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特開2023-145013コンピュータプログラム、情報処理装置、情報処理方法及び学習モデル生成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023145013
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、情報処理装置、情報処理方法及び学習モデル生成方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/06 20060101AFI20231003BHJP
   A61B 6/03 20060101ALI20231003BHJP
   A61M 25/01 20060101ALI20231003BHJP
   A61B 34/20 20160101ALI20231003BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20231003BHJP
【FI】
A61M25/06 550
A61B6/03 377
A61B6/03 360J
A61B6/03 360T
A61M25/01
A61B34/20
G06T7/00 612
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022052273
(22)【出願日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000109543
【氏名又は名称】テルモ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】坂口 雄紀
(72)【発明者】
【氏名】澤田 賢志
(72)【発明者】
【氏名】大嶽 祐八
【テーマコード(参考)】
4C093
4C267
5L096
【Fターム(参考)】
4C093AA22
4C093AA24
4C093AA25
4C093AA26
4C093CA16
4C093DA02
4C093FF16
4C093FF22
4C093FF23
4C093FF28
4C267AA05
4C267AA07
4C267AA15
4C267AA41
4C267BB27
4C267CC09
4C267CC19
4C267DD01
4C267HH11
5L096AA06
5L096BA06
5L096BA13
5L096DA02
5L096HA09
5L096HA11
5L096KA04
(57)【要約】
【課題】適切なガイディングカテーテルの選択を支援できるコンピュータプログラム、情報処理装置、情報処理方法及び学習モデル生成方法を提供する。
【解決手段】コンピュータプログラムは、コンピュータに、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を取得し、治療計画を入力した場合に、複数のデバイスそれぞれで必要な、GCのバックアップ力を出力する第1学習モデルに、取得した治療計画を入力して、GCの必要バックアップ力を取得してGCの目標バックアップ力を特定し、血管部位の形態情報に基づいて、カテーテル治療に使用可能な1つ以上のGCを含む一覧情報を生成し、一覧情報及び形態情報に基づいて、1つ以上のGCそれぞれの想定バックアップ力を算出し、目標バックアップ力及び想定バックアップ力に基づいて、推奨GCの情報を出力する、処理を実行させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を取得し、
カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を入力した場合に、前記複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を出力する第1学習モデルに、取得した治療計画を入力して、前記治療計画に含まれる複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を取得し、
取得したバックアップ力に基づいてガイディングカテーテルの目標バックアップ力を特定し、
ガイディングカテーテルが留置される血管部位の形態情報を取得し、
取得した形態情報に基づいて、カテーテル治療に使用可能な1つ以上のガイディングカテーテルを含む一覧情報を生成し、
生成した一覧情報及び前記形態情報に基づいて、前記1つ以上のガイディングカテーテルそれぞれの想定バックアップ力を算出し、
前記目標バックアップ力及び想定バックアップ力に基づいて、推奨ガイディングカテーテルの情報を出力する、
処理を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項2】
コンピュータに、
治療対象部位の状態情報を取得し、
治療対象部位の状態情報をさらに入力した場合に、前記複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を出力する前記第1学習モデルに、取得した状態情報を入力して、前記治療計画に含まれる複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を取得する、
処理を実行させる請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
コンピュータに、
治療対象部位の状態情報を取得し、
取得した状態情報に基づいて、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む複数の治療計画候補を生成し、
生成した複数の治療計画候補の中から治療計画を選択する操作を受け付け、
選択された治療計画を前記第1学習モデルに入力する、
処理を実行させる請求項1又は請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
コンピュータに、
治療対象部位を含む医用画像、前記治療対象部位の血管性状、狭窄度、及び治療歴の少なくとも一つを含む医用情報を取得し、
取得した医用情報に基づいて前記治療対象部位の状態情報を特定し、
特定した状態情報を取得する、
処理を実行させる請求項2又は請求項3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
コンピュータに、
血管部位を含む医用画像を取得し、
血管部位を含む医用画像を入力した場合、前記血管部位の形態情報を出力する第2学習モデルに、取得した前記血管部位を含む医用画像を入力して、前記血管部位の形態情報を取得する、
処理を実行させる請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
コンピュータに、
取得した形態情報に基づいて前記血管部位に関する寸法、角度、湾曲度、及び形状の少なくとも一つを含む幾何学的特徴量を算出し、
算出した幾何学的特徴量に基づいて前記1つ以上のガイディングカテーテルを含む一覧情報を生成する、
処理を実行させる請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
コンピュータに、
生成した一覧情報及び前記形態情報に基づいて、前記ガイディングカテーテルと前記血管部位との相互特徴量を算出し、
算出した相互特徴量に基づいて、前記ガイディングカテーテルの想定バックアップ力を算出する、
処理を実行させる請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
