(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023143736
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】演奏指導装置及び演奏指導方法
(51)【国際特許分類】
G09B 15/00 20060101AFI20230928BHJP
G10G 1/00 20060101ALI20230928BHJP
G10H 1/00 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
G09B15/00 Z
G10G1/00
G10H1/00 102Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023017638
(22)【出願日】2023-02-08
(31)【優先権主張番号】P 2022050092
(32)【優先日】2022-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】311012169
【氏名又は名称】NECパーソナルコンピュータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】諸岡(佐々木) 直美
(72)【発明者】
【氏名】中沢 利明
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 直美
【テーマコード(参考)】
5D182
5D478
【Fターム(参考)】
5D182AD03
5D478FF04
(57)【要約】
【課題】ユーザの間違った演奏に対して改善策を提案すること。
【解決手段】演奏指導装置1は、楽譜データからユーザによって演奏された演奏データの音符を特定する音符特定部35と、音符毎に、手本となる音データ及び誤った音データを含む評価音データセットが登録された評価音データベース31から、音符特定部35によって特定された音符に対応する評価音データセットを特定するデータセット特定部36と、特定された評価音データセットに含まれる複数の音データと、ユーザによって演奏された音データとを照合することにより、特定された評価音データセットに含まれるいずれか一つの音データを特定する音データ特定部37と、特定した音データが誤った音データである場合に、その誤った音データに予め関連付けられて登録されている指導データを特定する指導データ特定部38と、特定された指導データをユーザに通知する通知部39とを備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが演奏をする楽譜データを取得する楽譜データ取得部と、
前記ユーザによって演奏された音データを含む演奏データを取得する演奏データ取得部と、
前記楽譜データに基づいて、前記演奏データを構成する各音データに対応する音符を特定する音符特定部と、
音符毎に、手本となる音データ及び誤った音データを含む評価音データセットが登録された評価音データベースから、前記音符特定部によって特定された音符に対応する評価音データセットを特定するデータセット特定部と、
特定された前記評価音データセットに含まれる複数の音データと、ユーザによって演奏された音データとを照合することにより、特定された前記評価音データセットに含まれるいずれか一つの音データを特定する音データ特定部と、
特定された前記音データが誤った音データである場合に、該誤った音データに予め関連付けられて登録されている指導データを特定する指導データ特定部と、
特定された前記指導データを前記ユーザに通知する通知部と
を具備する演奏指導装置。
【請求項2】
誤った前記音データには、手本の音データを演奏する場合と運指は同じであるが、音色が異なる音データが含まれている請求項1に記載の演奏指導装置。
【請求項3】
前記音データ特定部は、複数の前記音データの各々と、前記ユーザによって演奏された音データとの類似度を演算し、最も類似度の高い音データを特定する請求項1又は2に記載の演奏指導装置。
【請求項4】
前記演奏データには、前記ユーザの運指データが含まれ、
前記指導データには、手本となる運指データが含まれている請求項1又は2に記載の演奏指導装置。
【請求項5】
ユーザが演奏をする楽譜データを取得する工程と、
前記ユーザによって演奏された音データを含む演奏データを取得する工程と、
前記楽譜データに基づいて、前記演奏データを構成する各音データに対応する音符を特定する工程と、
音符毎に、手本となる音データ及び誤った音データを含む評価音データセットが登録された評価音データベースから、特定した前記音符に対応する評価音データセットを特定する工程と、
特定した前記評価音データセットに含まれる複数の音データと、ユーザによって演奏された音データとを照合することにより、特定された前記評価音データセットに含まれるいずれか一つの音データを特定する工程と、
特定した前記音データが誤った音データである場合に、該誤った音データに予め関連付けられて登録されている指導データを特定する工程と、
特定した前記指導データを前記ユーザに通知する工程と
をコンピュータが実行する演奏指導方法。
【請求項6】
各前記評価音データセットは、間違った音データに対して少なくとも一つの原因データが関連付けられており、
