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特開2023-144762自動倉庫システム、および倉庫管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023144762
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】自動倉庫システム、および倉庫管理方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20231003BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
B65G1/04 535
B65G1/137 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022051892
(22)【出願日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】大山 貴司
(72)【発明者】
【氏名】小野 優介
【テーマコード(参考)】
3F022
3F522
【Fターム(参考)】
3F022FF01
3F022JJ09
3F022LL07
3F022MM15
3F022MM22
3F022MM28
3F022MM44
3F022NN31
3F022PP03
3F022PP06
3F522CC09
3F522FF12
3F522FF27
3F522GG03
3F522GG17
3F522GG27
3F522GG48
3F522HH02
3F522JJ03
3F522LL11
3F522LL15
3F522LL33
3F522LL34
3F522LL39
(57)【要約】
【課題】倉庫における物品管理において、物品の保管や取り出しを効率化する。
【解決手段】自動倉庫システムは、複数の搬送装置それぞれの状態、棚におけるコンテナの配置、コンテナに収納された物品の情報、前記複数の搬送装置それぞれの走行経路、および前記複数の搬送装置それぞれの前記棚における昇降可否の情報を管理する管理部と、前記管理部にて管理された情報を用いて、前記複数の搬送装置それぞれによるコンテナの搬送の際の走行経路および前記棚での昇降動作を最適化する交通最適化部と、前記交通最適化部にて最適化された走行経路および昇降動作により、前記複数の搬送装置それぞれにコンテナの搬送を指示する指示部と、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の搬送装置それぞれの状態、棚におけるコンテナの配置、コンテナに収納された物品の情報、前記複数の搬送装置それぞれの走行経路、および前記複数の搬送装置それぞれの前記棚における昇降可否の情報を管理する管理部と、
前記管理部にて管理された情報を用いて、前記複数の搬送装置それぞれによるコンテナの搬送の際の走行経路および前記棚での昇降動作を最適化する交通最適化部と、
前記交通最適化部にて最適化された走行経路および昇降動作により、前記複数の搬送装置それぞれにコンテナの搬送を指示する指示部と、
を有する、
自動倉庫システム。
【請求項2】
前記管理部にて管理された情報を用いて、前記棚におけるコンテナの配置を最適化する配置最適化部を更に有し、
前記指示部は、前記配置最適化部にて最適化された配置に基づき、前記複数の搬送装置それぞれにコンテナの搬送を指示する、
請求項1に記載の自動倉庫システム。
【請求項3】
物品の需要予測に係る情報を取得する取得部を更に有し、
前記配置最適化部は、前記需要予測に係る情報に基づいて、前記棚におけるコンテナの配置を最適化する、請求項2に記載の自動倉庫システム。
【請求項4】
前記配置最適化部は、複数の物品それぞれの取り出し頻度に基づき、前記複数の物品それぞれが収納されたコンテナを分散するように配置を最適化する、請求項3に記載の自動倉庫システム。
【請求項5】
前記配置最適化部は、所定の割合にて前記棚における空きの収納区画を設けるようにコンテナの配置を最適化し、
前記所定の割合は、前記需要予測に係る情報に基づいて設定される、請求項3に記載の自動倉庫システム。
【請求項6】
前記配置最適化部は、所定の時間帯、または、所定の時間内にて再配置が完了するように、前記棚におけるコンテナの再配置をスケジューリングする、請求項2に記載の自動倉庫システム。
【請求項7】
前記交通最適化部は、前記複数の搬送装置それぞれの走行経路および走行タイミング、待機位置および待機タイミング、前記棚における昇降位置および昇降タイミングの少なくともいずれかを決定する、請求項1に記載の自動倉庫システム。
【請求項8】
前記交通最適化部は、同じタイミングにて前記棚における昇降が不可である箇所が重複するように、前記複数の搬送装置それぞれの前記棚における昇降位置および昇降タイミングを最適化する、請求項7に記載の自動倉庫システム。
【請求項9】
前記交通最適化部は、搬送装置を周回させることで、当該搬送装置の待機動作に起因する渋滞が発生しないように走行経路を最適化する、請求項1に記載の自動倉庫システム。
【請求項10】
前記棚は、奥行方向に複数のコンテナを配置可能であり、
前記交通最適化部は、前記複数のコンテナのうち奥側に位置するコンテナを取り出す場合、第1の搬送装置にて手前側のコンテナを移動させたのち、第2の搬送装置にて前記奥側のコンテナを取り出すように最適化を行う、請求項1に記載の自動倉庫システム。
【請求項11】
プロセッサがメモリと協働して、
複数の搬送装置それぞれの状態、棚におけるコンテナの配置、コンテナに収納された物品の情報、前記複数の搬送装置それぞれの走行経路、および前記複数の搬送装置それぞれの前記棚における昇降可否の情報を管理し、
前記管理された情報を用いて、前記複数の搬送装置それぞれによるコンテナの搬送の際の走行経路および前記棚での昇降動作を最適化し、
前記最適化された走行経路および昇降動作により、前記複数の搬送装置それぞれにコンテナの搬送を指示する、
倉庫管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、自動倉庫システム、および倉庫管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、物品の配送拠点などの倉庫においては数多くの物品が管理され、要求に応じて、物品が収納棚から取り出されて配送準備が行われる。管理対象である物品はその数や種類が膨大となり、その保管や取り出しの効率化を向上させることが求められている。例えば、特許文献1では、製品の保管および取り出しの効率とスケーラビリティを向上させるために、機械学習によってコンテナの再配置を行う構成を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-194129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、上述した従来の事情を鑑みて案出され、倉庫における物品管理において、物品の保管や取り出しを効率化することが可能な自動倉庫システム、および倉庫管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、複数の搬送装置それぞれの状態、棚におけるコンテナの配置、コンテナに収納された物品の情報、前記複数の搬送装置それぞれの走行経路、および前記複数の搬送装置それぞれの前記棚における昇降可否の情報を管理する管理部と、前記管理部にて管理された情報を用いて、前記複数の搬送装置それぞれによるコンテナの搬送の際の走行経路および前記棚での昇降動作を最適化する交通最適化部と、前記交通最適化部にて最適化された走行経路および昇降動作により、前記複数の搬送装置それぞれにコンテナの搬送を指示する指示部と、を有する、自動倉庫システムを提供する。
