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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023144495
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】水中油型乳化油脂組成物
(51)【国際特許分類】
   A23L 13/60 20160101AFI20231003BHJP
   A23D 7/005 20060101ALI20231003BHJP
   A23L 35/00 20160101ALI20231003BHJP
   A23L 29/256 20160101ALI20231003BHJP
   A23L 29/269 20160101ALI20231003BHJP
   A23J 3/00 20060101ALI20231003BHJP
   A23L 13/40 20230101ALI20231003BHJP
【FI】
A23L13/60 Z
A23D7/005
A23L35/00
A23L29/256
A23L29/269
A23J3/00 502
A23L13/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022051492
(22)【出願日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000004341
【氏名又は名称】日油株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002826
【氏名又は名称】弁理士法人雄渾
(72)【発明者】
【氏名】大橋 悠文
【テーマコード(参考)】
4B026
4B036
4B041
4B042
【Fターム(参考)】
4B026DC01
4B026DG02
4B026DG13
4B026DK10
4B026DL01
4B026DL02
4B026DL03
4B026DP01
4B026DP03
4B026DP04
4B026DP06
4B026DX04
4B036LF13
4B036LH04
4B036LH11
4B036LH13
4B036LH22
4B036LH26
4B036LH29
4B036LH38
4B036LH41
4B036LH50
4B036LP01
4B036LP14
4B036LP17
4B041LC01
4B041LH10
4B041LH16
4B041LK03
4B041LK18
4B041LP01
4B041LP04
4B041LP18
4B042AC03
4B042AD20
4B042AG02
4B042AG03
4B042AH01
4B042AH09
4B042AK01
4B042AK09
4B042AK11
4B042AK12
4B042AK20
4B042AP04
4B042AP18
4B042AP21
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、良好な塩味を有するミンチ肉加工食品、または植物原料含有代替肉加工食品を提供することであり、また、このようなミンチ肉加工食品、または植物原料含有代替肉加工食品を得るための水中油型乳化油脂組成物を提供することである。
【解決手段】上記課題を解決するために、以下の成分(A)~(C)を含む、ミンチ肉加工食品、または植物原料含有代替肉加工食品用の水中油型乳化油脂組成物を提供する。
(A)10℃における固体脂含量(SFC)が10%以上である食用油脂
(B)寒天、脱アシル型ジェランガムより選ばれる1種類以上のゲル化剤
(C)食塩
本発明によれば、良好な塩味を有するミンチ肉加工食品、または植物原料含有代替肉加工食品を提供することができる。また、このようなミンチ肉加工食品、または植物原料含有代替肉加工食品を得るための水中油型乳化油脂組成物を提供することができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の成分(A)~(C)を含む、ミンチ肉加工食品用または植物原料含有代替肉加工食品用のゲル状水中油型乳化油脂組成物。
(A)10℃における固体脂含量(SFC)が10%以上である食用油脂
(B)寒天、脱アシル型ジェランガムより選ばれる1種類以上のゲル化剤
(C)食塩
【請求項2】
請求項1記載のゲル状水中油型乳化油脂組成物を含む、ミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品。
【請求項3】
請求項1記載のゲル状水中油型乳化油脂組成物を含む、冷凍ミンチ肉加工食品または冷凍植物原料含有代替肉加工食品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミンチ肉加工食品用または植物原料含有代替肉加工食品用のゲル状水中油型乳化油脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ハンバーグや肉団子等のミンチ肉加工品においては、通常、挽肉の結着性を向上させる目的で食塩が添加される。添加した食塩は挽肉とミキシングされることで肉同士の結着性を向上させるために使用される。また肉同士の結着に用いられなかった食塩はミンチ肉加工食品中に練りこまれた状態になる。それらのような食塩はミンチ肉加工食品摂食時にイオンとして乖離しにくくなり、舌の味蕾において塩味として感じにくい。このためミンチ肉加工食品に塩味を付与するためには、塩味として感じられる以上に多量の食塩を添加する必要がある。
