでの手順について説明する。本説明では、ユーザ端末4のユーザIDを「SZ0059」、送受電端末のIDを「001」とする。
【0029】
送受電端末5は、無線接続可能な範囲内にユーザ端末4が進入すると、ユーザ端末4と無線接続する。そして、送受電端末5は、ユーザ端末4の制御部40よりユーザID「SZ0059」を取得した後、自身のID「001」、ユーザID「SZ0059」、および接続時刻をサーバ2に送信する。
【0030】
なお、ユーザ端末4の制御部40が、送受電端末5より取得したそのID、ユーザ端末4のユーザID、接続時刻をサーバ2に送信する構成であってもよく、ユーザ端末4および送受電端末5がそれぞれ上述した情報をサーバ2に送信してもよく、通信する端末の種類や手順については適宜変更されてもよい。これは以下の説明においても同様である。
【0031】
サーバ2の制御部20は、送受電端末5のID「001」、ユーザID「SZ0059」、および接続時刻を受信すると、ユーザID「SZ0059」をユーザデータベース21に照会し、ユーザID「SZ0059」の新しい利用情報Dx1として送受電端末5のID「001」および接続時刻をユーザデータベース21に保存する。
【0032】
次いで、送受電端末5は、ユーザ端末4が充電接続されると、ユーザ端末4よりユーザID「SZ0059」を取得する。その後、充電接続が解除されると、送受電端末5は、自身のID「001」、ユーザID「SZ0059」、充電開始時刻、充電終了時刻、およびユーザ端末4に供給した電力量をサーバ2に送信する。
【0033】
なお、送受電端末5は、ユーザ端末4が充電接続されると、ユーザ端末4より取得したユーザID、自身のID、充電開始時刻をサーバ2に送信し、充電接続が解除されると、ユーザID、自身のID、充電終了時刻、およびユーザ端末4に供給した電力量をサーバ2に送信する構成であってもよく、処理の手順・回数等については適宜変更されてもよい。これは以下の説明でも同様である。
【0034】
サーバ2の制御部20は、送受電端末5のID「001」、ユーザID「SZ0059」、充電開始時刻、充電終了時刻、および電力量を受信すると、ユーザID「SZ0059」をユーザデータベース21に照会し、ユーザID「SZ0059」の新しい利用情報Dx2として送受電端末5のID「001」、充電開始時刻、充電終了時刻、および電力量をユーザデータベース21に保存する。
【0035】
また、サーバ2の制御部20は、送受電端末5のID「001」を送受電端末データベース22に照会し、エネルギ情報E1を取得する。そして、サーバ2の制御部20は、プログラムに設定されている各種係数の中から、エネルギ情報E1を基に特定した再生可能エネルギの割合に応じた係数を決定し、同係数をユーザ端末4に供給した電力量に乗算して充電行為に対するポイント数を算出する(図7参照)。
【0036】
なお、再生可能エネルギの割合に対応する係数は、再生可能エネルギの割合が高くなるほど高い値が適用されるように構成されている。また、各種係数は、エネルギ情報に含まれていてもよい。
【0037】
その後、サーバ2の制御部20は、算出したポイント数をユーザデータベース21に保管されているユーザID「SZ0059」のポイント残数に加算する。また、サーバ2の制御部20は更新されたポイント残数をユーザ端末4に送信する。ユーザ端末4の制御部40は、サーバ2より受信したポイント残数を表示部41に表示する(図2参照)。
【0038】
なお、送受電端末5に対してユーザ端末4が無線接続のみされた場合には、充電接続に関する工程は省略される。また、送受電端末5は、ユーザ端末4と無線接続不能であってもよく、このような場合には、充電の有無にかかわらず、接触、有線等の接続手段によりユーザ端末4と接続されたことをサーバ2に送信し、サーバ2はユーザ端末4に供給した電力量等、充電が行われたことを特定可能な情報に基づいて、充電接続がなされたか否かを判定する構成とすることが好ましい。
【0039】
