(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023144989
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/16 20060101AFI20231003BHJP
【FI】
G03G15/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022052243
(22)【出願日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】手島 聡
(72)【発明者】
【氏名】下平 彬
【テーマコード(参考)】
2H200
【Fターム(参考)】
2H200FA04
2H200GA02
2H200GA12
2H200GA23
2H200GA33
2H200GA44
2H200GA47
2H200GB22
2H200GB25
2H200HA02
2H200JA02
2H200JB07
2H200JB10
2H200JB25
2H200JB39
2H200JB42
2H200JB45
2H200JB46
2H200JB47
2H200JB48
2H200JC04
2H200LA15
2H200LA36
2H200LB02
2H200LB13
2H200MA01
2H200MA02
2H200MB03
2H200MB04
2H200MC05
2H200NA02
2H200PA03
2H200PB33
(57)【要約】
【課題】搬送方向に並んだ二次転写部と二次転写部との間を搬送される記録媒体の搬送経路からの離隔を抑制する。
【解決手段】画像形成装置10は、記録用紙を搬送経路に沿って記録用紙の一方の面に接触して搬送する搬送ベルト21と、搬送経路の記録用紙の他方の面側に搬送方向に並んで設けられ複数の画像形成部32、52で形成されたトナー像が一次転写される複数の中間転写ベルト体40、60と、搬送ベルト21で搬送される記録用紙の他方の面に複数の中間転写ベルト21のトナー像を二次転写する搬送方向に並んだ二次転写部74、76と、搬送方向に並んだ一方の二次転写部74と他方の二次転写部76との間を搬送ベルト21によって搬送される記録媒体用紙の他方の面に周面110A、120Aが接触する搬送ロール110、120と、を備えている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を搬送経路に沿って前記記録媒体の一方の面に接触して搬送する搬送手段と、
前記搬送経路の前記記録媒体の他方の面側に搬送方向に並んで設けられ、複数の画像形成部で形成されたトナー像が一次転写される複数の中間転写体と、
前記搬送手段で搬送される前記記録媒体の前記他方の面に複数の前記中間転写体の前記トナー像を二次転写する搬送方向に並んだ複数の二次転写部と、
搬送方向に並んだ一方の前記二次転写部と他方の前記二次転写部との間を前記搬送手段によって搬送される前記記録媒体の前記他方の面に周面が接触する一又は複数の回転体と、
を備えた画像形成装置。
【請求項2】
前記回転体の前記周面は、絶縁性とされ、
前記回転体の前記周面を前記トナー像と同極性に帯電させる帯電部材を備えた、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記回転体は、前記周面が絶縁性の搬送ロールとされ、
前記搬送手段は、前記搬送方向に張架された搬送ベルトであり、
前記搬送ロールと前記搬送ベルトを挟んで対向して配置された対向ロールを備え、
前記搬送ロールの前記周面は、前記帯電部材によって設定された表面電位に調整され、
前記対向ロールは、前記搬送ロールの表面電位に対して、前記トナー像に作用する静電気力が前記記録媒体側に向く電界を形成する電位に設定されている、
請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記対向ロールは、接地されている、
請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記回転体の前記周面は、樹脂である、
請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記回転体は、前記周面が導電性の搬送ロールとされ、
前記搬送手段は、前記搬送方向に張架された搬送ベルトであり、
前記搬送ロールと前記搬送ベルトを挟んで対向して配置された対向ロールを備え、
前記搬送ロールの前記周面及び前記対向ロールは、前記トナー像に作用する静電気力が前記記録媒体側に向く電界を形成する電位に設定されている、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記搬送ロールの前記周面又は前記対向ロールは、接地されている、
請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
導電性の前記搬送ロールの周面に絶縁層が形成されている、
請求項6又は請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記回転体の前記周面は、金属である、
請求項1、請求項6及び請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記回転体の前記周面を清掃する清掃部材を備えた、
請求項1~請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記清掃部材は、前記回転体の前記周面に接触するブレードである、
請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
設定されたタイミングで前記回転体にトナーを付着させるモードを有している、
請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記二次転写部と前記回転体と距離が、画像形成可能な最小の前記記録媒体の搬送方向の幅以下に設定されている、
請求項1~請求項12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記回転体は複数設けられ、
搬送方向に並んだ一方の前記回転体と他方の前記回転体との距離が、画像形成可能な最小の前記記録媒体の搬送方向の幅以下に設定されている、
請求項13に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記画像形成部の一以上が、搬送方向に並んだ前記中間転写体と前記中間転写体との間に配置されている、
請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電子写真複写機、プリンタ等の画像形成装置に係り、特に、両面画像を形成可能な両面画像形成装置の改良に関する技術が開示されている。この先行技術では、最下流の転写手段と定着手段との間の記録材搬送経路の少なくとも片面側に配置される空気搬送手段と、搬送される記録材情報を検知する記録材検知手段と、記録材検知手段からの検知結果に基づいて空気搬送手段の空気流量を制御する空気流量制御手段とを備える。また、記録材搬送経路の少なくとも片面側には一若しくは複数列のスターホイールを記録材の搬送方向に対して回転自在に設ける。また、記録材の少なくとも片面側の未定着像が仮定着可能な仮定着手段を設け、仮定着された記録材を記録材案内部材で定着手段に導く。
【0003】
特許文献2には、画像形成装置、特に、画像情報に基づいて現像剤画像を形成可能な画像形成装置に関する技術が開示されている。この先行技術では、画像情報に基づいて現像剤画像を形成可能なカラープリンタであって、複数の第1画像形成ユニットと、第1転写ベルトと、弾性ローラと、を有する本体部を備えている。第1画像形成ユニットは、画像情報に基づいてそれぞれの色の画像を形成可能なユニットである。第1転写ベルトは、第1画像形成ユニットで形成された画像がそれぞれ転写される。中間転写ローラは、少なくとも表面が弾性部材によって形成され、第1転写ベルトから画像が転写されるとともに転写された画像を用紙に転写する。本体部は、第1画像形成ユニット、第1転写ベルト及び中間転写ローラとを内部に収納可能であり、中間転写ローラの近傍に配置され開閉自在なシャッタ部とを有する。
