(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023143395
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】管理装置、管理方法及び管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20230928BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022050734
(22)【出願日】2022-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伏木 瞬太郎
(72)【発明者】
【氏名】高田 直子
(72)【発明者】
【氏名】加藤 恭英
(72)【発明者】
【氏名】中島 博行
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC24
(57)【要約】
【課題】飲食店の経営を効率化すること。
【解決手段】実施形態の管理装置10は、飲食店の店舗への料理の注文に関する情報である注文情報のフォーマットを、店舗に備えられた店舗内システムに応じて変換する。管理装置10は、変換された注文情報を、店舗内システムに通知する。注文情報には、デリバリー、イートイン、テイクアウトといった、料理の提供形態を特定する情報が含まれる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食店の店舗への料理の注文に関する情報である注文情報のフォーマットを、前記店舗に備えられた店舗内システムに応じて変換する変換部と、
前記変換部によって変換された前記注文情報を、前記店舗内システムに通知する通知部と、
を有することを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記変換部は、前記注文情報に含まれる第1の店舗情報を第2の店舗情報に変換し、前記注文情報に含まれる第1の商品情報を第2の商品情報に変換し、
前記通知部は、前記第2の店舗情報によって特定される店舗に備えられた店舗内システムに対し、前記第2の商品情報によって特定される料理が注文されたことを通知する
ことを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記変換部は、前記注文情報のデータ形式、前記注文情報に含まれる変数名及び変数の値を、前記店舗内システムに応じて変換することを特徴とする請求項1又は2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記通知部は、前記注文情報に含まれる料理の提供形態を示す情報をさらに通知することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項5】
前記通知部は、前記提供形態が、デリバリー、イートイン及びテイクアウトのいずれであるかを通知することを特徴とする請求項4に記載の管理装置。
【請求項6】
管理装置によって実行される管理方法であって、
飲食店の店舗への料理の注文に関する情報である注文情報のフォーマットを、前記店舗に備えられた店舗内システムに応じて変換する変換工程と、
前記変換工程によって変換された前記注文情報を、前記店舗内システムに通知する通知工程と、
を含むことを特徴とする管理方法。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1から5のいずれか1項に記載の管理装置として機能させるための管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、管理方法及び管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲食店の店舗及びその本部で利用されているITシステムには、POS(Point Of Sales)レジ、OES(Order Entry System)、モバイルオーダーシステム、テーブルトップオーダーシステム、デリバリープラットフォームシステム、テイクアウトプラットフォームシステム、座席管理システム、予約台帳システム、CRM(顧客情報管理)システムシステム、マーケティング用システム、経営管理システム等、多種多様なシステムが存在する。
【0003】
また、これらのITシステムの中でも特に注文受付・調理・会計等店内での業務に関するシステムは、キッチンプリンタ、キッチンディスプレイ、レジ(ドロワー)、キャッシュレス決済端末、ハンディターミナルなどのハードウェアと接続することで、飲食店舗内における従業員の業務を支援している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術では、飲食店の経営を効率化できない場合があるという問題がある。
【0006】
例えば、デリバリープラットフォームシステム及びテイクアウトプラットフォームシステムといった外部のシステムと、店内のシステム(POSレジ、OES)が連携されていない場合がある。この場合、飲食店の従業員は、外部のシステムから送られて来た注文を、店内のシステムに手打ちで入力する必要がある。
【0007】
また、例えば、テイクアウトプラットフォームシステム及びデリバリープラットフォームシステムといった店外注文のシステムと、モバイルオーダーシステム及びテーブルトップオーダーシステムといった店内注文のシステムとの間で情報が統合されていない場合がある。この場合、店舗で各情報を別々に管理する必要がある。
