(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023145276
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】導光体及び照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20231003BHJP
F21V 13/04 20060101ALI20231003BHJP
F21V 13/12 20060101ALI20231003BHJP
F21V 14/04 20060101ALI20231003BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20231003BHJP
【FI】
F21S2/00 433
F21S2/00 435
F21S2/00 443
F21S2/00 355
F21V13/04 500
F21V13/12 300
F21V14/04
F21Y115:10 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022052650
(22)【出願日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】阿南 真一
(72)【発明者】
【氏名】村上 忠史
【テーマコード(参考)】
3K244
【Fターム(参考)】
3K244AA05
3K244BA11
3K244BA14
3K244BA21
3K244BA31
3K244BA48
3K244CA03
3K244DA01
3K244DA17
3K244EA12
3K244EA14
3K244EA22
3K244EB01
3K244EC03
3K244EC13
3K244ED03
3K244ED13
3K244EE05
3K244FA07
3K244LA02
(57)【要約】
【課題】所望の光取り出し効率を確保しつつ、導光体における設計の自由度を確保することができる。
【解決手段】導光体10は、1以上の導光部材5で構成された導光体10であって、1以上の導光部材5は、導光本体部12と、導光本体部12と連結された導光接続部11とを備える。また、導光接続部11には、外部からの光が入射する入光端面21が形成されている。また、導光接続部11は、入光端面21から入射した光を導光本体部12に導かれる。また、導光本体部12には、入光端面21から入射した光を反射及び/又は屈折する複数のプリズム24が集合したプリズム群が形成されたプリズム面23と、プリズム面23で反射及び/又は屈折された光が出射する光出射面22とが形成される。そして、プリズム24は、導光接続部11に形成されておらず、1以上の導光部材5における導光本体部12のそれぞれに形成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の導光部材で構成された導光体であって、
前記1以上の導光部材は、
導光本体部と、
前記導光本体部と連結された導光接続部とを備え、
前記導光接続部には、外部からの光が入射する入光端面が形成され、
前記導光接続部は、前記入光端面から入射した光を前記導光本体部に導き、
前記導光本体部には、前記入光端面から入射した光を反射及び/又は屈折する複数のプリズムが集合したプリズム群が形成されたプリズム面と、前記プリズム面で反射及び/又は屈折された光が出射する光出射面とが形成され、
前記プリズムは、前記導光接続部に形成されておらず、前記1以上の導光部材における前記導光本体部のそれぞれに形成されている
導光体。
【請求項2】
前記導光接続部の幅は、前記光出射面の幅よりも狭い
請求項1に記載の導光体。
【請求項3】
前記導光体は複数の前記導光部材が積層されて構成されている場合、
複数の前記導光部材における前記導光接続部の前記入光端面のそれぞれは、光源と対向して配置され、
前記光源が発した光は、複数の前記導光部材における前記導光接続部の前記入光端面のそれぞれに入射する
請求項1又は2に記載の導光体。
【請求項4】
前記複数のプリズムのそれぞれは、前記導光部材の厚み方向において、1つの前記導光部材の1/3以上の深さを有する凹プリズムである
請求項1~3のいずれか1項に記載の導光体。
【請求項5】
前記複数のプリズムのそれぞれは、凹プリズムであり、
前記プリズム群は、前記導光部材の厚み方向において、前記導光部材の両面に形成されている
請求項1~4のいずれか1項に記載の導光体。
【請求項6】
前記導光体が複数の前記導光部材が積層されて構成されている場合、複数の前記導光部材のうちの隣り合う2つの前記導光部材において、一方の導光部材に形成された前記複数のプリズムと、他方の導光部材に形成された前記複数のプリズムとは、重なり合うように位置が隣り合う2つの前記導光部材の積層方向に沿って合致している
請求項1~5のいずれか1項に記載の導光体。
【請求項7】
前記1以上の導光部材は、前記入光端面を除き、一部が反射部材によって覆われている
請求項1~6のいずれか1項に記載の導光体。
【請求項8】
前記導光体が複数の前記導光部材が積層されて構成されている場合、複数の前記導光部材のうちの隣り合う2つの前記導光部材の間には、反射部材が配置されている
請求項1~7のいずれか1項に記載の導光体。
【請求項9】
前記1以上の導光部材は、板状をなし、
前記導光本体部と前記導光接続部とは、前記1以上の導光部材の一部を切り欠いたスリットによって形成されている
請求項1~8のいずれか1項に記載の導光体。
【請求項10】
前記1以上の導光部材及び前記導光体は、透光性部材からなり、
前記プリズム群及び前記導光部材の外周面は、レーザにより加工又は切削加工されている
請求項1~9のいずれか1項に記載の導光体。
【請求項11】
光源と、
前記光源が発した光が入射する請求項1~10のいずれか1項に記載の導光体と、を備え、
前記導光体から出射された光を、他の光学系部材である照明用導光体に入射させる
照明装置。
【請求項12】
前記光源は、互いに異なる光色を発する複数の発光素子が並べて配置されている
請求項11に記載の照明装置。
【請求項13】
前記導光体から出射された前記光が入射し、照明光として出射する複数の照明用導光体を備え、
前記導光体の前記光出射面は、前記複数の照明用導光体のうちの2つの照明用導光体の間に挟まれるように設置される
請求項11又は12に記載の照明装置。
【請求項14】
前記導光体から出射された前記光が入射し、照明光として出射する照明用導光体を備え、
前記導光体は、前記照明用導光体の端面に配置され、
前記導光体から出射された前記光は、前記照明用導光体の端面に入射するとともに、外部に出射される
請求項11又は12に記載の照明装置。
【請求項15】
前記照明用導光体と対向していない前記導光体における前記導光本体部の端面には、光を減衰又は拡散する機能を設けている
請求項13又は14に記載の照明装置。
【請求項16】
前記照明用導光体は、回転可能に構成されている
請求項13~15のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項17】
前記導光体から出射された前記光を反射する反射板、を備え、
前記反射板は、湾曲又は屈曲した反射面を有し、
前記導光体から出射されて前記反射板で反射された前記光は、前記導光体の少なくとも一部を透過して外部に出射される
請求項11又は12に記載の照明装置。
【請求項18】
前記導光体の前記反射板と対向していない面には、光を減衰又は反射する光学部材が配置されている
請求項17に記載の照明装置。
【請求項19】
前記導光体を前記反射板に対して相対位置を可変可能な駆動機構を備える
請求項17又は18に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、導光体及び照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、導光板を用いた導光板システムとして、エッジライト型の照明装置が知られている。
【0003】
