(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023145183
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】物品搬送装置
(51)【国際特許分類】
B65G 35/00 20060101AFI20231003BHJP
B65G 54/02 20060101ALN20231003BHJP
B65G 47/86 20060101ALN20231003BHJP
【FI】
B65G35/00 Z
B65G54/02
B65G47/86 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022052517
(22)【出願日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000253019
【氏名又は名称】澁谷工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100156199
【弁理士】
【氏名又は名称】神崎 真
(72)【発明者】
【氏名】嘉屋 考時
(72)【発明者】
【氏名】高島 和己
(72)【発明者】
【氏名】奥畑 峻
【テーマコード(参考)】
3F021
3F072
【Fターム(参考)】
3F021BA02
3F072AA07
3F072GC05
3F072KD01
3F072KD13
(57)【要約】
【課題】隣り合う可動子に設けられた一対のグリップ片からなるグリッパを備え、隣り合う可動子の移動範囲に制限があってもグリッパで保持可能な物品の兼用範囲が広い物品搬送装置を提供する。
【解決手段】リニア搬送装置6(物品搬送装置)の各グリッパ3は、隣り合う一方の可動子16に設けられたグリップ片3Aと、隣り合う他方の可動子16に設けられたグリップ片3Bを備えている。
最小の容器2をグリッパ3で保持する際には、隣り合う可動子16を最接近させるとともに、一対のグリップ片3A、3Bをそれらの可動子16に対して水平移動させて相互に近接させる(
図3(c)参照)。
最大の容器2をグリッパ3で保持する際には、隣り合う可動子16を最大限離隔させるとともに、一対のグリップ片3A、3Bをそれらの可動子16に対して水平移動させて最大限、離隔させる(
図3(d)参照)。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の可動子と、所定の搬送経路に沿って上記可動子をリニア駆動させるための固定子と、隣り合う2つの可動子のうち、一方の可動子に設けられた一方のグリップ片と、他方の可動子に設けられた他方のグリップ片とを備え、
上記2つの可動子のグリップ片によって物品を保持するグリッパを構成するとともに、上記2つの可動子を同期して移動させて、グリッパに保持された物品を上記搬送経路に沿って搬送するようにした物品搬送装置において、
上記グリッパは、上記各グリップ片を当該グリップ片が設けられた可動子に対して物品の搬送方向に移動可能に設けるとともに、各グリップ片を当該グリップ片が設けられた可動子における搬送方向の位置決めを行う位置決め機構を設け、
上記グリッパによって保持する物品の搬送方向の幅に応じて、一方のグリップ片と他方のグリップ片とを、上記位置決め機構により上記可動子に対して搬送方向上流側または下流側に位置決めすることを特徴とする物品搬送装置。
【請求項2】
上記可動子の上方に上記グリップ片を取り付ける取り付けベースを配置し、
上記取り付けベースは、搬送方向に伸びる軸を有し、当該軸に上記グリッパを移動可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載の物品搬送装置。
【請求項3】
上記取り付けベースは、搬送方向上流側に移動するグリップ片と当接して当該グリップ片の上流側の位置を決める上流側当接部と、搬送方向下流側に移動するグリップ片と当接して当該グリップ片の下流側の位置を決める下流側当接部とを有することを特徴とする請求項2に記載の物品搬送装置。
【請求項4】
上記隣り合う一方の可動子に上方が搬送方向下流へ向けて傾斜した傾斜軸を立設するとともに、上記他方の可動子に上方が搬送方向上流へ向けて傾斜した傾斜軸を立設して、
上記グリップ片を、上記傾斜軸に沿って斜め方向に昇降可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載の物品搬送装置。
【請求項5】
