(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023144543
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20231003BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20231003BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20231003BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20231003BHJP
F21Y 115/20 20160101ALN20231003BHJP
F21Y 105/16 20160101ALN20231003BHJP
【FI】
F21S2/00 230
F21V23/00 120
F21V23/00 140
F21V23/00 160
F21S2/00 110
F21Y115:10
F21Y115:15
F21Y115:20
F21Y105:16
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022051574
(22)【出願日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【氏名又は名称】白井 達哲
(74)【代理人】
【識別番号】100176751
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 耕平
(72)【発明者】
【氏名】小林 勝之
(72)【発明者】
【氏名】岩井 直子
(72)【発明者】
【氏名】中島 啓道
(72)【発明者】
【氏名】水谷 有輝
(72)【発明者】
【氏名】倉持 裕行
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
(57)【要約】
【課題】複数の照明器具のそれぞれに制御信号を入力する際にも、配線の作業をより簡単に行うことができる照明器具を提供する。
【解決手段】長尺状の基板と、基板の長手方向に並べて設けられた複数の光源と、を有する光源モジュールと、外部から供給される電力を変換して複数の光源に供給することにより、複数の光源を点灯させる電源ユニットと、外部から接続される制御信号線と電気的に接続され、制御信号線から入力される制御信号に基づいて電源ユニットによる電力の変換の動作を制御することにより、複数の光源から照射される光の明るさ及び色の少なくとも一方を変化させる制御ユニットと、光源モジュールに設けられ、基板の長手方向に延びるとともに、制御ユニットと電気的に接続され、隣接する別の照明器具への制御信号の送りに用いられる配線と、を備えたことを特徴とする照明器具が提供される。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状の基板と、前記基板の長手方向に並べて設けられた複数の光源と、を有する光源モジュールと、
外部から供給される電力を前記複数の光源に対応した電力に変換し、変換後の電力を前記複数の光源に供給することにより、前記複数の光源を点灯させる電源ユニットと、
外部から接続される制御信号線と電気的に接続され、前記制御信号線から入力される制御信号に基づいて前記電源ユニットによる電力の変換の動作を制御することにより、前記複数の光源から照射される光の明るさ及び色の少なくとも一方を変化させる制御ユニットと、
前記光源モジュールに設けられ、前記基板の前記長手方向に延びるとともに、別の信号線を介して前記制御ユニットと電気的に接続され、隣接する別の照明器具への前記制御信号の送りに用いられる配線と、
を備えたことを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記配線は、前記基板に配線パターンとして設けられていることを特徴とする請求項1記載の照明器具。
【請求項3】
前記光源モジュールの前記長手方向の一端に設けられるとともに、前記配線の一端と電気的に接続され、隣接する別の照明器具との接続に用いられる第1端子部と、
前記光源モジュールの前記長手方向の他端に設けられるとともに、前記配線の他端と電気的に接続され、隣接する別の照明器具との接続に用いられる第2端子部と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記第1端子部は、隣接する別の照明器具の前記第2端子部と直接的に接続可能であり、
前記第2端子部は、隣接する別の照明器具の前記第1端子部と直接的に接続可能であることを特徴とする請求項3記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