この種の照明装置として、例えば特許文献1には、複数の反射ドットを有する透光性の導光板と、導光板の側面に配設した光源とを備えて、導光板へ入射した光源からの光が反射ドットで反射して導光板から出射する点光式表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の点光式表示装置では、光取り出し効率を確保しつつ、導光体における設計の自由度を確保する対策は何らなされていない。
【0006】
そこで、本開示では、所望の光取り出し効率を確保しつつ、導光体における設計の自由度を確保することができる導光体及び照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る導光体の一態様は、1以上の導光部材で構成された導光体であって、前記1以上の導光部材は、導光本体部と、前記導光本体部と連結された導光接続部とを備え、前記導光接続部には、外部からの光が入射する入光端面が形成され、前記導光接続部は、前記入光端面から入射した光を前記導光本体部に導き、前記導光本体部には、前記入光端面から入射した光を反射及び/又は屈折する複数のプリズムが集合したプリズム群が形成されたプリズム面と、前記プリズム面で反射及び/又は屈折された光が出射する光出射面とが形成され、前記プリズムは、前記導光接続部に形成されておらず、前記1以上の導光部材における前記導光本体部のそれぞれに形成されている。
【0008】
また、本開示に係る照明装置の一態様は、光源と、前記光源が発した光が入射する請求項1~10のいずれか1項に記載の導光体と、を備え、前記導光体から出射された光を、他の光学系部材である照明用導光体に入射させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の導光体によれば、所望の光取り出し効率を確保しつつ、導光体における設計の自由度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施の形態1における照明装置を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1のII-II線における照明装置を示す断面図である。
【
図3】
図3は、実施の形態1における照明装置のプリズム及びプリズム面を示す部分拡大断面図である。
【
図5】
図5は、変形例5の照明装置を示す斜視図である。
【
図6A】
図6Aは、変形例6の照明装置の導光体を示す斜視図である。
【
図6B】
図6Bは、変形例6の照明装置の導光体を示す断面図である。
【
図7】
図7は、変形例10の照明装置を示す斜視図である。
【
図8】
図8は、変形例11の照明装置を示す斜視図である。
【
図9A】
図9Aは、実施の形態1の変形例における照明装置を示す斜視図である。
【
図10B】
図10Bは、実施の形態2における照明装置を示す部分分解斜視図である。
【
図11A】
図11Aは、実施の形態2における照明装置のホルダ等が一方向側に移動した場合を示す斜視図である。
【
図11B】
図11Bは、実施の形態2における照明装置のホルダ等が他方向側に移動した場合を示す斜視図である。
【
図12】
図12は、実施の形態2における照明装置を示す断面図である。
【
図13】
図13は、その他変形例の照明装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態等は、一例であって本開示を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0012】
また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
【0013】
また、以下の実施の形態において、略平行又は矩形状等の表現を用いている。例えば、略平行又は矩形状は、完全に平行又は矩形であることを意味するだけでなく、実質的に平行又は矩形である、すなわち数%程度の誤差を含むことも意味する。また、略平行又は矩形状は、本開示による効果を奏し得る範囲において平行又は矩形という意味である。他の「略」、「状」を用いた表現についても同様である。
【0014】
(実施の形態1)
<構成>
[照明装置1]
まず、実施の形態1に係る照明装置1の構成について、
図1~
図3を用いて説明する。
【0015】
図1は、実施の形態1における照明装置1を示す斜視図である。
図2は、
図1のII-II線における照明装置1を示す断面図である。
図3は、実施の形態1における照明装置1のプリズム24及びプリズム面23を示す部分拡大断面図である。
【0016】
図1に示すように、照明装置1は、構造物の表面を照明する光、及び、周囲の床面、地面等を照明する光を照射する。例えば、照明装置1は、建築物に設置されることで、建築物の周囲を照明することができる。ここで、建築物は、例えば、天井、床、壁等である。
【0017】
照明装置1は、導光体10と、光源30と、反射部材40とを備えている。なお、本実施の形態では、照明装置1を収容する筐体を例示していないが、照明装置1は、別途、筐体に収容されて、筐体に支持されていてもよい。
【0018】
[導光体10]
図1及び
図2に示すように、導光体10は、平板状であり、平面視した形状が矩形状と円形状とが組み合わさった形状である。
【0019】
導光体10は、透光性を有する透光性部材であり、透光材料によって構成されている。導光体10は、高い光透過率を有する透光材料によって構成されていることが好ましい。導光体10は、例えば、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂等の透光性樹脂材料、又は、透明ガラス等の透光材料によって構成されている。
【0020】
導光体10は、1以上の導光部材5で構成されている。
図1では、1枚の導光部材5で導光体10で構成されている場合を例示している。つまり、本実施の形態では、特に言及する場合を除き、1枚の導光部材5は、導光体10と同義である。
【0021】
導光体10は、外部の光が入射する入光端面21を除き、一部が反射部材40によって覆われている。本実施の形態では、導光体10の側面は、入光端面21を除き反射部材40によって覆われている。導光体10の側面は、後述する光出射面22と直交する面である。
【0022】
導光体10は、導光接続部11と、導光本体部12とを備えている。また、導光体10には、入光端面21と、光出射面22と、プリズム面23とが形成されている。
図1では、1つの導光接続部11が例示されているが、これには限定されない。導光接続部11は2以上が導光体10に設けられていてもよい。
【0023】
導光接続部11は、長尺な柱状の導光板である。導光接続部11は、一端側が導光本体部12の側面に連結されている。導光接続部11は、破壊することなく分離不能のように導光本体部12と一体的に連結されている。なお、
図1では、導光接続部11は、矩形柱状の導光板を例示しているが、これには限定されない。導光接続部11は、例えば、矩形柱状以外の多角柱状、円柱状の導光板であってもよく、形状は特に限定されない。
【0024】
また、導光接続部11は、光源30側から導光本体部12まで延びている。つまり、導光接続部11は、導光接続部11の入光端面21が光源30に近づくように、導光本体部12から光源30側に延びた凸部とも言える。
【0025】
導光接続部11には、外部からの光が入射する入光端面21が形成されている。入光端面21は、導光接続部11の側面であり、導光本体部12側の一端側とは反対側の他端面である。具体的には、入光端面21は、光源30の発光素子31と対向するように配置されている。このため、入光端面21は、光源30が発した光が入射する面である。
【0026】
このような構成のため、導光接続部11は、入光端面21から入射した光、つまり光源30の発光素子31が発した光を導光本体部12に導くことができる。
【0027】
導光本体部12は、円板状又は円柱状の導光板である。このため、光出射面22及びプリズム面23の形状は、円形状となる。なお、導光本体部12は、多角板状又は多角柱状であってもよい。
