IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダイコク電機株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-遊技場用システム 図1
  • 特開-遊技場用システム 図2
  • 特開-遊技場用システム 図3
  • 特開-遊技場用システム 図4
  • 特開-遊技場用システム 図5
  • 特開-遊技場用システム 図6
  • 特開-遊技場用システム 図7
  • 特開-遊技場用システム 図8
  • 特開-遊技場用システム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023144663
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】遊技場用システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20231003BHJP
【FI】
A63F7/02 340
A63F7/02 350Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022051756
(22)【出願日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】樋口 真介
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA04
2C088CA27
2C088CA35
(57)【要約】
【課題】遊技者の客層に応じた表示内容として遊技情報の表示を好適に行う。
【解決手段】管理装置は、遊技者の客層に応じて遊技情報表示装置の表示内容を切替えることができ、遊技情報表示装置に表示される遊技情報が複雑化する傾向にあっても、遊技者に応じて遊技情報表示装置での表示を好適に行うことができるようになる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機に対応して設けられ、当該遊技機の遊技情報を遊技者向けに表示する表示手段を備えた遊技場用システムにおいて、
前記遊技者向けの表示に際して当該遊技者の属性を示す属性情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された属性情報に基づいて客層を判定する客層判定手段と、
前記客層判定手段による判定結果に基づいて、前記客層のうち第1客層に対応した第1表示内容と、前記第1客層とは異なる第2客層に対応した第2表示内容と、の何れかを前記表示手段における表示画面の表示内容として設定する表示内容設定手段と、
を備える遊技場用システム。
【請求項2】
前記取得手段は、遊技機にて遊技を行っている遊技者を撮像する撮像手段を含み、
前記客層判定手段は、前記撮像手段により撮像された撮像画像から属性情報を取得することに基づいて前記客層を判定する請求項1に記載の遊技場用システム。
【請求項3】
遊技者の切替操作を受付けて、前記表示画面の表示内容を切替えるための切替手段を備え、
前記切替手段は、前記表示内容設定手段により前記表示画面の表示内容が設定された場合であっても、当該表示内容よりも前記切替操作に応じて表示する表示内容を優先させるようにして切替える請求項1又は2に記載の遊技場用システム。
【請求項4】
前記表示手段における表示内容に関する情報を記録する記録手段と、
前記記録手段により記録された情報に基づいて何れの表示内容がどの程度表示されたかを算出する算出手段と、
遊技機において所定時間に亘って遊技者による遊技が行われていない非稼動状態である場合、その非稼動状態での表示内容を、前記算出手段による算出結果に基づいて前記第1表示内容と前記第2表示内容との何れかに設定する非稼動表示設定手段と、
を備える請求項1から3の何れか一項に記載の遊技場用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、遊技の興趣向上のため複雑なゲーム性の遊技機が登場してきており、それに伴いデータ表示機(遊技情報表示装置)に表示される遊技情報の内容も複雑化してきている。そこで、この種の遊技情報表示装置では、遊技者の切替操作により遊技者の熟練度に適した内容の遊技情報を表示するようにしたものが供されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-034571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、表示内容の切替えには遊技者による操作が必要なため、前任者(先の遊技者)が設定した表示内容が自身の所望する内容と異なる場合には、改めて切替操作を行う必要があり、遊技者に手間を取らせてしまう等、改善すべき問題を内在する。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、遊技者の客層に応じた表示内容として遊技情報の表示を好適に行うことが可能な遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の遊技場用システムは、遊技機に対応して設けられ、当該遊技機の遊技情報を遊技者向けに表示する表示手段(例えば液晶表示部41を有する遊技情報表示装置3)を備えたものであり、
前記遊技者向けの表示に際して当該遊技者の属性を示す属性情報を取得する取得手段(例えばカメラ20で撮像した顔画像から遊技者の年代を推定し、取得する管理装置6)と、
前記取得手段で取得された属性情報に基づいて客層を判定する客層判定手段(例えば図8のS3で60代以上か否かを判定する管理装置6)と、