近年、消費者の健康意識の高まりや、畜産の環境への負荷の問題、世界人口の増加や新興国の所得増加による食肉需要の増加などを背景として、畜肉を使用せずに、大豆蛋白や小麦蛋白、えんどう豆蛋白など、植物由来の蛋白を原料としたハンバーグ等の食品(以下、植物原料含有代替肉加工食品)の需要が高まっている。このような植物原料含有代替肉加工食品を製造する際においても、ミキシング時に蛋白や、つなぎとして使用するペースト素材などに食塩が均一に分散してしまうため、ミンチ肉加工品と同様に塩味を感じにくくなってしまう。またさらに植物由来の蛋白特有の風味を打ち消すためにも食塩が寄与する。このためミンチ肉加工食品と同様に植物原料含有代替肉加工食品に塩味を付与するためには、塩味として感じられる以上に多量の食塩を添加する必要がある。
【0003】
さらに、上記のミンチ肉加工品や植物原料含有代替肉加工食品において、調理後にすぐに喫食する場合と比べて、調理後に時間が経ってから喫食する場合は、調理直後は生地に混ざりきらずに局所的に存在していた一部の食塩が保管中に食品全体へ拡散し、肉や植物蛋白に染み込んでしまうため、一層塩味を感じにくくなってしまう。
【0004】
その反面、食塩の摂り過ぎは高血圧などの生活習慣病の原因と考えられており、近年、健康上の観点から食塩を含む調味料の摂取を低減することが求められている。しかし食品中の食塩の添加量を減らすと、味が薄くなりおいしさが損なわれてしまう。また、食塩の代替品として塩化カリウム等が使用される場合があるが、塩味が弱いことや苦みがあることにより、おいしさが損なわれることが課題である。
以上により、ミンチ肉加工品や植物原料含有代替肉加工食品において、食品中の食塩の添加量を増やすことなく、塩味を増強することが求められている。特許文献1には、ゼラチンやコラーゲンペプチドを用いたゲルの中に調味料を含有することで、食品の塩味や甘味を増強する方法が記載されている。しかしながら、この方法では、加熱をせずに分散させる調理では効果を発揮するが、加熱を伴う調理ではゲルが溶けてしまうため、調味液が食品に染み込んだり、流出したりして効果が得られない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-073214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、良好な塩味を有するミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品を得ることができるゲル状水中油型乳化油脂組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、所定の原料を配合したゲル状水中油型乳化油脂組成物を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は以下の[1]~[3]である。
[1]
以下の成分(A)~(C)を含む、ミンチ肉加工食品用または植物原料含有代替肉加工食品用のゲル状水中油型乳化油脂組成物。
(A)10℃における固体脂含量(SFC)が10%以上である食用油脂
(B)寒天、脱アシル型ジェランガムより選ばれる1種類以上のゲル化剤
(C)食塩
[2]
[1]記載のゲル状水中油型乳化油脂組成物を含む、ミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品。
[3]
[1]記載のゲル状水中油型乳化油脂組成物を含む、冷凍ミンチ肉加工食品または冷凍植物原料含有代替肉加工食品。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、良好な塩味を有するミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品を得ることができるゲル状水中油型乳化油脂組成物を提供することができる。
本発明では、(A)10℃における固体脂含量(SFC)が10%以上である食用油脂と(C)食塩を含んだ水中油型乳化油脂組成物を(B)寒天、脱アシル型ジェランガムより選ばれる1種類以上のゲル化剤でゲル化して耐熱性を有するゲルとし、このゲル状水中油型乳化油脂組成物をミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品に含有することで、塩味向上効果を得ることができる。本発明によれば、(C)食塩を含むゲル状水中油型乳化油脂組成物をミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品に混合した際、(C)食塩が、細かな粒状ゲル中に局在化し、肉やつなぎ素材などへの食塩の染み込みを防止する。また本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物は耐熱性を有するため、ミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品の加熱調理時も(C)食塩の局在化が維持される。これによって、食塩を直接ミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品に添加した場合と比較して、(C)食塩を含むゲル状乳化油脂組成物が局在化されていることで、より濃く塩味を感じることができる。