上記傾斜軸の上方に位置する上記グリップ片の上面と当接する上方当接部と、上記傾斜軸の下方に位置する上記グリップ片の下面と当接する下方当接部とを設け、上記グリップ片の上面と上記上方当接部の少なくとも一方に磁石を配置するとともに、上記グリップ片の下面と上記下方当接部の少なくとも一方に磁石を配置して、上記グリップ片を上記上方当接部と下方当接部に磁着可能としたことを特徴とする請求項4に記載の物品搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は物品搬送装置に関し、より詳しくは、リニアモータを用いた物品搬送装置であって、隣り合う一対の可動子にわたって設けたグリッパによって物品を保持して搬送する物品搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、リニアモータを用いて物品を搬送するようにしたリニア搬送装置は知られている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。こうした従来のリニア搬送装置においては、1つの可動子に1つのグリップ片を取り付け、隣り合う1対のグリップ片からなるグリッパ(保持手段)によって物品の前後を保持しながら物品を搬送するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6334556号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2016/0176659号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来のリニア搬送装置において、搬送方向における寸法が異なる物品を兼用して保持しようとする際には、隣り合う可動子の間隔を調整することで、隣り合う1対のグリップ片の間隔を変更して物品の寸法に合わせるようにしている。具体的には、搬送方向の寸法が小さい物品をグリッパで保持する際には、隣り合う一対のグリップ片、すなわち隣り合う可動子の間隔を狭く設定し、搬送方向の寸法が大きい物品をグリッパで保持する際には、隣り合う一対のグリップ片、すなわち可動子の間隔を広く設定する必要がある。
ところで、上記グリップ片は可動子に設けられているため、小さい物品をグリッパで保持する場合には隣り合う可動子同士が干渉しない位置が限界となっていた。
また、例えば物品が容器であって、1対のグリップ片からなる複数のグリッパで保持した容器を充填装置の位置へ搬送して液の充填を行う場合には、充填装置における隣り合う充填ノズルのピッチに対して隣り合う容器のピッチを合わせる必要がある。そのため、グリッパで大きい容器を保持する場合には、隣の容器を保持するグリッパの可動子と干渉しない位置が限界であった。この場合、可動子の移動範囲を大きくすれば充填ノズルのピッチも大きくなるため、充填装置自体が大型化して製造コストが高くなり、好ましくない。
そこで、本発明の目的は、グリッパを構成する1対のグリップ片を移動させるための隣り合う可動子の移動範囲に制限があっても、保持する物品の兼用範囲を広くできるグリッパを備えた物品搬送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した事情に鑑み、本発明は、複数の可動子と、所定の搬送経路に沿って上記可動子をリニア駆動させるための固定子と、隣り合う2つの可動子のうち、一方の可動子に設けられた一方のグリップ片と、他方の可動子に設けられた他方のグリップ片とを備え、
上記2つの可動子のグリップ片によって物品を保持するグリッパを構成するとともに、上記2つの可動子を同期して移動させて、グリッパに保持された物品を上記搬送経路に沿って搬送するようにした物品搬送装置において、
上記グリッパは、上記各グリップ片を当該グリップ片が設けられた可動子に対して物品の搬送方向に移動可能に設けるとともに、各グリップ片を当該グリップ片が設けられた可動子における搬送方向の位置決めを行う位置決め機構を設け、
上記グリッパによって保持する物品の搬送方向の幅に応じて、一方のグリップ片と他方のグリップ片とを、上記位置決め機構により上記可動子に対して搬送方向上流側または下流側に位置決めすることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
このような構成によれば、グリッパで保持可能な物品の兼用範囲を広くできるので、製造コストの増加を抑制して汎用性が高い物品搬送装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】
図2(a)~
図2(c)に示すグリッパによって各々大きさが異なる容器を保持した状態を示した平面図。
【
図4】
図4(a)は従来の装置における隣り合う可動子を最接近させてグリッパの間隔を最小にした状態を示す説明図、
図4(b)は従来の装置における隣り合う可動子を最大限離隔させてグリッパの間隔を最大にした状態を示す説明図。
【
図5】
図5(a)は本実施例における隣り合う可動子を最接近させてグリッパの間隔を最小にした状態を示す説明図、
図5(b)は本実施例における隣り合う可動子を最大限離隔させてグリッパの間隔を最大にした状態を示す説明図。
【
図6】本発明のグリッパ等に関する第2実施例を示す斜視図であり、
図6(a)は小径の容器をグリッパで保持する状態を示し、