前記客層判定手段による判定結果に基づいて、前記客層のうち第1客層(例えば60代以上の遊技客)に対応した第1表示内容(例えば図3の表示画面101の内容)と、前記第1客層とは異なる第2客層(例えば60代未満の遊技客)に対応した第2表示内容(例えば図5の表示画面102の内容)と、の何れかを前記表示手段における表示画面の表示内容として設定する表示内容設定手段(例えば図8のS4,S5を実行する管理装置6)と、を備える。
【0007】
上記構成によれば、遊技者の客層に応じて表示手段の表示内容を切替えることができ、表示手段に表示される遊技情報が複雑化する傾向にあっても、遊技者に応じて表示手段での表示を好適に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態における遊技場用システムの全体構成を概略的に示す図
図2】遊技装置を中心に示す機能ブロック図
図3】遊技情報表示装置の全体を第1表示画面とともに示す図
図4】遊技情報表示装置を中心に示す機能ブロック図
図5】遊技情報表示装置の第2表示画面を示す図
図6】管理装置において管理される属性情報の説明図
図7】管理装置において管理される遊技者の年代人数比率と表示割合の説明図
図8】表示内容設定処理の流れを示すフローチャート
図9】非稼動表示設定処理の流れを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を概略的に示している。遊技場内には、複数の遊技機島(図示略)が設けられており、各遊技機島には、多数の遊技機1や、これに対応する多数の遊技装置2及び遊技情報表示装置3が設置されている。1台の遊技機1に対して、その左側方に1台の遊技装置2が配置され、当該遊技機1の上方に1台の遊技情報表示装置3が配置されている。これら遊技機1、遊技装置2及び遊技情報表示装置3は、中継装置4と接続されている。中継装置4は、LAN5を介して管理装置6と接続されている。
【0010】
管理装置6は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード7、モニタ8(出力手段)、図示しないプリンタ等が接続されている。管理装置6は、遊技機側(遊技機1、遊技装置2等)から送信される遊技信号を受信することにより、遊技機1毎の遊技情報を管理したり、会員登録された会員毎の個人データ等、各種情報を管理したり、後述するように遊技者の顔画像データを管理したりする。尚、図1では図示を省略するが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置6の管理対象となっている。
【0011】
遊技機1は、CR(カードリーダ)パチンコ遊技機であり、盤面9に玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル10、上部受皿11、下部受皿12を有すると共に、盤面9に、液晶表示部13、普図入賞口14、第1始動口15、第2始動口16、大入賞口17等を有する。
【0012】
遊技機1は以下に示すように動作する。
(1)第1始動口15は入賞率が変動しない入賞口(所謂ヘソ入賞口)であり、第2始動口16は入賞率が変動する入賞口(所謂電チュー)である。各始動口15,16への入賞(始動入賞)に応じて大当り抽選を行い、抽選結果を液晶表示部13にて行う図柄変動にて報知し、その変動結果に応じて大当りとなる。
【0013】
(2)図柄変動中に始動入賞した場合には所定の保留上限値(例えば各4つ)まで図柄変動を累積的に保留し、図柄変動終了後に保留している図柄変動を開始する。保留している図柄変動数(保留数)が上限値である状態で始動入賞した場合、図柄変動は保留されない。
【0014】
(3)遊技機設定値(以下、モード)が6段階で設けられ、このモードにより、モード別スペック値の通り大当り抽選の当選確率(大当り確率)を大当り後に大当りでも確変状態(確変)でもない状態である通常遊技状態(通常状態)と確変とを対象として出率を調整可能である。大当りがその後に確変となる大当り(確変大当り)となる割合である確変率等の大当りの継続回数に関わる値等も調整可能としてもよい。
【0015】
通常状態における大当り確率の違いにより時短状態において発生する大当り等によって、継続回数もモードに応じて多少の違いが生じ得る。同様に通常状態と確変状態の大当り確率もモードにより不変としてもよく、通常状態と確変状態との大当り確率や継続回数、及び後述するラウンド振分率等の少なくとも1つがモードにより調整可能であればよい。
【0016】
(4)大当りが発生すると対応するラウンド(R)分だけ大入賞口を開放する。1Rの上限入賞数は10個、上限開放期間は30秒であり、上限入賞数または上限開放期間のいずれかが満たされた場合に1Rを終了する。対応するラウンドも大当り抽選と同様に抽選され、その振分率は第1始動口15に入賞した場合は2Rが10%で4Rが51%で15Rが39%であるが、第2始動口16の場合は4Rが10%で15Rが90%となり、入賞に応じた図柄変動の保留消化優先順位は第1始動口15よりも第2始動口16の方が高く設定される。
【0017】
(5)確変中は大当り確率が向上すると共に、第2始動口16の入賞率が高くなる時短状態(時短)になる。確変は次回大当りまで継続するため、通常状態となる大当り(通常大当り)が発生するまで継続し、その後は所定の時短回数(例えば100回)の図柄変動を行うまで時短状態となる。
【0018】
(6)第2始動口16は普図入賞口14への入賞に応じて変動する普通図柄(普図)が当りとなった場合に入賞率の高い開放状態となる。この場合、普図1回の変動期間は通常状態では30秒であり時短状態では3秒となる。また、開放期間は通常状態では0.3秒であり時短状態では5秒となる。即ち、時短状態では通常状態と比較して普図変動期間が短くなる一方、開放期間は長くなることで第2始動口16の入賞率が高くなる。以上は機種Aを例にして説明したが、例示した値は例えば機種Bであればラウンドの振分が異なる等、機種に応じて様々な値となる。
