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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023143789
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】放射能測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01T 1/17 20060101AFI20230928BHJP
【FI】
G01T1/17 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023039274
(22)【出願日】2023-03-14
(31)【優先権主張番号】P 2022050548
(32)【優先日】2022-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】710002462
【氏名又は名称】セイコー・イージーアンドジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】板津 英輔
【テーマコード(参考)】
2G188
【Fターム(参考)】
2G188AA23
2G188BB03
2G188BB04
2G188CC28
2G188DD30
2G188EE01
2G188EE06
2G188FF07
2G188FF30
(57)【要約】
【課題】複数種類の放射能標準体積線源を用いて放射線検出器の検出効率を校正するための校正データを算出すること。
【解決手段】放射能測定装置は、試料から放出される放射線を検出する放射線検出器と、放射線検出器の検出効率を校正するための校正データを算出する処理部と、を備え、処理部は、第1の放射能標準体積線源を用いて得られた放射線検出器の第1の検出効率データに対して、第1の放射能標準体積線源とは異なる第2の放射能標準体積線源を用いて得られた放射線検出器の第2の検出効率データに含まれる効率点を追加し、効率点が追加された第1の検出効率データを用いて校正データを算出する演算部を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料から放出される放射線を検出する放射線検出器と、
前記放射線検出器の検出効率を校正するための校正データを算出する処理部と、を備え、
前記処理部は、
第1の放射能標準体積線源を用いて得られた前記放射線検出器の第1の検出効率データに対して、前記第1の放射能標準体積線源とは異なる第2の放射能標準体積線源を用いて得られた前記放射線検出器の第2の検出効率データに含まれる効率点を追加し、前記効率点が追加された前記第1の検出効率データを用いて前記校正データを算出する演算部、
を備える放射能測定装置。
【請求項2】
前記演算部は、前記第1の検出効率データにおける第1の媒質を示す第1の媒質情報及び前記第2の放射能標準体積線源における第2の媒質を示す第2の媒質情報に基づいて、前記第2の検出効率データに対して、前記第1の媒質に合わせる自己吸収の補正を行う、
請求項1に記載の放射能測定装置。
【請求項3】
前記媒質情報は、前記媒質の密度を示す情報である、
請求項2に記載の放射能測定装置。
【請求項4】
前記第1の検出効率データは、前記第1の放射能標準体積線源の柱状形状の第1の高さ別のデータであり、
前記第2の検出効率データは、前記第2の放射能標準体積線源の柱状形状の第2の高さ別のデータであり、
前記演算部は、前記第2の検出効率データに基づいて前記第1の高さ別の第3の検出効率データを算出し、前記第1の検出効率データに対して前記第1の高さ別に前記第3の検出効率データに含まれる効率点を追加する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の放射能測定装置。
【請求項5】
試料から放出される放射線の透過を防ぐ遮蔽体と、
試料を自動交換するサンプルチェンジャーと、
をさらに備える請求項1から4のいずれか1項に記載の放射能測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射能測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、放射線検出器のガンマ線(γ線)に対する全吸収ピーク効率を算出する効率校正方法が知られている(例えば、特許文献1、2、非特許文献1参照)。効率校正方法においては、一般に、放射能標準体積線源を用いて得られた、γ線の全吸収ピーク効率とγ線のエネルギーとの対応関係を示す検出効率データが用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-213807号公報
