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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023145176
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】車両およびサーバ
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20231003BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
G08G1/09 V
G08G1/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022052506
(22)【出願日】2022-03-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-20
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】小宮山 陽夫
(72)【発明者】
【氏名】榎本 光洋
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB20
5H181CC04
5H181CC30
5H181EE02
5H181FF13
5H181FF25
5H181FF27
5H181FF33
5H181LL07
5H181LL08
5H181LL09
5H181LL20
5H181MB02
(57)【要約】
【課題】車両と、車両のデジタルツインを生成するサーバと、を備えるデジタルツインシステムにおいて、デジタルツインの精度を落とすことなく、車両-サーバ間の通信量の低減を実現する。
【解決手段】車両(101)は、複数のセンサ(S)と、複数のセンサからそれぞれ検知データを取得する取得部(11)と、取得した検知データの少なくとも一部を、検知データの入力により車両の未来の状態を予測するサーバ(102)へ送信し、サーバから予測に基づく挙動指示を受信する通信部(2)と、を備え、通信部は、検知データを送信した後、次の検知データを送信することの可否を示す判定結果に基づいて次の前記検知データを送信する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセンサと、
前記複数のセンサからそれぞれ検知データを取得する取得部と、
前記取得部が取得した検知データの少なくとも一部を、前記検知データの入力により車両の未来の状態を、機械学習により構築された学習済モデルを用いて予測するサーバへ送信し、前記サーバから予測に基づく挙動指示を受信する通信部と、を備え、
前記通信部は、前記検知データを送信した後、次の前記検知データを送信することの可否を示す判定結果に基づいて次の前記検知データを送信する、車両。
【請求項2】
前記通信部が受信した前記挙動指示に基づく走行が可能であるか否かを判断する判断部を備え、
前記通信部は、前記挙動指示に基づく走行が可能ではないと判断部が判断した場合に前記検知データを送信する、
請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記通信部が受信した前記挙動指示に基づいて車両の少なくとも一部の動作を自動で制御する運転制御部、または前記挙動指示の出力を制御する出力制御部を備える、請求項1または2に記載の車両。
【請求項4】
前記検知データを送信することの可否を判定する判定部を更に備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の車両。
【請求項5】
前記判定部は、所定時間後の時刻に到達するか否かを、前記検知データを送信することの可否として判定し、
前記通信部は、前記所定時間後の時刻に到達すると前記判定部が判定した場合に、前記検知データを前記サーバへ送信する、請求項4に記載の車両。
【請求項6】
複数のセンサと、前記複数のセンサからそれぞれ検知データを取得する取得部と、を備える車両から、前記複数のセンサが出力した検知データを受信する通信部と、
前記通信部が受信した検知データに基づいて車両の未来の状態を、機械学習により構築された学習済モデルを用いて予測し、その予測結果を予測データとして出力する予測部と、
受信した検知データと、交通参加者の交通データと、に基づいて交通状況に関するシミュレーションを行う実行部と、を備え、
前記通信部は、前記検知データを受信した後、前記車両が次の前記検知データを送信することの可否が判定された結果に従い次の前記検知データを受信する、サーバ。
【請求項7】
前記予測部は、所定時間後の時刻が到達する直前に、新たな予測のために車両に検知データの送信を要求する、請求項6に記載のサーバ。
【請求項8】
前記通信部は、前記実行部が行ったシミュレーションの結果を、前記車両および前記交通参加者が所持する端末装置の少なくとも一方に送信する、請求項6または7に記載のサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両およびサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
