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特開2023-143784表示パネルを駆動するための表示装置におけるモード切り換え
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023143784
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】表示パネルを駆動するための表示装置におけるモード切り換え
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/20 20060101AFI20230928BHJP
   G09G 3/3233 20160101ALI20230928BHJP
   H04N 21/436 20110101ALI20230928BHJP
【FI】
G09G3/20 621K
G09G3/3233
G09G3/20 623B
G09G3/20 623P
G09G3/20 631B
G09G3/20 633D
G09G3/20 633P
H04N21/436
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023038271
(22)【出願日】2023-03-13
(31)【優先権主張番号】17/703,925
(32)【優先日】2022-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】502161508
【氏名又は名称】シナプティクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100205350
【弁理士】
【氏名又は名称】狩野 芳正
(74)【代理人】
【識別番号】100117617
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭策
(72)【発明者】
【氏名】畑山 博一
(72)【発明者】
【氏名】竹内 誠
(72)【発明者】
【氏名】太田 茂
【テーマコード(参考)】
5C080
5C164
5C380
【Fターム(参考)】
5C080AA06
5C080AA07
5C080BB05
5C080CC07
5C080DD13
5C080FF11
5C080GG15
5C080GG17
5C080HH09
5C080HH13
5C080JJ01
5C080JJ02
5C080JJ05
5C080JJ07
5C164UB10S
5C164UB71P
5C164UB81S
5C380AA01
5C380AA03
5C380AB06
5C380AB39
5C380BA31
5C380BA48
5C380CA20
5C380CA43
5C380CB01
5C380CB18
5C380CB29
5C380CB31
5C380CE20
5C380CE21
5C380CF02
5C380CF61
5C380FA07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】モード切り換えによって生じ得る表示アーティファクトを緩和するための様々な方策を提供する。
【解決手段】表示ドライバが、GRAMとデータドライバと制御回路とを備えている。データドライバは、第1モードにおいて、表示垂直同期信号と非同期で表示ドライバに供給されるコマンドに基づいて表示パネルの複数の表示素子を更新し、第2モードにおいて、表示垂直同期信号に同期して、GRAMに格納されている画像データに基づいて表示素子を更新し、第3モードにおいて、外部垂直同期信号と同期して表示素子を更新するように構成されている。制御回路は、第1コマンドに応じて表示ドライバを第1モードから第2モードに切り換え、第2モードにおいて、外部垂直同期信号に基づいて表示垂直同期信号を調整し、表示垂直同期信号の外部垂直同期信号との同期を達成した後、表示ドライバを第3モードに切り換えるように構成されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示ドライバであって、
グラフィックランダムアクセスメモリ(GRAM)と、
データドライバであって、
第1モードにおいて、前記表示ドライバ内で生成される表示垂直同期信号と非同期で前記表示ドライバに供給されるコマンドに少なくとも部分的に基づいて表示パネルの複数の表示素子を更新し、
第2モードにおいて、前記表示垂直同期信号に同期して、前記GRAMに格納されている第1画像データに少なくとも部分的に基づいて前記表示パネルの前記表示素子を更新し、
第3モードにおいて、外部垂直同期信号と同期して前記表示パネルの前記表示素子を更新するように構成されたデータドライバと、
制御回路であって、
第1コマンドに応じて前記表示ドライバを前記第1モードから第2モードに切り換え、
前記第2モードにおいて、外部垂直同期信号に少なくとも部分的に基づいて前記表示垂直同期信号を調整し、
前記表示垂直同期信号の前記外部垂直同期信号との同期を達成した後、前記表示ドライバを前記第3モードに切り換えるように構成された制御回路と、
を備える
表示ドライバ。
【請求項2】
前記第2モードが、前記GRAMがホストから前記第1画像データを受け取るように構成されるビデオRAMモードであり、
前記第3モードが、前記ホストから受信されて前記GRAMをバイパスする第2画像データに少なくとも部分的に基づいて前記表示パネルの前記表示素子を更新するように前記データドライバが更に構成されるビデオスルーモードである
請求項1に記載の表示ドライバ。
【請求項3】
前記第1モードが、前記GRAMが前記コマンドによって伝送される第3画像データを格納するように構成されるコマンドモードであり、
前記表示ドライバが、前記コマンドモードにおいて、前記GRAMに格納された前記第3画像データに少なくとも部分的に基づいて前記表示パネルの表示素子を更新するように構成された
請求項1に記載の表示ドライバ。
【請求項4】
更に、前記表示パネルの前記複数の表示素子の発光を制御するエミッションパルスを前記表示垂直同期信号に少なくとも部分的に基づいて生成するように構成されたエミッションパルスジェネレータを備える
請求項1に記載の表示ドライバ。
【請求項5】
前記第2モードにおいて前記表示垂直同期信号を調整することが、前記外部垂直同期信号に同期して生成され、前記エミッションパルスの周期と同じ周期を有するエミッション同期信号に少なくとも部分的に基づいている
請求項4に記載の表示ドライバ。
【請求項6】
前記第2モードにおいて前記表示垂直同期信号を調整することが、
前記表示垂直同期信号のアサートと前記エミッション同期信号のアサートとの間の遅延を測定することと、
前記遅延に少なくとも部分的に基づいて前記表示垂直同期信号を調整することと、
を含む
請求項5に記載の表示ドライバ。
【請求項7】
前記表示垂直同期信号を調整することが、
前記遅延に少なくとも部分的に基づいて複数のフレーム期間にそれぞれ延長量を割り当てることと、
前記表示垂直同期信号を調整して、それぞれ、割り当てられた前記延長量で前記複数のフレーム期間を延長することと、
を含む
請求項6に記載の表示ドライバ。
【請求項8】
前記第2モードにおいて前記表示垂直同期信号を調整することが、
前記外部垂直同期信号に同期して前記エミッションパルスの周期と同じ周期を有するエミッション同期信号を生成することと、
前記表示垂直同期信号を前記エミッション同期信号に同期させることと、
前記表示垂直同期信号を前記外部垂直同期信号に同期させるように、前記表示垂直同期信号を調整して前記エミッションパルスの周期を単位として一以上のフレーム期間を延長することと、
を含む
請求項4に記載の表示ドライバ。
【請求項9】
前記第2モードにおいて前記表示垂直同期信号を調整することが、
前記外部垂直同期信号に同期して前記エミッションパルスの周期と同じ周期を有するエミッション同期信号を生成することと、
表示水平同期信号を用いて前記表示垂直同期信号を生成することと、
前記表示水平同期信号を調節して前記表示垂直同期信号を前記エミッション同期信号に同期することと、
を含む
請求項4に記載の表示ドライバ。
【請求項10】
前記表示水平同期信号を調整することが、前記表示垂直同期信号のアサートと前記エミッション同期信号のアサートとの間の遅延に少なくとも部分的に基づいている
請求項9に記載の表示ドライバ。
【請求項11】
前記第2モードにおいて前記表示垂直同期信号を調整することは、
第1延長量で第1フレーム期間を延長することと、
前記第1フレーム期間の後に開始する第2フレーム期間を、前記第1延長量より長い第2延長量だけ延長することと、
前記第2フレーム期間の後に開始する第3フレーム期間を、前記第2延長量より短い第3延長量だけ延長することと、
を含む
請求項1に記載の表示ドライバ。
【請求項12】
前記外部垂直同期信号が、前記外部垂直同期信号と同期して他の表示パネルを更新するように構成された他の表示ドライバから受信される
請求項1に記載の表示ドライバ。
【請求項13】
複数の表示素子を備える表示パネルと、
表示ドライバと、
を備え、
前記表示ドライバが、
GRAMと、
データドライバであって、
第1モードにおいて、前記表示ドライバ内で生成される表示垂直同期信号と非同期で前記表示ドライバに供給されるコマンドに少なくとも部分的に基づいて前記表示素子を更新し、
第2モードにおいて、前記GRAMに格納されている第1画像データに少なくとも部分的に基づいて前記表示パネルの前記表示素子を更新し、
第3モードにおいて、外部垂直同期信号と同期して前記表示パネルの前記表示素子を更新するように構成されたデータドライバと、
制御回路であって、
第1コマンドに応じて前記表示ドライバを前記第1モードから前記第2モードに切り換え、
前記第2モードにおいて、外部垂直同期信号に少なくとも部分的に基づいて前記表示垂直同期信号を調整し、
前記表示垂直同期信号の前記外部垂直同期信号との同期を達成した後、前記表示ドライバを前記第3モードに切り換えるように構成された制御回路と、
を備える
表示装置。
【請求項14】
前記第2モードが、前記GRAMがホストから前記第1画像データを受け取るように構成されるビデオRAMモードであり、
