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特開2023-143536遠隔診断システム、遠隔診断方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023143536
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】遠隔診断システム、遠隔診断方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01M 17/007 20060101AFI20230928BHJP
   G06Q 10/20 20230101ALI20230928BHJP
   G06Q 10/04 20230101ALI20230928BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20230928BHJP
【FI】
G01M17/007 J
G06Q10/00 300
G06Q10/04
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022050960
(22)【出願日】2022-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】000153546
【氏名又は名称】ロジスティード株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】中澤 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】石川 悠
(72)【発明者】
【氏名】森屋 嘉裕
(72)【発明者】
【氏名】木村 修
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 健夫
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 貴志
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA04
5L049AA20
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】車両の状態を遠隔で診断し、整備の緊急性が高い故障を通知することができる遠隔診断システム、遠隔診断方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】車両20の状態を遠隔で診断する遠隔診断システム1であって、車両20から取得した故障コード及び、車両20に備えられたセンサ23~27が検知したライブデータと、故障内容に応じて予め定められた各々の評価値とからなるフィルタリングデータに基づいて、車両20の状態を診断し、所定のコンピュータに車両20の状態の診断結果を通知する故障診断部を備える。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の状態を遠隔で診断する遠隔診断システムであって、
当該車両に備えられたセンサが検知したライブデータと、当該車両の故障内容と当該故障内容に応じて予め定められた評価値とからなるフィルタリングデータに基づいて、当該車両の状態を診断し、所定のコンピュータに当該車両の状態の診断結果を通知する故障診断部を備える遠隔診断システム。
【請求項2】
前記フィルタリングデータは、整備事業者のアンケート結果により決定された評価条件を含み、前記車両の故障状態を表すデータのうち当該評価条件を満たしたデータを前記車両の状態の診断結果として通知する請求項1に記載の遠隔診断システム。
【請求項3】
前記故障診断部が診断した車両の状態と、当該車両から取得した車両データをデータベースと照合して特定した車両の情報とに基づいて、故障診断レポートを生成する生成部を備える請求項1または請求項2に記載の遠隔診断システム。
【請求項4】
前記遠隔診断システムは、整備事業者のコンピュータを含み、
前記整備事業者のコンピュータは、前記故障内容と前記評価値を入力するための入力部を備える請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の遠隔診断システム。
【請求項5】
前記評価値は、前記整備事業者のコンピュータから入力された複数の評価値に基づき、新しい評価値に更新される請求項4に記載の遠隔診断システム。
【請求項6】
前記評価値は、前記整備事業者のコンピュータから入力された評価値と、現在の評価値に基づいて、新しい評価値に更新される請求項4に記載の遠隔診断システム。
【請求項7】
前記フィルタリングデータは、業種毎に用意される請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の遠隔診断システム。
【請求項8】
前記故障診断部は、前記フィルタリングデータを用いて、前記故障内容又は、ライブデータの一部を通知する請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の遠隔診断システム。