【0008】
また、各飲食事業者の専用のオウンドテイクアウトサイトの注文が、店内のシステム(POSレジ、OES)に連携されていない場合、飲食事業者はオウンドテイクアウトサイトの注文と店内での注文とを別々に管理する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、管理装置は、飲食店の店舗への料理の注文に関する情報である注文情報のフォーマットを、前記店舗に備えられた店舗内システムに応じて変換する変換部と、前記変換部によって変換された前記注文情報を、前記店舗内システムに通知する通知部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、飲食店の経営を効率化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、管理システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、注文情報の変換の例を示す図である。
【
図5】
図5は、フォーマット変換テーブルの例を示す図である。
【
図6】
図6は、店舗情報テーブルの例を示す図である。
【
図7】
図7は、商品情報テーブルの例を示す図である。
【
図8】
図8は、管理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、管理プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本願に係る管理装置、管理方法及び管理プログラムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態により限定されるものではない。
【0013】
[第1の実施形態の構成]
まず、
図1を用いて、第1の実施形態の管理システムの構成を説明する。
図1は、管理システムの構成例を示す図である。
【0014】
図1に示すように、情報処理システム1は、管理装置10、管理システム20、店舗内システム30、出力装置40、出力装置50及び端末装置60を有する。
【0015】
管理装置10は、ネットワーク(例えば、インターネット)を介して、管理システム20、店舗内システム30、端末装置60及び端末装置411と接続されているものとする。
【0016】
また、管理装置10、管理システム20及び店舗内システム30は、クラウド上のサーバによって実現されてもよい。
【0017】
管理装置10は、注文情報の変換及び通知を行う。注文情報は、飲食店の店舗への料理の注文に関する情報である。注文情報には、店舗を識別する情報、及び商品を識別する情報等が含まれる。実施形態における商品は、例えば料理である。
【0018】
商品は、店舗で提供される料理である。また、店舗における商品の提供形態には、イートイン、デリバリー、テイクアウト等がある。イートインは、ユーザが店舗内で食事をすることである。デリバリーは、配達員がユーザに商品を宅配することである。テイクアウトは、ユーザが店舗から商品を持ち帰ることである。
【0019】
ここで、システムごとに処理可能な注文情報のフォーマットが異なる場合がある。管理装置10は、各システムに合わせて注文情報のフォーマットを変換するゲートウェイとして機能する。
【0020】
管理装置10は、管理システム20から入力された注文情報を変換し、変換した注文情報を店舗内システム30に通知する。また、注文情報は、ユーザが使用する端末装置から管理装置10に入力されてもよい。
【0021】
管理システム20は、飲食店向けのWebサービス、SaaSシステムである。例えば、管理システム20は、フードデリバリーシステムを一元管理するSaaSシステム、モバイルオーダーシステム、オウンドテイクアウトサイト、その他飲食店向けのWebサービス(例えば、オウンドでないテイクアウトサイト)、SaaSシステム等である。
【0022】
ここでは、管理システム20は、1つ以上のフードデリバリーシステムを一元管理するSaaSシステムであるものとする。管理システム20は、商品のデリバリー(宅配)に関するサービスを提供するシステムである。管理システム20は、ユーザから受け取った注文情報を、商品を配達する配達員及び店舗内システム30に通知する。なお、管理システム20は、管理装置10を介して注文情報を店舗内システム30に通知することができる。
【0023】
ユーザ210は、端末装置211を使って管理システム20に注文情報を送信する。例えば、端末装置211はスマートフォンである。また、端末装置211は、Webサイト、又は専用のアプリケーションにより注文情報を送信する。
【0024】
管理システム20は、端末装置211から注文情報を受け取る。そして、管理システム20は、受け取った注文情報の一部又は全部を、管理装置10、及び配達員220が使用する端末装置221に通知する。
【0025】
前述の通り、管理装置10は、管理システム20から入力された注文情報を変換し、変換した注文情報を店舗内システム30に通知する。
【0026】
店舗内システム30は、店舗における商品の注文及び提供に関する処理を行うためのシステムである。店舗内システム30は、店舗オペレーションシステム、厨房管理システム、OES、POSシステムといった、飲食店の経営に関する各種システムを含む。
【0027】
店舗オペレーションシステムは、店舗で提供される料理(商品)のメニューの登録、編集、注文の受け付け、注文のステータス変更、注文の消込、OESへの注文情報の中継等を行う。OESは、受け付けた注文を厨房に通知する。また、POSシステムは、注文による売り上げの集計を行う。