コンピュータに、
生成した前記1つ以上のガイディングカテーテルを含む一覧情報の中から所要のガイディングカテーテルを選択する操作を受け付け、
選択されたガイディングカテーテルの一覧情報を生成する、
処理を実行させる請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
コンピュータに、
前記目標バックアップ力よりも前記想定バックアップ力が大きいガイディングカテーテルの情報を、前記推奨ガイディングカテーテルの情報として出力する、
処理を実行させる請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
コンピュータに、
前記目標バックアップ力よりも前記想定バックアップ力が小さい場合、その旨を通知する、
処理を実行させる請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
前記目標バックアップ力よりも前記想定バックアップ力が小さい場合、想定バックアップ力が最も大きいガイディングカテーテルの情報を、前記推奨ガイディングカテーテルの情報として出力する、
処理を実行させる請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
コンピュータに、
前記治療計画に含まれる複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力のうち最大のバックアップ力を前記目標バックアップ力として特定する、
処理を実行させる請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を取得する第1取得部と、
カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を入力した場合に、前記複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を出力する第1学習モデルに、取得した治療計画を入力して、前記治療計画に含まれる複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を取得する第2取得部と、
取得したバックアップ力に基づいてガイディングカテーテルの目標バックアップ力を特定する特定部と、
ガイディングカテーテルが留置される血管部位の形態情報を取得する第3取得部と、
取得した形態情報に基づいて、カテーテル治療に使用可能な1つ以上のガイディングカテーテルを含む一覧情報を生成する生成部と、
生成した一覧情報及び前記形態情報に基づいて、前記1つ以上のガイディングカテーテルそれぞれの想定バックアップ力を算出する算出部と、
前記目標バックアップ力及び想定バックアップ力に基づいて、推奨ガイディングカテーテルの情報を出力する出力部と
を備える、
情報処理装置。
【請求項14】
カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を取得し、
カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を入力した場合に、前記複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を出力する第1学習モデルに、取得した治療計画を入力して、前記治療計画に含まれる複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を取得し、
取得したバックアップ力に基づいてガイディングカテーテルの目標バックアップ力を特定し、
ガイディングカテーテルが留置される血管部位の形態情報を取得し、
取得した形態情報に基づいて、カテーテル治療に使用可能な1つ以上のガイディングカテーテルを含む一覧情報を生成し、
生成した一覧情報及び前記形態情報に基づいて、前記1つ以上のガイディングカテーテルそれぞれの想定バックアップ力を算出し、
前記目標バックアップ力及び想定バックアップ力に基づいて、推奨ガイディングカテーテルの情報を出力する、
情報処理方法。
【請求項15】
カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画、及び前記複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を含む訓練データを取得し、
取得した訓練データに基づいて、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を入力した場合に、前記複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を出力するように第1学習モデルを生成する、
学習モデル生成方法。
【請求項16】
カテーテル治療に使用可能な複数のガイディングカテーテルの想定バックアップ力を収集し、
カテーテル治療の際の前記複数のガイディングカテーテルの挙動及び前記想定バックアップ力に基づいて、前記複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を判定し、
判定したガイディングカテーテルのバックアップ力を収集して前記訓練データとして取得する、
請求項15に記載の学習モデル生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータプログラム、情報処理装置、情報処理方法及び学習モデル生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、血管内にカテーテルを挿入し、カテーテル内に収容されたイメージングコアで得られた信号(血管組織に向けて出射した超音波、及び反射波)に基づいて血管断面画像を生成する画像診断装置が開示されている。
【0003】
PCI(経皮的冠動脈インターベンション)の手技では、血管にシースが挿入され、シースの中をガイドワイヤと呼ばれる柔らかいワイヤが血管に沿って進行し、このガイドワイヤに沿ってガイディングカテーテルの先端が冠動脈起始部に留置される。そしてガイディングカテーテルの中を通ってガイドワイヤ、カテーテル、ステント、バルーンなどの様々なデバイスが冠動脈に挿入される。
【0004】
手技中には、ガイディングカテーテルが冠動脈起始部から脱落する場合がある。冠動脈起始部は繊細な部位であるため、ガイディングカテーテルが脱落する際の物理的な衝撃は心筋の機能に重大な影響を与えることもあり、ガイディングカテーテルの確実なエンゲージを確保することはPCI手技中において非常に重要なポイントとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2017/164071号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
手技中はガイディングカテーテル内を様々なデバイスが往来するため、ガイディングカテーテルには冠動脈起始部から脱落する方向に負荷がかかっている。最適なガイディングカテーテルの選択や手技中のガイディングカテーテルの状態把握は重要な要素であるにもかかわらず、医師の経験や知識から導き出されており、個々の医師によってばらつきが発生し、治療の均一化が図られていない。また、ガイディングカテーテルが脱落するような挙動を示した際には、種々の対応策を施す必要があり、手技の遅延や、医療コスト又は病院コストが増大する。
