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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023145011
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】食器用洗浄剤組成物
(51)【国際特許分類】
   C11D 1/83 20060101AFI20231003BHJP
   C11D 1/29 20060101ALI20231003BHJP
   C11D 1/75 20060101ALI20231003BHJP
   C11D 1/72 20060101ALI20231003BHJP
   C11D 1/10 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
C11D1/83
C11D1/29
C11D1/75
C11D1/72
C11D1/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022052269
(22)【出願日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000130008
【氏名又は名称】株式会社コープクリーン
(74)【代理人】
【識別番号】100096714
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100124121
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 由美子
(74)【代理人】
【識別番号】100176566
【弁理士】
【氏名又は名称】渡耒 巧
(74)【代理人】
【識別番号】100180253
【弁理士】
【氏名又は名称】大田黒 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100169236
【弁理士】
【氏名又は名称】藤村 貴史
(72)【発明者】
【氏名】舛川 諒
(72)【発明者】
【氏名】青木 援
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003AB08
4H003AB31
4H003AC06
4H003AC15
4H003AD04
4H003DA17
4H003DB02
4H003ED02
4H003FA01
4H003FA04
4H003FA16
4H003FA17
4H003FA28
4H003FA36
(57)【要約】
【課題】優れた洗浄力、特に、固形油脂に対する優れた洗浄力と起泡特性とを有し、さらに皮膚に対する刺激が極めて穏やかな食器用洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】一般式(1)で表されるアニオン界面活性剤(A)と、一般式(2)で表されるアミンオキシド型界面活性剤(B)と、を含む食器用洗浄剤であって、一般式(1)で表されるアニオン界面活性剤と、一般式(2)で表されるアミンオキシド型界面活性剤と、の質量比を(A)/(B)としたとき、(A)/(B)が0.5~2.0であって、かつ、20℃におけるpHが6.0~7.0である食器用洗浄剤組成物である。
ここで、Rは8~18の直鎖アルキル基を表し、かつ、酸素原子と結合している炭素原子は第一級炭素原子であり、mは0~3であり、Mは水素イオン以外の陽イオンを表す。
ここで、Rは炭素原子数8~18のアルキル基またはアルケニル基を表す。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)で表されるアニオン界面活性剤(A)と、一般式(2)で表されるアミンオキシド型界面活性剤(B)と、を含む食器用洗浄剤であって、
一般式(1)で表されるアニオン界面活性剤と、一般式(2)で表されるアミンオキシド型界面活性剤と、の質量比を(A)/(B)としたとき、
(A)/(B)が0.5~2.0であって、かつ、
20℃におけるpHが6.0~7.0であることを特徴とする食器用洗浄剤組成物。
(ここで、一般式(1)中、Rは8~18の直鎖アルキル基を表し、かつ、酸素原子と結合している炭素原子は第一級炭素原子であり、
mは0~3であり、Mは水素イオン以外の陽イオンである。)
(ここで、一般式(2)中、Rは炭素原子数8~18のアルキル基またはアルケニル基を表す。)
【請求項2】
プルロニック型非イオン界面活性剤(C)を含む請求項1記載の食器用洗浄剤組成物。
【請求項3】
一般式(3)で表されるアシル化ペプチドを含む請求項1記載の食器用洗浄剤組成物。
(ここで、Rは脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基を表し、Rはアミノ酸側鎖を表し、Mは水素原子、金属原子またはアンモニウムを表し、nは2以上の数を表す。)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食器用洗浄剤組成物(以下、単に「洗浄剤組成物」とも称す)に関し、詳しくは、優れた洗浄力、特に、固形油脂に対する優れた洗浄力と起泡特性とを有し、さらに皮膚に対する刺激が極めて穏やかな食器用洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
食器や調理器具等(食器等)の洗浄は、通常、洗浄剤を注ぎ足したスポンジ等で食器等を擦り洗いしながら行われている。そして、食器等の汚れがひどい場合等には、その食器等を、洗浄剤を希釈した水溶液に浸して漬け置いた後に濯ぐ、漬け置き洗浄も行われている。近年、家庭内で使用する食器手洗い用洗浄剤としては、人体に優しい低刺激性洗浄剤が、消費者に好まれている。