前記第3モードが、前記ホストから受信されて前記GRAMをバイパスする第2画像データに少なくとも部分的に基づいて前記表示パネルの前記表示素子を更新するように前記データドライバが更に構成されるビデオスルーモードである
請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
更に、前記表示パネルの前記複数の表示素子の発光を制御するエミッションパルスを前記表示垂直同期信号に少なくとも部分的に基づいて生成するように構成されたエミッションパルスジェネレータを備える
請求項13に記載の表示装置。
【請求項16】
前記第2モードにおいて前記表示垂直同期信号を調整することが、前記外部垂直同期信号に同期して生成され、前記エミッションパルスの周期と同じ周期を有するエミッション同期信号に少なくとも部分的に基づいている
請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記第2モードにおいて前記表示垂直同期信号を調整することが、
前記表示垂直同期信号のアサートと前記エミッション同期信号のアサートとの間の遅延を測定することと、
前記遅延に少なくとも部分的に基づいて前記表示垂直同期信号を調整することと、
を含む
請求項16に記載の表示装置。
【請求項18】
前記第2モードにおいて前記表示垂直同期信号を調整することが、
前記外部垂直同期信号に同期して前記エミッションパルスの周期と同じ周期を有するエミッション同期信号を生成することと、
前記表示垂直同期信号を前記エミッション同期信号に同期させることと、
前記表示垂直同期信号を前記外部垂直同期信号に同期させるように、前記表示垂直同期信号を調整して前記エミッションパルスの周期を単位として一以上のフレーム期間を延長することと、
を含む
請求項15に記載の表示装置。
【請求項19】
表示垂直同期信号に少なくとも部分的に基づいて、表示パネルの表示素子の発光を制御するエミッションパルスを生成することと、
第1モードにおいて、前記表示垂直同期信号に非同期で表示ドライバに供給されるコマンドに少なくとも部分的に基づいて前記表示素子を更新することと、
第1コマンドに応じて前記表示ドライバを前記第1モードから第2モードに切り換えることと、
前記第2モードにおいて、前記表示ドライバのGRAMに格納された第1画像データに少なくとも部分的に基づいて前記表示パネルの前記表示素子を更新することと、
前記第2モードにおいて、外部垂直同期信号に少なくとも部分的に基づいて前記表示垂直同期信号を調整することと、
前記表示垂直同期信号の前記外部垂直同期信号との同期を達成した後、前記表示ドライバを第3モードに切り換えることと、
前記第3モードにおいて、前記外部垂直同期信号と同期して前記表示パネルの前記表示素子を更新することと、
を含む
方法。
【請求項20】
前記第2モードにおいて前記表示垂直同期信号を調整することが、前記外部垂直同期信号に同期して生成され、前記エミッションパルスの周期と同じ周期を有するエミッション同期信号に少なくとも部分的に基づいている
請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示された技術は、全体として表示装置に関しており、特に、表示装置のためのモード切り換え手法に関している。
【背景技術】
【0002】
表示パネルを駆動する表示ドライバは、外部ソース(例えば、ホスト、コントローラ、プロセッサ、又は画像データを供給するように構成された他のデバイス)から画像データを受信するように構成されることがある。表示ドライバへの画像データ転送は、表示ドライバ内で生成される垂直同期信号と非同期である場合があり、同期している場合がある。表示ドライバの中には、非同期及び同期の両方の画像データ転送に対応しているものがある。表示ドライバは、非同期モードにおいて、垂直同期信号と非同期で画像データを受信し、受信した画像データに基づいて表示パネルを更新するように構成されることがある。該表示ドライバは、更に、同期モードにおいて、外部ソースから画像データと外部同期制御入力(例えば、垂直同期パケット及び外部垂直同期信号)を受信し、外部同期制御入力に基づいて垂直同期信号を生成し、生成した垂直同期信号に同期して、受信した画像データに基づき表示パネルを更新するように構成されることがある。
【発明の概要】
【0003】
本要約は、発明を実施するための形態において下記に更に説明する概念の選択を簡潔な形で紹介するために提供されている。本要約は、請求された主題の主要な特徴又は必須の特徴を特定することを意図しておらず、請求された主題の技術的範囲を限定することも意図していない。
【0004】
一以上の実施形態では、表示ドライバが提供される。表示ドライバは、グラフィックランダムアクセスメモリ(GRAM)とデータドライバと制御回路とを備えている。データドライバは、第1モードにおいて、表示ドライバ内で生成される表示垂直同期信号と非同期で表示ドライバに供給されるコマンドに少なくとも部分的に基づいて表示パネルの複数の表示素子を更新するように構成されている。データドライバは、更に、第2モードにおいて、表示垂直同期信号に同期して、GRAMに格納されている第1画像データに少なくとも部分的に基づいて表示パネルの表示素子を更新するように構成されている。データドライバは、更に、第3モードにおいて、外部垂直同期信号と同期して表示パネルの表示素子を更新するように構成されている。制御回路は、第1コマンドに応じて表示ドライバを第1モードから第2モードに切り換えるように構成されている。制御回路は、更に、第2モードにおいて、外部垂直同期信号に少なくとも部分的に基づいて表示垂直同期信号を調整するように構成されている。制御回路は、更に、表示垂直同期信号の外部垂直同期信号との同期を達成した後、表示ドライバを第3モードに切り換えるように構成されている。
【0005】
一以上の実施形態において、表示装置が提供される。表示装置は、表示パネルと表示ドライバとを備えている。表示パネルは、複数の表示素子を備えている。表示ドライバは、GRAMとデータドライバと制御回路とを備えている。データドライバは、第1モードにおいて、表示ドライバ内で生成される表示垂直同期信号と非同期で表示ドライバに供給されるコマンドに少なくとも部分的に基づいて表示素子を更新するように構成されている。データドライバは、更に、第2モードにおいて、GRAMに格納されている第1画像データに少なくとも部分的に基づいて表示パネルの表示素子を更新するように構成されている。データドライバは、更に、第3モードにおいて、外部垂直同期信号と同期して表示パネルの表示素子を更新するように構成されている。制御回路は、第1コマンドに応じて表示ドライバを第1モードから第2モードに切り換えるように構成されている。制御回路は、更に、第2モードにおいて、外部垂直同期信号に少なくとも部分的に基づいて表示垂直同期信号を調整するように構成されている。制御回路は、更に、表示垂直同期信号の外部垂直同期信号との同期を達成した後、表示ドライバを第3モードに切り換えるように構成されている。
【0006】
一以上の実施形態において、表示パネルを駆動するための方法が提供される。該方法は、表示垂直同期信号に少なくとも部分的に基づいて、表示パネルの表示素子の発光を制御するエミッションパルスを生成することを含む。該方法は、更に、第1モードにおいて、表示垂直同期信号に非同期で表示ドライバに供給されるコマンドに少なくとも部分的に基づいて表示素子を更新することを含む。該方法は、更に、第1コマンドに応じて表示ドライバを第1モードから第2モードに切り換えることを含む。該方法は、更に、第2モードにおいて、表示ドライバのGRAMに格納された第1画像データに少なくとも部分的に基づいて表示パネルの表示素子を更新することを含む。該方法は、更に、表示垂直同期信号の外部垂直同期信号との同期を達成した後、表示ドライバを第3モードに切り換えることを含む。該方法は、更に、第3モードにおいて、外部垂直同期信号と同期して表示パネルの表示素子を更新することを含む。
【0007】
実施形態の他の態様は、下記の説明と添付の特許請求の範囲から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の上記された特徴が詳細に理解可能なように、上記に簡潔に要約されている本開示のより具体的な説明が、実施形態を参照してなされることがある。実施形態のうちのいくつかは添付図面に図示されている。しかしながら、添付図面は、例示的な実施形態を図示しているにすぎず、本開示は他の同様に有効な実施形態を認めているのであるから、発明の範囲を限定していると考えるべきでないことに留意すべきである。
【0009】
図1図1は、一以上の実施形態による、表示装置の例示的な構成を図示している。
【0010】
図2A図2Aは、一以上の実施形態による、表示装置のディスプレイ輝度レベルの例示的な制御を図示している。
図2B図2Bは、一以上の実施形態による、表示装置のディスプレイ輝度レベルの例示的な制御を図示している。
【0011】
図2C図2Cは、モード切り換えによって生じる表示垂直同期信号の周期の乱れによって生じる例示的な表示画像アーティファクトを図示している。
【0012】
図3図3は、一以上の実施形態による、表示ドライバの例示的な構成を図示している。
【0013】
図4図4は、一以上の実施形態による、表示ドライバの例示的な動作を図示している。
【0014】
図5A図5Aは、一以上の実施形態による、コマンドモードにおける表示ドライバの例示的な動作を図示している。
【0015】
図5B図5Bは、一以上の実施形態による、ビデオランダムアクセスメモリ(RAM)モードにおける表示ドライバの例示的な動作を図示している。
【0016】
図5C図5Cは、一以上の実施形態による、ビデオスルーモードにおける表示ドライバの例示的な動作を図示している。
【0017】
図6A図6Aは、一以上の実施形態による、表示ドライバに画像を供給するように構成された外部ソースの例示的な動作を図示している。
【0018】
図6B図6Bは、一以上の実施形態による、モード切り換えコマンドを受信した後の表示ドライバの例示的な詳細な動作を図示している。
【0019】
図7図7は、一以上の実施形態による、内部水平同期(Hsync)信号の例示的な調整プロセスを図示している。
【0020】