【0028】
導光本体部12には、プリズム面23と、光出射面22とが形成されている。
【0029】
プリズム面23は、導光本体部12の一方側に形成された面である。プリズム面23は、導光本体部12内部を導光した光を反射及び/又は屈折させることで、入光端面21から入射した光を制御して、光出射面22に向かわせる。なお、
図2では、導光本体部12の一方側の面にのみ複数のプリズム24が形成されている場合を例示したが、これには限定されない。例えば、複数のプリズム24は、導光部材5の厚み方向において、導光部材5の両面に形成されていてもよい。この場合、両面がプリズム面かつ光出射面となりうる。
【0030】
プリズム面23には、入光端面21から入射して導光体10の内部を導光する光を反射及び/又は屈折させる複数のプリズム24が集合したプリズム群が形成されている。プリズム24は、導光接続部11に形成されておらず、導光部材5における導光本体部12に形成されている。
【0031】
プリズム24は、プリズム面23に複数形成された凹状の光反射構造である。複数のプリズム24は、プリズム面23においてマトリクス状に配列されている。プリズム24は、例えば、円錐台状、円錐状、半球状の凹部である。凹部には、プリズム24の断面が三角形状、台形状又は半円状の溝部又は溝状を含む。
【0032】
複数のプリズム24のそれぞれは、導光部材5の厚み方向において、1つの導光部材5の1/3以上の深さを有する凹プリズムである。つまり、複数のプリズム24のそれぞれは、導光本体部12を導光する光を反射及び/又は屈折して光出射面22に導きやすいように構成されている。
【0033】
図3に示すように、プリズム24の断面は、三角形状であるが、台形状であってもよい。このプリズム24の断面において、プリズム24の内面における光源30側の面と光源30側とは反対側の面は、傾斜面である。傾斜面は、プリズム24の開口面24aに対する鋭角の角度θが約55°となるようにプリズム24に形成されている。また、角度θは、プリズム24の開口面24aと傾斜面とのなす鋭角の角度であり、45°~60°の範囲であってもよい。より好ましい角度θは、50°~55°の範囲であってもよい。
【0034】
また、プリズム24は、所定形状に加工された微細な凹部である。例えば、プリズム24は、平板の導光体10のプリズム面23にレーザ加工又は切削加工を施すことで形成することができる。また、金型を用いたモールド成型により、プリズム24を有する導光体10を作製することもできる。
【0035】
図1及び
図2に示すように、光出射面22は、導光本体部12の他方側に配置された面である。光出射面22とプリズム面23とは、導光体10の厚み方向において対向している。つまり、光出射面22は、導光本体部12において、プリズム面23とは反対側の面である。プリズム面23と光出射面22とは、略平行である。ここで、厚み方向とは、プリズム面23と光出射面22との並び方向である。
【0036】
光出射面22では、プリズム面23で反射及び/又は屈折された光が出射する。つまり、光出射面22は、入光端面21から入射した光が出射する光取出し面である。したがって、光出射面22は、導光体10内を導光する光が外部に出射することで疑似的に発光する発光面となる。
【0037】
このような導光体10において、導光接続部11と光出射面22との間には以下の関係がある。
【0038】
図1に示すように、導光接続部11の幅W1は、光出射面22の幅W2よりも狭く設定されている。つまり、導光接続部11の幅W1は、円形状の光出射面22の直径よりも短い。このことから、導光接続部11の幅W1は、導光本体部12の最大幅よりも短い。これにより、導光本体部12から導光接続部11への戻り光を抑制できる。ここで、幅とは、導光接続部11の長手方向及び導光体10の厚み方向と直交する方向である幅方向における長さである。
【0039】
なお、導光体10は、複数の導光部材5が積層されて構成されていてもよい。この場合、複数の導光部材5における導光接続部11の入光端面21のそれぞれは、光源30と対向して配置されている。複数の導光部材5の構成については後述する。また、光源30が発した光は、複数の導光部材5における導光接続部11の入光端面21のそれぞれに入射する。
【0040】
また、導光体10が複数の導光部材5が積層されて構成されている場合、複数の導光部材5のうちの隣り合う2つの導光部材5において、一方の導光部材5に形成された複数のプリズム24と、他方の導光部材5に形成された複数のプリズム24とは、重なり合うように位置が隣り合う2つの導光部材5の積層方向に沿って合致している。積層方向は、厚み方向と同一の方向である。
【0041】
[光源30]
図2及び
図3に示すように、光源30は、導光体10に入射させる光を発する発光装置である。具体的には、光源30は、導光接続部11の入光端面21に入射させる光を発する。
【0042】
光源30は、導光接続部11の入光端面21に対向して配置される。つまり、光源30と導光接続部11、つまり導光体10とはエッジライト構造になっている。具体的には、光源30における発光素子31の発光面と導光接続部11の入光端面21とが対面している。
【0043】
光源30は、基板32と、基板32に実装された複数の発光素子31とを有する。本実施の形態において、光源30は、長尺状のLEDモジュールであるため、複数の発光素子31が1つの基板32に実装されている。本実施の形態において、光源30は、光源30の光軸が導光接続部11の長手方向と略平行となるように配置されている。なお、光源30の光軸は、各発光素子31の光軸である。
【0044】
基板32は、例えば所定パターンの配線が形成された配線基板である。基板32としては、樹脂基板、セラミック基板又は絶縁被膜された金属基板等を用いることができる。
【0045】
発光素子31は、LEDによって構成されたLED素子である。本実施の形態において、発光素子31は、個々にパッケージ化された表面実装(SMD:Surface Mount Device)型のLED素子であり、樹脂製等の容器(パッケージ)と、容器内に配置されたLEDチップ(ベアチップ)と、LEDチップを封止する封止部材とを備える。
【0046】
本実施の形態において、光源30は、互いに異なる光色を発する複数の発光素子31を並べて配置している。例えば、複数の発光素子31には、青色光を発する青色LEDと、緑色光を発する緑色LEDと、赤色光を発する赤色LEDとが含まれている。これにより、光源30は、白色光を放射することができる。また、発光素子31は、白色光を放出するSMD型の白色LED素子であってもよい。この場合、LEDチップとしては、通電されると青色光を発する青色LEDチップが用いられ、容器に充填される封止部材としては、YAG等の黄色蛍光体が含有されたシリコーン樹脂(蛍光体含有樹脂)が用いられる。
【0047】
光源30は、電源から供給される電力によって発光する。電源は、例えば、複数の回路部品が実装された回路基板によって構成されており、商用交流電力を受電して所定の電力(例えば直流電力)に変換して当該電力を光源30に供給する。これにより、光源30の発光素子31が発光する。電源は、照明装置1に内蔵されていてもよいし、照明装置1とは別体であってもよい。なお、光源30は、調光制御及び/又は調色制御されるように構成されていてもよい。
【0048】
[反射部材40]
反射部材40は、導光体10の側面から光が出射されないように、光を反射する部材である。反射部材40において、導光体10と対向する面は、光を反射させる加工、例えば鏡面加工されている。反射部材40は、例えば、アルミニウム等の金属製の部材、金属膜を付加した樹脂材料、白色樹脂材料、又は、白色塗装した金属製の材料等の部材である。
【0049】
反射部材40は、入光端面21を除いて、導光体10の側面に密着するように配置されている。なお、反射部材40は、導光体10に設けられていなくてもよく、照明装置1に必須の構成要素ではない。
【0050】
<導光>
次に、実施の形態1に係る照明装置1から出射される光について説明する。