【0007】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、適切なガイディングカテーテルの選択を支援できるコンピュータプログラム、情報処理装置、情報処理方法及び学習モデル生成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、コンピュータプログラムは、コンピュータに、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を取得し、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を入力した場合に、前記複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を出力する第1学習モデルに、取得した治療計画を入力して、前記治療計画に含まれる複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を取得し、取得したバックアップ力に基づいてガイディングカテーテルの目標バックアップ力を特定し、ガイディングカテーテルが留置される血管部位の形態情報を取得し、取得した形態情報に基づいて、カテーテル治療に使用可能な1つ以上のガイディングカテーテルを含む一覧情報を生成し、生成した一覧情報及び前記形態情報に基づいて、前記1つ以上のガイディングカテーテルそれぞれの想定バックアップ力を算出し、前記目標バックアップ力及び想定バックアップ力に基づいて、推奨ガイディングカテーテルの情報を出力する、処理を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、適切なガイディングカテーテルの選択を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態の情報処理装置の構成の一例を示す図である。
図2】情報処理装置による処理の概要を示す図である。
図3】状態情報特定部の処理の概要を示す図である。
図4】治療計画候補生成部の処理の概要を示す図である。
図5】治療計画特定部の処理の概要を示す図である。
図6】第1学習モデルの処理の概要の第1例を示す図である。
図7】第1学習モデルの処理の概要の第2例を示す図である。
図8】目標バックアップ力特定部の処理の概要を示す図である。
図9】第2学習モデルの処理の概要を示す図である。
図10】血管部位の形態情報の一例を示す図である。
図11】血管部位の幾何学的特徴量の一例を示す図である。
図12】使用可能なGCの一覧情報の一例を示す図である。
図13】相互特徴量算出部の処理の概要を示す図である。
図14】相互特徴量の一例を示す図である。
図15】想定バックアップ力算出部の処理の概要を示す図である。
図16】推奨GC情報の一例を示す図である。
図17】第1学習モデルの生成に用いる訓練データの一例を示す図である。
図18】第1学習モデルの生成方法の一例を示す図である。
図19】情報処理装置による処理手順の一例を示す図である。
図20】第1学習モデルの生成方法の処理手順の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は本実施形態の情報処理装置100の構成の一例を示す図である。情報処理装置100は、装置全体を制御する制御部10、目標バックアップ力特定部11、状態情報特定部12、治療計画候補生成部13、治療計画特定部14、想定バックアップ力算出部15、形態情報取得部16、幾何学的特徴量算出部17、GC一覧情報生成部18、相互特徴量算出部19、推奨GC情報生成部20、通信部21、メモリ22、表示部23、操作部24、記憶部25、及び記録媒体読取部29を備える。記憶部25は、コンピュータプログラム26、第1学習モデル27、及び第2学習モデル28を記憶する。
【0012】
制御部10は、IC(Integrated Circuit)チップ、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、GPGPU(General-purpose computing on graphics processing units)、TPU(Tensor Processing Unit)等が所要数組み込まれて構成されてもよい。また、制御部10は、DSP(Digital Signal Processors)、FPGA(Field-Programmable Gate Arrays)、量子プロセッサなどを組み合わせて構成してもよい。
【0013】
制御部10は、コンピュータプログラム26で定められた処理を実行することができる。制御部10による処理は、コンピュータプログラム26による処理でもある。
【0014】
目標バックアップ力特定部11、状態情報特定部12、治療計画候補生成部13、治療計画特定部14、想定バックアップ力算出部15、形態情報取得部16、幾何学的特徴量算出部17、GC一覧情報生成部18、相互特徴量算出部19、及び推奨GC情報生成部20は、ハードウエアで構成してもよく、ソフトウエア(コンピュータプログラム26)で実現するようにしてもよく、あるいはハードウエアとソフトウエアの両方で構成してもよい。情報処理装置100は、複数の装置で構成してもよい。
【0015】
通信部21は、通信モジュールを備え、有線通信又は無線通信により、外部の装置との間で所要の情報の授受を行うことができる。通信部21は、治療計画に必要な医用情報を取得することができる。医用情報は、例えば、治療対象部位を含む医用画像、治療対象血管、治療対象部位の血管性状(石灰化等)、狭窄度、及び治療歴(例えば、ステントやバルーンの留置の有無など)の少なくとも一つを含むことができる。医用画像は、X線画像診断装置、例えば、CT(Computed Tomography)装置、アンギオ(ANGIO)装置などよって得られるCT画像や造影画像を含む。CT画像は、血管部位(例えば、大動脈、冠動脈など)の断層画像(スライス画像)である。造影画像は、血管内に造影剤を注入し、目的の血管部位を撮影した画像である。後述のように、医用画像によって、血管部位の状態情報(病変の状態)や形態情報(大動脈や冠動脈の形状など)を特定できる。
【0016】
メモリ22は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリで構成することができる。コンピュータプログラム26をメモリ22に展開して、制御部10がコンピュータプログラム26を実行することができる。
【0017】
表示部23は、液晶パネル又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等で構成することができる。
【0018】
操作部24は、例えば、ハードウェアキーボード、マウスなどで構成され、表示部23に表示されたアイコンなどの操作、カーソルの移動や操作、文字等の入力などを行うことができる。なお、操作部24は、タッチパネルで構成してもよい。
【0019】
記憶部25は、例えば、ハードディスク又は半導体メモリ等で構成することができ、所要の情報(例えば、情報処理装置100による処理途中のデータや処理結果など)を記憶することができる。
【0020】
記録媒体読取部29は、例えば、光学ディスクドライブで構成することができる。記録媒体1(例えば、CD-ROM等の光学可読ディスク記憶媒体)に記録されたコンピュータプログラム26(プログラム製品)を記録媒体読取部29で読み取って記憶部25に記憶することができる。コンピュータプログラム26は、メモリ22に展開されて、制御部10により実行される。なお、コンピュータプログラム26は、通信部21を介して、外部の装置からダウンロードして記憶部25に記憶してもよい。
【0021】
