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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023144815
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】現金自動取引装置及び現金処理方法
(51)【国際特許分類】
   G07D 11/60 20190101AFI20231003BHJP
   G07D 11/20 20190101ALI20231003BHJP
   G07D 13/00 20060101ALI20231003BHJP
   G06Q 20/06 20120101ALI20231003BHJP
   G07F 19/00 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
G07D11/60
G07D11/20
G07D13/00
G06Q20/06
G07F19/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022051972
(22)【出願日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】前田 達矢
(72)【発明者】
【氏名】須田 広史
【テーマコード(参考)】
3E141
5L055
【Fターム(参考)】
3E141BA07
3E141CB04
3E141FJ05
5L055AA14
(57)【要約】
【課題】現金自動取引装置の利用者の利便性を向上すること。
【解決手段】現金自動取引装置10において、タッチスクリーン17は、入出金口15に投入された現金の金額のうちの一部の金額である第一金額を電子マネーへのチャージ額に割り当てる一方で、入出金口に投入された現金の金額のうちの第一金額以外の金額である第二金額を口座への預入れ額に割り当てることを指定することが可能な画面SC350を表示する。例えば、タッチスクリーン17は、預入れ額の指定に応じて、入出金口15に投入された現金の金額から預入れ額が減算された後の金額がチャージ額として示される画面SC350を表示する。
【選択図】図6C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入出金口と、
前記入出金口に投入された現金の金額のうちの一部の金額である第一金額を電子マネーへのチャージ額に指定する一方で、前記現金の金額のうちの前記第一金額以外の金額である第二金額を口座への預入れ額に指定することが可能な第一画面を表示する表示部と、
を具備する現金自動取引装置。
【請求項2】
前記表示部は、前記預入れ額の指定に応じて、前記現金の金額から前記預入れ額が減算された後の金額が前記チャージ額として示される前記第一画面を表示する、
請求項1に記載の現金自動取引装置。
【請求項3】
前記表示部は、前記第一画面の表示後に、前記チャージ額のうちの一部の金額を釣り銭として指定することが可能な第二画面を表示する、
請求項2に記載の現金自動取引装置。
【請求項4】
前記表示部は、前記チャージ額の指定に応じて、前記現金の金額から前記チャージ額が減算された後の金額が前記預入れ額として示される前記第一画面を表示する、
請求項1に記載の現金自動取引装置。
【請求項5】
前記表示部は、前記第一画面の表示後に、前記預入れ額のうちの一部の金額を釣り銭として指定することが可能な第二画面を表示する、
請求項4に記載の現金自動取引装置。
【請求項6】
プロセッサが、
現金自動取引装置が有する入出金口に投入された現金の金額のうちの一部の金額である第一金額を電子マネーへのチャージ額に割り当て、
前記現金の金額のうちの前記第一金額以外の金額である第二金額を口座への預入れ額に割り当てる、
現金処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、現金自動取引装置及び現金処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現金自動取引装置(Automatic Teller Machine:ATM)の中には、口座への現金の預け入れ機能に加えて、電子マネーへのチャージ機能を有するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-046820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、利用者が現金自動取引装置を用いて、口座への現金の預け入れと、電子マネーへのチャージとを行う場合には、預け入れ用の現金とチャージ用の現金とを二度に分けて現金自動取引装置に投入する必要があるため、現金自動取引装置の利用者の利便性が損なわれる。