【0006】
また、本開示は、プロセッサがメモリと協働して、複数の搬送装置それぞれの状態、棚におけるコンテナの配置、コンテナに収納された物品の情報、前記複数の搬送装置それぞれの走行経路、および前記複数の搬送装置それぞれの前記棚における昇降可否の情報を管理し、前記管理された情報を用いて、前記複数の搬送装置それぞれによるコンテナの搬送の際の走行経路および前記棚での昇降動作を最適化し、前記最適化された走行経路および昇降動作により、前記複数の搬送装置それぞれにコンテナの搬送を指示する、倉庫管理方法を提供する。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本開示の表現を方法、装置、システム、記憶媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、倉庫における物品管理において、物品の保管や取り出しを効率化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1に係るシステム構成例を示すブロック図
図2】実施の形態1に係る倉庫内の構成例を説明するための外観斜視図
図3】実施の形態1に係る倉庫内での搬送ロボットの移動を説明するための概念図
図4】実施の形態1に係る制御システムの機能構成の例を示すブロック図
図5】実施の形態1に係る機能構成の例を示すブロック図
図6】実施の形態1に係る機能構成の例を示すブロック図
図7】実施の形態1に係る処理のシーケンス図
図8】実施の形態1に係る処理のフローチャート
図9】実施の形態1に係る処理のフローチャート
図10】実施の形態1に係る処理のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本開示に至る経緯)
近年の物流においてその配送件数が急激に増加しており、倉庫などにおいて物品の保管や取り出しなどの効率化を促進することが求められている。また、従来、物品が保管された棚からAGV(Automatic Guided Vehicle)などの搬送装置を用いて必要な物品を取り出すことが行われている。上記のような効率化を実現するためには、物品の保管位置の調整や、搬送装置による物品の取り出し、運搬経路などを効率化することが考えられる。上記の特許文献1では、棚を構成する格子構造上で動作可能な搬送ロボットを想定したシステムが開示されているが、棚以外の周辺領域における搬送ロボットの運搬制御や異なる構造の棚については考慮されていない。特に、棚の周辺における走行経路、待機動作、棚の昇降動作を踏まえて、複数の搬送ロボットによる搬送の最適化は行っていなかった。
【0011】
以下、添付図面を適宜参照しながら、本開示に係る倉庫管理方法、および自動倉庫システムを具体的に開示した実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、あるいは、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されない。
【0012】
<実施の形態1>
[システム構成]
図1は、実施の形態に係るシステムの構成例を示すブロック図である。本実施の形態に係る自動倉庫システムは、制御システム100、搬送ロボット200、作業指示デバイス300、在庫管理システム400、および上位外部システム500を含んで構成される。
【0013】
制御システム100は、本実施の形態に係る自動倉庫システム全体を制御する。制御システム100は、作業指示デバイス300、在庫管理システム400、および上位外部システム500と有線・無線のネットワークを介して通信可能に構成され、各種指示やデータを取得する。また、制御システム100は、取得した各種指示やデータに基づいて、無線通信にて接続された搬送ロボット200に対して指示を行う。
【0014】
制御システム100は、処理部101、メモリ102、記憶装置103、通信部104、およびインタフェース部105を含んで構成されるサーバ装置である。処理部101は、メモリ102やHDD103に保持された各種データやプログラムを読み出して実行することにより、後述する各種機能を提供する。処理部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphical Processing Unit)、あるいはFPGA(Field Programmable Gate Array)などを用いて構成されてよい。メモリ102は、各種データを記憶、保持するための記憶領域であり、例えば、不揮発性の記憶領域であるROM(Read Only Memory)や、揮発性の記憶領域であるRAM(Random Access Memory)などから構成されてよい。記憶装置103は、各種データやプログラムを記憶、保持するための記憶領域であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などから構成されてよい。通信部104は、有線/無線などのネットワークを介して外部装置との通信を行い、各種データや信号の送受信を行う。通信部104による通信方式は、特に限定するものではなく、複数の通信方式に対応していてよい。例えば、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、電力線通信、近距離無線通信(例えば、Bluetooth(登録商標))などが用いられてよい。インタフェース部105は、外部装置とのデータの送受信を行うためのインタフェースである。また、インタフェース部105は、不図示のマウスやキーボードからユーザによる指示のデータを受け付けたり、不図示のディスプレイなどにより各種情報のデータを出力したりするための入出力部を含んでよい。制御システム100が備える各部位は、不図示の内部バスなどにより通信可能に接続される。
【0015】
搬送ロボット200は、本実施の形態に係る物品が格納されたコンテナを棚から取り出し、所望の場所(本実施の形態では、作業エリア)へ搬送するための無人搬送装置である。また、搬送ロボット200は、所望の場所から棚へコンテナを搬送し、棚へ収納させる。搬送ロボット200は、複数台が棚が設置された倉庫内を走行可能に構成される。
【0016】
搬送ロボット200は、制御部201、記憶部202、コンテナ移載部203、移動駆動部204、センサ部205、および通信部206を含んで構成される。制御部201は、搬送ロボット200の制御全体を司る。制御部201は、例えば、CPU、MPU、DSP、GPU、あるいはFPGAなどを用いて構成されてよい。記憶部202は、揮発性/不揮発性の各種記憶装置から構成されてよい。コンテナ移載部203は、棚に設置されたコンテナを搬送ロボット200に搭載させたり、搬送ロボット200に搭載されているコンテナを棚へ戻したりするための部位である。ここでは、棚のコンテナを取り出して搬送ロボット200へ移動させること、および搬送ロボット200に積載されたコンテナを棚へ戻すことをまとめて「移載」と称して説明する。コンテナ移載部203は、例えば、コンテナを把持可能なロボットや、コンテナを持ち上げ可能なフォーク、これらを動作させるためのモータなどを含んで構成されてよい。
【0017】
