(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023144867
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】ランドリシステム
(51)【国際特許分類】
D06F 95/00 20060101AFI20231003BHJP
D06F 34/28 20200101ALI20231003BHJP
D06F 93/00 20060101ALI20231003BHJP
D06F 103/04 20200101ALN20231003BHJP
D06F 105/58 20200101ALN20231003BHJP
【FI】
D06F95/00
D06F34/28
D06F93/00
D06F103:04
D06F105:58
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022052045
(22)【出願日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】307036856
【氏名又は名称】アクア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137486
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 雅直
(74)【代理人】
【識別番号】100129377
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬川 耕司
(72)【発明者】
【氏名】八木 文也
【テーマコード(参考)】
3B167
【Fターム(参考)】
3B167AA02
3B167AA12
3B167AA24
3B167AC21
3B167AD02
3B167AD03
3B167AE04
3B167AE05
3B167AE11
3B167BA69
3B167HA16
3B167HA32
3B167HA53
3B167KA02
3B167LA07
3B167LA22
3B167LB03
3B167LG11
(57)【要約】
【課題】洗濯物の重量に応じた適切なランドリ装置についての情報をユーザに知らせる。
【解決手段】本発明のランドリシステムは、洗濯物の重量を計量する計量装置と、計量装置により計量した重量に基づいて、ランドリ装置についての案内情報を報知する報知装置とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯物の重量を計量する計量装置と、
前記計量装置により計量した重量に基づいてランドリ装置についての案内情報を報知する報知装置とを備えることを特徴とするランドリシステム。
【請求項2】
前記ランドリ装置は、洗濯物の容量及び運転時間の少なくとも一方が異なる複数の運転コースの何れかに基づいて運転可能であり、
前記報知装置は、前記計量装置により計量した重量に基づいて、前記複数の運転コースのなかから適切な運転コースが何れであるかを報知することを特徴とする請求項1に記載のランドリシステム。
【請求項3】
複数のランドリ装置が設置されるランドリ店舗において使用されるランドリシステムであって、
前記複数のランドリ装置は、収容可能な最大容量が異なる複数種類のランドリ装置を含んでおり、
前記報知装置は、前記計量装置により計量した重量に基づいて、前記複数種類のランドリ装置のなかからで適切なランドリ装置が何れであるかを報知することを特徴とする請求項1または2に記載のランドリシステム。
【請求項4】
前記報知装置は、前記計量装置により計量した重量に基づいて、前記複数のランドリ装置に含まれる使用可能なランドリ装置のなかから適切なランドリ装置が何れであるかを報知することを特徴とする請求項3に記載のランドリシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば複数のランドリ装置が設置されるコインランドリ店舗において使用されるランドリシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
コインランドリ店舗には、複数のランドリ装置が設置されている。複数のランドリ装置としては、洗濯のみを行う洗濯機、洗濯及び乾燥を行う洗濯乾燥機、乾燥のみを行う乾燥機などが含まれる。例えば洗濯機については、コインランドリ店舗に、収容可能な最大容量が異なる複数種類の洗濯機が設置されているのが一般的である。さらに、1台の洗濯機においても、通常、洗濯物の容量や洗濯物の種類に応じて運転時間が異なる複数の運転コースが設定されている。
