(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023145425
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】画像処理装置および画像処理方法
(51)【国際特許分類】
H04N 7/18 20060101AFI20231003BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20231003BHJP
G09G 5/37 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
H04N7/18 U
G09G5/00 530D
G09G5/37 110
G09G5/37 320
G09G5/00 550C
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097762
(22)【出願日】2023-06-14
(62)【分割の表示】P 2021519232の分割
【原出願日】2019-05-16
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】高清水 聡
(57)【要約】
【課題】プライバシーを保護しつつ、適切な撮影制御をする。
【解決手段】撮影装置100では、画像取得部11が、画像情報を取得する。また、位置取得部12は、画像情報の撮影位置および撮影方向の情報を取得する。また、撮影可否情報取得部13は、情報端末200の位置と、撮影可否の設定情報とが関連付けられた撮影可否情報を取得する。画像編集部14は、撮影可否情報における情報端末200の位置が、位置取得部12により取得された撮影位置および撮影方向に基づいた撮影範囲に対応する撮影可否情報の撮影可否の設定情報に基づいて、画像取得部11により取得された画像情報における当該情報端末200に基づく範囲に対してマスク処理をする。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像情報の人の箇所に対してマスク処理をする画像処理装置であって、
画像情報を取得する画像取得部と、
当該画像情報の撮影位置および撮影方向を取得する位置取得部と、
外部情報端末の位置を示す位置情報と前記外部情報端末の周辺の撮影可否に関する設定情報とが関連付けられた撮影可否情報を取得する撮影可否情報取得部と、
前記画像取得部により取得された前記画像情報における人の箇所を検出し、前記検出結果に基づいて前記画像情報の所定範囲に対してマスク処理をする画像編集部と、
前記画像編集部により編集された画像情報を出力する画像出力部と、
制御部と、
を含み、
前記制御部は、
前記撮影可否情報取得部により取得された前記撮影可否情報における前記撮影可否に関する設定情報が撮影許可を示している場合には、前記画像取得部により取得された前記画像情報における、前記位置取得部により取得された前記撮影位置および前記撮影方向と前記撮影可否情報取得部により取得された前記撮影可否情報における前記位置情報とから算出される前記画像処理装置に対する前記外部情報端末の相対的位置に対応する範囲に対しては前記マスク処理を行わないように前記画像編集部を制御する、
画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置であって、
前記制御部は、
前記位置取得部により取得された前記撮影位置および前記撮影方向と前記撮影可否情報取得部により取得された前記撮影可否情報における前記位置情報とから算出される前記画像処理装置に対する前記外部情報端末の相対的位置が前記画像処理装置の撮影画角の範囲内に含まれている場合に、前記マスク処理を行わないように前記画像編集部を制御する、
画像処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像処理装置であって、
前記画像編集部は、前記所定範囲内の人の箇所に対する前記マスク処理を制御する、
画像処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像処理装置であって、
前記画像編集部は、前記所定範囲内の人の箇所として、当該人の顔部分に対する前記マスク処理を制御する、
画像処理装置。
【請求項5】
画像情報の人の箇所に対してマスク処理をする画像処理装置で実行する画像処理方法であって、
画像情報を取得する画像取得ステップと、
当該画像情報の撮影位置および撮影方向を取得する位置取得ステップと、
外部情報端末の位置を示す位置情報と前記外部情報端末の周辺の撮影可否に関する設定情報とが関連付けられた撮影可否情報を取得する撮影可否情報取得ステップと、
前記画像取得ステップで取得した前記画像情報における人の箇所を検出し、前記検出結果に基づいて前記画像情報の所定範囲に対してマスク処理をする画像編集ステップと、
前記画像編集ステップで編集した画像情報を出力する画像出力ステップと、
を含み、
前記画像編集ステップは、更に、
前記撮影可否情報取得ステップで取得した前記撮影可否情報における前記撮影可否に関する設定情報が撮影許可を示している場合には、前記画像取得ステップで取得した前記画像情報における、前記位置取得ステップで取得した前記撮影位置および前記撮影方向と前記撮影可否情報取得ステップで取得した前記撮影可否情報における前記位置情報とから算出される前記画像処理装置に対する前記外部情報端末の相対的位置に対応する範囲に対しては前記マスク処理を行わない、
画像処理方法。
【請求項6】
請求項5に記載の画像処理方法であって、
前記画像編集ステップは、更に、
前記位置取得ステップで取得した前記撮影位置および前記撮影方向と前記撮影可否情報取得ステップで取得した前記撮影可否情報における前記位置情報とから算出される前記画像処理装置に対する前記外部情報端末の相対的位置が前記画像処理装置の撮影画角の範囲内に含まれている場合に、前記マスク処理を行わない、
画像処理方法。
【請求項7】
請求項6に記載の画像処理方法であって、
前記画像編集ステップは、前記所定範囲内の人の箇所に対する前記マスク処理を制御する、
画像処理方法。
【請求項8】
請求項7に記載の画像処理方法であって、