【0003】
このような、皮膚に対する刺激が少なく、かつ、油汚れ等のような強い汚れに対して優れた洗浄力と起泡力を有する台所用液体洗浄剤組成物として、特許文献1では、特定のアシル化ペプチド、および、特定の脂肪酸アシル-L-グルタミン酸塩を、それぞれ洗浄剤組成物全量に対して0.5~10質量%含有する台所用液体洗浄剤組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005-068177
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、年々消費者の要望が高まり、特許文献1で提案されている台所用液体洗浄剤組成物においても、洗浄力、特に固形油脂に対する洗浄力については、さらなる改善が望まれているのが現状である。
【0006】
そこで、本発明の目的は、優れた洗浄力、特に、固形油脂に対する優れた洗浄力と起泡特性とを有し、さらに皮膚に対する刺激が極めて穏やかな食器用洗浄剤組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、固形油脂に対する洗浄力は、特定のアニオン界面活性剤と特定のアミンオキシド型界面活性剤との比率を所定の範囲にすることで発揮されること、また、洗浄剤組成物のpHを特定の範囲に調整することで、固形油脂に対する洗浄力がより高まることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明の洗浄剤組成物は、一般式(1)で表されるアニオン界面活性剤(A)と、一般式(2)で表されるアミンオキシド型界面活性剤(B)と、を含む食器用洗浄剤であって、一般式(1)で表されるアニオン界面活性剤と、一般式(2)で表されるアミンオキシド型界面活性剤と、の質量比を(A)/(B)としたとき、(A)/(B)が0.5~2.0であって、かつ、20℃におけるpHが6.0~7.0であることを特徴とするものである。
【0009】
【0010】
ここで、一般式(1)中、Rは炭素原子数8~18の直鎖アルキル基を表し、かつ、酸素原子と結合している炭素原子は第一級炭素原子であり、mは0~3であり、Mは水素イオン以外の陽イオンである。
【0011】
【0012】
ここで、一般式(2)中、Rは炭素原子数8~18のアルキル基またはアルケニル基を表す。
【0013】
本発明の洗浄剤組成物においては、プルロニック型非イオン界面活性剤(C)を含むことが好ましい。さらに、本発明の洗浄剤組成物においては、一般式(3)で表されるアシル化ペプチドを含むことが好ましい。
【0014】
【0015】
ここで、一般式(3)中、Rは脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基を表し、Rはアミノ酸側鎖を表し、Mは水素原子、金属原子またはアンモニウムを表し、nは2以上の数を表す。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、優れた洗浄力、特に、固形油脂に対する優れた洗浄力と起泡特性とを有し、さらに皮膚に対する刺激が極めて穏やかな食器用洗浄剤組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の食器用洗浄剤組成物について詳細に説明する。
本発明の食器用洗浄剤組成物は、一般式(1)で表されるアニオン界面活性剤(A)(以下、(A)成分とも称す)と、一般式(2)で表されるアミンオキシド型界面活性剤(B)(以下、(B)成分とも称す)と、を含む洗浄剤組成物ある。
【0018】
【0019】
ここで、一般式(1)中、Rは炭素原子数8~18の直鎖アルキル基を表し、かつ、酸素原子と結合している炭素原子は第一級炭素原子であり、mは0~3であり、Mは水素イオン以外の陽イオンである。
【0020】
【0021】
一般式(2)中、Rは炭素原子数8~18のアルキル基またはアルケニル基を表す。
【0022】
本発明の洗浄剤組成物においては、上述のとおり、一般式(1)で表されるアニオン界面活性剤と、一般式(2)で表されるアミンオキシド型界面活性剤と、の質量比を(A)/(B)としたとき、(A)/(B)が0.5~2.0である。このような組成とすることで、固形油脂に対して優れた洗浄力を発揮する。また、洗浄時における泡立ちがよくなり、かつ、泡の安定性も向上する。さらに、上記アミンオキシド型界面活性剤により、皮膚に対する刺激性を低減させることができる。かかる効果を良好に得るためには、(A)/(B)は、0.7~1.5が好ましく、0.8~1.2がより好ましく、0.9~1.1がさらに好ましい。
【0023】
また、本発明の洗浄剤組成物においては、20℃におけるpHは6.0~7.0の範囲である。このようなpHを満足することで、固形油脂に対する洗浄力がより強力なものとなる。pHについては、6.0~6.8が好ましく、6.2~6.8が、より好ましい。
【0024】
一般式(1)中のRにおける炭素原子数8~18の直鎖アルキル基としては、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ミリスチル基、ペンタデシル基、パルミチル基、ヘプタデシル基、ステアリル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素原子数10~18、より好ましくは炭素原子数10~14のアルキル基が好ましい。
【0025】
