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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023014404
(43)【公開日】2023-01-27
(54)【発明の名称】内容物入りフィルム包装袋
(51)【国際特許分類】
   B65D 75/60 20060101AFI20230120BHJP
【FI】
B65D75/60
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021104524
(22)【出願日】2021-06-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-19
(71)【出願人】
【識別番号】596088093
【氏名又は名称】オリヒロエンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122312
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 正優
(72)【発明者】
【氏名】鶴田 織寛
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AB01
3E067AB99
3E067AC01
3E067BA12A
3E067BB14A
3E067BB25A
3E067CA24
3E067EA06
3E067EB11
3E067EE59
3E067FA01
3E067FC01
3E067GD07
3E067GD10
(57)【要約】
【課題】袋の一部を切り落とすことなく、衛生的な開封口を形成できる内容物入りフィルム包装袋を提案する。
【解決手段】フィルム包装袋10に流動物5を充填封入した内容物入り包装袋1であって、流動物5が封入された収容部12と、フィルム包装袋10の横方向の両端を封止する一対のサイドシール21と、フィルム包装袋10の縦方向の上端側を封止するトップシール22と、を備え、トップシール22は、サイドシール21のそれぞれに連結して、収容部12に連通する狭小収容部14を形成する一対の強シール部23と、強シール部23のそれぞれの上縁に密着配置されて、狭小収容部14の上端側を封止する弱シール部25と、を有し、弱シール部25を剥離して狭小収容部14が露出する開封口18を形成させる。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム包装袋に流動物を充填封入した内容物入り包装袋であって、
前記流動物が封入された収容部と、
前記フィルム包装袋の横方向の両端を封止する一対のサイドシールと、
前記フィルム包装袋の縦方向の上端側を封止するトップシールと、
を備え、
前記トップシールは、
前記サイドシールのそれぞれに連結して、前記収容部に連通する狭小収容部を形成する一対の強シール部と、
前記強シール部のそれぞれの上縁に密着配置されると共に前記狭小収容部の上端側を封止する弱シール部と、
を有し、
前記弱シール部を剥離して前記狭小収容部が露出する開封口を形成させる、内容物入り包装袋。
【請求項2】
前記弱シール部は、前記狭小収容部を封止する封止部位の下縁に前記強シール部よりも上端側に窪む凹部を有する、請求項1に記載の内容物入り包装袋。
【請求項3】
前記弱シール部は、横方向の全域に亘ってシール幅が一定である、請求項1または2に記載の内容物入り包装袋。
【請求項4】
前記弱シール部は、剥離の起点となる剥離起点部を有する、請求項1から3のうちいずれか一項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項5】
前記剥離起点部は、前記狭小収容部を基準にして横方向において対称な形状を有する、請求項4に記載の内容物入り包装袋。
【請求項6】
前記剥離起点部は、前記弱シール部の両側部分にも設けられる、請求項5に記載の内容物入り包装袋。
【請求項7】
前記弱シール部から延出する一対のフィルムからなり、前記弱シール部を剥離するときに摘持される一対の突出片を備える、請求項1から6のうちいずれか一項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項8】
前記一対の突出片は、前記狭小収容部を基準にして横方向において対称な形状を有する、請求項7に記載の内容物入り包装袋。
【請求項9】
前記一対の突出片は、互いに密着しても重ならない部位を有する、請求項7または8に記載の内容物入り包装袋。
【請求項10】
前記強シール部は、前記収容部の上端側に内幅が徐々に狭くなる導出部を形成する、請求項1から9のうちいずれか一項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項11】
前記開封口は、前記フィルム包装袋の横方向の中央に形成される、請求項1から10のうちいずれか一項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項12】
前記流動物は、ゲル状菓子である、請求項1から11のうちいずれか一項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項13】