図6(b)は大径の容器をグリッパで保持する場合を示している。
【
図7】
図6に示すグリッパによって異なる大きさの容器を保持する状態を示す正面図と平面図であり、
図7(a)と
図7(c)は大きな容器をグリッパで保持する場合を示し、
図7(b)と
図7(d)は小さな容器をグリッパで保持する場合を示している。
【
図8】
図6~
図7に示したグリッパのグリップ片とカムとの係合関係を示した側面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図示実施例について本発明を説明すると、
図1ないし
図2において1は容器2内に液体を充填する充填システムである。この充填システム1は、容器2を保持する多数のグリッパ3を循環搬送経路Rに沿って矢印方向に循環走行させるようになっており、供給位置Aで停止させたグリッパ3に供給ロボット4によって容器2を供給して保持させた後、グリッパ3に保持された容器2が充填位置Bまで搬送されて停止されると、そこで充填装置5によって容器2内に所定量の液体が充填されるようになっている。
充填システム1は、容器2をグリッパ3で保持して搬送する物品搬送装置としてのリニア搬送装置6と、リニア搬送装置6の循環搬送経路Rにおける供給位置Aに配置されて、空の容器2をグリッパ3に供給する供給ロボット4と、循環搬送経路Rにおける供給位置Aの下流側となる充填位置Bに配置されて容器2内に液体を充填する充填装置5と、循環搬送経路Rにおける充填位置Bの下流側となるキャッピング位置Cに設けられたキャッピング装置7と、その下流側の検査位置Dに設けられて容器2の検査を行う検査装置8と、検査位置Dの下流側となる排出位置Eに設けられた排出ロボット9と、これらの構成要素等の作動を制御する制御装置11を備えている。
【0009】
図1には図示されていないが供給位置Aから搬送方向下流側の排出位置Eにわたって、容器2の底部を支持するフェリプレート12が配置されており、グリッパ3に保持されて搬送される容器2はフェリプレート12に支持されてその表面を摺動するようになっている。フェリプレート12の下部にはナット部材13が連結されており、このナット部材13は、鉛直方向に配置されたボールねじ14に螺合している。ボールねじ14はサーボモータM1によって回動されるようになっており、このサーボモータM1は制御装置11によって作動を制御されるようになっている。処理対象となる容器2の高さや形状が変更された場合には、制御装置11によってサーボモータM1が所要量回動されることで、フェリプレート12の高さを変更できるようになっている。それにより、容器2の胴部の好適な高さ位置をグリッパ3で保持できるようになっている。
供給位置Aの循環搬送経路Rと平行に直線状の供給コンベヤ15が配置されており、正立状態で縦一列となった空の容器2が供給コンベヤ15によって供給装置Aへ供給されて停止されるようになっている。供給装置Aには供給ロボット4が配置されており、供給ロボット4は供給コンベヤ15上の空の容器2を把持して、隣り合う容器2同士の間隔を広げてから供給位置Aのフェリプレート12上に停止している8個のグリッパ3に容器2を保持させるようになっている。
グリッパ3は、隣り合う一方の可動子16に設けられたグリップ片3Aと、隣り合う他方の可動子16に設けられたグリップ片3Bとからなり、これら一対のグリップ片3A、3Bによって容器2の胴部が搬送方向の前後から保持されるようになっている(
図3参照)。そして、前述したように、グリッパ3に保持された容器2はフェリプレート12に支持されて、その表面上を摺動するようになっている。液体が充填される容器2は、胴部と上端口部を備えており、上端口部から液体が内部に充填されるようになっている。
【0010】
物品搬送装置としてのリニア搬送装置6は、無端状の循環搬送経路Rに沿って配置された上下一対のレール17と、これら上下のレール17の間の循環搬送経路Rの全域にわたって配置されるとともに、内部に多数の電磁コイルが所定間隔に設けられた電磁コイルユニット18と、電磁コイルユニット18に隣接させて配置されるとともにレール17に案内されて循環搬送経路Rを移動する多数の可動子16とを備えている。電磁コイルユニット18が、可動子16に対するリニアモータの固定子を構成している。
可動子16には電磁コイルユニット18に対向させて永久磁石19が埋設されるとともに、上下のレール17のガイド面に沿って転動する上下位置の複数のローラ16Aが回転自在に設けられている。本実施例においては、隣り合う一方の可動子16(搬送方向上流側の可動子16)に設けられたグリップ片3Aと、隣り合う他方の可動子16(搬送方向下流側の可動子16)に設けられたグリップ片3Bとによって容器2を保持するグリッパ3が構成されている(
図3参照)。