【0003】
このようなコインランドリ店舗において、洗濯を実施しようとするユーザは、複数種類の洗濯機のなかから何れかの洗濯機を選択し、さらに、選択した洗濯機において複数の運転コースのなかから何れかの洗濯物に適した運転コースを選択する必要がある。そのために、コインランドリ店舗には、洗濯物の重量の目安として、例えば「毛布3枚は〇〇kgです。」や「敷布団1枚は〇〇kgです。」などと表示されていることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、コインランドリ店舗を使用したことが無いユーザが洗濯を行う場合や、持ってきた洗濯物の重量が不明である場合、複数種類の洗濯機のなかから何れの洗濯機を選択し、複数の運転コースのなかから何れの運転コースを選択したらよいか分からない場合がある。
【0006】
また、通常、コインランドリ店舗に設置される洗濯機は、例えば標準コース(容量17kg)または少量コース(容量5kg)など複数の運転コースを有しており、各運転コースに設定された容量に対して動作しているため、投入された洗濯物の容量に見合った運転が行われているわけではない。
【0007】
このような問題は、洗濯機に限らず、例えば洗濯乾燥機や乾燥機などにおいても同様に発生する。
【0008】
そこで、本発明は、洗濯物の重量に応じて適切なランドリ装置を案内することができるランドリシステムを提供することを目的としている。
【0009】
また、本発明は、洗濯物の重量に応じて適切な運転コースを案内することができるランドリシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のランドリシステムは、洗濯物の重量を計量する計量装置と、前記計量装置により計量した重量に基づいてランドリ装置についての案内情報を報知する報知装置とを備えることを特徴とする。
【0011】
また本発明のランドリシステムにおいて、前記ランドリ装置は、洗濯物の容量及び運転時間の少なくとも一方が異なる複数の運転コースの何れかに基づいて運転可能であり、前記報知装置は、前記計量装置により計量した重量に基づいて、前記複数の運転コースのなかからで適切な運転コースが何れであるかを報知することが好適である。
【0012】
また本発明のランドリシステムにおいて、複数のランドリ装置が設置されるランドリ店舗において使用されるランドリシステムであって、前記複数のランドリ装置は、収容可能な最大容量が異なる複数種類のランドリ装置を含んでおり、前記報知装置は、前記計量装置により計量した重量に基づいて、前記複数種類のランドリ装置のなかからで適切なランドリ装置が何れであるかを報知することが好適である。
【0013】
また本発明のランドリシステムにおいて、前記報知装置は、前記計量装置により計量した重量に基づいて、前記複数のランドリ装置に含まれる使用可能なランドリ装置のなかから適切なランドリ装置が何れであるかを報知することが好適である。
【発明の効果】
【0014】
本発明のランドリシステムでは、ランドリ装置の使用を開始する際に、洗濯物の重量を計量すると、その計量された重量に基づいて適切なランドリ装置についての案内情報が報知される。そのため、洗濯物の重量に応じた適切なランドリ装置についての情報をユーザに知らせることができる。
【0015】
本発明のランドリシステムでは、複数の運転コースのなかで洗濯物の重量に応じた適切な運転コースをユーザに知らせることができる。
【0016】
本発明のランドリシステムでは、複数のランドリ装置のなかで洗濯物の重量に応じた適切なランドリ装置をユーザに知らせることができる。
【0017】
本発明のランドリシステムでは、複数のランドリ装置の一部が使用中の場合においてすぐに使用可能なランドリ装置のなかから、洗濯物の重量に応じた適切なランドリ装置をユーザに知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態のランドリシステム100の構成を示す図である。
【
図3】
図1のランドリシステム100の制御ブロック図である。
【
図4】ランドリシステム100における動作手順を示すフローチャートである。
【
図5】3種類のドラム式洗濯機1のそれぞれの運転コースを示す図である。
【