【0005】
そこで、本開示では、現金自動取引装置の利用者の利便性を向上できる技術を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の現金自動取引装置は、入出金口と、表示部とを有する。前記表示部は、前記入出金口に投入された現金の金額のうちの一部の金額である第一金額を電子マネーへのチャージ額に指定する一方で、前記現金の金額のうちの前記第一金額以外の金額である第二金額を口座への預入れ額に指定することが可能な第一画面を表示する。
【発明の効果】
【0007】
開示の技術によれば、現金自動取引装置の利用者の利便性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本開示の自動取引システムの構成例を示す図である。
図2図2は、本開示の現金自動取引装置の外観の一例を示す図である。
図3図3は、本開示の現金自動取引装置の構成例を示す図である。
図4図4は、本開示の電子マネーマスターテーブルの構成例を示す図である。
図5図5は、本開示の口座マスターテーブルの構成例を示す図である。
図6A図6Aは、本開示の現金自動取引装置における処理手順の一例を示す図である。
図6B図6Bは、本開示の現金自動取引装置における処理手順の一例を示す図である。
図6C図6Cは、本開示の現金自動取引装置における処理手順の一例を示す図である。
図7図7は、本開示の現金自動取引装置から排出される明細票の一例を示す図である。
図8図8は、本開示の現金自動取引装置から排出される明細票の一例を示す図である。
図9図9は、本開示の現金自動取引装置から排出される明細票の一例を示す図である。
図10図10は、本開示の現金自動取引装置から排出される明細票の一例を示す図である。
図11図11は、本開示の現金自動取引装置から排出される明細票の一例を示す図である。
図12図12は、本開示の現金自動取引装置から排出される明細票の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施例を図面に基づいて説明する。以下の実施例において同一の構成には同一の符号を付す。
【0010】
[実施例]
<自動取引システムの構成>
図1は、本開示の自動取引システムの構成例を示す図である。自動取引システム1は、複数の現金自動取引装置10-1~10-Nと、口座管理サーバ20と、電子マネー管理サーバ30とを有する。以下では、現金自動取引装置10-1~10-Nを「現金自動取引装置10」と総称することがある。現金自動取引装置10と、口座管理サーバ20と、電子マネー管理サーバ30とは、ネットワーク40を介して互いに通信可能である。
【0011】
<現金自動取引装置の外観>
図2は、本開示の現金自動取引装置の外観の一例を示す図である。図2において、現金自動取引装置10は、テンキー12と、カード挿入口13と、明細票排出口14と、入出金口15と、リーダーライター16と、タッチスクリーン17とを有する。
【0012】
<現金自動取引装置の構成>
図3は、本開示の現金自動取引装置の構成例を示す図である。図3において、現金自動取引装置10は、プロセッサ101と、記憶部102と、現金処理ユニット151と、明細票発行ユニット141と、テンキー12と、カードリーダー131と、リーダーライター16と、タッチスクリーン17と、通信モジュール103とを有する。プロセッサ101の一例として、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等が挙げられる。記憶部102の一例として、メモリまたはストレージ等が挙げられる。通信モジュール103はネットワーク40に接続され、プロセッサ101は、通信モジュール103を用いて口座管理サーバ20及び電子マネー管理サーバ30と通信する。
【0013】
<マスターテーブルの構成>
図4は、本開示の電子マネーマスターテーブルの構成例を示す図である。図5は、本開示の口座マスターテーブルの構成例を示す図である。
【0014】
