(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023145094
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
H01L 33/50 20100101AFI20231003BHJP
【FI】
H01L33/50
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022052379
(22)【出願日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000106276
【氏名又は名称】サンケン電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 俊弘
(74)【代理人】
【識別番号】100215142
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 徹
(72)【発明者】
【氏名】梅津 陽介
【テーマコード(参考)】
5F142
【Fターム(参考)】
5F142AA02
5F142AA22
5F142BA32
5F142CG03
5F142CG06
5F142DA03
5F142DA12
5F142DA22
5F142DA32
5F142DA73
5F142GA28
5F142HA01
(57)【要約】
【課題】
LEDと蛍光体でアンバー色を発光する発光装置において、明るさを飛躍的に向上させたアンバー色の発光装置を提供する。
【解決手段】
青色LEDと第一の蛍光体と第二の蛍光体とを含み、アンバー色の光を発光する発光装置であって、前記第一の蛍光体は、前記青色LEDの光により励起されて緑から黄色の光を発光するものであり、前記第二の蛍光体は、前記青色LEDの光により励起されて、前記第一の蛍光体の発光ピーク波長よりも大きく625nm以下の発光ピーク波長を有する光を発光するものであり、発光装置の発光ピーク波長の発光強度に対する発光波長650nmの発光強度は60%以下である発光装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
青色LEDと第一の蛍光体と第二の蛍光体とを含み、アンバー色の光を発光する発光装置であって、
前記第一の蛍光体は、前記青色LEDの光により励起されて緑から黄色の光を発光するものであり、
前記第二の蛍光体は、前記青色LEDの光により励起されて、前記第一の蛍光体の発光ピーク波長よりも大きく625nm以下の発光ピーク波長を有する光を発光するものであり、
発光装置の発光ピーク波長の発光強度に対する発光波長650nmの発光強度は60%以下であることを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記発光装置に含まれる前記第一の蛍光体及び前記第二の蛍光体の総量に対する前記第二の蛍光体の量は15質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記第一の蛍光体は発光ピークの半値幅が110nm以下のものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記第二の蛍光体が発光する光の発光ピーク波長は615nm以下であり、前記発光装置の発光ピーク波長の発光強度に対する発光波長650nmの発光強度は50%以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項5】
前記発光装置に含まれる前記第一の蛍光体及び前記第二の蛍光体の総量に対する前記第二の蛍光体の量は20質量%以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項6】
前記第一の蛍光体は粒径が24μm以上のものであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンバー色の光を発光する発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アンバー色の発光装置として、白熱電球に色ガラスフィルターを取りつけたものや、AlInGaP系の発光ダイオード(LEDチップ)が用いられていた。また、下記特許文献1のような、青色LEDとYAG蛍光体と窒化物蛍光体とで構成される発光装置も用いられている。
【0003】
人間の目は波長555nmの黄色い光を一番明るく感じことが知られている(
図6参照)。白色照明においては、青色や赤色成分も必要になる。しかし、これらの波長は視感度が低いため演色性と明るさを両立させるために様々な技術が色々開発されている(非特許文献:非特許文献1から3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Gregor J. Hoerder et al.,Sr[Li2Al2O2N2]:Eu2+-A high performance red phosphor to brighten the future, NATURE COMMUNICATIONS, volume 10, 1824 (2019)