照明器具に制御信号線を接続し、制御信号線を介して照明器具に制御信号を入力することにより、照明器具から照射される光の明るさや色などを制御することが行われている。
【0003】
また、オフィスや商業施設などの比較的広い空間の照明を行う際に、複数の照明器具を並べて設置するとともに、複数の照明器具に制御信号を入力することにより、複数の照明器具のそれぞれから照射される光を一度に制御できるようにする場合がある。
【0004】
照明器具は、制御信号線を接続するための端子台を有する。複数の照明器具に制御信号を入力する場合には、端子台に制御信号線を接続した後、同じ端子台に別の制御信号線を接続し、その制御信号線を次の照明器具の端子台に接続する。これを複数の照明器具のそれぞれで順次繰り返すことにより、複数の照明器具のそれぞれに制御信号を入力できるようにする。
【0005】
上記のように、制御信号を入力するための制御信号線と、次の照明器具に制御信号を送るための制御信号線と、を1つの端子台に接続する構成では、少なくとも隣接する2つの照明器具のそれぞれの端子台の距離の分だけ制御信号線の長さが必要となる。制御信号線の配線は、天井裏のスペースなどで行う必要があり、制御信号線を通す距離が長くなると、配線の作業が煩雑になってしまう。
【0006】
このため、照明器具においては、複数の照明器具のそれぞれに制御信号を入力する際にも、配線の作業をより簡単に行えるようにすることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施形態は、複数の照明器具のそれぞれに制御信号を入力する際にも、配線の作業をより簡単に行うことができる照明器具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態によれば、長尺状の基板と、前記基板の長手方向に並べて設けられた複数の光源と、を有する光源モジュールと、外部から供給される電力を前記複数の光源に対応した電力に変換し、変換後の電力を前記複数の光源に供給することにより、前記複数の光源を点灯させる電源ユニットと、外部から接続される制御信号線と電気的に接続され、前記制御信号線から入力される制御信号に基づいて前記電源ユニットによる電力の変換の動作を制御することにより、前記複数の光源から照射される光の明るさ及び色の少なくとも一方を変化させる制御ユニットと、前記光源モジュールに設けられ、前記基板の前記長手方向に延びるとともに、別の信号線を介して前記制御ユニットと電気的に接続され、隣接する別の照明器具への前記制御信号の送りに用いられる配線と、を備えたことを特徴とする照明器具が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態によれば、複数の照明器具のそれぞれに制御信号を入力する際にも、配線の作業をより簡単に行うことができる照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1(a)及び
図1(b)は、実施形態に係る照明器具を模式的に表す斜視図である。
【
図2】
図2(a)及び
図2(b)は、実施形態に係る光源モジュールを模式的に表す斜視図である。
【
図3】実施形態に係る光源モジュールを模式的に表す分解斜視図である。
【
図4】実施形態に係る照明器具を模式的に表すブロック図である。
【
図5】実施形態に係る照明器具の使用例を模式的に表すブロック図である。
【
図6】参考の照明器具の使用例を模式的に表すブロック図である。
【
図7】実施形態に係る照明器具の変形例を模式的に表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0013】
図1(a)及び
図1(b)は、実施形態に係る照明器具を模式的に表す斜視図である。
図1(a)及び
図1(b)に表したように、照明器具10は、光源モジュール12と、器具本体14と、を備える。照明器具10は、例えば、一方向に延びた長尺状である。照明器具10は、例えば、直管状の蛍光灯を用いた照明器具に置き換えて使用される。光源モジュール12及び器具本体14も、同様に長尺状である。ここで、長尺状とは、例えば、長手方向の長さが、短手方向の長さ(横幅)の5倍以上の状態である。
【0014】
器具本体14は、長尺状の光源モジュール12を着脱可能に支持する。器具本体14は、例えば、光源モジュール12と係合することにより、光源モジュール12を着脱可能に支持する。但し、器具本体14は、これに限ることなく、例えば、ネジ止めなどによって光源モジュール12を着脱可能に支持してもよい。器具本体14による光源モジュール12の支持の構成は、光源モジュール12を着脱可能に支持可能な任意の構成でよい。なお、
図1(b)は、光源モジュール12を取り外した状態を図示している。
【0015】
照明器具10は、例えば、光源モジュール12を下方に向けた状態で室内の天井に取り付けられる。照明器具10は、光源モジュール12から照射される光によって、室内を照明する。なお、照明器具10は、天井に限ることなく、例えば、壁面などに取り付けてもよい。照明器具10は、例えば、屋外の照明などに用いてもよい。
