(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023144440
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】業務システム、無線通信システム
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20231003BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20231003BHJP
G08C 15/00 20060101ALI20231003BHJP
G08C 17/02 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
H04Q9/00 311H
H04M11/00 302
G08C15/00 B
G08C17/02
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022051412
(22)【出願日】2022-03-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-10-17
(71)【出願人】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000221834
【氏名又は名称】東邦瓦斯株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】309042071
【氏名又は名称】東光東芝メーターシステムズ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】土屋 創太
(72)【発明者】
【氏名】土岐 爽真
(72)【発明者】
【氏名】田村 至
(72)【発明者】
【氏名】安井 昌広
(72)【発明者】
【氏名】福島 圭亮
(72)【発明者】
【氏名】神谷 健司
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 尚利
(72)【発明者】
【氏名】小野 佑輔
(72)【発明者】
【氏名】田井 貴久
(72)【発明者】
【氏名】畠内 孝明
(72)【発明者】
【氏名】星野 充紀
(72)【発明者】
【氏名】坂田 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】猪子 照恵
(72)【発明者】
【氏名】中川 雅文
(72)【発明者】
【氏名】山下 真純
【テーマコード(参考)】
2F073
5K048
5K201
【Fターム(参考)】
2F073AA06
2F073AA19
2F073AA33
2F073AB01
2F073AB04
2F073AB05
2F073BB01
2F073BC02
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2F073CC12
2F073CD11
2F073DD02
2F073DE02
2F073DE13
2F073EE01
2F073EF09
2F073FF01
2F073FG01
2F073FG02
2F073FG07
2F073GG01
2F073GG08
5K048AA05
5K048BA36
5K048DA02
5K048DC01
5K048EB10
5K048HA01
5K048HA02
5K048HA03
5K201BA02
5K201EB06
5K201EC05
5K201EC06
(57)【要約】
【課題】スマートメータを用いた業務システムの効率化を図る。
【解決手段】業務システム100は、無線機(無線端末)124を備える複数のスマートメータ122と、中継器(中継部)126と、スマートメータセンターユニット112と、検針コンピュータ端末(情報端末)140と、を備え、検針コンピュータ端末140は、スマートメータセンターユニット112が中継器126を介した通信において一括使用情報または個別使用情報の取得に失敗したスマートメータ122の無線機124との通信に係る通信情報を予め取得し、取得した通信情報に基づいて、中継器126を介さずにスマートメータ122の無線機124と通信を行い、個別使用情報を取得する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定サービスの使用量を計量可能であり、計量した前記使用量に係る個別使用情報を送信可能な無線端末を備える複数のスマートメータと、
複数の前記スマートメータの前記無線端末から送信された前記個別使用情報をそれぞれ取得し、取得したそれぞれの前記個別使用情報を一括した一括使用情報を送信可能な複数の中継部と、
複数の前記中継部から送信された前記一括使用情報を取得するスマートメータセンターユニットと、
外部と通信可能な情報端末と、
を備え、
前記情報端末は、
前記スマートメータセンターユニットが前記中継部を介した通信において前記一括使用情報または前記個別使用情報の取得に失敗した前記スマートメータの前記無線端末との通信に係る通信情報を予め取得し、取得した前記通信情報に基づいて、前記中継部を介さずに前記スマートメータの前記無線端末と通信を行い、前記個別使用情報を取得する業務システム。
【請求項2】
所定サービスの使用量を計量可能であり、計量した前記使用量に係る個別使用情報を送信可能な無線端末を備える複数のスマートメータと、
複数の前記スマートメータの前記無線端末から送信された前記個別使用情報をそれぞれ取得し、取得したそれぞれの前記個別使用情報を一括した一括使用情報を送信可能な複数の中継部と、
複数の前記中継部から送信された前記一括使用情報を取得するスマートメータセンターユニットと、
外部と通信可能な情報端末と、
を備え、
前記情報端末は、
前記スマートメータセンターユニットが前記中継部を介した通信において前記一括使用情報または前記個別使用情報の取得に失敗した前記スマートメータの前記無線端末との通信に係る通信情報を予め取得し、取得した前記通信情報に基づいて、前記中継部を介さずに前記スマートメータの前記無線端末と通信を行い、前記個別使用情報を取得する無線通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線端末を備えたスマートメータおよび外部と通信可能な情報端末を用いた業務システムおよび無線通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ガス事業者や電力事業者は、需要者が消費したガスや電力の使用量を積算するため、需要箇所にガスメータや電力メータを配置している。また、近年、このようなメータから、通信機能を備え、ガス事業者や電力事業者との間で双方向にデータ通信を行い、ガスや電力の使用量を遠隔から検針可能なスマートメータへの置換も進んでいる。
