IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 新コスモス電機株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-警報器 図1
  • 特開-警報器 図2A
  • 特開-警報器 図2B
  • 特開-警報器 図3
  • 特開-警報器 図4
  • 特開-警報器 図5
  • 特開-警報器 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023143806
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】警報器
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/00 20060101AFI20230928BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
G08B17/00 C
G08B25/10 A
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042334
(22)【出願日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】P 2022047190
(32)【優先日】2022-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000190301
【氏名又は名称】新コスモス電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 和也
【テーマコード(参考)】
5C087
5G405
【Fターム(参考)】
5C087AA02
5C087AA03
5C087AA11
5C087AA32
5C087BB20
5C087BB74
5C087DD04
5C087EE20
5C087FF01
5C087FF04
5C087FF16
5C087GG06
5C087GG45
5C087GG84
5G405AB01
5G405AB02
5G405AB03
5G405AB08
5G405AD02
5G405AD05
5G405AD06
5G405AD07
5G405AD09
5G405BA08
5G405CA60
(57)【要約】
【課題】警報器の報知機能に影響を与えないように通信制御技術の向上に追随した通信を継続させることが可能な警報器を提供する。
【解決手段】実施形態の警報器100は、周囲環境を監視して監視結果に基づく報知を行う報知機能を制御する半導体装置からなる第1処理装置1と、ソフトウェアSWを内蔵しており、警報器100の報知に関する情報を外部機器Eに送る動作を制御する半導体装置からなる第2処理装置2と、を備えている。第2処理装置2を含む通信部20は、警報器100の使用開始後にソフトウェアSWのアップデートが可能なように構成されており、第1処理装置1は、開始されたソフトウェアSWのアップデートが正常に終了しない場合は、通信部20にリセット動作の実行を指示するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周囲環境を監視して監視結果に基づく報知を行う報知機能を制御する半導体装置からなる第1処理装置と、
ソフトウェアを内蔵しており、前記報知に関する情報を外部機器に送る動作を制御する半導体装置からなる第2処理装置と、
を備える警報器であって、
前記第2処理装置を含む通信部は、前記警報器の使用開始後に前記ソフトウェアのアップデートが可能なように構成されており、
前記第1処理装置は、開始された前記アップデートが正常に終了しない場合は、前記通信部にリセット動作の実行を指示するように構成されている、警報器。
【請求項2】
前記通信部は、前記警報器の状態を所定の周期で外部機器に送る定期通信を行うように構成されており、
開始された前記アップデートが正常に終了しない場合は、前記リセット動作により前記定期通信が継続される、請求項1記載の警報器。
【請求項3】
前記通信部は、開始された前記アップデートが正常に終了した場合は、前記リセット動作と同じか前記リセット動作と異なるリセット動作を行うように構成されている、請求項1又は2記載の警報器。
【請求項4】
前記通信部は、開始された前記アップデートが正常に終了しない場合は、前記リセット動作の後に、前記アップデートの開始前の前記ソフトウェアに従って動作する、請求項1又は2記載の警報器。
【請求項5】
前記アップデートは、外部機器と前記通信部との無線通信に基づいて行われる、請求項1又は2記載の警報器。
【請求項6】
前記ソフトウェアは、前記第2処理装置のメモリに書き込まれているファームウェアである、請求項1又は2記載の警報器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周囲環境を監視する警報器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工場や住宅における火災やガス漏れなどを検知して警報を発する警報器には、温度や、各種のガスの存在などを検知するセンサなどの感知手段と、その検知結果に基づいて異常の有無を判断するマイコンなどの制御手段と、制御手段の判断結果に基づいて光や音声などを警報として発する報知手段などが備えられている。このような警報器には、近年、外部との間で情報を送受信するための通信手段がさらに備えられ、外部機器、例えば、他の警報器と連携して動作したり、インターネット上のサーバーなどと情報交換をしたりしながら周囲環境を監視することも行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、複数の警報器が無線通信で警報情報を共有することにより連動して警報を発する警報システムにおいて、親局としての動作と子局としての動作とを切り替えられる無線式警報器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-179329号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、IoT(Internet of Things)の概念の普及にも対応して、多くの機器がインターネットを始めとしたネットワークに接続され、あらゆる情報が通信によって送受されている。そのような、情報通信の利用範囲の拡大や送受されるデータ量の膨張に伴って、通信プロトコルや、それに基づく通信制御プログラムにおいて常にバージョンアップが重ねられている。一方、そのように質及び量の両面で膨張する、通信によって送受される情報を標的として、通信回線を介したハッキングやネットワーク上での盗聴などといった、通信のセキュリティを脅かす悪意のある技術が、日々新たに生み出され、また変異を続けている。このような通信のセキュリティを阻害する新種の技術への耐性を備える面からも、通信制御プログラムの継続的なバージョンアップが求められる。そして通信機能を有する警報器には、このように進化を続ける通信制御技術に絶えず追随することが求められ、さもなければ、例えば、通信のセキュリティを脅かす悪意のある技術の脅威に晒されることとなり得る。しかしながら、警報器の特性上、バージョンアップの際に、警報器の本質的機能である報知機能が機能しない期間があるのは好ましくない。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、警報器の報知機能に影響を与えないように通信制御技術の向上に追随した通信を継続させることが可能な警報器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の警報器は、周囲環境を監視して監視結果に基づく報知を行う報知機能を制御する半導体装置からなる第1処理装置と、ソフトウェアを内蔵しており、前記報知に関する情報を外部機器に送る動作を制御する半導体装置からなる第2処理装置と、を備える警報器であって、前記第2処理装置を含む通信部は、前記警報器の使用開始後に前記ソフトウェアのアップデートが可能なように構成されており、前記第1処理装置は、開始された前記アップデートが正常に終了しない場合は、前記通信部にリセット動作の実行を指示するように構成されている。