車両が備える各種センサが出力した検知データに基づいて、当該車両の状態を仮想空間において再現するデジタルツインシステムに関する技術が従来知られている。例えば特許文献1には、車両のデジタルツインを生成するステップと、センサによって記録され、現実世界に存在する車両の状態、および現実世界で走行する車両の挙動を記述するデジタルデータを受信するステップと、デジタルツインが状態および挙動と一致するように、デジタルデータに基づいて車両のデジタルツインを更新するステップと、を含む方法について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-013557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、デジタルツインシステムにおいては、再現しようとする車両の状態が高精度になるほど、仮想空間を生成するサーバが必要とする車両の状態に関する情報は、よりリアルタイム性の高いものとなる。しかしながら、上述のような従来技術では、再現精度を高めるほど、車両-サーバ間の通信量が増大してしまい、十分なデータをサーバへ送信できなくなってしまう可能性がある。一方、車両-サーバ間の通信量を抑制しようとすると、仮想空間において再現される車両の状態の精度が低下してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る車両は、複数のセンサと、前記複数のセンサからそれぞれ検知データを取得する取得部と、前記取得部が取得した検知データの少なくとも一部を、前記検知データの入力により車両の未来の状態を、機械学習により構築された学習済モデルを用いて予測するサーバへ送信し、前記サーバから予測に基づく挙動指示を受信する通信部と、を備え、前記通信部は、前記検知データを送信した後、次の前記検知データを送信することの可否を示す判定結果に基づいて次の前記検知データを送信する。
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の他の態様に係るサーバは、複数のセンサと、前記複数のセンサからそれぞれ検知データを取得する取得部と、を備える車両から、前記複数のセンサが出力した検知データを受信する通信部と、前記通信部が受信した検知データに基づいて車両の未来の状態を、機械学習により構築された学習済モデルを用いて予測し、その予測結果を予測データとして出力する予測部と、受信した検知
データと、交通参加者の交通データと、に基づいて交通状況に関するシミュレーションを行う実行部と、を備え、前記通信部は、前記検知データを受信した後、前記車両が次の前記検知データを送信することの可否が判定された結果に従い次の前記検知データを受信する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一態様の実施形態に係る車両およびサーバによって構成されるデジタルツインシステムを示すブロック図である。
図2】同システムが備える車両の機能的構成を示すブロック図である。
図3】同車両および当該車両が備えるセンサを示す斜視図である。
図4】実施形態に係るサーバの機能的構成を示すブロック図である。
図5】同システムが予測に用いる学習済モデルを示す図である。
図6】実施形態に係るデジタルツインシステムの動作を示すタイムチャートである。
図7】本発明の効果の一部を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<実施形態>
まず、本発明の実施形態について、詳細に説明する。図1はデジタルツインシステム100を示すブロック図である。図2は車両101の機能的構成を示すブロック図である。図3は同システム100が予測に用いる学習済モデルを示す図である。図4は同車両および当該車両が備えるセンサを示す斜視図である。図5はサーバ102の機能的構成を示すブロック図である。
【0009】
[デジタルツインシステム100の構成]
デジタルツインシステム100は、仮想空間において車両の状態を示すデジタルツインを再現するものである。デジタルツインシステム100は、図1に示したように、複数の車両101と、サーバ102と、を備えている。これらは、通信ネットワークNを介して互いに接続されている。
【0010】
〔車両101〕
車両101は、図2に示したように、複数のセンサSと、車両側制御部1と、車両側通信部2(通信部)と、表示部3と、を備える。
【0011】
(車両側通信部2)
車両側通信部2は、他の装置(例えば、後述するサーバ102、車両101以外の交通参加者(歩行者、自転車に乗った人)が所持するまたは取り付けられた端末装置、ドローン、路上に設置された路上カメラC、路上に設置された路上センサS9等)との間で、各種データ、各種信号等を、有線または無線で送受信する。本実施形態に係る車両側通信部2は、通信モジュールで構成されている。