【0003】
ガス事業者や電力事業者の遠隔制御装置は、需要箇所に配置されたスマートメータと通信を確立し、スマートメータと電文をやりとりすることで、検針値を取得する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したようにスマートメータへの置換が行われることから、将来的に、スマートメータの設置台数がさらに拡大することが予想され、スマートメータを用いた業務システムおよび無線通信システムの効率化が望まれている。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑み、スマートメータを用いた業務システムおよび無線通信システムの効率化を図ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、業務システムは、所定サービスの使用量を計量可能であり、計量した前記使用量に係る個別使用情報を送信可能な無線端末を備える複数のスマートメータと、複数の前記スマートメータの前記無線端末から送信された前記個別使用情報をそれぞれ取得し、取得したそれぞれの前記個別使用情報を一括した一括使用情報を送信可能な複数の中継部と、複数の前記中継部から送信された前記一括使用情報を取得するスマートメータセンターユニットと、外部と通信可能な情報端末と、を備え、前記情報端末は、前記スマートメータセンターユニットが前記中継部を介した通信において前記一括使用情報または前記個別使用情報の取得に失敗した前記スマートメータの前記無線端末との通信に係る通信情報を予め取得し、取得した前記通信情報に基づいて、前記中継部を介さずに前記スマートメータの前記無線端末と通信を行い、前記個別使用情報を取得する。
【0008】
また、上記課題を解決するために、無線通信システムは、所定サービスの使用量を計量可能であり、計量した前記使用量に係る個別使用情報を送信可能な無線端末を備える複数のスマートメータと、複数の前記スマートメータの前記無線端末から送信された前記個別使用情報をそれぞれ取得し、取得したそれぞれの前記個別使用情報を一括した一括使用情報を送信可能な複数の中継部と、複数の前記中継部から送信された前記一括使用情報を取得するスマートメータセンターユニットと、外部と通信可能な情報端末と、を備え、前記情報端末は、前記スマートメータセンターユニットが前記中継部を介した通信において前記一括使用情報または前記個別使用情報の取得に失敗した前記スマートメータの前記無線端末との通信に係る通信情報を予め取得し、取得した前記通信情報に基づいて、前記中継部を介さずに前記スマートメータの前記無線端末と通信を行い、前記個別使用情報を取得する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、スマートメータを用いた業務システムおよび無線通信システムの効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本実施形態にかかる業務システム(無線通信システム)の構成を示す概略図である。
【
図2】
図2は、スマートメータセンターユニットの構成を説明する概略図である。
【
図3】
図3は、スマートメータおよび無線機の一例を示す概略図である。
【
図4】
図4は、中継器の構成を説明する概略図である。
【
図5】
図5は、中継サーバの構成を説明する概略図である。
【
図6】
図6は、ガス導管事業者センターユニットの構成を説明する概略図である。
【
図7】
図7は、検針コンピュータサーバの構成を説明する概略図である。
【
図8】
図8は、検針コンピュータ端末の構成を説明する概略図である。
【
図9】
図9は、検針コンピュータサーバ、顧客情報管理サーバ、中継サーバ、および、スマートメータセンターユニットの処理を説明するシーケンス図である。
【
図10】
図10は、検針コンピュータ端末、検針コンピュータサーバ、中継サーバ、および、スマートメータセンターユニットの処理を説明するシーケンス図である。
【
図11】
図11は、検針コンピュータ端末、検針コンピュータサーバ、ガス導管事業者センターユニット、および、スマートメータの処理を説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0012】
図1は、本実施形態にかかる業務システム(無線通信システム)100の構成を示す概略図である。
図1に示すように、業務システム(無線通信システム)100は、ガス供給サービス(所定サービス)を提供する複数のガス導管事業者が管理(共有)するセンター装置110と、1のガス導管事業者が管理するガス導管事業者システム120と、基地局Bと、ネットワークNWとを含む。なお、センター装置110は、ガス供給サービス(所定サービス)を提供する1のガス導管事業者が管理することとしてもよい。ネットワークNWは、無線ネットワークまたは有線ネットワークである。ネットワークNWは、例えば、インターネット、携帯電話網、PHS(Personal Handy-phone System)網、LAN(Local Area Network)などによって構成される情報通信ネットワークである。
【0013】
センター装置110は、スマートメータセンターユニット112を備える。スマートメータセンターユニット112は、ガス導管事業者システム120に含まれる後述する各装置とネットワークNWを介して通信可能となっている。
【0014】
ガス導管事業者システム120は、複数のスマートメータ122と、複数の無線機(無線端末)124と、複数の中継器(中継部)126とを含む。なお、本実施形態では、スマートメータ122は、ガスを提供する需要者単位で設置される。スマートメータ122は、ガス導管事業者から需要者にガスを供給する際に、需要者におけるガスの使用量を自動的に検針(計量)するガスメータである。なお、スマートメータ122は、電力事業者から需要者に電力を供給する際に、需要者における電力の使用量を自動的に検針(計量)する電力メータであってもよい。
【0015】
また、無線機124は、スマートメータ122それぞれに対し1対1に対応付けられて設置される。無線機124は、他の無線機124と無線通信することができる。
【0016】
また、中継器126は、複数の無線機124のいずれかに対応付けられて設置され、その対応付けられた無線機124と有線通信することができる。なお、無線機124および中継器126は、スマートメータ122に内蔵されてもよい。なお、以下では、スマートメータ122の無線機124による通信について、単に、スマートメータ122による通信と言い換える場合がある。