【非特許文献2】W. A. Thornton,Luminosity and Color-Rendering Capability of White Light, Journal of the optical society of america, Vol61 No.9,1971
【非特許文献3】M. Koedam and J.J.Opstelten, Measurement and computer-aided optimization of spectral power distributions,Lighting Reseach and Technology, Vol3 No.3 1971
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
AlInGaP系の発光ダイオード(LEDチップ)は蛍光体を用いなくてもよいが、電流値で色の変化が大きく、温度特性が悪いという問題がある。そのため、青色LEDと蛍光体を組合せ、白色やアンバー色などを作ることは重要である。特許文献1のアンバー色の発光装置においては演色性が高いが、インジケータ等でアンバー色の発光装置を点灯させたときに点灯有無を視認することが重要な分野などでは、十分な明るさを得ることができなかった。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、LEDと蛍光体でアンバー色を発光する発光装置において、明るさを飛躍的に向上させたアンバー色の発光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、青色LEDと第一の蛍光体と第二の蛍光体とを含み、アンバー色の光を発光する発光装置であって、前記第一の蛍光体は、前記青色LEDの光により励起されて緑から黄色の光を発光するものであり、前記第二の蛍光体は、前記青色LEDの光により励起されて、前記第一の蛍光体の発光ピーク波長よりも大きく625nm以下の発光ピーク波長を有する光を発光するものであり、発光装置の発光ピーク波長の発光強度に対する発光波長650nmの発光強度は60%以下である発光装置を提供する。
【0009】
このような発光装置によれば、長波長で視感度の悪い発光を抑え、明るさを飛躍的に向上させたアンバー色の発光装置となる。
【0010】
このとき、前記発光装置に含まれる前記第一の蛍光体及び前記第二の蛍光体の総量に対する前記第二の蛍光体の量は15質量%以上とすることができる。
【0011】
これにより、明るさをより向上させたアンバー色の発光装置となる。
【0012】
このとき、前記第一の蛍光体は発光ピークの半値幅が110nm以下のものとすることができる。
【0013】
半値幅が狭い蛍光体を用いることで、長波長の深い赤色領域の発光強度がより小さくなり、明るいアンバー色の発光装置となる。
【0014】
このとき、前記第二の蛍光体が発光する光の発光ピーク波長は615nm以下であり、前記発光装置の発光ピーク波長の発光強度に対する発光波長650nmの発光強度は50%以下とすることができる。
【0015】
これにより、長波長で視感度の低い発光をさらに抑えることで、さらに明るさを飛躍的に向上させたアンバー色の発光装置となる。
【0016】
このとき、前記発光装置に含まれる前記第一の蛍光体及び前記第二の蛍光体の総量に対する前記第二の蛍光体の量は20質量%以上とすることができる。
【0017】
これにより、長波長の視感度の低い部分を減らした蛍光体を使用することで、蛍光体全体に占める第二の蛍光体の割合を増やすことができ、アンバー色の発光装置の明るさをより高めることができる。
【0018】
このとき、前記第一の蛍光体は粒径が24μm以上のものとすることができる。
【0019】
これにより、明るさをさらに飛躍的に向上させたアンバー色の発光装置となる。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、本発明の発光装置によれば、長波長で視感度の低い発光を抑え、明るさを飛躍的に向上させたアンバー色の発光装置となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図2】青色LEDの光により励起されて緑から黄色の光を発光する蛍光体の発光スペクトルを示す。
【
図3】青色LEDの光により励起されて、赤色の光を発光する蛍光体の発光スペクトルを示す。
【
図4】第二の蛍光体のピーク波長依存性について評価した結果(実施例3~6、比較例3)を示す。
【
図5】発光装置の発光光度における第一の蛍光体のピーク波長依存性を示す。
【
図6】人間の視覚における光の波長に対する感度曲線を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0023】
上述のように、明るさを飛躍的に向上させたアンバー色の発光装置が求められていた。
【0024】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、青色LEDと第一の蛍光体と第二の蛍光体とを含み、アンバー色の光を発光する発光装置であって、前記第一の蛍光体は、前記青色LEDの光により励起されて緑から黄色の光を発光するものであり、前記第二の蛍光体は、前記青色LEDの光により励起されて、前記第一の蛍光体の発光ピーク波長よりも大きく625nm以下の発光ピーク波長を有する光を発光するものであり、発光装置の発光ピーク波長の発光強度に対する発光波長650nmの発光強度は60%以下である発光装置により、長波長で視感度の悪い発光を抑え、明るさを飛躍的に向上させたアンバー色の発光装置となることを見出し、本発明を完成した。