【0016】
器具本体14は、例えば、ネジなどによって天井に取り付けられる。このように、器具本体14は、光源モジュール12の支持に用いられるとともに、天井などへの照明器具10の取り付けに用いられる。
【0017】
図2(a)及び
図2(b)は、実施形態に係る光源モジュールを模式的に表す斜視図である。
図3は、実施形態に係る光源モジュールを模式的に表す分解斜視図である。
図2及び
図3に表したように、光源モジュール12は、支持体21と、カバー22と、保持部材23と、基板25と、複数の光源26と、を有する。
【0018】
支持体21は、基板25を支持する。基板25は、表面25aを有する。支持体21は、表面25aと反対の面側から基板25を支持する。基板25は、接着などによって支持体21に固定してもよいし、ネジ止めなどによって着脱可能に支持体21に取り付けてもよい。支持体21は、基板25を着脱可能に支持してもよい。
【0019】
基板25は、長尺状である。基板25は、例えば、長尺な矩形状である。複数の光源26は、基板25の長手方向に並べて設けられる。各光源26は、基板25の表面25aに並べて配置される。これにより、基板25の表面25aの向く方向に各光源26からの光が照射される。基板25には、例えば、図示を省略した配線パターンが設けられ、配線パターンを介して各光源26のそれぞれが、互いに電気的に接続される。光源26の数は、任意でよい。
【0020】
光源26には、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)が用いられる。光源26は、例えば、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode:OLED)、無機エレクトロルミネッセンス(Inorganic ElectroLuminescence)発光素子、有機エレクトロルミネッセンス(Organic ElectroLuminescence)発光素子、または、その他の電界発光型の発光素子などでもよい。光源26は、例えば、電球などでもよい。
【0021】
カバー22は、支持体21に取り付けられ、支持体21に支持された基板25を覆う。カバー22は、例えば、外力や塵埃などから基板25及び各光源26を保護する。カバー22は、光透過性を有する。カバー22は、各光源26の放出する光に対して光透過性である。カバー22は、例えば、透明である。カバー22は、例えば、光拡散性を有してもよい。カバー22には、例えば、光透過性の樹脂材料が用いられる。
【0022】
保持部材23は、カバー22を支持体21に保持する。すなわち、保持部材23は、カバー22を支持体21から外れないようにする。光源モジュール12には、例えば、複数の保持部材23が設けられる。この例では、3つの保持部材23が設けられる。保持部材23の数は、任意でよい。保持部材23の数は、例えば、1つまたは2つでもよいし、4つ以上でもよい。
【0023】
光源モジュール12は、一対の側板27、28をさらに有する。側板27は、支持体21及びカバー22の長手方向の一端に取り付けられる。側板28は、支持体21及びカバー22の長手方向の他端に取り付けられる。側板27は、カバー22の長手方向の一端を閉塞する。側板28は、カバー22の長手方向の他端を閉塞する。
【0024】
光源モジュール12では、支持体21に基板25を支持させた後、カバー22を支持体21に取り付け、保持部材23でカバー22を支持体21に保持する。そして、側板27でカバー22の長手方向の一端を塞ぎ、側板28でカバー22の長手方向の他端を塞ぐ。これにより、光源モジュール12が組み立てられる。
【0025】
カバー22は、保持部材23に限ることなく、例えば、ネジ止めなどによって支持体21に保持させてもよい。但し、保持部材23でカバー22を保持する場合には、工具などを用いることなく、光源モジュール12を組み立てることができる。例えば、ネジを用いる場合に比べて、光源モジュール12の組立性を向上させることができる。また、ネジを用いる場合に比べて、部品点数を削減することもできる。例えば、光源モジュール12をコストダウンできる。
【0026】
図1に表したように、照明器具10は、電源ユニット15と、制御ユニット16と、端子台17と、をさらに備える。電源ユニット15、制御ユニット16、及び端子台17は、例えば、器具本体14に設けられる。電源ユニット15、制御ユニット16、及び端子台17は、例えば、ネジ止めなどにより、器具本体14に取り付けられる。
【0027】
器具本体14は、例えば、開口箱状である。電源ユニット15、制御ユニット16、及び端子台17は、器具本体14の内部の空間に設けられる。光源モジュール12は、例えば、器具本体14の開口部分を塞ぐように、器具本体14に支持される。これにより、照明器具10は、電源ユニット15、制御ユニット16、及び端子台17などが室内などから視認されてしまうことを抑制する。