【請求項9】
前記故障診断部は、前記所定のコンピュータとして、輸送事業者のコンピュータ、整備事業者のコンピュータ、運転者の携帯端末の少なくとも一つのコンピュータに通知する請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の遠隔診断システム。
【請求項10】
前記通知に対する前記整備事業者のコンピュータからの応答に応じて、当該車両の状態を整備するための見積書を作成する見積作成部を備え、
前記見積書を前記輸送事業者のコンピュータに通知する請求項9に記載の遠隔診断システム。
【請求項11】
車両の状態を遠隔で診断する遠隔診断方法であって、
当該車両に備えられたセンサが検知したライブデータと、当該車両の故障内容と当該故障内容に応じて予め定められた評価値とからなるフィルタリングデータに基づいて、当該車両の状態を診断し、所定のコンピュータに当該車両の状態の診断結果を通知するステップ
を含む方法。
【請求項12】
車両の状態を遠隔で診断する遠隔診断システムを、
当該車両に備えられたセンサが検知したライブデータと、当該車両の故障内容と当該故障内容に応じて予め定められた評価値とからなるフィルタリングデータに基づいて、当該車両の状態を診断し、所定のコンピュータに当該車両の状態の診断結果を通知する故障診断部
として機能させるプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔診断システム、遠隔診断方法、およびプログラム、特に、車両の状態を遠隔で診断する遠隔診断システム、遠隔診断方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の故障診断装置としては、エンジンやトランスミッション等に配置されたセンサのデータをECU(Electronic Control Unit)が取得し、故障診断を行うものが知られている。具体的には、例えばエンジンの冷却水が流れる経路途中に温度を検出可能なセンサを配置し、車両に配置されたECUが、このセンサから温度データを取得して、温度データが所定値以上である場合、エンジンの故障が有ると判定する技術が存在する。
【0003】
ところで、従来の、センサから取得したデータによりECUが行う故障判断は、車両の使用環境によっては実際には故障していないにもかかわらず故障と診断することがあり、整備工場等へ持ち込まないと正確な診断ができなかった。また、上述した例では、実際にエンジンの冷却水の温度が上昇したことを受けて故障を判定する為、すでに故障が生じており、故障を未然に防ぐことが困難であった。
【0004】
そこで、故障予測サーバが、ネットワークを介して車両と接続し、予め故障車両から取得した故障発生前の車両データを用いて、近い将来において故障予測対象車両に故障が発生するか否かを予測して、車両のユーザに遠隔で注意を促す技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004―272375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、車両のユーザに、車両が故障する前に故障のおそれがあるとの注意を促すことができるが、ユーザが注意に気が付かなかったり、あるいはユーザが注意に気が付いても他の目的を優先したりして整備工場へ持ち込まないこともあった。そのため、故障状態が深刻化してから整備工場へ車両が持ち込まれることも多かった。このようなことは、ユーザにとっては、修理費用が大きく、かつ修理期間が長くなる。一方、整備工場にとっては、作業不負担が大きい案件が増える問題が生じる。よって、ユーザと整備工場の双方に不利益が生じるという問題点があった。
【0007】
そこで、本発明は、車両の状態を遠隔で診断し、緊急性が高い故障を通知する遠隔診断システム、遠隔診断方法、およびプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、車両の状態を遠隔で診断する遠隔診断システムであって、当該車両に備えられたセンサが検知したライブデータと、当該車両の故障内容と当該故障内容に応じて予め定められた評価値とからなるフィルタリングデータに基づいて、当該車両の状態を診断し、所定のコンピュータに当該車両の状態の診断結果を通知する故障診断部を備える遠隔診断システムを提供する。
【0009】
また、本発明は、前記フィルタリングデータは、整備事業者のアンケート結果により決定された評価条件を含み、前記車両の故障状態を表すデータのうち当該評価条件を満たしたデータを前記車両の状態の診断結果として通知する遠隔診断システムを提供する。
【0010】
また、本発明は、前記故障診断部が診断した車両の状態と、当該車両から取得した車両データをデータベースと照合して特定した車両の情報とに基づいて、故障診断レポートを生成する生成部を備える遠隔診断システムを提供する。
【0011】
また、本発明は、前記遠隔診断システムは、整備事業者のコンピュータを含み、前記整備事業者のコンピュータは、前記故障内容と前記評価値を入力するための入力部を備える遠隔診断システムを提供する。
