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特開2023-143816通信ノード、通信システム及び通信方式
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023143816
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】通信ノード、通信システム及び通信方式
(51)【国際特許分類】
   H04L 41/0803 20220101AFI20230928BHJP
   G06F 9/50 20060101ALI20230928BHJP
   G06F 1/3206 20190101ALI20230928BHJP
   G06F 1/3234 20190101ALI20230928BHJP
【FI】
H04L41/0803
G06F9/50 150Z
G06F1/3206
G06F1/3234
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043156
(22)【出願日】2023-03-17
(31)【優先権主張番号】17/702565
(32)【優先日】2022-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.VISUAL BASIC
3.PYTHON
4.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】植田 泰輔
(72)【発明者】
【氏名】柚木 祥慈
(72)【発明者】
【氏名】丸山 龍也
【テーマコード(参考)】
5B011
【Fターム(参考)】
5B011DA00
5B011EA01
5B011KK00
5B011LL00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】アプリケーションのネットワーク性能を考慮し、複数のインタフェースの中から最適なインタフェースを選択することで、エッジサーバがリソースを有効活用する装置、方法及びシステムを提供する。
【解決手段】方法は、メモリに、アプリケーションのための所望のネットワーク性能特性、複数のトラフィック制御構成を記憶することを含む。複数のトラフィック制御構成の各々は、推定電力使用量及び推定ネットワーク性能特性のセットと関連付けられる。方法はまた、アプリケーションを実行するために、複数のトラフィック制御構成の中の2つ以上のトラフィック制御構成のセットから特定のトラフィック制御構成を選択し、2つ以上のトラフィック制御構成のセットが、アプリケーションのための所望のネットワーク性能特性のセットを満たすことを含む。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ノードにおける装置であって、
前記装置は、
メモリと、
前記メモリに結合された少なくとも一つのプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
アプリケーションに必要なネットワーク性能特性を前記メモリに保存し
複数のトラフィック制御構成であって、それぞれが推定電力使用量及び推定ネットワーク性能特性のセットに関連付けられている複数の前記トラフィック制御構成を前記メモリに格納し、
前記アプリケーションを実行するために、複数の前記トラフィック制御構成における2以上のトラフィック制御構成のセットであって、前記アプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性のセットを満たす2以上のトラフィック制御構成のセットから特定のトラフィック制御構成を選択し、
前記特定のトラフィック制御構成に基づいて、通信ノードを構成する、
装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、
前記所望のネットワーク性能特性のセットは、最小スループット、閾値ジッタ及び閾値遅延の1以上を含む
装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置において、
推定したネットワーク性能のセットは、スループット、ジッタ及び遅延の1以上に関連する、
装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置であって、
前記推定電力使用量は、前記推定電力使用量に関連する数値及び推定電力使用量レベルのうちの1つ以上を含み、前記推定電力使用量レベルは、高電力使用量レベル、中電力使用量レベル、及び、低電力使用量レベルのうちの1つからなる、
装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置において、
前記特定のトラフィック制御構成は、前記2以上のトラフィック制御構成のセットのうち、最も低い関連付けられた前記推定電力使用量又は最も低い前記推定電力使用量レベルを有するトラフィック制御構成である装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置において、
少なくとも1つの前記プロセッサは、さらに前記アプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性のセットを、複数の前記トラフィック制御構成の各々に関連付けられた推定ネットワーク性能特性のセットと比較することによって、前記2以上のトラフィック制御構成のセットを特定するように構成される装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置において、
前記特定のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成するために、特定のトラフィック制御の設定に基づいて、少なくとも1つの前記プロセッサは、物理インタフェース、ネットワークスイッチ及びアプリケーションインタフェースのうち少なくとも1つを構成する装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置において。、
少なくとも1つの前記プロセッサは、
前記アプリケーションに関連する監視されたトラフィック性能の少なくとも1つの特性が、前記アプリケーションの所望のネットワーク性能特性のセット内の少なくとも1つの所望のネットワーク性能特性を満たしていないという指標を受信し、
前記2以上のトラフィック制御構成のセットから異なるトラフィック制御構成を選択し、前記異なるトラフィック制御構成に基づいて前記通信ノードを構成する、
ように構成された装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置において、
前記少なくとも1つの特性は、スループット、ジッタ及び遅延のうちの1つであり、前記少なくとも1つの特性は、過去に前記少なくとも1つの所望のネットワーク性能特性を満たす装置。
【請求項10】
請求項1に記載の装置において、
少なくとも1つの前記プロセッサは、前記特定のトラフィック制御構成に関連する電力消費の指標を受け取るように構成された装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置であって、
少なくとも1つの前記プロセッサは、
前記電力消費の指標に基づいて、前記特定のトラフィック制御構成に関連付けられた推定電力使用量を更新し、前記2以上のトラフィック制御構成のセット内の第2のトラフィック制御構成と比較した前記特定のトラフィック制御構成の相対的な優先度が、前記特定のトラフィック制御構成に関連付けられた更新後の推定電力使用量によって影響を受ける装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置において、
少なくとも1つの前記プロセッサは、
前記特定のトラフィック制御構成に関連付けられた更新された推定電力使用量に基づいて、第2のトラフィック制御構成を選択することを決定し、前記第2のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成する装置。
【請求項13】
請求項1に記載の装置において、
少なくとも1つの前記プロセッサは、
前記アプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性の更新されたセットを受信し、前記アプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性のセットと、複数のトラフィック制御構成の各々に関連付けられた推定ネットワーク性能特性とを比較することによって、2以上のトラフィック制御構成の更新されたセットを特定し、所望のネットワーク性能特性の更新されたセットを満たす2以上のトラフィック制御構成の更新されたセットから、追加のトラフィック制御構成を選択し、前記追加のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成する装置。
【請求項14】
請求項1に記載の装置において、
少なくとも1つの前記プロセッサは、
所望のネットワーク性能特性及び監視されるトラフィック性能特性の少なくとも一方に対する変化を検出し、
所望のネットワーク性能特性又は監視されたトラフィック性能特性への変化に基づいて、追加のトラフィック制御設定を生成し、
前記追加のトラフィック制御設定に基づき、前記通信ノードを構成する装置。
【請求項15】
通信ノードのための方法であって、
前記通信ノードのメモリに、所望のネットワーク性能のセットを記憶することと、
前記通信ノードのメモリに、複数のトラフィック制御構成であって、各々が推定電力使用量及び推定ネットワーク性能特性のセットと関連付けられている前記複数のトラフィック制御構成を記録することと、
アプリケーションを実行するために、前記複数のトラフィック制御構成の中の前記アプリケーションに対して所望のネットワーク性能特性のセットを満たしている2以上のトラフィック制御構成のセットから特定のトラフィック制御構成を選択することと、
前記特定のトラフィック制御設定に基づき、前記通信ノードを構成することと、
を含む方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、
前記所望のネットワーク性能特性のセットは、スループット、ジッタ及び遅延の1つ以上を含み、
推定ネットワーク性能特性は、スループット、ジッタ及び遅延の1つ以上に関連し、
前記推定電力使用量は、前記推定電力使用量に関連する数値及び推定電力使用量レベルのうちの1つ以上を含み、
前記推定電力使用量レベルは、高電力使用量レベル、中電力使用量レベル及び低電力使用量レベルのうちの1つを含む、
方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法において、
前記特定のトラフィック制御構成は、最も低い関連する推定電力使用量又は最も低い推定電力使用量レベルを有する2以上のトラフィック制御構成のセットのトラフィック制御構成である方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、
前記アプリケーションのための前記所望のネットワーク性能特性のセットと、前記複数のトラフィック制御構成の各々に関連付けられた推定ネットワーク性能特性のセットとを比較することによって、2以上のトラフィック制御構成のセットを特定することと、
特定のトラフィック制御制御に基づいて、物理インタフェース、ネットワークスイッチ及びアプリケーションインタフェースの少なくとも1つを設定することにより、前記特定のトラフィック制御設定に基づいて前記通信ノードを構成することと、
を更に含む方法。
【請求項19】
請求項15に記載の方法において、
前記アプリケーションに関連する監視しているトラフィック性能の少なくとも1つの特性が少なくとも1つの所望のネットワーク性能特性を満たさないことを示す指標を受信することと、
前記2以上のトラフィック制御構成のセットの異なるトラフィック制御構成を選択することと、
前記異なるトラフィック制御構成に基づいて、前記通信ノードを構成する方法。
【請求項20】
通信ノードにおける第1の装置であって、メモリと、前記メモリに接続された少なくとも1つのプロセッサであって、アプリケーションのための所望のネットワーク性能特性のセットを前記メモリに保存し、複数のトラフィック制御構成であって、それぞれが推定電力使用量及びネットワーク性能特性のセットと関連付けられた前記複数のトラフィック制御構成を前記メモリに保存し、前記複数のトラフィック制御構成における2以上のトラフィック制御構成のセットであって、前記アプリケーションのための前記所望のネットワーク性能特性のセットを満たす前記2以上のトラフィック制御構成のセットから、特定のトラフィック制御構成を選択する前記プロセッサと、を備える前記第1の装置と、