電磁コイルユニット18内に設けられている多数の電磁コイルは制御装置11によって所要のタイミングで個別に励磁されるようになっている。制御装置11は、隣り合う一対の可動子16を同期させて循環搬送経路Rに沿って移動させることで、それら一対の可動子16に設けたグリップ片3A、3Bからなる各グリッパ3を循環搬送経路Rに沿って移動させるとともに、移動の際の移動位置と移動速度を個別に制御できるようになっている。
制御装置11が循環搬送経路Rに沿った所要位置の電磁コイルを励磁することで、隣り合う一対の可動子16にわたって設けられたグリッパ3を循環走行経路Rに沿った各位置A~Eを所定速度で循環走行させるとともに、所要位置で停止させることができる。これにより、グリッパ3に保持された状態の容器2を供給位置Aから排出位置Eまでリニア搬送装置6によって搬送するようになっている。また、制御装置11によって、隣り合う一対の可動子16の搬送方向における間隔を調整することにより、一対のグリップ片3A、グリップ片3Bの間隔を調整することでき、それによって大きさが異なる容器2をグリッパ3で兼用して保持できるようになっている。なお、リニア駆動により可動子を移動させるリニア搬送装置の基本構成は従来公知であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0011】
ここで、
図1を参照してリニア搬送装置6のグリッパ3による容器2の搬送と各位置A~Eで行われる処理の概略について説明する。
供給位置Aのフェリプレート12の上方に8個のグリッパ3が停止された状態において、正立状態の空の容器2が供給コンベヤ15によって供給装置Aへ供給されると、供給ロボット4は供給コンベヤ15上の空の容器2を把持した後に、隣り合う容器2同士の間隔を広げてから供給位置Aで停止中の8個のグリッパ3に容器2を保持させるようになっている。この時、前述した様に容器2の底部はフェリプレート12に支持される。
供給位置Aで容器2がグリッパ3に保持されると、空の容器2を保持した6個のグリッパ3が充填位置Bまで移動されて停止されるようになっている。充填装置5には、容器2の搬送方向に沿って等ピッチで6つの充填ノズル(図示せず)が設けられており、6個のグリッパ3に保持されて充填位置Bに停止した容器2は、6つの各充填ノズルの下方側に位置する。そして、充填装置5の充填ノズルによって6本の容器2内に所定量の液体が充填されるようになっている。
この後、液体が充填された容器2を保持した6個のグリッパ3は、キャッピング位置Cまで搬送されて、そこで停止される。キャッピング位置Cにはキャッピング装置7が配置されており、6本の容器2の上端口部にキャッピング装置7によってキャップが取り付けられて閉鎖されるようになっている。
この後、キャップが取り付けられた容器2を保持したグリッパ3は検査位置Dへ搬送されて停止される。検査位置Dには検査装置8が配置されており、検査装置8は、4本毎の容器2について異物の有無やキャッピング不良等を検査するようになっている。
検査位置Dにおける検査装置8の検査が終了した容器2は、その後、排出装置Eへ搬送されて停止される。排出位置Eには、排出ロボット9が配置されるとともに排出コンベヤ21が配置されており、排出ロボット9は、排出位置Eにおいて停止したグリッパ3から4本ずつ容器2を取り出して排出コンベヤ21上に受け渡すようになっている。
この排出コンベヤ21上に受け渡された容器2は下流へ搬送されるようになっている。他方、排出位置Eで容器2が取り出されて空になったグリッパ3は、供給位置Aまで移動されて、再度そこで停止されるようになっている。なお、検査装置8による検査の結果で不良と判定された容器2は排出コンベヤ21に受け渡された後に、図示しないリジェクト装置によって排出コンベヤ21上からリジェクトされるようになっている。
このように、本実施例の充填システム1は、リニア搬送装置6のグリッパ3に保持した容器2を供給位置A~排出位置Eまで循環搬送経路Rに沿って順次搬送して、容器2内への液体の充填とその後のキャッピング及び所要の検査を行うようになっている。
【0012】
しかして、本実施例は以上の構成を前提とした上で、グリッパ3を構成する一対のグリップ片3A、3Bをそれらが設けられた可動子16に対して搬送方向に沿って水平に移動可能としたものであり、それによってグリッパ3で保持可能な容器2の兼用性を拡大させたことが特徴となっている。
以下、
図2ないし
図3を参照して、隣り合う一対の可動子16とそれらに設けられたグリッパ3のグリップ片3A、3Bの構成等について説明する。
各可動子16の上部には、ベース部材22が水平に連結されており、このベース部材22の上面中央(搬送方向の中央)に回転軸23が鉛直上方を向けて固定されている。
回転軸23の上方には支持ブロック24が配置されており、この支持ブロック24の上部の中央に固定軸25が鉛直上方に向けて固定されている。この固定軸25の上端に取り付けベース26が水平に固定されている。隣り合う一方の取り付けベース26にグリップ片3Aを水平に連結してあり、隣り合う他方の取り付けベース26にグリップ片3Bを水平に連結している。
