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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023144027
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】電気自動車用両方向充電システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20230928BHJP
   H02J 3/32 20060101ALI20230928BHJP
   B60L 50/60 20190101ALI20230928BHJP
   B60L 53/14 20190101ALI20230928BHJP
   B60L 55/00 20190101ALI20230928BHJP
   B60L 58/10 20190101ALI20230928BHJP
【FI】
H02J7/00 B
H02J7/00 P
H02J3/32
B60L50/60
B60L53/14
B60L55/00
B60L58/10
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023130943
(22)【出願日】2023-08-10
(62)【分割の表示】P 2022070019の分割
【原出願日】2015-04-29
(31)【優先権主張番号】2,850,718
(32)【優先日】2014-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CA
(31)【優先権主張番号】2,850,684
(32)【優先日】2014-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CA
(31)【優先権主張番号】2,850,683
(32)【優先日】2014-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CA
(31)【優先権主張番号】2,850,726
(32)【優先日】2014-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CA
(71)【出願人】
【識別番号】513138072
【氏名又は名称】ハイドロ-ケベック
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ジスラン ランバート
(72)【発明者】
【氏名】サミュエル ラヴォア
(72)【発明者】
【氏名】エリック ルクルトワ
(72)【発明者】
【氏名】アンジェロ ジウメント
(72)【発明者】
【氏名】マリン ラガセ
(72)【発明者】
【氏名】ジーン-リュック デュプレ
(72)【発明者】
【氏名】ルイ-アンドレ パタウルト
(72)【発明者】
【氏名】ナセル ブージェリダ
(72)【発明者】
【氏名】カリム ザジブ
(72)【発明者】
【氏名】エリック ペロー
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ フェンネ
(57)【要約】
【課題】好適な電気自動車用両方向充電システムを提供すること。
【解決手段】電気ネットワーク(102)に接続された両方向ターミナル(101)と、電気自動車(103)への接続のためのケーブルと、ターミナルからアクセス可能な制御パネル(104)、及び電気ネットワークの制御システム(107)への通信手段とを備え、自動車は両方向チャージャ(105)を含み、両方向チャージャは、ターミナルから自動車のバッテリ(106)へ、及びその逆の電気エネルギの伝達を可能にし、前述の自動車のユーザは、制御パネルのターミナルを通してバッテリ(106)の最小充電レベルを特定することができる、電気自動車用両方向充電システム。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車用両方向充電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、電気自動車(たとえば、バッテリ給電式及び「プラグイン」ハイブリッド車)は、再充電可能なバッテリによって給電されるデバイスを充電するのに使用される方式と同様の方式で充電される。換言すると、オペレータがターミナルのコネクタを、この目的のために設けられた自動車のソケットに接続する。自動車に設置されたチャージャは、すぐに自動車のバッテリの充電を開始する。このチャージャは一方向である、すなわち、負荷が自動車の方向になっている。自動車バッテリが充電される速度は通常、チャージャの電子機器によって課される電流の限界と、ターミナルの容量とに由来する。自動車のチャージャは、自動車バッテリの寿命を延ばすために、充電率を変更する明確なロジックまたは構成要素を含み得る。通常、充電率を制御するための追加の構成要素はなく、充電率は他の要素によって判定される。
【0003】
さらに、再充電可能な電気自動車の文脈では、充電ターミナルに位置する両方向チャージャの使用が知られている。この場合、電気自動車はチャージャを含まず、自動車のバッテリは直接、外部の充電ターミナルに位置する両方向チャージャに接続される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の目的は、電気ネットワークに接続される両方向ターミナルと、ターミナルに接続されるように適合された電気自動車と、ターミナルからアクセス可能な制御パネル、及び電気ネットワークの制御システムへの通信手段とを備え、上述の自動車は両方向チャージャを含み、上述の両方向チャージャは、ターミナルから自動車バッテリへ、及びその逆の電気エネルギの伝達を可能にし、上述の自動車のユーザは、ターミナルの制御パネルを介してバッテリの最小充電レベルを特定することができる、電気自動車用両方向充電システムを提供することである。