図8A図8Aは、一以上の実施形態による、例示的な「ロングHディミング」プロセスを図示している。
【0021】
図8B図8Bは、一以上の実施形態による、他の例示的な「ロングHディミング」プロセスを図示している。
【0022】
図9A図9Aは、一以上の実施形態による、延長されるフレーム期間への延長量の例示的な割り当てを図示している。
図9B図9Cは、一以上の実施形態による、延長されるフレーム期間への延長量の例示的な割り当てを図示している。
図9C図9Cは、一以上の実施形態による、延長されるフレーム期間への延長量の例示的な割り当てを図示している。
【0023】
図10A図10Aは、一以上の実施形態による、例示的な「ロングVディミング」プロセスを図示している。
【0024】
図10B図10Bは、一以上の実施形態による、他の例示的な「ロングVディミング」プロセスを図示している。
【0025】
図11図11は、一以上の実施形態による、表示装置の例示的な構成を図示している。
【0026】
図12図12は、一以上の実施形態による、表示装置の例示的な動作を図示している。
【0027】
図13図13は、一以上の実施形態による、表示パネルを駆動する例示的な方法を図示している。
【0028】
理解を容易にするために、可能であれば、図面に共通の同一の要素を指し示すために同一の参照符号が用いられている。一の実施形態に開示された要素は、特に記載しなくとも他の実施形態に有益に使用され得ることが予期されている。同一の要素を互いに区別するために、参照符号に添字が付されることがある。本明細書で参照する図面は、特に言及がない限り、寸法通りに描かれていると理解されるべきではない。また、提示及び説明の明確性のために、図面は、しばしば、詳細又は構成部品が省略されて簡単化される。図面及び議論は、以下に議論する原理を説明するために役立つものであり、類似の符号は類似の要素を示している。
【発明を実施するための形態】
【0029】
下記の発明を実施するための形態は、本質的に、単に例示的なものであり、本開示及び本開示の用途及び使用法について限定する意図はない。更に、前述した背景、要約又は下記の詳細な説明において提示されている明示的な又は暗示的な理論によって拘束される意図もない。本明細書で使用される用語「結合された」は、直接に接続され、又は、一以上の介在する構成要素または回路を介して接続されることを意味している。
【0030】
表示パネルを駆動する表示ドライバは、外部エンティティ(例えば、ホスト、コントローラ、プロセッサ又は画像データを供給するように構成された他のデバイス)から画像データを受信するように構成されることがある。外部エンティティから表示ドライバへの画像データ転送は、表示ドライバ内で生成される垂直同期信号に非同期であることがあり、又は、同期していることがある。
【0031】
非同期モードでは、外部エンティティが、画像データを一以上のコマンドに格納し、表示ドライバ内で生成される垂直同期信号と非同期で、任意のタイミングで該一以上のコマンドを表示ドライバに送信することがある。この場合、表示ドライバは、該コマンドから画像データを取り出し、取り出した画像データに基づいて表示パネルを更新することがある。
【0032】
同期モードでは、外部エンティティは、外部同期パケット(例えば、垂直同期パケット及び水平同期パケット)や外部同期信号(例えば、外部垂直同期信号及び外部水平同期信号)のような外部同期制御入力と共に画像データを表示ドライバを送信することがある。この場合、表示ドライバは、外部同期制御入力に基づいて垂直同期信号を生成し、生成した垂直同期信号に同期して画像データに基づいて表示パネルを更新することがある。
【0033】
表示ドライバには、非同期及び同期の両方の画像データ転送に対応しているものがある。このような表示ドライバは、非同期モードにおいて、垂直同期信号に非同期で受信した一以上のコマンドに格納された画像データに基づいて表示パネルを更新するように構成されることがある。該表示ドライバは、更に、同期モードにおいて、外部ソースから画像データと外部同期制御入力(例えば、垂直同期パケット及び外部垂直同期信号)を受信し、外部同期制御入力に基づいて垂直同期信号を生成し、生成した垂直同期信号に同期して、受信した画像データに基づいて表示パネルを更新するように構成されることがある。
【0034】
非同期モードから同期モードへのモード切り換えは、表示ドライバ内で生成される垂直同期信号の周期を乱すことがあるため、表示画像アーティファクトを生じさせることがある。乱された垂直同期信号は、表示パネルを更新又は制御する際に不首尾なタイミング制御を生じさせることがあり、表示画像アーティファクトにつながる。例えば、表示パネルの表示素子の発光が垂直同期信号に同期して制御される実施形態では、垂直同期信号の乱れた周期は、発光制御を秩序を乱し、表示画像の輝度の不均一性を生じさせることがある。
【0035】
本開示は、モード切り換えによって生じ得る表示アーティファクトを緩和するための様々な方策を提供する。一以上の実施形態において、表示ドライバが、グラフィックランダムアクセスメモリ(GRAM)と、データドライバと、制御回路とを備えている。データドライバは、第1モードにおいて、表示ドライバ内で生成される表示垂直同期信号と非同期で表示ドライバに供給されるコマンドに少なくとも部分的に基づいて表示パネルの複数の表示素子を更新するように構成されている。データドライバは、更に、第2モードにおいて、GRAMに格納された第1画像データに少なくとも部分的に基づいて表示垂直同期信号と同期して表示パネルの表示素子を更新するように構成されている。データドライバは、更に、第3モードにおいて、外部垂直同期信号に同期して表示パネルの表示素子を更新するように構成される。制御回路は、第1コマンドに応じて第1モードから第2モードに表示ドライバを切り換えるように構成される。制御回路は、更に、第2モードにおいて、外部垂直同期信号に少なくとも部分的に基づいて表示垂直同期信号を調整するように構成される。制御回路は、更に、表示垂直同期信号の外部垂直同期信号との同期を達成した後、表示ドライバを第3モードに切り換えるように構成される。
【0036】
このような実施形態では、第2モードは、外部垂直同期信号に基づいて表示垂直同期信号を調整する間にGRAMを使用する。したがって、表示ドライバの第2モードへの切り換えは、外部垂直同期信号と表示垂直同期信号との間の同期を達成する際における柔軟性を向上することがある。一実施形態では、第2モードの使用は、表示垂直同期信号の周期性の擾乱によって生じ得る表示画像アーティファクトを緩和する。以下では、本開示の様々な実施形態の詳細な説明が与えられる。
【0037】
図1は、一以上の実施形態による表示装置1000の例示的な構成を図示している。図示された実施形態では、表示装置1000が表示パネル100と表示ドライバ200とを備えている。表示パネル100は、有機発光ダイオード(OLED)表示パネルやマイクロ発光ダイオード(μLED)表示パネルのような自発光表示パネルであってもよい。表示装置1000は、外部ソース300から受信した画像データに基づいて表示パネル100に画像を表示するように構成されている。外部ソース300の例としては、ホスト、コントローラ、プロセッサ又は画像データを供給するのに適した他のデバイスが挙げられる。
【0038】
図示された実施形態では、表示パネル100が、表示領域110と、ゲートスキャンドライバ120と、エミッションスキャンドライバ130とを備えている。表示領域110は、表示素子112と、ゲート線114と、エミッション線116と、ソース線118とを備えている。ゲート線114はゲートスキャンドライバ120に結合されており、エミッション線116はエミッションスキャンドライバ130に結合されている。ソース線118は、表示ドライバ200に結合されている。表示素子112の各行は、対応するゲート線114と対応するエミッション線116に結合されており、表示素子の各列は、対応するソース線118に結合されている。各表示素子112は、表示ドライバ200から受け取ったデータ電圧で更新又はプログラミングされ、該データ電圧に対応する輝度レベルで発光するように構成されている。表示パネル100がOLED表示パネルである実施形態では、各表示素子112が、データ電圧に従って発光するように構成されたOLED素子を備えていてもよい。一以上の実施形態では、データ電圧での表示素子112のプログラミングは、表示ドライバ200が該表示素子112に結合されたソース線118に該データ電圧を生成している間に該表示素子112に結合されたゲート線114をアサートすることによって達成される。
【0039】
ゲートスキャンドライバ120は、各「水平ライン」の表示素子112の更新又はプログラミングを制御するように構成されている。ここでいう「水平ライン」とは、同一のゲート線114及び同一のエミッション線116に結合された表示素子112の行をいう。一の実装では、ゲートスキャンドライバ120が、ゲート線114を順次にアサートして表示ドライバ200によって生成されたデータ電圧で各水平ラインの表示素子112をプログラミングすることを順次に許可するように構成される。ゲートスキャンドライバ120の動作は、表示ドライバ200から受信したゲートスキャンスタートパルス信号GSTVとゲートスキャンクロックGCKによって制御されてもよい。
【0040】
エミッションスキャンドライバ130は、エミッション線116を用いて各水平ラインの表示素子112の発光を制御するように構成されている。エミッションスキャンドライバ130は、ある水平ラインの表示素子112の発光を許可する場合に、該水平ラインの表示素子112に結合されたエミッション線116をアサートするように構成されてもよい。エミッションスキャンドライバ130は、更に、ある水平ラインの表示素子112の発光を禁止する場合に、該水平ラインの表示素子112に結合されたエミッション線116をディアサートするように構成されてもよい。エミッションスキャンドライバ130の動作は、表示ドライバ200から受信したエミッションスキャンスタートパルス信号ESTVとエミッションスキャンクロックECKによって制御されてもよい。
【0041】