また、本発明の水中油型乳化油脂組成物では食塩に加えて、食用油脂が同時に局在化されているため、塩味と油脂のコク味が同時に感じられる。さらには、(A)10℃における固体脂含量(SFC)が10%以上である食用油脂を使用することにより、食塩を含むゲルが軟化して細かな粒状に分散させることができる。細かな粒状のゲルとすることにより、ミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品の生地にしっかりと保持されるため、焼成時のゲルの脱落を抑制することができる。
【0009】
また、本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物は冷凍ミンチ肉加工食品または冷凍植物原料含有代替肉加工食品に使用した場合、より一層効果が得られる。すなわち、ミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品を一次加熱後に冷凍し、再度加熱して喫食する際にゲル状水中油型乳化油脂組成物のゲル及び乳化が破壊され、食塩、水分および油分が放出される。そのため、冷凍工程を含むミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品では、喫食時に、局所的に調味料、水分および油脂を含んだ肉汁が放出され、塩味向上効果がより顕著である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明について詳細に説明する。
<ゲル状水中油型乳化油脂組成物>
[(A)食用油脂]
本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物には食用油脂が用いられる。本発明に使用する食用油脂は、例えばパーム油、ナタネ油(菜種油)、大豆油、綿実油、コーン油、ヤシ油、パーム核油、等の天然の植物油脂;牛脂、豚脂、魚油、乳脂、等の天然の動物油脂;またはこれら単独あるいは組み合わせの硬化油、極度硬化油、分別油、エステル交換油が挙げられる。これらの油脂は目的に応じて適宜選択され、1種類または2種類以上を任意に組み合わせても良い。
【0011】
本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物における(A)食用油脂は、10℃における固体脂含量(SFC)が10%以上である。好ましくは10℃における固体脂含量(SFC)が15%以上であり、より好ましくは20%以上である。(A)食用油脂の10℃における固体脂含量(SFC)が10%以上であることで、(B)寒天、脱アシル型ジェランガムより選ばれる1種類以上のゲル化剤によってゲル化された本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物をミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品に使用した際にゲルが細かな粒子状で分散しやすくなる。
【0012】
一般的に、寒天や脱アシル型ジェランガムなどのゲル化剤を用いたゲルは、水相に溶解したゲル化剤の高分子が冷却等により三次元のネットワーク構造を作り、その内部に水を包含することでゲル化する。この際、ゲル内部に油滴が存在すると、ゲル化剤のネットワーク構造に作用し、ゲルが柔らかくなる。また、ゲル内で油脂が結晶化すると、ゲル化剤のネットワーク構造にさらに影響を与え、一層ゲルが柔らかくなる。一方で、油脂はゲルの耐熱性に与える影響は少ない。一般的にミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品は10℃以下で各原料を混合するが、上記の理由からこの際に固体脂が存在することでゲルが崩れやすくなり、ゲルが細かな粒子状で分散しやすくなる。
【0013】
本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物における(A)食用油脂の10℃における固体脂含量(SFC)は、喫食時の口溶けが良好であるという点から90%以下が好ましく、85%以下であることがより好ましい。
【0014】
本発明において固体脂含量(SFC)とは、油脂中の個体脂の量を測定したものであり、基準油脂分析試験法「2.2.9-2013 固体氏含量(NMR法)」に準じて測定した。測定装置は、「SFC-2000R」(アステック株式会社製)を用いた。
【0015】
