(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023144513
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】動物基本情報格納チップを活用した動物管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20120101AFI20231003BHJP
A01K 29/00 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
G06Q50/26
A01K29/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022051522
(22)【出願日】2022-03-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-14
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 一般社団法人Animal Passport https://apps.apple.com/jp/app/anipass-%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%91%E3%82%B9/id1574836466 2021年10月29日リリース 〔刊行物等〕一般社団法人Animal Passport https://play.google.com/store/apps/details?id=app.anipass 2021年11月20日リリース 〔刊行物等〕一般社団法人Animal Passport https://anipass.id/ 2021年11月22日掲載 〔刊行物等〕株式会社PR TIMES https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000082442.html 2021年11月24日掲載
(71)【出願人】
【識別番号】520030877
【氏名又は名称】レモン・テクノロジーズ合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082658
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 儀一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100221615
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 祐子
(72)【発明者】
【氏名】荒巻 慶一
(72)【発明者】
【氏名】小川 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】岩下 英保
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC35
(57)【要約】
【課題】本発明は、オンライン上において動物ごとにマイクロチップ情報を適切に管理すると共に、各種接種証明を厳重かつ適切に管理することができ、動物情報を複数人で共有することができ、動物の譲受時にも正確な情報が引き継がれ、不正監視システムにより信頼性の高い確実な情報であることを証明できる動物基本情報格納チップを活用した動物管理システムを提供する。
【解決手段】本発明は、通信端末1と、該通信端末1と通信回線3を介して動物生体情報を送受信する動物生体情報蓄積コンピュータ2と、動物に装着される動物基本情報格納チップ43と、前記動物基本情報格納チップ43が装着された動物の動物基本情報が記憶され、更新可能とされた動物基本情報コンピュータ44とを備えたことを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末と、該通信端末と通信回線を介して動物生体情報を送受信する動物生体情報蓄積コンピュータと、動物に装着される動物基本情報格納チップと、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報が記憶され、更新可能とされた動物基本情報コンピュータとを備え、
前記動物生体情報蓄積コンピュータは、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報を更新制御処理する制御処理部と、該制御処理部で処理された動物生体情報の更新データを格納するデータ格納部と、を有し、
前記制御処理部は、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の順次更新される動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新される動物生体情報との適否チェックを行うチェック部を有し、該チェック部でのチェックにより、前記動物基本情報格納チップが装着された動物に関する順次更新される動物生体情報の適合性が確認できる、
ことを特徴とする動物基本情報格納チップを活用した動物管理システム。
【請求項2】
通信端末と、該通信端末と通信回線を介して動物生体情報を送受信する動物生体情報蓄積コンピュータと、動物に装着される動物基本情報格納チップと、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報が記憶され、更新可能とされた動物基本情報コンピュータとを備え、
前記動物生体情報蓄積コンピュータは、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報を更新制御処理する制御処理部と、該制御処理部で処理された動物生体情報の更新データを格納するデータ格納部と、を有し、
前記制御処理部は、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の順次更新される動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新される動物生体情報との適否チェックを行うチェック部を有し、該チェック部でのチェックにより、前記動物基本情報格納チップが装着された動物に関する順次更新される動物生体情報の適合性が確認でき、
該動物生体情報が適合すると判断されたときは、前記動物生体情報を前記不正防止用サーバー群の不正防止用サーバーに格納する、
ことを特徴とする動物基本情報格納チップを活用した動物管理システム。
【請求項3】
前記制御処理部は、前記データ格納部に格納された動物生体情報を読み込み、該読み込まれた動物生体情報を記録した識別コードを作成する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の動物基本情報格納チップを活用した動物管理システム。
【請求項4】
通信端末と、該通信端末と通信回線を介して動物生体情報を送受信する動物生体情報蓄積コンピュータと、動物に装着される動物基本情報格納チップと、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報が記憶され、更新可能とされた動物基本情報コンピュータとを備え、
前記動物生体情報蓄積コンピュータは、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報を更新制御処理する制御処理部と、該制御処理部で処理された動物生体情報の更新データを格納するデータ格納部と、を有し、
前記制御処理部は、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の順次更新される動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新される動物生体情報との適否チェックを行うチェック部を有し、該チェック部でのチェックにより、前記動物基本情報格納チップが装着された動物に関する順次更新される動物生体情報の適合性が確認でき、
前記動物生体情報が適合すると判断されたときは、前記不正防止用サーバー群の複数の不正防止用サーバーそれぞれに前記動物生体情報を格納する動物基本情報格納チップを活用した動物管理システムに用いられる不正監視システムであって、
前記複数の不正防止用サーバーいずれか1つに格納された動物生体情報と、前記データ格納部に格納された動物生体情報とを照合し検証する第一手段と、
前記複数の不正防止用サーバーごとに格納された動物生体情報をそれぞれの不正防止用サーバー内で各々自己検証する第二手段と、
前記複数の不正防止用サーバーごとに格納された動物生体情報を複数の不正防止用サーバー間で前記格納された動物生体情報が一致するかを検証する第三手段と、を備え、
前記第一手段から第三手段において、不正を検出した場合は、前記動物管理システムの使用を不可とする、
ことを特徴とする不正監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば犬や猫などの愛玩用動物に装着したマイクロチップに記憶された情報や前記愛玩用動物のワクチン接種状況などの情報をオンライン上で管理し、必要に応じて即座に提示することができる動物基本情報格納チップを活用した動物管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今、動物取扱業のさらなる適正化や動物の不適切な取扱いへの対応の強化を目的として「動物愛護及び管理に関する法律の一部を改正する法律」(以下、「改正動物愛護法」という。)が成立した。改正動物愛護法の主な改正内容の一つに、ブリーダーやペットショップ等で販売される犬や猫などの愛玩動物にマイクロチップの装着が義務付けられることとなった。そして、このマイクロチップには、例えば15桁の数字(ISO規格の個体識別番号)などの情報が記録されており、この個体識別番号に基づいて環境大臣が指定した指定登録機関のデータベースに所有者情報を登録しなければならない。
【0003】
そのため、マイクロチップが装着された犬や猫などの愛玩動物をブリーダーやペットショップ等から購入した場合や動物保護団体等から譲り受けた場合には、装着されたマイクロチップに基づく指定登録機関のデータベースの登録情報を購入者又は譲受人の新たな所有者情報に変更する手続きが必要となる。
【0004】
このマイクロチップ情報を活用することにより、例えば迷子となった犬や猫を第三者が保護したときや、あるいは地震や水害などの自然災害が発生したときなど、犬や猫の飼い主がわからない場合に装着されたマイクロチップの例えば個体識別番号をリーダーで読み取り、この個体識別番号を指定登録機関のデータベースと照合することにより早期に飼い主の元に戻すことが可能となるなどのメリットがある。
【0005】
ところで、犬や猫に限らず愛玩動物については、その動物に対する予防接種やワクチン接種状況を証明する証明書の提示を求められることがある。例えば、ペットホテルやトリミングサロン、動物と共に利用できる施設などを利用する場合や動物病院を受診する場合などである。そのため、飼い主は動物と行動を共にするときは各種証明書を常時持参していなければならず飼い主の負担となっていた。また、各種証明書は接種した動物病院や自治体などによって、紙の大きさや枚数、記載形式が異なっており、特に複数の動物を飼っている飼い主は各種証明書の管理が大きな負担となっている。
【0006】
さらに、各種証明書は紙媒体で発行されることが一般的であり、各種証明書には飼い主の個人情報、犬種、接種したワクチンの種類、ワクチンの製造番号や接種日などが詳細に記載されているため、汚損、破損や紛失などしないよう取り扱いや保管方法には注意が必要となる。
【0007】
また、我が国では、1年に1回のワクチン接種を推奨しており、多くの利用施設においては「1年以内に接種したワクチン注射証明書であること」などと規定されていることが多々ある。そのため飼い主は、1年毎に発行される証明書を適切に管理する必要があり、場合によって複数の動物を飼育している際には動物毎に各種証明書を管理する必要が生じることとなる。
【0008】
これらのことから、今後はマイクロチップ情報と共に各種証明書を適切かつ厳重に管理することができ、複数の動物を飼育している場合には動物ごとに管理することができ、必要に応じて即座に各種証明書を提示可能なシステムが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
かくして、本発明は、上記の課題に対処すべく創案されたものであって、オンライン上において動物ごとにマイクロチップ情報を適切に管理すると共に、例えば狂犬病予防注射や混合ワクチンなどの各種接種証明を厳重かつ適切に管理することができ、もって各種接種証明書を汚損、破損や紛失などを防止し、動物と共に利用する施設などにおいて各種証明書の提示を求められる際には即座に提示することができ、また予防接種を行う毎に新しく接種証明書を追加で記録し保存することができ、さらにはオンライン上に記録・保存された動物情報を複数人で共有することができ、動物の譲受時にも正確な情報が引き継がれ、不正監視システムにより信頼性の高い確実な情報であることを証明できる動物基本情報格納チップを活用した動物管理システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、
通信端末と、該通信端末と通信回線を介して動物生体情報を送受信する動物生体情報蓄積コンピュータと、動物に装着される動物基本情報格納チップと、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報が記憶され、更新可能とされた動物基本情報コンピュータとを備え、
前記動物生体情報蓄積コンピュータは、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報を更新制御処理する制御処理部と、該制御処理部で処理された動物生体情報の更新データを格納するデータ格納部と、を有し、
前記制御処理部は、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の順次更新される動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新される動物生体情報との適否チェックを行うチェック部を有し、該チェック部でのチェックにより、前記動物基本情報格納チップが装着された動物に関する順次更新される動物生体情報の適合性が確認できる、
ことを特徴とし、
または、
通信端末と、該通信端末と通信回線を介して動物生体情報を送受信する動物生体情報蓄積コンピュータと、動物に装着される動物基本情報格納チップと、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報が記憶され、更新可能とされた動物基本情報コンピュータとを備え、
前記動物生体情報蓄積コンピュータは、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報を更新制御処理する制御処理部と、該制御処理部で処理された動物生体情報の更新データを格納するデータ格納部と、を有し、
前記制御処理部は、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の順次更新される動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新される動物生体情報との適否チェックを行うチェック部を有し、該チェック部でのチェックにより、前記動物基本情報格納チップが装着された動物に関する順次更新される動物生体情報の適合性が確認でき、
該動物生体情報が適合すると判断されたときは、前記動物生体情報を前記不正防止用サーバー群の不正防止用サーバーに格納する、
ことを特徴とし、
または、
前記制御処理部は、前記データ格納部に格納された動物生体情報を読み込み、該読み込まれた動物生体情報を記録した識別コードを作成する、
ことを特徴とし、
または、
通信端末と、該通信端末と通信回線を介して動物生体情報を送受信する動物生体情報蓄積コンピュータと、動物に装着される動物基本情報格納チップと、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報が記憶され、更新可能とされた動物基本情報コンピュータとを備え、
