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  • -駐車場管理システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023144418
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】駐車場管理システム
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20231003BHJP
   G08G 1/14 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
G07B15/00 L
G08G1/14 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022051379
(22)【出願日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】595020403
【氏名又は名称】株式会社富士ダイナミクス
(74)【代理人】
【識別番号】100102141
【弁理士】
【氏名又は名称】的場 基憲
(74)【代理人】
【識別番号】100137316
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 宏
(72)【発明者】
【氏名】奥谷 直人
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 雅浩
【テーマコード(参考)】
3E127
5H181
【Fターム(参考)】
3E127AA18
3E127BA01
3E127BA05
3E127CA15
3E127CA21
3E127CA24
3E127CA47
3E127DA20
3E127EA04
3E127EA18
3E127EA31
3E127FA20
3E127FA24
3E127FA55
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181CC04
5H181FF13
5H181KK01
5H181KK08
(57)【要約】
【課題】収容台数の多い駐車場に好適であり、システム構成を簡単にして設置コストの低減を実現すると共に、駐車した車両の検索を可能にして利便性の向上を図る。
【解決手段】車両VのナンバープレートPの表記内容を表示する表示体1と、入場用装置2と、車両検索装置3とを備え、入場用装置2が、ナンバープレートPの表記内容を読み取って記憶する車両記憶手段5を備え、車両検索装置3が、表示体1に表示したナンバープレートPの表記内容を読み取る情報入力手段9と、駐車中の車両VにおけるナンバープレートPの表記内容を読み取る駐車車両認識手段10A~10Dと、情報入力手段9の読み取りデータと駐車車両認識手段10A~10Dの読み取りデータとを照合して駐車車両を特定する車両特定手段11と、特定した駐車車両Vの駐車位置を表示するモニター12とを備えた駐車場管理システム。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が携帯し且つ車両のナンバープレートの表記内容を表示する表示体と、
駐車場の入口に配置する入場用装置と、
駐車中の車両に対して配置する車両検索装置とを備え、
前記入場用装置が、
車両のナンバープレートの表記内容を読み取って記憶する車両記憶手段を備え、
前記車両検索装置が、
表示体に表示したナンバープレートの表記内容を読み取る情報入力手段と、
駐車中の車両におけるナンバープレートの表記内容を読み取る駐車車両認識手段と、
情報入力手段の読み取りデータと駐車車両認識手段の読み取りデータとを照合して駐車車両を特定する車両特定手段と、
車両特定手段が特定した駐車車両の駐車位置を表示するモニターとを備えていることを特徴とする駐車場管理システム。
【請求項2】
前記表示体が、車両のナンバープレートの表記内容を画像データとして保存した携帯端末器であることを特徴とする請求項1に記載の駐車場管理システム。
【請求項3】
駐車場の駐車スペースが、複数車両を並列駐車させる複数のブロックに区画してあり、
前記車両検索装置の駐車車両認識手段が、各ブロック毎に配置してあることを特徴とする請求項1又は2に記載の駐車場管理システム。
【請求項4】
駐車料金の精算装置を備え、
前記精算装置が、
表示体に表示したナンバープレートの表記内容を読み取る第2の情報入力手段と、
第2の情報入力手段の読み取りデータと車両記憶手段の記憶データとを照合して車両を特定する精算車両特定手段と、