【0008】
前記通信部は、前記警報器の状態を所定の周期で外部機器に送る定期通信を行うように構成されており、開始された前記アップデートが正常に終了しない場合は、前記リセット動作により前記定期通信が継続されてもよい。
【0009】
前記通信部は、開始された前記アップデートが正常に終了した場合は、前記リセット動作と同じか前記リセット動作と異なるリセット動作を行うように構成されていてもよい。
【0010】
前記通信部は、開始された前記アップデートが正常に終了しない場合は、前記リセット動作の後に、前記アップデートの開始前の前記ソフトウェアに従って動作してもよい。
【0011】
前記アップデートは、外部機器と前記通信部との無線通信に基づいて行われてもよい。
【0012】
前記ソフトウェアは、前記第2処理装置のメモリに書き込まれているファームウェアであってもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、警報器の報知機能に影響を与えないようにしながら、通信制御技術の向上に追随した通信を継続させることが可能な警報器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態の警報器の構成の概略を示すブロック図である。
図2A】本発明の一実施形態に係る警報部の概略を示すブロック図である。
図2B】本発明の一実施形態に係る通信部の概略を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態の警報器の第2処理装置が有する記憶領域の構成及び記憶内容の一例を示す模式図である。
図4】本発明の一実施形態の警報器におけるソフトウェアのアップデート時の基本動作の一例を示すフローチャートである。
図5】本発明の一実施形態の警報器におけるソフトウェアのアップデート時の具体的な動作の一例を示すフローチャートである。
図6】本発明の一実施形態の警報器におけるソフトウェアのアップデート時の具体的な動作の他の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る警報器を説明する。但し、以下に説明される実施形態及び添付の図面は、本発明に係る警報器の一例を示しているに過ぎない。本発明に係る警報器の構成及び作用は、以下に説明される実施形態及び添付の図面に例示される構成及び作用に限定されない。
【0016】
<基本構成及び作用>
図1には、本発明の一実施形態の警報器100の主要な構成要素がブロック図で示されている。一実施形態の警報器100は、例えば、住居や工場などに設置されたり、使用者に携帯されたりして、警報器100の周囲の環境を監視する。そして、警報器100は、周囲の環境が特定の状態にある場合にはそれを検知して、例えば、警報を発したり、信号を送ったりして、周囲環境が特定の状態、例えば人体や物的資産に危害が及び得る異常な状態にあることを周囲の人や所定の機器に報せる。特定の状態としては、火災の発生、ガスもれ、一酸化炭素の充満、煙の充満、過剰な温湿度、などが例示されるが、警報器100が検知する特定の状態は、これらに限定されない。
【0017】
本実施形態の警報器100は、図1に示されるように、周囲環境の監視から、監視結果に基づく報知までの機能を含む報知機能を担う警報部10と、警報器100と外部機器Eとの間の信号の送信及び/又は受信を含む通信機能を担う通信部20と、警報部10及び通信部20が要する電力を供給する電源部3と、を備えている。警報部10と通信部20とは、少なくとも警報部10からの信号の送信、及び通信部20でのその信号の受信が可能なように、好ましくは互いに相手方との間で信号の送受が可能なように、接続されている。
【0018】
警報部10は、半導体装置からなる第1処理装置1を含んでいる。第1処理装置1は、周囲環境を監視して監視結果に基づく報知を行う報知機能を制御するように構成されている。通信部20は、半導体装置からなる第2処理装置2を含んでいる。第2処理装置2はソフトウェアSWを内蔵している。第2処理装置2は、ソフトウェアSWが含むプログラムに記述された命令に従って動作する。通信部20は、無線回線C1又は有線回線C2を介して外部機器Eとの間で直接送受信を行ってもよく、無線回線C1又は有線回線C2で接続された、例えばインターネットやローカルエリアネットワーク(LAN)などのネットワークNを介して外部機器Eとの間で信号の送受信を行ってもよい。外部機器Eとしては、警報器100以外の同種、又は検知対象の異なる警報器、並びに、警報器100の動作を監視若しくは制御する、及び/又は、警報器100での検知結果若しくは警報発報経過を収集して統計処理若しくは解析するサーバーのような情報処理装置が例示される。しかし、外部機器Eはこれらに限定されない。
【0019】
電源部3は、警報部10及び通信部20を含む、警報器100の内部の各構成要素に電力を供給する。電源部3は、例えば、商用電源(図示せず)から供給される電力を各構成要素に供給する。その場合、電源部3は、例えば、商用電源から供給される交流電力を所望の電圧の直流電力に変換するインバータや、警報器100内の構成要素に印加される電源電圧を安定化させる電圧レギュレータなどによって構成され得る。電源部3は、商用電源からの電力ではなく、乾電池などの一次電池やバッテリなどの二次電池の直流電力を警報器100内の各構成要素に供給してもよい。図1の例の警報器100は、警報部10及び通信部20などへの電源部3からの電力の供給と停止とを切り替える電源スイッチSを備えている。
【0020】
本実施形態において通信部20では、第2処理装置2に内蔵されるソフトウェアSWのアップデートが、警報器100の使用開始後に可能なように構成されている。そして警報器100では、第2処理装置2が内蔵するソフトウェアSWについて開始されたアップデートが正常に終了しない場合は、第1処理装置1が通信部20にリセット動作の実行を指示するように構成されている。第1処理装置1が通信部20にリセット動作の実行を指示するので、ソフトウェアSWのアップデートが正常に終了しない場合でも、通信部20による外部機器Eとの通信機能が維持される。この警報器100の構成及び作用が、以下に詳細に説明される。
【0021】
<警報部の構成>
図2Aには、警報部10の内部構成の一例を概略的に示すブロック図が示されている。図2Aの例において警報部10は、前述した第1処理装置1を含む警報制御部11と、検知部12と、報知部13と、を備えている。
【0022】
検知部12は、主に、警報器100の周囲の監視対象領域の物理現象を監視して監視データを出力する各種のセンサから構成される。各種のセンサは、たとえば、一酸化炭素ガス(CO)、メタンガス(CH4)又はプロパンガス(C38)を検知する各種ガスセンサ、サーミスタなどからなる温度センサ、湿度センサ、煙センサ、又は臭気センサなどであってよい。検知部12は、これらセンサの1つ又は複数で構成され得る。例えば、各種のガスセンサによって、警報器100の周囲の空間におけるガス漏れが検知される。また、温度センサ及び煙センサなどによって、警報器100の周囲での火災の発生が検知される。