【0017】
また、中継器126は、基地局Bを通じてスマートメータセンターユニット112と無線通信することができる。また、スマートメータ122は、1または複数の無線機124、中継器126、および、基地局Bを通じてスマートメータセンターユニット112と無線通信することができる。
【0018】
無線機124は、例えば、バッテリで駆動される。無線機124は、バッテリの消費電力を抑えるため、無線通信を比較的近距離で行う。そうすると、すべての無線機124が、中継器126に対応付けられた無線機124と直接に無線通信することができるとは限らない。そこで、無線機124は、複数の無線機124によってデータをマルチホップ通信する無線通信ネットワークを構成し、マルチホップ通信によりネットワーク内の他の無線機124と無線通信が可能となっている。これにより、無線機124は、無線通信が可能な他の無線機124を1または複数回ホップして、中継器126に対応付けられた無線機124と無線通信することができる。
【0019】
そして、中継器126に対応付けられた無線機124は、中継器126と有線通信し、中継器126は、基地局Bを通じてスマートメータセンターユニット112と無線通信する。こうして、それぞれの無線機124は、スマートメータセンターユニット112とマルチホップ形式の無線通信が可能となっている。なお、中継器126に対応付けられた無線機124と、中継器126との間の通信については、有線通信に限らず、無線通信としてもよい。また、上記したように、無線機124および中継器126は、スマートメータ122に内蔵されてもよい。あるいは、無線機124を中継器126に内蔵してもよい。
【0020】
また、本実施形態では、上記したような1の中継器126に対して、有線接続された無線機124(無線端末)が設置されたスマートメータ122、および、この有線接続された無線機124に対して無線接続されている複数の無線機124(無線端末)がそれぞれ設置されたスマートメータ122による検針グループGが設けられている。すなわち、特定の1の中継器126を介してスマートメータセンターユニット112との通信を行う複数のスマートメータ122が、1の検針グループGに設定されることとなる。
【0021】
また、
図1に示すように、ガス導管事業者システム120は、ガス導管事業者が管理するガス導管事業者サーバ130を含む。本実施例では、ガス導管事業者サーバ130として、各種情報の中継を行う中継サーバ132と、顧客情報の管理を行う顧客情報管理サーバ134と、後述する外部と通信可能な検針コンピュータ端末(情報端末)140から受信した各種データを管理する検針コンピュータサーバ136とを含む。
【0022】
また、
図1に示すように、ガス導管事業者システム120は、検針員Pによって各種操作が行われる検針コンピュータ端末140を含む。
【0023】
図2は、スマートメータセンターユニット112の構成を説明する概略図である。スマートメータセンターユニット112は、制御部112a、通信部112b、および、記憶部112cを含む。
【0024】
スマートメータセンターユニット112の制御部112aは、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路から構成され、スマートメータセンターユニット112の全体の制御を行う。
【0025】
スマートメータセンターユニット112の通信部112bは、ネットワークNWおよび中継器126を介して各スマートメータ122と無線通信が可能となっている。また、スマートメータセンターユニット112の通信部112bは、中継サーバ132とネットワークNWを介しての通信が可能となっている。また、スマートメータセンターユニット112の通信部112bは、ネットワークNW上で中継サーバ132を介して顧客情報管理サーバ134との通信が可能となっている。また、スマートメータセンターユニット112の通信部112bは、ネットワークNW上で中継サーバ132を介して検針コンピュータ端末140との通信が可能となっている。
【0026】
スマートメータセンターユニット112の記憶部112cは、ROM、RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、すべての検針グループGの各スマートメータ122の個別使用情報が記憶される。また、スマートメータセンターユニット112の記憶部112cには、各スマートメータ122に設置された無線機124に関するネットワーク情報(通信情報)が記憶されている。
【0027】
このネットワーク情報には、各スマートメータ122の設置場所を特定可能な設置場所番号、各無線機124のネットワーク番号、各無線機124に割り振られた無線機番号等の情報、通信を行うための暗号鍵の情報等が含まれている。なお、無線機124のネットワーク番号は、検針グループGごとに異なる番号が割り当てられている。換言すれば、同一の検針グループGに属する各スマートメータセンターユニット112の各無線機124には、共通のネットワーク番号が割り当てられている。
【0028】
図3は、スマートメータ122および無線機124の一例を示す概略図である。スマートメータ122は、制御部122a、計量部122b、表示部122c、および、記憶部122dを含む。
【0029】
制御部122aは、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路から構成され、スマートメータ122の全体の制御を行う。
【0030】
また、制御部122aは、計量部122bによる検針(計量)結果を示す検針(計量)データを記憶部122dに蓄積させる。
【0031】
計量部122bは、スマートメータ122における計量対象の検針(計量)を行う。計量可能な計量対象は、スマートメータ122がガスメータであればガス使用量である。なお、スマートメータ122が電力メータであれば、計量部122bの計量可能な計量対象は電力使用量である。
【0032】
本実施形態では、計量部122bは、所定時間当たり(例えば、2秒当たり)のガスの流量を所定時間毎(例えば、2秒毎)に計量する。そして、所定時間毎に計量した値を逐次積算して、1時間毎のガスの流量値を、1時間毎の検針(計量)結果を示す検針(計量)データとして記憶部122dに記憶する。また、計量部122bは、1時間毎のガスの流量値を逐次積算して1日毎の検針(計量)結果を示す検針(計量)データとして記憶部122dに記憶する。
【0033】
表示部122cは、例えば、液晶ディスプレイなどである。表示部122cには、記憶部122dに格納されている検針(計量)値(指針値)が表示される。
【0034】