続けて、移動に対するポイントが付与されるまでの手順について説明する。本説明では、ユーザのユーザIDを「SZ0059」とし、ユーザは、一か所目の入店店舗P1、○○駅P2、△△駅P4、二か所目の入店店舗P5の順にA鉄道の電車を利用して移動したものとする。
【0040】
詳しくは、ユーザの端末4は、一か所目の入店店舗P1に設置されている送受電端末5(ID「001」)にて1回目の無線接続(利用情報Dx1)および充電接続(利用情報Dx2)がなされ、A鉄道の乗車駅である○○駅P2に設置されている送受電端末5(ID「002」)に2回目の無線接続(利用情報Dx3)がなされ、A鉄道の降車駅である△△駅P4に設置されている送受電端末5(ID「004」)に3回目の無線接続(利用情報Dx4)がなされ、二か所目の入店店舗P5に設置されている送受電端末5(ID「005」)にて4回目の無線接続(利用情報Dx5)および2回目の充電接続(利用情報Dx6)がなされたものとする。なお、無線接続および充電接続の説明については、上述した説明と同様であるため省略する。
【0041】
サーバ2の制御部20は、ユーザデータベース21に管理されている利用情報Dx2,Dx6より、異なる送受電端末5(ここでは、ID「001」とID「005」)を利用して2回の充電が行われたことを特定すると、2回の充電の間に、公共交通機関の駅・停留所に設置されている送受電端末5と無線接続があったか否かを照会する。
【0042】
サーバ2の制御部20は、送受電端末5(ID「002」)に無線接続された利用情報Dx3と、送受電端末5(ID「004」)に無線接続された利用情報Dx4を特定すると、○○駅P2および△△駅P4をそれぞれ移動手段データベース23に照会し、特定した区間情報Sa,Sb,Scをユーザ「鈴木」のユーザ端末4に送信する。
【0043】
なお、区間情報SaはA鉄道における○○駅P2および△△駅P4間の区間に対応し、区間情報SbはB鉄道における同区間に対応し、区間情報ScはCバスにおける同区間に対応するものである。
【0044】
ユーザ端末4の制御部40は、サーバ2より区間情報Sa,Sb,Scを受信すると、図2に示されるように、表示部41にポップアップウィンドウ41aを表示し、区間情報Sa,Sb,Sc毎に対応する選択肢を表示する。そして、A鉄道の選択肢がタップされると区間情報Saをサーバ2に送信する。
【0045】
なお、図2において、ポップアップウィンドウ41aの背後に後述するマップ画面43が表示されているが、これはマップ画面43に切り替えている状態でポップアップウィンドウ41aが表示された状況が図示されている。そのため、ポップアップウィンドウ41aは、後述するデバイス画面42、ポイント画面44等の他の画面の前面に表示される場合もある。なお、移動区間を明示するべく、マップ画面43に切り換わり、移動経路を示しつつ選択肢を表示する構成であってもよく、適宜変更されてもよい。
【0046】
サーバ2の制御部20は、ユーザ端末4より区間情報Saを受信すると、プログラムに設定されている各種係数の中から、区間情報Saを基に特定した再生可能エネルギの割合に応じた係数を決定する。また、区間情報Saに含まれる○○駅P2から△△駅P4までの移動距離を取得する。これら係数と、移動距離とを乗算することで移動に対するポイント数を算出する。
【0047】
なお、再生可能エネルギの割合に対応する係数は、再生可能エネルギの割合が高くなるほど高い値が設定されている。また、区間情報には、同区間の移動に対するポイントそのものが含まれていてもよい。
【0048】
その後、サーバ2の制御部20は、算出した移動に対するポイント数をユーザデータベース21に保管されているユーザID「SZ0059」のポイント残数に加算する。また、サーバ2の制御部20は更新されたポイント残数をユーザ端末4に送信する。
【0049】
次に、ユーザ端末4の表示部41に表示される表示画面について、図3図9を用いて説明する。
【0050】
図3図9に示されるように、ユーザ端末4の制御部40は、アプリケーション起動中
に、表示部41の上端部にユーザのポイント残数(ここでは「1,000」)を表示する。