図2は情報処理装置100による処理の概要を示す図である。情報処理装置100は、PCI(経皮的冠動脈インターベンション)において、ガイディングカテーテル(「GC」とも称する)の確実なエンゲージ(留置)を実現できるように適切なガイディングカテーテルの選択を支援するための推奨GC情報を生成して出力(表示)することができる。以下、ガイディングカテーテルをGCと記載する。
【0022】
GCは、ガイドワイヤ、カテーテル、ステント、バルーンなどのデバイス(治療機器)を冠動脈まで導くためのカテーテルであり、大動脈を通って冠動脈入口部(冠動脈起始部)にその先端が留置される。これらの治療機器は、GCの内部を通って病変部に到達させることができる。
【0023】
推奨GC情報を生成するために、2つのフェーズ(治療計画フェーズ及びデバイス選択フェーズ)に分けて所要の処理を行う。治療計画フェーズでは、目標バックアップ力特定部11がGCの目標バックアップ力を特定する。デバイス選択フェーズでは、想定バックアップ力算出部15がGCの想定バックアップ力を算出する。推奨GC情報生成部20は、目標バックアップ力及び想定バックアップ力に基づいて、推奨GCの情報を含む推奨GC情報を生成して出力する。
【0024】
GCのバックアップ力は、GCが冠動脈起始部から外れないように維持する力であり、GC固有の弾性力、形状、サイズ、血管内でのGCの配置等の複合的な要因で決まる。以下、治療計画フェーズ及びデバイス選択フェーズについて説明する。まず、治療計画フェーズについて説明する。
【0025】
図3は状態情報特定部12の処理の概要を示す図である。状態情報特定部12は、通信部21を介して取得した医用情報に基づいて、治療対象部位の状態情報を特定する。医用情報は、治療対象部位を含む医用画像、治療対象血管、治療対象部位の血管性状(例えば、石灰化の状態、屈曲・蛇行の状態、狭窄度、及び治療歴(例えば、バルーンやステントの留置の有無など)の少なくとも一つを含む。石灰化の状態、屈曲・蛇行の状態、狭窄度は、数値等で指標化してもよい。状態情報は、病変の状態分類とすることができる。病変の状態は、例えば、(1)限局性病変、(2)コンプレックス病変などに分類できる。限局性病変は、治療対象部位が狭い範囲に限られている病変である。コンプレックス病変は、限局性病変に対してより多くの因子を考慮する必要のある病変であり、例えば、CTO(慢性完全閉塞)病変、高度石灰化病変、びまん性病変などを含む。
【0026】
状態情報特定部12は、医用情報に基づいて状態情報を出力できるものであればよく、例えば、ルールベースで構成してもよく、あるいは、ロジスティック回帰、ランダムフォレスト、サポート・ベクター・マシン、ニューラルネットワークなどを用いてもよい。
【0027】
例えば、状態情報特定部12を機械学習で生成された学習モデルで構成する場合、当該学習モデルに、治療対象部位を含む医用画像、治療対象血管、治療対象部位の血管性状(例えば、石灰化の状態、屈曲・蛇行の状態、狭窄度、及び治療歴の少なくとも一つを含む医用情報を入力した場合、当該学習モデルは、限局性病変、CTO病変、高度石灰化病変、びまん性病変などのいずれの病変であるかを示す病変の状態(状態情報)を出力する。また、状態情報特定部12をルールベースで構成する場合には、治療対象部位を含む医用画像、治療対象血管、治療対象部位の血管性状(例えば、石灰化の状態、屈曲・蛇行の状態、狭窄度、及び治療歴などと病変の状態とを予め関連付けたテーブルを記憶部25に記憶しておき、医用情報が入力された場合に、当該テーブルを参照して病変の状態を出力することができる。
【0028】
図4は治療計画候補生成部13の処理の概要を示す図である。治療計画候補生成部13は、状態情報特定部12が出力した、治療対象部位の状態情報を取得する。治療計画候補生成部13は、取得した治療対象部位の状態情報に基づいて、治療計画候補を生成する。治療計画候補は、病変の状態に対応して、どのよう治療方針(治療方法や治療プロセス)で、どのようなデバイスを使用するかを含む。
【0029】
例えば、病変の状態が限局性病変である場合、治療計画候補の治療方法は、例えば、(1)治療対象部位までガイドワイヤを到達させ、(2)POBA(経皮的バルーン血管形成術)を行い、(3)IVUSカテーテルによって血管内を観察し、(4)ステントを使用して狭窄部を拡大する、の如くである。また、使用するデバイスは、例えば、ガイドワイヤ、バルーン、IVUSカテーテル、ステントであり、(1)ガイドワイヤについては、例えば、外径がOO、長さがOO、性状が軟らか等の情報を含み、(2)バルーンについては、経皮的バルーン血管形成術用カテーテル、バルーンの性質や形状等の情報を含み、(3)IVUSカテーテルについては、シャフト外形、プルバック長、適合GC等の情報を含み、(4)ステントについては、例えば、直径や長さ等の情報を含む。
【0030】
また、病変の状態が高度石灰化病変である場合、治療計画候補の治療方法は、例えば、(1)治療対象部位までガイドワイヤを到達させ、(2)ロータブレータ(高速回転ダイアモンドドリル)で石灰化した部分を削り、(3)スコアリングバルーンで病変に切れ込みを入れ、(4)OCT(Optical Coherence Tomography)カテーテル(代替的にIVUSカテーテル)によって血管内を観察し、(5)ステントを使用して狭窄部を拡大する、の如くである。また、使用するデバイスは、例えば、ガイドワイヤ、ロータブレータ、スコアリングバルーン、OCTカテーテル、ステントであり、それぞれのデバイスについての種類、性質、性能、形状などの情報が含まれる。CTO病変、びまん病変などの他の病変についても同様である。
【0031】
治療計画候補生成部13は、病変の状態を表すパラメータ群から治療計画候補に含まれる情報を出力できるものであればよく、例えば、ルールベースで構成してもよく、あるいは、ニューラルネットワークなどを用いてもよい。
【0032】
例えば、治療計画候補生成部13を機械学習で生成された学習モデルで構成する場合、当該学習モデルに、限局性病変、CTO病変、高度石灰化病変、びまん性病変などのいずれの病変であるかを示す病変の状態を入力した場合、入力された病変に対応する治療方針及び治療に使用するデバイスの情報を出力する。また、治療計画候補生成部13をルールベースで構成する場合には、限局性病変、CTO病変、高度石灰化病変、びまん性病変などの病変の状態と、治療方針及び治療に使用するデバイスの情報とを予め関連付けたテーブルを記憶部25に記憶しておき、病変の状態が入力された場合に、当該テーブルを参照して治療方針及び治療に使用するデバイスの情報を出力することができる。
【0033】
上述のように、制御部10(治療計画候補生成部13)は、治療対象部位の状態情報を取得し、取得した状態情報に基づいて、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む複数の治療計画候補を生成する。
【0034】
図5は治療計画特定部14の処理の概要を示す図である。治療計画特定部14は、治療計画候補生成部13が生成した治療計画候補を表示部23に表示する。操作部24は、医師による治療計画を選択する操作を受け付ける。この場合、医師は、表示部23に表示された複数の治療計画候補の中から所要の治療計画を選択できる。治療計画特定部14は、選択された治療計画候補を治療計画として特定する。図5の例では、高度石灰化病変に関する治療計画が特定されている。制御部10は、複数の治療計画候補の中から治療計画を選択する操作を受け付けると、選択された治療計画を第1学習モデル27に入力することができる。
