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特開2023-143884同一場所に配置された無線デバイスのための強化された伝送媒体使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023143884
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】同一場所に配置された無線デバイスのための強化された伝送媒体使用
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/14 20090101AFI20230928BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20230928BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20230928BHJP
【FI】
H04W16/14
H04W88/06
H04W72/0446
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023048790
(22)【出願日】2023-03-24
(31)【優先権主張番号】17/656,615
(32)【優先日】2022-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】507364997
【氏名又は名称】サイプレス セミコンダクター コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Cypress Semiconductor Corporation
【住所又は居所原語表記】198 Champion Court, San Jose, CA 95134, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】サンディープ サルマ ムヌクトラ
(72)【発明者】
【氏名】スプロジット ムカジー
(72)【発明者】
【氏名】ラガヴェンドラ ケンチャルラ
(72)【発明者】
【氏名】アユシュ スード
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA03
5K067EE04
5K067FF05
5K067GG02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】システム、方法およびデバイスは、無線デバイスの媒体使用を改善するシステム、デバイス及び方法を提供する。
【解決手段】方法は、干渉パラメータに少なくとも部分的に基づいて、複数の保護フレームが、同じ無線デバイス内の同一場所に配置される第1の無線機および第2の無線機のために用いられるべきであると決定するステップと、無線機の少なくとも1つに関連付けられた、第1の無線機の第1のデューティサイクルおよび第2の無線機の第2のデューティサイクルを表現する1つまたは複数の伝送パラメータを決定するステップと、1つまたは複数の伝送パラメータに少なくとも部分的に基づいて、保護フレームの数および保護フレーム持続時間を決定するステップと、を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数のプロセッサを用いて、干渉パラメータに少なくとも部分的に基づいて、複数の保護フレームが、第1の無線機および第2の無線機のために用いられるべきであると決定するステップであって、前記第1の無線機および前記第2の無線機は、同じ無線デバイス内の同一場所に配置されるステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサを用いて、前記無線機の少なくとも1つに関連付けられた1つまたは複数の伝送パラメータを決定するステップであって、前記1つまたは複数の伝送パラメータは、前記第1の無線機の第1のデューティサイクルおよび前記第2の無線機の第2のデューティサイクルを表現するステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサを用いて、前記1つまたは複数の伝送パラメータに少なくとも部分的に基づいて、保護フレームの数および保護フレーム持続時間を決定するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記干渉パラメータは、前記第1の無線機の無線チャネルと前記第2の無線機の中心周波数との差に少なくとも部分的に基づいて決定される、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
複数の保護フレームが用いられるべきであると決定する前記ステップは、
前記第1の無線機のための信号強度パラメータを決定するステップと、
前記信号強度パラメータマイナス前記干渉パラメータが信号対雑音比(SNR)閾値より大きいという結果に応答して、複数の保護フレームが用いられるべきであると決定するステップと、
をさらに含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記信号強度パラメータは、受信信号強度表示(RSSI)値を備える、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記信号強度パラメータは、前記RSSI値および前記第1の無線機の利得値の組み合わせに基づいて決定される、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、第2の無線機に関連付けられた電力パラメータを決定するステップをさらに含み、前記電力パラメータは、前記第2の無線機のアクティビティのレベルを表現する、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、前記第2の無線機の前記第2のデューティサイクルおよび前記電力パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記保護フレーム持続時間を決定するステップをさらに含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、前記第1の無線機の前記第1のデューティサイクルおよび前記保護フレーム持続時間に基づいて、保護フレームの前記数を決定するステップをさらに含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の無線機は、ブルートゥース無線機であり、前記第2の無線機は、Wi-Fi無線機である、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