本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物中の「(A)10℃における固体脂含量(SFC)が10%以上である食用油脂」の含有量は、例えば、5~80質量%である。細かな粒子状のゲルを形成するという観点から、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは30質量%以上であり、さらに好ましくは40質量%以上である。ゲルの食塩の保持力を向上するという観点から、好ましくは70質量%以下であり、より好ましくは60質量%以下である。
【0016】
[(B)寒天]
寒天は、テングサ属やオゴノリ属などの紅藻海藻を主原料とし抽出された、アガロースとアガロペクチンを含有する多糖類である。本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物における寒天は、通常市販されているものを用いることができる。本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物における寒天は、耐熱性が得られる点、および本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物をミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品に使用した際にゲルが細かな粒子状で分散しやすくなる点から、例えば、後述の日寒水式測定法により測定したゼリー強度が1200g/cm~2500g/cmであり、好ましくは1300g/cm~2200g/cmより好ましくは1500g/cm~2000g/cmである。このような寒天としては、例えば超高強度寒天カリコリカン(ゼリー強度:1800g/cm、伊那食品工業(株))等が挙げられる。
【0017】
本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物における寒天の含有量は、耐熱性と分散性が得られる点から、例えば0.1~2.0質量%であり、好ましくは0.15~1.0質量%、より好ましくは0.2~0.8質量%である。
【0018】
本発明における寒天のゼリー強度は、日寒水式測定法により、寒天1.5%水溶液を20℃で15時間放置し、凝固させたゲルの硬さを測定し、寒天ゲルの表面1cmあたり20秒間耐える最大重量(g)である。
【0019】
本発明において、寒天は、ゲル状水中油型乳化油脂組成物に耐熱性を付与する目的および本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物をミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品に使用した際にゲルを細かな粒子状で分散させることを目的として使用される。
寒天によりゲル化された水中油型乳化油脂組成物は、ミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品の製造時に原料中に均一に乳化されず、粒子状態で局在化し、加熱時も局在化が維持されることにより、喫食時の塩味向上効果が得られる。
【0020】
[(B)脱アシル型ジェランガム]
ジェランガムは、Sphingomonas elodeaが産生する多糖類であり、グルコース、グルクロン酸、グルコース、ラムノースの4つの糖分子を構成単位とする直鎖状の高分子である。ジェランガムには、脱アシル型ジェランガムとネイティブ型ジェランガムとがあり、ネイティブ型ジェランガムは構成するグルコースにアセチル基とグリセリル基が存在しており、これらアシル基(アセチル基とグリセリル基)を除去したものが脱アシル型ジェランガムである。両者のジェランガムは、アシル基の有無により全く異なる物性を有しており,脱アシル型ジェランガムは、それを用いて製造したゲルが耐熱性を有するという特徴がある。
【0021】
本発明で使用できる脱アシル型ジェランガムは通常市販されているものを用いることができる。脱アシル型ジェランガムの含有量は、耐熱性が得られる点、および本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物をミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品に使用した際にゲルが細かな粒子状で分散しやすくなる点から、例えば0.2~2.0質量%であり、好ましくは0.25~1.5質量%、より好ましくは0.3~1.0質量%である。脱アシル型ジェランガムとしては、例えばケルコゲル(三栄源エフ・エフ・アイ(株))、ゲルアップK-S(三栄源エフ・エフ・アイ(株))等が挙げられる。
【0022】
本発明において、脱アシル型ジェランガムを使用する場合、脱アシル型ジェランガムをゲル化させるために、本願発明の効果を損なわない範囲において、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、またはカリウム塩等のアルカリ金属塩などの塩類を用いることができる。好ましくは、カルシウム塩等の2価のカチオンである。例えば、乳酸カルシウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム等が挙げられる。脱アシル型ジェランガムは、例えば本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物の水相部に添加して、攪拌しながら85℃以上に昇温した後、2価のカチオンを加えて反応させる。その後、油脂を加えて乳化した後、温度を10℃以下に下げてゲル化させるが、脱アシル型ジェランガムは2価のカチオンと反応した場合、品温が約40℃を下回るとゲル化が開始されるため、40℃以上で撹拌及び乳化することにより、ゲルを充分に形成することができ、耐熱性を向上することができる。