前記ゲル状菓子は、こんにゃく入りゼリーである、請求項12に記載の内容物入り包装袋。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流動物が充填された内容物入りフィルム包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
フィルム包装袋は、一枚または二枚(二重)の積層フィルムを縦方向に熱溶着して袋状にした後に、一定間隔で横方向に熱溶着して切断した袋である。フィルム包装袋は、食品や薬品等の自動包装に用いられる。
【0003】
フィルム包装袋に一口サイズのゼリーが封入された袋入りゼリー食品が知られている。このような袋入りゼリー食品は、持ち易く、開封した袋からゼリーを簡単に押し出すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2018/198875号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
袋入りゼリー食品では、フィルム包装袋の上端(切取片)を切り落として開封口を形成し、この開封口からゼリーを押し出す。このとき、ゼリーが積層フィルムの切断面に触れてしまう。
ところが、積層フィルムには接着剤と印刷インキが使用されているため、積層フィルムの切断面(開封口)に極僅かな化学物質が露出して、ゼリーに化学物質に混入するおそれがある。
【0006】
有害な化学物質の食品への接触や混入をなくして、食の安全を守ることが世界的に求められ始めている。各国においてフィルム包装袋に関する法規制が審議・制定されたり、印刷インキ等の業界団体が自主規制を行ったりしている。また、積層フィルムにトルエンフリーフィルム等を用いることも検討されているが、実用化には至っていない。
このため、積層フィルムを切断することなくフィルム包装袋を開封できる、新たな開封口を有するフィルム包装袋が求められている。
【0007】
袋入りゼリー食品は携帯性に優れるため、野外等に持ち出して開封されることが少なくない。このため、フィルム包装袋の表面に、埃や雑菌類(カビ、細菌、ウイルス)等が付着しやすい。
しかし、消費者は、フィルム包装袋の開封口周辺を口でくわえて、ゼリーを直接、口に入れることがある。これにより、開封口周辺に付着した雑菌類(病原体)が消費者の体内に侵入して、消費者が健康を害してしまうおそれがある。
【0008】
また、袋入りゼリー食品を開封するときに切り落とされたフィルム包装袋の切取片は、指爪程の大きさであるため、プラスチックゴミとなって散乱しやすい。このため、切取片がマイクロプラスチックとなって、海洋汚染等を招くおそれがある。
【0009】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、袋の一部を切り落とすことなく、衛生的な開封口を形成できる内容物入りフィルム包装袋を提案することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の実施態様に係る内容物入りピロー包装袋は、フィルム包装袋に流動物を充填封入した内容物入り包装袋であって、前記流動物が封入された収容部と、前記フィルム包装袋の横方向の両端を封止する一対のサイドシールと、前記フィルム包装袋の縦方向の上端側を封止するトップシールと、を備え、前記トップシールは、前記サイドシールのそれぞれに連結して、前記収容部に連通する狭小収容部を形成する一対の強シール部と、前記強シール部のそれぞれの上縁に密着配置されると共に前記狭小収容部の上端側を封止する弱シール部と、を有し、前記弱シール部を剥離して前記狭小収容部が露出する開封口を形成させる、ことを特徴とする。
【0011】
前記弱シール部は、前記狭小収容部を封止する封止部位の下縁に前記強シール部よりも上端側に窪む凹部を有する、ことを特徴とする。
前記弱シール部は、横方向の全域に亘ってシール幅が一定である、ことを特徴とする。
前記弱シール部は、剥離の起点となる剥離起点部を有する、ことを特徴とする。
前記剥離起点部は、前記狭小収容部を基準にして横方向において対称な形状を有する、ことを特徴とする。
前記剥離起点部は、前記封止部位の両側部分にも設けられる、ことを特徴とする。
【0012】
前記弱シール部から延出する一対のフィルムからなり、前記弱シール部を剥離するときに摘持される一対の突出片を備える、ことを特徴とする。
前記一対の突出片は、前記狭小収容部を基準にして横方向において対称な形状を有する、ことを特徴とする。
前記一対の突出片は、互いに密着しても重ならない部位を有する、ことを特徴とする。
【0013】
前記強シール部は、前記収容部の上端側に内幅が徐々に狭くなる導出部を形成する、ことを特徴とする。
前記開封口は、前記フィルム包装袋の横方向の中央に形成される、ことを特徴とする。
【0014】
前記流動物は、ゲル状菓子である、ことを特徴とする。
前記ゲル状菓子は、こんにゃく入りゼリーである、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の内容物入りフィルム包装袋は、袋の一部を切り落とすことなく開封口を形成できる。また、開封口が形成されるまで開封口の周辺が露出しないので、雑菌類が付着することなく、口でくわえても衛生的な開封口を形成できる。よって、有害な化学物質や病原体の人体への侵入を回避できる、安全で衛生的な開封口を有する内容物入りフィルム包装袋を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係る袋入りゼリー食品1を示す正面図である。