メモリと、前記メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサであって、前記アプリケーションに関連付けられたトラフィック性能の少なくとも一つの特性を監視し、前記トラフィック性能の少なくとも1つの特性に関連する値の指標を前記第1装置に送信する前記プロセッサと、を備える第2装置と、
を備えるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に、エッジサーバにおけるトラフィック制御を対象とする。
【背景技術】
【0002】
近年、IoT(Internet of Things)の発展によるデータ増大に伴い、クラウドコンピューティングだけでなく、エッジコンピューティングも注目されている。エッジコンピューティングシステムでは、5G MEC(Multi-access Edge Computing)などのエッジサーバが、物理的にエッジデバイスに近い位置に配置される。エッジサーバは、管理する分野や実行する処理が高度になればなるほど、ハードウェアリソースが増加し、システムが複雑化する可能性がある。エッジサーバには、限られた資源を有効に活用することが求められている。エッジサーバの状態を把握することは、システム全体のパフォーマンスを上げるために必要なことである。現在、電力制約は、ホストシステム上の電力プロファイルで制約されたコンテナを配置する方法によって課されることがある。しかし、トラフィック制御の選択肢(インタフェースなど)が複数ある中で、アプリケーションのネットワーク性能を考慮し、複数のインタフェースの中から最適なインタフェースを選択することで、エッジサーバがリソースを有効活用することが重要である。さらに、監視したネットワーク性能、アプリケーションに必要なネットワーク性能、異なるトラフィック制御方法に関連する推定消費電力に基づいて、トラフィック制御の方法を変更するために、ネットワーク性能を動的に監視できるようにすることが有益であると考えられる。
【発明の概要】
【0003】
本明細書で説明される例示的な実装は、通信ノードのための革新的な方法を含む。本方法は、メモリに、アプリケーションのための所望のネットワーク性能特性のセットを記憶することを含んでもよい。本方法は、メモリ内に、複数のトラフィック制御構成を記憶することをさらに含んでもよく、複数のトラフィック制御構成の各々は、推定電力使用量及び推定ネットワーク性能特性のセットに関連付けられる。また、本方法はアプリケーションを実行するために、複数のトラフィック制御構成の中の2つ以上のトラフィック制御構成のセットから特定のトラフィック制御構成を選択することを含んでいてもよく、2つ以上のトラフィック制御構成のセットは、アプリケーションのための所望のネットワーク性能特性のセットを満たす。本方法は、特定のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成することをさらに含んでもよい。
【0004】
本明細書で説明する例示的な実装は、通信ノードのためのコンピュータ実行可能コードを格納する革新的なコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ実行可能コードは、アプリケーションのための所望のネットワーク性能特性のセットをメモリに格納するための命令を含んでもよい。また、コンピュータ実行可能コードは、メモリに複数のトラフィック制御構成を記憶するための命令を含んでもよく、複数のトラフィック制御構成の各々は、推定電力使用量及び推定ネットワーク性能特性のセットと関連付けられる。コンピュータ実行可能コードは、アプリケーションを実行するために、複数のトラフィック制御構成の中の2つ以上のトラフィック制御構成のセットから特定のトラフィック制御構成を選択する命令をさらに含んでいてもよく、2つ以上のトラフィック制御構成のセットは、アプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性のセットを満たしている。コンピュータ実行可能コードは、特定のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成するための命令も含んでいてもよい。
【0005】
本明細書に記載された例示的な実装は、通信ノードのための革新的な装置を含む。本装置は、メモリと、メモリ内に、アプリケーションのための所望のネットワーク性能特性のセットを格納するように構成された少なくとも1つのプロセッサとを含んでもよい。また、少なくとも1つのプロセッサは、メモリに複数のトラフィック制御構成を記憶するように構成されてもよく、複数のトラフィック制御構成の各々は、推定電力使用量及び推定ネットワーク性能特性のセットと関連付けられる。少なくとも1つのプロセッサは、アプリケーションを実行するために、複数のトラフィック制御構成の中の2つ以上のトラフィック制御構成のセットから特定のトラフィック制御構成を選択し、2つ以上のトラフィック制御構成のセットはアプリケーションのための所望のネットワーク性能特性のセットを満たすようにさらに構成されてもよい。また、少なくとも1つのプロセッサは、特定のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成するように構成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、本開示のいくつかの態様による、通信ノードであるエッジサーバを含む通信システムのシステム構成図である。
図2図2は、アプリケーション要件テーブルの一例を示す図である。
図3図3は、フィールドステータステーブルの一例を示す図である。
図4図4は、トラフィック制御パターンテーブルの一例を示す図である。
図5図5は、システムステータステーブルの一例を示す図である。
図6図6は、本システムが実行する選択動作を示すフローチャートである。
図7図7は、図1のシステムにおける第1のトラフィック制御パターンの構成と、それに続く異なるトラフィック制御パターンへの切り替えに関連する一連の通信を示すコールフロー図である。
図8図8は、図7に関連して説明したトラフィックパターンスイッチの一例を示す図である。
図9図9は、図7に関連して説明したトラフィックパターンスイッチの一例を示す図である。
図10図10は、図7に関連して説明したトラフィックパターンスイッチの一例を示す図である。
図11図11は、図7に関連して説明したトラフィックパターンスイッチの一例を示す図である。
図12図12は、オーケストレータの切り替え動作を説明するフローチャート図である。
図13図13は、一連のアプリケーションのためのトラフィック制御を提供する方法を示すフロー図である。
図14図14は、一連のアプリケーションのためのトラフィック制御を提供する方法を示すフロー図である。
図15図15は、アプリケーションに関連するネットワークトラフィック性能を監視することに基づいてトラフィック制御構成を更新する方法を示すフロー図である。
図16図16は、アプリケーションに関連する電力消費の監視に基づいてトラフィック制御構成を更新する方法を示すフロー図である。
図17図17は、アプリケーションに関連する所望のネットワーク性能特性の更新されたセットに基づいてトラフィック制御構成を更新する方法を示すフロー図である。
図18図18は、アプリケーションに関連する所望のネットワーク性能特性の更新されたセットに基づいてトラフィック制御構成のセットを更新するための方法を示すフロー図である。
図19図19は、いくつかの例示的な実装における使用に適した例示的なコンピュータデバイスを有する例示的なコンピューティング環境を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の詳細な説明は、本願発明の図及び実施例の詳細を提供するものである。図間の重複する参照数字及び要素の説明は、わかりやすくするために省略されている。説明を通じて使用される用語は、例として提供され、限定することを意図していない。例えば、用語「自動」の使用は、本願の実装を実践する当業者の所望の実装に応じて、実装の特定の側面に対するユーザ又は管理者の制御を伴う完全自動又は半自動の実装を含むことができる。選択は、ユーザインタフェース又は他の入力手段を介してユーザによって実施することができ、又は所望のアルゴリズムを介して実施することができる。本明細書に記載された例示的な実装は、単数又は組み合わせのいずれかを利用することができ、例示の機能は、所望の実装に従って任意の手段を通じて実装することができる。
【0008】
本開示では、通信ノード(例えば、エッジサーバ)におけるトラフィック制御の方法を制御する通信ノード及び通信システムが示される。各トラフィック制御方法は、その性能又はそれが実行されるハードウェアに応じて、異なる量の電力を消費する可能性がある。ネットワーク性能や各方式に必要な処理能力など、システムに求められる要件をバランスよく満たすことで、最適なトラフィック制御を提供することができる。
【0009】
本明細書に記載された例示的な実装は、通信ノードのための革新的な方法を含む。本方法は、メモリに、アプリケーションのための所望のネットワーク性能特性のセットを記憶することを含んでもよい。本方法は、メモリ内に、複数のトラフィック制御構成を記憶することをさらに含んでもよく、複数のトラフィック制御構成の各々は、推定電力使用量及び推定ネットワーク性能特性のセットと関連付けられる。本方法はまた、アプリケーションを実行するために、複数のトラフィック制御構成の中の2つ以上のトラフィック制御構成のセットから特定のトラフィック制御構成を選択することを含んでもよく、2つ以上のトラフィック制御構成のセットは、アプリケーションのための所望のネットワーク性能特性のセットを満たす。本方法は、特定のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成することをさらに含んでもよい。
【0010】
図1は、本開示のいくつかの態様による、通信ノードであるエッジサーバ110を含む通信システム100のシステム構成図である。エッジサーバ110は、いくつかの態様において、通信ネットワーク104を介して、第1のフィールドサーバ103-1からK番目のフィールドサーバ103-Kを含む一組の「K」個のフィールドサーバ103に接続する。第1のフィールドサーバ103-1は、いくつかの態様において、第1のセンサ101-1及び第1のデバイス102-1のようなフィールドデバイスを接続する。K番目のフィールドサーバ103-Kは、いくつかの態様において、K番目のセンサ101-K及びK番目のデバイス102-Kのようなフィールドデバイスを接続する。
【0011】
エッジサーバ110は、いくつかの態様において、第1の物理ネットワークインタフェース111-1からL番目の物理ネットワークインタフェース111-Lを含む一組の「L」物理ネットワークインタフェース111と、ネットワーク切替モジュール112と、アプリケーション用第1のネットワークインタフェース113-1からアプリケーション用M番目のネットワークインタフェース113-Mを含むアプリケーション用「M」ネットワークインタフェース113のセットと、を備える。マルチネットワーキングモジュール114、第1のアプリケーション115-1からN番目のアプリケーション115-Nまでを含む一組の「N」個のアプリケーション115、オーケストレータ116、電力モニタ117、アプリケーション要件テーブル105、フィールドステータステーブル106、トラフィック制御パターンテーブル107、及びシステムステータステーブル108を備える。
【0012】
物理ネットワークインタフェース111は、いくつかの態様において、フィールドサーバ103から、フィールドデバイスの状態などのフィールドデータを取得してもよい。また、物理ネットワークインタフェースは、いくつかの態様において、エッジサーバ110上で実行されるデータ分析に基づいて、フィールドデバイスを制御するためのコマンドデータ及びフィールドデバイスへのフィードバックデータなどの制御データを送信してもよい。物理ネットワークインタフェース111は、フィールドデータ及び制御データのトラフィックを制御するために、アクセラレータなどのプロセッサを含んでもよい。ネットワーク切替モジュール112は、いくつかの態様において、物理ネットワークインタフェース111とアプリケーション用ネットワークインタフェース113とを接続する。ネットワーク切替モジュール112は、いくつかの態様において、ホストオペレーティングシステム(OS)のネットワークスタックを含み、トラフィック制御機能を提供する。ネットワーク切替モジュール112は、物理ネットワークスイッチングデバイスを含んでもよい。いくつかの態様において、アプリケーション用ネットワークインタフェース113は、仮想ネットワークインタフェースカード(NIC)又はコンテナネットワークインタフェースなどの仮想ネットワークインタフェースを含み、仮想マシンのネットワークスタック又はコンテナのネットワークスタックに基づくトラフィック制御機能を提供してもよい。マルチネットワーキングモジュール114は、いくつかの態様において、アプリケーション用ネットワークインタフェース113及びアプリケーション115を接続して、アプリケーション115に複数のネットワークインタフェースを提供してもよい。いくつかの態様において、アプリケーション115は、仮想マシン又はコンテナ上で実行されるアプリケーションであってもよい。アプリケーション115は、アプリケーション用ネットワークインタフェース113のうちの2つ以上を直接利用してもよい。いくつかの態様において、オーケストレータ116は、アプリケーション要件テーブル105、フィールドステータステーブル106、トラフィック制御パターンテーブル107、及びシステムステータステーブル108の情報に基づいて、エッジサーバ110内部のトラフィック制御パターンを管理及び選択してもよい。いくつかの態様において、電力モニタ117は、エッジサーバ110内部の消費電力を推定し、監視する。いくつかの態様において、電力モニタ117は、トラフィック制御パターンテーブル107に記述されたトラフィック制御パターンごとに電力消費を計算する。