【0012】
(表示部3)
表示部3は、運転者が視認可能な位置に設けられている。また、表示部3は、車両側制御部1からの信号に基づく画面を表示する。
【0013】
(車両側制御部1)
車両側制御部1は、図2に示したように、取得部11と、判定部12と、第一送信制御部13と、第一受信制御部14と、判断部15と、第二送信制御部16と、出力制御部17と、を備える。
【0014】
・取得部11
本実施形態に係る取得部11は、複数のセンサSからそれぞれ検知データD1を取得する。また、本実施形態に係る取得部11は、各センサSが接続された図示しない入力IFを介して検知データD1を取得する。また、本実施形態に係る取得部11は、他の装置(路上カメラC、路上センサS9等)から、検知データD1を取得する。本実施形態に係る取得部11は、車両側通信部2を介して検知データD1を取得する。また、本実施形態に係る取得部11は、各種検知データD1を、所定時間(例えば50~150msecの範囲内)が経過する度に繰り返し取得する。所定時間は、任意の長さに設定することができる。
【0015】
車両101が備えるセンサSは、例えば図3に示したような、位置(距離/角度)センサS1、速度センサS2、加速度センサS3、圧力センサS4、温度センサS5、力(トルク)センサS6、流量計S7、およびガスセンサS8の少なくともいずれかを含む。
【0016】
位置(距離/角度)センサS1は、前方に存在する物体からの距離を検知するセンサS11、後方に存在する物体からの距離を検知するセンサS12、ハンドルの回転角度を検知するセンサS13、スロットルバルブの傾斜角を検知するセンサS14、アクセルペダルの傾斜角を検知するセンサS15、およびブレーキペダルの傾斜角を検知するセンサS16の少なくともいずれかを含む。
【0017】
速度センサS2は、ホイールの回転速度を検知するセンサS21、クランクシャフトの速度を検知するセンサS22、カムシャフトの速度を検知するセンサS23、およびディーゼルエンジンにおける噴射ポンプの噴射速度を検知するセンサS24の少なくともいずれかを含む。
【0018】
加速度センサS3は、車体に作用する加速度(衝撃)を検知する。
【0019】
圧力センサS4は、タイヤ空気圧を検知するセンサS41、ブレーキ圧を検知するセンサS42、パワーステアリングにおける油圧リザーバー圧力を検知するセンサS43、吸引圧力を検知するセンサS44、充填圧力を検知するセンサS45、燃圧を検知するセンサS46、空調における冷媒圧力を検知するセンサS47、およびオートマチックトランスミッションにおける変調圧力を検知するセンサS48の少なくともいずれかを含む。
【0020】
温度センサS5は、タイヤ温度を検知するセンサS51、給気温度を検知するセンサS52、周囲温度を検知するセンサS53、内部温度を検知するセンサS54、空調におけるエバポレータ温度を検知するセンサS55、クーラント温度を検知するセンサS56、エンジンオイル温度を検知するセンサS57、の少なくともいずれかを含む。
【0021】
力(トルク)センサS6は、ペダルを踏む力を検知するセンサS61、乗員の体重を検知するセンサS62、およびドライブシャフトに作用するトルクを検知するセンサS63、およびハンドルに作用するトルクを検知するセンサS64の少なくともいずれかを含む。
【0022】
流量計S7は、燃料要件を検知するセンサS71、およびエンジンが吸引する空気量を検知するセンサS72の少なくとも一方を含む。
【0023】
ガスセンサS8は、排気ガスの組成を検知するセンサS81、および供給される空気に含まれる有害物質を検出するセンサS82の少なくとも一方を含む。
【0024】
なお、上記各種センサSは、例えば下記Webページにおいて開示されているように、公知のものである。
・Vehicle sensors functions and types
https://innovationdiscoveries.space/vehicle-sensors-functions-and-types/
・Automotive sensors: the design engineer’s guide
https://www.avnet.com/wps/portal/abacus/solutions/markets/automotive-and-transportation/automotive/communications-and-connectivity/automotive-sensors/
い。
【0025】