図2】トップシール22を示す拡大図である。
図3】開封口18を形成した状態を示す平面図である。
図4】こんにゃく入りゼリー5を押し出した状態を示す図である。
図5】消費者が開封口18を口でくわえた状態を示す図である。
図6】突出片30の変形例(切り欠き31~33)を示す正面一部拡大図である。
図7】剥離起点部の変形例(剥離起点部41~43)を示す正面一部拡大図である。
図8】剥離起点部の変形例(剥離起点部44)および凹部の変形例(凹部47)を示す正面一部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態に係る袋入りゼリー食品1について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る袋入りゼリー食品1を示す正面図である。
図2は、トップシール22を示す拡大図である。図2において、ハッチングを付した部位は、熱溶着(熱シール)された部位を示す。
【0018】
袋入りゼリー食品1において、図1の上下方向を「縦方向」と呼ぶ。縦方向のうち、開封口18が形成される端部側を「上方側」または「上端側」、反対の端部側を「下方側」または「下端側」という。
図1の左右方向を「横方向」ともいう。図1の奥行方向を「前後方向」または「厚み方向」という。
【0019】
袋入りゼリー食品(内容物入り包装袋)1は、樹脂製のフィルムFから作られた包装袋10と、この包装袋10に充填封入されたこんにゃく入りゼリー5と、を備える。
【0020】
こんにゃく入りゼリー(内容物、流動物、ゲル状菓子)5は、通常のゼリーと同様に、ゲル化剤などを含有するゼリー溶液をゲル化剤の作用によって固化させて作られる。
こんにゃく入りゼリー5は、ゼリー溶液にこんにゃく精粉が含まれる点に特徴がある。こんにゃく入りゼリー5は、少なくともゲル化剤およびこんにゃく精粉を含有していれば、任意の材料をさらに含有してもよい。こんにゃく入りゼリー5は、こんにゃく精粉を含有することにより、弾力性の高い独特の歯ごたえを有する。
【0021】
包装袋10(フィルム包装袋)は、三方袋と呼ばれる矩形の袋体であり、帯状のフィルムFを熱溶着して形成される。
包装袋10は、易開封性を有する袋体である。易開封性をイージーピールオープン性ともいう。すなわち、包装袋10は、開封する際に、手で簡単に開封口を形成できる性能を有する。
【0022】
フィルムFは、ナイロンやポリエステル等の高強度フィルムを積層したラミネートフィルムである。フィルムFは、内面にシール層を有する。シール層として、イージーピール用樹脂を用いることにより、易開封性を備える包装袋を形成することができる。
【0023】
包装袋10は、収容部12、一対のサイドシール21、トップシール22等を備える。
収容部12は、対向配置された一対のフィルムFにより形成される空間(熱溶着されていない非シール部)であって、こんにゃく入りゼリー5が充填封入される。
サイドシール21は、包装袋10の横方向の両縁(両端)を縦方向の全域に亘って直線状に熱溶着した部位である。サイドシール21は、シール幅が例えば5mmの帯形状である。
トップシール22は、包装袋10の縦方向の上端側を横方向の全域に亘って熱溶着した部位である。このトップシール22に開封口18が形成される。トップシール22は、包装袋10の上端(上縁)よりも下方側に配置される。トップシール22は、包装袋10の上端から約10mm程度、下方側に配置される。
なお、トップシール22の上方側には、熱溶着されていない一対のフィルムF(後述する突出片30)が対向配置される。
【0024】
トップシール22は、一対の強シール部23と弱シール部25を備える。
強シール部23と弱シール部25は、ヒートシール強さが異なる。〔JIS Z 0238:1995 袋のヒートシール強さ試験 参照〕
例えば、フィルムFを熱溶着する加熱温度等を調整することにより、強シール部23と弱シール部25を区別して形成することができる。
【0025】
弱シール部25は、一対のフィルムFの間に帯状の弱シール形成フィルム(不図示)を介在させて、強シール部23と同様に熱溶着する場合であってもよい。弱シール形成フィルムを一対のフィルムFの間に挟んで熱溶着することにより、弱シール形成フィルムのある領域のヒートシール強さを低下させる(弱シール部25を形成する)ことができる。一対のフィルムFを熱溶着する際の温度調整が不要になるという利点がある。
【0026】
強シール部23は、ヒートシール強さが20〔N/15mm〕以上に設定される。特に、強シール部23のヒートシール強さは、33〔N/15mm〕以上が好ましい。強シール部23は、ヒートシール強さが20〔N/15mm〕以上であるため、人力により破壊(剥離)することが困難である。つまり、強シール部23により接着された一対のフィルムF同士は、人力により剥離することができない。
一方、弱シール部25は、ヒートシール強さが10〔N/15mm〕未満に設定される。特に、弱シール部25のヒートシール強さは、3~7〔N/15mm〕が好ましい。弱シール部25は、ヒートシール強さが10〔N/15mm〕未満であるため、人力により破壊(剥離)することができる。つまり、弱シール部25により接着された一対のフィルムF同士は、人力により剥離することができる。
【0027】
強シール部23と弱シール部25は、耐圧縮強さが同一以上である。〔JIS Z 0238:1995 耐圧縮強さ試験 参照〕