前記画像編集ステップは、前記所定範囲内の人の箇所として、当該人の顔部分に対する前記マスク処理を制御する、
画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、撮影端末が、撮影前に撮影中信号を周囲に配信し、当該撮影中信号を受信した端末のうち、撮影拒否設定されている端末が、撮影拒否信号を撮影端末へ送信し、撮影端末が、当該撮影拒否信号を受信した場合、撮影できないようにする技術がある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示されている技術においては、撮影端末が、撮影拒否信号を受信した場合、撮影することができなくなってしまう。例えば、端末を有するユーザが多くいる場所で撮影する場合、撮影拒否信号を送信する端末が1つあるだけで、撮影が一切できなくなり、必ずしも適切な撮影制御ができないという問題点がある。
【0005】
本発明の目的は、プライバシーを保護しつつ、適切な撮影制御をすることを目的とする。
【0006】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲に記載の技術を用いる。
【0008】
一例を挙げるならば、画像情報に対して編集処理をする画像処理装置であって、画像情報を取得する画像取得部と、当該画像情報の撮影位置および撮影方向を取得する位置取得部と、位置情報を発信する装置の位置と、撮影可否に関する情報とが関連付けられた撮影可否情報を取得する撮影可否情報取得部と、撮影可否情報における位置情報を発信する装置の位置が、位置取得部により取得された撮影位置および撮影方向に基づいた撮影範囲に対応する撮影可否情報の撮影可否に関する情報に基づいて、画像取得部により取得された画像情報における、当該撮影可否情報の位置情報を発信する装置の位置に基づいた範囲に対してマスク処理をする画像編集部と、画像編集部により編集された画像情報を出力する画像出力部と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明の技術を用いることにより、プライバシーを保護しつつ、適切な撮影制御をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係る本実施例の情報システムの構成図である。
【
図2】本実施形態による撮影装置の概観を説明する図である。
【
図3】本実施形態による撮影装置のハードウェア構成を説明する図である。
【
図4】本実施形態による情報端末の概観を示す図である。
【
図5】本実施形態による情報端末のハードウェア構成を説明する図である。
【
図6】本実施形態によるサーバ装置のハードウェア構成を説明する図である。
【
図7】本実施形態による情報端末の機能ブロック図である。
【
図8】サーバ装置で記憶される撮影可否情報のデータ構造の図である。
【
図9】本実施形態による撮影装置の機能ブロック図である。
【
図10】情報端末が、撮影可否情報を生成し、サーバ装置へ送出する処理手順を示すフローチャートである。
【
図11】撮影装置が、画像編集する処理手順を説明するフローチャートである。
【
図12】撮影装置と、情報端末との位置関係を示す図である。
【
図13】マスク処理する範囲を決定する処理を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態の例を、図面を用いて説明する。
【0012】
図1は、本実施例の情報システムの構成図を示す。当該情報システムには、撮影装置100と、情報端末200と、GPS(Global Positioning System)衛星400と、サーバ装置500とを含む。撮影装置100は、対象を撮影する装置である。撮影装置100は、例えば、ヘッドマウントディスプレイ、スマートフォン、通信機能を有するディジタルカメラである。また、撮影装置100は、撮影した結果得られる画像情報に対して所定の編集処理も行う。すなわち、撮影装置100は、画像処理装置として機能する。
【0013】
情報端末200は、撮影可否を示す情報を送信する装置である。情報端末200は、具体的に、スマートフォン、スマートウォッチ、ウェアラブル端末(例えば、リストバンド型の端末等)である。
【0014】
サーバ装置500は、上記撮影可否を示す情報を管理するサーバ装置である。撮影装置100および情報端末200と、サーバ装置500とは、ネットワーク300(例えば、インターネット)を介して情報を送受信する。GPS衛星400は、GPS信号を発信する衛星装置である。
【0015】
続いて、
図2(
図2(a)~
図2(c))を参照して本実施形態による撮影装置100の概観を説明する。なお、撮影装置100がヘッドマウントディスプレイの例である。
図2は、撮影装置100の概観を示す図である。具体的に、
図2(a)は、ユーザ1が撮影装置100を装着した状態における撮影装置100の上面図である。
図2(b)は、撮影装置100の正面図である。
図2(c)は、撮影装置100の側面図である。なお、撮影装置100がスマートフォンの例の場合の概観は、後述の
図4と同様であってもよい。
【0016】
撮影装置100は、ユーザ1が頭部に装着した状態で、アプリケーションをユーザに視認可能に表示し、実行する装置である。撮影装置100は、外界を撮像可能な第1画像入力部133を有する。なお、当該第1画像入力部133は、複数有していてもよい。また、撮影装置100は、透過型の表示手段である表示部131を有する。
【0017】
また、
図2(c)に示すように、撮影装置100は、音声出力部141(例えば、音声出力部141Lと図示を省略した音声出力部141R)を有する。また、撮影装置100は、タッチセンサ122を有する。また、撮影装置100は、図示しないが、ステレオマイク143Sや充電端子170Pを有するようにしてもよい。なお、表示部131は、透過型ではない表示手段でもよい。この場合、撮影装置100は、当該表示手段に撮像結果を表示する。
【0018】
続いて、
図3を用いて撮影装置100のハードウェア構成を説明する。
図3は、撮影装置100のハードウェア構成を説明する図である。撮影装置100は、主制御部101を有し、バス102を介して各部を制御する。この主制御部101は、CPU(Central Processing Unit)等である。また、撮影装置100は、RAM103、ストレージ110、操作入力部120、画像処理部130、音声処理部140、センサ部150、通信処理部160、および拡張I/F部170を有する。