【0023】
報知部13は、例えば、発光ダイオード、ディスプレイ、ブザー及び/又はスピーカーなどの、警報器100のユーザーなどへの報知手段により構成され、光の放射、鳴動、及び/又は音響を発することにより警報を発する。また、報知部13は、警報を発する以外にも、警報器100の状態や、警報を発するに至らない監視領域の環境に関する情報をユーザーなどに伝えるために動作してもよい。
【0024】
警報制御部11は、主に第1処理装置1で構成され、例えば第1処理装置1と、その周辺部品(図示せず)とで構成される。第1処理装置1は、マイコンやASICなどの半導体装置からなり、内蔵されたプログラム、又は、警報部10が備える、第1処理装置1の外部のROMなどの記憶装置(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作する。第1処理装置1は、好ましくは、演算機能、比較機能、記憶機能などを有し、検知部12及び報知部13の動作を含む警報部10の動作を全体的に制御する。すなわち、第1処理装置1は、周囲環境を監視する警報器100の動作中に、検知部12による周囲環境の監視から報知部13による異常の報知に至る動作を全体的に制御する。
【0025】
図2Aの例において第1処理装置1は、計時手段1a及び記憶手段1bを含んでいる。計時手段1aは、例えば、特定の時点からの経過時間をカウントする。計時手段1aは、例えば第1処理装置1を構成するマイコンなどの半導体装置内に構成されたカウンタやタイマであり得る。計時手段1aは、後述するように、第2処理装置2が内蔵するソフトウェアSWのアップデート開始からの経過時間をカウントしてもよい。
【0026】
記憶手段1bは、第1処理装置1で実行される処理に必要な任意の情報を記憶する。記憶手段1bは、第1処理装置1に組み込まれた、ROM、プログラマブルROM、RAM、フラッシュメモリ、及び各種のレジスタなどのメモリ空間であり得る。記憶手段1bには、例えば、第1処理装置1の動作を記述したプログラムなどのソフトウェア、警報発報の判断基準であって検知部12の検知データと比較される閾値、この閾値と検知データとの比較結果に対応付けられた報知部13での報知態様、及び、通信部20から送られる通信部20の状態に関する情報、などが記憶される。
【0027】
警報部10において第1処理装置1は、例えば、検知部12による周囲環境の監視動作の開始や停止を制御する。また、第1処理装置1は、検知部12から得られる検知データが示す、一酸化炭素やガスの濃度、周囲の温度、及び、煙の濃度などが、所定の閾値を超えているか否かを判断する。そして、温度や濃度などが閾値を超えている場合には、例えばその超過の程度に応じて報知の態様(音声の鳴動の仕方や発光の仕方など)を決定し、決定した方法で報知部13に報知を実行させる。
【0028】
<通信部の構成>
図2Bには、通信部20の内部構成の一例を概略的に示すブロック図が示されている。図2Bの例において通信部20は、前述した第2処理装置2を含む通信制御部21と、送受信部22と、を備えている。通信部20が無線によって外部機器Eとの間で信号の送受信を行う場合には、送受信部22はアンテナ22aを備え得る。
【0029】
送受信部22は、無線通信又は有線通信によって外部機器Eとの間で信号を送受する。送受信部22は、外部機器Eと警報器100との間で電気信号を送受するように構成された、集積回路装置や個々の部品からなる電気回路などのハードウェアにより構成される。送受信部22は、外部機器Eとの通信に必要となる、信号の変換(アナログ/デジタル変換や信号のレベル変換など)、信号の増幅、信号の合成及び分解、信号の変調及び復調、外部機器Eとの間のリンクの設定、及び/又は誤り制御、などを行うように構成され得る。例えば、送受信部22は、外部機器Eとの通信に必要な信号処理を行うように設計されたASICなどからなる通信制御IC、又はモデムIC、及びその周辺回路で構成されていてもよい。送受信部22は、通信制御部21に組み込まれていてもよい。
【0030】
通信制御部21は、主に第2処理装置2で構成され、例えば第2処理装置2と、その周辺部品(図示せず)とで構成される。第2処理装置2は、マイコンやASICなどの半導体装置からなり、第2処理装置2によって実行される命令を記述したプログラムなどを含む、内蔵されたソフトウェアSWに従って動作する。第2処理装置2は、好ましくは、演算機能や記憶機能、及び比較機能などを有し、警報器100の動作中に送受信部22で行われる、警報器100と外部機器Eとの間での交信に必要な動作を全体的に制御する。
【0031】
特に第2処理装置2は、警報器100における周囲環境の監視結果に基づいて実行される報知に関する情報を外部機器Eに送る動作を制御するように構成されている。この「報知に関する情報」は、警報器100において監視結果に基づいて実行される報知に関するものであれば、特に限定されない。例えば、「報知に関する情報」は、検知部12(図2A参照)で得られる逐次若しくは継続的な検知データ、周囲環境が特定の状態にあると判断する閾値(警報発報基準)、警報の発報履歴、及び、警報部10若しくは警報器100の状態(例えば正常状態で監視実行中、電池式の場合の電池残量若しくは電池切れ、故障中、及び、警報発報中など)、などであり得る。第2処理装置2は、上記「報知に関する情報」以外の情報を外部機器Eに送る動作も制御するように構成されていてもよく、さらに、例えば警報器100の制御に関する情報などの任意の情報を外部機器Eから受け取る動作を制御するように構成されていてもよい。
【0032】
図2Bの例において第2処理装置2は計時手段2a及び記憶手段2bを含んでいる。計時手段2aは、例えば、特定の時点からの経過時間をカウントする。また、計時手段2aは、外部機器Eからタイムスタンプ情報(例えばパーソナルコンピュータやサーバーのエポックタイム)を受け取り、そこからの経過時間をカウントしてもよい。計時手段2aは、例えば第2処理装置2を構成するマイコンなどの半導体装置に構成されたカウンタやタイマであり得る。計時手段2aは、後述するように、第2処理装置2が所定の信号の送信を行ってからの経過時間をカウントしてもよい。
【0033】
記憶手段2bは、第2処理装置2で実行される処理に必要な任意の情報を記憶する。記憶手段2bは、第2処理装置2に組み込まれた、ROM、PROM(プログラマブルROM)、RAM、フラッシュメモリ、及び各種のレジスタなどのメモリ空間であり得る。例えば、記憶手段2bを構成し得るEPROM(イレーサブルPROM)には、前述したソフトウェアSWなどの第2処理装置2の動作を記述したプログラムが格納されていてもよい。また、例えば、記憶手段2bを構成するレジスタには、後述するように、ソフトウェアのアップデートの開始時の時刻に関する情報が記憶されてもよい。
【0034】
通信部20は、監視の実行中、電池切れ状態、故障中、及び、警報発報中などの上記「警報器100の状態」を所定の周期で外部機器Eに送る通信(定期通信)を行うように構成されていてもよい。定期通信を行うことによって、外部機器Eから適時に適切な制御を受け得ることがある。また、定期通信を行うことによって、警報器100の状態を、ネットワークを介して、外部機器Eであり得る監視用のサーバーなどが把握することができ、警報器100が健全に動作していることを把握することができる。例えば所定の時間内に定期通信による受信があれば、警報器100が正常動作していることがサーバーなどの側で把握されるし、受信される情報の中に故障や電池切れの情報があれば、警報器100のユーザーや監視業者などが、その交換時期などを知ることができる。所定の周期は、警報器100の検知対象や使用場所などによって適宜選択される。所定の周期は、例えば数分程度であってもよく、数時間、或いは数日程度であってもよい。