記憶部122dは、ROM、RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、検針(計量)結果を示す検針(計量)データが記憶される。
【0035】
無線機124は、無線機通信部124aを含む。無線機通信部124aは、上述のように、他の無線機124、中継器126および基地局Bを通じてスマートメータセンターユニット112と無線通信を確立する。また、無線機124の無線機通信部124aは、1以上の他の無線機124を介するマルチホップ通信により、中継器126に対応付けられた無線機124の無線機通信部124aと無線通信することができる。
【0036】
また、無線機通信部124aは、検針コンピュータ端末140との直接の通信が可能となっている。また、無線機通信部124aは、1以上の他の無線機124を介するマルチホップ通信による検針コンピュータ端末140との通信が可能となっている。換言すれば、無線機124の無線機通信部124aは、中継器126を介さずに、検針コンピュータ端末140との通信を行うことが可能となっている。
【0037】
また、制御部122aは、1日に1回、スマートメータ122毎に予め設定されたタイミングになると、前日の検針(計量)値、および、前日の検針(計量)値以降の1時間毎のガスの流量値を含む個別使用情報を、所属する検針グループGの中継器126に向けて無線機124を介して発呼(送信)する。
【0038】
なお、検針(計量)値の基準時刻は、予め設定された時刻、例えば、毎日1:00とすることができる。また、個別使用情報として、個別使用情報を発呼する当日の基準時刻(例えば、1:00)における検針(計量)値を含めることとしてもよい。
【0039】
また、制御部122aは、検針(計量)データ(個別使用情報)の送受信に限らず、例えば、スマートメータ122を一意に特定する識別子、または、スマートメータ122の位置を示す位置データなど、各種のデータの送受信を無線機124を介して行ってもよい。
【0040】
すなわち、制御部122aは、検針(計量)データ(個別使用情報)の送信に際して、検針(計量)データ(個別使用情報)と併せて、スマートメータ122を一意に特定する識別子、または、スマートメータ122の位置を示す位置データなど、各種のデータを、無線機124を介して中継器126に対して送信してもよい。
【0041】
また、制御部122aは、検針(計量)データ(個別使用情報)の送信に際して、検針(計量)データ(個別使用情報)と併せて、スマートメータ122を一意に特定する識別子、または、スマートメータ122の位置を示す位置データなど、各種のデータを、中継器126を介さずに1または複数の無線機124を介して、検針コンピュータ端末140に対して送信してもよい。
【0042】
ただし、検針(計量)データ(個別使用情報)に、スマートメータ122を一意に特定する識別子、または、スマートメータ122の位置を示す位置データなど、各種のデータを含ませることとしてもよい。
【0043】
図4は、中継器126の構成を説明する概略図である。中継器126は、制御部126a、通信部126b、および、記憶部126cを含む。
【0044】
中継器126の制御部126aは、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路から構成され、中継器126の全体の制御を行う。
【0045】
中継器126の通信部126bは、基地局BおよびネットワークNWを通じてスマートメータセンターユニット112と無線通信する。
【0046】
中継器126の記憶部126cは、ROM、RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、所属する検針グループGの各スマートメータ122の個別使用情報が記憶される。
【0047】
また、中継器126の制御部126aは、1日に1回、中継器126毎に予め設定されたタイミングになると、所属する検針グループGの各スマートメータ122の個別使用情報を一括した一括ロードサーベイ電文(一括使用情報)を、スマートメータセンターユニット112へ基地局Bを通じて発呼する。
【0048】
すなわち、中継器126は、基地局BおよびネットワークNWを通じて複数のガス導管事業者で共同して利用されるスマートメータセンターユニット112と無線通信することができる。
【0049】
図5は、中継サーバ132の構成を説明する概略図である。中継サーバ132は、制御部132a、通信部132b、および、記憶部132cを含む。
【0050】
中継サーバ132の制御部132aは、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路から構成され、中継サーバ132の全体の制御を行う。
【0051】
中継サーバ132の通信部132bは、基地局BおよびネットワークNWを通じて、スマートメータセンターユニット112、顧客情報管理サーバ134、検針コンピュータ端末140との通信が可能となっている。
【0052】
中継サーバ132の記憶部132cは、ROM、RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、検針コンピュータ端末140の認証を行うための検針コンピュータ端末140毎、あるいは、検針員P毎にあらかじめ決められた認証情報が記憶される。
【0053】
また、中継サーバ132の制御部132aは、検針コンピュータ端末140と、スマートメータセンターユニット112との間の通信を中継するとともに、検針コンピュータ端末140の認証を行う。具体的に、中継サーバ132の制御部132aは、検針コンピュータ端末140において入力された認証情報と、記憶部132cに記憶された認証情報とを照合して認証を行う。
【0054】
また、中継サーバ132の制御部132aは、スマートメータセンターユニット112と顧客情報管理サーバ134と間の通信の中継を行う。なお、認証情報として、検針コンピュータ端末140の認証を行うための認証情報に加えて、スマートメータセンターユニット112の認証を行うための認証情報や、顧客情報管理サーバ134の認証を行うための認証情報を設けてもよい。
【0055】
図6は、顧客情報管理サーバ134の構成を説明する概略図である。顧客情報管理サーバ134は、制御部134a、通信部134b、および、記憶部134cを含む。
【0056】
顧客情報管理サーバ134の制御部134aは、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路から構成され、顧客情報管理サーバ134の全体の制御を行う。
【0057】