前記指導データ特定部は、前記音データ特定部によって特定された前記音データが誤った音データである場合に、該誤った音データに関連付けられた原因データを特定するとともに、特定した原因データに予め関連付けられて登録されている指導データを特定する請求項1に記載の演奏指導装置。
【請求項7】
前記評価音データベースには、音符毎に、複数の要素に対応する複数の前記評価音データセットが登録されているとともに、各前記評価音データセットは、間違った音データに対して少なくとも一つの原因データが関連付けられており、
前記データセット特定部は、前記音符特定部によって特定された音符に対応する複数の前記評価音データセットを特定し、
前記音データ特定部は、特定された各前記評価音データセットに含まれる複数の音データと、ユーザによって演奏された音データとを照合することにより、特定された前記評価音データセット毎にいずれか一つの音データを特定し、
前記指導データ特定部は、前記音データ特定部によって特定された各前記音データが誤った音データである場合に、該誤った音データに関連付けられた原因データを特定するとともに、特定した原因データに予め関連付けられて登録されている指導データを特定する請求項1に記載の演奏指導装置。
【請求項8】
同じ音符に関連付けられた複数の前記評価音データセットには、同一の原因が重複して登録されており、
前記指導データ特定部は、特定された前記音データが誤った音データである場合に、該誤った音データに関連付けられている原因データのうち最も数の多い原因データに対応する指導データを優先して特定する請求項7に記載の演奏指導装置。
【請求項9】
複数の前記要素は、音程、音量、運指、及び音価のうちの少なくとも2つを含んでいる請求項7に記載の演奏指導装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演奏指導装置及び演奏指導方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、ユーザの演奏と手本の演奏との差をわかりやすく伝える演奏表示装置が開示されている。特許文献1に記載の演奏表示装置は、ユーザ演奏者の演奏に基づく演奏表示と、手本演奏者の演奏に基づく演奏表示とを比較して表示させることにより、ユーザ演奏者の発音イベントが正しく行われているかをユーザに視認可能に提示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の演奏表示装置によれば、ユーザは手本の演奏に対してどのような間違い演奏をしたのかを確認することができる。しかしながら、その間違った演奏をどのように改善すればよいかがわからなかった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ユーザの間違った演奏に対して改善策を提案することのできる演奏指導装置及び演奏指導方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様に係る演奏指導装置は、ユーザが演奏をする楽譜データを取得する楽譜データ取得部と、前記ユーザによって演奏された音データを含む演奏データを取得する演奏データ取得部と、前記楽譜データに基づいて、前記演奏データを構成する各音データに対応する音符を特定する音符特定部と、音符毎に、手本となる音データ及び誤った音データを含む評価音データセットが登録された評価音データベースから、前記音符特定部によって特定された音符に対応する評価音データセットを特定するデータセット特定部と、特定された前記評価音データセットに含まれる複数の音データと、ユーザによって演奏された音データとを照合することにより、特定された前記評価音データセットに含まれるいずれか一つの音データを特定する音データ特定部と、特定した前記音データが誤った音データである場合に、該誤った音データに予め関連付けられて登録されている指導データを特定する指導データ特定部と、特定された前記指導データを前記ユーザに通知する通知部とを具備する。
【0007】
本発明の第2態様に係る演奏指導方法は、ユーザが演奏をする楽譜データを取得する工程と、前記ユーザによって演奏された音データを含む演奏データを取得する工程と、前記楽譜データに基づいて、前記演奏データを構成する各音データに対応する音符を特定する工程と、音符毎に、手本となる音データ及び誤った音データを含む評価音データセットが登録された評価音データベースから、特定した前記音符に対応する評価音データセットを特定する工程と、特定した前記評価音データセットに含まれる複数の音データと、ユーザによって演奏された音データとを照合することにより、特定された前記評価音データセットに含まれるいずれか一つの音データを特定する工程と、特定した前記音データが誤った音データである場合に、該誤った音データに予め関連付けられて登録されている指導データを特定する工程と、特定した前記指導データを前記ユーザに通知する工程とをコンピュータが実行する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザの間違った演奏に対して改善策を提案することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る演奏指導システムの全体構成を概略的に示したシステム構成図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る演奏指導装置のハードウェア構成の一例を示した概略構成図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る生徒用端末のハードウェア構成の一例を示した概略構成図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係る演奏指導装置が備える機能の一例を示した機能ブロック図である。