【0028】
電源ユニット15は、外部から供給される電力を複数の光源26に対応した電力に変換し、変換後の電力を複数の光源26に供給することにより、複数の光源26を点灯させる。電源ユニット15は、光源モジュール12と電気的に接続される。電源ユニット15は、より詳しくは、光源モジュール12の基板25と電気的に接続され、基板25の配線パターンを介して各光源26と電気的に接続される。また、電源ユニット15は、例えば、図示を省略した電源線と電気的に接続される。電源ユニット15は、電源線から供給される電力を変換して各光源26に供給することにより、各光源26を点灯させる。
【0029】
端子台17は、制御信号線を接続するための端子台である。換言すれば、端子台17は、外部の制御機器と照明器具10とを制御信号線を介して電気的に接続するための端子台である。照明器具10は、制御信号線を介して制御信号の入力を受ける。換言すれば、照明器具10は、制御信号線及び端子台17を介して外部の制御機器と電気的に接続されることにより、外部の制御機器から制御信号の入力を受ける。制御信号は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)信号やDALI(登録商標)(Digital Addressable Lighting Interface)信号などである。
【0030】
制御ユニット16は、外部から接続される制御信号線と電気的に接続される。制御ユニット16は、例えば、端子台17と電気的に接続され、端子台17を介して制御信号線と電気的に接続される。制御ユニット16は、制御信号線から入力される制御信号に基づいて電源ユニット15による電力の変換の動作を制御することにより、複数の光源26から照射される光の明るさ及び色の少なくとも一方を変化させる。
【0031】
制御ユニット16は、例えば、制御信号に基づいて各光源26に供給する電力の大きさを制御することにより、各光源26から照射される光の明るさを変化させる。換言すれば、制御ユニット16は、制御信号に基づいて、各光源26の調光制御を行う。また、光源26が、複数の色を照射可能である場合には、制御ユニット16は、例えば、制御信号に基づいて各光源26に供給する電力を制御することにより、各光源26から照射される光の色を変化させる。換言すれば、制御ユニット16は、制御信号に基づいて、各光源26の調色制御を行う。制御ユニット16は、調光制御及び調色制御の双方を行うものでもよいし、調光制御及び調色制御の一方のみを行うものでもよい。電源ユニット15の構成及び制御ユニット16の構成は、制御信号に基づいて各光源26から照射される光の明るさ及び色の少なくとも一方を変化させることが可能な任意の構成でよい。
【0032】
図4は、実施形態に係る照明器具を模式的に表すブロック図である。
図4に表したように、照明器具10は、光源モジュール12に設けられ、基板25の長手方向に延びるとともに、制御ユニット16と電気的に接続され、隣接する別の照明器具10への制御信号の送りに用いられる配線40をさらに備える。なお、
図4では、便宜的に、光源モジュール12及び器具本体14を簡略化して図示している。
【0033】
制御信号の入力に用いられる制御信号線は、低電位側(-側)及び高電位側(+側)の二本一対の線である。このため、照明器具10は、一対の制御信号線のそれぞれに対応する一対の配線40を備える。但し、制御信号線の本数は、2本に限ることなく、1本でもよいし、3本以上でもよい。制御信号線の本数は、通信方式などに応じて適宜設定すればよい。照明器具10に設けられる配線40の本数は、制御信号線の本数に応じて適宜設定すればよい。配線40の本数は、1本でもよいし、3本以上でもよい。
【0034】
配線40は、基板25に設けられる。配線40は、基板25上に設けられる。換言すれば、配線40は、基板25の表面25aに設けられる。配線40は、基板25に配線パターンとして設けられている。
【0035】
一対の配線40は、長手方向に並ぶ複数の光源26を挟むように基板25の幅方向(短手方向)の両端部に配置されている。但し、一対の配線40の配置は、これに限定されるものではない。一対の配線40は、例えば、基板25の幅方向の片側に寄せて配置してもよい。例えば、
図4に表したように、複数の光源26が幅方向に2列で並び、基板25の幅方向の中央部が空いている場合などには、一対の配線40を基板25の幅方向の中央部に配置してもよい。一対の配線40の配置は、基板25上の任意の位置でよい。
【0036】
また、基板25に配線パターンとして配線40を設ける場合、配線40は、必ずしも表面25aに設けなくてもよい。配線40は、例えば、表面25aと反対側の面に設けてもよい。また、例えば、基板25が多層のプリント配線基板などである場合には、基板25の内部の層に配線40を設けてもよい。換言すれば、配線40は、基板25の内部に設けてもよい。