【0019】
遊技機1及び当該遊技機1に付設された周辺機器は、遊技者による玉の打ち込みや各始動口15,16への始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を出力する。
・アウト信号=消費玉を回収するアウトBOXから出力される消費価値(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。遊技機側から出力される信号でもよい。
【0020】
・セーフ信号=遊技機側から出力される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号。入賞に応じた払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としてもよい。また、玉を実際に払出した際に出力される実セーフ信号と、入賞に応じて払出が予約された場合に出力される入賞セーフ信号とがあるが、入賞から出力までのタイムラグを極力省くため後者を採用することが望ましい。
【0021】
・スタート信号=遊技機側から出力される始動入賞(S入賞)により変動(作動)する液晶表示部13(役物)におけるスタート処理(図柄変動、役物作動、単位遊技)、及びスタート(スタート処理数)を特定可能な信号。図柄変動確定時に出力されるので信号入力に応じてスタート処理を特定する。
【0022】
・S入賞信号=遊技機側から出力されるS入賞を特定可能な信号。始動入賞時に出力されるので信号入力に応じて始動入賞を特定する。スタートとS入賞とのいずれか一方のみを管理する等、兼用して管理対象としてもよい。
【0023】
・大当り信号=遊技機側から出力される大当り期間を特定可能な信号。大当り中にレベル出力される状態信号なので大当り信号入力中を大当り中として特定する。
・特別状態信号=遊技機側から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号。第2始動口16の入賞率が向上する特別状態中(時短中(確変時を含む))にレベル出力される状態信号なので、特別状態信号入力中を特別状態中として特定する。大当り確率が向上する確変中にレベル出力される状態信号(確変信号)であってもよい。また、大当り信号と特別状態信号のいずれも入力していない期間を通常状態として特定する。
【0024】
図1に示す遊技装置2は、所謂各台計数機能付の貸出機である。
遊技装置2は、自装置2や遊技機1等の状態を示す状態表示部18、貨幣(貨幣価値、有価価値)が投入される紙幣投入口19、周知のCMOSセンサやCCDセンサ等の撮像素子を含むカメラ20(撮像手段)(図1では前面のカメラ窓のみ図示)、入金残高や持玉数・貯玉数等を表示するタッチパネル式の液晶表示部21、1度数分の玉を払い出すための払出釦22、払い出された玉が通過する払出ノズル23、一般カード24や会員カード25(図2参照)が挿入されるカード挿入口26、遊技機1の下部受皿12の下方に位置する着脱可能な計数受皿27等を有する。
【0025】
図2に示すように、遊技装置2の制御部28は、CPU28a、ROM28b、RAM28c、I/O28d等を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。
制御部28に接続された周辺部としては、上記した状態表示部18、液晶表示部21、払出釦22を含むとともに、管理装置6や遊技機1との間で各種信号や各種情報を送受信するI/F部29、紙幣投入口19に投入された紙幣の真贋を判定する紙幣処理部30、液晶表示部21上に設けられたタッチパネル31、カード挿入口26に挿入されたカード24,25に記憶されている各種情報を読取ったり、書込んだりするカードRW(リーダライタ)32、最大10枚の一般カード24をストック可能なカードストック部33、払出釦22が操作されたときに、1度数分の玉を払出ノズル23から払い出す払出部34、計数受皿27から流入する玉数を計数する計数部35等を含む。
なお、図2では中継装置4の図示を省略しているが、制御部40は、中継装置4を介して管理装置6等との間での通信を行うものとする(図1参照)。
【0026】
一般カード24は、当日限り有効なカードであり、ICチップ24aが内蔵されている。ICチップ24aには、カードを特定可能な一般IDが記憶されているとともに、遊技装置2に入金された入金残高や持玉数が記憶される。この一般カード24の持玉数は当日のみ有効で、入金残高は翌日以降も利用可能とされている。
【0027】
会員カード25は、予め設定されている有効期限(例えば3年間)まで有効なカードであり、ICチップ25aが内蔵されている。ICチップ25aには、会員登録を行った遊技者を特定可能な会員IDが記憶されているとともに入金残高が記憶される。会員カード25に対応する持玉数や貯玉数は管理装置6の会員口座に記憶される。この会員カード25の持玉数、貯玉数、並びに入金残高は、翌日以降も利用可能とされている。なお、管理装置6では、会員IDと対応付けて属性情報が記録されるが、属性情報について詳しくは後述する。
【0028】
カメラ20は、図1に示すように4台ずつ画像処理装置36と接続されている。このカメラ20は、対応する遊技機1にて遊技を行う遊技者を撮像可能な撮像手段として機能するもので、所定周期毎に(例えば4秒毎に)撮像し、その撮像した画像を画像処理装置36に送信する。カメラ20の撮像範囲は、遊技者が遊技機1に対して正対している状態で当該遊技者の少なくとも顔全体を含む領域となるように設定されている。
【0029】