【特許文献2】特開2017-156172号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「放射能測定法シリーズ No.7 ゲルマニウム半導体検出器によるγ線スペクトロメトリー」、原子力規制庁監視情報課、令和2年9月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の効率校正方法では、γ線の全吸収ピーク効率とγ線のエネルギーとの対応関係が示される所望の領域が一種類の放射能標準体積線源からでは得られない場合に、複数種類の放射能標準体積線源を用いることが困難であった。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、複数種類の放射能標準体積線源を用いて、放射線検出器の検出効率を校正するための校正データを算出することができる放射線測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、試料から放出される放射線を検出する放射線検出器と、前記放射線検出器の検出効率を校正するための校正データを算出する処理部と、を備え、前記処理部は、第1の放射能標準体積線源を用いて得られた前記放射線検出器の第1の検出効率データに対して、前記第1の放射能標準体積線源とは異なる第2の放射能標準体積線源を用いて得られた前記放射線検出器の第2の検出効率データに含まれる効率点を追加し、前記効率点が追加された前記第1の検出効率データを用いて前記校正データを算出する演算部、を備える放射能測定装置である。
【0008】
本発明の一態様は、上記した放射能測定装置において、前記演算部は、前記第1の検出効率データにおける第1の媒質を示す第1の媒質情報及び前記第2の放射能標準体積線源における第2の媒質を示す第2の媒質情報に基づいて、前記第2の検出効率データに対して、前記第1の媒質に合わせる自己吸収の補正を行う、放射能測定装置である。
【0009】
本発明の一態様は、上記した放射能測定装置において、前記媒質情報は、前記媒質の密度を示す情報である。
【0010】
本発明の一態様は、上記した放射能測定装置において、前記第1の検出効率データは、前記第1の放射能標準体積線源の柱状形状の第1の高さ別のデータであり、前記第2の検出効率データは、前記第2の放射能標準体積線源の柱状形状の第2の高さ別のデータであり、前記演算部は、前記第2の検出効率データに基づいて前記第1の高さ別の第3の検出効率データを算出し、前記第1の検出効率データに対して前記第1の高さ別に前記第3の検出効率データに含まれる効率点を追加する、放射能測定装置である。
【0011】
本発明の一態様は、上記した放射能測定装置において、試料から放出される放射線の透過を防ぐ遮蔽体と、試料を自動交換するサンプルチェンジャーと、をさらに備える放射能測定装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数種類の放射能標準体積線源を用いて、放射線検出器の検出効率を校正するための校正データを算出することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施の形態に係る放射能測定装置の構成図である。
図2】本発明の実施の形態に係る放射能測定用の試料の容器の断面図である。
図3】本発明の実施の形態に係る実施形態に係る放射能濃度定量方法の手順の例を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施の形態に係る校正データ算出方法の例を示すフローチャートである。
図5】本発明の実施の形態に係る校正データ算出方法の手順の例を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施の形態に係る校正データ算出方法の手順の例を示すフローチャートである。
図7】本発明の実施の形態に係る放射能標準体積線源の柱状形状の高さ違いの検出効率とエネルギーとの対応関係の例を示すグラフ図である。
図8】本発明の実施の形態に係る校正データ算出方法の手順の例を示すフローチャートである。
図9】本発明の実施の形態に係る校正データ算出方法の手順の例を示すフローチャートである。
図10】本発明の実施の形態に係る校正データを説明するためのグラフ図である。
図11】本発明の実施の形態に係る校正データを説明するためのグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態に係る放射能測定装置について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態による放射能測定装置10は、例えば図1に示すように、入力装置11と、出力装置12と、処理装置13と、波高分析装置14と、放射線検出器15と、試料が収容される容器16とを備えて構成されている。
【0015】