なお、取得部11は、複数の車両101から検知データD1をそれぞれ取得するようになっていてもよい。また、取得部11は、車両101から図示しない記憶装置を介して(いったん記憶装置に格納された)検知データD1を取得するようになっていてもよい。また、取得部11は、車両側通信部2ではなく、記録媒体等を介して検知データD1を取得するようになっていてもよい。また、取得部11は、車両101以外の交通参加者、ドローン等から検知データD1を取得するようになっていてもよい。また、取得部11は、図2に示したように、路上カメラCおよび路上センサS9の少なくとも一方から、車両側通信部2を介して検知データD1を取得するようになっていてもよい。また、取得部11は、車両101や端末装置のナビゲーションシステムに設定された経路情報を検知データD1として取得するようになっていてもよい。また、取得部11は、車両101が備えるドライブレコーダやリアカメラが撮影した画像を検知データD1として取得するようになっていてもよい。また、取得部11は、検知データD1に基づいて車両101が判断した情報(ドライバの眠気等)を検知データD1として取得するようになっていてもよい。
【0026】
判定部12は、検知データD1を送信することの可否を判定する。このような判定部12を車両101が備えることにより、判定を迅速に行うことができる。本実施形態に係る判定部12は、後述するサーバ102が予測した未来に到達するか否かを、情報を送信することの可否として判定する。「未来に到達する」には、未来の直前(例えば、数秒前)の時刻になったことを指すこととしてもよいし、実際に未来に到達したことを指すこととしてもよい。判定部12は、タイマの機能を含み、この機能を用いて上記未来に到達するか否かを判定するように構成されていてもよい。また、後述するサーバ102が車両101以外からの情報をもって利用情報を特定できる場合、判定部12は、サーバ102からの指示をもって未来に到達したと判定し、利用情報を送信するようになっていても良い。車両101以外からの情報をもって利用情報を特定できる場合には、例えば、サーバ102が路上カメラC、路上センサS9等から車両の位置情報・速度等の検知データD1を直接取得できる場合が含まれる。また、本実施形態に係る判定部12は、こうした判定を繰り返し行う。
【0027】
・第一送信制御部13
第一送信制御部13は、取得部11が取得した検知データD1の少なくとも一部(例えば、判定部12が送信可と判定した検知データD1のみ)をサーバ102へ送信する。また、第一送信制御部13は、判定部12の判定結果に基づいて車両側通信部2を制御する。これにより、車両側通信部2は、予測した未来に到達すると判定部が判定した場合に、検知データD1の少なくとも一部をサーバ102へ無線で送信する。
【0028】
また、上述したように、本実施形態に係る判定部12は、判定を繰り返し行う。このため、本実施形態に係る車両側通信部2は、検知データD1を送信した後、次の検知データD1を送信することの可否を示す判定結果に基づいて次の検知データD1を無線で送信することになる。
【0029】
また、上述したように、本実施形態に係る判定部12は、予測した未来に到達するか否かを、情報を送信することの可否として判定する。このため、本実施形態に係る車両側通信部2は、予測した未来に到達すると判定部12が判定した場合に、検知データD1をサーバ102へ無線で送信する。こうすることで、予測した未来に到達するまでの間はサーバ102へデータを送信する必要がなくなるため、車両101-サーバ102間の通信量を低減することができる。なお、サーバ102が路上カメラC、路上センサS9等から検知データD1を直接取得できる場合、第一送信制御部13は、検知データD1の送信を停止するよう車両側通信部2を制御してもよい。
【0030】
・第一受信制御部14
第一受信制御部14は、サーバ102から予測に基づく挙動指示を受信するよう車両側通信部を制御する。挙動指示には、例えば、未来の車両の位置、速度、加速度等を指し示すものである。また、第一受信制御部14は、サーバ102からのシミュレーション結果(デジタルツイン)を受信するよう車両側通信部2を制御する。ここで挙げるデジタルツインには、サーバ102においてシミュレーションを行うことと、シミュレーションを行うことおよびシミュレーションの結果を車両101へフィードバックすること、の両方の意味が含まれる。
【0031】
・判断部15
判断部15は、車両側通信部2が受信した挙動指示に基づく走行が可能であるか否かを判断する。具体的には、判断部15は、挙動指示の内容と、取得した直後の検知データD1に基づく車両101の現在の状態と、を比較することにより、未来が到達した時点で、挙動指示にあった位置に到達できるか、挙動指示にあった速度に達するか(下げられるか)等を判断する。
【0032】
・第二送信制御部16
第二送信制御部16は、判断部15の判断結果に基づいて車両側通信部2を制御する。これにより、車両側通信部2は、挙動指示に基づく走行が可能ではないと判断部15が判断した場合に検知データD1をサーバ102へ送信する。
【0033】
・出力制御部17
出力制御部17は、受信した挙動指示を出力する。本実施形態に係る出力制御部17は、挙動指示を表示するよう表示部3を制御する。また、出力制御部17は、サーバ102から受信したシミュレーション結果を表示するよう表示部3を制御する。なお、出力制御部17は、音声を出力するよう図示しないスピーカを制御するようになっていてもよい。
【0034】
・その他