前記動物生体情報蓄積コンピュータは、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報を更新制御処理する制御処理部と、該制御処理部で処理された動物生体情報の更新データを格納するデータ格納部と、を有し、
前記制御処理部は、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の順次更新される動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新される動物生体情報との適否チェックを行うチェック部を有し、該チェック部でのチェックにより、前記動物基本情報格納チップが装着された動物に関する順次更新される動物生体情報の適合性が確認でき、
前記動物生体情報が適合すると判断されたときは、前記不正防止用サーバー群の複数の不正防止用サーバーそれぞれに前記動物生体情報を格納する動物基本情報格納チップを活用した動物管理システムに用いられる不正監視システムであって、
前記複数の不正防止用サーバーいずれか1つに格納された動物生体情報と、前記データ格納部に格納された動物生体情報とを照合し検証する第一手段と、
前記複数の不正防止用サーバーごとに格納された動物生体情報をそれぞれの不正防止用サーバー内で各々自己検証する第二手段と、
前記複数の不正防止用サーバーごとに格納された動物生体情報を複数の不正防止用サーバー間で前記格納された動物生体情報が一致するかを検証する第三手段と、を備え、
前記第一手段から第三手段において、不正を検出した場合は、前記動物管理システムの使用を不可とする、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明による動物管理システムは、オンライン上において動物ごとにマイクロチップ情報を適切に管理すると共に、例えば狂犬病予防注射や混合ワクチンなどの各種接種証明を厳重かつ適切に管理することができ、もって各種接種証明書を汚損、破損や紛失などを防止し、動物と共に利用する施設などにおいて各種証明書の提示を求められる際には即座に提示することができ、また予防接種を行う毎に新しく接種証明書を追加で記録し保存することができ、さらにはオンライン上に記録・保存された動物情報を複数人で共有することができ、動物の譲受時にも正確な情報が引き継がれ、不正監視システムにより信頼性の高い確実な情報であることを証明できるとの優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】動物生体情報蓄積コンピュータの構成を説明する説明図である。
【
図3】ウェブ用制御処理部の制御部の構成を説明する説明図である。
【
図4】アプリ用制御処理部の制御部の構成を説明する説明図(1)である。
【
図5】アプリ用制御処理部の制御部の構成を説明する説明図(2)である。
【
図6】アプリ用制御処理部の制御部の構成を説明する説明図(3)である。
【
図7】新たな動物が本システムの台帳に登録されるまでの一例について説明する説明図である。
【
図8】動物のライフログ情報が本システムの台帳に登録されるまでの一例について説明する説明図である。
【
図9】本システムによる情報の改ざんチェック方法(不正監視方法)について説明する説明図である。
【
図10】顧客の通信端末に表示される表示画面の一例を示す実施例図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の構成を図面に基づいて説明する。
図1において、符号1は顧客が動物生体情報の登録を求める顧客の通信端末を示す。該通信端末1は通信機能を備えたPCでも構わないし、タブレット形式の通信端末でも構わないし、通信機能を有する携帯電話の使用でも構わない。
【0015】
次に、符号2は、動物生体情報蓄積コンピュータである。前記通信端末1はインターネットなどの通信回線3を介して動物生体情報蓄積コンピュータ2にアクセスすることとなる。前記動物生体情報蓄積コンピュータ2は、ウェブ用制御処理部4、アプリ用制御処理部5及びデータ格納部6を有して構成されている(
図1参照)。
【0016】
前記ウェブ用制御処理部4あるいはアプリ用制御処理部5は、前記動物基本情報格納チップ43が装着された愛玩動物の動物生体情報を更新制御する制御処理部である。
【0017】
ここで、例えば顧客であるサポーターがインターネットなどの通信回線3を介してウェブ上の専用サイトにアクセスした場合は、ウェブ用制御処理部4を経由して本システムを利用することとなる。一方で、顧客の通信端末1に専用のアプリケーションをダウンロードして、その専用のアプリケーションからアクセスした場合は、アプリ用制御処理部5を経由して本システムを利用することとなるのである。なお、顧客であるサポーターとは、本発明のシステムを利用する例えば動物所有者(ブリーダー、飼い主など)や動物関連施設の運営者などのシステム利用者を指す。
【0018】
そして、符号43は顧客が所有する愛玩動物に装着される動物基本情報格納チップを示している。前記動物基本情報格納チップ43は、例えばマイクロチップなどの個体認識等を目的とした電子標識器具のことである。前記動物基本情報格納チップ43には、例えば15桁の数字(ISO規格の個体識別番号)などの情報が記録されている。
【0019】
そして、
図1に示す、符号44は、動物基本情報格納チップ43に基づく所有者情報や動物情報などの動物基本情報が登録されている動物基本情報コンピュータである。前記動物基本情報コンピュータ44は、例えば前記動物基本情報格納チップ43と通信回線3を介して所有者情報や動物情報などの動物基本情報を送受信など出来るデータサーバである。そのため、前記動物基本情報格納チップ43が装着された愛玩動物の所有者情報や動物情報などの動物基本情報が更新された場合には、前記通信回線3を介して更新後の所有者情報や動物情報などの動物基本情報が前記動物基本情報コンピュータ44に反映され、格納される。
【0020】
まず、ウェブ用制御処理部4を介して本システムを利用した概略構成について図に基づいて説明する。
図2から理解されるとおり、ウェブ用制御処理部4は、受信部7a、送信部8a、制御部9a、表示部10a、入力部11aを有して構成されている。すなわち、顧客であるサポーターがインターネットなどの通信回線3を介してウェブ上の専用サイトにアクセスした場合は、ウェブ用制御処理部4の受信部7aが受信し、制御部9aに制御処理されるのである。そして、顧客の操作は入力部11aを通じて入力され、該顧客の入力が表示部10aに反映され、該表示部10aに表示された情報は送信部8aを介して顧客の通信端末1に送信され、該顧客の通信端末1に表示されることとなる。
【0021】
また、前記制御部9aはチェック部42aを有して構成されている。前記チェック部42aは、顧客であるサポーターが愛玩動物の生体情報を入力し、該入力した動物生体情報の入力内容に間違いがないかをチェックする部分である。
【0022】
例えばチェック部42aでは、後述するデータ格納部6に格納されている動物基本情報格納チップ43が装着された動物のライフログ情報(動物生体情報)が順次更新等されると、動物基本情報コンピュータ44に格納されている前記動物基本情報格納チップ43が装着された動物の動物基本情報と前記データ格納部6に格納された前記動物の順次更新されたライフログ情報(動物生体情報)とを照合し、適否をチェックする部分でもある。
【0023】
さらに、例えばチェック部42aを前記動物基本情報コンピュータ44に格納されている前記動物の動物基本情報が順次更新されると、該順次更新された前記動物の動物基本情報と前記データ格納部6に格納された前記動物のライフログ情報(動物生体情報)とを照合し、適否をチェックするよう構成することもできる。
【0024】
前記チェック部42aでの適否のチェックにより、前記動物基本情報格納チップ43が装着された動物に関するライフログ情報(動物生体情報)の適合性を例えば通信回線3を介して審査し、確認することができる。なお、チェック部42aで行われる入力内容のチェックは、上記例示に限定されるものではない。
【0025】
ここで、前記制御部9aは、
図3に示されるとおり、サポーター登録部12とサポーター専用サイト部13を有して構成されている。
【0026】
前記制御部9a内の前記サポーター登録部12は、本システムを初めて利用するにあたりサポーター(顧客)自身の情報を登録するよう要求する制御部分である。ここでは、例えば愛玩動物を所有する顧客が個人サポーターあるいは法人サポーターなどの顧客分類を選択することとなる。そして個人サポーターを選択した場合に要求される登録事項は、例えば顧客自身の名前、メールアドレス、郵便番号、電話番号、ログインする際のパスワードやクレジットカード情報などの入力が必要となる。一方、法人サポーターを選択した場合は、個人サポーターの登録事項に加えて、例えばサポーター区分(例えば、販売業者、医療機関、自治体など)、施設名・法人名、法人の住所・電話番号、代表者名、担当者名、動物取扱業表示事項や免許証・登録証などの情報を登録する必要がある。
【0027】
この登録されたサポーター情報は、データ格納部6に格納されることとなる。そして、サポーター登録部12で一度登録が完了すれば、2回目以降の本システムの利用には、登録したメールアドレス及びパスワードを入力することで、前記データ格納部6に格納されているサポーター登録情報と一致するか否かがサーチされる。メールアドレスに対するパスワードが一致する場合には、顧客自身のサポーター専用サイトにアクセスすることができ、その顧客であるサポーターの情報や動物のライフログ情報などが表示される。
【0028】
ここで、動物のライフログ情報(動物生体情報)とは、例えば狂犬病注射、ワクチン注射、血液検査、遺伝子検査、その他検査、手術、処方箋、入院、退院、出産、誕生、鑑札、保険、フード・サプリ、マイクロチップ装着、所有、所有者変更、証明書、死亡などのペット・動物の生体に重要な出来事や情報の記録をいう。
【0029】
また後述するアプリ用制御処理部5のログイン時にはメールアドレス及びパスワードが要求され、上記で設定登録したメールアドレス及びパスワードを入力することでアプリ用制御処理部5を介して本システムを利用することができるのである。
【0030】
次に、前記サポーター専用サイト部13は、動物管理部14、サポーター管理部15、メンバー管理部16及びお支払い履歴部17を有して構成されている(
図3参照)。
【0031】
前記動物管理部14では、動物の新規登録や既登録動物の動物情報の閲覧・変更を行うことができる。動物の新規登録には、愛玩動物に装着された動物基本情報格納チップID(例えばマイクロチップID)、動物種、性別、生年月日、動物基本情報格納チップ(例えばマイクロチップ)埋込日、所有日、動物の名前及び情報格納チップ登録証の写真などの情報の入力が求められる。本登録においては、例えばマイクロチップIDなどの動物基本情報格納チップIDの入力は必須の登録要件となっている。ここで、前記動物基本情報格納チップ43には該チップが装着された愛玩動物を特定する例えば15桁の数字(ISO規格の個体識別番号)などの情報が記録されている。
【0032】
その後、前記動物管理部14を介して行われた入力情報は、前記ウェブ用制御処理部4内のチェック部42aにおいて、入力情報の内容を確認・審査され、入力情報の内容に間違いや問題がなければ承認され、正式に本システムの不正防止用サーバー41、いわゆる台帳に登録されることとなる。
【0033】
そして、前記サポーター管理部15では、上述したサポーター登録部12で登録したサポーター自身の情報、例えば登録住所や電話番号、クレジットカード情報などを確認したり、変更したりすることができるのである。
【0034】
また前記メンバー管理部16においては、専用のアプリケーションを利用するサポーター(顧客)本人以外のメンバーを管理する管理部である。該メンバー管理部16では、専用のアプリケーションを利用するメンバーの登録情報の確認し、メンバーの追加登録や既登録メンバーの削除などを行うことができる。
【0035】
そして前記お支払い履歴部17は、顧客であるサポーターが決済した年月日、商品や決済金額などの支払い履歴を確認することができ、さらには今後の決済予定の年月日、商品や決済金額などの予定を確認することができる。
【0036】
次に、アプリ用制御処理部5を利用した本システムの概略構成について図に基づいて説明する。
【0037】
まず、顧客であるサポーターがアプリ用制御処理部5を利用するにあたり顧客の通信端末1に専用のアプリケーションをダウンロードする必要がある。そして、上記で説明したとおり、専用のアプリケーションのログイン時にはメールアドレス及びパスワードが要求され、前記サポーター登録部12において設定登録したメールアドレス及びパスワードを入力すると、前記データ格納部6に格納されているサポーター登録情報と一致するか否かがサーチされる。メールアドレスに対するパスワードが一致する場合には、本システムにログインし利用することができる。
【0038】
そして、前記アプリ用制御処理部5は、前述したウェブ用制御処理部4が有する構成と同様に受信部7b、送信部8b、制御部9b、表示部10b、入力部11bを有して構成されている(
図2参照)。すなわち、顧客であるサポーターがインターネットなどの通信回線3を介してアプリケーションを通じてログインした場合は、アプリ用制御処理部5の受信部7bが受信し、制御部9bに制御処理されるのである。そして、顧客の操作は入力部11bを通じて入力され、該顧客の入力が表示部10bに反映され、該表示部10bに表示された情報は送信部8bを介して顧客の通信端末1に送信され、該顧客の通信端末1に表示されることとなる。
【0039】
また、前記制御部9bはチェック部42bを有して構成されている。前記チェック部42bは、顧客であるサポーターが愛玩動物の生体情報を入力し、該入力した動物生体情報の入力内容に間違いがないかをチェックする部分である。
【0040】
また、制御部9aのチェック部42aと同様に、例えばチェック部42bでは、後述するデータ格納部6に格納されている動物基本情報格納チップ43が装着された動物のライフログ情報(動物生体情報)が順次更新等されると、動物基本情報コンピュータ44に格納されている前記動物基本情報格納チップ43が装着された動物の動物基本情報と前記データ格納部6に格納された前記動物の順次更新されたライフログ情報(動物生体情報)とを照合し、適否をチェックする部分でもある。
【0041】
さらに、例えばチェック部42bを前記動物基本情報コンピュータ44に格納されている前記動物の動物基本情報が順次更新されると、該順次更新された前記動物の動物基本情報と前記データ格納部6に格納された前記動物のライフログ情報(動物生体情報)とを照合し、適否をチェックするよう構成することもできる。
【0042】
前記チェック部42bでの適否のチェックにより、前記動物基本情報格納チップ43が装着された動物に関するライフログ情報(動物生体情報)の適合性を例えば通信回線3を介して審査し、確認することができる。なお、チェック部42bで行われる入力内容のチェックは、上記例示に限定されるものではない。
【0043】
ここで、
図4に示されるとおり、アプリ用制御処理部5の制御部9bは、識別コード読み取り部18、動物のデジタルパスポート部19、メッセージ部20及び設定部21を有して構成されている。
【0044】
前記識別コード読み取り部18は、例えばバーコードのような一次元コードやQRコード(登録商標)のような二次元コードなどで表示された識別コードを読み取る機能を有する。前記識別コード読み取り部18を使用して、例えば既登録動物に基づくワクチン接種情報や血液検査結果など動物に関するライフログ情報が記録された識別コードを読み取ることができる部分である。また、識別コード読み取り部18を使用してデジタルパスポート情報が記録された識別コードを読み取ると、後述する動物のデジタルパスポート部19内のスキャン動物一覧部に自動的に追加・記録される仕組みとなっている(
図4、
図5参照)。
【0045】