入力装置11は、例えば操作者の入力操作に応じた信号を出力する各種のスイッチおよびキーボードなどを備えて構成され、操作者の入力操作に応じた各種の指令信号を処理装置13へ出力する。
出力装置12は、例えばスピーカおよび表示装置などを備えて構成され、処理装置13から出力される各種の情報を出力する。
【0016】
波高分析装置14は、例えばマルチチャンネルアナライザであって、放射線検出器15から出力される出力信号パルスの波高分布、つまり波高値に応じて設定された複数のチャンネル毎の計数値を算出する。例えば放射線のエネルギーに応じた波高値を有する出力信号パルスが放射線検出器15から出力されると、波高分析装置14は放射線検出器15の出力信号パルスの波高分布として、エネルギースペクトルを作成する。
【0017】
放射線検出器15は、例えばクローズドエンド同軸型のゲルマニウム半導体検出器であって、試料が収容された容器16から放出された放射線を検出する。放射線検出器15は、検出した放射線のエネルギーに応じた波高値を有する出力信号パルスを出力する。
【0018】
容器16は、例えば図2に示すように、いわゆるマリネリ容器であって、有底円筒型の容器本体31と、容器本体31の中心軸Oに同軸に容器本体31の底面31A上に設けられた円柱状凹部32と、を備え、容器本体31の内部に試料を収容可能である。図2において、D1は、容器本体31の内周壁面31Cの直径である。D2は、円柱状凹部32に応じて容器本体31の内部に設けられる円柱状部34の直径である。L1は、容器本体31の内底面31Bから収容端33までの距離である。L2は、容器本体31の内底面31Bから円柱状部34の先端面34Aまでの距離である。
【0019】
容器16は、容器16に収容された試料の形状と、放射能標準体積線源の形状とが同一になるように形成されている。放射能標準体積線源として、柱状形状であって、柱状形状の高さが一のもの、又はそれぞれ異なる高さの複数の柱状形状のものから構成されるもの、がある。
なお、容器16は、マリネリ容器の他にU-8型の円柱形状であってもよい。
【0020】
処理装置13は、例えば図1に示すように、記憶部41と、演算部43と、を備えて構成されている。
【0021】
記憶部41は、例えば、予め設定された各種のデータと、演算部43の各種の演算結果のデータと、波高分析装置14から出力されるデータとなどを記憶する。
【0022】
演算部43は、各種の演算処理を実行する。演算部43は、例えば、記憶部41に記憶されているデータを使用して、容器16に収容された試料に存在する放射能濃度を放射性核種(以下、単に核種と称する)の別に定量する定量演算処理を実行する。演算部43は、例えば、記憶部41に記憶されているデータを使用して、放射線検出器15の検出効率を校正するための校正データを算出する校正データ算出演算処理を実行する。放射線検出器15の検出効率は、例えば、放射線検出器15のガンマ線(γ線)に対する全吸収ピーク効率である。
【0023】
図3は、本実施形態に係る放射能濃度定量方法の手順の例を示すフローチャートである。図3を参照して本実施形態に係る放射能濃度定量方法を説明する。
【0024】
(ステップS101) 放射線検出器15は、試料が収容された容器16から放出された放射線を検出する。放射線検出器15は、検出した放射線のエネルギーに応じた波高値を有する出力信号パルスを出力する。波高分析装置14は、放射線検出器15から出力される出力信号パルスに対して、複数のチャンネル毎の計数値を算出する。複数のチャンネルは、波高値に応じて予め設定されている。波高分析装置14は、複数のチャンネル毎の計数値を有する波高分布データを処理装置13へ出力する。処理装置13は、波高分析装置14から入力された波高分布データを記憶部41に記憶させる。
【0025】
(ステップS102) 処理装置13に対して定量演算処理における分岐条件が必要に応じて入力される。処理装置13は、入力された分岐条件を示すデータを記憶部41に記憶させる。演算部43は定量演算処理を実行する。
【0026】
(ステップS103) 演算部43は、波高分析装置14から入力された波高分布データに対して、波高値のピークを探索する。
【0027】
(ステップS104) 演算部43は、探索により発見された波高値のピークに対応する核種を同定する。この同定には、定量対象核種に関する半減期、放出率及びエネルギーを示す核ライブラリが使用される。核ライブラリは、予め、記憶部41に記憶されている。
【0028】
(ステップS105) 演算部43は、校正データを読み込む。校正データは記憶部41に記憶されている。演算部43は、容器16に収容された試料の柱状形状の高さに関する校正が行われた校正データである場合、放射線検出器15の検出効率に対する試料の柱状形状の高さに関する内挿を行う。
【0029】
(ステップS106) 演算部43は、放射線検出器15の検出効率に対して、自己吸収、及びサム効果などの各種の補正を行う。この同定には、定量対象核種に関する半減期、放出率及びエネルギーを示す核ライブラリが使用される。