図6】本発明の実施形態のランドリシステム100に含まれる計量器35Aの変形例を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態のランドリシステム100の変形例の構成を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態のランドリシステム100に含まれる計量器135の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態であるランドリシステム100について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態のランドリシステム100の構成を示す図である。
図2は、
図1のランドリカート30の斜視図である。
【0020】
本実施形態のランドリシステム100は、例えばコインランドリ店舗で使用されるものである。コインランドリ店舗には、複数のランドリ装置1が設置されている。本実施形態のランドリ装置1は、例えばドラム式洗濯機、ドラム式洗濯乾燥機、ドラム式乾燥機、縦型洗濯機、縦型洗濯乾燥機、靴洗濯機、靴乾燥機、ふとん乾燥機など、機器の種類は問わないが、以下の説明では、ランドリ装置1が「ドラム式洗濯機」である場合について説明する。
【0021】
本実施形態のコインランドリ店舗には、4台(No.1~No.4)の大型ドラム式洗濯機1と、3台(No.5~No.7)の中型ドラム式洗濯機1と、3台(No.8~No.10)の小型ドラム式洗濯機1とを含む10台のドラム式洗濯機1が設置されている。大型、中型および小型のドラム式洗濯機1は、洗濯物を収容するドラムの大きさが異なっており、ドラム内に投入され得る洗濯物の最大容量が異なるが、その他の構成は略同一である。なお、ドラム式洗濯機1の構成は、従来のドラム式洗濯機の構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0022】
コインランドリ店舗には、DTC(店舗コントローラ)2が設置されており、10台のドラム式洗濯機1とDTC2とは、有線または無線により通信可能に接続されている。
【0023】
コインランドリ店舗には、洗濯物を載せて移動するために使用されるランドリカート30が設けられる。ランドリカート30は、
図2に示すように、略直方体形状の収容部31と、収容部31の下面に取り付けられる2つの支持脚32とを有する。収容部31は、上方が開口した箱状に形成される。2つの支持脚32は、それぞれ、収容部31の長手方向一端側および長手方向他端側に配置される。支持脚32の中央部が収容部31の下面に固定され、支持脚32の両端部が鉛直方向に延びており、その下端部には、車輪33が取り付けられている。
【0024】
収容部31の内側には、長方形状の計量器35が設けられる。計量器35は、シート状であり、収容部31の底面の略全域に沿って配置されている。そのため、洗濯物を収容部31内に投入すると、計量器35により収容部31内の洗濯物の重量を計量することができる。
【0025】
また、収容部31の長手方向に沿った上端部には、表示パネル36が設けられる。表示パネル36は、文字などが表示される表示面36aを有する。表示面36aは、タッチパネルになっており、ユーザは、表示面36aに触れることにより操作可能である。
【0026】
図3は、ランドリシステム100の制御ブロック図である。DTC2の制御部20は、例えば、マイクロコンピュータなどで構成されており、CPUと、DTC2の動作を制御するプログラムが格納されたROMと、前述のプログラムを実行する際に用いられるデータ等が一時的に記憶されるRAMとを備えている。DTC2の動作は、この制御部20によって制御される。
【0027】
DTC2の制御部20は、運転状態記憶部21を有する。制御部20は、10台のドラム式洗濯機1とそれぞれ通信可能に接続されているため、常に、10台のドラム式洗濯機1の運転状態を検知することができる。そのため、運転状態記憶部21は、10台のドラム式洗濯機1の運転状態を記憶しており、それらの運転状態が変化すると、その度に現在の運転状態に更新される。
【0028】
コインランドリ店舗において、ランドリカート30は、移動可能に構成されているが、ランドリカート30とDTC2とは、有線または無線により通信可能に接続されている。
【0029】
ランドリカート30の表示パネル36の制御部50は、使用可能機器検知部51と、最適機器決定部52と、最適コース決定部53とを有する。制御部50には、計量器35と、表示部36aとが接続されている。