該仕組みにより、従来のような紙媒体で保管し、あるいは書き写したり複写したりする必要がないため、紛失や汚損、書き間違いなどの問題が発生しにくいのである。なお、前記デジタルパスポート情報とは、既登録動物ごとに動物の写真や動物種、性別や所有者(飼い主)などを例えばカード形式で表示したデジタルパスポートのことである。
【0046】
そして、制御部9bの動物のデジタルパスポート部19は、登録動物ごとの一覧と上記識別コード読み取り部18で読み取った情報を管理・保管するスキャン動物一覧部とを有して構成されている(
図5参照)。
【0047】
なお、登録動物ごとの一覧は、顧客であるサポーター本人以外は家族など複数人のメンバー(ウェブ用制御処理部4におけるメンバー管理部16に登録された者)で共有することができる。すなわち、メンバー管理部16に登録された者であれば、自身の通信端末1に専用のアプリケーションをダウンロードし、そのアプリケーションからアプリ用制御処理部5を介して登録動物の動物生体情報を閲覧・表示することが可能となる。
【0048】
そして、登録動物ごとにおいては、登録動物ごとにワクチン接種情報や血液検査結果など動物に関するライフログ情報(動物生体情報)が一覧で管理されているライフログ一覧部22、ライフログ情報を登録管理するライフログ登録管理部23、高い頻度で使用されるライフログ情報(例えば、ワクチン接種証明書など)をすぐに表示できるようアクセスが短縮されたブックマーク部24およびその他管理部25を有して構成されている(
図5参照)。
【0049】
前記ライフログ一覧部22は、ライフログ詳細管理部26及び識別コード作成部27を有して構成されている(
図5参照)。
【0050】
前記ライフログ詳細管理部26は、例えばマイクロチップIDを含めた登録情報、登録者、登録者ID、登録申請日、登録完了日や管理番号などの動物ごとのライフログ登録データを確認及び管理している。ここで、ライフログ登録データは、後述するデータ格納部6に一括して格納されており、前記データ格納部6に格納されたライフログ登録データはチェック部42bを通じてチェックされることとなる。そして、問題なしと判断された当該データだけが本システムの不正防止用サーバー41、いわゆる台帳に登録されるのである。
【0051】
後ほど詳述するが、本システムの台帳は、該台帳に登録されたデータ(情報)に基づいてデータ格納部6に格納されたデータ(情報)が不正アクセスや不正に改ざん等されていないかを定期的に監視し、確認している。したがって、顧客の通信端末1に表示される動物のライフログ情報などのデータ(情報)は、前記データ格納部6に格納されたデータ(情報)が表示されることとなるが、該表示されるデータ(情報)は前記台帳である不正防止用サーバー41が定期的に監視し、安全性を確認したデータ(情報)が表示される仕組みとなっている(
図10参照)。
【0052】
そして、識別コード作成部27では、データ格納部6に格納された、例えばワクチン注射、狂犬病注射やマイクロチップID装着情報などの各種ライフログ情報ごとに、例えば二次元コードなどの識別コードが作成され、作成された識別コードが顧客の通信端末1に表示される仕組みとなっている。前記識別コード作成部27で作成された識別コードを必要に応じて第三者に提示し、提示された第三者は前述した識別コード読み取り部18を利用して読み取ることができる。これにより、例えば顧客であるサポーターが動物専用施設を利用するにあたって、ワクチン接種証明書の提示を求める第三者に対して、容易かつ即座に必要な情報を提示し、確認してもらうことが可能となる。
【0053】
前記登録動物ごとの前記ライフログ登録管理部23では、ワクチン接種日などの日付や例えば狂犬病注射などのライフログ区分、登録動物に関するメモ、各種証明書等の写真を入力し、該入力した情報はデータ格納部6に格納されることとなる。その後、前記チェック部42bにおいて入力情報の内容を確認・審査し、入力情報の内容に間違いや問題がなければ承認され、正式に本システムの不正防止用サーバー41、いわゆる台帳に登録されることとなる。そして、後ほど詳述するが、ライフログ登録管理部23を利用して入力し、登録した情報が、顧客の通信端末1に表示される場合は、前記データ格納部6に格納された情報が前記台帳である不正防止用サーバー41によって定期的に監視され、安全性が確認された情報が顧客の通信端末1に表示されることとなる。
【0054】
そして
図5に示されるとおり、その他管理部25は、マイパスポート/識別コード作成部28、動物詳細管理部29、所有者変更手続(譲渡)管理部30及び登録動物削除管理部31を有して構成されている。
【0055】
前記マイパスポート/識別コード作成部28では、既登録動物ごとに動物の写真や動物種、性別や所有者(飼い主)などのデジタルパスポート情報を例えばカード形式で作成し、表示することができるのである。そして、前記マイパスポート/識別コード作成部28を使用して、デジタルパスポート情報を記録した識別コードを作成し、作成した識別コードを第三者に提示することができる。さらには、既登録動物の全てのライフログ情報を第三者に提示する必要がある場合(例えば動物譲渡の場合など)には、前記マイパスポート/識別コード作成部28を利用して全てのライフログ情報を一括して記録した例えば二次元コードなどの識別コードを作成し、該識別コードを表示することができるのである。
なお、識別コードとは、例えばバーコードのような一次元コードやQRコード(登録商標)のような二次元コードなどで表示された識別情報をいうことはすでに説明したとおりである。
【0056】
すなわち、その他管理部25内のマイパスポート/識別コード作成部28は、前述したライフログ一覧部22内の識別コード作成部27のようにライフログ情報ごとに識別コードを作成するのではなく、一括して全てのライフログ情報を記録した識別コードを作成することができるのである。その結果、ライフログ情報を全て記録した識別コードを第三者に提示することで迅速に全ての情報を提供することが出来、第三者にとっても正確な情報を全て確認することができるため、動物個体ごとに適切に管理・保存することができるのである。
【0057】
そして、その他管理部25内の前記動物詳細管理部29では、例えば写真などの登録動物の情報を閲覧することができる。また、その他管理部25内の前記所有者変更手続(譲渡)管理部30は、顧客の動物のデジタルパスポート部19に登録されている動物を第三者に譲渡する場合、すなわち譲渡人側で必要となる手続きを管理する管理部である。さらに、その他管理部25内の登録動物削除部31は、譲渡などの手続きにより管理する必要がなくなった場合などに動物のデジタルパスポート部19に登録されている動物一覧から当該動物情報を削除する削除管理部である。
【0058】
次に、
図4に示されるアプリ用制御処理部5の制御部9b内の設定部21について、
図6に基づいて概略構成を説明する。
【0059】
前記設定部21は、顧客であるサポーター用メニュー部32及び設定に関するその他メニュー部33を有して構成されている。そして、前記サポーター用メニュー部32は、動物の新規登録部34、動物グループ管理部35、所有者変更手続(受取)管理部36、サポーター情報部37及びその他メニュー部38を有して構成されている(
図6参照)。
【0060】
前記動物の新規登録部34は、ウェブ用制御処理部4の制御部9a内におけるサポーター専用サイト部13の動物管理部14の場合と同様に、動物の新規登録や既登録動物の動物情報の閲覧・変更を行うことができる部分である。動物の新規登録には、前記ウェブ用制御処理部4を経由して新しく登録する場合と同様に、愛玩動物に装着された動物基本情報格納チップID(例えばマイクロチップID)、動物種、性別、生年月日、動物基本情報格納チップ(例えばマイクロチップ)埋込日、所有日、動物の名前及び動物基本情報格納チップ登録証の写真などの情報の入力が求められる。本システムの登録では、例えばマイクロチップIDなどの動物基本情報格納チップIDの入力は必須の登録要件となっている。そして、その後、サポーターが入力した入力情報の内容をチェック部42bを通じて確認・審査し、入力情報の内容に間違いや問題がなければ承認され、正式に本システムの不正防止用サーバー41、いわゆる台帳に登録されることとなる。
【0061】
そして、後ほど詳述するが、動物の新規登録部34を利用した入力情報は、データ格納部6に格納される。該データ格納部6に格納された情報は、前記不正防止用サーバー41により定期的に監視され、安全性が確認されている。したがって、動物の新規登録部34を利用した入力情報が顧客の通信端末1に表示される場合は、前記台帳である不正防止用サーバー41によって定期的に監視され、安全性が確認された情報が顧客の通信端末1に表示されることとなる。
【0062】
前記サポーター用メニュー部32内の前記動物グループ管理部35は、販売業者(例えば、ブリーダーやペットショップなど)や動物保護施設など多数の動物を飼育・管理している顧客が、例えば犬や猫などの愛玩動物の種類あるいはワクチンの接種状況などでグループ分けして管理することができる管理部である。この管理部を利用すれば多数の動物を動物個体ごとに管理するとともにグループに分けてグループごとに管理することができるため顧客であるサポーターが円滑に運営することができ、管理経費を削減することにもつながるのである。
前記サポーター用メニュー部32内の前記所有者変更手続(受取)管理部36は、顧客であるサポーターが第三者から新しく動物を受け取る場合に行う手続きを管理する管理部である。ここで、上述した所有者変更手続(譲渡)管理部30は譲渡人側が行う手続きであるのに対し、該所有者変更手続(受取)管理部36は受取人が行う手続きである。
【0063】
このように、動物の所有者が変更となった時には、旧所有者から新所有者への変更の手続きを容易かつ円滑に行うことができる。また、本システムの所有者変更手続(譲渡)管理部30及び所有者変更手続(受取)管理部36を通じて、新旧の所有者の変更手続が問題なく完了すると、対象動物に関するライフログの全情報(データ)が新所有者に自動的に引き継ぐことができるのである。
【0064】
図6において、前記サポーター用メニュー部32内の前記サポーター情報部37では、前述した
図3に示すウェブ用制御処理部4の制御部9aにおけるサポーター専用サイト部13内のサポーター管理部15と同様に、ウェブ用制御処理部4の制御部9aでサポーター登録部12を利用して登録したサポーター自身の情報(例えば、登録住所や電話番号、クレジットカード情報など)を確認したり、変更したりすることができる部分である。
【0065】
そして前記サポーター用メニュー部32内の前記その他メニュー部38は、例えば本システムを利用する上で不明な点を管理事務局に問い合わせを行うことができる手順など顧客に対するサポートを提供する部分である。
【0066】
次に、
図1及び
図2に示すデータ格納部6について説明する。
前記データ格納部6には、既に説明した顧客であるサポーター自身の情報や動物ごとのライフログ情報(動物生体情報)などのデータが一括して格納されている。つまり、顧客であるサポーターがウェブ用制御処理部4あるいはアプリ用制御処理部5を通じて、例えば動物のワクチン接種情報などの動物のライフログ情報(動物生体情報)を登録あるいは更新すると、その情報は前記サポーター登録部12において設定登録したメールアドレス及びパスワードに紐づけされた状態で前記データ格納部6に格納されることなる。
【0067】
そして、顧客であるサポーターが設定登録したメールアドレス及びパスワードでアクセスあるいはログインすることでデータ格納部6に格納されている動物のライフログ情報(動物生体情報)が取り出され、閲覧することができるのである。これは、登録情報を更新・変更し、あるいは登録情報を削除する場合も同様である。
【0068】
ところで、動物の新規登録やライフログ情報(例えば、ワクチン接種情報など)すなわち動物生体情報の登録については、チェック部42a又は42bを介して登録内容を確認・審査し、入力情報の内容に間違いや問題がなければ承認され、承認された動物生体情報だけが正式に本システムの台帳に登録されることは既に説明した。すなわち、前記チェック部42a又は42bを介して登録内容を確認・審査される情報(データ)は、本システムの不正防止用サーバー群40の複数の不正防止用サーバー41、いわゆる複数の台帳に登録されるのである。
【0069】
この際、前記チェック部42a又は42bにおいて例えば管理事務局が有するコンピュータなどを介してデータ格納部6に格納された動物生体情報を審査することになる。そして、審査の結果、問題なしと判断された動物生体情報は、データ管理システム部39を通じて、不正防止用サーバー群40の複数の不正防止用サーバー41それぞれに書き込まれる。該複数の不正防止用サーバー41に書き込まれること、すなわち本システムの台帳に登録されることとなる。
【0070】
したがって、本システムの台帳に登録されているライフログ情報(動物生体情報)は、前記チェック部42a又は42bによってチェック(審査)され、該チェックの結果、入力内容に問題がないと判断されたライフログ情報(動物生体情報)だけが登録されており、前記チェック部42a又は42bが問題ありと判断した情報は本システムの台帳に一切登録されていないこととなる。
【0071】
ここで、前記不正防止用サーバー群40には不正防止用サーバー41が複数台設置され、それぞれの不正防止用サーバー41ごとに暗号化された情報(データ)が書き込まれるよう構成されている。つまり、複数の不正防止用サーバー41は、常に同じ暗号化された情報(データ)が格納された状態となっている。例えば、
図2、
図7乃至
図9では3台の不正防止用サーバー41が設置されているが、すべての不正防止用サーバー41には全く同じ暗号化された情報(データ)が格納されている。なお、
図2、
図7乃至
図9においては不正防止用サーバー41が3台設置されているが、3台に限定されるものではなく、状況に応じて設置台数は増減してもよい。また、場合によっては前記情報(データ)が暗号化されていない状態で不正防止用サーバー41に格納されることとしてもよい。
【0072】
本システムの特徴の一つとして、本システムの台帳に登録された動物生体情報、すなわち不正防止用サーバー41に書き込まれた動物生体情報は登録だけすることができ、更新などの上書き登録や削除をすることはできないようプログラムされている。
【0073】
後で詳述するが、本システムは、データ格納部6に格納された内容と不正防止用サーバー群40の不正防止用サーバー41のいずれかに書き込まれた内容とが一致するか否かを照らし合わせて、データ格納部6内の情報が不正アクセス又は改ざん等されていないかをチェックする機能を有している。さらに、不正防止用サーバー群40はインターネットなどの通信回線3に直接接続されていないため、外部からの進入を防ぎ、セキュリティ上の安全性が非常に高く、不正防止用サーバー群40内に登録保存されている情報の漏洩を防止することにつながっている。さらには、前記不正防止用サーバー群40の不正防止用サーバー41に格納される情報(データ)は、暗号化されており、万が一、前記不正防止用サーバー41に格納された情報(データ)を第三者が入手したとしても、暗号化された該情報(データ)を解読することはできないようになっている。
【0074】
次に、動物の新規登録及びライフログ情報が本システムの台帳に登録されるまでの流れの一例について図に基づいて説明する。
【0075】
まず
図7に基づいて、新たな動物が本システムの台帳に登録されるまでの一例について説明する。
【0076】
顧客であるサポーターは、通信端末1からインターネットなどの通信回線3を介して、例えば専用のアプリケーション通じてアプリ用制御処理部5にログインする。なお、ウェブ上の専用サイトにアクセスした場合は、ウェブ用制御処理部4を経由することとなる。
【0077】
そして、アプリ用制御処理部5の制御部9b内における設定部21からサポーター用メニュー部32内の動物の新規登録部34を使用して、動物の新規登録を行うこととなる(
図4、
図6参照)。尚、この動物の新規登録においては、愛玩動物に装着された動物基本情報格納チップID(例えばマイクロチップID)、動物種、性別、生年月日、動物基本情報格納チップ(例えばマイクロチップ)埋込日、所有日、動物の名前及び動物基本情報格納チップ登録証の写真などの新たな動物情報の入力が求められる。