【0005】
本発明の第2の目的は、電気ネットワークに接続された両方向ターミナルと、ターミナルに接続されるように適合された電気自動車と、電力臨界負荷への電力出力、及びターミナルからアクセス可能な制御パネルと、ターミナルから自動車バッテリへ、及びその逆の電力の伝達のための両方向チャージャとを備え、ユーザは、電気ネットワークの主電力が利用不可能である場合に、自動車のエネルギが電力臨界負荷に使用されることを許容するか拒絶することができる、電気自動車用両方向充電システムを提供することである。
【0006】
本発明の第3の目的は、電気ネットワークに接続された両方向ターミナルと、ターミナルに接続されるように適合された電気自動車、及び電気ネットワークの制御システムとの通信手段とを備え、前述の自動車は両方向チャージャを含み、前述の両方向チャージャは、ターミナルから自動車バッテリへ、及びその逆の電気エネルギの伝達を可能にし、制御システムが、ネットワークの需要に応じて、自動車へ供給される、及び自動車から引き出される電力を変化させる、電気自動車用両方向充電システムを提供することである。
【0007】
本発明の第4の目的は、中央モータ及び自動車制御システムを有する電気推進システムを備えた電気自動車であって、この自動車が両方向チャージャ及びLiFePo4バッテリを含む、電気自動車を提供することである。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
電気ネットワーク(102)への接続のための両方向ターミナル(101)と、前記ターミナル(101)への接続のための電気自動車(103)と、前記ターミナル(101)からアクセス可能な制御パネル(104)、及び前記電気ネットワークの制御システム(107)への通信手段とを備え、前記自動車は両方向チャージャ(105)を含み、前記両方向チャージャ(105)は、前記ターミナル(101)から前記自動車(103)のパワーバッテリ(106)へ、及びその逆の電気エネルギの伝達を可能にし、前記自動車(103)のユーザは、前記ターミナル(101)の前記制御パネル(104)を通して前記バッテリ(106)の最小充電レベル(SOC%)を特定することができる、電気自動車用両方向充電システム。
(項目2)
前記バッテリ(106)の前記充電レベル(SOC%)は、前記バッテリ(106)の最大充電量の0%から60%の間である、項目1に記載の両方向充電システム。
(項目3)
前記ユーザは、前記ターミナル(101)の前記制御パネル(104)を介して、前記電気ネットワークの前記制御システム(107)によって制御される全体的な充電の制限をキャンセルすることができる、項目1に記載の両方向充電システム。
(項目4)
前記ユーザは、前記ターミナル(101)の前記パネル制御(104)を介して、前記電気ネットワークの前記制御システム(107)によって制御される前記電気ネットワークへの自動車のエネルギの伝達(V2G)の要求をキャンセルすることができる、項目1に記載の両方向充電システム。
(項目5)
前記ユーザは、前記ターミナル(101)の前記制御パネル(104)を介して、前記自動車(103)の前記バッテリ(106)の前記最小充電レベルを、スケジュールにおける時間の関数として調整することができる、項目1に記載の両方向充電システム。
(項目6)
前記ユーザは、前記ターミナル(101)の前記制御パネル(104)を通して、特定の時間における前記自動車の前記バッテリ(106)の充電レベル(%SOC)を課すことができる、項目1に記載の両方向充電システム。
(項目7)
両方向充電システムであって、電気ネットワーク(102)に接続された両方向ターミナル(101)と、前記ターミナル(101)への接続のための電気自動車(103)と、電力臨界負荷への電力出力、及び前記ターミナル(101)からアクセス可能な制御パネル(104)と、前記ターミナル(101)から前記自動車のバッテリ(106)へ、及びその逆の電気エネルギの伝達のための両方向チャージャとを備え、ユーザは、前記電気ネットワークの主電力が利用不可能である場合に、前記自動車のエネルギが電力臨界負荷に使用されることを許容するか拒絶することができる、電気自動車用両方向充電システム。
(項目8)
前記自動車が両方向チャージャ(105)を含む、項目7に記載の両方向充電システム。
(項目9)
前記ユーザは、前記制御パネル(104)の前記ターミナルを通して、前記バッテリ(106)の最小充電レベルを特定することができる、項目7に記載の両方向充電システム。
(項目10)
電気ネットワーク(102)に接続された両方向ターミナル(101)と、前記ターミナル(101)への接続のための電気自動車(103)、及び前記電気ネットワークの制御システム(107)への通信手段とを備え、前記自動車は両方向チャージャ(105)を組み込み、前記両方向チャージャは、前記ターミナル(101)から自動車バッテリ(106)へ、及びその逆の電気エネルギの伝達を可能にし、前記電気ネットワークの前記制御システム(107)は、イベントカレンダ(109)から前記ターミナル(101)に送られた前記ネットワークの需要に応じて、前記自動車へ供給される、及び前記自動車から引き出される電力を変化させる、電気自動車用両方向充電システム。