【0004】
特許文献3には、画像形成部材から少なくとも1つの中間転写部材を介して受容材料に現像画像が転写されるカラー画像複製システムに関する技術が開示されている。この先行技術では、2つのトナー画像収集デバイス、トナーと、トナーをそれぞれ有する第1および第2のトナー画像収集デバイスを有し、第1のトナー画像収集デバイスは、トナーを第2のトナー画像収集デバイスに転写し、第2のトナー画像収集デバイスが、トナーを受容材料に転写する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11-44973号公報
【特許文献2】特開2009-3236号公報
【特許文献3】特開2014-13388公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
トナー像が一次転写された複数の中間転写体から搬送される記録媒体に順次二次転写してトナー像を重ね合わせる画像形成装置において、搬送方向に並んだ二次転写部と二次転写部との間を搬送される記録媒体が搬送経路から離隔する虞がある。
【0007】
本発明の目的は、搬送方向に並んだ二次転写部と二次転写部との間を搬送される記録媒体のトナー像が転写された面に接触する部材が全くない場合と比較し、搬送方向に並んだ二次転写部と二次転写部との間を搬送される記録媒体の搬送経路からの離隔を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第一態様は、記録媒体を搬送経路に沿って前記記録媒体の一方の面に接触して搬送する搬送手段と、前記搬送経路の前記記録媒体の他方の面側に搬送方向に並んで設けられ、複数の画像形成部で形成されたトナー像が一次転写される複数の中間転写体と、前記搬送手段で搬送される前記記録媒体の前記他方の面に複数の前記中間転写体の前記トナー像を二次転写する搬送方向に並んだ複数の二次転写部と、搬送方向に並んだ一方の前記二次転写部と他方の前記二次転写部との間を前記搬送手段によって搬送される前記記録媒体の前記他方の面に周面が接触する一又は複数の回転体と、を備えた画像形成装置である。
【0009】
第二態様は、前記回転体の前記周面は、絶縁性とされ、前記回転体の前記周面を前記トナー像と同極性に帯電させる帯電部材を備えた、第一態様に記載の画像形成装置である。
【0010】
第三態様は、前記回転体は、前記周面が絶縁性の搬送ロールとされ、前記搬送手段は、前記搬送方向に張架された搬送ベルトであり、前記搬送ロールと前記搬送ベルトを挟んで対向して配置された対向ロールを備え、前記搬送ロールの前記周面は、前記帯電部材によって設定された表面電位に調整され、前記対向ロールは、前記搬送ロールの表面電位に対して、前記トナー像に作用する静電気力が前記記録媒体側に向く電界を形成する電位に設定されている、第二態様に記載の画像形成装置である。
【0011】
第四態様は、前記対向ロールは、接地されている、第三態様に記載の画像形成装置である。
【0012】
第五態様は、前記回転体の前記周面は、樹脂である、第一態様~第四態様のいずれか一態様に記載の画像形成装置である。
【0013】
第六態様は、前記回転体は、前記周面が導電性の搬送ロールとされ、前記搬送手段は、前記搬送方向に張架された搬送ベルトであり、前記搬送ロールと前記搬送ベルトを挟んで対向して配置された対向ロールを備え、前記搬送ロールの前記周面及び前記対向ロールは、前記トナー像に作用する静電気力が前記記録媒体側に向く電界を形成する電位に設定されている、第一態様に記載の画像形成装置である。
【0014】
第七態様は、前記搬送ロールの前記周面又は前記対向ロールは、接地されている、第六態様に記載の画像形成装置である。
【0015】
第八態様は、導電性の前記搬送ロールの周面に絶縁層が形成されている、第六態様又は第七態様に記載の画像形成装置である。
【0016】
第九態様は、前記回転体の前記周面は、金属である、第一態様、第六態様及び第七態様のいずれか一態様に記載の画像形成装置である。
【0017】
第十態様は、前記回転体の前記周面を清掃する清掃部材を備えた、第一態様~第九態様のいずれか一態様に記載の画像形成装置である。
【0018】
第十一態様は、前記清掃部材は、前記回転体の前記周面に接触するブレードである、第十態様に記載の画像形成装置である。
【0019】
第十二態様は、設定されたタイミングで前記回転体にトナーを付着させるモードを有している、第十一態様に記載の画像形成装置である。
【0020】
第十三態様は、前記二次転写部と前記回転体と距離が、画像形成可能な最小の前記記録媒体の搬送方向の幅以下に設定されている、第一態様~第十二態様のいずれか一態様に記載の画像形成装置である。
【0021】
第十四態様は、前記回転体は複数設けられ、搬送方向に並んだ一方の前記回転体と他方の前記回転体との距離が、画像形成可能な最小の前記記録媒体の搬送方向の幅以下に設定されている、第十三態様に記載の画像形成装置である。
【0022】
第十五態様は、前記画像形成部の一以上が、搬送方向に並んだ前記中間転写体と前記中間転写体との間に配置されている、第一態様~第十四態様のいずれか一態様に記載の画像形成装置である。
【発明の効果】
【0023】
第一態様によれば、搬送方向に並んだ二次転写部と二次転写部との間を搬送される記録媒体の他方の面に接触する部材が全くない場合と比較し、搬送方向に並んだ二次転写部と二次転写部との間を搬送される記録媒体の搬送経路からの離隔が抑制される。
【0024】
第二態様によれば、回転体の周面をトナー像のトナーと逆極性に帯電した場合と比較し、搬送ロールへのトナーの付着が抑制される。
【0025】
第三態様によれば、トナー像に作用する静電気力が搬送ロール側に向く電界を形成する電位に設定されている場合と比較し、搬送ロールへのトナーの付着が抑制される。
【0026】
第四態様によれば、対向ロールに電圧をかける場合と比較し、低コストである。
【0027】
第五態様によれば、回転体の周面がゴムの場合と比較し、回転体へのトナーの付着が抑制される。
【0028】
第六態様によれば、トナー像に作用する静電気力が搬送ロール側に向く電界となる電位に設定されている場合と比較し、搬送ロールへのトナーの付着が抑制される。
【0029】
第七態様によれば、搬送ロールと対向ロールとの両方に電圧をかける場合と比較し、低コストである。
【0030】
第八態様によれば、導電性の搬送ロールの周面に絶縁層が形成されていない場合と比較し、搬送ロールの電気的な耐リーク性能が向上する。
【0031】
第九態様によれば、回転体の周面がゴムの場合と比較し、回転体へのトナーの付着が抑制される。
【0032】
第十態様によれば、回転体の周面を清掃しない場合と比較し、回転体に付着したトナーの記録媒体への付着が抑制される。
【0033】
第十一態様によれば、ブラシで電気的に回転体の周面を清掃する場合と比較し、低コストである。
【0034】
第十二態様によれば、全く回転体にトナーを付着させない場合と比較し、ブレードのめくれが抑制される。
【0035】
第十三態様によれば、二次転写部と搬送ロールとの距離が、画像形成可能な最小の記録媒体の搬送方向の幅よりも大きい場合と比較し、搬送方向に並んだ二次転写部と二次転写部との間を搬送される画像形成可能な最小の記録媒体の搬送経路からの離隔が抑制される。
【0036】
第十四態様によれば、回転体と回転体との距離が、画像形成可能な最小の記録媒体の搬送方向の幅よりも大きい場合と比較し、搬送方向に並んだ二次転写部と二次転写部との間を搬送される画像形成可能な最小の記録媒体の搬送経路からの離隔が抑制される。