表示ドライバ200は、外部ソース300から受信した画像データに少なくとも部分的に基づいて表示素子112を更新するように構成されている。一の実装では、画像データが各表示素子112の階調を含んでいる。表示ドライバ200は、各表示素子112の階調に対応するデータ電圧を生成し、生成したデータ電圧で表示素子112をソース線118を介して更新又はプログラムするように構成されてもよい。
【0042】
表示ドライバ200は、更に、ゲートスキャンスタートパルス信号GSTVとゲートスキャンクロックGCKとを用いてゲートスキャンドライバ120を制御するように構成される。ゲートスキャンドライバ120は、ゲートスキャンスタートパルス信号GSTVに応じてゲートスキャンクロックGCKに同期してゲート線114をスキャンするように構成されてもよい。
【0043】
表示ドライバ200は、更に、エミッションスキャンスタートパルス信号ESTVとエミッションスキャンクロックECKとを用いてエミッションスキャンドライバ130を制御するように構成される。エミッションスキャンドライバ130は、エミッションスキャンスタートパルス信号ESTVに応じてエミッションスキャンクロックECKに同期してエミッション線116のうちの選択されたものをアサートするように構成されてもよい。一の実装では、エミッションスキャンスタートパルス信号ESTVは、表示装置1000のディスプレイ輝度レベルを制御するエミッションパルスを伝送する。ディスプレイ輝度レベルは、表示パネル100に表示される画像の全体の輝度レベルである場合がある。エミッションスキャンスタートパルス信号ESTVのエミッションパルスに基づくディスプレイ輝度レベルの制御の詳細は、後に詳細に説明する。
【0044】
表示ドライバ200は、外部ソース300から外部同期制御入力を受信するように構成される。外部同期制御入力は、垂直同期(Vsync)パケット及び水平同期(Hsync)パケットを含むことがある。Vsyncパケットは、各フレーム期間の開始を示し、これによって各フレーム期間(又は垂直同期期間)を規定することがある。Hsyncパケットは、各ライン期間(又は水平同期期間)の開始を示し、これによってライン期間を規定することがある。他の実施形態では、外部同期制御入力は、外部垂直同期信号と外部水平同期信号とを含むことがある。表示ドライバ200は、外部同期制御入力に応じて表示垂直同期信号と表示水平同期信号とを生成し、該表示垂直同期信号及び表示水平同期信号を表示装置1000におけるタイミング制御に使用するように構成されてもよい。例えば、表示ドライバ200は、表示垂直同期信号と表示水平同期信号とに少なくとも部分的に基づいてゲートスキャンスタートパルス信号GSTVとエミッションスキャンスタートパルス信号ESTVとを生成するように構成されてもよい。
【0045】
一以上の実施形態では、表示装置1000が、2つの画像データ転送手法:コマンドモード及びビデオスルーモードに対応している。コマンドモードでは、外部ソース300は、表示パネル100の一以上の表示素子112の更新を希望するときにのみ画像データを格納する一以上のコマンドを表示ドライバ200に供給する。コマンドモードの使用は、表示装置1000の電力消費を有効に低減する。コマンドモードでは、外部ソース300は、外部同期制御入力を表示ドライバ200に供給せずに任意のタイミングで一以上のコマンドを供給する。表示ドライバ200は、外部同期制御入力を用いずに表示垂直同期信号と表示水平同期信号をそれ自身により生成する。コマンドモードは、上述された非同期モードの一種と考えることができる。
【0046】
ビデオスルーモードでは、外部ソース300が画像データを格納する映像パケットを(例えば映像データストリームの形態で)表示ドライバ200に連続的に供給し、表示ドライバ200が各フレーム期間に(又は各垂直同期期間に)画像データに基づいて表示パネル100を更新する。ビデオスルーモードでは、外部ソース300は、映像パケットと共に外部同期制御入力を供給し、表示ドライバ200は、該外部同期制御入力に基づいて表示垂直同期信号と表示水平同期信号を生成する。ビデオスルーモードは、上述の同期モードの一種と考えることができる。
【0047】
コマンドモードからビデオスルーモードへのモード切り換えは、表示垂直同期信号の周期に乱れを生じさせ得るので、該モード切り換えは表示画像アーティファクトを生じさせることがある。以下では、まず、ディスプレイ輝度制御について説明し、その後、モードスイッチングによって生じ得る表示画像アーティファクトの発生を議論する。
【0048】
図2A及び2Bは、一以上の実施形態による、エミッションスキャンスタートパルス信号ESTVによって伝送されるエミッションパルスに基づく表示装置1000のディスプレイ輝度レベルの例示的な制御を図示している。図2A及び2Bの上部分は、エミッションスキャンスタートパルス信号ESTVとエミッションスキャンクロックECKの例示的な波形を図示しており、下部分は、ある時刻(図2Aについては時刻t及びt、及び、図2Bについては時刻t及びt)において表示パネル100に表示される例示的な画像を図示している。図2A及び2Bにおいて、符号201は、表示素子112が発光しない非発光領域を示している。一の実装では、非発光領域のエミッション線116がエミッションスキャンドライバ130によってディアサートされて該エミッション線116に結合された表示素子112からの発光を禁止する。ディスプレイ輝度レベルは、表示画像における非発光領域の総面積によって制御される。
【0049】
図2A及び2Bの中央部分は、非発光領域に位置する水平ラインの例示的な経時変化を示している。垂直軸が水平ラインを表しており、水平軸が時間を表している。ハッチングされた領域202は、非発光領域に位置する水平ラインを示している。
【0050】
一以上の実施形態において、エミッションスキャンスタートパルス信号ESTVによって伝送されるエミッションパルスが、表示パネル100における非発光領域201の数と幅を制御する。各エミッションパルスは、エミッションスキャンドライバ130(図1に図示)に表示領域110の上端から非発光領域201を導入するように指示する。導入された非発光領域201の幅は、該エミッションパルスの幅に基づいている。一の実装では、エミッションスキャンドライバ130は、エミッションパルスがエミッションスキャンスタートパルス信号ESTVに現れている間に非発光領域201を導入する。導入された非発光領域201は、その後、エミッションスキャンクロックECKに同期して表示パネル100の下方にスクロール又はシフトされる。表示領域110における非発光領域201の数は、(表示Vsync信号によって規定される)一フレーム期間あたりにエミッションスキャンスタートパルス信号ESTVに現れるエミッションパルスの数によって制御され、非発光領域201の幅は、エミッションパルスの幅によって制御される。一の実装では、非発光領域201の数は、一フレーム期間あたりのエミッションパルスの数に等しく、非発光領域の幅は、エミッションパルスの幅に比例している。図2Aは、各フレーム期間にエミッションスキャンスタートパルス信号ESTVに一つのエミッションパルスが現れる場合を図示しており、図2Bは、各フレーム期間にエミッションスキャンスタートパルス信号ESTVに4つのエミッションパルスが現れる場合を図示している。ディスプレイ輝度レベルは、非発光領域の数及び/又は幅が増加するほど低い。
【0051】
図2A及び2Bに示されている)理想的な動作では、エミッションパルスが固定の周期で一定の時間間隔で現れるようにエミッションスキャンスタートパルス信号ESTVが表示Vsync信号に同期して生成される。エミッションパルスが一定の時間間隔で生成されないと、これは、非発光領域201の配置に不規則性を生じさせることがあり、表示画像アーティファクトを起こすことがある。
【0052】
(例えばコマンドモードからビデオスルーモードへの)モード切り換えは、エミッションスキャンスタートパルス信号ESTVの生成に使用される表示Vsync信号の周期を乱すことがあるので、モード切り換えは、エミッションスキャンスタートパルス信号ESTVにおけるエミッションパルスに不規則性を発生させることがある。図2Cは、モード切り換えによる表示Vsync信号の周期の乱れによって生じる例示的な表示アーティファクトを図示している。図示された動作では、表示Vsnc信号が2回目にアサートされるタイミングが、モード切り換えによって遅れている。表示Vsync信号のアサートタイミングの遅れは、エミッションパルスに不規則性を生じさせる。図示された動作では、図2Cにおいて“1”で示されたエミッションパルスのパルス幅が誤って拡大され、パルス幅が拡大されることにより、符号203によって示されている、対応する非発光領域の幅が不所望に拡大される。領域204は、増加した数の水平ラインが拡大された非発光領域203に属していることを示している。非発光領域の幅の不所望な拡大は、非発光領域の配置に不規則性を生じさせ、表示画像アーティファクトを生じさせ得る。
【0053】
図3は、一以上の実施形態による、モード切り換えによって生じ得る表示画像アーティファクトの緩和に対応した表示ドライバ200の例示的な構成を図示している。図示された実施形態では、表示ドライバ200が、インターフェース(I/F)回路205、駆動回路部210、制御回路230、輝度コントローラ250、エミッションパルスジェネレータ260及びゲートインパネル(GIP)パルスジェネレータ270を備えている。
【0054】
インターフェース回路205は、外部ソース300から画像データを受信し、受信した画像データを駆動回路部210に送るように構成されている。画像データは、図1に関連して説明されているように、コマンド又は映像パケットの形態で表示ドライバ200に転送されてもよい。インターフェース回路205は、更に、外部ソース300から様々なコマンドを受信するように構成される。外部ソース300から受信したコマンドは、モード切り換えコマンドを含むことがある。表示ドライバ200は、以下に詳細に説明するように、モード切り換えコマンドに応じて動作モードを切り換えるように構成される。
【0055】