【0023】
ゲル状水中油型乳化油脂組成物における塩類の添加量は、特に制限されないが、例えば、0.01~5質量%であり、好ましくは0.05~1質量%である。また、脱アシル型ジェランガムの含有量に対する塩類の含有量の比(塩類/脱アシル型ジェランガム)は、好ましくは0.1~2.0であり、より好ましくは0.2~1.0である。脱アシル型ジェランガムと塩類との含有量の比を調整することにより、良好な硬さ及び耐熱性を得つつ、加熱後又は冷凍解凍後にゲル及び乳化が破壊されるという作用をより一層発揮することができる。また、ゲル状水中油型乳化油脂組成物の製造時の粘度を向上し、乳化状態の保存安定性を高めることにより、本願発明の効果を維持することができる。
【0024】
本発明において、脱アシル型ジェランガムは、ゲル状水中油型乳化油脂組成物に耐熱性を付与する目的および本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物をミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品に使用した際にゲルを細かな粒子状で分散させることを目的として使用される。脱アシル型ジェランガムのみでも本発明の効果は得られるが、寒天と併用することにより、加熱時に溶解しない耐熱性がさらに向上する。
【0025】
また、(B)寒天、脱アシル型ジェランガムより選ばれる1種類以上を使用した本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物は、加熱時に徐々にゲルと乳化とが不安定になり、加熱後、冷凍し再度加熱することによりゲルと乳化とが破壊される。このため、ミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品に使用した場合、喫食時に本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物から食塩、水分および油分が放出されることで、塩味を向上させることができ、特に冷凍工程を含むミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品において効果が顕著である。
【0026】
[(C)食塩]
本発明に使用する食塩として、塩化ナトリウムそのもの、あるいは塩化ナトリウムを含有する調味塩、海塩、岩塩、醤油、ソース、コンソメ、麺つゆ等の水溶性の食塩含有調味料を用いることができる。固形、粉末、顆粒、液体などいずれの状態でもよく、ゲル状水中油型乳化油脂組成物中の水相部に溶解させて用いることができる。
【0027】
本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物における食塩の含有量は、塩味の向上効果が得られやすく、ゲル状水中油型乳化油脂組成物の製造時の乳化を安定させるという点から、食塩相当量として例えば1.0~15.0質量%であり、好ましくは1.5~10.0質量%、より好ましくは2.0~8.0質量%である。
【0028】
[乳化剤]
本発明にはゲル状水中油型乳化油脂組成物の乳化安定性の制御のために乳化剤を使用することができる。本発明に使用する乳化剤は、水中油型乳化に適するものであれば特に制限されないが、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、カゼインナトリウム、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム等が挙げられ、好ましくはグリセリン脂肪酸エステルである。ゲル状水中油型乳化油脂組成物中の乳化剤の含有量は、例えば、0.01~10質量%であり、好ましくは0.1~5質量%である。
【0029】
[その他成分]
本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物には、上記成分のほかに食塩を含まない調味料、保存料、日持ち向上剤、pH調整剤、色素、酸化防止剤など、本発明の効果を損なわない範囲において含むことができる。
【0030】
[ゲル状水中油型乳化油脂組成物の製造]