【0035】
<ソフトウェアのアップデート>
前述したように、通信部20では、第2処理装置2に内蔵されるソフトウェアSWのアップデートが、警報器100の使用開始後に可能なように構成されている。例えば、ソフトウェアSWは、第2処理装置2に記憶手段2bとして備えられるEPROM、好ましくは、EEPROM(エレクトリカリー・イレーサブルPROM)やフラッシュメモリなどに格納されている。EEPROM及びフラッシュメモリなどのメモリでは、例えば電荷の蓄積や抜き取りが可能な高電圧の印加などの特定の電気的環境をメモリに与えることによって、既に記憶されている内容を書き換えることができる。
【0036】
例えばこのように、EEPROMやフラッシュメモリなどのメモリで構成される、第2処理装置2が備える書き換え可能な記憶領域にソフトウェアSWを格納することによって、警報器100の使用開始後であっても、すなわち、警報器100の工場出荷後であっても、ソフトウェアSWのアップデートの実行が可能となる。例えば、第2処理装置2が備えるCPU(図示せず)の制御の下で、記憶手段2bとして備えられているフラッシュメモリなどの記憶内容が書き換えられ、その結果、ソフトウェアSWがアップデートされる。このように、第2処理装置2が内蔵するソフトウェアSWのアップデートが警報器100の使用開始後にも可能なので、例えば、通信先の外部機器Eの変更や、外部機器Eとの通信に用いる通信規格の変更などに応じて、ソフトウェアSWをアップデートして、第2処理装置2を適切に動作させることができる。
【0037】
ソフトウェアSWは、第2処理装置2が行う動作に関する命令が記述された制御プログラムなどのソフトウェアを含み得る。ソフトウェアSWは、第2処理装置2のハードウェアと密接に結びついたソフトウェアであって、通信部20の通信機能の制御に係る所望の動作をさせるべく第2処理装置2の基本的な制御を司るソフトウェアを含んでいてもよい。すなわち、ソフトウェアSWは、通信部20の通信機能を制御する第2処理装置2のメモリ(例えばEEPROMやフラッシュメモリで構成される記憶手段2b)に書き込まれている、第2処理装置2に関するファームウェアであってもよい。警報器100の使用開始後にもアップデート可能なソフトウェアSWが第2処理装置2に関するファームウェアであると、例えば、外部機器Eとの通信に用いる通信規格の改定などによって第2処理装置2による基本的な制御方式の変更が求められる場合でも、その変更に容易に対応することができる。例えば警報器100の分解及び第2処理装置2の交換などを行うことなく、第2処理装置2の基本的な制御方式を変更することができる。
【0038】
警報器を含む各種機器間の通信において準拠される通信規格は、例えば新たに出現するハッキング技術などに対抗すべく、セキュリティ要件などに関して適宜改定されている。また通信規格は、新たに開発される通信技術を取り入れるべく改定されることもある。例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)が制定するIEEE802.1において仕様が規定されているネットワーク規格であるTSN(Time-Sensitive Networking)では、2021年から遡る数年の間に幾度かの改定が行われている。第2処理装置2に関するソフトウェアSWのアップデートが可能でないと、これら通信規格の改定に準拠できず、警報器100と外部機器Eとの間の通信が、ハッキングや盗聴などの脅威に晒されたり、警報器100の使用が制限されたりすることも起こり得る。
【0039】
本実施形態の警報器100では、第2処理装置2に内蔵されるソフトウェアSWのアップデートが可能なように、通信部20が構成されている。そのため、適宜ソフトウェアSWの更新を行うことによって、通信制御技術の向上に追随すると共に、通信のセキュリティに対する脅威に晒され難い通信を継続させることができる。
【0040】
本実施形態では、通信部20は、前述したように、外部機器Eとの間で無線によって信号の送受信を行ってもよい。従って、ソフトウェアSWのアップデートは、外部機器Eと通信部20との無線通信に基づいて行われてもよく、その場合、外部機器Eからアップデート後のソフトウェアSWが供給される。すなわち、ソフトウェアSWのアップデートは、所謂「OTA(Over-The-Air)アップデート」であってもよく、前述したようにソフトウェアSWがファームウェアである場合「ファームウェアOTA(FWOTA)」であってもよい。その場合、通信ケーブルのような物理的な回線を警報器100と外部機器Eとの間に設けることなく、例えば、遠隔地からでもソフトウェアSWをアップデートすることができる。従って、例えば改定後の通信規格に沿った通信、及び/又は、セキュリティの脅威に晒され難い通信を、容易に通信部20に行わせることができる。例えばソフトウェアSWのアップデートに用いられる無線通信は、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)などの近距離無線通信であってもよい。従って、外部機器Eは、携帯電話やタブレット型コンピュータなどの携帯機器であってもよい。
【0041】
なお、ソフトウェアSWのアップデートは、無線通信に依らず、警報器100に接続された物理的な回線を通じて行われてもよく、アップデート後のソフトウェアSWが格納された例えばUSBメモリなどの記憶媒体を第2処理装置2と電気的に接続することによって行われてもよい。
【0042】
<アップデート失敗時の制御>
一方、警報器100では、前述したように、警報器という特性上、通信部20におけるソフトウェアSWのアップデートであっても、その間に、本質的機能である報知機能が機能しない期間があるのは好ましくない。報知機能は、警報部10だけで完結する場合もあるが、周囲環境が警報を発するべき状況にあることを通信部20によって外部機器Eに報せるように警報器100が構成されていることもある。その場合は、通信部20におけるソフトウェアのアップデートが成功裏に終了しないと、通信部20による通信が適切に行われずに報知機能が機能しない期間が生じることがある。また、警報器100が外部機器Eとの交信結果に基づいて警報部10による監視動作や報知動作を行うように構成されている場合も、ソフトウェアSWのアップデートが正常に終了しないと、報知機能が機能しない期間が生じることがある。例えば、警報器100と外部機器とが所定の周期で定期的に交信(例えば前述した「定期通信」)を行うことを前提に警報部10の動作が継続するように構成されている場合に通信部20におけるソフトウェアSWのアップデートが正常に終了しないと、定期通信が途絶えることがある。その結果、報知機能が機能しない期間が生じることがある。そして、このような報知機能が機能しない期間が生じ得ることは、国や地方自治体、又はその他の公的機関によって定められた警報器に関する検定に適合せず、警報器100が適法に使用され得ないことも起こり得る。
【0043】
これに対して、本実施形態では、前述したように、通信部20において開始されたソフトウェアSWのアップデートが正常に終了しない場合は、第1処理装置1が通信部20にリセット動作の実行を指示するように構成されている。そのため、通信部20では、ソフトウェアSWのアップデートが正常に終了しなくても、リセット動作の実行を経て、通信機能を維持させることができる。例えば前述した「定期通信」が、リセット動作の実行によって継続され得る。