移動駆動部204は、搬送ロボット200が移動を行うための部位である。移動駆動部204は、例えば、棚が設置された倉庫内の床面を走行するためのタイヤや走行のためのモータなどを含んで構成されてよい。また、移動駆動部204は、搬送ロボット200が棚にて昇降するための昇降機を含んで構成されてよい。また、移動駆動部204は、搬送ロボット200の動力源であるバッテリを含んで構成されてよい。センサ部205は、搬送ロボット200の周辺情報を取得するための部位である。センサ部205は、例えば、カメラ、距離センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、位置センサ、荷重センサ、などを含んで構成されてよい。通信部206は、無線通信を介して外部装置(例えば、制御システム100や他の搬送ロボット200)との通信を行い、各種データや信号の送受信を行う。通信部206による通信方式は、例えば、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)などを用いてよいが特に限定するものではなく、複数の通信方式に対応していてよい。搬送ロボット200が備える各部位は、不図示の内部バスなどにより通信可能に接続される。
【0018】
作業指示デバイス300は、例えば、本実施の形態に係る自動倉庫システムが導入される倉庫などの作業空間において、作業者が操作するためのデバイスである。作業指示デバイス300は、例えば、PC(Personal Computer)などの設置型の情報処理端末であってもよいし、POS端末やタブレット端末などの携帯端末であってもよい。作業指示デバイス300は、倉庫内のレイアウトや作業者の数などに応じて複数台が設けられてよい。
【0019】
在庫管理システム400は、本実施の形態に係る自動倉庫システムが導入される倉庫にて管理される物品の在庫状況や、倉庫の物品の搬出入などを管理するためのシステムである。在庫管理システム400も制御システム100と同様の装置構成にて実現されてよい。または、制御システム100と在庫管理システム400とが一体となった構成であってもよい。
【0020】
上位外部システム500は、本実施の形態に係る自動倉庫システムにおいて利用する各種情報を提供するシステムである。上位外部システム500により提供される情報は特に限定するものではないが、例えば、物品の需要予測に関する情報や、物品の搬送に係る情報(天候情報や出荷のスケジュール情報など)、物品の保管計画に関する情報などが含まれてよい。また、上位外部システム500は、提供される情報や機能に応じて、複数のシステムから構成されてよい。
【0021】
なお、制御システム100、在庫管理システム400、および上位外部システム500はそれぞれ、オンプレミス型のシステムとして構成されてもよいし、クラウド型のシステムとして構成されてもよい。
【0022】
[倉庫構成]
図2は、本実施の形態に係る自動倉庫システムを導入可能な倉庫内部の例を示す外観斜視図である。図2にて3次元座標系をx軸、y軸、z軸にて示し、z軸は高さ方向に対応する。本実施の形態では、複数のコンテナ210を配置(収納)可能な棚220が、互いにコンテナ210の取り出し側を対向させるように設置されている。また、棚220は、x軸方向に沿って、2つのコンテナ210を配置可能なように構成される。このとき、手前側の収納区画を収納区画220aとし、奥側の収納区画を収納区画220bとして示す。対向した棚220間、および、y軸方向に並べられた棚220間において搬送ロボット200が通行可能なように、棚220が設置される。以下の説明では、棚220において、y軸方向の収納区画の並びを「列」、z軸方向の収納区画の並びを「段」、x軸方向の収納区画の並びを「層」として示す。したがって、例えば、図2図3では、一例として、1つの棚220が7列×7段×2層の構成を示している。
【0023】
また、本実施の形態に係る棚220には、搬送ロボット200が昇降するための嵌合部(不図示)を備える。嵌合部は、例えば、棚220のフレームの前面部(通路側)に設けられた穴などであってよい。搬送ロボット200の移動駆動部204は、このような棚220側の嵌合部に嵌め込み可能なフックなどを備え、これらを利用して昇降動作を行う。本実施の形態では、対向した棚220間の距離は、搬送ロボット200が1台通過可能な距離とする(図3参照)。そして、搬送ロボット200の移動駆動部204は、対向した棚220それぞれ(すなわち、両側の棚220)の嵌合部を利用して昇降動作を行う。
【0024】
搬送ロボット200は、棚220の所望の位置に移動して、上昇した後、コンテナ移載部203による移載動作、すなわち、コンテナ210を棚220から取り出す動作、または、コンテナ210を棚220に戻す動作を行う。このとき、搬送ロボット200は、コンテナ210を、手前側である収納区画220aに置くか、奥側である収納区画220bに置くかは、制御システム100の指示に基づいて制御される。同様に、搬送ロボット200は、手前側である収納区画220aに置かれたコンテナ210を取り出すか、奥側である収納区画220bに置かれたコンテナ210を取り出すかは、制御システム100の指示に基づいて制御される。
【0025】
図2に示す搬送ロボット200の外観は一例であり、これに限定するものではない。また、搬送ロボット200が搬送を行う場合のコンテナ210の配置や構造も、図2の例に限定するものではない。
【0026】
図3は、棚220周りにおける搬送ロボット200の移動を説明するための概念図である。図2にて示したように、コンテナ210を2つ分収納可能な奥行き(層)を有する棚220が倉庫内に配置される。また、棚220はそれぞれ、7列の収納区画を有することが見て取れる。棚220の周辺には、作業者がコンテナ210に収納されている物品215を取り出したり、コンテナ210に物品215を補充したりするための作業エリア250が設けられる。本例では、3つの作業エリア250が設けられ、それぞれに作業指示デバイス300が設置されている。搬送ロボット200は、制御システム100からの指示に基づき、目的の物品215が収納されたコンテナ210を、棚220の所定の位置と作業エリア250との間にて搬送を行う。
【0027】
白丸にて示すノード230は、搬送ロボット200の作業位置(昇降位置)または待機位置を示す。例えば、棚220の面前のノード230の位置にて、搬送ロボット200は、昇降動作を行う。また、目的とする棚220の位置やその周辺において、他の搬送ロボット200が作業を行っている場合には、その作業が完了するまで近傍のノード230にて待機可能である。
【0028】
破線矢印にて示すパス240は、搬送ロボット200の走行経路を示す。パス240は、ノード230をつなぐ。本例では、パス240は、一方方向にて設定される。
【0029】
なお、本実施の形態では、棚220の収納区画のサイズ、コンテナ210のサイズ、搬送ロボット200のサイズを考慮し、棚220のある列(ノード230)において作業を行っている場合には、その両隣りの列(ノード230)での作業(待機や昇降動作)はできないものとして制御する。同様に、棚220のある列(ノード230)において作業を行っている場合には、その同じ列の、異なる高さの収納区画での作業はできないものとして制御する。なお、ある列(ノード230)において、搬送ロボット200が一定以上の高さまで上昇している場合には、その下の通路を他の搬送ロボット200が通過可能なように制御してもよい。また、他の搬送ロボット200が作業を行っているために待機する場合には、同じ場所(ノード230)で待機し続けてもよい。もしくは、他の搬送ロボット200の走行の邪魔になったり、走行経路上にて渋滞を発生させたりしないように、空いているノード230を転々として移動しながら(周回しながら)待機してもよい。周回を行う場合には、目的とするノード230までの最短ルートに限定するものではなく、他の搬送ロボット200の存在による渋滞予測の結果に基づいて周回ルートを決定してもよい。また、待機位置は、図3に示す走行面(床面)に限定するものではなく、棚220の面前のノード230にて棚220に上昇した状態で待機するような構成であってもよい。なお、これらの制約は一例であり、搬送ロボット200、コンテナ210、棚220のサイズなどに応じて適宜調整されてよい。
