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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023144599
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】除塵装置の洗浄水遠隔監視システム
(51)【国際特許分類】
   B01D 35/16 20060101AFI20231003BHJP
   B01D 33/00 20060101ALI20231003BHJP
   B01D 33/04 20060101ALI20231003BHJP
   B01D 37/04 20060101ALI20231003BHJP
   B01D 35/143 20060101ALI20231003BHJP
   E02B 5/08 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
B01D35/16
B01D33/00 D
B01D33/04 A
B01D37/04
B01D35/14 102
E02B5/08 101A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022051659
(22)【出願日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】300041192
【氏名又は名称】UBEマシナリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091306
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 友一
(74)【代理人】
【識別番号】100174609
【弁理士】
【氏名又は名称】関 博
(72)【発明者】
【氏名】市川 達也
【テーマコード(参考)】
4D116
【Fターム(参考)】
4D116AA02
4D116BB11
4D116BC62
4D116BC66
4D116BC67
4D116BC70
4D116DD04
4D116FF12B
4D116GG02
4D116KK02
4D116KK04
4D116QA07C
4D116QA07F
4D116QC04B
4D116QC09
4D116QC20
4D116QC22B
4D116QC33B
4D116QC51
4D116RR01
4D116RR16
4D116RR21
4D116RR26
4D116TT01
4D116UU07
4D116UU20
4D116VV07
4D116VV10
4D116VV30
(57)【要約】      (修正有)
【課題】洗浄水用のストレーナや洗浄ノズルの目詰まりを遠隔で監視できる除塵装置の洗浄水遠隔監視システムを提供する。
【解決手段】除塵装置の洗浄水遠隔監視システム10は、除塵装置のスクリーン4を洗浄する洗浄水供給部20と、通信部60を介して洗浄水供給部20を監視する遠隔操作装置40を備えた洗浄水遠隔監視システムであって、洗浄水供給部は、洗浄水供給ポンプ22と洗浄水主配管24と、主配管に配置された塵芥を取り除くストレーナ26と、主配管の水圧を検出する第1圧力センサ28と、スクリーンに洗浄水を噴射する洗浄スプレー30と、洗浄水分岐配管32と、分岐配管の水圧を検出する第2圧力センサ34を有し、通信部は、圧力センサの検出値を送信する第1通信手段62と、第1通信手段からの圧力センサの検出値を受信する第2通信手段64を有し、遠隔操作装置は、圧力センサの検出値を表示する表示部42を備えたことを特徴としている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
除塵装置のスクリーンを洗浄する洗浄水供給部と、通信部を介して前記洗浄水供給部を遠隔監視する遠隔操作装置を備えた除塵装置の洗浄水遠隔監視システムであって、
前記洗浄水供給部は、
取水路から洗浄水をくみ上げる洗浄水供給ポンプに接続する洗浄水主配管と、
前記洗浄水主配管に配置し洗浄水中の塵芥を取り除くストレーナと、
前記洗浄水主配管の水圧を検出する第1圧力センサと、
前記スクリーンに前記洗浄水を噴射する洗浄スプレーと、
前記洗浄水主配管から分岐して前記洗浄スプレーに接続する洗浄水分岐配管と、
前記洗浄水分岐配管の水圧を検出する第2圧力センサを有し、
前記通信部は、