【0035】
図6は第1学習モデル27の処理の概要の第1例を示す図である。制御部10は、治療計画を取得して第1学習モデル27に入力する。治療計画は、医師によって選択された治療計画であり、図6に示すように、ある病変に使用される複数のデバイスのデバイス情報が含まれる。図6では、便宜上、各デバイスのデバイス情報を、D001、D002、D003、D004、D005で表す。第1学習モデル27は、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を入力した場合に、当該複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を出力する。図6では、便宜上、各デバイスそれぞれでGCが必要なバックアップ力を、F01、F02、F03、F04、F05で表す。必要なバックアップ力は、絶対値(単位:ニュートン)で表してもよく、相対値(例えば、10段階の指標)で表してもよく、その他の評価指標で表してもよい。
【0036】
制御部10は、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を取得し、取得した治療計画を第1学習モデル27に入力して、第1学習モデル27から、治療計画に含まれる複数のデバイスそれぞれで必要な、GCのバックアップ力を取得することができる。
【0037】
図7は第1学習モデル27の処理の概要の第2例を示す図である。図6に示した第1例との違いは、さらに治療対象部位の状態情報(病変の状態分類)が第1学習モデル27に入力される点である。なお、図7の例では、病変の状態分類として、限局性病変、コンプレックス病変(CTO病変、高度石灰化病変、びまん病変など)が表示されているが、実際には全ての病変が含まれるわけではなく、治療対象部位の特有の病変だけが含まれる。
【0038】
制御部10は、治療対象部位の状態情報を取得し、取得した治療対象部位の状態情報を第1学習モデル27にさらに入力し、第1学習モデル27から、治療計画に含まれる複数のデバイスそれぞれで必要な、GCのバックアップ力を取得することができる。治療計画に含まれるデバイス情報だけでなく、治療対象部位の病変(状態情報)も第1学習モデル27に入力されるので、入力される情報の種類が増え、複数のデバイスそれぞれで必要なGCのバックアップ力の精度を向上させることが期待できる。
【0039】
図8は目標バックアップ力特定部11の処理の概要を示す図である。目標バックアップ力特定部11は、制御部10が取得した、複数のデバイスそれぞれで必要なGCのバックアップ力に基づいて、GCの目標バックアップ力を特定する。具体的には、各デバイスで必要なバックアップ力の中の最大値を目標バックアップ力として特定する。例えば、F01>F02>F03>F04>F05であるとすると、目標バックアップ力はF01となる。
【0040】
次に、デバイス選択フェーズについて説明する。
【0041】
図9は第2学習モデル28の処理の概要を示す図である。制御部10は、血管部位を含む医用画像を取得して第2学習モデル28に入力する。医用画像は、CT(Computed Tomography)装置、アンギオ(ANGIO)装置などのX線画像診断装置によって得られるCT画像や造影画像を含む。第2学習モデル28は、血管部位を含む医用画像を入力した場合、GCが留置される血管部位の形態情報を出力する。第2学習モデル28は、例えば、畳み込みニューラルネットワークで構成することができ、SegNetやU-Netなどのセマンティック・セグメンテーションを用いることができる。
【0042】
図10は血管部位の形態情報の一例を示す図である。図10は血管形状を模式的に図示したものであり、実際の血管形状とは異なる場合がある。図10に示すように、血管部位の形態情報は、大動脈の形状や位置、冠動脈(図では左冠動脈)の形状や位置、冠動脈入口部の形状や位置などの情報が含まれる。医用画像のピクセル単位で、各ピクセルが、大動脈、冠動脈、冠動脈入口部(冠動脈起始部)、それら以外のように分類されている。図10では、血管部位の形態情報を2次元で表しているが、図10で示すような形態情報を所要の角度でXYZ軸回りに回転させて、3次元情報として特定してもよい。
【0043】
形態情報取得部16は、第2学習モデル28が出力する、血管部位の形態情報を取得し、取得した形態情報を幾何学的特徴量算出部17へ出力する。
【0044】
幾何学的特徴量算出部17は、取得した形態情報に基づいて、当該血管部位に関する寸法、角度、湾曲度、及び形状の少なくとも一つを含む幾何学的特徴量を算出する。
【0045】
図11は血管部位の幾何学的特徴量の一例を示す図である。図11に示すよう、幾何学的特徴量(血管代表寸法)としては、例えば、冠動脈サイズd1(冠動脈入口部の内腔径)、大動脈サイズd2(冠動脈入口部手前の内腔径)、冠動脈入口部と大動脈との距離L(冠動脈入口部から対向する大動脈の内壁までの寸法)、冠動脈と大動脈の角度θ(冠動脈入口部の冠動脈の軸方向と冠動脈入口部手前の大動脈の軸方向との間の角度)、冠動脈の湾曲度w1(冠動脈入口部手前の大動脈の軸方向と冠動脈入口部の冠動脈の軸方向の角度変化)、大動脈の湾曲度w2(冠動脈入口部付近の大動脈の軸方向の角度変化)などを含めることができる。なお、幾何学的特徴量は、図11の例に限定されない。図11では、幾何学的特徴量を2次元で表しているが、図11で示すような幾何学的特徴量を所要の角度でXYZ軸回りに回転させて、3次元情報として特定してもよい。
【0046】
幾何学的特徴量算出部17は、算出した幾何学的特徴量をGC一覧情報生成部18に出力する。
【0047】
GC一覧情報生成部18は、幾何学的特徴量算出部17が算出した幾何学的特徴量に基づいて複数の使用可能なGCを含む一覧情報を生成する。すなわち、図11に示すような、冠動脈入口部周辺の血管代表値に基づいて、当該冠動脈入口部に留置可能なGCの一覧情報が生成される。
【0048】
図12は使用可能なGCの一覧情報の一例を示す図である。図12の例では、一覧情報は、在庫されているGCについて、形状、サイズ、使用可否の各情報を含む。例えば、形状がジャドキンス形状でサイズが3.5、4.0、4.5のGCは全て使用可能であり、その他のGCは使用不可となっている。なお、図12の例は一例であって、一覧情報は図12の例に限定されない。また、使用可能なGCの一覧情報として、使用可能なGCの情報だけを含めてもよい。
【0049】
GC一覧情報生成部18は、ルールベースで構成してもよく、あるいは、ニューラルネットワークなどを用いてもよい。また、GC一覧情報生成部18は、GCが留置される血管部位の形態情報を取得し、取得した形態情報に基づいて、カテーテル治療に使用可能な複数のガイディングカテーテルを含む一覧情報を生成してもよい。この場合、あらかじめユーザが選択したGCの特徴(例えば、ActiveまたはPassive等)に基づいて一覧を生成してもよい。
【0050】
図13は相互特徴量算出部19の処理の概要を示す図である。相互特徴量算出部19は、第2学習モデル28が出力した、血管部位の形態情報(血管形状)、及びGC一覧情報生成部18は生成した、使用可能なGCの一覧情報に基づいて、GCと血管部位との間の相互特徴量を算出する。
【0051】