図4において、電子マネーマスターテーブルTA1には、利用者の会員番号、郵便番号、住所、氏名、性別と、電子マネーの残高とが互いに対応付けて記録されている。電子マネーマスターテーブルTA1は、電子マネー管理サーバ30に記憶されている。
【0015】
図5において、口座マスターテーブルTA2には、利用者の口座番号、暗証番号、郵便番号、住所、氏名、性別と、口座の残高とが互いに対応付けて記録されている。以下では、口座マスターテーブルTA2に登録されている暗証番号を「登録暗証番号」と呼ぶことがある。口座マスターテーブルTA2は、口座管理サーバ20に記憶されている。
【0016】
<現金自動取引装置における処理手順>
図6A,B,Cは、本開示の現金自動取引装置における処理手順の一例を示す図である。図7図12は、本開示の現金自動取引装置から排出される明細票の一例を示す図である。以下では、図6A,B,Cを「図6」と総称することがある。
【0017】
図6において、ステップS100では、プロセッサ101は、初期画面SC100をタッチスクリーン17に表示させる。初期画面SC100が表示されている際にカード挿入口13にキャッシュカードが挿入されたときは、処理はステップS200へ進み、初期画面SC100においてボタンB01がタッチされたときは、処理はステップS300へ進む。
【0018】
ステップS200では、カードリーダー131は、カード挿入口13に挿入されたキャッシュカードから口座番号を読み取る。以下では、キャッシュカードに登録されている口座番号を「カード口座番号」と呼ぶことがある。また、プロセッサ101は、カード口座番号に対応する登録暗証番号を口座管理サーバ20の口座マスターテーブルTA2から取得するとともに、画面SC200をタッチスクリーン17に表示させる。画面SC200の表示に応じてテンキー12を用いて暗証番号が入力されると、プロセッサ101は、テンキー12を用いて入力された暗証番号(以下では「入力暗証番号」と呼ぶことがある)と登録暗証番号とを照合する。入力暗証番号が登録暗証番号に一致する場合は、処理はステップS205へ進む。
【0019】
ステップS205では、プロセッサ101は、画面SC205をタッチスクリーン17に表示させる。画面SC205においてボタンB02がタッチされたときは、処理はステップS210へ進む。
【0020】
ステップS210では、プロセッサ101は、画面SC210をタッチスクリーン17に表示させる。画面SC200の表示に応じて入出金口15に現金が投入されると、現金処理ユニット151は、入出金口15に投入された現金(以下では「投入現金」と呼ぶことがある)の金額(以下では「投入金額」と呼ぶことがある)を計数し、処理はステップS215へ進む。ここでは、投入金額が50000円であるものとする。
【0021】
ステップS215では、プロセッサ101は、画面SC215をタッチスクリーン17に表示させる。画面SC215においてボタンB03がタッチされたときは、現金処理ユニット151は、投入現金の全額を回収するとともに、プロセッサ101は、カード口座番号を示す信号(以下では「口座番号信号」と呼ぶことがある)と、預入れ額を示す信号(以下では「預入れ額信号」と呼ぶことがある)とを口座管理サーバ20へ送信する。ここでの預入れ額信号には、投入金額の50000円が預入れ額として示されている。口座管理サーバ20は、受信した口座番号信号と預入れ額信号とに従って、口座マスターテーブルTA2において、口座番号信号に示された口座番号に対応する口座残高を50000円だけ増額させる。また、画面SC215においてボタンB03がタッチされたときは、処理はステップS220へ進む。
【0022】
ステップS220では、明細票発行ユニット141は、図7に示す明細票DS1を明細票排出口14から発行する。明細票の発行完了後、処理はステップS100に戻る。
【0023】
一方で、ステップS300では、プロセッサ101は、画面SC300をタッチスクリーン17に表示させる。画面SC300の表示に応じて電子マネーカードかスマートフォンがリーダーライター16上にセットされると、リーダーライター16は、リーダーライター16上にセットされた電子マネーカードまたはスマートフォンから会員番号と電子マネー残高とを読み取る。以下では、リーダーライター16上にセットされた電子マネーカードまたはスマートフォンから読み取られた会員番号を「読取会員番号」と呼び、リーダーライター16上にセットされた電子マネーカードまたはスマートフォンから読み取られた電子マネー残高を「読取電子マネー残高」と呼ぶことがある。電子マネーカード及びスマートフォンには、会員番号と電子マネー残高とを記憶するメモリが搭載されている。会員番号及び電子マネー残高の読取完了後、処理はステップS305へ進む。