【0078】
この動物の新規登録情報はデータ格納部6に格納され、顧客であるサポーターが入力した入力情報の内容をチェック部42bを介して確認・審査される。そして、入力情報の内容に間違いや問題がないと判断された新たな動物情報については承認され、複数の不正防止用サーバー41それぞれに登録される。よって、正式に本システムの台帳に登録された情報(データ)として扱われることとなる。一方で入力情報の内容が間違っている若しくは問題が生じていると判断された情報は本システムの台帳には登録されない。
【0079】
尚、
図7における一例では、(1)誕生の年月日、(2)マイクロチップ埋込日、(3)所有日及び(4)マイクロチップ登録証の4種類のライフログ情報が、データ管理システム部39を通じて不正防止用サーバー群40の不正防止用サーバー41それぞれに書き込まれ、本システムの複数の台帳に正式に登録されたこととなる。また、不正防止用サーバー41に書き込まれた情報(データ)は登録だけすることができ、更新などの上書き登録や削除をすることはできないようプログラムされている。
【0080】
次に、
図8に基づいて動物のライフログ情報が本システムの台帳に登録されるまでの一例について説明する。
【0081】
顧客であるサポーターは、通信端末1からインターネットなどの通信回線3を介して、例えば専用のアプリケーション通じてアプリ用制御処理部5にログインする。ログイン時にはメールアドレス及びパスワードが要求され、設定登録したメールアドレス及びパスワードを入力することで前記アプリ用制御処理部5を介して本システムを利用することができる。
【0082】
そして、アプリ用制御処理部5の制御部9b内における動物のデジタルパスポート部19から動物ごとのライフログ登録管理部23を使用して、動物のライフログ情報が入力され、更新登録される(
図4、
図5参照)。尚、動物のライフログ情報としては、ワクチン接種日などの日付、ライフログ区分(例えば、狂犬病注射など)、登録動物に関するメモや各種証明書等の写真などが該当する。
【0083】
そして、顧客であるサポーターが入力した動物のライフログ情報(動物生体情報)は、データ格納部6に格納され、入力情報の内容をチェック部42bを通じて確認・審査する。そして、入力情報の内容に間違いや問題がないと判断された動物のライフログ情報(動物生体情報)については承認され、複数の不正防止用サーバー41それぞれに登録される。よって、正式に本システムの複数の台帳に登録された情報(データ)として扱われることとなる。一方で入力情報の内容が間違っている若しくは問題が生じていると判断された情報は本システムの台帳には登録されない。
【0084】
図8に基づく一例では、審査し承認されたライフログ情報(動物生体情報)がデータ管理システム部39を通じて不正防止用サーバー群40の不正防止用サーバー41それぞれに書き込まれ、本システムの複数の台帳に正式に登録される。前述で説明したとおり、不正防止用サーバー41に書き込まれた情報(データ)は登録だけすることができ、更新などの上書き登録や削除をすることができないようプログラムされている。
【0085】
ところで、本システムの不正防止用サーバー群40は、該不正防止用サーバー群40を構成する複数の不正防止用サーバー41を利用して、データ格納部6に格納されている情報(データ)が、前記複数の不正防止用サーバー41のいずれか1つに格納(登録)されている情報(データ)と一致するかを定期的に照合することで、不正アクセス又は不正に改ざん等されていないかを確認し、判断する機能を備えている。
図9に基づいて、本システムによる前記データ格納部6に格納された情報の不正アクセス又は不正改ざん等チェック方法(不正監視システム)について説明する。
【0086】
前記不正アクセス又は不正改ざん等チェック方法(不正監視システム)は、3つのチェック手段を採用している。まず、第一チェック(第一手段)として、データ格納部6に格納された動物のライフログ情報(動物生体情報)が、不正防止用サーバー群40の複数の不正防止用サーバー41いずれか1つに格納された動物生体情報と一致しているか、データ管理システム部39を通じて確認される。なお、前記複数の不正防止用サーバー41に格納されているライフログ情報(動物生体情報)は暗号化されて格納されているため、データ格納部6に格納された動物のライフログ情報(動物生体情報)についても暗号化された状態で不正防止用サーバー41に格納された動物のライフログ情報(動物生体情報)と照合され、検証される。尚、暗号化されない状態で不正防止用サーバー41に格納された動物のライフログ情報(動物生体情報)と照合され、検証されることもある。
【0087】
そして、不正防止用サーバー群40内の複数の不正防止用サーバー41には、不正防止用サーバー41ごとに全く同じ動物のライフログ情報(動物生体情報)が書き込まれるよう構成されており、前記複数の不正防止用サーバー41は、常に同じ動物のライフログ情報(動物生体情報)が格納された状態であることはすでに説明したとおりである(
図7、
図8参照)。
【0088】
そして、第二チェック(第二手段)として、不正防止用サーバー41ごとに格納された動物のライフログ情報(動物生体情報)が不正にアクセスされた形跡の有無や不正に改ざん等されていないかなど、それぞれの不正防止用サーバー41内で各々自己検証される。
【0089】
その後、第三チェック(第三手段)として、いずれか1つの不正防止用サーバー41に格納された動物のライフログ情報(動物生体情報)と他の不正防止用サーバー41に格納された動物のライフログ情報(動物生体情報)とを比較照合し、複数の不正防止用サーバー41それぞれに格納されている動物のライフログ情報(動物生体情報)同士が一致するか検証される。すなわち、前記複数の不正防止用サーバー41ごとに格納された動物生体情報を、前記複数の不正防止用サーバー41間でそれぞれに格納された動物生体情報が一致するかを検証し、判断されるのである。
【0090】
第一チェック(第一手段)から第三チェック(第三手段)が検証され、各チェック(手段)の内一つでも格納情報(データ)が一致しないと判断された場合は、不正アクセスあるいは情報の不正改ざん等が発生したものとみなして、本システムの使用を不可とし、アクセスできなくなるとともに、本システムの不正防止用サーバー41、いわゆる台帳に新たな情報が登録できなくなる。そして、格納情報のどの部分において不正アクセスあるいは不正改ざん等が行われたのか調査されることとなる。
【0091】
したがって、本システムの複数の台帳に登録するためには審査を経て問題なしと判断される必要があり、該複数の台帳に登録された後も、この一連の監視体制により、継続して監視されることとなる。すなわち、前記データ格納部6に格納されたライフログ情報(動物生体情報)は、前記複数の不正防止用サーバー41のいずれか1つに格納されたライフログ情報(動物生体情報)と照合され、双方に格納されたライフログ情報(動物生体情報)が一致しているかを定期的に監視されている。また、前記データ格納部6と照合される前記不正防止用サーバー41についても、不正防止用サーバー群40を構成する複数の不正防止用サーバー41内で各々自己検証され、さらには該複数の不正防止用サーバー41間でそれぞれに格納されたライフログ情報(動物生体情報)が一致しているかを定期的に監視している。
【0092】
そのため、データ格納部6に格納されているライフログ情報(動物生体情報)は、本システムの複数の台帳に格納(登録)されているライフログ情報(動物生体情報)と定期的に照合され、不正アクセスあるいは不正改ざん等の監視が行われているため信頼性の高い情報として取り扱うことができるのである。
【0093】
つまり、顧客であるサポーターが、本システムの複数の台帳により監視され、検証(確認)されているライフログ情報(動物生体情報)を前記データ格納部6から、ウェブ用制御処理部4を利用し通信回線3を介して顧客の通信端末1に表示させた場合は、例えば、
図10に示すような破線で挟まれた様式で表示されることとなる。つまり、破線で挟まれた範囲については、本システムの複数の台帳により定期的に監視され、検証されており、不正改ざん等されていないことを証明するものであることを示している。
【0094】
また、顧客であるサポーターが、専用のアプリケーションにより通信回線3を介してアプリ用制御処理部5から前記データ格納部6に格納されたライフログ情報(動物生体情報)を顧客の通信端末1に表示した場合は、
図10に示すような破線で挟まれた様式に加えて、タイムスタンプ(例えば、何月何日何時何分)が付された状態で表示される。
【0095】
前記タイムスタンプは、顧客の通信端末1に表示されたライフログ情報(動物生体情報)が不正防止用サーバー41、いわゆる台帳を利用して監視検証された最終確認日時の証明として記録され、表示されるものである。前述のとおり、不正防止用サーバー群40の複数の不正防止用サーバー41は、データ格納部6に格納された情報をリアルタイムで監視検証(確認)してはおらず、定期的に監視検証(確認)しているため、前記タイムスタンプ(最終確認日時)を顧客の通信端末1に表示することにより直近に監視検証(確認)された日時を証明するために記録されているものである。
【0096】
以上から、顧客であるサポーターがウェブ上の専用サイトあるいは専用のアプリケーションから自己の通信端末1にライフログ情報(動物生体情報)を表示させた場合には、本システムにより監視検証(確認)されている範囲を明確に認識することができ、表示された情報を安心して利用することができるものである。なお、検証済みであることを表示する方法は、
図10のような表示様式に限定されるものではない。
【0097】
そして、不正防止用サーバー群40はインターネットなどの通信回線3に直接接続されておらず、外部から前記不正防止用サーバー群40に直接アクセスすることはできないよう構成されている。さらに、不正防止用サーバー群40に格納されている情報は暗号化された状態で記録されているため、万が一、前記不正防止用サーバー41に格納された情報(データ)を第三者が入手したとしても、暗号化された該情報(データ)を解読することはできないようになっている。
【0098】
さらに、本システムの不正アクセス又は不正改ざん等チェック方法(不正監視システム)により、例えば動物の譲受後の動物のライフログ情報(動物生体情報)の信頼性を高めることができ、前記不正監視システムを利用した動物のライフログ情報(動物生体情報)は安全かつ信頼性の高さから電子証明書として活用することも可能である。
【0099】
以上のように、本発明はオンライン上において動物ごとに動物基本情報格納チップ43情報を適切に管理すると共に、例えば狂犬病予防注射や混合ワクチンなどの各種接種証明を厳重かつ適切に管理することができる。
しかも、各種接種証明書の汚損、破損や紛失などを防止することができ、動物と共に利用する施設などにおいても各種証明書の提示を求められた場合には簡単にかつ即座に提示することができる。
【0100】
さらに、予防接種を行う度に新しく接種証明書を追加で更新記録し保存することができ、さらにはオンライン上に更新記録・保存された動物情報を複数人で共有することができ、動物の譲受時にも正確な情報を引き継ぐことが可能となる。
【0101】
また、独自の不正アクセス又は不正改ざん等チェック方法(不正監視システム)により安全かつ信頼性の高い確実な情報であるから、該不正監視システムを利用した情報については電子証明書として活用することができるとの優れた効果を有するものである。
【符号の説明】
【0102】
1 通信端末
2 動物生体情報蓄積コンピュータ
3 通信回線
4 ウェブ用制御処理装置
5 アプリ用制御処理装置
6 データ格納部
7a、7b 受信部
8a、8b 送信部
9a、9b 制御部
10a、10b 入力部
11a、11b 表示部
12 サポーター登録部
13 サポーター専用サイト部
14 動物管理部
15 サポーター管理部
16 メンバー管理部
17 お支払い履歴部
18 識別コード読み取り部
19 動物のデジタルパスポート部
20 メッセージ部
21 設定部
22 ライフログ一覧部
23 ライフログ登録管理部
24 ブックマーク部
25 その他管理部
26 ライフログ管理部
27 識別コード作成部
28 マイパスポート/識別コード作成部
29 動物詳細管理部
30 所有者変更手続(譲渡)管理部
31 登録動物削除部
32 サポーター用メニュー部
33 設定に関するその他メニュー部
34 動物の新規登録部
35 動物グループ管理部
36 所有者変更手続(受取)管理部
37 サポーター情報部
38 その他メニュー部
39 データ管理システム部
40 不正防止用サーバー群
41 不正防止用サーバー
42a、42b チェック部
43 動物基本情報格納チップ
44 動物基本情報コンピュータ
【手続補正書】
【提出日】2023-06-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末と、該通信端末と通信回線を介して動物生体情報を送受信する動物生体情報蓄積コンピュータと、動物に装着される動物基本情報格納チップと、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報が記憶され、更新可能とされた動物基本情報コンピュータとを備え、
前記動物生体情報蓄積コンピュータは、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報を更新制御処理する制御処理部と、該制御処理部で処理された動物生体情報の更新データを格納するデータ格納部と、を有し、
前記動物基本情報は、所有者情報、前記動物基本情報格納チップID、動物種、性別、生年月日、動物基本情報格納チップ(例えばマイクロチップ)埋込日、所有日、動物の名前であり、
前記動物生体情報は、狂犬病注射、ワクチン注射、血液検査、遺伝子検査、その他検査、手術、処方箋、入院、退院、出産、誕生、鑑札、保険、フード・サプリ、マイクロチップ装着、所有者、所有者変更、証明書、死亡であり、
前記制御処理部は、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の順次更新される動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新される動物生体情報との適否チェックを行うチェック部を有し、
該チェック部は、前記データ格納部に格納されている動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報が順次更新されると、前記動物基本情報コンピュータに格納されている前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新された動物生体情報とを照合し、更新された動物生体情報に記載された所有者が前記動物基本情報コンピュータに格納されている動物基本情報に記載された所有者と一致しているかどうかにより前記更新の適否をチェックする、
ことを特徴とする動物基本情報格納チップを活用した動物管理システム。
【請求項2】
通信端末と、該通信端末と通信回線を介して動物生体情報を送受信する動物生体情報蓄積コンピュータと、動物に装着される動物基本情報格納チップと、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報が記憶され、更新可能とされた動物基本情報コンピュータとを備え、
前記動物生体情報蓄積コンピュータは、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報を更新制御処理する制御処理部と、該制御処理部で処理された動物生体情報の更新データを格納するデータ格納部と、を有し、
前記動物基本情報は、所有者情報、前記動物基本情報格納チップID、動物種、性別、生年月日、動物基本情報格納チップ(例えばマイクロチップ)埋込日、所有日、動物の名前であり、
前記動物生体情報は、狂犬病注射、ワクチン注射、血液検査、遺伝子検査、その他検査、手術、処方箋、入院、退院、出産、誕生、鑑札、保険、フード・サプリ、マイクロチップ装着、所有者、所有者変更、証明書、死亡であり、