一般式(1)中のMにおける陽イオンとしては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属や、アンモニウムを挙げることができる。アンモニウムとしては、例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、(イソ)プロピルアミン、ジ(イソ)プロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、アミノエチルエタノールアミン、N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン等のアンモニウムを挙げることができる。好ましくはアルカリ金属であり、より好ましくはナトリウムである。
【0026】
一般式(2)中のRにおける炭素原子数8~18のアルキル基としては、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ミリスチル基、ペンタデシル基、パルミチル基、ヘプタデシル基、ステアリル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素原子数12~18のアルキル基であることが好ましい。これらの中でも、炭素原子数10~18、より好ましくは炭素原子数10~14のアルキル基が好ましい。
【0027】
一般式(2)中のRにおける炭素原子数8~18のアルケニル基としては、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、オレイル基、リノレイル基を挙げることができる。これらの中でも、炭素原子数12~18のアルケニル基が好ましい。これらの中でも、炭素原子数10~18、より好ましくは炭素原子数10~14のアルケニル基が好ましい。
【0028】
本発明の洗浄剤組成物においては、プルロニック型非イオン界面活性剤(C)(以下、(C)成分とも称す)を含むことが好ましい。(C)成分を配合すると、界面活性剤への汚れの吸着速度が速くなり、素早く汚れを落とすことができる。また、固形油脂への浸透力も向上し、本発明の洗浄剤組成物の洗浄力がさらに向上する。さらに、スポンジ等への汚れ付着を低減することができる。さらにまた、食器洗浄時における泡立ちや泡持ちがよくなるという効果も得られる。
【0029】
(C)成分としては、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン縮合型(例えば、アデカプルロニックL,P,F等)、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックポリマーリバース型(例えば、アデカプルロニックR等)、エチレンジアミンポリオキシプロピレンポリオキシエチレンおよびそのリバース型(例えば、アデカプルロニックTR等)を挙げることができる。
【0030】
本発明の洗浄剤組成物においては、(C)成分の中でも、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマーリバース型(PO-EO-PO型)のものが好ましい。ここで、POは、ポリオキシプロピレン基であり、EOは、ポリオキシエチレン基である。ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン縮合型(EO-PO-EO型)のものでも、本発明の効果を十分に発揮するが、洗浄剤組成物の製造時におけるハンドリング性と洗浄剤組成物の安定性を共に満たすものはない。しかしながら、PO-EO-PO型のものは上記特性を満たし、さらにスポンジへの汚れの付着を低減させることができるため、EO-PO-EO型よりも優れている。
【0031】
(C)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して5~50質量部が好ましく、10~30質量部がより好ましく、20~25質量部がさらに好ましい。また、PO/EOのモル比(PO/EO)は0.01~10が好ましく、さらに好ましくは0.1~7である。
【0032】
本発明の洗浄剤組成物においては、一般式(3)で表されるアシル化ペプチド(以下、(D)成分とも称す)を含むことが好ましい。(D)成分を配合すると、界面活性剤への汚れの吸着速度が速くなり、素早く汚れを落とすことができる。また、食器洗浄時における泡立ちや泡持ちがよくなるという効果も得られる。さらに、皮膚に対する刺激をより低減するという効果も得られる。
【0033】
【0034】
ここで、一般式(3)中、Rは脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基を表し、Rはアミノ酸側鎖を表し、Mは水素原子、金属原子またはアンモニウムを表し、nは2以上の数を表す。
【0035】
一般式(3)中のRにおける脂肪酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸(吉草酸)、イソペンタン酸(イソ吉草酸)、ヘキサン酸(カプロン酸)、ヘプタン酸、イソヘプタン酸、オクタン酸(カプリル酸)、2-エチルヘキサン酸、イソオクタン酸、ノナン酸、イソノナン酸、デカン酸(カプリン酸)、イソデカン酸、10-ウンデセン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、モンタン酸、リグノセリン酸、ゾーマリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ガドレン酸、エルカ酸、セラコレイン酸、リシノレイン酸、ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。また、天然油脂から得られる混合脂肪酸であってもよい。天然油脂としては、例えば、アマニ油、エノ油、オイチシカ油、オリーブ油、カカオ脂、カポック油、白カラシ油、ゴマ油、コメヌカ油、サフラワー油、シアナット油、シナキリ油、大豆油、茶実油、ツバキ油、コーン油、ナタネ油、パーム油、パーム核油、ひまし油、ひまわり油、綿実油、ヤシ油、木ロウ、落花生油等の植物性油脂;馬脂、牛脂、牛脚脂、牛酪脂、豚脂、山羊脂、羊脂、乳脂、魚油、鯨油等の動物性油脂が挙げられる。好ましくは、炭素原子数8~18の脂肪酸であり、より好ましくは、炭素原子数10~14の脂肪酸である。