【0037】
第十五態様によれば、画像形成部の一以上が中間転写体と中間転写体との間に配置されることで、搬送方向に並んだ二次転写部と二次転写部との間が広がっても、搬送方向に並んだ二次転写部と二次転写部との間を搬送される搬送経路からの離隔が回転体によって抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】第一実施形態における画像形成装置の構成図である。
【
図3】第一実施形態の搬送ベルト装置の構成図である。
【
図6】第二実施形態の搬送ベルト装置の構成図である。
【
図8】第二実施形態の変形例の要部の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
<第一実施形態>
本発明の第一実施形態に係る画像形成装置について説明する。
【0040】
なお、
図1に示す画像形成装置10の幅方向をX方向、高さ方向をY方向、奥行き方向をZ方向とし、それぞれ矢印X、Y、Zで示す。また、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれ一方側と他方側を区別する必要がある場合は、
図1に示す画像形成装置10の右側を+X側、左側を-X側、上側を+Y側、下側を-Y側、前側を+Z側、後側を-Z側と記載する。また、本実施形態では、記録媒体の一例として記録用紙Pを採用し、記録用紙Pが搬送される搬送方向の上流側を「搬送方向上流側」とし、搬送方向の下流側を「搬送方向下流側」という。なお、本実施形態における画像形成装置10は、所謂シングルパス方式であり、記録用紙Pが後述する画像形成ユニット30及び画像形成ユニット50の前を、それぞれ1回だけ通過することにより印刷が行われる。
【0041】
[全体構成]
まず、画像形成装置の全体構成について説明する。
【0042】
図1に示すように、画像形成装置10は、記録媒体の一例としての記録用紙P(
図4も参照)が収容される収容部12と、記録用紙Pを搬送経路19に沿って搬送する搬送部11と、記録用紙Pに転写するトナー像を形成する画像形成ユニット30及び画像形成ユニット50と、を備えている。なお、「搬送方向」は、記録用紙Pが搬送経路19に沿って搬送されている方向である。
【0043】
収容部12は、画像形成装置10の装置本体である画像形成装置本体10Aから引き出し可能であり、記録用紙Pが収容されている。
【0044】
搬送部11は、搬送方向上流側から順に、送出ロール13、搬送ロール14、レジストロール対15、搬送ベルトユニット20、定着装置18及び排出ロール17等を備えている。
【0045】
送出ロール13は、収容部12に収容された記録用紙Pを、搬送部11を構成する搬送経路19に送り出すものである。搬送ロール14は、搬送経路19に沿って記録用紙Pを搬送するものである。
【0046】
レジストロール対15は、搬送ロール14によって搬送された記録用紙Pを、後述する上流側の二次転写位置TJ2へ搬送するものである。このレジストロール対15は、レジストロール15Aとピンチロール15Bとで記録用紙Pを挟んで、記録用紙Pを搬送方向下流側へ搬送する。
【0047】
搬送ベルトユニット20は、画像形成ユニット30、50により形成されたトナー像を記録用紙Pに転写しつつ、搬送経路19に沿って記録用紙Pを搬送方向下流側へ搬送するものである。なお、搬送ベルトユニット20の詳細については後述する。
【0048】
定着装置18は、定着ロール対16を有し、定着ロール対16の間を通過することで、トナー像が転写された記録用紙Pを加熱及び加圧し、トナー像を記録用紙Pに定着する。
【0049】
排出ロール17は、定着装置18によってトナー像が定着された記録用紙Pを、排出部9へ排出するものである。
【0050】
画像形成ユニット30及び画像形成ユニット50は、上下方向に並んで配置されている。なお、本実施形態では、画像形成ユニット50は、画像形成ユニット30の上方に配置されている。別の観点から説明すると、画像形成ユニット50は、画像形成ユニット30の搬送方向下流側に配置されている。
【0051】
図2に示すように、画像形成ユニット30は、複数、本実施形態では四つの画像形成部32と、無端状の中間転写ベルト40と、を備えている。中間転写体の一例としての中間転写ベルト40は、四つの画像形成部32により形成されたトナー像が転写されると共に
図2を正面視して反時計回りに回転可能に装着されている。
【0052】
画像形成部32は、白色の白トナー像を形成する画像形成部32Wと、マゼンタ色のマゼンタトナー像を形成する画像形成部32Mと、シアン色のシアントナー像を形成する画像形成部32Cと、イエロー色のイエロートナー像を形成する画像形成部32Yと、を備えている。そして、これら四つの画像形成部32は、中間転写ベルト40が回転する回転方向の上流側(後述する支持ロール44に近い側)から順に、画像形成部32Y、画像形成部32M、画像形成部32C、画像形成部32Wの順に配置されている。なお、Y、M、C、Wを区別して説明する必要が無い場合は、これらを省略して記載している。
【0053】
また、以下では、中間転写ベルト40の回転方向の上流側を「回転方向上流側」と称し、回転方向の下流側を「回転方向下流側」と称する。つまり、画像形成部32において、画像形成部32Wは最も回転方向下流側に配置されている。
【0054】
画像形成部32は、感光体33と、感光体33の周面を帯電する感光体用帯電部材34と、帯電した感光体33に露光を照射する露光装置35と、露光の照射により形成された静電潜像を現像してトナー像として可視化する現像装置36と、を備えている。
【0055】
現像装置36は、それぞれ現像ロール39Y、39M、39C、39Wを有し、それぞれ現像バイアスが電源装置99(
図5参照)によって印加されている。
【0056】
また、中間転写ベルト40を挟んで各感光体33と対向する位置には、画像形成部32により形成されたトナー像を中間転写ベルト40に転写する一次転写ロール37Y、37M、37C、37Wが配置されている。中間転写ベルト40は、中間転写ベルト40を支持する支持ロール44と、後述する上流側の二次転写部74に配置されるバックアップロール42と、に巻き掛けられている。なお、感光体33、一次転写ロール37及び中間転写ベルト40を含んで、一次転写部70が構成されている。また、感光体33Y、33M、33C、33Wと中間転写ベルト40との間を、それぞれ一次転写位置TY1、TM1、TC1、TW1とする。
【0057】
画像形成ユニット50は、前述の画像形成ユニット30と画像形成する色が異なるだけで同様の構成である。
【0058】
画像形成ユニット50は、複数、本実施形態では四つの画像形成部52と、中間転写ベルト60と、を備えている。中間転写体の一例としての中間転写ベルト60は、四つの画像形成部52により形成されたトナー像が転写されると共に
図2を正面視して反時計回りに回転可能に装着されている。
【0059】
なお、画像形成部52は、画像形成ユニット30の画像形成部32と画像形成する色が異なるだけで同様の構成である。また、中間転写ベルト60及び後述する一次転写ロール57も画像形成ユニット30の中間転写ベルト40及び一次転写ロール37と同様の構成である。また、画像形成ユニット50を構成する他の構成部材も画像形成ユニット30と同様である。
【0060】
画像形成部52は、黒色の黒トナー像を形成する画像形成部52Kと、金色の金トナー像を形成する画像形成部52Gと、銀色の銀トナー像を形成する画像形成部52Sと、透明の透明トナー像を形成する画像形成部52Tと、を備えている。なお、T、S、G、Kを区別して説明する必要が無い場合は、これらを省略して記載している。
【0061】
