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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023145362
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】火格子及び燃焼ユニット
(51)【国際特許分類】
   F23H 1/02 20060101AFI20231003BHJP
   F23H 7/10 20210101ALI20231003BHJP
   F23L 1/02 20060101ALI20231003BHJP
   F23L 15/00 20060101ALI20231003BHJP
   F23H 11/20 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
F23H1/02
F23H7/10
F23L1/02
F23L15/00 Z
F23H11/20
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023034255
(22)【出願日】2023-03-07
(31)【優先権主張番号】10 2022 107 205.3
(32)【優先日】2022-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】523082613
【氏名又は名称】ヒタチ・ゾウセン・イノヴァ・シュタインミュラー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス・モツフ
【テーマコード(参考)】
3K023
【Fターム(参考)】
3K023DA02
3K023DB01
3K023QA11
3K023QB14
3K023QC01
3K023QC05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】火格子機構/フィーダ機構のメンテナンスに起因する廃棄物焼却施設の必要な停止時間を最小限にし、安定性を改善する。
【解決手段】廃棄物焼却施設用の火格子は、側壁を有するフレームと、フレームに回転可能に支承されたトーションシャフトとを備え、トーションシャフトはフレームの内側領域を少なくとも部分的に覆い、トーションシャフトは、トーションシャフトを回転するように構成されている火格子機構と動作可能に接続され、火格子機構は、フレームの側壁の内の少なくとも一つに配置され、フレームの内側領域の外側に配置されている。フレームの側壁の内の少なくとも一つは、二重壁で形成されていて、その結果、少なくとも一つの側壁に内側空間を形成し、かつフレームは、入口開口部と出口開口部を少なくとも一つの二重壁の側壁に備え、特に端面に備え、その結果、空気流は、少なくとも1つの二重壁側壁でのそれぞれの内部空間を通って流れる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物焼却施設用の火格子(2a、2b、2c)であって、
この火格子(2a、2b、2c)は、側壁(4a、4b、4c、4d)を有するフレーム(5)と、フレーム(5)に回転可能に取り付けられたトーションシャフト(6a、6b、6c、6d)とを備え、トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)はフレーム(5)の内側領域(5a)を少なくとも部分的に覆い、
トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)は、トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)を回転するように構成されている火格子機構(8)と動作可能に接続され、
火格子機構(8)は、フレーム(5)の側壁(4b、4d)の内の少なくとも一つに配置されていて、ひいては少なくとも部分的に、好ましくは完全にフレーム(5)の内側領域(5a)の外側に配置されている、
当該火格子(2a、2b、2c)において、
フレーム(5)の側壁(4a、4b、4c、4d)の内の少なくとも一つは、二重壁で形成されていて、その結果、少なくとも一つの側壁(4a、4b、4c、4d)に内側空間(13a、13b、13c、13d)を形成し、かつ
フレーム(5)は、入口開口部(10a、10b)と出口開口部(10c、10d)を少なくとも一つの二重壁の側壁(4a、4b、4c、4d)に備え、特に端面(11a、11b、11c、11d)に備え、その結果、空気流(12)は、少なくとも1つの二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)でのそれぞれの内部空間(13a、13b、13c、13d)を通って流れることができる
ことを特徴とする火格子(2a、2b、2c)。
【請求項2】
フレーム(5)の、火格子機構(8)が外側領域(5b)内で、フレーム(5)の内側領域(5a)の外側に配置されている側壁(4a、4b、4c、4d)が少なくとも二重壁であることを特徴とする請求項1に記載の火格子(2a、2b、2c)。
【請求項3】
火格子機構(8)が、油圧ユニット(8b)、及び/又は少なくとも2つのトーションシャフト(6a、6c;6b、6d)が連結して回転するための連結要素(8b、8c)、例えばレバー、及び/又はフレーム(5)にトーションシャフト(6a、6b、6c、6d)を回転可能に支承するための、フレーム(5)に取り付けられた支承部(8d)を備え、
火格子機構(8)のこれらの要素少なくとも一つはフレーム(5)の内側領域(5a)の外側のフレーム(5)の側壁(4a、4b、4c、4d)に配置されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の火格子(2a、2b、2c)。
【請求項4】
火格子(2a、2b、2c)は、ローラ火格子又はスラスト火格子の構成要素であり、
トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)がローラ火格子の火格子シャフトを共に形成する、又はトーションシャフト(6a、6b、6c、6d)がスラスト火格子の火格子棒を駆動するように形成されていて、