【0028】
また、店舗内システム30は、出力装置40及び出力装置50と接続される。出力装置40及び出力装置50は、注文情報を出力する。例えば、出力装置40は、モニタを備えたタブレット型端末である。なお、出力装置40は、管理装置10及び店舗内システム30を介さずに、管理システム20と直接接続されていてもよい。また、例えば、出力装置50はプリンタである。
【0029】
端末装置60は、店舗のテーブル上に備えられ、店舗内で食事(イートイン)をするユーザ420によって使用される。例えば、端末装置60は、ユーザ420の操作に基づき、注文情報を管理装置10に送信する。なお、端末装置60は、注文情報を店舗内システム30に送信してもよい。
【0030】
端末装置411は、商品のテイクアウト(持ち帰り)又はイートインをするユーザ410によって使用される。例えば、端末装置411は、ユーザ410の操作に基づき、注文情報を管理装置10に送信する。例えば、端末装置411はスマートフォンである。また、端末装置411は、Webサイト、又は専用のアプリケーションにより注文情報を送信する。
【0031】
管理装置10は、端末装置60及び端末装置411から受け取った注文情報を変換し、変換した注文情報を店舗内システム30に通知する。
【0032】
これまで説明した通り、店舗内システム30は、管理システム20、端末装置60、及び端末装置411から注文情報を受け取る。また、注文情報は、デリバリー、イートイン、及びテイクアウトのいずれかに対応する。
【0033】
店舗の従業員310は、店舗内システム30から出力装置40又は出力装置50を介して提示される注文情報に基づき、商品を提供する。
【0034】
例えば、従業員310は、管理システム20から送信された注文情報に応じて、商品を配達員220に受け渡す。
【0035】
例えば、従業員310は、端末装置60から送信された注文情報に応じて、商品をユーザ420に提供する。この場合、従業員310は、ユーザ420に商品を受け渡してもよいし、配膳してもよい。
【0036】
例えば、従業員310は、端末装置411から送信された注文情報に応じて、商品をユーザ410に受け渡す。
【0037】
また、ユーザ420が端末装置411を使って送信する注文情報は、テイクアウトではなくイートインに対応するものであってもよい。この場合、従業員310は、ユーザ420に商品を配膳してもよい。
【0038】
図1に示すように、管理装置10は、変換プログラム10aとして機能する。また、管理装置10は、マッピング用DB10bを有する。例えば、変換プログラム10aは、APIによって他のシステムからの入力を受け付ける。
【0039】
変換プログラム10aは、注文情報の内容を変換する。例えば、変換プログラム10aは、注文情報に含まれる変数の値を変換する。注文情報には、店舗を識別する変数、及び商品を識別する変数が含まれる。
【0040】
また、変換プログラム10aは、注文情報の形式的な変換を行う。例えば、変換プログラム10aは、注文情報のデータ形式、及び注文情報に含まれる変数名を変換する。
【0041】
マッピング用DB10bは、変換プログラム10aによる変換における、変換前後のデータを対応付けたテーブル等を含むDBである。
【0042】
図2を用いて、注文情報の変換について説明する。
図2は、注文情報の変換の例を示す図である。
【0043】
管理装置10には、変換前の注文情報20aが入力される。ここでは、注文情報20aは管理システム20から送信されるものとする。
【0044】
また、管理装置10は、変換後の注文情報30aを出力する。注文情報30aは、店舗内システム30に送信される。
【0045】
ここで、店舗内システム30は、XML形式の注文情報を扱う。一方で、注文情報20aのデータ形式はJSON形式である。そのため、管理装置10は、JSON形式の注文情報20aを、XML形式に変換する。なお、店舗内システム30はXML形式以外のデータ形式の注文情報を扱ってもよい。また、管理装置10に入力される注文情報のデータ形式は、JSON形式以外のものであってもよい。
【0046】
さらに、同じ情報を意味する変数であっても、管理システム20と店舗内システム30とでは、変数名及び値が異なる場合がある。
【0047】
例えば、管理システム20では、店舗を識別する変数が「store_no」である。一方、店舗内システム30では、店舗を識別する変数が「store_id」である。
【0048】
さらに、管理システム20において「store_no」が「100101」である店舗は、店舗内システム30において「store_id」が「A501」である店舗と同じである。
【0049】
このとき、管理装置10は、注文情報20aの「'store_no':'100101'」を「<store_id>A501</store_id>」のように変換する。
【0050】
また、
図3に示すように、店舗内システム30は、注文情報30aを基に、出力装置40に注文管理画面40aを表示させる。
図3は、注文管理画面の例を示す図である。
【0051】
注文管理画面40aには、注文があった時刻、提供形態、注文番号、商品ID、商品名称、個数、送信元及び送信元注文番号が表示される。
【0052】
図3の例では、時刻「13:31」に、提供形態が「デリバリー」であり、注文番号「1035」であり、商品IDが「251」であり、商品名称が「ハンバーガーセット」であり、個数が1個である注文が行われたことが示されている。また、当該注文が、「デリバリーサービスA」から送信されたものであり、送信元における注文番号が「1001011305」であることが示されている。また、