【0030】
(ステップS107) 演算部43は、同定された核種について、放射線検出器15の検出効率を用いて試料当たりの放射能を定量し、定量された試料当たりの放射能を試料の重量で除算する。この除算の結果が放射能濃度の定量の結果である。なお、演算部43は、必要に応じてさらに減衰の補正を行う。
【0031】
(ステップS108) 演算部43は、放射能濃度の定量の結果を示す放射能定量結果データを記憶部41に記憶させる。記憶部41に記憶された放射能定量結果データは、出力装置12によって出力することができる。
【0032】
図4は、本実施形態に係る校正データ算出方法の例を示すフローチャートである。図4を参照して本実施形態に係る校正データ算出方法の例を説明する。
【0033】
(ステップS201) 放射線検出器15は、放射能標準体積線源から放出された放射線を検出する。放射線検出器15は、検出した放射線のエネルギーに応じた波高値を有する出力信号パルスを出力する。波高分析装置14は、放射線検出器15から出力される出力信号パルスに対して、複数のチャンネル毎の計数値を算出する。複数のチャンネルは、波高値に応じて予め設定されている。波高分析装置14は、複数のチャンネル毎の計数値を有する波高分布データを処理装置13へ出力する。処理装置13は、波高分析装置14から入力された波高分布データを記憶部41に記憶させる。また、処理装置13は、放射線検出器15について、校正日時点の放射能に関する校正証明書のデータを記憶部41に記憶させる。
【0034】
(ステップS202) 演算部43は、波高分析装置14から入力された波高分布データに対して、校正証明書のデータに示される校正日時点の放射能から、放射能標準体積線源を用いた波高分布データの測定日時における放射能に換算する減衰補正を行う。この減衰補正には、放射能標準体積線源に含まれる各核種に関する半減期、放出率及びエネルギーを示す核ライブラリが使用される。
【0035】
(ステップS203) 演算部43は、波高分布データを用いて、各エネルギーE1,E2,E3,・・・,En別に、ピーク計数値を算出する。このピーク計数値の算出には、放射能標準体積線源に含まれる各核種に関する半減期、放出率及びエネルギーを示す核ライブラリが使用される。
【0036】
(ステップS204) 演算部43は、各エネルギーE1,E2,E3,・・・,En別に検出効率を算出する。
【0037】
(ステップS205) 演算部43は、各エネルギーE1,E2,E3,・・・,En別のピーク計数値に対して、自己吸収の補正を行う。この自己吸収の補正には、放射能標準体積線源に含まれる各核種に関する半減期、放出率及びエネルギーを示す核ライブラリが使用される。また、演算部43は、各エネルギーE1,E2,E3,・・・,En別のピーク計数値に対して、補正対象核種に関するサム効果の補正を行う。このサム効果の補正には、放射能標準体積線源に含まれる各核種に関する半減期、放出率及びエネルギーを示す核ライブラリが使用される。
【0038】
なお、自己吸収の補正に使用される自己吸収補正係数f(μ)の例として、マリネリ容器に対応する自己吸収補正係数f(μ)は、次式で表される。
f(μ)=1/(1+a×μ+b×μ
上記の式において、μは、試料(媒質)の線減弱係数である。線減弱係数μは、試料(媒質)の密度、材質、γ線エネルギーが決まれば一意の数値に決まる。a及びbは、マリネリ容器の形状ごとに異なる定数である。
【0039】
(ステップS206) 演算部43は、各エネルギーE1,E2,E3,・・・,En別のピーク計数値を用いて、放射線検出器15の検出効率を近似する曲線(効率関数)を求める。
【0040】
(ステップS207) 演算部43は、放射能標準体積線源が複数の異なる高さの柱状形状のものから構成される場合、放射能標準体積線源の柱状形状の高さ別に効率関数を求める。
【0041】
(ステップS208) 演算部43は、効率関数を示す校正データを記憶部41に記憶させる。
【0042】
次に本実施形態に係る校正データ算出方法の他の例を説明する。ここでは、複数の放射能標準体積線源として、第1の放射能標準体積線源(以下、放射能標準体積線源Aと称する)と、第2の放射能標準体積線源(以下、放射能標準体積線源Bと称する)と、を用いる。
放射能標準体積線源Aは、複数の核種を有する複数核種混合線源である。放射能標準体積線源Aの例として、Cd-109、Co-57、Ce-139、Cr-51、Sr-85、Mn-54、Cs-137、Co-60、及びY-88の九つの核種を有する9核種混合線源を利用可能である。
放射能標準体積線源Bは、放射能標準体積線源Aに含まれる核種とは異なる核種を含む。放射能標準体積線源Aとして例えば上記の9核種混合線源を利用する場合、放射能標準体積線源Bの例として、当該9核種混合線源には含まれないI-129を有するものを利用可能である。