インターフェース回路205は、更に、外部ソース300から受信した外部同期制御入力に少なくとも部分的に基づいて外部垂直同期(Vsync)信号及び外部水平同期(Hsync)信号を生成するように構成される。外部同期制御入力がVsyncパケットとHsyncパケットを含んでいる実施形態では、インターフェース回路205は、Vsyncパケットに同期して外部Vsync信号を生成し、Hsyncパケットに同期して外部Vsync信号を生成するように構成されてもよい。外部Vsync信号と外部Hsync信号は、制御回路230に供給される。他の実施形態では、外部同期制御入力が外部Vsync信号と外部Hsync信号とを含んでいてもよい。この場合、インターフェース回路205は、該外部Vsync信号と外部Hsync信号とを制御回路230に送る。
【0056】
駆動回路部210は、インターフェース回路205を介して外部ソース300から受信した画像データに少なくとも部分的に基づいて表示パネル100の表示素子112を更新又はプログラムするように構成されている。図示された実施形態では、駆動回路部210は、セレクタ212、ラインバッファ214、グラフィックランダムアクセスメモリ(GRAM)216、セレクタ218、画像処理回路220、ラインラッチ222及びデータドライバ224を備えている。セレクタ212は、外部ソース300から受信したコマンド又は映像パケットを選択的にラインバッファ214に送るように構成されている。ラインバッファ214は、表示パネル100の1水平ライン分の画像データを格納し、格納した画像データをGRAM216に送るように構成されている。GRAM216は、表示パネル100に表示されるべき1フレーム画像分の画像データを格納するように構成されている。GRAM216に格納される画像データは、ラインバッファ214から受信した画像データで逐次に更新される。セレクタ218は、表示ドライバ200の動作モードに依存してラインバッファ214の出力又はGRAM216の出力を選択的に画像処理回路220に結合するように構成されている。画像処理回路220は、ラインバッファ214又はGRAM216から受信した画像データを処理し、処理後の画像データをラインラッチ222に供給するように構成されている。ラインラッチ222は、画像処理回路220から処理後の画像データを水平ラインを単位としてラッチし、処理後の画像データをデータドライバ224に送る。データドライバ224は、処理後の画像データに少なくとも部分的に基づいて表示パネル100の表示素子112を更新又はプログラムするように構成されている。一の実装では、処理後の画像データが各表示素子112の階調を含んでいてもよく、データドライバ224が、各表示素子112の階調に対応するデータ電圧で表示素子112を更新又はプログラムするように構成されてもよい。
【0057】
制御回路230は、表示ドライバ200内のタイミング制御に使用される表示垂直同期(Vsync)信号と表示水平同期(Hsync)信号を生成するように構成されている。表示Vsync信号はフレーム期間(又は垂直同期期間)を規定し、表示Hsync信号はライン期間(又は水平同期期間)を規定する。一以上の実施形態では、制御回路230は、表示ドライバ200内に設けられた内部オシレータ(図示されない)によって生成された内部オシレータクロックOSC_CLKに基づいて内部Hsync信号を生成し、内部Hsync信号と外部Hsync信号から表示Hsync信号を選択するように構成されている。制御回路230は、更に、表示Hsync信号に基づいて内部Vsnc信号を生成し、内部Vsync信号と外部Vsync信号から表示Vsync信号を選択するように構成されている。制御回路230の構成及び動作の詳細は後述する。
【0058】
輝度コントローラ250は、表示装置1000のディスプレイ輝度レベルを制御するように構成されている。図2A及び2Bに関連して議論したように、ディスプレイ輝度レベルは、エミッションスキャンスタートパルス信号ESTVによって伝送されるエミッションパルスの幅と1フレーム期間あたり(又は1垂直同期期間あたり)のエミッションパルスの数とを用いて制御可能である。一の実装では、輝度コントローラ250は、目標のディスプレイ輝度レベルに従ってエミッションパルスの周期とエミッションパルスの幅を決定するように構成される。
【0059】
エミッションパルスジェネレータ260は、制御回路230から受信した表示Vsync信号と表示Hsync信号とを用いてエミッションパルスを伝送するエミッションスキャンスタートパルス信号ESTVを生成するように構成されている。エミッションスキャンスタートパルス信号ESTVは、輝度コントローラ250によって指示された通りの周期及びパルス幅をエミッションパルスが有するように生成される。
【0060】
GIPパルスジェネレータ270は、表示Vsync信号と表示Hsync信号とを用いてゲートスキャンスタートパルス信号GSTVを生成するように構成されている。図1に関連して説明したように、ゲートスキャンスタートパルス信号GSTVは、ゲートスキャンドライバ120を制御するために使用される。
【0061】
以下では、制御回路230の詳細について説明する。図示された実施形態では、制御回路230が、内部Hsyncジェネレータ232、セレクタ234、内部Vsyncジェネレータ236、セレクタ238及び表示モードコントローラ240を備えている。内部Hsyncジェネレータ232は、表示ドライバ200内に設けられた内部オシレータ(図示されない)によって生成された内部オシレータクロックOSC_CLKを用いて内部Hsync信号を生成するように構成されている。一の実装では、内部Hsync信号が内部オシレータクロックOSC_CLKをカウントすることによって生成されてもよい。セレクタ234は、内部Hsync信号と外部Hsync信号とから表示Hsync信号を選択するように構成されている。表示Hsync信号の選択は、表示モードコントローラ240から受信したHsyncモード信号に基づく。内部Vsyncジェネレータ236は、表示Hsync信号を用いて内部Vsync信号を生成するように構成されている。一の実装では、内部Vsync信号が表示Hsync信号をカウントすることによって生成されてもよい。セレクタ238は、内部Vsync信号と外部Vsync信号とから表示Vsync信号を選択するように構成されている。表示Vsync信号の選択は、表示モードコントローラ240から受信したVsyncモード信号に基づいている。
【0062】
図示された実施形態では、制御回路230が、更に、エミッション同期(EMsync)ジェネレータ242、遅延測定回路244、ロングHディミング回路246、外部1H測定回路247及びロングVディミング回路248とを備えている。エミッション同期(EMsync)ジェネレータ242、遅延測定回路244、ロングHディミング回路246、外部1H測定回路247及びロングVディミング回路248は、共同で、内部Hsyncジェネレータ232と内部Vsyncジェネレータ236を制御して内部Hsync信号と内部Vsync信号を調整する(そして、これによって表示Hsync信号と表示Vsync信号とを調整する)ように構成されている。
【0063】
EMsyncジェネレータ242は、外部Vsync信号と外部Hsync信号とを用いてエミッション同期信号EMsyncを生成するように構成されている。一の実装では、EMsyncジェネレータ242は、エミッション同期信号が外部垂直同期信号に同期し、かつ、輝度コントローラ250によって決定されるエミッションパルスの周期と同一の周期を有するようにエミッション同期信号EMsyncを生成するように構成される。
【0064】
遅延測定回路244は、表示Vsync信号のアサートとエミッション同期信号のアサートの間の遅延を測定するように構成されている。いくつかの実施形態では、遅延測定回路244が、表示Vsync信号のアサートからエミッション同期信号の次のアサートまでの遅延を測定するように構成される。他の実施形態では、遅延測定回路244は、エミッション同期信号のアサートから表示Vsync信号の次のアサートまでの遅延を測定するように構成される。
【0065】
ロングHディミング回路246は、遅延測定回路244によって測定された遅延に基づいて「ロングHディミング」を行うように構成される。ここでいう「ロングHディミング」とは、内部Hsync信号を調整する(そしてこれによって表示Hsync信号を調整する)ことによって表示Vsync信号をエミッション同期信号EMsyncに同期させるプロセスである。表示Vsync信号の2つの連続するアサートの時間間隔は、該2つの連続するアサートによって規定されるフレーム期間(又は垂直同期期間)の長さに対応する一方で、フレーム期間は、複数のライン期間(又は水平同期期間)を含んでいる。表示Hsync信号の周期はライン期間(又は水平同期期間)の長さに対応しているので、フレーム期間の長さは表示Hsync信号を調整することによって調整可能である。一の実装では、「ロングHディミング」は、表示Hsync信号を調整することによって所定数のフレーム期間を延長して表示Vsync信号を同期信号EMsyncに同期させる。
【0066】
外部1H測定回路247は、インターフェース回路205から受信した外部Hsync信号の周期(又は、外部Hsync信号の連続する2つのアサートの間の時間間隔)を測定するように構成されている。内部Hsyncジェネレータ232は、測定された外部Hsync信号の周期に基づいて内部Hsync信号が外部Hsync信号と同一の周期を有するように内部Hsync信号を調整するように構成されている。
【0067】
ロングVディミング回路248は、外部Vsync信号と内部Vsync信号とに基づいて「ロングVディミング」を行うように構成されている。「ロングVディミング」とは、内部Vsync信号を調整する(そして、これによって表示Vsync信号を調整する)ことによって表示Vsync信号を外部Vsync信号に同期させるためのプロセスである。表示Vsync信号の外部Vsync信号との同期は、一以上のフレーム期間をエミッションパルスの周期を単位として延長することによって達成される。
【0068】