【0051】
また、ユーザ端末4の制御部40は、表示部41の下端部に5つのアイコン41b~41fを表示する。左から順に、アイコン41bはデバイス画面42(図3参照)を表示するためのアイコンであり、アイコン41cはマップ画面43(図4参照)を表示するためのアイコンであり、アイコン41dはポイント画面44(図6参照)を表示するためのアイコンであり、アイコン41eはクーポン画面45(図8参照)を表示するためのアイコンであり、アイコン41fはアカウント画面46(図9参照)を表示するためのアイコンである。
【0052】
また、現在表示されている画面に対応しているアイコンは、網掛けして示すように、他のアイコンと異なる表示態様で表示されている。そのため、ユーザが現在表示されている画面に対応するアイコンを把握しやすいため、他の画面を表示したい場合に、スムーズな操作を促すことができる。
【0053】
図3に示されるように、デバイス画面42は、ユーザが保有しているデバイス装置と、利用可能な送受電端末5(ユーザ端末4に無線接続されており、かつ充電接続可能である送受電端末5)と、再生可能エネルギを発電可能なデバイス装置(発電手段)によって発電された発電量が表示される。
【0054】
ユーザが保有しているデバイス装置とは、ユーザが保有する送受電端末5の他、再生可能エネルギを発電するソーラパネル50(発電手段)、風力発電機(発電手段)、電気自動車等、ユーザが購入した環境貢献につながる物品が含まれる。このような各種デバイス装置とアプリケーションが同期されることにより、ユーザ端末4の制御部40はサーバ2に情報を送信する。そして、サーバ2の制御部20は、デバイス装置毎に定められているポイント数をユーザのポイント残数に加算する。
【0055】
また、ユーザ端末4の制御部40は、単位期間(例えば1か月)毎に同期間内に発電された再生可能エネルギの発電量をサーバ2に送信する。そして、サーバ2の制御部20は、再生可能エネルギの発電量に応じたポイント数をユーザのポイント残数に加算する。
【0056】
図4に示されるように、マップ画面43は、検索アイコン43aと、マップ43bと、詳細表示アイコン43cが表示される。検索アイコン43aは、ユーザ端末4のGPS(Global Positioning System)機能を利用して特定した現在地周辺における送受電端末5を示す設置場所アイコン43dをマップ43b上に表示する指示操作を行うためのものである。なお、現在地の特定は、GPS機能に限られず、選択肢の中から現在地(現在地の地名)、最寄りの駅・停留所を選択してもよく、周知の方法に適宜変更されてもよい。
【0057】
マップ43bは、ユーザ端末4のGPS機能により特定された現在地の座標を基に、現在地周辺のマップが表示されている。
【0058】
詳細表示アイコン43cは、マップ43b上の設置場所アイコン43dが選択された状態でタップされることで、その設置場所アイコン43dが対応付けられている送受電端末5が設置されている店舗・施設等の詳細情報(図示略)を表示するためのアイコンである。
【0059】
設置場所アイコン43dは、現在使用可能な送受電端末5に該当するものはドット柄付きで表示され、現在使用中(現在使用不可能)の送受電端末5に該当するものは黒塗りで表示される。これにより、ユーザは、自身のユーザ端末4に充電が必要な場合に、即座に近くの充電可能な送受電端末5を知ることができる。
【0060】
また、マップ画面43は、図5に示されるナビゲーション機能においても使用される。ナビゲーション機能とは、例えばユーザ端末4と送受電端末5との充電接続が解除されることで立ち上がる機能であり、ユーザの嗜好・傾向等に合う店舗・施設等を提案し、案内するための機能である。
【0061】
図5では、図4で示したマップ43bよりもさらに縮小表示したマップ43fを用いて、現在利用している送受電端末5(ID「001」)が設置されている一か所目の入店店舗P1から、A鉄道を利用して○○駅P2(ID「002」)から△△駅P4(ID「004」)へと移動させ、別の送受電端末5(ID「005」)が設置されている二か所目の入店店舗P5へと誘導する一例が図示されている。なお、図5では、鉄道を利用することを強調するべく、P2,P4を示すアイコンとして電車と駅舎のみが表示されている。