【0037】
但し、上記のように基板25の表面25aに配線パターンとして配線40を設けることで、基板25を片面のプリント配線基板とすることができ、基板25及び配線40の構成を簡単にすることができる。例えば、配線40を設ける場合にも、部品点数の増加や製造コストの増加などを抑制することができる。
【0038】
また、配線40は、必ずしも基板25に配線パターンとして設けなくてもよい。配線40は、例えば、被覆で覆われた電線などでもよい。この場合、配線40は、必ずしも基板25に設けなくてもよい。配線40は、例えば、支持体21やカバー22などに設けてもよい。配線40を配置する位置は、光源モジュール12の任意の位置でよい。
【0039】
光源モジュール12は、例えば、ハーネス50と、コネクタ52と、を有する。器具本体14は、例えば、ハーネス54と、コネクタ56と、を有する。
【0040】
ハーネス50の一端は、光源モジュール12の長手方向の一端に接続される。換言すれば、ハーネス50の一端は、基板25の長手方向の一端に接続される。ハーネス50の一端は、基板25と電気的に接続される。ハーネス50の他端は、コネクタ52に接続される。ハーネス50の他端は、コネクタ52と電気的に接続される。
【0041】
ハーネス54の一端は、電源ユニット15及び制御ユニット16に接続される。ハーネス54の一端は、電源ユニット15及び制御ユニット16と電気的に接続される。ハーネス54の他端は、コネクタ56に接続される。ハーネス54の他端は、コネクタ56と電気的に接続される。
【0042】
器具本体14側のコネクタ56は、光源モジュール12側のコネクタ52と着脱可能に接続される。コネクタ56は、コネクタ52に機械的に接続された状態において、コネクタ52との電気的な接続を得る。
【0043】
光源モジュール12は、ハーネス50、54及びコネクタ52、56を介して器具本体14と電気的に接続される。これにより、コネクタ52、56を接続するだけで、光源モジュール12と器具本体14との電気的な接続を簡単に行うことができる。
【0044】
ハーネス50、54は、例えば、電源を供給するための2本の電源線、及び一対の配線40に対応する2本の信号線の合計4本の配線で構成される。コネクタ52、56は、例えば、ハーネス50、54の4本の配線のそれぞれに対応する4つの端子を有する。
【0045】
ハーネス50の2本の電源線は、基板25と電気的に接続される。ハーネス54の2本の電源線は、電源ユニット15と電気的に接続される。これにより、基板25が、ハーネス50、54及びコネクタ52、56を介して電源ユニット15と電気的に接続され、電源ユニット15から供給される電力に基づいて各光源26から光が照射される。
【0046】
ハーネス50の配線40用の2本の信号線は、一対の配線40のそれぞれと電気的に接続される。ハーネス50の配線40用の2本の信号線は、制御ユニット16と電気的に接続される。これにより、一対の配線40のそれぞれが、ハーネス50、54及びコネクタ52、56を介して制御ユニット16と電気的に接続される。このように、配線40は、別の信号線を介して制御ユニット16と電気的に接続される。これにより、制御ユニット16から一対の配線40に制御信号を出力することができるとともに、一対の配線40から制御ユニット16に制御信号を入力することができ、一対の配線40を隣接する別の照明器具10への制御信号の送りに用いることが可能となる。
【0047】
但し、光源モジュール12と器具本体14とを電気的に接続するための構成は、上記に限ることなく、光源モジュール12と器具本体14とを適切に電気的に接続することができる任意の構成でよい。
【0048】
照明器具10は、第1端子部41と、第2端子部42と、をさらに備える。第1端子部41は、光源モジュール12の長手方向の一端に設けられるとともに、配線40の一端と電気的に接続され、隣接する別の照明器具10との接続に用いられる。第2端子部42は、光源モジュール12の長手方向の他端に設けられるとともに、配線40の他端と電気的に接続され、隣接する別の照明器具10との接続に用いられる。
【0049】
第1端子部41及び第2端子部42は、例えば、一対の配線40のそれぞれに対応する一対の端子を有する。一方の端子は、一対の配線40の一方と電気的に接続される。他方の端子は、一対の配線40の他方と電気的に接続される。これにより、第1端子部41及び第2端子部42は、隣接する別の照明器具10を一対の配線40と個別に接続できるようにする。第1端子部41及び第2端子部42は、例えば、一対の制御信号線を簡単に接続できるようにするための端子台やコネクタなどである。
【0050】