精算車両特定手段が特定した車両に関するタイマーの入場日時と現在日時とに基づいて駐車料金を算出する計算手段とを備えていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の駐車場管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商業施設などの駐車場に適用され、収容台数の多い駐車場に用いるのに好適な駐車場管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来において、駐車場管理システムとしては、例えば、特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に記載の駐車場管理システムは、駐車場に入場する車両の画像を撮影する撮像部と、入場車両の画像が入場日時を基準として並べられた選択用画像を生成し且つ利用者による車両の選択状況を選択用画像に反映させる生成部と、選択用画像を利用者の端末に送信する送信部とを備えている。より具体的には、駐車場管理システムは、駐車場管制装置、利用者の携帯端末、駐車場管理装置、管理機関端末、決済サーバ装置、及び店舗端末を備えており、これらをネットワークによって互いに送受信可能に接続したシステム構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-144654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記したような従来の駐車場管理システムは、設置コストとランニングコストの削減を図るとしているが、実際のシステム構成が複雑であり、とくに収容台数の多い駐車場では設置コストの削減が難しい。また、大規模な駐車場では、駐車した車両を探すのが厄介になる場合があり、利便性を高めるうえでの改善が要望されていた。
【0005】
本発明は、上記従来の状況に鑑みて成されたもので、とくに収容台数の多い駐車場に好適であって、システム構成を簡単にして設置コストの低減を実現すると共に、駐車した車両の検索を可能にして利便性の向上を図ることができる駐車場管理システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係わる駐車場管理システムは、利用者が携帯し且つ車両のナンバープレートの表記内容を表示する表示体と、駐車場の入口に配置する入場用装置と、駐車中の車両に対して配置する車両検索装置とを備えている。入場用装置は、車両のナンバープレートの表記内容を読み取って記憶する車両記憶手段を備えている。また、車両検索装置は、表示体に表示したナンバープレートの表記内容を読み取る情報入力手段と、駐車中の車両におけるナンバープレートの表記内容を読み取る駐車車両認識手段と、情報入力手段の読み取りデータと駐車車両認識手段の読み取りデータとを照合して車両を特定する車両特定手段と、車両特定手段が特定した車両の駐車位置を表示するモニターとを備えていることを特徴としている。
【0007】
上記の駐車場管理システムは、利用者が携帯する表示体と、駐車場に設置する入場用装置と、車両検索装置とを備えたシステム構成である。表示体は、利用者によって自己車両のナンバープレートの表記内容を予め記録しておき、記録した表記内容を表示可能とする。車両検索装置は、表示体に表示したナンバープレートの表記内容を情報入力手段に提示すると、車両特定手段により、情報入力手段及び駐車車両認識手段の夫々の読み取りデータとを照合して車両を特定し、車両特定手段が特定した車両の駐車位置をモニターに表示する。これにより、利用者は、自己の車両の駐車位置を一目で判断し得る。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係わる駐車場管理システムは、上記構成を採用したことにより、とくに収容台数の多い駐車場において、システム構成を簡単にして設置コストの低減を実現すると共に、駐車した車両の検索を可能にして利便性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係わる駐車場管理システムの一実施形態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〈第1実施形態〉
図1に例示する駐車場管理システムは、基本構成として、利用者Mが携帯し且つ自己の車両VのナンバープレートPの表記内容を表示する表示体1と、駐車場の入口に配置する入場用装置2と、駐車中の車両Vに対して配置する車両検索装置3とを備えている。また、図示例の駐車場管理システムは、駐車料金の精算装置4を備えている。
【0011】
表示体1は、より望ましい実施形態として、ナンバープレートPの表記内容を画像データとして保存した携帯端末器であって、代表的にはスマートフォンである。なお、表示体1は、ナンバープレートPの表記内容を表示するものであれば良く、スマートフォン以外の携帯用端末器や、ナンバープレートPの表記内容を記載したカード類でも構わない。
【0012】