そして、4つの画像形成部52は、回転方向上流側(後述する支持ロール64に近い側)から順に、画像形成部52T、画像形成部52S、画像形成部52G、画像形成部52Kの順に配置されている。つまり、画像形成部52において、画像形成部52Kは最も回転方向下流側に配置され、画像形成部52G及び画像形成部52Sは画像形成部52Kよりも回転方向上流側に配置され、画像形成部52Tは最も回転方向上流側に配置されている。
【0062】
画像形成部52は、感光体53と、感光体用帯電部材54と、露光装置55と、現像装置56と、を備えている。
【0063】
現像装置56は、それぞれ現像ロール59T、59S、59G、59Kを有し、それぞれ現像バイアスが電源装置99(
図5参照)によって印加される。
【0064】
また、中間転写ベルト60を挟んで各感光体53と対向する位置には、一次転写ロール57T、57S、57G、57Kが配置されている。中間転写ベルト60は、支持ロール64と、後述する下流側の二次転写部76に配置されるバックアップロール62と、に巻き掛けられている。なお、感光体53、一次転写ロール57、及び中間転写ベルト60を含んで、一次転写部72が構成されている。また、感光体53T、53S、53G、53Kと中間転写ベルト60との間を、それぞれ一次転写位置TT1、TS1、TG1、TK1とする。
【0065】
なお、画像形成ユニット30の各色の画像形成部32の現像装置36及び画像形成ユニット50の各色の画像形成部52の現像装置56には、それぞれ各色に対応したトナーが収容された複数の図示されていないトナーカートリッジが供給路を介して連結されている。それぞれのトナーカートリッジに収容されたトナーは、供給路に設けられた図示されていない供給装置が作動することによって、供給路を介して、各色の現像装置36、56に適宜供給される。
【0066】
また、本実施形態では、画像形成ユニット50の各画像形成部52は中間転写ベルト60の下側に設けられているので、各画像形成部52は中間転写ベルト40と中間転写ベルト60との間に配置されている。
【0067】
[搬送ロールユニット]
次に、搬送ベルトユニット20の詳細について説明する。
【0068】
図2及び
図3に示すように、搬送ベルトユニット20は、無端状の搬送ベルト21と、搬送ベルト21を支持する支持ロール22と、搬送ベルト21を回転させる駆動ロール23と、中間転写ベルト40、60を挟んでバックアップロール42、62と対向する位置に配置された二次転写ロール24、25と、後述する搬送ロールユニット100の搬送ロール110、120と、搬送ベルト21を挟んで搬送ロール110、120と対向する位置に配置された対向ロール111、121と、を備えている。
【0069】
搬送手段の一例としての搬送ベルト21は、記録用紙P(
図1及び
図4を参照)の搬送方向、本実施形態では上下方向(Y方向)に間隔をあけて設けられた支持ロール22及び駆動ロール23によって張架されている。図示されていない駆動機構によって駆動ロール23が回転することで、無端状の搬送ベルト21が回転する。なお、支持ロール22は、搬送ベルト21の回転に伴って従動回転する。
【0070】
なお、本実施形態における搬送ベルトユニット20で搬送される記録用紙Pの搬送方向はY方向である。
【0071】
二次転写ロール24は、バックアップロール42との間に記録用紙P(
図1及び
図4を参照)及び搬送ベルト21を挟んで、画像形成ユニット30の中間転写ベルト40に形成されたトナー像TZ(
図4参照)を、搬送ベルト21によって搬送されている記録用紙Pの面PA(
図4参照)に転写する。同様に、二次転写ロール25は、バックアップロール62との間に記録用紙P及び搬送ベルト21を挟んで、画像形成ユニット50の中間転写ベルト60に形成されたトナー像を記録用紙Pの面PA(
図4参照)に転写する。
【0072】
なお、
図4に示すように、記録用紙Pにおけるトナー像TZが転写される側を面PAとし、搬送ベルト21に接触している側を面PBとする。
【0073】
図2及び
図3に示すように、バックアップロール42、二次転写ロール24及び中間転写ベルト40を含んで、二次転写部74が構成されている。また、バックアップロール62、二次転写ロール25及び中間転写ベルト60を含んで、二次転写部76が構成されている。
【0074】
二次転写ロール24、25は、搬送ベルト21の回転に伴って従動回転する。また、二次転写ロール24、25には、電源装置99(
図5参照)によってそれぞれ転写バイアスが印加される。
【0075】
画像形成ユニット30の中間転写ベルト40と搬送ベルト21との間を二次転写位置TJ2とし、画像形成ユニット50の中間転写ベルト60と搬送ベルト21との間を二次転写位置TK2とする。なお、二次転写位置TK2が最下流の二次転写位置である。
【0076】
また、搬送ベルトユニット20は、搬送ベルト21を清掃する図示していないベルトクリーニング装置を備えている。図示されていないベルトクリーニング装置は、最下流の二次転写位置TK2の回転方向下流側で且つ最上流の二次転写位置TJ2の回転方向上流側で、搬送ベルト21の清掃を行う。
【0077】
搬送手段の一例としての搬送ベルト21の記録用紙Pの面PA(
図4参照)側における搬送方向、本実施形態では上下方向に間隔をあけて並んだ画像形成ユニット30と画像形成ユニット50との間には、搬送ロールユニット100が設けられている。
【0078】
搬送ロールユニット100は、複数、本実施形態では二つの搬送ロール110、120を有している。回転体の一例としての搬送ロール110、120と対向ロール111、121との間に記録用紙P(
図4参照)及び搬送ベルト21を挟み、記録用紙Pを搬送方向下流側に搬送する。搬送ロール110、120は、図示されていない駆動機構によって、回転するように構成されている。
【0079】
なお、搬送ロール110、120及びその周囲の部材等は、搬送方向の位置が異なるだけで同じ部材である。よって、
図4の模式図では、それらを区別しないで図示している。
【0080】
図3及び
図4に示すように、搬送ロール110、120は、金属製で円柱状の軸部112、122と、軸部112、122の周囲に形成された軸方向と直交する断面外形が円形の絶縁性樹脂製のロール本体部114、124と、を有して構成されている。本実施形態のロール本体部114、124は、フッ素樹脂で構成されている。また、搬送ロール110、120の周面110A、120Aにおける記録用紙P(
図1及び
図4参照)に対する静止摩擦係数は0.3以下となっている。なお、この場合の記録用紙Pは、普通紙である。
【0081】
ここで、画像形成装置10(
図1参照)における最小の記録用紙PSの搬送方向の幅を最小幅LSとする。本実施形態では、A5サイズの記録用紙PSの横送りが、最小幅LSである。つまり、本実施形態では、最小幅LSはA5サイズの短辺幅となる。
【0082】
図3に示すように、搬送方向上流側の搬送ロール110と二次転写部74との間の距離L1は、最小幅LS以下になっている。同様に、搬送方向下流側の搬送ロール120と二次転写部76との間の距離L3は、最小幅LS以下になっている。更に、搬送方向上流側の搬送ロール110と搬送方向下流側の搬送ロール120との間の距離L2は、最小幅LS以下になっている。なお、各距離L1、L2、L3は、搬送ロール110、120及び二次転写部74、76の二次転写ロール24、25の軸心間の距離である。
【0083】
なお、搬送方向上流側の搬送ロール110と二次転写部74との間の距離L1は、最小幅LSよりも小さいことが望ましい。同様に、搬送方向下流側の搬送ロール120と二次転写部76との間の距離L3は、最小幅LSよりも小さいことが望ましい。更に、搬送方向上流側の搬送ロール110と搬送方向下流側の搬送ロール120との間の距離L2は、最小幅LSよりも小さいことが望ましい。
【0084】
図3及び