【0024】
ステップS305では、プロセッサ101は、画面SC305をタッチスクリーン17に表示させる。画面SC305においてボタンB04がタッチされたときは、処理はステップS310へ進み、画面SC305においてボタンB05がタッチされたときは、処理はステップS315へ進む。
【0025】
ステップS310では、プロセッサ101は、読取電子マネー残高を示す画面SC310をタッチスクリーン17に表示させる。画面SC310においてボタンB06がタッチされるか、または、画面SC310がタッチスクリーン17に表示された時点からボタンB06がタッチされることなく所定時間経過したときは、処理はステップS100に戻る。
【0026】
一方で、ステップS315では、プロセッサ101は、画面SC315をタッチスクリーン17に表示させる。画面SC315の表示に応じて入出金口15に現金が投入されると、現金処理ユニット151は、投入金額を計数し、処理はステップS320へ進む。ここでは、投入金額が60000円であるものとする。
【0027】
ステップS320では、プロセッサ101は、画面SC320をタッチスクリーン17に表示させる。
【0028】
画面SC320においてボタンB07がタッチされたときは、プロセッサ101は、電子マネーへのチャージ額を示す信号(以下では「チャージ額信号」と呼ぶことがある)をリーダーライター16及び電子マネー管理サーバ30へ送信するとともに、読取会員番号を示す信号(以下では「会員番号信号」と呼ぶことがある)を電子マネー管理サーバ30へ送信する。ここでのチャージ額信号には、投入金額の60000円が電子マネーへのチャージ額として示されている。リーダーライター16は、受信したチャージ額信号に従って、リーダーライター16上にセットされた電子マネーカードまたはスマートフォンに記憶されている電子マネー残高を60000円だけ増額させる。また、電子マネー管理サーバ30は、受信した会員番号信号とチャージ額信号とに従って、電子マネーマスターテーブルTA1において、会員番号信号に示された会員番号に対応する電子マネー残高を60000円だけ増額させる。また、画面SC320においてボタンB07がタッチされたときは、処理はステップS330へ進む。
【0029】
ステップS320から遷移したステップS330では、明細票発行ユニット141は、図8に示す明細票DS2を明細票排出口14から発行する。明細票の発行完了後、処理はステップS100に戻る。
【0030】
一方で、画面SC320においてボタンB08がタッチされたときは、処理はステップS325へ進む。
【0031】
ステップS325では、プロセッサ101は、画面SC325をタッチスクリーン17に表示させる。画面SC325は、投入金額のうちの一部の金額(以下では「第一金額」と呼ぶことがある)を電子マネーへのチャージ額に指定する一方で、投入金額のうちの第一金額以外の金額(以下では「第二金額」と呼ぶことがある)を釣り銭として指定することが可能な画面である。画面SC325に表示される投入金額、チャージ額、及び、お釣り額のうち、チャージ額のみがテンキー12を用いて入力可能であり、画面SC325では、利用者によってチャージ額が指定されることにより自動的にお釣り額が指定される。ここでは、チャージ額として55000円がテンキー12を用いて入力されたものとする。チャージ額として55000円がテンキー12を用いて入力されたことに応じて、プロセッサ101は、60000円の投入金額から55000円のチャージ額を減算することにより5000円の釣り銭額を算出する。そして、プロセッサ101は、60000円の投入金額のうち、55000円をチャージ額に割り当て、5000円を釣り銭額に割り当て、60000円の投入金額と、55000円のチャージ額と、5000円の釣り銭額とが示された画面SC325をタッチスクリーン17に表示させる。
【0032】