【0062】
また、ナビゲーション機能が起動している状態で、詳細表示アイコン43eがタップされると移動経路が文字で表示される(図示略)。
【0063】
なお、ナビゲーション機能は、検索後に立ち上がる構成であってもよく、送受電端末5との無線接続時に立ち上がる構成であってもよく、立ち上がるための条件は適宜変更されてもよい。
【0064】
図5で示されるように移動したユーザは、送受電端末5(ID「005」)に充電接続を行うことで2回分の(ID「001」,「005」)の充電行為に対するポイントが得られるばかりでなく、○○駅P2(ID「002」)、△△駅P4(ID「004」)区間の移動行為に対するポイントを得ることができる。これにより、ポイントが付与されることが移動する動機となるため、ナビゲーション機能は複数の店舗・施設等の利用を促すことができる。
【0065】
なお、ナビゲーション機能では、交通公共機関等の移動手段の利用を伴わない店舗・施設等を提案してもよい。また、ナビゲーション機能では、例えばポイント付与率等、ユーザが設定した条件に応じて、次の店舗・施設等を表示するようにしてもよく、適宜変更されてもよい。
【0066】
図6に示されるように、ポイント画面44では、上から順に、日付表示と、日付表示に示されている日付に付与されたポイント数と、日付表示に示さる日付に付与されたポイント数の内訳が表示される内訳ボックス44aと、日付表示に示される月に付与されたポイント数を同月の日毎に表示するグラフが表示されている。
【0067】
内訳ボックス44aには、日付表示に表示されている日付に付与されたポイント数の内訳として、ユーザが充電接続により得られたポイント数、言い換えれば再生可能エネルギの使用(ここでは「エコ電力使用」)に対して得られたポイント数(ここでは「440」)と、再生可能エネルギを利用している公共交通機関の利用(ここでは「エコ交通使用」)に対して得られたポイント数(ここでは「50」)が表示される。
【0068】
これにより、ユーザは、自身が再生可能エネルギの利用状況をポイントとして視認することができるため、カーボンニュートラル、SDGs等に対する自身の貢献度合いを知ることができる。このことから、単にポイントが付与されるばかりでなく、社会貢献に対する充足感も得られることから、長期に亘って集客システム1を利用させやすい。
【0069】
また、内訳ボックス44aには、詳細アイコン44bが共に表示されている。詳細アイコン44bがタップされると、図7に示されるように、ポイント付与に関する詳細情報が記載されたポップアップウィンドウ44cが表示される。
【0070】
エコ電力使用の詳細表示について詳しくは、充電接続があった場所、充電に消費した電力量、再生可能エネルギの割合に対する係数、算出されたポイント数、これらが反映された計算式等が表示されるようになっている。
【0071】
これにより、ユーザは再生可能エネルギの利用量(電力量)が増えるほど付与されるポイントが高まることを認識できる。そのため、送受電端末5を利用することへの意欲を高めることができる。
【0072】
また、ユーザは電力量に対する倍率(再生可能エネルギの割合に対する係数)を知ることができる。そのため、より倍率の高い店舗・施設等、すなわち消費電力のうち再生可能エネルギが占める割合の高い店舗・施設等の利用を促すことができる。
【0073】
エコ交通使用の詳細表示について詳しくは、利用した公共交通機関、同交通機関において利用した区間、同区間における移動距離、再生可能エネルギの割合に対する係数、算出されたポイント数、これらが反映された計算式が表示されるようになっている。
【0074】
これにより、ユーザは移動距離が増えるほど付与されるポイントが高まることを認識できる。そのため、複数の店舗・施設等へ移動することへの意欲を高めることができる。
【0075】