【0012】
また、本発明は、前記評価値は、前記整備事業者のコンピュータから入力された複数の評価値に基づき、新しい評価値に更新される遠隔診断システムを提供する。
【0013】
また、本発明は、前記評価値は、前記整備事業者のコンピュータから入力された評価値と、現在の評価値に基づいて、新しい評価値に更新される遠隔診断システムを提供する。
【0014】
また、本発明は、前記フィルタリングデータは、業種毎に用意される遠隔診断システムを提供する。
【0015】
また、本発明は、前記故障診断部は、前記フィルタリングデータを用いて、前記故障内容又は、ライブデータの一部を通知する遠隔診断システムを提供する。
【0016】
また、本発明は、前記故障診断部は、前記所定のコンピュータとして、輸送事業者のコンピュータ、整備事業者のコンピュータ、運転者の携帯端末の少なくとも一つのコンピュータに通知する遠隔診断システムを提供する。
【0017】
また、本発明は、前記通知に対する前記輸送事業者のコンピュータからの応答に応じて、当該車両の状態を整備するための見積書を作成する見積作成部を備え、前記見積書を前記輸送事業者のコンピュータに通知する遠隔診断システムを提供する。
【0018】
また、本発明は、車両の状態を遠隔で診断する遠隔診断方法であって、当該車両に備えられたセンサが検知したライブデータと、当該車両の故障内容と当該故障内容に応じて予め定められた評価値とからなるフィルタリングデータに基づいて、当該車両の状態を診断し、所定のコンピュータに当該車両の状態の診断結果を通知するステップを含む方法を提供する。
【0019】
また、本発明は、車両の状態を遠隔で診断する遠隔診断システムを、当該車両に備えられたセンサが検知したライブデータと、当該車両の故障内容と当該故障内容に応じて予め定められた評価値とからなるフィルタリングデータに基づいて、当該車両の状態を診断し、所定のコンピュータに当該車両の状態の診断結果を通知する故障診断部として機能させるプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、車両の状態を遠隔で診断し、整備の緊急性が高い故障を通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態に係る遠隔診断システム1の概要を説明する図である。
図2】本発明の実施形態に係る車両20の機能構成を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係る遠隔診断装置10の機能構成を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係るフィルタリングDB141の故障コードフィルタリングテーブルを模式的に示す図である。
図5】本発明の実施形態に係るフィルタリングDB141のライブデータフィルタリングテーブルを模式的に示す図である。
図6】本発明の実施形態に係る車両関係ユーザマスタDB146を模式的に示す図である。
図7】本実施形態に係る車両マスタDB147を模式的に示す図である。
図8】本発明の実施形態に係る遠隔診断システム1の診断処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以降の図においては、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号または符号を付している。
【0023】
[基本概念/基本構成]
図1は、本発明の実施形態に係る遠隔診断システム1の概要を説明するための図である。図に示すように、遠隔診断システム1は、遠隔診断装置10と、複数の車両20と、輸送事業者のコンピュータ30と、整備事業者のコンピュータ40と、ユーザのコンピュータ50とを含む。複数の車両20、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50は、4GやWi-Fi(登録商標)などの無線ネットワーク60やインターネット70を介して遠隔診断装置10と接続される。
【0024】
本実施形態において、遠隔診断装置10は、クラウドサーバとするが、オンプレミスであってもよい。また、輸送事業者のコンピュータ30と、整備事業者のコンピュータ40と、ユーザのコンピュータ50はそれぞれ1台しか示さないが、複数台であってもよく、コンピュータは、スマートフォンやタブレット端末であってもよい。
【0025】
遠隔診断装置10は、故障の緊急性に応じて予め定められて管理している各故障の評価値と、車両20から遠隔で取得した故障コードおよびライブデータと、に基づいて、車両の状態を診断し、診断結果を通知するシステムである。
【0026】
ここで、輸送事業者は、車両20を管理し、車両20によって貨物を輸送する事業者である。また、整備事業者は、車両20を整備したり、故障を修理したりする事業者である。さらに、ユーザは、車両20のユーザ、すなわち車両20の運転者や管理者である。
【0027】