前記制御処理部は、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の順次更新される動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新される動物生体情報との適否チェックを行うチェック部を有し、
該チェック部は、前記データ格納部に格納されている動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報が順次更新されると、前記動物基本情報コンピュータに格納されている前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新された動物生体情報とを照合し、更新された動物生体情報に記載された所有者が前記動物基本情報コンピュータに格納されている動物基本情報に記載された所有者と一致しているかどうかにより前記更新の適否をチェックし、
更新された動物生体情報に間違いや問題がないと判断されたときは、前記動物生体情報を不正防止用サーバー群の不正防止用サーバーに格納する、
ことを特徴とする動物基本情報格納チップを活用した動物管理システム。
【請求項3】
通信端末と、該通信端末と通信回線を介して動物生体情報を送受信する動物生体情報蓄積コンピュータと、動物に装着される動物基本情報格納チップと、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報が記憶され、更新可能とされた動物基本情報コンピュータとを備え、
前記動物生体情報蓄積コンピュータは、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報を更新制御処理する制御処理部と、該制御処理部で処理された動物生体情報の更新データを格納するデータ格納部と、を有し、
前記動物基本情報は、所有者情報、前記動物基本情報格納チップID、動物種、性別、生年月日、動物基本情報格納チップ(例えばマイクロチップ)埋込日、所有日、動物の名前であり、
前記動物生体情報は、狂犬病注射、ワクチン注射、血液検査、遺伝子検査、その他検査、手術、処方箋、入院、退院、出産、誕生、鑑札、保険、フード・サプリ、マイクロチップ装着、所有者、所有者変更、証明書、死亡であり、
前記制御処理部は、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の順次更新される動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新される動物生体情報との適否チェックを行うチェック部を有し、
該チェック部は、前記データ格納部に格納されている動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報が順次更新されると、前記動物基本情報コンピュータに格納されている前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新された動物生体情報とを照合し、更新された動物生体情報に記載された所有者が前記動物基本情報コンピュータに格納されている動物基本情報に記載された所有者と一致しているかどうかにより前記更新の適否をチェックするとともに、
前記動物基本情報の所有者情報と前記動物生体情報に紐づけられた所有者情報によって、前記動物基本情報格納チップが装着された動物に関する順次更新される動物生体情報であるワクチン接種情報、血液検査結果情報と、サポーターが更新した動物生体情報であるワクチン接種情報、血液検査結果情報とを照合して、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報であるワクチン接種情報、血液検査結果情報がサポーターが更新した動物生体情報であるワクチン接種情報、血液検査結果情報と適合しているかどうかの適合性が確認できる、
ことを特徴とする動物基本情報格納チップを活用した動物管理システム。
【請求項4】
前記制御処理部は、前記データ格納部に格納された動物生体情報を読み込み、該読み込まれた動物生体情報を記録した識別コードを作成する、
ことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の動物基本情報格納チップを活用した動物管理システム。
【請求項5】
通信端末と、該通信端末と通信回線を介して動物生体情報を送受信する動物生体情報蓄積コンピュータと、動物に装着される動物基本情報格納チップと、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報が記憶され、更新可能とされた動物基本情報コンピュータとを備え、
前記動物生体情報蓄積コンピュータは、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報を更新制御処理する制御処理部と、該制御処理部で処理された動物生体情報の更新データを格納するデータ格納部と、を有し、
前記動物基本情報は、所有者情報、前記動物基本情報格納チップID、動物種、性別、生年月日、動物基本情報格納チップ(例えばマイクロチップ)埋込日、所有日、動物の名前であり、
前記動物生体情報は、狂犬病注射、ワクチン注射、血液検査、遺伝子検査、その他検査、手術、処方箋、入院、退院、出産、誕生、鑑札、保険、フード・サプリ、マイクロチップ装着、所有者、所有者変更、証明書、死亡であり、
前記制御処理部は、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の順次更新される動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新される動物生体情報との適否チェックを行うチェック部を有し、
該チェック部は、前記データ格納部に格納されている動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報が順次更新されると、前記動物基本情報コンピュータに格納されている前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新された動物生体情報とを照合し、更新された生体情報の所有者が前記動物基本情報コンピュータに格納されている動物基本情報の所有者と一致しているかどうかにより更新の適否をチェックし、
更新された動物生体情報に間違いや問題がないと判断されたときは、不正防止用サーバー群の複数の不正防止用サーバーそれぞれに前記動物生体情報を格納する動物基本情報格納チップを活用した動物管理システムに用いられる不正監視システムであって、
前記複数の不正防止用サーバーいずれか1つに格納された動物生体情報と、前記データ格納部に格納された動物生体情報とを照合し検証する第一手段と、
前記複数の不正防止用サーバーごとに格納された動物生体情報をそれぞれの不正防止用サーバー内で各々自己検証する第二手段と、
前記複数の不正防止用サーバーごとに格納された動物生体情報を複数の不正防止用サーバー間で前記格納された動物生体情報が一致するかを検証する第三手段と、を備え、
前記第一手段から第三手段において、不正を検出した場合は、前記動物管理システムの使用を不可とする、
ことを特徴とする不正監視システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば犬や猫などの愛玩用動物に装着したマイクロチップに記憶された情報や前記愛玩用動物のワクチン接種状況などの情報をオンライン上で管理し、必要に応じて即座に提示することができる動物基本情報格納チップを活用した動物管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今、動物取扱業のさらなる適正化や動物の不適切な取扱いへの対応の強化を目的として「動物愛護及び管理に関する法律の一部を改正する法律」(以下、「改正動物愛護法」という。)が成立した。改正動物愛護法の主な改正内容の一つに、ブリーダーやペットショップ等で販売される犬や猫などの愛玩動物にマイクロチップの装着が義務付けられることとなった。そして、このマイクロチップには、例えば15桁の数字(ISO規格の個体識別番号)などの情報が記録されており、この個体識別番号に基づいて環境大臣が指定した指定登録機関のデータベースに所有者情報を登録しなければならない。
【0003】
そのため、マイクロチップが装着された犬や猫などの愛玩動物をブリーダーやペットショップ等から購入した場合や動物保護団体等から譲り受けた場合には、装着されたマイクロチップに基づく指定登録機関のデータベースの登録情報を購入者又は譲受人の新たな所有者情報に変更する手続きが必要となる。
【0004】
このマイクロチップ情報を活用することにより、例えば迷子となった犬や猫を第三者が保護したときや、あるいは地震や水害などの自然災害が発生したときなど、犬や猫の飼い主がわからない場合に装着されたマイクロチップの例えば個体識別番号をリーダーで読み取り、この個体識別番号を指定登録機関のデータベースと照合することにより早期に飼い主の元に戻すことが可能となるなどのメリットがある。
【0005】
ところで、犬や猫に限らず愛玩動物については、その動物に対する予防接種やワクチン接種状況を証明する証明書の提示を求められることがある。例えば、ペットホテルやトリミングサロン、動物と共に利用できる施設などを利用する場合や動物病院を受診する場合などである。そのため、飼い主は動物と行動を共にするときは各種証明書を常時持参していなければならず飼い主の負担となっていた。また、各種証明書は接種した動物病院や自治体などによって、紙の大きさや枚数、記載形式が異なっており、特に複数の動物を飼っている飼い主は各種証明書の管理が大きな負担となっている。
【0006】
さらに、各種証明書は紙媒体で発行されることが一般的であり、各種証明書には飼い主の個人情報、犬種、接種したワクチンの種類、ワクチンの製造番号や接種日などが詳細に記載されているため、汚損、破損や紛失などしないよう取り扱いや保管方法には注意が必要となる。
【0007】
また、我が国では、1年に1回のワクチン接種を推奨しており、多くの利用施設においては「1年以内に接種したワクチン注射証明書であること」などと規定されていることが多々ある。そのため飼い主は、1年毎に発行される証明書を適切に管理する必要があり、場合によって複数の動物を飼育している際には動物毎に各種証明書を管理する必要が生じることとなる。
【0008】
これらのことから、今後はマイクロチップ情報と共に各種証明書を適切かつ厳重に管理することができ、複数の動物を飼育している場合には動物ごとに管理することができ、必要に応じて即座に各種証明書を提示可能なシステムが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
かくして、本発明は、上記の課題に対処すべく創案されたものであって、オンライン上において動物ごとにマイクロチップ情報を適切に管理すると共に、例えば狂犬病予防注射や混合ワクチンなどの各種接種証明を厳重かつ適切に管理することができ、もって各種接種証明書を汚損、破損や紛失などを防止し、動物と共に利用する施設などにおいて各種証明書の提示を求められる際には即座に提示することができ、また予防接種を行う毎に新しく接種証明書を追加で記録し保存することができ、さらにはオンライン上に記録・保存された動物情報を複数人で共有することができ、動物の譲受時にも正確な情報が引き継がれ、不正監視システムにより信頼性の高い確実な情報であることを証明できる動物基本情報格納チップを活用した動物管理システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、
通信端末と、該通信端末と通信回線を介して動物生体情報を送受信する動物生体情報蓄積コンピュータと、動物に装着される動物基本情報格納チップと、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報が記憶され、更新可能とされた動物基本情報コンピュータとを備え、
前記動物生体情報蓄積コンピュータは、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報を更新制御処理する制御処理部と、該制御処理部で処理された動物生体情報の更新データを格納するデータ格納部と、を有し、
前記動物基本情報は、所有者情報、前記動物基本情報格納チップID、動物種、性別、生年月日、動物基本情報格納チップ(例えばマイクロチップ)埋込日、所有日、動物の名前であり、
前記動物生体情報は、狂犬病注射、ワクチン注射、血液検査、遺伝子検査、その他検査、手術、処方箋、入院、退院、出産、誕生、鑑札、保険、フード・サプリ、マイクロチップ装着、所有者、所有者変更、証明書、死亡であり、
前記制御処理部は、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の順次更新される動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新される動物生体情報との適否チェックを行うチェック部を有し、
該チェック部は、前記データ格納部に格納されている動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報が順次更新されると、前記動物基本情報コンピュータに格納されている前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新された動物生体情報とを照合し、更新された動物生体情報に記載された所有者が前記動物基本情報コンピュータに格納されている動物基本情報に記載された所有者と一致しているかどうかにより前記更新の適否をチェックする、
ことを特徴とし、
または、
通信端末と、該通信端末と通信回線を介して動物生体情報を送受信する動物生体情報蓄積コンピュータと、動物に装着される動物基本情報格納チップと、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報が記憶され、更新可能とされた動物基本情報コンピュータとを備え、
前記動物生体情報蓄積コンピュータは、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報を更新制御処理する制御処理部と、該制御処理部で処理された動物生体情報の更新データを格納するデータ格納部と、を有し、
前記動物基本情報は、所有者情報、前記動物基本情報格納チップID、動物種、性別、生年月日、動物基本情報格納チップ(例えばマイクロチップ)埋込日、所有日、動物の名前であり、
前記動物生体情報は、狂犬病注射、ワクチン注射、血液検査、遺伝子検査、その他検査、手術、処方箋、入院、退院、出産、誕生、鑑札、保険、フード・サプリ、マイクロチップ装着、所有者、所有者変更、証明書、死亡であり、
前記制御処理部は、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の順次更新される動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新される動物生体情報との適否チェックを行うチェック部を有し、
該チェック部は、前記データ格納部に格納されている動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報が順次更新されると、前記動物基本情報コンピュータに格納されている前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新された動物生体情報とを照合し、更新された動物生体情報に記載された所有者が前記動物基本情報コンピュータに格納されている動物基本情報に記載された所有者と一致しているかどうかにより前記更新の適否をチェックし、
更新された動物生体情報に間違いや問題がないと判断されたときは、前記動物生体情報を不正防止用サーバー群の不正防止用サーバーに格納する、
ことを特徴とし、
または、
通信端末と、該通信端末と通信回線を介して動物生体情報を送受信する動物生体情報蓄積コンピュータと、動物に装着される動物基本情報格納チップと、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報が記憶され、更新可能とされた動物基本情報コンピュータとを備え、
