(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023143242
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】通信装置、移動体、プログラム、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
H04B 10/80 20130101AFI20230928BHJP
【FI】
H04B10/80
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022050511
(22)【出願日】2022-03-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中條 恵介
【テーマコード(参考)】
5K102
【Fターム(参考)】
5K102AA25
5K102AL23
5K102AL28
(57)【要約】 (修正有)
【課題】水中において光無線通信を行う通信装置、移動体、プログラム及び制御方法を提供する。
【解決手段】通信相手である移動体と光無線通信を実行する通信装置200は、水中において光無線通信のためのビーム202を出力するビーム出力部220と、通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部212と、通信相手との距離が短いほどビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整部222と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部と、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整部と
を備える通信装置。
【請求項2】
前記ビーム調整部は、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、前記ビームのビーム径を第1の径とし、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記ビームのビーム径を前記第1の径よりも広い第2の径とし、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記ビームのビーム径を前記第2の径よりも広い第3の径とするように制御する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記ビーム調整部は、前記通信相手との距離が前記第1の距離より長い場合、前記ビームをコリメート光よりも集光させたビームとするよう制御する、請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記ビーム調整部は、前記通信相手との距離が短いほど、前記ビームのビーム径を広げ、かつ、前記ビームの拡散角度を広げるよう制御する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項5】
前記ビーム調整部は、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、前記ビームのビーム径を第1の径とし、前記ビームの拡散角度を第1の角度とし、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記ビームのビーム径を前記第1の径よりも広い第2の径とし、前記ビームの拡散角度を前記第1の角度とし、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記ビームのビーム径を前記第2の径とし、前記ビームの拡散角度を前記第1の角度よりも広い第2の角度とするよう制御する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項6】
前記ビーム調整部は、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、前記ビームのビーム径を第1の径とし、前記ビームの拡散角度を第1の角度とし、前記通信相手との距離が、前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記ビームのビーム径を前記第1の径とし、前記ビームの拡散角度を前記第1の角度よりも広い第2の角度とし、前記通信相手との距離が、前記第2の距離よりも短い場合、前記ビームのビーム径を前記第1の径よりも広い第2の径とし、前記ビームの拡散角度を前記第2の角度とするよう制御する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項7】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部と、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームの拡散角度を広げるよう制御するビーム調整部と
を備える通信装置。
【請求項8】
前記ビーム調整部は、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、前記ビームの拡散角度を第1の角度とし、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記ビームの拡散角度を前記第1の角度よりも広い第2の角度とし、前記通信相手との距離が前記第2の距離より短い場合、前記ビームの拡散角度を前記第2の角度よりも広い第3の角度とするよう制御する、請求項7に記載の通信装置。
【請求項9】
前記ビーム調整部は、前記通信相手との距離が前記第1の距離より長い場合、前記ビームをコリメート光よりも集光させたビームとするよう制御する、請求項8に記載の通信装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の通信装置
を備える移動体。
【請求項11】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置に、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整段階と
を実行させるためのプログラム。
【請求項12】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置に、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームの拡散角度を広げるよう制御するビーム調整段階と
を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置によって実行される制御方法であって、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整段階と
を備える制御方法。
【請求項14】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置によって実行される制御方法であって、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームの拡散角度を広げるよう制御するビーム調整段階と