その結果、トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)を回転することによって燃焼物質を搬送及び/焚きつけることができる
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の火格子(2a、2b、2c)。
【請求項5】
入口開口部(10a、10b)のうちの少なくとも1つ、又は出口開口部(10c、10d)のうちの少なくとも1つは、空気(L)を少なくとも1つの二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)のそれぞれの内部空間(13a、13b、13c、13d)に吸い込むために、送風機(22)を接続する接続部に流れ接続可能であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の火格子(2a、2b、2c)。
【請求項6】
異なる二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)の内部空間(13a、13b、13c、13d)が互いに流れ接続されていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の火格子(2a、2b、2c、2d)。
【請求項7】
少なくとも送風機(22)と、燃焼室(3)と、火格子(2a、2b、2c)、特に請求項1~6のいずれか一項に記載の火格子(2a、2b、2c)を備える、廃棄物焼却施設用の燃焼ユニット(1)であって、
燃焼ユニット(1)は、側壁(4a、4b、4c、4d)を有するフレーム(5)と、フレーム(5)に回転可能に支承されたトーションシャフト(6a、6b、6c、6d)とを少なくとも備え、トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)はフレーム(5)の内側領域(5a)を少なくとも部分的に覆い、
トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)は、トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)を回転するように構成されている火格子機構(8)と動作可能に接続され、
火格子機構(8)は、フレーム(5)の側壁(4b、4d)の内の少なくとも一つに配置されていて、ひいては少なくとも部分的に、好ましくは完全にフレーム(5)の内側領域(5a)の外側に配置されている、
当該燃焼ユニット(1)において、
火格子(2a、2b、2c)のフレーム(5)の側壁(4a、4b、4c、4d)の内の少なくとも一つは、二重壁で形成されていて、その結果、少なくとも一つの側壁(4a、4b、4c、4d)に内側空間(13a、13b、13c、13d)を形成し、かつ
フレーム(5)は、入口開口部(10a、10b)と出口開口部(10c、10d)を少なくとも一つの二重壁の側壁(4a、4b、4c、4d)に備え、特に端面(11a、11b、11c、11d)に備え、その結果、送風機(22)を介して生成可能な空気流(12)は、少なくとも1つの二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)でのそれぞれの内部空間(13a、13b、13c、13d)を通って流れることができる
ことを特徴とする燃焼ユニット(1)。
【請求項8】
燃焼ユニット(1)は、火格子(2a、2b、2c)に燃焼物質を充填するためのフィーダ(14)をさらに備え、
フィーダ(14)は、ハウジング(17)と、ハウジング(17)内に配置され、フィーダ機構(18)を介して移動可能なスライダ(19a、19b、19c)とを備え、スライダ(19a、19b、19c)を介して供給される燃焼物質は、火格子(2a、2b、2c)上に押し込むことができ、
ハウジング(17)内にはさらに少なくとも一つの入口開口部(20a、20b)と出口開口部(20c)が設けられていて、ハウジング(17)内の入口開口部(20a、20b)が、火格子(2a、2b、2c)のフレーム(5)内の出口開口部(10c、10d)に、例えばエアガイドストラット(23)を介して流れ接続されていて、その結果、フレーム(5)の少なくとも1つの二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)内のそれぞれの内部空間(13a、13b、13c、13d)から送風機(22)によって生成可能な空気流(12)をフィーダ(14)のハウジング(17)に導入可能である、
ことを特徴とする請求項7に記載の燃焼ユニット(1)。
【請求項9】
送風機(22)は、少なくとも1つの二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)内の少なくともそれぞれの内部空間(13a、13b、13c、13d)を通って空気(L)を吸い込み、次いで燃焼室(3)内に導くように構成されていることを特徴とする、請求項7又は8に記載の燃焼ユニット(1)。
【請求項10】
送風機(22)は、廃棄物焼却施設の既存の空気吸引システムの構成要素であることを特徴とする、請求項7~9のいずれか一項に記載の燃焼ユニット(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求項1の特徴に対応した火格子と、特許請求項7による、対応した火格子を備える燃焼ユニットとに関するものである。本発明は、火格子が使用される場所であればどこでも、好ましくは廃棄物焼却施設で使用可能である。
【背景技術】
【0002】
スラスト火格子又はローラ火格子のいずれかが、廃棄物焼却施設での火格子燃焼のために使用され、これらは以下で「火格子」という。それ自体公知の火格子は、フレーム及び複数のトーションシャフトを備え、その際、ローラ火格子の場合にはトーションシャフトが火格子ローラであることがわかるが、スラスト火格子の場合にはトーションシャフトが、スラスト火格子の火格子棒を駆動するよう形成され、その結果、トーションシャフトを回転することによって燃焼物質を搬送及び/焚きつけることができる。トーションシャフト及び火格子の寸法及び数は、全体として、廃棄物焼却施設の規模及び所望の燃焼性能に依存する。