図4に示すように、搬送ロールユニット100、200には、搬送ロール110、120の周面110A、120Aに接触して従動回転する搬送ロール110、120用の帯電部材の一例としての帯電ロール130、140が設けられている。帯電ロール130、140は、金属製の軸部132、142と、軸部132、142の周囲に形成された軸方向と直交する断面外形が円形の半導電性のゴム部134、144と、で構成されている。そして、帯電ロール130、140の金属製の軸部132、142には、電源装置99(
図5参照)によってロール帯電バイアスが印加され、搬送ロール110、120の周面110A、120Aを設定された電位に帯電する。
【0085】
具体的には、トナー像TZ(
図4参照)と同極性、本実施形態では、負極性に帯電させる。なお、本実施形態における搬送ロール110、120の周面110A、120Aの帯電による電位は、-300~-600vであるが、これは一例であって、この電位に限定されるものではない。
【0086】
帯電ロール130、140には、クリーニング部材の一例としてのスポンジが螺旋状に巻かれたクリーニングロール136、146が接触している。クリーニングロール136、146は、帯電ロール130、140の周面に接触して従動回転し、帯電ロール130、140の周面をクリーニングする。なお、クリーニングロール136、146がクリーニングしたトナー及びゴミ等の付着物は、図示されてない廃トナーボックスに搬送されて回収される。
【0087】
また、搬送ロール110、120の周面110A、120Aには、清掃部材の一例としてのクリーニングブレード150、160が接触し、周面110A、120Aを清掃している。なお、クリーニングブレード150、160が清掃したトナー及びゴミ等の付着物は、貯留部152、162(
図3参照)に貯留されたのち、図示されてない廃トナーボックスに搬送されて回収される。
【0088】
前述した対向ロール111、121は、金属製で円柱状の軸部113、123と、軸部113、123の周囲に形成された軸方向と直交する断面が円形のゴム製のロール本体部115、125と、を有して構成されている。金属製の軸部113、123は、抵抗器117、127(
図4参照)を介して接地されている。したがって、対向ロール111、121の電位は0vである。
【0089】
なお、搬送ロール110、120の周面110A、120Aが帯電ロール130、140によって-300~-600vに帯電している状態では、負帯電のトナー像TZ(
図4参照)には、搬送ロール110、120の周面110A、120Aと対向ロール111、121との間に形成される電界によって、搬送ベルト21及び記録用紙Pに向かう方向に静電気力が発生する。
【0090】
ここで、対向ロール111、121は、電源装置99(
図5参照)によって、接地された状態から搬送ロール110、120の電位の絶対値よりも大きい値の電位を印加した状態に切り替えることが可能となっている。この状態では、搬送ロール110、120の周面110A、120と対向ロール111、121との間に形成される電界によって、搬送ロール110、120に向かう方向に静電気力が発生する。
【0091】
[制御装置]
次に、
図5を用いて、画像形成装置10の動作を制御する制御装置80について説明する。
【0092】
図5に示すように、制御装置80には、画像形成ユニット30、画像形成ユニット50、通信部90、不揮発性メモリ92及び電源装置99等が電気的に接続されている
【0093】
制御装置80は、CPU81(Central Processing Unit)、ROM82(Read Only Memory)、RAM83(Random Access Memory)、及び入出力インターフェース(I/O84)がバスを介して各々接続されている。
【0094】
ここで、ROM82には、CPU81に実行させる図示しない画像形成制御プログラムが記憶されている。そして、CPU81は、ROM82から図示しない画像形成制御プログラムを読み出してRAM83に展開することで、図示しない画像形成制御プログラムによる印刷処理を実行する。
【0095】
また、I/O84には、画像形成ユニット30、画像形成ユニット50、通信部90、及び不揮発性メモリ92が接続されている。通信部90は、図示しないパーソナルコンピュータ等の端末装置と画像形成装置10とが相互にデータ通信を行うためのインターフェースである。不揮発性メモリ92には、画像形成装置10が画像形成動作を実行するのに必要な情報が記憶されている。
【0096】
制御装置80は、画像形成ユニット30の各色の画像形成部32(
図2等参照)によって中間転写ベルト40(
図2等参照)にトナー像を形成するための各種制御を行う。同様に画像形成ユニット50の各色の画像形成部52(
図2等参照)によって中間転写ベルト60(
図2等参照)にトナー像を形成するための各種制御を行う。
【0097】
また、制御装置80は、電源装置99によって現像装置36、56の現像ロール39Y、39M、39C、39W、59T、59S、59G、59K(
図2等参照)に印加される現像バイアスを制御する。更に、制御装置80は、電源装置99によって二次転写ロール24、25(
図2等参照)に印加される転写バイアスを制御する。
【0098】
また、制御装置80は、電源装置99によって、搬送ロールユニット100の帯電ロール130、140に印加されるロール帯電バイアスを制御する。
【0099】
ここで、制御装置80は、記録用紙Pが搬送ロールユニット100で搬送されている間は、搬送ロールユニット100の搬送ロール110、120の周面110A、120Aを帯電ロール130、140によって-300~-600vに帯電させる。
【0100】
また、制御装置80は、予め設定された印字枚数毎、例えば4000枚印字毎に、搬送ロールユニット100の搬送ロール110、120にトナーを付着させる制御を行う。
【0101】
具体的には、画像形成ユニット30のいずれかの画像形成部32でトナーによるパッチ像を形成し、搬送ベルト21に転写する。電源装置99によって、対向ロール111、121を接地された状態から搬送ロール110、120の電位の絶対値よりも大きい値の電位を印加した状態に切り替え、パッチ像を搬送ロール110、120に付着させる。搬送ロール110、120に付着させたパッチ像は、クリーニングブレード150、160が清掃する。
【0102】
[画像形成工程]
次に、画像形成装置10における画像形成工程の概略について説明する。
【0103】
まず、制御装置80は、画像形成ユニット30の中間転写ベルト40にトナー像が形成されるよう各画像形成部32を制御する。同様に、画像形成ユニット50の中間転写ベルト60にトナー像が形成されるよう各画像形成部52を制御する。
【0104】
具体的には、制御装置80は、感光体用帯電部材34、54に電圧を印加させ、電圧が印加された感光体用帯電部材34、54により、感光体33、53の周面を予め定めた電位になるように帯電する。続いて、制御装置80は、通信部90を介して取得した画像データに基づいて、感光体用帯電部材34、54により帯電された感光体33、53の周面に、露光装置35、55により露光を照射して静電潜像を形成する。これにより、画像データに対応した静電潜像が感光体33、53の周面に形成される。
【0105】
次に、制御装置80は、現像装置36、56により、露光装置35、55により形成された静電潜像を現像し、トナー像として可視化させる。さらに、制御装置80は、一次転写ロール37、57により、各色の感光体33、53の周面に形成されたトナー像を中間転写ベルト40、60に重畳して転写させる。
【0106】
このようにして、画像形成ユニット30には、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及び白色(W)のトナーを重畳したトナー像TZ(
図4参照)が中間転写ベルト40に形成される。同様に、画像形成ユニット50には、例えば、黒色(K)、金色(G)、銀色(S)、透明(T)のトナーを重畳したトナー像が中間転写ベルト60に形成される。