【0051】
光源30から出射された光は、導光体10の入光端面21に入射して、導光体10における導光接続部11の内部を導光し、導光本体部12に至る。導光本体部12を導光する光は、プリズム面23のプリズム24で反射して、光出射面22から照明装置1の外部に出射される。具体的には、導光体10のプリズム面23におけるプリズム24の傾斜面で反射して光出射面22に向かい、光出射面22から照明装置1の外部に出射される。これにより、照明装置1は、周囲を照明することができる。
【0052】
次に、本実施の形態では、以下のような変形例も本実施の形態に含まれる。
【0053】
(変形例1)
図4Aは、変形例1の照明装置1を示す断面図である。
図4A以降では光源30の図示を適宜省略していることがある。
【0054】
導光体10において複数の導光部材5が積層されて構成されている場合、複数の導光部材5のうちの隣り合う2つの導光部材5における互いのプリズム面23が対向するように複数の導光部材5が積層されていてもよい。
図4Aに示すように、複数の導光部材5の一例として2つの導光部材5を用いた場合、隣り合う2つの導光部材5における互いのプリズム群が対向するように複数の導光部材5が積層されていてもよい。つまり、隣り合う2つの導光部材5における互いのプリズム群の位置は、厚み方向に沿って一致していてもよい。
【0055】
このように、プリズム群は、導光体10の厚み方向において2層に亘って形成されていてもよい。この場合、光源30から出射された光は、2つの導光接続部11の入光端面21に入射して、2つの導光接続部11の内部を導光し、2つの導光本体部12のプリズム24に入射する。一方側の導光本体部12のプリズム24で反射した光は、一方側の導光本体部12の光出射面22から照明装置1の外部に出射される。また、他方側の導光本体部12のプリズム24で反射した光は、他方側の導光本体部12の光出射面22から照明装置1の外部に出射される。この場合、導光体10の両面から光が出射される。
【0056】
(変形例2)
図4Bは、変形例2の照明装置1を示す断面図である。
【0057】
導光体10において複数の導光部材5が積層されて構成されている場合、複数の導光部材5のうちの隣り合う2つの導光部材5における互いのプリズム群がズレた位置で対向するように複数の導光部材5が積層されていてもよい。
【0058】
図4Bに示すように、複数の導光部材5の一例として2つの導光部材5を用いた場合、隣り合う2つの導光部材5における互いのプリズム群がズレた位置で対向するように配置されて、2つの導光部材5が積層されていてもよい。このように、プリズム群は、導光体10の厚み方向において2層に亘って形成されていてもよい。隣り合う2つの導光部材5における互いのプリズム群の位置は、厚み方向に沿って一致していなくてもよい。この場合も、導光体10の両面から光が出射される。
【0059】
(変形例3)
図4Cは、変形例3の照明装置1を示す断面図である。
【0060】
導光体10において複数の導光部材5が積層されて構成されている場合、複数の導光部材5のうちの隣り合う2つの導光部材5における互いのプリズム面23と反対側の面とが対向するように複数の導光部材5が積層されていてもよい。
図4Cに示すように、複数の導光部材5の一例として2つの導光部材5を用いた場合、隣り合う2つの導光部材5におけるプリズム面23が導光体10の両面側に配置されるように複数の導光部材5が積層されていてもよい。また、隣り合う2つの導光部材5における互いのプリズム群の位置は、厚み方向に沿って一致していてもよい。このように、プリズム群は、導光体10の厚み方向において2層に亘って形成されていてもよい。
【0061】
この場合、光源30から出射された光は、2つの導光接続部11の入光端面21に入射して、2つの導光接続部11の内部を導光し、2つの導光本体部12のプリズム面23に入射する。一方側の導光本体部12のプリズム面23で反射した光は、一方側の導光本体部12から出射して他方側の導光本体部12に入射する。他方側の導光本体部12に入射した光は、他方側の導光本体部12のプリズム面23から外部に出射する。
【0062】
また、他方側の導光本体部12のプリズム面23で反射した光は、他方側の導光本体部12から出射して一方側の導光本体部12に入射する。一方側の導光本体部12に入射した光は、一方側の導光本体部12のプリズム面23から外部に出射する。この場合も、導光体10の両面から光が出射される。なお、導光体10の両面にプリズム群が形成されているため、プリズム面23は、光出射面22としても機能する。
【0063】
(変形例4)
図4Dは、変形例4の照明装置1を示す断面図である。
【0064】
導光体10において複数の導光部材5が積層されて構成されている場合、複数の導光部材5のうちの隣り合う2つの導光部材5における導光本体部12の両面には、プリズム群が形成されていてもよい。
図4Dに示すように、複数の導光部材5の一例として2つの導光部材5を用いた場合、隣り合う2つの導光部材5における互いのプリズム群が対向するように2つの導光部材5が積層されていてもよい。
【0065】
つまり、隣り合う2つの導光部材5における互いのプリズム群の位置は、厚み方向に沿って略一致していてもよい。このように、プリズム群は、導光体10の厚み方向において4層に亘って形成されていてもよい。この場合も、導光体10の両面から光が出射される。なお、導光本体部12の両面にプリズム群が形成されているため、プリズム面23は、光出射面22としても機能する。
【0066】
(変形例5)
図5は、変形例5の照明装置1を示す斜視図である。
【0067】
図5に示すように、導光体10の導光部材5は、2つの導光接続部11と1つの導光本体部12とで構成されていてもよい。つまり、
図1に示すように、導光体10は、1つの導光接続部11と1つの導光本体部12とで構成されているが、これには限定されない。導光体10の導光部材5は、3つ以上の導光接続部11と1つの導光本体部12とで構成されていてもよい。また、照明装置1では、導光接続部11の入光端面21の数に応じて光源30も配置されてもよい。
【0068】
(変形例6)
図6Aは、変形例6の照明装置1の導光体10を示す斜視図である。
図6Bは、変形例6における照明装置1の導光体10を示す断面図である。
【0069】
図6A及び
図6Bに示すように、導光体10における導光部材5のプリズム24は、入光端面21から入射した光源30の光軸と直交する溝部であってもよい。つまり、プリズム24は、光源30の光軸と直交する幅方向に沿って延びた長尺の凹部、つまり溝部又は溝状であってもよい。溝部又は溝状であるプリズム24の断面は、三角形状、台形状又は半円状である。
【0070】
(変形例7)
図6Cは、変形例7の照明装置1を示す断面図である。
【0071】
図6Cに示すように、複数の導光部材5の一例として2つの導光部材5を用いた場合、隣り合う2つの導光部材5における互いのプリズム群が対向するように複数の導光部材5が積層されていてもよい。つまり、隣り合う2つの導光部材5における互いのプリズム群の位置は、厚み方向に沿って一致していてもよい。このように、プリズム群は、導光体10の厚み方向において2層に亘って形成されていてもよい。この場合も、導光体10の両面から光が出射される。
【0072】
(変形例8)
図6Dは、変形例8の照明装置1を示す断面図である。
【0073】
図6Dに示すように、複数の導光部材5の一例として2つの導光部材5を用いた場合、隣り合う2つの導光部材5における対向する互いのプリズム群が対応するように複数の導光部材5が積層されていてもよい。具体的には、導光体10の外側面である一方面と他方面とに形成されている互いのプリズム群の位置は、厚み方向に沿って略一致していてもよく、導光体10の内側面(隣り合う2つの導光部材5の合わせ面)における互いに対向するプリズム群の位置が略一致していてもよい。そして、導光体10の外側面と導光体10の内側面とのプリズム群の位置は、厚み方向に沿って一致していない。このように、プリズム群は、導光体10の厚み方向において4層に亘って形成されていてもよい。この場合も、導光体10の両面から光が出射される。