【0003】
通常、火格子のトーションシャフトは、一次燃焼空気(一次空気)が、フレームの内側領域を通って火格子上に載置されて燃焼する廃棄物床(燃焼床)に案内することができるように、互いに離間している。トーションシャフトの一部又は全部は、燃焼が連続的に進行する間に燃焼する廃棄物床が火格子上をゆっくりと搬送されるように、移動可能又は回転可能に配置されている。
【0004】
トーションシャフトが移動又は回転することを可能にするために、様々な駆動機構を設けることができる。例えば、ローラ火格子の火格子ローラは、それ自体の回転駆動部を備えるが、スラスト火格子のトーションシャフトは、例えば、廃棄物床の搬送速度を局所的に異なる焼却条件に最適に適合することができるように、駆動部としての油圧シリンダを備える。これらの駆動機構及び他の駆動機構は、トーションシャフトへの駆動運動の伝達を確保する他の機械的構成要素、例えば、レバー、ベアリングなどとともに以下に「火格子機構」という。
【0005】
火格子の上流の、廃棄物焼却施設のフィーダは、提供された廃棄物が確実に火格子に到達するようにスライダを使用するが、通常、スライダを移動するための駆動機構、特に油圧シリンダを備える。これらの駆動機構は、スライダへの駆動運動の伝達を確保する他の機械的構成要素、例えば、レバー、ベアリングなどとともに以下に「フィーダ機構」という。
【0006】
廃棄物焼却施設で生じる高い温度によって、火格子機構及びフィーダ機構は、非常に高い熱負荷に曝され、したがって、摩耗及び故障しやすい。これによって、火格子機構又はフィーダ機構の耐用年数が短くなる。火格子機構及びフィーダ機構両方が摩耗や故障を起こしやすいので、保守の手間が増え、他方で、廃棄物焼却施設全体の望ましくない停止時間を伴う。
【0007】
燃焼室の側壁プレートが空気流によって冷却される段付き火格子設計が特許文献1から知られている。
【0008】
焼却炉の側壁が同様に空気で冷却される振動火格子を備える焼却炉が特許文献2から知られている。
【0009】
水冷式スラスト火格子のための油圧駆動装置は、特許文献3から知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】西独国特許出願公開第3301783号明細書
【特許文献2】西独国特許出願公開第1751706号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2013/0118469号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明の課題は、火格子機構及び/又はフィーダ機構のメンテナンスに起因する廃棄物焼却施設の必要な停止時間をさらに最小限にし、そして安定性を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この課題は、請求項1の特徴による火格子によって、かつ請求項7による対応する、対応した火格子を備える燃焼ユニットによって解決される。従属請求項は、本発明の有利な実施形態が示されている。
【0013】
本発明は、廃棄物焼却施設用の火格子によって解決されて、
この火格子は、側壁を有するフレームと、フレームに回転可能に取り付けられたトーションシャフトとを備え、トーションシャフトはフレームの内側領域を少なくとも部分的に覆い、
その際、トーションシャフトは、トーションシャフトを回転するように構成されている火格子機構と動作可能に接続され、
その際、火格子機構は、フレームの側壁の内の少なくとも一つに配置されていて、ひいては少なくとも部分的に、好ましくは完全に、外側領域に、フレームの内側領域外側に配置されていて、
フレームの側壁の内の少なくとも一つは、二重壁で形成されていて、その結果、少なくとも一つの側壁に内側空間を形成し、かつ
フレームは、入口開口部と出口開口部を少なくとも一つの二重壁の側壁に備え、特に端面に備え、その結果、空気流は、少なくとも1つの二重壁側壁でのそれぞれの内部空間を通って流れることができる。
【0014】
この場合、(通常、4つの側壁からなる)フレームは火格子の外側の境界を形成し、その際、側壁のうちの2つは、トーションシャフトに対して基本的に直交して延び、かつ他の2つの側壁はトーションシャフトに対して基本的に平行に延びる。側壁によって画定されるフレームの内側領域を通って、通常、アンダーブラストチャンバから一次空気を導き、その際、この内側領域は、燃焼プロセスによって非常に高い温度に曝されるが、これとは異なるフレームの外側領域は、通常、より低い温度である。
【0015】
上述のトーションシャフトは、例えば、ローラ火格子の場合に火格子ローラを形成するが、スラスト火格子の場合にトーションシャフトは、スラスト火格子の火格子棒を駆動するように形成され、その結果、トーションシャフトを回転することによって、燃焼物質を搬送し、及び/又は焚きつけることができる。したがって、トーションシャフトは、それぞれの火格子の可動部品であり、通常、廃棄物焼却施設の運転中に、高温の燃焼温度に隣接して位置する。トーションシャフトは、火格子機構によって移動可能であり、その際、トーションシャフトの移動によって、(ローラ火格子の場合)トーションシャフト上に位置する又は(スラスト火格子の場合)トーションシャフトと接続する火格子棒上に位置する、燃焼物質又は燃焼床が、搬送及び/又は焚きつけられ、その結果、燃焼物質の搬送速度を局所的に異なる燃焼条件に最適に適合可能である。火格子機構は、例えば、1つ又は複数の電気及び/又は油圧回転駆動装置、油圧シリンダ、又は他のアクチュエータによって形成することができ、回転運動をトーションシャフトに伝達する対応する機械的伝達構成要素に動作可能に接続される。この火格子機構はまた、廃棄物焼却施設の運転中、通常、より低い温度範囲にあるそれぞれの火格子の可動部品によって形成され、その際、内側領域から外側領域への温度伝達が、フレームを介して行える。有利には、この温度伝達は、形成される空気流によって最適化することができる。
【0016】