遠隔診断装置10は、複数の車両20それぞれから、故障コードおよびライブデータを取得する。故障コードは、車両20において故障診断を行った結果、不具合が生じていると判定した場合に、車両20に保存される文字列であって、故障の内容に応じて定義される。また、ライブデータは、車両20に備えられたセンサが検知した結果である。
【0028】
遠隔診断装置10は、車両20から取得した故障コードおよびライブデータと、故障内容と当該故障内容に応じて予め定められる各故障の評価値とに基づいて、車両20に緊急性が高い故障が発生しているか否かを診断する。
【0029】
そして、遠隔診断装置10は、車両20に緊急性が高い故障が発生していると診断した場合、緊急性が高い故障が発生しているとの車両の状態を故障診断結果として、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50の少なくとも1つに通知する。さらに、遠隔診断装置10は、車両20から取得した故障コードおよびライブデータと、車両20の自動車登録番号、車両のメーカー、車両の製造年等を含む車両情報とに基づいて、故障診断レポートを作成し、管理する。この遠隔診断装置10が管理する故障診断レポートは、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50から閲覧可能である。
【0030】
一方、遠隔診断装置10は、車両20に緊急性が高い故障が発生していないと診断した場合、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50への通知を行わず、車両情報に基づいて、故障診断レポートを作成し、管理する。故障診断レポートは、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50から閲覧可能である。
【0031】
このように、遠隔診断システム1は、車両20から遠隔で取得した故障コードおよびライブデータと、予め定められる故障の評価値とに基づいて、車両20の故障を診断した結果、緊急性の高い故障が発生している場合に、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50の少なくとも1つに故障診断結果を通知することができる。一方、車両20の故障を診断した結果、車両20に緊急性の高い故障が発生していない場合には、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50に、故障診断結果を通知しない。
【0032】
また、遠隔診断システム1は、診断結果にかかわらず、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50から閲覧可能な故障診断レポートを作成し、管理する。
【0033】
したがって、遠隔診断システム1は、車両の状態を遠隔で診断し、緊急性が高い故障のみを通知することができる。それにより、緊急性が高い故障のみが、輸送事業者、整備事業者、ユーザ(以下、本明細書中はユーザ等という)の少なくとも1つに通知することで、複数の故障がある場合に緊急性が高い故障が見逃されてしまったり、緊急性が高いことを知らずに故障が深刻化するまで放置してしまったりという事態を防ぐことができ、ユーザ等の利益に資することができる。また、診断した故障は故障の緊急性に関係なく、遠隔診断装置10で閲覧可能に管理されるので、緊急性が高くない故障は、ユーザ等に通知されないが、ユーザ等が必要に応じて確認することができる。
【0034】
[車両の機能構成]
図2は本発明の実施形態に係る車両20の機能構成を説明するための図である。図に示すように、車両20は、ECU21,22と、各種センサ23~27と、送信機28とを備える。
【0035】
ECU21,22は、車両20が安全・環境性能を発揮するために、接続される各種センサ23~27から検知結果、すなわち検知対象とする物理状態量の現在の値、を所定のタイミングや常時取得し、検知結果に基づいて最適な制御を行うとともに、検知結果をライブデータ管理項目と対応付けて、例えば、「エンジン水温:80℃」として、ライブデータとして記録する。ECU21,22は、例えば、エンジンECU、車両制御ECU、ブレーキECU等、車両20の機能毎に複数設けられている。一例として、図においては、ECU21は、エンジンECUとし、冷却水温センサ23、エンジン回転数センサ24、吸気圧センサ25、排気圧(上流)センサ26、排気圧(下流)センサ27と接続される。
【0036】
ここで、冷却水温センサ23はラジエター内を循環する冷却水の温度を検知するセンサ、エンジン回転数センサ24はエンジンの回転数を検知するセンサ、吸気圧センサ25はエンジンへ吸入される空気量(吸気圧)を検知するセンサ、排気圧(上流)センサ26および排気圧(下流)センサ27はエンジンの排気圧を浄化フィルタの上流または下流で検知するセンサである。
【0037】
