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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023143707
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】コイル部品
(51)【国際特許分類】
   H01F 27/29 20060101AFI20230928BHJP
   H01F 17/04 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
H01F27/29 123
H01F17/04 F
H01F17/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023008621
(22)【出願日】2023-01-24
(31)【優先権主張番号】10-2022-0036138
(32)【優先日】2022-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ジン ヒュク
【テーマコード(参考)】
5E070
【Fターム(参考)】
5E070AA01
5E070AB10
5E070BA12
5E070BB03
5E070CB06
5E070CB12
5E070EA01
5E070EB04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コイル部品内における電極の体積を減少させることで、本体の有効体積を増加させ、インダクタンス特性を向上させ、実装時の固着強度が向上したコイル部品を提供する。
【解決手段】コイル部品1000は、一方向に互いに向かい合う一面及び他面を有する本体100と、本体内に配置され、本体の一面に露出した引き出し部331、332を含むコイル部と、本体の一面に配置され、引き出し部と連結された外部電極400、500と、を含み、一方向を基準として、外部電極400、500の最外側の面は、本体の一面より内側に形成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向に互いに向かい合う一面及び他面を有する本体と、
前記本体内に配置され、前記本体の一面に露出した引き出し部を含むコイル部と、
前記本体の一面に配置され、前記引き出し部と連結された外部電極と、を含み、
前記一方向を基準として、前記外部電極の最外側の面は、前記本体の一面より内側に形成される、コイル部品。
【請求項2】
前記本体は、前記一面及び他面を連結する複数の側面を有し、
前記外部電極は、前記複数の側面から離隔する、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項3】
前記外部電極は、前記引き出し部と連結される第1金属層と、前記第1金属層を覆う第2金属層と、を含む、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項4】
前記引き出し部が前記第1金属層と接する面の表面粗さは、前記外部電極の最外側の面の表面粗さと異なる、請求項3に記載のコイル部品。
【請求項5】
前記第1金属層はニッケル(Ni)を含み、前記第2金属層はスズ(Sn)を含む、請求項3に記載のコイル部品。
【請求項6】
前記コイル部は、複数のターンを有するコイルパターンをさらに含み、
前記コイルパターンの各ターンの中心軸は前記一方向に垂直である、請求項1から5のいずれか一項に記載のコイル部品。
【請求項7】
前記本体内に配置され、前記コイル部を支持する基板をさらに含み、
前記コイル部は、前記基板の一面及び他面にそれぞれ配置される第1コイルパターン及び第2コイルパターンと、前記基板を貫通して前記第1コイルパターン及び前記第2コイルパターンの内側端部を連結するビアと、をさらに含む、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項8】
前記引き出し部は、前記基板の一面に配置され、前記コイルパターンと連結された引き出しパターンと、前記基板の他面に配置され、前記コイルパターンから離隔したサブ引き出しパターンと、を含む、請求項7に記載のコイル部品。
【請求項9】
前記基板を貫通して前記引き出しパターンと前記サブ引き出しパターンを連結するサブビアをさらに含む、請求項8に記載のコイル部品。
【請求項10】
一方向に互いに向かい合う一面と他面、及び前記一面と他面を連結する複数の側面を有する本体と、
前記本体内に配置され、前記本体の一側面に露出した引き出し部を含むコイル部と、
前記本体の一側面に配置されて前記引き出し部と連結され、前記本体の一面の少なくとも一部を覆う外部電極と、
前記本体の一面に配置される第1絶縁層と、を含み、
前記本体の一面と前記外部電極が接する面は、前記本体の一面と前記第1絶縁層が接する面と共面(coplanar)を成し、
前記外部電極の最外側の面は、前記一方向を基準として前記第1絶縁層の最外側の面より内側に形成される、コイル部品。
【請求項11】
前記外部電極は、前記引き出し部と連結され、前記本体の一面に延びる連結部と、前記本体の一面で前記連結部を覆う第1金属層と、前記第1金属層を覆う第2金属層と、を含む、請求項10に記載のコイル部品。
【請求項12】
前記連結部と前記第1金属層が接する面の表面粗さは、前記外部電極の最外側の面の表面粗さと異なる、請求項11に記載のコイル部品。
【請求項13】
前記連結部は銅(Cu)を含み、前記第1金属層はニッケル(Ni)を含み、前記第2金属層はスズ(Sn)を含む、請求項11に記載のコイル部品。
【請求項14】
前記コイル部は、複数のターンを有するコイルパターンをさらに含み、
前記コイルパターンの各ターンの中心軸は前記一方向に並んでいる、請求項10に記載のコイル部品。
【請求項15】
前記第1絶縁層は、前記本体の一側面で前記外部電極を覆う、請求項10に記載のコイル部品。
【請求項16】
前記本体の一面と一側面が接する角部に形成され、前記引き出し部を露出するスリット部をさらに含み、
前記外部電極は、前記スリット部に延びて前記引き出し部と連結される、請求項10に記載のコイル部品。
【請求項17】
前記スリット部で前記外部電極を覆う第2絶縁層をさらに含む、請求項16に記載のコイル部品。
【請求項18】
前記第1絶縁層は、前記スリット部で前記第2絶縁層を覆う、請求項17に記載のコイル部品。
【請求項19】
前記本体内に配置され、前記コイル部を支持する基板をさらに含み、
前記コイル部は、前記基板の両面にそれぞれ配置される第1コイルパターン及び第2コイルパターンと、前記基板を貫通して前記第1コイルパターン及び前記第2コイルパターンの内側端部を連結するビアと、をさらに含む、請求項10に記載のコイル部品。
【請求項20】
前記コイル部は巻線型コイルである、請求項10から19のいずれか一項に記載のコイル部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイル部品に関する。
【背景技術】
【0002】
コイル部品の1つであるインダクター(inductor)は、抵抗(resistor)及びキャパシター(capacitor)とともに電子機器に用いられる代表的な受動電子部品である。
【0003】
電子機器が益々高性能化及び小型化するに伴い、電子機器に用いられる電子部品は、その数が増加し、小型化されている。
【0004】
小型化され、且つ高容量、高効率特性を有するコイル部品を実現するためには、有効体積の確保が重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2018-182207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態による目的の1つは、コイル部品内における電極の体積を減少させることで、本体の有効体積を増加させ、インダクタンス特性を向上させることにある。
【0007】