図4は、一以上の実施形態による、コマンドモードからビデオスルーモードへのモード切り換え時の、図3の表示ドライバ200の例示的な全体動作を図示している。図示された実施形態では、表示ドライバ200が初期的にコマンドモードにある。コマンドモードでは、図5Aに図示されているように、画像データを伝送する一以上のコマンドが、外部ソース300から表示ドライバ200に転送される。コマンドモードでは外部同期制御入力(例えば、Vsyncパケット及びHsyncパケット)は表示ドライバ200に供給されず、表示ドライバ200が、外部同期制御入力を用いずに(例えば、表示ドライバ200内で生成されたオシレータクロックOSC_CLKを用いて)表示Vsync信号と表示Hsync信号を生成することに留意されたい。コマンドモードでは、内部Vsync信号と内部Hsync信号とが、それぞれ、表示Vsync信号と表示Hsync信号として選択される。受信されたコマンドはセレクタ212とラインバッファ214とを介してGRAM216に送られ、GRAM216は、コマンドによって転送された画像データを格納する。GRAM216に格納された画像データはセレクタ218を介して画像処理回路220に送られ、画像処理回路220によって処理される。処理後の画像データはラインラッチ222を介してデータドライバ224に送られ、表示パネル100の表示素子112は、処理後の画像データに基づいてデータドライバ224によって更新(又はプログラム)される。
【0069】
図4に戻り、ステップ1では、外部ソース300が、表示ドライバ200にビデオスルーモードに入るように指示するモード切り換えコマンドを送る。外部ソース300は、その後、(図6Aにも図示される)表示ドライバ200に映像パケットと外部同期制御入力を供給し始める。映像パケットは、各フレーム期間の画像データを伝送し、表示ドライバ200は、映像パケットによって伝送された画像データに基づいて各フレーム期間に表示パネル100の表示素子112を更新する。外部同期制御入力は、図3に関連して議論したように、VsyncパケットとHsyncパケットとを含むことがある。
【0070】
図4に図示されているように、表示ドライバ200は、モード切り換えコマンドの受信に応じて、ビデオスルーモードに入る前に「ビデオRAMモード」に入るように構成されている。「ビデオRAMモード」では、表示ドライバ200は、(Vsyncパケット及び/又はHsyncパケットを含むことがある)外部同期制御入力に基づいて生成された外部Vsync信号に表示Vsync信号を同期させるために表示Vsync信号を調整する間、画像データをデータドライバ224に供給するためにGRAM216を使用する。表示ドライバ200は、更に、表示Vsync信号の外部Vsync信号への同期を達成するとビデオスルーモードに入るように構成されている。
【0071】
図5Bは、一以上の実施形態による、ビデオRAMモードにおける表示ドライバ200の例示的な動作を図示している。ビデオRAMモードでは、表示ドライバ200は、外部ソース300から映像パケットを受信する。映像パケットは、セレクタ212及びラインバッファ214を介してGRAM216に送られ、GRAM216は、映像パケットによって伝送された画像データを格納する。GRAM216に格納された画像データは、セレクタ218を介して画像処理回路220に送られ、画像処理回路220によって処理される。処理後の画像データはラインラッチ222を介してデータドライバ224に送られ、表示パネル100の表示素子112は、処理後の画像データに基づいてデータドライバ224によって更新(又はプログラム)される。
【0072】
図4に戻り、一以上の実施形態では、ビデオRAMモードにおける表示Vsync信号の調整は、以下に議論するようにステップ2、3及び4を含んでいる。ステップ2では、表示Vsync信号のアサートとエミッション同期信号EMsyncのアサートの間の遅延が(例えば、図3に図示された遅延測定回路244によって)測定される。図4(及び他の図)において、表示Vsync信号と表示Hsync信号とは、ローレベルにプルダウンされたときにアサートされているとして図示されている一方で、エミッション同期信号EMsyncは、ハイレベルにプルアップされたときにアサートされているとして図示されていることに留意されたい。図3に関連して議論したように、エミッション同期信号EMsyncは、外部Vsync信号に同期しており、かつ、エミッションスキャンスタートパルス信号ESTVによって伝送されるエミッションパルスの周期(図4では、EM_PERによって示されている)と同じ周期を有している。図示された実施形態では、表示Vsync信号のアサートからエミッション同期信号EMsyncの次のアサートまでの遅延が測定される。
【0073】
ステップ3では、ステップ2で測定された遅延を補償するように「ロングHディミング」プロセスが行われる。図3に関連して議論したように、「ロングHディミング」プロセスは、内部Hsync信号を調整する(そして、これにより表示Hsync信号を調整する)ことによって表示Vsync信号をエミッション同期信号EMsyncに同期させる。「ロングHディミング」プロセスの間、内部Vsync信号及び内部Hsync信号が、それぞれ、表示Vsync信号及び表示Hsync信号として選択されることに留意されたい。一の実装では、ロングHディミングは、内部Hsync信号の周波数を低減する(又は、内部Hsync信号によって規定されるライン期間の長さを増大する)ことによって一以上のフレーム期間を延長する。2以上のフレーム期間がロングHディミングによって延長される実施形態では、延長されるフレーム期間に割り当てられる延長量が、ステップ2で測定された遅延に基づいて決定される。一の実装では、延長量の和が、表示Vsync信号のアサートからエミッション同期信号EMsyncの次のアサートまでの遅延と同一である。「ロングHディミング」が所望の通りに完了すると、表示Vsync信号と外部Vsync信号との間のタイミングスキューは、エミッションパルスの一周期又はエミッションパルスの周期の倍数と同じになる。
【0074】
ステップ4では、「ロングVディミング」プロセスが行われる。図3に関連して議論したように、「ロングVディミング」プロセスは、内部Vsync信号を調整して一以上のフレーム期間をエミッションパルスの周期を単位として延長することによって表示Vsnc信号を外部Vsync信号に同期させる。「ロングVディミング」プロセスでは、内部Vsync信号が表示Vsync信号として選択される一方で外部Hsync信号が表示Hsync信号として選択されることに留意されたい。いくつかの実施形態では、一以上のフレーム期間の垂直フロントポーチ(VFP)期間が「ロングVディミング」プロセスの間、延長される。図4では、延長されたフレーム期間の垂直フロントポーチ期間の延長された部分が“VFP_EXT”によって示されている。
【0075】
ステップ4に続くステップ5では、表示ドライバ200がビデオスルーモードに入り、モード切り換えを完了する。ビデオスルーモードでは、外部Vsync信号が表示Vsync信号として選択され、エミッションパルスを伝送するエミッションスキャンスタートパルス信号ESTVが外部Vsync信号に同期して生成される。
【0076】
図5Cは、一以上の実施形態による、ビデオスルーモードにおける表示ドライバ200の例示的な動作を図示している。ビデオスルーモードでは、映像パケットで伝送された画像データがGRAM216をバイパスしてデータドライバ224に転送され、電力消費を低減するためにGRAM216が非活性化される。より具体的には、外部ソース300から受信した映像パケットがセレクタ212、ラインバッファ214及びセレクタ218を介して画像処理回路220に送られる。画像処理回路220は、映像パケットで伝送された画像データを処理する。処理後の画像データはラインラッチ222を介してデータドライバ224に送られ、表示パネル100の表示素子112は、処理後の画像データに基づいてデータドライバ224によって更新(又はプログラム)される。
【0077】
図6Bは、一以上の実施形態による、モード切り換えコマンドを受信した後の表示ドライバ200の詳細な例示的な動作を図示している。図示された実施形態では、表示ドライバ200が、外部同期制御入力(例えば、Vsyncパケット及びHsyncパケット)に応じて外部Vsync信号及び外部Hsync信号の生成を開始し、更に、エミッション同期信号EMsyncの生成を開始する。表示ドライバ200が図3に図示されるように構成される実施形態では、外部Vsync信号と外部Hsync信号とがインターフェース回路205によって生成され、エミッション同期信号EMsyncがEMsyncジェネレータ242によって生成される。しかしながら、モード切り換えコマンドの受信の直後では、表示ドライバ200が、依然として内部Vsync信号を表示Vsync信号として選択し、内部Hsync信号を表示Hsync信号として選択することに留意されたい。
【0078】
表示ドライバ200は、更に、内部Hsync信号が外部Hsync信号と同じ周期を有するように内部Hsync信号を調整する。図7は、一以上の実施形態による、内部Hsync信号の例示的な調整プロセスを図示している。内部Hsync信号の調節は、外部Hsync信号の周期(図7において「外部1H」として示されている)を測定することで開始される。表示ドライバ200が図3に図示されるように構成される実施形態では、外部1H測定回路247が外部Hsync信号の周期を測定する。
【0079】
その後、内部Hsync信号が、外部Hsync信号の測定された周期に基づいて、外部Hsync信号と同一の周期を有するように調整される。表示ドライバ200が図3に図示されるように構成される実施形態では、内部Hsyncジェネレータ232が外部Hsync信号の測定された周期に基づいて内部Hsync信号を調整する。一の実装では、内部Hsync信号の周期が、「ディミング」手法で調整される。この「ディミング」手法では、内部Hsync信号の周期が外部Hsync信号の周期に徐々に変更される。この「ディミング」手法は、内部Hsync信号の周期の急変を避け、内部Hsync信号の変化によって生じ得る表示画像アーティファクトを緩和する。
【0080】
図6Bに戻り、内部Hsync信号の調整が完了した後、図4に関連して議論したように、表示Vsync信号のアサートとエミッション同期信号EMsyncのアサートの間の遅延が測定される。図示された実施形態では、表示Vsync信号のアサートからエミッション同期信号EMsyncの次のアサートまでの遅延が測定される。