【0019】
操作入力部120は、操作キー121、タッチセンサ122およびタッチパネル123を有する。画像処理部130は、表示部131、画像信号処理部132、第1画像入力部133、および第2画像入力部134を有する。音声処理部140は、音声出力部141、音声信号処理部142、および音声入力部143を有する。センサ部150は、GPS受信部151、ジャイロセンサ152、地磁気センサ153、および加速度センサ154を有する。通信処理部160は、LAN通信部161、電話網通信部162、およびBT(Bluetooth(登録商標))通信部163を有する。
【0020】
主制御部101は、ストレージ110に記憶されている各種情報処理プログラムを実行することにより、各種機能を実行させる演算処理装置である。RAM103は、各種プログラム実行時のワークエリアとなる。ストレージ110は、主制御部101が第1画像入力部133や第2画像入力部134により撮像した画像や、各種情報を記憶する部分である。ストレージ110は、FlashROMやEEPROM等の不揮発記憶媒体である。
【0021】
操作入力部120は、操作入力を受け付けるユーザ操作I/Fである。操作キー121は、撮影装置100の所定位置に設置される物理キー(例えば、電源キー、音量キー、ホームキー等)である。タッチセンサ122は、撮影装置100の筐体等に設置される入力用センサである。タッチパネル123は、いわゆるタッチパネルであり、表示部131と重ねて配置される。なお、撮影装置100では、ブルートゥース接続によるポインティングデバイスを用いた操作をするようにしてもよい。
【0022】
画像処理部130は、イメージ(ビデオ)プロセッサなどにより実現するものである。表示部131は、シースルー型(透過型)の表示装置である場合、透過で実映像にオブジェクトを重畳表示する。また、表示部131は、非透過の表示装置である場合、非透過でカメラスルー画像にオブジェクトを重畳表示する。
【0023】
画像信号処理部132は、イメージシグナルプロセッサであり、第1画像入力部133または第2画像入力部134による画像を解析して、当該解析結果を主制御部101等に出力する部分である。また、主制御部101の制御により、表示部131に出力するオブジェクトの生成も行う。
【0024】
第1画像入力部133は、外界を撮像する部分である。第2画像入力部134は、ユーザ1の眼を撮像する部分である。第2画像入力部134により撮像されたユーザ1の眼の画像は、視線検出に用いられる。
【0025】
音声処理部140は、オーディオプロセッサなどにより実現するものである。音声出力部141は、音声を出力するスピーカ等である。音声信号処理部142は、音声入力部143により入力された音声の解析等を行うオーディオシグナルプロセッサである。音声入力部143は、ユーザ1の音声や外界音を入力する部分であり、マイク等である。
【0026】
センサ部150は、撮影装置100の位置および方向を特定するための情報を取得する部分である。センサ部150は、GPS受信部151、ジャイロセンサ152、地磁気センサ153、および加速度センサ154を有する。
【0027】
GPS受信部151は、GPS信号を受信して得られるGPS情報を取得する。ジャイロセンサ152は、撮影装置100の移動方位の検出を行う機能を有し、撮影装置100の方向変化に伴う角速度データを示すジャイロ情報を取得する。地磁気センサ153は、地磁気に基づいて撮影装置100の絶対方位を表す角度を検出する方位検出装置の一種である。このような角度としては、例えば方位角を挙げることができる。加速度センサ154は、撮影装置100の加速度および傾斜角の少なくとも一方を検出する機能を有する。センサ部150は、さらに近接センサや照度センサ等を有するようにしてもよい。
【0028】
通信処理部160は、無線通信を制御するコミュニケーションプロセッサである。通信処理部160は、LAN通信部161、電話網通信部162、およびBT通信部163を有する。拡張I/F部170は、周辺機器と接続するためのインタフェースである。
【0029】
続いて、
図4(
図4(a)~
図4(b))を参照して本実施形態による情報端末200の概観を説明する。なお、情報端末200がスマートフォンの場合の例である。
図4は、情報端末200の概観を示す図である。具体的に、
図4(a)は、情報端末200の前面(正面)図であり、
図4(b)は、情報端末200の背面図である。情報端末200は、操作キー221(例えば、電源スイッチとして機能する操作キー221P)、認証に用いられる指紋センサ224、LED225、表示部231として機能するタッチスクリーン280を有する。また、このタッチスクリーン280は、タッチパネル223としても機能する。
【0030】
また、情報端末200は、背面カメラ(アウトカメラ)として機能する第1画像入力部233、前面カメラ(インカメラ)として機能する第2画像入力部234、フラッシュやストロボとして機能する補助光発光部235、音声出力部241S、音声出力部241M、音声入力部243M、およびUSB端子270Uを有する。音声出力部241Sは、ステレオスピーカであり、AV再生時に使用され、音声出力部241Mは、モノラルスピーカであり、通話時に使用される。音声入力部243Mは、モノラルマイクである。USB端子270Uは、いわゆる拡張インタフェース部であり、充電や他のUSB機器との接続に使用される。
【0031】
続いて、
図5を用いて情報端末200のハードウェア構成を説明する。
図5は、情報端末200のハードウェア構成を説明する図である。情報端末200は、主制御部201を有し、バス202を介して各部を制御する。この主制御部201は、CPU(Central Processing Unit)等である。また、情報端末200は、RAM203、ストレージ210、操作入力部220、画像処理部230、音声処理部240、センサ部250、通信処理部260、および拡張I/F部270を有する。
【0032】