本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物は、一般的な水中油型乳化油脂組成物を製造する要領で行うことができる。すなわち水相部の調製、油相部の調製、乳化、殺菌または滅菌、均質化、冷却といった製造工程である。殺菌方法は、バッチ殺菌またはUHT等による殺菌等が挙げられる。均質化する機械はホモジナイザー、ホモミキサー、コロイドミル、カッターミキサー等が挙げられる。均質化後、冷却工程によりゲル化させることで本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物を得ることができる。具体的には、水相部として、水に(B)寒天、脱アシル型ジェランガムより選ばれる1種類以上のゲル化剤、乳化剤を加え、原料が均一になるようにプロペラ攪拌機で混合しながら85℃まで昇温し、(C)食塩を加える。次に70℃に調温した(A)食用油脂を加え、70℃で攪拌を続けた後、70℃でホモジナイザーによって均質化圧10MPaで処理する。得られた乳化物を円筒状のプラスチックカップに充填し蓋をして10℃で一晩冷却することで、本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物が得られる。
【0031】
<ミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品>
ミンチ肉加工食品は、畜肉原料を使用する食肉加工食品であり、例えば、ハンバーグ、ミートボール、餃子、小籠包、肉まん、シューマイ、メンチカツ、ロールキャベツ、魚肉つみれ等が挙げられる。また、植物原料含有代替肉加工食品は、ミンチ肉加工食品において、畜肉原料の一部又は全部を植物原料に置き換えた植物原料含有代替肉を使用する加工食品である。
【0032】
本発明のミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品における畜肉原料及び植物原料含有代替肉の含有量は、特に制限されないが、例えば、50質量%以上であり、好ましくは60質量%以上である。
【0033】
植物原料含有代替肉加工食品において、畜肉原料と植物原料の合計量に対する植物原料の配合率は、特に制限されないが、例えば、50質量%以上であり、好ましくは70質量%以上であり、より好まくは100質量%(植物原料のみ)である。
【0034】
[畜肉原料]
本発明のミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品には、畜肉原料を使用することができる。畜肉原料としては、一般的な牛肉、豚肉、鶏肉、魚肉等が挙げられ、これらを一種類又は二種類以上併用しても良い。上記畜肉原料は、チョッパーなどを用いてミンチ状にして使用することが好ましい。
【0035】
[植物原料]
本発明の植物原料含有代替肉加工食品に含まれる植物原料は、粉末状、粒状、繊維状などの植物原料であり、水や油脂等と混合又は膨潤させて用いることにより、肉様の食感を形成するものである。植物原料としては、例えば、大豆、小麦、えんどう豆、コーン等の由来の原料が用いられる。
【0036】
本発明のミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品は、上記本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物を含有することを特徴とする。ミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品に対するゲル状水中油型乳化油脂組成物の含有量は、塩味向上効果が高く得られるという点から、例えば0.01~40質量%であり、好ましくは1~30質量%であり、より好ましくは5~20質量%である。
【0037】
本発明の冷凍ミンチ肉加工食品または冷凍植物原料含有代替肉加工食品は、上記ミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品を冷凍する冷凍工程を経ることにより得ることができる。具体的には、ミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品を一次加熱し、その後、冷凍工程を経て得られたものである。
【0038】
[ミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品の製造方法]
本発明のミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品は、一般的なミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品を製造する要領で行うことができる。すなわちミンチ肉に食塩を加えて手やミキサー等で混合した後、ミンチ肉または植物原料含有代替肉やパン粉、玉ねぎソテー、調味料、香辛料等を加えて混合し、さらに本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物を練り込んで生地を作成する。ミンチ肉または植物原料含有代替肉に本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物を練りこむ際には、ゲル状水中油型乳化油脂組成物を予めチョッパーで挽く、または刻むなどしてからミンチ肉または植物原料含有代替肉に練り込むか、あるいは練りこむ際に攪拌する等によって、ミンチ肉または植物原料含有代替肉中にゲル状水中油型乳化油脂組成物を粒子状に細かく分散させることが望ましい。作成した生地は成形してそのままあるいはバッター液やパン粉、皮等で包んでから、オーブン、蒸し器、フライヤー、鍋等を用い例えば70℃~250℃で加熱することで、本発明のミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品を得ることができる。