第1のトランシーバおよび第1の処理要素を備え、第1の無線通信プロトコルと互換性を有する第1の無線機と、
第2のトランシーバおよび第2の処理要素を備え、第2の無線通信プロトコルと互換性を有する第2の無線機と、
を備えるシステムであって、
前記第1の無線機は、無線デバイス内の前記第2の無線機と同一場所に配置され、
前記第2の無線機は、干渉パラメータに少なくとも部分的に基づいて、複数の保護フレームが、第1の無線機および第2の無線機のために用いられるべきであると決定するように構成され、前記第1の無線機および前記第2の無線機は、同じ無線デバイス内の同一場所に配置され、
前記第2の無線機は、前記無線機の少なくとも1つに関連付けられた1つまたは複数の伝送パラメータを決定するように構成され、前記1つまたは複数の伝送パラメータは、前記第1の無線機の第1のデューティサイクルおよび前記第2の無線機の第2のデューティサイクルを表現し、
前記第2の無線機は、前記1つまたは複数の伝送パラメータに少なくとも部分的に基づいて、保護フレームの数および保護フレーム持続時間を決定するように構成される、
システム。
【請求項11】
前記干渉パラメータは、前記第1の無線機の無線チャネルと前記第2の無線機の中心周波数との差に少なくとも部分的に基づいて決定される、
請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記第2の無線機は、
前記第1の無線機のための信号強度パラメータを決定し、
前記信号強度パラメータマイナス前記干渉パラメータが信号対雑音比(SNR)閾値より大きいという結果に応答して、複数の保護フレームが用いられるべきであると決定する、
ようにさらに構成される、
請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記信号強度パラメータは、受信信号強度表示(RSSI)値を備える、
請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記第2の無線機は、前記第2の無線機に関連付けられた電力パラメータを決定するようにさらに構成され、前記電力パラメータは、前記第2の無線機のアクティビティのレベルを表現する、
請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記第2の無線機は、
前記第2の無線機の前記第2のデューティサイクルおよび前記電力パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記保護フレーム持続時間を決定し、
前記第1の無線機の前記第1のデューティサイクルおよび前記保護フレーム持続時間に基づいて、保護フレームの前記数を決定する、
ようにさらに構成される、
請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
第1の無線機内に含まれ、第1の無線通信プロトコルと互換性を有する第1の処理要素と、
第2の無線機内に含まれ、第2の無線通信プロトコルと互換性を有する第2の処理要素と、
を備えるデバイスであって、
前記第1および第2の処理要素は、無線デバイス内の同一場所に配置され、
前記第2の処理要素は、複数の保護フレームが、干渉パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の無線機および前記第2の無線機のために用いられるべきであると決定するように構成され、前記第1の処理要素および前記第2の処理要素は、同じ無線デバイス内の同一場所に配置され、
前記第2の処理要素は、前記無線機の少なくとも1つに関連付けられた1つまたは複数の伝送パラメータを決定するように構成され、前記1つまたは複数の伝送パラメータは、前記第1の無線機の第1のデューティサイクルおよび前記第2の無線機の第2のデューティサイクルを表現し、
前記第2の処理要素は、前記1つまたは複数の伝送パラメータに少なくとも部分的に基づいて、保護フレームの数および保護フレーム持続時間を決定するように構成される、
デバイス。
【請求項17】
前記干渉パラメータは、前記第1の無線機の無線チャネルと前記無線機の中心周波数との差に少なくとも部分的に基づいて決定される、
請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記第2の処理要素は、
前記第1の無線機のための信号強度パラメータを決定し、
前記信号強度パラメータマイナス前記干渉パラメータが信号対雑音比(SNR)閾値より大きいという結果に応答して、複数の保護フレームが用いられるべきであると決定する、
ようにさらに構成される、
請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記第2の処理要素は、前記第2の無線機に関連付けられた電力パラメータを決定するようにさらに構成され、前記電力パラメータは、前記第2の無線機のアクティビティのレベルを表現する、
請求項16に記載のデバイス。
【請求項20】
前記第2の処理要素は、
前記第2の無線機の前記第2のデューティサイクルおよび前記電力パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記保護フレーム持続時間を決定し、
前記第1の無線機の前記第1のデューティサイクルおよび前記保護フレーム持続時間に基づいて、保護フレームの前記数を決定する、
ようにさらに構成される、
請求項19に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、概して、無線デバイスに関するものであり、より詳しくは、この種の無線デバイスの媒体使用を改善することに関するものである。
【背景技術】
【0002】