を備える制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、移動体、プログラム、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、水中において光無線通信を行う水中移動体ついて記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特許第6792686号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、通信装置が提供される。前記通信装置は、水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備えてよい。前記通信装置は、通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部を備えてよい。前記通信装置は、前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整部を備えてよい。
【0004】
前記ビーム調整部は、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、前記ビームのビーム径を第1の径とし、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記ビームのビーム径を前記第1の径よりも広い第2の径とし、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記ビームのビーム径を前記第2の径よりも広い第3の径とするように制御してよい。前記ビーム調整部は、前記通信相手との距離が前記第1の距離より長い場合、前記ビームをコリメート光よりも集光させたビームとするよう制御してよい。
【0005】
前記ビーム調整部は、前記通信相手との距離が短いほど、前記ビームのビーム径を広げ、かつ、前記ビームの拡散角度を広げるよう制御してよい。前記ビーム調整部は、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、前記ビームのビーム径を第1の径とし、前記ビームの拡散角度を第1の角度とし、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記ビームのビーム径を前記第1の径よりも広い第2の径とし、前記ビームの拡散角度を前記第1の角度とし、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記ビームのビーム径を前記第2の径とし、前記ビームの拡散角度を前記第1の角度よりも広い第2の角度とするよう制御してよい。前記ビーム調整部は、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、前記ビームのビーム径を第1の径とし、前記ビームの拡散角度を第1の角度とし、前記通信相手との距離が、前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記ビームのビーム径を前記第2の径とし、前記ビームの拡散角度を前記第1の角度よりも広い第2の角度とし、前記通信相手との距離が、前記第2の距離よりも短い場合、前記ビームのビーム径を前記第1の径よりも広い第2の径とし、前記ビームの拡散角度を前記第2の角度とするよう制御してよい。
【0006】
本発明の一実施態様によれば、通信装置が提供される。前記通信装置は、水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備えてよい。前記通信装置は、通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部を備えてよい。前記通信装置は、前記通信相手との距離が短いほど前記ビームの拡散角度を広げるよう制御するビーム調整部を備えてよい。
【0007】
前記ビーム調整部は、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、前記ビームの拡散角度を第1の角度とし、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記ビームの拡散角度を前記第1の角度よりも広い第2の角度とし、前記通信相手との距離が前記第2の距離より短い場合、前記ビームの拡散角度を前記第2の角度よりも広い第3の角度とするよう制御してよい。前記ビーム調整部は、前記通信相手との距離が前記第1の距離より長い場合、前記ビームをコリメート光よりも集光させたビームとするよう制御してよい。
【0008】
本発明の一実施態様によれば、システムが提供される。前記システムは、前記通信装置を備えてよい。前記システムは、前記通信装置を搭載した移動体を備えてよい。
【0009】
本発明の一実施態様によれば、プログラムが提供される。前記プログラムは、水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置に、各種段階を実行させるためのものであってよい。前記プログラムは、通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階を実行させるためのものであってよい。前記プログラムは、前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整段階を実行させるためのものであってよい。
【0010】
本発明の一実施態様によれば、プログラムが提供される。前記プログラムは、水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置に、各種段階を実行させるためのものであってよい。前記プログラムは、通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階を実行させるためのものであってよい。前記プログラムは、前記通信相手との距離が短いほど前記ビームの拡散角度を広げるよう制御するビーム調整段階を実行させるためのものであってよい。
【0011】
本発明の一実施態様によれば、水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置によって実行される制御方法が提供される。前記制御方法は、通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階を備えてよい。前記制御方法は、前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整段階を備えてよい。
【0012】
本発明の一実施態様によれば、水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置によって実行される制御方法が提供される。前記制御方法は、通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階を備えてよい。前記制御方法は、前記通信相手との距離が短いほど前記ビームの拡散角度を広げるよう制御するビーム調整段階を備えてよい。
【0013】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2】通信装置200の機能構成の一例を概略的に示す。
【
図3】ビーム調整部222によるビーム202のビーム径の調整例を概略的に示す。
【
図4】通信装置200による処理の流れの一例を概略的に示す。
【
図5】ビーム調整部222によるビーム202の拡散角度の調整例を概略的に示す。
【
図6】通信装置200による処理の流れの一例を概略的に示す。
【
図7】通信装置200として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
水中で光無線通信を行おうとした場合、水中では地上と比較して光の吸収による光の損失が大きい、という課題がある。従来の光無線通信では、光源のビーム径、光の拡散角度が一定の大きさであったが、本実施形態に係る通信装置200は、出力するビームのビーム径及び拡散角度の少なくともいずれかを、通信相手との距離に応じて調整する。