光源モジュール12の長手方向の一端は、例えば、側板27、28である。第1端子部41及び第2端子部42は、例えば、側板27、28に設けられる。この場合、第1端子部41及び第2端子部42は、例えば、別の配線などを介して基板25と電気的に接続されることにより、一対の配線40と電気的に接続される。
【0051】
第1端子部41及び第2端子部42は、例えば、基板25の長手方向の両端に設けてもよい。第1端子部41及び第2端子部42を設ける位置は、必ずしも光源モジュール12の長手方向の両端でなくてもよい。第1端子部41及び第2端子部42は、一対の配線40の長手方向の両端に設ける構成としてもよい。第1端子部41及び第2端子部42は、例えば、基板25(光源モジュール12)の長手方向の途中の位置(両端部ではない位置)に設けてもよい。第1端子部41及び第2端子部42を設ける位置は、一対の配線40との電気的な接続を得ることができ、かつ外部からの制御信号線を接続しやすくすることが可能な任意の位置でよい。第1端子部41及び第2端子部42を設ける位置は、配線40の位置などに応じて適宜設定すればよい。
【0052】
図5は、実施形態に係る照明器具の使用例を模式的に表すブロック図である。
図5は、複数の照明器具10を並べて設置し、複数の照明器具10に制御信号を入力する場合の使用例を模式的に表している。なお、
図5では、複数の照明器具10を長手方向に並べて設置する例を示している。また、
図5では、便宜的に各照明器具10を簡略化して図示している。
【0053】
図5に表したように、複数の照明器具10を並べて設置し、複数の照明器具10に制御信号を入力する場合には、制御信号線4aの一端を制御機器2に接続し、制御信号線4aの他端を1台目の照明器具10の端子台17に接続する。制御信号線4bの一端を1台目の照明器具10の第2端子部42に接続し、制御信号線4bの他端を2台目の照明器具10の第1端子部41に接続する。制御信号線4cの一端を2台目の照明器具10の第2端子部42に接続し、制御信号線4cの他端を3台目の照明器具10の第1端子部41に接続する。制御信号線4dの一端を3台目の照明器具10の第2端子部42に接続し、制御信号線4dの他端を4台目の照明器具10の第1端子部41に接続する。以下、これを繰り返すことにより、複数の照明器具10を配線する。
【0054】
制御機器2から出力された制御信号は、1台目の照明器具10において、端子台17を介して制御ユニット16に入力されるとともに、ハーネス50、54、配線40、第2端子部42、及び制御信号線4bなどを介して2台目の照明器具10に送られる。2台目の照明器具10に送られた制御信号は、2台目の照明器具10において、第1端子部41、配線40、及びハーネス50、54などを介して制御ユニット16に入力されるとともに、第1端子部41、配線40、第2端子部42、及び制御信号線4bなどを介して3台目の照明器具10に送られる。以下、同様の手順により、3台目以降の照明器具10にも制御信号が送られる。これにより、複数の照明器具10を並べて設置した際に、複数の照明器具10に制御信号が入力される。
【0055】
この例では、制御信号線4aの他端を1台目の照明器具10の端子台17に接続している。これに限ることなく、制御信号線4aの他端は、1台目の照明器具10の第1端子部41に接続してもよい。この場合、端子台17は、省略可能である。端子台17は、照明器具10に必要に応じて設けられ、省略可能である。
【0056】
図6は、参考の照明器具の使用例を模式的に表すブロック図である。
図6は、配線40、第1端子部41、及び第2端子部42を有しない参考の照明器具10refを複数並べて設置し、複数の照明器具10refに制御信号を入力する場合の使用例を模式的に表している。なお、
図6では、
図5と同様に、複数の照明器具10refを長手方向に並べて設置する例を示している。
【0057】
図6に表したように、複数の照明器具10refを並べて設置し、複数の照明器具10refに制御信号を入力する場合には、制御信号線4aの一端を制御機器2に接続し、制御信号線4aの他端を1台目の照明器具10refの端子台17に接続する。制御信号線4bの一端を1台目の照明器具10refの端子台17に接続し、制御信号線4bの他端を2台目の照明器具10refの端子台17に接続する。制御信号線4cの一端を2台目の照明器具10refの端子台17に接続し、制御信号線4cの他端を3台目の照明器具10refの端子台17に接続する。制御信号線4dの一端を3台目の照明器具10refの端子台17に接続し、制御信号線4dの他端を4台目の照明器具10refの端子台17に接続する。以下、これを繰り返すことにより、複数の照明器具10refを配線する。
【0058】