また、ユーザは移動距離に対する倍率(再生可能エネルギの割合に対する係数)を知ることができる。そのため、より倍率の高い移動手段、すなわち消費電力のうち再生可能エネルギが占める割合の高い移動手段の利用を促すことができる。
【0076】
図8に示されるように、クーポン画面45には、上から順に、検索アイコン45aと、検索アイコン45aに入力された条件(図示略)に応じて表示された各種アイコンと、ユーザの嗜好・傾向等に合わせて選出された複数のクーポンが表示されている。
【0077】
クーポン画面45では、ユーザが所望のクーポンを交換するために必要なポイント数が、現在ユーザが所有するポイント残数以内であれば、クーポンをタップすることで交換確認画面(図示略)が表示され、確認処理を行うことでポイントの消費と引き換えにクーポンを取得することができる。このとき消費されたポイント、取得したクーポンについては、サーバ2の制御部20によってユーザデータベース21が更新されることで逐次管理される。これは、クーポン利用時についても同様である。
【0078】
アカウント画面46では、ユーザのアカウントに関する各種確認・設定・変更等が可能となっている。
【0079】
以上説明したように、本実施例の集客システム1は、サーバ2の制御部20およびユーザデータベース21から、ユーザ毎に送受電端末5の利用情報を管理する利用情報管理手段が構成されている。また、サーバ2の制御部20およびユーザデータベース21から、利用情報に基づいて充電行為に対するポイントと、利用された送受電端末5,5間の移動に応じたポイントを付与するポイント手段が構成されている。
【0080】
これらサーバ2の制御部20およびユーザデータベース21により、送受電端末5を利用することでポイントがユーザに付与されるばかりでなく、送受電端末5,5間の移動によってもポイントが付与される。そのため、一つの送受電端末5だけでユーザ端末4の充電を終わらせるよりも、複数の送受電端末5を利用して複数回に分けてユーザ端末4の充電を行うように誘導することができる。
【0081】
これにより、一つの送受電端末5の回転率を向上させるとともに、送受電端末5が設置されている店舗・施設等から、他の送受電端末5が設置されている店舗・施設等への移動を促すことができる。
【0082】
これらのように、再生可能エネルギを利用した充電という行動を繰り返すようにユーザを促すことができる。そのため、複数の店舗・施設等への来所誘導による集客力向上を可能とするばかりでなく、再生可能エネルギ利用を習慣づけることができる。
【0083】
加えて、送受電端末5の集客力向上効果から、送受電端末5の商品価値を求めることができる。これにより、送受電端末5の設置を望む店舗・施設等が増加することにより、集客システム1の提供側にも送受電端末5のレンタル料、システム利用料等の利益向上を見込むことができる。すなわち、集客システム1は、集客力向上ばかりでなく、カーボンニュートラル、SDGs等の社会的な使命に貢献することが可能なビジネスモデルとして展開することができる。
【0084】
また、送受電端末5による充電に供される電力のうち再生可能エネルギが占める割合に応じて充電行為に対するポイントを付与するにあたって、再生可能エネルギの割合が高い送受電端末5に対するポイントの付与率を優遇することにより、このような送受電端末5が設置されている店舗・施設等の集客力を向上させやすくなる。そのため、店舗・施設等に再生可能エネルギの利用を促進することができる。
【0085】
また、集客システム1は、サーバ2の制御部20および送受電端末データベース22から、複数の送受電端末5,5,…が設置されている場所情報を管理する場所情報管理手段が構成されている。加えて、利用情報は、ユーザ端末4が無線通信された送受電端末5を特定可能である。さらに、制御部20は、利用情報を送受電端末データベース22に照会して、区間情報を基に充電接続された送受電端末5,5間における公共交通機関の移動距離を特定し、この移動距離に基づいてポイントを付与することができる。
【0086】