本発明の実施形態による目的の他の1つは、実装時の固着強度が向上したコイル部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によると、一方向に互いに向かい合う一面及び他面を有する本体と、上記本体内に配置され、上記本体の一面に露出した引き出し部を含むコイル部と、上記本体の一面に配置され、上記引き出し部と連結された外部電極と、を含み、上記一方向を基準として、上記外部電極の最外側の面は、上記本体の一面より内側に形成される、コイル部品が提供されることができる。
【0009】
本発明の他の態様によると、本発明の他の態様によるコイル部品は、一方向に互いに向かい合う一面と他面、及び上記一面と他面を連結する複数の側面を有する本体と、上記本体内に配置され、上記本体の一側面に露出した引き出し部を含むコイル部と、上記本体の一側面に配置されて上記引き出し部と連結され、上記本体の一面の少なくとも一部を覆う外部電極と、上記本体の一面に配置される第1絶縁層と、を含み、上記本体の一面と上記外部電極の接する面は、上記本体の一面と上記第1絶縁層が接する面と共面(coplanar)を成し、上記外部電極の最外側の面は、上記一方向を基準として上記第1絶縁層の最外側の面より内側に形成される、コイル部品が提供されることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によると、コイル部品内における電極の体積を減少させることで、本体の有効体積を増加させ、同一のサイズの部品に比べてインダクタンス特性を向上させることができる。
【0011】
本発明の他の態様によると、コイル部品をプリント回路基板に実装時の固着強度が向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態によるコイル部品を概略的に示した斜視図である。
図2図1の下部斜視図である。
図3図1のA方向から見たものを概略的に示す図である。
図4図1のB方向から見たものを概略的に示した底面図である。
図5図1のI-I'線に沿った断面を示す図である。
図6】本発明の第2実施形態によるコイル部品を概略的に示した下部斜視図である。
図7図6のII-II'線に沿った断面を示す図である。
図8】本発明の第3実施形態によるコイル部品を概略的に示したものであって、図6に対応する図である。
図9図8のIII-III'線に沿った断面を示す図である。
図10】本発明の第4実施形態によるコイル部品を概略的に示したものであって、図8に対応する図である。
図11図10のIV-IV'線に沿った断面を示す図である。
図12】本発明の第5実施形態によるコイル部品を概略的に示した斜視図である。
図13図12の下部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本出願で用いられた用語は、特定の実施形態を説明するために用いられたものであるだけで、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明確に異なる意味でない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書に記載の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらの組み合わせの存在または付加可能性をあらかじめ排除するものではないと理解されるべきである。そして、明細書全体において、「上に」とは、対象部分の上または下に位置することを意味し、必ずしも重力方向を基準として上側に位置することを意味するものではない。
【0014】
また、「結合」とは、各構成要素間の接触関係において、各構成要素の間に物理的に直接接触される場合のみを意味するのではなく、他の構成が各構成要素の間に介在され、その他の構成に構成要素がそれぞれ接触されている場合も包括する概念で用いられる。
【0015】
図面に示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜のために任意に示したものであるため、本発明が必ずしも示されたものに限定されるものではない。
【0016】
図面において、L方向は第1方向または長さ方向、W方向は第2方向または幅方向、T方向は第3方向または厚さ方向と定義されることができる。
【0017】
以下、本発明の実施形態によるコイル部品を添付図面を参照して詳細に説明する。添付図面を参照して説明するにあたり、同一または対応する構成要素には同一の図面番号を付け、これについての重複説明は省略する。
【0018】
電子機器には種々の電子部品が用いられるが、かかる電子部品の間には、ノイズの除去などを目的で種々のコイル部品が適宜用いられることができる。
【0019】
すなわち、電子機器において、コイル部品は、パワーインダクター(Power Inductor)、高周波インダクター(HF Inductor)、通常のビーズ(General Bead)、高周波用ビーズ(GHz Bead)、コモンモードフィルター(Common Mode Filter)などに用いられることができる。
【0020】
(第1実施形態)
図1は本発明の一実施形態によるコイル部品1000を概略的に示した斜視図であり、図2図1の下部斜視図であり、図3図1のA方向から見たものを概略的に示す図であり、図4図1のB方向から見たものを概略的に示した底面図であり、図5図1のI-I'線に沿った断面を示す図である。
【0021】
図1から図5を参照すると、本発明の一実施形態によるコイル部品1000は、本体100と、コイル部300と、外部電極400、500と、を含み、基板200及び/または絶縁膜IFをさらに含むことができる。
【0022】
本体100は、本実施形態によるコイル部品1000の外観を成すものであって、内部にコイル部300を埋設する。
【0023】
本体100は、全体的に六面体形状を有することができる。
【0024】
本体100は、長さ方向(L)に互いに向かい合う第1面101及び第2面102、幅方向(W)に互いに向かい合う第3面103及び第4面104、厚さ方向(T)に向かい合う第5面105及び第6面106を含む。本体100の第1面101、第2面102、第3面103、第4面104はそれぞれ、本体100の第5面105と第6面106を連結する本体100の壁面に該当する。
【0025】
本体100は、例示的に、後述の外部電極400、500が形成された本実施形態によるコイル部品1000が、2.5mmの長さ、2.0mmの幅、及び1.0mmの厚さを有するか、2.0mmの長さ、1.2mmの幅、及び0.65mmの厚さを有するか、1.6mmの長さ、0.8mmの幅、及び0.8mmの厚さを有するか、1.0mmの長さ、0.5mmの幅、及び0.8mmの厚さを有するか、0.8mmの長さ、0.4mmの幅、及び0.65mmの厚さを有するように形成されることができるが、これに制限されるものではない。一方、コイル部品1000の長さ、幅、及び厚さについての前述の例示的な数値は、工程誤差を反映していない数値であるため、工程誤差と認められる範囲の数値は、上述の例示的な数値に該当するとすべきである。
【0026】
上述のコイル部品1000の長さとは、コイル部品1000の幅方向(W)の中央部から取った長さ方向(L)-厚さ方向(T)の断面(cross-section)に対する光学顕微鏡画像またはSEM(Scanning Electron Microscope)画像を基準に、上記画像に示されたコイル部品1000の長さ方向(L)に向かい合う2本の最外側境界線を長さ方向(L)に平行に連結し、厚さ方向(T)に互いに離隔した複数の線分のそれぞれの数値(dimension)のうち最大値を意味し得る。または、コイル部品1000の長さは、上述の複数の線分のそれぞれの数値(dimension)のうち最小値を意味し得る。または、コイル部品1000の長さは、上述の複数の線分のそれぞれの数値(dimension)のうち少なくとも3個以上の算術平均値を意味し得る。ここで、長さ方向(L)に平行な複数の線分は、厚さ方向(T)に互いに等間隔であることができるが、本発明の範囲がこれに制限されるものではない。
【0027】