支持ブロック24における本体部(下方部分)には上下方向の貫通孔が形成されており、その貫通孔に上記回転軸23の上端(自由端)を回転自在に貫通させている。つまり、回転軸23に支持ブロック24が揺動可能に設けられており、支持ブロック24上に立設した固定軸25に固定された取り付けベース26を介してグリップ片3A(3B)が取り付けられている。
隣り合う一方の支持ブロック24(
図2(a)の左側の支持ブロック24)の側部に、連結シャフト27の一端が連結されている。隣り合う他方のブロック24(
図2(a)の右側の支持ブロック24)には、搬送方向に沿って水平方向の貫通孔が形成されており、この貫通孔に上記連結シャフト27の他端側の領域を摺動自在に貫通させている。本実施例においては、グリップ片3Aとそれが設けられた可動子16が搬送方向上流側に位置し、グリップ片3Bとそれが設けられた可動子16が搬送方向下流側に位置している。
連結シャフト27の他端(
図2(a)の右端)には大径のストッパ部27Aが形成されており、連結シャフト27を貫通させた支持ブロック24が連結シャフト27から脱落しないようになっている。隣り合う可動子18が近接または離隔すると連結シャフト27に案内されて隣り合う一対の支持ブロック24とそれらの上部に設けられた一対のグリップ片3A、3Bが搬送方向において近接し、或いは離隔可能となっている。
さらに本実施例では、回転軸23とその下方側となる可動子16に対して、支持ブロック24及びその上方のグリップ片3A(3B)が揺動可能となっており、グリップ片3A、3Bが設けられた揺動可能な支持ブロック24が連結シャフト27に沿って移動することによって、グリップ片3A、3Bからなるグリッパ3が容器2を保持して循環搬送経路Rのコーナー部分を移動する際には、グリップ片3A、3Bの向きが平行に保たれるようになっている。なお、支持ブロック24を可動子16に対して固定に取り付けても良いし、連結シャフト27を設けなくとも良い。
【0013】
隣り合う一対のグリップ片3A、3Bは同じ高さで相互に対向しており、それら対向面には容器2の胴部を保持するための凹部が形成されている(
図3参照)。
図3に示すように、取り付けベース26の先端側は凹字状の空間が形成され、そこに搬送方向に沿った直線のガイド軸26Aが2本取り付けられている。
グリップ片3A、3Bにはそれぞれ2つのガイド孔3Aa、3Baが形成されており、ガイド軸26Aをガイド孔3Aa、3Baに貫通させてグリップ片3A、3Bを配置することによって、グリップ片3A、3Bをガイド軸26Aに沿って移動可能としている。
グリップ片3A、3Bの基部には連結ピン29が鉛直方向に取り付けられており、この連結ピン29の下端部は、取り付けベース26に取り付けられた2本のガイド軸26Aの間を貫通させて下方へ突出させている。グリップ片3A、3Bの連結ピン29の上端と、取り付けベース26、26の基部の上面とにわたってそれぞれ引っ張りばね28が取り付けられている。
搬送方向上流側となるグリップ片3Aの取り付けベース26の近接下方側には、レバー32Aが水平状態で配置されており、このレバー32Aの中央の貫通孔32aに固定軸25の上部小径部を貫通させている。また、搬送方向下流側となるグリップ片3Bの取り付けベース26の近接下方側には、レバー32Bが水平状態で配置されており、このレバー32Bの中央部の貫通孔32aに固定軸25の上部小径部を貫通させている(
図2(c)参照)。これにより、レバー32A、32Bは固定軸25を回転中心として揺動可能となっている。
連結シャフト27側(先端側)となるレバー32A、32Bの一端には楕円形の貫通孔32bが穿設されており、この貫通孔32bに上記グリップ片3A(3B)の連結ピン29を挿通させている。また、レバー32Aとレバー32Bの後端側にはそれぞれ係合片32Aa、32Baが取り付けられている。これら係合片32Aaと32Baは高さを異ならせて設けられており、それにより係合片32Aaと32Baが上下位置で衝突せずに重合位置に位置できるようになっている(
図2の(a))。
このように、一方のレバー32Aは一方のグリップ片3Aに連動しており、他方のレバー32Bは他方のグリップ片3Bと連動している。そして、レバー32A、32Bが固定軸25を中心として水平方向に揺動されると、一対のグリップ片3A、3Bは、取り付けベース26のガイド軸26Aに案内されて各可動子16上において容器2の搬送方向に水平に移動可能となっている。
グリップ片3A、3Bは上記引っ張りばね28によってレバー32A、32Bの係合片32Aa、32Ba側へ引っ張られた状態となっている。
そのため、レバー32Aが固定軸25を揺動中心として揺動される際には、
図3で示すグリップ片3A(3B)の基部の左側面が取り付けベース26におけるガイド軸26Aの上流側取り付け部26Ba(上流側当接部)に当接する一方の揺動端の位置(搬送方向の上流端)と、グリップ片3A(3B)の基部の右側面が取り付けベース26におけるガイド軸26Aの下流側取り付け部26Bb(下流側当接部)に当接する他方の揺動端の位置(搬送方向の下流端)とに交互に移動されるようになっている(