【0039】
本発明のミンチ肉加工食品または植物原料含有代替肉加工食品は、一次加熱後、そのまま喫食するか、あるいは、弁当容器などに入れ室温保管後に喫食することができる。または一次加熱後に冷凍し、喫食時に電子レンジ加熱や湯煎、オーブン焼成等で再度加熱を行い(二次加熱)、二次加熱直後、あるいは、弁当容器などに入れ室温保管後、喫食することができる。
【実施例0040】
次に実施例をあげて本発明を具体的に説明する。
[ゲル状水中油型乳化油脂組成物の製造]
(実施例1)
表1の配合組成(質量%)で以下の方法によりゲル状水中油型乳化油脂組成物を製造した。すなわち、水相部として、水456gに(B)寒天(超高強度寒天カリコリカン 伊那食品工業(株)製)4g、乳化剤(サンソフトA-181E 太陽化学(株)製)10gを加え、原料が均一になるようにプロペラ攪拌機で混合しながら85℃まで昇温し、(C)食塩(特級精製塩 日本食塩製造(株)製)30gを加えた。次に70℃に調温した(A)パーム油(パーム油 日油(株)製)500gを加え、70℃で攪拌を続けた後、70℃でホモジナイザーによって均質化圧10MPaで処理した。得られた乳化物500gを円筒状のプラスチックカップに充填し、蓋をして10℃で一晩冷却することで、本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物を得た。
【0041】
(実施例2~12、比較例1~6)
実施例2~12および比較例1~6は表1および表2に示した配合で、実施例1に準じてゲル状水中油型乳化油脂組成物を製造した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
表中に略記した原料の詳細は以下の通りである。
「パーム油」:「パーム油」(日油(株)製)
「菜種油」:「菜種油」(日油(株)製)
「牛脂」:「牛脂」(日油(株)製)
「寒天」:「超高強度寒天カリコリカン」(伊那食品工業(株))
「脱アシル型ジェランガム」:「ケルコゲル」(三栄源エフ・エフ・アイ(株))
「特級精製塩」:(日本食塩製造(株)製)
「モノステアリン酸ペンタグリセリン」:「サンソフトA-181E」(太陽化学製)
「乳酸カルシウム」:「乳酸カルシウム」(白石カルシウム(株))
「グルコマンナン」:「レオックスRS」(清水化学(株))
「ゼラチン」:「牛皮ゼラチン DG-2030」(旭陽化学工業(株))
【0045】
[冷凍ミンチ肉加工食品(ハンバーグ)の製造]
(製造例1)
表3に示した配合にて、以下の方法により冷凍ハンバーグを製造した。
[1]牛挽肉42g、豚挽肉18g、食塩0.6gを卓上縦型ミキサー(ホバートミキサーN50:ホバート社製)のミキサーボウルに計量し、285rpmで2分間混合した。
[2]たまねぎソテー、パン粉、全卵を加え、139rpmで2分間混合した。
[3]ゲル状水中油型乳化油脂組成物10gを塊のまま加えて139rpmで1分間混合した。混合することで、ゲル状水中油型乳化油脂組成物を生地中に粒子状態で分散させ、ハンバーグの生地を製造した。
[4]ハンバーグの生地を80gの円形に成型し、230℃のオーブンにて8分間加熱(一次加熱)した。
[5]急速冷凍機を用いて凍結し、-20℃で7日間冷凍保管した。冷凍されたハンバーグを500Wの電子レンジで2分間加熱(二次加熱)して、評価に用いた。
また、製造例2~18も表3の配合に従い同様に製造した。なお実施例8、実施例9、比較例6はゲル状水中油型乳化油脂組成物中の食塩量が製造例1に用いた実施例1と異なるため、ハンバーグ製造時に配合するゲル状水中乳化油脂組成物と添加する食塩量を表3に示すように調整して、ハンバーグ中に含まれる食塩量が標準配合、すべての製造例で同一になるように製造した。特に比較例6においては、ゲル状水中油型乳化油脂組成物中に食塩を含まないため、ハンバーグ中の食塩はハンバーグ製造時に食塩として直接添加したものである。
評価項目は、「焼成歩留」、「塩味(官能評価)」とし、評価結果は、表1~表2に示した。
【0046】
【表3】
【0047】
<二次加熱後の焼成歩留の評価>
二次加熱したハンバーグの重量を測定し、焼成前の生地重量で除して、焼成歩留を計算した。歩留が高い方が、添加したゲル状水中油型乳化油脂組成物の焼成時のドリップが少ないことを示す。焼成時のドリップが少ない方が、ゲル状水中油型乳化油脂組成物中の食塩のドリップも少なくなり、本発明の効果が高く得られる。
8枚測定した平均値にて以下の通り焼成歩留を評価した。
◎:85.0%以上
○:82.5%以上、85.0%未満
△:80.0%以上、82.5%未満
×:80.0%未満
【0048】
<二次加熱後の塩味の評価(官能評価)>
二次加熱したハンバーグ(喫食時の品温40~60℃)を試食し、塩味について、8名のパネラーで、以下の評価基準で官能評価した。パネラー8名の平均値により、総合評価した。
〔評価基準〕
「標準配合品より塩味が非常に濃い」:5点、
「標準配合品より塩味が濃い」:4点、
「標準配合品と塩味が同等」:3点、
「標準配合品より塩味が薄い」:2点、