【0013】
図2は、例示的なアプリケーション要件テーブル210を示す図200である。いくつかの態様において、アプリケーション要件テーブル210は、図1のアプリケーション115の一連の所望のネットワーク性能特性のセット又はネットワーク性能要件に関する情報を格納し得る。例えば、アプリケーション要件テーブル210は、スループットフィールド202、遅延フィールド203、ジッタフィールド204のそれぞれにおける対応する値(又は値の範囲)に関連するアプリケーションIDを格納するアプリケーションIDフィールド201を含むフィールドのセットを含んでもよい。いくつかの態様において、アプリケーションIDフィールド201は、アプリケーション(例えば、図1のアプリケーション115)を識別する。アプリケーション要件テーブル210は、図1のオーケストレータ116によって参照されるアプリケーション要件テーブル105の一例を表すことができる。
【0014】
図3は、フィールドステータステーブル310の一例を示す図300である。フィールドステータステーブル310(例えば、フィールドステータステーブル106の一例)は、ネットワーク性能の結果データの情報を格納してもよい。いくつかの態様において、ネットワーク性能は、1つ以上のフィールドサーバ(例えば、図1のフィールドサーバ103)により、アプリケーション(例えば、図1のアプリケーション115)のそれぞれについて測定されてもよい。フィールドステータステーブル310は、対応するスループットフィールド302における測定されたスループットに関連するアプリケーションIDを格納するアプリケーションIDフィールド301、対応するジッタフィールド303における測定されたジッタ、及び対応する遅延フィールド304における測定された遅延を含む一連のフィールドを含む。アプリケーションIDフィールド301に格納されるアプリケーションIDは、いくつかの態様において、図2に示されるアプリケーションIDフィールド内のアプリケーションIDと同じアプリケーションID(及びアプリケーション、例えば、図1のアプリケーション115)に対応するものである。フィールドステータステーブル310は、オーケストレータ116が参照し、図1のアプリケーション115が更新するフィールドステータステーブル106の一例を表すことができる。フィールドサーバ103及びエッジサーバ110は、通信ネットワーク104を介して、PTP(Precision Time Protocol)等の時刻同期により同期されてもよい。
【0015】
図4は、トラフィック制御パターンテーブル410の一例を示す図400である。トラフィック制御パターンテーブル410(例えば、トラフィック制御パターンテーブル107の一例)は、いくつかの態様において、エッジサーバ(例えば、エッジサーバ110)が提供する、トラフィック制御のための構成パターンに関する情報を記憶してもよい。格納された情報は、図1及び図2のアプリケーション要件テーブル105又は210において特定される特性に対応する推定電力使用量及び推定ネットワーク性能特性のセットを含んでもよい。例えば、トラフィック制御パターンテーブル410は、パターンIDフィールド401、スループットフィールド402、遅延フィールド403、ジッタフィールド404、電力フィールド405、物理ネットワークインタフェースフィールド406、ネットワーク切替機能フィールド407、アプリケーション用ネットワークインタフェースフィールド408を含む一連のフィールドを含む。パターンIDフィールド401のパターンIDは、トラフィック制御パターンの構成を特定/識別するものである。いくつかの態様において、スループットフィールド402、遅延フィールド403、及びジッタフィールド404は、トラフィック制御パターンテーブル410のトラフィック制御パターンのそれぞれについて予測されるネットワーク性能を表すことができる。いくつかの態様において、電力フィールド405に関連する値は、パターンIDフィールド401において識別される対応するトラフィック制御パターンに対する推定消費電力を表す。いくつかの態様において、物理ネットワークインタフェースフィールド406、ネットワーク切替機能フィールド407、アプリケーション用ネットワークインタフェースフィールド408は、対応するトラフィック制御パターンについて、物理ネットワークインタフェース111、ネットワーク切替モジュール112、アプリケーション用ネットワークインタフェース113が提供する機能を含むトラフィック制御の構成を示す。
【0016】
例えば、図1及び図4を参照すると、図4に示す1行目は、パターンID#1に関連付けられ、物理ネットワークインタフェースフィールド406に「アクセラレータの制御」が、ネットワーク切替機能フィールド407に「-」が、アプリケーション用ネットワークインタフェースフィールド408に「アクセラレータにオフロード」が格納されていることを示す場合がある。本例は、パターンIDが「#1」の場合、エッジサーバ110が物理ネットワークインタフェース111でトラフィック制御機能を提供することを示している。物理ネットワークインタフェース111は、トラフィック制御機能を高速化するためのプロセッサや論理回路などの専用ハードウェアを含んでいてもよい。
【0017】
図4に示す2行目は、パターンID#2に関連付けられ、物理ネットワークインタフェースフィールド406に「-」が格納され、ネットワーク切替機能フィールド407に「-」が格納され、アプリケーション用ネットワークインタフェースフィールド408に「Strict Control」が格納されていることを示すことができる。この例は、パターンIDが「#2」の場合、エッジサーバ110は、トラフィック制御機能にアプリケーション用ネットワークインタフェース(例えば、アプリケーション用ネットワークインタフェース113のセットの中のアプリケーション用ネットワークインタフェース113-1)を提供してもよいことを示す。アプリケーション用ネットワークインタフェースは、アプリケーション115に厳密なトラフィック制御を提供するために、SR-IOV(Single Root Input/Output Virtualization)及びDPDK(Data Plane Development Kit)をサポートする仮想ネットワークインタフェースを含んでも良い。アプリケーション用ネットワークインタフェースは、コンテナのネットワークスタックを利用した厳密なトラフィック制御機能をサポートするコンテナネットワークインタフェースを含んでもよい。
【0018】
図4に示す3行目は、パターンID#3に関連付けられ、物理ネットワークインタフェースフィールド406に「-」が、ネットワーク切替機能フィールド407に「Loose Control」が、アプリケーション用ネットワークインタフェースフィールド408に「-」が格納されることを示すことができる。この例は、パターンIDが「3」である場合、エッジサーバ110がネットワーク切替モジュール112でトラフィック制御機能を提供することを示す。ネットワーク切替モジュール112は、キューイング規則をサポートするホストOSのネットワークスタックを利用して、アプリケーション115に緩やかなトラフィック制御を提供してもよい。ネットワーク切替モジュール112は、アプリケーション115にトラフィック制御機能を専用に提供するために、物理ネットワークスイッチング装置を含んでもよい。いくつかの態様において、エッジサーバ(例えば、エッジサーバ110)は、電力モニタ(例えば、電力モニタ117)によって監視される消費電力でトラフィック制御パターンテーブル(例えば、トラフィック制御パターンテーブル107)を更新してもよい。いくつかの態様において、エッジサーバは、アプリケーションIDフィールド301における各アプリケーションIDに対するフィールドステータステーブル(例えば、フィールドステータステーブル106)のエントリに基づいて、トラフィック制御パターンテーブル410における追加のトラフィック制御パターンのセットを生成してもよい。
【0019】
図5は、例示的なシステムステータステーブル510を示す図500である。いくつかの態様において、システムステータステーブル510は、エッジサーバによって管理される通信システム(例えば、エッジサーバ110によって管理される図1の通信システム100)のシステムステータスの情報を格納する。システムステータステーブル510は、システムIDフィールド501、アプリIDフィールド502、ターゲットフィールドIDフィールド503、トラフィック制御パターンIDフィールド504、ステータスフィールド505、優先度フィールド506、及び電力フィールド507を含むフィールドセットを含む。システムIDフィールド501は、アプリケーションをシステムとして管理し、アプリケーションとエッジサーバが通信するフィールドサーバなどのフィールド側との関係を識別するものである。アプリIDフィールド502は、関連するアプリケーション115のIDを示す。対象フィールドIDフィールド503は、関連付けられたフィールド側のIDを示す。トラフィック制御パターンIDフィールド504は、図4に示すパターンID401を特定する。いくつかの態様において、ステータスフィールド505は、トラフィック制御パターンIDフィールド504に示されるトラフィック制御パターンが使用されているか否かを示すものである。優先度フィールド506は、アプリIDフィールド502のアプリケーションIDのそれぞれについて、トラフィック制御パターンIDフィールド504に示されるトラフィック制御パターンの優先度を示している。優先順位は、図4に示す電力フィールド405に示される電力に基づいて決定されてもよい。電力フィールド507は、電力使用量、又は、電力使用レベルを示していてもよい。電力フィールド507に格納された電力使用量又は電力使用レベルは、電力モニタ(例えば、図1の電力モニタ117)により測定された電力使用量であってもよい。いくつかの態様において、エッジサーバ(例えば、エッジサーバ110)は、アプリケーションのセットを収容し、エッジサーバのために構成された集約的な電力消費(例えば、集約的な電力使用量)制限を維持しながら、対応するトラフィック制御パターンを決定(及び調整)してよい。
【0020】
図6は、システムによって実行される選択操作を示すフローチャート600である。いくつかの態様において、選択操作は、オーケストレータ(例えば、オーケストレータ116)によって実行される。いくつかの態様において、システムは(例えば、オーケストレータ116)は、アプリケーション要件テーブル(例えば、アプリケーション要件テーブル105又は210)が更新されたときに、選択操作の実行を開始してもよい。システム、(例えば、オーケストレータ116)は、アプリケーション要件テーブルの更新を定期的にチェックしてもよい。
【0021】
610において、システム(例えば、オーケストレータ116)は、アプリケーション要件テーブルを検索し、新しいアプリケーションを識別/特定してもよい。新しいアプリケーションは、アプリケーション要件のセットと関連付けられてもよい。例えば、新しいアプリケーションは、閾値スループット(例えば、最小スループット)、閾値遅延(例えば、最大遅延)、及び/又は閾値ジッタ(最大ジッタ)に関連付けられてもよい。例えば、図1図2、及び図4を参照すると、オーケストレータ116は、アプリケーション要件テーブル(例えば、アプリケーション要件テーブル105又は210)から、100Mbpsの最小スループット、10msの最大遅延、及び1msの最大ジッタに対する要件と関連付けられる第1のアプリケーション#1と、10Kbpsの最小スループット、100msの最大遅延、及び50msの最大ジッタに対する要件と関連付けられる第2のアプリケーション#2を特定し得る。