前記第1及び第2圧力センサの検出値を前記遠隔操作装置に送信する第1通信手段と、前記遠隔操作装置に設け前記第1通信手段からの前記第1及び第2圧力センサの検出値を受信する第2通信手段を有し、
前記遠隔操作装置は、
前記第1及び第2圧力センサの検出値を表示する表示部を備えたことを特徴とする除塵装置の洗浄水遠隔監視システム。
【請求項2】
請求項1に記載された除塵装置の洗浄水遠隔監視システムであって、
前記スクリーンに付着した塵芥量を検出する塵芥センサを備え、
前記遠隔操作装置は、前記塵芥センサの検出値を受信して、前記塵芥量に応じて、前記洗浄水供給ポンプへ前記洗浄水の供給量を増減させる制御を行う制御部を備えたことを特徴とする除塵装置の洗浄水遠隔監視システム。
【請求項3】
請求項1に記載された除塵装置の洗浄水遠隔監視システムであって、
前記スクリーンの回転速度を検知する速度センサを備え、
前記遠隔操作装置は、前記速度センサの検出値を受信して、前記回転速度に応じて、前記洗浄水供給ポンプへ前記洗浄水の供給量を増減させる制御を行う制御部を備えたことを特徴とする除塵装置の洗浄水遠隔監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海や河川より取水する際や水の浄化処理の際に、水中の塵芥等の異物を除去する除塵装置のスクリーンを洗浄する洗浄水の遠隔監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
火力発電所などの発電プラントにおいては、河川や海などから冷却水として使用するための取水場が配置されている。しかし、取水した水の中には塵芥や水生生物が含まれていることがあるため、そのまま使用することができない。そのため取水場では水中の塵芥や水生生物などを捕捉する働きをする除塵装置が設置されている。
除塵装置は、取水路を幅方向に横切るように水流に対して垂直もしくは傾斜を付けて配置されており、取水量の多い発電所等では、金網が取り付けられたスクリーンを周回転させて連続的に塵芥等の異物を補足して水上に引き上げる連続回転式のロータリースクリーンが採用されている。
【0003】
図4は除塵装置の説明図である。図示のように除塵装置1は、駆動装置から上下左右のスプロケットホイールを介して左右一対の無端状のキャリングチェーン2を周回転させており、このキャリングチェーン2に金網が接合したスクリーン4が取水路を横切るようにして取り付けられている。また上部スプロケットホイール(不図示)は地上のハウジング5内に、下部スプロケットホイール3Bは水路底に配置されている。これら左右一対の上下部スプロケットホイールにおいて、取水路を挟み込むようにして左右のスプロケットホイールが設置されており、左右のスプロケットホイール間に水路を横切るように回転軸(頭軸と尾軸)が備えられている。
【0004】
通常は、ロータリースクリーンを上流側と下流側に2基設置して、上流側のロータリースクリーンはバースクリーンを用いて粗い塵芥を捕捉し、下流側のロータリースクリーンは漉し網を用いたスクリーンで細かい塵芥を捕捉している。
スクリーンに付着する塵芥が増加すると通過する水流によりスクリーンに過剰な負荷が掛かり、下流側の水量が減少する。従来、塵芥がスクリーンに付着したときにスクリーンの上流側と下流側との間の水位差を検出して、スクリーンに付着した塵芥を除去するために洗浄スプレーでスクリーンに洗浄水を噴射させたり、スクリーンを循環移動させる駆動手段を駆動させたりする技術がある(例えば特許文献1参照)。
【0005】
前述のスクリーンに洗浄水を噴射する洗浄スプレーは、除塵装置の下流側の取水路からスクリーンの洗浄に用いる洗浄水をくみ上げる洗浄水供給ポンプと洗浄水主配管に接続している。洗浄水主配管には、洗浄水中に含まれる除塵装置では補足できない微細な塵芥を除去するストレーナ(フィルタ)を取り付けている。ストレーナや洗浄スプレーは、長時間の稼働によって目詰まりすることがある。そこで、従来は洗浄水主配管に圧力計を取り付けて、定期的な点検により、圧力計又は設備機器を目視で確認していた。このような現場の確認作業は設備を運営する上で大きな負担となっていた。
また、従来の洗浄スプレーは、スクリーンに付着した塵芥の量に係わらず、一定の水圧及び水流で洗浄水を噴射させていた。このため、塵芥量が少ないときなどは洗浄スプレーから過剰、無駄な洗浄水が噴射されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008-63890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点に鑑み、洗浄水用のストレーナ、洗浄ノズルの目詰まりを遠隔で監視できる除塵装置の洗浄水遠隔監視システムを提供することにある。