顧客情報管理サーバ134の通信部134bは、中継サーバ132および検針コンピュータサーバ136との通信が可能となっている。また、顧客情報管理サーバ134の通信部134bは、中継サーバ132を介してスマートメータセンターユニット112との通信が可能となっている。
【0058】
顧客情報管理サーバ134の記憶部134cは、ROM、RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、すべての検針グループGの各スマートメータ122の個別使用情報が記憶される。
【0059】
また、顧客情報管理サーバ134の制御部134aは、受信した検針(計量)データの記憶部134cへの記憶や、記憶部134cに記憶されている検針(計量)データの送信を行う。
【0060】
図7は、検針コンピュータサーバ136の構成を説明する概略図である。検針コンピュータサーバ136は、制御部136a、通信部136b、および、記憶部136cを含む。
【0061】
検針コンピュータサーバ136の制御部136aは、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路から構成され、検針コンピュータサーバ136の全体の制御を行う。
【0062】
検針コンピュータサーバ136の通信部136bは、顧客情報管理サーバ134および検針コンピュータ端末140との通信が可能となっている。
【0063】
検針コンピュータサーバ136の記憶部136cは、ROM、RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、すべての検針グループGの各スマートメータ122の個別使用情報が記憶される。
【0064】
また、検針コンピュータサーバ136の制御部136aは、受信した検針(計量)データの記憶部136cへの記憶や、記憶部136cに記憶されている検針(計量)データの送信を行う。
【0065】
図8は、検針コンピュータ端末140の構成を説明する概略図である。検針コンピュータ端末140は、制御部140a、通信部140b、および、記憶部140cを含む。
【0066】
検針コンピュータ端末140の制御部140aは、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路から構成され、検針コンピュータ端末140の全体の制御を行う。
【0067】
検針コンピュータ端末140の通信部140bは、無線機124の無線機通信部124aとの直接の通信、および、1以上の他の無線機124を介するマルチホップ通信による無線機124の無線機通信部124aとの通信が可能となっている。換言すれば、検針コンピュータ端末140の通信部140bは、中継器126を介さずに、無線機124の無線機通信部124aとの通信を行うことが可能となっている。
【0068】
また、検針コンピュータ端末140の通信部140bは、中継サーバ132を介してスマートメータセンターユニット112との通信が可能となっている。
【0069】
検針コンピュータ端末140の記憶部140cは、ROM、RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、中継サーバ132を介してスマートメータセンターユニット112から取得したネットワーク情報が記憶される。
【0070】
また、検針コンピュータ端末140の制御部140aは、記憶部140cに記憶されたネットワーク情報に基づいて、中継器126を介すことなく、無線機124の無線機通信部124aとの直接の通信、および、1以上の他の無線機124を介するマルチホップ通信による無線機124の無線機通信部124aとの通信を行うことで、スマートメータ122から検針(計量)データを取得し、取得した検針(計量)データを記憶部140cに記憶する。
【0071】
また、検針コンピュータ端末140の制御部140aは、不図示の印刷部を制御し、後述する検針票の印刷を行う。
【0072】
図9は、検針コンピュータサーバ136、顧客情報管理サーバ134、中継サーバ132、および、スマートメータセンターユニット112の処理を説明するシーケンス図である。
図9に示すように、各スマートメータ122の制御部122aは、予め設定された発呼タイミングとなると、対応する中継器126へ個別使用情報の送信を行う(C10)。個別使用情報には、ガスの供給先である供給地点を示す情報、1時間毎の流量値の24時間分および前日(前回)の検針(計量)値(流量値積算の開始値)の情報が含まれていてもよい。
【0073】
各中継器126の制御部126aは、各スマートメータ122から個別使用情報を受信すると(B10)、受信した個別使用情報を記憶部122dに記憶する(B11)。
【0074】
各中継器126の制御部126aは、予め設定された発呼タイミングとなると、スマートメータセンターユニット112へ一括使用情報の送信を行う(B12)。一括使用情報には、中継器126が記憶した各スマートメータ122の個別使用情報が含まれている。
【0075】
スマートメータセンターユニット112の制御部112aは、一括使用情報を受信すると(A10)、受信した一括使用情報に基づいて各スマートメータ122における検針(計量)値(個別使用情報)を抽出して記憶部112dに登録(記憶)する(A11)。
【0076】
上記したように、予め設定された発呼タイミングとなると、各中継器126と各スマートメータ122との間、スマートメータセンターユニット112と各中継器126との間で通信が行われる。
【0077】
しかしながら、各中継器126と各スマートメータ122との間、あるいは、スマートメータセンターユニット112と各中継器126との間の少なくともいずれかで通信障害が発生した場合等、適切な通信が行われなかった場合、個別使用情報や一括使用情報が適切に受信できずスマートメータセンターユニット112において、各スマートメータ122における検針(計量)値の登録(記憶)を行うことができない場合がある。
【0078】
このような場合、スマートメータセンターユニット112では、検針(計量)値の登録(記憶)を行うことができなかったスマートメータ122について、中継器126を介した検針(計量)に失敗したこと、すなわち、検針(計量)値の登録(記憶)に失敗したことを示す検針エラー情報が記憶される。検針エラー情報には、検針(計量)値の登録(記憶)を行うことができなかったスマートメータ122の設置場所番号が含まれている。
【0079】
なお、例えば、スマートメータ122の故障等が原因で、中継器126を介した検針(計量)に失敗した場合、スマートメータセンターユニット112は、当該スマートメータ122から個別使用情報の受信(取得)を行うことができなくなるため、結果として、当該スマートメータ122の個別使用情報の受信(取得)を行うことができなくなる。この場合、スマートメータセンターユニット112では、当該スマートメータ122について、検針(計量)値の登録(記憶)に失敗したことを示す検針エラー情報が記憶される。