開口部と、二重壁フレームの少なくとも1つの内側空間とを通って流れる空気流は、煙突効果によって生成することができる、又は入口開口部若しくは出口開口部の少なくとも1つは、送風機を接続する接続部と流れ接続することができ、その際、送風機は、空気を吸い込むことによって、又は空気を吹き出すことによってそれぞれの内側空間で空気流を生成する。この場合、入口開口部及び出口開口部は、フレームの異なる場所に設けることができるが、有利には、それぞれ端面に設けることができる。その際、端部の入口開口部は空気の進入に使用するが、それぞれ他の端面の出口開口部は空気の排出に使用する。その結果、それぞれの二重壁の側壁の内部全体に空気流を形成できる。
【0017】
二重壁フレームのそれぞれの内部空間内の空気流によって少なくとも部分的に対流冷却され、その結果、4つの側壁によって画定されるフレームの内側領域は、フレームの外側領域から少なくとも部分的に熱的に分離される。この場合、火格子機構が従来配置されている個々の側壁(例えば、トーションシャフトに対して直交して延びる側壁のみ)、又はフレームの全ての側壁を、そのような対流冷却を達成するために二重壁にすることができる。この場合、側壁の全て又は一部の内部空間は、有利には、組み合わされた空気流を生成するために、好ましくは、互いに接続することもできる。
【0018】
この追加の熱的な分離は、外側領域に位置する火格子機構をより低温に保つことができ、それによって、温度に敏感な火格子機構に対する熱応力を最小限にできる。これによって、火格子機構の構成要素の耐用年数を延ばす。加えて、トーションシャフトの支承部を介して、内側領域からフレームを通って外側領域に抜けることができる可燃性ガスを空気流と共に排出するために、内部空間の空気流はシール空気又は掃気空気として使用できる。フレーム自体がチャネルを形成するので、上述の機能のためには、フレームに追加のチャネルを取り付ける必要はない。これは、フレームがより硬くなるという利点を有し、その結果、火格子の安定性も改善される。
【0019】
本発明による解決策はまた、上述のような火格子、送風機、及び燃焼室を備えた燃焼ユニットを企図し、その際、少なくとも1つの二重壁側壁内のそれぞれの内部空間を通って流れることができる空気流を送風機によって生成でき、その際、空気流は、冷たいボイラハウス空気からなり、これは、好ましくは二重壁フレームを通って流れた後に燃焼室に、好ましくは二次空気として導くことができる。
【0020】
焼成ユニットの一実施形態によれば、火格子に燃焼物質を充填するためのフィーダもさらに備えていて、その際、フィーダは、ハウジングと、ハウジング内に配置され、フィーダ機構を介して移動可能なスライダとを備え、その際、スライダを介して供給される燃焼物質は、火格子上に押し込むことができ、その際、ハウジング内にはさらに少なくとも一つの入口開口部と出口開口部が配置されていて、その際、ハウジング内の入口開口部が、火格子のフレーム内の出口開口部に、例えば二重壁のエアガイドストラット又は他の流れ接続部を介して流れ接続されていて、その結果、送風機によって生成可能な、冷たいボイラハウス空気からなる空気流を、フレームの少なくとも1つの二重壁側壁内のそれぞれの内部空間からフィーダのハウジングに導入可能であり、かつ好ましくは、続けて、二次空気及び/又は一次空気として燃焼室内にさらに導入することができる。
【0021】
通常、フィーダ機構は、フィーダのハウジング内部に収納されていて、その結果、フィーダ機構は、追加的に冷却される。これによって、フィーダ機構の温度に敏感な構成要素は、燃焼物質の高い温度からより良好に保護することができ、これは、フィーダ機構の構成要素の耐用年数を延ばす。フィーダ機構は、例えば、駆動機構及びスライダを移動させるために必要な、スライダへの駆動移動の伝達を確実にすることができる他の機械的構成要素(例えば、レバー、支承部など)からなり得る。
【0022】
火格子を冷却するためにも冷たいボイラハウス空気を使用することによって、空気流の全体的な冷却効果が改善され、かつ空気流は、フィーダにおいて、そこに冷却を提供するのに十分に冷たいままである。冷たいボイラハウス空気が二重壁フレームの内部空間を通してフィーダのハウジング内に通ることによって、空気が同時に加熱され、その結果、予熱された空気流が二次空気としてフィーダの後ろの燃焼室内に供給され、これが燃焼プロセスの効率を増加させる。
【0023】
有利には、送風機は、冷たいボイラハウス空気が二重壁フレームの内部を通って吸い込まれ、燃焼室内に押し込まれるように配置されている。フィーダを備える実施形態では、送風機は、有利には、冷たいボイラハウス空気が二重壁フレームの内部空間及びフィーダのハウジングの内部を通って吸い込まれ、次いで二次空気または一次空気として燃焼室内に押し込まれるように配置されている。廃棄物焼却施設の既存の空気システムの一部であり、例えばボイラハウス内の空気を取り込み、二次空気又は一次空気として燃焼室に押し込む送風機を使用することによって、追加の送風機が必要ないため、相乗効果を発揮することができる。
【0024】
本発明は、実施例及び2つの図面によって、以下でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】火格子、特にスラスト火格子を備える廃棄物焼却プラントの燃焼ユニットを示す。
図2図1からの燃焼ユニットの火格子機構を備える火格子を詳細な図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、3つの平行に延在する火格子2a、2b、2c及び送風機22を備える廃棄物焼却施設の燃焼ユニット1を示していて、その火格子の各々には、上流側にフィーダ14のフィーダセクション14a、14b、14c、がある。火格子2a、2b、2c及びフィーダ14は、共通のフレーム台30に取り付けられている。火格子2a、2b、2cの上方には、燃焼室3(焼成空間)が配置されていて、この燃焼室には、フィーダセクション14a、14b、14cによって割り当てられ、火格子2a、2b、2cによって搬送される燃焼物質(図示せず)、特に廃棄物が焼却され、その際、アンダーブラストチャンバ9からの一次空気が、それぞれの火格子2a、2b、2cを通って燃焼物質または燃焼床に下方から供給される。
【0027】