【0044】
通信部20は、開始されたソフトウェアSWのアップデートが正常に終了しない場合は、リセット動作の後に、当該アップデートの開始前のソフトウェアSWに従って動作してもよい。その場合、少なくともアップデートの開始前のソフトウェアSWに従った通信を、外部機器Eとの間で継続させることができる。アップデートが正常に終了しないときに、すなわちアップデートが一旦開始された後に、アップデートの開始前のソフトウェアSWに従う通信部20の動作を可能にする方法は後述される。
【0045】
このように、本実施形態では、ソフトウェアSWのアップデートが正常に終了しない場合には第1処理装置1が通信部20にリセット動作の実行を指示するので、通信部20が関わる、警報部10の報知機能が機能しない期間の発生を防ぐことができる。そして第1処理装置1は、第2処理装置2に内蔵されるソフトウェアSWのアップデートが正常に終了しない場合であっても、必ずしも、報知機能が機能しなくなるような第1処理装置1自身のリセット動作を実行しない。すなわち、第1処理装置1は、第1処理装置1自身が制御を担う報知機能を維持したまま、第2処理装置2へのリセット動作の指示が可能なように構成されている。従って、周囲環境が警報を発するべき状態にあることを、報知すべき人や機器に、絶えることなく報せることができる。また、警報器に対する検定に警報器100を適合させ得ることがある。
【0046】
なお、アップデートが正常に終了しない場合には、第1処理装置1は、一例として、第1処理装置1が従うプログラムに記述された命令に従って、第2処理装置2にリセット動作の実行を指示する。すなわち、第1処理装置1が自動的にリセット動作の実行を第2処理装置2に指示するように構成されていてもよい。しかし、アップデートが正常に終了しない場合に外部からの手動操作を受けて、その操作に従って、第1処理装置1が第2処理装置2にリセット動作の実行を指示するように構成されていてもよい。この場合、警報器100には、手動操作を受け付ける受付部(図示せず)が備えられる。受付部は、例えば、押しボタンスイッチのような被操作手段や、Bluetoothのような近距離無線通信の受信手段であり得る。アップデートが正常に終了しない場合、第1処理装置1は、例えば報知部13(図2A参照)を用いて、アップデートの不調をユーザーなどに報せる。そして、アップデートが正常に終了し得ないことを把握したユーザーによる、被操作手段に対する操作や、近距離無線での指示信号の送信などのような受付部への手動操作を受けて、第1処理装置1がリセット動作の実行を第2処理装置2に指示する。このような構成では、警報器100の周囲の状況などからユーザーが適切と考えるタイミングで、第2処理装置2にリセット動作を実行させることができる。
【0047】
一方、本実施形態において通信部20は、開始されたソフトウェアSWのアップデートが正常に終了した場合は、自ら、リセット動作を行うように構成されていてもよい。その場合、より確実に、アップデート後のソフトウェアSWに従う適切な動作を通信部20に実行させることができると考えられる。以下では、第1処理装置1の指示によるリセット動作は「第1のリセット動作」とも称され、アップデートの正常終了後に第2処理装置2自らの起動によって行われるリセット動作は「第2のリセット動作」とも称される。
【0048】
通信部20が実行するリセット動作は、例えば、第2処理装置2によって次に実行されるべき命令が格納されている記憶手段2bのアドレスを保存するプログラムカウンタを、例えば0番地にリセットしたり、所定のアドレスに設定したりすることを含み得る。また、通信部20が実行するリセット動作は、第2処理装置2が備える各種のレジスタなどの一次記憶領域をクリアすることを含んでいてもよい。しかし、通信部20が行う第1のリセット動作及び第2のリセット動作は、これらに限定されない。
【0049】
通信部20は、前述した電源スイッチS(図1参照)がオン状態に切り替えられるときや、警報器100が備える電源プラグ(図示せず)がコンセントに挿入されるときのように、電源部3から第2処理装置2に電力の供給が開始されるときに、前述したプログラムカウンタやレジスタのリセットなどを伴うリセット動作を実行してもよい(以下、電力供給の開始時に行われるリセット動作は「電源オンリセット」とも称される)。通信部20は、第1のリセット動作又は第2のリセット動作において、電源オンリセットと同じ動作を行ってもよいし、電源オンリセットと異なる動作を行ってもよい。例えば、通信部20は、電源オンリセットではプログラムカウンタを0番地にリセットし、第2のリセット動作では、ソフトウェアSWのアップデートの開始前に実行した命令の次の命令が格納されているアドレスにプログラムカウンタを設定してもよい。また、通信部20は、第1のリセット動作と第2のリセット動作で同じ動作を行ってもよく、異なる動作、例えばプログラムカウンタを互いに異なるアドレスに設定する、又は、レジスタのリセットを一方のリセット動作(例えば第2のリセット動作)のみで行う、などの互いに異なる動作を行ってもよい。
【0050】
通信部20にリセット動作を実行させるべく第1処理装置1によって通信部20に対して行われる「指示」は、例えば、リセット動作の実行の指示を受けるべく第2処理装置2に備えられた入力端子(リセットポート)に、所定のハイレベル信号又はロウレベル信号を送ることによって行われる。また、通信部20に対する第1処理装置1からのこの「指示」は、シリアル信号やパラレル信号などで構成される、リセット動作の実行を指示するコマンド(リセット命令)を、第2処理装置2の所定の入力ポートに送ることであってもよい。第2処理装置2は、リセットポートへの所定のレベルの信号の入力や、リセット命令の入力を受けて第1のリセット動作を実行する。
【0051】
また、警報部10及び通信部20それぞれへの電力供給の開始及び停止が、例えば2系統の電源スイッチSによって独立して切換えられる場合は、通信部20に対するリセット動作の実行の「指示」は、第1制御装置1によるスイッチSの制御を介した通信部20への電力供給の停止と再開であってもよい。前述したように、電力の供給が開始されるときにリセット動作を実行するように第2処理装置2が構成されている場合は、第1処理装置1の制御による電力供給の停止及び再開後に、通信部20において電源オンリセットが開始される。第1処理装置1による通信部20に対するリセット動作の実行の「指示」は、これらの例に限定されず、任意の方法で行われ得る。なお、第1のリセット動作は、アップデートの対象であるソフトウェアSWに依存せず、例えばハードウェアによって起動されることが好ましい。
【0052】
本実施形態において、ソフトウェアSWの「アップデートが正常に終了しない」は、第2処理装置2が備える例えば記憶手段2bなどの所定の記憶領域に、アップデート後のソフトウェアSWが、アップデート後のソフトウェアの提供元(例えば外部機器Eなど)から警報器100に送られた通りに書き込まれないことを意味する。この状況は、以下では「アップデートの失敗」とも称される。アップデートの失敗は、例えば、アップデート後のソフトウェアSWを警報器100に送る外部機器Eと通信部20との通信回線に生じた何らかの障害によってアップデートが所定の時間中に終了しないことであり得る。また、アップデートの失敗は、外部機器Eと通信部20との通信における誤り制御で検出された誤りが、再送要求や通信部20での誤り訂正処理によっても訂正され得ないことであってもよい。しかし、アップデートの失敗は、これらに限定されない。