【0080】
また、例えば、中継器126の故障等が原因で、当該中継器126を介した検針(計量)に失敗した場合、スマートメータセンターユニット112は、当該中継器126から一括使用情報の受信(取得)を行うことができなくなるため、結果として、当該中継器126の配下の各スマートメータ122の個別使用情報の受信(取得)も行うことができなくなる。この場合、スマートメータセンターユニット112では、当該中継器126の配下の各スマートメータ122について、検針(計量)値の登録(記憶)に失敗したことを示す検針エラー情報が記憶される。
【0081】
そして、スマートメータセンターユニット112において登録された各スマートメータ122における検針(計量)値またはエラーは、予め設定された指定日となると、ガス導管事業者の検針コンピュータサーバ136へ送信され、記憶される。
【0082】
そして、上記のように、通信障害が発生した場合等、適切な通信が行われず、検針エラー情報が記憶されたスマートメータ122については、予め設定された検針日において、検針コンピュータ端末140を用いてスマートメータ122の無線機124と通信を行い、検針(計量)値を直接取得する。
【0083】
上記したように、通常、スマートメータ122を用いた検針(計量)においては、まず、各スマートメータ122から中継器126に個別使用情報が送信される。その後、中継器126からスマートメータセンターユニット112へ、個別使用情報を一括した一括使用情報が送信される。そして、スマートメータセンターユニット112において、受信した一括使用情報に基づいて、各スマートメータの検針(計量)値が記憶されることによって、スマートメータ122を用いた通常の検針(計量)が行われる。すなわち、スマートメータセンターユニット112において、各スマートメータ122の検針(計量)値を取得する必要がある。
【0084】
一方で、通信障害が発生した場合や、各種機器の故障や不調により、中継器126を介した検針(計量)に失敗した場合、検針員Pの目視により検針(計量)値の確認を行うこともできる。しかしながら、実際には、検針員Pの目視により検針(計量)値の確認を行うことが難しい、あるいは、不可能な場所にスマートメータ122が設置されている場合や、検針員Pの目視により検針(計量)値の確認を行うタイミングが制限される場合等、種々の事情がある。そのため、通信障害が発生した場合や、各種機器の故障や不調により、中継器126を介した検針(計量)に失敗した場合であっても、検針員Pの目視による検針(計量)値の確認を行わずに、効率的に検針(計量)を行いたいという需要がある。
【0085】
そこで、本実施形態では、中継器126を介した検針(計量)に失敗した場合に、検針コンピュータ端末140を用いてスマートメータ122の無線機124と通信を行い、中継器126を介さずに検針(計量)値を直接取得する。
【0086】
しかし、検針コンピュータ端末140を用いてスマートメータ122の無線機124と通信を行い、検針(計量)値を直接取得する状況はイレギュラーな対応である。そのため、検針員Pが各訪問先に訪問する前に、検針コンピュータ端末140を用いた検針(計量)の対象となるスマートメータ122の無線機124への通信を行うための各種情報を取得する必要がある。
【0087】
図10は、検針コンピュータ端末140、検針コンピュータサーバ136、中継サーバ132、および、スマートメータセンターユニット112の処理を説明するシーケンス図である。
図10に示すように、検針員Pによって所定の操作(データダウンロード指示)がされると(G20)、検針コンピュータ端末140の制御部140aは、検針コンピュータサーバ136の記憶部136cに記憶された検針(計量)値、および、検針エラー情報の取得を行う(H20、D20)。そして、検針コンピュータ端末140の制御部140aは、取得した検針(計量)値、および、検針エラー情報を記憶部140cに記憶する。
【0088】
なお、検針コンピュータサーバ136の記憶部136cに記憶された全ての検針(計量)値、および、検針エラー情報を取得せずに、その当日が検針回分日に設定されている検針グループGに属するスマートメータ122についての検針(計量)値、および、検針エラー情報のみを取得することとしてもよい。なお、検針回分日とは、毎月の検針(計量)について、特定の地域を分割し、その分割した1地区を回分と呼び、回分毎に異なって設定される検針日を示している。
【0089】
このようにすることで、検針(計量)値、および、検針エラー情報のダウンロードにかかる時間が長期化してしまうおそれを低減することが可能となる。なお、検針(計量)値、および、検針エラー情報のダウンロードにかかる時間が長期化すると、例えば、検針コンピュータ端末140の制御部140aにおいて処理落ち等の原因となるおそれがある。
【0090】
また、検針員Pによって所定の操作(ネットワーク情報のダウンロード指示)がされると(G21)、検針コンピュータ端末140の制御部140aは、中継サーバ132を介してスマートメータセンターユニット112へ、ネットワーク情報のダウンロード依頼を送信する(H21、F20)。ネットワーク情報のダウンロード依頼には、上記ステップH20において取得し、記憶部140cに記憶した検針エラー情報が含まれている。
【0091】
スマートメータセンターユニット112の制御部112aは、ネットワーク情報のダウンロード指示を受領すると(A20)、整理番号を発行し、発行した整理番号を中継サーバ132を介して検針コンピュータ端末140へと送信する。そして、検針コンピュータ端末140の制御部140aは、受信した整理番号を記憶部140cに記憶する。
【0092】
スマートメータセンターユニット112の制御部112aは、受信したネットワーク情報のダウンロード依頼に含まれる検針エラー情報に基づいて、検針(計量)値の登録(記憶)を行うことができなかった各スマートメータ122のネットワーク情報のリストを作成する(A21)。スマートメータセンターユニット112の制御部112aは、作成したネットワーク情報のリストを、発行した整理番号と対応付けて、記憶部112cに記憶する。
【0093】
検針コンピュータ端末140の制御部140aは、スマートメータセンターユニット112から整理番号を受信してから所定時間が経過すると、中継サーバ132を介してスマートメータセンターユニット112へ、ネットワーク情報リスト取得依頼を送信する(H22、F21)。ネットワーク情報リスト取得依頼には、スマートメータセンターユニット112から受信した整理番号が含まれている。