【0030】
使用可能機器検知部51は、DTC2の運転状態記憶部21に記憶された各ドラム式洗濯機1の運転状態に基づいて、10台のドラム式洗濯機1のなかから、現在「使用中」でなく、現在から使用可能な状態のドラム式洗濯機1を検知する。例えば、
図1に示す状態では、No.1,No.3,No.5,No.8,No.9の5台は、現在「使用中」であるため、使用可能機器検知部51は、No.2,No.4,No.6,No.7,No.10の5台が、現在から使用可能な状態のドラム式洗濯機1であると検知する。
【0031】
最適機器決定部52は、計量器35により洗濯物の重量が計量されると、その重量に基づいて、10台のドラム式洗濯機1のなかから最適なドラム式洗濯機1を決定する。なお、10台のドラム式洗濯機1が「使用中」のドラム式洗濯機1を含んでいる場合、最適機器決定部52は、使用可能機器検知部51により検知された現在から使用可能な状態のドラム式洗濯機1のなかから最適なドラム式洗濯機1を決定する。例えば、
図1に示す状態では、最適機器決定部52は、No.2,No.4,No.6,No.7,No.10の5台のなかから最適なドラム式洗濯機1を決定する。
【0032】
最適コース決定部53は、最適機器決定部52により最適なドラム式洗濯機1が決定されると、そのドラム式洗濯機1に設定された複数の運転コースのなかから最適な運転コースを決定する。
【0033】
このようにして、最適なドラム式洗濯機1および最適な運転コースが決定されると、表示パネル36の制御部50は、計量器35により計量された洗濯物の重量と、その重量に応じた最適なドラム式洗濯機1および最適な運転コースを表示部36aに表示する。
【0034】
引き続き、ランドリシステム100における動作手順について、
図4に基づいて説明する。
【0035】
<ステップS1>
ステップS1において、制御部50は、洗濯物の重量を計量する。
【0036】
<ステップS2>
ステップS2において、制御部50は、ドラム式洗濯機1の空きを確認して、使用可能なドラム式洗濯機1を検知する。
【0037】
<ステップS3>
ステップS3において、制御部50は、ステップS1で計量された洗濯物の重量に基づいて、最適なドラム式洗濯機1を決定する。
【0038】
<ステップS4>
ステップS4において、制御部50は、ステップS3で決定されたドラム式洗濯機1について、最適な運転コースを決定する。
【0039】
<ステップS5>
ステップS5において、制御部50は、ステップS3で決定された最適なドラム式洗濯機1と、ステップS4で決定された最適な運転コースを表示部36aに表示する。
【0040】
引き続き、最適機器決定部52における最適なドラム式洗濯機1の決定方法、および、最適コース決定部53における最適な運転コースの決定方法の具体例について、
図5に基づいて説明する。
【0041】
本実施形態のコインランドリ店舗には、上述したように、大型、中型および小型の3種類のドラム式洗濯機1が設置されている。
図5に示すように、大型ドラム式洗濯機1、中型ドラム式洗濯機1および小型ドラム式洗濯機1の最大容量は、それぞれ、20kg,12kg,6kgである。
【0042】
大型ドラム式洗濯機1は、標準コース(容量20kg)及び少量コース(容量16kg)の2つの運転コースを有する。中型ドラム式洗濯機1は、標準コース(容量12kg)及び少量コース(容量8kg)の2つの運転コースを有する。小型ドラム式洗濯機1は、標準コース(容量6kg)及び少量コース(容量4kg)の2つの運転コースを有する。
【0043】
大型ドラム式洗濯機1、中型ドラム式洗濯機1および小型ドラム式洗濯機1のそれぞれにおいて、標準コースと少量コースでは、運転時間が異なる。
【0044】
まず、最適機器決定部52において最適なドラム式洗濯機1を決定する方法について説明する。
【0045】
大型ドラム式洗濯機1、中型ドラム式洗濯機1および小型ドラム式洗濯機1の最大容量は、それぞれ、20kg,12kg,6kgであるため、最適機器決定部52は、最適なドラム式洗濯機1を下記のように決定する。
【0046】
(a)計量器35により計量された重量が12kgよりも大きく20kg以下である場合、最適機器決定部52は、大型ドラム式洗濯機1を最適なドラム式洗濯機1に決定する。
【0047】
(b)計量器35により計量された重量が6kgよりも大きく12kg以下である場合、最適機器決定部52は、中型ドラム式洗濯機1を最適なドラム式洗濯機1に決定する。
【0048】