袋入りゼリー食品1の重量は、約20gである。約300Nの圧縮荷重を60秒以上受けても、強シール部23と弱シール部25は破壊(剥離)しない。
このため、消費者が包装袋10の下部を押圧したとしても、強シール部23と弱シール部25が破壊するおそれはない。したがって、こんにゃく入りゼリー5が包装袋10から噴き出てしまうおそれもない。
【0028】
一対の強シール部23は、左右のサイドシール21の上部にそれぞれ連結し、幅方向の中央に向かって突出するように配置される。一対の強シール部23は、幅方向の中央を基準にして左右対称な形状を有する。強シール部23は、上縁が幅方向に沿って平行に形成される。各強シール部23は、その上縁同士が同一直線上に配置される。
強シール部23は、下縁が上端側に円弧形に窪む形状に形成される。これにより、一対の強シール部23は、収容部12の上端側に内幅が徐々に狭くなる導出部13を形成する。
一対の強シール部23は、幅方向の中央において、15~20mm程度の距離を隔てて配置される。これにより、一対の強シール部23は、収容部12(導出部13)に連通する狭小収容部14を形成する。
【0029】
弱シール部25は、一対の強シール部23の上方側に密着配置される。弱シール部25は、横方向の全域に亘って直線状に形成される。弱シール部25は、シール幅が例えば5mmの帯形状である。弱シール部25は、横方向の全域に亘って、シール幅が一定になるように形成される。不用意に、弱シール部25が剥離しないようにするためである。
弱シール部25は、その左右の両側部分が一対の強シール部23にそれぞれ接続し、その中央部分(封止部位26)が一対の強シール部23の間に架け渡される。つまり、弱シール部25の封止部位26が強シール部23同士の隙間の上方側を塞ぐように配置される。これにより、弱シール部25(封止部位26)は、狭小収容部14を封止する。
【0030】
弱シール部25の封止部位26の下縁には、上端側に窪ませた凹部27が設けられる。凹部27は、狭小収容部14に対応する位置に設けられる。
凹部27は、深さが各強シール部23の下縁から上端側に例えば1mm、幅が狭小収容部14の幅と同一である。凹部27は、封止部位26の上縁に対応する形状(輪郭線が平行する)を有するように形成される。
この凹部27は、弱シール部25(封止部位26)を剥離したときに、開封口18として機能する。封止部位26に凹部27を設けることにより、弱シール部25を剥離したときに開封口18が確実に開いて、狭小収容部14を露出させる。
封止部位26の下縁に凹部27を設けたので、封止部位26は、その上縁が上端側に例えば1mm程度、突出する形状を有する。弱シール部25のシール幅を一定にするためである。
【0031】
弱シール部25は、強シール部23の上縁に密着するので、弱シール部25を完全に剥離することは必ずしも容易ではない。つまり、弱シール部25の下縁が溶着されたままの状態で残ってしまうことがある。このため、封止部位26に凹部27が存在しない場合には、狭小収容部14の上端側に封止部位26(弱シール部25)が剥離されずに残る。したがって、開封口18が形成されずに、狭小収容部14を露出させることができない。このような状態で、消費者が包装袋10の下部を押し潰すと、剥離されずに残った封止部位26の下縁が突然破壊されて、開封口18からこんにゃく入りゼリー5が噴き出てしまう可能性がある。
そこで、封止部位26に凹部27を設けることにより、弱シール部25が完全に剥離できなかった場合であっても、開封口18を形成できるようにした。
【0032】
弱シール部25の封止部位26には、上縁の一部を角張らせた剥離起点部28が設けられる。剥離起点部28は、封止部位26の左右両側にそれぞれ一つずつ配置される。言い換えれば、剥離起点部28は、狭小収容部14を基準にして横方向(左右)において対称な形状を有する。
剥離起点部28は、開封口18を形成するときに、応力を集中させて弱シール部25を剥離させやすくする。つまり、剥離起点部28は、弱シール部25の剥離の起点となる。
【0033】
また、包装袋10は、一対の突出片30を備える。一対の突出片30は、弱シール部25を剥離して開封口18を形成するときに、両手の指でそれぞれ摘持する部位である。
一対の突出片30は、トップシール22の弱シール部25から上端側に延出する一対のフィルムFからなる。つまり、突出片30は、対向配置された一対のフィルムFであり、弱シール部25の上端側に配置される非シール部である。
一対の突出片30を消費者が両手の指でそれぞれ摘み持ち、各突出片30を離間させる方向(厚み方向)に引っ張ることにより、弱シール部25を剥離することができる。
【0034】
突出片30は、狭小収容部14(開封口18)を基準にして横方向(左右)において対称な形状に形成される。消費者が各突出片30を離間させる方向に引っ張ったときに、引張力が弱シール部25に効率よく伝達されるようにするためである。つまり、子供や老人であっても、弱シール部25を確実に剥離して、包装袋10を開封(開封口18を形成)できるようにする。
言い換えると、突出片30が左右非対称な形状な場合には、引張力が弱シール部25に不均一に伝わって、弱シール部25が剥離しづらくなってしまう。
【0035】
一対の突出片30は、同一形状である必要はない。突出片30同士が密着して、指で摘みづらい場合がある。密着した突出片30同士を剥離(分離)させるために、各突出片30の一部の形状を異ならせてもよい。