【0016】
例えば、通信装置200は、通信相手との距離が遠い場合に、ビーム径を絞ることにより光強度を強くすることにより、遠くまで光を届ける。これにより通信距離を伸ばせるというメリットがある。光源の光強度を強くするという解決策も考えられるが、水中の光吸収レートは体積毎に決まっていると考えられるので、光が通る部分の体積を小さくしたほうが全体の損失力は小さくなる。また、通信相手との距離が近い場合に光強度が強すぎると、通信相手の受光素子が損傷する可能性があるので、ビーム径を広げる。
【0017】
例えば、通信装置200は、通信相手との距離が遠い場合に、コリメータさせてレーザを出力し、通信相手との距離が近い場合に、ビームの拡散角度を広くする。これにより、通信距離を伸ばせるとともに、通信相手との距離が近い場合に、通信相手の受光素子が受光するビームの強度を弱めることができる。
【0018】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0019】
図1は、通信装置200の一例を概略的に示す。
図1に示す例において、通信装置200は、移動体100に搭載されている。移動体100は、水中を移動可能であってよい。移動体100は、例えば、潜水艇であってよい。移動体100は、例えば、潜水艦であってよい。
【0020】
移動体100は、制御装置110を備える。制御装置110は、移動体100の移動を制御してよい。制御装置110は、例えば、エンジン及びモータ等、スクリュープロペラ、及び舵等によって、移動体100を推進させる推進装置を制御してよい。なお、通信装置200と制御装置110とは一体であってもよい。すなわち、通信装置200は、制御装置110の機能を備えてもよい。
【0021】
通信装置200は、ビーム202を出力することにより、通信相手である移動体300と光無線通信を実行する。移動体300は、移動体100と同一の構成を備えてよい。
【0022】
通信装置200は、移動体300との距離を測定して、距離に応じて、ビーム202のビーム径及びビーム202の拡散角度の少なくともいずれかを調整する。通信装置200は、移動体100と移動体300との距離が遠いほど、ビーム202の光強度が強くなるように、ビーム202のビーム径及びビーム202の拡散角度の少なくともいずれかを調整してよい。
【0023】
例えば、通信装置200は、移動体100と移動体300との距離が遠いほど、ビーム202のビーム径を絞る。例えば、通信装置200は、移動体100と移動体300との距離が遠いほど、ビーム202の拡散角度を絞る。
【0024】
一般に水中における光の伝搬時には、水等の分子が光を吸収する影響を強く受けて光が減衰することが知られている。通常はこの光の減衰を乗り越えるために高強度の光が用いられる。一般に、レーザの光強度(Intensity)は、下記数式1で表される。
【0025】
【0026】
本実施形態に係る通信装置200によれば、上記数式1のうち、分子のE(エネルギー)ではなく、分母のS(ビーム断面積)を変化させることで、実質的に光強度を強くするのと同じような効果を得られる。また、光の吸収に関して、分子のエネルギー準位が上準位に遷移するときに光の吸収が起こると考えられるが、この遷移確率は体積に比例すると考えられるので、ビーム断面積を小さくしたときには、ただエネルギーを強くしたときよりも、より損失が少なくなるため効率的である。
【0027】
図2は、通信装置200の機能構成の一例を概略的に示す。通信装置200は、管理部204、測距部210、距離情報取得部212、ビーム出力部220、ビーム調整部222、及びビーム受付部230を備える。なお、通信装置200がこれらの全てを備えることは必須とは限らない。
【0028】
管理部204は、通信全体を管理する。管理部204は、通信相手に送信する情報を取得して、ビーム出力部220によるビームによって当該情報を送信するよう制御したり、ビーム受付部230が受け付けたビームから、通信相手が送信した情報を受信したりすることによって、通信相手との通信を実行する。管理部204は、通信相手に送信する情報を生成してよい。管理部204は、通信相手に送信する情報を他の装置から取得してもよい。
【0029】
センサ部210は、1又は複数のセンサを有する。センサ部210は、測距センサを有してよい。測距センサは、通信相手との距離を測定できれば、どのようなセンサであってもよい。測距センサは、例えば、音響信号によって測距を実行してよい。測距センサは、例えば、LBL(Long Base Line)方式により測距を実行してよい。測距センサは、例えば、SBL(Short Base Line)方式により測距を実行してよい。測距センサは、例えば、SSBL(Super Short Base Line)方式による測距を実行してよい。
【0030】
センサ部210は、カメラを有してよい。カメラは、通信相手を撮像してよい。カメラは、撮像画像によって、通信相手との距離を推定してもよい。例えば、ビーム出力部220が7度等の任意の放射角でレーザを出力し、カメラが反射光を撮像することによって、通信相手との距離を推定する。
【0031】
センサ部210は、測距センサ及びカメラの両方を用いて、通信相手との距離を測定したり、通信相手を粗追尾したりしてよい。センサ部210は、測距センサ及びカメラのいずれか一方のみを用いて、通信相手との距離を測定したり、通信相手を粗追尾したりしてもよい。
【0032】
距離情報取得部212は、センサ部210によって測定された通信相手との距離を示す距離情報を、センサ部210から取得する。距離情報取得部212は、継続的にセンサ部210から距離情報を取得してよい。距離情報取得部212は、通信相手との距離に変化があった場合に、センサ部210から距離情報を取得してもよい。
【0033】
ビーム出力部220は、光無線通信のためのビーム202を出力する。ビーム出力部220は、ビーム202のビーム径を調整可能であってよい。ビーム径の調整方法は、凹レンズ及び凸レンズの調整によって行う等、既存の任意の方法を用いてよい。ビーム出力部220は、ビーム202の拡散角度を調整可能であってよい。拡散角度の調整方法は、凹レンズ及び凸レンズの調整によって行う等、既存の任意の方法を用いてよい。
【0034】
ビーム調整部222は、ビーム出力部220によって出力されるビームを調整するようビーム出力部220を制御する。
【0035】
ビーム調整部222は、例えば、通信相手との距離が短いほど、ビーム出力部220によるビームのビーム径を広げるよう制御する。言い換えると、ビーム調整部222は、通信相手との距離が長いほど、ビーム出力部220によるビームのビーム径を絞るよう制御する。これにより、通信相手との距離が長い場合には、ビーム径を絞ることによって光強度を強めて、通信距離を長くすることができ、通信相手との距離が短い場合には、ビーム径を広げることによって、通信相手が受光する受光強度が過度に強くなってしまうことを防止することができる。
【0036】
ビーム調整部222は、例えば、通信相手との距離が第1の距離以上である場合に、ビーム径を最も絞らせる。そして、ビーム調整部222は、通信相手との距離が第1の距離よりも短くい場合に、距離がより短いほど、ビーム径をより広げさせるように、ビーム出力部220を制御する。
【0037】
ビーム調整部222は、通信相手との距離毎のビーム径を登録したビーム径登録情報を用いて調整してもよい。下記表1は、ビーム径登録情報の一例である。なお、表1において、Sは通信相手との距離を示し、A、B、C、及びDはそれぞれ任意に定められる所定の距離(長さ)を示している。
【0038】
【0039】