【0107】
ここで、収容部12から送出ロール13によって搬送経路19へ送り出された記録用紙Pは、制御装置80の制御に基づき、レジストロール対15によって搬送タイミングが調整された後、搬送方向上流側の二次転写位置TJ2へ送り出される。この二次転写位置TJ2では、記録用紙Pがバックアップロール42と二次転写ロール24との間を搬送されることで、中間転写ベルト40の外周面のトナー像が記録用紙Pに転写される。そして、トナー像が転写された記録用紙Pは、搬送方向下流側に搬送され、搬送方向下流側の二次転写位置TK2に至る。
【0108】
このとき、制御装置80は、搬送方向上流側から搬送されてきた記録用紙P上のトナー像に、画像形成ユニット50の中間転写ベルト60に形成されたトナー像が重畳して転写されるように、画像形成を開始するタイミングを調整している。
【0109】
画像形成ユニット30及び画像形成ユニット50によって形成された各色のトナー像が重畳して転写された記録用紙Pは、定着装置18の定着ロール対16によって定着された後、排出ロール17によって、画像形成装置本体10Aの上部に設けられた排出部9に排出される。
【0110】
ここで、記録用紙Pが搬送方向上流側の二次転写部74から搬送方向下流側の二次転写部76との間を搬送される際に、搬送ロールユニット100の-300~-600vに帯電している搬送ロール110、120の周面110A、120Aが記録用紙Pのトナー像TZ(
図4参照)が転写された面PAに接触して、記録用紙Pを搬送方向下流側に搬送する。
【0111】
[作用]
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0112】
記録用紙Pが搬送方向上流側の二次転写部74から搬送方向下流側の二次転写部76との間を搬送される際に、搬送ロールユニット100の搬送ロール110、120の周面110A、120Aが、記録用紙Pのトナー像TZが転写された面PAに接触して、記録用紙Pを搬送方向下流側に搬送する。
【0113】
したがって、搬送方向に並んだ二つの二次転写部74と二次転写部76との間を搬送される記録用紙Pの面PAに接触する部材が全くない場合と比較し、搬送方向に並んだ二つの二次転写部74と二次転写部76との間を搬送される記録用紙Pの搬送経路19からの離隔が抑制される。よって、搬送方向に並んだ二つの二次転写部74と二次転写部76との間を搬送される記録用紙Pの搬送経路19からの離隔することに起因する二次転写部76でのトナー像の重ね合わせのずれが抑制される。
【0114】
また、搬送ロール110、120の周面110A、120Aは、帯電ロール130、140によってトナー像TZと同極性、つまり負極性に帯電しているので、負帯電のトナー像TZの搬送ロール110、120の付着が、搬送ロール110、120の周面110A、120Aがトナー像TZと逆極性に帯電している場合と比較し、抑制される。
【0115】
また、搬送ロール110、120の周面110A、120Aは、帯電ロール130、140によって-300v~-600vに帯電し、対向ロール111、121は0vとなっている。よって、帯電のトナー像TZには、搬送ロール110、120の周面110A、120と対向ロール111、121との間に形成される電界によって、搬送ベルト21及び記録用紙Pに向かう方向に静電気力が発生する。したがって、トナー像TZに作用する静電気力が搬送ロール110、120側に向く電界を形成する電位に設定されている場合と比較し、搬送ロール110、120へのトナーの付着が抑制される。
【0116】
また、対向ロール111、121は抵抗器117、127を介して接地して電位を0vに設定しているので、対向ロール111、121に電圧をかける場合と比較し、低コストである。
【0117】
また、搬送ロール110、120の周面110A、120Aは樹脂であり、摩擦係数が小さいので、周面110A、120Aが摩擦係数の大きいゴムの場合と比較し、搬送ロール110、120への付着が抑制される。
【0118】
また、搬送ロール110、120の周面110A、120Aは、クリーニングブレード150、160によって、清掃されるので、周面110A、120Aを清掃しない場合と比較し、搬送ロール110、120に付着したトナーの記録用紙Pへの付着が抑制される。
【0119】
また、ブラシで電気的に周面110A,120Aを清掃する場合と比較し、低コストである。
【0120】
また、設定されたタイミングで搬送ロール110、120の周面110A、120Aにトナーを付着させるので、全くトナーを付着させない場合と比較し、クリーニングブレード150、160のめくれが抑制される。
【0121】
また、搬送方向上流側の搬送ロール110と二次転写部74との間の距離L1は、画像形成可能な搬送方向の最小幅LS以下である。よって、最小幅LSの記録用紙PSが搬送されている際、記録用紙PSは搬送ロール110と二次転写部74との両方にかかっている。
【0122】
同様に、搬送方向下流側の搬送ロール120と二次転写部76との間の距離L3は最小幅LS以下であるので、最小幅LSの記録用紙PSが搬送されている際、記録用紙PSは搬送ロール120と二次転写部76との両方にかかっている。
【0123】
したがって、二次転写部74、76と搬送ロール110、120との距離が、最小幅LSよりも大きい場合と比較し、記録用紙PSの搬送経路19からの離隔が抑制される。
【0124】
また、搬送ロール110と搬送ロール120との距離L2は、最小幅LS以下になっているので、最小幅LSの記録用紙PSが搬送されている際、記録用紙PSは搬送ロール110と搬送ロール120との両方にかかっている。よって、搬送ロール110と搬送ロール120との距離L2が最小幅LSよりも大きい場合と比較し、記録用紙PSの搬送経路19からの離隔が抑制される。
【0125】
また、各画像形成部52は中間転写ベルト40と中間転写ベルト60との間に配置されているため、搬送方向に並んだ二つの二次転写部74と二次転写部76との間隔を狭くすることに限界があり、両者の間隔が広がっているので、記録用紙Pが搬送経路19から離隔しやすい。しかし、搬送ロール110、120によって、搬送経路19からの記録用紙Pの離隔が抑制される。
【0126】
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第一実施系形態とは、搬送ロールユニットが異なる以外は、同様の構成である。よって、搬送ロールユニット以外の説明は省略又は簡略化する。
【0127】
[搬送ロールユニット]
図6に示すように、搬送手段の一例としての搬送ベルト21の記録用紙Pの面PA(
図7参照)側における搬送方向、本実施形態では上下方向に間隔をあけて並んだ画像形成ユニット30と画像形成ユニット50との間には、搬送ロールユニット200が設けられている。
【0128】
搬送ロールユニット200は、複数、本実施形態では二つの搬送ロール210、220を有している。回転体の一例としての搬送ロール210、220と対向ロール111、121との間に記録用紙P(
図7参照)及び搬送ベルト21を挟み、記録用紙Pを搬送方向下流側に搬送する。搬送ロール210、220は、図示されていない駆動機構によって、回転するように構成されている。
【0129】
なお、搬送ロール210、220及びその周囲の部材等は、搬送方向の位置が異なるだけで同じ部材である。よって、
図7の模式図では、それらを区別しないで図示している。
【0130】
図6及び
図7に示すように、搬送ロール210、220は、金属製で軸方向と直交する断面外形が円形の中実の金属ロールである。本実施形態では、搬送ロール210、220は、SUS304で構成されている。
【0131】
搬送ロール210、220の周面210A、220Aにおける記録用紙P(