【0074】
(変形例9)
図6Eは、変形例9の照明装置1を示す断面図である。
【0075】
図6Eに示すように、複数の導光部材5の一例として2つの導光部材5を用いた場合、2つの導光部材5のそれぞれの両面には、プリズム群が形成されていてもよい。この場合、隣り合う2つの導光部材5における互いのプリズム群が対向するように複数の導光部材5が積層されていてもよい。つまり、隣り合う2つの導光部材5における互いのプリズム群の位置は、厚み方向に沿って略一致していてもよい。このように、プリズム群は、導光体10の厚み方向において4層に亘って形成されていてもよい。この場合も、導光体10の両面から光が出射される。なお、導光本体部12の両面にプリズム群が形成されているため、プリズム面23は、光出射面22としても機能する。
【0076】
(変形例10)
図7は、変形例10の照明装置1を示す斜視図である。
【0077】
図7に示すように、導光体10は、矩形の平板状の導光部材5で構成されている。導光体10の導光部材5は、1つの円板状の導光本体部12と、導光本体部12から四方向に延びる長尺な柱状の導光接続部11とを有している。つまり、本変形例では、導光部材5は、4つの導光接続部11を有している。
【0078】
具体的には、矩形の平板状の導光部材5をレーザにより加工及び切削加工して、導光部材5の一部を貫通させたスリット18(貫通孔)を形成することで、長尺な柱状の導光接続部11と、円形状の導光本体部12とを形成する。つまり、導光本体部12と導光接続部11とは、導光部材5の一部を切り欠いたスリット18によって形成されている。言い換えれば、スリット18は、導光接続部11を形成するための直線部と、円形状の導光本体部12を形成するための円弧部とで構成されている。また、導光部材5の外周面、つまり側面は、レーザにより加工及び切削加工されることで鏡面化されている。
【0079】
光源30は、複数の発光素子31を並べて配置されている。このとき、複数の発光素子31の並びの幅は、導光接続部11の入光端面21、互いに隣り合う2つの平行なスリット18の間の距離よりも小さい。この場合、光源30が出射した光は、漏れないように、導光体10の側面つまり導光接続部11の入光端面21に入射して、導光接続部11の内部を導光することができる。
【0080】
(変形例11)
図8は、変形例11の照明装置1を示す斜視図である。
【0081】
図8に示すように、照明装置1の導光体10は、複数の導光部材5を有している。
図8では、複数の導光部材5の一例として、2つの導光部材5を例示している。重ねられた2つの導光部材5が導光体10を構成している。また、複数の導光接続部11の一例として、4つの導光接続部11を例示している。4つの導光接続部11の端部には光源30がそれぞれ配置されている。
【0082】
また、図示は省略するが、複数の導光接続部11の入光端面21を除く側面に反射部材40を設けてもよい。
【0083】
(光取り出し効率)
ここでは、変形例1~4における光取り出し効率について説明する。光取り出し効率とは、光源30から出射される光に対して、照明装置1の導光体30の光出射面22およびプリズム面23から出力される光の比率である。
【0084】
まず、導光体10において複数の導光部材5が積層されて構成されている場合のプリズム面23を形成する層数及び配置と、光取り出し効率との関係について説明する。
【0085】
変形例1~4では、一例として光出射面22の直径が12(mm)、導光体10のプリズム面23の直径が9(mm)、導光体10の厚みが1.5(mm)、プリズム24の開口面24aの直径が500(μm)の導光体10を用いている。この場合における変形例1~4の光取り出し効率は、以下のようになった。
【0086】
変形例1の光取り出し効率は、61.9%であった。変形例2の光取り出し効率は、64.3%であった。変形例3の光取り出し効率は、72.5%であった。変形例4の光取り出し効率は、77.5%であった。
【0087】
このことから、プリズム24の数が多くなるほど、さらにプリズム24が形成されている層が増えるほど光取り出し効率が増加することが判った。
【0088】
次に、プリズム面23に形成されているプリズム24の深さと、光取り出し効率との関係について説明する。
【0089】
本実施の形態では、一例として光出射面22の直径が12(mm)、導光体10のプリズム面23の直径が9(mm)、導光体10の厚みが3~1.5(mm)、プリズム24の開口面24aの直径が250(μm)、プリズム24の開口面24aと傾斜面との角度θが約55°の導光体10を用いている。この場合における光取り出し効率は、以下のようになった。
【0090】
厚みが3(mm)、角度θが30°の導光体10の場合では、光取り出し効率は、57.1%であった。厚みが3(mm)、角度θが45°の導光体10の場合では、光取り出し効率は、59.5%であった。厚みが3(mm)、角度θが55°の導光体10の場合では、光取り出し効率は、60.6%であった。
【0091】
また、本実施の形態では、別の一例として光出射面22の直径が12(mm)、導光体10の厚みが1.5(mm)、円錐状のプリズム24の開口面24aの直径が1.5(mm)、プリズム24の深さが1.5(mm)、プリズム24の開口面24aと傾斜面との角度θが約50°の導光体10を用いている。この場合における光取り出し効率は、以下のようになった。
【0092】
本実施の形態では、上述の変形例1のように2層でプリズム面23を対向させる2つの導光部材5からなる導光体10では、光取り出し効率が75.2%であった。また、本実施の形態では、上述の変形例2のように4層でプリズム群の位置をずらした2つの導光部材5からなる導光体10では、光取り出し効率が81.8%であった。
【0093】
また、上述の変形例7~9では、別の一例として光出射面22の直径が12(mm)、導光体10の厚みが1.5(mm)、溝部又は溝状であるプリズム24の開口面24aの直径が1.5(mm)、0.75(mm)、プリズム24の深さが1.5(mm)、プリズム24の開口面24aと傾斜面との角度θが約50°の導光体10を用いている。この場合における変形例7~9の光取り出し効率は、以下のようになった。
【0094】
プリズム24の開口面24aの直径が1.5(mm)である変形例7の光取り出し効率は、82.3%であった。プリズム24の開口面24aの直径が1.5(mm)である変形例8の光取り出し効率は、80.6%であった。プリズム24の開口面24aの直径が0.75(mm)である変形例9の光取り出し効率は、73.9%であった。
【0095】
また、上述の変形例11では、別の一例として光出射面22の直径が22.4(mm)、導光体10のプリズム面23の直径が20.8(mm)、導光体10の厚みが1.5(mm)、プリズム24の開口面24aの直径が1.43(mm)の導光体10を用いている。この場合における変形例11の光取り出し効率は、以下のようになった。
【0096】
変形例11の光取り出し効率は、79.9%であった。また、変形例11の照明装置1を2つ用いて、導光本体部12が重なるように4つの導光部材5を配置した場合の光取り出し効率は、76.3%であった。
【0097】
これらのことから、角度θが増加、つまりプリズム24の深さが増加するほど光取り出し効率が増加することが判った。また、導光体10の厚みを小さくし、厚みに対するプリズム24の深さを増加させることでも光取り出し効率が増加することが判った。
【0098】
そこで、本実施の形態では、複数のプリズム24のそれぞれは、1以上の導光部材5の厚み方向において、1つの導光部材5の1/3以上の深さが好ましいとした。また、プリズム面23の開口面24aと傾斜面との角度θは、約55°が好ましいとした。
【0099】
<作用効果>
本実施の形態における導光体10及び照明装置1の作用効果について説明する。
【0100】