個別の火格子2a、2b、2c及び個別のフィーダセクション14a、14b、14cは、それぞれ同一構造に形成されていて、その結果、以下の説明は全ての火格子2a、2b、2c及びフィーダセクション14a、14b、14cに等しく当てはまる。この場合、基本的には、共に燃焼物質又は燃焼床を燃焼室3を通って搬送するための火格子2a、2b、2c、及び燃焼物質のフィーディング又は火格子2a、2b、2cに燃焼物質を供給するのためのフィーダ14のフィーダセクション14a、14b、14cを、異なる数で設けることができる。
【0028】
図2で詳細に描画される火格子2aは、4つの側壁4a、4b、4c、4dと、それに回転可能に支承されているトーションシャフト6a、6b、6c、6dとからなるフレーム5を備え、その際、描画されたトーションシャフト6a、6b、6c、6dは、選択的に表されている。トーションシャフト6a、6b、6c、6dは、それぞれ、レバー(図示せず)を介してトーションシャフト6a、6b、6c、6dのうちの1つに接続され、かつ複数の火格子棒の列において従来の方法で互いに平行に配置されている火格子棒(図示せず)を、火格子棒上に載置される燃焼物質又は燃焼床が搬送及び/又は焚きつけられるように移動させるように働く。
【0029】
そのために、図2に詳細描画されるように、トーションシャフト6a、6b、6c、6dは、それぞれのトーションシャフト6a、6b、6c、6dを回転することができるように、火格子機構8と動作接続されている。
【0030】
火格子機構8は、油圧シリンダ8bと、第1及び第2の接続要素8a、8c、例えばレバーと、支承部8dとによって形成され、その際、2つのトーションシャフト6a、6b、6c、6d、特に各第2のトーションシャフト6a、6c;6b、6dは、第2の接続要素8cを介して互いに連結されている。この場合、各トーションシャフト6a,6b,6c,6dは回転可能に、支承部8dを介して両側でフレーム5と接続されている。
【0031】
この場合、二つの互いに連結されているトーションシャフト6b、6dの回転をもたらす火格子2aの火格子機構8の一部は、フレーム5の側壁4bの内の一つに配置されている一方で、同じ火格子2aの2つの他の互いに連結されているトーションシャフト6a、6cの回転をもたらす火格子機構8の別の部分は、同じ火格子2aのフレーム5の反対側の側壁4dに取り付けられている。このようにして、連結された異なるトーションシャフト6a、6c; 6b、6dに割り当てられている火格子機構8は、火格子棒を駆動するための設計努力及び空間を最適化するために、火格子2aの異なる側に分けられる。
【0032】
火格子2aのフレーム5は、特に、火格子機構8が位置する側壁4b,4dに二重壁で形成されていて、その際、火格子機構8は、二重壁フレーム5の外側で外側領域5bにおいて、即ちフレーム5の特に二重壁側壁4b,4dによって区切られているフレーム5の内側領域5aの外側に配置されている。その結果、火格子機構8の周りを、アンダーブラストチャンバ9からの一次空気が直接流れることはない。加えて、二重壁側壁4b、4dは、一方の端面11a、11bにそれぞれ入口開口部10a、10bを備え、その結果、周辺部Uからの空気L、特に燃焼ユニット1が位置するボイラハウスからの冷たい空気Lは、フレーム5のそれぞれの二重壁側壁4b、4dの内部空間13b、13dに流入できる。
【0033】
さらに、出口開口部10c、10dは、入口開口部10a、10bを有する端面11a、11bとは反対側の、それぞれの側壁4b、4dの端面10c、10dに配置されていて、その結果、入口開口部10a、10bに入る、好ましくは、周辺部Uからの冷たい空気Lは、この出口開口部10c、10dを通って、二重壁側壁4b、4dの内部空間13b、13dから再び抜けることができ、その結果、それぞれの内部空間13b、13dを通って流れる冷たい空気流12を形成する。フレーム5の他の側壁4a、4cも、二重壁であってもよく、入口開口部/出口開口部10a、10b、10c、10dを備えるように形成されてよく、その際、これらの側壁4a、4c内の内部空間13a、13cも、他の側壁4b、4d内の内部空間13b、13dに流れ接続されていて、その結果、組み合わされた空気流12は、全ての内部空間13a、13b、13c、13dを通って広がることができる。
【0034】
これによって、外側領域5bに配置された火格子機構8、即ち、それぞれの油圧シリンダ8bと、それぞれの第1、第2の接続要素8a、8cと、それぞれの支承部8dとは、フレーム5の内側領域5a(この内側領域5aを通ってアンダーブラストチャンバ9からの一次空気が流れる)から熱的に分離されていて、その結果、この火格子機構8は、燃焼物質又は燃焼プロセスの高い温度の影響を受けない。さらに、冷たい空気Lがボイラハウスから吸い込まれる場合、火格子機構8の対流冷却も行うことができる。加えて、二重壁側壁4a、4b、4c、4dによってフレーム5の安定性が高められる。
【0035】
さらに、フィーダ14の周りにハウジング17が配置されていて、このハウジングが、フィーダセクション14a、14b、14cが位置する内部空間21を区切る、複数のハウジング側面16a、16b、16cを備える。これらのハウジング側面16a、16b、16cは、同じく二重壁であってもよい。各フィーダセクション14a、14b、14cは、例えば油圧ピストン及び対応する機械的伝達要素、特にまた支承部の形態のフィーダ機構18を備える。フィーダ機構18は、可動スライド19a、19b、19cがそれぞれのフィーダセクション14a、14b、14c内で移動し、まだ燃焼されていない又は部分的に燃焼された廃棄物が、上述の火格子2a、2b、2cの方向に押されるようにし、そこで廃棄物が燃焼される。
【0036】
空気流12は、フレーム5の側壁4b、4dの出口開口部10c、10dから二重壁のエアガイドストラット23を介してハウジング17の入口開口部20a、20bに導かれる。これらの入口開口部20a、20bを通って、空気流12が、特に、ハウジング17の内部空間21に導かれる。ハウジング17の内部空間21に配置されているフィーダ機構18及び可動スライド19a、19b、19cも、この空気流12によって冷却される。次いで、空気流12は、ハウジング17内の出口開口部20cを通って内部空間21から出る。
【0037】