(c)計量器35により計量された重量が6kg以下である場合、最適機器決定部52は、小型ドラム式洗濯機1を最適なドラム式洗濯機1に決定する。
【0049】
引き続き、最適コース決定部53において最適な運転コースを決定する方法について説明する。
【0050】
大型ドラム式洗濯機1については、標準コース(容量20kg)及び少量コース(容量16kg)の2つの運転コースを有するため、最適コース決定部53は、最適な運転コースを下記のように決定する。
【0051】
(a1)計量器35により計量された重量が16kg以下である場合、最適コース決定部53は、少量コースを最適な運転コースに決定する。
【0052】
(a2)計量器35により計量された重量が16kgよりも大きく20kg以下である場合、最適コース決定部53は、標準コースを最適な運転コースに決定する。
【0053】
中型ドラム式洗濯機1については、標準コース(容量12kg)及び少量コース(容量8kg)の2つの運転コースを有するため、最適コース決定部53は、最適な運転コースを下記のように決定する。
【0054】
(b1)計量器35により計量された重量が8kg以下である場合、最適コース決定部53は、少量コースを最適な運転コースに決定する。
【0055】
(b2)計量器35により計量された重量が8kgよりも大きく12kg以下である場合、最適コース決定部53は、標準コースを最適な運転コースに決定する。
【0056】
小型ドラム式洗濯機1については、標準コース(容量6kg)及び少量コース(容量4kg)の2つの運転コースを有するため、最適コース決定部53は、最適な運転コースを下記のように決定する。
【0057】
(c1)計量器35により計量された重量が4kg以下である場合、最適コース決定部53は、少量コースを最適な運転コースに決定する。
【0058】
(c2)計量器35により計量された重量が4kgよりも大きく6kg以下である場合、最適コース決定部53は、標準コースを最適な運転コースに決定する。
【0059】
以上説明したように本実施形態のランドリシステム100は、洗濯物の重量を計量する計量装置である計量器35と、計量器35により計量した重量に基づいて、ランドリ装置であるドラム式洗濯機1についての案内情報を報知する報知装置である表示パネル36とを備える。
【0060】
これにより、本実施形態のランドリシステム100では、ドラム式洗濯機1の使用を開始する際に、洗濯物の重量を計量すると、その計量された重量に基づいて適切なドラム式洗濯機1についての案内情報が報知される。そのため、洗濯物の重量に応じた適切なドラム式洗濯機1についての情報をユーザに知らせることができる。
【0061】
本実施形態のランドリシステム100において、ランドリ装置であるドラム式洗濯機1は、洗濯物の容量及び運転時間が異なる2つの運転コースである標準コースおよび少量コースの何れかに基づいて運転可能であり、報知装置である表示パネル36は、計量器35により計量した重量に基づいて、標準コースおよび少量コースのなかからで適切な運転コースが何れであるかを表示する。
【0062】
これにより、本実施形態のランドリシステム100では、2つの運転コースである標準コースおよび少量コースのなかで洗濯物の重量に応じた適切な運転コースをユーザに知らせることができる。
【0063】
本実施形態のランドリシステム100において、複数のランドリ装置である複数のドラム式洗濯機1が設置されるランドリ店舗において使用されるランドリシステムであって、複数のドラム式洗濯機1は、収容可能な最大容量が異なる複数種類のドラム式洗濯機1を含んでおり、報知装置である表示パネル36は、計量器35により計量した重量に基づいて、複数種類のドラム式洗濯機1のなかからで適切なドラム式洗濯機1が何れであるかを表示する。
【0064】
これにより、本実施形態のランドリシステム100では、複数のドラム式洗濯機1のなかで洗濯物の重量に応じた適切なドラム式洗濯機1をユーザに知らせることができる。
【0065】
本実施形態のランドリシステム100において、報知装置である表示パネル36は、計量器35により計量した重量に基づいて、複数のドラム式洗濯機1に含まれる使用可能なドラム式洗濯機1のなかから適切なドラム式洗濯機1が何れであるかを表示する。
【0066】
これにより、本実施形態のランドリシステム100では、複数のドラム式洗濯機1の一部が使用中の場合において、すぐに使用可能なドラム式洗濯機1のなかから、洗濯物の重量に応じた適切なドラム式洗濯機1をユーザに知らせることができる。