上述のコイル部品1000の厚さとは、コイル部品1000の幅方向(W)の中央部から取った長さ方向(L)-厚さ方向(T)の断面(cross-section)に対する光学顕微鏡画像またはSEM(Scanning Electron Microscope)画像を基準に、上記画像に示されたコイル部品1000の厚さ方向(T)に向かい合う2本の最外側境界線を厚さ方向(T)に平行に連結し、長さ方向(L)に互いに離隔した複数の線分のそれぞれの数値(dimension)のうち最大値を意味し得る。または、コイル部品1000の厚さは、上述の複数の線分のそれぞれの数値(dimension)のうち最小値を意味し得る。または、コイル部品1000の厚さは、上述の複数の線分のそれぞれの数値(dimension)のうち少なくとも3個以上の算術平均値を意味し得る。ここで、厚さ方向(T)に平行な複数の線分は、長さ方向(L)に互いに等間隔であることができるが、本発明の範囲がこれに制限されるものではない。
【0028】
上述のコイル部品1000の幅とは、コイル部品1000の厚さ方向(T)の中央部から取った長さ方向(L)-幅方向(W)の断面(cross-section)に対する光学顕微鏡画像またはSEM(Scanning Electron Microscope)画像を基準に、上記画像に示されたコイル部品1000の幅方向(W)に向かい合う2本の最外側境界線を幅方向(W)に平行に連結し、長さ方向(L)に互いに離隔した複数の線分のそれぞれの数値(dimension)のうち最大値を意味し得る。または、コイル部品1000の幅は、上述の複数の線分のそれぞれの数値(dimension)のうち最小値を意味し得る。または、コイル部品1000の幅は、上述の複数の線分のそれぞれの数値(dimension)のうち少なくとも3個以上の算術平均値を意味し得る。ここで、幅方向(W)に平行な複数の線分は、長さ方向(L)に互いに等間隔であることができるが、本発明の範囲がこれに制限されるものではない。
【0029】
または、コイル部品1000の長さ、幅、及び厚さはそれぞれ、マイクロメータ測定法により測定されてもよい。マイクロメータ測定法は、Gage R&R(Repeatability and Reproducibility)されたマイクロメータで零点を設定し、マイクロメータのチップ(tip)の間に本実施形態によるコイル部品1000を挿入し、マイクロメータの測定レバー(lever)を回して測定することができる。一方、マイクロメータ測定法によりコイル部品1000の長さを測定するにあたり、コイル部品1000の長さは、1回測定された値を意味してもよく、複数回測定された値の算術平均を意味してもよい。これは、コイル部品1000の幅及び厚さにも同様に適用可能である。
【0030】
本体100は、磁性物質と樹脂を含むことができる。具体的に、本体100は、磁性物質が樹脂に分散された磁性複合シートを1つ以上積層することで形成されることができる。但し、本体100は、磁性物質が樹脂に分散された構造以外に、他の構造を有してもよい。例えば、本体100は、フェライトのような磁性物質からなってもよく、非磁性体からなってもよい。
【0031】
磁性物質は、フェライトまたは金属磁性粉末であることができる。
【0032】
フェライトは、例えば、Mg-Zn系、Mn-Zn系、Mn-Mg系、Cu-Zn系、Mg-Mn-Sr系、Ni-Zn系などのスピネル型フェライト、Ba-Zn系、Ba-Mg系、Ba-Ni系、Ba-Co系、Ba-Ni-Co系などの六方晶型フェライト類、Y系などのガーネット型フェライト、及びLi系フェライトのうち少なくとも1つ以上であることができる。
【0033】
金属磁性粉末は、鉄(Fe)、シリコン(Si)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)、銅(Cu)、及びニッケル(Ni)からなる群から選択される何れか1つ以上を含むことができる。例えば、金属磁性粉末は、純鉄粉末、Fe-Si系合金粉末、Fe-Si-Al系合金粉末、Fe-Ni系合金粉末、Fe-Ni-Mo系合金粉末、Fe-Ni-Mo-Cu系合金粉末、Fe-Co系合金粉末、Fe-Ni-Co系合金粉末、Fe-Cr系合金粉末、Fe-Cr-Si系合金粉末、Fe-Si-Cu-Nb系合金粉末、Fe-Ni-Cr系合金粉末、Fe-Cr-Al系合金粉末の少なくとも1つ以上であることができる。
【0034】
金属磁性粉末は非晶質または結晶質であることができる。例えば、金属磁性粉末はFe-Si-B-Cr系非晶質合金粉末であることができるが、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0035】
フェライト及び金属磁性粉末はそれぞれ、平均直径が約0.1μm~30μmであることができるが、これに制限されるものではない。
【0036】
本体100は、樹脂に分散された2種類以上の磁性物質を含むことができる。ここで、磁性物質が異なる種類であるということは、樹脂に分散された磁性物質が、平均直径、組成、結晶性、及び形状のうち何れか1つによって互いに区別されることを意味する。
【0037】
樹脂は、エポキシ(epoxy)、ポリイミド(polyimide)、液晶ポリマー(Liquid Crystal Polymer)などを単独でまたは混合して含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0038】
本体100は、後述の基板200及びコイル部300を貫通するコア110を有する。コア110は、磁性複合シートがコイル部300の貫通孔を充填することで形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0039】
基板200は本体100内に配置される。基板200は、後述のコイル部300を支持する構成である。本実施形態によるコイル部品1000は、実装面である第6面106に垂直であるように基板200が配置されることができるが、これに制限されるものではない。
【0040】
基板200は、エポキシ樹脂などの熱硬化性絶縁樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性絶縁樹脂、または感光性絶縁樹脂を含む絶縁材料で形成されるか、このような絶縁樹脂にガラス繊維または無機フィラーなどの補強材が含浸された絶縁材料で形成されることができる。例えば、基板200は、プリプレグ(prepreg)、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、FR-4、BT(Bismaleimide Triazine)樹脂、PID(Photo Imagable Dielectric)、銅張積層板(Copper Clad Laminate、CCL)などの絶縁材料で形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0041】
無機フィラーとしては、シリカ(SiO)、アルミナ(Al)、炭化ケイ素(SiC)、硫酸バリウム(BaSO)、タルク、クレー、雲母粉、水酸化アルミニウム(Al(OH))、水酸化マグネシウム(Mg(OH))、炭酸カルシウム(CaCO)、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化マグネシウム(MgO)、窒化ホウ素(BN)、ホウ酸アルミニウム(AlBO)、チタン酸バリウム(BaTiO)、及びジルコン酸カルシウム(CaZrO)からなる群から選択される少なくとも1つ以上が使用できる。
【0042】
基板200が補強材を含む絶縁材料で形成される場合、基板200は、より優れた剛性を提供することができる。基板200がガラス繊維を含まない絶縁材料で形成される場合、基板200とコイル部300の全厚さ(図1の幅方向(W)に沿ったコイル部と基板のそれぞれの数値(dimension)の和を意味する)を薄型化し、部品の幅を減少させるのに有利である。基板200が感光性絶縁樹脂を含む絶縁材料で形成される場合、コイル部300の形成のための工程数が減少して生産コストの低減に有利であり、微細なビア320を形成することができる。基板200の厚さは、例えば、10μm以上50μm以下であることができるが、これに制限されるものではない。
【0043】
コイル部300は基板200に配置される。コイル部300は本体100に埋設され、コイル部品の特性を発現する。例えば、本実施形態のコイル部品1000がパワーインダクターとして活用される場合、コイル部300は、電場を磁場として貯蔵して出力電圧を維持することで、電子機器の電源を安定させる役割を果たすことができる。