【
図5】本発明の第1実施形態に係る演奏指導方法の処理手順の一例を示したフローチャートである。
【
図6】本発明の第2実施形態に係る演奏指導装置が備える機能の一例を示した機能ブロック図である。
【
図7】本発明の第2実施形態に係る評価音データベースに格納される評価音データセット群の一例を示した図である。
【
図8】本発明の第2実施形態に係る指導データベースに格納されるデータの一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の第1実施形態に係る演奏指導装置及び演奏指導方法について、図を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る演奏指導システム100の全体構成を概略的に示したシステム構成図である。
図1に示すように、演奏指導システム100は、演奏指導装置1と、生徒用端末2とを備えている。以下の説明において、生徒用端末2は、例えば、演奏指導を受けたいユーザが使用する装置である。
図1において、1台の生徒用端末2が図示されているが、台数はこの例に限定されるものではない。
【0011】
生徒用端末2は、ネットワーク5を介して演奏指導装置1と互いに通信可能に接続され、情報の送受信が可能な構成とされている。ネットワーク5の一例としてインターネット回線が挙げられるが、他のネットワーク回線であってもよい。
【0012】
図2は、本発明の第1実施形態に係る演奏指導装置1のハードウェア構成の一例を示した概略構成図である。
図2に示すように、演奏指導装置1は、例えば、CPU11、各プログラム実行時のワーク領域として機能するメインメモリ12、CPU11が実行するプログラム及びこのプログラムにより参照されるデータ等を記憶するための記憶部13、ネットワークに接続するための通信部14を主な構成として備えている。更に、演奏指導装置1は、入力部15、表示部16等を備えていてもよい。これら各部は、例えば、バスを介して接続されている。記憶部13の一例として、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気ディスク、光磁気ディスク、SSD(Solid State Drive)等の半導体メモリ等が挙げられる。
【0013】
生徒用端末2は、例えば、ノートPC、デスクトップ型PC、タブレット端末、スマートフォン等の情報処理装置である。
図3に生徒用端末2のハードウェア構成の一例を示す。
【0014】
図3に示すように、生徒用端末2は、例えば、CPU21、メインメモリ22、記憶部23、通信部24、入力部25、表示部26、マイクロフォン(以下「マイク」という。)27、カメラ28等を備えている。これら各部は直接的にまたはバスを介して間接的に相互に接続されており互いに連携して各種処理を実行する。生徒用端末2が備える各種ハードウェア構成については、公知であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0015】
ユーザは、生徒用端末2の入力部25を操作することにより、ネットワーク5を介して演奏指導装置1に接続し、これから演奏する楽譜データや、自身が演奏した演奏データを送信する。
また、ユーザがグローブ30を手にはめて演奏を行う場合には、その演奏の様子が生徒用端末2のカメラ28によって撮像されることにより、ユーザの指運びの情報(運指データ)を取得することができる。
【0016】
図4は、本実施形態に係る演奏指導装置1が備える機能の一例を示した機能ブロック図である。後述する各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラム(例えば、演奏指導プログラム)の形式で記憶部13に記憶されており、このプログラムをCPU11がメインメモリ12に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、記憶部13に予めインストールされている形態や、他のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0017】
図4に示すように、演奏指導装置1は、例えば、評価音データベース31、指導データベース32、楽譜データ取得部33、演奏データ取得部34、音符特定部35、データセット特定部36、音データ特定部37、指導データ特定部38、及び通知部39を備えている。また、演奏指導装置1は、演奏指導を行う際に必要となるデータを格納するためのデータ記憶部40を備えている。
【0018】