画像処理装置36は、LAN5を介して管理装置6に接続されており、4台のカメラ20から送信される各画像を1秒間隔で取込み、その取込んだ画像を分析することにより当該画像の中に遊技者の顔画像(撮像画像)が存在するか否かを判定し、顔画像が存在すると判定すると、その顔画像を管理装置6に送信する。画像処理装置36は、カメラ20から送信される画像に遊技者が含まれている場合であっても、その遊技者が遊技機1に正対しない不自然な姿勢で遊技しているために顔画像を認識できないようなときは、その画像を管理装置6に送信することはない。
【0030】
遊技装置2は、以下に示す機能を備えている。
(1)貨幣を受け付けると(貨幣受付処理)と、遊技機1と遊技装置2の双方に入金額を表示すると共に貸出1単位(例えば500円)分の貸出玉(対価付与価値)を遊技機1から払い出させ(対価付与処理)、その対価付与処理に応じて入金額の表示を貸出玉の対価を除いた残高の表示とする。貨幣は複数回分の対価付与処理の対応分を受付可能である(例えば1万円まで)。
【0031】
(2)残高がある状態で遊技機1に設けられた貸出釦37(図2参照)が押下(貸出操作、付与操作)されると、貸出1単位分の貸出玉を遊技機1から払い出させ、その対価分を残高から引き落とす。また、所謂各台計数機能も備えており、遊技者が獲得した獲得玉を計数し、その計数した獲得玉を対価として再度玉を払い戻すことも可能であり、その払い戻し分の対価を除いた玉数を持玉として特定することも可能である。
【0032】
(3)残高や持玉が残存する状態で遊技機1に設けられた返却釦38(図2参照)が押下(発行操作)されると、残高や持玉を特定可能な一般カードを発行する。残高や持玉の一部を発行対象とする分割発行は説明の簡略化のため不可としたが可能としてもよい。
【0033】
(4)中継装置4とのシリアル通信(売上信号の受信)により貨幣受付処理や対価付与処理、残高や貸出玉数、入金額や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額、計数玉、持玉、払戻玉、及び一般カードの受付や発行処理を特定可能であるが、これらはパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)でも特定可能である。
管理装置6は、遊技機側から出力される遊技信号に基づいて当日における各遊技機1の遊技情報を集計している。
【0034】
図3は、遊技情報表示装置3の正面図を示している。
遊技情報表示装置3は、対応する遊技機1の遊技情報を遊技者向けに表示するデータ表示機であり、各遊技機1に対応させて当該遊技機1の上側に設けられる。遊技情報表示装置3は、液晶表示部41、ランプ部42、呼出ボタン43a、切替ボタン43b、その他ボタン群からなる操作ボタン群43、リモコン受光部44を備えている。
【0035】
このうち、呼出ボタン43aは、遊技者が従業員を呼び出すための操作ボタンであり、切替ボタン43bは、遊技者の切替操作を受付けて、液晶表示部41での表示画面の表示内容を切替えるための操作ボタン(切替手段)である。リモコン受光部44は、従業員が携帯するリモコン(図示略)から送信されるリモコン信号を受光する。
【0036】
図4に示すように、遊技情報表示装置3の制御部40は、CPU40a、ROM40b、RAM40c、I/O40d等を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。制御部40(表示制御手段、表示手段、切替手段)には、管理装置6や遊技機側との間で各種信号や各種情報を送受信するI/F(送受信部40e)の他、上記した液晶表示部41、ランプ部42、呼出ボタン43a、切替ボタン43b、その他操作ボタン群43、リモコン受光部44等が接続されている。
なお、操作ボタン群43に代えて或いは加えて、液晶表示部41の表面にタッチパネルを設け、遊技者のタッチ操作を受付けるように構成してもよい。
【0037】
制御部40は、送受信部40eを介して中継装置4に接続されており、遊技機側からの遊技信号や管理装置6からの遊技情報を、中継装置4(及びLAN5)を介して入力する。制御部40における各種の設定も、中継装置4を介して管理装置6にて行うことができる。
また、制御部40は、送受信部40eより入力される遊技信号に基づいて、対応する遊技機1での大当り回数や遊技状態等を特定する。
【0038】
そして、制御部40は、操作ボタン群43等での操作や前記遊技信号或いは遊技情報に基づいて、表示手段としての液晶表示部41、ランプ部42の表示制御を実行することで、図3に示す表示画面101や図5に示す表示画面102等、様々な表示画面を表示させることができる。この場合、制御部40の表示制御により、液晶表示部41における表示画面を複数の表示領域(図3の例ではメイン表示領域50と第1~第6サブ表示領域51~56)に区分可能であり、大当り数やスタートを区分して表示するとともに、後述する履歴グラフやキャラクタ等、数字以外にも様々な表示が可能で、又、それらの表示内容並びに区分を変更して表示する等、多様な表示態様での表示が可能である。
【0039】
図2に示すように、管理装置6の制御部60は、CPU60a、ROM60b、RAM60c、I/O60dを有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。制御部60(客層判定手段、表示内容設定手段、算出手段、非稼動表示設定手段)には、モニタ6a及びキーボード6b(図1参照)が接続されるとともに、各種信号を送受信するI/F(取得手段としての送受信部)や、プリンタ(何れも図示略)が接続されている。
以下では、管理装置6或いは遊技情報表示装置3において、制御主体となる制御部60或いは制御部40を単に「管理装置6」或いは「遊技情報表示装置3」と称して説明を簡単化する。
【0040】