また、ECU21は内部に、OBDII(On Board Diagnostics)210を搭載する。OBII210は、ECU21に接続されている各センサ23~27の検知結果に基づいて、車両20に異常や故障などの不具合が生じているか診断し、診断した結果、不具合が生じていると判断した場合には、不具合に応じて予め設定されているDTC(Diagnostic Trouble Code)を出力し、ETC21に記録させる。ここで、DTCとは、故障コードと言われるアルファベットと4桁の数字とで構成される文字列であって、故障個所や不具合内容を示すものである。
【0038】
送信機28は、CAN(Controller Area Network)などの車内ネットワークの端子に接続された通信用デバイスである。CANを介してECU(Electoronic Control Unit)21,22に接続され、ECU21,22から故障コードおよびライブデータを取得する。
【0039】
また、送信機28は、無線ネットワークを介して遠隔診断装置10と接続され、故障コード、ライブデータ、および車両識別情報を遠隔診断装置10に送信する。ここで、車両識別情報とは、自動車登録番号(ナンバープレート)や車体番号などの車両20を識別する情報であって、ECU21,22が管理してもよい。
【0040】
なお、送信機28は、送信機28を識別する送信機識別情報や、送信機にインストールされているソフトウェアのバージョン、送信機の設置日等を、故障コード、ライブデータ、および車両識別情報と合わせて遠隔診断装置10に送信してもよい。これらの情報を遠隔診断装置10が予め取得し管理している場合には、送信機28の遠隔診断装置10へのアクセス認証に用いることができる。
【0041】
[遠隔診断装置の機能構成]
図3は本発明の実施形態に係る遠隔診断装置10の機能構成を説明するための図である。図に示すように、遠隔診断装置10は、通信部11と、故障診断部12と、生成部13と、記憶部14と、を備える。なお、この明細書および図面において、DBはデータベースの略称として用いる。
【0042】
記憶部14は、フィルタリングDB141、故障コードDB142、ライブデータDB143、燃費データDB144、差圧データDB145、車両関係ユーザマスタDB146、車両マスタDB147、故障診断レポートDB148を含む。本実施形態において遠隔診断装置10はクラウドサーバであるので、記憶部14は、クラウドストレージや分散型台帳で構築されるのが望ましい。
【0043】
通信部11は、車両20の送信機28、および輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50と通信を行う。詳細には、通信部11は、車両20の送信機28から、故障コード、ライブデータ、および車両識別情報を取得する。また通信部11は、後述する故障診断部12で、車両20に緊急性が高い故障が発生していると診断した場合には故障診断結果を、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50の少なくとも1つに送信する。
【0044】
故障診断部12は、通信部11で取得した故障コードおよびライブデータと、故障の緊急性に応じて予め定められる各故障の評価値とに基づいて、車両20に緊急性が高い故障が発生しているか否かを診断して、緊急性が高い故障が発生している場合に、通信部11を介して、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50の少なくとも1つに故障診断結果を送信する。
【0045】
詳細には、まず、故障診断部12は、故障コードを取得した場合、故障コードに基づいて、フィルタリングDB141を参照して、故障内容に応じて予め定められた評価値を取得する。また、故障診断部12は、取得したライブデータに基づいて、フィルタリングDB141のライブデータフィルタリングテーブルを参照して、判定条件を満たすライブデータ管理項目と評価値とを取得し、ライブデータ評価リストを作成する。
【0046】
図4,5は、本発明の実施形態に係るフィルタリングDB141を模式的に示す図である。フィルタリングDB141は、図4に示す、少なくとも故障コードと評価値とが関連付けられた故障コードフィルタリングテーブルと、図5に示す、少なくともライブデータ管理項目、判定条件、および評価値が関連付けられたライブデータフィルタリングテーブルとの、2つのテーブルを含む。
【0047】
本実施形態において、故障コードフィルタリングテーブルは、故障コード、故障コードで示される故障内容、および評価値が関連付けられて記録される。ここで、評価値は、本実施形態においては、5段階で表し、数値が大きいほど緊急性が高いことを意味する。
【0048】
また、本実施形態において、ライブデータフィルタリングテーブルは、ライブデータ管理項目、判定条件、および評価値が関連付けられて記録される。このライブデータフィルタリングテーブルにおいて、故障内容は、ライブデータ管理項目と判定条件とで定義される。すなわち、例えば、エンジン水温が設定値以上であるとするテーブルは、エンジン水温の不具合に関する故障内容である。ここで、判定条件は、ライブデータ管理項目と紐付けられているセンサの検知結果が故障を示しているかを判定する条件であり、例えば、ライブデータ管理項目のエンジン水温に対応する、判定条件の設定値以上は、冷却水温センサ23の検出結果に対する判定条件である。評価値については、故障コードフィルタリングテーブルと同様である。