評価音データベース31には、例えば、音符毎に、手本となる音データ及び誤った音データを含む評価音データセットが登録されている。手本となる音データは、一つの音符に対して、1又は複数登録されていてもよい。また、誤った音データは、手本から少し外れた音データであり、ユーザへの指導が必要と識別される音データである。例えば、誤った音データは、運指は正しいが音色として正しくない音データが含まれている。例えば、管楽器の場合、音色として正しくない音データには、裏返った音データ、強弱が正しくない音データ、及び手本から音色がずれた音データの少なくとも一つが含まれている。更に、誤った音データには、運指が正しくないために音色が異なる音データが含まれていてもよい。
【0019】
例えば、1オクターブ高い「レ」を例示すると、その「レ」の評価音データセットは、その「レ」の音符と、その「レ」の手本となる音データと、「レ」の誤った音色の音データとを含むこととなる。このように、評価音データベース31には、その楽器、主に、管楽器によって発することのできる全ての音符の各々について、上述したそれぞれの評価音データセットが登録されている。
【0020】
指導データベース32には、評価音データベース31に登録されている誤った音データに関連付けられた指導データが登録されている。例えば、指導データベース32には、評価音データベース31に登録されている誤った音データに固有に割り当てられた識別情報に関連付けられて指導データが登録されている。指導データは、例えば、誤った音データの原因を改善するための指導内容を含んでいる。例えば、管楽器の場合、運指が正しくても息の出し方によって音が異なる。したがって、指導内容には、誤った音データを手本の音データに近づけるための吹き方のテクニックが指導データとして登録されていてもよい。一例として、「吐く息を少し多くしましょう。」、「もう少し長く息を吐きましょう」等が挙げられる。また、指導データには、手本となる運指データが含まれていてもよい。
【0021】
楽譜データ取得部33は、ユーザが演奏をする楽譜データを取得する。例えば、生徒用端末2から電子化された楽譜データが送信された場合には、その楽譜データを受信することにより、楽譜データを取得する。また、生徒用端末2から楽譜データを特定するための楽譜識別情報を受信した場合には、楽譜データが蓄積された楽譜データベース(図示略)にアクセスし、生徒用端末2から受信した楽譜識別情報によって識別される楽譜データを取得することとしてもよい。このように、楽譜データの取得方法については特に限定されない。楽譜データ取得部33によって取得された楽譜データは、データ記憶部40に格納される。
【0022】
演奏データ取得部34は、ユーザによって演奏された音データを含む演奏データを取得する。演奏データには、ユーザによって演奏された音データの他、例えば、運指データが含まれていてもよい。この運指データは、例えば、モーションキャプチャ用のグローブ30をはめてユーザが演奏し、その演奏の様子を生徒用端末2のカメラ28が撮影することにより、取得される情報である。
【0023】
音符特定部35は、楽譜データ取得部33によって取得された楽譜データに基づいて、ユーザによって演奏された演奏データを構成する各音データに対応する音符を特定する。例えば、音符特定部35は、演奏データにおける各音データの発生タイミングに基づいて、楽譜データにおけるどの音符を演奏しているのかを特定する。このとき、音符特定部35は、楽譜データに記載されている音階情報を更に用いてもよい。
【0024】
データセット特定部36は、評価音データベース31に登録されている複数の評価音データセットの中から、音符特定部35によって特定された音符に対応する評価音データセットを特定する。例えば、音符特定部35によって、1オクターブ高い「レ」の音符が特定された場合、データセット特定部36は、その音符「レ」に関連付けられた評価音データセットを特定する。
【0025】
音データ特定部37は、特定された評価音データセットに含まれる複数の音データと、ユーザによって演奏された音データとを照合することにより、いずれか一つの音データを特定する。例えば、音データ特定部37は、評価音データセットに含まれる複数の音データの各々と、ユーザによって演奏された音データとの類似度を演算し、最も類似度の高い音データを特定してもよい。
【0026】
例えば、データセット特定部36によって、1オクターブ高い「レ」の音符に関連付けられた評価音データセットが特定された場合、音データ特定部37は、その評価音データセットに含まれる手本となる音データ及び誤った音データの各々と、ユーザによって演奏された「レ」の音データとを照合する。そして、「レ」の評価音データセットに含まれる複数の音データの中から、ユーザによって演奏された「レ」の音データと最も類似度の高い音データを特定する。
【0027】
指導データ特定部38は、音データ特定部37によって特定された音データが誤った音データである場合に、その誤った音データに予め関連付けられて登録されている指導データを特定する。例えば、指導データ特定部38は、指導データベース32に格納されている複数の指導データのうち、誤った音データの識別情報に関連付けられた指導データを特定する。
【0028】
通知部39は、指導データ特定部38によって特定された指導データを生徒用端末2に通知する。例えば、通知部39は、楽譜データにおいて、誤った音として識別された音符に関連付けて指導データを貼付した指導データ付き楽譜データを作成し、作成した指導データ付き楽譜データを生徒用端末2に送信する。なお、通知の方法は上記態様に限られない。すなわち、ユーザが誤った演奏をした箇所とその改善方法が通知されれば、その通知の方法は特に限定されない。