図14は相互特徴量の一例を示す図である。相互特徴量は、GCの一覧情報に含まれる、使用可能な各GCを冠動脈入口部(起始部)に留置した状態における、GCと血管部位との間の相互特徴量である。相互特徴量は、例えば、同軸度、接触面積(接触長でもよい)を含む。同軸度は、GCの先端が冠動脈入口部に留置した際の、冠動脈の軸方向とGCの軸方向とのなす角度で表すことができる。図14の例では、同軸度は約45度である。接触面積(接触長)は、GCの先端が冠動脈入口部に留置した際の、GCと大動脈の内壁との間の接触面積(接触長)である。なお、相互特徴量は、同軸度、接触面積(接触長)に限定されるものではなく、GCのバックアップ力に寄与する他の特徴量を含めてもよい。図14では、相互特徴量を2次元で表しているが、図14で示すような相互特徴量を所要の角度でXYZ軸回りに回転させて、3次元情報として特定してもよい。
【0052】
また、相互特徴量算出部19に入力される使用可能なGCの一覧情報については、GC一覧情報生成部18は生成した一覧情報の中から所要のGCを医師の操作によって選択するようにしてもよい。例えば、GCの選択方針としては、アクティブなエンゲージが可能なアクティブタイプ(Active)のGCの選択、パッシブタイプ(Passive)のGCの選択、あるいは選択なし等を含む。これにより、事前スクリーニングを行って計算量を低減できる。
【0053】
上述のように、制御部10は、生成された複数のGCの一覧情報の中から所要のGCを選択する操作を受け付け、選択されたGCの一覧情報を生成してもよい。
【0054】
図15は想定バックアップ力算出部15の処理の概要を示す図である。想定バックアップ力算出部15は、相互特徴量算出部19が算出した相互特徴量に基づいて、使用可能なGCの想定バックアップ力を算出する。
【0055】
想定バックアップ力算出部15は、ルールベースで構成してもよく、あるいは、ニューラルネットワークなどを用いてもよい。また、想定バックアップ力算出部15は、GC一覧情報生成部18が生成したGCの一覧情報及び第2学習モデル28が出力した、GCが留置される血管部位の形態情報に基づいて、使用可能なGCそれぞれの想定バックアップ力を算出してもよい。想定バックアップ力は、絶対値(単位:ニュートン)で表してもよく、相対値(例えば、10段階の指標)で表してもよく、その他の評価指標で表してもよい。
【0056】
推奨GC情報生成部20は、目標バックアップ力及び想定バックアップ力に基づいて、推奨GCの情報を含む推奨GC情報を生成して出力する。
【0057】
図16は推奨GC情報の一例を示す図である。図16に示すように、推奨GC情報は、使用可能なGC毎に想定バックアップ力、目標バックアップ力、使用可能なGCが推奨GCであるか否か、推奨順位などの情報を含む。例えば、GC001については、想定バックアップ力が8、目標バックアップ力が6とすると、想定バックアップ力が目標バックアップ力より大きいので、GC001は推奨GCとなる。また、GC002については、想定バックアップ力が7、目標バックアップ力が6とすると、想定バックアップ力が目標バックアップ力より大きいので、GC002は推奨GCとなる。また、GC003については、想定バックアップ力が5、目標バックアップ力が6とすると、想定バックアップ力が目標バックアップ力より小さいので、GC002は推奨GCとならない。以下、同様である。推奨GCが複数ある場合には、推奨順位を含めることができる。図16の例では、想定バックアップ力の大きい順に推奨順位が決められている。推奨GCの一覧情報は、図16の例に限定されるものではない。例えば、推奨GCだけの一覧情報を生成してもよい。医師は、最終的には推奨GC情報の中から使用するGCを選択できる。推奨GC情報は、GCが冠動脈起始部から脱落する可能性が極めて低いGCを推奨するので、医師は、推奨GC情報の中から使用するGCを選択するだけで、GCの確実なエンゲージを実現できる。
【0058】
上述のように、推奨GC情報生成部20は、目標バックアップ力よりも想定バックアップ力が大きいGCの情報を、推奨GCの一覧情報として出力する。また、推奨GC情報生成部20は、使用可能なGCの全てについて、目標バックアップ力よりも想定バックアップ力が小さい場合、その旨を通知してもよい。また、推奨GC情報生成部20は、使用可能なGCの全てについて、目標バックアップ力よりも想定バックアップ力が小さい場合、想定バックアップ力が最も大きいGCの情報を、推奨GCの一覧情報として出力してもよい。
【0059】
また、術中に治療計画を変更し、入力した治療計画を修正した場合には、その修正結果に基づいて目標バックアップ力を再計算し、再計算した目標バックアップ力と想定バックアップ力と比較する。比較結果から、目標バックアップ力が想定バックアップを超える場合、または目標バックアップ力に対する想定バックアップマージンの少ない場合には、アラート(警報、通知など)を出力してユーザに注意喚起を行ってもよい。これにより、医師などのユーザは、術中であっても、GCの確実なエンゲージの確保の維持を図ることができる。
【0060】
図16で例示したように、推奨GC情報を出力(表示)する場合に、術中のシチュエーション(例えば、どのデバイスを使用しているか、デバイスと治療対象部位との相対的位置関係、GCに挿入されているデバイスの種類又は数など)に応じて、必要なバックアップ力は変化する。そこで、それぞれのシチュエーション毎に目標バックアップ力、想定バックアップ力を対比して出力し、想定バックアップ力が目標バックアップ力を下回る場合には、医師などのユーザにアラートを出力してもよい。これにより、術中のシチュエーション毎にGCが外れる可能性の有無を見える化して注意喚起することができる。
【0061】
上述のように、本実施形態によれば、適切なガイディングカテーテルの選択を支援できる。また、従来、ガイディングカテーテルの選択は、医師の経験や知識に依存し、個々の医師によってばらつきが発生していたが、本実施形態により、経験豊富な医師と同レベルで適切なガイディングカテーテルを選択することが可能となる。
【0062】
次に、第1学習モデル27の生成方法について説明する。
【0063】
図17は第1学習モデル27の生成に用いる訓練データの一例を示す図である。訓練データは、それぞれの症例に対して、実際にカテーテル治療を行った際のデータを取得して収集することができる。図17に示すように、訓練データは、病変、当該病変で使用した複数のデバイス情報、当該病変で使用したGCの想定バックアップ力、当該GCの挙動(例えば、GCの冠動脈起始部からの浮きの有無)、当該GCの必要なバックアップ力を対応付けたデータの組を含む。便宜上、病変を符号L01、L02、…で表す。例えば、病変L01で使用したデバイスをD1001、D1002、D1003、…で表す。デバイスD1001、D1002、D1003、…で使用したGCの想定バックアップ力をF001、F002、F003、…で表す。それぞれのデバイスを使用しているときにGCの浮きの有無が、デバイスD1001では浮き有、デバイスD1002では浮き無、デバイスD1003では浮き有、…であったとする。
【0064】
GCの必要バックアップ力は、以下のようにして判定する。すなわち、デバイスD1001ではGCの浮きが有なので、必要バックアップ力は、想定バックアップ力F001以上であるとする。デバイスD1002ではGCの浮きが無なので、必要バックアップ力は、想定バックアップ力F002であるとする。デバイスD1003ではGCの浮きが有なので、必要バックアップ力は、想定バックアップ力F003以上であるとする。他のデバイスについても同様に判定する。
【0065】
病変L02についても同様に、デバイスD1001ではGCの浮きが無なので、必要バックアップ力は、想定バックアップ力F011であるとする。デバイスD1004ではGCの浮きが有なので、必要バックアップ力は、想定バックアップ力F014以上であるとする。デバイスD1005ではGCの浮きが無なので、必要バックアップ力は、想定バックアップ力F015であるとする。他のデバイスについても同様に判定する。また、他の病変についても同様に判定する。このようにして、それぞれのデバイスでGCの必要バックアップ力のデータを収集できる。