「標準配合品より塩味が非常に薄い」:1点
〔総合評価〕
◎:4.5点以上
○:3.5点以上4.5点未満
△:2.5点以上3.5点未満
×:2.5点未満
【0049】
表1に示すように、本発明のゲル状水中油型乳化油脂組成物を冷凍ハンバーグに含有すると、標準配合品と比較して塩味が濃く感じられるという効果が認められた。
【0050】
表2に示すように、油脂を含有しない場合(比較例1(製造例13))または10℃におけるSFCが10%以下の油脂を使用した場合(比較例2(製造例14))、ゲルが硬すぎるためにハンバーグ生地に細かく分散せず、焼成中にゲルの脱落が生じて歩留が低下した結果、効果が低かった。ゲル化剤を配合しない場合は、ゲル状ではなく液状であるため、ハンバーグ生地を練る際に乳化物がミンチ肉やパン粉に取り込まれてしまい、塩味が劣る結果となった(比較例3(製造例15))。グルコマンナンを使用した場合では、喫食時の塩味のリリースが悪いために効果が低かった(比較例4(製造例16))。ゼラチンを使用した場合では、耐熱性が低く、ゲルが加熱中に溶けて食塩を含む液がドリップしたため、効果が低かった(比較例5(製造例17))。ゲル状水中油型乳化油脂組成物に食塩を含有させず、ハンバーグに直接添加した場合では、塩味が薄かった(比較例6(製造例18))。
【0051】
[ミンチ肉加工食品(ハンバーグ)の製造]
(製造例19)
表4に示した配合にて、前述の[冷凍ミンチ肉加工食品(ハンバーグ)の製造]に示した[1]~[4]と同様の方法でハンバーグを製造し、評価に用いた。評価項目は、「焼成歩留」、「塩味(官能評価)」とし、評価結果は、表4に示した。
【0052】
【表4】
【0053】
<一次加熱後の焼成歩留の評価>
一次加熱したハンバーグの重量を測定し、焼成前の生地重量で除して、焼成歩留を計算した。歩留が高い方が、添加したゲル状水中油型乳化油脂組成物の焼成時のドリップが少ないことを示す。
8枚測定した平均値にて以下の通り焼成歩留を評価した。
◎:87.5%以上
○:85.5%以上、87.5%未満
△:82.5%以上、85.5%未満
×:82.5%未満
【0054】
<一次加熱後の塩味の評価(官能評価)>
一次加熱したハンバーグ(喫食時の品温40~60℃)を試食し、塩味について、8名のパネラーで、以下の評価基準で官能評価した。パネラー8名の平均値により、総合評価した。
〔評価基準〕
「標準配合品より塩味が非常に濃い」:5点、
「標準配合品より塩味が濃い」:4点、
「標準配合品と塩味が同等」:3点、
「標準配合品より塩味が薄い」:2点、
「標準配合品より塩味が非常に薄い」:1点
〔総合評価〕
◎:4.5点以上
○:3.5点以上4.5点未満
△:2.5点以上3.5点未満
×:2.5点未満
【0055】
表4に示すように、本発明の水中油型乳化油脂組成物をハンバーグに含有すると、標準配合品と比較して塩味が濃く感じられるという効果が認められた。
【0056】
[冷凍植物原料含有代替肉加工食品(ハンバーグ)の製造]
(製造例20)
[1]粒状大豆蛋白12g、繊維状大豆蛋白6g、水56.4gを卓上縦型ミキサー(ホバートミキサーN50:ホバート社製)のミキサーボウルに計量し、十分吸水させた。
[2]食塩0.6g、粉状大豆蛋白4g、たまねぎソテー10g、パン粉5gを加え、285rpmで2分間混合した。
[3]ゲル状水中油型乳化油脂組成物10gを塊のまま加えて139rpmで1分間混合した。混合することで、ゲル状水中油型乳化油脂組成物を生地中に粒子状態で分散させ、ハンバーグの生地を製造した。
[4]ハンバーグの生地を80gの円形に成型し、230℃のオーブンにて8分間加熱(一次加熱)した。
[5]急速冷凍機を用いて凍結し、-20℃で7日間冷凍保管した。冷凍されたハンバーグを500Wの電子レンジで2分間加熱(二次加熱)して、評価に用いた。評価項目は、「焼成歩留」、「塩味(官能評価)」とし、評価結果は、表5に示した。
【0057】
【表5】
【0058】
<二次加熱後の焼成歩留の評価>
二次加熱したハンバーグの重量を測定し、焼成前の生地重量で除して、焼成歩留を計算した。歩留が高い方が、添加した水中油型乳化油脂組成物の焼成時のドリップが少ないことを示す。
8枚測定した平均値にて以下の通り焼成歩留を評価した。
◎:85.0%以上
○:82.5%以上、85.0%未満
△:80.0%以上、82.5%未満
×:80.0%未満
【0059】
<二次加熱後の塩味の評価(官能評価)>
二次加熱したハンバーグ(喫食時の品温40~60℃)を試食し、塩味について、8名のパネラーで、以下の評価基準で官能評価した。パネラー8名の平均値により、総合評価した。
〔評価基準〕
「標準配合品より塩味が非常に濃い」:5点、
「標準配合品より塩味が濃い」:4点、
「標準配合品と塩味が同等」:3点、
「標準配合品より塩味が薄い」:2点、
「標準配合品より塩味が非常に薄い」:1点
〔総合評価〕
◎:4.5点以上る
○:3.5点以上4.5点未満
△:2.5点以上3.5点未満
×:2.5点未満
【0060】
表5に示すように、本発明の水中油型乳化油脂組成物を植物原料含有代替肉加工食品(ハンバーグ)に含有すると、標準配合品と比較して塩味が濃く感じられるという効果が認められた。