【0029】
生徒用端末2は、指導データ付き楽譜データを受信すると、その楽譜データを表示部26に表示させる。これにより、ユーザが演奏している、又は、演奏した楽譜データが表示されるとともに、更に、演奏者が間違った演奏をした音符に関連付けられた指導データが表示されることとなる。
【0030】
次に、本実施形態に係る演奏指導システム100による演奏指導方法について説明する。
図5は、本実施形態に係る演奏指導方法の処理手順の一例を示したフローチャートである。以下、説明の便宜上、ユーザは、管楽器(例えば、サックスフォン)を演奏する場合を例に挙げて説明する。
【0031】
演奏者であるユーザは、生徒用端末2の入力部25を操作し、ネットワーク5を介して演奏指導装置1に接続し、所定の操作(例えば、ユーザID、パスワード等の入力操作等)を行うことでログインする。これにより、ユーザは、演奏指導装置1による演奏指導を受けることが可能な状態となる。演奏指導装置1との接続は、例えば、予めインストールされている所定のアプリケーションを起動することによって行うことが可能である。また、WEBブラウザを立ち上げ、ブラウザを介して演奏指導装置1に接続することとしてもよい。
【0032】
続いて、ユーザが生徒用端末2の入力部25を操作し、これから演奏する楽譜データを特定して、送信作業を行う。これにより、演奏指導装置1に対して楽譜データが送信される。この楽譜データは、電子化された楽譜データが蓄積されている楽譜データベースからユーザが予め取得したデータであってもよいし、演奏指導装置1が備える楽譜データベース(図示略)からユーザが特定したデータであってもよい。
【0033】
演奏指導装置1は、生徒用端末2から楽譜データを受信することで取得する(SA1)。取得した楽譜データは、例えば、ログイン時に入力されたユーザIDと関連付けられてデータ記憶部40に格納される。
【0034】
続いて、ユーザは、生徒用端末2の入力部25を操作することにより、演奏を開始するための入力操作を行った上で、演奏を開始する。これにより、例えば、生徒用端末2のカメラ28及びマイク27が作動することにより、ユーザの演奏動画が生成される。演奏動画は演奏データとして、演奏指導装置1に送信される。本実施形態において、演奏データは、音データと画像データとを含むデータであるが、これに限られない。例えば、演奏データは、少なくとも音データを含んでいればよく、画像データは省略可能である。
【0035】
また、ユーザがモーションキャプチャ用のグローブ30をはめて演奏を行う場合には、生徒用端末2のカメラ28によって取得された動画から運指データが取得される。この場合、運指データも含む演奏動画、換言すると、音データ及び運指データを含む画像データが演奏データとして演奏指導装置1に送信される。
【0036】
上述した演奏データは、ユーザIDと関連付けられて生徒用端末2から演奏指導装置1に送信される。なお、演奏データは、ライブデータとしてリアルタイムで演奏指導装置1に送られてもよいし、全ての演奏が終了した後に、1つ又は複数のデータファイルとして演奏指導装置1に送信されてもよい。
【0037】
演奏指導装置1は、演奏データを受信することにより取得すると(SA2)、演奏データに基づく評価指導処理を行う。
例えば、演奏指導装置1は、取得した演奏データから時系列で一音ずつ音データを特定し、特定した各音データに対応する音符を特定する。具体的には、演奏指導装置1は、データ記憶部40に格納されている当該ユーザIDに関連付けられる楽譜データを取得し、取得した楽譜データに基づいて、ユーザによって演奏された演奏データを構成する各音データに対応する音符を特定する(SA3)。
【0038】
続いて、演奏指導装置1は、特定した各音符に対応する評価音データセットを評価音データベース31から特定する(SA4)。例えば、ある音データに対応する音符として一オクターブ高い「レ」の音符が特定された場合には、その音符に対応する評価音データセットを評価音データベース31から特定する。
【0039】
続いて、演奏指導装置1は、特定した評価音データセットに含まれる複数の音データと、ユーザによって演奏された音データとを照合することにより、評価音データセットに含まれるいずれか一つの音データを特定する(SA5)。例えば、一オクターブ高い「レ」の音符に対応する評価音データセットが特定された場合、その評価音データセットに含まれる手本の音データ及び誤った音データのそれぞれと、一オクターブ高い「レ」としてユーザによって演奏された音データとを照合し、評価音データセットの中から、ユーザの音データに最も類似度の高い音データを特定する。
【0040】
続いて、演奏指導装置1は、特定した音データが誤った音データである場合には、その誤った音データに関連付けられた指導データを指導データベース32に格納されている複数の指導データの中から特定する(SA6)。
【0041】
続いて、演奏指導装置1は、楽譜データの音符に紐づけて指導データを貼付し、指導データ付き音符データを作成する(SA7)。
そして、作成した指導データ付き楽譜データを生徒用端末2に送信する(SA8)。
【0042】
生徒用端末2は、演奏指導装置1から指導データ付き楽譜データを受信すると、その楽譜データを表示部26に表示させる。これにより、演奏者は、楽譜データに貼付された指導データを確認することにより、どの音符を誤って演奏したのか及びその誤った演奏を改善させるための指導内容を得ることが可能となる。