操作入力部220は、操作キー221、タッチセンサ222およびタッチパネル223を有する。画像処理部230は、表示部231、画像信号処理部232、第1画像入力部233、および第2画像入力部234を有する。音声処理部240は、音声出力部241、音声信号処理部242、および音声入力部243を有する。センサ部250は、GPS受信部251、ジャイロセンサ252、地磁気センサ253、および加速度センサ254を有する。通信処理部260は、LAN通信部261、電話網通信部262、およびBT(Bluetooth(登録商標))通信部263を有する。
【0033】
主制御部201は、ストレージ210に記憶されている各種情報処理プログラムを実行することにより、各種機能を実行させる演算処理装置である。RAM203は、各種プログラム実行時のワークエリアとなる。ストレージ210は、主制御部201が第1画像入力部233や第2画像入力部234により撮像した画像や、各種情報を記憶する部分である。ストレージ210は、FlashROMやEEPROM等の不揮発記憶媒体である。
【0034】
操作入力部220は、操作入力を受け付けるユーザ操作I/Fである。操作キー221は、情報端末200の所定位置に設置される物理キー(例えば、電源キー、音量キー、ホームキー等)である。タッチセンサ222は、情報端末200の筐体等に設置される入力用センサである。タッチパネル223は、情報端末200が有するものであり、
図4に示したタッチスクリーン280により実現する。なお、情報端末200では、ブルートゥース接続によるポインティングデバイスを用いた操作をするようにしてもよい。
【0035】
画像処理部230は、イメージ(ビデオ)プロセッサなどにより実現するものである。表示部231は、カメラスルー画像にオブジェクトを重畳表示することが可能である。情報端末200がリストバンド型の端末等である場合、表示部231は無くてもよい。
【0036】
画像信号処理部232は、イメージシグナルプロセッサであり、第1画像入力部233または第2画像入力部234による画像を解析して、当該解析結果を主制御部201等に出力する部分である。また、主制御部201の制御により、表示部231に出力するオブジェクトの生成も行う。
【0037】
第1画像入力部233は、外界を撮像する部分である。第2画像入力部234は、ユーザ1の眼を撮像する部分である。
【0038】
音声処理部240は、オーディオプロセッサなどにより実現するものである。音声出力部241は、音声を出力するスピーカ等である。音声信号処理部242は、音声入力部243により入力された音声の解析等を行うオーディオシグナルプロセッサである。音声入力部243は、ユーザの音声や外界音を入力する部分であり、マイク等である。
【0039】
センサ部250は、情報端末200の位置および方向を特定するための情報を取得する部分である。センサ部250は、GPS受信部251、ジャイロセンサ252、地磁気センサ253、および加速度センサ254を有する。
【0040】
GPS受信部251は、GPS信号を受信して得られるGPS情報を取得する。ジャイロセンサ252は、情報端末200の移動方位の検出を行う機能を有し、情報端末200の方向変化に伴う角速度データを示すジャイロ情報を取得する。地磁気センサ253は、地磁気に基づいて情報端末200の絶対方位を表す角度を検出する方位検出装置の一種である。このような角度としては、例えば方位角を挙げることができる。加速度センサ254は、情報端末200の加速度および傾斜角の少なくとも一方を検出する機能を有する。センサ部250は、さらに近接センサや照度センサ等を有するようにしてもよい。
【0041】
通信処理部260は、無線通信を制御するコミュニケーションプロセッサである。通信処理部260は、LAN通信部261、電話網通信部262、およびBT通信部263を有する。拡張I/F部270は、周辺機器と接続するためのインタフェースである。
【0042】
続いて、
図6を用いてサーバ装置500のハードウェア構成を説明する。
図6は、サーバ装置500のハードウェア構成を説明する図である。サーバ装置500は、主制御部501を有し、バス502を介して各部を制御する。この主制御部501は、CPU(Central Processing Unit)等である。また、サーバ装置500は、RAM503、ストレージ510、操作入力部520、表示部531、画像信号処理部532、およびLAN通信部561を有する。
【0043】
ストレージ510は、不揮発性記憶媒体等であり、撮影可否情報データベース511を有する。
【0044】
撮影可否情報データベース511は、複数の情報端末200の撮影可否状態の情報を記憶するデータベースである。詳細は後述する。
【0045】
表示部531は、ディスプレイ等であり、画像信号処理部532は、ビデオシグナルプロセッサであり、LAN通信部561は、情報端末200や撮影装置100と通信するためのインタフェースである。
【0046】
サーバ装置500は、情報端末200から撮影可否情報を受信すると、当該撮影可否情報を撮影可否情報データベース511へ登録する。また、サーバ装置500は、撮影装置100から撮影可否情報の送信要求を受信した場合、撮影可否情報データベース511から該当する撮影可否情報を取得して、撮影装置100へ送信する。
【0047】
また、サーバ装置500は、自装置へアクセスする装置について、公知の認証処理(例えば、IDやパスワードによる照合等)をするようにしてもよい。
【0048】
なお、サーバ装置500は、単一の装置により実現されてもよいし、複数の装置により実現されてもよい。
【0049】
続いて、
図7を用いて情報端末200の機能説明をする。
図7は、情報端末200の機能ブロック図である。情報端末200は、位置情報算出部21、撮影可否設定部22、撮影可否情報生成部23、および撮影可否情報送出部24を有する。また、情報端末200は、
図7に示した機能以外の機能も有する。例えば、情報端末200自体を制御する機能などを有する。
【0050】
位置情報算出部21は、情報端末200の位置を算出する部分である。位置情報算出部21は、例えば、GPS受信部251から取得したGPS信号に基づいて、公知技術により情報端末200の位置を算出する。なお、位置情報算出部21は、GPS信号以外の情報を用いた公知の測位技術により情報端末200の位置を算出するようにしてもよい。位置情報算出部21は、所定のタイミングで、情報端末200の位置を算出し、算出した情報を位置情報として、撮影可否情報生成部23へ送出する。