【0030】
なお、図3の例では、全ての棚220が2層(すなわち、奥行きが2つの収納区画)を有する構成を例に挙げて示したが、1層の構成の棚を組み合わせて倉庫を構成してもよい。
【0031】
[機能構成]
図4は、本実施の形態に係る制御システム100の機能構成の例を示すブロック図である。モジュールとして示す各機能は、制御システム100の処理部101が記憶装置103等に記憶されたプログラムを読み出して実行することで実現されてよい。また、図4に示すモジュール構成は一例であり、複数のブロックを1つにまとめて構成されてもよいし、1のブロックを更に詳細に分割して構成されてもよい。また、図4に示す矢印は、モジュール間のデータの送受信を示す。なお、データの送受信は図4に示す流れに限定するものではなく、必要に応じてモジュール間で更に行われてよい。
【0032】
制御インタフェース111は、上位外部システム500や在庫管理システム400などとのデータ通信を制御する。制御インタフェース111は、例えば、他のモジュールの指示や要求に応じて、外部システムへデータを要求したり、外部システムからデータを取得したりする。
【0033】
タスク管理モジュール112は、搬送ロボット200が行うタスクの管理を行う。本実施の形態において「タスク」とは、倉庫内において、搬送ロボット200が実行すべき所望の物品の搬送に係る一連の動作を示す。例えば、タスクにより、棚220に収納されたコンテナ210を取り出し、作業エリア250へ搬送し、そして、棚220に戻すまでの一連の作業が設定されてよい。なお、タスクに含まれるより細かい動作単位(以下、「サブタスク」とも称する)は上記に限定するものではなく、例えば、タスクは、棚220に収納されたコンテナ210を取り出し、別の収納区画に再配置する一連の作業で構成されてもよい。したがって、タスクを構成するサブタスクは任意に設定されてよい。また、タスク管理モジュール112は更に、搬送ロボット200にて搬送されてきたコンテナ210から、作業者が取り出すべき物品の種類や数などの情報(「ピッキング指示データ」として後述する)を生成する。ピッキング指示データは、在庫管理システム400から送信されてくる物品の出荷指示(以下、「オーダー」とも称する)に基づいて生成される。
【0034】
配置最適化制御モジュール113は、複数の棚220の各収納区画において、コンテナ210(すなわち、物品215)の配置の最適化を行う。物品215の配置は、取り出し頻度や在庫量などに応じて最適化が行われる。配置最適化制御モジュール113による最適化処理のアルゴリズムは特に限定するものでは無いが、ここでの最適化とは、自動倉庫システム全体における物品の取り出し効率を向上させることを目的とした、コンテナ210(すなわち、物品)の棚220における配置の改善を意味する。配置最適化制御モジュール113の詳細は、図6を用いて説明する。
【0035】
ロケーションマップ管理モジュール114は、棚220の配置、収納区画の構成、作業エリア250の位置、ノード230やパス240の設定などが管理される。棚220の構成が変更された場合などには、ロケーションマップ管理モジュール114は、それに対応してマップの更新を受け付ける。また、ロケーションマップ管理モジュール114は、在庫管理システム400から取得した情報などに基づいて、コンテナ210内の物品215の数や種類、倉庫内での物品215の位置も併せて管理する。
【0036】
搬送コマンド制御モジュール115は、搬送ロボット200を制御するための配送コマンドをタスクまたはサブタスクに基づいて生成し、発行する。搬送コマンドには、搬送するコンテナ210の位置の他、搬送に用いられる走行経路(パス)や、他の搬送ロボット200の作業状況や走行経路に応じた待機位置(ノード)などの情報が含まれてよい。
【0037】
交通最適化制御モジュール116は、搬送ロボット200のタスク実行時の走行経路の最適化を行う。走行経路は、複数の搬送ロボット200によるタスクの処理状況などに応じて最適化されてよい。また、走行経路の最適化は、1つのタスクに対して一旦走行経路が決定された後であっても、そのタスクやその他のタスクの進捗状況に応じて、適時実行することで走行経路を更新するような構成であってもよい。交通最適化制御モジュール116による最適化処理のアルゴリズムは特に限定するものでは無いが、ここでの最適化とは、自動倉庫システム全体における物品の取り出し効率を向上させることを目的とした、搬送ロボット200の走行経路および昇降動作の選択や実行タイミングなどの改善を意味する。交通最適化制御モジュール116の詳細は、図5を用いて後述する。
【0038】
ロボットインタフェースモジュール117は、倉庫内の複数の搬送ロボット200それぞれとのデータ通信を制御する。ロボットインタフェースモジュール117は、搬送ロボット200に搬送コマンドを送信したり、搬送ロボット200から各種データ(例えば、センサ部205にて取得した情報や、バッテリの残量情報など)を受信したりする。
【0039】
ロボット状態管理モジュール118は、搬送ロボット200の状態を管理する。例えば、ロボット状態管理モジュール118は、搬送ロボット200の位置情報や、割り当てられたタスクの情報などを管理する。
【0040】
図5は、本実施の形態に係る交通最適化制御モジュール116の詳細構成を示すブロック図である。マップグラフデータ501は、搬送ロボット200の走行経路となるノードおよびパスのグラフ構造データである。マップグラフデータ501は、例えば、ロケーションマップ管理モジュール114に問い合わせることで取得されてよい。パスステータスデータは、パスの状態を示す情報であり、例えば、空き状況、占有状況、予約状況などの情報が含まれてよい。昇降可否データ503は、棚220の各列の昇降が可能か否かを示すデータである。上述したように、例えば、棚220のある列にて搬送ロボット200による作業(昇降)が行われている場合には、その列およびその列の両隣りの列の昇降は不可として管理される。昇降可否データ503は、ロボット状態管理モジュール118にて管理されているロボット状態データ510などを参照して構成されてよい。
【0041】
経路探索部504は、マップグラフデータ501などを用いて、複数の搬送ロボット200それぞれの現在の位置から目的とするノードまでの経路を探索する。ここでの経路を探索する対象は、現在タスクを実行していない搬送ロボット200のみでもよいし、作業中のタスクが完了間近な搬送ロボット200を含めてもよい。また、経路探索部504は、目的とする物品215を収納したコンテナ210が複数ある場合には、それぞれのコンテナ210までの経路を探索してよい。渋滞予測部505は、現在の作業を行っている搬送ロボット200の走行経路に基づき、渋滞が発生する、すなわち、作業が滞る可能性がある走行経路を予測する。渋滞予測部505は、例えば、走行可能な搬送ロボット200の数、予約または利用中の走行経路、到着予測時間、待機時間、棚220への上昇・下降の所要時間、移載動作に要する時間などを考慮して、ノードやパスにおける渋滞を予測する。交通スケジューリング部506は、複数の搬送ロボット200が走行する予定の走行経路に基づき、走行タイミングやノードでの待機タイミングなどをスケジューリングする。経路計算部507は、経路探索部504、渋滞予測部505、および交通スケジューリング部506と連携し、搬送ロボット200の走行経路を計算する。経路計算部507は、複数の走行経路のうち、物理的な距離が遠い走行経路であっても、渋滞が発生せず、より効率的にコンテナ210の搬送が可能な場合には、その走行経路を優先的に選択してもよい。