【0053】
アップデートの失敗が生じたかどうかは、警報部10によって、具体的には第1処理装置1によって、判断され得る。例えば、第2処理装置2は、ソフトウェアSWのアップデート開始時にアップデートの開始を示す所定の信号を第1処理装置1に送り、アップデートの終了時にはアップデートの終了を示す所定の信号を第1処理装置1に送るように構成される。一方、第1処理装置1は、アップデートの開始を示す所定の信号を受け取ってからの時間を、例えば計時手段1aによってカウントする。そして第1処理装置1は、カウントの開始から例えば30秒、1分、又は5分程度の所定の時間内に、アップデートの終了を示す所定の信号を受け取らなかった場合に、ソフトウェアSWのアップデートが正常に終了していない、と判断してもよい。
【0054】
なお、ソフトウェアSWのアップデート中に警報を発すべき状態が検知されたときは、そのアップデートが中断されて警報が発せられてもよく、アップデートと並行に警報が発せられてもよい。或いは、例えば検知された状態やアップデートの所要時間などに応じて、アップデートの完了が警報よりも優先的に扱われてもよい。
【0055】
<ソフトウェアを格納する記憶領域の構成>
図3には、第2処理装置2が有する記憶領域、例えば記憶手段2b(図2B参照)としてソフトウェアSWを記憶すべく備えられる、例えばEEPROMやフラッシュメモリなどのメモリの記憶領域4の構成及び記憶内容の一例が模式的に示されている。図3の例において、A-0000番地からA-nnnn番地までのアドレスに、命令1~命令nで構成されるソフトウェアSWが格納されている。ソフトウェアSWのアップデートが行われる際には、アップデート後のソフトウェアSWが含むべき一連の命令が、例えばA-0000番地から順に、アップデート後のソフトウェアのサイズに対応する任意の番地までの領域に上書きされてもよい。
【0056】
しかし、そのように上書きが実行されると、アップデートの失敗が生じた場合に、第1のリセット動作の実行後に、前述したようにアップデート前のソフトウェアSWに従って通信部20が動作し得ないことがある。一方、図3の例の記憶領域4は、A-0001番地からA-FFFF番地までの第1記憶領域A1と共に、B-0000番地からB-FFFF番地までの第2記憶領域A2を有している。そして、ソフトウェアSWのアップデートでは、好ましくは、アップデート後のソフトウェアSWが含むべき一連の命令が、第1記憶領域A1に上書きされずに、第2記憶領域A2に格納される。このようにアップデート後のソフトウェアSWが含むべき命令を格納することによって、アップデートの開始後にそのアップデートが正常に終了しなかった場合に、第1のリセット動作の後に、通信部20をアップデート前のソフトウェアSWに従って動作させることができる。また、通信部20をアップデート前のソフトウェアSWに従って動作させながら、アップデート後のソフトウェアSWを、記憶手段2bとして備えられるフラッシュメモリなどの記憶領域に書き込むことができる。従って、通信部20が関わる、警報部10による報知機能が機能しない期間を略生じさせずに、ソフトウェアSWのアップデートを行えることがある。
【0057】
アップデート後のソフトウェアSWの一連の命令が図3の例における第2記憶領域A2に格納されるアップデート後に行われる第1のリセット動作では、前述したプログラムカウンタがA-0000番地に設定される。また、アップデートが正常に終了した場合に行われる第2のリセット動作では、このプログラムカウンタがB-0000番地に設定されてもよい。そうすることで、アップデートが失敗に終わった時にはアップデート前のソフトウェアSWに従って、そしてアップデートが正常に終了したときにはアップデート後のソフトウェアSWに従って、通信部20を動作させることができる。
【0058】
また、ソフトウェアSWを記憶する記憶手段2bのような記憶領域が、図3の例の記憶領域4のように、第2処理装置2が実行中の命令を含むソフトウェアSW(すなわちアップデート前のソフトウェアSW)を記憶する領域の他に第2記憶領域A2のような記憶領域を有する場合、第2記憶領域A2に、予め用意された初期化用データが記憶されていてもよい。初期化用データは、例えば、警報器100の工場出荷時のソフトウェアSWであり得る。また、初期化用データは、アップデート前のソフトウェアSWそのものであってもよい。そしてアップデートが失敗に終わった場合には、初期化用データで、アップデート前のソフトウェアSWを記憶する例えば第1記憶領域A1が上書きされてもよい。すなわち、アップデートの失敗時には、第1のリセット動作として、ソフトウェアSWの初期化が行われてもよい。
【0059】
なお、通信部20は、第2処理装置2以外に、例えばDRAMのような書き込み可能な外部の記憶装置(図示せず)を備えていてもよい。第2処理装置2は、ソフトウェアSWのアップデートを始める前に、例えば記憶手段2bに格納されているアップデート前のソフトウェアSWを、図示されない外部の記憶装置に書き出したうえで、アップデート後のソフトウェアSWを記憶手段2bの記憶領域に上書きしてもよい。そして第2処理装置2は、アップデートが失敗に終わった場合には、この図示されない外部の記憶装置に書き込まれているアップデート前のソフトウェアSWの命令を、失敗に終わったアップデートの開始前と同様に記憶手段2bの記憶領域に書き込んでもよい。その場合、第1及び第2のリセット動作において、前述のプログラムカウンタが同じアドレス(例えば、図3の例のA-0000番地)に設定されてもよい。
【0060】
<ソフトウェアのアップデートにおける処理フロー>
図4図6を参照して、ソフトウェアSWのアップデートに関する処理フローが説明される。図4には、本実施形態の警報器100におけるソフトウェアSWのアップデート時の基本動作がフローチャートで示されている。図4に示されるように、第2処理装置2(図2B参照)が内蔵するソフトウェアのアップデートが開始されると(ステップS1)、例えば第1処理装置1によって、アップデートが正常に終了したか否かが継続的に判断される(ステップS2)。アップデートが正常に終了しなかった場合(ステップS2で“N”)は、第1処理装置1が通信部20にリセット動作の実行を指示し(ステップS3)、リセット動作が実行されることによって、通信部20の通信機能が維持される(ステップS4)。一方、アップデートが正常に終了した場合(ステップS2で“Y”)は、第1処理装置1による通信部20へのリセット動作の指示は行われず、通信部20における通信機能が維持される(ステップS4)。なお、ソフトウェアSWのアップデートは、アップデート後のソフトウェアを供給する外部機器Eから送られるアップデート後のソフトウェアの受信や、警報器100のユーザーによる警報器100に対するアップデートを指示するスイッチ操作などによって開始される。
【0061】
図5には、本実施形態の警報器100におけるソフトウェアSWのアップデート時の具体的な動作の一例がフローチャートで示されている。図5において一点鎖線L1の左側には、第2処理装置2での処理が示され、一点鎖線L1の右側には、第1処理装置1での処理が示されている。図4の例において、第2処理装置2でソフトウェアのアップデートが開始されると(ステップS10)、第2処理装置2は、第1処理装置1にアップデートを開始したことを、例えば所定の信号を出力することなどによって通知する(ステップS11)。そして、第2処理装置2は、アップデートを逐次行って(ステップS12)、アップデートが終了した場合は(ステップS13で“Y”)、第1処理装置1に、アップデートが終了したことを、例えば所定の信号を出力することなどによって通知する(ステップS17)。なお、アップデートを行うことには、アップデート後のソフトウェアに関する情報が、例えば外部機器E(図1参照)から送られてくるのを待つことも含まれる。そして、第2処理装置2は、第2のリセット動作を行って(ステップS18)、アップデート後のソフトウェアに従って動作する(ステップS19)。