無線デバイスは、1つまたは複数の無線モダリティー、例えば、WiFi接続またはブルートゥース接続を介して、互いに通信することができる。したがって、この種の無線通信は、無線プロトコルに準拠する方法で実施されうる。さらに、この種の無線デバイスは、さまざまなハードウェア構成要素を含み、この種の通信を容易にすることができる。例えば、無線デバイスは、1つまたは複数のアンテナを含むことができる伝送媒体を含むことができる。同一場所に配置された無線機のアクティビティを扱うための従来技術は、複数の同一場所に配置された無線機のこの種の伝送媒体を効率的に利用しながら、十分な干渉分離も提供することができないので、制限されたままである。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】いくつかの実施形態に従って構成される改善された無線機共存のためのシステムの一例を示す。
図2】いくつかの実施形態に従って構成される改善された無線機共存のための他のシステムの一例を示す。
図3】いくつかの実施形態に従って実施される改善された無線機共存のための方法の一例のフローチャートを示す。
図4】いくつかの実施形態に従って実施される改善された無線機共存のための方法の他の例のフローチャートを示す。
図5】いくつかの実施形態に従って実施される改善された無線機共存のための方法のさらに他の例のフローチャートを示す。
図6】いくつかの実施形態に従って実施される改善された無線機共存のための方法の追加の一例のフローチャートを示す。
図7】いくつかの実施形態に従って実施される改善された無線機共存のタイミング図を示す。
図8】いくつかの実施形態に従って実施される改善された無線機共存の他のタイミング図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0004】
以下の説明では、多数の具体的な詳細は、提示された概念の完全な理解を提供するために記載される。提示された概念は、これらの具体的な詳細の一部または全部なしで実行されてもよい。他の例において、周知のプロセス動作は、記載されている概念を不必要に不明瞭にしないように詳述されていない。いくつかの概念が具体例と連動して記載されるが、これらの例が制限することを意図するものではないことを理解されたい。
【0005】
無線デバイスは、同一場所に配置された無線機を含むことができ、この種の同一場所に配置された無線機は、伝送媒体を共有することができる。この種の伝送媒体は、共有されたハードウェアを含むことができ、したがって、同一場所に配置された2つの無線機がリソースを共有することを可能にする共存動作を含むことができる。同一場所に配置された無線機の間の干渉を防止するために、保護フレームを用いて、他のネットワークトラフィックを静める(quiet)ことができる。例えば、Wi-Fi無線機により用いられる保護フレームは、Wi-Fi無線機のためのネットワークトラフィックを一時的に中止しうるclear-to-send-to-self(CTS-to-Self)フレームでもよい。この期間の間、同一場所に配置されたブルートゥース無線機は、Wi-Fi無線機からの干渉のないネットワークトラフィックを受信することができる。この種のフレームの従来の実施態様は、CTS-to-Selfフレームの持続時間をブルートゥース無線機のアクティビティに効率的に対応させることができないので、制限されたままである。例えば、CTS-to-Selfフレームは、ブルートゥース受信期間よりはるかに長いことがあり、したがって、結果として、ブルートゥース無線機もWi-Fi無線機も用いることができない伝送媒体の無駄な使用が生ずる。
【0006】
本願明細書において開示される実施形態は、保護フレームの数および持続時間を決定する能力を提供し、保護手段の持続時間が、同一場所に配置された無線機のアクティビティに厳密に対応し、伝送媒体の無駄な使用が減少することを確実にする。以下に詳述するように、さまざまな干渉パラメータおよび電力パラメータを用いて、保護フレームの数および持続時間を決定することができる。次に、保護フレームは、同一場所に配置された無線機のアクティビティの持続時間全体にわたって、オーバラップしデイジーチェーン接続の方法で送信されうる。したがって、CTS-to-Selfフレームのような保護フレームの実施態様の増加した精度は、同一場所に配置された無線機のアクティビティに厳密にマップし、この種のアクティビティを超えない保護期間の実施を可能にする。
【0007】
図1は、いくつかの実施形態に従って構成される改善された無線機共存のためのシステムの一例を示す。上述したように、さまざまな無線デバイスは、1つまたは複数の無線伝送媒体を介して互いに通信することができる。例えば、無線デバイスは、WiFi接続またはブルートゥース接続を介して互いに通信することができる。さまざまな実施形態において、無線デバイスは、この種の無線プロトコルに従って構成される同一場所に配置された無線機を含むことができる。以下に詳述するように、本願明細書において開示される無線デバイスおよびこの種の無線デバイスを実施するシステム、例えば、システム100は、無線機により用いられる共存技術の効率を改善するように構成される。したがって、本願明細書において開示される実施形態は、同一場所に配置された無線機の間の保護動作のタイミングの改善された決定を可能にし、したがって、共有された伝送媒体の使用の効率を増加させる。
【0008】
さまざまな実施形態において、システム100は、無線デバイスでもよい第1のデバイス110を含むことができる。上述したように、この種の無線デバイスは、1つまたは複数の無線伝送プロトコル、例えば、WiFiプロトコルまたはブルートゥースプロトコルと互換性を有してもよい。いくつかの実施形態では、第1のデバイス110は、Wi-Fiおよびブルートゥース無線機を含む結合デバイスである。したがって、第1のデバイス110は、Wi-Fi無線機およびブルートゥース無線機を、それらの関連付けられた処理ロジックとともに含むことができる。いくつかの実施形態では、第1のデバイス110内に含まれる無線機は、ブルートゥーススマートとも呼ばれるブルートゥースローエナジーの仕様およびプロトコルと互換性を有してもよい。さまざまな実施形態において、第1のデバイス110は、ウェアラブルデバイスで見られるようなスマートデバイスでもよく、または、スマートビルディング、環境モニタリングおよびエネルギー管理で見られるようなモニタリングデバイスでもよい。本願明細書において開示されるこの種の無線デバイスが、乗用車、他の車両および医療用インプラントにおいてさえ見られるような任意の適切なデバイスでもよいことを認識されたい。
【0009】