なお、車両101は、表示部3および出力制御部17の代わりに、または表示部3および出力制御部17に加えて、運転制御部を備えていてもよい。運転制御部は、サーバ102から受信したシミュレーション結果に基づいて車両101の少なくとも一部の動作を自動で制御する。このようにすれば、交通情報がより早く運転制御部に提供される。このため、運転制御部はより安全性の高い運転ができる。また、車両側制御部1は、サーバ102から受信した挙動指示に基づく未来の状態と、取得部11が取得した検知データD1に基づく現在の状態と、を比較する比較部を備えていてもよい。その場合、車両101の判定部12は、サーバ102から受信した挙動指示に基づく未来の状態と、取得部11が取得した検知データD1に基づく現在の状態との間に閾値以上の誤差が生じたか否かを、利用情報を送信することの可否として判定するよう構成されていてもよい。
【0035】
〔サーバ102〕
サーバ102は、検知データD1の入力により車両101の未来の状態を予測するものである。サーバ102は、図4に示したように、サーバ側制御部4と、サーバ側通信部5と、記憶部6と、を備えている。
【0036】
(サーバ側通信部5)
サーバ側通信部5は、他の装置(例えば、車両101、車両101以外の交通参加者が所持する端末装置、ドローン、路上カメラC、路上センサS9等)との間で、各種データ、各種信号等を、有線または無線で送受信する。本実施形態に係るサーバ側通信部5は、通信モジュールで構成されている。
【0037】
(記憶部6)
記憶部6は、学習済モデル61を格納している。本実施形態に係る学習済モデル61は、複数の検知データD1に基づいて予測データD2を生成するようになっている。検知データD1には、図5に示したように、走行前に設定される事前情報D11、イベントが発生したときに生じるイベント情報D12、および周期的に更新される更新情報D13が含まれる。事前情報D11には、例えばナビゲーションシステムの経路情報が含まれる。イベント情報D12には、例えば車両の制動に関する制動情報が含まれる。制動情報には、例えばハンドルを操作したことを示す操舵情報、ブレーキを踏んだことを示すブレーキ情報、およびウインカーを点滅させたことを示すウインカー情報が含まれる。更新情報D13には、例えば車両の位置、車両の速度、車両の加減速等が含まれる。更新情報D13は、車両101のセンサSからのものであってもよいし、路上カメラCや路上センサS9からのものであってもよい。予測データD2には、例えば、車両の未来の交通情報(例えば、位置等)が含まれる。
【0038】
本実施形態に係る学習済モデル61は、過去に得られた検知データD1および当該検知データD1が得られたとき、または当該検知データD1が得られたときと類似した状況で得られた交通情報の組を教師データとする機械学習(例えばディープラーニング)により構築されたものとなっている。なお、学習済モデル61は、予測データD2とは別の、候補となる他の予測データD2を生成するようになっていてもよい。
【0039】
(サーバ側制御部4)
サーバ側制御部4は、第二受信制御部41と、予測部42と、実行部43と、第三送信制御部44と、を備えている。
【0040】
・第二受信制御部41
第二受信制御部41は、サーバ側通信部5が、上記車両101から、検知データD1を受信するようサーバ側通信部5を制御する。また、本実施形態に係る第二受信制御部41は、路上カメラCや路上センサS9から、検知データD1を受信するようサーバ側通信部5を制御する。上述したように、本実施形態に係る車両101の車両側通信部2は、検知データD1を無線で送信した後、次の検知データD1を送信する旨の判定結果に従い次の検知データD1を無線で送信する。このため、第二受信制御部41は、検知データD1を受信した後、車両101が次の検知データD1を送信する旨の判定結果に従い送信した次の検知データD1を無線で受信するよう車両側通信部2を制御する。このため、サーバ側通信部5は、検知データD1を受信した後、次の検知データD1を受信する。
【0041】
・予測部42
予測部42は、学習済モデル61を用い、検知データD1に基づいて車両101の未来の状態を予測し、その予測結果を予測データD2として出力する。未来は、例えば、検知データD1をサーバ102が取得した時刻から第一所定時間後の時刻を指す。第一所定時間は、検知データD1の取得周期を超える任意の長さ(例えば、500~700msecの範囲内)に設定することができる。第一所定時間には、予測データD2をサーバ102が送信し車両101が受信するまで時間を含めてもよい。予測部42は、記憶部6に格納された学習済モデル61を用いて未来を予測する。予測データD2には、例えば未来の車両の位置等が含まれる。なお、予測部42は、未来のある瞬間の状態を示す予測データD2ではなく、時間的に幅のある予測データD2を出力するようになっていてもよい。また、予測部42は、予測した未来が到達する直前に、新たな予測のために車両101に検知データD1の送信を要求するようになっていてもよい。また、予測部42は、未来のある瞬間の状態を示す予測データD2として、時空間的に幅のある予測データD2を出力するようになっていてもよい。