入場用装置2は、車両VのナンバープレートPの表記内容を読み取って記憶する車両記憶手段5と、同車両Vの入場日時を記憶するタイマー6と、車両Vの通過を検出可能な入場ポスト7を備えている。タイマー6は、日付に加えて、入場ポスト7で検出した車両Vの通過時刻や、通過時刻から所定時間経過した時刻を入場時刻として記憶する。
【0013】
車両記憶手段5は、より望ましい実施形態として、ナンバープレートPの表記内容を画像認識により読み取る手段であり、図示例では、入力部として、入場する車両Vを撮影する入口用カメラ8を備えている。この車両記憶手段5は、ナンバープレートPの表記内容のうち、少なくとも4桁の番号を読み取る機能を有し、その他に、陸運支局名、分類番号、及び平仮名や、車両Vの色及び型式などを記憶する機能があっても良い。
【0014】
車両検索装置3は、表示体1に表示したナンバープレートPの表記内容を読み取る情報入力手段9と、駐車中の車両VにおけるナンバープレートPの表記内容を読み取る駐車車両認識手段10A~10Dとを備えている。また、車両検索装置3は、情報入力手段9の読み取りデータと駐車車両認識手段10A~10Dの読み取りデータとを照合して駐車車両Vを特定する車両特定手段11と、車両特定手段11が特定した駐車車両Vの駐車位置を表示するモニター12とを備えている。
【0015】
情報入力手段8は、入力部としてのカメラを有し、表示体1に表示したナンバープレートPの表記内容を撮影して、その画像から表記内容を読み取る機能を有する。駐車車両認識手段10A~10Dは、情報入力手段9と同様に、入力部としてのカメラを有し、駐車中の車両Vを撮影して、その画像からナンバープレートPの表記内容を読み取る機能を有する。
【0016】
ここで、この実施形態の駐車場管理システムは、駐車場の駐車スペースが、複数車両を並列駐車させる複数のブロックB1~B4に区画してある。図1には、各々3台の車両Vを収容する4つのブロックB1~B4を例示しているが、車両Vの台数やブロックの区画数は、当然限定されるものではない。そして、駐車場管理システムの車両検索装置3は、夫々のブロックB1~B4毎に、駐車車両認識手段10A~10Dが配置してある。
【0017】
精算装置4は、表示体1に表示したナンバープレートPの表記内容を読み取る第2の情報入力手段13と、第2の情報入力手段13の読み取りデータと入場用装置2の車両記憶手段5の記憶データとを照合して車両を特定する精算車両特定手段14と、精算車両特定手段9が特定した車両Vに関するタイマー6の入場日時と現在日時とに基づいて駐車料金を算出する計算手段15とを備えている。
【0018】
図示例の精算装置4は、精算用ユニット16を備えており、この精算用ユニット16に、第2の情報入力手段13、ブロックで示す精算車両特定手段14、及び計算手段15が配置してある。
【0019】
第2の情報入力手段13は、車両検索装置3の情報入力手段9と同様に、入力部としてのカメラを有し、表示体1に表示したナンバープレートPの表記内容を撮影して、その画像から表記内容を読み取る機能を有する。計算手段15は、実質的に自動精算機であって、現金、クレジットカード、及び電子マネー等の対応が可能な周知の装置を用いることができる。
【0020】
ここで、駐車場管理システムは、例えば、商業施設等の駐車場に適用される。この場合、入場用装置2は、駐車場の入口に配置する。これに対して、車両検索装置3及び精算装置4は、必ずしも駐車場の出口に配置する必要はなく、商業施設内や、商業施設から駐車場に至る経路などに配置することができる。
【0021】
上記の駐車場管理システムは、基本的に、利用者Mが携帯する表示体1と、駐車場に設置する入場用装置2と、車両検索装置3とを備えた簡単なシステム構成である。表示体1は、利用者Mによって車両Vのナンバープレートの表記内容を予め記録しておき、記録した表記内容を表示可能とする。表示体1がスマートフォンである場合には、車両VのナンバープレートPを含む画像を撮影して、その画像データ保存しておけば良い。
【0022】
上記の駐車場管理システムは、駐車場に車輌Vを入れる際、入場用装置2において、入場する車両Vを入場用カメラ8で撮影し、車両記憶手段5により、入場用カメラ8の画像データに基づいてナンバープレートPの表記内容を記憶すると共に、タイマー6により車輌Vの入場日時を記憶する。
【0023】
その後、駐車場管理システムは、駐車場から車輌Vを出す際、車両検索装置3において、利用者Mが、情報入力手段9のカメラに、表示体1に表示したナンバープレートPの表記内容を提示する。このとき、表示体1がスマートフォンである場合は、予め保存したナンバープレートPの画像データを表示して、これを情報入力手段9のカメラに提示する。
【0024】