但し、A>B>C>Dであり、a<b<c<dである。ビーム調整部222は、通信相手との距離SがA以上の場合、ビーム202のビーム径をaにさせる。ビーム調整部222は、通信相手との距離SがAと、Aより短いBとの間の場合、ビーム202のビーム径をaより広いbにさせる。ビーム調整部222は、通信相手との距離SがBと、Bより短いCとの間の場合、ビーム202のビーム径をbより広いcにさせる。ビーム調整部222は、通信相手との距離SがCと、Cより短いDとの間の場合、ビーム202のビーム径をcより広いdにさせる。
【0040】
ビーム調整部222は、例えば、通信相手との距離が短いほど、ビーム出力部220によるビームの拡散角度を広げるよう制御する。言い換えると、ビーム調整部222は、通信相手との距離が長いほど、ビーム出力部220によるビームの拡散角度を絞るよう制御する。これにより、通信相手との距離が長い場合には、拡散角度を絞ることによって光用度を強めて、通信距離を長くすることができ、通信相手との距離が短い場合には、拡散角度を広げることによって、通信相手が受光する受光強度が過度に強くなってしまうことを防止することができる。
【0041】
ビーム調整部222は、通信相手との距離毎の拡散角度を登録した拡散角度登録情報を用いて調整してもよい。下記表2は、拡散角度登録情報の一例である。なお、表2において、Sは通信相手との距離を示し、A、B、C、及びDはそれぞれ任意に定められる所定の距離(長さ)を示している。
【0042】
【0043】
但し、A>B>C>Dであり、α<β<γ<δである。ビーム調整部222は、通信相手との距離SがA以上の場合、ビーム202の拡散角度をαにさせる。ビーム調整部222は、通信相手との距離SがAと、Aより短いBとの間の場合、ビーム202の拡散角度をαより広いβにさせる。ビーム調整部222は、通信相手との距離SがBと、Bより短いCとの間の場合、ビーム202の拡散角度をβより広いγにさせる。ビーム調整部222は、通信相手との距離SがCと、Cより短いDとの間の場合、ビーム202の拡散角度をγより広いδにさせる。
【0044】
ビーム受付部230は、通信相手によって出力されたビームを受け付ける。管理部204は、ビーム受付部230が受け付けたビームから、通信相手が送信した情報を取得する。
【0045】
図3は、ビーム調整部222によるビーム202のビーム径の調整例を概略的に示す。ケース402は、移動体100と移動体300との距離が、第1の距離より長い場合を示す。ケース404は、移動体100と移動体300との距離が、第1の距離と、第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合を示す。ケース406は、移動体100と移動体300との距離が、第2の距離よりも短い場合を示す。
【0046】
図3に例示するように、ビーム調整部222は、ケース402の場合、ビーム202のビーム径を第1の径とし、ケース404の場合、ビーム202のビーム径を、第1の径よりも広い第2の径とし、ケース406の場合、ビーム202のビーム径を、第2の径よりも広い第3の径としてよい。
【0047】
ビーム調整部222は、ケース402の場合に、
図3に例示するように、ビーム202をコリメート光にさせてよい。フレネルキルヒホッフ回折の影響を考慮して、ビーム調整部222は、ケース402の場合に、ビーム202をコリメート光よりも集光させたビームとするよう制御してもよい。ビーム調整部222は、ケース402の場合に、ビーム202をコリメート光よりもやや集光(ややプラスの屈折力)させたビームとするよう制御してもよい。
【0048】
なお、ビーム調整部222は、ケース402の場合に、ガウシアン以外の固有モードを用いるようにしてもよい。例えば、ビーム調整部222は、ケース402の場合、ベッセルビーム等の回折の影響を受けにくい固有モードのビームにするよう制御してもよい。
【0049】
図4は、通信装置200による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、通信相手の認識と位置合わせとが終了していて、通信相手と光無線通信を開始する状態を開始状態として説明する。
【0050】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102では、距離情報取得部212が、通信相手との距離を示す距離情報を取得する。S104では、ビーム調整部222が、ビーム出力部220のビームのビーム径を、S102において取得された距離情報が示す距離に対応するビーム径に設定する。
【0051】
S106では、距離情報取得部212が、通信相手との距離を示す距離情報を取得する。S108では、ビーム調整部222が、S106において取得された距離情報が示す距離に基づいて、ビーム出力部220のビームを調整する必要が有るか否かを判定する。ビーム調整部222は、例えば、距離の変化量が予め定められた閾値より大きい場合に、調整要と判定する。ビーム調整部222は、例えば、複数の閾値が設定されている場合に、いずれかの閾値を超えたり下回ったりした場合に、調整要と判定する。調整要と判定した場合、S110に進み、調整否と判定した場合、S112に進む。
【0052】
S110では、ビーム調整部222が、ビーム出力部220のビームのビーム径を調整する。ビーム調整部222は、例えば、距離が短くなった場合には、ビーム出力部220にビーム径を広げさせ、距離が長くなった場合には、ビーム出力部220にビーム径を絞らせる。
【0053】
通信が終了した場合(S112でYES)、処理を終了し、通信が終了していない場合(S112でNO)、S106に戻る。
【0054】
図5は、ビーム調整部222によるビーム202の拡散角度の調整例を概略的に示す。ケース412は、移動体100と移動体300との距離が、第1の距離より長い場合を示す。ケース414は、移動体100と移動体300との距離が、第1の距離と、第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合を示す。ケース416は、移動体100と移動体300との距離が、第2の距離よりも短い場合を示す。
【0055】
図5に例示するように、ビーム調整部222は、ケース412の場合、ビーム202の拡散角度を第1の角度とし、ケース414の場合、ビーム202の拡散角度を、第1の角度よりも広い第2の角度とし、ケース416の場合、ビーム202の拡散角度を、第2の角度よりも広い第3の角度としてよい。
【0056】
ビーム調整部222は、ケース412の場合に、
図5に例示するように、ビーム202をコリメート光にさせてよい。フレネルキルヒホッフ回折の影響を考慮して、ビーム調整部222は、ケース412の場合に、ビーム202をコリメート光よりも集光させたビームとするよう制御してもよい。ビーム調整部222は、ケース412の場合に、ビーム202をコリメート光よりもやや集光(ややプラスの屈折力)させたビームとするよう制御してもよい。
【0057】
なお、ビーム調整部222は、ケース412の場合に、ガウシアン以外の固有モードを用いるようにしてもよい。例えば、ビーム調整部222は、ケース412の場合、ベッセルビーム等の回折の影響を受けにくい固有モードのビームにするよう制御してもよい。
【0058】
ビーム調整部222は、通信相手との距離が短いほど、ビーム202のビーム径を広げ、かつ、ビーム202の拡散角度を広げるよう制御してもよい。例えば、ビーム調整部222は、通信相手との距離が第1の距離より長い場合、ビーム202のビーム径を第1の径とし、ビーム202の拡散角度を第1の角度とし、通信相手との距離が第1の距離と、第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、ビーム202のビーム径を第1の径よりも広い第2の径とし、ビーム202の拡散角度を第1の角度よりも広い第2の角度とし、通信相手との距離が第2の距離より短い場合、ビーム202のビーム径を第2の径よりも広い第3の径とし、ビーム202の拡散角度を第2の角度よりも広い第3の角度とするようビーム出力部220を制御する。