【0025】
以下、図面を参照して説明する。
【0026】
[発光装置]
まず、本発明に係る発光装置は、青色LEDと第一の蛍光体と第二の蛍光体とを含み、アンバー色の光を発光する発光装置である。そして、青色LEDと第一の蛍光体と第二の蛍光体を組み合わせてなる発光装置の発光ピーク波長の発光強度に対する発光波長650nmの発光強度が60%以下ものである。発光装置の発光ピーク波長の発光強度に対する発光波長650nmの発光強度が50%以下のものであれば、長波長の深い赤色領域の発光強度がより小さくなり、より明るいものとなるため好ましい。
【0027】
アンバー色とは、JIS規格Z8110における黄色のうちの長波長領域と黄~赤の短波長領域とからなる領域や、安全色彩のJIS規格Z9101による黄色の領域と黄~赤の短波長領域に挟まれた領域の色度範囲が該当する。具体的には、車載用アンバー色のJIS規格や黄色の交通信号灯の規格があるが、本明細書では、これらの規格の全てを包含する範囲は全てアンバー色とする。
【0028】
より具体的には、車載用アンバー色の規格として、SAE規格(SAE J588)があり、これによれば、色度図表内の(x、y)=(0.56、0.44)、(0.54、0.42)、(0.60、0.39)、(0.61、0.39)に囲まれる領域をアンバー色としている。また、同様に車載用アンバー色の規格として、JIS規格(JIS D5500)があり、これによれば、色度図表内の(x、y)=(0.571、0.429)、(0.564、0.429)、(0.595、0.398)、(0.602、0.398)に囲まれる領域をアンバー色としている。さらにまた、黄色の交通信号灯としてCIE規格(CIE DS004 2/E-1996)があり、色度図表内の(x、y)=(0.547、0.452)、(0.536、0.444)、(0.593、0.387)、(0.613、0.387)に囲まれる領域をアンバー色としている。本明細書では、少なくともこれらのいずれかの範囲に入るものはアンバー色であるとする。なお、明細書における色名と色度座標との関係は、全てJIS規格に基づく(JIS Z8110)。
【0029】
図1に、本発明に係る発光装置100の一例を示す。本発明に係る発光装置100は、例えば、基板40上に配置された青色LED10と、青色LED10からの光の一部を吸収して青色LED10の発光波長とは異なる波長の光に変換する蛍光体1とを含むものである。蛍光体1は、第一の蛍光体1a、第二の蛍光体1bを含んでおり、これらの第一の蛍光体1a、第二の蛍光体1bは、青色LED10を被覆する樹脂やガラスなどからなる封止体としても機能する蛍光体層20の中に分散させられ、パッケージ30に収納されていてもよい。蛍光体層20の中には樹脂のほか、例えば、フィラー2や、蛍光体1等の分散性を高めるための添加物などを、適宜添加することができる。また、パッケージ30と基板40とは一体成型されていても良い。以下、詳細に説明する。
【0030】
(青色LED)
本発明に係る青色LED10は特に限定されないが、発光ピーク波長が380~480nmの範囲にあるものを使用することができる。このような青色LEDは、高品質で低コストのものが比較的容易に入手が可能なものである。
【0031】
(第一の蛍光体)
本発明に係る第一の蛍光体は、青色LEDの光により励起されて緑から黄色の光を発光するものである。
図2に、青色LEDの光により励起されて緑から黄色の光を発光する第一の蛍光体1aの発光スペクトルを示す。第一の蛍光体1aとしては、例えば、YAG系蛍光体、LuAG系蛍光体、SiAlON系蛍光体、シリケート系蛍光体を用いることができる。YAG系蛍光体とは、例えば、Y
3(Al,Ga)
5O
12:Ceなどのような蛍光体である。LuAG系蛍光体とは、例えば、Lu
3(Al,Ga)
5O
12:Ceなどのような蛍光体である。SiAlON系蛍光体とは、例えばβ-SiAlON:Eu(βサイアロン)やCa-α-SiAlON:Euなどの蛍光体である。シリケート系蛍光体とは、(Ba,Sr)
2SiO
4:EuやCa
8Mg(SiO
4)
4Cl
2:Euなどのような蛍光体である。特許文献1にも記載されるようにYAG系蛍光体が一般的であるが、
図2に示すように、YAG蛍光体に比べてLuAG蛍光体の方が発光半値幅が狭く、深い赤色領域の発光強度は小さいことが分かる。また、βサイアロン蛍光体のようなEu発光のものは、さらに半値幅が狭いことが分かる。
【0032】
ここで、第一の蛍光体1aは発光ピークの半値幅が110nm以下のものを用いることが好ましい。このような蛍光体は、
図2に示す蛍光体のうち、LuAG、βサイアロンが該当する。第一の蛍光体1aとしてこのようなものを用いれば、長波長の深い赤色領域の発光強度がより小さくなり、明るいアンバー色の発光装置となる。
【0033】
また、第一の蛍光体1aは粒径が24μm以上のものであることが好ましい。このような第一の蛍光体を用いれば、さらに明るさを飛躍的に向上させたアンバー色の発光装置となる。
【0034】
(第二の蛍光体)