管理装置6は、記録手段としての記録部61を有し、遊技情報表示装置3の表示内容に関する情報や、会員IDを含む会員の遊技情報の他、遊技者(会員を含む)の属性を示す後述の属性情報、画像処理装置36から受信した顔画像データ等、各種データを記録・管理する。
【0041】
さて、遊技情報表示装置3では、切替ボタン43bや操作ボタン群43等の操作により、その表示画面を切替えることで遊技者の習熟度等に適した遊技情報を表示させることができる。しかしながら、表示内容の切替えには遊技者による切替操作が必要なため、先の遊技者が設定した表示内容が自身の所望する内容と異なる場合には、改めて切替操作を行う必要があり、遊技者に手間を取らせてしまう等、改善すべき問題を内在する。
【0042】
そこで、本実施形態の管理装置6は、自装置6が取得手段として取得した属性情報或いはカメラ20から取得された属性情報に基づいて客層を判定するとともに、その判定結果に基づいて、客層のうち第1客層に対応した第1表示内容(例えば図3の表示画面101の内容)と、第1客層とは異なる第2客層に対応した第2表示内容(例えば図5の表示画面102の内容)と、の何れかを遊技情報表示装置3における表示画面の表示内容として設定し、表示させるようになっている。
以下では、先ず「1.情報表示装置における第1表示内容と第2表示内容」について説明した後、「2.属性情報及び客層の判定とデータの管理」、「3.表示内容設定処理の流れ」について順に説明する。
【0043】
[1.情報表示装置における第1表示内容と第2表示内容]
図3に示す表示画面101は、遊技情報表示装置3の液晶表示部41にて表示される第1表示内容の一例を表すものとし、第1表示画面101と称する。第1表示画面101では、同図に示すように、メインとなる表示領域50と複数のサブ表示領域51~56とを区分して表示する。
【0044】
このうち、メイン表示領域50は、大当り数を該当期間単位(営業日の当日、1日前、2日前)で表示する。第1サブ表示領域51は、通常状態にて発生した大当りである初当り数を該当期間単位で表示する。第2サブ表示領域52は、大当り中の出玉が基準値(例えば1000玉)以上である大当りである「超」と、それ未満である「小」の大当り数を表示する。第3サブ表示領域53は、所定の基準時(例えば対応する機種の導入時)からの営業日単位の最高の獲得玉数を表示する。第4サブ表示領域54は、初期化条件の成立(営業開始や特別状態の終了等の成立)後からのスタート(図柄変動数)を表示する。第5サブ表示領域55は、大当り単位のスタートをグラフ化した履歴グラフを表示する。第6サブ表示領域56は、機種名を表示する。
【0045】
このように、第1表示画面101の表示内容は、メイン表示領域50に大当り数を拡大して表示する等、基本的な遊技情報を比較的簡略化された表示態様で表示することから、当該簡略化された遊技情報を好む傾向にある客層(例えば60代以上の第1客層)に好適なものと言える。
遊技情報表示装置3において、遊技者により切替ボタン43bが押下されると或いは管理装置6からの設定(指示)により、上記の第1表示画面101から第2表示画面102へ遷移する。図5では、この第2表示画面102が表示される液晶表示部41を特化して示すものとする。
【0046】
第2表示画面102は、第2表示内容の一例を表すものであり、メイン表示領域50には、上記した大当り数の拡大表示に代えて、「確変」情報の欄と「連続グラフ」の欄とが左右に並べて表示される。
このうち「連続グラフ」の欄は、所謂スランプグラフであって「2日前~本日」にわたる3日間分の差数の推移を表す差数推移グラフが表示される。
そして、「確変」情報の欄には、同画面102における「確変初当り回数、確変大当り回数、…」の各項目について具体的な数値データ「10,19,…」が表示される。各項目における第2表示内容は次の通りである。
【0047】
「確変初当り回数」:確変となった初当り数(初当り=通常状態や時短等の低確率状態にて発生した大当り)に相当する。これは、確変後の時短中に発生する所謂引戻しを除外した大当り数を示すが、引戻しを含めてもよい。
「確変大当り回数」:確変中に発生した大当り数に相当する。この大当り数に、確変に関連した大当り数として確変となった大当り数を含めてもよい。
【0048】
「確変突入回数」:確変の発生回数に相当し、通常状態に戻る迄に複数回発生すれば発生毎に計上する。
「時短突入回数」:初当り後に時短が発生した回数に相当する。この時短の発生回数に、ST後に発生する時短や天時や突時等を含めてもよい。
また、確変情報は「確変累計スタート」を含み、例えば確変信号により確変と時短とを区別した上での累計スタートを示す。
【0049】
このように、第2表示画面102の表示内容は、メイン表示領域50に確変情報を複数の項目にわたって表示したり数日分の差数推移グラフを表示する等、比較的複雑な遊技情報を詳細且つ具体的な表示態様で表示することから、複雑な遊技情報であっても容易に理解できたり、遊技結果を推測したりできる傾向にある客層(例えば60代未満の第2客層)に好適である。
【0050】
上記した第1表示画面101と第2表示画面102は、何れも一例にすぎない。例えば第2表示画面102は、第1表示画面101に表示される内容に代えて又は加えて、初当り確率や過去最高初当り回数、過去最高継続回数、本日最高玉数等の内容を表示してもよく、上記した3日間分の差数推移グラフに代えて、他の表示形態のスランプグラフを表示してもよい。更には、第2表示画面102において、対応する遊技機1の遊技性やスペックを説明する表示や過去の大当り履歴等を表示してもよく、又、各種表示をローテーションのように表示する等、第1客層とは異なる第2客層に対応した第2表示内容を含むものであればよい。