【0022】
620において、システム(例えば、オーケストレータ116)は、トラフィック制御パターンテーブル(例えば、トラフィック制御パターンテーブル107又は410)のトラフィック制御パターンをチェックして、識別/特定された新規アプリケーションの要件を満たす1つ又は複数のトラフィック制御パターンを特定/識別してよい。例えば、図1図2、及び図4を参照すると、オーケストレータ116は、アプリケーション#1の要件を満たすトラフィック制御パターンID#1と、アプリケーション#2の要件をともに満たすトラフィック制御パターンID#1及び#2の組とを特定してもよい。
【0023】
630において、システム(例えば、オーケストレータ116)は、620で特定されたトラフィック制御パターンからトラフィック制御パターンを選択してもよい。いくつかの態様では、新しいアプリケーションと関連付ける(又は新しいアプリケーションのために起動する)ために、推定電力使用量(又は使用レベル)の値が最も低いトラフィック制御パターンが選択され使用される。例えば、図1図4、及び図5を参照すると、オーケストレータ116は、アプリケーション#2に対して、トラフィック制御パターンID#1によって識別されるトラフィック制御パターンよりも、トラフィック制御パターンID#2によって識別されるトラフィック制御パターンを選択し得る。
【0024】
最後に、640において、システム(例えば、オーケストレータ116)は、選択されたパターンでシステムステータステーブル(例えば、システムステータステーブル108又は510)を更新してもよい。要件を満たす複数のパターンが存在する場合(例えば、アプリケーションID#2に関連付けられたアプリケーションの場合)、システムは、推定電力使用レベルの値に基づいて、優先順位を設定してもよい。
【0025】
例えば、図1図4、及び図5を参照すると、オーケストレータ116は、システムステータステーブル108又は510を、アプリIDフィールド502において識別されたアプリケーションのセット内の各アプリケーションについて、アプリケーションに関連付けられたフィールドデバイス(例えば、フィールドサーバ103の1つ)、トラフィック制御パターン(例えば、対象フィールドIDフィールド503において、トラフィック制御パターンテーブル107又は410で識別される)、アプリケーションに関連付けられた要件を満たすトラフィック制御パターン(例えば、トラフィック制御パターンIDフィールド504において)、トラフィック制御パターンIDフィールド504で識別されるトラフィックパターンのステータス(例えば、ステータスフィールド505において)、同じアプリケーションに関連付けられたトラフィック制御パターンの優先順位(又は相対優先順位)(例えば、優先度フィールド506において)である。例えば、図1図4及び図5を参照すると、オーケストレータ116は、システムステータステーブル108または510を、アプリケーションに関連付けられたフィールドデバイス(例えば、フィールドデバイス103の一つ)(例えば、ターゲットフィールドIDフィールド503)に関するアプリIDフィールド502で識別されたアプリケーションのセット内の各アプリケーションに関する情報、アプリケーションに関連する要件を満たすトラフィック制御パターン(例えば、トラフィック制御パターンテーブル107または410で識別される)(例えば、トラフィック制御パターンIDフィールド504で)、トラフィック制御パターンIDフィールド504(例えば、ステータスフィールド505)で識別されるトラフィックパターンのステータス、及び、同じアプリケーションに関連付けられたトラフィック制御パターンの優先度(または相対的な優先度)(例えば、優先度フィールド506)で、更新してもよい。
【0026】
図7は、図1の通信システム100における第1のトラフィック制御パターンの設定と、それに続く異なるトラフィック制御パターンへの切り替えに関連する一連の通信を示すコールフロー図700である。図7は、第1のフィールドサーバ103-1(例えば、フィールドサーバ103の集合におけるフィールドサーバ)、第1の物理ネットワークインタフェース111-1(例えば、物理ネットワークインタフェース111の集合における物理ネットワークインタフェース)、ネットワーク切替モジュール112、アプリケーション用ネットワークインタフェース113(例えば、113-1、113-2)、アプリケーション115、及びオーケストレータ116を、フィールドサーバ103からのフィールドデータに基づいて、エッジサーバ110において、図5に示したアプリケーションID#2(アプリIDフィールド502内)に関連する2つのトラフィック制御パターンを切り替える例を用いて説明する。図7は、アプリケーション要件テーブル105、トラフィック制御パターンテーブル107、システムステータステーブル108がそれぞれ図2図4図5に示すように構成された場合のシーケンス例を示す図である。
【0027】
例えば、第1のフィールドサーバ103-1は、通信701においてフィールドデータ及び測定結果を第1の物理ネットワークインタフェース111-1に送信してもよい。第1の物理ネットワークインタフェース111-1は、次いで、通信701におけるフィールドデータ及び測定結果に関連する通信702をネットワーク切替モジュール112に送信してもよい。ネットワーク切替モジュール112は、次に、(通信701及び702に関連する)通信703を、アプリケーション用ネットワークインタフェース113のセット内のアプリケーション用第1のネットワークインタフェース113-1に送信してもよい。アプリケーション用第1のネットワークインタフェース113-1は、次に、通信704をアプリケーション115に送信してもよい。アプリケーションは、705において、フィールドデータを処理してもよく、フィールドステータステーブル106内のフィールドステータスを更新してもよい。オーケストレータ116は、フィールドステータステーブル106を探索してもよく、あるいは、751で、アプリケーションに関連するフィールドステータスをチェックしてもよい。アプリケーションは、通信706、707、708、及び709を介して、通信707と708との間で示されるように、緩やかな制御(Loose Control)を提供するネットワーク切り替えと逆の同じ経路で、第1のフィールドサーバ103-1に制御データを通信してもよい。
【0028】
710において、第1のフィールドサーバ103-1は、アプリケーション115に関連するネットワーク性能を測定し、通信702、703、及び704と同様に通信711、712、713、及び714を介してフィールドデータ及び測定結果を伝達してもよい。アプリケーション115は、715において、通信711のフィールドデータ及び測定結果を処理し、フィールドステータスを更新してもよい。オーケストレータ116は、752において、アプリケーションに関連するフィールドステータスを、フィールドステータステーブル106に問い合わせるか、又は他の方法で確認してもよい。オーケストレータは、通信711におけるフィールドデータ及び測定結果に示されるネットワーク性能が、アプリケーション要件テーブルに規定される要件を満たさないことを識別/確認し、使用されるべき異なるトラフィック制御パターンに対して指示してもよい。したがって、制御データのための逆経路、例えば通信716、717、718、及び719は、ネットワーク切替モジュール(スイッチ)112に到達する前に厳格な制御(Strict Control)を適用するアプリケーションのための異なるネットワークインタフェース113-2を含んでもよい。
【0029】
図8は、図7に関連して説明したようなトラフィックパターンスイッチ(切替)の一例を示す図800である。例えば、アプリケーション要件テーブル820のApp#2は、ジッタが50ms未満であるという要件と関連付けられてもよい。システム、例えば、図1の通信システム100のフィールドサーバ103は、図810に示されるように、App#2に関連するジッタを監視してもよい。図810において、縦軸は測定されたジッタを示し、横軸はジッタが測定された時間を示す。時刻t0から時刻t1まで、システムはトラフィック制御パターン#3を使用してもよい。トラフィック制御パターン#3は、より低い予想電力使用量、又は予想電力使用量レベルに関連付けられることに基づいて、トラフィック制御パターンテーブル830のトラフィック制御パターン#2及び#3から、それぞれがApp#2の要件を満たすものが選択されてもよい。時刻tdに、システムは、App#2に関連付けられたジッタ閾値を超えるジッタを測定し(例えば、710)、時刻t1にトラフィック制御パターン#2に切り替えることを決定してもよい。時刻tdと時刻t1の間の時間遅延は、閾値を超えたことを検出するための処理時間、使用する別のトラフィック制御パターンを決定する時間、及び決定したトラフィック制御パターンを実装するためのエッジサーバのコンポーネントの構成時間に基づくことがある。
【0030】
例えば、図1及び図7を参照すると、フィールドサーバ103は、通信701を介して、フィールドデータ及び測定結果をエッジサーバ110に送信してもよい。エッジサーバ110では、通信702~704において、第1の物理ネットワークインタフェース111-1、ネットワーク切替モジュール112、及びアプリケーション用ネットワークインタフェース113-1を介して、フィールドデータと測定結果とがアプリケーション115に転送される。なお、図7において、アプリケーション用ネットワークインタフェース113-1は、トラフィック制御パターンID#3に関連付けられたアプリケーション用ネットワークインタフェース113のセットの中のネットワークインタフェースである。アプリケーション115は、705において、フィールドデータを処理し、測定結果に基づいてフィールドステータステーブル106を更新する。
【0031】
一方、オーケストレータ116は、751において、フィールドステータステーブル106をチェックして、トラフィック制御パターンを管理・選択する。このオーケストレータ116の動作は、以下の図12に関連してより詳細に説明される。このとき(例えば、時刻t0)、トラフィック制御パターン#3がアプリ#2の要求を満たしているので、オーケストレータ116はトラフィック制御パターンを切り替えない。制御データは、アプリケーション115からアプリケーション用ネットワークインタフェース113-1、ネットワーク切替モジュール112、第1の物理ネットワークインタフェース111-1を介して、通信706~709でフィールドサーバ103に転送される。ネットワーク切替モジュール112は、トラフィック制御パターン#3に基づいて緩やかな制御を実行する。
【0032】
上述のように、フィールドサーバ103は、710(例えば、時刻td)においてネットワーク性能を測定し、フィールドデータ及び測定結果を、通信711を介して(第1の物理ネットワークインタフェースIII-1を介して)エッジサーバ110に送信してもよい。フィールドデータ及び測定結果は、通信712~714を介して、第1の物理ネットワークインタフェースII1-1、ネットワーク切替モジュール112、及びアプリケーション用ネットワークインタフェース113-1を介して、アプリケーション115に転送される。アプリケーション115は、715において、測定結果に基づいて、フィールドデータを処理し、フィールドステータステーブル106を更新する。
【0033】
一方、オーケストレータ116は、752で、フィールドステータステーブル106を確認し、トラフィック制御パターンを管理・選択する。このとき(例えば、時刻t1 )、トラフィック制御パターン#3はアプリ#2の要求を満たさないようなので、オーケストレータ116はトラフィック制御パターンを切り替えてもよい。制御データは、通信716~719において、アプリケーション用ネットワークインタフェース113-2、ネットワーク切替モジュール112、第1の物理ネットワークインタフェース111-1を介して、アプリケーション115からフィールドサーバ103に転送される。アプリケーション用ネットワークインタフェース113-2は、トラフィック制御パターン#2のアプリケーション用ネットワークインタフェース113として使用される。アプリケーション用ネットワークインタフェース113-2は、トラフィック制御パターン#2に基づいて、厳格な制御を実行する。
【0034】