また、放射能標準体積線源Aの媒質はアルミナであり、放射能標準体積線源Bの媒質はエポキシである。
なお、下付き文字の例えば「a」を「_a」と表記する場合がある。
【0043】
[試料の柱状形状の高さが可変である場合の校正データ算出方法]
図5図6は、本実施形態に係る校正データ算出方法の手順の例を示すフローチャートである。図5図6には、放射能標準体積線源Aと放射能標準体積線源Bとでそれぞれの柱状形状の高さが異なる場合の手順が示される。
図7は、放射能標準体積線源の柱状形状の高さ違いの、γ線の全吸収ピーク効率「Efficiency」とγ線のエネルギーとの対応関係を示すデータの例を示すグラフ図である。図7の例では、放射能標準体積線源は、5mm、10mm、20mm、30mm、及び50mmの五つの高さの各柱状形状のものから構成される。図7には、それら五つの高さにそれぞれに対応する、γ線の全吸収ピーク効率「Efficiency」とγ線のエネルギーとの対応関係を示すデータの例が示される。
以下、図5図6を参照して、5つの異なる高さの柱状形状のものから構成される放射能標準体積線源Aと放射能標準体積線源Bとでそれぞれの柱状形状の高さが異なる場合の校正データ算出方法を説明する。
なお、ここでは、放射能標準体積線源の柱状形状の高さの段階の例として5段階を挙げて説明するが、これに限定されない。放射能標準体積線源の柱状形状の高さは、例えば3段階であってもよく、又は6段階であってもよい。
【0044】
まず図5を参照してステップS301からステップS310までを説明する。放射能標準体積線源Aは、5つの異なる高さの柱状形状のものから構成され、それぞれi番目(i=1,2,3,4,5)の高さのものに対応付けされている。変数iを初期値「1」に設定する。変数i_maxを「5」に設定する。演算部43は、必要に応じて、放射能標準体積線源Aに含まれる各核種に関する半減期、放出率及びエネルギーを示す核ライブラリを使用する。
【0045】
(ステップS301) 変数iが変数i_max「5」超過であるかを判定する。この結果、変数iが変数i_max「5」超過である場合にはステップS309に進む。一方、変数iが変数i_max「5」以下である場合にはステップS302に進む。
【0046】
(ステップS302) i番目の高さh_iの放射能標準体積線源Aを用いて波高分布データの測定が実施され、処理装置13は、i番目の高さh_iの放射能標準体積線源Aの波高分布データを記憶部41に記憶させる。
【0047】
(ステップS303) 演算部43は、i番目の高さh_iの放射能標準体積線源Aの波高分布データを用いて、各エネルギーE_a1,E_a2,E_a3,・・・,E_x別に、ピーク計数値を算出する。
【0048】
(ステップS304) 演算部43は、各エネルギーE_a1,E_a2,E_a3,・・・,E_x別に、i番目の高さh_iの放射能標準体積線源A(媒質「アルミナ」)に関する検出効率を算出する。
【0049】
(ステップS305) 演算部43は、i番目の高さh_iの放射能標準体積線源A(媒質「アルミナ」)に関する検出効率に対して、自己吸収の補正を行う。この自己吸収の補正では、i番目の高さh_iの放射能標準体積線源A(媒質「アルミナ」)に関する検出効率を媒質「Void(真空)」における検出効率に換算する。
【0050】
(ステップS306) 演算部43は、図6を参照して後述する放射能標準体積線源Bの校正結果(媒質「Void」における検出効率)を、i番目の高さh_iの放射能標準体積線源Aに関する検出効率(媒質「Void」)に追加する処理を実行する。放射能標準体積線源Bの校正結果(媒質「Void」における検出効率)は、第2の校正結果データとして記憶部41に記憶されている。
【0051】
放射能標準体積線源Bの校正結果(媒質「Void」における検出効率)は、放射能標準体積線源Bの各エネルギーE_b1,E_b2,E_b3,・・・,E_y別に、検出効率(媒質「Void」)対高さの関数Fbとして与えられる。演算部43は、各エネルギーE_b1,E_b2,E_b3,・・・,E_y別に、i番目の高さh_iを関数Fbに代入して効率値(媒質「Void」)を得る。演算部43は、得られた各エネルギーE_b1,E_b2,E_b3,・・・,E_y別の効率値(媒質「Void」)を、i番目の高さh_iの放射能標準体積線源Aに関する検出効率(媒質「Void」)に追加する。これにより、放射能標準体積線源Aによっては得られない各エネルギーE_b1,E_b2,E_b3,・・・,E_y別の効率値が、i番目の高さh_iの放射能標準体積線源Aに関する検出効率(媒質「Void」)において得られるようになる。
【0052】
(ステップS307) 演算部43は、i番目の高さh_iの放射能標準体積線源Aに関する検出効率(媒質「Void」)を近似する曲線(効率関数)を求める。
【0053】