【0062】
ステップS13においてアップデートが終了しておらず(ステップS13で“N”)、且つ、第2処理装置2が第1処理装置1からのリセット動作の指示を受け取っていない場合は(ステップS14で“N”)、第2処理装置2は、ステップS12に戻って、アップデートを継続する。ステップS14において第1処理装置1からのリセット動作の実行指示を受け取った場合は(ステップS14で“Y”)、第1のリセット動作を実行し(ステップS15)、アップデートの開始前のソフトウェアに従って動作する(ステップS16)。
【0063】
一方、第1処理装置1は、例えば、周囲環境の監視中に、ステップS11において出力される第2処理装置2からのアップデート開始の通知を受け取ると、周囲環境の監視と並行して、アップデート時の処理を開始する(ステップS20)。そして第1処理装置1は、例えば計時手段1a(図2A参照)として備えるカウンタなどによって時間のカウントを開始する(ステップS21)。第1処理装置1は、さらに、そのカウントしている時間が所定時間以内かどうかを判断し(ステップS22)、カウントしている時間が所定時間以内である場合は(ステップS22で“Y”)、ステップS25に進む。そして第1処理装置1は、第2処理装置2からステップS17で出力されるアップデート終了の通知を受け取っていない場合は(ステップS25で“N”)、計時手段1aによる時間カウントをアップして(ステップS26)、ステップS22に戻る。第1処理装置1は、アップデート終了の通知を受け取っている場合は(ステップS25で“Y”)、アップデート時の処理を終了させる(ステップS24)。また、第1処理装置1は、カウントしている時間が所定の時間を超えている場合は(ステップS22で“N”)、通信部20(具体的には第2処理装置2)にリセット動作の実行を指示し(ステップS23)、アップデート時の処理を終了させる(ステップS24)。
【0064】
図6には、本実施形態の警報器100におけるソフトウェアSWのアップデート時の具体的な動作の他の例がフローチャートで示されている。図6に示される例は、前述した「定期通信」を実行する第2処理装置2においてソフトウェアのアップデートが実行される例である。図6の例において、第2処理装置2は、定期通信として、前述した「警報器100の状態」を外部機器Eに所定の周期で送信している。なお、図6では、図5に示された第1処理装置1における処理フローは省略されている。
【0065】
図6に示されるように、第2処理装置2では、定期的に警報器100の状態が外部機器Eに送信される(ステップS30)。第2処理装置2は、定期通信を行うたびに、例えば計時手段2a(図2B参照)を構成するカウンタをリセットして時間のカウントを開始する。そして、第2処理装置2は、ソフトウェアのアップデートの開始が求められていなければ(ステップS31で“N”)、計時手段2aのカウント値に基づいて、直前の定期通信から所定の時間が経過したかどうかを判断する(ステップS32)。第2処理装置2は、ステップS32において所定の時間が経過していない場合は(ステップS32で“N”)、計時手段2aの時間カウントをアップし(ステップS33)、さらに、現在ソフトウェアのアップデート中でない場合は(ステップS34で“N”)、ステップS31に戻る。第2処理装置2は、ステップS32において所定の時間が経過している場合は(ステップS32で“Y”)、定期通信として警報器100の状態を外部機器Eに送信する(ステップS35)。その後、第2処理装置2は、計時手段2aのカウント値をリセットして(ステップS36)ステップS34に進み、現在ソフトウェアのアップデート中でない場合は(ステップS34で“N”)ステップS31に戻る。
【0066】
一方、ステップS34においてアップデート中である場合(ステップS34で“Y”)、又はステップS31でソフトウェアのアップデートの開始が求められている場合(ステップS31で“Y”)、第2処理装置2は、アップデートを継続又は開始する(ステップS41)。なお、第2処理装置2がステップS31からステップS41に進む場合は、図5を参照して説明されたように、第2処理装置2は、アップデートを開始したことを第1処理装置1に通知する。第2処理装置2は、アップデートが終了すると(ステップS42で“Y”)第2のリセット動作を行って(ステップS43)、ステップS32へと進む。第2処理装置2は、ステップS42でアップデートが終了しておらず(ステップS42で“N”)、且つ、第1処理装置1から送られるリセット動作の指示を受け取っていない場合は(ステップS44で“N”)、ステップS32に進む。前述したように、ステップS32では、所定の時間が経過しているかどうかが判断される。一方、第2処理装置2は、ステップS44で、第1処理装置1から送られるリセット動作の指示を受け取っている場合は(ステップS44で“Y”)、第1のリセット動作を実行し(ステップS45)、ステップS32に戻って所定の時間の経過が経過しているかどうかを判断する。
【0067】
図6に示される処理フローのように第2処理装置の処理が実行されると、定期通信を所定の周期で実行しながら、第2処理装置2が内蔵するソフトウェアのアップデートをすることができると考えられる。例えば、図3を参照して説明したような、アップデート前のソフトウェアが格納されている領域と異なる領域にアップデート後のソフトウェアが書き込まれる場合、図6の例のような処理フローが実現され易い。なお、定期通信を所定の周期で実行しながらソフトウェアのアップデートを行う場合は、ステップS43及びステップS45の各リセット動作では、直前の定期通信からの時間をカウントする例えば計時手段2aのカウント値はリセットされずに維持される。
【0068】
本実施形態において第2処理装置2は、図6の例と異なり、ソフトウェアのアップデート中は、定期通信に関する所定の時間(定期通信の周期)の経過の判断を省略するように構成されてもよい。ソフトウェアのアップデートが定期通信の周期よりも十分に短い時間で終了する場合は、定期通信の周期の経過の判断が省略されても問題となり難い。その場合、図6の例に示されるステップS43又はステップS45を経た第2処理装置2は、ステップS31へと戻ってもよく、直後に定期通信を実行すべくステップS30に戻ってもよい。また、ステップS44でリセット動作の指示を受け取っていない場合は、ステップS41に戻ってもよい。この場合、ステップS43及びステップS45の各リセット動作では、直前の定期通信からの時間をカウントする例えば計時手段2aのカウント値はリセットされてもよい。なお、この場合、ソフトウェアのアップデート中に第2処理装置2が、ステップS33又はステップS36に進むことはないので、ステップS34が省略され、ステップS33又はステップS36を経た第2処理装置2は、ステップS31に戻ってもよい。
【0069】