【0042】
・実行部43
実行部43は、検知データD1と、車両101の周囲にいる交通参加者の交通データと、に基づいて、交通状況に関するシミュレーションを行い、シミュレーション結果に基づく挙動指示を生成する。交通データは、例えば、交通参加者が所持するまたは取り付けられた端末装置、ドローン、路上に設置された路上カメラC、路上に設置された路上センサS9等から送信されてきた各種データである。なお、シミュレーション結果には、車両101に関する情報だけでなく、車両101の周辺環境に関する情報(例えば、他の交通参加者の情報等)を含めてもよい。また、車両101以外の検知データD1を直接取得できる場合、実行部43は、車両101の利用情報の代わりにこの検知データD1に基づいてシミュレーションを行うようになっていてもよい。
【0043】
・第三送信制御部44
第三送信制御部44は、実行部43がシミュレーションを行うと、サーバ側通信部5を制御する。これにより、サーバ側通信部5は、実行部43が生成した挙動指示を、車両101および交通参加者が所持する端末装置の少なくとも一方に無線で送信する。こうすることで、車両101の乗員(交通参加者)は、表示部3(端末装置の表示部)に表示されたシミュレーション結果を見ることにより、自身が未来にどのような状況に置かれる可能性があるかを知ることができる。その結果、車両101の乗員(交通参加者)は、知らされた状況を意識した安全性の高い運転(移動)ができる。また、このようにすれば、都市と人間の居住地が安全になる。これにより、持続可能な開発目標(SDGs)の目標11「住み続けられるまちづくりを」の達成に貢献できる。
【0044】
(サーバその他)
車両101の判定部12が、サーバ102から受信した挙動指示に基づく未来の状態と、取得部11が取得した検知データD1に基づく現在の状態との間に閾値以上の誤差が生じたか否かを、利用情報を送信することの可否として判定するよう構成されている場合、学習済モデル61は、上述したよりも相対的に少ない種類の検知データD1(例えば、更新情報D13および地図情報D14)に基づいて予測データD2を生成するよう構成されていてもよい。また、その場合、学習済モデル61は、相対的に近い未来の車両の状態を予測するよう構成されていてもよい。相対的に近い未来は、例えば、サーバ102が検知データD1を取得した時刻から第二所定時間後の時刻を指す。第二所定時間は、検知データD1の取得周期を超えるが上記第一所定時間を超えない任意の長さ(例えば、350~450msecの範囲内)に設定することができる。また、第二所定時間には、予測データD2をサーバ102が送信し車両101が受信するまでの時間を含めてもよい。この場合、学習済モデル61が出力する近い未来の車両の状態は、入力された検知データD1に対応する第二所定時間後の検知データD1の予測値となる。
【0045】
〔デジタルツインシステム100その他〕
デジタルツインシステム100は、検知データD1を出力する機能を有しているがシミュレーション結果を取得する機能を有していない車両、および検知データD1を出力する機能を有していないがシミュレーション結果を取得する機能を有している車両の少なくとも一方を含んでいてもよい。
【0046】
[デジタルツインシステム100の動作]
デジタルツインシステム100を構成する車両101に所定の事象が発生すると、図6に示したように、車両101は、検知データD1を送信する(T11)。所定の事象には、ナビゲーションシステムに経路情報が設定されること、車両101が備える各種センサSが検知データD1を生成すること等が含まれる。従来の車両の場合であれば、その後(T12,T13・・)もサーバとの通信を繰り返すが、車両101は、時刻T11に検知データD1を送信した後は、予測した未来(T1t)に到達すると判定するまで、検知データD1を送信しない。
【0047】
検知データD1を受信したサーバ102は、学習済モデル61を用いて未来(T2t)の車両の状態を示す予測データD2を出力する。そして、サーバ102は、出力した予測データD2に基づいてシミュレーションを行い、未来(時刻T1tにおける)の車両の状態を指示する挙動指示を生成する。そして、サーバ102は生成した挙動指示を車両101へ送信する。
【0048】
挙動指示を受信した車両101は、挙動指示に基づく走行が可能であるか否かの判断や、挙動指示の出力等を行う。また、車両101は、前回予測した未来(T1t)に到達すると(ここでは、前回予測した未来(T1t)の直前の時刻(T21)になると)、車両101は、再び、検知データD1を、サーバ102へ送信する(T21)。そして、車両101は、時刻T21に検知データD1を送信した後は、予測した未来(T2t)に到達すると判定するまで、検知データD1を送信しない。
【0049】