(ステップS308) 変数iに1を加算する。この後、ステップS301に戻る。
【0054】
上記のステップS302からステップS307までは、「i=1」から「i=5」まで、つまり放射能標準体積線源Aの全ての高さh_1,h_2,h_3,h_4,h_5に対して順次実行される。それらが終了すると(ステップS301で「i>i_max「5」」が成立すると)、ステップS309に進む。
【0055】
(ステップS309) 演算部43は、放射能標準体積線源Aの全ての高さh_1,h_2,h_3,h_4,h_5についての効率関数(媒質「Void」)をグループ化する。
【0056】
(ステップS310) 演算部43は、放射能標準体積線源Aのグループ化された効率関数を示す効率データ(媒質「Void」)を、放射線検出器15の校正データとして記憶部41に記憶させる。この放射線検出器15の校正データは、上述した放射能濃度定量方法で使用される。
【0057】
次に図6を参照してステップS331からステップS338までを説明する。放射能標準体積線源Bは、5つの異なる高さの柱状形状のものから構成され、それぞれj番目(j=1,2,3,4,5)の高さのものに対応付けされている。変数jを初期値「1」に設定する。変数j_maxを「5」に設定する。演算部43は、必要に応じて、放射能標準体積線源Bに含まれる各核種に関する半減期、放出率及びエネルギーを示す核ライブラリを使用する。
【0058】
(ステップS331) 変数jが変数j_max「5」超過であるかを判定する。この結果、変数jが変数j_max「5」超過である場合にはステップS337に進む。一方、変数jが変数j_max「5」以下である場合にはステップS332に進む。
【0059】
(ステップS332) j番目の高さh_jの放射能標準体積線源Bを用いて波高分布データの測定が実施され、処理装置13は、j番目の高さh_jの放射能標準体積線源Bの波高分布データを記憶部41に記憶させる。
なお、放射能標準体積線源Aと放射能標準体積線源Bとでは、それぞれの柱状形状の高さが異なる。放射能標準体積線源Aのx番目の高さh_i(i=x)と、放射能標準体積線源Bのx番目の高さh_j(j=x)とは同一ではなく、若干異なる。
【0060】
(ステップS333) 演算部43は、j番目の高さh_jの放射能標準体積線源Bの波高分布データを用いて、各エネルギーE_b1,E_b2,E_b3,・・・,E_y別に、ピーク計数値を算出する。
【0061】
(ステップS334) 演算部43は、各エネルギーE_b1,E_b2,E_b3,・・・,E_y別に、j番目の高さh_jの放射能標準体積線源B(媒質「エポキシ」)に関する検出効率を算出する。
【0062】
(ステップS335) 演算部43は、j番目の高さh_jの放射能標準体積線源B(媒質「エポキシ」)に関する検出効率に対して、自己吸収の補正を行う。この自己吸収の補正では、j番目の高さh_jの放射能標準体積線源B(媒質「エポキシ」)に関する検出効率を媒質「Void」における検出効率に換算する。
【0063】
(ステップS336) 変数jに1を加算する。この後、ステップS331に戻る。
【0064】
上記のステップS332からステップS335までは、「j=1」から「j=5」まで、つまり放射能標準体積線源Bの全ての高さh_1,h_2,h_3,h_4,h_5に対して順次実行される。それらが終了すると(ステップS331で「j>j_max「5」」が成立すると)、ステップS337に進む。
【0065】
(ステップS337) 演算部43は、放射能標準体積線源Bの各エネルギーE_b1,E_b2,E_b3,・・・,E_y別に、検出効率(媒質「Void」)対高さの関数Fbを求める。
【0066】
(ステップS338) 演算部43は、放射能標準体積線源Bの各エネルギーE_b1,E_b2,E_b3,・・・,E_y別の「検出効率(媒質「Void」)対高さの関数Fb」を、第2の校正結果データとして記憶部41に記憶させる。
【0067】
[試料の柱状形状の高さが固定である場合の校正データ算出方法]
図8図9は、本実施形態に係る校正データ算出方法の手順の例を示すフローチャートである。図8図9には、放射能標準体積線源Aと放射能標準体積線源Bとで柱状形状の高さが同じ(試料の柱状形状の高さと同じ)である場合の手順が示される。以下、図8図9を参照して、放射能標準体積線源Aと放射能標準体積線源Bとで柱状形状の高さが同じ(試料の柱状形状の高さと同じ)である場合の校正データ算出方法を説明する。
【0068】
まず図8を参照してステップS401からステップS407までを説明する。演算部43は、必要に応じて、放射能標準体積線源Aに含まれる各核種に関する半減期、放出率及びエネルギーを示す核ライブラリを使用する。
【0069】
(ステップS401) 放射能標準体積線源Aを用いて波高分布データの測定が実施され、処理装置13は、放射能標準体積線源Aの波高分布データを記憶部41に記憶させる。