図7参照)に対する静止摩擦係数は約2.0となっている。なお、この場合の記録用紙Pは、普通紙である。
【0132】
図6に示すように、搬送方向上流側の搬送ロール210と二次転写部74との間の距離L1は、最小幅LS以下になっている。同様に、搬送方向下流側の搬送ロール220と二次転写部76との間の距離L3は、最小幅LS以下になっている。更に、搬送方向上流側の搬送ロール210と搬送方向下流側の搬送ロール220との間の距離L2は、最小幅LS以下になっている。なお、各距離L1、L2、L3は、搬送ロール210、220及び二次転写部74、76の二次転写ロール24、25の軸心間の距離である。
【0133】
なお、搬送方向上流側の搬送ロール210と二次転写部74との間の距離L1は、最小幅LSよりも小さいことが望ましい。同様に、搬送方向下流側の搬送ロール220と二次転写部76との間の距離L3は、最小幅LSよりも小さいことが望ましい。更に、搬送方向上流側の搬送ロール210と搬送方向下流側の搬送ロール220との間の距離L2は、最小幅LSよりも小さいことが望ましい。
【0134】
金属製の搬送ロール210、220には、電源装置99(
図5参照)によってロールバイアスが印加され、搬送ロール210、220をトナー像TZ(
図7参照)と同極性、本実施形態では負極性の電位になるように設定されている。なお、本実施形態における搬送ロール210、220の電位は、-300v~-600vであるが、これは一例であってこの電位に限定されるものではない。
【0135】
なお、搬送ロール210、220が-300~-600vである場合は、負帯電のトナー像TZ(
図7参照)には、搬送ロール210、220と対向ロール111、121との間に形成される電界によって、搬送ベルト21及び記録用紙Pに向かう方向に静電気力が発生する。
【0136】
ここで、対向ロール111、121は、電源装置99(
図5参照)によって、接地された状態から搬送ロール210、220の電位の絶対値よりも大きい値の電位を印加した状態に切り替えることが可能となっている。この状態では、搬送ロール210、220の周面210A、220と対向ロール111、121との間に形成される電界によって、搬送ロール210、220に向かう方向に静電気力が発生する。
【0137】
制御装置80は、記録用紙Pが搬送ロールユニット100で搬送されている間は、搬送ロールユニット100の搬送ロール210、220を-300~-600vにする。
【0138】
また、制御装置80は、予め設定された印字枚数毎、例えば4000枚印字毎に、搬送ロールユニット200の搬送ロール210、120にトナーを付着させる制御を行う。
【0139】
具体的には、画像形成ユニット30のいずれかの画像形成部32でトナーによるパッチ像を形成し、搬送ベルト21に転写する。電源装置99によって、対向ロール111、121を接地された状態から搬送ロール210、220の電位の絶対値よりも大きい値の電位を印加した状態に切り替え、パッチ像を搬送ロール210、220に付着させる。搬送ロール210、220に付着させたパッチ像は、クリーニングブレード150、160が清掃する。
【0140】
[作用]
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0141】
記録用紙Pが搬送方向上流側の二次転写部74から搬送方向下流側の二次転写部76との間を搬送される際に、搬送ロールユニット200の搬送ロール210、220の周面210A、220Aが。記録用紙Pのトナー像TZが転写された面PAに接触して、記録用紙Pを搬送方向下流側に搬送する。
【0142】
したがって、搬送方向に並んだ二つの二次転写部74と二次転写部76との間を搬送される記録用紙Pの面PAに接触する部材が全くない場合と比較し、搬送方向に並んだ二つの二次転写部74と二次転写部76との間を搬送される記録用紙Pの搬送経路19からの離隔が抑制される。よって、搬送方向に並んだ二つの二次転写部74と二次転写部76との間を搬送される記録用紙Pの搬送経路19からの離隔することに起因する二次転写部76でのトナー像の重ね合わせのずれが抑制される。
【0143】
また、搬送ロール210、220の電位は-300v~-600vで、対向ロール111、121の電位は0vとなっている。よって、搬送ロール210、220の周面210A、220Aと対向ロール111、121との間に形成される電界によって負帯電のトナー像TZには、搬送ベルト21及び記録用紙Pに向かう方向に静電気力が発生する。したがって、トナー像TZに作用する静電気力が搬送ロール210、220側に向く電界を形成する電位に設定されている場合と比較し、搬送ロール210、220へのトナーの付着が抑制される。
【0144】
また、対向ロール111、121は抵抗器117、127を介して接地して電位を0vにしているので、対向ロール111、121に電圧をかける場合と比較し、低コストである。
【0145】
また、搬送ロール210、220の周面210A、220Aは金属であり、摩擦係数が小さいため、周面210A、220Aが摩擦係数の大きいゴムの場合と比較し、搬送ロール210、220へのトナーの付着が抑制される。
【0146】
また、搬送ロール210、220の周面210A、220Aは、クリーニングブレード150、160によって、清掃されるので、周面210A、220Aを清掃しない場合と比較し、搬送ロール210、220に付着したトナーの記録用紙Pへの付着が抑制される。
【0147】
また、ブラシで電気的に周面210A、220Aを清掃する場合と比較し、低コストである。
【0148】
また、設定されたタイミングで搬送ロール210、220の周面210A、220Aにトナーを付着させるので、トナーを付着させない場合と比較し、クリーニングブレード150、160のめくれが抑制される。
【0149】
また、搬送方向上流側の搬送ロール210と二次転写部74との間の距離L1は、画像形成可能な搬送方向の最小幅LS以下である。よって、最小幅LSの記録用紙PSが搬送されている際、記録用紙PSは搬送ロール210と二次転写部74との両方にかかっている。
【0150】
同様に、搬送方向下流側の搬送ロール220と二次転写部76との間の距離L3は最小幅LS以下であるので、最小幅LSの記録用紙PSが搬送されている際、記録用紙PSは搬送ロール220と二次転写部76との両方にかかっている。
【0151】
したがって、二次転写部74、76と搬送ロール210、220との距離が、最小幅LSよりも大きい場合と比較し、記録用紙PSの搬送経路19からの離隔が抑制される。
【0152】
また、搬送ロール210と搬送ロール220との距離L2は、最小幅LS以下になっているので、最小幅LSの記録用紙PSが搬送されている際、記録用紙PSは搬送ロール210と搬送ロール220との両方にかかっている。よって、搬送ロール210と搬送ロール220との距離L2が最小幅LSよりも大きい場合と比較し、記録用紙PSの搬送経路19からの離隔が抑制される。
【0153】
また、各画像形成部52は中間転写ベルト40と中間転写ベルト60との間に配置されているため、搬送方向に並んだ二つの二次転写部74と二次転写部76との間隔を狭くすることに限界があり、両者の間隔が広がっているので、記録用紙Pが搬送経路19から離隔しやすい。しかし、搬送ロール210、220によって、搬送経路19からの記録用紙Pの離隔が抑制される。
【0154】
[変形例]
次に、本実施形態の変形例について説明する。
【0155】
図8に示す変形例の搬送ロール212、222は、金属製で軸方向と直交する断面外形が円形の中実の金属ロール210、220の周面210A、220Aに絶縁性の樹脂コート層211、221が形成されたものである。
【0156】
ここで、本実施形態では、金属ロール210、220は、前述の搬送ロール210、220と同じものであり、SUS304で構成されている。よって、同じ符号210、220を付している。