検知データD1を受信したサーバ102は、学習済モデル61を用いて未来(T2t)の車両の状態を示す予測データD2を出力する。そして、サーバ102は、出力した予測データD2に基づいてシミュレーションを行い、未来(時刻T2tにおける)の車両の状態を指示する挙動指示を生成する。そして、サーバ102は生成した挙動指示を車両101へ送信する。以降、車両101およびサーバ102は、前回予測した未来(T31・・)に到達する度に、上述したような動作を繰り返す。その結果、従来は、図7上段に示したように、定期的にデータを送信するようになっていたのに対し、本実施形態に係る車両101は、図7下段に示したように、従来よりも長い間隔をあけて検知データD1を送信することになる。
【0050】
車両101の判定部12が、未来の状態(例えば、上述した検知データD1をサーバ102が取得した時刻から第一所定時間後の時刻)と現在の状態との間に閾値以上の誤差が生じたか否かを判定するよう構成されている場合、デジタルツインシステム100は、更に以下のように動作する。挙動指示を受信した車両101は、所定時間が経過する度に検知データD1を取得する。そして、サーバ102から受信した挙動指示に基づく未来の状態と、取得部11が取得した検知データD1に基づく現在の状態との間に閾値以上の誤差が生じたか否かを繰り返し判定する。そして、閾値以上の誤差が生じたと判定した場合、車両101は、次の検知データD1の送信時刻(T21)の到来を待つことなく検知データD1をサーバ102に送信する。
【0051】
この場合、検知データD1を受信したサーバ102は、学習済モデル61を用いて上述した第二所定時間(350~450msec)後の予測データD2を出力する。そして、サーバ102は、出力した予測データD2に基づいてシミュレーションを行い、第二所定時間後の車両の状態を指示する挙動指示を生成する。そして、サーバ102は生成した挙動指示を車両101へ送信する。
【0052】
挙動指示を受信した車両101は、挙動指示に基づく走行が可能であるか否かの判断や、挙動指示の出力等を行う。そして、挙動指示を受信した車両101は、サーバ102から受信した挙動指示に基づく未来の状態と、取得部11が取得した検知データD1に基づく現在の状態との間に閾値以上の誤差が生じたか否かを繰り返し判定する。そして、閾値以上の誤差が生じていないと判定される状態が第二所定時間継続された場合、車両101は、検知データD1の送信動作を通常に戻す。すなわち、車両101は、挙動指示を受信してから第二所定時間が経過すると検知データD1をサーバ102へ送信する動作に戻る。そして、検知データD1を受信したサーバ102が出力する予測データD2も、上述した第一所定時間(例えば、600msec)後の予測データD2に戻る。一方、未来の状態と現在の状態の間に閾値以上の誤差が生じたと判定された場合、車両101は、次の検知データD1の送信時刻(第二所定時間後)の到来を待つことなく検知データD1をサーバ102に送信する。
【0053】
検知データD1を受信したサーバ102は、学習済モデル61を用いて第二所定時間よりも短い第三所定時間(例えば、200~300msecの範囲内)後の予測データD2を出力する。なお、第三所定時間は、検知データD1の取得周期より長くてもよい。また、第三所定時間には、予測データD2をサーバ102が送信し車両101が受信するまでの時間を含めてもよい。そして、サーバ102は、出力した予測データD2に基づいてシミュレーションを行い、第三所定時間後の車両の状態を指示する挙動指示を生成する。そして、サーバ102は生成した挙動指示を車両101へ送信する。
【0054】
挙動指示を受信した車両101は、サーバ102から受信した挙動指示に基づく未来の状態と、取得部11が取得した検知データD1に基づく現在の状態との間に閾値以上の誤差が生じたか否かを繰り返し判定する。そして、閾値以上の誤差が生じていないと判定される状態が第三所定時間継続された場合、車両101は、次の挙動指示を受信した後の検知データD1の送信動作を通常に戻す。そして、検知データD1を受信したサーバ102が出力する予測データD2も、上述した第二所定時間(350~450msec)後の予測データD2に戻る。一方、未来の状態と現在の状態の間に閾値以上の誤差が生じたと判定された場合、車両101は、次の検知データD1の送信時刻(第三所定時間後)の到来を待つことなく検知データD1をサーバ102に送信する。以降、車両101およびサーバ102は、上述したような動作を繰り返す。
【0055】
こうすることで、車両101が想定内の状態にある場合は、車両101-サーバ102間の通信量を低減しつつ、車両101に想定外の事態が生じた場合、または想定外の事態が起き続けている場合は、通信量が多少増大することにはなるが、サーバ102が車両101の状態をよりリアルタイムに把握することができる。
【0056】
[作用効果]
以上説明してきた本実施形態に係る車両101によれば、検知データD1をサーバ102へ送信し、未来の車両101の状態をサーバ102側で予測するので、サーバ102は、十分な量の検知データD1に基づいてより遠い未来の予測をより高い精度で行い、正確な挙動指示を生成することができる。また、こうすることで、予測した未来に到達するまでの間はサーバ102へデータを送信する必要がなくなるため、車両101-サーバ102間の通信量を低減することができる。その結果、車両101と、車両101のデジタルツインを生成するサーバ102と、を備えるデジタルツインシステム100において、デジタルツインの精度を落とすことなく、車両101-サーバ102間の通信量の低減を実現することができる。