(項目11)
前記変化した電力は、有効電力かつ/または無効電力である、項目10に記載の両方向充電システム。
(項目12)
中央モータ(204)及び自動車制御システム(201)を有する電気推進システムを備えた電気自動車であって、前記自動車が両方向チャージャ(203)及びLiFePo4バッテリ(202)を含む、前記電気自動車。
【0008】
本発明の他の目的、特徴、及び利点は、もっぱら以下の図面に関連する実施例として与えられる、可能性のある実施形態の以下の記載の観点からさらに明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の好ましい実施形態に係る、電気自動車用両方向充電システムを示す概略図である。
図2】本発明の第2の好ましい実施形態に係る、電気自動車用両方向充電システムを示す概略図である。
図3】本発明の第3の好ましい実施形態に係る、電気自動車用両方向充電システムを示す概略図である。
図4】本発明の第4の好ましい実施形態に係る、電気自動車用両方向充電システムを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照すると、電気ネットワーク102に接続された両方向ターミナル101を備えた電気自動車用両方向充電システムが示されている。電気自動車103は、ケーブルを介してターミナル101に接続されている。このシステムには、ターミナル101からアクセス可能である制御パネル104、及び電気ネットワークの制御システム107への通信手段が含まれている。この自動車は両方向チャージャ105を含み、この自動車は、チャージャを含まない、または一方向チャージャを含む既知の自動車とは異なっている。両方向チャージャ105により、ターミナル101から自動車のバッテリ106へ、及びその逆の電気エネルギの伝達が可能になる。自動車のユーザは、ターミナル101の制御パネル104を介して、バッテリ106の最小充電レベル(SOC%すなわち「充電状態」)を特定することが可能である。
【0011】
両方向チャージャ105により、電気自動車103と電気ネットワーク102との間の電気エネルギのやりとりが可能である。「自動車からグリッドへ(V2G)」のシステムの文脈では、電気自動車(EV)が自動的に電気ネットワーク102と通信して、余剰電力を販売するか、充電率を低減する。そのようなシステムは、たとえば需要がピークの時間の間の、電気ネットワーク102への付加的な電気供給源としての、電気自動車(EV)のバッテリに蓄積されたエネルギの使用を目標としている。
【0012】
両方向チャージャ105はまた、電気自動車103のバッテリが停電時に家庭のメインサーキットに直接給電することを可能にする(一般に、「車両から家庭へ」またはV2Hと呼ばれる)。これにより、電気自動車(EV)のオーナが自動車バッテリに蓄積されたエネルギを、発電機によって達成されるのと同様に、オーナの家庭の一時的な電源として使用することが可能になる。
【0013】
電気自動車103に組み込まれた両方向チャージャ105の主な利点は、特定のターミナルを必要とせずに、いつでも交流電源(AC)を有していることである。実際、両方向チャージャ105が自動車103に組み込まれている場合、両方向チャージャ105が自動車103の充電ソケットに電力を伝送するように、両方向チャージャ105と通信することのみを必要とする。この特徴は、独立したネットワークにおいてのみ可能になる。
【0014】
2013年の7月から8月の間に実施された路上テストにより、夏期の条件において、96kmの自律性での電気自動車の複数の特性の評価が可能となった。以下の表1にテスト結果を示す。
【表1】
【0015】
したがって、ユーザは、たとえば、ターミナル101の制御パネル104を介してバッテリ106の最小充電レベル(SOC%)を特定することができる。この充電レベルは、バッテリ106の最大充電量の0%から60%の間とすることができる。最小充電レベル(SOC%)は、上記表では開始時の充電レベルに対応し、車両が移動することが可能になり得る距離が減少する結果となるが、ユーザが電気ネットワーク102の管理者に、バッテリ106に蓄積されたエネルギを販売することを可能にする。
【0016】
実際には、ユーザは、ユーザ自身の必要に応じて、所望のように最小充電レベルを調整することができる。最小充電レベルは臨界閾値とも呼ばれ、ユーザが自分の車に保持することを望むバッテリの充電量の%で示す割合である。たとえば、ユーザが、次の日の午後まで自分の車を使用しないことをわかっている場合、ユーザは閾値を10%に設定することができ、次いで次の日の朝に、閾値を50%に設定することができる。この理由は、ユーザが午後に出発する必要があり、ユーザのバッテリによって与えられる自律性の半分が必要となるためである。
【0017】
充電モードでは、両方向チャージャ105は、交流電圧(AC)を直流電圧(DC)に変換する。V2G/V2Hモードでは、両方向チャージャ105は、直流電圧(DC)を交流電圧(AC)に変換する。両方向チャージャ105は、自動車103の下部の、パワートレインの近くに位置している。
【0018】