【0036】
一般式(3)中のRのアミノ酸側鎖におけるアミノ酸としては、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、システイン、シスチン、メチオニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、リジン、アルギニン、フェニルアラニン、チロシン、ヒスチジン、トリプトファン、プロリン、ヒドロキシプロリン等が挙げられる。
【0037】
一般式(3)中のMにおける金属原子としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属を挙げることができる。好ましくは、ナトリウムである。
【0038】
一般式(3)中のMにおけるアンモニウムとしては、例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、(イソ)プロピルアミン、ジ(イソ)プロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、アミノエチルエタノールアミン、N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン等のアンモニウムが挙げることができる。
【0039】
(D)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して5~50質量部が好ましく、6~30質量部がより好ましく、7~25質量部がさらに好ましい。
【0040】
本発明の洗浄剤組成物は、(A)成分と(B)成分とを含有し、かつ、これらの割合を上記範囲とし、かつ、pHを6.0~7.0とすること以外に特に制限はない。例えば、本発明の洗浄剤組成物においては、製造時のハンドリングのし易さ、使用する際の水への溶解性等の観点から、可溶化剤を含有することが好ましい。
【0041】
可溶化剤としては、例えば、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール等のアルコール類;プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、平均分子量約200のポリエチレングリコール、平均分子量約400のポリエチレングリコール、平均分子量約1000のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のポリグリコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のアルキルエーテル類、水等が挙げられる。なかでも、可溶化剤として水を含有することが好ましい。可溶化剤としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0042】
また、本発明の洗浄剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、カチオン界面活性剤を含んでもよい。カチオン界面活性剤としては、例えば、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムメトサルフェート、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジヒドロキシエチルアンモニウムクロライド、ジ牛脂アルキルジメチルアンモニウムクロライド、ジ(ステアロイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムクロライド、ジ(オレオイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムクロライド、ジ(パルミトイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムメトサルフェート、ジ(ステアロイルオキシイソプロピル)ジメチルアンモニウムクロライド、ジ(オレオイルオキシイソプロピル)ジメチルアンモニウムクロライド、ジ(オレオイルオキシブチル)ジメチルアンモニウムクロライド、ジ(ステアロイルオキシエチル)メチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェート、トリ(ステアロイルオキシエチル)メチルメトサルフェート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。カチオン界面活性剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
【0043】