図9は、図7に関連して説明したようなトラフィックパターンスイッチの一例を示す図900である。例えば、アプリケーション要件テーブル920のApp#2には、遅延が100ms未満であることが要求されていることが関連付けられている場合がある。システム、例えば、図1の通信システム100のフィールドサーバ103は、図910に示されるように、App#2に関連する遅延を監視してもよい。図910において、縦軸は、測定された遅延を示し、横軸は、遅延が測定された時間を示す。時刻t0から時刻t1まで、システムはトラフィック制御パターン#3を使用してもよい。トラフィック制御パターン#3は、より低い予想電力使用量、又は予想電力使用量レベルに関連付けられることに基づいて、それぞれがApp#2の要件を満たすトラフィック制御パターンテーブル930のトラフィック制御パターン#2及び#3から選択されてもよい。時刻tdにおいて、システムは、App#2に関連付けられた遅延閾値を超える遅延を測定し(例えば、710において)、時刻t1においてトラフィック制御パターン#2に切り替えることを決定してもよい。
【0035】
図10は、図7に関連して説明したようなトラフィックパターンスイッチの一例を示す図1000である。例えば、アプリケーション要件テーブル1020のApp#2は、ジッタが50ms未満であるための要件と関連付けられてもよい。また、App#2は、ネットワークがジッタが50ms未満であるという要件を満たせなくなる前にトラフィック制御パターンを切り替えることによって、ジッタが50ms未満であるという要件が満たされるように、ジッタに対する閾値40msに関連付けてもよい。システム、例えば、図1の通信システム100のフィールドサーバ103は、図1010に示されるように、App#2に関連するジッタを監視してもよい。図1010において、縦軸は、測定されたジッタを示し、横軸は、ジッタが測定された時刻を示す。時刻t0から時刻t1まで、システムはトラフィック制御パターン#3を使用することができる。トラフィック制御パターン#3は、トラフィック制御パターンテーブル1030のトラフィック制御パターン#2及び#3の中から、低い予想電力使用量、又は予想電力使用量レベルに関連付けられることに基づいて、App#2の要件をそれぞれ満たすものが選択されてもよい。時刻tdにて、システムは、App#2に関連付けられたジッタ閾値超(例えば、40ms超)のジッタを測定し(例えば、710で)、時刻t1、トラフィック制御パターン#2に切り替えることを決定してもよい。
【0036】
図11は、図7に関連して説明したようなトラフィックパターンスイッチの一例を示す図1100である。例えば、アプリケーションテーブル1120のApp#2は、100ms未満であるべき遅延の要件と関連付けられてもよい。また、App#2は、ネットワークが100ms未満であるという要件を満たせなくなる前にトラフィック制御パターンを切り替えることによって、100ms未満であるという要件が満たされることを保証するために、遅延の閾値を80msに関連付けてもよい。システム、例えば、図1の通信システム100のフィールドサーバ103は、図1110に示されるように、App#2に関連する遅延を監視してもよい。図1110において、縦軸は、測定された遅延を示し、横軸は、遅延が測定された時刻を示す。時刻t0から時刻t1まで、システムはトラフィック制御パターン#3を使用してもよい。トラフィック制御パターン#3は、より低い予想電力使用量、又は予想電力使用量レベルに関連付けられることに基づいて、それぞれがApp#2の要件を満たすトラフィック制御パターンテーブル1130のトラフィック制御パターン#2及び#3から選択されてもよい。時刻tdにおいて、システムは、App#2に関連付けられた遅延閾値超(例えば、80ms超)の遅延を測定し(例えば、710において)、時刻t1にてトラフィック制御パターン#2に切り替えるよう決定してもよい。
【0037】
図12は、オーケストレータ(例えば、オーケストレータ116)のスイッチング動作(切替動作)を示すフローチャート図1200である。)いくつかの態様において、オーケストレータは、この動作の実行を周期的に開始する。いくつかの態様において、オーケストレータは、アプリケーションがフィールドステータステーブルを更新するときに、実行を開始してもよい。1210において、オーケストレータは、アプリケーション要件テーブル(例えば、アプリケーション要件テーブル105)及びフィールドステータステーブル(例えば、フィールドステータステーブル106)を検索し、フィールドステータスに基づいて、ネットワーク要件が満たされないアプリケーション(例えば、アプリケーション115)を特定してもよい。例えば、図7~11を参照すると、オーケストレータ116は、752において、フィールドステータステーブル106及びアプリケーション要件テーブル(例えば、アプリケーション要件テーブル820、920、1020、又は1120)を検索し、図に示されるように、アプリケーション115のネットワーク要件が満たされていないことを特定し得る。
【0038】
1220において、オーケストレータは、1210で識別されたアプリケーションに対してよりよいトラフィック制御パターンがあるかどうかを決定してもよい。1220において、オーケストレータが、識別されたアプリケーションに対してよりよいトラフィック制御パターンがないと判断した場合、切替動作は終了する。しかしながら、オーケストレータが、1210で識別されたアプリケーションに対して少なくとも1つのよりよいトラフィック制御パターンがあると決定した場合、オーケストレータは、1230において、1210で識別されたアプリケーションのトラフィックパターンを切り替えるための準備を行うことができる。いくつかの態様において、この準備は、事前に実行されてもよい。例えば、図5及び図8図11を参照すると、オーケストレータは、システムステータステーブル510に基づいて、少なくとも1つの他のトラフィック制御パターン(例えば、アプリケーションのネットワークアプライアンス要件を満たすもの)が存在すると判断してもよい。
【0039】
1240において、オーケストレータは、準備が完了したか否かを判断してもよい。オーケストレータが、1240において、準備が完了していないと判断した場合、オーケストレータは、1240に戻り、準備が完了しているか否かを判断してもよい。オーケストレータが、1240において、準備が完了したと判断した場合、オーケストレータは、1250において、トラフィックパターンの切り替えを実行し、動作を終了してもよい。
【0040】
図13は、アプリケーションのセットに対してトラフィック制御を提供するための方法を示すフロー図1300である。この方法は、システム、より具体的にはエッジサーバ(例えば、エッジサーバ110)又はエッジサーバのオーケストレータ(例えば、オーケストレータ116)によって実行され得る。1310において、エッジサーバは、メモリに、アプリケーションのための所望のネットワーク性能特性のセットを記憶してもよい。いくつかの態様において、エッジサーバは、複数のアプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性の複数のセットを、メモリに記憶してもよい。所望のネットワーク性能特性のセットは、いくつかの態様において、最小スループット、閾値ジッタ、又は閾値遅延のうちの1つ又は複数を含んでもよい。例えば、図1及び図2を参照すると、エッジサーバ110は、アプリケーション要件テーブル105又は210に所望のネットワーク性能特性の1つ又は複数のセットを格納してもよく、アプリケーション要件テーブル105又は210は、エッジサーバのメモリに格納されてもよい。
【0041】
1320において、エッジサーバは、メモリに、複数のトラフィック制御構成を記憶してもよく、複数のトラフィック制御構成の各々は、推定電力使用量及び推定ネットワーク性能特性のセットと関連付けられる。いくつかの態様において、推定ネットワーク性能特性は、スループット、ジッタ、及び遅延のうちの1つ以上に関連する。いくつかの態様において、推定電力使用量は、推定電力使用量に関連する数値(又は範囲)及び推定電力使用量レベルのうちの1つ以上を含んでもよい。いくつかの態様では、推定電力使用量レベルは、高電力使用量レベル、中電力使用量レベル及び/又は低電力使用量レベルのうちの1つを含む。他の態様では、推定電力使用量レベルは、より細かい区別のために、より多くの(例えば、5つ以上の)使用量レベルを含んでもよい。例えば、図1及び図4を参照すると、エッジサーバは、より多くの(例えば、5つ以上の)使用レベルを含んでいてもよい。1及び4において、エッジサーバは、複数のトラフィック制御構成パターンをトラフィック制御パターンテーブル107又は410に格納してもよく、トラフィック制御パターンテーブル107又は410はエッジサーバのメモリに格納されてもよい。
【0042】
1330において、エッジサーバは、所望のネットワーク性能特性のセットに関連付けられたアプリケーションを実行するために、複数のトラフィック制御構成の中の2つ以上のトラフィック制御構成のセットから特定のトラフィック制御構成を選択し得る。いくつかの態様において、2つ以上のトラフィック制御構成のセットは、アプリケーションのための所望のネットワーク性能特性のセットを満たすトラフィック制御構成を含む。いくつかの態様において、エッジサーバは、アプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性のセットを複数のトラフィック制御構成の各々に関連付けられた推定ネットワーク性能特性と比較することによって、2つ以上のトラフィック制御構成のセットを特定し得る。いくつかの態様において、選択される特定のトラフィック制御構成は、2つ以上のトラフィック制御構成のセットのうち、最も低い関連推定電力使用量又は最も低い推定電力使用量レベルを有するトラフィック制御構成であってよい。例えば、図1図2図4、及び図5を参照すると、エッジサーバ110(又はオーケストレータ116)は、アプリケーションID#2に関連付けられたアプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性のセットと、トラフィック制御パターンテーブル107又は410内の異なるトラフィック制御パターンに関連付けられた推定ネットワーク性能特性とを比較して、トラフィック制御パターンID#1及び#2に関連付けられたトラフィック制御パターンは所望のネットワーク性能特性のセットを満たす(又は満たすことが期待できる)ことを特定し、より低い期待された電力使用に基づくトラフィック制御パターンID#2に関連付けられたトラフィック制御パターンを選択してもよい。
【0043】
最後に、1340において、エッジサーバは、特定のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成し得る。エッジサーバは、選択された特定のトラフィック制御構成に基づいて、物理インタフェース、ネットワークスイッチ、及び、アプリケーションインタフェースのうちの少なくとも1つを構成してもよい。例えば、図1及び図4を参照すると、テーブル410のフィールド406~408のうちの1つに基づいて、選択されたトラフィック制御パターンに関連付けられた、物理ネットワークインタフェース111のセット、ネットワーク切替モジュール112、及び、アプリケーション用のネットワークインタフェース113のセットの一つを、特定しもよく、特定した物理インタフェース、ネットワークスイッチ又はアプリケーション用ネットワークインタフェースが設定されてもよい
図14は、アプリケーションのセットに対してトラフィック制御を提供するための方法を示すフロー図1400である。この方法は、システム、より具体的にはエッジサーバ(例えば、エッジサーバ110)又はエッジサーバのオーケストレータ(例えば、オーケストレータ116)によって実行され得る。1410において、エッジサーバは、メモリに、複数のアプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性の複数のセットを記憶してもよい。所望のネットワーク性能特性のセットは、いくつかの態様において、最小スループット、閾値ジッタ、及び、閾値遅延のうちの1つ又は複数を含んでもよい。例えば、図1及び図2を参照すると、エッジサーバ110は、アプリケーション要件テーブル105又は210に所望のネットワーク性能特性の1つ又は複数のセットを格納してもよく、アプリケーション要件テーブル105又は210は、エッジサーバのメモリに格納されてもよい。
【0044】
1420において、エッジサーバは、メモリに、複数のトラフィック制御構成を記憶してもよく、複数のトラフィック制御構成の各々は、推定電力使用量及び推定ネットワーク性能特性のセットと関連付けられる。いくつかの態様において、推定ネットワーク性能特性は、スループット、ジッタ、及び遅延のうちの1つ以上に関連する。いくつかの態様において、推定電力使用量は、推定電力使用量に関連する数値(又は範囲)及び推定電力使用量レベルのうちの1つ以上を含んでもよい。いくつかの態様では、推定電力使用量レベルは、高電力使用量レベル、中電力使用量レベル、及びl低電力使用量レベルのうちの1つを含む。他の態様では、推定電力使用量レベルは、より細かい区別のために、より多くの(例えば、5つ以上の)使用量レベルを含んでもよい。例えば、図1及び図4を参照すると、エッジサーバは複数のトラフィック制御構成パターンをトラフィック制御パターンテーブル107又は410に格納してもよく、トラフィック制御パターンテーブル107又は410はエッジサーバのメモリに格納されてもよい。