上述したように、本実施の形態に係る導光体10は、1以上の導光部材5で構成された導光体10であって、1以上の導光部材5は、導光本体部12と、導光本体部12と連結された導光接続部11とを備える。また、導光接続部11には、外部からの光が入射する入光端面21が形成されている。また、導光接続部11は、入光端面21から入射した光を導光本体部12に導かれる。また、導光本体部12には、入光端面21から入射した光を反射及び/又は屈折する複数のプリズム24が集合したプリズム群が形成されたプリズム面23と、プリズム面23で反射及び/又は屈折された光が出射する光出射面22とが形成される。そして、プリズム24は、導光接続部11に形成されておらず、1以上の導光部材5における導光本体部12のそれぞれに形成されている。
【0101】
これによれば、導光接続部11が導光本体部12に導いた光は、導光接続部11のプリズム24で反射及び/又は屈折されることで、光出射面22から出射されるため、プリズム24を調節することで所望の光量の光を得ることができる。
【0102】
また、導光本体部12と光源30との光路を繋ぐように導光接続部11を配置することで、光源30と光出射面22との距離を適宜設定することができる。
【0103】
したがって、導光体10では、所望の光取り出し効率を確保しつつ、導光体10における設計の自由度を確保することができる。
【0104】
特に、発光面となる導光本体部12と光源30とを遠ざけることができるため、熱源となる光源30と導光本体部12との設計の自由度を向上させることができる。
【0105】
また、導光接続部11が光源30の発した光を導光本体部12まで導く際に、光源30の発した光を適切にミキシングすることができるため、導光体10は、色ムラの抑止された光を出射することができる。
【0106】
また、プリズム24によって、導光体10は、指向性のある光を出射することができるようになる。
【0107】
また、照明装置1の光源30と光出射面22とを離間させることができるため、光出射面22は、熱に影響に依存せずに光を出射することができる。
【0108】
また、本実施の形態に係る導光体10において、導光接続部11の幅は、光出射面22の幅よりも狭い。
【0109】
これによれば、導光本体部12に入射した光が反射されて導光接続部11に戻り難くなる。このため、迷光が抑制されて、光取り出し効率の低下を抑制することができる。
【0110】
また、導光接続部11の幅と光出射面22の幅とが同等の導光体10に比べて、導光接続部11を小型化することができる。
【0111】
また、本実施の形態に係る導光体10において、導光体10は複数の導光部材5が積層されて構成されている場合、複数の導光部材5における導光接続部11の入光端面21のそれぞれは、光源30と対向して配置される。そして、光源30が発した光は、複数の導光部材5における導光接続部11の入光端面21のそれぞれに入射する。
【0112】
これによれば、入光端面21のそれぞれに対応するように光源30をそれぞれ配置しなくてもよいため、照明装置1の製造コストの高騰化を抑制することができる。
【0113】
また、複数の導光部材5それぞれにプリズム群が形成されるため、複数の導光部材5が積層された導光体10における光取り出し効率を向上させることができる。
【0114】
また、本実施の形態に係る導光体10において、複数のプリズム24のそれぞれは、導光部材5の厚み方向において、1つの導光部材5の1/3以上の深さを有する凹プリズムである。
【0115】
これによれば、導光本体部12に導かれた光を反射及び/又は屈折させやすくなるため、光出射面22からの光取り出し効率を向上させることができる。
【0116】
また、本実施の形態に係る導光体10において、複数のプリズム24のそれぞれは、凹プリズムである。そして、プリズム群は、導光部材5の厚み方向において、導光部材5の両面に形成されている。
【0117】
これによれば、導光部材5の両面にプリズム群が形成されるため、導光体10における光取り出し効率を向上させることができる。
【0118】
また、本実施の形態に係る導光体10において、導光体10が複数の導光部材5が積層されて構成されている場合、複数の導光部材5のうちの隣り合う2つの導光部材5において、一方の導光部材5に形成された複数のプリズム24と、他方の導光部材5に形成された複数のプリズム24とは、重なり合うように位置が隣り合う2つの導光部材5の積層方向に沿って合致している。
【0119】
これによれば、複数の導光部材5のそれぞれにプリズム群が形成されるため、複数の導光部材5が積層された導光体10における光取り出し効率を向上させることができる。
【0120】
また、本実施の形態に係る導光体10において、1以上の導光部材5は、入光端面21を除き、一部が反射部材40によって覆われている。
【0121】
これによれば、導光本体部12の側面から出射する漏れ光の増加を抑制することができる。
【0122】
また、本実施の形態に係る導光体10において、1以上の導光部材5は、板状をなしている。そして、導光本体部12と導光接続部11とは、1以上の導光部材5の一部を切り欠いたスリット18によって形成されている。
【0123】
これによれば、導光体10をレーザにより加工又は切削加工することで、容易に導光本体部12と導光接続部11とを形成することができる。
【0124】
また、導光本体部12及び導光接続部11における切断面が鏡面化されているため、別途研磨等をしなくてもよくなる。このため、導光体10の製造コストの高騰化を抑制することができる。
【0125】
また、本実施の形態に係る導光体10において、1以上の導光部材5及び導光体10は、透光性部材からなる。そして、プリズム群及び導光部材5の外周面は、レーザにより加工又は切削加工されている。
【0126】
これによれば、導光本体部12及び導光接続部11における切断面を鏡面化することができるため、別途研磨等をしなくてもよくなる。このため、導光体10の製造コストの高騰化を抑制することができる。
【0127】
また、本実施の形態に係る照明装置1において、光源30は、互いに異なる光色を発する複数の発光素子31が並べて配置されている。
【0128】
これによれば、導光体10から様々な色の光を出射することができるようになる。
【0129】
(実施の形態1の変形例)
本変形例では、他の光学系部材を用いる点で実施の形態の照明装置と相違する。本変形例における他の構成は、特に明記しない場合は、実施の形態の照明装置と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
【0130】
まず、本変形例に係る照明装置1aの構成について、
図9A~
図9Cを用いて説明する。
【0131】
図9Aは、実施の形態1の変形例における照明装置1aを示す斜視図である。
図9Bは、
図9Aの照明装置1aとは別の照明装置1aを示す斜視図である。
図9Cは、
図9A及び
図9Bの照明装置1aとは別の照明装置1aを示す斜視図である。
【0132】
本変形例では、
図9A~
図9Cに示すように、導光体10から出射された光を、他の光学系部材に入射させる。つまり、照明装置1aの導光体10と他の光学系部材とを光学的に接続することで、導光体10が出射した光を他の光学系部材である照明用導光体100に入射させることができる。
【0133】
具体的には、照明装置1aは、導光体10、光源30、及び、
図9A~
図9Cでは不図示の反射部材40の他に、1以上の照明用導光体100をさらに備えている。
【0134】
照明用導光体100は、導光体10から出射された光が入射し、照明光として出射する。照明用導光体100は、長尺な円柱状又は多角柱状をなしており、端面に配置された導光体10が出射した光が入射する。
【0135】
照明用導光体100の表面には、図示しない複数のプリズムが形成されている。このため、照明用導光体100は、照明用導光体100の内部を導光した光が反射することで、照明用導光体100の表面から出射することができる。プリズムは、例えば、円錐台状又は円錐状の凹部である。
【0136】