また、本発明の洗浄剤組成物においては、本発明の効果を損なわない範囲で、(A)成分以外のアニオン界面活性剤を含んでもよい。例えば、脂肪酸石鹸、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、直鎖または分岐鎖のアルキル硫酸エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アルケニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩(一般式(1)で表されるものを除く)、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩、α-スルホ脂肪酸アルキルエステル塩、スルホコハク酸エステル塩、アシル化イセチオン酸塩、アシル化ペプチド塩、アシル化アミノ酸塩、リン酸エステル塩などが挙げられる。
【0044】
さらに、本発明の洗浄剤組成物においては、本発明の効果を損なわない範囲で、(C)成分以外の非イオン界面活性剤を含んでもよい。非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、エステル型ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンジアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシアルキレン脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、メチルグルコシド脂肪酸エステル、メチルマンノシド脂肪酸エステル、エチルグルコシド脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド、アルキルポリグリコシド、アルカノイル-N-メチルグルカミド、ポリオキシエチレンメチルエーテル脂肪酸エステル、脂肪酸メチルエステルエトキシレート、ポリオキシアルキレンアルキルアミン等が挙げられる。
【0045】
また、本発明の洗浄剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(B)成分以外の両性界面活性剤を含んでもよい。両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン系、アミドプロピルベタイン系、およびスルホベタイン系が挙げられる。
【0046】
アルキルベタイン系両性界面活性剤としては、例えば、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等を挙げることができる。アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインとしては、例えば、ヤシ油脂肪酸ジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等を挙げることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸ジメチルアミノ酢酸ベタイン、が好ましい。
【0047】
アミドプロピルベタイン系両性界面活性剤としては、例えば、アルキルアミドプロピルベタイン等を挙げることができる。アルキルアミドプロピルベタインとしては、例えば、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、イソステアラミドプロピルベタイン等を挙げることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインが好ましい。
【0048】
スルホベタイン系両性界面活性剤としては、例えば、ヒドロキシスルホベタイン系両性界面活性剤、アミドスルホベタイン系両性界面活性剤等を挙げることができる。
【0049】
ヒドロキシスルホベタイン系両性界面活性剤としては、例えば、ヤシ油脂肪酸ジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン、ラウリルジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等を挙げることができる。これらは1種単独で使用し
てもよく、2種以上を併用してもよい。
【0050】
アミドスルホベタイン系両性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、オクタデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン等を挙げることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0051】
さらに、本発明の洗浄剤組成物においては、本発明の効果を損なわない範囲で、その他必要に応じて無機塩類、金属イオン封鎖剤、再汚染防止剤、ポリカルボキシレート、酵素、塩素捕捉剤、漂白剤、ハイドロトロープ剤、酵素活性化剤、酸化防止剤、防腐剤、色素、香料、pH調整剤等を配合することができる。
【0052】
無機塩類としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、重炭酸ナトリウム等が挙げられる。
【0053】
金属イオン封鎖剤としては、例えばクエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、リンゴ酸、グルコン酸、ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸が挙げられる。さらに、トリエチレンテトラアミン六酢酸、エタン-1,1-ジホスホン酸、エタン-1,1,2-トリホスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸、エタンヒドロキシ-1,1,2-トリホスホン酸、エタン-1,2-ジカルボキシ-1,2-ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラキシメチレンスルホン酸等の有機ホスホン酸誘導体またはそれらの塩が挙げられる。