これにより、移動距離を特定する処理を簡素にしつつ、移動距離が延びるほど付与されるポイント数が多くなることから複数の店舗・施設等へ来所誘導することができる。
【0087】
なお、集客システム1は、ユーザ端末4のGPS機能により特定された送受電端末5,5間の移動距離に基づいてポイントを付与する構成としてもよい。このような構成であっても、移動距離を特定する処理を簡素にしつつ、移動距離が延びるほど付与されるポイント数が多くなることから複数の施設・店舗等へ来所誘導することができる。加えて、区間情報において送受電端末5,5間の移動距離を省略することができるため、送受電端末データベース22の情報量を少なくすることができる。これに伴って、送受電端末データベース22の維持に必要な電力量を小さくすることができる。
【0088】
さらになお、集客システム1は、送受電端末5,5間の移動距離を特定可能な送受電端末データベース22と、ユーザ端末4のGPS機能を併用してもよい。このような構成であれば、送受電端末データベース22により特定された移動距離と、ユーザ端末4のGPS機能に基づいて特定された移動距離とが一致またはほぼ一致するようであれば、移動手段をより確実に特定することができる。
【0089】
また、充電接続された送受電端末5,5間の移動に用いられた公共交通機関に基づいて移動に対するポイントを付与するにあたって、再生可能エネルギを利用している公共交通機関に対してポイントの付与率を優遇することにより、再生可能エネルギを利用している公共交通機関の利用を促すことができる。
【0090】
また、サーバ2の制御部20は、ユーザ端末4より受信した区間情報Saに基づいてポイントを付与するため、ユーザが利用した移動手段と異なる移動手段を基にポイントが算出される状況を防止することができる。これにより、ユーザの不満を招きにくくなるため、集客システム1の利用を継続させやすい。
【0091】
また、サーバ2の制御部20は、ユーザが保持する発電手段により発電された再生可能エネルギに応じて当該ユーザにポイントを付与するため、再生可能エネルギの発電に必要な発電手段の導入を促すことができる。
【0092】
また、サーバ2の制御部20は、ユーザが購入した環境貢献につながる物品に応じたポイントを当該ユーザに付与するため、環境貢献につながる物品購入を促すことができる。
【0093】
また、集客システム1では、送受電端末5が設置されている店舗・施設等に対して、再生可能エネルギを利用していること明示することができるため、同店舗・施設等のイメージアップを期待することができる。
【0094】
また、上述したように、公園のような屋外にも送受電端末5を設置することにより、災害が発生した場合に建物の倒壊などの影響が及びにくくなるため、電力供給場所として活用しやすい。さらに、屋外に設置された送受電端末5と一体または近傍にソーラパネル50等の再生可能エネルギを発電可能な発電装置を設置することにより、災害時であっても電力の確保が見込める。
【0095】
また、集客システム1では、ユーザが所持するポイントをクーポン券と交換することができるため、ユーザを店舗に誘導させる動機づけをより高めることができる。
【0096】
また、集客システム1では、無線接続により店舗・施設等への集客人数を把握することができる。そのため、送受電端末5が設置されている店舗・施設等に対して、集客人数に応じてサービスの利用料を算出することが容易である。また、上述したように、利用情報では、ユーザが来所した日時を確認することができるため、同一日かつ短時間における複数の来所等は一回の来所として処理することも容易である。
【0097】
また、交換可能なクーポンを発行する店舗・施設等は、送受電端末5の設置の有無によらず、クーポンによる来客、売り上げの増加に加え、発行したクーポンの種類に対する実績等のマーケティングデータを得ることができる。さらに、このような店舗・施設等がチェーン展開している場合には、それぞれの出店地域におけるマーケティングデータについても得ることができる。そのため、送受電端末5の設置の有無によらず集客システム1への参画を促すことができるとともに、集客システム1について認識してもらえることから宣伝効果を生じさせることができる。これにより、新たなる送受電端末5の設置に繋がりやすい。