図1に示すように、さまざまな無線デバイスは、1つまたは複数の無線伝送媒体を介して互いに通信してもよい。図1に示すように、第1のデバイス110は、各々、アンテナ、例えば、アンテナ104およびアンテナ105を含むことができる。第1のデバイス110はまた、処理デバイス108ならびに無線機106および無線機107を含むこともできる。図2を参照して以下に詳述するように、本願明細書において用いられるとき、無線機とは、トランシーバならびに関連付けられたサポート処理ハードウェアを意味してもよい。さらに、この種の処理デバイスおよび無線機は、無線機106および無線機107により用いられる共存技術の効率を改善するように構成されてもよい。より詳しくは、第1のデバイス110の構成要素は、保護フレームの持続時間を動的に決定して、保護フレームが1つの無線機を他の無線機のアクティビティから保護する正確性を増加させるように構成されてもよい。
【0010】
いくつかの実施形態では、システム100は、無線デバイスでもよい第2のデバイス120をさらに含むことができる。上述したのと同じように、第2のデバイス120は、1つまたは複数の無線伝送プロトコル、例えば、WiFiプロトコルまたはブルートゥースプロトコルと互換性を有してもよい。さらに、第2のデバイス120は、乗用車、他の車両および医療用インプラントにおいて見られるようなスマートデバイスまたは他のデバイスでもよい。さまざまな実施形態において、第2のデバイス120は、第1のデバイス110とは異なる種類のデバイスでもよい。上述したように、第2のデバイス120の各々は、アンテナ、例えば、アンテナ122および123ならびに処理デバイス126、無線機124および無線機125を含むことができる。上述したように、第2のデバイス120は、保護フレームが1つの無線機を他の無線機のアクティビティから保護する正確性を増加させるために、保護フレームの持続時間を動的に決定するように構成されてもよい。この種の無線アクティビティ予測に関する追加の詳細は、以下で詳述される。
【0011】
図2は、いくつかの実施形態に従って構成される改善された無線機共存のシステムの一例を示す。より詳しくは、図2は、無線デバイス201を含むことができるシステム、例えば、システム200の一例を示す。無線デバイス201が図1を参照して上述した無線デバイス、例えば、第1のデバイス110および第2のデバイス120のいずれか1つでもよいことを認識されたい。
【0012】
さまざまな実施形態において、無線デバイス201は、同一場所に配置されたトランシーバ、例えば、第1のトランシーバ202および第2のトランシーバ204を含み、トランシーバは、上述した無線機106、107、124および125のような無線機内に含まれてもよい。一例では、システム200は、アンテナ221またはアンテナ228を含んでもよい通信媒体を用いて信号を送受信するように構成される第1のトランシーバ202を含む。上述したように、第1のトランシーバ202は、ブルートゥーストランシーバでもよい。例えば、第1のトランシーバ202は、ブルートゥースローエナジー通信プロトコルと互換性を有してもよい。いくつかの実施形態では、システム200はまた、Wi-Fiトランシーバでもよい第2のトランシーバ204を含む。したがって、第2のトランシーバ204は、WiFi通信プロトコル、例えば、802.11axプロトコルと互換性を有してもよい。さまざまな実施形態において、トランシーバ202および204は、各々、変調器および復調器ならびに1つまたは複数のバッファおよびフィルタを含み、これらは、アンテナ221および/またはアンテナ228を介して信号を生成および受信するように構成される。
【0013】
さまざまな実施形態において、システム200は、1つまたは複数の処理デバイス、例えば、1つまたは複数のプロセッサコアを用いて実施される論理を含むことができる処理デバイス229をさらに含む。したがって、以下に詳述するように、処理デバイス229は、改善された共存動作のための論理を実施するように構成される。より詳しくは、処理デバイス229は、以下で詳述される、保護フレーム計算および実施動作を実行するように構成される処理要素を含む。処理デバイス229は、媒体アクセス制御(MAC)レイヤを実施するように構成される1つまたは複数の構成要素を含み、媒体アクセス制御(MAC)層は、無線伝送媒体に関連付けられた、例えば、Wi-Fi伝送媒体に関連付けられたハードウェアを制御するように構成される。一例では、処理デバイス229は、Wi-Fiドライバのようなドライバを実施するように構成されてもよいプロセッサコアブロック210を含んでもよい。したがって、図4を参照して以下に詳述するように、処理デバイス229は、第2のトランシーバ204に関連付けられた構成要素、例えば、MACレイヤおよびパケットトラフィックアービタを含んでもよい。処理デバイス229は、マイクロコードを含むように構成されてもよいデジタル信号プロセッサ(DSP)コアブロック212をさらに含んでもよい。
【0014】
システム200はまた、処理デバイス220を含んでもよく、処理デバイス220はまた、1つまたは複数の無線通信プロトコルを介した通信動作のための論理を実施するように構成されてもよい。例えば、以下に詳述するように、処理デバイス220は、ブルートゥースプロトコルに従って通信動作を実行するように構成される処理要素を含んでもよい。さまざまな実施形態において、処理デバイス220は、プロセッサコアブロック222およびDSPコアブロック224を含む。さらに、プロセッサコアブロック222は、複数のプロセッサコアを備え、複数のプロセッサコアの各々は、無線プロトコルインタフェースの特定部分を実施するように構成される。例えば、ブルートゥースプロトコルは、ソフトウェアがレイヤのスタックとして実施されるブルートゥーススタックを用いて実施されてもよく、この種のレイヤは、ブルートゥース通信プロトコルを実施するために利用される特定機能を区分するように構成される。さまざまな実施形態において、ホストスタックは、ブルートゥースネットワークカプセル化プロトコル、無線周波数通信、サービスディスカバリープロトコルのためのレイヤならびにさまざまな他の高レベルデータレイヤを含む。さらに、コントローラスタックは、リンク管理プロトコル、ホストコントローラインタフェース、低エネルギーリンクレイヤでもよいリンクレイヤならびにさまざまな他のタイミングが重要なレイヤを含む。さまざまな実施形態において、プロセッサコアブロック222は、以下に詳述するように、スケジューラを実施するように構成されてもよい。処理デバイス220は、マイクロコードを含むように構成されてもよいデジタル信号プロセッサ(DSP)コアブロック224をさらに含んでもよい。