導光体10は、光出射面22が照明用導光体100の端面である入射面と対向し、かつ、密着するように配置されている。このため、導光体10が出射した光が効率的に照明用導光体100の入射面に入射することができる。
【0137】
また、照明用導光体100は、駆動装置又は使用者の操作によって、長手方向に沿った軸心周りで回転可能に構成されている。つまり、照明用導光体100は、導光体10に対して長手方向を軸として回転可能に導光体10に支持されていてもよい。
【0138】
駆動装置によって回転可能な場合、電動モータ等で照明用導光体100が回転可能に構成されていてもよい。また、使用者の操作によって回転可能な場合、例えば、導光体10と照明用導光体100の端部とを連結し、かつ、導光体10に対して回転可能に照明用導光体100を支持する支持部材が設けられていてもよい。また、照明用導光体100が回転可能な場合、照明用導光体100の表面のうちの一部に複数のプリズムが形成されているだけでもよい。照明用導光体100を回転させることで、照明用導光体100の表面から出射する光の方向を調節することができる。
【0139】
本実施の形態では、
図9Aに示すように、照明用導光体100の両端部のそれぞれに導光体10を配置してもよい。この場合、導光体10から出射された光は、照明用導光体100の端面に入射するとともに、導光体10から直接的に外部に出射される。それぞれの光源30が発した光が導光体10を介して照明用導光体100の両端面から入射されるため、照明用導光体100は、輝度ムラが抑制された明るい光を出射することができる。
図9Aの照明装置1aでは、照明用導光体100だけでなく、照明用導光体100の両端側に位置する2つの導光体10からも外部に直接光を出射することができるため、影(非発光部)を形成させないように周囲をより明るく照明することができる。
【0140】
また、本実施の形態では、
図9Bに示すように、2つの照明用導光体100の間に導光体10を配置してもよい。つまり、導光体10は、複数の照明用導光体100のうちの2つの照明用導光体100の間に挟まれるように設置される。この場合、2つの照明用導光体100のそれぞれの長さは、
図9Aよりも短く設定されている。2つの照明用導光体100のそれぞれの入射面には、光源30が発した光が導光体10を介して入射されるため、照明用導光体100は、輝度ムラが抑制された明るい光を出射することができる。
【0141】
また、本実施の形態では、
図9Cに示すように、
図9Aよりも長さが短い2つの照明用導光体100の両端部のそれぞれに導光体10を配置していてもよい。この場合、一方側の照明用導光体100の内部を導光した光は、他方側の照明用導光体100の内部を導光することができるとともに、その逆も可能となる。このため、照明用導光体100は、より輝度ムラが抑制された明るい光を出射することができる。
【0142】
なお、
図9A及び
図9Cにおいて、照明用導光体100と対向していない導光体10における導光本体部の端面には、光を減衰又は拡散する部材が配置されていてもよい。
【0143】
このような本変形例に係る照明装置1aは、光源30と、光源30が発した光が入射する導光体10と、を備える。そして、導光体10から出射された光を、他の光学系部材である照明用導光体100に入射させる。
【0144】
この照明装置1aにおいても、実施の形態1と同様の作用効果を奏する。
【0145】
また、本変形例に係る照明装置1aは、導光体10から出射された光が入射し、照明光として出射する複数の照明用導光体100を備える。そして、導光体10の光出射面22は、複数の照明用導光体100のうちの2つの照明用導光体100の間に挟まれるように設置される。
【0146】
これによれば、導光体10の両面から光を出射させて、2つの照明用導光体100に入射させることができる。これにより、導光体10が2つの照明用導光体100のそれぞれに同等の光量を入射させることができるため、2つの照明用導光体100は、互いに輝度ムラが抑制された明るい光を出射することができる。
【0147】
また、本変形例に係る照明装置1aは、導光体10から出射された光が入射し、照明光として出射する照明用導光体100を備える。また、導光体10は、照明用導光体100の端面に配置される。そして、導光体10から出射された光は、照明用導光体100の端面に入射するとともに、外部に出射される。
【0148】
これによれば、照明用導光体100の表面から光を出射させるとともに、照明用導光体100の端面に配置された導光体10が照明用導光体100側と反対側から光を出射させることができる。このため、影(非発光部)を形成させないように周囲をより明るく照明することができる。
【0149】
また、照明用導光体100の両端に導光体10をそれぞれ配置する場合、熱源となる2つの光源30を離間させることができる。
【0150】
また、本変形例に係る照明装置1aにおいて、照明用導光体100は、回転可能に構成されている。
【0151】
これによれば、照明用導光体100を回転させることで、照明用導光体100から出射する光の方向を変えることができる。
【0152】
(実施の形態2)
本実施の形態では、照明装置1bの出射方向を可変する点で実施の形態の照明装置と相違する。本実施の形態における他の構成は、特に明記しない場合は、実施の形態の照明装置と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
【0153】
まず、本実施の形態に係る照明装置1bの構成について、
図10A~
図12を用いて説明する。
【0154】
図10Aは、実施の形態2における照明装置1bを示す斜視図である。
図10Bは、実施の形態2における照明装置1bを示す部分分解斜視図である。
図11Aは、実施の形態2における照明装置1bのホルダ210等が一方向側に移動した場合を示す斜視図である。
図11Bは、実施の形態2における照明装置1bのホルダ210等が他方向側に移動した場合を示す斜視図である。
図12は、実施の形態2における照明装置1bを示す断面図である。
【0155】
図10A~
図12に示すように、照明装置1bは、基台201と、反射板203と、ホルダ210と、4つの光源230と、導光体220と、光学部材241と、カバー部材240と、駆動機構とを備えている。
【0156】
基台201の上には、ホルダ210等が配置されている。また、基台201には、ホルダ210が摺動可能なレール溝202が形成されている。
【0157】
反射板203は、基台201に設けられている。反射板203は、導光体220の光出射面225から出射された光を反射する。このため、反射板203は、導光体220の導光本体部222と対向する位置に配置されている。
【0158】
反射板203の表面は、湾曲又は屈曲した反射面である。つまり、反射板203の表面は、半球面、放物面、円錐面等である。反射板203は、導光体220の光出射面225から出射されて反射板203で反射された光を、導光体220の少なくとも一部を透過して外部に出射することができる。
【0159】
ホルダ210は、反射板203の外周側を囲むように、基台201に配置された円環状の支持体である。ホルダ210は、4つの光源230と、導光体220と、光学部材241とを支持している。具体的には、円環状のホルダ210は、中心軸に対して4方向にそれぞれ配置された光源230を支持している。ホルダ210は、光源230の光軸がホルダ210の中心軸と交差するように、光源230を内周側に向けて支持している。また、ホルダ210は、導光体220が十字状であるため、4つの導光接続部221のそれぞれの入光端面220aと光源230とが対向するように、導光体220の4つの端部を支持している。具体的には、導光体220の4つの端部は、ホルダ210に形成された凹部215にはめ込まれることで支持されている。ホルダ210は、反射板203と導光体220とが対向するように、内周側に導光体220を保持している。
【0160】