【0051】
撮影可否設定部22は、撮影可否を示す情報を設定する部分である。撮影可否設定部22は、例えば、ユーザが操作入力部220を介して入力した撮影可否を示す情報をストレージ210等に設定する。
【0052】
撮影可否情報生成部23は、撮影可否情報を生成する部分である。ここで、撮影可否情報とは、自装置の周辺(例えば、自装置のユーザ)の撮影可否を示す情報と、自装置の位置とを対応付けた情報を含む情報である。
【0053】
撮影可否情報生成部23は、所定のタイミングで、撮影可否情報の送信要否を判断する。例えば、位置情報算出部21により算出された位置情報を取得したタイミングで、撮影可否情報の送信要否を判断する。
【0054】
撮影可否情報生成部23は、位置情報算出部21から位置情報を取得すると、まず、既に撮影可否情報を送信しているか否かを判断する。撮影可否情報を送信していない場合(撮影可否情報の履歴情報が無い場合)、取得した位置情報と、撮影可否設定部22により設定されている撮影可否の内容(撮影可否設定情報)と、生成日時と、自装置を識別する情報(端末識別情報)とを含む撮影可否情報を生成し、撮影可否情報送出部24へ送出する。また、撮影可否情報生成部23は、送信した撮影可否情報を履歴情報としてストレージ210等に記憶しておく。
【0055】
撮影可否情報生成部23は、履歴情報がある場合、履歴情報である撮影可否情報の位置情報と、取得した位置情報とを比較して、予め定められている基準距離以上離れているか否かを判断する。当該基準距離以上離れている場合、撮影可否情報を生成し、当該撮影可否情報を撮影可否情報送出部24へ送出し、履歴情報を当該撮影可否情報に更新する。
【0056】
撮影可否情報生成部23は、履歴情報である撮影可否情報の位置情報と、取得した位置情報とを比較して、予め定められている基準距離以上離れていない場合、履歴情報の生成日時と、現在時刻との比較をして、予め定められている基準経過時間以上経過しているか否かを判断する。当該基準経過時間以上経過していない場合、撮影可否情報を生成しない。
【0057】
撮影可否情報生成部23は、履歴情報の生成日時と、現在時刻との比較をして、基準経過時間以上経過している場合、撮影可否情報を生成し、当該撮影可否情報を撮影可否情報送出部24へ送出し、履歴情報を当該撮影可否情報に更新する。
【0058】
撮影可否情報送出部24は、撮影可否情報生成部23から取得した撮影可否情報をサーバ装置500へ送信する。サーバ装置500は、当該撮影可否情報を自装置のストレージ(撮影可否情報DB511)に記憶する。
【0059】
ここで、サーバ装置500が、撮影可否情報を記憶する場合のデータ構造例について
図8を用いて説明する。
図8は、サーバ装置500で記憶される撮影可否情報のデータ構造の図である。撮影可否情報は、端末識別情報と、生成日時と、位置情報と、撮影可否の設定情報とを有する。
【0060】
撮影可否の設定情報において、「拒否」が設定されている場合、情報端末200のユーザが撮影を拒否していることを示す。また、撮影可否の設定情報において、「許可」が設定されている場合、情報端末200のユーザが撮影を許容していることを示す。
【0061】
続いて、
図9を用いて撮影装置100の機能説明をする。
図9は、撮影装置100の機能ブロック図である。撮影装置100は、画像取得部11、位置取得部12、撮影可否情報取得部13、画像編集部14、および画像出力部15を有する。
【0062】
画像取得部11は、撮影装置100により撮影された結果である周囲の画像情報を取得する部分である。例えば、画像取得部11は、第1画像入力部133による撮像処理による画像情報を、撮影装置100により撮影された結果である周囲の画像情報として取得する。画像取得部11は、取得した画像情報を画像編集部14へ送出する。また、画像取得部11は、画像情報を取得した旨を位置取得部12および撮影可否情報取得部13へ通知する。
【0063】
位置取得部12は、画像の撮影位置および撮影方向を取得する部分である。位置取得部12は、例えば、画像取得部11から画像情報を取得した旨の通知を取得したことをトリガとして画像の撮影位置および撮影方向を取得する。位置取得部12は、自装置で撮影する場合、自装置の位置および撮影方向をセンサ部150から取得する。位置取得部12は、取得した撮影位置および撮影方向を画像編集部14へ送出する。なお、位置取得部12は、当該撮影位置を撮影可否情報取得部13へ送出するようにしてもよい。なお、撮影装置100が、他の装置から画像情報を取得する場合、位置取得部12は、当該他の装置から撮影位置および撮影方向を取得するようにしてもよい。
【0064】
撮影可否情報取得部13は、サーバ装置500から撮影可否情報を取得する部分である。撮影可否情報取得部13は、例えば、画像取得部11から画像情報を取得した旨の通知を取得したことをトリガとして撮影可否情報を取得する。また、撮影可否情報取得部13は、位置取得部12から撮影位置を取得し、当該撮影位置をサーバ装置500に送信すると共にサーバ装置500から当該撮影位置に対応する撮影可否情報を取得するようにしてもよい。
【0065】
撮影可否情報取得部13は、サーバ装置500から撮影可否情報を取得すると、取得した撮影可否情報を画像編集部14へ送出する。
【0066】
画像編集部14は、位置取得部12により取得された撮影位置および撮影方向に基づいた撮影範囲に対応する撮影可否情報の撮影可否の設定情報及び情報端末200の位置情報に基づいて、画像取得部11により取得された画像情報における、当該撮影可否情報の位置に基づいた範囲に対してマスク処理をする部分である。
【0067】
画像編集部14は、位置取得部12から撮影位置および撮影方向を取得する。また、画像編集部14は、撮影可否情報取得部13から撮影可否情報を取得する。また、画像編集部14は、画像取得部11から画像情報を取得する。
【0068】