【0044】
コイル部300は、コイルパターン311、312と、ビア320と、引き出し部331、332と、を含むことができる。また、引き出し部331、332は、引き出しパターン331a、332aと、サブ引き出しパターン331b、332bと、引き出しパターン331a、332aとサブ引き出しパターン331b、332bを連結するサブビア321、322と、を含むことができる。
【0045】
本実施形態では、コイル部300のコイルパターン311、312が、実装面である本体100の第6面106に垂直に配置されるため、本体100及びコイル部300の体積を維持しながらも、実装面積を減少させることができる。これにより、同一の面積の実装基板に、より多数の電子部品を実装することができる。また、本実施形態では、コイル部300のコイルパターン311、312が、実装面である本体100の第6面106に垂直に配置されるため、コイル部300によりコア110に誘導される磁束の方向が、本体100の第6面106に平行に配置される。これにより、実装基板の実装面に誘導されるノイズが相対的に減少することができる。
【0046】
一方、本実施形態において、コイル部300のコイルパターン311、312が、実装面である本体100の第6面106に垂直に配置されるということは、図1のように、第1コイルパターン311及び第2コイルパターン312が基板200と接する面を仮想に延長したときに、本体100の第6面106と成す角度が垂直または垂直に近く形成されたことを意味する。例えば、第1コイルパターン311及び第2コイルパターン312またはこれを支持する基板200は、本体100の第6面106と80゜~100゜の角度を成すことができる。
【0047】
図3及び図5を参照すると、コイル部300は、複数のターンを有する第1コイルパターン311及び第2コイルパターン312と、基板200を貫通して第1コイルパターン311及び第2コイルパターン312の内側端部を連結するビア320と、本体100の第6面106に露出し、互いに離隔した第1引き出し部331及び第2引き出し部332と、を含むことができる。
【0048】
また、引き出し部331、332は、コイルパターン311、312と連結された引き出しパターン331a、332aと、コイルパターン311、312から離隔したサブ引き出しパターン331b、332bと、引き出しパターン331a、332aとサブ引き出しパターン331b、332bを連結するサブビア321、322と、を含むことができる。
【0049】
図3を参照すると、引き出し部331、332を形成する引き出しパターン331a、332a及びサブ引き出しパターン331b、332bは、本体100の第6面106より内側に形成されることができる。すなわち、引き出し部331、332が本体100の第6面106に露出する面が、エッチング工程により内側にリセスされて段差を形成することができる。上記エッチング工程は、乾式エッチングまたは湿式エッチングが両方とも可能であり、特に制限されない。
【0050】
ここで、引き出し部331、332がリセスされる深さは、後述の外部電極400、500が引き出し部331、332上に配置された状態で、厚さ方向(T)を基準として外部電極400、500の最外側の面が、本体100の第6面106より内側に一定深さD1を有するように形成されることができる。
【0051】
引き出し部331、332は、ダイシング工程により本体100の第6面106と同一の平面上に形成されることが一般的であるが、本実施形態によるコイル部品1000は、引き出し部331、332のエッチング工程が追加されることで、後述の外部電極400、500が引き出し部331、332上に配置された後にも本体100の第6面106より突出しないことができる。かかる構造により、部品の小型化及び有効体積の増加、実装時の固着強度の向上などの効果を奏することができる。
【0052】
また、図3を参照すると、引き出し部331、332の表面のエッチング工程により、引き出し部331、332が外部電極400、500のうち第1金属層11と直接接する面の表面粗さSR1は、外部電極400、500の最外側の面、すなわち、第2金属層12の最外側の面の表面粗さと異なって形成されることができる。
【0053】
図3及び図4を参照すると、引き出し部331、332は、本体100の第6面106に露出する時に、本体100の第1面101、第2面102、第3面103、第4面104からそれぞれ離隔して形成されることができる。
【0054】
かかる構造により、引き出し部331、332上に後述の外部電極400、500が配置される時に、外部電極400、500も本体100の第1面101、第2面102、第3面103、第4面104からそれぞれ離隔して形成されることができる。
【0055】
このように、本体100の第1面101、第2面102、第3面103、第4面104からそれぞれ離隔した外部電極400、500を有するコイル部品1000は、実装時に隣接部品とのショートの危険が減少するため、集積度が向上する効果を奏することができる。
【0056】
図1及び図5を参照すると、第1コイルパターン311と第2コイルパターン312はそれぞれ、基板200の互いに向かい合う両面に配置され、本体100のコア110を軸として少なくとも1つのターン(turn)を形成した平面螺旋の形態であることができる。例えば、図1の方向を基準として、第1コイルパターン311は基板200の後面に配置され、コア110を軸として少なくとも1つのターン(turn)を形成する。第2コイルパターン312は基板200の前面に配置され、コア110を軸として少なくとも1つのターン(turn)を形成する。第1コイルパターン311及び第2コイルパターン312はそれぞれ、引き出し部331、332と連結される最外側のターン(turn)の端部が、本体100の厚さ方向(T)の中央部から本体100の第6面106の方に延びた形態で形成される。すなわち、第1コイルパターン311及び第2コイルパターン312のそれぞれの最外側のターン(turn)の端部と引き出し部331、332が連結される領域は、本体100の第5面105より第6面106に近く配置される。その結果、第1コイルパターン311及び第2コイルパターン312は、コイルの最外側のターンの端部が、本体100の厚さ方向(T)の中央部までにのみ形成された場合に比べて、コイル部300の全体のターン数を増加させることができる。
【0057】
図5を参照すると、ビア320は、基板200を貫通し、第1コイルパターン311及び第2コイルパターン312のそれぞれの最内側のターン(turn)の内側端部を互いに連結する。
【0058】
図1から図3を参照すると、引き出し部331、332を構成する引き出しパターン331a、332a及びサブ引き出しパターン331b、332bは、本体100の第6面106に互いに離隔して露出する。また、引き出しパターン331a、332a及びサブ引き出しパターン331b、332bは、本体100の第1面101、第2面102、第3面103、第4面104から離隔して配置される。すなわち、本実施形態によるコイル部品1000は、引き出しパターン331a、332a及びサブ引き出しパターン331b、332bが本体100の第6面106、すなわち、実装面にのみ露出する構造を有することができるが、これに制限されるものではない。
【0059】
具体的に、図1から図3を参照すると、第1引き出し部331は、第1コイルパターン311と連結された第1引き出しパターン331aと、第1コイルパターン311から離隔した第1サブ引き出しパターン331bと、第1引き出しパターン331aと第1サブ引き出しパターン331bを連結する第1サブビア321と、を含むことができる。
【0060】
また、第2引き出し部332は、第2コイルパターン312と連結された第2引き出しパターン332aと、第2コイルパターン312から離隔した第2サブ引き出しパターン332bと、第2引き出しパターン332aと第2サブ引き出しパターン332bを連結する第2サブビア322と、を含むことができる。
【0061】
第1引き出しパターン331aは、基板200の後面で第1コイルパターン311から延びて本体100の第6面106に露出し、第1サブ引き出しパターン331bは、基板200の前面で第1引き出しパターン331aと対応する位置に第1引き出しパターン331aと対応する形状に、第2コイルパターン312から離隔して配置される。