【0067】
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0068】
例えば前述の実施形態では、ランドリカート30の収容部31の内側に計量器35が設けられるが、それに限られない。例えば、ランドリカート30Aが計量器35を有しておらず、コインランドリ店舗に、ランドリカート30Aの重量を計量可能な計量装置35Aが設けられてもよい。計量装置35Aは、
図6に示すように、洗濯物を収容部31内に投入された状態のランドリカート30Aの重量を計量する。この場合、洗濯物を収容部31内に投入した後、計量装置35Aによりランドリカート30Aの重量を計量すると、ランドリカート30Aの重量と洗濯物の重量との合計が計量される。そのため、洗濯物の重量を知るためには、その合計から、予め計量したランドリカート30Aの重量を差し引く必要がある。なお、表示パネル36は、ランドリカート30Aの上端部近傍に配置されるように立設部36Aによりコインランドリ店舗に立て置かれる。
【0069】
前述の実施形態では、洗濯物をランドリカート30内に投入した後、計量器35により洗濯物の重量を計量しているが、それに限られない。例えば、
図7に示すように、コインランドリ店舗に、洗濯物を投入したランドリバッグ120の重量を計量可能な計量装置135が設けられてもよい。この場合、計量装置135は、移動しないように立て置かれるが、計量装置135とDTC2とは、有線または無線により通信可能に接続されている。
【0070】
計量装置135は、
図8に示すように、コインランドリ店舗に立て置くための立設部131を有する。立設部131の上端部近傍には、水平方向に突出するように延びる計量部135Aが設けられる。計量部135Aは、洗濯物を投入したランドリバッグ120を引っ掛けることができるように形成される。そのため、洗濯物を投入したランドリバッグ120を計量部135Aに引っ掛けると、計量部135Aによりランドリバッグ120の重量と洗濯物の重量との合計が計量される。そのため、洗濯物の重量を知るためには、その合計から、予め計量したランドリバッグ120の重量を差し引く必要がある。なお、表示パネル36は、立設部131の上端部に配置される。
【0071】
前述の実施形態では、洗濯物の重量を計量する計量方法の例について説明したが、それに限られない。計量装置により洗濯物の重量を計量する計量方法は、任意である。
【0072】
前述の実施形態では、最適機器決定部52における最適なドラム式洗濯機1の決定方法、および、最適コース決定部53における最適な運転コースの決定方法の例について説明したが、それに限られない。最適なドラム式洗濯機1の決定方法、および、最適な運転コースの決定方法は、任意である。
【0073】
前述の実施形態では、複数のドラム式洗濯機1に含まれる使用可能なドラム式洗濯機1のなかから適切なドラム式洗濯機1が決定されるが、それに限られない。計量器35により計量した重量に基づいて決定される適切なドラム式洗濯機1として、「使用中」のドラム式洗濯機1を含んでいてもよい。その場合、ユーザが、「使用中」のドラム式洗濯機1でないことを確認する必要がある。
【0074】
前述の実施形態では、ドラム式洗濯機1が、洗濯物の容量及び運転時間が異なる2つの運転コースの何れかに基づいて運転可能であるが、それに限られない。ドラム式洗濯機1は、洗濯物の容量及び運転時間の何れかが異なる2つの運転コースの何れかに基づいて運転可能でもよい。ドラム式洗濯機1の運転可能な運転コースの数は任意である。
【0075】
前述の実施形態では、ドラム式洗濯機1についての案内情報として、洗濯物の重量に応じた最適なドラム式洗濯機1および最適な運転コースが表示パネル36に表示されるが、それに限られない。表示パネル36に表示されるドラム式洗濯機1についての案内情報は、任意である。
【0076】
表示パネル36に表示されるドラム式洗濯機1についての案内情報は、最適なドラム式洗濯機1および最適な運転コースの何れかのみでもよい。例えば、最適なドラム式洗濯機1のみが表示パネル36に表示される場合、ユーザは、運転コースを適宜選択する必要がある。また、ユーザは、何れの種類のドラム式洗濯機1を使用するかを指定することができる。この場合、ドラム式洗濯機1を指定するとともに洗濯物の重量を計量すると、最適な運転コースのみが表示パネル36に表示される。
【0077】