また本発明は、スクリーンを効率良く洗浄できる除塵装置の洗浄水遠隔監視システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するための第1の手段として、除塵装置のスクリーンを洗浄する洗浄水供給部と、通信部を介して前記洗浄水供給部を遠隔監視する遠隔操作装置を備えた除塵装置の洗浄水遠隔監視システムであって、
前記洗浄水供給部は、
取水路から洗浄水をくみ上げる洗浄水供給ポンプに接続する洗浄水主配管と、
前記洗浄水主配管に配置し洗浄水中の塵芥を取り除くストレーナと、
前記洗浄水主配管の水圧を検出する第1圧力センサと、
前記スクリーンに前記洗浄水を噴射する洗浄スプレーと、
前記洗浄水主配管から分岐して前記洗浄スプレーに接続する洗浄水分岐配管と、
前記洗浄水分岐配管の水圧を検出する第2圧力センサを有し、
前記通信部は、
前記第1及び第2圧力センサの検出値を前記遠隔操作装置に送信する第1通信手段と、前記遠隔操作装置に設け前記第1通信手段からの前記第1及び第2圧力センサの検出値を受信する第2通信手段を有し、
前記遠隔操作装置は、
前記第1及び第2圧力センサの検出値を表示する表示部を備えたことを特徴とする除塵装置の洗浄水遠隔監視システムを提供することにある。
上記第1の手段によれば、洗浄水用のストレーナ、洗浄スプレーの目詰まりを現場に赴くことなく遠隔から監視できるため、点検作業の負担を軽減できる。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するための第2の手段として、第1の手段において、前記スクリーンに付着した塵芥量を検出する塵芥センサを備え、
前記遠隔操作装置は、前記塵芥センサの検出値を受信して、前記塵芥量に応じて、前記洗浄水供給ポンプへ前記洗浄水の供給量を増減させる制御を行う制御部を備えたことを特徴とする除塵装置の洗浄水遠隔監視システムを提供することにある。
上記第2の手段によれば、洗浄スプレーの洗浄水量を塵芥量に応じて制御するため、洗浄水を供給するためのエネルギーを節約して効率良く洗浄することができる。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するための第3の手段として、第1の手段において、前記スクリーンの回転速度を検知する速度センサを備え、
前記遠隔操作装置は、前記速度センサの検出値を受信して、前記回転速度に応じて、前記洗浄水供給ポンプへ前記洗浄水の供給量を増減させる制御を行う制御部を備えたことを特徴とする除塵装置の洗浄水遠隔監視システムを提供することにある。
上記第3の手段によれば、洗浄スプレーの洗浄水量をスクリーンの回転速度に応じて制御するため、洗浄水を供給するためのエネルギーを節約して効率良く洗浄することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、洗浄水用のストレーナ、洗浄スプレーの目詰まりを現場に赴くことなく遠隔から監視できため、点検作業の負担を軽減できる。
また洗浄スプレーの洗浄水量を塵芥量又はスクリーンの回転速度に応じて制御するため、洗浄水を供給するためのエネルギーを節約して効率良く洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施例1の除塵装置の洗浄水遠隔監視システムの構成概略図である。
図2】実施例2の除塵装置の洗浄水遠隔監視システムの構成概略図である。
図3】実施例3の除塵装置の洗浄水遠隔監視システムの構成概略図である。
図4】除塵装置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の除塵装置の洗浄水遠隔監視システムの実施形態について、図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
【0014】
[除塵装置の洗浄水遠隔監視システム]
(実施例1)遠隔監視