これにより、駐車場管理システムは、車両特定手段11において、情報入力手段9の読み取りデータと、駐車車両認識手段10A~10Dの読み取りデータとを照合して駐車車両Vを特定し、車両特定手段11が特定した駐車車両Vの駐車位置をモニター12に表示する。利用者Mは、モニター12を参照することで、自己の車両Vの駐車位置を容易に知ることができる。
【0025】
また、この実施形態の駐車場管理システムは、精算装置4の精算ユニット16において、利用者Mが、第2の情報入力手段13のカメラに、表示体1に表示したナンバープレートPの表記内容を提示する。
【0026】
精算装置4は、精算車両特定手段14により、第2の情報入力手段13の読み取りデータと、入場用装置2の車両記憶手段5の記憶データとを照合して利用者Mの車両Vを特定し、計算手段15により、車両Vの入場日時と現在日時とに基づいて駐車料金を算出し、これを表示する。利用者Mは、精算ユニット16の計算手段15において、表示された車料金の支払いを行うこととなる。
【0027】
上記実施形態の駐車場管理システムは、先述したように、表示体1、入場用装置2及び車両検索装置3を備えた簡単なシステム構成であり、入場の際、入場用装置2において、車輌Vの入場日時及びナンバープレートPの表記内容を記憶するので、駐車券類の発行機や開閉式のゲートを配置しなくても良い。
【0028】
そして、上記駐車場管理システムは、出場の際、車両検索装置3や精算装置4において、情報入力手段9及び第2の情報入力手段13のカメラに、利用者Mが所持する表示体1を提示すれば良いので、非接触でナンバープレートPの表記内容を入力することができ、計算手段(自動精算機)15を含めても、実質的に非接触で利用することが可能である。
【0029】
このようにして、駐車場管理システムは、上記構成を採用したことにより、とくに収容台数の多い駐車場において、システム構成を簡単にして設置コストの低減を実現すると共に、駐車した車両の検索を可能にして利便性の向上を図ることができる。なお、駐車場管理システムは、例えば、駐車場の出口に、入場用装置2と同等の構成を有する出場用装置や開閉式のゲートを配置し、通過する車輌が精算済みであると判断した場合にゲートを開放するような構成にしても良い。
【0030】
また、上記の駐車場管理システムは、情報入力手段9、及び駐車車両認識手段10A~10Dが、画像認識により読み取る手段であるから、ナンバープレートPに表記された4桁の番号だけでなく、それ以外の表記内容や車輌の色及び型式などの各種情報を用いることができ、車両の認識及び特定を高精度に行うことが可能になる。
【0031】
さらに、上記の駐車場管理システムは、表示体1として、ナンバープレートPの表記内容を画像データとして保存した携帯端末器を用いることで、利便性がより一層向上する。
【0032】
さらに、上記の駐車場管理システムは、駐車場の駐車スペースを複数のブロックB1~B4に区画し、車両検索装置3の駐車車両認識手段10A~10Dを各ブロック毎に配置した構成であるから、収容台数の多い駐車場への適用に容易に対処することができ、高性能で高価格のカメラを使用しなくても、充分な車両認識を行うことが可能である。
【0033】
さらに、上記の駐車場管理システムは、精算装置4を備えており、非接触での精算が可能であると共に、利便性のさらなる向上を実現することができる。また、駐車場管理システムは、車両検索装置3と精算装置4とを一体化することができる。具体的には、精算装置4の第2の情報入力手段13及び精算車両特定手段14を廃止する。そして、車両特定手段11に、精算車両特定手段14の機能を追加すると共に、車両検索装置3の情報入力手段9、モニター12、及び計算手段(自動精算機)15をユニット化する。このようにすれば、システム構成がより簡略化されると共に、非接触での検索及び精算が可能になり、利便性をより高めることができる。
【0034】
なお、上記実施形態では、入場ポスト7で車両Vの通過を検出するとしているが、入口用カメラ8で車両Vの通過を検出するようにして、システム構成をより簡素化することも可能である。
【0035】
本発明に係わる駐車場管理システムは、上記実施形態で説明したように、とくに収容台数の多い駐車場への適用に優れているが、応用例として、車両を載置した複数のゴンドラを循環させる立体駐車場に用いることも可能である。この場合、車両検索装置3は、ゴンドラの駆動装置と協働して、検索した駐車車両のゴンドラを入出口まで移動させる。
【0036】
本発明に係わる駐車場管理システムは、その構成が上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 表示体
2 入場用装置
3 車両検索装置
4 精算装置
5 車両記憶手段
9 情報入力手段
10A~10B 駐車車両認識手段
11 車両特定手段
12 モニター
13 第2の情報入力手段
14 精算車両特定手段
15 計算手段
B1~B4 ブロック
M 利用者
P ナンバープレート
V 車両
図1