【0054】
再汚染防止剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。
【0055】
ポリカルボキシレートとしては、例えば、ポリアクリル酸(塩)、アクリル酸-アリルアルコール共重合体(塩)、アクリル酸-マレイン酸共重合体(塩)、アクリル酸-スルホン酸系モノマー共重合体(塩)、ポリヒドロキシアクリル酸(塩)、ポリカルボン酸エーテル、ポリテトラメチレン-1,2-ジカルボン酸(塩)等が挙げられる。
【0056】
酵素としては、例えば、セルラーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、マンナナーゼ等が挙げられる。
【0057】
塩素捕捉剤としては、例えば、硫酸アンモニウム、塩酸グアジニン、炭酸グアジニン、スルファミン酸グアジニン、二酸化チオ尿素、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
【0058】
漂白剤としては、例えば、過炭酸塩、過ほう酸塩、スルホン化フタロシアニン塩、過酸化水素等が挙げられる。
【0059】
ハイドロトロープ剤としては、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の水溶性溶剤;トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸またはそれらの塩;安息香酸、安息香酸ナトリウム等の芳香族カルボン酸またはその塩等が挙げられる。
【0060】
酸化防止剤としては、例えば、tert.-ブチルヒドロキシトルエン(以下、tert.-ブチルをt-ブチルと略記する。)、4,4’-ブチリデンビス-(6-t-ブチル-3-メチルフェノール)、2,2’-ブチリデンビス-(6-t-ブチル-3-メチルフェノール)、モノスチレン化クレゾール、ジスチレン化クレゾール、モノスチレン化フェノール、ジスチレン化フェノール、1,1’-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が挙げられる。
【0061】
pH調整剤としては、pHが低い場合には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。pHが高い場合には塩酸、硫酸、酢酸、クエン酸等が挙げられる。
【0062】
その他、安息香酸塩、硫酸亜鉛、パラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、ソルビン酸塩のような防腐剤、香料を用いてもよい。
【0063】
本発明の洗浄剤組成物は、例えば、上述した(A)成分および(B)成分と、必要に応じて任意成分と、を水に溶解し、pH調整剤を用いて所定のpHに調整することによって製造することができる。
【0064】
本発明の洗浄剤組成物は、固形油脂のような強い油汚れが存在している使用済みの食器や調理器具に使用して、強い洗浄力と良好な泡立ち、泡の持続性を発揮することができる。そのため、本発明の洗浄剤組成物は、家庭の台所やレストラン、食堂等の厨房等で用いる食器用洗浄剤組成物として好適に使用することができる。
【0065】
本発明の洗浄剤組成物を食器等の洗浄に用いる場合には、本発明の洗浄剤組成物を原液のままスポンジに含ませて洗浄対象物を洗浄してもよく、本発明の洗浄剤組成物を水に溶解して希薄な洗浄液を調製し、この洗浄液に洗浄対象物を浸しつつスポンジで擦って洗浄してもよい。洗浄対象物の例としては、食器、調理器具等の台所用品等が挙げられる。
【実施例0066】
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。
【0067】
<実施例1-1および比較例1-1~1-6>
下記表1に示す成分の洗浄剤組成物を調製した。表中の値は質量%である。得られた洗浄剤組成物につき、下記手順に従って、洗浄剤組成物の洗浄力の評価を行った。得られた結果を表1中に併記する。なお、表1~6の洗浄剤組成物のpHは、クエン酸及び水酸化ナトリウムで調整し、表中の材料以外、非イオン界面活性剤を2.50%、ベタイン系界面活性剤を2.00%、可溶化剤を4.00%、防腐剤を1.50%含んでおり、水を用いて全量が100%となるように調整した。
【0068】
洗浄力試験
(試験用容器の作成)
牛脂(富士フィルム 和光純薬(株))100gに対して、赤色色素のスダンIIIを0.25g加熱しながら混合したものを、プラスチック容器(岩崎工業(株)製 ネオキーパー)に全体が均一になるように1g塗布する。一晩以上放置し半固形状になったものを試験用容器とする。
【0069】
(試験方法)
1.25℃の50ppmの硬度調整水を38g、洗浄剤サンプル2gを金属製バットに量り取る。
2.食器洗い用スポンジ(住友スリーエム(株)製 スコッチブライト)を浸して10回揉み、泡立てる。
3.バット内の液を泡ごと試験用容器に全て流し入れる。
4.スポンジの黄色い面を用いて底を10周(回転方向は自由だが一定)洗浄する。
5.側面にスポンジを当て、1周洗浄する。
6.試験用容器の4角を5回ずつ、一定方向に往復せず洗浄する。
7.常温の水道水で洗浄し、60℃の乾燥機にて乾燥させる。
8.乾燥機から取り出し、目視と指で擦った状態を評価する。
【0070】
(洗浄力評価基準)
◎◎:着色された牛脂の汚れ残りが目視で認められず、牛脂の残留によるヌルつきがない。
◎:着色された牛脂の汚れ残りは目視で認められないが、牛脂の残留によるヌルつきが僅かにある。
○:着色された牛脂の汚れ残りが目視で僅かに認められ、牛脂の残留によるヌルつきがある。