【0043】
また、指導データには、正しい運指データの情報を含めてもよい。これにより、ユーザは運指についても確認することが可能となる。このとき、正しい運指とユーザが演奏したときの運指とを比較可能なように、ユーザが演奏したときの運指データについても指導データに添付して貼付することとしてもよい。
【0044】
以上説明してきたように、本実施形態に係る演奏指導装置1及び演奏指導方法によれば、ユーザが演奏した演奏データを構成する音データ毎に、ユーザが手本と同じ音を出しているか、あるいは、誤った音を出しているかを判定し、誤った音を出していると判定した場合には、その誤った箇所を通知するとともに、その誤った音を手本に近づけるように改善するための指導データをユーザに通知する。これにより、ユーザは、自身が誤って演奏した箇所と、その演奏の誤りを改善する方法を知ることができる。
【0045】
例えば、管楽器(吹奏楽器)は、正しい運指でも息の吹き方によって音色が異なる。本実施形態に係る演奏指導装置1及び演奏指導方法によれば、運指が同じでも音色が手本と異なる音データが誤った音データとして評価音データセットに含まれている。これにより、運指が同じで息の吹き方が手本と異なるような演奏をユーザがしている場合でも、適切な改善策を提案することが可能となる。換言すると、単に運指が異なることに起因する音の違い(例えば、「レ」の音を「ミ」と誤って演奏する等)だけでなく、ニュアンスが微妙に異なる音色についても指導を行うことが可能となる。
【0046】
次に、本発明の第2実施形態に係る演奏指導装置1a及び演奏指導方法について、図を参照して説明する。上述した第1実施形態に係る演奏指導装置1及び演奏指導方法は、ユーザが誤った音を出した場合に、その改善手法を指導データとして提供するものであった。本実施形態では、ユーザが誤った音を出した場合に、ミスの原因の特定を行い、そのミスの原因を改善するための指導データを提供する点で上述した第1実施形態と異なる。
以下、本実施形態に係る演奏指導装置1aについて、上述した第1実施形態に係る演奏指導装置1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について主に説明する。
【0047】
図6は、本発明の第2実施形態に係る演奏指導装置1aが備える機能の一例を示した機能ブロック図である。
図6に示すように、演奏指導装置1aは、例えば、評価音データベース31a、指導データベース32a、楽譜データ取得部33、演奏データ取得部34、音符特定部35、データセット特定部36a、音データ特定部37a、指導データ特定部38a、及び通知部39を備えている。また、演奏指導装置1は、演奏指導を行う際に必要となるデータを格納するためのデータ記憶部40を備えている。
【0048】
評価音データベース31aには、例えば、音符毎に、評価音データセット群Dが登録されている。評価音データセット群Dは、複数の要素に対応する複数の評価音データセットを含んでいる。複数の要素は、例えば、音程、音量、運指、音価(音の長さ)のうち、少なくとも2つを含んでいる。
図7は、本実施形態に係る評価音データベース31aに格納される評価音データセット群Dの一例を示した図である。
図7に示すように、評価音データベース31aには、各音符(
図7では、「レ」を例示している)に関連付けて、音程に対応付けられた音程評価音データセットD1、音量に対応付けられた音量評価音データセットD2、運指に対応付けられた運指評価音データセットD3、及び音価に対応付けられた音価評価音データセットD4からなる4つの評価音データセットが登録されている。
【0049】
例えば、音程評価音データセットD1には、音符毎に、音程が正しい手本となる1つ以上の音データと、少なくとも1つの間違った音程の音データとが登録されている。また、間違った音程の音データは、手本から音程が少し外れた音データであり、ユーザへの指導が必要と識別される音程の音データである。また、間違った音程の音データには、少なくとも一つの原因データが関連付けられている。例えば、原因データとして、「原因A:運指の間違い」、「原因B:吹き方が強い」、「原因C:吹き方が弱い」等が挙げられる。
【0050】
また、音量評価音データセットD2には、音符毎に、音量が正しい手本となる1つ以上の音データと、少なくとも1つの間違った音量の音データとが登録されている。また、間違った音量の音データは、手本から音量が外れた音データであり、ユーザへの指導が必要と識別される音量の音データである。また、間違った音量の音データには、少なくとも一つの原因が関連付けられている。例えば、原因データとして、「原因B:吹き方が強い」、「原因C:吹き方が弱い」等が挙げられる。
【0051】
また、運指評価音データセットD3には、音符毎に、運指が正しい手本となる1つ以上の音データと、少なくとも1つの間違った運指の音データとが登録されている。また、間違った運指の音データには、少なくとも一つの原因データが関連付けられている。例えば、原因データとして、「原因A:運指の間違い」等が挙げられる。
【0052】
また、音価評価音データセットD4には、音符毎に、音価が正しい手本となる1つ以上の音データと、少なくとも1つの間違った音価の音データとが登録されている。また、間違った音価の音データには、少なくとも一つの原因データが関連付けられている。例えば、原因として、「原因D:吹き方が長い」、「原因E:吹き方が短い」等が挙げられる。