【0062】
また、第2引き出しパターン332aは、基板200の後面で第2コイルパターン312から延びて本体100の第6面106に露出し、第2サブ引き出しパターン332bは、基板200の前面で第2引き出し部332と対応する位置に第2引き出し部332と対応する形状に、第1コイルパターン311から離隔して配置される。
【0063】
図2を参照すると、第1引き出しパターン331aと第1サブ引き出しパターン331b、及び第2引き出しパターン332aと第2サブ引き出しパターン332bは、それぞれ本体100の第6面106に互いに離隔して露出し、それぞれ後述の第1外部電極400及び第2外部電極500と接触連結される。
【0064】
引き出しパターン331a、332aとサブ引き出しパターン331b、332bは、基板200を貫通するサブビア321、322により互いに連結されることができる。
【0065】
第1サブビア321は、基板200を貫通し、第1引き出しパターン331aと第1サブ引き出しパターン331bを互いに連結する。第2サブビア322は、基板200を貫通し、第2引き出しパターン332aと第2サブ引き出しパターン332bを互いに連結する。このようにすることで、コイル部300は全体的に連結された1つのコイルとして機能することができる。
【0066】
引き出しパターン331a、332aが本体100の第6面106に露出する断面積と、サブ引き出しパターン331b、332bが本体100の第6面106に露出する断面積は、実質的に同一であることができる。これにより、後述の外部電極400、500とコイル部300の連結信頼性が確保され、外部電極400、500が対称的に形成されることで、基板200の反り(warpage)が防止されることができる。
【0067】
一方、サブ引き出しパターン331b、332bは、コイル部300と後述の外部電極400、500との電気的連結に必須な構成ではないため、第1サブビア321及び第2サブビア322が省略された場合も、本発明の範囲に属するといえる。
【0068】
但し、本実施形態のように、第1サブビア321及び第2サブビア322により引き出しパターン331a、332aとサブ引き出しパターン331b、332bをそれぞれ連結すると、コイル部300と外部電極400、500との連結信頼性を向上させることができ、サブ引き出しパターン331b、332bも外部電極400、500及びコイルパターン311、312と電気的に連結されるため、電極面の確保によりRdc特性を向上させることができる。
【0069】
コイルパターン311、312、ビア320、引き出しパターン331a、332a、サブ引き出しパターン331b、332b、及びサブビア321、322のうち少なくとも1つは、少なくとも1つ以上の導電層を含むことができる。
【0070】
例えば、コイルパターン311、312、ビア320、引き出しパターン331a、332a、サブ引き出しパターン331b、332b、及びサブビア321、322を基板200の後面(図1の方向を基準とする)にめっきにより形成する場合、第1コイルパターン311、ビア320、第1引き出しパターン331a、第2サブ引き出しパターン332b、及びサブビア321、322はそれぞれ、シード層と電解めっき層を含むことができる。シード層は、無電解めっき法またはスパッタリングなどの気相蒸着法により形成されることができる。シード層及び電解めっき層はそれぞれ単層構造であってもよく、多層構造であってもよい。多層構造の電解めっき層は、何れか1つの電解めっき層を他の1つの電解めっき層が覆うコンフォーマル(conformal)な膜構造で形成されてもよく、何れか1つの電解めっき層の一面にのみ他の1つの電解めっき層が積層された形状に形成されてもよい。第1コイルパターン311のシード層、ビア320のシード層、第1引き出しパターン331aのシード層、及び第1サブビア321のシード層は一体に形成され、相互間に境界が形成されないことができるが、これに制限されるものではない。第1コイルパターン311のシード層、ビア320のシード層、第1引き出しパターン331aのシード層、及び第1サブビア321の電解めっき層は一体に形成され、相互間に境界が形成されないことができるが、これに制限されるものではない。
【0071】
コイルパターン311、312、ビア320、引き出しパターン331a、332a、サブ引き出しパターン331b、332b、及びサブビア321、322はそれぞれ、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、またはこれらの合金などの導電性物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0072】
外部電極400、500は、本実施形態によるコイル部品1000がプリント回路基板などに実装される時に、コイル部品1000をプリント回路基板などと電気的に連結させる。例えば、本実施形態によるコイル部品1000は、本体100の第6面106がプリント回路基板の上面を向くように実装されながら、本体100の第6面106に互いに離隔して配置された外部電極400、500とプリント回路基板の接続部が電気的に連結されることができる。
【0073】
図2から図4を参照すると、外部電極400、500は、本体100の第6面106に互いに離隔して配置され、第1引き出し部331及び第2引き出し部332とそれぞれ連結されることができる。
【0074】
具体的に、第1外部電極400は、本体100の第6面106に配置され、第1引き出しパターン331a及び第1サブ引き出しパターン331bと接触連結されることができる。また、第2外部電極500は、本体100の第6面106に第1外部電極400から離隔して配置され、第2引き出しパターン332a及び第2サブ引き出しパターン332bと接触連結されることができる。
【0075】
図3を参照すると、厚さ方向(T)を基準として、外部電極400、500の最外側の面は、本体100の第6面106より内側に形成されることができる。
【0076】
外部電極400、500が配置される引き出し部331、332の面への別途のエッチング工程により本体100の内側に段差が形成されるが、引き出し部331、332の最外側の面の段差が、外部電極400、500が形成される厚さより大きく形成されることで、外部電極400、500の最外側の面が、本体100の第6面106より一定深さD1だけ内側に形成されることができる。
【0077】
かかる電極埋め込み型構造により、同一のサイズのコイル部品で本体100の磁性物質が占める体積が増加することができるため、有効体積が増加する効果を奏することができる。また、電極突出型構造に比べて、実装時の固着強度も向上することができる。
【0078】
【表1】
【0079】
表1を参照すると、外部電極400、500が突出した構造である実験例#1や、外部電極400、500が本体100の面と同一平面を成す実験例#2~#4に比べて、外部電極400、500が内側に段差を形成して埋め込まれた構造に該当する実験例#5~#10は、固着強度がより大きいことが確認できる。
【0080】
図4を参照すると、本実施形態によるコイル部品1000は、外部電極400、500が本体100の第1面101、第2面102、第3面103、第4面104から離隔して形成されることができる。かかる構造により、実装時に隣接部品とのショートの危険を減少させることができるため、小型化、集積化に有利である効果を奏することができる。
【0081】
図3を参照すると、引き出し部331、332の段差形成のためのエッチング工程により、引き出し部331、332の最外側の面の表面粗さが変わることができる。すなわち、引き出し部331、332と外部電極400、500が接する面の表面粗さSR1が、外部電極400、500の最外側の面の表面粗さと異なって形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0082】