【0015】
さまざまな実施形態において、システム200は、処理デバイス229と処理デバイス220との間の通信を提供するように構成されるインタフェース240をさらに含む。したがって、処理デバイスの構成要素は、インタフェース240を介して互いに通信することができる。以下に詳述するように、インタフェース240は、共存インタフェース、例えば、serial enhanced coexistence interface(SECI)でもよい。インタフェース240は、他のタイプのインタフェース、例えば、2-ワイヤインタフェース、3-ワイヤインタフェースまたは4-ワイヤインタフェースでもよいことを認識されたい。一例では、インタフェースは、global coexistence interface(GCI)でもよい。
【0016】
システム200は、アンテナ221およびアンテナ228に結合される無線周波数(RF)回路203をさらに含む。さまざまな実施形態において、RF回路203は、さまざまな構成要素、例えば、RFスイッチ、ダイプレクサおよびフィルタを含んでもよい。したがって、RF回路203は、送受信のためのアンテナを選択するように構成されてもよく、バス211のようなバスを介して、選択されたアンテナ、例えば、アンテナ221またはアンテナ228と、システム200の他の構成要素と、の間の結合を提供するように構成されてもよい。1つのRF回路が示されるが、無線デバイス201が複数のRF回路を含んでもよいことを認識されたい。したがって、複数のアンテナの各々は、それ自身のRF回路を有してもよい。さらに、各々は、特定の無線通信プロトコルに関連付けられてもよく、例えば、第1のアンテナおよびRF回路はWi-Fiのためであり、第2のアンテナおよびRF回路はブルートゥースのためとすることができる。さらに、図2は、システム200が複数のアンテナを有するものとして示すが、システム200が単一のアンテナを有して実施されてもよいことを認識されたい。
【0017】
システム200は、メモリシステム208を含み、メモリシステム208は、以下に詳述するように、共存および保護動作に関連付けられた1つまたは複数のデータ値を格納するように構成される。したがって、メモリシステム208は、記憶装置を含み、記憶装置は、この種のデータ値を格納するように構成される不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)でもよく、ローカルキャッシュを提供するように構成されるキャッシュを含んでもよい。さまざまな実施形態において、システム200は、システム200によって実施される処理動作を実施するように構成されるホストプロセッサ212をさらに含む。
【0018】
上述した構成要素の1つまたは複数は、単一のチップ上で実施されてもよいし、または、異なるチップ上で実施されてもよいことを認識されたい。例えば、第1のトランシーバ202、第2のトランシーバ204、処理デバイス229および処理デバイス220は、集積回路チップ227のような同じ集積回路チップ上で実施されてもよい。他の例では、第1のトランシーバ202、第2のトランシーバ204、処理デバイス229および処理デバイス220は、各々、自分自身のチップ上で実施されてもよく、したがって、マルチチップ式モジュールとして別々に配置されてもよいし、または、印刷回路基板(PCB)のような共通の基板上に配置されてもよい。システム200の構成要素は、低エネルギーデバイス、スマートデバイスまたは自動車のような車両の文脈で実施されてもよいことを認識されたい。したがって、いくつかの構成要素、例えば、集積回路チップ227は、第1の位置において実施されてもよく、他の構成要素、例えば、アンテナ221および/またはアンテナ228は、第2の位置において実施されてもよく、2つの間の結合は、結合器を介して実施されてもよい。
【0019】
本願明細書において、さまざまな実施形態がWiFiプロトコルのような通信プロトコルを参照して開示されるが、任意の適切なプロトコルが用いられてもよいことを認識されたい。例えば、本願明細書において開示される無線デバイスは、ジグビープロトコルと互換性を有する無線機を含んでもよい。したがって、無線デバイスは、本願明細書において開示されるように、同一場所に配置され、共存技術を実施するWi-Fi無線機およびジグビー無線機またはスレッド無線機を含んでもよい。
【0020】
図3は、いくつかの実施形態に従って実施される改善された無線機共存のための方法の一例のフローチャートを示す。上述したように、同一場所に配置された無線機は、保護フレームを用いて、無線機の間の干渉を減少することができる。以下に詳述するように、方法300のような方法は、この種の保護フレームの実施態様の増加した精度および正確性を電力要件に準拠する方法で提供するように実行されてもよい。保護フレームのこの種の増加した正確性は、無線アクティビティ時間の無駄になる量を減少させ、伝送媒体の使用の効率を増加させる。
【0021】
方法300は、動作302を実行することができ、動作302の間、複数の保護フレームが、同じ無線デバイス内の同一場所に配置された無線機のために用いられるべきであると決定することができる。上述したように、第1の無線機がデータを受信しているとき、保護フレームを用いて、第2の無線機からの干渉から、第1の無線機を保護することができる。したがって、以下に詳述するように、第1および第2の無線機の信号特性のさまざまな態様を用いて、複数の保護フレーム技術を実施すべきであると決定することができる。一例では、必要な信号対雑音比(SNR)閾値を用いて、この種の決定を行うことができる。
【0022】
方法300は、動作304を実行することができ、動作304の間、無線機の少なくとも1つのための1つまたは複数の伝送パラメータを決定することができる。さまざまな実施形態において、伝送パラメータは、無線機の1つの動作のために適用されるべき電力制約を識別することができる1つまたは複数の電力パラメータを含む。伝送パラメータはまた、無線機の各々のためのデューティサイクル情報またはなんらかの他の時間的アクティビティマッピングを含んでもよい。この種の伝送パラメータおよび電力パラメータに関するさらなる詳細は、以下で詳述される。