【0066】
上述のように、制御部10は、以下のようにして収集された訓練データを取得できる。すなわち、カテーテル治療に使用可能な複数のGCの想定バックアップ力を収集し、カテーテル治療の際の複数のGCの挙動及びGCの想定バックアップ力に基づいて、複数のデバイスそれぞれで必要な、GCのバックアップ力を判定し、判定したGCの必要バックアップ力を収集して訓練データとする。
【0067】
図18は第1学習モデル27の生成方法の一例を示す図である。以下では、情報処理装置100が第1学習モデル27を生成することを想定しているが、情報処理装置100以外の学習処理装置が第1学習モデル27を生成し、情報処理装置100が、生成された第1学習モデル27を取得するようにしてもよい。制御部10は、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画、治療対象部位の状態情報(病変の状態)、及び複数のデバイスそれぞれで必要な、GCのバックアップ力(必要バックアップ力)を含む訓練データを取得する。制御部10は、取得した訓練データに基づいて、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を入力した場合に、複数のデバイスそれぞれで必要な、GCのバックアップ力を出力するように第1学習モデル27を生成することができる。第1学習モデル27の生成の際、第1学習モデル27が出力する、デバイス毎のGCの必要バックアップ力が、訓練データに含まれる教師データである、デバイス毎のGCの必要バックアップ力に近づくように、第1学習モデル27のパラメータを調整すればよい。なお、図18の例では、学習用入力データに治療対象部位の状態情報が含まれているが、治療対象部位の状態情報を学習用入力データに含めなくてもよい。ただし、治療対象部位の状態情報を学習用入力データに含めた方が、第1学習モデル27の推論精度が向上することが期待できる。
【0068】
図19は情報処理装置100による処理手順の一例を示す図である。便宜上、処理の主体を制御部10として説明する。制御部10は、医用画像を含む医用情報を取得する(S11)。医用情報は、治療計画を生成するのに必要な情報を含む。制御部10は、取得した医用情報に基づいて病変の状態を分類する(S12)。病変の状態は、治療対象部位の状態情報である。制御部10は、病変の状態分類に基づいて、治療計画候補を生成する(S13)。
【0069】
制御部10は、生成した治療計画候補を表示部23に表示し、医師による治療計画の選択を受け付ける(S14)。医師は、必要に応じて治療計画候補の中から所要の候補を選択できる。制御部10は、選択された治療計画候補を治療計画として特定する(S15)。
【0070】
制御部10は、特定した治療計画、病変の状態を第1学習モデル27に入力して、各デバイスで必要なGCのバックアップ力(必要バックアップ力)を取得し(S16)、取得した必要バックアップ力に基づいて目標バックアップ力を特定する(S17)。
【0071】
制御部10は、医用画像を第2学習モデル28に入力して、血管部位の形態情報(血管形状)を取得し(S18)、取得した形態情報に基づいて血管の幾何学的特徴量(血管代表寸法)を算出する(S19)。血管部位の形態情報は図10を参照、幾何学的特徴量は図11を参照。制御部10は、幾何学的特徴量に基づいて、使用可能なGCの一覧情報を生成する(S20)。使用可能なGCの一覧情報は図12を参照。
【0072】
制御部10は、血管部位の形態情報、及び使用可能なGCの一覧情報に基づいて、GCと血管部位との相互特徴量を算出する(S21)。相互特徴量は図14を参照。制御部10は、相互特徴量に基づいて、GCの想定バックアップ力を算出する(S22)。制御部10は、目標バックアップ力及び想定バックアップ力に基づいて推奨GC情報(図16参照)を生成し(S23)、処理を終了する。
【0073】
図20は第1学習モデル27の生成方法の処理手順の一例を示す図である。制御部10は、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画、及び当該複数のデバイスで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力(必要バックアップ力)を含む訓練データを取得する(S31)。制御部10は、複数のデバイスが使用された治療対象部位の状態情報(病変の状態)を含む訓練データを取得する(S32)。
【0074】
制御部10は、治療計画及び治療対象部位の状態情報を入力した場合に、複数のデバイス毎にガイディングカテーテルの必要なバックアップ力を出力するように第1学習モデルを生成する(S33)。制御部10は、生成した第1学習モデル27を記憶部25に記憶し(S34)、処理を終了する。
【0075】
本実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータに、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を取得し、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を入力した場合に、前記複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を出力する第1学習モデルに、取得した治療計画を入力して、前記治療計画に含まれる複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を取得し、取得したバックアップ力に基づいてガイディングカテーテルの目標バックアップ力を特定し、ガイディングカテーテルが留置される血管部位の形態情報を取得し、取得した形態情報に基づいて、カテーテル治療に使用可能な1つ以上のガイディングカテーテルを含む一覧情報を生成し、生成した一覧情報及び前記形態情報に基づいて、前記1つ以上のガイディングカテーテルそれぞれの想定バックアップ力を算出し、前記目標バックアップ力及び想定バックアップ力に基づいて、推奨ガイディングカテーテルの情報を出力する、処理を実行させる。
【0076】
本実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータに、治療対象部位の状態情報を取得し、治療対象部位の状態情報をさらに入力した場合に、前記複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を出力する前記第1学習モデルに、取得した状態情報を入力して、前記治療計画に含まれる複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を取得する、処理を実行させる。
【0077】
本実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータに、治療対象部位の状態情報を取得し、取得した状態情報に基づいて、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む複数の治療計画候補を生成し、生成した複数の治療計画候補の中から治療計画を選択する操作を受け付け、選択された治療計画を前記第1学習モデルに入力する、処理を実行させる。
【0078】