ホルダ210には、スライド部211が形成されている。スライド部211は、基台201のレール溝202に接続され、基台201に対して摺動可能である。つまり、スライド部211及びレール溝202は、導光体220を反射板203に対して相対位置を可変可能である。具体的には、基台201のレール溝202に接続されたホルダ210のスライド部211が摺動することで、ホルダ210が
図10Aの白矢印のように反射板203に対してレール溝202に沿って移動する。つまり、ホルダ210は、反射板203に対してホルダ210に支持された導光体220の相対位置を可変可能である。具体的には、ホルダ210の内周側に反射板203が配置された状態で、ホルダ210が基台201のレール溝202に沿って摺動するため、導光体220は反射板203に対して相対位置が可変される。また、スライド部211及びレール溝202は、駆動機構の一例である。
【0161】
光源230は、基板231と、発光素子233とで構成されている。基板231の裏面には、放熱部材232が密着した状態で配置されている。光源230は、放熱部材232とともに、導光体220の入光端面220aと対向するようにホルダ210の取付け凹部212に嵌め込まれることで支持されている。なお、光源230は、4つに限定されない。用いられる光源230の数は、3つ未満であってもよく、5つ以上であってもよい。この場合、導光体220の4つの導光接続部221も、3つ未満であってもよく、5つ以上であってもよい。
【0162】
本変形例の導光体220は、2つの導光部材5で構成されている。なお、導光体220は、2つの導光部材5に限定されない。導光体220を構成する導光部材5の数は、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
【0163】
カバー部材240は、反射板203と対向していない側の導光本体部222に相当する導光体220の一方面と、導光本体部222に相当する導光体220の側面とを覆う有底筒状のカバーである。カバー部材240は、導光本体部222に相当する導光体220の一方面及び側面から光が出射されないように、光を反射する反射部材である。カバー部材240において、導光本体部222と対向する面は、光を反射させる加工、例えば鏡面加工されている。カバー部材240は、例えば、アルミニウム等の金属製の部材、金属膜を付加した樹脂材料、白色樹脂材料、又は、白色塗装した金属製の材料等の部材である。
【0164】
光学部材241は、導光本体部222に相当する導光体220の一方面から光が出射されないように、光を反射する反射部材である。光学部材241は、円板状をなし、導光体220とカバー部材240との間に配置されている。つまり、光学部材241は、カバー部材240によって導光本体部222とともに覆われることで、導光本体部222に相当する導光体220の一方面に配置される。なお、本実施の形態では、光学部材241は、光を反射する機能を有するが、これには限定されない。光学部材241は、例えば減衰フィルター等の光を減衰する機能を有する部材であってもよい。
【0165】
<導光>
次に、実施の形態2に係る照明装置1bから出射される光について説明する。
【0166】
光源230から出射された光は、導光体220の入光端面220aに入射して、導光体220における導光接続部221の内部を導光し、導光本体部222に至る。導光本体部222を導光する一部の光は、導光本体部222のプリズムで反射し、導光体220の光出射面225から外部に出射される。また、導光本体部222を導光する一部の光は、光学部材241及び/又はカバー部材240で反射し、光出射面225から外部に出射される。光出射面225から出射された光は反射板203に入射して反射され、導光体220の少なくとも一部を透過して照明装置1bから外部に出射される。これにより、照明装置1bは、周囲を照明することができる。
【0167】
また、
図11Aのように、ホルダ210が基台201の一方側に移動した場合、導光体220の光出射面225から外部に出射した光は、反射板203に入射して反射され、導光体220の少なくとも一部を透過して、基台201の他方側に向けて反射する。また、
図11Bのように、ホルダ210が基台201の他方側に移動した場合、光出射面225から外部に出射した光は、反射板203に入射して反射され、導光体220の少なくとも一部を透過して、基台201の一方側に向けて反射する。
【0168】
<作用効果>
本実施の形態における照明装置1bの作用効果について説明する。
【0169】
上述したように、本実施の形態に係る照明装置1bは、導光体220から出射された光を反射する反射板203、を備える。また、反射板203は、湾曲又は屈曲した反射面を有する。そして、導光体220から出射されて反射板203で反射された光は、導光体220の少なくとも一部を透過して外部に出射される。
【0170】
これによれば、導光体220から出射された光を反射板203で反射させることで、照明装置1bから光を出射させることができる。
【0171】
また、本実施の形態に係る照明装置1bにおいて、導光体220の反射板203と対向していない面には、光を減衰又は反射する光学部材241が配置されている。
【0172】
これによれば、導光体220内の迷光を抑制したり、光出射面225に光を向かわせたりすることができる。
【0173】
また、本実施の形態に係る照明装置1bは、導光体220を反射板203に対して相対位置を可変可能な駆動機構を備える。
【0174】
これによれば、反射板203に対する導光体220の相対位置を可変することで、照明装置1bが出射する光の向きを変えることができる。
【0175】
(その他の変形例)
以上、本開示に係る導光体及び照明装置について、上記実施の形態1、2に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態1、2に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思い付く各種変形を実施の形態1、2に施したものも、本開示の範囲に含まれてもよい。
【0176】
例えば、上記実施の形態1、2に係る導光体及び照明装置において、
図13を用いて説明する。
図13は、その他変形例の照明装置1cを示す断面図である。
図13に示すように、導光体10が複数の導光部材5が積層されて構成されている場合、複数の導光部材5のうちの隣り合う2つの導光部材5の間には、反射部材29が配置されていてもよい。つまり、反射部材29は、隣り合う2つの導光部材5に挟まれるように配置されてもよい。これによれば、導光体10の両面から同等の明るさの光を出射することができる。なお、
図13では、反射部材29側にプリズム24が形成されている場合を例示しているが、これには限定されない。例えば、導光体10の両面にプリズム24が形成されている場合であっても、隣り合う2つの導光部材5の間に反射部材29を配置することができる。また、反射部材29は、光を反射する機能を有する部材である。
【0177】
例えば、上記実施の形態1に係る導光体及び照明装置において、照明用導光体と対向していない導光体における導光本体部の端面(側面)には、光を減衰又は拡散する機能を設けてもよい。ここで、光を減衰又は拡散する機能とは、光を減衰又は拡散する部材、光を減衰又は拡散するための凹凸面を形成する表面加工等を含む。これによれば、導光本体部の端面からグレアとなる光が出射されてしまうことを抑制することができる。
【0178】
なお、上記の実施の形態1、2に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態1、2における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【符号の説明】
【0179】
1、1a、1b 照明装置
5 導光部材
10、220 導光体
11、221 導光接続部
12、222 導光本体部
18 スリット
21、220a 入光端面
22、225 光出射面
23 プリズム面
24 プリズム
30、230 光源
31、233 発光素子
40 反射部材
100 照明用導光体
202 レール溝
203 反射板
211 スライド部
241 光学部材