一方、引き出しパターン331a、332aとサブ引き出しパターン331b、332bとの間に基板200が配置され、本体100の第6面106に露出することができるが、この場合、外部電極400、500のうち本体100の第6面106に露出した基板200に対応する領域には、めっき偏差によりリセスが形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0083】
外部電極400、500は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、またはこれらの合金などの導電性物質で形成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0084】
外部電極400、500はそれぞれ、複数の層で形成されることができる。例えば、第1外部電極400は、第1引き出し部331と接する第1金属層11と、第1金属層11に配置された第2金属層12と、を含むことができる。
【0085】
第2金属層12の最外側の面は、本体100の第6面106より一定深さD1だけ内側に形成されることができ、第1金属層11と引き出し部331、332との間の表面粗さは、第1金属層11と第2金属層12との間の表面粗さ、または第2金属層12の最外側の面の表面粗さと異なって形成されることができる。
【0086】
ここで、第1金属層11はニッケル(Ni)を含むめっき層であり、第2金属層12はニッケル(Ni)を含むめっき層であることができるが、これに制限されるものではない。
【0087】
図5を参照すると、本実施形態によるコイル部品1000は、本体100の内部に配置され、コイル部300を取り囲む絶縁膜IFをさらに含むことができる。
【0088】
絶縁膜IFは、コイル部300を覆うようにコイル部300と本体100との間に配置される。絶縁膜IFは、基板200及びコイル部300の表面に沿って形成されることができる。絶縁膜IFは、コイル部300を本体100から絶縁させるためのものであり、パリレンなどの公知の絶縁物質を含むことができるが、これに制限されるものではない。絶縁膜IFは、気相蒸着などの方法により形成されることができるが、これに制限されず、絶縁フィルムを基板200の両面に積層することで形成されてもよい。
【0089】
一方、図示していないが、本実施形態は、本体100の第1面101、第2面102、第3面103、第4面104、第5面105、第6面106を覆い、且つ外部電極400、500をそれぞれ露出する絶縁層をさらに含むことができる。絶縁層は、例えば、絶縁樹脂を含む絶縁材料を本体100の表面に塗布及び硬化することで形成されたものであることができる。この場合、表面絶縁層は、ポリスチレン系、酢酸ビニル系、ポリエステル系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリアミド系、ゴム系、アクリル系などの熱可塑性樹脂、フェノール系、エポキシ系、ウレタン系、メラミン系、アルキド系などの熱硬化性樹脂、及び感光性絶縁樹脂のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0090】
(第2実施形態)
図6は本発明の第2実施形態によるコイル部品を概略的に示した下部斜視図である。図7図6のII-II'線に沿った断面を示す図である。
【0091】
図2、3と図6、7をそれぞれ比較すると、本発明の第2実施形態によるコイル部品2000は、本発明の第1実施形態によるコイル部品1000と比較して、本体100にスリット部S1、S2が形成される点、コイルパターン311、312の各ターンの中心軸の方向が厚さ方向(T)である点、及び外部電極400、500が連結部410、510をさらに含む点などが異なる。
【0092】
したがって、本実施形態を説明するにあたり、本発明の第1実施形態と異なるスリット部S1、S2、コイルパターン311、312、及び連結部410、510についてのみ説明し、本実施形態の残りの構成については、本発明の第1実施形態についての説明がそのまま適用できる。
【0093】
本実施形態によるコイル部品2000は、本体100にスリット部S1、S2が形成されることができる。
【0094】
図6及び図7を参照すると、スリット部S1、S2は、本体100の第6面106の角部に形成される。具体的に、スリット部S1、S2は、本体100の第1面101及び第2面102のそれぞれと本体100の第6面106との間の角部に沿って形成される。すなわち、第1スリット部S1は、本体100の第1面101と本体100の第6面106との間の角部に沿って形成され、第2スリット部S2は、本体100の第2面102と本体100の第6面106との間の角部に沿って形成される。スリット部S1、S2は、本体100の第3面103から第4面104まで延びた形態を有する。一方、スリット部S1、S2は、本体100の第5面105まで延びない。すなわち、スリット部S1、S2は、本体100の厚さ方向(T)に本体100を貫通しない。
【0095】
スリット部S1、S2は、各コイル部品が個別化される前の状態であるコイルバー(bar)のレベルで、各コイル部品を個別化する仮想の境界線のうち、各コイル部品の幅方向と一致する仮想の境界線に沿ってコイルバーの一面にプレダイシング(pre-dicing)を行うことで形成されることができる。かかるプレダイシング(pre-dicing)は、スリット部S1、S2の内面に引き出し部331、332が露出するようにその深さが調節される。スリット部S1、S2の内面は、本体100の第1面101及び第2面102に実質的に平行な内壁、及び内壁と本体100の第1面101及び第2面102を連結する底面を有することができる。
【0096】
一方、スリット部S1、S2の内面も本体100の表面に該当するものであるが、本明細書では、発明の理解及び説明の便宜のために、スリット部S1、S2の内面を、本体100の表面である第1面101、第2面102、第3面103、第4面104、第5面105、第6面106と区別する。
【0097】
図6及び図7を参照すると、本実施形態によるコイル部品2000は、コイルパターン311、312の各ターンの中心軸が厚さ方向(T)に並んで形成されることができる。
【0098】
引き出し部331、332は、本体100の第1面101、第2面102、及びスリット部S1、S2に露出するように形成されることができる。
【0099】
第1引き出し部331は、本体100の第1面101及び第1スリット部S1の内面のそれぞれに露出する。第1引き出し部331は、本体100の第1面101、第1スリット部S1の底面、及び第1スリット部S1の内壁に連続的に露出することができる。
【0100】
第2引き出し部332は、本体100の第2面102及び第2スリット部S2の内面のそれぞれに露出する。第2引き出し部332は、本体100の第2面102、第2スリット部S2の底面、及び第2スリット部S2の内壁に連続的に露出することができる。
【0101】
一方、本実施形態において、第2引き出し部332は、第2引き出しパターン332aと、第2サブ引き出しパターン332bと、第2引き出しパターン332aと第2サブ引き出しパターン332bを連結する第2サブビア322と、を含むことができる。
【0102】
図7を参照すると、基板200の上面で、第2コイルパターン312は第2引き出しパターン332aと接触連結され、第2引き出しパターン332aは、基板200を貫通する第2サブビア322により第2サブ引き出しパターン332bと連結されることができる。
【0103】
また、基板200の下面で、第1コイルパターン311は第1引き出し部331と接触連結され、第2サブ引き出しパターン332bからは離隔して配置されることができる。
【0104】
ここで、第1コイルパターン311及び第2コイルパターン312は、基板200を貫通するビア320により内側端部が互いに連結され、第1引き出し部331は第1外部電極400と連結され、第2サブ引き出しパターン332bは第2外部電極500と連結されることができる。
【0105】
結果として、第1外部電極400に入力が入る場合、第1引き出し部331、第1コイルパターン311、ビア320、第2コイルパターン312、第2引き出し部332を介して第2外部電極500に出力されることで、コイル部300は全体的に1つのコイルとして機能することができる。
【0106】