画面SC325が表示された状態でボタンB10がタッチされたときは、現金処理ユニット151は、投入現金のうちの55000円を回収するとともに、プロセッサ101は、55000円のチャージ額を示すチャージ額信号をリーダーライター16及び電子マネー管理サーバ30へ送信するとともに、会員番号信号を電子マネー管理サーバ30へ送信する。リーダーライター16は、受信したチャージ額信号に従って、リーダーライター16上にセットされた電子マネーカードまたはスマートフォンに記憶されている電子マネー残高を55000円だけ増額させる。また、電子マネー管理サーバ30は、受信した会員番号信号とチャージ額信号とに従って、電子マネーマスターテーブルTA1において、会員番号信号に示された会員番号に対応する電子マネー残高を55000円だけ増額させる。また、画面SC325が表示された状態でボタンB10がタッチされたときは、現金処理ユニット151は、投入現金のうちの5000円を釣り銭として入出金口15から返却する。また、画面SC325が表示された状態でボタンB10がタッチされたときは、処理はステップS330へ進む。
【0033】
ステップS325から遷移したステップS330では、明細票発行ユニット141は、図9に示す明細票DS3を明細票排出口14から発行する。明細票の発行完了後、処理はステップS100に戻る。
【0034】
また一方で、画面SC320においてボタンB09がタッチされたときは、処理はステップS335へ進む。
【0035】
ステップS335では、プロセッサ101は、画面SC335をタッチスクリーン17に表示させる。画面SC335の表示応じてカード挿入口13にキャッシュカードが挿入されると、処理はステップS340へ進む。
【0036】
ステップS340では、カードリーダー131は、カード挿入口13に挿入されたキャッシュカードから口座番号を読み取る。また、プロセッサ101は、カード口座番号に対応する登録暗証番号を口座管理サーバ20の口座マスターテーブルTA2から取得するとともに、画面SC340をタッチスクリーン17に表示させる。画面SC340の表示に応じてテンキー12を用いて暗証番号が入力されると、プロセッサ101は、入力暗証番号と登録暗証番号とを照合する。入力暗証番号が登録暗証番号に一致する場合は、処理はステップS345へ進む。
【0037】
ステップS345では、プロセッサ101は、画面SC345をタッチスクリーン17に表示させる。
【0038】
画面SC345においてボタンB11がタッチされたときは、処理はステップS350へ進む。
【0039】
ステップS350では、プロセッサ101は、画面SC350をタッチスクリーン17に表示させる。画面SC350は、第一金額を電子マネーへのチャージ額に指定する一方で第二金額を口座への預入れ額に指定することが可能な画面である。画面SC350に表示される投入金額、預入れ額、及び、チャージ額のうち、預入れ額のみがテンキー12を用いて入力可能であり、画面SC350では、利用者によって預入れ額が指定されることにより自動的にチャージ額が指定される。ここでは、預入れ額として50000円がテンキー12を用いて入力されたものとする。預入れ額として50000円がテンキー12を用いて入力されたことに応じて、プロセッサ101は、60000円の投入金額から50000円の預入れ額を減算することにより10000円のチャージ額を算出する。そして、プロセッサ101は、60000円の投入金額のうち、50000円を預入れ額に割り当て、10000円をチャージ額に割り当て、60000円の投入金額と、50000円の預入れ額と、10000円のチャージ額とが示された画面SC350をタッチスクリーン17に表示させる。
【0040】
画面SC350が表示された状態でボタンB13がタッチされたときは、現金処理ユニット151は、投入現金の全額を回収するとともに、プロセッサ101は、口座番号信号と預入れ額信号とを口座管理サーバ20へ送信する。ここでの預入れ額信号には、ステップS350で指定された50000円が預入れ額として示されている。口座管理サーバ20は、受信した口座番号信号と預入れ額信号とに従って、口座マスターテーブルTA2において、口座番号信号に示された口座番号に対応する口座残高を50000円だけ増額させる。また、画面SC350が表示された状態でボタンB13がタッチされたときは、プロセッサ101は、10000円のチャージ額を示すチャージ額信号をリーダーライター16及び電子マネー管理サーバ30へ送信するとともに、会員番号信号を電子マネー管理サーバ30へ送信する。リーダーライター16は、受信したチャージ額信号に従って、リーダーライター16上にセットされた電子マネーカードまたはスマートフォンに記憶されている電子マネー残高を10000円だけ増額させる。また、電子マネー管理サーバ30は、受信した会員番号信号とチャージ額信号とに従って、電子マネーマスターテーブルTA1において、会員番号信号に示された会員番号に対応する電子マネー残高を10000円だけ増額させる。また、画面SC350が表示された状態でボタンB13がタッチされたときは、処理はステップS370へ進む。