【0042】
図6は、本実施の形態に係る配置最適化制御モジュール113の詳細構成を示すブロック図である。コンテナ位置データ601は、物品215が収納されたコンテナ210の位置を示す。コンテナ210の位置は、棚220での配置の他、作業エリア250での位置や、搬送ロボット200での搬送途中での位置などを含んでもよい。配置スケジューリング部602は、コンテナ210の配置および再配置の実行タイミングのスケジューリングを行う。例えば、通常の搬送作業が行われている場合にコンテナ210の再配置動作を行うと、通常の搬送作業が滞る場合があるため、配置スケジューリング部602は、再配置を実行するタイミングや所要時間内で再配置が完了するように計画を設定してよい。配置計算部603は、コンテナ210の配置の最適化を行い、その配置する位置を決定する。在庫品目位置データ611は、物品215の在庫状況や品目などを示すデータである。需要予測データ612は、物品の将来需要に係るデータである。需要予測データ612は、上位外部システム500から提供される情報に基づいて、所定のアルゴリズムにより制御システム100が需要予測を行うことで生成されてもよいし、在庫管理システム400や上位外部システム500から取得されてもよい。参考データ613は、例えば、荷物の倉庫からの出荷優先度、搬出用トラックのスケジュール、物品の品目の区分などが含まれてよい。
【0043】
なお、図5図6に示すデータの種類や、各データを管理する主体は一例であり、これに限定するものではない。所定のデータに関し、モジュール間で共通的に利用、管理されてもよいし、所定のモジュールが統合的に管理するような構成であってもよい。また、各データは、制御システム100が外部のシステムに適宜問い合わせて更新されてもよいし、外部のシステムから送信されてくる内容に基づいて更新されてもよい。また、各データを管理するデータベースの構成も特に限定するものではない。
【0044】
[処理シーケンス]
図7は、本実施の形態に係る制御シーケンスを示す。各処理シーケンスは、制御システム100、搬送ロボット200、作業指示デバイス300、在庫管理システム400、および上位外部システム500が連携して処理を行う。ここでは説明を簡単にするため、搬送ロボット200および作業指示デバイス300は1台にて示す。また、同じ処理内容の場合には、同じ参照番号を付して示す。
【0045】
制御システム100、搬送ロボット200、および在庫管理システム400が連携して移載位置移動制御を行う(ステップS700)。移載位置移動制御は、搬送ロボット200を、各動作に係る所望の位置へ移動させるための制御である。本工程の詳細は図8を用いて後述する。
【0046】
制御システム100、および搬送ロボット200が連携して、昇降・移載制御を行う(ステップS800)。昇降・移載制御は、棚220の所望の位置にて、搬送ロボット200の昇降動作およびコンテナ210の移載動作を行わせるための制御である。本工程の詳細は図9を用いて後述する。
【0047】
制御システム100、および搬送ロボット200が連携して、搬送制御を行う(ステップS900)。本工程の詳細は図8を用いて後述する。
【0048】
制御システム100は、在庫管理システム400からのオーダーに基づいて、ピッキング指示データを生成する(ステップS1101)。ここで生成されるピッキング指示データは、例えば、コンテナ210から取り出すべき物品の情報(品目、数など)が含まれてよい。
【0049】
制御システム100は、ステップS1101にて生成したピッキング指示データを、対応する作業エリア250の作業指示デバイス300に送信する(ステップS1102)。
【0050】
作業指示デバイス300は、制御システム100から受信したピッキング指示データの内容を表示させ、搬送ロボット200により作業エリア250に搬送されてくるコンテナ210から所望の物品の取り出しを作業者に行わせる(ステップS1103)。更に、作業指示デバイス300は、取り出し作業が完了した後、作業者から作業完了の操作を受け付ける。
【0051】
作業指示デバイス300は、作業完了の操作を受け付けたことに応じて、制御システム100にピッキング作業の完了通知を送信する(ステップS1104)。
【0052】
制御システム100は、作業指示デバイス300からの完了通知を受け付けたことに応じて、ピッキング指示データに対応するタスクの完了を判断する(ステップS1105)。
【0053】
制御システム100は、タスクが完了したことに応じて、オーダーに対応する処理が完了したことを在庫管理システム400に通知する(ステップS1106)。
【0054】
ここまでの処理は、搬送ロボット200が、棚220に配置されたコンテナ210(すなわち、物品215)を取り出して、作業エリア250まで搬送するまでの処理に相当する。以降の処理は、ピッキング作業後において、作業エリア250から、コンテナ210を棚220に戻すまでの処理、もしくは、棚220に配置されたコンテナ210を、搬送の効率化のために配置の最適化を行って再配置を行う一連の処理に相当する。
【0055】
制御システム100、在庫管理システム400、および上位外部システム500が連携して、配置最適化計画処理を行う(ステップS1000)。配置最適化計画処理では、コンテナ210を取り出した元の位置に戻す場合もあれば、より適切な別の位置に再配置する場合もある。本工程の詳細は、図10を用いて後述する。
【0056】
制御システム100、および搬送ロボット200が連携して、搬送制御を行う(ステップS900)。本工程の詳細は図8を用いて後述する。
【0057】
制御システム100、および搬送ロボット200が連携して、昇降・移載制御を行う(ステップS800)。本工程の詳細は図9を用いて後述する。
【0058】
(移載位置移動制御処理)
図8は、本実施の形態に係る移載位置移動制御処理の処理フローであり、図7のステップS700の工程に対応する。本処理は、制御システム100、搬送ロボット200、および在庫管理システム400が連携することで行われる。
【0059】
在庫管理システム400は、倉庫から出荷すべき物品に関するオーダーを制御システム100へ発行する(ステップS701)。オーダーには、倉庫から出荷すべき物品の品目、数、優先度(納期)などの情報が含まれてよい。
【0060】
制御システム100は、在庫管理システム400から受信したオーダーに基づき、タスクを生成する(ステップS702)。ここで生成されるタスクの内容は、オーダーの内容に応じて異なっていてよく、例えば1つのオーダーが複数のタスクから構成されてもよい。より具体的には、1つのオーダーにて複数の物品の出荷が指定されている場合には、複数の物品それぞれの搬送に対応したタスクが生成されてよい。もしくは、1つのオーダーは1つのタスクに対応するように構成されてもよい。
【0061】