画像編集部14は、当該位置取得部12から取得した撮影位置および撮影方向に基づいて、公知の方法により、撮影範囲を特定する。また、画像編集部14は、撮影可否情報の設定情報が「拒否」である撮影可否情報の位置情報が、当該撮影範囲に含まれるか否かを判断し、撮影範囲に含まれる場合、当該位置における対象となる情報端末200に対応する範囲に対してマスク処理をする。
【0069】
より具体的に、画像編集部14は、当該情報端末200に対応する範囲として、当該情報端末200に対応する人の箇所をマスク処理する。また、画像編集部14は、当該情報端末200に対応する人の箇所として、当該人の顔部分をマスク処理するようにしてもよい。
【0070】
画像出力部15は、画像編集部14により編集された画像情報を出力する部分である。画像出力部15は、画像編集部14により編集された画像情報を表示部131へ出力する。また、画像出力部15は、画像編集部14により編集された画像情報をストレージ110へ登録するようにしてもよい。
【0071】
続いて、
図10を用いて、情報端末200が、撮影可否情報を生成し、サーバ装置500へ送出する処理手順を説明する。
図10は、情報端末200が、撮影可否情報を生成し、サーバ装置500へ送出する処理手順を示すフローチャートである。前提として、既に過去に撮影可否情報をサーバ装置500に送信しており、履歴情報を保持しているものとする。
【0072】
まず、情報端末200の位置情報算出部21は、GPS受信部251により受信したGPS信号(GPS情報)を用いて位置情報を算出する(ステップS1)。
【0073】
撮影可否情報生成部23は、履歴情報である撮影可否情報の位置情報と、算出した位置情報とを比較して、予め定められている基準距離以上離れているか否かを判断する(ステップS2)。当該基準距離以上離れている場合(ステップS2:Yes)、ステップS4へ進む。
【0074】
撮影可否情報生成部23は、履歴情報である撮影可否情報の位置情報と、算出した位置情報とを比較して、予め定められている基準距離以上離れていない場合(ステップS2:No)、履歴情報の生成日時と、現在時刻との比較をして、予め定められている基準経過時間以上経過しているか否かを判断する(ステップS3)。当該基準経過時間以上経過していない場合(ステップS3:No)、撮影可否情報を生成せずに、ステップS1に進む。
【0075】
撮影可否情報生成部23は、履歴情報の生成日時と、現在時刻との比較をして、基準経過時間以上経過している場合(ステップS3:Yes)、ステップS4へ進む。
【0076】
ステップS4において、撮影可否情報生成部23は、撮影可否情報を生成する(ステップS4)。撮影可否情報送出部24は、撮影可否情報生成部23から取得した撮影可否情報をサーバ装置500へ送信する(ステップS5)。サーバ装置500は、当該撮影可否情報を自装置のストレージに記憶する。
【0077】
なお、撮影可否情報の更新処理の要否の判断は、サーバ装置500が行ってもよい。この場合、情報端末200は履歴情報を保持せず、所定の時間間隔毎に撮影可否情報の生成及びサーバ装置500への送信処理を行う。サーバ装置500は、同一の端末識別情報を有する撮影可否情報毎に、記憶されている位置情報及び生成日時と新たに受信した位置情報及び生成日時の比較処理を行い、当該比較結果に基づいて撮影可否情報の更新処理の要否を判断すればよい。
【0078】
続いて、
図11を用いて、撮影装置100が、画像編集する処理手順を説明する。
図11は、撮影装置100が、画像編集する処理手順を説明するフローチャートである。
【0079】
まず、画像取得部11は、第1画像入力部133による撮像処理による画像情報を取得する(ステップS41)。
【0080】
続いて、位置取得部12は、GPS受信部151から取得した情報(GPS情報)を用いて位置情報を算出する(ステップS42)。また、位置取得部12は、地磁気センサ153から取得した情報を用いて方位情報(撮影方向の情報)を算出する(ステップS43)。続いて、撮影可否情報取得部13は、サーバ装置500へ撮影可否情報の送信要求をして、サーバ装置500から撮影可否情報を取得する(ステップS44)。なお、撮影可否情報取得部13は、撮影装置100の位置情報を送信して、サーバ装置500が、当該撮影装置100の位置から所定範囲内に位置する情報端末200の撮影可否情報を取得するようにしてもよい。
【0081】
画像編集部14は、撮影可否情報取得部13によって取得された撮影可否情報の内、「拒否」が設定されている撮影可否情報があるか否かを確認する(ステップS45)。画像編集部14は、「拒否」が設定されている撮影可否情報がない場合(ステップS45:No)、ステップS41の画像情報を画像出力部15へ送出し、ステップS49へ進む。
【0082】
画像編集部14は、「拒否」が設定されている撮影可否情報がある場合(ステップS45:Yes)、位置取得部12が取得した位置情報と、方位情報と、撮影可否情報取得部13により取得される撮影可否情報に含まれる位置情報とを用いて、撮影可否情報を送信した情報端末200の撮影装置100の指向する方位に対する相対方位を算出する(ステップS46)。なお、相対方位を算出する対象となる端末は、「拒否」が設定されている撮影可否情報を送信している情報端末200とする。また、「拒否」が設定されている撮影可否情報が複数ある場合、それぞれの情報端末200を対象としてよい。
【0083】
画像編集部14は、撮影装置100の方位情報と、撮影装置100の撮影画角(予め設定されている情報)と、ステップS46で算出した相対的方位とに基づいて、「拒否」が設定されている撮影可否情報を送信している情報端末200の位置情報が、撮影装置100の撮影画角の範囲内に含まれるか否かを確認する(ステップS47)。
【0084】
ステップS47において、「拒否」が設定されている撮影可否情報を送信している情報端末200の位置情報が、何れも撮影装置100の撮影画角の範囲内に含まれない場合(ステップS47:No)、マスク処理をすることなく、ステップS41の画像情報を画像出力部15へ送出し、ステップS49へ進む。
【0085】
ステップS47において、「拒否」が設定されている撮影可否情報を送信している情報端末200の何れかの位置情報が、撮影装置100の撮影画角の範囲内に含まれる場合(ステップS47:Yes)、ステップS48へ進む。
【0086】
ここで、