【0049】
、故障コードフィルタリングテーブルおよびライブデータフィルタリングテーブルの評価値は、整備事業者のアンケート結果により予め設定される。フィルタリングテーブルおよびライブデータフィルタリングテーブルの評価値は、整備事業者のコンピュータ40から新たな評価値が入力されることで、更新することができる。
【0050】
また、フィルタリングテーブルおよびライブデータフィルタリングテーブルの評価値は、整備事業者のコンピュータ40から入力された新たな評価値が一定数蓄積された際に、蓄積された新たな評価値に基づいて、例えば、蓄積された新たな評価値の平均で、更新してもよい。さらに、フィルタリングテーブルおよびライブデータフィルタリングテーブルの評価値は、設定されている評価値と、整備事業者のコンピュータ40から入力された新たな評価値とに基づいて、例えば、両者の平均値で、更新してもよい。
【0051】
図2に戻って、ライブデータの取扱についてより詳細に説明する。まず、故障診断部12は、ライブデータに含まれない燃費データおよび排気浄化フィルタ前後差圧(以下、本明細書中は差圧という)データをライブデータに基づいて算出し、それぞれを燃費データDB144および差圧データDB145に記録する。具体的には、故障診断部12は、所定期間の燃費データを、ライブデータの走行距離と消費燃料量とに基づいて算出する。燃費データを算出するのは、この値が低い場合、特に、以前より急に下がっている場合には、エンジン本体や燃料系統の故障が発生するおそれがあるためである。
【0052】
また、故障診断部12は、差圧データを、ライブデータの排気浄化フィルタの上流側の排気管に設置された排気圧(上流)センサの圧力データと下流側の排気管に設置された排気圧(下流)センサの圧力データとの差として算出する。差圧データは、排気浄化フィルタの目詰まりを診断するための数値であって、差圧データを算出するのは、この値が高い場合、煤などの微粒子が堆積して排気浄化フィルタが目詰まりを起こしている可能性が高く、故障が発生するおそれがあるためである。
【0053】
なお、排気浄化装置には、排気浄化フィルタに設置された電熱線により堆積した微粒子を燃焼除去するいわゆる自己再生機能を持つものがある。この機能を持つ排気浄化装置の場合、メーカーが再生不良ステータスなどのライブデータ管理項目を用意している場合がある。このような場合は、差圧データに替えて、当該ステータスを故障診断結果に掲載してもよい。なお、再生不良ステータスは、差圧データを参照して目詰まりが予想される場合や再生中に浄化フィルタの温度が十分に上昇しないなどの不具合を検出した場合、不良と判定される。
【0054】
故障診断部12は、算出した燃費データおよび差圧データをライブデータに追加し、ライブデータの各データについて、フィルタリングDB141のライブデータフィルタリングテーブルを参照して、判定条件を満たすか否かを診断する。なお、ライブデータフィルタリングテーブルのライブデータ管理項目には、燃費および差圧の項目も含まれている。そして、故障診断部12は、判定条件を満たすと判断したデータのライブデータの管理項目と評価値とを取得し、ライブデータ評価リストを作成する。
【0055】
故障診断部12は、故障コード評価リストおよびライブデータ評価リストにおいて、評価値が予め設定された設定値、例えば、評価値5、以上である故障コードまたはライブデータで示される故障の緊急性が高いと診断する。そして、故障診断部12は、故障の緊急性が高いと判断した場合には、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50の少なくとも1つに、緊急性が高い故障が発生した旨の故障診断結果を送信し、また、後述する生成部13で故障診断レポートを生成する。なお、故障診断結果に、故障コード評価リストおよびライブデータ評価リストに基づいて、故障コード、故障コードおよび故障内容、ライブデータ管理項目およびライブデータ、または、ライブデータ管理項目、ライブデータおよび判定条件を、含んでもよい。
【0056】
ここで、評価値5の故障の一例としては、故障コードP0045の過給圧の制御コントローラの不具合が挙げられる。この故障は、過給機の回転数を制御するコントローラに何らかの不具合が発生したことで、エンジンに供給される空気量が増減し、本来のエンジン出力が維持できず走行に支障をきたす恐れがあるものである。
【0057】
このように、走行に支障をきたす故障の故障コードにのみ、緊急性が高い故障として故障診断部12で判断する評価値5を設定することで、走行に支障をきたす緊急性の高い故障の場合のみを、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50の少なくとも1つに通知するようにフィルタリングできる。その結果、ユーザ等に、走行に支障をきたす緊急性の高い故障のみが通知されることで危機感を持たせることができ、車両20を整備事業者の工場に持ち込むことを促せる。