図1は実施例1の除塵装置の洗浄水遠隔監視システムの構成概略図である。図示のように本発明の除塵装置の洗浄水遠隔監視システム10は、除塵装置1のスクリーン4を洗浄する洗浄水供給部20と、通信部60を介して前記洗浄水供給部20を遠隔監視する遠隔操作装置40を備えた除塵装置の洗浄水遠隔監視システム10であって、前記洗浄水供給部20は、取水路から洗浄水をくみ上げる洗浄水供給ポンプ22に接続する洗浄水主配管24と、前記洗浄水主配管24に配置し洗浄水中の塵芥を取り除くストレーナ26と、前記洗浄水主配管24の水圧を検出する第1圧力センサ28と、前記スクリーン4に前記洗浄水を噴射する洗浄スプレー30と、前記洗浄水主配管24から分岐して前記洗浄スプレー30に接続する洗浄水分岐配管32と、前記洗浄水分岐配管32の水圧を検出する第2圧力センサ34を有し、前記通信部60は、前記第1及び第2圧力センサ28,34の検出値を前記遠隔操作装置40に送信する第1通信手段62と、前記遠隔操作装置40に設け前記第1通信手段62からの前記第1及び第2圧力センサ28,34の検出値を受信する第2通信手段64を有し、前記遠隔操作装置40は、前記第1及び第2圧力センサ28,34の検出値を表示する表示部42を備えている。
【0015】
洗浄水供給部20は、除塵装置1のスクリーン4に洗浄水を噴射して洗浄する洗浄スプレー30に洗浄水を供給する構成である。洗浄水は、除塵装置1の下流側の取水路から洗浄水供給ポンプ22によりくみ上げている。洗浄水供給ポンプ22には洗浄水主配管24が接続している。洗浄水主配管24は複数の除塵装置1の洗浄ノズルに洗浄水を供給できるように分岐した洗浄水分岐配管32に接続している。
洗浄水主配管24を流れる洗浄水中には、除塵装置1のスクリーン4で捕捉できない微細な塵芥が含まれている。このため、洗浄水主配管24にはこれを補足するストレーナ(フィルタ)26を設けている。また洗浄水主配管24にはストレーナ26の目詰まりを検出する第1圧力センサ28を取り付けている。第1圧力センサ28は、ストレーナ26と洗浄水分岐配管32の間の洗浄水主配管24に取り付けている。第1圧力センサ28は取り付けた配管中の水圧を検知してストレーナ26の目詰まりを検出できる。
【0016】
洗浄水分岐配管32は洗浄水主配管24から分岐して末端の洗浄スプレー30に接続している。洗浄水分岐配管32には、洗浄スプレー30の目詰まりを検出する第2圧力センサ34を取り付けている。第2圧力センサ34は取り付けた配管中の水圧を検知して洗浄スプレー30の目詰まりを検出できる。
通信部60は、洗浄水供給部20側に取り付けた第1通信手段62と、遠隔操作装置40側に取り付けた第2通信手段64からなる。
第1通信手段62は、第1及び第2圧力センサ28,34の検出値を第2通信手段64へ送信可能に構成している。
第2通信手段64は、第1通信手段62からの第1及び第2圧力センサ28,34の検出値を受信可能に構成している。
遠隔操作装置40は、除塵装置1から遠隔の場所に設置した、情報処理装置、記憶装置を有するパーソナルコンピュータ(PC)であり、表示部42を備えている。
表示部42は、第1及び第2圧力センサ28,34の検出値を例えば、一覧表示できるモニタである。
このような実施例1の除塵装置の洗浄水遠隔監視システム10によれば、第1及び第2圧力センサ28,34の検出値を表示させることにより、洗浄水主配管24のストレーナ26の目詰まり、及び洗浄スプレー30の目詰まりの有無を遠隔で監視できる。
また、あらかじめストレーナ26及び洗浄スプレー30の目詰まり発生時の設定値を設けておき、第1及び第2圧力センサ28,34の検出値が設定値に近づいたとき、又は超えたときに警告を発するアラームを設けることもできる。
【0017】
(実施例2)塵芥量
図2は実施例2の除塵装置の洗浄水遠隔監視システムの構成概略図である。図示のように実施例2の除塵装置の洗浄水遠隔監視システム10Aは、前記スクリーン4に付着した塵芥量を検出する塵芥センサ50を備え、前記遠隔操作装置40は、前記塵芥センサ50の検出値を受信して、前記塵芥量に応じて、前記洗浄水供給ポンプ22へ前記洗浄水の供給量を増減させる制御を行う制御部44を備えている。
塵芥センサ50はスクリーン4に付着した塵芥の量を検出するセンサである。より具体的な塵芥センサは、スクリーンを回転する駆動装置(駆動モータ)の電流値を検出するセンサ、スクリーンバケット部を撮影するカメラ、スクリーン前後に設置した水位センサのうち少なくとも1つ以上の構成を適用することができる。
スクリーンの駆動モータの電流値を測定するセンサは、塵芥がスクリーンに付着すると回転時に負荷が掛かり変動する電流値を検出できる。このため、あらかじめスクリーンに付着する塵芥量に応じて電流値の設定値を設けておき、電流値の一定の変化により塵芥量を把握することができる。