【0023】
方法300は、動作306を実行することができ、動作306の間、1つまたは複数の伝送パラメータに基づいて、保護フレームの数および持続時間を決定することができる。したがって、伝送パラメータおよび電力パラメータに基づいて、無線デバイスは、いくつの保護フレームを用いるべきか、および、保護フレームの持続時間がどれくらいでなければならないかを決定することができる。以下に詳述するように、この種の保護フレームは、デイジーチェーン接続され、改善された精度および正確性を有する保護フレームを実施することができる。
【0024】
図4は、いくつかの実施形態に従って実施される改善された無線機共存のための方法の他の例のフローチャートを示す。上述したように、同一場所に配置された無線機は、保護フレームを用いて、無線機の間の干渉を減少することができる。以下に詳述するように、方法400のような方法は、複数の保護フレームを用いるべきであると決定するように、かつ、そうである場合、どんな構成が必要かを決定するように実行することができる。このようにして、保護フレームの利用は、無線機の1つまたは複数の動作電力制約に準拠する方法で、特定の無線機の受信アクティビティに厳密に対応することができる。
【0025】
方法400は、動作402を実行することができ、動作402の間、第1の無線機に関連付けられた1つまたは複数の干渉パラメータを識別することができる。さまざまな実施形態において、干渉パラメータを用いて、第1の無線機と第2の無線機との間の干渉を記載または表現することができる。上述したのと同じように、第1の無線機は、ブルートゥース無線機でもよく、第2の無線機は、同一場所に配置されたWi-Fi無線機でもよい。したがって、動作パラメータ、例えば、ブルートゥース無線機のチャネルおよびWi-Fi無線機の中心周波数が識別されてもよい。追加の信号品質測定、例えば、受信信号強度表示(RSSI)の値が識別されてもよい。
【0026】
方法400は、動作404を実行することができ、動作404の間、複数の保護フレームが、第1の無線機を有する無線デバイス内の同一場所に配置された第2の無線機により用いられるべきであると決定することができる。上述したのと同じように、第1および第2の無線機の信号特性のさまざまな態様を用いて、複数の保護フレーム技術を実施すべきであると決定することができる。少なくとも図5を参照して以下に詳述するように、第1の無線機の干渉特性、信号強度特性および利得特性を用いて、この種の決定を行うことができる。例えば、信号強度測定マイナス帯域内干渉がSNR閾値より大きい場合、複数の保護フレームを用いることができる。
【0027】
方法400は、動作406を実行することができ、動作406の間、1つまたは複数の伝送パラメータを識別することができる。上述したのと同じように、伝送パラメータは、無線機の各々のためのデューティサイクル情報またはなんらかの他の時間的アクティビティマッピングを含む。より詳しくは、この種のデューティサイクル情報は、第2の無線機のような特定の無線機が、データが送受信されている特定のアプリケーションのためにどれくらいアクティブかを識別することができる。この種の伝送パラメータおよび電力パラメータに関するさらなる詳細は、少なくとも図6を参照して以下で詳述される。
【0028】
方法400は、動作408を実行することができ、動作408の間、1つまたは複数の電力パラメータを識別することができる。上述したのと同じように、1つまたは複数の電力パラメータは、無線機の1つの動作のために適用されるべき電力制約を識別することができる。したがって、電力パラメータは、複数の保護フレームが使用することができる送信電力量を識別することができる。この種の伝送パラメータおよび電力パラメータに関するさらなる詳細は、少なくとも図6を参照して以下で詳述される。
【0029】
方法400は、動作410を実行することができ、動作410の間、1つまたは複数の伝送パラメータに少なくとも部分的に基づいて、保護フレーム持続時間を決定することができる。いくつかの実施形態では、第2の無線機のアクティビティに少なくとも部分的に基づいて、保護フレーム持続時間を決定することができる。例えば、第2の無線機が非常にアクティブであり、大量のネットワークトラフィックを送信すると思われる場合、保護フレームに関連付けられた送信電力の相対的増加が比較的小さいので、より多い数の保護フレームを用いることができる。したがって、電力パラメータは、送信電力の受け入れられる増加率を特定することができ、この種の受け入れられる増加率は、各フレームの推定された送信電力と組み合わせて用いられ、可能な保護フレームの数を計算することができる。保護フレームの持続時間の決定に関するさらなる詳細は、少なくとも図6を参照して以下で詳述される。
【0030】
方法400は、動作412を実行することができ、動作412の間、1つまたは複数の伝送パラメータおよび電力パラメータに少なくとも部分的に基づいて、保護フレームの数を決定することができる。さまざまな実施形態において、保護フレームの数は、第1の無線機のアクティビティに基づいて決定されてもよい。例えば、第1の無線機の受信期間の持続時間は、保護フレームの数で割り算され、用いられる保護フレームの数を決定してもよい。保護フレームの数の決定に関するさらなる詳細は、少なくとも図6を参照して以下で詳述される。さまざまな実施形態において、RFアクティブ信号がアサートされる限り、保護フレーム、例えば、CTS-2-Selfフレームが送信される。したがって、RFアクティブ信号が論理ハイ値である限り、CTS-2-Selfフレームを送信することができる。
【0031】
図5は、いくつかの実施形態に従って実施される改善された無線機共存のための方法のさらに他の例のフローチャートを示す。上述したように、同一場所に配置された無線機は、保護フレームを用いて、無線機の間の干渉を減少することができる。以下に詳述するように、方法500のような方法は、複数の保護フレームを用いるべきであると決定するように実行することができる。このようにして、無線デバイスは、単一の保護フレームと複数の保護フレーム共存モダリティーとの間で動的に切り替わることができる。
【0032】