【0058】
故障診断部12は、故障診断結果を送信する送信先は、車両識別情報に基づいて、車両関係ユーザマスタDB146を参照して、故障診断結果を送信する輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50の送信先を取得する。
【0059】
図6は、本発明の実施形態に係る車両関係ユーザマスタDB146を模式的に示す図である。車両関係ユーザマスタDB146は、自動車登録番号(いわゆるナンバープレートの番号)などの車両を識別する車両識別情報、車両の所属会社識別情報、車両の所属拠点識別情報、車両のユーザ(運転手)名、ユーザへの通知の送信先であるユーザ送信先、車両の管理者名、管理者への通知の送信先である管理者送信先、車両の整備担当名、整備担当への通知の送信先である整備担当送信先等を示す情報が含まれている。
【0060】
なお、車両の所属会社識別情報は、車両の所属会社名と関連付けられて会社マスタDB(図示せず)にも記録されている。また、車両の所属拠点識別情報は、車両の所属拠点名と関連付けられて拠点マスタDB(図示せず)にも記録されている。
【0061】
図2に戻って、故障診断部12は、故障コード評価リストおよびライブデータ評価リストにおいて、評価値が予め設定された設定値未満である故障コードまたはライブデータで示される故障の緊急性は高くないと診断する。そして、故障診断部12は、故障の緊急性が高くないと判断した場合、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50には故障診断結果の通知は行わず、後述する生成部13で故障診断レポートを生成する。
【0062】
生成部13は、故障コードを車両識別情報に関連付けて故障コードDB142に、ライブデータを車両識別情報に関連付けてライブデータDB143に、記録する。また、生成部13は、故障診断部12で作成した故障コード評価リストおよびライブデータ評価リストと、車両識別情報を車両マスタDB147と照合して取得した車両の情報とに基づいて、故障診断レポートを生成する。詳細には、まず、生成部13は、車両識別情報に基づいて、車両マスタDB147を参照して、車両の情報、例えば、車両のメーカー名、型式、製造年等を取得する。
【0063】
図7は、本実施形態に係る車両マスタDB147を模式的に示す図である。車両マスタDB147は、車両識別情報、車両のメーカー名、車両の型式、車両の製造年等を示す情報が含まれている。
【0064】
図2に戻って、生成部13は、取得した車両の情報と、故障診断部12で作成した故障コード評価リストおよびライブデータ評価リストとを編集して、車両の故障診断レポートを生成する。例えば、生成部13は、故障コード評価リストおよびライブデータ評価リストから評価値が付いていない故障コードおよびライブデータを削除した故障コード評価リストおよびライブデータ評価リスト、車両の情報、故障診断結果作成日を含んだ故障診断レポートを生成する。
【0065】
そして、生成部13は、生成した故障診断レポートを、故障診断結果DB148で管理する。故障診断結果DB148は、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50から閲覧可能に管理されるため、ユーザ等は必要に応じてアクセスできる。
【0066】
上記の本システムの機能構成は、あくまで一例であり、1つの機能ブロック(データベース及び機能処理部)を分割したり、複数の機能ブロックをまとめて1つの機能ブロックとして構成したりしてもよい。各機能処理部は、装置や端末に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、ハードディスク等の記憶装置(記憶部)に格納されたコンピュータ・プログラム(例えば、基幹ソフトや上述の各種処理をCPUに実行させるアプリ等)を読み出し、CPUにより実行されたコンピュータ・プログラムによって実現される。すなわち、各機能処理部は、このコンピュータ・プログラムが、記憶装置に格納されたデータベース(DB;Data Base)やメモリ上の記憶領域からテーブル等の必要なデータを読み書きし、場合によっては、関連するハードウェア(例えば、入出力装置、表示装置、通信インターフェース装置)を制御することによって実現される。また、本発明の実施形態におけるデータベースは、商用データベースであってよいが、単なるテーブルやファイルの集合体をも意味し、データベースの内部構造自体は問わないものとする。
【0067】
図8を用いて、本発明の実施形態に係る遠隔診断システム1の診断処理について説明する。本処理は、遠隔診断装置10が実行する。
【0068】
まず、通信部11は、故障コード、ライブデータ、および車両識別情報を車両20から取得する(S1)。次に、故障診断部12は、S1で取得した故障コードおよびライブデータに基づいてフィルタリングDB141を参照し、それぞれに対応付けられている評価値を取得し、故障コード評価リストおよびライブデータ評価リストを作成する(S2)。
【0069】