例えば、後方側の突出片30が前方側の突出片30よりも上端側に突出する形状にする。つまり、一対の突出片30を重ねると、後方側の突出片30の上端が前方側の突出片30の上方にはみ出るようにしてもよい。このように、一対の突出片30には、互いに密着しても重ならない部位を設ける(図6参照)。
これにより、突出片30同士が密着していたとしても、突出片30同士を容易に分離させることができる。したがって、消費者を不快にさせることなく、包装袋10を開封させることができる。
【0036】
袋入りゼリー食品1は、例えば以下のようにして製造される。
まず、通常のこんにゃく入りゼリーを作る場合と同様、ゲル化剤およびこんにゃく粉を含有させたこんにゃく入りゼリー溶液を調製する。こんにゃく入りゼリー溶液には、ゲル化剤およびこんにゃく粉の他に、糖類、果汁、香料、酸味料、着色料などを、必要に応じて加えることができる。
【0037】
次いで、調製したこんにゃく入りゼリー溶液を加熱殺菌する。加熱殺菌は、例えば、チューブ式の加熱殺菌装置を用いるなど、任意の方法で行なうことができる。殺菌条件は、例えば、120~140℃、約3分とすることができる。
【0038】
殺菌が終了したこんにゃく入りゼリー溶液は、冷却装置により約60~70℃まで冷却されて、縦型充填包装機を用いて充填包装される。縦型充填包装機は、殺菌した内容物および殺菌した包装材を用いて無菌環境下で包装を行なう無菌充填包装であることが好ましい。
【0039】
縦型充填包装機では、フィルム折畳工程、トップシール形成工程、デザインカット工程、第一サイドシール工程、充填工程、第二サイドシール工程、切離工程が行われる。
フィルム折畳工程では、一枚のフィルムFが二重に折り畳まれる。
トップシール形成工程では、まず、一枚のフィルムF同士を熱溶着して強シール部23を形成する。次いで、弱シール部25を強シール部23に密着するように形成する。
デザインカット工程では、一枚のフィルムFの端部側をカットして、一対の突出片30を形成する。
第一サイドシール工程および第二サイドシール工程では、サイドシール21をそれぞれ形成する。
充填工程では、こんにゃく入りゼリー溶液を包装袋10に満注充填する。
最後に、切離工程では、サイドシール21を上下に分割して、包装袋10を切り落とす。
【0040】
充填包装の後、包装されたこんにゃく入りゼリー溶液を25℃以下まで冷却して固化させる。これにより、こんにゃく入りゼリー5が包装袋10に充填封入された袋入りゼリー食品1が得られる。
この袋入りゼリー食品1は、こんにゃく入りゼリー5が包装袋10で固化されているので、こんにゃく入りゼリー5が収容部12の形状とほぼ等しい形状の一つの塊となって存在している。
【0041】
図3は、開封口18を形成した状態を示す平面図である。
図4は、こんにゃく入りゼリー5を押し出した状態を示す図である。
袋入りゼリー食品1において、包装袋10に封入されたこんにゃく入りゼリー5は、以下のようにして食べられる。
【0042】
消費者は、まず、両手の親指と人差し指で一対の突出片30をそれぞれ摘み持つ。そして、一対の突出片30を相反する方向(包装袋10の前方向と後方向)に引っ張る。
この引張力は、弱シール部25の剥離起点部28に集中する。これにより、剥離起点部28を起点にして、弱シール部25が剥離し始める。弱シール部25を徐々に下端側に向かって剥離させてる。そして、剥離が凹部27に到達すると、狭小収容部14が露出し始める。つまり、包装袋10に開封口18が形成される。
弱シール部25に剥離起点部28を設けたので、子供や老人であっても、弱シール部25を確実に剥離させることができる。また、弱シール部25に凹部27を設けたので、弱シール部25が完全に剥離できなかった場合であっても、開封口18を確実に形成することができる。
【0043】
次いで、消費者は、包装袋10の下部(収容部12)を押し潰す。包装袋10の下部が押し潰されると、包装袋10に封入されているこんにゃく入りゼリー5には包装袋10の下部から上部へ向かう力が作用し、こんにゃく入りゼリー5が開封口18から押し出される。
【0044】
このとき、開封口18は、狭小収容部14に形成されているので、こんにゃく入りゼリー5の上部へ向かう移動は、トップシール22の導出部13によって堰き止められる。つまり、導出部13は、包装袋10の下部を押し潰したとき、こんにゃく入りゼリー5の上部への移動を抑制するアンカー(移動抑制部)として機能する。
【0045】
包装袋10の中では、こんにゃく入りゼリー5は一つの塊となって存在しており、また、こんにゃく入りゼリー5はこんにゃく由来の独特の弾力性を有している。このため、こんにゃく入りゼリー5は、一部が狭小収容部14に向かって圧縮され、残りの部分が導出部13と狭小収容部14の境界で引きちぎられながら開封口18から押し出される。
こんにゃく入りゼリー5は、収容部12では一つの塊のままであるため、一部が包装袋10から分離することなく開封口18から押し出される。
【0046】
その結果、開封された包装袋10の収容部12を強く押し潰しても、こんにゃく入りゼリー5の一部が開封口18から押し出されるものの、開封口18から飛び散ることはない。こんにゃく入りゼリー5の残りの部分が導出部13によって堰き止められてアンカーの役割を果たすからである。
【0047】
導出部13は、上部へ向かうこんにゃく入りゼリー5の移動を堰き止めるが、それ以外の方向への移動を制限しない。このため、包装袋10のこんにゃく入りゼリー5が残り少なくなってきたとき、導出部13の近傍にあるこんにゃく入りゼリー5は狭小収容部14(開封口18)に向かって移動できる。そして、最終的には、収容部12から全てのこんにゃく入りゼリー5を押し出すことができる。