【0053】
このように、評価音データベース31aには、その楽器、主に、管楽器によって発することのできる全ての音符の各々について、上述したそれぞれの評価音データセット群Dが登録されている。また、同じ音符に関連付けられた複数の評価音データセット、すなわち、音程評価音データセットD1、音量評価音データセットD2、運指評価音データセットD3、及び音価評価音データセットD4には、同一の原因が重複して登録されていてもよい。
【0054】
指導データベース32aには、例えば、
図8に示すように、各原因データと指導データとが関連付けられて登録されている。例えば、指導データベース32aには、評価音データベース31aに登録されている各原因データに固有に割り当てられた識別情報に関連付けられて指導データが登録されている。指導データは、その原因を改善するための指導内容を含んでいる。例えば、「原因A:運指の間違い」には、「正しい運指に直しましょう」等の指導内容が、「原因B:吹き方が強い」には、「吹く息を少し少なくしましょう」等の指導内容が、「原因C:吹き方が弱い」には、「吹く息を少し多くしましょう」等の指導内容が、「原因D:吹き方が長い」には、「吐く息をもう少し短くしましょう」等の指導内容が、「原因E:吹き方が短い」には、「吐く息をもう少し長くしましょう」等の指導内容が関連付けられている。また、指導データには、手本となる運指データが含まれていてもよい。
【0055】
データセット特定部36aは、評価音データベース31aから、音符特定部35によって特定された音符に対応する評価音データセット群Dを特定する。例えば、音符特定部35によって、「レ」の音符が特定された場合、データセット特定部36aは、その音符「レ」に関連付けられた音程評価音データセットD1、音量評価音データセットD2、運指評価音データセットD3、及び音価評価音データセットD4を特定する。
【0056】
音データ特定部37aは、特定された評価音データセット毎に、その評価音データセットに含まれる複数の音データと、ユーザによって演奏された音データとを照合することにより、いずれか一つの音データを特定する。例えば、音データ特定部37aは、各評価音データセットに含まれる複数の音データの各々と、ユーザによって演奏された音データとの類似度を演算し、最も類似度の高い音データを特定してもよい。
【0057】
例えば、データセット特定部36aによって、「レ」の音符に関連付けられた音程評価音データセットD1、音量評価音データセットD2、運指評価音データセットD3、及び音価評価音データセットD4が特定された場合、音データ特定部37aは、音程評価音データセットD1に含まれる手本となる音データ及び誤った音データの各々と、ユーザによって演奏された「レ」の音データとを照合する。そして、「レ」の音程評価音データセットD1に含まれる複数の音データの中から、ユーザによって演奏された「レ」の音データと最も類似度の高い音データを特定する。
【0058】
音データ特定部37aは、音量評価音データセットD2、運指評価音データセットD3、及び音価評価音データセットD4についてもそれぞれ同様の処理を行うことにより、音量評価音データセットD2、運指評価音データセットD3、及び音価評価音データセットD4のそれぞれについて、ユーザによって演奏された「レ」の音データと最も類似度の高い音データをそれぞれ特定する。これにより、各評価音データセットにおいて、それぞれ一つずつ音データが特定されることとなる。
【0059】
指導データ特定部38aは、評価音データセット毎に特定された各音データが、誤った音データである場合に、その音データに関連付けられた原因データを特定するとともに、特定した原因データに予め関連付けられて登録されている指導データを指導データベース32aから特定する。このとき、音データ特定部37aによって特定された音データに複数の原因データが関連付けられていた場合には、指導データ特定部38aは、その音データに関連付けられている全ての原因データを特定する。また、指導データ特定部38aは、複数の原因データを特定した場合に、特定した全ての原因データに対応する指導データを特定してもよいし、その中で最も数の多い原因データに対応する指導データを優先して特定することとしてもよい。
【0060】
例えば、音程評価音データセットD1において「原因A」、「原因B」が、音量評価音データセットD2において「原因A」、「原因C」が、運指評価音データセットD3において「原因A」が、音価評価音データセットD4において「原因E」が、それぞれ特定された場合、これら複数の原因データの中で「原因A」の数が最も多いこととなる。この場合、指導データ特定部38aは、「原因A」に関連付けられている指導データを他の原因に関連付けられた指導データよりも優先的にユーザに対して提示するように通知部39に出力することとしてもよい。
【0061】
通知部39は、指導データ特定部38aによって特定された指導データを生徒用端末2に通知する。例えば、通知部39は、楽譜データにおいて、誤った音として識別された音符に関連付けて指導データを貼付した指導データ付き楽譜データを作成し、作成した指導データ付き楽譜データを生徒用端末2に送信する。また、譜面データには、間違った音の原因についても含めることとしてもよい。なお、通知の方法は上記態様に限られない。すなわち、ユーザが誤った演奏をした箇所とその改善方法、好ましくは、その原因が通知されれば、その通知の方法は特に限定されない。