また、ドラム式洗濯機1においてユーザの操作により洗濯時間を変更可能な場合に、ドラム式洗濯機1についての案内情報として、洗濯物の重量に応じた最適な洗濯時間が表示パネル36に表示されてもよい。この場合、ユーザは、表示パネル36に表示された最適な洗濯時間を確認した後で操作することにより、ドラム式洗濯機1の洗濯時間が最適な洗濯時間となるように変更してもよい。
【0078】
また、表示パネル36に表示されるドラム式洗濯機1についての案内情報は、洗濯物の重量に応じた運転終了時刻(目安)、利用金額(費用)、乾燥時間などでもよい。すなわち、ドラム式洗濯機1についての案内情報とは、計量装置により計量された洗濯物の重量に応じた情報であればよい。この場合、ユーザは、表示パネル36に表示された案内情報を確認した後で操作することにより、ドラム式洗濯機1の種々の設定を適宜変更してもよい。本発明のランドリシステムでは、計量装置により洗濯物の重量を計量することにより洗濯物の容量が正確にわかるため、運転内容を複数の運転コースで分けなくても、運転内容をテーブルにして細かく設定しておけば、ドラム式洗濯機1についての案内情報を確認したユーザが、ドラム式洗濯機1の種々の設定を適宜変更することで、洗濯物の容量に適した運転を行うことができる。
【0079】
前述の実施形態では、ユーザが、最適なドラム式洗濯機1を選択して最適な運転コースを選択すると、その選択した運転コースに応じた運転が開始される。その際、ドラム式洗濯機1の各運転コースには、洗濯物の容量及び洗濯時間が設定されており、ドラム式洗濯機1は、各運転コースに設定された容量に対して動作する。例えば、大型ドラム式洗濯機1の標準コース(20kg)の場合、ドラム内に投入された洗濯物の容量にかかわらず(ドラム内に投入された洗濯物の容量が20kgよりも少ない場合でも)、容量20kgの洗濯物の洗濯が適切に行われるように、ドラム回転数などが設定されたプログラムに基づいて運転が行われる。そのため、前述の実施形態において、最適なドラム式洗濯機1として大型ドラム式洗濯機1が決定され、最適な運転コースとして標準コースが決定された場合に、ドラム内に投入された洗濯物の容量が20kgよりも少ない場合には、投入された洗濯物の容量に見合った運転が行われているわけではない。
【0080】
そこで、前述の実施形態においては、洗濯物の容量が計量されることにより明確に把握することができ、それに基づいて案内した機種に洗濯物が投入されるので、各ドラム式洗濯機1が、予め容量(例えば4kg,6kg,8kg,10kg…)に応じてドラム回転数等の運転内容が決められたプログラム(テーブル)を有していれば、計量した洗濯物の容量に合わせてプログラムを変えて運転することができる。このように、各ドラム式洗濯機1が、予め容量ごとに適切に設定された複数のプログラムを有する場合、計量された洗濯物の容量に応じて適切に洗濯を行うことができる。例えば、容量Akgごとに適切に設定された複数のプログラムを有する場合、Aの値を小さくすればするほど、容量に応じた運転を適切に行うことができる。
【0081】
なお、この場合において、計量器35により計量された容量についての情報は、DTC2に送信されるため、その容量についての情報が、DTC2を介して各ドラム式洗濯機1に送信されてもよい。これにより、ユーザが案内されたドラム式洗濯機1のドラム内に計量した洗濯物を投入した後で、ドラム式洗濯機1の運転を開始すると、ドラム式洗濯機1において計量した洗濯物の容量に応じたプログラムが選択されて運転が行われてもよい。また、ユーザが案内されたドラム式洗濯機1のドラム内に計量した洗濯物を投入した後で、ユーザがドラム式洗濯機1に対して計量した容量を入力して運転を開始してもよい。
【0082】
前述の実施形態では、報知装置である表示パネル36がドラム式洗濯機1についての案内情報を表示するが、それに限られない。報知装置によりランドリ装置についての案内情報を報知する方法は任意である。例えば、報知装置は、ランドリ装置についての案内情報を音声により報知してもよい。
【0083】
前述の実施形態では、ランドリ装置1がドラム式洗濯機であるが、それに限られない。ランドリ装置1は、ドラム式洗濯機の他、例えばドラム式洗濯乾燥機、ドラム式乾燥機、縦型洗濯機、縦型洗濯乾燥機、靴洗濯機、靴乾燥機、ふとん乾燥機などでもよい。
【符号の説明】
【0084】
1 ドラム式洗濯機
30,30A ランドリカート
35 計量器(計量装置)
35A 計量装置
36 表示パネル(報知装置)
100 ランドリシステム
120 ランドリバッグ
135 計量装置
135A 計量部(計量装置)