図3参照)。それにより、グリップ片3A、3Bは、それらが設けられた可動子16に対して、搬送方向に沿って水平方向における一方の移動端(搬送方向の上流端)と他方の移動端(搬送方向の下流端)とに交互に移動されるようになっている。
本実施例においては、引っ張りばね28と、レバー32A(32B)、ガイド軸26A、上流側取り付け部26Ba、下流側取り付け部26Bb等によって、グリップ片3A、3Bを可動子16上の搬送方向における上流端と下流端とに位置決めするロック機構33(位置決め機構)が構成されている。
次に、レバー32A、32Bを揺動させた際の停止位置を切り換える切り換え機構35について説明する。
図2(b)に示すように、切り換え機構35は、上下一対の係合部材36A、36Bと、これらを昇降させるための上下一対のシリンダ37A、37Bを備えており、シリンダ37A、37Bは係合片32Aaと係合片32Baの搬送経路上の適宜位置、本実施例では
図1のX位置に1カ所配置されている。
係合部材36Aは鉛直上方を向けたシリンダ37Aにより昇降可能となっており、係合部材36Bは鉛直下方に向むけたシリンダ37Bにより昇降可能に設けられている。
シリンダ37Aにより係合部材36Aが下降端にある時には、係合部材36Aはレバー32Aの係合片32Aaよりも下方に位置し、シリンダ37Aにより係合部材36Aが上昇端位置まで上昇されると、係合部材32Aはレバー32Aの係合片32Aaと係合可能となる。
また、シリンダ37Bにより係合部材36Bが上昇端にある時には、係合部材36Bはレバー32Bの係合片32Baよりも上方に位置し、シリンダ37Bにより係合部材36Aが下降端まで下降されると、係合部材32Bはレバー32Bの係合片32Baと係合可能となる。
シリンダ37A、37Bの作動は制御装置11によって制御されるようになっており、制御装置11はシリンダ37A、37Bの昇降作動を制御することで、係合部材36Aをレバー32Aの係合片32Aaと係合する高さ位置と係合しない高さ位置に切り換えるようになっており、これと同様に、係合部材36Bをレバー32Bの係合片32Baと係合する高さ位置と係合しない高さ位置に切り換えるようになっている。
ここで、
図2の(c)は、隣り合うグリップ片3A、3Bが最大に開いた際(離隔した状態)のレバー32A、32Bを示しているが、保持する容器2の搬送方向の幅が変更となり、
図2の(c)の位置からグリップ片3Aを搬送方向下流側に移動させ、かつグリップ片3Bを搬送方向上流側に移動させて両グリップ片3A、3Bの間隔を狭くする場合には、レバー32Aを時計方向に回転させ、レバー32Bを反時計方向に回転させる必要がある。
レバー32Aを時計方向に回転させる際には、まずX位置にある係合部材36Aを上昇させてレバー32Aの係合片32Aaと係合する位置へ上昇させる。次に循環搬送経路R上にあるすべての可動子16を供給位置A→充填位置B→キャッピング位置C→検査位置D→排出位置Eの方向に移動させることにより、レバー32Aの係合片32Aaが係合部材36Aに係合してレバー32Aを固定軸25を中心として時計方向に揺動させる。
また、レバー32Bを半時計方向に回転させる際には、係合部材36Bを上昇させてレバー32Bの係合片32Baと係合する位置へ下降させる。次に循環搬送経路R上にあるすべて可動子16を先ほどとは逆向き、すなわち供給位置A→排出位置E→検査位置D→キャッピング位置C→充填位置Bの方向に移動させることにより、レバー32Bの係合片32Baが係合部材36Bに係合してレバー32Bを固定軸25を中心として反時計方向に揺動させる。
このようにして、グリップ片3A、3Bを搬送方向における上流端の位置と下流端の位置とに切り換えるようになっている。
なお、係合部材36A、36Bは搬送方向に揺動可能に取り付けられており、係合片32Aa、32Baと係合して負荷がかかった際に揺動して負荷を低減できるようにしている。
【0014】
以上のように構成されたリニア搬送装置6とそのグリッパ3により大きさが異なる容器2を保持する場合の具体例を示したものが
図3(a)~
図3(f)である。
先ず、最小の容器2をグリッパ3で保持する場合は、
図3(c)に示すように、グリップ片3Aをそれが設けられた可動子16に対して搬送方向下流端に位置させるとともに、グリップ片3Bをそれが設けられた可動子16に対して搬送方向上流端に位置させる。そして、それらグリップ片3Aとグリップ片3Bが設けられた可動子16、16を最接近させる。これにより、最小の容器2をグリッパ3で保持することができる。
他方、最大の容器2をグリッパ3で保持する場合には、