スクリーンバケット部を撮影するカメラの撮影画像は、画像認識の処理プログラムによって塵芥量を把握することができる。
スクリーン前後に配置した水位センサは、塵芥がスクリーンに付着してスクリーン前後に生じる水位差を検出できる。このため、あらかじめスクリーンに付着する塵芥量に応じて水位差の設定値を設けて置き、水位差の一定の変化により塵芥量を把握することができる。
第1通信手段62は、塵芥センサ50の検出値を第2通信手段64へ送信可能に構成している。
第2通信手段64は、第1通信手段62からの塵芥センサ50の検出値を受信可能に構成している。
遠隔操作装置40は、第2通信手段62で受信した塵芥センサ50の検出値が入力される制御部44を備えている。制御部44は、通信部60を介して洗浄水供給ポンプ22と電気的に接続し、塵芥量に応じて、洗浄水供給ポンプ22へ洗浄水の供給量を増減させる制御を行う。具体的には、取水中の塵芥が多い場合、洗浄水供給ポンプ22の汲み上げ量を多くする信号を発信して洗浄スプレー30への洗浄水の供給量を多くしている。一方、取水中の塵芥が少ない場合、洗浄水供給ポンプ22の汲み上げ量を少なくする信号を発信して洗浄スプレー30への洗浄水の供給量を少なくしている。これにより、洗浄スプレー30の洗浄水量を塵芥量に応じて制御するため、洗浄水を供給するためのエネルギーを節約して効率良く洗浄することができる。
【0018】
(実施例3)スクリーン回転速度
図3は実施例3の除塵装置の洗浄水遠隔監視システムの構成概略図である。図示のように実施例3の除塵装置の洗浄水遠隔監視システム10Bは、前記スクリーン4の回転速度を検知する速度センサ70を備え、前記遠隔操作装置40は、前記速度センサ70の検出値を受信して、前記回転速度に応じて、前記洗浄水供給ポンプ22へ前記洗浄水の供給量を増減させる制御を行う制御部44を備えている。
速度センサ70は、スクリーン4を回転移動する駆動装置に取り付けてスクリーン4の回転速度を検出可能に構成している。
第1通信手段62は、速度センサ70の検出値を第2通信手段64へ送信可能に構成している。
第2通信手段64は、第1通信手段62からの速度センサ70の検出値を受信可能に構成している。
遠隔操作装置40は、第2通信手段64で受信した速度センサ70の検出値が入力される制御部44を備えている。制御部44は、通信部60を介して洗浄水供給ポンプ22と電気的に接続し、回転速度に応じて、洗浄水供給ポンプ22へ洗浄水の供給量を増減させる制御を行う。具体的には、取水中の塵芥が多い場合、スクリーン4の回転速度を速くして塵芥の捕捉量を多くしている。このとき洗浄水供給ポンプ22の汲み上げ量を多くする信号を発信して洗浄スプレー30への洗浄水の供給量を多くしている。一方、取水中の塵芥が少ない場合、スクリーン4の回転速度を遅くしている。このとき洗浄水供給ポンプ22の汲み上げ量を少なくする信号を発信して洗浄スプレー30への洗浄水の供給量を少なくしている。これにより、洗浄スプレー30の洗浄水量をスクリーン4の回転速度に応じて制御するため、洗浄水を供給するためのエネルギーを節約して効率良く洗浄することができる。
【0019】
このような本発明によれば、洗浄水用のストレーナ、洗浄スプレーの目詰まりを現場に赴くことなく遠隔から監視できため、点検作業の負担を軽減できる。
また洗浄スプレーの洗浄水量を塵芥量又はスクリーンの回転速度に応じて制御するため、洗浄水を供給するためのエネルギーを節約して効率良く洗浄することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、本発明は、上記実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。
また、本発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
【符号の説明】
【0020】
1 除塵装置
2 キャリングチェーン
3B 下部スプロケットホイール
4 スクリーン
5 ハウジング
10,10A,10B 除塵装置の洗浄水遠隔監視システム
20 洗浄水供給部
22 洗浄水供給ポンプ
24 洗浄水主配管
26 ストレーナ
28 第1圧力センサ
30 洗浄スプレー
32 洗浄水分岐配管
34 第2圧力センサ
40 遠隔操作装置
42 表示部
44 制御部
50 塵芥センサ
60 通信部
62 第1通信手段
64 第2通信手段
70 速度センサ

図1
図2
図3
図4