前記動物生体情報蓄積コンピュータは、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報を更新制御処理する制御処理部と、該制御処理部で処理された動物生体情報の更新データを格納するデータ格納部と、を有し、
前記動物基本情報は、所有者情報、前記動物基本情報格納チップID、動物種、性別、生年月日、動物基本情報格納チップ(例えばマイクロチップ)埋込日、所有日、動物の名前であり、
前記動物生体情報は、狂犬病注射、ワクチン注射、血液検査、遺伝子検査、その他検査、手術、処方箋、入院、退院、出産、誕生、鑑札、保険、フード・サプリ、マイクロチップ装着、所有者、所有者変更、証明書、死亡であり、
前記制御処理部は、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の順次更新される動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新される動物生体情報との適否チェックを行うチェック部を有し、
該チェック部は、前記データ格納部に格納されている動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報が順次更新されると、前記動物基本情報コンピュータに格納されている前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新された動物生体情報とを照合し、更新された動物生体情報に記載された所有者が前記動物基本情報コンピュータに格納されている動物基本情報に記載された所有者と一致しているかどうかにより前記更新の適否をチェックするとともに、
前記動物基本情報の所有者情報と前記動物生体情報に紐づけられた所有者情報によって、前記動物基本情報格納チップが装着された動物に関する順次更新される動物生体情報であるワクチン接種情報、血液検査結果情報と、サポーターが更新した動物生体情報であるワクチン接種情報、血液検査結果情報とを照合して、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報であるワクチン接種情報、血液検査結果情報がサポーターが更新した動物生体情報であるワクチン接種情報、血液検査結果情報と適合しているかどうかの適合性が確認できる、
ことを特徴とし、
または、
前記制御処理部は、前記データ格納部に格納された動物生体情報を読み込み、該読み込まれた動物生体情報を記録した識別コードを作成する、
ことを特徴とし、
または、
通信端末と、該通信端末と通信回線を介して動物生体情報を送受信する動物生体情報蓄積コンピュータと、動物に装着される動物基本情報格納チップと、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報が記憶され、更新可能とされた動物基本情報コンピュータとを備え、
前記動物生体情報蓄積コンピュータは、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報を更新制御処理する制御処理部と、該制御処理部で処理された動物生体情報の更新データを格納するデータ格納部と、を有し、
前記動物基本情報は、所有者情報、前記動物基本情報格納チップID、動物種、性別、生年月日、動物基本情報格納チップ(例えばマイクロチップ)埋込日、所有日、動物の名前であり、
前記動物生体情報は、狂犬病注射、ワクチン注射、血液検査、遺伝子検査、その他検査、手術、処方箋、入院、退院、出産、誕生、鑑札、保険、フード・サプリ、マイクロチップ装着、所有者、所有者変更、証明書、死亡であり、
前記制御処理部は、前記動物基本情報格納チップが装着された動物の順次更新される動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新される動物生体情報との適否チェックを行うチェック部を有し、
該チェック部は、前記データ格納部に格納されている動物基本情報格納チップが装着された動物の動物生体情報が順次更新されると、前記動物基本情報コンピュータに格納されている前記動物基本情報格納チップが装着された動物の動物基本情報と前記データ格納部に格納された前記動物の順次更新された動物生体情報とを照合し、更新された生体情報の所有者が前記動物基本情報コンピュータに格納されている動物基本情報の所有者と一致しているかどうかにより更新の適否をチェックし、
更新された動物生体情報に間違いや問題がないと判断されたときは、不正防止用サーバー群の複数の不正防止用サーバーそれぞれに前記動物生体情報を格納する動物基本情報格納チップを活用した動物管理システムに用いられる不正監視システムであって、
前記複数の不正防止用サーバーいずれか1つに格納された動物生体情報と、前記データ格納部に格納された動物生体情報とを照合し検証する第一手段と、
前記複数の不正防止用サーバーごとに格納された動物生体情報をそれぞれの不正防止用サーバー内で各々自己検証する第二手段と、
前記複数の不正防止用サーバーごとに格納された動物生体情報を複数の不正防止用サーバー間で前記格納された動物生体情報が一致するかを検証する第三手段と、を備え、
前記第一手段から第三手段において、不正を検出した場合は、前記動物管理システムの使用を不可とする、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明による動物管理システムは、オンライン上において動物ごとにマイクロチップ情報を適切に管理すると共に、例えば狂犬病予防注射や混合ワクチンなどの各種接種証明を厳重かつ適切に管理することができ、もって各種接種証明書を汚損、破損や紛失などを防止し、動物と共に利用する施設などにおいて各種証明書の提示を求められる際には即座に提示することができ、また予防接種を行う毎に新しく接種証明書を追加で記録し保存することができ、さらにはオンライン上に記録・保存された動物情報を複数人で共有することができ、動物の譲受時にも正確な情報が引き継がれ、不正監視システムにより信頼性の高い確実な情報であることを証明できるとの優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】動物生体情報蓄積コンピュータの構成を説明する説明図である。
【
図3】ウェブ用制御処理部の制御部の構成を説明する説明図である。
【
図4】アプリ用制御処理部の制御部の構成を説明する説明図(1)である。
【
図5】アプリ用制御処理部の制御部の構成を説明する説明図(2)である。
【
図6】アプリ用制御処理部の制御部の構成を説明する説明図(3)である。
【
図7】新たな動物が本システムの台帳に登録されるまでの一例について説明する説明図である。
【
図8】動物のライフログ情報が本システムの台帳に登録されるまでの一例について説明する説明図である。
【
図9】本システムによる情報の改ざんチェック方法(不正監視方法)について説明する説明図である。
【
図10】顧客の通信端末に表示される表示画面の一例を示す実施例図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の構成を図面に基づいて説明する。
図1において、符号1は顧客が動物生体情報の登録を求める顧客の通信端末を示す。該通信端末1は通信機能を備えたPCでも構わないし、タブレット形式の通信端末でも構わないし、通信機能を有する携帯電話の使用でも構わない。
【0015】
次に、符号2は、動物生体情報蓄積コンピュータである。前記通信端末1はインターネットなどの通信回線3を介して動物生体情報蓄積コンピュータ2にアクセスすることとなる。前記動物生体情報蓄積コンピュータ2は、ウェブ用制御処理部4、アプリ用制御処理部5及びデータ格納部6を有して構成されている(
図1参照)。
【0016】
前記ウェブ用制御処理部4あるいはアプリ用制御処理部5は、前記動物基本情報格納チップ43が装着された愛玩動物の動物生体情報を更新制御する制御処理部である。
【0017】
ここで、例えば顧客であるサポーターがインターネットなどの通信回線3を介してウェブ上の専用サイトにアクセスした場合は、ウェブ用制御処理部4を経由して本システムを利用することとなる。一方で、顧客の通信端末1に専用のアプリケーションをダウンロードして、その専用のアプリケーションからアクセスした場合は、アプリ用制御処理部5を経由して本システムを利用することとなるのである。なお、顧客であるサポーターとは、本発明のシステムを利用する例えば動物所有者(ブリーダー、飼い主など)や動物関連施設の運営者などのシステム利用者を指す。
【0018】
そして、符号43は顧客が所有する愛玩動物に装着される動物基本情報格納チップを示している。前記動物基本情報格納チップ43は、例えばマイクロチップなどの個体認識等を目的とした電子標識器具のことである。前記動物基本情報格納チップ43には、例えば15桁の数字(ISO規格の個体識別番号)などの情報が記録されている。
【0019】
そして、
図1に示す、符号44は、動物基本情報格納チップ43に基づく所有者情報や動物情報などの動物基本情報が登録されている動物基本情報コンピュータである。前記動物基本情報コンピュータ44は、例えば前記動物基本情報格納チップ43と通信回線3を介して所有者情報や動物情報などの動物基本情報を送受信など出来るデータサーバである。そのため、前記動物基本情報格納チップ43が装着された愛玩動物の所有者情報や動物情報などの動物基本情報が更新された場合には、前記通信回線3を介して更新後の所有者情報や動物情報などの動物基本情報が前記動物基本情報コンピュータ44に反映され、格納される。
【0020】
まず、ウェブ用制御処理部4を介して本システムを利用した概略構成について図に基づいて説明する。
図2から理解されるとおり、ウェブ用制御処理部4は、受信部7a、送信部8a、制御部9a、表示部10a、入力部11aを有して構成されている。すなわち、顧客であるサポーターがインターネットなどの通信回線3を介してウェブ上の専用サイトにアクセスした場合は、ウェブ用制御処理部4の受信部7aが受信し、制御部9aに制御処理されるのである。そして、顧客の操作は入力部11aを通じて入力され、該顧客の入力が表示部10aに反映され、該表示部10aに表示された情報は送信部8aを介して顧客の通信端末1に送信され、該顧客の通信端末1に表示されることとなる。
【0021】
また、前記制御部9aはチェック部42aを有して構成されている。前記チェック部42aは、顧客であるサポーターが愛玩動物の生体情報を入力し、該入力した動物生体情報の入力内容に間違いがないかをチェックする部分である。
【0022】
例えばチェック部42aでは、後述するデータ格納部6に格納されている動物基本情報格納チップ43が装着された動物のライフログ情報(動物生体情報)が順次更新等されると、動物基本情報コンピュータ44に格納されている前記動物基本情報格納チップ43が装着された動物の動物基本情報と前記データ格納部6に格納された前記動物の順次更新されたライフログ情報(動物生体情報)とを照合し、適否をチェックする部分でもある。
【0023】
さらに、例えばチェック部42aを前記動物基本情報コンピュータ44に格納されている前記動物の動物基本情報が順次更新されると、該順次更新された前記動物の動物基本情報と前記データ格納部6に格納された前記動物のライフログ情報(動物生体情報)とを照合し、適否をチェックするよう構成することもできる。
【0024】
前記チェック部42aでの適否のチェックにより、前記動物基本情報格納チップ43が装着された動物に関するライフログ情報(動物生体情報)の適合性を例えば通信回線3を介して審査し、確認することができる。なお、チェック部42aで行われる入力内容のチェックは、上記例示に限定されるものではない。
【0025】
ここで、前記制御部9aは、
図3に示されるとおり、サポーター登録部12とサポーター専用サイト部13を有して構成されている。
【0026】
前記制御部9a内の前記サポーター登録部12は、本システムを初めて利用するにあたりサポーター(顧客)自身の情報を登録するよう要求する制御部分である。ここでは、例えば愛玩動物を所有する顧客が個人サポーターあるいは法人サポーターなどの顧客分類を選択することとなる。そして個人サポーターを選択した場合に要求される登録事項は、例えば顧客自身の名前、メールアドレス、郵便番号、電話番号、ログインする際のパスワードやクレジットカード情報などの入力が必要となる。一方、法人サポーターを選択した場合は、個人サポーターの登録事項に加えて、例えばサポーター区分(例えば、販売業者、医療機関、自治体など)、施設名・法人名、法人の住所・電話番号、代表者名、担当者名、動物取扱業表示事項や免許証・登録証などの情報を登録する必要がある。
【0027】
この登録されたサポーター情報は、データ格納部6に格納されることとなる。そして、サポーター登録部12で一度登録が完了すれば、2回目以降の本システムの利用には、登録したメールアドレス及びパスワードを入力することで、前記データ格納部6に格納されているサポーター登録情報と一致するか否かがサーチされる。メールアドレスに対するパスワードが一致する場合には、顧客自身のサポーター専用サイトにアクセスすることができ、その顧客であるサポーターの情報や動物のライフログ情報などが表示される。
【0028】
ここで、動物のライフログ情報(動物生体情報)とは、例えば狂犬病注射、ワクチン注射、血液検査、遺伝子検査、その他検査、手術、処方箋、入院、退院、出産、誕生、鑑札、保険、フード・サプリ、マイクロチップ装着、所有者、所有者変更、証明書、死亡などのペット・動物の生体に重要な出来事や情報の記録をいう。
【0029】
また後述するアプリ用制御処理部5のログイン時にはメールアドレス及びパスワードが要求され、上記で設定登録したメールアドレス及びパスワードを入力することでアプリ用制御処理部5を介して本システムを利用することができるのである。
【0030】
次に、前記サポーター専用サイト部13は、動物管理部14、サポーター管理部15、メンバー管理部16及びお支払い履歴部17を有して構成されている(
図3参照)。
【0031】
前記動物管理部14では、動物の新規登録や既登録動物の動物情報の閲覧・変更を行うことができる。動物の新規登録には、愛玩動物に装着された動物基本情報格納チップID(例えばマイクロチップID)、動物種、性別、生年月日、動物基本情報格納チップ(例えばマイクロチップ)埋込日、所有日、動物の名前及び情報格納チップ登録証の写真などの情報の入力が求められる。本登録においては、例えばマイクロチップIDなどの動物基本情報格納チップIDの入力は必須の登録要件となっている。ここで、前記動物基本情報格納チップ43には該チップが装着された愛玩動物を特定する例えば15桁の数字(ISO規格の個体識別番号)などの情報が記録されている。
【0032】
その後、前記動物管理部14を介して行われた入力情報は、前記ウェブ用制御処理部4内のチェック部42aにおいて、入力情報の内容を確認・審査され、入力情報の内容に間違いや問題がなければ承認され、正式に本システムの不正防止用サーバー41、いわゆる台帳に登録されることとなる。
【0033】
そして、前記サポーター管理部15では、上述したサポーター登録部12で登録したサポーター自身の情報、例えば登録住所や電話番号、クレジットカード情報などを確認したり、変更したりすることができるのである。
【0034】
また前記メンバー管理部16においては、専用のアプリケーションを利用するサポーター(顧客)本人以外のメンバーを管理する管理部である。該メンバー管理部16では、専用のアプリケーションを利用するメンバーの登録情報の確認し、メンバーの追加登録や既登録メンバーの削除などを行うことができる。
【0035】
そして前記お支払い履歴部17は、顧客であるサポーターが決済した年月日、商品や決済金額などの支払い履歴を確認することができ、さらには今後の決済予定の年月日、商品や決済金額などの予定を確認することができる。
【0036】
次に、アプリ用制御処理部5を利用した本システムの概略構成について図に基づいて説明する。
【0037】