【0062】
以上説明してきたように、本実施形態に係る演奏指導装置1a及び演奏指導方法によれば、評価音データセットには、間違った音データに対して少なくとも一つの原因データが関連付けられており、指導データ特定部38aは、音データ特定部37aによって特定された音データが誤った音データである場合に、該誤った音データに関連付けられた原因データを特定するとともに、特定した原因データに予め関連付けられて登録されている指導データを特定する。これにより、ミスの原因を特定することが可能となる。更に、そのミスを改善するための指導データもユーザに提供するので、より効果的な指導を行うことが可能となる。
【0063】
また、本実施形態において、評価音データベース31aには、音符毎に、複数の要素に対応する複数の評価音データセットが登録されている。そして、各評価音データセットに含まれる複数の音データと、ユーザによって演奏された音データとを照合することにより、評価音データセット毎にいずれか一つの音データを特定する。そして、特定した各音データが誤った音データである場合に、該誤った音データに関連付けられた原因データを特定するとともに、特定した原因データに予め関連付けられて登録されている指導データを特定する。このように、要素毎にそれぞれ評価音データセットを登録しておき、これら複数の評価音データセットから原因データをそれぞれ特定するので、複数の要素を総合的に勘案して誤った演奏ミスの原因を特定することが可能となる。
【0064】
更に、指導データ特定部38aは、複数の要素に応じた複数の評価音データセットにおいて特定した複数の原因データのうち、最も数の多い原因データに対応する指導データを優先して特定する。これにより、演奏ミスの原因特定を高い精度で行うことができるとともに、その演奏ミスを改善するための指導データをユーザに提供することが可能となる。
【0065】
以上、本発明について実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、上記実施形態で説明した演奏指導方法の処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
【0066】
例えば、上述した各実施形態では、楽譜データと、演奏データとが異なるタイミングで演奏指導装置1へ送信される場合を例示して説明したが、これに限られない。例えば、ユーザが演奏を完了した後に、演奏データを演奏指導装置1に送信する場合には、演奏データとともに楽譜データを送信することとしてもよい。
【0067】
また、指導データの通知タイミング、換言すると、指導データ付き楽譜データの通知タイミングも上記実施形態の例に限られない。例えば、リアルタイムで演奏データを取得する態様においては、誤った音データが特定される度に、指導データ付き楽譜データを生成して通知することとしてもよい。この場合、生徒用端末2の表示部26には、演奏を間違える度に、表示部26に表示された楽譜データにおいて、演奏を間違えた音符に対応して指導データが随時追加されることとなる。
【0068】
また、リアルタイムで演奏データを取得する場合でも、演奏が終了した後に、指導データ付き楽譜データを送信することとしてもよい。この場合には、演奏すべてを通じて、誤った箇所にそれぞれ指導データが貼付された楽譜データが生徒用端末2の表示部26に表示されることとなる。
【0069】
また、上記各実施形態では、演奏指導装置1が評価音データベース31及び指導データベース32を備える場合について例示したが、必ずしもこれらデータベースを演奏指導装置1が備えている必要はない。例えば、演奏指導装置1は、これらのデータベースとネットワークを介して接続されており、ネットワークを介して情報の授受を行うこととしてもよい。
【0070】
また、評価音データベース31aと指導データベース32aとに分けてデータを格納していたが、この例に限られない。例えば、評価音データベース31aと指導データベース32aとを統合し、1つのデータベースに評価音データセット及び指導データ等が格納されるような構成としてもよい。
【0071】
また、第1実施形態において、各評価音データセットに含まれる間違った音データに対して少なくとも一つの原因データが関連付けられていてもよい。このようにすることで、指導データだけでなく、その演奏ミスの原因についてもユーザに提示することができる。
【符号の説明】
【0072】
1、1a :演奏指導装置
2 :生徒用端末
5 :ネットワーク
11 :CPU
12 :メインメモリ
13 :記憶部
14 :通信部
15 :入力部
16 :表示部
21 :CPU
22 :メインメモリ
23 :記憶部
24 :通信部
25 :入力部
26 :表示部
27 :マイク
28 :カメラ
30 :グローブ
31、31a :評価音データベース
32、32a :指導データベース
33 :楽譜データ取得部
34 :演奏データ取得部
35 :音符特定部
36、36a :データセット特定部
37、37a :音データ特定部
38、38a :指導データ特定部
39 :通知部
40 :データ記憶部
100 :演奏指導システム