【0070】
(ステップS402) 演算部43は、放射能標準体積線源Aの波高分布データを用いて、各エネルギーE_a1,E_a2,E_a3,・・・,E_x別に、ピーク計数値を算出する。
【0071】
(ステップS403) 演算部43は、各エネルギーE_a1,E_a2,E_a3,・・・,E_x別に、放射能標準体積線源A(媒質「アルミナ」)に関する検出効率を算出する。
【0072】
(ステップS404) 演算部43は、放射能標準体積線源A(媒質「アルミナ」)に関する検出効率に対して、自己吸収の補正を行う。この自己吸収の補正では、放射能標準体積線源A(媒質「アルミナ」)に関する検出効率を媒質「Void(真空)」における検出効率に換算する。
【0073】
(ステップS405) 演算部43は、図9を参照して後述する放射能標準体積線源Bの校正結果(媒質「Void」における検出効率)を、放射能標準体積線源Aに関する検出効率(媒質「Void」)に追加する処理を実行する。放射能標準体積線源Bの校正結果(媒質「Void」における検出効率)は、第2の校正結果データとして記憶部41に記憶されている。
【0074】
放射能標準体積線源Bの校正結果(媒質「Void」における検出効率)は、放射能標準体積線源Bの各エネルギーE_b1,E_b2,E_b3,・・・,E_y別の検出効率(媒質「Void」)として与えられる。演算部43は、各エネルギーE_b1,E_b2,E_b3,・・・,E_y別に、効率値(媒質「Void」)を得る。演算部43は、得られた各エネルギーE_b1,E_b2,E_b3,・・・,E_y別の効率値(媒質「Void」)を、放射能標準体積線源Aに関する検出効率(媒質「Void」)に追加する。これにより、放射能標準体積線源Aによっては得られない各エネルギーE_b1,E_b2,E_b3,・・・,E_y別の効率値が、放射能標準体積線源Aに関する検出効率(媒質「Void」)において得られるようになる。
【0075】
(ステップS406) 演算部43は、放射能標準体積線源Aに関する検出効率(媒質「Void」)を近似する曲線(効率関数)を求める。
【0076】
(ステップS407) 演算部43は、放射能標準体積線源Aに関する効率関数を示す効率データ(媒質「Void」)を、放射線検出器15の校正データとして記憶部41に記憶させる。この放射線検出器15の校正データは、上述した放射能濃度定量方法で使用される。
【0077】
次に図9を参照してステップS431からステップS435までを説明する。演算部43は、必要に応じて、放射能標準体積線源Bに含まれる各核種に関する半減期、放出率及びエネルギーを示す核ライブラリを使用する。
【0078】
(ステップS431) 放射能標準体積線源Bを用いて波高分布データの測定が実施され、処理装置13は、放射能標準体積線源Bの波高分布データを記憶部41に記憶させる。
【0079】
(ステップS432) 演算部43は、放射能標準体積線源Bの波高分布データを用いて、各エネルギーE_b1,E_b2,E_b3,・・・,E_y別に、ピーク計数値を算出する。
【0080】
(ステップS433) 演算部43は、各エネルギーE_b1,E_b2,E_b3,・・・,E_y別に、放射能標準体積線源B(媒質「エポキシ」)に関する検出効率を算出する。
【0081】
(ステップS434) 演算部43は、放射能標準体積線源B(媒質「エポキシ」)に関する検出効率に対して、自己吸収の補正を行う。この自己吸収の補正では、放射能標準体積線源B(媒質「エポキシ」)に関する検出効率を媒質「Void」における検出効率に換算する。
【0082】
(ステップS435) 演算部43は、放射能標準体積線源Bの各エネルギーE_b1,E_b2,E_b3,・・・,E_y別の検出効率(媒質「Void」)を、第2の校正結果データとして記憶部41に記憶させる。
【0083】
以上が本実施形態に係る校正データ算出方法の説明である。
【0084】
なお、上記においては、放射能標準体積線源Aの媒質「アルミナ」と放射能標準体積線源Bの媒質「エポキシ」とが異なる場合に、それぞれの検出効率に対する自己吸収の補正によって媒質「Void」における検出効率に換算したが、これに限定されない。例えば、放射能標準体積線源Bに関する検出効率(媒質「エポキシ」)に対する自己吸収の補正によって、放射能標準体積線源Aの媒質「アルミナ」における検出効率に直接に換算してもよい。この場合、放射能標準体積線源Aに関する検出効率(媒質「アルミナ」)に対して、直接に、放射能標準体積線源Bに関する検出効率(媒質「アルミナ」)における効率値を追加することができる。
【0085】
図10図11は、本実施形態に係る校正データを説明するためのグラフ図である。図10図11には、γ線の全吸収ピーク効率ε_Pとγ線のエネルギーEとの対応関係を示すデータが例示されている。