方法500は、動作502を実行することができ、動作502の間、第1の無線機のチャネル数を識別することができる。さまざまな実施形態において、チャネル数は、第1の無線機により用いられる動作周波数の指定されたサブバンドでもよい。例えば、第1の無線機は、ブルートゥース無線機でもよい。したがって、ブルートゥースプロトコルは、用いられる動作周波数を特定し、この種の周波数帯域(バンド)をサブバンドに分割することができる。したがって、第1の無線機は、特定のサブバンド(チャネルとも呼ばれる)で動作していてもよい。チャネルは、動作周波数の定義済みの範囲ならびにその範囲の中心周波数を有することができる。動作502の間、この種の周波数情報が引き出されてもよい。
【0033】
方法500は、動作504を実行することができ、動作504の間、第2の無線機の中心周波数からのチャネルの距離を識別することができる。したがって、Wi-Fi無線機でもよい第2の無線機の中心周波数は、第1の無線機の動作周波数と比較されてもよい。したがって、距離はHzで測定されてもよく、例えば、10MHz、20MHzまたは30MHzとすることができることを認識されたい。異なる距離は、結果として、第1の無線機によって経験される異なる量の帯域内干渉になりうる。
【0034】
方法500は、動作506を実行することができ、動作506の間、1つまたは複数の信号品質測定を識別することができる。さまざまな実施形態において、信号品質測定は、第1の無線機のために決定されるRSSI値でもよい。したがって、動作506の間、RSSI値が引き出されてもよい。本願明細書において開示される実施形態は、RSSI値を記載するが、任意の適切な信号品質測定が用いられてもよいことを認識されたい。
【0035】
方法500は、動作508を実行することができ、動作508の間、干渉パラメータを識別することができる。さまざまな実施形態において、干渉パラメータは、リーケージパラメータ、利得パラメータおよび分離パラメータの組み合わせに基づいて決定されてもよい。リーケージパラメータは、リーケージノイズを表現してもよく、第1の無線機のアナログデジタル変換器(ADC)によって決定されてもよい。したがって、干渉パラメータは、リーケージパラメータおよび利得パラメータを加算し、次に、分離パラメータを減算することによって決定されてもよい。したがって、干渉パラメータは、以下に示される式(1)を用いて決定されてもよい。
I=L+G-S (1)
【0036】
式(1)において、項「S」は、分離を表現し、基板が設計されるときに測定され、決定されてもよい。例えば、製造業者は、一端から他端まで指定されたトーンを送信して、較正技術の間、チャネル間の分離を測定することによって、Sを測定してもよい。同様に、項「G」は、フロントエンド利得を表現し、製造業者によって決定されていてもよい。項「L」は、リーケージスペクトルを表現し、無線通信プロトコル仕様、例えば、802.11の標準によって決定されてもよい。いくつかの実施形態では、隣接チャネル電力拒絶(ACPR)テストは、帯域周波数から異なるリーケージを測定するために実行される。この種のテストは、製造業者または較正の一部によって実行されていてもよく、測定された結果は、メモリ内に格納されてもよいし、または、ファームウェアにおいてプログラムされてもよい。
【0037】
方法500は、動作510を実行することができ、動作510の間、信号強度パラメータを識別することができる。さまざまな実施形態において、信号強度パラメータは、信号強度測定、例えば、RSSI値に基づいて決定されてもよい。信号強度パラメータはまた、第1の無線機の1つまたは複数の特性、例えば、フロントエンドの利得に基づいて決定されてもよい。一例では、信号強度パラメータは、信号強度測定および利得を加算し、複合信号強度測定を形成することによって決定される。
【0038】
方法500は、動作512を実行することができ、動作512の間、複数の保護フレームが、第1および第2の無線機のために用いられるべきであると決定することができる。上述したのと同じように、SNR閾値を用いて、この種の決定を行ってもよい。例えば、干渉パラメータは、信号強度パラメータから減算されてもよく、結果は、SNR閾値と比較されてもよい。結果がSNR閾値より大きい場合、複数の保護フレームを用いるべきと決定することができる。結果がSNR閾値未満である場合、単一の保護フレームを用いることができる。さまざまな実施形態において、SNR閾値は、例えば、無線通信プロトコル仕様によって決定されてもよい指定値である。一例では、SNR閾値は、ブルートゥース仕様に基づいて決定される。
【0039】
図6は、いくつかの実施形態に従って実施される改善された無線機共存のための方法の追加の一例のフローチャートを示す。上述したように、同一場所に配置された無線機は、保護フレームを用いて、無線機の間の干渉を減少することができる。以下に詳述するように、方法600のような方法は、複数の保護フレームがどんなレベルの精度で実施されるべきかを決定するために実行することができる。より詳しくは、方法600は、増加した媒体使用効率とさまざまな電力の消費制約とのバランスをとる保護フレームの数および持続時間を決定することができる。
【0040】
方法600は、動作602を実行することができ、動作602の間、第1の無線機に関連付けられた1つまたは複数のデューティサイクルパラメータを決定することができる。さまざまな実施形態において、デューティサイクルパラメータは、第1の無線機のアクティビティの量ならびに他の情報、例えば、アクティビティのタイミングおよびアクティビティの持続時間を識別してもよい。さまざまな実施形態において、第1の無線機はブルートゥース無線機であり、アクティビティは、データが第1の無線機によって受信される受信アクティビティでもよい。上述したのと同じように、この種のデューティサイクルパラメータおよびアクティビティの量は、アプリケーションタイプに基づいて決定されてもよい。一例では、ユーザは、トラフィックが、送信中心または受信中心であるかを決定してもよく、送信または受信トラフィックの推定されたパーセンテージをさらに決定してもよい。ユーザはまた、精度を決定してもよい。いくつかの実施形態では、トラフィック方向およびトラフィック周波数のリアルタイム評価は、ファームウェアによって決定されてもよく、ファームウェアは、トラフィックを追跡および記録することができ、次に、ファームウェアを用いて、エンドユーザの指定されたアプリケーション電力および性能推定に基づいて、精度を動的に調節することの基礎を形成することができる。
【0041】