図3(d)に示すように、グリップ片3Aをそれが設けられた可動子16に対して搬送方向上流端に位置させるとともに、グリップ片3Bをそれが設けられた可動子16に対して搬送方向下流端に位置させる。そして、それらグリップ片3Aとグリップ片3Bが設けられた可動子16、16を最大間隔まで離隔させる。これにより、最大の容器2をグリッパ3で保持することができる。
また、最小の容器2と最大の容器2の間の中間の大きさの各容器2をグリッパ3で保持する場合には、
図3(a)、
図3(b)、
図3(e)、
図3(f)のようになる。これら中間の異なる大きさの容器2を保持する場合にも、搬送方向において隣り合う一対の可動子16の間隔を調整し、かつ、それらに設けられたグリップ片3A、3Bの各可動子16における搬送方向の上流端と下流端とに位置を切り換えることで、円滑に異なる大きさの容器2をグリッパ3で保持することができる。
なお、
図3(b)、
図3(e)のようにグリップ片3Aと3Bの両方を可動子16に対して上流端側に位置させても良いし、下流端側に位置させても良い。
また、上流側取り付け部26Baおよび下流側取り付け部26Bbに磁石を取り付けるとともに、グリップ片3A、3Bに鉄のプレートもしくは磁石を取り付け、グリップ片3Aおよびグリップ片3Bを磁力によって上流側取り付け部26Baや下流側取り付け部26Bbに位置決めさせるようにしても良く。この場合は引っ張りばね28が不要となる。
【0015】
以上のように構成された本実施例によれば、従来のグリッパと比較して保持可能な容器2の兼用性を拡大することが可能である。
ここで、
図4と
図5を用いて従来技術のリニア搬送装置のグリッパと本実施例のグリッパ3との兼用範囲について充填装置に備えられた複数の充填ノズルで液を充填する場合の違いを比較して説明する。なお、
図4と
図5の可動子16a、16bは左から右へ搬送されるものとする。
すなわち、
図4は従来技術を示しており、
図4(a)は隣り合う可動子16aと16bとを最接近させてグリッパ3の間隔を最小にした状態、
図4(b)は隣り合う可動子16aと16bとを最大限離隔させてグリッパ3の間隔を最大にした状態を示している。ここで、充填装置における隣り合う充填ノズルのピッチが180mmであって、各可動子16a、16bの搬送方向の幅が50mmであり、可動子16aと可動子16bが最接近した場合のクリアランスを5mmとすると、可動子16aおよび可動子16bの可動範囲は35mmとなる。
ここで、グリップ片3A、3Bの厚みを無視し、それらがともに可動子16a、16bの中央に固定して配置されているとすると、グリップ片3Aとグリップ片3Bとで保持可能な容器2の大きさは55~125mmとなる。
このような従来技術のグリッパに対して、本実施例によれば、グリップ片3A、3Bをそれらが設けられた可動子に対して搬送方向に移動可能であることにより、グリッパ3で保持する容器2の大きさの兼用範囲を広くすることができる。
すなわち、
図5は本実施例を示しており、
図5(a)は隣り合う可動子16aと16bとを最接近させてグリッパ3の間隔を最小にした状態、
図5(b)は隣り合う可動子16aと16bとを最大限離隔させてグリッパ3の間隔を最大にした状態を示している。なお、可動子16aや16bの寸法、充填ノズルのピッチ等の値は
図4と同じである。
図5(a)に示すように、最小の容器2を保持する際には、グリップ片3Aをそれが設けられた可動子16aの搬送方向上流端に位置させるとともに、グリップ片3Bをそれが設けられた可動子16bの搬送方向下流端に位置させた状態で、隣り合う可動子同士をクリアランス5mmまで接近させることにより、5mmの大きさの容器を保持することが可能となる。
また、最大の容器2を保持する際には、
図5(b)に示すように、グリップ片3Aを可動子16aの搬送方向上流端に位置させるとともに、グリップ片3Bを可動子16bの搬送方向下流端に位置させた状態で、隣り合う可動子同士を最大の75mmまで離隔させることにより175mmの容器2を保持することが可能となる。
したがって、本実施例によれば、隣り合う一対のグリップ片3A、3Bを移動させる可動子16、16の移動範囲に制限があっても、グリッパ3で保持する容器2の兼用範囲を広くすることが可能であり、それによって従来と比較して汎用性が高いリニア搬送装置6を提供することができる。
【0016】
次に、
図6~
図8は本発明の第2実施例となるリニア搬送装置1のグリッパ3とその関連部分の構成を示したものである。
この第2実施例では、隣り合う可動子16のブロック24に上から覆った状態で取り付けプレート41を連結してあり、この取り付けプレート41に各々2本一組の傾斜させたガイド軸42A、42Bを立設している。グリップ片3Aの基部には一対のガイド孔が上下方向斜めに穿設してあり、このグリップ片3Aの一対のガイド孔に上記一組のガイド軸42Aを摺動自在に貫通させている。また、グリップ片3Bの基部にも一対のガイド孔が上下方向斜めに穿設してあり、このグリップ片3Bの一対のガイド孔に上記一組のガイド軸42Bを摺動自在に貫通させている。これにより、各グリップ片3A、3Bはそれらを設けた可動子16上で昇降可能となっている。