フレーム5又は二重壁側壁4a、4b、4c、4dを通る及び/又はハウジング17を通る空気流12は、好ましくは、例えばホース接続部25を介してハウジング17の出口開口部20cに接続されている送風機22によって生成される。送風機22は、二重壁フレーム5の内部、特に二重壁の側壁4b、4d、場合によっては4a、4c、及びハウジング17の内部を通る空気流12として冷たいボイラハウス空気を吸い込み、次いで、これを、例えば、二次空気または一次空気として燃焼室3に押し込む。したがって、送風機22によって、フィーダ14又はフィーダセクション14a、14b、14cの上方で負圧が生成され、側壁4b、4d(場合によっては4a、4c)の入口開口部10a、10bを通ってボイラハウス内のさらに下にある冷たい空気Lを引き込み、かつ対流冷却空気流12として、二重壁のフレーム5を通って送り、次いでハウジング17の内部21内に送る。
【0038】
代替的に又は追加的に、送風機22は、フレーム5の入口開口部10a、10bの前に配置することもでき、その結果、空気流12全体が上方から吸い込まれる代わりにこの空気流12が上方に押される。
【0039】
本発明の利点は、一方では、火格子機構8又はフィーダ機構18の熱的な分離又は対流冷却にあり、火格子機構8及びフィーダ機構18の耐用年数を延ばし、したがって廃棄物焼却施設全体の停止時間を短縮し、他方では、空気流12を予熱し、二次空気として燃焼室3に導入することにより燃焼プロセスの効率を高めることにある。さらに、燃焼ユニット1の剛性又は安定性は、二重壁設計によって高められる。
【符号の説明】
【0040】
1 燃焼ユニット
2a、2b、2c 火格子
3 燃焼室
4a、4b、4c、4d フレーム5の側壁
5 フレーム
5a フレーム5の内側領域
5b フレーム5の外側領域
6a、6b、6c、6d トーションシャフト
8 火格子機構
8a 第一の接続要素
8b 油圧シリンダ
8c 第二の接続要素
8d 支承部
9 アンダーブラストチャンバ
10a、10b 側壁4b、4d内の入口開口部
10c、10d 側壁4b、4d内の出口開口部
11a、11b、11c、11d 側壁4b、4dの端面
12 空気流
13a、13b、13c、13d 側壁4a、4b、4c、4d内の内部空間
14 フィーダ
14a、14b、14c フィーダセクション
16a、16b、16c ハウジング17のハウジング側
17 ハウジング
18 フィーダ機構
19a、19b、19c スライダ
20a、20b ハウジング17内の入口開口部
20c ハウジング17内の出口開口部
21 内部空間
22 送風機
23 エアガイドストラット
25 ホース接続部
30 フレーム台
L 空気
U 周辺部
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2023-06-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
本発明の利点は、一方では、火格子機構8又はフィーダ機構18の熱的な分離又は対流冷却にあり、火格子機構8及びフィーダ機構18の耐用年数を延ばし、したがって廃棄物焼却施設全体の停止時間を短縮し、他方では、空気流12を予熱し、二次空気として燃焼室3に導入することにより燃焼プロセスの効率を高めることにある。さらに、燃焼ユニット1の剛性又は安定性は、二重壁設計によって高められる。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の観点として以下も含む。
1.
廃棄物焼却施設用の火格子(2a、2b、2c)であって、
この火格子(2a、2b、2c)は、側壁(4a、4b、4c、4d)を有するフレーム(5)と、フレーム(5)に回転可能に取り付けられたトーションシャフト(6a、6b、6c、6d)とを備え、トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)はフレーム(5)の内側領域(5a)を少なくとも部分的に覆い、
トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)は、トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)を回転するように構成されている火格子機構(8)と動作可能に接続され、
火格子機構(8)は、フレーム(5)の側壁(4b、4d)の内の少なくとも一つに配置されていて、ひいては少なくとも部分的に、好ましくは完全にフレーム(5)の内側領域(5a)の外側に配置されている、
当該火格子(2a、2b、2c)において、
フレーム(5)の側壁(4a、4b、4c、4d)の内の少なくとも一つは、二重壁で形成されていて、その結果、少なくとも一つの側壁(4a、4b、4c、4d)に内側空間(13a、13b、13c、13d)を形成し、かつ
フレーム(5)は、入口開口部(10a、10b)と出口開口部(10c、10d)を少なくとも一つの二重壁の側壁(4a、4b、4c、4d)に備え、特に端面(11a、11b、11c、11d)に備え、その結果、空気流(12)は、少なくとも1つの二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)でのそれぞれの内部空間(13a、13b、13c、13d)を通って流れることができる
ことを特徴とする火格子(2a、2b、2c)。
2.
フレーム(5)の、火格子機構(8)が外側領域(5b)内で、フレーム(5)の内側領域(5a)の外側に配置されている側壁(4a、4b、4c、4d)が少なくとも二重壁であることを特徴とする上記1に記載の火格子(2a、2b、2c)。
3.
火格子機構(8)が、油圧ユニット(8b)、及び/又は少なくとも2つのトーションシャフト(6a、6c;6b、6d)が連結して回転するための連結要素(8b、8c)、例えばレバー、及び/又はフレーム(5)にトーションシャフト(6a、6b、6c、6d)を回転可能に支承するための、フレーム(5)に取り付けられた支承部(8d)を備え、
火格子機構(8)のこれらの要素少なくとも一つはフレーム(5)の内側領域(5a)の外側のフレーム(5)の側壁(4a、4b、4c、4d)に配置されている
ことを特徴とする上記1又は2に記載の火格子(2a、2b、2c)。
4.