ところで、第1のリセット動作又は第2のリセット動作において直前の定期通信からの時間をカウントする例えば計時手段2aのカウント値がリセットされる場合、アップデート開始前の最後の定期通信からアップデート後の最初の定期通信までの時間が、アップデートのない場合の定期通信の周期と異なる場合がある。例えば、10時間周期で定期通信を行っているときに、直前の定期通信から5時間経過時にアップデートが開始されると、アップデート後の最初の定期通信は、アップデート前の最後の定期通信から15時間(+アップデートの所要時間)経過後の通信となる。また、前述したように第1又は第2のリセット動作の直後に定期通信が行われるように第2処理装置2が構成されている場合に、直前の定期通信から5時間経過時にアップデートが開始されると、アップデート後の最初の定期通信は、アップデート前の最後の定期通信から5時間(+アップデートの所要時間)経過後の通信となる。このように、アップデート開始前の最後の定期通信からアップデート後の最初の定期通信までの時間は、アップデートのない場合の定期通信の周期と異なっていてもよい。本実施形態において「定期通信が継続される」は、このように一時的に間隔の異なる2つの通信を挟んで周期的な通信が続けられることも含んでいる。
【0070】
また、第1のリセット動作又は第2のリセット動作において直前の定期通信からの時間をカウントする例えば計時手段2aのカウント値がリセットされる場合でも、定期通信の周期の変動が少なくなるように、ソフトウェアのアップデート開始時の時間や、その開始時の計時手段2aのカウント値が記憶されてもよい。例えば、このような時間やカウント値が、通信部20に第2処理装置2と別個に設けられる、例えばRAMなどの記憶装置(図示せず)に、アップデートの開始前に記憶されてもよい。また、このような時間やカウント値は、第1処理装置1の記憶手段1bとして備えられるメモリ空間に記憶すべく、アップデートの開始前に第2処理装置2から第1処理装置1に送られてもよい。そして、この第1処理装置1の記憶手段1bなどに一時的に記憶されたカウント値などが、第1又は第2のリセット動作の終了後に、第2処理装置2の計時手段2aなどの、定期通信の周期の経過の有無の判断において参照される記憶領域に設定されてもよい。
【0071】
また、第2処理装置2は、ソフトウェアのアップデートによる定期通信の周期の変動が少なくなるように、定期通信の直後にアップデートを開始するように構成されてもよい。すなわち、図6の例のステップS31において、ソフトウェアのアップデートが求められていても、ステップS35で定期通信を実行するまでアップデートの実行を待機してもよい。さらに、第2処理装置2は、このようなアップデートの待機を、次の定期通信までの時間が、例えば、数秒から数分程度の所定の時間以下である場合にだけ行うように構成されていてもよい。
【0072】
<他の実施形態>
上述した一実施形態では、アップデートの失敗時には、第1処理装置1が第2処理装置2にリセット動作の実行を指示するように構成されている。このような構成と異なる他の実施形態として、前述した手動操作によって直接第2処理装置2にリセット動作の実行が指示されてもよい。すなわち、アップデートの失敗時には、前述したように、アップデートの失敗が報知され、その報知を受けたユーザーによって、他の実施形態の警報器に備えられた受付部に対する、スイッチ操作や指示信号の送信などの手動操作が行なわれる。この手動操作による指示が、第1処理装置1ではなく直接第2処理装置2に伝えられ、この指示に基づいて第2処理装置2においてリセット動作が実行されてもよい。第1処理装置1の負荷を軽減させ得ることがある。
【0073】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0074】
また、上記実施形態では、説明の便宜上、実施形態の警報器の処理動作を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、警報器の処理動作を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動及びフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
【符号の説明】
【0075】
100 警報器
1 第1処理装置
1a 計時手段
1b 記憶手段
10 警報部
12 検知部
13 報知部
2 第2処理装置
2a 計時手段
2b 記憶手段
20 通信部
22 送受信部
3 電源部
4 記憶領域
A1 第1記憶領域
A2 第2記憶領域
E 外部機器
S 電源スイッチ
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-07-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周囲環境を監視して監視結果に基づく報知を行う警報器であって、
前記報知を行う報知機能を制御する半導体装置からなる第1処理装置と、
ソフトウェアを内蔵しており、前記報知に関する情報を外部機器に送る動作を制御する半導体装置からなる第2処理装置と、
を備え、
前記第2処理装置を含む通信部は、前記警報器の使用開始後に前記ソフトウェアのアップデートが可能なように構成されており、
前記第1処理装置は、開始された前記アップデートが正常に終了しない場合は、前記通信部にリセット動作の実行を指示するように構成されている、警報器。
【請求項2】
周囲環境の監視結果に基づいて報知を行う報知機能を制御する半導体装置からなる第1処理装置と、
ソフトウェアを内蔵しており、前記報知に関する情報を外部機器に送る動作を制御する半導体装置からなる第2処理装置と、
を備える警報器であって、
前記第2処理装置を含む通信部は、前記警報器の使用開始後に前記ソフトウェアのアップデートが可能なように構成されており、
前記第1処理装置は、開始された前記アップデートが正常に終了しない場合は、前記通信部にリセット動作の実行を指示するように構成されており、
前記アップデート中に警報を発すべき状態が検知されると、前記アップデートが中断されるか、前記アップデートと並行して警報が発せられるか、前記アップデートの完了が警報の発報よりも優先される、警報器。
【請求項3】
周囲環境の監視結果に基づいて報知を行う報知機能を制御する半導体装置からなる第1処理装置と、
ソフトウェアを内蔵しており、前記報知に関する情報を外部機器に送る動作を制御する半導体装置からなる第2処理装置と、
を備える警報器であって、
前記第1処理装置は、周囲環境を監視する検知部からの前記監視結果に基づいて異常の報知に至る動作を制御し、
前記第2処理装置を含む通信部は、前記警報器の使用開始後に前記ソフトウェアのアップデートが可能なように構成されており、
前記第1処理装置は、開始された前記アップデートが正常に終了しない場合は、前記通信部にリセット動作の実行を指示するように構成されている、警報器。
【請求項4】
前記通信部は、前記警報器の状態を所定の周期で外部機器に送る定期通信を行うように構成されており、
開始された前記アップデートが正常に終了しない場合は、前記リセット動作により前記定期通信が継続される、請求項1~3のいずれか1項に記載の警報器。
【請求項5】
前記通信部は、開始された前記アップデートが正常に終了した場合は、前記リセット動作と同じか前記リセット動作と異なるリセット動作を行うように構成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の警報器。
【請求項6】
前記通信部は、開始された前記アップデートが正常に終了しない場合は、前記リセット動作の後に、前記アップデートの開始前の前記ソフトウェアに従って動作する、請求項1~3のいずれか1項に記載の警報器。
【請求項7】
前記アップデートは、外部機器と前記通信部との無線通信に基づいて行われる、請求項1~3のいずれか1項に記載の警報器。
【請求項8】
前記ソフトウェアは、前記第2処理装置のメモリに書き込まれているファームウェアである、請求項1~3のいずれか1項に記載の警報器。