各組のガイド軸42A,42Bの上端には位置決めブロック43A、43Bが固定されている。位置決めブロック43A、43Bの下面及びガイド軸42A、42Bの下端と取り付けプレート41の上面には鉄製のプレート44が取り付けられている(
図7(a)参照)。
また、各グリップ片3A、3Bの基部の上下面には磁石45が埋設されており、この磁石45が上下いずれのプレート44に磁着されることでグリップ片3A、3Bが上昇端もしくは下降端のどちらかに位置決めされるようになっている。(
図7参照)。換言すると、各グリップ片3A、3Bの基部の上下面が、上下位置のプレート44と当接する当接部となっている。
隣り合う可動子16に設けられたグリップ片3Aとグリップ片3Bとによって容器2を保持するグリッパ3が構成されている。一方の可動子16のガイド軸42Bは上方へ向かって搬送方向の下流へと傾斜して設けられている。他方の可動子16のガイド軸42Aは、上記ガイド軸42Bとは対称的に上方へ向かって搬送方向の上流へと傾斜して設けられている。
したがって、グリップ片3Aとグリップ片3Bとからなるグリッパ3は、隣り合う可動子16,16の間隔を一定に維持した状態で、グリップ片3Aおよびグリップ片3Bをガイド軸42A、42Bの上端に位置させると、グリップ片3Aとグリップ片3Bの間隔は下端に位置しているときよりも広くなり搬送方向の幅が広い容器2をグリッパ3で保持することが可能となる。それに対しグリップ片3Aおよびグリップ片3Bをガイド軸42A、42Bの下端に位置させると、グリップ片3Aとグリップ片3Bの間隔は上端に位置しているときよりも狭くなり搬送方向の幅が狭い容器2をグリッパ3で保持することが可能となる。つまり、この第2実施例においても、グリップ片3A、3Bはそれらが設けられた可動子16に対して搬送方向に移動されるようになっている。
この第2実施例においては、グリップ片3A、3Bの基部の上下面に埋設した磁石45と、この磁石45に磁着される上下のプレート44によってロック機構(位置決め機構)が構成されている。
なお、グリップ片3A、3Bの上下面に鉄製のプレートを設け、位置決めブロック43A、43Bの下面および取り付けプレート41の上面に磁石を取り付けても良いし、グリップ片3A、3Bの上下面、位置決めブロック43A、43Bの下面、取り付けプレート41の上面すべてに磁石を取り付けても良い。
この第2実施例において、グリップ片3A、3Bの位置を切り換える切換え機構35は、シリンダ37A、37Bで昇降される一対のカム47A、47Bと、グリップ片3A、3Bの基部に取り付けられたカムフォロワ48A、48Bを備えている。
カム47Aと47Bはグリップ片3A、3Bの搬送経路上の適宜位置に設けられており、搬送されてくるグリップ片3A、3Bのカムフォロア48A、48Bと係合可能に配置されている。
カム47Aによってグリップ片3A、3Bを上昇端から下降端へと移動させることができ、カム47Bによってグリップ片3A、3Bを下降端位置から上昇端位置へ移動させることができる。
グリップ片3A、3Bを下降端位置へ移動させる際には、シリンダ37Aによりカム47Aを下降させるとともに可動子16をカム47Aに向けて移動させてカムフォロア48A、48Bをカム47Aに係合させる(
図7,
図8参照)。これとは逆に、グリップ片3A、3Bを上昇端置に移動させる際には、シリンダ37Bによりカム47Bを下降させるとともに可動子16をカム47Bに向けて移動させてカムフォロア48A、48Bをカム47Bに係合させるようになっている(
図7,
図8参照)。そのほかの基本構成は、上記第1の実施例と同じである。 なお、この第2実施例において、
図1~
図3に示した第1の実施例と対応する各部材には第1実施例と同じ部材番号を付している。
このような構成の第2実施例であっても、グリップ片3A、3Bはそれを設けた可動子16に対して搬送方向に移動することができるので、この第2実施例であっても上記第1実施例と同様の作用、効果を得ることが可能である。
なお、上記第2実施例ではグリップ片3A、3Bの昇降を案内するガイド軸42Aと42Bを対称的に傾斜させていたが、これに限るものではなく、例えばガイド軸42Aを垂直線上に対して搬送方向上流に15度傾斜させるとともに、ガイド軸42Bを垂直線上に対して搬送方向下流に10度傾斜させるようにしても良い。
【0017】
また、上記各実施例は充填システム1のリニア搬送装置6に本発明を適用して、グリッパ3によって容器2を保持して搬送するようにしているが、容器2以外の物品をグリッパ3で保持して搬送するために上記リニア搬送装置6を用いることができる。
【符号の説明】
【0018】
2…容器(物品) 3…グリッパ
3A…グリップ片 3B…グリップ片
6…リニア搬送装置(物品搬送装置) 16…可動子
18…電磁コイルユニット(固定子) 33…ロック機構(位置決め機構)
35…切換え機構