【0081】
その後、「ロングHディミング」プロセスが行われ、この段階において表示Hsync信号及び表示Vsync信号を生成するために使用されている内部Hsync信号を調整することにより、表示Vsync信号をエミッション同期信号EMsyncに同期させる。図4に関連して議論したように、「ロングHディミング」プロセスは、表示Vsync信号のアサートとエミッション同期信号EMsyncのアサートの間の遅延に基づいている。一以上の実施形態では、「ロングHディミング」は、内部Hsync信号の周期(及び表示Hsycn信号の周期)を一時的に増大することによって一以上のフレーム期間を延長することによって行われる。
【0082】
いくつかの実施形態では、表示Vsync信号のエミッション同期信号EMsyncとの同期を達成するために、「ロングHディミング」プロセスの間に2以上のフレーム期間が延長される。このような実施形態では、該2以上のフレーム期間の延長量が、表示Vsync信号のアサートとエミッション同期信号EMsyncの次のアサートの間の遅延に基づいて決定される。延長量とは、対応するフレーム期間が延長される時間の量である。一の実装では、「ロングHディミング」プロセスが、延長された2以上のフレーム期間の延長量の和が表示Vsync信号のアサートとエミッション同期信号EMsyncの次のアサートとの間の遅延に等しくなるように当該延長されたフレーム期間への延長量を割り当てることを含んでいる。フレーム期間に割り当てられた延長量は、割り当て延長量ということがある。
【0083】
図8Aは、一以上の実施形態による、例示的な「ロングHディミング」プロセスを図示している。図示された実施形態では、表示Vsync信号のアサートとエミッション同期信号EMsyncの次のアサートの間の遅延の測定の後で4つのフレーム期間が延長されている。図8Aにおいて、“Tbase”はフレーム期間の公称の長さを示しており、“T”は、表示Vsync信号のアサートとエミッション同期信号EMsyncの次のアサートの間の遅延を示している。図示された実施形態では、フレーム期間の公称の長さ“Tbase”、遅延“T”及び延長されるフレーム期間に割り当てられた延長量が、それぞれ、表記“[clk]”で示されているように、それに含まれるクロックの数として測定されている。例えば、フレーム期間の公称の長さは、図8AにおいてTbase [clk]として示されるように、Tbase個のクロックとして測定されている。
【0084】
図9Aは、一以上の実施形態による、該4つの延長されるフレーム期間への延長量の例示的な割り当てを図示している。延長量は、フレーム期間の長さが最初に段階的に増大し、その後、段階的に減少するように該4つの延長されるフレーム期間に割り当てられる。より具体的には、該4つの延長されるフレーム期間のうちの2番目のフレーム期間に割り当てられる延長量が、該4つの延長されるフレーム期間のうちの最初のフレーム期間に割り当てられる延長量よりも長く、該4つの延長されるフレーム期間のうちの3番目のフレーム期間に割り当てられる延長量が、該4つの延長されるフレーム期間のうちの2番目のフレーム期間に割り当てられる延長量よりも短い。図示された実施形態では、該4つの延長されるフレーム期間のうちの最初のフレーム期間に割り当てられる延長量が、T×(1/4)(より厳密には、T×(1/4)の整数部分)個のクロックであり、2番目のフレーム期間に割り当てられる延長量が、T×(2/4)個のクロックであり、3番目のフレーム期間に割り当てられる延長量が、T×(1/4)個のクロックである。該4つの延長されるフレーム期間のうちの4番目のフレーム期間に割り当てられる延長量は、Tを4で割った余りである。フレーム期間の長さが最初に段階的に増加し、その後、段階的に減少する延長量割り当ては、2つの連続するフレーム期間の間のフレーム期間の長さの変化を抑制し、これにより、「ロングHディミング」プロセスの間における表示Hsync信号の周期の変化を低減する。表示Hsync信号の周期の変化の低減は、表示Hsync信号の周期の変化によって生じ得る表示画像アーティファクトを緩和することがある。
【0085】
「ロングHディミング」プロセスの間の延長されるフレーム期間の数は、4つに限定されず、様々に変更され得る。図8Bは、一以上の実施形態による、他の例示的な「ロングHディミング」プロセスを図示している。図示された実施形態では、表示Vsync信号のアサートとエミッション同期信号EMsyncの次のアサートの間の遅延の測定の後、6つのフレーム期間が延長される。図9Bは、一以上の実施形態による、該6つの延長されるフレーム期間への延長量の例示的な割り当てを図示している。延長量は、図9Aの場合と同様に、フレーム期間の長さが最初に段階的に増大し、その後、段階的に減少するように該6つの延長されるフレーム期間に割り当てられる。より具体的には、該6つの延長されるフレーム期間の2番目、3番目及び4番目のフレーム期間に割り当てられる延長量は、該6つの延長されるフレーム期間の最初のフレーム期間よりも長く、該6つの延長されるフレーム期間の5番目のフレーム期間に割り当てられる延長量は、該6つの延長されるフレーム期間の2番目、3番目及び4番目のフレーム期間に割り当てられる延長量よりも短い。図示された実施形態では、該6つの延長されるフレーム期間の最初のフレーム期間に割り当てられる延長量はT×(1/8)(より厳密には、T×(1/8)の整数部分)クロックであり、2番目、3番目及び4番目のフレーム期間に割り当てられる延長量はT×(2/8)クロックであり、5番目のフレーム期間に割り当てられる延長量はT×(1/8)クロックである。該6つの延長されるフレーム期間のうちの6番目のフレーム期間に割り当てられる延長量は、Tを8で割った余りである。更に、図9Cは、延長されるフレーム期間の数が8である実施形態における延長量の例示的な割り当てを図示している。図9Cに図示されている実施形態においても、延長量が、フレーム期間の長さが最初に段階的に増大し、その後、段階的に減少するように該8つの延長されるフレーム期間に割り当てられる。
【0086】
図6Bに戻り、「ロングHディミング」プロセスの後、この段階において表示Vsync信号の生成に用いられている内部Vsync信号を調節することによって表示Vsync信号を外部Vsync信号に同期する「ロングVディミング」プロセスが行われる。「ロングVディミング」プロセスへの移行時に、表示Hsync信号が内部Hsync信号から外部Hsync信号に切り替えられることに留意されたい。図3に関連して議論したように、「ロングVディミング」プロセスは、内部Vsync信号を調整して一以上のフレーム期間をエミッションパルスの周期を単位として延長することにより表示Vsync信号を外部Vsync信号に同期させる。いくつかの実施形態では、該一以上のフレーム期間の垂直フロントポーチ(VFP)期間が「ロングVディミング」プロセスの間、延長される。図6Bでは、延長されたフレーム期間の垂直フロントポーチ期間の延長された部分が“VFP_EXT”によって示されている。
【0087】
図10Aは、一以上の実施形態による、例示的な「ロングVディミング」プロセスを図示している。「ロングHディミング」プロセスが所望の通りに完了した後では、表示Vsync信号と外部Vsync信号との間のタイミングスキューは、エミッションパルスの周期又はエミッションパルスの周期の倍数と同一である。従って、一以上のフレーム期間をエミッションパルスの周期を単位として延長することで表示Vsync信号を外部Vsync信号に同期させることができる。図示された実施形態では、表示Vsync信号と外部Vsync信号との間のタイミングスキューは、エミッションパルスの周期の2倍である。
【0088】
一以上の実施形態において、「ロングVディミング」プロセスは、表示Vsync信号と外部Vsync信号との間のタイミングスキューを決定することで開始される。一の実装では、表示Vsync信号と外部Vsync信号との間のタイミングスキューが、エミッション同期信号EMsyncのアサートをカウントするように構成されたEMsyncカウンタのカウント値と、エミッションスキャンスタートパルス信号ESTVによって伝送されるエミッションパルスをカウントするように構成されたエミッションカウンタのカウント値とに基づいて決定されてもよい。EMsyncカウンタは、(図3に図示されている)EMsyncジェネレータ242に設けられ、外部Vsync信号のアサートでリセットされ、その後、エミッション同期信号EMsyncの各アサートでカウントアップするように構成されてもよい。エミッションカウンタは、(図3に図示されている)エミッションパルスジェネレータ260に設けられ、外部Vsync信号のアサートでリセットされ、その後、エミッションスキャンスタートパルス信号ESTVにおける各エミッションパルスの生成でカウントアップするように構成されてもよい。一の実装では、表示Vsync信号と外部Vsync信号との間のタイミングスキューは、EMsyncカウンタのカウント値とエミッションカウンタのカウント値との差として決定される。
【0089】
「ロングVディミング」プロセスは、一以上のフレーム期間を延長して表示Vsync信号と外部Vsync信号との間のタイミングスキューを補償することによって「ロングVディミング」において表示Vsync信号の外部Vsync信号との同期を達成する。タイミングスキューがエミッションパルスの周期のN倍と決定されたとき、一以上のフレーム期間が、合計の延長量がエミッションパルスの周期のN倍であるように延長される。図10Aに図示されている実施形態では、タイミングスキューがエミッションパルスの周期の2倍と決定され、一のフレーム期間の垂直フロントポーチ(VFP)期間がエミッションパルスの周期の2倍だけ延長される。図10Aにおいて、VFP期間の延長された部分が、“VFP_EXT”として示されている。
【0090】
図10Bは、一以上の実施形態による、他の例示的な「ロングVディミング」プロセスを図示している。図示された実施形態でも、表示Vsync信号と外部Vsync信号との間のタイミングスキューがエミッションパルスの周期の2倍と決定される一方で、2つのフレーム期間が、それぞれ、エミッションパルスの周期だけ延長される。「ロングVディミング」プロセスの間に複数のフレーム期間を延長してタイミングスキューを補償することは、フレーム期間の長さの変化を抑制し、フレーム期間の長さの変化によって生じ得る表示画像アーティファクトを緩和する。