また、本実施形態では、切替ボタン43bの押下(遊技者の切替操作)により任意に、第1表示画面101と第2表示画面102とを相互に切替えることができ、その遊技者による切替えは、以下に説明する管理装置6による自動的な画面設定に優先させるようにして行われるものとする。
【0051】
[2.属性情報及び客層の判定とデータの管理]
図6は、属性情報の一覧を台番毎の「表示内容」とともに例示する説明図である。
管理装置6は、同図に示すように「台番」「会員ID」「年代」「性別」「表示内容」及び「画像」を相互に対応付けて記録し、係る属性情報の一覧をモニタ8に表示する。ここで、遊技者の属性を示す属性情報は、年齢乃至「年代」、男性または女性の「性別」、カメラ20で撮像された前記顔画像としての撮像「画像」を含むものとする。また、説明の便宜上、同図の属性情報の一覧は、台番「1」~「3」の分のみ例示しているが、モニタ8の画面をスクロールする等して、遊技場における全ての台番或いは遊技機1で遊技を行っている全遊技者分の属性情報を参照できるものとする。
【0052】
「会員ID」は、管理装置6において会員登録時に記録されるものであり、遊技者が会員であることを示している。会員の年齢や性別等の属性情報は、会員登録時に会員IDと対応付けて記録されるのが一般的であるので、「台番」に対応する遊技装置2で使用された会員カード25の会員IDから特定することができる(同図の台番「2」の欄参照)。また、会員の属性情報は、以下のようにカメラ20で撮像された顔画像からも特定することができる。
【0053】
「遊技者ID」は、遊技者の顔画像を識別する顔ID(撮像画像のID)であり、管理装置6の同一人物判定処理により付与される。即ち、管理装置6による同一人物判定では、カメラ20により撮像された顔画像(撮像画像)であって遊技機1にて遊技を行っている遊技者の顔画像に対して例えば特徴点の抽出等の画像処理を行い、顔画像データベースに既に登録されている顔画像同士を照合することで同一人物か否かを判定する。照合した顔画像が顔画像データベースに登録されていない顔画像(つまり新規の遊技者)であると判定した場合は、顔IDを付与して(対応付けて)顔画像データベースに登録するとともに、その顔IDたる遊技者IDと属性情報と対応付けて管理する。
一方、顔画像が既に顔画像データベースに登録されている顔画像(つまり既知の遊技者)であると判定した場合は、その既知の遊技者IDと属性情報とを対応付けて管理する。
【0054】
「年代」及び「性別」は、管理装置6において、上記の顔画像(図6右側の「画像」)から夫々推定され、属性情報として取得される。年齢や性別を推定するには、公知の技術を用いることができ、年齢は、同図の「30代」「60代」として示すように大まかな「年代」として幅をもって推定される。
【0055】
こうして、管理装置6は、カメラ20により撮像された撮像画像から属性情報を取得することに基づいて客層を判定する。ここで、客層とは、会員を含む遊技者(遊技客)の階層であって、年齢や性別といった属性情報に基づき区分される遊技者の種類を称するものである。客層は、図7に示すように「~20代」「30代」…の各年代で区分することができるが、本実施形態では例えば60代以上に区分される客層を第1客層、60代未満に区分される客層を第2客層と称し、管理装置6により「年代」に応じて遊技者毎に判定することができる。
【0056】
図6の「表示内容」における「1」と「2」は、各遊技情報表示装置3において表示される第1表示画面101と第2表示画面102に対応している。管理装置6は、各遊技情報表示装置3から送信される遊技情報に基づき、台番毎に第1表示画面101と第2表示画面102の何れの表示内容が表示されているかを記録部61に記録し蓄積しており、同図に示す「表示内容」の「1」と「2」で表示する。
【0057】
図7は、遊技情報表示装置3の表示内容「1」「2」に関して、管理装置6で算出した表示割合と、各年代の人数比率を例示している。
即ち、管理装置6は、「~20代」「30代」…の各年代の人数比率と、「表示1」及び「表示2」の表示割合と、を「台番」毎に算出し、同図7に示す一覧表としてモニタ8に表示する。
【0058】
各年代の人数比率は、上記の属性情報に基づき対応する「台番」の遊技機1で遊技を行っている遊技者の年代を求めるとともに、その遊技機1での遊技者数を年代別にカウントした値を、全年代の遊技者数(遊技機単位の総遊技者数)で除することにより算出される比率(%)である。管理装置6において、当日乃至複数日にわたる各年代の人数比率を算出することにより、当該遊技機1(機種)で遊技する遊技者の年代或いは客層を把握することができる。
【0059】
図7の右側の「表示1」と「表示2」は、遊技情報表示装置3に表示される第1表示画面101と第2表示画面102に対応しており、対応する「台番」の遊技情報表示装置3から入力される遊技情報に基づき算出される、営業時間内における第1表示画面101と第2表示画面102との表示割合(%)である。これは、管理装置6において、記録部61により当日乃至複数日にわたって記録・蓄積された情報に基づき何れの表示画面101,102がどの程度表示されたかを遊技機単位で算出するものである。
【0060】
図7では、各年代の人数比率と「表示1」「表示2」の表示割合について、台番「1」~「4」の分のみ例示しているが、モニタ8の画面をスクロールする等して、遊技場における全ての台番の分を参照できるものとする。
これにより、遊技場管理者は、遊技機1の機種と年代(客層)、遊技情報表示装置3の表示内容との相関を把握することができ、非稼動時に遊技情報表示装置3にて第1表示画面101と第2表示画面102との何れを表示させるのかを決定・設定するのに役立てることができる。
【0061】