本発明に係る第二の蛍光体は、青色LEDの光により励起されて、第一の蛍光体の発光ピーク波長よりも大きく625nm以下の発光ピーク波長を有する光を発光するものである。
図3に、青色LEDの光により励起されて、赤色の光を発光する蛍光体の発光スペクトルを示す。このような蛍光体の中から、本発明に係る第二の蛍光体1bを選択して、上述の第一の蛍光体1aと組み合わせて用いる。第二の蛍光体としては、特に、615nm以下の発光ピーク波長を有する光を発光するものが好ましい。
【0035】
また、赤色の光を発光する蛍光体としては、CASNと呼ばれるCaAlSiN3:EuやSCASNと呼ばれる(Sr,Ca)AlSiN3:Eu、258系と呼ばれる(Ba,Sr,Ca)2Si5N8:Euなどの蛍光体を使うことが出来る。従来、赤色蛍光体は半値幅の広い蛍光体が使われていたが、近年では半値幅が狭く蛍光体の開発が進んでいる。アンバー色用の蛍光体として知られるαサイアロンに比べても、深い赤色領域の発光強度が小さいSCASN系蛍光体が開発されている。本発明に係る第二の蛍光体としては、このような深い赤色領域の発光強度が小さいものを用いることが好ましい。
【0036】
(蛍光体の組み合わせ)
第一の蛍光体と第二の蛍光体の組合せについては特に限定されないが、LuAGとSCASNとの組合せが好ましい。このような組み合わせは半値幅が狭いため、長波長の視感度の低い部分(深い赤色発光)を減らすことができ、さらに明るさを飛躍的に向上させたアンバー色の発光装置を提供することができる。
【0037】
発光装置に含まれる第一の蛍光体及び第二の蛍光体の総量に対する第二の蛍光体の量は15質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましい。これにより、より明るさが向上したアンバー色の発光装置となる。
【実施例0038】
以下、実施例を挙げて本発明について具体的に説明するが、これは本発明を限定するものではない。
【0039】
発光装置として、3528サイズ(3.5mm×2.8mm)のバスタブ型のSMD(Surface Mount Device)に、発光ピーク波長447nmの青色LEDを実装したものを用意した。蛍光体をシリコーン樹脂に混錬し、所定量を塗布し、その光学特性を評価した。なお、青色LEDは個々の出力差があるため、If=65mA時の光出力が25mW/srとなるように光度を補正した。第一及び第二の蛍光体として様々な物性を有するものを準備し、これらを組み合わせて評価を行う発光装置とし、評価を行った。比較例1では、蛍光体として1種類(α-SiAlON)のみを使用し、この光度の評価結果を基準とした。本実施例、比較例で使用した各種蛍光体を表1に示す。
【0040】
【0041】
まず、発光装置の光度の第二の蛍光体のピーク波長依存性について評価した結果について説明する。表2に、各材料の詳細、各材料の配合及び評価結果を示す。表2の「Ip650」は、発光装置の発光ピーク波長の発光強度に対する発光波長650nmの発光強度を示す。また、
図4には、発光装置の光度(表2における「光度(相対値)」)の、第二の蛍光体のピーク波長依存性の評価結果(実施例3~6、比較例3)を示す。
【0042】
【0043】
表2の実施例1~6、
図4に示すように、第二の蛍光体として625nm以下の発光ピーク波長を有する光を発光するものを用い、かつ、発光装置の発光ピーク波長の発光強度に対する発光波長650nmの発光強度が60%以下のものであれば、光度(相対値)が100%以上となることがわかる。また、実施例3~6の結果から、第二の蛍光体の発光ピーク波長が615nm以下(実施例4,5)、Ip650が50%以下(実施例4~6)であれば、より光度(相対値)が高くなることがわかる。さらに、第一の蛍光体及び第二の蛍光体の総量に対する第二の蛍光体の量(表2の「赤色比率」)は15質量%以上(実施例5)、さらには、20質量%以上(実施例4)とすると、より光度(相対値)が高くなることがわかる。
【0044】
次に、第二の蛍光体は同じものを用い、第一の蛍光体の条件を変えて評価した結果について説明する。表3に、各材料の詳細、各材料の配合及び評価結果を示す。また、
図5に、発光装置の光度(相対値)の、第一の蛍光体のピーク波長依存性について評価した結果を示す。
【0045】
【0046】
表3の実施例7~9に示すように、第一の蛍光体として発光ピークの半値幅が110nm以下のものを用いると、発光装置の光度(相対値)がより高くなることがわかる。一方、
図5に示すように、発光装置の発光光度における第一の蛍光体のピーク波長依存性は小さいことがわかる。
【0047】
次に、第二の蛍光体は同じものを用い、第一の蛍光体の粒径を変えて評価した結果(第一の蛍光体の粒径依存性)について説明する。表4に、各材料の詳細、各材料の配合及び評価結果を示す。
【0048】
【0049】
表4に示すように、第一の蛍光体の粒径は大きいほど発光装置の光度(相対値)がより高くなり、特に、粒径が24μm以上のものを用いるとよいことがわかる。
【0050】
以上のとおり、本発明の実施例によれば、光度の高い(明るい)アンバー色の発光装置を得ることができた。
【0051】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。