【実施例0098】
次に、実施例2に係る集客システムについて説明する。なお、前記実施例1と同一構成で重複する構成の説明を省略する。
【0099】
本実施例2における集客システムは、移動手段を特定するにあたって、ユーザが利用した移動手段を選択することなく、サーバ2側だけで移動手段を特定可能である点で前記実施例1と異なり、その他の点は同一構成となっている。
【0100】
上述したように、利用情報には、ユーザ端末4が送受電端末5に接続された時間を特定可能な情報が含まれているため、図1図5を参照して、○○駅P2から△△駅P4への移動に要した時間を算出することができる。
【0101】
また、本実施例の区間情報には、2点間の移動に要する移動手段毎の移動時間を特定可能な情報がそれぞれ含まれている。
【0102】
これらにより、○○駅P2(ID「002」)から△△駅P4(ID「004」)への移動に要した時間を区間情報に参照することで、サーバ2の制御部20はユーザが利用した移動手段を特定することができる。
【0103】
なお、ID「002」の送受電端末5との無線接続による利用情報と、ID「004」の送受電端末5との無線接続による利用情報との間に、ID「003」の送受電端末5との無線接続による利用情報があることで、ユーザが利用した移動手段がCバスであることを特定するように構成されていてもよい。すなわち、利用情報によって特定される送受電端末5の設置場所を順に追うことで移動経路を特定してもよい。さらに、このように移動経路を特定したうえで、上述したように特定した移動時間を併用して、移動手段を特定してもよい。
【0104】
また、○○駅P2から△△駅P4への移動に要した時間を算出するにあたって、利用情報を基に特定された接続時間を利用する構成として説明したが、これに限られず、ユーザ端末4のGPS機能により、移動経路を特定し、対応する移動手段を特定する構成としてもよい。
【0105】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0106】
例えば、前記実施例では、移動に対するポイントは、移動手段を利用した移動距離と、同移動手段において使用された再生可能エネルギの割合に応じて付与される構成として説明したが、これに限られず、移動距離等に関わらず、所定のポイントが付与される構成であってもよい。
【0107】
また、前記実施例では、公共交通機関を利用することで移動に対するポイントが付与される構成として説明したが、これに限られず、徒歩、自転車等で移動した場合であっても移動に対するポイントが付与されてもよい。このような構成であれば、徒歩に対するポイントの係数と、公共交通機関に対するポイントの係数を異ならせることで、利用者の行動を誘導することができる。また、レンタルサイクル等の利用料や電動自転車のバッテリに使用された再生可能エネルギの割合に応じてポイントが付与されてもよい。
【0108】
また、前記実施例では、ポイントはクーポンに交換可能な構成として説明したが、これに限られず、ポイントは、電子マネー、仮想通貨等であってもよく、電子マネー、仮想通貨等に交換可能であってもよく、適宜変更されてもよい。
【符号の説明】
【0109】
1 集客システム
2 サーバ
3 公衆通信網
4 ユーザ端末
5 送受電端末
20 制御部(利用情報管理手段、ポイント手段、場所情報管理手段)
21 ユーザデータベース(利用情報管理手段、ポイント手段)
22 送受電端末データベース(場所情報管理手段)
50 ソーラパネル(発電手段、環境貢献につながる物品)
D1~Dn… 利用情報
P1 一か所目の入店店舗(場所情報)
P2 ○○駅(場所情報)
P3 自然公園(場所情報)
P4 △△駅(場所情報)
P5 二か所目の入店店舗(場所情報)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9