まず、顧客であるサポーターがアプリ用制御処理部5を利用するにあたり顧客の通信端末1に専用のアプリケーションをダウンロードする必要がある。そして、上記で説明したとおり、専用のアプリケーションのログイン時にはメールアドレス及びパスワードが要求され、前記サポーター登録部12において設定登録したメールアドレス及びパスワードを入力すると、前記データ格納部6に格納されているサポーター登録情報と一致するか否かがサーチされる。メールアドレスに対するパスワードが一致する場合には、本システムにログインし利用することができる。
【0038】
そして、前記アプリ用制御処理部5は、前述したウェブ用制御処理部4が有する構成と同様に受信部7b、送信部8b、制御部9b、表示部10b、入力部11bを有して構成されている(
図2参照)。すなわち、顧客であるサポーターがインターネットなどの通信回線3を介してアプリケーションを通じてログインした場合は、アプリ用制御処理部5の受信部7bが受信し、制御部9bに制御処理されるのである。そして、顧客の操作は入力部11bを通じて入力され、該顧客の入力が表示部10bに反映され、該表示部10bに表示された情報は送信部8bを介して顧客の通信端末1に送信され、該顧客の通信端末1に表示されることとなる。
【0039】
また、前記制御部9bはチェック部42bを有して構成されている。前記チェック部42bは、顧客であるサポーターが愛玩動物の生体情報を入力し、該入力した動物生体情報の入力内容に間違いがないかをチェックする部分である。
【0040】
また、制御部9aのチェック部42aと同様に、例えばチェック部42bでは、後述するデータ格納部6に格納されている動物基本情報格納チップ43が装着された動物のライフログ情報(動物生体情報)が順次更新等されると、動物基本情報コンピュータ44に格納されている前記動物基本情報格納チップ43が装着された動物の動物基本情報と前記データ格納部6に格納された前記動物の順次更新されたライフログ情報(動物生体情報)とを照合し、適否をチェックする部分でもある。
【0041】
さらに、例えばチェック部42bを前記動物基本情報コンピュータ44に格納されている前記動物の動物基本情報が順次更新されると、該順次更新された前記動物の動物基本情報と前記データ格納部6に格納された前記動物のライフログ情報(動物生体情報)とを照合し、適否をチェックするよう構成することもできる。
【0042】
前記チェック部42bでの適否のチェックにより、前記動物基本情報格納チップ43が装着された動物に関するライフログ情報(動物生体情報)の適合性を例えば通信回線3を介して審査し、確認することができる。なお、チェック部42bで行われる入力内容のチェックは、上記例示に限定されるものではない。
【0043】
ここで、
図4に示されるとおり、アプリ用制御処理部5の制御部9bは、識別コード読み取り部18、動物のデジタルパスポート部19、メッセージ部20及び設定部21を有して構成されている。
【0044】
前記識別コード読み取り部18は、例えばバーコードのような一次元コードやQRコード(登録商標)のような二次元コードなどで表示された識別コードを読み取る機能を有する。前記識別コード読み取り部18を使用して、例えば既登録動物に基づくワクチン接種情報や血液検査結果など動物に関するライフログ情報が記録された識別コードを読み取ることができる部分である。また、識別コード読み取り部18を使用してデジタルパスポート情報が記録された識別コードを読み取ると、後述する動物のデジタルパスポート部19内のスキャン動物一覧部に自動的に追加・記録される仕組みとなっている(
図4、
図5参照)。
【0045】
該仕組みにより、従来のような紙媒体で保管し、あるいは書き写したり複写したりする必要がないため、紛失や汚損、書き間違いなどの問題が発生しにくいのである。なお、前記デジタルパスポート情報とは、既登録動物ごとに動物の写真や動物種、性別や所有者(飼い主)などを例えばカード形式で表示したデジタルパスポートのことである。
【0046】
そして、制御部9bの動物のデジタルパスポート部19は、登録動物ごとの一覧と上記識別コード読み取り部18で読み取った情報を管理・保管するスキャン動物一覧部とを有して構成されている(
図5参照)。
【0047】
なお、登録動物ごとの一覧は、顧客であるサポーター本人以外は家族など複数人のメンバー(ウェブ用制御処理部4におけるメンバー管理部16に登録された者)で共有することができる。すなわち、メンバー管理部16に登録された者であれば、自身の通信端末1に専用のアプリケーションをダウンロードし、そのアプリケーションからアプリ用制御処理部5を介して登録動物の動物生体情報を閲覧・表示することが可能となる。
【0048】
そして、登録動物ごとにおいては、登録動物ごとにワクチン接種情報や血液検査結果など動物に関するライフログ情報(動物生体情報)が一覧で管理されているライフログ一覧部22、ライフログ情報を登録管理するライフログ登録管理部23、高い頻度で使用されるライフログ情報(例えば、ワクチン接種証明書など)をすぐに表示できるようアクセスが短縮されたブックマーク部24およびその他管理部25を有して構成されている(
図5参照)。
【0049】
前記ライフログ一覧部22は、ライフログ詳細管理部26及び識別コード作成部27を有して構成されている(
図5参照)。
【0050】
前記ライフログ詳細管理部26は、例えばマイクロチップIDを含めた登録情報、登録者、登録者ID、登録申請日、登録完了日や管理番号などの動物ごとのライフログ登録データを確認及び管理している。ここで、ライフログ登録データは、後述するデータ格納部6に一括して格納されており、前記データ格納部6に格納されたライフログ登録データはチェック部42bを通じてチェックされることとなる。そして、問題なしと判断された当該データだけが本システムの不正防止用サーバー41、いわゆる台帳に登録されるのである。
【0051】
後ほど詳述するが、本システムの台帳は、該台帳に登録されたデータ(情報)に基づいてデータ格納部6に格納されたデータ(情報)が不正アクセスや不正に改ざん等されていないかを定期的に監視し、確認している。したがって、顧客の通信端末1に表示される動物のライフログ情報などのデータ(情報)は、前記データ格納部6に格納されたデータ(情報)が表示されることとなるが、該表示されるデータ(情報)は前記台帳である不正防止用サーバー41が定期的に監視し、安全性を確認したデータ(情報)が表示される仕組みとなっている(
図10参照)。
【0052】
そして、識別コード作成部27では、データ格納部6に格納された、例えばワクチン注射、狂犬病注射やマイクロチップID装着情報などの各種ライフログ情報ごとに、例えば二次元コードなどの識別コードが作成され、作成された識別コードが顧客の通信端末1に表示される仕組みとなっている。前記識別コード作成部27で作成された識別コードを必要に応じて第三者に提示し、提示された第三者は前述した識別コード読み取り部18を利用して読み取ることができる。これにより、例えば顧客であるサポーターが動物専用施設を利用するにあたって、ワクチン接種証明書の提示を求める第三者に対して、容易かつ即座に必要な情報を提示し、確認してもらうことが可能となる。
【0053】
前記登録動物ごとの前記ライフログ登録管理部23では、ワクチン接種日などの日付や例えば狂犬病注射などのライフログ区分、登録動物に関するメモ、各種証明書等の写真を入力し、該入力した情報はデータ格納部6に格納されることとなる。その後、前記チェック部42bにおいて入力情報の内容を確認・審査し、入力情報の内容に間違いや問題がなければ承認され、正式に本システムの不正防止用サーバー41、いわゆる台帳に登録されることとなる。そして、後ほど詳述するが、ライフログ登録管理部23を利用して入力し、登録した情報が、顧客の通信端末1に表示される場合は、前記データ格納部6に格納された情報が前記台帳である不正防止用サーバー41によって定期的に監視され、安全性が確認された情報が顧客の通信端末1に表示されることとなる。
【0054】
そして
図5に示されるとおり、その他管理部25は、マイパスポート/識別コード作成部28、動物詳細管理部29、所有者変更手続(譲渡)管理部30及び登録動物削除管理部31を有して構成されている。
【0055】
前記マイパスポート/識別コード作成部28では、既登録動物ごとに動物の写真や動物種、性別や所有者(飼い主)などのデジタルパスポート情報を例えばカード形式で作成し、表示することができるのである。そして、前記マイパスポート/識別コード作成部28を使用して、デジタルパスポート情報を記録した識別コードを作成し、作成した識別コードを第三者に提示することができる。さらには、既登録動物の全てのライフログ情報を第三者に提示する必要がある場合(例えば動物譲渡の場合など)には、前記マイパスポート/識別コード作成部28を利用して全てのライフログ情報を一括して記録した例えば二次元コードなどの識別コードを作成し、該識別コードを表示することができるのである。
なお、識別コードとは、例えばバーコードのような一次元コードやQRコード(登録商標)のような二次元コードなどで表示された識別情報をいうことはすでに説明したとおりである。
【0056】
すなわち、その他管理部25内のマイパスポート/識別コード作成部28は、前述したライフログ一覧部22内の識別コード作成部27のようにライフログ情報ごとに識別コードを作成するのではなく、一括して全てのライフログ情報を記録した識別コードを作成することができるのである。その結果、ライフログ情報を全て記録した識別コードを第三者に提示することで迅速に全ての情報を提供することが出来、第三者にとっても正確な情報を全て確認することができるため、動物個体ごとに適切に管理・保存することができるのである。
【0057】
そして、その他管理部25内の前記動物詳細管理部29では、例えば写真などの登録動物の情報を閲覧することができる。また、その他管理部25内の前記所有者変更手続(譲渡)管理部30は、顧客の動物のデジタルパスポート部19に登録されている動物を第三者に譲渡する場合、すなわち譲渡人側で必要となる手続きを管理する管理部である。さらに、その他管理部25内の登録動物削除部31は、譲渡などの手続きにより管理する必要がなくなった場合などに動物のデジタルパスポート部19に登録されている動物一覧から当該動物情報を削除する削除管理部である。
【0058】
次に、
図4に示されるアプリ用制御処理部5の制御部9b内の設定部21について、
図6に基づいて概略構成を説明する。
【0059】
前記設定部21は、顧客であるサポーター用メニュー部32及び設定に関するその他メニュー部33を有して構成されている。そして、前記サポーター用メニュー部32は、動物の新規登録部34、動物グループ管理部35、所有者変更手続(受取)管理部36、サポーター情報部37及びその他メニュー部38を有して構成されている(
図6参照)。
【0060】
前記動物の新規登録部34は、ウェブ用制御処理部4の制御部9a内におけるサポーター専用サイト部13の動物管理部14の場合と同様に、動物の新規登録や既登録動物の動物情報の閲覧・変更を行うことができる部分である。動物の新規登録には、前記ウェブ用制御処理部4を経由して新しく登録する場合と同様に、愛玩動物に装着された動物基本情報格納チップID(例えばマイクロチップID)、動物種、性別、生年月日、動物基本情報格納チップ(例えばマイクロチップ)埋込日、所有日、動物の名前及び動物基本情報格納チップ登録証の写真などの情報の入力が求められる。本システムの登録では、例えばマイクロチップIDなどの動物基本情報格納チップIDの入力は必須の登録要件となっている。そして、その後、サポーターが入力した入力情報の内容をチェック部42bを通じて確認・審査し、入力情報の内容に間違いや問題がなければ承認され、正式に本システムの不正防止用サーバー41、いわゆる台帳に登録されることとなる。
【0061】
そして、後ほど詳述するが、動物の新規登録部34を利用した入力情報は、データ格納部6に格納される。該データ格納部6に格納された情報は、前記不正防止用サーバー41により定期的に監視され、安全性が確認されている。したがって、動物の新規登録部34を利用した入力情報が顧客の通信端末1に表示される場合は、前記台帳である不正防止用サーバー41によって定期的に監視され、安全性が確認された情報が顧客の通信端末1に表示されることとなる。
【0062】
前記サポーター用メニュー部32内の前記動物グループ管理部35は、販売業者(例えば、ブリーダーやペットショップなど)や動物保護施設など多数の動物を飼育・管理している顧客が、例えば犬や猫などの愛玩動物の種類あるいはワクチンの接種状況などでグループ分けして管理することができる管理部である。この管理部を利用すれば多数の動物を動物個体ごとに管理するとともにグループに分けてグループごとに管理することができるため顧客であるサポーターが円滑に運営することができ、管理経費を削減することにもつながるのである。
前記サポーター用メニュー部32内の前記所有者変更手続(受取)管理部36は、顧客であるサポーターが第三者から新しく動物を受け取る場合に行う手続きを管理する管理部である。ここで、上述した所有者変更手続(譲渡)管理部30は譲渡人側が行う手続きであるのに対し、該所有者変更手続(受取)管理部36は受取人が行う手続きである。
【0063】
このように、動物の所有者が変更となった時には、旧所有者から新所有者への変更の手続きを容易かつ円滑に行うことができる。また、本システムの所有者変更手続(譲渡)管理部30及び所有者変更手続(受取)管理部36を通じて、新旧の所有者の変更手続が問題なく完了すると、対象動物に関するライフログの全情報(データ)が新所有者に自動的に引き継ぐことができるのである。
【0064】
図6において、前記サポーター用メニュー部32内の前記サポーター情報部37では、前述した
図3に示すウェブ用制御処理部4の制御部9aにおけるサポーター専用サイト部13内のサポーター管理部15と同様に、ウェブ用制御処理部4の制御部9aでサポーター登録部12を利用して登録したサポーター自身の情報(例えば、登録住所や電話番号、クレジットカード情報など)を確認したり、変更したりすることができる部分である。
【0065】
そして前記サポーター用メニュー部32内の前記その他メニュー部38は、例えば本システムを利用する上で不明な点を管理事務局に問い合わせを行うことができる手順など顧客に対するサポートを提供する部分である。
【0066】
次に、
図1及び
図2に示すデータ格納部6について説明する。
前記データ格納部6には、既に説明した顧客であるサポーター自身の情報や動物ごとのライフログ情報(動物生体情報)などのデータが一括して格納されている。つまり、顧客であるサポーターがウェブ用制御処理部4あるいはアプリ用制御処理部5を通じて、例えば動物のワクチン接種情報などの動物のライフログ情報(動物生体情報)を登録あるいは更新すると、その情報は前記サポーター登録部12において設定登録したメールアドレス及びパスワードに紐づけされた状態で前記データ格納部6に格納されることなる。
【0067】
そして、顧客であるサポーターが設定登録したメールアドレス及びパスワードでアクセスあるいはログインすることでデータ格納部6に格納されている動物のライフログ情報(動物生体情報)が取り出され、閲覧することができるのである。これは、登録情報を更新・変更し、あるいは登録情報を削除する場合も同様である。
【0068】
ところで、動物の新規登録やライフログ情報(例えば、ワクチン接種情報など)すなわち動物生体情報の登録については、チェック部42a又は42bを介して登録内容を確認・審査し、入力情報の内容に間違いや問題がなければ承認され、承認された動物生体情報だけが正式に本システムの台帳に登録されることは既に説明した。すなわち、前記チェック部42a又は42bを介して登録内容を確認・審査される情報(データ)は、本システムの不正防止用サーバー群40の複数の不正防止用サーバー41、いわゆる複数の台帳に登録されるのである。
【0069】
この際、前記チェック部42a又は42bにおいて例えば管理事務局が有するコンピュータなどを介してデータ格納部6に格納された動物生体情報を審査することになる。そして、審査の結果、問題なしと判断された動物生体情報は、データ管理システム部39を通じて、不正防止用サーバー群40の複数の不正防止用サーバー41それぞれに書き込まれる。該複数の不正防止用サーバー41に書き込まれること、すなわち本システムの台帳に登録されることとなる。
【0070】