火格子(2a、2b、2c)は、ローラ火格子又はスラスト火格子の構成要素であり、
トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)がローラ火格子の火格子シャフトを共に形成する、又はトーションシャフト(6a、6b、6c、6d)がスラスト火格子の火格子棒を駆動するように形成されていて、
その結果、トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)を回転することによって燃焼物質を搬送及び/焚きつけることができる
ことを特徴とする上記1~3のいずれか一つに記載の火格子(2a、2b、2c)。
5.
入口開口部(10a、10b)のうちの少なくとも1つ、又は出口開口部(10c、10d)のうちの少なくとも1つは、空気(L)を少なくとも1つの二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)のそれぞれの内部空間(13a、13b、13c、13d)に吸い込むために、送風機(22)を接続する接続部に流れ接続可能であることを特徴とする上記1~4のいずれか一つに記載の火格子(2a、2b、2c)。
6.
異なる二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)の内部空間(13a、13b、13c、13d)が互いに流れ接続されていることを特徴とする、上記1~5のいずれか一つに記載の火格子(2a、2b、2c、2d)。
7.
少なくとも送風機(22)と、燃焼室(3)と、火格子(2a、2b、2c)、特に上記1~6のいずれか一つに記載の火格子(2a、2b、2c)を備える、廃棄物焼却施設用の燃焼ユニット(1)であって、
燃焼ユニット(1)は、側壁(4a、4b、4c、4d)を有するフレーム(5)と、フレーム(5)に回転可能に支承されたトーションシャフト(6a、6b、6c、6d)とを少なくとも備え、トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)はフレーム(5)の内側領域(5a)を少なくとも部分的に覆い、
トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)は、トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)を回転するように構成されている火格子機構(8)と動作可能に接続され、
火格子機構(8)は、フレーム(5)の側壁(4b、4d)の内の少なくとも一つに配置されていて、ひいては少なくとも部分的に、好ましくは完全にフレーム(5)の内側領域(5a)の外側に配置されている、
当該燃焼ユニット(1)において、
火格子(2a、2b、2c)のフレーム(5)の側壁(4a、4b、4c、4d)の内の少なくとも一つは、二重壁で形成されていて、その結果、少なくとも一つの側壁(4a、4b、4c、4d)に内側空間(13a、13b、13c、13d)を形成し、かつ
フレーム(5)は、入口開口部(10a、10b)と出口開口部(10c、10d)を少なくとも一つの二重壁の側壁(4a、4b、4c、4d)に備え、特に端面(11a、11b、11c、11d)に備え、その結果、送風機(22)を介して生成可能な空気流(12)は、少なくとも1つの二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)でのそれぞれの内部空間(13a、13b、13c、13d)を通って流れることができる
ことを特徴とする燃焼ユニット(1)。
8.
燃焼ユニット(1)は、火格子(2a、2b、2c)に燃焼物質を充填するためのフィーダ(14)をさらに備え、
フィーダ(14)は、ハウジング(17)と、ハウジング(17)内に配置され、フィーダ機構(18)を介して移動可能なスライダ(19a、19b、19c)とを備え、スライダ(19a、19b、19c)を介して供給される燃焼物質は、火格子(2a、2b、2c)上に押し込むことができ、
ハウジング(17)内にはさらに少なくとも一つの入口開口部(20a、20b)と出口開口部(20c)が設けられていて、ハウジング(17)内の入口開口部(20a、20b)が、火格子(2a、2b、2c)のフレーム(5)内の出口開口部(10c、10d)に、例えばエアガイドストラット(23)を介して流れ接続されていて、その結果、フレーム(5)の少なくとも1つの二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)内のそれぞれの内部空間(13a、13b、13c、13d)から送風機(22)によって生成可能な空気流(12)をフィーダ(14)のハウジング(17)に導入可能である、
ことを特徴とする上記7に記載の燃焼ユニット(1)。
9.
送風機(22)は、少なくとも1つの二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)内の少なくともそれぞれの内部空間(13a、13b、13c、13d)を通って空気(L)を吸い込み、次いで燃焼室(3)内に導くように構成されていることを特徴とする、上記7又は8に記載の燃焼ユニット(1)。
10.