【0057】
<実施形態その他>
上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0058】
[ソフトウェアによる実現例]
上記車両101およびサーバ102(以下、「装置等」と呼ぶ)の機能は、当該装置等としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置の各制御ブロック(特に車両側制御部1、サーバ側制御部4に含まれる各部)としてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
【0059】
また、以上説明してきた本発明の各態様によれば、上述した作用効果を奏することにより、持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と具術革新の基盤をつくろう」の達成に貢献できる。なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0060】
100 デジタルツインシステム
101 車両
1 車両側制御部
11 取得部
12 判定部
13 第一送信制御部
14 第一受信制御部
15 判断部
16 第二送信制御部
17 出力制御部
2 車両側通信部
3 表示部
102 サーバ
4 サーバ側制御部
41 第二受信制御部
42 予測部
43 実行部
44 第三送信制御部
5 サーバ側通信部
6 記憶部
61 学習済モデル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-07-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類のセンサと、
前記複数種類のセンサから検知データを所定時間が経過する度にそれぞれ取得する取得部と、
前記検知データの少なくとも一部を、当該検知データに基づいて、少なくとも当該検知データの取得時刻から前記所定時間よりも長い時間が経過した後の時刻までの間における車両の位置の推移を、機械学習により構築された学習済モデルを用いて予測するサーバへ送信し、前記サーバから予測に基づく挙動指示を受信する通信部と、
複数種類の前記検知データを取得する度に、当該検知データに基づく前記車両の位置を示す実測値と、前記車両の位置の推移における当該検知データの取得時刻の予測値との間に閾値以上の誤差が生じたか否かを判定する判定部と、
を備え、
前記通信部は、
前記検知データを送信してから前記所定時間よりも長い第一時間が経過した場合に、直近に取得された前記検知データを送信し、
閾値以上の誤差が生じたと前記判定部が判定した場合には、次の検知データの送信時刻の到来を待つことなく直近に取得された検知データをサーバに送信する、
車両。
【請求項2】
前記通信部が受信した前記挙動指示に基づく走行が可能であるか否かを判断する判断部を備え、
前記通信部は、前記挙動指示に基づく走行が可能ではないと判断部が判断した場合に前記検知データを送信する、
請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記通信部が受信した前記挙動指示に基づいて車両の少なくとも一部の動作を自動で制御する運転制御部、または前記挙動指示の出力を制御する出力制御部を備える、請求項1または2に記載の車両。
【請求項4】
請求項1に記載の車両から、前記複数種類のセンサが出力した検知データを受信する通信部と、
前記通信部が受信した複数種類の検知データに基づいて、少なくとも当該検知データの取得時刻から前記所定時間よりも長い時間が経過した後の時刻における車両の位置を、機械学習により構築された学習済モデルを用いて予測し、その予測結果を予測データとして出力する予測部と、
受信した予測データと、交通参加者の交通データと、に基づいて交通状況に関するシミュレーションを行う実行部と、を備え、
前記予測部は、
前記検知データを受信してから第一時間が経過した後に次の前記検知データを受信した場合には、当該検知データの取得時刻よりも後の時刻であって前記所定時間よりも長い第一時間が経過した後の車両の位置を示す予測データを出力し、
前記検知データを受信してから前記第一時間が経過する前に次の前記検知データを受信した場合には、当該検知データの取得時刻よりも後の時刻であって前記所定時間より長く前記第一時間より短い第二時間が経過した後の車両の位置を示す予測データを出力する、
サーバ。
【請求項5】
前記予測部は、所定時間後の時刻が到達する直前に、新たな予測のために車両に検知データの送信を要求する、請求項に記載のサーバ。
【請求項6】
前記通信部は、前記実行部が行ったシミュレーションの結果を、前記車両および前記交通参加者が所持する端末装置の少なくとも一方に送信する、請求項またはに記載のサーバ。