より詳細に、第1引き出し部331、第1コイルパターン311、ビア320、第2コイルパターン312、第2引き出しパターン332a、第2サブビア322、及び第2サブ引き出しパターン332bを順に通過することで、第2外部電極500に出力されることができる。
【0107】
図6及び図7を参照すると、外部電極400、500は、引き出し部331、332と連結される連結部410、510をさらに含むことができる。
【0108】
連結部410、510は、銅(Cu)及び銀(Ag)のうち少なくとも1つを含む導電性粉末と絶縁樹脂を含む導電性樹脂層であるか、銅(Cu)めっき層であることができる。
【0109】
第1連結部410は、第1スリット部S1で第1引き出し部331と接触連結され、本体100の第6面106に延びることができる。また、第2連結部510は、第2スリット部S2で第2引き出し部332、より詳細には第2サブ引き出しパターン332bと接触連結され、本体100の第6面106に延びることができる。
【0110】
本実施形態によるコイル部品2000は、連結部410、510の下面上に第1金属層11及び第2金属層12が順に配置されることができる。ここで、第1金属層11はニッケル(Ni)を含むめっき層であり、第2金属層12はニッケル(Ni)を含むめっき層であることができるが、これに制限されるものではない。
【0111】
図7を参照すると、第1絶縁層610は本体100の第6面106に配置されることができる。ここで、第1絶縁層610は、本体100の第6面106において外部電極400、500が配置されない領域に形成され、めっきレジストとして機能することができるが、これに制限されるものではない。
【0112】
本体100の第6面106と外部電極400、500が接する面は、本体100の第6面106と第1絶縁層610が接する面と共面(coplanar)を成すことができる。すなわち、本体100の第6面106と外部電極400、500が接する面は、本体100の第6面106と第1絶縁層610が接する面と実質的に同一の平面を成すことができる。ここで、実質的に同一であるということは、製造工程上発生する工程誤差や位置偏差、測定時の誤差を含んで同一であることを意味する。
【0113】
本実施形態によるコイル部品2000は、外部電極400、500の最外側の面が、厚さ方向(T)を基準として本体100の第6面106上の第1絶縁層610の最外側の面より一定深さD2だけ内側に形成されることができる。
【0114】
これは、連結部410、510の下面への別途のエッチング工程により形成される構造であり、これにより、連結部410、510と第1金属層11が接する面の表面粗さSR2が、外部電極400、500の最外側の面の表面粗さと異なって形成されることができる。
【0115】
かかる電極埋め込み型構造により、同一のサイズのコイル部品で本体100の磁性物質が占める体積が増加することができるため、有効体積が増加する効果を奏することができる。また、電極突出型構造に比べて、実装時の固着強度も向上することができる。
【0116】
第1絶縁層610は本体100の第1面101、第2面102、第3面103、第4面104、第5面105にも配置されることができ、スリット部S1、S2で後述の第2絶縁層620を覆うことができる。
【0117】
図6及び図7を参照すると、本実施形態によるコイル部品2000はスリット部S1、S2で外部電極400、500を覆う第2絶縁層620をさらに含むことができる。
【0118】
第2絶縁層620は、スリット部S1、S2の形状に沿って配置された連結部410、510を覆い、印刷法、気相蒸着、スプレー塗布法、フィルム積層法などの方法により形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0119】
第2絶縁層620は、ポリスチレン系、酢酸ビニル系、ポリエステル系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリアミド系、ゴム系、アクリル系などの熱可塑性樹脂、フェノール系、エポキシ系、ウレタン系、メラミン系、アルキド系などの熱硬化性樹脂、感光性樹脂、パリレン、SiO、またはSiNを含むことができるが、これに制限されるものではない。
【0120】
本実施形態によるコイル部品2000は、第2絶縁層620の厚さを調節することで、外部電極400、500の絶縁マージンを調節することができ、これにより、隣接した部品間のショート不良が減少する効果を奏することができる。
【0121】
(第3実施形態)
図8は本発明の第3実施形態によるコイル部品3000を概略的に示したものであって、図6に対応する図である。図9図8のIII-III'線に沿った断面を示す図である。
【0122】
図6、7と図8、9をそれぞれ比較すると、本発明の第3実施形態によるコイル部品3000は、本発明の第2実施形態によるコイル部品2000と比較して、本体100にスリット部が形成されない点、連結部410、510の形態、本体100の第1面101及び第2面102で第1絶縁層610が覆う対象などが異なる。
【0123】
したがって、本実施形態を説明するにあたり、本発明の第2実施形態と異なる連結部410、510及び第1絶縁層610についてのみ説明し、本実施形態の残りの構成については、本発明の第2実施形態についての説明がそのまま適用できる。
【0124】
図8及び図9を参照すると、本実施形態によるコイル部品3000は、本体100の第1面101及び第2面102で引き出し部331、332と外部電極400、500が互いに連結されることができる。
【0125】
第1連結部410が本体100の第1面101で第1引き出し部331と連結され、本体100の第6面106に延びることができる。また、第2連結部510が本体100の第2面102で第2引き出し部332と連結され、本体100の第6面106に延びることができる。
【0126】
本体100の第6面106の連結部410、510上には、第2実施形態と同様に、めっきにより第1金属層11及び第2金属層12が順に配置されることができる。
【0127】
本実施形態によるコイル部品3000は、外部電極400、500の最外側の面が、厚さ方向(T)を基準として、本体100の第6面106上の第1絶縁層610の最外側の面より一定深さD3だけ内側に形成されることができる。
【0128】
これは、連結部410、510の下面へに別途のエッチング工程により形成される構造であり、これにより、連結部410、510と第1金属層11が接する面の表面粗さSR3が、外部電極400、500の最外側の面の表面粗さと異なって形成されることができる。
【0129】
かかる電極埋め込み型構造により、同一のサイズのコイル部品で本体100の磁性物質が占める体積が増加することができるため、有効体積が増加する効果を奏することができる。また、電極突出型構造に比べて、実装時の固着強度も向上することができる。
【0130】
一方、本実施形態によるコイル部品3000は、本体100の第1面101及び第2面102で第1絶縁層610が第1連結部410及び第2連結部510をそれぞれ覆うように配置されることができ、これにより、外部電極400、500が実装面である第6面106にのみ露出するように形成されることができる。
【0131】
本実施形態によるコイル部品3000は、引き出し部331、332と連結される連結部410、510の面積が増加することで、Rdc特性が向上することができる。
【0132】
(第4及び第5実施形態)
図10は本発明の第4実施形態によるコイル部品4000を概略的に示したものであって、図8に対応する図である。図11図10のIV-IV'線に沿った断面を示す図である。
【0133】
図8、9と図10、11をそれぞれ比較すると、本発明の第4実施形態によるコイル部品4000は、本発明の第3実施形態によるコイル部品3000と比較して、基板200を含まない点、コイル部300の構造などが異なる。
【0134】
したがって、本実施形態を説明するにあたり、本発明の第3実施形態と異なるコイル部300についてのみ説明し、本実施形態の残りの構成については、本発明の第3実施形態での説明がそのまま適用できる。
【0135】
図10及び図11を参照すると、コイル部300は、銅ワイヤなどの金属ワイヤMWと、金属ワイヤMWの表面を被覆する絶縁膜IFと、を含む線材をスパイラル(spiral)状に巻いた巻線型コイルであることができる。