搬送ロボット200は、自装置の状態情報を制御システム100へ通知する(ステップS703)。本工程は、搬送ロボット200が起点となって制御システム100へ送信してもよいし、制御システム100が搬送ロボット200に問い合わせを行うことで実行されてもよい。なお、制御システム100と搬送ロボット200との間の状態通知に係るデータの送受信は、このタイミングに限定されるものではなく、適宜実施されていてよい。
【0062】
制御システム100は、複数の搬送ロボット200の中からステップS702にて生成したタスクを割り当てる搬送ロボット200を決定する(ステップS704)。ここでの割り当ては、例えば、搬送ロボット200のバッテリ残業や位置情報、予約情報などに基づいて行われてよい。
【0063】
次に、制御システム100および搬送ロボット200が連携して、搬送制御が行われる(ステップS900)。本工程は、搬送ロボット200が目的とする位置(ノード230)に到着するまで繰り返される。搬送制御は、ステップS901~ステップS906にて構成される。
【0064】
制御システム100は、タスクを割り当てた搬送ロボット200の走行経路を決定するために、交通状況の最適化およびスケジューリングを行う(ステップS901)。制御システム100は、例えば、すでに作業を行っている搬送ロボット200の位置や走行経路、予約状況、目的とするコンテナ210の位置などに基づいて、交通状況の最適化およびスケジューリングを行う。ここでの処理は、自動倉庫システム全体の搬送の効率化のために、ステップS704にて新たにタスクを割り当てた搬送ロボット200に加え、他の搬送ロボット200のスケジューリングを行ってもよい。
【0065】
制御システム100は、ステップS901の処理にて決定したスケジュールに基づいて、搬送ロボット200に対する搬送コマンドを生成する(ステップS902)。搬送コマンドには、走行経路、待機位置、待機タイミング、走行条件(走行速度など)などの情報が指定されてよい。
【0066】
制御システム100は、ステップS902にて生成した搬送コマンドを搬送ロボット200へ送信し、搬送コマンドに基づく搬送動作の実行を指示する(ステップS903)。
【0067】
搬送ロボット200は、制御システム100から受信した搬送コマンドに基づいて、搬送動作を実行する(ステップS904)。このとき、搬送ロボット200は、搬送コマンドの指示内容に加え、センサ部205にて検出した情報に基づいて動作を制御してよい。
【0068】
搬送ロボット200は、自装置の状態情報を制御システム100に通知する(ステップS905)。状態情報には、タスク(搬送コマンド)の進捗状況や、センサ部205にて検出した情報などが含まれてよい。また、本通知動作は、定期的に行われてもよいし、タスクの進捗状況に応じて行われてもよい。
【0069】
制御システム100は、ステップS905にて搬送ロボット200から受信した状態情報に基づいて、搬送ロボット200が所定の位置に到着したか否かを判定する(ステップS906)。ここでの所定の位置は、目的とする棚220の面前における昇降動作を行う位置に相当する。なお、他の搬送ロボット200による作業が完了するまでの待機位置や、走行中である場合には、搬送ロボット200は未到着であると判断されてよい。到着した場合には本処理フローを完了して、次の昇降・移載制御(ステップS800)へ進む。未到着の場合には、到着するまで搬送制御(ステップS900)を繰り返す。
【0070】
(昇降・移載制御処理)
図9は、本実施の形態に係る昇降・移載制御処理の処理フローであり、図7のステップS800の工程に対応する。本処理は、制御システム100、搬送ロボット200、および在庫管理システム400が連携することで行われる。本処理は、搬送ロボット200が目的とする棚220の面前の昇降位置に到着した後に開始される。
【0071】
制御システム100は、搬送ロボット200に対して、上昇指示を送信する(ステップS801)。上昇指示には、上昇する高さやスピード、タイミングなどの情報が含まれてよい。
【0072】
搬送ロボット200は、制御システム100から受信した上昇指示に基づいて、移動駆動部204を棚220に連結させることで、上昇動作を行う(ステップS802)。
【0073】
搬送ロボット200は、上昇指示にて指定された位置に上昇したことに応じて、上昇完了通知を制御システム100へ送信する(ステップS803)。
【0074】
制御システム100は、ステップS803にて搬送ロボット200から上昇完了通知を受信したことに応じて、コンテナ210の移載を指示する(ステップS804)。このとき、コンテナ210を取り出すか、コンテナ210を棚に戻すかなどが指定される。また、図3に示したように棚220の取り出し側が対向するように、棚220が配置されているため、どちら側の棚を対象としてコンテナ210の移載を行うかも指定される。更に、収納区画の手前側(収納区画220a)と奥側(収納区画220b)のいずれを対象として移載を行うかも指定される。
【0075】
搬送ロボット200は、ステップS804にて制御システム100から受信した移載指示に基づき、コンテナ移載部203を動作させることで移載動作を実行する(ステップS805)。
【0076】
搬送ロボット200は、移載動作が完了したことに応じて、移載完了通知を制御システム100へ送信する(ステップS806)。
【0077】
制御システム100は、搬送ロボット200の移載動作に基づいてコンテナ210の位置が変更になったことを在庫管理システム400へ通知する(ステップS807)。在庫管理システム400は、コンテナ210に収納されている物品などと併せて棚220におけるコンテナ210の配置や、搬送ロボット200に搭載されたコンテナ210を管理する。
【0078】
制御システム100は、その時点における交通状況などに基づき、搬送ロボット200の交通状況の最適化およびスケジューリングを行う(ステップS808)。上昇した位置の下側の通路を他の搬送ロボット200が走行している場合もあるため、必要に応じて、制御システム100は、棚220にて上昇した状態で待機するようにスケジューリングしてもよい。本工程は、図8のステップS901の工程と同様であってよい。
【0079】
制御システム100は、ステップS808にて決定したスケジュールに基づいて、搬送ロボット200に対して下降指示を行う(ステップS809)。下降指示には、下降するスピードやタイミングなどの情報が含まれてよい。
【0080】
搬送ロボット200は、制御システム100から受信した下降指示に基づいて、移動駆動部204を動作させることで、下降動作を行う(ステップS810)。
【0081】
搬送ロボット200は、下降動作が完了したことに応じて、下降完了通知を制御システム100へ送信する(ステップS811)。その後、本処理フローを終了し、搬送制御(ステップS900)へ進む。搬送制御(ステップS900)は、図8を用いて説明した搬送制御と同様である。この搬送制御により、例えば、搬送ロボット200は、搭載したコンテナ210を指定された作業エリア250へ搬送する。
【0082】
(配置最適化計画処理)
図10は、本実施の形態に係る配置最適化処理の処理フローであり、図7のステップS1000の工程に対応する。本処理は、制御システム100、在庫管理システム400、および上位外部システム500が連携することで行われる。本処理は、図7のステップS1106の工程が完了した後、すなわち、搬送ロボット200がコンテナ210を棚220へ戻すタイミングにて行われてもよい。または、所定の時間間隔や、予め規定されたタイミングで実行されてもよい。
【0083】
制御システム100は、参考データ613を上位外部システム500へ要求する(ステップS1001)。
【0084】