なお、同図に示す実線は放射能標準体積線源Aに含まれる放射性核種が放出するγ線のエネルギーに対する全吸収ピーク効率を任意の関数にあてはめたものである。
図10に示されるデータは、放射能標準体積線源Aのみにより得られたデータである。図10に示されるように、放射能標準体積線源Aのみでは、領域100のデータが得られていない。このため、本実施形態では、領域100のデータを得るために放射能標準体積線源Bが用いられる。放射能標準体積線源Bは、領域100に属するエネルギーEに対応する核種を含む。
【0086】
図11には、図10に示されるデータに対して、放射能標準体積線源Bにより得られた効率値111,112が追加されたデータが示される。
効率値111,112は、領域100に含まれる。この図11に示されるデータによれば、放射能標準体積線源Aのみでは得られない領域100も含む放射線検出器15の校正データを算出することができる。
【0087】
上述したように本実施形態によれば、複数種類の放射能標準体積線源を用いて、放射線検出器15の検出効率を校正するための校正データを算出することができるという効果が得られる。
【0088】
なお、上述した実施形態において、放射能標準体積線源Aの媒質の密度と放射能標準体積線源Bの媒質の密度との違いを合わせるように、自己吸収の補正を行ってもよい。
また、放射能標準体積線源及び検出効率データにおける媒質を示す媒質情報は、密度と元素組成である。又は、当該媒質情報は、放射能定量のために着目しているガンマ線のエネルギー別に与えられる線減弱係数であってもよい。
また、図1に示される放射能測定装置10において、試料から放出される放射線の透過を防ぐ遮蔽体と、試料を自動交換するサンプルチェンジャーと、をさらに備えてもよい。
【0089】
なお、上述の説明におけるγ線(ガンマ線)との記載は、原子核から放出される光子であるγ線に加え、電子軌道から放出される光子(例えば、特性X線)を少なくとも含む概念である。すなわち、上述の説明におけるγ線(ガンマ線)とは、エネルギーが1keV~12MeVの光子である、と読み替えてよい。
【0090】
また、上述の説明において、放射能標準体積線源Bには、I-129を有するものを利用可能であるとして説明したが、これに限られない。例えば、放射能標準体積線源Bには、I-129、Am-241、Pb-210のいずれか、あるいはこれらの組み合わせが利用可能である。
なお、図11に示す効率値111,112は、放射能標準体積線源Bに、Am-241と、I-129との2核種が含まれている場合の一例である。
【0091】
本発明の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0092】
10…放射能測定装置、11…入力装置、12…出力装置、13…処理装置、14…波高
分析装置、15…放射線検出器、16…容器、41…記憶部、43…演算部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-05-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料から放出される放射線を検出する放射線検出器と、
前記放射線検出器の検出効率を校正するための校正データを算出する処理部と、を備え、
前記処理部は、
第1の放射能標準体積線源を用いて得られた前記放射線検出器の第1の検出効率データに対して、前記第1の放射能標準体積線源とは異なる第2の放射能標準体積線源を用いて得られた前記放射線検出器の第2の検出効率データに含まれる効率点を追加し、前記効率点が追加された前記第1の検出効率データを用いて前記校正データを算出する演算部、
を備える放射能測定装置。
【請求項2】
前記演算部は、前記第1の検出効率データにおける第1の媒質を示す第1の媒質情報及び前記第2の放射能標準体積線源における第2の媒質を示す第2の媒質情報に基づいて、前記第2の検出効率データに対して、前記第1の媒質に合わせる自己吸収の補正を行う、
請求項1に記載の放射能測定装置。
【請求項3】
前記媒質情報は、前記媒質の密度を示す情報である、
請求項2に記載の放射能測定装置。
【請求項4】
前記第1の検出効率データは、前記第1の放射能標準体積線源の柱状形状の第1の高さ別のデータであり、
前記第2の検出効率データは、前記第2の放射能標準体積線源の柱状形状の第2の高さ別のデータであり、
前記演算部は、前記第2の検出効率データに基づいて前記第1の高さ別の第3の検出効率データを算出し、前記第1の検出効率データに対して前記第1の高さ別に前記第3の検出効率データに含まれる効率点を追加する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の放射能測定装置。
【請求項5】
試料から放出される放射線の透過を防ぐ遮蔽体と、
試料を自動交換するサンプルチェンジャーと、
をさらに備える請求項1からのいずれか1項に記載の放射能測定装置。