したがって、本システムの台帳に登録されているライフログ情報(動物生体情報)は、前記チェック部42a又は42bによってチェック(審査)され、該チェックの結果、入力内容に問題がないと判断されたライフログ情報(動物生体情報)だけが登録されており、前記チェック部42a又は42bが問題ありと判断した情報は本システムの台帳に一切登録されていないこととなる。
【0071】
ここで、前記不正防止用サーバー群40には不正防止用サーバー41が複数台設置され、それぞれの不正防止用サーバー41ごとに暗号化された情報(データ)が書き込まれるよう構成されている。つまり、複数の不正防止用サーバー41は、常に同じ暗号化された情報(データ)が格納された状態となっている。例えば、
図2、
図7乃至
図9では3台の不正防止用サーバー41が設置されているが、すべての不正防止用サーバー41には全く同じ暗号化された情報(データ)が格納されている。なお、
図2、
図7乃至
図9においては不正防止用サーバー41が3台設置されているが、3台に限定されるものではなく、状況に応じて設置台数は増減してもよい。また、場合によっては前記情報(データ)が暗号化されていない状態で不正防止用サーバー41に格納されることとしてもよい。
【0072】
本システムの特徴の一つとして、本システムの台帳に登録された動物生体情報、すなわち不正防止用サーバー41に書き込まれた動物生体情報は登録だけすることができ、更新などの上書き登録や削除をすることはできないようプログラムされている。
【0073】
後で詳述するが、本システムは、データ格納部6に格納された内容と不正防止用サーバー群40の不正防止用サーバー41のいずれかに書き込まれた内容とが一致するか否かを照らし合わせて、データ格納部6内の情報が不正アクセス又は改ざん等されていないかをチェックする機能を有している。さらに、不正防止用サーバー群40はインターネットなどの通信回線3に直接接続されていないため、外部からの進入を防ぎ、セキュリティ上の安全性が非常に高く、不正防止用サーバー群40内に登録保存されている情報の漏洩を防止することにつながっている。さらには、前記不正防止用サーバー群40の不正防止用サーバー41に格納される情報(データ)は、暗号化されており、万が一、前記不正防止用サーバー41に格納された情報(データ)を第三者が入手したとしても、暗号化された該情報(データ)を解読することはできないようになっている。
【0074】
次に、動物の新規登録及びライフログ情報が本システムの台帳に登録されるまでの流れの一例について図に基づいて説明する。
【0075】
まず
図7に基づいて、新たな動物が本システムの台帳に登録されるまでの一例について説明する。
【0076】
顧客であるサポーターは、通信端末1からインターネットなどの通信回線3を介して、例えば専用のアプリケーション通じてアプリ用制御処理部5にログインする。なお、ウェブ上の専用サイトにアクセスした場合は、ウェブ用制御処理部4を経由することとなる。
【0077】
そして、アプリ用制御処理部5の制御部9b内における設定部21からサポーター用メニュー部32内の動物の新規登録部34を使用して、動物の新規登録を行うこととなる(
図4、
図6参照)。尚、この動物の新規登録においては、愛玩動物に装着された動物基本情報格納チップID(例えばマイクロチップID)、動物種、性別、生年月日、動物基本情報格納チップ(例えばマイクロチップ)埋込日、所有日、動物の名前及び動物基本情報格納チップ登録証の写真などの新たな動物情報の入力が求められる。
【0078】
この動物の新規登録情報はデータ格納部6に格納され、顧客であるサポーターが入力した入力情報の内容をチェック部42bを介して確認・審査される。そして、入力情報の内容に間違いや問題がないと判断された新たな動物情報については承認され、複数の不正防止用サーバー41それぞれに登録される。よって、正式に本システムの台帳に登録された情報(データ)として扱われることとなる。一方で入力情報の内容が間違っている若しくは問題が生じていると判断された情報は本システムの台帳には登録されない。
【0079】
尚、
図7における一例では、(1)誕生の年月日、(2)マイクロチップ埋込日、(3)所有日及び(4)マイクロチップ登録証の4種類のライフログ情報が、データ管理システム部39を通じて不正防止用サーバー群40の不正防止用サーバー41それぞれに書き込まれ、本システムの複数の台帳に正式に登録されたこととなる。また、不正防止用サーバー41に書き込まれた情報(データ)は登録だけすることができ、更新などの上書き登録や削除をすることはできないようプログラムされている。
【0080】
次に、
図8に基づいて動物のライフログ情報が本システムの台帳に登録されるまでの一例について説明する。
【0081】
顧客であるサポーターは、通信端末1からインターネットなどの通信回線3を介して、例えば専用のアプリケーション通じてアプリ用制御処理部5にログインする。ログイン時にはメールアドレス及びパスワードが要求され、設定登録したメールアドレス及びパスワードを入力することで前記アプリ用制御処理部5を介して本システムを利用することができる。
【0082】
そして、アプリ用制御処理部5の制御部9b内における動物のデジタルパスポート部19から動物ごとのライフログ登録管理部23を使用して、動物のライフログ情報が入力され、更新登録される(
図4、
図5参照)。尚、動物のライフログ情報としては、ワクチン接種日などの日付、ライフログ区分(例えば、狂犬病注射など)、登録動物に関するメモや各種証明書等の写真などが該当する。
【0083】
そして、顧客であるサポーターが入力した動物のライフログ情報(動物生体情報)は、データ格納部6に格納され、入力情報の内容をチェック部42bを通じて確認・審査する。そして、入力情報の内容に間違いや問題がないと判断された動物のライフログ情報(動物生体情報)については承認され、複数の不正防止用サーバー41それぞれに登録される。よって、正式に本システムの複数の台帳に登録された情報(データ)として扱われることとなる。一方で入力情報の内容が間違っている若しくは問題が生じていると判断された情報は本システムの台帳には登録されない。
【0084】
図8に基づく一例では、審査し承認されたライフログ情報(動物生体情報)がデータ管理システム部39を通じて不正防止用サーバー群40の不正防止用サーバー41それぞれに書き込まれ、本システムの複数の台帳に正式に登録される。前述で説明したとおり、不正防止用サーバー41に書き込まれた情報(データ)は登録だけすることができ、更新などの上書き登録や削除をすることができないようプログラムされている。
【0085】
ところで、本システムの不正防止用サーバー群40は、該不正防止用サーバー群40を構成する複数の不正防止用サーバー41を利用して、データ格納部6に格納されている情報(データ)が、前記複数の不正防止用サーバー41のいずれか1つに格納(登録)されている情報(データ)と一致するかを定期的に照合することで、不正アクセス又は不正に改ざん等されていないかを確認し、判断する機能を備えている。
図9に基づいて、本システムによる前記データ格納部6に格納された情報の不正アクセス又は不正改ざん等チェック方法(不正監視システム)について説明する。
【0086】
前記不正アクセス又は不正改ざん等チェック方法(不正監視システム)は、3つのチェック手段を採用している。まず、第一チェック(第一手段)として、データ格納部6に格納された動物のライフログ情報(動物生体情報)が、不正防止用サーバー群40の複数の不正防止用サーバー41いずれか1つに格納された動物生体情報と一致しているか、データ管理システム部39を通じて確認される。なお、前記複数の不正防止用サーバー41に格納されているライフログ情報(動物生体情報)は暗号化されて格納されているため、データ格納部6に格納された動物のライフログ情報(動物生体情報)についても暗号化された状態で不正防止用サーバー41に格納された動物のライフログ情報(動物生体情報)と照合され、検証される。尚、暗号化されない状態で不正防止用サーバー41に格納された動物のライフログ情報(動物生体情報)と照合され、検証されることもある。
【0087】
そして、不正防止用サーバー群40内の複数の不正防止用サーバー41には、不正防止用サーバー41ごとに全く同じ動物のライフログ情報(動物生体情報)が書き込まれるよう構成されており、前記複数の不正防止用サーバー41は、常に同じ動物のライフログ情報(動物生体情報)が格納された状態であることはすでに説明したとおりである(
図7、
図8参照)。
【0088】
そして、第二チェック(第二手段)として、不正防止用サーバー41ごとに格納された動物のライフログ情報(動物生体情報)が不正にアクセスされた形跡の有無や不正に改ざん等されていないかなど、それぞれの不正防止用サーバー41内で各々自己検証される。
【0089】
その後、第三チェック(第三手段)として、いずれか1つの不正防止用サーバー41に格納された動物のライフログ情報(動物生体情報)と他の不正防止用サーバー41に格納された動物のライフログ情報(動物生体情報)とを比較照合し、複数の不正防止用サーバー41それぞれに格納されている動物のライフログ情報(動物生体情報)同士が一致するか検証される。すなわち、前記複数の不正防止用サーバー41ごとに格納された動物生体情報を、前記複数の不正防止用サーバー41間でそれぞれに格納された動物生体情報が一致するかを検証し、判断されるのである。
【0090】
第一チェック(第一手段)から第三チェック(第三手段)が検証され、各チェック(手段)の内一つでも格納情報(データ)が一致しないと判断された場合は、不正アクセスあるいは情報の不正改ざん等が発生したものとみなして、本システムの使用を不可とし、アクセスできなくなるとともに、本システムの不正防止用サーバー41、いわゆる台帳に新たな情報が登録できなくなる。そして、格納情報のどの部分において不正アクセスあるいは不正改ざん等が行われたのか調査されることとなる。
【0091】
したがって、本システムの複数の台帳に登録するためには審査を経て問題なしと判断される必要があり、該複数の台帳に登録された後も、この一連の監視体制により、継続して監視されることとなる。すなわち、前記データ格納部6に格納されたライフログ情報(動物生体情報)は、前記複数の不正防止用サーバー41のいずれか1つに格納されたライフログ情報(動物生体情報)と照合され、双方に格納されたライフログ情報(動物生体情報)が一致しているかを定期的に監視されている。また、前記データ格納部6と照合される前記不正防止用サーバー41についても、不正防止用サーバー群40を構成する複数の不正防止用サーバー41内で各々自己検証され、さらには該複数の不正防止用サーバー41間でそれぞれに格納されたライフログ情報(動物生体情報)が一致しているかを定期的に監視している。
【0092】
そのため、データ格納部6に格納されているライフログ情報(動物生体情報)は、本システムの複数の台帳に格納(登録)されているライフログ情報(動物生体情報)と定期的に照合され、不正アクセスあるいは不正改ざん等の監視が行われているため信頼性の高い情報として取り扱うことができるのである。
【0093】
つまり、顧客であるサポーターが、本システムの複数の台帳により監視され、検証(確認)されているライフログ情報(動物生体情報)を前記データ格納部6から、ウェブ用制御処理部4を利用し通信回線3を介して顧客の通信端末1に表示させた場合は、例えば、
図10に示すような破線で挟まれた様式で表示されることとなる。つまり、破線で挟まれた範囲については、本システムの複数の台帳により定期的に監視され、検証されており、不正改ざん等されていないことを証明するものであることを示している。
【0094】
また、顧客であるサポーターが、専用のアプリケーションにより通信回線3を介してアプリ用制御処理部5から前記データ格納部6に格納されたライフログ情報(動物生体情報)を顧客の通信端末1に表示した場合は、
図10に示すような破線で挟まれた様式に加えて、タイムスタンプ(例えば、何月何日何時何分)が付された状態で表示される。
【0095】
前記タイムスタンプは、顧客の通信端末1に表示されたライフログ情報(動物生体情報)が不正防止用サーバー41、いわゆる台帳を利用して監視検証された最終確認日時の証明として記録され、表示されるものである。前述のとおり、不正防止用サーバー群40の複数の不正防止用サーバー41は、データ格納部6に格納された情報をリアルタイムで監視検証(確認)してはおらず、定期的に監視検証(確認)しているため、前記タイムスタンプ(最終確認日時)を顧客の通信端末1に表示することにより直近に監視検証(確認)された日時を証明するために記録されているものである。
【0096】
以上から、顧客であるサポーターがウェブ上の専用サイトあるいは専用のアプリケーションから自己の通信端末1にライフログ情報(動物生体情報)を表示させた場合には、本システムにより監視検証(確認)されている範囲を明確に認識することができ、表示された情報を安心して利用することができるものである。なお、検証済みであることを表示する方法は、
図10のような表示様式に限定されるものではない。
【0097】
そして、不正防止用サーバー群40はインターネットなどの通信回線3に直接接続されておらず、外部から前記不正防止用サーバー群40に直接アクセスすることはできないよう構成されている。さらに、不正防止用サーバー群40に格納されている情報は暗号化された状態で記録されているため、万が一、前記不正防止用サーバー41に格納された情報(データ)を第三者が入手したとしても、暗号化された該情報(データ)を解読することはできないようになっている。
【0098】
さらに、本システムの不正アクセス又は不正改ざん等チェック方法(不正監視システム)により、例えば動物の譲受後の動物のライフログ情報(動物生体情報)の信頼性を高めることができ、前記不正監視システムを利用した動物のライフログ情報(動物生体情報)は安全かつ信頼性の高さから電子証明書として活用することも可能である。
【0099】
以上のように、本発明はオンライン上において動物ごとに動物基本情報格納チップ43情報を適切に管理すると共に、例えば狂犬病予防注射や混合ワクチンなどの各種接種証明を厳重かつ適切に管理することができる。
しかも、各種接種証明書の汚損、破損や紛失などを防止することができ、動物と共に利用する施設などにおいても各種証明書の提示を求められた場合には簡単にかつ即座に提示することができる。
【0100】
さらに、予防接種を行う度に新しく接種証明書を追加で更新記録し保存することができ、さらにはオンライン上に更新記録・保存された動物情報を複数人で共有することができ、動物の譲受時にも正確な情報を引き継ぐことが可能となる。
【0101】
また、独自の不正アクセス又は不正改ざん等チェック方法(不正監視システム)により安全かつ信頼性の高い確実な情報であるから、該不正監視システムを利用した情報については電子証明書として活用することができるとの優れた効果を有するものである。
【符号の説明】
【0102】
1 通信端末
2 動物生体情報蓄積コンピュータ
3 通信回線
4 ウェブ用制御処理装置
5 アプリ用制御処理装置
6 データ格納部
7a、7b 受信部
8a、8b 送信部
9a、9b 制御部
10a、10b 入力部
11a、11b 表示部
12 サポーター登録部
13 サポーター専用サイト部
14 動物管理部
15 サポーター管理部
16 メンバー管理部
17 お支払い履歴部
18 識別コード読み取り部
19 動物のデジタルパスポート部
20 メッセージ部
21 設定部
22 ライフログ一覧部
23 ライフログ登録管理部
24 ブックマーク部
25 その他管理部
26 ライフログ管理部
27 識別コード作成部
28 マイパスポート/識別コード作成部
29 動物詳細管理部
30 所有者変更手続(譲渡)管理部
31 登録動物削除部
32 サポーター用メニュー部
33 設定に関するその他メニュー部
34 動物の新規登録部
35 動物グループ管理部
36 所有者変更手続(受取)管理部
37 サポーター情報部
38 その他メニュー部
39 データ管理システム部
40 不正防止用サーバー群
41 不正防止用サーバー
42a、42b チェック部
43 動物基本情報格納チップ
44 動物基本情報コンピュータ