【0094】
ただし、検針コンピュータ端末140からスマートメータセンターユニット112へ、ネットワーク情報リスト取得依頼を送信することで、ネットワーク情報のリストの取得の要求を改めて行わずともよい。具体的には、例えば、上記ステップA20において、ネットワーク情報のダウンロード指示を受領すると、スマートメータセンターユニット112の制御部112aが、整理番号を発行するとともに、受信したネットワーク情報のダウンロード依頼に含まれる検針エラー情報に基づいて、検針(計量)値の登録(記憶)を行うことができなかった各スマートメータ122のネットワーク情報のリストを作成し(A21)、作成したネットワーク情報のリストと、発行した整理番号とを併せて、中継サーバ132を介して検針コンピュータ端末140へ送信することとしてもよい。
【0095】
スマートメータセンターユニット112の制御部112aは、受信したネットワーク情報リスト取得依頼に含まれる整理番号に基づいて、記憶部112cに記憶した整理番号に対応するネットワーク情報のリストを、中継サーバ132を介して検針コンピュータ端末140へ送信する。
【0096】
検針コンピュータ端末140の制御部140aは、受信したネットワーク情報のリストを記憶部140cに記憶する。
【0097】
図11は、検針コンピュータ端末140、検針コンピュータサーバ136、スマートメータセンターユニット112、中継器126、および、スマートメータ122の処理を説明するシーケンス図である。
図11に示すように、検針員Pが、各顧客先、あるいは、各顧客先の近傍に訪問する(G30)と、検針コンピュータ端末140の記憶部140cに記憶された各スマートメータ122毎の検針(計量)値、または、検針エラー情報を確認する(G31、H30)。
【0098】
なお、顧客先の近傍とは、顧客宅に設置されているスマートメータ122の無線機124と検針コンピュータ端末140との直接の通信が可能な程度の範囲の距離、あるいは、顧客宅に設置されているスマートメータ122の無線機124と、1以上の他の無線機124を介するマルチホップ通信による検針コンピュータ端末140との通信が可能な程度の範囲の距離を示している。例えば、顧客宅に設置されているスマートメータ122の属する検針グループGのいずれかの無線機124と検針コンピュータ端末140との通信が可能な地点を上記顧客先の近傍としてもよい。
【0099】
そして、検針員Pは、各スマートメータ122について、検針エラーの登録の有無、すなわち、中継器126を介した検針(計量)の成功または失敗、すなわち、検針(計量)値の登録(記憶)の成功または失敗を確認する(G32)。
【0100】
そして、検針エラーの登録がされているスマートメータ122、すなわち、中継器126を介した検針(計量)に失敗し、検針(計量)値の登録(記憶)が失敗したスマートメータ122(G32のNO)について、検針員Pによって所定の操作(検針値確認指示)がされると(G33)、検針コンピュータ端末140の制御部140aは、当該スマートメータ122の無線機124への通信を行い、当該スマートメータ122の記憶部122dに記憶された検針(計量)値の取得を行う(C30)。
【0101】
このとき、検針コンピュータ端末140の制御部140aは、上記ステップH22において取得したネットワーク情報に基づいて、当該スマートメータ122の無線機124との通信を実行する。例えば、当該スマートメータ122の近傍に立ち寄れる場合には、検針コンピュータ端末140の制御部140aは、当該スマートメータ122の無線機124と直接通信を行い、検針(計量)値の取得を行う。一方、当該スマートメータ122の近傍に立ち寄れない場合においては、中継器126を介さずに、1以上の無線機124を介して、マルチホップ通信により当該スマートメータ122への通信を行い、検針(計量)値の取得を行う。
【0102】
すなわち、少なくとも当該スマートメータ122の属する検針グループGのいずれかの無線機124と検針コンピュータ端末140との通信が可能であれば、マルチホップ通信により、当該スマートメータ122への通信を行い、検針(計量)値の取得を行うことが可能となる。これにより、検針コンピュータ端末140とスマートメータ122との通信を行うために検針員Pが移動する距離を抑制することが可能となり、スマートメータ122を用いた業務システム(無線通信システム)100の効率化を図ることが可能となる。
【0103】
そして、検針員Pによって所定の操作(検針値登録指示)がされると(G34)、検針コンピュータ端末140の制御部140aは、取得した検針(計量)値を記憶部140cに登録(記憶)する(H32)。また、検針コンピュータ端末140の制御部140aは、取得した検針(計量)値を、検針コンピュータサーバ136へ送信する。
【0104】
検針コンピュータサーバ136の制御部136aは、取得した検針(計量)値を記憶部136cに登録(記憶)する(D30)。また、検針コンピュータサーバ136の制御部136aは、取得した検針(計量)値を、顧客情報管理サーバ134へ送信する。
【0105】
そして、顧客情報管理サーバ134の制御部134aは、取得した検針(計量)値を記憶部134cに登録(記憶)する(E30)。
【0106】
なお、スマートメータ122の無線機124の故障等で通信が行えなかった場合や、スマートメータ122が非設置の場合には、検針員Pの目視により検針(計量)値の確認を行う。そして、検針員Pによる検針コンピュータ端末140を操作により、確認した検針(計量)値の登録(記憶)が行われる。
【0107】
そして、検針員Pによって所定の操作(検針票印刷指示)がされると(G35)、検針コンピュータ端末140の制御部140aは、上記ステップH32において登録した検針(計量)値に基づいて、ガスの使用量や料金の計算を行う(H33)。なお、中継器126を介した検針(計量)に成功し、検針(計量)値の登録(記憶)が成功しているスマートメータ122(G32のYES)については、検針コンピュータ端末140の記憶部140cに記憶されている検針(計量)値に基づいてガスの使用量や料金の計算を行う。
【0108】
そして、検針コンピュータ端末140の制御部140aは、ステップH33による計算結果を参照して、不図示の印刷部により検針票を印刷する(H34)。そして、検針員Pは、印刷された検針票を顧客に配布する(A36)。なお、検針票には、例えば、ガスメータの設置場所番号情報、顧客番号情報、氏名情報、住所情報、契約種別情報、請求金額情報、請求日時情報、使用量情報、会社情報等を記載してもよい。
【0109】