上述のように、電気ネットワーク102は、特に消費がピークに達している間、電気ネットワークのコントローラ107を介して、ターミナル101に自動的にエネルギを要求することができる。ターミナル101は、ターミナル101が自動的に、充電を拒絶することの要求を受け入れるように、制御パネル104を通してプログラムすることができる。したがって、電気ネットワークのコントローラ107が、たとえば、ネットワークがエネルギ量の増大を必要としていると判定した場合、コントローラは充電を拒絶する要求のメッセージをターミナル101に送り、ターミナル101は自動的に自動車103のバッテリ106の充電を停止する。この構成により、自動車103のユーザが、電気ネットワーク102の管理者からの割引または払戻しを受け取ることが可能になる場合がある。
【0019】
しかし、ユーザは、ターミナルの制御パネル104を介して、電気ネットワークの管理制御システム107によって制御される全体の再充電の制限をキャンセルすることができる。この選択肢により、ユーザは、充電を拒絶する要求がされた場合に、バッテリ106がターミナル101によって放電されていないことを確実にすることが可能であるが、それと引換えに、ユーザは、電気ネットワーク102の管理者から払戻しまたは割引を受けることはなくなる。
【0020】
さらに、電気ネットワーク102が、電気ネットワークのコントローラ107を介してターミナル101にエネルギの要求をする場合、ユーザは、ターミナルの制御パネル104を介して電気ネットワークの制御システム107によって制御される、自動車から電気ネットワークへ(V2G:「自動車からグリッドへ」)のエネルギの伝達の要求をキャンセルすることができる。
【0021】
好ましくは、ユーザは、自動車のバッテリの最小充電レベルを、ターミナルの制御パネル104を介して、スケジュールにおける時間の関数として調整することができる。
【0022】
好ましくは、ユーザは、ターミナルの制御パネル104を介して、特定の時間における自動車のバッテリの充電レベルを課すことができる。
【0023】
図2を参照すると、電気ネットワーク102に接続された両方向ターミナル101を備えた、電気自動車用両方向充電システムが示されている。電気自動車103は、ケーブルを介してターミナル101に接続されている。ターミナル101は、エネルギサーキット108の臨界負荷と、ターミナル101からアクセス可能な制御パネル104に給電するための電力出力を含んでいる。自動車は両方向チャージャ105を含み得るが、両方向チャージャ105は、ターミナル101に組み込むこともできる。両方向チャージャ105は、ターミナルから自動車103のバッテリ106へ、及びその逆の電気エネルギの伝達を可能にする。ユーザは、メイン電気ネットワーク102が利用可能ではない場合に、臨界負荷108に給電するのに自動車のエネルギを使用することを許容するか拒絶することができる。
【0024】
したがって、上述のシステムは、しばしば様々な地区の分断(shedding)につながる電気ネットワーク102の停電の際に極めて有用であり得る。この場合、ユーザが、臨界負荷108のみに給電するようにターミナル101をプログラムする場合、自動車103のバッテリ106が家庭の負荷の一部、たとえばキッチンをサポートすることができる。もちろん、家は、ビル、企業、施設、会社などとすることもできる。
【0025】
V2H(「自動車から家庭へ」)のコンセプトにより、「プラグイン」ハイブリッド車と、再充電可能な電気自動車と、家庭または住居の電気システムとの間における充電の相互共有が可能になる。
【0026】
好ましくは、ユーザは、ターミナル104の制御パネルを介してバッテリ106の最小充電レベルを特定することができる。
【0027】
図3を参照すると、電気ネットワーク102に接続された両方向ターミナル101を備えた、電気自動車用両方向充電システムが示されている。電気自動車103は、ケーブルを介してターミナル101に接続されている。このシステムは、電気ネットワークの制御システム107への通信手段を含んでいる。この自動車は両方向チャージャ105を含んでいる。両方向チャージャ105により、ターミナル101から自動車バッテリ106へ、及びその逆の電気エネルギの伝達が可能になる。電気ネットワークの制御システム107は、ターミナル101に送られたイベントスケジュール109からのネットワーク需要に応じて、自動車へ供給される、及び自動車から引き出される電力を変化させる。
【0028】
好ましくは、変化した電力は、有効電力かつ/または無効電力である。
【0029】
図4を参照すると、中央モータ204及び自動車制御システム201を有する電気推進システムを備えた電気自動車が示されている。この自動車は、両方向チャージャ203と、LiFePo4のバッテリ202とを含んでいる。
【0030】
たとえば、パワーバッテリ202は、全体の公称電圧が346V、最大電力が100kW、全エネルギが20.7kWhである、LiFePO4タイプの一連の108個のセルで構成することができる。セルは、アルミニウムのケーシングに収容されるとともに保護されている。バッテリ202は、自動車の前側に位置している。
【0031】
パワーバッテリを電気自動車202に組み込むことの大きな問題は、電気自動車202の車軸上の質量分布を考慮しつつ、制限されたスペースの中に必要とされるバッテリ202及び他の構成要素の体積の配置である。燃焼エンジンの自動車と同様の操縦性を維持するために、適切な重量分布が重要である。
【0032】
特許請求の範囲は、その範囲に関して、実施例に示した好ましい実施形態によって制限されるべきではなく、全体として本明細書に適合する幅広い実施が許容されるべきである。
図1
図2
図3
図4
【外国語明細書】