図8及び図9は、表示内容設定処理及び非稼動表示設定処理の流れを示すフローチャートである。管理装置6は、表示内容設定処理及び非稼動表示設定処理を所定周期で定期的に実行するものとし、同図の「S1,S2,…」は各ステップを表すものとする。また、管理装置6は例えば、上記した客層が60代以上を第1客層、60代未満を第2客層として、各遊技情報表示装置3に表示させる表示画面101,102を設定する。
【0062】
即ち先ず、図8に示すように、管理装置6は、所定周期(例えば100ミリ秒周期)の表示内容設定処理の開始タイミングになると、カメラ20から画像処理装置36を介して顔画像を取得したとき(撮像信号に基づく顔画像データを受信したとき)、上記の如く遊技者個人(遊技者ID)を識別する(S1)。この場合、管理装置6は、送信元のカメラ20側(遊技機側)の装置IDを受信することにより、送信元の台番を特定する。
【0063】
次いで、管理装置6は、カメラ20により撮像された顔画像から、当該台番の遊技機1にて遊技を行っている遊技者の属性情報(例えば年代)を判定する(S2)。そして、管理装置6は、判定した遊技者の年代が例えば60代以上か否かで第1客層と第2客層とに判別する(S3)。
【0064】
これにより、管理装置6は、遊技者の年代が例えば60代以上の第1客層と判定した場合(S3:YES)、送信元のカメラ20に対応する遊技情報表示装置3に対して、第1表示画面101を表示させる指示信号を送信することにより、第1表示画面101の表示内容に設定する(図3参照)。
これに対し、管理装置6は、遊技者の年代が例えば60代未満の第2客層と判定した場合(S3:NO)、送信元のカメラ20に対応する遊技情報表示装置3に対して、第2表示画面102を表示させる指示信号を送信することにより、第2表示画面102の表示内容に設定して(図5参照)、この処理を終了する(リターンする)。
【0065】
また、図9に示すように、管理装置6は、所定周期の非稼動表示設定処理の開始タイミングになると、各遊技機1について所定時間に亘って遊技者による遊技が行われていない非稼動状態であるか否かを判定する(S11)。この判定は、各遊技機1から出力される前記アウト信号を稼動信号として入力すること、或いは管理装置6の内蔵する稼動タイマにより計時することに基づいて非稼動状態を検知し、特定することができる。管理装置6は、所定時間に亘って非稼動状態が継続していない或いは稼動中の遊技機1については(S11:NO)、この処理を終了する(リターンする)。
【0066】
一方、管理装置6は、所定時間に亘って非稼動の状態が継続している遊技機1を特定した場合(S11:YES)、その特定した遊技機1に対応する遊技情報表示装置3において表示割合が一番高い表示画面が第1表示画面101か否かを判定する(S12)。この判定は、自身の記録部61に蓄積している各台番(各遊技情報表示装置3)における表示割合を照合すること、つまり図7の「表示1」「表示2」にて示される表示割合の算出結果に基づいて行われる。
【0067】
これにより、管理装置6は、該当する遊技情報表示装置3において第1表示画面101の表示割合が一番高いと判定した場合(S12:YES)、当該遊技情報表示装置3の現在の表示内容が第1表示画面101であれば(S13:YES)、その表示を継続させる一方(S14)、現在の表示内容が第2表示画面102であれば(S13:NO)、その表示を第1表示画面101に切替える指示信号を送信することにより、第1表示画面101の表示内容に設定する(S15)。
【0068】
他方、管理装置6は、該当する遊技情報表示装置3において第2表示画面102の表示割合が一番高いと判定した場合(S12:NO)、当該遊技情報表示装置3の現在の表示内容が第2表示画面102であれば(S16:YES)、その表示を継続させる一方(S17)、現在の表示内容が第1表示画面101であれば(S16:NO)、その表示を第2表示画面102に切替える指示信号を送信することにより、第2表示画面102の表示内容に設定して(S18)、この処理を終了する。
【0069】
なお、上記した図8のS4,S5或いは図9のS14,S15,S17,S18により遊技情報表示装置3の表示内容が設定された場合であっても、当該遊技情報表示装置3において切替ボタン43bでの切替操作が行われたとき、その設定された表示内容は切替ボタン43bでの切替操作に応じて、第1表示画面101と第2表示画面102との間で切替わる。
【0070】
以上説明したように、本実施形態の管理装置6は、取得手段(例えばカメラ20)で取得された属性情報に基づいて客層を判定する客層判定手段として構成され、その判定結果に基づいて、前記客層のうち第1客層に対応した第1表示内容(例えば60代以上の遊技客に対応した第1表示画面101の内容)と、第1客層とは異なる第2客層に対応した第2表示内容(例えば60代未満の遊技客に対応した第2表示画面102の内容)と、の何れかを遊技情報表示装置3における表示画面の表示内容として設定する。
これによれば、遊技者の客層に応じて遊技情報表示装置3の表示内容を切替えることができ、遊技情報表示装置3に表示される遊技情報が複雑化する傾向にあっても、遊技者に応じて遊技情報表示装置3での表示を好適に行うことができるようになる。
【0071】
管理装置6は、撮像手段(例えばカメラ20)により撮像された撮像画像(例えば顔画像)から属性情報を取得することに基づいて客層を判定する。これによれば、カメラ20を利用することで、新たな構成を追加することなく、遊技者の客層の区分を精度よく行えるようになり、遊技情報表示装置3での表示をより好適に行うことができる。
【0072】
上記の如く、遊技者の客層に応じて遊技情報表示装置3の表示内容を設定するものとしても、遊技者によってはより詳細に遊技情報を分析したい等、他の遊技情報の表示を所望する遊技者も存在する。