方法600は、動作604を実行することができ、動作604の間、第2の無線機に関連付けられた1つまたは複数のデューティサイクルパラメータを決定することができる。上述したのと同じように、デューティサイクルパラメータは、第2の無線機のアクティビティの量ならびに他の情報、例えば、アクティビティのタイミングおよびアクティビティの持続時間を識別してもよい。さまざまな実施形態において、第2の無線機はWi-Fi無線機でもよく、アクティビティは、送信アクティビティ、例えば、フレームおよびデータパケットの送信でもよい。
【0042】
方法600は、動作606を実行することができ、動作606の間、少なくとも第2の無線機のための1つまたは複数の電力パラメータを決定することができる。上述したのと同じように、1つまたは複数の電力パラメータは、無線機の1つの動作のために適用されるべき電力制約を識別することができる。より詳しくは、電力パラメータは、複数の保護フレームが使用することができる送信電力量を識別することができる。伝送パラメータはまた含んでもよい。この種の伝送パラメータおよび電力パラメータに関するさらなる詳細は、少なくとも図6を参照して以下で詳述される。
【0043】
方法600は、動作608を実行することができ、動作608の間、1つまたは複数のデューティサイクルパラメータおよび1つまたは複数の電力パラメータに基づいて、保護フレーム持続時間を決定することができる。上述したのと同じように、保護フレーム持続時間は、第2の無線機のアクティビティに少なくとも部分的に基づいて決定されてもよい。例えば、第2の無線機が非常にアクティブであり、大量のネットワークトラフィックを送信すると思われる場合、保護フレームに関連付けられた送信電力の相対的増加が比較的小さいので、より多い数の保護フレームを用いることができる。いくつかの実施形態では、保護フレームが通信時間を占める時間の長さは、変調コーディングスキーム(MCS)インデックスに基づいて決定される。上述したのと同じように、保護フレームの数および各保護フレームの長さを識別することができる精度は、ユーザの指定電力および性能パラメータに基づいて決定されてもよい。例えば、指定されたマッピングは、電力および性能要件を特定の精度にマップするために、前もって生成され、格納されていてもよい。
【0044】
方法600は、動作610を実行することができ、動作610の間、保護フレームの数を決定することができる。さまざまな実施形態において、保護フレームの数は、第1の無線機のアクティビティに基づいて決定されてもよい。上述したように、第1の無線機の受信期間の持続時間は、保護フレームの数で割り算され、用いられる保護フレームの数を決定してもよい。一例では、第1の無線機はブルートゥース無線機でもよく、第2の無線機はWi-Fi無線機でもよい。したがって、保護フレームの数は、動作608の間、ブルートゥース無線機の受信期間の持続時間を取り込み、この持続時間を決定される保護フレーム持続時間で割り算することによって決定されてもよい。結果は、保護フレーム数として格納されてもよい。
【0045】
図7は、いくつかの実施形態に従って実施される改善された無線機共存のタイミング図を示す。したがって、図700は、第1の無線機がブルートゥース無線機であり、第2の無線機がWi-Fi無線機である同一場所に配置された無線機のアクティビティの一例を示す。図700に示すように、第2の無線機は、期間702の間に送信および受信アクティビティに従事してもよい。しかしながら、期間704および期間706の間、第1の無線機は、それぞれ、送信および受信アクティビティに従事してもよい。この時間の間、第1の無線機は、保護フレーム708を送信する。図700に示すように、保護フレームは、オーバラップし、デイジーチェーン接続され、期間706の間の保護を確実にする。さらに、保護フレーム708の数およびサイズは、第1の無線機のアクティビティに基づいて構成されている。
【0046】
図700は、それぞれ、第1の無線機の追加の送信および受信期間でもよい期間710および期間712をさらに示す。さらに、保護フレーム714は、用いられる保護フレームの数がより短い期間712に厳密に一致するためにどのように減少したかを示す。保護フレーム714の持続時間の増加した正確性は、第2の無線機のより長いアクティブ期間、例えば、期間716を可能にして、伝送媒体のための無駄になる時間を減少させる。
【0047】
図8は、いくつかの実施形態に従って実施される改善された無線機共存の他のタイミング図を示す。図800に示すように、共存方法の複数の繰り返しは、連続して実行されてもよい。したがって、第1の期間の間、複数の保護フレームを用いるべきであることが決定されてもよく、保護フレーム802および804は、第2の無線機により用いられてもよい。保護フレーム804により示すように、上述したのと同じように、複数のデイジーチェーン接続された保護フレームが用いられる。同様に、次の期間において、複数の保護フレーム806および808を用いるべきであることもまた決定されてもよい。さらにもう1つの次の期間において、単一の保護フレームを用いるべきであることが決定されてもよく、システムは、単一の保護フレーム810および812に切り替えられてもよい。このようにして、複数の保護フレームの決定および実施は、周期的にかつ無線アクティビティの指定された期間の間に実行されてもよい。
【0048】
さらに図8に示されるように、RFアクティブ信号は、RFアクティブブロック、例えば、ブロック813の間用いられてもよい。さらに、図8は、無線機のアクティビティをさらに示す。例えば、ブロック814は、ブルートゥース送信期間でもよく、ブロック816は、ブルートゥース受信期間でもよく、ブロック818は、追加のブルートゥース送信期間でもよく、ブロック820は、追加のブルートゥース受信期間でもよい。さらに、ブロック822は、Wi-Fiアクティブ期間でもよい。さらに、inter frame space(IFS)は、例えば、ブロック824のようなブロック内に含まれてもよい。
【0049】
上述した概念は、理解の明快さのためにいくつかの詳細において記載されてきたが、特定の変化および修正が添付の請求の範囲内で実行されてもよいことは明らかである。プロセス、システムおよびデバイスを実施する多くの代替方法がある点に留意されたい。したがって、本例は、例示的であり限定的ではないとみなされるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【外国語明細書】