【0048】
開封口18から押し出されたこんにゃく入りゼリー5を食べるためには、歯で噛み切る必要がある。このため、包装袋10から押し出されたこんにゃく入りゼリー5がそのまま口の中に飛び込んで喉に詰まることを確実に防止することができる。しかも、包装袋10から押し出されたこんにゃく入りゼリー5を噛み切る必要があるため、こんにゃく入りゼリー独特の歯ごたえを満喫することができる。
【0049】
図5は、消費者が開封口18を口でくわえた状態を示す図である。
消費者は、開封口18から押し出されたこんにゃく入りゼリー5を食べるとき、開封口18を口にくわえることが多い。
具体的には、消費者は、一対の突出片30を包装袋10の表面(収容部12)に密着するように折り倒す。一対の突出片30の内面が前面側と後面側を向くように折り倒す。そして、消費者は、包装袋10の開封口18の周囲をくわえる。消費者の唇が弱シール部25であった部位(弱シール部25を剥離して露出させた面)に触れるようにして、包装袋10の上端側を挟み持つ。
【0050】
このとき、消費者の唇は、埃や雑菌類等が付着しやすい突出片30の外面側に触れないので、消費者の健康被害を防止できる。つまり、突出片30の内面は、開封口18を形成するまで外部に露出していなかったので、埃や雑菌類等が殆ど付着していない。特に、開封口18の周囲は、弱シール部25を剥離して露出させた面であるため、埃や雑菌類等の付着が全くない。したがって、袋入りゼリー食品1は、埃や雑菌類等による消費者の健康被害を防止できる。
【0051】
〔突出片30の変形例〕
図6は、突出片30の変形例(切り欠き31~33)を示す正面一部拡大図である。
上述したように、一対の突出片30が同一形状の場合は、突出片30同士が密着すると指で摘みづらくなる。そこで、図6に示すように、前方側の突出片30に切り欠き31~33を設け、後方側の突出片30につまみ35~37を設ける。
切り欠き31~33とつまみ35~37は、突出片30同士が密着しても重ならない部位となる。この切り欠き31~33とつまみ35~37を利用して(起点にして)、密着した突出片30同士を容易に剥離させることができる。
【0052】
例えば、図6(a)に示すように、前方側の突出片30の上端(上縁)の中央に半円形等の切り欠き31を設け、後方側の突出片30の上端(上縁)の中央に半円形等のつまみ35を形成させる。
図6(b)に示すように、前方側の突出片30の上端の左右両側に切り欠き32を設け、後方側の突出片30の上端の左右両側につまみ36を形成させる。
図6(c)に示すように、前方側の突出片30の左端に切り欠き33を設け、後方側の突出片30の左端側につまみ37を形成させる。
【0053】
一方(前方側)の突出片30に切り欠き31~33を設けて、他方(後方側)の突出片30につまみ35~37を形成(露出)させる。これにより、突出片30同士が密着していたとしても、容易に剥離(分離)させることが可能になる。したがって、消費者を不快にさせることなく、包装袋10を開封できる。
切り欠き31~33とつまみ35~37の形状は、任意に設定できる。
【0054】
〔剥離起点部の変形例〕
図7図8は、剥離起点部の変形例(剥離起点部41~44)を示す正面一部拡大図である。図8は、凹部の変形例(凹部47)も示す。
説明の都合上、図7図8において、弱シール部25にハッチングを付す。
【0055】
剥離起点部28は、弱シール部25の封止部位26の左右両側にそれぞれ一つずつ配置される場合に限らない。
図7(a)に示すように、封止部位26の上縁にジグザグ形状の剥離起点部41を設けてもよい。図7(b)に示すように、剥離起点部41のみならず、封止部位26以外の部位(弱シール部25の両側部分)にジグザグ形状の剥離起点部42を設けてもよい。
【0056】
図7(c)に示すように、封止部位26に大きなジグザグ形状の剥離起点部43を設けてもよい。図8(a)に示すように、封止部位26の幅方向の中央を尖らせた剥離起点部44を設けてもよい。
また、図8(b)に示すように、封止部位26の上縁に剥離起点部44を設けると共に、封止部位26の下縁に剥離起点部44に沿うように凹部47を設けてもよい。つまり、封止部位26の上縁と下縁(凹部47)が対応する(輪郭線が平行する)形状を有するように形成される。
【0057】
さらに、弱シール部25に、剥離起点部41~44、凹部47を組み合わせて配置してもよい。例えば、図8(c)に示すように、剥離起点部42、剥離起点部44、凹部47を配置する。
このように、弱シール部25(封止部位26)に剥離起点部28,41~44、凹部27,47を設けることにより、弱シール部25を確実に剥離して開封口18を形成することができる。
【0058】
以上説明したように、袋入りゼリー食品1は、トップシール22が、サイドシール21から突出する一対の強シール部23と、一対の強シール部23の上縁に密着して狭小収容部14の上端側を封止する弱シール部25と、を有する。そして、弱シール部25を剥離して狭小収容部14が露出する開封口18を形成させる。
積層フィルムFを切断することなく開封口18を形成できるので、開封口18に接着剤等の化学物質が露出しない。したがって、開封口18からこんにゃく入りゼリー5を押し出しても、こんにゃく入りゼリー5に化学物質に混入する可能性がない。