この点、本実施形態の遊技情報表示装置3は、管理装置6からの指示信号により液晶表示部41の表示画面の表示内容が設定された場合であっても、当該表示内容よりも切替操作(例えば切替ボタン43bの押下)に応じて表示する表示内容を優先させるようにして切替えることから、遊技者の所望する表示内容に切替えることができ、個々の遊技者に対応した表示を行うことができる。
【0073】
管理装置6は、遊技機1において所定時間に亘って遊技者による遊技が行われていない非稼動状態である場合、対応する遊技情報表示装置3での表示内容がどの程度表示されていたかを算出した算出結果に基づいて、その非稼動状態での表示内容を、第1表示内容と第2表示内容との何れかの表示画面101,102に設定する。
これによれば、予め客層に応じて切替えられた遊技情報表示装置3での表示内容を算出(集計)しておくことで、最も表示される割合が高い表示内容を非稼動時に表示させることができ、対応する遊技機1で遊技する遊技者の客層が好む遊技情報が表示され、遊技者の遊技機選択を好適に行うことができるようになる。
【0074】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。又、それぞれの変形例を組み合わせてもよい。
遊技情報表示装置3において設定される表示内容として、二つの表示画面101,102を例示したが、二つ以上の表示画面を対象として、その何れかの表示画面が自動的に表示されるように設定してもよい。また、機種によって設定できる表示内容の種類を増減させてもよい。
【0075】
遊技情報表示装置3における表示内容を年代に応じて設定したが、年代に代えて又は加えて性別に応じて設定してもよく、係る属性情報乃至客層の判定方法は適宜変更することができる。
また、遊技機1の機種等によって表示内容を設定するか否かを設定できるようにしてもよく、この場合、図7の「台番」と当該機種とを対応付けて記録することにより、対応する遊技情報表示装置3での表示を、当該機種に応じた表示内容を優先して設定することが可能となる。
【0076】
各遊技情報表示装置3において何れの表示画面101,102が設定され、或いは表示されているのかを、遊技場内における遊技機1の配置を示すレイアウト図上(管理装置6のモニタ8に示される当該レイアウト図上)に表示するようにしてもよい。
切替手段として、例えば切替ボタン43bにより表示内容を切替えられるようにしたが、表示内容が切替えられたことが分かるように記録部61に記録してもよい。また、切替操作を行った遊技者を記録しておき(例えば図6の遊技者IDと対応付けて切替操作の履歴を記録し)、当該遊技者が次回以降来店した際は記録した表示内容に基づいて表示内容を表示してもよい。
【0077】
表示内容の設定を管理装置6で設定するようにしたが、各遊技情報表示装置3で表示内容の設定を行うようにしてもよい。つまり、管理装置6が行う処理の少なくとも一部を貸出装置2や遊技情報表示装置3等の他の装置にて行うようにしてもよいし、遊技情報表示装置3が行う処理の少なくとも一部を管理装置6等の他の装置にて行うようにしてもよい。例えばカメラ20が撮像した画像を貸出装置2が画像処理してもよい。
【0078】
遊技者の撮像を貸出装置2が備えるカメラ20で行うようにしたが、遊技情報表示装置3に撮像手段を設けてもよいし、遊技場に備えられる監視カメラを撮像手段として撮像された撮像画像を使用してもよい。
上記した各設定値乃至設定は管理者が任意に操作入力により設定しても、予め管理装置6の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部等)のサーバから設定情報をダウンロードして設定してもよい。
【0079】
例示した全ての遊技情報は入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用して間接的に特定してもよい。また、遊技信号としてパルス信号を例示したがシリアル通信等による電文のような信号入力としてもよい。
客層の区分としては、第1客層と第2客層に限らず、どのような区分により客層を構成してもよい。また、以上と超過についてはどちらを採用してもよく、「達した」等の表現は以上となった或いは超過したの何れにも対応する表現となる。以下と未満についても同様で、「達していない」等の表現は双方に対応する表現となる。なお、上記した「記録部」を「記憶部」と称する等、「記録」の語は「記憶」として言い換えることができる。
【0080】
数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用してもよいし、適宜採用しない項目を設けてもよい。また、識別出力についても例示した以外に記号を付ける等、どのような出力態様としてもよく、出力としては印字出力、表示出力が少なくとも想定される。
対象となる遊技機としては遊技媒体をデータのみで管理する所謂封入式やクレジット式等の例示したパチンコ遊技機以外のパチンコ遊技機や、スロットマシン等にも採用できることから、所謂封入式を考慮して遊技媒体は必要に応じて遊技価値と表現する。
【0081】
管理装置6が行う処理の一部を中継装置4、遊技情報表示装置3、或いは遊技装置2等にて行ってもよく、遊技情報の特定や管理等を行う手段はどの様に構成してもよい。更に例示した構成は変形例も含めて、どのように組合わせてもよいし、適宜、採用しない構成を設けてもよい。
【符号の説明】
【0082】
図面中、1は遊技機、3は遊技情報表示装置、6は管理装置、20はカメラ(撮像手段、取得手段)、40は制御部(表示手段、切替手段)、41は液晶表示部(表示手段)、43bは切替ボタン(切替手段)、60は制御部(客層判定手段、表示内容設定手段、算出手段、非稼動表示設定手段、取得手段、記録手段)、61は記録部(記録手段)である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9