【0045】
1430において、エッジサーバは、エッジサーバ(例えば、通信ノード)によって実行される複数のアプリケーションの中のアプリケーションを特定し得る。例えば、図1を参照すると、以下のようになる。図1及び図2において、エッジサーバ110、又はオーケストレータ116は、アプリケーション11Sのうち、実行すべきアプリケーションを特定してもよい。特定されたアプリケーションに基づいて、エッジサーバは、1440において、1430において特定されたアプリケーションのための所望のネットワーク性能特性のセットを満たす2つ以上のトラフィック制御構成のセットを特定してもよい。エッジサーバは、アプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性のセットを、複数のトラフィック制御構成の各々に関連付けられた推定ネットワーク性能特性と比較することによって、2つ以上のトラフィック制御構成のセットを特定してもよい。例えば、図1図2図4、及び図5を参照すると、エッジサーバ110(又はオーケストレータ116)は、アプリケーションID#2に関連付けられたアプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性のセットと、トラフィック制御パターンテーブル107又は410内の異なるトラフィック制御パターンに関連付けられた推定ネットワーク性能特性とを比較して、トラフィック制御パターンID#1及び#2に関連付けられたトラフィック制御パターンは所望のネットワーク性能特性のセットに適合する(又は適合すると見込まれる)ことを識別しうる。
【0046】
1450において、エッジサーバは、複数のトラフィック制御構成の中の2つ以上のトラフィック制御構成のセットから特定のトラフィック制御構成を選択し得る。いくつかの態様において、2つ以上のトラフィック制御構成のセットは、アプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性のセットを満たし、かつ異なる推定電力使用量(又は電力使用レベル)と関連付けられる可能性があるトラフィック制御構成を含む。いくつかの態様において、選択される特定のトラフィック制御構成は、最も低い関連する推定電力使用量又は最も低い推定電力使用量レベルを有する2つ以上のトラフィック制御構成のセットのトラフィック制御構成であってよい。例えば、図1及び図2を参照すると、エッジサーバ110(又はオーケストレータ116)は、より低い予想電力使用量に基づいて、トラフィック制御パターンID#2に関連付けられたトラフィック制御パターンを選択してもよい。
【0047】
最後に、1460において、エッジサーバは、特定のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成してもよい。エッジサーバは、選択された特定のトラフィック制御構成に基づいて、物理インタフェース、ネットワークスイッチ、及び、アプリケーションインタフェースのうちの少なくとも1つを構成してもよい。例えば、図1及び図4を参照すると、エッジサーバ110(又はオーケストレータ116)は、テーブル410のフィールド406~408のうちの1つに基づいて、選択されたトラフィック制御パターンに関連する一組の物理ネットワークインタフェース111、ネットワーク切替モジュール112、及び、アプリケーション用ネットワークインタフェース113のうちの1つを特定してもよく、特定した物理インタフェース、ネットワークスイッチ又はアプリケーション用ネットワークインタフェースは設定されてもよい。
【0048】
一組のアプリケーションのためのトラフィック制御を提供するためのフロー図1300及び1400に示された方法は、初期構成を表すことができる。図15図18に関連して説明されるように、初期構成に続いて追加のオペレーションが実行されてもよい。
【0049】
図15は、アプリケーションに関連するネットワークトラフィック性能の監視に基づいてトラフィック制御構成を更新するための方法を示すフロー図1500である。この方法は、エッジサーバ(例えば、エッジサーバ110)又はエッジサーバのオーケストレータ(例えば、オーケストレータ116)によって実行され得る。フロー図1500の冒頭に文字「A」で示されるように、本方法は、図13及び図14で説明したような初期構成操作の後に実行されてもよい。1510において、エッジサーバは、アプリケーションに関連する監視されたトラフィック性能の少なくとも1つの特性が、アプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性のセットにおける少なくとも1つの所望のネットワークパフォーマンス特性を満たさないという指示を受信してもよい。いくつかの態様において、少なくとも1つの特性は、スループット、ジッタ、及び/又は遅延のうちの1つであってよい。いくつかの態様において、少なくとも1つの特性は、以前/過去に少なくとも1つの所望のネットワーク性能特性を満たしていた可能性がある。例えば、図1及び図7図11を参照すると、エッジサーバ110、又はオーケストレータ116は、ネットワーク性能の測定、例えば710で行われた測定に基づいて、少なくとも1つのネットワーク性能特性が図8図11のように望ましいネットワーク性能特性をもはや満たしていない、又はもはや満たさないと予想されるという指標を(例えば、フィールドサーバ103のセットの1つから又はフィールドステータステーブル106を調べることにより)時刻tdで受信しうる。
【0050】
1520において、エッジサーバは、2つ以上のトラフィック制御構成のセットにおいて異なるトラフィック制御構成を選択し得る。異なるトラフィック制御構成は、2つ以上のトラフィック制御構成のセットにおけるより低い優先順位のトラフィック制御構成パターンであってよい。例えば、図1図5、及び図8図11を参照すると、エッジサーバ110は、アプリケーションID#2によって識別されるアプリケーションに対して、エッジサーバ110によって保持されるシステムステータステーブル108又は510内の2つのトラフィック制御パターンのセットから異なるトラフィック制御パターンを選択することができる。
【0051】
1530において、エッジサーバは、異なるトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成し得る。エッジサーバは、異なるトラフィック制御構成に基づいて、特定のトラフィック制御構成に基づく物理インタフェース、ネットワークスイッチ、及び、アプリケーションインタフェースのうちの少なくとも1つを構成してもよい。物理インタフェース、ネットワークスイッチ、及び、アプリケーションインタフェースのうちの少なくとも1つを構成することは、物理インタフェース、ネットワークスイッチ、及びアプリケーションインタフェースのうちの異なる1つを構成して、(例えば、1340又は1460において)最初に構成されたものとは異なるアプリケーション用のスイッチング機能を提供することを含んでもよい。例えば、図1乃至図4を参照すると、エッジサーバ110(又はオーケストレータ116)は、テーブル410のフィールド406~408のうちの1つに基づいて、選択されたトラフィック制御パターンに関連付けられる一組の物理ネットワークインタフェース111、ネットワーク切替モジュール112及びアプリケーション用ネットワークインタフェース113のうちの1つを特定してもよく、特定した物理インタフェース、ネットワークスイッチ、又はアプリケーション用ネットワークインタフェースについて設定することができる。
【0052】
図16は、アプリケーションに関連する電力消費の監視に基づいてトラフィック制御構成を更新するための方法を示すフロー図1600である。この方法は、システム、より具体的には、エッジサーバ(例えば、エッジサーバ110)又はエッジサーバのオーケストレータ(例えば、オーケストレータ116)によって実行され得る。フロー図1600の冒頭に文字「B」で示されるように、本方法は、図13及び図14で説明したような初期構成操作の後に実行されてもよい。1610において、エッジサーバは、特定のトラフィック制御構成に関連する電力消費の指標を受信してもよい。電力消費は、システムステータステーブル108又は510のフィールド(例えば、電力フィールド507)に監視された電力消費を格納し得るエッジサーバの電力モニタによって監視されてもよい。例えば、図1を参照すると、図1、5、及び7を参照すると、エッジサーバ110は、アプリケーションにスイッチングを提供する際にエッジサーバによって消費された電力の表示を(電力モニタ117、システムステータステーブル108、及びオーケストレータ116を介して)受信してもよい(フィールドステータス752を確認することによって)。
【0053】
1620において、エッジサーバは、監視された電力消費に基づいて、特定のトラフィック制御構成に関連付けられた推定電力使用量を更新し得る。いくつかの態様において、2つ以上のトラフィック制御構成のセットにおける第2のトラフィック制御構成と比較した特定のトラフィック制御構成の相対的な優先順位は、特定のトラフィック制御構成に関連付けられた更新された推定電力使用量によって影響を受ける可能性がある。例えば、現在のトラフィック制御パターン(トラフィック制御ID#2によって識別されるパターン)に関連する監視された(又は測定された)電力使用量が、アプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性のセットを満たす2つ以上のトラフィック制御パターンのセットにおける第2のトラフィック制御パターンの推定電力消費量を超える場合、現在のトラフィック制御パターンと第2のトラフィック制御パターンの相対優先度が調整され得る。例えば、図1及び図5を参照すると、エッジサーバ110は、推定電力使用量の順序付きリストに基づく相対的優先順位が(例えば、より低い推定電力使用量に関連するトラフィック制御パターンに割り当てられたより高い優先順位で)測定された電力消費及び/又は使用に基づいて更新され得るように、システムステータステーブル510又は108の電力フィールド507において、測定された(実際の)電力使用量で推定される推定される電力使用量を用いて更新することができる。
【0054】
1630において、エッジサーバは、特定のトラフィック制御構成に関連付けられた更新された推定電力使用量に基づいて、第2のトラフィック制御構成を選択することを決定し得る。1620において特定のトラフィック制御構成に関連付けられた推定電力使用量の更新に関連して説明したように、特定のトラフィック制御構成の優先順位は、更新後に、第2のトラフィック制御構成の優先順位よりも低くなる可能性がある。したがって、エッジサーバは、更新された優先順位に基づいて、以前に選択された特定のトラフィック制御構成の代わりに、アプリケーションのスイッチングを提供するために第2のトラフィック制御構成を選択することを決定することができる。
【0055】
最後に、1640において、エッジサーバは、第2のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成し得る。エッジサーバは、第2のトラフィック制御構成に基づいて、特定のトラフィック制御構成に基づく物理インタフェース、ネットワークスイッチ、及び、アプリケーションインタフェースのうちの少なくとも1つを構成してもよい。物理インタフェース、ネットワークスイッチ、及びアプリケーションインタフェースのうちの少なくとも1つを構成することは、物理インタフェース、ネットワークスイッチ、及びアプリケーションインタフェースのうちの異なる1つを構成して、(例えば、1340又は1460において)最初に構成されたものとは異なるアプリケーション用のスイッチング機能を提供することを含んでもよい。例えば、図1及び図4を参照すると、エッジサーバ110(又はオーケストレータ116)は、テーブル410のフィールド406~408のうちの1つに基づいて、選択されたトラフィック制御パターンに関連付けられる一組の物理ネットワークインタフェース111、ネットワーク切替モジュール112、及びアプリケーション用ネットワークインタフェース113のうちの1つを特定してもよく、特定した物理インタフェース、ネットワークスイッチ、又はアプリケーション用ネットワークインタフェースが構成されてもよい。
【0056】