また、消費者が開封口18の周辺を口でくわえても、唇が触れる部位は開封口18を形成するまで外部に露出しないので、雑菌等による消費者の健康被害を防止できる。
さらに、フィルム包装袋から切取片を切り落とす必要がないので、プラスチックゴミの散乱を防止できる。
【0059】
弱シール部25は、狭小収容部14を封止する封止部位26の下縁に、強シール部23よりも上端側に窪む凹部27,47を有する。これにより、弱シール部25を剥離したときに、開封口18が大きく開き、狭小収容部14を露出しやすくなる。
凹部27,47は、封止部位26の上縁に対応する形状を有するので、弱シール部25を確実に剥離して開封口18を形成できる。
弱シール部25は、剥離の起点となる剥離起点部28,41~44を有する。これにより、弱い力であっても応力を集中させて、弱シール部25を剥離して開封口18を形成できる。
剥離起点部28が封止部位26の横方向中央または横方向両側に設けられるので、引張力(弱シール部25を剥離する力)が左右どちらかに偏っていたとしても、弱シール部25を確実に剥離して開封口18を形成できる。
剥離起点部42は、封止部位26の両側の部位にも設けられるので、弱シール部25を全域に亘って剥離できる。
【0060】
袋入りゼリー食品1は、弱シール部25から延出する一対のフィルムFからなる突出片30を備える。一対の突出片30を両手の指で摘み持ち、相反する方向(前後方向)に引っ張ることにより、弱シール部25を容易に剥離することができる。
突出片30が封止部位26を基準にして左右対称な形状を有するので、引張力が左右に偏りづらくなり、開封口18を容易に形成できる。
【0061】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。実施形態で挙げた具体的な形状や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
【0062】
例えば、上述した実施形態においては、包装袋10が略正方形の場合を示したが、包装袋10の縦横の長さは任意である。例えば、包装袋10が縦長(縦方向の長さが横方向の長さよりも長い)であってもよい。
【0063】
袋入りゼリー食品1は、内容物がこんにゃく入りゼリー5の場合に限らない。寒天やゼラチン等であってもよい。また、固体に限らず、飲料水(液体)であってもよい。また、内容物は、食品に限らず、薬品や洗剤、医薬品等であってもよい。
すなわち、内容物は、包装袋10の下部を押し潰したときに、開封口18から押し出されるもの(液体、流動物)であればよい。流動物は、マーガリン、ショートニング、チョコレートなどの半固形物も含まれる。
また、充填包装は、無菌充填包装に限らない。
【0064】
包装袋10は、縦方向の下端も熱溶着された四方袋であってもよい。また、包装袋10は、いわゆるピロー袋であってもよい。
開封口18(狭小収容部14)は、包装袋10の横方向の中央に配置される場合に限らない。横方向の一端側に開封口18(狭小収容部14)が配置される場合であってもよい。
【0065】
強シール部23および弱シール部25の形状は、包装袋10の形状や内容物の性質等に応じて、任意に設定することができる。
突出片30の形状も弱シール部25の形状等に応じて任意に設定することができる。
【0066】
強シール部23および弱シール部25のヒートシール強さは、包装袋10の形状や内容物の性質等に応じて、任意に設定することができる。
【符号の説明】
【0067】
1 袋入りゼリー食品(内容物入り包装袋)
5 こんにゃく入りゼリー(内容物、流動物、ゲル状菓子)
10 包装袋(フィルム包装袋)
12 収容部
13 導出部
14 狭小収容部
18 開封口
21 サイドシール
22 トップシール
23 強シール部
25 弱シール部
26 封止部位
27 凹部
28 剥離起点部
30 突出片
31~33 切り欠き(重ならない部位)
35~37 つまみ(重ならない部位)
41~44 剥離起点部
47 凹部
F フィルム


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2022-08-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム包装袋に流動物を充填封入した内容物入り包装袋であって、
前記流動物が封入された収容部と、
前記フィルム包装袋の横方向の両端を封止する一対のサイドシールと、
前記フィルム包装袋の縦方向の上端側を封止するトップシールと、
を備え、
前記トップシールは、
前記サイドシールのそれぞれに連結して、前記収容部に連通する狭小収容部を形成する一対の強シール部と、
前記強シール部のそれぞれの上縁に密着配置されると共に前記狭小収容部の上端側を封止する弱シール部と、
を有し、
前記弱シール部には剥離の起点となる剥離起点部が設けられ、前記弱シール部を剥離して前記狭小収容部が露出する開封口を形成させる、内容物入り包装袋。
【請求項2】
前記剥離起点部は、前記狭小収容部を基準にして横方向において対称な形状を有する、請求項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項3】
前記剥離起点部は、前記狭小収容部を封止する封止部位に設けられる、請求項1または2に記載の内容物入り包装袋。
【請求項4】
前記剥離起点部は、前記弱シール部の両側部分にも設けられる、請求項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項5】