【0059】
ビーム調整部222は、通信相手との距離が短くなるにつれて、まずビーム径を広げ、その後に拡散角度も広げるように制御してもよい。例えば、ビーム調整部222は、通信相手との距離が第1の距離より長い場合、ビーム202のビーム径を第1の径とし、ビーム202の拡散角度を第1の角度とし、通信相手との距離が第1の距離と、第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、ビーム202のビーム径を第1の径よりも広い第2の径とし、ビーム202の拡散角度を第1の角度とし、通信相手との距離が第2の距離より短い場合、ビーム202のビーム径を第2の径とし、ビーム202の拡散角度を第1の角度よりも広い第2の角度とするようビーム出力部220を制御する。
【0060】
ビーム調整部222は、通信相手との距離が短くなるにつれて、まず拡散角度を広げ、その後にビーム径も広げるように制御してもよい。例えば、ビーム調整部222は、通信相手との距離が第1の距離より長い場合、ビーム202のビーム径を第1の径とし、ビーム202の拡散角度を第1の角度とし、通信相手との距離が第1の距離と、第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、ビーム202のビーム径を第1の径とし、ビーム202の拡散角度を第1の角度よりも広い第2の角度とし、通信相手との距離が第2の距離より短い場合、ビーム202のビーム径を第1の径よりも広い第2の径とし、ビーム202の拡散角度を第2の角度とするようビーム出力部220を制御する。
【0061】
図6は、通信装置200による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、通信相手の認識と位置合わせとが終了していて、通信を開始する状態を開始状態として説明する。
【0062】
S202では、距離情報取得部212が、通信相手との距離を示す距離情報を取得する。S204では、ビーム調整部222が、ビーム出力部220のビームの拡散角度を、S202において取得された距離情報が示す距離に対応するビーム径に設定する。
【0063】
S206では、距離情報取得部212が、通信相手との距離を示す距離情報を取得する。S208では、ビーム調整部222が、S206において取得された距離情報が示す距離に基づいて、ビーム出力部220のビームを調整する必要が有るか否かを判定する。ビーム調整部222は、例えば、距離の変化量が予め定められた閾値より大きい場合に、調整要と判定する。ビーム調整部222は、例えば、複数の閾値が設定されている場合に、いずれかの閾値を超えたり下回ったりした場合に、調整要と判定する。調整要と判定した場合、S210に進み、調整否と判定した場合、S212に進む。
【0064】
S210では、ビーム調整部222が、ビーム出力部220のビームの拡散角度を調整する。ビーム調整部222は、例えば、距離が短くなった場合には、ビーム出力部220にビーム202の拡散角度を広げさせ、距離が長くなった場合には、ビーム出力部220にビーム202の拡散角度を絞らせる。
【0065】
通信が終了した場合(S212でYES)、処理を終了し、通信が終了していない場合(S212でNO)、S206に戻る。
【0066】
図7は、通信装置200として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0067】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に記憶されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0068】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを記憶する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0069】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを記憶する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0070】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0071】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に記憶された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0072】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に記憶されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0073】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に記憶され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に記憶される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に記憶された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0074】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0075】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に記憶されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に記憶されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0076】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を記憶可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに記憶される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピーディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0077】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、Python(登録商標)、Rust(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語、及びHaskellなどの関数型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0078】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0079】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0080】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0081】