図17は、アプリケーションに関連する所望のネットワーク性能特性の更新されたセットに基づいてトラフィック制御構成を更新するための方法を示すフロー図1700である。この方法は、システム、より具体的にはエッジサーバ(例えば、エッジサーバ110)又はエッジサーバのオーケストレータ(例えば、オーケストレータ116)によって実行され得る。フロー図1700の冒頭に文字「C」で示されるように、本方法は、図13及び図14で説明したような初期構成操作の後に実行されてもよい。1710において、エッジサーバは、アプリケーションのための所望のネットワーク性能特性の更新されたセットを受信してもよい。いくつかの態様において、受信された更新は、アプリケーション要件テーブルに格納された複数のアプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性の複数のセットのうちの1つに対する更新であってよい。いくつかの態様において、望ましいネットワーク性能特性の更新されたセットは、更新された最小スループット、更新された閾値ジッタ、及び、更新された閾値遅延のうちの1つ又は複数を含んでもよい。例えば、図1及び図2を参照すると、エッジサーバ110は、アプリケーション要件テーブル105又は210内のアプリケーションに対する更新された所望のネットワーク性能特性のセットを受信してもよく、アプリケーション要件テーブル105又は210はエッジサーバのメモリに格納されてもよい。
【0057】
1720において、1710で受信されたアプリケーションのための所望のネットワーク性能特性の更新されたセットを満たす2以上のトラフィック制御構成の更新されたセットを特定することができる。例えば、図1及び図2を参照すると、エッジサーバ110、又はオーケストレータ116は、1710において受信されたアプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性の更新されたセットを満たす2つ以上のトラフィック制御構成の更新されたセットを特定し得る。いくつかの態様において、エッジサーバは、アプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性の更新されたセットを、複数のトラフィック制御構成の各々に関連付けられた推定ネットワーク性能特性と比較することによって、2つ以上のトラフィック制御構成の更新されたセットを特定し得る。例えば、図1図2図4、及び図5を参照すると、エッジサーバ110(又はオーケストレータ116)は、アプリケーションID#2に関連付けられたアプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性の更新されたセットと、トラフィック制御パターンテーブル107又は410内の異なるトラフィック制御パターンに関連付けられた推定ネットワーク性能特性とを比較して、トラフィック制御パターンID#1及び#2に関連付けられたトラフィック制御パターンは所望のネットワーク性能特性のセットに適合する(又は適合すると見込まれる)ことを識別し得る。
【0058】
1730において、エッジサーバは、所望のネットワーク性能特性の更新されたセットを満たす2つ以上のトラフィック制御構成の更新されたセットから、追加のトラフィック制御構成を選択し得る。2つ以上のトラフィック制御構成の更新されたセットは、いくつかの態様において、アプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性の更新されたセットを満たし、異なる推定電力使用量(又は電力使用レベル)と関連付けられる可能性があるトラフィック制御構成を含む。いくつかの態様において、選択される特定のトラフィック制御構成は、最も低い関連する推定電力使用量又は最も低い推定電力使用量レベルを有する2つ以上のトラフィック制御構成のセットのトラフィック制御構成であってよい。例えば、図1及び図2を参照すると、エッジサーバ110(又はオーケストレータ116)は、より低い予想電力使用量に基づいてトラフィック制御パターンID#2に関連付けられたトラフィック制御パターンを選択することができる。
【0059】
最後に、1740において、エッジサーバは、特定のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成し得る。エッジサーバは、選択された特定のトラフィック制御構成に基づいて、物理インタフェース、ネットワークスイッチ、又はアプリケーションインタフェースのうちの少なくとも1つを構成してもよい。例えば、図1及び図4を参照すると、エッジサーバ110(又はオーケストレータ116)は、テーブル410のフィールド406~408のうちの1つに基づいて、選択されたトラフィック制御パターンに関連する一組の物理ネットワークインタフェース111、ネットワーク切替モジュール112及びアプリケーション用ネットワークインタフェース113のうちの1つを特定してもよく、特定した物理インタフェース、ネットワークスイッチ又はアプリケーション用ネットワークインタフェースは設定されてもよい。
【0060】
図18は、アプリケーションに関連する所望のネットワーク性能特性の更新されたセットに基づいてトラフィック制御構成のセットを更新するための方法を示すフロー図1800である。この方法は、システム、より具体的にはエッジサーバ(例えば、エッジサーバ110)又はエッジサーバのオーケストレータ(例えば、オーケストレータ116)によって実行され得る。フロー図1800の冒頭に文字「D」で示されるように、本方法は、図13及び図14で説明したような初期構成操作の後に実行されてもよい。1810において、エッジサーバは、所望のネットワーク性能特性のセット又は監視されたトラフィック性能の特性のうちの少なくとも1つに対する変化を検出してもよい。エッジサーバは、アプリケーション要件テーブル又はシステムステータステーブルへの変更に基づいて、変更を検出してもよい。例えば、図1図5、及び図7を参照すると、エッジサーバ110は、所望のネットワーク性能特性のセットの少なくとも1つに対する変更の(例えば、フィールドサーバ103、電力モニタ117、システムステータステーブル108、及びオーケストレータ116を介して受け取った更新をフィールドステータス752でチェックすることによって)検出してもよく、又はアプリケーション要件テーブル105に対する変更を検出してもよい。
【0061】
1820において、エッジサーバは、所望のネットワーク性能特性のセット又は監視されたトラフィック性能の特性のうちの少なくとも1つへの変更に基づいて、追加のトラフィック制御構成を生成してもよい。検出された変化に基づいて、どのトラフィック制御パターンも少なくとも1組の所望のネットワーク性能特性を満たさない可能性があり、エッジサーバは少なくとも1組の所望のネットワーク性能特性を満たすためのトラフィック制御パターン(構成)を生成してもよい。例えば、図1~5を参照すると、エッジサーバ110は、フィールドステータステーブル106もしくは310の測定された性能特性、又はシステムステータステーブル108もしくは510の測定された電力使用量に基づいて、アプリケーション要件テーブル105もしくは210のネットワーク性能特性の所望のセットがトラフィック制御パターンテーブル107もしくは410の任意のトラフィック制御パターンによって満たされないことを決定し、ネットワーク性能特性の所望のセットを満たすために追加トラフィック制御パターンを生成しても良い。
【0062】
最後に、1830において、エッジサーバは、追加のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成してもよい。エッジサーバは、追加のトラフィック制御構成に基づいて、物理インタフェース、ネットワークスイッチ、及び、アプリケーションインタフェースのうちの少なくとも1つを構成してもよい。例えば、図1及び図4を参照すると、エッジサーバ110(又はオーケストレータ116)は、テーブル410のフィールド406~408のいずれかに基づいて、追加トラフィック制御パターンに関連付けられた物理ネットワークインタフェース111のセット、ネットワーク切替モジュール112、又はアプリケーション用ネットワークインタフェース113のセットのいずれかを特定してもよく、特定した物理インタフェース、ネットワークスイッチ、又はアプリケーション用ネットワークインタフェースは構成されることができる。
【0063】
上述した例によれば、エッジサーバが、複数のインタフェースから最適なインタフェースを選択することにより、消費電力に基づいてリソースを利用することが可能である。さらに、エッジサーバは、アプリケーションに必要なネットワーク性能を維持しながら、消費電力を最適化するために、トラフィック制御の方法を変更することが可能であってもよい。
【0064】
本開示によれば、エッジサーバは、アプリケーションのネットワーク性能要件(例えば、所望のネットワーク性能特性)を満たしながら、トラフィック制御を柔軟に提供し得る。上述した態様及び例の各々は、互いに組み合わされてもよい。装置及び方法の例が上述されているが、それらは本開示の主題を限定するものではない。新規な装置及び方法の技術的範囲に属すると考えられる他の態様も、本開示の対象となる。さらに、新規な装置及び方法は、上記の実施例に関連して説明された詳細のすべてを含まない場合がある。さらに、制御線及び情報線は、新規な装置及び方法を説明するために必要な範囲で図示されており、製品に必要なすべての制御線及び情報線が必ずしも図示されていない場合がある。実質的には、ほぼ全ての構成が相互に接続されていると理解することができる。
【0065】
図19は、いくつかの例示的な実装において使用するのに適した例示的なコンピュータデバイスを有する例示的なコンピューティング環境を示している。コンピューティング環境1900におけるコンピュータデバイス1905は、1つ又は複数の処理ユニット、コア、又はプロセッサ1910、メモリ1915(例えば、RAM、ROM、及び/又は同類)、内部ストレージ1920(例えば、磁気、光学、固体ストレージ、及び/又は有機)、及び/又はIOインタフェース1925を含んでもよく、それらのいずれかは、情報を通信するための通信機構又はバス1930上に結合され得るか、コンピュータデバイス1905に組み込まれ得る。IOインタフェース1925はまた、所望の実装に応じて、カメラから画像を受信するか、プロジェクタ又はディスプレイに画像を提供するように構成される。
【0066】
コンピュータ装置(演算装置/コンピューティング装置)1905は、入力/ユーザインタフェース1935及び出力装置/インタフェース1940に通信可能に結合され得る。入力/ユーザインタフェース1935及び出力デバイス/インタフェース1940のいずれか一方又は両方は、有線又は無線インタフェースとすることができ、着脱可能であることができる。入力/ユーザインタフェース1935は、入力を提供するために使用できる任意のデバイス、コンポーネント、センサ、又はインタフェース(物理的又は仮想的)(例えば、ボタン、タッチスクリーンインタフェース、キーボード、ポイント/カーソル制御、マイク、カメラ、点字、運動センサ、加速度計、光学リーダ、及び/又はその類)を含むことができる。出力デバイス/インタフェース1940は、ディスプレイ、テレビ、モニタ、プリンタ、スピーカ、点字、又は同様のものを含んでもよい。いくつかの例示的な実装では、入力/ユーザインタフェース1935及び出力デバイス/インタフェース_1940は、コンピュータデバイス1905に埋め込まれるか、又は物理的に結合されることができる。他の例示的な実装では、他のコンピュータデバイスは、コンピュータデバイス1905の入力/ユーザインタフェース1935及び出力デバイス/インタフェース1940の機能として機能するか、又はその機能を提供することができる。
【0067】
コンピュータ装置1905の例としては、高度なモバイル装置(例えば、スマートフォン、車両及び他の機械内の装置、人間及び動物によって運ばれる装置など)、モバイル装置(例えば、タブレット、ノートブック、ラップトップ、パーソナルコンピュータ、携帯テレビ、ラジオなど)、及びモバイル用に設計されていない装置(例えば、デスクトップコンピュータ、他のコンピュータ、インフォメーションセンタ、そこに埋め込まれた及び/又はそれに結合した一つ以上のプロセッサがあるテレビ、ラジオなど)が挙げられるが、それだけにとどまらない。
【0068】
コンピュータ装置1905は、同一又は異なる構成の1つ以上のコンピュータ装置を含む任意の数のネットワーク化されたコンポーネント、装置、及びシステムと通信するために、外部ストレージ1945及びネットワーク1950に(例えば、IOインタフェース1925を介して)通信可能に結合されることができる。コンピュータ装置1905又は任意の接続されたコンピュータ装置は、サーバ、クライアント、Thinサーバ、一般機械、特別目的機械、又は別のラベルとして機能する、サービスを提供する、又は参照されることができる。
【0069】