図3に示すように、1つの注文に複数の商品が含まれる場合がある(例えば注文番号「1038」)。
【0053】
このように、管理装置10は、提供形態を含めた注文情報を店舗内システム30に通知することができる。また、従業員310は、注文管理画面40aを参照し、商品の提供を行う。
【0054】
また、例えば、従業員310は、注文管理画面40aに表示される送信元及び送信元注文番号を、配達員220又はユーザ410が提示する送信元及び注文番号と突合することにより、商品を正確に受け渡すことができる。
【0055】
また、注文管理画面40aには、注文情報を送信したシステム及び商品の提供形態にかかわらず、注文情報を一元的に表示することができる。
【0056】
このため、店舗では、システムごとの出力装置を用意することなく、例えば1台の出力装置40があれば、注文元のシステム及び提供形態が異なるあらゆる注文を処理することが可能になる。
【0057】
図4を用いて、管理装置10の構成を説明する。
図4は、管理装置の構成例を示す図である。
【0058】
図4に示すように、管理装置10は、通信部11、記憶部12及び制御部13を有する。
【0059】
通信部11は、管理装置10が他の装置との間でデータの送受信を行うためのインタフェースである。
【0060】
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置である。なお、記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、NVSRAM(Non Volatile Static Random Access Memory)等のデータを書き換え可能な半導体メモリであってもよい。記憶部12は、管理装置10で実行されるOS(Operating System)や各種プログラムを記憶する。
【0061】
記憶部12は、フォーマット変換テーブル121、店舗情報テーブル122及び商品情報テーブル123を記憶する。フォーマット変換テーブル121、店舗情報テーブル122及び商品情報テーブル123は、
図1のマッピング用DB10bに相当する。
【0062】
図5に示すように、フォーマット変換テーブル121は、システムごとの注文情報のデータ形式及び変数名を示すテーブルである。
図5は、フォーマット変換テーブルの例を示す図である。
【0063】
図5には、システム「N011」の注文情報のデータ形式が「JSON」であり、時刻に対応する変数名が「time」であり、店舗IDに対応する変数名が「store_id」であり、提供形態に対応する変数名が「form」であり、注文番号に対応する変数名が「order_no」であり、商品IDに対応する変数名が「product_id」であることが示されている。
【0064】
また、
図5には、システム「N012」の注文情報のデータ形式が「XML」であり、時刻に対応する変数名が「order_time」であり、店舗IDに対応する変数名が「store_no」であり、提供形態に対応する変数名が「form_id」であり、注文番号に対応する変数名が「order_number」であり、商品IDに対応する変数名が「product_number」であることが示されている。
【0065】
例えば、システム「N011」は管理システム20であり、システム「N012」は店舗内システム30である。
【0066】
図6に示すように、店舗情報テーブル122は、変換前後のシステムID、店舗ID及び店舗名称を対応付けたテーブルである。
図6は、店舗情報テーブルの例を示す図である。
【0067】
図6には、店舗名称が「ABCバーガー 品川店」である店舗の変換前のシステム「N011」における店舗IDが「100101」であり、変換後のシステム「N012」における店舗IDが「A501」であることが示されている。
【0068】
図7に示すように、商品情報テーブル123は、変換前後のシステムID、商品ID及び商品名称を対応付けたテーブルである。
図7は、商品情報テーブルの例を示す図である。
【0069】
図7には、商品名称が「ハンバーガーセット」である商品の変換前のシステム「N011」における商品IDが「1002051」であり、変換後のシステム「N012」における商品IDが「251」であることが示されている。
【0070】
なお、管理装置10には、商品IDの体系が異なる複数のシステムから注文情報が入力され得る。このため、複数の変換前の商品IDが、1つの変換後の商品IDに対応付けられていてもよい。
【0071】
図7の例では、変換前の商品IDである「1002051」及び「2002064」が、変換後の商品IDである「251」に対応付けられている。
【0072】
すなわち、管理装置10に入力される注文情報に示される商品IDが「1002051」及び「2002064」のいずれであっても、店舗内システム30は「ハンバーガーセット」の注文を受け付ける。
【0073】
制御部13は、管理装置10全体を制御する。制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU等の電子回路、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路である。また、制御部13は、画像認識処理を実行するためのGPUを含む。
【0074】
制御部13は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、内部メモリを用いて各処理を実行する。また、制御部13は、各種のプログラムが動作することにより各種の処理部として機能する。例えば、制御部13は、変換部131及び通知部132を有する。