次に、故障診断部12は、S2で作成した故障コード評価リストおよびライブデータ評価リストにおいて、評価値が、予め設定された所定値以上の評価値があるか否かを判断する。所定値以上の評価値がある場合(YES)、ステップS4に処理を進め、一方、所定値以上の評価値がない場合(NO)、ステップS5に処理を進める(S3)。
【0070】
次に、故障診断部12は、車両識別情報に基づいて車両関係ユーザマスタDB146に基づいて、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50の少なくとも1つ通知の送信先を取得し、緊急性が高い故障が発生したことを示す故障診断結果を送信する(S4)。
【0071】
次に、生成部13は、S1で取得した故障コードを故障コードDB142で、S1で取得したライブデータをライブデータDB143で、管理する(S5)。次に、生成部13は、車両識別情報に基づいて車両マスタDB147を参照して取得した車両の情報と、S2で作成した故障コード評価リストおよびライブデータ評価リストとを編集して、車両の故障診断レポートを作成し、故障診断レポートDB148で管理する(S6)。
【0072】
以上説明したように、遠隔診断システム1は、車両20から遠隔で取得した故障コードおよびライブデータと、予め定められた故障を示す故障コードおよびライブデータの評価値とに基づいて、車両20の故障を診断した結果、緊急性の高い故障が発生している場合、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50の少なくとも1つにその旨を通知することができる。一方、車両20に緊急性が高い故障が発生していないと診断した場合、遠隔診断システム1は、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50への通知をしない。
【0073】
また、遠隔診断システム1は、診断結果にかかわらず、輸送事業者のコンピュータ30、整備事業者のコンピュータ40、ユーザのコンピュータ50から閲覧可能な故障診断レポートを作成し、管理する。
【0074】
したがって、遠隔診断システム1は、車両の状態を遠隔で診断し、緊急性が高い故障のみを通知することができる。それにより、ユーザ等の少なくとも1つに、緊急性が高い故障のみが通知され、複数の故障があった場合に緊急性が高い故障が見逃されてしまったり、緊急性が高いことを知らずに故障が深刻化するまで放置してしまったりという事態を防ぐことができる。また、緊急性が高くない故障はユーザ等に通知されないが、遠隔診断装置10で閲覧可能に管理されるので、ユーザ等は時間に余裕があるときに把握できる。
【0075】
また、遠隔診断システム1のフィルタリングDB141で管理されている故障やライブデータに対応付けられた評価値は、整備士の意見を反映しているため、的確に緊急性が高い故障をユーザ等に通知できる。
【0076】
(変形例1)
本実施形態においてフィルタリングDB141は1つであるが、サービスや利用者の特性毎に複数備えてもよい。例えば、主にコンテナ等の大型荷物を取り扱う輸送事業者と個人宅配事業者とで、故障の緊急性の度合いが異なると考える場合、会社マスタDBに基づき、フィルタリングDB141を会社毎に作成することができる。それにより、サービスや利用者の特性に合った、故障のフィルタリングが可能となる。
【0077】
(変形例2)
また、遠隔診断装置10は、見積書作成部を備えてもよい。見積書作成部は、故障診断結果を受信した、または故障診断レポートを閲覧した整備士からコンピュータ40を介して指示があった場合に、推奨する整備に係る見積書を作成し、輸送事業者のコンピュータ30へ送信する。過給機の件を例にすると、車両マスタDB147を参照して、年式が新しい場合、コントローラの交換のみの見積書を作成して送信する。一方、年式が一定以上経っている場合、過給機本体を含めた交換の見積書を作成して送信する。
【0078】
(変形例3)
また、遠隔診断装置10は、上記変形例の見積書作成部で作成された見積書が送信された輸送事業者が、その見積書に応じて修理を依頼した場合には、修理に必要となる部品等のメーカーやサプライヤーへ当該部品を発注する発注部を備えてもよい。
【0079】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。なお、上記の実施形態では、本発明を物の発明として、遠隔診断システムについて説明したが、本発明において遠隔診断システムが実行する方法や、遠隔診断システムを各種手段として機能させるプログラムの発明と捉えることもできる。
【符号の説明】
【0080】
1 遠隔診断システム
10 遠隔診断装置
11 通信部
12 故障診断部
13 生成部
14 記憶部
20 車両
21 ECU
210 OBDII
22 ECU
23~27 センサ
30 輸送事業者のコンピュータ
40 整備事業者のコンピュータ
50 ユーザのコンピュータ
60 無線ネットワーク
70 インターネット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8