図12を用いて、「拒否」が設定されている撮影可否情報を送信している情報端末200の位置情報が、撮影装置100の撮影画角の範囲内に含まれるか否かを確認する処理内容を説明する。
図12は、撮影装置100と、情報端末200との位置関係を示す図である。
【0087】
図12に示す位置情報(X0、Y0)は、位置取得部12によって取得される撮影装置100の現在位置情報である。また、
図12に示す方位情報αは、位置取得部12により算出された方位情報である。この方位情報αは、基準方位(真北/磁北等)に対する撮影装置100の指向方向の相対角度である。また、
図12に示す円は、位置情報(X0,Y0)を中心とし、予め定めた所定距離を半径とする円である。
【0088】
位置情報(X1、Y1)は、情報端末200aの位置情報である。位置情報(X2、Y2)は、情報端末200bの位置情報である。位置情報(X3、Y3)は、情報端末200cの位置情報である。なお、撮影装置100が、自装置の位置情報をサーバ装置500へ送信している場合、撮影装置100との距離が所定距離を超える情報端末200cは、撮影範囲を逸脱するものとして、当該情報端末200cの位置情報を含む撮影可否情報を取得しないようにしてもよい。
【0089】
また、画像編集部14は、自装置の位置情報をサーバ装置500へ送信せずに、取得した撮影可否情報の位置情報に基づいて、自装置から所定距離以内に無い撮影可否情報を撮影画角の範囲内に含まれるか否かの判断対象から除外するようにしてもよい。この場合も
図12の例の場合、情報端末200aと情報端末200bの撮影可否情報が判断対象となる。
【0090】
画像編集部14は、基準方位に対する各情報端末200(情報端末200a、情報端末200b)の方向の相対角度γ1、γ2を、情報端末200aおよび情報端末200bの位置情報と撮影装置100の位置情報を用いて算出する。続いて、画像編集部14は、撮影装置100に対する相対的方位を算出する。具体的に、画像編集部14は、情報端末200aとの相対的方位として、α-γ1を算出する。また、画像編集部14は、情報端末200bとの相対的方位として、α-γ2を算出する。なお、時計回り方向を正値とする。
【0091】
ステップS47の処理で行う確認処理では、撮影装置100の第1画像入力部133の撮影画角βと、上記相対的方位との比較を行う。例えば、画像編集部14は、(β/2)>相対的方位(例えば、α-γ1)であれば、情報端末200が撮影装置100の撮影画角の範囲内に入ると判断する。また、画像編集部14は、(β/2)>相対的方位でなければ、情報端末200が撮影装置100の撮影画角の範囲内に入らないと判断する。
【0092】
図12の例では、画像編集部14は、情報端末200aが撮影画角の範囲内に入り、情報端末200bが撮影画角の範囲内に入らないと判断する。
【0093】
図11に戻り、画像編集部14は、ステップS47で撮影画角の範囲内に入る情報端末200の位置についてマスク処理をする(ステップS48)。ここで、
図13、
図14、および
図15を用いて、マスク処理の説明をする。
図13は、マスク処理する範囲を決定する処理を説明する図である。
図14および
図15は、マスク処理の具体例を説明する図である。
【0094】
まず、
図13を用いて、マスク処理する範囲を決定する処理を説明する。
図13のα、β、γ1は、
図12の図と同様である。
図13に示すOは、撮影装置100の基準位置を示す。また、
図13に示すWは、撮影装置100の撮影範囲を示す。
図13に示すLおよびRは、それぞれ撮影範囲Wの左端および右端を示す。
図13に示すCは、撮影範囲Wの中央を示す。
図13に示すTは、撮影装置100の撮影範囲W内における情報端末200の位置を示すものである(
図12の情報端末200bの位置)。
図13に示すマスク領域Mは、撮影装置100の撮影範囲W内におけるマスク領域を示すものである。
【0095】
画像編集部14は、マスク領域Mを下記の(1)~(4)に基づき設定する。(1)長さL-Cと、長さT-Cの比率が、tan(β/2)とtan(α-γ1)の比率に等しい。(2)長さL-Cが、撮影装置100の撮像素子が取得可能な画素数半分に対応する。(3)上記(1)と(2)により、撮影範囲W内における情報端末200の位置Tを算出する。(4)位置Tを中心とした、予め定めた広さのマスク領域Mを算出する。なお、マスク領域Mの幅は、画像解析により取得した人の部分を特定した範囲に応じて変更するようにしてもよい。
【0096】
続いて、
図14および
図15を用いて、マスク処理の具体例を説明する。マスク処理する方法として、
図14(a)に示すように、
図13で算出したマスク領域M全体をマスク処理する方法がある。また、
図14(b)に示すように、マスク領域Mから公知の画像解析手法により、人物部分を特定して、人物部分のみマスク処理する方法がある。また、
図14(c)に示すように、マスク領域Mから公知の画像解析手法により、人物の顔部分を特定して、当該顔部分のみマスク処理する方法がある。
【0097】
また、マスク領域Mに複数の情報端末200がある場合の処理例を、
図15を用いて説明する。
図15(a)に示すように、
図14(b)の処理と同様にマスク領域Mにマスク処理をするようにしてもよい。なお、位置P1に属する情報端末200が「拒否」の設定をしており、位置P2に属する情報端末200が「拒否」の設定をしていない場合、
図15(b)に示すように、位置P1および位置P2の位置関係に基づいて、例えば、位置P2が位置P1より手前である場合に、位置P1側の人物のみマスク処理をするようにしてもよい。
【0098】
図11に戻り、画像編集部14は、ステップS48でマスク処理した結果を画像出力部15へ送出し、ステップS49へ進む。ステップS49において、画像出力部15は、表示部へ取得した画像情報を表示する(ステップS49)。
【0099】
ここで、ユーザ操作により、画像記録指示が無い場合(ステップS50:No)、ステップS41へ進む。また、ステップS50において、画像記録指示がある場合(ステップS50:Yes)、画像出力部15は、当該画像情報をストレージ110へ登録して(ステップS51)、処理を終了する。
【0100】