このように、複数の参考の照明器具10refに制御信号を入力する場合には、端子台17に制御信号線を接続した後、同じ端子台17に別の制御信号線を接続し、その制御信号線を次の照明器具10refの端子台17に接続する。このため、少なくとも隣接する2つの照明器具10refのそれぞれの端子台17の距離の分だけ制御信号線の長さが必要となり、制御信号線を通す距離(制御信号線の長さ)が長くなってしまう。特に、上記のように、複数の照明器具10refを長手方向に並べて設置した場合には、照明器具10refの全長にわたって制御信号線を通す必要があり、制御信号線を通す距離が長くなってしまう。制御信号線の配線は、天井裏のスペースなどで行う必要があり、制御信号線を通す距離が長くなると、配線の作業が煩雑になってしまう。
【0059】
これに対し、本実施形態に係る照明器具10では、光源モジュール12に設けられ、基板25の長手方向に延びるとともに、別の信号線を介して制御ユニット16と電気的に接続され、隣接する別の照明器具10への制御信号の送りに用いられる配線40を備えている。このため、配線40の一端に制御信号線を電気的に接続し、配線40の他端に別の制御信号線を電気的に接続し、配線40を制御信号線の一部として用いることにより、複数の照明器具10を並べて設置し、複数の照明器具10に制御信号を入力する場合においても、参考の照明器具10refの構成と比べて制御信号線の長さを短くすることができる。
【0060】
従って、本実施形態に係る照明器具10によれば、複数の照明器具10のそれぞれに制御信号を入力する際にも、配線の作業をより簡単に行えるようにすることができる。
【0061】
また、本実施形態に係る照明器具10では、配線40が、基板25に配線パターンとして設けられている。これにより、例えば、照明器具10の内部に配線40を設ける場合においても、配線40を電線などによって設ける場合と比べて、制御信号や電源に互いの電磁干渉などにともなう雑音が重畳してしまうことを抑制することができる。例えば、配線40を電線などによって設ける場合と比べて、部品点数の増加を抑制することもできる。例えば、配線40を照明器具10の内部に通すためのスペースの確保や、配線40の追加によるコスト増などを抑制することができる。
【0062】
さらに、本実施形態に係る照明器具10では、光源モジュール12の長手方向の一端に設けられるとともに、配線40の一端と電気的に接続され、隣接する別の照明器具10との接続に用いられる第1端子部41と、光源モジュール12の長手方向の他端に設けられるとともに、配線40の他端と電気的に接続され、隣接する別の照明器具10との接続に用いられる第2端子部42と、をさらに備える。これにより、制御信号線を配線40に対して接続しやすくすることができるとともに、隣接する2台の照明器具10の間を接続する制御信号線の長さをより短くし、配線の作業をより簡単に行えるようにすることができる。
【0063】
図7は、実施形態に係る照明器具の変形例を模式的に表すブロック図である。
図7に表したように、照明器具10aでは、第1端子部41が、隣接する別の照明器具10aの第2端子部42と直接的に接続可能であり、第2端子部42が、隣接する別の照明器具10aの第1端子部41と直接的に接続可能である。第2端子部42は、換言すれば、隣接する別の照明器具10aの第1端子部41と直接的に機械的に接続され、第1端子部41に機械的に接続された状態において、その第1端子部41との電気的な接続を得る。照明器具10aにおいて、第1端子部41及び第2端子部42は、例えば、着脱可能なコネクタである。
【0064】
このように、第1端子部41及び第2端子部42は、制御信号線を介することなく、直接的に接続できるようにしてもよい。これにより、隣接する2台の照明器具10aの間を接続する制御信号線をなくし、配線の作業をより簡単に行えるようにすることができる。
【0065】
なお、照明器具の構成は、上記に限定されるものではない。照明器具の構成は、少なくとも光源モジュール12と、電源ユニット15と、制御ユニット16と、配線40と、を備えた任意の構成でよい。また、光源モジュール12の構成は、上記に限定されるものではない。光源モジュール12の構成は、少なくとも基板25と、複数の光源26と、を有する任意の構成でよい。
【0066】
本発明のいくつかの実施形態および実施例を説明したが、これらの実施形態または実施例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態または実施例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態または実施例やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0067】
2…制御機器、 4a~4d…制御信号線、 10、10a、10ref…照明器具、 12…光源モジュール、 14…器具本体、 15…電源ユニット、 16…制御ユニット、 17…端子台、 21…支持体、 22…カバー、 23…保持部材、 25…基板、 26…光源、 27、28…側板、 40…配線、 41…第1端子部、 42…第2端子部、 50、54…ハーネス、 52、56…コネクタ