IOインタフェース1925は、コンピューティング環境1900内の少なくとも全ての接続されたコンポーネント、デバイス、及びネットワークとの間で情報を通信するための任意の通信又はIOプロトコル又は標準(例えば、イーサネット、1902.11x、ユニバーサルシステムバス、WiMax、モデム、セルラーネットワークプロトコル、その他)使用する有線及び/又は無線インタフェースを含み得るがこれらに限定されるものではない。ネットワーク1950は、任意のネットワーク又はネットワークの組み合わせ(例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、電話回線網、セルラーネットワーク、衛星ネットワークなど)であることができる。
【0070】
コンピュータ装置1905は、一過性媒体及び非一過性媒体を含む、コンピュータ使用可能又はコンピュータ可読媒体を使用し、及び/又は通信することができる。一過性の媒体には、伝送媒体(例えば、金属ケーブル、光ファイバー)、信号、搬送波などが含まれる。非一過性の媒体としては、磁気媒体(ディスク、テープなど)、光媒体(CD ROM、デジタルビデオディスク、ブルーレイディスクなど)、固体媒体(RAM、ROM、フラッシュメモリ、固体ストレージなど)、その他の不揮発性のストレージ又はメモリなどがある。
【0071】
コンピュータ装置1905は、いくつかの例示的なコンピューティング環境において、技法、方法、アプリケーション、プロセス、又はコンピュータ実行可能命令を実装するために使用することができる。コンピュータで実行可能な命令は、一時的な媒体から取得し、上に格納することができ非一時的媒体から取得される。実行可能な命令は、任意のプログラミング、スクリプト、及び機械言語(例えば、C、C++、C#、Java、Visual Basic、Python、Perl、JavaScript、及びその他)の1つ又は複数に由来することが可能である。
【0072】
プロセッサ(複数可)1910は、任意のオペレーティングシステム(OS)(図示せず)の下で、ネイティブ環境又は仮想環境で実行することができる。論理ユニット1960、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)ユニット1965、入力ユニット1970、出力ユニット1975、及び異なるユニットが互いに、OSと、及び他のアプリケーション(図示せず)と通信するためのユニット間通信メカニズム1995を含む1以上のアプリケーションを展開することができる。説明されたユニット及び要素は、設計、機能、構成、又は実装において変化させることができ、提供された説明に限定されることはない。プロセッサ(複数可)1910は、中央処理装置(CPU)のようなハードウェアプロセッサの形態であっても、ハードウェアユニットとソフトウェアユニットの組み合わせであってもよい。
【0073】
いくつかの例示的な実装において、APIユニット1965によって受信された情報又は実行命令が、1つ又は複数の他のユニット(例えば、論理ユニット1960、入力ユニット1970、出力ユニット1975)に伝達される場合がある。いくつかの例では、論理ユニット1960は、上述のいくつかの例示的な実装において、ユニット間の情報の流れを制御し、APIユニット1965、入力ユニット1970、出力ユニット1975によって提供されるサービスを指示するように構成されてもよい。例えば、1つ以上のプロセス又は実装の流れは、論理ユニット1960単独で、又はAPIユニット1965と連動して制御されてもよい。入力ユニット1970は、例示的な実装で説明した計算のための入力を取得するように構成されてもよく、出力ユニット1975は、例示的な実装で説明した計算に基づいて出力を提供するように構成されてもよい。
【0074】
プロセッサ(複数可)1910は、アプリケーションのための所望のネットワーク性能特性のセットをメモリに格納するように構成され得る。プロセッサ(複数可)1910はまた、メモリ内に、複数のトラフィック制御構成を記憶するように構成され得る、複数のトラフィック制御構成の各々は、推定電力使用量及び推定ネットワーク性能特性のセットと関連付けられる。プロセッサ(複数可)1910は、アプリケーションを実行するために、複数のトラフィック制御構成の中の2つ以上のトラフィック制御構成のセットから特定のトラフィック制御構成を選択し、2つ以上のトラフィック制御構成のセットがアプリケーションのための所望のネットワーク性能特性のセットを満たすようにさらに構成され得る。プロセッサ(単数又は複数)1910は、特定のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ(単数又は複数)1910は、アプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性のセットと、複数のトラフィック制御構成の各々に関連付けられた推定ネットワーク性能特性とを比較することによって、2以上のトラフィック制御構成のセットを識別するように構成されてもよい。プロセッサ(複数可)1910は、アプリケーションに関連する監視されたトラフィック性能の少なくとも1つの特性が、アプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性のセット内の少なくとも1つの所望のネットワーク性能特性を満たしていないという指示を受信するようにも構成され得る。プロセッサ(複数可)1910はまた、特定のトラフィック制御構成に基づいて、物理インタフェース、ネットワークスイッチ、及び、アプリケーションインタフェースのうちの少なくとも1つを構成するように構成されてもよい。プロセッサ(複数可)1910は、2つ以上のトラフィック制御構成のセットにおいて、異なるトラフィック制御構成を選択するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ(単数又は複数)1910は、異なるトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ(単数又は複数)1910は、特定のトラフィック制御構成に関連する電力消費の指示を受信するようにも構成されてもよい。プロセッサ(複数可)1910は、監視された電力消費に基づいて、特定のトラフィック制御構成に関連付けられた推定電力使用量を更新するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ(単数又は複数)1910は、特定の交通制御構成に関連付けられた更新された推定電力使用量に基づいて、第2の交通制御構成を選択することを決定するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ(単数又は複数)1910は、第2のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ(単数又は複数)1910は、アプリケーションのための所望のネットワーク性能特性の更新されたセットを受信するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ(複数可)1910は、アプリケーションに対する所望のネットワーク性能特性のセットを複数のトラフィック制御構成の各々に関連付けられた推定ネットワーク性能特性と比較することによって、2つ以上のトラフィック制御構成の更新されたセットを識別するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ(複数可)1910は、所望のネットワーク性能特性の更新されたセットを満たす2つ以上のトラフィック制御構成の更新されたセットから、追加のトラフィック制御構成を選択するようにさらに構成され得る。プロセッサ(単数又は複数)1910は、追加のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ(複数可)1910は、所望のネットワーク性能特性のセット又は監視されたトラフィック性能の特性のうちの少なくとも1つに対する変化を検出するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ(単数又は複数)1910は、所望のネットワーク性能特性のセット又は監視されるトラフィック性能の特性の少なくとも一方に対する変化に基づいて、追加のトラフィック制御構成を生成するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ(単数又は複数)1910は、追加のトラフィック制御構成に基づいて通信ノードを構成するようにさらに構成されてもよい。
【0075】
詳細な説明のいくつかの部分は、アルゴリズム及びコンピュータ内の操作の記号的表現の観点から提示されている。これらのアルゴリズム記述及び記号表現は、データ処理技術の当業者が、その革新の本質を当業者に伝えるために使用する手段である。アルゴリズムは、所望の最終状態又は結果に至る一連の定義されたステップである。例示的な実装では、実行されるステップは、有形の結果を達成するための有形の量の物理的操作を必要とする。
【0076】
特に断らない限り、議論から明らかなように、本明細書を通じて、「処理」のような用語を利用する議論は、理解されるであろう。“コンピューティング”、“計算”、“決定”、“表示”などの用語は、コンピュータシステムのレジスタ及びメモリ内の物理的(電子的)量として表されるデータを、コンピュータシステムのメモリ又はレジスタ又は他の情報記憶、送信又は表示デバイス内の物理的量として同様に表される他のデータに操作及び変換するコンピュータシステム又は他の情報処理デバイスの動作及び工程を含むことが可能である。
【0077】
例示的な実施態様は、本明細書の操作を実行するための装置に関するものでもよい。この装置は、必要な目的のために特別に構成されてもよいし、1つ以上のコンピュータプログラムによって選択的に起動又は再構成される1つ以上の汎用コンピュータを含んでもよい。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体やコンピュータ可読信号媒体などのコンピュータ可読媒体に格納されていてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、光ディスク、磁気ディスク、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、固体デバイス、及びドライブなどの有形媒体、又は電子情報を格納するのに適した他のタイプの有形又は非一時的媒体を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。コンピュータ可読信号媒体は、搬送波のような媒体を含んでもよい。本明細書で提示されるアルゴリズム及び表示は、特定のコンピュータ又は他の装置に本質的に関連するものではない。コンピュータプログラムは、所望の実装の動作を実行する命令を含む純粋なソフトウェア実装を含むことができる。
【0078】
様々な汎用システムが、本明細書の実施例に従ったプログラム及びモジュールと共に使用されてもよく、あるいは、所望の方法ステップを実行するためにより特殊な装置を構築することが好都合であることが判明する。さらに、例示的な実装は、任意の特定のプログラミング言語を参照して説明されていない。様々なプログラミング言語が、本明細書に記載される例示的な実装の教示を実装するために使用され得ることが理解されよう。プログラミング言語(1つ又は複数)の命令は、1つ又は複数の処理装置、例えば中央処理装置(CPU)、プロセッサ、又はコントローラによって実行されてもよい。
【0079】
当技術分野で知られているように、上述した動作は、ハードウェア、ソフトウェア、又はソフトウェアとハードウェアのいくつかの組み合わせによって実行することができる。例示的な実装の様々な態様は、回路及び論理装置(ハードウェア)を使用して実装されてもよく、他の態様は、プロセッサによって実行された場合、プロセッサに本願の実装を実行する方法を実行させる機械可読媒体(ソフトウェア)上に格納された命令(インストラクション)を使用して実装され得る。さらに、本願のいくつかの例示的な実装は、ハードウェアのみで実行されてもよく、一方、他の例示的な実装は、ソフトウェアのみで実行されてもよい。さらに、説明された様々な機能は、単一のユニットで実行することができ、又は任意の数の方法で多数の構成要素に分散させることができる。ソフトウェアによって実行される場合、方法は、コンピュータ可読媒体に格納された命令に基づいて、汎用コンピュータなどのプロセッサによって実行され得る。所望により、命令は、圧縮及び/又は暗号化されたフォーマットで媒体に格納することができる。
【0080】
さらに、本願の他の実施態様は、本願明細書の検討及び本願の教示の実践から当業者には明らかであろう。説明された例示的な実装の様々な態様及び/又は構成要素は、単独で又は任意の組み合わせで使用することができる。本明細書及び例示的な実装は例としてのみ考慮されることが意図されており、本願の真の範囲及び精神は以下の特許請求の範囲によって示されるものである。
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