【0075】
変換部131は、飲食店の店舗への料理の注文に関する情報である注文情報のフォーマットを、店舗内システムに応じて変換する。
【0076】
変換部131は、フォーマット変換テーブル121を参照し、注文情報のデータ形式、注文情報に含まれる変数名及び変数の値を、店舗内システムに応じて変換することができる。
【0077】
変換部131は、店舗情報テーブル122及び商品情報テーブル123を参照することで、注文情報に含まれる第1の店舗情報を第2の店舗情報に変換し、注文情報に含まれる第1の商品情報を第2の商品情報に変換する。
【0078】
図2の例では、「'store_no':'100101'」が第1の店舗情報に相当し、「<store_id>A501</store_id>」が第2の店舗情報に相当する。また、
図2の例では、「'product_number':'1002051'」が第1の商品情報に相当し、「<product_id>251</product_id>」が第2の商品情報に相当する。
【0079】
通知部132は、変換部131によって変換された注文情報を、店舗内システムに通知する。通知部132は、第2の店舗情報によって特定される店舗に対し、第2の商品情報によって特定される料理(商品)が注文されたことを通知する。
【0080】
例えば、
図2の例では、通知部132は、店舗情報テーブル122及び商品情報テーブル123を参照し、「<store_id>A501</store_id>」によって特定される店舗「ABCバーガー 品川店」に対し、「<product_id>251</product_id>」によって特定される商品「ハンバーガーセット」が注文されたことを通知する。
【0081】
通知部132は、注文情報に含まれる料理の提供形態を示す情報をさらに通知する。例えば、通知部132は、提供形態が、デリバリー、イートイン及びテイクアウトのいずれであるかを通知する。
【0082】
このように、通知部132が商品の提供形態を店舗内システムに通知することで、店舗では提供形態に合わせて商品を準備することができる。その結果、店舗における業務の効率が向上する。
【0083】
[第1の実施形態の処理]
図8を用いて、管理装置10の処理の流れを説明する。
図8は、管理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【0084】
まず、
図8に示すように、管理装置10は、注文情報を受信する(ステップS101)。管理装置10は、管理システム20、端末装置60又は端末装置411から注文情報を受信する。
【0085】
次に、管理装置10は、マッピング用DB10b(店舗情報テーブル122及び商品情報テーブル123)を参照し、注文情報に示される店舗及び商品を特定する(ステップS102)。さらに、管理装置10は、フォーマット変換テーブル121を参照し、注文情報のフォーマットを変換する(ステップS103)。
【0086】
そして、管理装置10は、特定した店舗に備えられた店舗内システムに対し、注文情報を通知する(ステップS104)。このとき、管理装置10は、変換済みの注文情報を通知する。
【0087】
[第1の実施形態の効果]
これまで説明してきたように、管理装置10の変換部131は、飲食店の店舗への料理の注文に関する情報である注文情報のフォーマットを、店舗に備えられた店舗内システムに応じて変換する。通知部132は、変換部131によって変換された注文情報を、店舗内システムに通知する。
【0088】
このように、管理装置10は、店舗に合ったフォーマットの注文情報を提供する。このため、管理装置10は、飲食店において利用される各種システムを連携させることができる。その結果、実施形態によれば、飲食店の経営を効率化させることができる。
【0089】
例えば、ターミナル型POSと呼ばれる大型のPOSレジは、APIに対応していないケースが多く、そこで扱われるプロトコルやデータ形式も独自のものとなっている。結果として、従来、ターミナル型POSは、各種飲食店向けWebサービス及びSaaSサービスと連携ができず、手動での情報入力作業や、別々での管理が発生している。これに対し、実施形態によれば、ターミナル型POSをWebサービス及びSaaSサービスと連携させることができる。
【0090】
さらに、実施形態によれば、各種システムを連携させることで、飲食店舗において収集される各種データ(注文データ、メニューデータ、売上データ、顧客データ等)を統合し、経営に資する有効なデータの分析又はデータの利活用を支援することができる。
【0091】
管理装置10に入力される注文情報は、実施形態で説明したものに限られない。例えば、管理装置10には、各飲食店が運営するWebサイト(オウンドサイト)から入力されるものであってもよい。
【0092】
また、管理装置10は、変換した注文情報をログとして収集し蓄積してもよい。その際、管理装置10は、蓄積した注文情報を分析することができる。例えば、管理装置10は、分析により、提供形態ごとの人気の高い商品を特定することができる。
【0093】
[システム構成等]