△:着色された牛脂の汚れ残りが目視で認められ、牛脂の残留によるヌルつきがある。
×:着色された牛脂の汚れが目視でかなり多く見られる。
上記の手順と評価基準にて試験を行い、洗浄剤サンプルの実仕様での洗浄力とした。
【0071】
【表1】
【0072】
(A):ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム(3EO)
(B):ラウリルジメチルアミンオキサイド
(C):ラウリル酸加水分解コラーゲンペプチドNa塩
(D):ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックポリマーリバース型(PO-EO-PO型)
【0073】
以上の結果より、一般式(1)で表されるアニオン界面活性剤(A)と、一般式(2)で表されるアミンオキシド型界面活性剤(B)と、を併用すると、牛脂(固形油脂)に対する洗浄力が優れていることがわかる。
【0074】
<実施例2-1~2-3および比較例2-1、2-2>
(A)/(B)の評価
下記表2に示す成分の洗浄剤組成物を調製した。表中の値は質量%である。得られた洗浄剤組成物につき、上記手順に従って、洗浄剤組成物の洗浄力の評価を行った。得られた結果を表2中に併記する。
【0075】
【表2】
【0076】
以上より、(A)/(B)が0.5~2.0の範囲とすることで、固形油脂に対する極めて強力な洗浄力を発揮することがわかる。
【0077】
<実施例3-1~3-3および比較例3-1、3-2>
pHの評価
下記表3に示す成分の洗浄剤組成物を調製した。表中の値は質量%である。得られた洗浄剤組成物につき、上記手順に従って、洗浄剤組成物の洗浄力の評価を行った。得られた結果を表3中に併記する。
【0078】
【表3】
【0079】
以上より、pHを6.0~7.0の範囲に調整することで、固形油脂に対する極めて強力な洗浄力を発揮することがわかる。
【0080】
<実施例4-1~4-3>
(C)成分および(D)成分の評価
下記表4に示す成分の洗浄剤組成物を調製した。表中の値は質量%である。得られた洗浄剤組成物につき、上記手順に従って洗浄剤組成物の洗浄力を、下記手順に従って起泡性の評価を行った。得られた結果を表4中に併記する。
【0081】
起泡性試験(泡立ち試験)
洗浄力試験に際して調整した洗浄剤組成物1gと水19gとを用いて、洗浄剤組成物の5%水溶液を作製し、スクリュー管に入れて上下に20回振とうした。振とう直後から泡の高さを測定し、起泡性と泡持ちとの評価を行った。
【0082】
【表4】
【0083】
本発明の洗浄剤組成物は、(C)成分や(D)成分を加えることで、本発明の洗浄剤組成物の洗浄力を向上させることでき、また、食器洗浄時における泡立ちや泡持ちがよくなるという効果が確認された。
【0084】
<実施例5-1~5-3>
下記表5に示す成分の洗浄剤組成物を調製し、(C)成分として、PO-EO-PO型と、EO-PO-EO型と、について洗浄力試験と同様の手順をおこない、スポンジに付着した牛脂の量を1~5の5段階で評価した。数値が大きいほど、スポンジに付着した牛脂の量が少なく、数値が小さいほど、スポンジに付着した牛脂の量が多い。得られた結果を表5中に併記する。
【0085】
【表5】
【0086】
以上より、プルロニック型非イオン界面活性剤(C)において、PO-EO-PO型のものを用いた場合、EO-PO-EO型のものよりも、汚れのスポンジ付着性が改善されていることがわかる。
【0087】
<実施例6-1、6-2および比較例6-1、6-2>
下記表6に示す成分の洗浄剤組成物を調製した。表中の値は質量%である。得られた洗浄剤組成物につき、下記手順に従って蛋白質変性率を測定した。得られた結果を表6中に併記する。
【0088】
蛋白質変性率
「蛋白変性率測定法」[粧技誌18号、96頁(1984)]に準じて評価を行った。具体的には、水系ゲルろ過クロマトグラフィーを使用し、標準蛋白質(卵白アルブミン)の吸収波長強度を洗浄剤の存在下および非存在下で測定した。洗浄剤非存在下の標準蛋白質のピーク高さに対する、洗浄剤存在下の標準蛋白質のピーク高さの減少率を洗浄剤の蛋白質変性作用として測定した。詳細な測定方法および条件は以下のとおりである。
【0089】
(測定方法)
卵白アルブミン0.025%を含む緩衝液(0.05Mリン酸緩衝液。pH=7.0)9mLと、濃度2%の表1~4に示す洗浄剤組成物1mLを混合した。この混合溶液を、25℃で12時間放置後、サンプルを液体クロマトグラフィーで分析した。
【0090】
(測定条件)
標準蛋白質:卵白アルブミン(和光純薬製、化学用)
カラム :水溶媒ゲルろ過カラム(Inertsil WP300 Diol 5μm 4.6×250mm、GLSciences製)
溶離液 :0.05Mリン酸緩衝液(pH7.0)
検出器 :UV220nm
サンプル添加量:20μL
【0091】
(評価基準)
◎:蛋白質変性率(%)が0%以上5%未満、皮膚刺激性なし
○:蛋白質変性率(%)が5%以上10%未満、皮膚刺激性僅かにあり
△:蛋白質変性率(%)が10%以上15%未満、皮膚刺激性ややあり
×:蛋白質変性率(%)が15%以上、皮膚刺激性あり
【0092】
【表6】
【0093】
以上の結果より、一般式(2)で表されるアミンオキシド型界面活性剤(B)および(D)成分を配合することで、蛋白質変性率が低下し、皮膚に対して低刺激性となる。上記2成分を併用することで、皮膚刺激性はさらに低下することがわかる。
【0094】
以上より、本発明の洗浄剤組成物は、優れた洗浄力、特に、固形油脂に対する優れた洗浄力と起泡特性を有し、さらに皮膚に対する刺激が極めて穏やかであることがわかる。