100 移動体、110 制御装置、200 通信装置、202 ビーム、204 管理部、210 センサ部、212 距離情報取得部、220 ビーム出力部、222 ビーム調整部、230 ビーム受付部、300 移動体、402、404、406 ケース、412、414、416 ケース、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1230 ROM、1240 入出力チップ
【手続補正書】
【提出日】2023-02-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中において光無線通信のためのコリメート光のビームを出力するビーム出力部と、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部と、
前記通信相手との距離が短いほど、コリメート光である前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整部と
を備える通信装置。
【請求項2】
前記ビーム調整部は、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、前記ビームのビーム径を第1の径とし、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記ビームのビーム径を前記第1の径よりも広い第2の径とし、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記ビームのビーム径を前記第2の径よりも広い第3の径とするように制御する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部と、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整部であって、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、第1のビーム径で開始し、第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記第1のビーム径よりも広い第2のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記第2のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度よりも広い第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御するビーム調整部と
を備える通信装置。
【請求項4】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部と、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整部であって、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、第1のビーム径で開始し、第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記第1のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度よりも広い第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記第1のビーム径よりも広い第2のビーム径で開始し、前記第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御するビーム調整部と
を備える通信装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の通信装置
を備える移動体。
【請求項6】
水中において光無線通信のためのコリメート光のビームを出力するビーム出力部を備える通信装置に、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階と、
前記通信相手との距離が短いほど、コリメート光である前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整段階と
を実行させるためのプログラム。
【請求項7】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置に、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整段階であって、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、第1のビーム径で開始し、第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記第1のビーム径よりも広い第2のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記第2のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度よりも広い第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御するビーム調整段階と
を実行させるためのプログラム。
【請求項8】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置に、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整段階であって、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、第1のビーム径で開始し、第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記第1のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度よりも広い第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記第1のビーム径よりも広い第2のビーム径で開始し、前記第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御するビーム調整段階と
を実行させるためのプログラム。
【請求項9】
水中において光無線通信のためのコリメート光のビームを出力するビーム出力部を備える通信装置によって実行される制御方法であって、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階と、
前記通信相手との距離が短いほど、コリメート光である前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整段階と
を備える制御方法。
【請求項10】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置によって実行される制御方法であって、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整段階であって、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、第1のビーム径で開始し、第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記第1のビーム径よりも広い第2のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記第2のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度よりも広い第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御するビーム調整段階と