上位外部システム500は、ステップS1001における制御システム100からの要求に応じて、参考データ613を制御システム100へ通知する(ステップS1002)。ここで通知される参考データ613の種類は特に限定するものではなく、制御システム100側から指定されてもよいし、上位外部システム500が任意のデータを通知してもよい。また、参考データ613は、最新の情報のみを通知してもよいし、一定の期間の情報を履歴情報としてまとめて通知してもよい。また、参考データ613は、制御システム100や在庫管理システム400が物品の需要予測を行うためのデータであってもよいし、需要予測データ612そのものであってもよい。
【0085】
制御システム100は、物品215の棚220における在庫やその位置を示す在庫品目位置データ611を在庫管理システム400へ要求する(ステップS1003)。
【0086】
在庫管理システム400は、ステップS1003における制御システム100からの要求に応じて、在庫品目位置データ611を制御システム100へ通知する(ステップS1004)。在庫品目位置データ611には、コンテナ210に収納された物品215の品目や数、棚220での収納位置などが含まれる。
【0087】
制御システム100は、上位外部システム500から取得した参考データ613、および、在庫管理システム400から取得した在庫品目位置データ611に基づいて、物品215(すなわち、コンテナ210)の最適な配置を決定する(ステップS11005)。
【0088】
制御システム100は、ステップS1005にて決定した配置に基づいて、コンテナ210の保管位置の変更予約通知を在庫管理システム400へ通知する(S1006)。その後、本処理フローを終了し、搬送制御(ステップS900)、および昇降・移載制御(ステップS800)へ進む。これらの制御は、図8図9を用いて説明した処理と同様であるが、図10の配置最適化計算処理にて計算された新たな配置(コンテナの保管位置)に基づいて、コンテナ210の搬送や移載が行われる。
【0089】
[制御例]
上記に示した自動倉庫システムにおける制御の例について更に説明する。上述したように、棚220の構成や搬送ロボット200の構成などによって、その制御を行う際にいくつかの制約が存在する。ここでは、そのような制約を踏まえて制御を行う例について説明する。
【0090】
図3に示すように、上記の実施の形態では、棚220の収納区画が手前側と奥側にて構成されている。このような構成において、奥側のコンテナを取り出す場合には、手前側のコンテナを先に取り出す必要がある。この場合、1つの搬送ロボット200にて、まず手前側のコンテナを別の位置へ移動させ、その後、奥側のコンテナを取り出すような構成であってもよい。もしくは、2つの搬送ロボット200を用いて、まず一方の搬送ロボット200(第1の搬送装置)にて手前側のコンテナを取り出して移動させ、続いて、他方の搬送ロボット200(第2の搬送装置)で奥側のコンテナを取り出すような構成であってもよい。いずれがより効率的にコンテナ210の搬送を行うことが可能かは、状況に応じて変化するため、これらの制御を切り替えて実施するような構成であってよい。
【0091】
また、上記の実施の形態では、棚220のある列にて搬送ロボット200が昇降を行っている際には、その両隣の列の昇降は不可となる制約がある。そのため、昇降が不可となる列が極力重複するようにコンテナの移載や搬送を制御する。これにより、より効率的な搬送が可能となる。
【0092】
また、棚220において、コンテナ210を配置可能な空き区画を適度に分散させるように配置を計画してよい。例えば、上記のように奥側のコンテナを取り出す際に手前側のコンテナを移動させる必要がある場合を想定して、その手前側のコンテナを配置可能な空き領域を分散させる。これにより、遠くの空き領域にコンテナを移動させるような搬送コストを削減することができる。
【0093】
また、取り出し頻度の高い物品を収納したコンテナは、棚の下の段や手前側の収納区画に配置するように制御してよい。更には、作業エリアに近い収納区画にコンテナを配置するように制御してよい。例えば、各物品に対して「A品」、「B品」、「C品」のようにランク分けや分類を需要予測などに基づいて行い、これによって取り出し頻度を定義してよい。また、取り出し頻度がより高い物品を近くの棚220にまとめて配置した場合には、その棚220の周辺で渋滞が発生しやすくなるため、ランクに応じて物品の配置を分散させるように制御してよい。また、作業エリア250についても、ランクが偏った物品のみを作業するのではなく、ランクが分散するように搬送制御を行ってよい。このとき、目的とする物品が収納された棚220と、複数の作業エリア250それぞれとの物理的距離を考慮して搬送先となる作業エリア250を決定してもよい。なお、ランクは上記の3つの分類に限定するものではなく、更に詳細に分類してもよい。
【0094】
また、棚220の奥側は、基本的に取り出し頻度が低い物品(例えば、「C品」)などを配置することで、搬送コストを抑制することが可能である。
【0095】
また、同じ種類の物品であっても、例えば、消費期限などの関係により、より先行して出荷する必要がある物品については、より優先して作業エリア250に搬送されるように制御されてよい。この場合、該当する物品のコンテナ210は、より作業エリア250に近い収納区画や、手前側の収納区画220aに配置するように制御されてよい。
【0096】
また、上述したように、取り出したコンテナ210は必ずしも同じ収納区画に戻す必要はない。例えば、コンテナ210に格納されている物品の数や直近の所定期間内の取り出し頻度に基づいて、作業エリア250により近い位置に配置するような構成であってもよい。逆に、全体としての取り出し頻度は高くても、直近の所定期間内の取り出し頻度が低い傾向がある物品のコンテナ210に対しては、当初の収納位置よりも遠くなるようにコンテナ210の戻す位置を決定してもよい。
【0097】
また、上記の実施の形態において、上位外部システム500と連携を行っているが、上位外部システム500にて取得可能な情報としては、時間帯や天気、気温などの情報が含まれてよい。また、これらの情報を用いて需要予測を行い、その結果に応じて、コンテナ210の再配置を行うような構成であってよい。コンテナ210の再配置は、例えば、夜間や昼休憩など人手による作業が中断している際に、配置最適化計算処理(ステップS1000)、搬送制御(ステップS900)、昇降・移載制御(ステップS800)を行うことで実現されてよい。また、コンテナの再配置は、所定の時間帯、または所定の時間内にて完了するように搬送指示を行うようにスケジュールが設定されてよい。
【0098】
また、新たな物品を倉庫に保管することを想定して、棚220の一定の収納区画を空き区画として計画するように構成されてよい。例えば、上位外部システム500により、新たな物品需要やトレンドに関する情報を取得し、これらの情報に基づいて、空き区画の割合を調整するような構成であってもよい。これにより、空き区画には、新たな物品を収納したコンテナ210を適宜配置でき、またその配置場所も需要予測に基づいて分散させるように制御されてよい。空き区画の設定は、棚220の全収納区画の割合(例えば、10%)を設定してもよいし、棚220ごとに空き区画を設定してもよい。また、空き区画として利用可能か否かを収納区画ごとに設定してもよい。
【0099】
また、空のコンテナ210を棚220の収納区画に配置する場合と、空の収納区画とを分けて管理してよい。空のコンテナ210には、新たな物品を収納可能である。一方、空の収納区画には、新たなコンテナ210を配置可能である。よって、需要予測などの結果に応じて、これらを使い分けて設定してよい。