なお、上述の例では、ステップS46~ステップS47において、画角βの範囲内に情報端末200の位置情報が含まれるか否かを判断する場合について述べたが、当該画角βから所定範囲ずらした新たな範囲についても、情報端末200の位置情報が含まれるか否かを判断するようにしてもよい。画角βの範囲内に、拒否している情報端末200が含まれ、当該新たな範囲に拒否している情報端末200が含まれない場合に、当初の画角βに基づいたマスク処理後の画像情報を表示すると共に、所定範囲ずらせば、マスク処理することない画像を得ることが可能である旨を通知することができる。
【0101】
また、上述の実施例では、撮影装置100が、一の装置で、撮影して、撮影した画像情報を編集する場合について述べたが、複数の装置により実現するようにしてもよい。例えば、撮影する装置と、当該撮影する装置から画像情報を取得して、当該画像情報を編集する装置とが分離していてもよい。
【0102】
情報端末200が、撮影可否情報を生成して、当該撮影可否情報を送信する場合について述べたが、固定された位置に配置された装置(例えば、撮影拒否する展示物周囲に固定された装置)が、自装置の位置情報と撮影可否の設定情報とを送信するようにしてもよい。
【0103】
情報端末200が、ネットワーク300を介してサーバ装置500へ撮影可否情報を送信する場合について述べたが、近距離無線通信等の通信手段により、直接撮影装置へ撮影可否情報を送信するようにしてもよい。
【0104】
上述の実施例では、撮影装置100が、情報端末200の位置が撮影範囲に対応する撮影可否情報の、撮影可否の設定情報が、「拒否」に設定されている情報端末200の位置をマスク処理(情報端末200周囲の箇所を見づらくする処理)を実行する場合について述べた。これに代えて、撮影装置100は、撮影可否の設定情報が、「許可」に設定されている情報端末200の位置について、マスク処理として、マスクを解除する処理をするようにしてもよい。例えば、原則撮影不可の箇所で撮影した場合、当該処理を施すようにしてもよい。
【0105】
上述のように、撮影装置100では、画像取得部11が、画像情報(例えば、撮影装置100の周囲を撮影した画像情報)を取得する。また、位置取得部12は、画像情報の撮影位置および撮影方向の情報を取得する。また、撮影可否情報取得部13は、情報端末200の位置と、撮影可否の設定情報(撮影可否に関する情報)とが関連付けられた撮影可否情報を取得する。画像編集部14は、撮影可否情報における情報端末200の位置が、位置取得部12により取得された撮影位置および撮影方向に基づいた撮影範囲に対応する撮影可否情報の撮影可否の設定情報に基づいて、画像取得部11により取得された画像情報における当該情報端末200に基づく範囲に対してマスク処理をする。
【0106】
この場合、撮影装置100は、情報端末200の位置が、画像情報の撮影範囲に含まれている場合に、当該情報端末200の撮影可否の設定情報の状態に応じて、画像情報における当該情報端末200に基づく範囲に対してマスク処理をするので、マスク処理をする箇所を限定することで、プライバシーを保護しつつ、適切な撮影制御を行うことができる。
【0107】
例えば、画像編集部14は、撮影可否の設定情報が、「拒否」に設定されている情報端末200に対応する範囲にマスク処理をする。この場合、「拒否」に設定されている情報端末200の位置に基づいた所定の範囲のみマスク処理をするので、撮影されることを拒否するユーザのプライバシーを保護しつつ、他の箇所に対しては特に画像処理を施さないので、適切な撮影制御をすることができる。
【0108】
また、画像編集部14は、撮影可否の設定情報が、「拒否」に設定されている情報端末200の位置に対応する人の箇所や、当該人の顔部分をマスク処理することにより、マスク処理をする箇所を制限することにより、より適切な撮影制御をすることができる。
【0109】
前述した本発明の機能等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、マイクロプロセッサユニット等がそれぞれの機能等を実現する動作プログラムを解釈して実行することによりソフトウェアで実現してもよい。ハードウェアとソフトウェアを併用してもよい。
【0110】
また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、必ずしも製品上の全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【0111】
また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、必ずしも製品上の全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0112】
1…ユーザ、11…画像取得部、12…位置取得部、13…撮影可否情報取得部、14…画像編集部、15…画像出力部、21…位置情報算出部、22…撮影可否設定部、23…撮影可否情報生成部、24…撮影可否情報送出部、100…撮影装置、101…主制御部、103…RAM、110…ストレージ、120…操作入力部、121…操作キー、122…タッチセンサ、123…タッチパネル、130…画像処理部、131…表示部、132…画像信号処理部、133…第1画像入力部、134…第2画像入力部、140…音声処理部、141…音声出力部、142…音声信号処理部、143…音声入力部、150…センサ部、151…GPS受信部、152…ジャイロセンサ、153…地磁気センサ、154…加速度センサ、160…通信処理部、161…LAN通信部、162…電話網通信部、163…BT通信部、170…拡張I/F部、201…主制御部、203…RAM、210…ストレージ、220…操作入力部、221…操作キー、222…タッチセンサ、223…タッチパネル、230…画像処理部、231…表示部、232…画像信号処理部、233…第1画像入力部、234…第2画像入力部、240…音声処理部、241…音声出力部、242…音声信号処理部、243…音声入力部、250…センサ部、251…GPS受信部、252…ジャイロセンサ、253…地磁気センサ、254…加速度センサ、260…通信処理部、261…LAN通信部、262…電話網通信部、263…BT通信部、270…拡張I/F部、300…ネットワーク、400…GPS衛星、500…サーバ装置。