【0136】
コイル部300は、コア110を中心に少なくとも1つのターン(turn)を形成した巻き取り部310と、巻き取り部310の両端からそれぞれ延び、本体100の第1面101及び第2面102にそれぞれ露出した引き出し部331、332と、を含む。
【0137】
第1引き出し部331は、巻き取り部310の一端から延びて本体100の第1面101に露出し、第2引き出し部332は、巻き取り部310の他端から延びて本体100の第2面102に露出する。
【0138】
巻き取り部310は、上述の線材をスパイラル(spiral)状に巻くことで形成されることができる。図11を参照すると、本実施形態によるコイル部品3000は、長さ方向(L)-厚さ方向(T)の断面上で、巻き取り部310の各ターン(turn)の表面が絶縁膜IFで被覆された形態を有することができる。巻き取り部310は、少なくとも1つの層から構成されることができる。巻き取り部310のそれぞれの層は平面螺旋状に形成され、少なくとも1つのターン(turn)数を有することができる。
【0139】
引き出し部331、332は巻き取り部310と一体に形成されることができる。例えば、上述の線材を巻いて巻き取り部310を形成し、巻き取り部310から延びた線材の領域を引き出し部331、332とすることができる。
【0140】
金属ワイヤMWは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、またはこれらの合金などの導電性物質で形成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0141】
絶縁膜IFは、エナメル、パリレン、エポキシ、ポリイミドなどの絶縁物質を含むことができる。絶縁膜IFは、2以上の層から構成されることができる。制限されない例として、絶縁膜IFは、金属ワイヤMWと接する被覆層と、被覆層に形成された融着層と、を含むことができる。融着層は、線材である金属ワイヤMWをコイル状に巻線した後、熱及び圧力により、互いに隣接したターンを構成する金属ワイヤMWの融着層と互いに結合されることができる。かかる構造の絶縁膜IFを含む金属ワイヤMWで巻線した場合、巻き取り部310の複数のターン(turn)の融着層は互いに融着されて一体化されることができる。
【0142】
図10及び図11は本実施形態のコイル部300がアルファ(alpha)形態の巻線であることを示しているが、本実施形態の範囲がこれに制限されるものではなく、エッジワイズ(edge-wise)巻線も本実施形態に属するといえる。
【0143】
図11を参照すると、本実施形態によるコイル部品4000の外部電極400、500は、第3実施形態によるコイル部品3000と同様に、本体100の第6面106で第1絶縁層610と段差D4を成すように形成されることができる。また、連結部410、510の下面エッチング工程により、連結部410、510と第1金属層11との間の面の表面粗さSR4が、外部電極400、500の最外側の面の表面粗さと異なって形成されることができる。
【0144】
かかる電極埋め込み型構造により、同一のサイズのコイル部品で本体100の磁性物質が占める体積が増加することができるため、有効体積が増加する効果を奏することができる。また、電極突出型構造に比べて、実装時の固着強度も向上することができる。
【0145】
図12は本発明の第5実施形態によるコイル部品を概略的に示した斜視図である。図13図12の下部斜視図である。
【0146】
本実施形態によるコイル部品5000は、第4実施形態によるコイル部品4000と比較して、本体100がモールド部120及びカバー部130を含む点、本体100の第6面106にコイル部300の両端が互いに離隔して引き出される点、及び外部電極400、500の形態などが異なる。
【0147】
したがって、本実施形態を説明するにあたり、本発明の第4実施形態と異なる本体100、コイル部300、及び外部電極400、500についてのみ説明し、本実施形態の残りの構成については、本発明の第4実施形態での説明がそのまま適用できる。
【0148】
図12を参照すると、本実施形態によるコイル部品5000の本体100はモールド部120とカバー部130を含むが、カバー部130は、モールド部120の上部に配置され、モールド部120の下面を除いたモールド部120の全表面を取り囲む。したがって、本体100の第1面101、第2面102、第3面103、第4面104、第5面105はカバー部130により形成され、本体100の第6面106はモールド部120とカバー部130により形成される。
【0149】
モールド部120は、互いに向かい合う一面と他面を有する。モールド部120は他面に配置されるコイル部300を支持する。モールド部120はコア110を含むが、コア110は、コイル部300を貫通する形態でモールド部120の他面の中央部に配置される。モールド部120の一面は本体100の第6面106の一部を構成する。
【0150】
カバー部130はモールド部120及び後述のコイル部300を覆う。カバー部130は、モールド部120及びコイル部300上に配置されてから加圧され、モールド部120に結合されることができる。
【0151】
モールド部120とカバー部130のうち少なくとも1つは磁性物質を含むことができる。本実施形態では、モールド部120とカバー部130が両方とも磁性物質を含む。例えば、モールド部120は、モールド部120の形成のための金型に磁性物質を充填することで形成されることができる。他の例として、モールド部120は、金型に磁性物質と絶縁樹脂を含む複合物質を充填することで形成されることができる。金型内の磁性物質または複合物質に高温及び高圧を加える成形工程をさらに行うことができるが、これに制限されるものではない。モールド部120とコア110は金型により一体に形成され、相互間に境界が形成されないことができる。カバー部130は、絶縁樹脂に磁性物質が分散された磁性複合シートをモールド部120及びコイル部300上に配置した後、加熱加圧することで形成されることができる。
【0152】
図13を参照すると、巻き取り部310の両端と連結された引き出し部331、332は、モールド部120に沿って配置され、本体100の第6面106に露出することができる。
【0153】
したがって、外部電極400、500は、本体100の第6面106に配置されて引き出し部331、332と直接連結されることができ、連結部410、510は省略されることができる。また、本体100の第6面106に配置される外部電極400、500の面積も減少することができる。
【0154】
その結果、本実施形態によるコイル部品5000は、第4実施形態によるコイル部品4000に比べて、同一のサイズのコイル部品を基準として、減少した外部電極400、500の体積だけ、有効体積が増加する効果を奏することができる。
【0155】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、当技術分野において通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載の本発明の思想から外れない範囲内で、構成要素の付加、変更、または削除などによって本発明を多様に修正及び変更可能であり、これも本発明の権利範囲内に含まれるとすべきである。
【符号の説明】
【0156】
100 本体
110 コア
120 モールド部
130 カバー部
200 基板
300 コイル部
310 巻き取り部
311、312 コイルパターン
320 ビア
321、322 サブビア
331、332 引き出し部
331a、332a 引き出しパターン
331b、332b サブ引き出しパターン
IF 絶縁膜
400、500 外部電極
410、510 連結部
11 第1金属層
12 第2金属層
D1、D2、D3、D4 外部電極の深さ
SR1、SR2、SR3、SR4 表面粗さ
610、620 絶縁層
S1、S2 スリット部
MW 金属ワイヤ
1000、2000、3000、4000、5000 コイル部品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13