また、中継器126を介した検針(計量)に成功し、検針(計量)値の登録(記憶)が成功しているスマートメータ122(G32のYES)については、印刷された検針票を郵送等を用いて顧客に配布することとしてもよい。なお、印刷された検針票を顧客に配布せずに、電子メール等を用いて、電子化した検針票を顧客に送付することとしてもよい。
【0110】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0111】
また、コンピュータを、上記スマートメータセンターユニット112、スマートメータ122、中継器126、中継サーバ132、顧客情報管理サーバ134、検針コンピュータサーバ136、検針コンピュータ端末140として機能させるプログラムや、当該プログラムを記録した、コンピュータで読み取り可能なフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD、DVD、BD等の記憶媒体も提供される。ここで、プログラムは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理手段をいう。
【符号の説明】
【0112】
100 業務システム(無線通信システム)
112 スマートメータセンターユニット
122 スマートメータ
124 無線機(無線端末)
126 中継器(中継部)
140 検針コンピュータ端末(情報端末)
【手続補正書】
【提出日】2022-06-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定サービスの使用量を計量可能であり、計量した前記使用量に係る個別使用情報を送信可能な無線端末を備える複数のスマートメータと、
複数の前記スマートメータの前記無線端末から送信された前記個別使用情報をそれぞれ取得し、取得したそれぞれの前記個別使用情報を一括した一括使用情報を送信可能な複数の中継部と、
複数の前記中継部から送信された前記一括使用情報を取得するスマートメータセンターユニットと、
外部と通信可能な情報端末と、
を備え、
前記スマートメータと前記中継部とを含む検針グループが設定されており、
前記検針グループ毎に、所定期間毎の検針日が予め設定されており、
前記情報端末は、
前記スマートメータセンターユニットが前記中継部を介した通信において前記一括使用情報または前記個別使用情報の取得に失敗した、当日が前記検針日に設定されている前記検針グループに属する前記スマートメータの前記無線端末との通信に係る通信情報を、前記中継部を介さずに、前記中継部と異なる所定の基地局を介して前記スマートメータセンターユニットとの通信を行って予め取得し、
取得した前記通信情報に基づいて、前記中継部を介さずに前記スマートメータの前記無線端末と通信を行い、前記個別使用情報を取得する業務システム。
【請求項2】
所定サービスの使用量を計量可能であり、計量した前記使用量に係る個別使用情報を送信可能な無線端末を備える複数のスマートメータと、
複数の前記スマートメータの前記無線端末から送信された前記個別使用情報をそれぞれ取得し、取得したそれぞれの前記個別使用情報を一括した一括使用情報を送信可能な複数の中継部と、
複数の前記中継部から送信された前記一括使用情報を取得するスマートメータセンターユニットと、
外部と通信可能な情報端末と、
を備え、
前記スマートメータと前記中継部とを含む検針グループが設定されており、
前記検針グループ毎に、所定期間毎の検針日が予め設定されており、
前記情報端末は、
前記スマートメータセンターユニットが前記中継部を介した通信において前記一括使用情報または前記個別使用情報の取得に失敗した、当日が前記検針日に設定されている前記検針グループに属する前記スマートメータの前記無線端末との通信に係る通信情報を、前記中継部を介さずに、前記中継部と異なる所定の基地局を介して前記スマートメータセンターユニットとの通信を行って予め取得し、
取得した前記通信情報に基づいて、前記中継部を介さずに前記スマートメータの前記無線端末と通信を行い、前記個別使用情報を取得する無線通信システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記課題を解決するために、業務システムは、所定サービスの使用量を計量可能であり、計量した前記使用量に係る個別使用情報を送信可能な無線端末を備える複数のスマートメータと、複数の前記スマートメータの前記無線端末から送信された前記個別使用情報をそれぞれ取得し、取得したそれぞれの前記個別使用情報を一括した一括使用情報を送信可能な複数の中継部と、複数の前記中継部から送信された前記一括使用情報を取得するスマートメータセンターユニットと、外部と通信可能な情報端末と、を備え、前記スマートメータと前記中継部とを含む検針グループが設定されており、前記検針グループ毎に、所定期間毎の検針日が予め設定されており、前記情報端末は、前記スマートメータセンターユニットが前記中継部を介した通信において前記一括使用情報または前記個別使用情報の取得に失敗した、当日が前記検針日に設定されている前記検針グループに属する前記スマートメータの前記無線端末との通信に係る通信情報を、前記中継部を介さずに、前記中継部と異なる所定の基地局を介して前記スマートメータセンターユニットとの通信を行って予め取得し、取得した前記通信情報に基づいて、前記中継部を介さずに前記スマートメータの前記無線端末と通信を行い、前記個別使用情報を取得する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また、上記課題を解決するために、無線通信システムは、所定サービスの使用量を計量可能であり、計量した前記使用量に係る個別使用情報を送信可能な無線端末を備える複数のスマートメータと、複数の前記スマートメータの前記無線端末から送信された前記個別使用情報をそれぞれ取得し、取得したそれぞれの前記個別使用情報を一括した一括使用情報を送信可能な複数の中継部と、複数の前記中継部から送信された前記一括使用情報を取得するスマートメータセンターユニットと、外部と通信可能な情報端末と、を備え、前記スマートメータと前記中継部とを含む検針グループが設定されており、前記検針グループ毎に、所定期間毎の検針日が予め設定されており、前記情報端末は、前記スマートメータセンターユニットが前記中継部を介した通信において前記一括使用情報または前記個別使用情報の取得に失敗した、当日が前記検針日に設定されている前記検針グループに属する前記スマートメータの前記無線端末との通信に係る通信情報を、前記中継部を介さずに、前記中継部と異なる所定の基地局を介して前記スマートメータセンターユニットとの通信を行って予め取得し、取得した前記通信情報に基づいて、前記中継部を介さずに前記スマートメータの前記無線端末と通信を行い、前記個別使用情報を取得する。