本実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータに、治療対象部位を含む医用画像、前記治療対象部位の血管性状、狭窄度、及び治療歴の少なくとも一つを含む医用情報を取得し、取得した医用情報に基づいて前記治療対象部位の状態情報を特定し、特定した状態情報を取得する、処理を実行させる。
【0079】
本実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータに、血管部位を含む医用画像を取得し、血管部位を含む医用画像を入力した場合、前記血管部位の形態情報を出力する第2学習モデルに、取得した前記血管部位を含む医用画像を入力して、前記血管部位の形態情報を取得する、処理を実行させる。
【0080】
本実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータに、取得した形態情報に基づいて前記血管部位に関する寸法、角度、湾曲度、及び形状の少なくとも一つを含む幾何学的特徴量を算出し、算出した幾何学的特徴量に基づいて前記1つ以上のガイディングカテーテルを含む一覧情報を生成する、処理を実行させる。
【0081】
本実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータに、生成した一覧情報及び前記形態情報に基づいて、前記ガイディングカテーテルと前記血管部位との相互特徴量を算出し、算出した相互特徴量に基づいて、前記ガイディングカテーテルの想定バックアップ力を算出する、処理を実行させる。
【0082】
本実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータに、生成した前記1つ以上のガイディングカテーテルを含む一覧情報の中から所要のガイディングカテーテルを選択する操作を受け付け、選択されたガイディングカテーテルの一覧情報を生成する、処理を実行させる。
【0083】
本実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記目標バックアップ力よりも前記想定バックアップ力が大きいガイディングカテーテルの情報を、前記推奨ガイディングカテーテルの情報として出力する、処理を実行させる。
【0084】
本実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記目標バックアップ力よりも前記想定バックアップ力が小さい場合、その旨を通知する、処理を実行させる。
【0085】
本実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記目標バックアップ力よりも前記想定バックアップ力が小さい場合、想定バックアップ力が最も大きいガイディングカテーテルの情報を、前記推奨ガイディングカテーテルの情報として出力する、処理を実行させる。
【0086】
本実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記治療計画に含まれる複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力のうち最大のバックアップ力を前記目標バックアップ力として特定する、処理を実行させる。
【0087】
本実施形態の情報処理装置は、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を取得する第1取得部と、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を入力した場合に、前記複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を出力する第1学習モデルに、取得した治療計画を入力して、前記治療計画に含まれる複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を取得する第2取得部と、取得したバックアップ力に基づいてガイディングカテーテルの目標バックアップ力を特定する特定部と、ガイディングカテーテルが留置される血管部位の形態情報を取得する第3取得部と、取得した形態情報に基づいて、カテーテル治療に使用可能な1つ以上のガイディングカテーテルを含む一覧情報を生成する生成部と、生成した一覧情報及び前記形態情報に基づいて、前記1つ以上のガイディングカテーテルそれぞれの想定バックアップ力を算出する算出部と、前記目標バックアップ力及び想定バックアップ力に基づいて、推奨ガイディングカテーテルの情報を出力する出力部とを備える。
【0088】
本実施形態の情報処理方法は、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を取得し、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を入力した場合に、前記複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を出力する第1学習モデルに、取得した治療計画を入力して、前記治療計画に含まれる複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を取得し、取得したバックアップ力に基づいてガイディングカテーテルの目標バックアップ力を特定し、ガイディングカテーテルが留置される血管部位の形態情報を取得し、取得した形態情報に基づいて、カテーテル治療に使用可能な1つ以上のガイディングカテーテルを含む一覧情報を生成し、生成した一覧情報及び前記形態情報に基づいて、前記1つ以上のガイディングカテーテルそれぞれの想定バックアップ力を算出し、前記目標バックアップ力及び想定バックアップ力に基づいて、推奨ガイディングカテーテルの情報を出力する。
【0089】
本実施形態の学習モデル生成方法は、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画、及び前記複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を含む訓練データを取得し、取得した訓練データに基づいて、カテーテル治療に使用する複数のデバイスのデバイス情報を含む治療計画を入力した場合に、前記複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を出力するように第1学習モデルを生成する。
【0090】
本実施形態の学習モデル生成方法は、カテーテル治療に使用可能な複数のガイディングカテーテルの想定バックアップ力を収集し、カテーテル治療の際の前記複数のガイディングカテーテルの挙動及び前記想定バックアップ力に基づいて、前記複数のデバイスそれぞれで必要な、ガイディングカテーテルのバックアップ力を判定し、判定したガイディングカテーテルのバックアップ力を収集して前記訓練データとして取得する。
【符号の説明】
【0091】
1 記録媒体
10 制御部
11 目標バックアップ力特定部
12 状態情報特定部
13 治療計画候補生成部
14 治療計画特定部
15 想定バックアップ力算出部
16 形態情報取得部
17 幾何学的特徴量算出部
18 GC一覧情報生成部
19 相互特徴量算出部
20 推奨GC情報生成部
21 通信部
22 メモリ
23 表示部
24 操作部
25 記憶部
26 コンピュータプログラム
27 第1学習モデル
28 第2学習モデル
29 記録媒体読取部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20