【0041】
ステップS350から遷移したステップS370では、明細票発行ユニット141は、図10に示す明細票DS4を明細票排出口14から発行する。明細票の発行完了後、処理はステップS100に戻る。
【0042】
一方で、画面SC350においてボタンB14がタッチされたときは、処理はステップS355へ進む。
【0043】
ステップS355では、プロセッサ101は、画面SC355をタッチスクリーン17に表示させる。画面SC355は、チャージ額のうちの一部の金額を釣り銭として指定することが可能な画面である。画面SC355に表示される投入金額、預入れ額、チャージ額、及び、お釣り額のうち、チャージ額のみがテンキー12を用いて入力可能であり、画面SC355では、利用者によってチャージ額が指定されることにより自動的にお釣り額が指定される。ここでは、チャージ額として7000円がテンキー12を用いて入力されたものとする。チャージ額として7000円がテンキー12を用いて入力されたことに応じて、プロセッサ101は、ステップS350で算出された10000円のチャージ額からステップ355で指定された7000円のチャージ額を減算することにより3000円の釣り銭額を算出する。そして、プロセッサ101は、60000円の投入金額のうち、50000円を預入れ額に割り当て、7000円をチャージ額に割り当て、3000円を釣り銭額に割り当て、60000円の投入金額と、50000円の預入れ額と、7000円のチャージ額と、3000円の釣り銭額とが示された画面SC355をタッチスクリーン17に表示させる。
【0044】
画面SC355が表示された状態でボタンB15がタッチされたときは、現金処理ユニット151は、投入現金のうちの57000円を回収するとともに、プロセッサ101は、口座番号信号と預入れ額信号とを口座管理サーバ20へ送信する。ここでの預入れ額信号には、ステップS350で指定された50000円が預入れ額として示されている。口座管理サーバ20は、受信した口座番号信号と預入れ額信号とに従って、口座マスターテーブルTA2において、口座番号信号に示された口座番号に対応する口座残高を50000円だけ増額させる。また、画面SC355が表示された状態でボタンB15がタッチされたときは、プロセッサ101は、7000円のチャージ額を示すチャージ額信号をリーダーライター16及び電子マネー管理サーバ30へ送信するとともに、会員番号信号を電子マネー管理サーバ30へ送信する。リーダーライター16は、受信したチャージ額信号に従って、リーダーライター16上にセットされた電子マネーカードまたはスマートフォンに記憶されている電子マネー残高を7000円だけ増額させる。また、電子マネー管理サーバ30は、受信した会員番号信号とチャージ額信号とに従って、電子マネーマスターテーブルTA1において、会員番号信号に示された会員番号に対応する電子マネー残高を7000円だけ増額させる。また、画面SC355が表示された状態でボタンB15がタッチされたときは、現金処理ユニット151は、投入現金のうちの3000円を釣り銭として入出金口15から返却する。また、画面SC355が表示された状態でボタンB15がタッチされたときは、処理はステップS370へ進む。
【0045】
ステップS355から遷移したステップS370では、明細票発行ユニット141は、図11に示す明細票DS5を明細票排出口14から発行する。明細票の発行完了後、処理はステップS100に戻る。
【0046】
また、画面SC345においてボタンB12がタッチされたときは、処理はステップS360へ進む。
【0047】