送風機(22)は、廃棄物焼却施設の既存の空気吸引システムの構成要素であることを特徴とする、上記7~9のいずれか一つに記載の燃焼ユニット(1)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物焼却施設用の火格子(2a、2b、2c)であって、
この火格子(2a、2b、2c)は、側壁(4a、4b、4c、4d)を有するフレーム(5)と、フレーム(5)に回転可能に取り付けられたトーションシャフト(6a、6b、6c、6d)とを備え、トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)はフレーム(5)の内側領域(5a)を少なくとも部分的に覆い、
トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)は、トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)を回転するように構成されている火格子機構(8)と動作可能に接続され、
火格子機構(8)は、フレーム(5)の側壁(4b、4d)の内の少なくとも一つに配置されていて、ひいては少なくとも部分的に、好ましくは完全にフレーム(5)の内側領域(5a)の外側に配置されている、
当該火格子(2a、2b、2c)において、
フレーム(5)の側壁(4a、4b、4c、4d)の内の少なくとも一つは、二重壁で形成されていて、その結果、少なくとも一つの側壁(4a、4b、4c、4d)に内側空間(13a、13b、13c、13d)を形成し、かつ
フレーム(5)は、入口開口部(10a、10b)と出口開口部(10c、10d)を少なくとも一つの二重壁の側壁(4a、4b、4c、4d)に備え、特に端面(11a、11b、11c、11d)に備え、その結果、空気流(12)は、少なくとも1つの二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)でのそれぞれの内部空間(13a、13b、13c、13d)を通って流れることができる
ことを特徴とする火格子(2a、2b、2c)。
【請求項2】
フレーム(5)の、火格子機構(8)が外側領域(5b)内で、フレーム(5)の内側領域(5a)の外側に配置されている側壁(4a、4b、4c、4d)が少なくとも二重壁であることを特徴とする請求項1に記載の火格子(2a、2b、2c)。
【請求項3】
火格子機構(8)が、油圧ユニット(8b)、及び/又は少なくとも2つのトーションシャフト(6a、6c;6b、6d)が連結して回転するための連結要素(8b、8c)、例えばレバー、及び/又はフレーム(5)にトーションシャフト(6a、6b、6c、6d)を回転可能に支承するための、フレーム(5)に取り付けられた支承部(8d)を備え、
火格子機構(8)のこれらの要素少なくとも一つはフレーム(5)の内側領域(5a)の外側のフレーム(5)の側壁(4a、4b、4c、4d)に配置されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の火格子(2a、2b、2c)。
【請求項4】
火格子(2a、2b、2c)は、ローラ火格子又はスラスト火格子の構成要素であり、
トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)がローラ火格子の火格子シャフトを共に形成する、又はトーションシャフト(6a、6b、6c、6d)がスラスト火格子の火格子棒を駆動するように形成されていて、
その結果、トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)を回転することによって燃焼物質を搬送及び/焚きつけることができる
ことを特徴とする請求項1に記載の火格子(2a、2b、2c)。
【請求項5】
入口開口部(10a、10b)のうちの少なくとも1つ、又は出口開口部(10c、10d)のうちの少なくとも1つは、空気(L)を少なくとも1つの二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)のそれぞれの内部空間(13a、13b、13c、13d)に吸い込むために、送風機(22)を接続する接続部に流れ接続可能であることを特徴とする請求項1に記載の火格子(2a、2b、2c)。
【請求項6】
異なる二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)の内部空間(13a、13b、13c、13d)が互いに流れ接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の火格子(2a、2b、2c、2d)。
【請求項7】
少なくとも送風機(22)と、燃焼室(3)と、火格子(2a、2b、2c)、特に請求項1に記載の火格子(2a、2b、2c)を備える、廃棄物焼却施設用の燃焼ユニット(1)であって、
燃焼ユニット(1)は、側壁(4a、4b、4c、4d)を有するフレーム(5)と、フレーム(5)に回転可能に支承されたトーションシャフト(6a、6b、6c、6d)とを少なくとも備え、トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)はフレーム(5)の内側領域(5a)を少なくとも部分的に覆い、
トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)は、トーションシャフト(6a、6b、6c、6d)を回転するように構成されている火格子機構(8)と動作可能に接続され、
火格子機構(8)は、フレーム(5)の側壁(4b、4d)の内の少なくとも一つに配置されていて、ひいては少なくとも部分的に、好ましくは完全にフレーム(5)の内側領域(5a)の外側に配置されている、
当該燃焼ユニット(1)において、
火格子(2a、2b、2c)のフレーム(5)の側壁(4a、4b、4c、4d)の内の少なくとも一つは、二重壁で形成されていて、その結果、少なくとも一つの側壁(4a、4b、4c、4d)に内側空間(13a、13b、13c、13d)を形成し、かつ
フレーム(5)は、入口開口部(10a、10b)と出口開口部(10c、10d)を少なくとも一つの二重壁の側壁(4a、4b、4c、4d)に備え、特に端面(11a、11b、11c、11d)に備え、その結果、送風機(22)を介して生成可能な空気流(12)は、少なくとも1つの二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)でのそれぞれの内部空間(13a、13b、13c、13d)を通って流れることができる
ことを特徴とする燃焼ユニット(1)。
【請求項8】
燃焼ユニット(1)は、火格子(2a、2b、2c)に燃焼物質を充填するためのフィーダ(14)をさらに備え、
フィーダ(14)は、ハウジング(17)と、ハウジング(17)内に配置され、フィーダ機構(18)を介して移動可能なスライダ(19a、19b、19c)とを備え、スライダ(19a、19b、19c)を介して供給される燃焼物質は、火格子(2a、2b、2c)上に押し込むことができ、
ハウジング(17)内にはさらに少なくとも一つの入口開口部(20a、20b)と出口開口部(20c)が設けられていて、ハウジング(17)内の入口開口部(20a、20b)が、火格子(2a、2b、2c)のフレーム(5)内の出口開口部(10c、10d)に、例えばエアガイドストラット(23)を介して流れ接続されていて、その結果、フレーム(5)の少なくとも1つの二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)内のそれぞれの内部空間(13a、13b、13c、13d)から送風機(22)によって生成可能な空気流(12)をフィーダ(14)のハウジング(17)に導入可能である、
ことを特徴とする請求項7に記載の燃焼ユニット(1)。
【請求項9】
送風機(22)は、少なくとも1つの二重壁側壁(4a、4b、4c、4d)内の少なくともそれぞれの内部空間(13a、13b、13c、13d)を通って空気(L)を吸い込み、次いで燃焼室(3)内に導くように構成されていることを特徴とする、請求項7に記載の燃焼ユニット(1)。
【請求項10】
送風機(22)は、廃棄物焼却施設の既存の空気吸引システムの構成要素であることを特徴とする、請求項7に記載の燃焼ユニット(1)。
【外国語明細書】