前記弱シール部は、前記狭小収容部を封止する封止部位の下縁前記強シール部の上縁よりも上端側に窪む凹部を有する、請求項1から4のうちいずれか一項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項6】
前記弱シール部から延出する一対のフィルムからなり、前記弱シール部を剥離するときに摘持される一対の突出片を備える、請求項1からのうちいずれか一項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項7】
前記一対の突出片は、前記狭小収容部を基準にして横方向において対称な形状を有する、請求項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項8】
前記一対の突出片は、互いに密着しても重ならない部位を有する、請求項またはに記載の内容物入り包装袋。
【請求項9】
前記強シール部は、前記収容部の上端側に内幅が徐々に狭くなる導出部を形成する、請求項1からのうちいずれか一項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項10】
前記開封口は、前記フィルム包装袋の横方向の中央に形成される、請求項1からのうちいずれか一項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項11】
前記流動物は、ゲル状菓子である、請求項1から10のうちいずれか一項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項12】
前記ゲル状菓子は、こんにゃく入りゼリーである、請求項11に記載の内容物入り包装袋。
【請求項13】
フィルム包装袋に流動物を充填封入した内容物入り包装袋であって、
前記流動物が封入された収容部と、
前記フィルム包装袋の横方向の両端を封止する一対のサイドシールと、
前記フィルム包装袋の縦方向の上端側を封止するトップシールと、
を備え、
前記トップシールは、
前記サイドシールのそれぞれに連結して、前記収容部に連通する狭小収容部を形成する一対の強シール部と、
前記強シール部のそれぞれの上縁に密着配置されると共に前記狭小収容部の上端側を封止する弱シール部と、
を有し、
前記弱シール部は、前記狭小収容部を封止する封止部位の下縁が前記強シール部の上縁よりも上端側に窪む凹部を有する、前記弱シール部を剥離して前記狭小収容部が露出する開封口を形成させる、内容物入り包装袋。


【手続補正書】
【提出日】2022-11-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム包装袋に流動物を充填封入した内容物入り包装袋であって、
前記流動物が封入された収容部と、
前記フィルム包装袋の横方向の両端を封止する一対のサイドシールと、
前記フィルム包装袋の縦方向の上端側を封止するトップシールと、
を備え、
前記トップシールは、
前記サイドシールのそれぞれに連結して、前記収容部に連通する狭小収容部を形成する一対の強シール部と、
前記強シール部のそれぞれの上縁に密着配置されると共に前記狭小収容部の上端側を封止する弱シール部と、
を有し、
前記弱シール部には剥離の起点となる剥離起点部が設けられ、前記弱シール部を剥離して前記狭小収容部が露出する開封口を形成させる、内容物入り包装袋。
【請求項2】
前記剥離起点部は、前記狭小収容部を基準にして横方向において対称な形状を有する、請求項1に記載の内容物入り包装袋。
【請求項3】
前記剥離起点部は、前記狭小収容部を封止する封止部位に設けられる、請求項1または2に記載の内容物入り包装袋。
【請求項4】
前記剥離起点部は、前記弱シール部の両側部分にも設けられる、請求項3に記載の内容物入り包装袋。
【請求項5】
前記弱シール部は、前記狭小収容部を封止する封止部位の下縁が前記強シール部の上縁よりも上端側に窪む凹部を有する、請求項1から4のうちいずれか一項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項6】
前記弱シール部から延出する一対のフィルムからなり、前記弱シール部を剥離するときに摘持される一対の突出片を備える、請求項1から5のうちいずれか一項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項7】
前記一対の突出片は、前記狭小収容部を基準にして横方向において対称な形状を有する、請求項6に記載の内容物入り包装袋。
【請求項8】
前記一対の突出片は、互いに密着しても重ならない部位を有する、請求項6または7に記載の内容物入り包装袋。
【請求項9】
前記強シール部は、前記収容部の上端側に内幅が徐々に狭くなる導出部を形成する、請求項1から8のうちいずれか一項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項10】
前記開封口は、前記フィルム包装袋の横方向の中央に形成される、請求項1から9のうちいずれか一項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項11】
前記流動物は、ゲル状菓子である、請求項1から10のうちいずれか一項に記載の内容物入り包装袋。
【請求項12】
前記ゲル状菓子は、こんにゃく入りゼリーである、請求項11に記載の内容物入り包装袋。