ステップS360では、プロセッサ101は、画面SC360をタッチスクリーン17に表示させる。画面SC360は、画面SC350と同様に、第一金額を電子マネーへのチャージ額に指定する一方で第二金額を口座への預入れ額に指定することが可能な画面である。画面SC360に表示される投入金額、預入れ額、及び、チャージ額のうち、チャージ額のみがテンキー12を用いて入力可能であり、画面SC360では、利用者によってチャージ額が指定されることにより自動的に預入れ額が指定される。ここでは、チャージ額として10000円がテンキー12を用いて入力されたものとする。チャージ額として10000円がテンキー12を用いて入力されたことに応じて、プロセッサ101は、60000円の投入金額から10000円のチャージ額を減算することにより50000円の預入れ額を算出する。そして、プロセッサ101は、60000円の投入金額のうち、50000円を預入れ額に割り当て、10000円をチャージ額に割り当て、60000円の投入金額と、50000円の預入れ額と、10000円のチャージ額とが示された画面SC360をタッチスクリーン17に表示させる。
【0048】
画面SC360が表示された状態でボタンB16がタッチされたときは、現金処理ユニット151は、投入現金の全額を回収するとともに、プロセッサ101は、口座番号信号と預入れ額信号とを口座管理サーバ20へ送信する。ここでの預入れ額信号には、ステップS350で指定された50000円が預入れ額として示されている。口座管理サーバ20は、受信した口座番号信号と預入れ額信号とに従って、口座マスターテーブルTA2において、口座番号信号に示された口座番号に対応する口座残高を50000円だけ増額させる。また、画面SC360が表示された状態でボタンB16がタッチされたときは、プロセッサ101は、10000円のチャージ額を示すチャージ額信号をリーダーライター16及び電子マネー管理サーバ30へ送信するとともに、会員番号信号を電子マネー管理サーバ30へ送信する。リーダーライター16は、受信したチャージ額信号に従って、リーダーライター16上にセットされた電子マネーカードまたはスマートフォンに記憶されている電子マネー残高を10000円だけ増額させる。また、電子マネー管理サーバ30は、受信した会員番号信号とチャージ額信号とに従って、電子マネーマスターテーブルTA1において、会員番号信号に示された会員番号に対応する電子マネー残高を10000円だけ増額させる。また、画面SC360が表示された状態でボタンB16がタッチされたときは、処理はステップS370へ進む。
【0049】
ステップS360から遷移したステップS370では、明細票発行ユニット141は、図10に示す明細票DS4を明細票排出口14から発行する。明細票の発行完了後、処理はステップS100に戻る。
【0050】
一方で、画面SC360においてボタンB17がタッチされたときは、処理はステップS365へ進む。
【0051】
ステップS365では、プロセッサ101は、画面SC365をタッチスクリーン17に表示させる。画面SC365は、預入れ額のうちの一部の金額を釣り銭として指定することが可能な画面である。画面SC365に表示される投入金額、預入れ額、チャージ額、及び、お釣り額のうち、預入れ額のみがテンキー12を用いて入力可能であり、画面SC365では、利用者によって預入れ額が指定されることにより自動的にお釣り額が指定される。ここでは、預入れ額として45000円がテンキー12を用いて入力されたものとする。預入れ額として45000円がテンキー12を用いて入力されたことに応じて、プロセッサ101は、ステップS360で算出された50000円の預入れ額からステップS365で指定された45000円の預入れ額を減算することにより5000円の釣り銭額を算出する。そして、プロセッサ101は、60000円の投入金額のうち、45000円を預入れ額に割り当て、10000円をチャージ額に割り当て、5000円を釣り銭額に割り当て、60000円の投入金額と、45000円の預入れ額と、10000円のチャージ額と、5000円の釣り銭額とが示された画面SC365をタッチスクリーン17に表示させる。
【0052】
画面SC365が表示された状態でボタンB18がタッチされたときは、現金処理ユニット151は、投入現金のうちの55000円を回収するとともに、プロセッサ101は、口座番号信号と預入れ額信号とを口座管理サーバ20へ送信する。ここでの預入れ額信号には、ステップS365で指定された45000円が預入れ額として示されている。口座管理サーバ20は、受信した口座番号信号と預入れ額信号とに従って、口座マスターテーブルTA2において、口座番号信号に示された口座番号に対応する口座残高を45000円だけ増額させる。また、画面SC365が表示された状態でボタンB18がタッチされたときは、プロセッサ101は、10000円のチャージ額を示すチャージ額信号をリーダーライター16及び電子マネー管理サーバ30へ送信するとともに、会員番号信号を電子マネー管理サーバ30へ送信する。