【0157】
また、本実施形態では、絶縁層の一例としての樹脂コート層211、221は、フッ素樹脂を材料として構成されている。
【0158】
このように、
図8に示す変形例の搬送ロール212、222は、前述の搬送ロール210、220に樹脂コート層211、221が形成された以外は、第二実施形態と同様であるので、これ以外の説明は省略する。
【0159】
導電性の搬送ロール212、222は、絶縁性の樹脂コート層211、221が形成されているので、樹脂コート層が形成されていない場合と比較し、電気的な耐リーク性能が向上する。
【0160】
<その他>
尚、本発明は、上記実施形態に限定されない。
【0161】
例えば、上記実施形態では、搬送ロール110、120の帯電電位は同じであったが、これに限定されるものではない。搬送ロール110と搬送ロール120との帯電電位が異なっていてもよい。
【0162】
同様に、上記実施形態では、搬送ロール210、220の電位は同じであったが、これに限定されるものではない。搬送ロール210と搬送ロール220との電位が異なっていてもよい。
【0163】
また、例えば、上記実施形態では、対向ロール111、121は接地されていたが、これに限定されるものではない。対向ロール111、121に電圧を印加してもよい。対向ロール111、121に電圧を印加する場合は、搬送ロール210、210を接地してもおい。
【0164】
なお、搬送ロール110、120、210、220は、接地されていてもよいし、電気的に浮いた状態であってもよい。
【0165】
また、例えば、上記実施形態では、搬送ロールユニット100は二つの搬送ロール110、120を有し、搬送ロールユニット200は二つの搬送ロール210、220を有していたが、これに限定されるものではない。搬送ロールユニットは、一つのみ搬送ロールを有していてもよいし、3以上の搬送ロールを有していてもよい。
【0166】
また、例えば、上記実施形態では、搬送ロール110、120のロール本体部114、124及び搬送ロール212、222の樹脂コート層211、221は、フッ素樹脂で構成されていたが、これに限定されるものではない。
【0167】
また、例えば、上記実施形態では、搬送ロール210、220は、SUS304で構成されていたが、これに限定されるものではない。SUS304以外の金属、例えばSUM24Lであってもよい。更に、金属以外の導電性の材料、例えばウレタンフォームであってもよい。なお、導電性とは体積抵抗が106~1012Ω以下のことである。
【0168】
また、搬送ロール110、120、210、210の周面110A、120A、210A、220Aにおける記録用紙Pに対する静止摩擦係数は約0.3以下であるが、これに限定されるものではない。但し、搬送ロールの周面の摩擦係数は小さい方が望ましい。
【0169】
また、例えば、上記実施形態では、搬送ロール110、120、210、220は搬送ベルト21と同速度で回転するように駆動されていたが、これに限定されるものではない。搬送ロール110、120、210、220は搬送ベルト21に対して従動回転する構成であってもよい。
【0170】
また、例えば、上記実施形態では、搬送ロール110、120を帯電する帯電部材は、帯電ロール130、140であったが、これに限定されるものではない。帯電ロール130、140以外の帯電部材、例えば、帯電ブラシ又はスコロトロンであってもよい。
【0171】
また、例えば、上記実施形態では、搬送ロール110、120、210、220を清掃する清掃部材は、クリーニングブレード150、160であったが、これに限定されるものではない。クリーニングブレード150、160以外の清掃部材、例えば、クリーニンブラシであってもよい。
【0172】
また、例えば、上記実施形態では、画像形成ユニット30、50は、それぞれ四つの画像形成部32、52を有していたが、これに限定されない。画像形成ユニットは2以上の画像形成部を有していればよい。
【0173】
また、例えば、上記実施形態では、画像形成装置10は、画像形成ユニット30と画像形成ユニット50との二つの画像形成ユニットを備えていたが、これに限定されない。三以上の画像形成ユニットを備えた画像形成装置であってもよい。
【0174】
三以上の画像形成ユニットを備えている場合、各画像形成ユニットの中間転写ベルトから記録用紙Pに順次二次転写する3以上の二次転写部を有することになる。全ての二次転写部間に搬送ロールユニットを設けることが望ましいが、これに限定されるものではない。
【0175】
また、例えば、上記実施形態では、記録媒体は、普通紙などの記録用紙Pであったが、これに限定されるものではない。記録媒体は、OHP等のトナー像が転写されて定着可能なシート状の部材であればよい。
【0176】
なお、本実施形態における搬送ベルトユニット20で搬送される記録用紙Pの搬送方向はY方向であるが、これに限定されるものではない。搬送方向は、X方向であってもよいし、Z方向であってもよいし、斜め方向であってもよい。
【0177】
また、例えば、上記実施形態では、記録媒体の一方の面に接触して搬送する搬送手段は、搬送ベルト21であったが、これに限定されるものではない。搬送手段は、ベルト以外、例えばドラムであってもよい。
【0178】
また、例えば、上記実施形態では、トナー像が一次転写される中間転写体は中間転写ベルト40、60であったが、これに限定されるものではない。中間転写体は、ベルト以外、例えばドラムであってもよい。
【0179】
また、例えば、上記実施形態では、記録媒体の他方の面に周面が接触する回転体は、搬送ロール110、120、210、220であったが、これに限定されるものではない。回転体は、ロール以外、例えばドラムであってもよいし、ベルトであってもよい。
【0180】
また、例えば、上記実施形態では、予め設定された印字枚数毎、例えば4000枚印字毎に行う搬送ロールユニット100、200の搬送ロール110、120、210、220へのトナーを付着は、対向ロール111、121を接地された状態から搬送ロール110、120、210、220の電位の絶対値よりも大きい値の電位を印加した状態に切かることで行ったが、これに限定されるものではない。どのような方法で、搬送ロール110、120、210、220にトナーを付着させてもよい。例えば、対向ロール111、121を接地した状態のままとし、搬送ロール110、120、210、220の電位を変えてトナーを付着させてもよい。
【0181】
また、画像形成装置の構成としては、上記実施形態の構成に限られず種々の構成とすることが可能である。複数の実施形態及び変形例は、組み合わせて実施してもよい。更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
【符号の説明】
【0182】
10 画像形成装置
19 搬送経路
21 搬送ベルト(搬送手段の一例)
32 画像形成部
40 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
52 画像形成部
60 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
74 二次転写部
76 二次転写部
110 搬送ロール(回転体の一例)
110A 周面
111 対向ロール
120 搬送ロール(回転体の一例)
120A 周面
130 帯電ロール(帯電部材の一例)
140 帯電ロール(帯電部材の一例)
150 クリーニングブレード(清掃部材の一例)
160 クリーニングブレード(清掃部材の一例)
210 搬送ロール(回転体の一例)
210A 周面
212 搬送ロール(回転体の一例)
220 搬送ロール(回転体の一例)
220A 周面
222 搬送ロール(回転体の一例)
P 記録用紙(記録媒体の一例)
PA 面(他方の面)
PB 面(一方の面)
PS 記録用紙(画像形成可能な最小の記録媒体の一例)