【0100】
また、タスクが割り当てられていない状態の搬送ロボット200の待機位置は、搬送動作を行っている際の待機位置と異なるように設定されてもよい。また、タスクには優先度を設定し、すでにタスクを割り当てた搬送ロボット200に対して、より優先度の高いタスクを割込みとして割り当ててもよい。この場合、元のタスクは別の搬送ロボット200に割り当てなおしてもよいし、同じ搬送ロボット200が実行するように割り当ててもよい。
【0101】
以上、本実施の形態により、自動倉庫システムの制御システム100は、複数の搬送ロボット200それぞれの状態、棚220におけるコンテナ210の配置、コンテナ210に収納された物品の情報、複数の搬送ロボット200それぞれの走行経路、および複数の搬送ロボット200それぞれの棚220における昇降可否の情報を管理する管理部(例えば、タスク管理モジュール112、ロケーションマップ管理モジュール114、ロボット状態管理モジュール118)と、管理された情報を用いて、複数の搬送ロボット200それぞれによるコンテナ210の搬送の際の走行経路および前記棚での昇降動作を最適化する交通最適化部(例えば、交通最適化制御モジュール116)と、最適化された走行経路および昇降動作により、複数の搬送ロボット200それぞれにコンテナ210の搬送を指示する指示部(例えば、搬送コマンド制御モジュール115、ロボットインタフェースモジュール117)と、を有する。
【0102】
これにより、倉庫における物品管理において、物品の保管や取り出しを効率化することが可能となる。
【0103】
また、制御システム100は、管理された情報を用いて、棚220におけるコンテナ210の配置を最適化する配置最適化部(例えば、配置最適化制御モジュール113)を更に有し、最適化された配置に基づき、複数の搬送ロボット200それぞれにコンテナ210の搬送が指示される。
【0104】
これにより、倉庫内の物品の配置を適時最適化し、物品の保管や取り出しを効率化することが可能となる。
【0105】
また、制御システム100は、物品の需要予測に係る情報を取得する取得部(例えば、制御インタフェース111)を更に有し、需要予測に係る情報に基づいて、棚220におけるコンテナ210の配置が最適化される。
【0106】
これにより、時々刻々と変化する物品の出荷に係る需要予測に基づいて、倉庫内の物品の配置を適時最適化し、物品の保管や取り出しを効率化することが可能となる。
【0107】
また、制御システム100は、複数の物品それぞれの取り出し頻度に基づき、複数の物品それぞれが収納されたコンテナ210を分散するように配置を最適化する。
【0108】
これにより、取り出し頻度が高い物品が一部に集中して配置されることを避け、搬送における渋滞の発生を抑制することが可能となる。
【0109】
また、制御システム100は、所定の割合にて棚220における空きの収納区画を設けるようにコンテナ210の配置を最適化し、所定の割合は、需要予測に係る情報に基づいて設定される。
【0110】
これにより、急なトレンドの変化などを想定して、新たな物品を倉庫内に収納可能な区画を配置することが可能となる。
【0111】
また、制御システム100は、所定の時間帯、または、所定の時間内にて再配置が完了するように、棚220におけるコンテナ210の再配置をスケジューリングする。
【0112】
これにより、通常の搬送作業時に、コンテナの再配置による影響を抑制しつつ、所望のタイミングにて搬送の効率化のためのコンテナの再配置を実行することが可能となる。
【0113】
また、制御システム100は、複数の搬送ロボット200それぞれの走行経路および走行タイミング、待機位置および待機タイミング、棚220における昇降位置および昇降タイミングの少なくともいずれかを決定する。
【0114】
これにより、複数の搬送ロボット200それぞれの搬送動作を考慮した搬送計画を行い、倉庫内での渋滞を抑制した、システム全体の効率化を実現することが可能となる。
【0115】
また、制御システム100は、同じタイミングにて棚220における昇降が不可である箇所が重複するように、複数の搬送ロボット200それぞれの棚220における昇降位置および昇降タイミングを最適化する。
【0116】
これにより、棚などの構造上の制約に起因する、ある搬送ロボット200が作業中のために、他の搬送ロボット200が作業できない状況を抑制し、システム全体の効率化を実現することが可能となる。
【0117】
また、制御システム100は、搬送ロボット200を周回させることで、その搬送ロボット200の待機動作に起因する渋滞が発生しないように走行経路を最適化する。
【0118】
これにより、ある搬送ロボット200が同じ場所で待機し続けることに起因する渋滞の発生を抑制し、システム全体の効率化を実現することが可能となる。
【0119】
また、棚220は、奥行方向に複数のコンテナ210を配置可能であり、制御システム100は、複数のコンテナ210のうち奥側に位置するコンテナを取り出す場合、第1の搬送装置にて手前側のコンテナを移動させたのち、第2の搬送装置にて前記奥側のコンテナを取り出すように最適化を行う。
【0120】
これにより、棚などの構造上の制約に起因する、複数のコンテナの移載動作を、複数の搬送ロボット200にて分担することで、システム全体の効率化を実現することが可能となる。
【0121】
<その他の実施形態>
また、上述した1以上の実施の形態の機能を実現するためのプログラムおよびアプリケーションを、ネットワークまたは記憶媒体などを用いてシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。
【0122】
また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはFPGA(Field Programmable Gate Array))によって実現してもよい。
【0123】
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本開示は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に相当し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各種の実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本開示は、倉庫における物品管理において、物品の保管や取り出しを効率化することが可能な自動倉庫システム、および倉庫管理方法として有用である。
【符号の説明】
【0125】
100…制御システム
101…処理部
102…メモリ
103…記憶装置
104…通信部
105…インタフェース部
111…制御インタフェース
112…タスク管理モジュール
113…配置最適化制御モジュール
114…ロケーションマップ管理モジュール
115…搬送コマンド制御モジュール
116…交通最適化制御モジュール
117…ロボットインタフェースモジュール
118…ロボット状態管理モジュール
200…搬送ロボット
201…制御部
202…記憶部
203…コンテナ移載部
204…移動駆動部
205…センサ部
206…通信部
210…コンテナ
215…物品
220…棚
250…作業エリア
300…作業指示デバイス
400…在庫管理システム
500…上位外部システム
図1
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