リーダーライター16は、受信したチャージ額信号に従って、リーダーライター16上にセットされた電子マネーカードまたはスマートフォンに記憶されている電子マネー残高を10000円だけ増額させる。また、電子マネー管理サーバ30は、受信した会員番号信号とチャージ額信号とに従って、電子マネーマスターテーブルTA1において、会員番号信号に示された会員番号に対応する電子マネー残高を10000円だけ増額させる。また、画面SC365が表示された状態でボタンB18がタッチされたときは、現金処理ユニット151は、投入現金のうちの5000円を釣り銭として入出金口15から返却する。また、画面SC365が表示された状態でボタンB18がタッチされたときは、処理はステップS370へ進む。
【0053】
ステップS365から遷移したステップS370では、明細票発行ユニット141は、図12に示す明細票DS6を明細票排出口14から発行する。明細票の発行完了後、処理はステップS100に戻る。
【0054】
以上、実施例について説明した。
【0055】
以上のように、本開示の現金自動取引装置(実施例の現金自動取引装置10)は、入出金口(実施例の入出金口15)と、表示部(実施例のタッチスクリーン17)とを有する。表示部は、入出金口に投入された現金の金額のうちの一部の金額である第一金額を電子マネーへのチャージ額に指定する一方で、入出金口に投入された現金の金額のうちの第一金額以外の金額である第二金額を口座への預入れ額に指定することが可能な第一画面(実施例の画面SC350,SC360)を表示する。
【0056】
こうすることで、利用者が現金自動取引装置を用いて、口座への現金の預け入れと、電子マネーへのチャージとを行う場合に、現金自動取引装置への現金の一度の投入に対して、電子マネーへのチャージ額と口座への預入れ額との双方を指定することができる。このため、利用者が現金自動取引装置を用いて、口座への現金の預け入れと、電子マネーへのチャージとを行う場合に、預け入れ用の現金とチャージ用の現金とを二度に分けて現金自動取引装置に投入する必要がなくなる。よって、現金自動取引装置の利用者の利便性を向上することができる。
【0057】
例えば、表示部は、預入れ額の指定に応じて、入出金口に投入された現金の金額から預入れ額が減算された後の金額がチャージ額として示される第一画面(実施例の画面SC350)を表示する。また例えば、表示部は、チャージ額の指定に応じて、入出金口に投入された現金の金額からチャージ額が減算された後の金額が預入れ額として示される第一画面(実施例の画面SC360)を表示する。
【0058】
こうすることで、預入れ額の指定に応じて自動的にチャージ額を指定できる。または、チャージ額の指定に応じて自動的に預入れ額を指定できる。よって、利用者の利便性をさらに向上することができる。
【0059】
また、表示部は、第一画面(実施例の画面SC350)の表示後に、チャージ額のうちの一部の金額を釣り銭として指定することが可能な第二画面(実施例の画面SC355)を表示する。また、表示部は、第一画面(実施例の画面SC360)の表示後に、預入れ額のうちの一部の金額を釣り銭として指定することが可能な第二画面(実施例の画面SC365)を表示する。
【0060】
こうすることで、利用者は、チャージ額のうちの一部の金額、または、預入れ額のうちの一部の金額を釣り銭として受け取ることが可能になるため、利用者の利便性をさらに向上することができる。
【符号の説明】
【0061】
1 自動取引システム
10,10-1~10-N 現金自動取引装置
20 口座管理サーバ
30 電子マネー管理サーバ
12 テンキー
13 カード挿入口
14 明細票排出口
15 入出金口
16 リーダーライター
17 タッチスクリーン
101 プロセッサ
102 記憶部
151 現金処理ユニット
141 明細票発行ユニット
131 カードリーダー
103 通信モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
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図7
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図10
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図12