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のように構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散及び統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散又は統合して構成することができる。さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU(Central Processing Unit)及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。なお、プログラムは、CPUだけでなく、GPU等の他のプロセッサによって実行されてもよい。
【0094】
また、本実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0095】
[プログラム]
一実施形態として、管理装置10は、パッケージソフトウェアやオンラインソフトウェアとして上記の管理処理を実行する管理プログラム(コンピュータを管理装置10として機能させるためのプログラム(変換プログラム10aを包含))を所望のコンピュータにインストールさせることによって実装できる。例えば、上記の管理プログラムを情報処理装置に実行させることにより、情報処理装置を管理装置10として機能させることができる。ここで言う情報処理装置には、デスクトップ型又はノート型のパーソナルコンピュータが含まれる。また、その他にも、情報処理装置にはスマートフォン、携帯電話機やPHS(Personal Handyphone System)等の移動体通信端末、さらには、PDA(Personal Digital Assistant)等のスレート端末等がその範疇に含まれる。
【0096】
図9は、管理プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。コンピュータ1000は、例えば、メモリ1010、CPU1020を有する。また、コンピュータ1000は、ハードディスクドライブインタフェース1030、ディスクドライブインタフェース1040、シリアルポートインタフェース1050、ビデオアダプタ1060、ネットワークインタフェース1070を有する。これらの各部は、バス1080によって接続される。
【0097】
メモリ1010は、ROM(Read Only Memory)1011及びRAM(Random Access Memory)1012を含む。ROM1011は、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。ハードディスクドライブインタフェース1030は、ハードディスクドライブ1090に接続される。ディスクドライブインタフェース1040は、ディスクドライブ1100に接続される。例えば磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能な記憶媒体が、ディスクドライブ1100に挿入される。シリアルポートインタフェース1050は、例えばマウス1110、キーボード1120に接続される。ビデオアダプタ1060は、例えばディスプレイ1130に接続される。
【0098】
ハードディスクドライブ1090は、例えば、OS1091、アプリケーションプログラム1092、プログラムモジュール1093、プログラムデータ1094を記憶する。すなわち、管理装置10の各処理を規定するプログラムは、コンピュータにより実行可能なコードが記述されたプログラムモジュール1093として実装される。プログラムモジュール1093は、例えばハードディスクドライブ1090に記憶される。例えば、管理装置10における機能構成と同様の処理を実行するためのプログラムモジュール1093が、ハードディスクドライブ1090に記憶される。なお、ハードディスクドライブ1090は、SSD(Solid State Drive)により代替されてもよい。
【0099】
また、上述した実施形態の処理で用いられる設定データは、プログラムデータ1094として、例えばメモリ1010やハードディスクドライブ1090に記憶される。そして、CPU1020は、メモリ1010やハードディスクドライブ1090に記憶されたプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094を必要に応じてRAM1012に読み出して、上述した実施形態の処理を実行する。
【0100】
なお、プログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ハードディスクドライブ1090に記憶される場合に限らず、例えば着脱可能な記憶媒体に記憶され、ディスクドライブ1100等を介してCPU1020によって読み出されてもよい。あるいは、プログラムモジュール1093及びプログラムデータ1094は、ネットワーク(LAN、WAN(Wide Area Network)等)を介して接続された他のコンピュータに記憶されてもよい。そして、プログラムモジュール1093及びプログラムデータ1094は、他のコンピュータから、ネットワークインタフェース1070を介してCPU1020によって読み出されてもよい。
【符号の説明】
【0101】
1 情報処理システム
10 管理装置
10a 変換プログラム
10b マッピング用DB
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
20 管理システム
20a、30a 注文情報
30 店舗内システム
40、50 出力装置
40a 注文管理画面
60、211、221、411 端末装置
121 フォーマット変換テーブル
122 店舗情報テーブル
123 商品情報テーブル
131 変換部
132 通知部
210、410、420 ユーザ
220 配達員
310 従業員