を備える制御方法。
【請求項11】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置によって実行される制御方法であって、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整段階であって、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、第1のビーム径で開始し、第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記第1のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度よりも広い第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記第1のビーム径よりも広い第2のビーム径で開始し、前記第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御するビーム調整段階と
を備える制御方法。
【手続補正書】
【提出日】2023-04-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部と、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整部であって、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、第1のビーム径で開始し、第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記第1のビーム径よりも広い第2のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記第2のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度よりも広い第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御するビーム調整部と
を備える通信装置。
【請求項2】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部と、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整部であって、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、第1のビーム径で開始し、第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記第1のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度よりも広い第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記第1のビーム径よりも広い第2のビーム径で開始し、前記第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御するビーム調整部と
を備える通信装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の通信装置
を備える移動体。
【請求項4】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置に、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整段階であって、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、第1のビーム径で開始し、第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記第1のビーム径よりも広い第2のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記第2のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度よりも広い第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御するビーム調整段階と
を実行させるためのプログラム。
【請求項5】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置に、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整段階であって、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、第1のビーム径で開始し、第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記第1のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度よりも広い第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記第1のビーム径よりも広い第2のビーム径で開始し、前記第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御するビーム調整段階と
を実行させるためのプログラム。
【請求項6】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置によって実行される制御方法であって、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整段階であって、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、第1のビーム径で開始し、第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記第1のビーム径よりも広い第2のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記第2のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度よりも広い第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御するビーム調整段階と
を備える制御方法。
【請求項7】
水中において光無線通信のためのビームを出力するビーム出力部を備える通信装置によって実行される制御方法であって、
通信相手との距離を示す距離情報を取得する距離情報取得段階と、
前記通信相手との距離が短いほど前記ビームのビーム径を広げるよう制御するビーム調整段階であって、前記通信相手との距離が第1の距離より長い場合、第1のビーム径で開始し、第1の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第1の距離と前記第1の距離よりも短い第2の距離との間の場合、前記第1のビーム径で開始し、前記第1の拡散角度よりも広い第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御し、前記通信相手との距離が前記第2の距離よりも短い場合、前記第1のビーム径よりも広い第2のビーム径で開始し、前記第2の拡散角度で拡散するように前記ビームを制御するビーム調整段階と
を備える制御方法。