【0091】
図11は、他の実施形態による、表示装置2000の例示的な構成を図示している。図示された実施形態では、表示装置2000が2つの表示パネル100A及び100Bと、2つの表示ドライバ200A及び200Bを備えている。表示装置2000は、表示パネル100A及び100Bがヒンジ140で結合されて折り畳み可能に構成されている。表示パネル100A及び100Bは、それぞれが、図1の表示パネル100と同様に構成されてもよい。図11では、簡潔さのためにエミッションスキャンドライバ130A及び130Bのみが図示されている。表示ドライバ200Aは、表示パネル100Aを駆動するように構成され、表示ドライバ200Bは表示パネル100Bを駆動するように構成されている。表示ドライバ200A及び200Bは、表示ドライバ200Aが表示Vsync信号とエミッション同期信号EMsyncを表示ドライバ200Bに供給することによって表示ドライバ200Bの動作タイミングを制御するように構成されることを除き、図3に図示されている表示ドライバ200と同様に構成される。表示ドライバ200Bは、表示ドライバ200Aから受信した表示Vsync信号を外部Vsync信号として使用する。表示ドライバ200Aは、表示ドライバ200Bを制御するように構成されるので、以下において「マスタードライバ」ともいうことがあり、表示ドライバ200Bは、以下において「スレーブドライバ」ともいうことがある。
【0092】
一以上の実施形態では、表示装置2000は、2つのモード:個別モードと2パネル同期モードを有している。個別モードでは、表示ドライバ200A及び200Bとが、互いに関係していない独立の画像を表示パネル100A及び100Bに表示するように個別に動作する。2パネル同期モードでは、マスタードライバとして動作する表示ドライバ200Aが、スレーブドライバとして動作する表示ドライバ200Bに表示Vsync信号及びエミッション同期信号EMsyncを供給する。表示ドライバ200Bは、表示ドライバ200Aから受信した表示Vsync信号及びエミッション同期信号EMsyncを外部同期制御入力として使用し、表示ドライバ200Aから受信した表示Vsync信号及びエミッション同期信号EMsyncに同期して動作して表示パネル100A及び100Bに同期した画像を表示する。個別モードにおいて、表示ドライバ200Aにおいて生成される表示Vsync信号は表示ドライバ200Bにおいて生成される表示Vsync信号と非同期であり得るので、個別モードから2パネル同期モードへのモード切り換えは、表示ドライバ200Bにおける表示Vsync信号の周期を乱すことがあるので、該モード切り換えは表示画像アーティファクトを生じさせることがある。以下では、個別モードから2パネル同期モードへのモード切り換えによって生じ得る表示画像アーティファクトを緩和する実施形態を説明する。
【0093】
図12は、一以上の実施形態による、個別モードから2パネル同期モードへのモード切り換えにおける図11の表示装置2000の例示的な動作を図示している。図示された実施形態では、表示装置2000が、初期的に、表示ドライバ200A及び200Bが個別に動作する個別モードにある。表示ドライバ200A及び200Bは、外部ソースから画像データを格納するコマンドを個別に受信し、受信したコマンドに格納されている画像データに基づいて表示パネル100A及び100Bを更新する。
【0094】
ステップ1では、外部ソース(例えば、ホスト、コントローラ、プロセッサ又はコマンドを供給するように構成された他のデバイス)が表示ドライバ200A及び200Bにモード切り換えコマンドを送信して表示ドライバ200A及び200Bに2パネル同期モードに入るように指示する。(スレーブドライバとして機能する)表示ドライバ200Bは、モード切り換えコマンドの受信に応じて2パネル同期モードに入る前に「遷移モード」に入るように構成されている。「遷移モード」の間、表示ドライバ200Bは、表示ドライバ200Bによって生成される表示Vsync信号が表示ドライバ200Aから受信した表示Vsync信号と同期するように、いずれも表示ドライバ200Aから受信した表示Vsync信号及びエミッション同期信号EMsyncに基づいて、表示ドライバ200Bによって生成される表示Vsync信号を調整する。
【0095】
表示ドライバ200Bにおける表示Vsync信号の調整は、以下に議論するようにステップ2、3及び4を含んでいる。ステップ2では、表示ドライバ200Bは、表示ドライバ200Bによって生成される表示Vsync信号のアサートと表示ドライバ200Aから受信したエミッション同期信号EMsyncのアサートとの間の遅延を測定する。図示された実施形態では、表示ドライバ200Bは、表示ドライバ200Bによって生成される表示Vsync信号のアサートからエミッション同期信号EMsyncの次のアサートまでの遅延を測定する。
【0096】
ステップ3では、表示ドライバ200Bが、ステップ2で測定された遅延を補償するために「ロングHディミング」プロセスを実行する。該「ロングHディミング」プロセスは、表示ドライバ200Bによって生成される内部Hsync信号(及び表示Hsync信号)を調整することにより表示ドライバ200Bによって生成される表示Vsync信号を表示ドライバ200Aから受け取ったエミッション同期信号EMsyncに同期させる。一の実装では、表示ドライバ200Bは、ロングHディミングプロセスの間、表示ドライバ200Bによって生成される内部Hsync信号の周波数を減少させる(又は、内部Hsync信号によって規定されるライン期間の長さを増大させる)ことによって一以上のフレーム期間を延長する。2以上のフレーム期間がロングHディミングによって延長される実施形態では、延長されるフレーム期間に割り当てられる延長量が、ステップ2で測定された遅延に基づいている。一の実装では、延長量の和は、表示ドライバ200Bによって生成される表示Vsync信号のアサートから表示ドライバ200Aから受信したエミッション同期信号EMsyncの次のアサートまでの遅延に等しい。「ロングHディミング」が所望の通りに完了すると、表示ドライバ200Bによって生成される表示Vsync信号と表示ドライバ200Aから受信した表示Vsync信号との間のタイミングスキューは、エミッションパルスの周期又はエミッションパルスの周期の倍数と同一になる。
【0097】
ステップ4では、表示ドライバ200Bが「ロングVディミング」プロセスを行う。「ロングVディミング」プロセスは、表示ドライバ200Bによって生成される内部Vsync信号を調整して一以上のフレーム期間をエミッションパルスの周期を単位として延長することにより、表示ドライバ200Bによって生成される表示Vsync信号を表示ドライバ200Aから受信した外部Vsync信号に同期する。いくつかの実施形態では、表示ドライバ200Bは、「ロングVディミング」プロセスの間に一以上のフレーム期間の垂直フロントポーチ(VFP)期間を延長する。図12においては、延長されたフレーム期間の垂直フロントポーチ期間の延長された部分が“VFP_EXT”として示されている。
【0098】
ステップ5では、表示ドライバ200Bが2パネル同期モードに入り、モード遷移を完了する。2パネル同期モードでは、表示ドライバ200Bは、表示ドライバ200Aから受信した表示Vsync信号に同期して表示パネル100Bを更新する。
【0099】
図13の方法1300は、一以上の実施形態による、表示パネル(例えば、図1及び11の表示パネル100、100A及び100B)を駆動するための例示的なステップを図示している。図13に図示されているステップの一以上が省略され、繰り返され、及び/又は、異なる順序で実行され得ることに留意されたい。更に、2以上のステップが同時に実行され得ることに留意されたい。
【0100】
方法1300は、ステップ1302で、表示垂直同期(Vsync)信号に少なくとも部分的に基づいて表示パネル(例えば、図1に図示された表示パネル100)の表示素子の発光を制御するエミッションパルスを生成することを含んでいる。方法1300は、更に、ステップ1304で、第1モード(例えば、図4及び6Bに図示されているコマンドモード及び図12に図示されている個別モード)において、表示ドライバ(例えば、図1に図示されている表示ドライバ200及び図11に図示されている表示ドライバ200B)に表示垂直同期信号と非同期で供給されるコマンドに少なくとも部分的に基づいて、表示素子を更新することを含んでいる。方法1300は、更に、ステップ1306で、第1コマンド(例えば、図4、6A、6B及び12に図示されているモード切り換えコマンド)に応じて表示ドライバを第1モードから第2モード(例えば、図4及び6Bに図示されているコマンドモード及び図12に図示されている個別モード)に切り換えることを含んでいる。方法1300は、更に、ステップ1308で、第2モードにおいて表示ドライバのGRAM(例えば、図3に図示されているGRAM216)に格納されている第1画像データに少なくとも部分的に基づいて表示パネルの表示素子を更新することを含んでいる。方法1300は、更に、ステップ1310で、第2モードにおいて外部垂直同期信号に少なくとも部分的に基づいて表示垂直同期信号を調整することを含んでいる。方法1300は、更に、ステップ1312で、表示垂直同期信号の外部垂直同期信号との同期を達成した後、表示ドライバを第3モード(例えば、図4及び6Bに図示されているビデオスルーモード及び図12に図示されている2パネル同期モード)に切り換えることを含んでいる。方法1300は、更に、ステップ1314で、第3モードにおいて外部垂直同期信号に同期して表示パネルの表示素子を更新することを含んでいる。
【0101】
多くの実施形態を説明したが、本開示に利益がある当業者は、技術的範囲を逸脱しない他の実施形態を考案可能であると評価するであろう。従って、本発明の技術的範囲は、添付のクレームのみによってのみ限定されるべきである。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図11
図12
図13
【外国語明細書】