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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023145440
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】高純度ステビオール配糖体
(51)【国際特許分類】
   C07H 15/256 20060101AFI20231003BHJP
   A61K 31/704 20060101ALI20231003BHJP
   A61P 1/02 20060101ALI20231003BHJP
   A61P 3/02 20060101ALI20231003BHJP
   A61Q 11/00 20060101ALI20231003BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20231003BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20231003BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20231003BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20231003BHJP
   A61K 47/18 20170101ALI20231003BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20231003BHJP
   A61K 47/42 20170101ALI20231003BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20231003BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20231003BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20231003BHJP
   A61K 8/60 20060101ALI20231003BHJP
   A61P 19/10 20060101ALI20231003BHJP
   C12P 15/00 20060101ALI20231003BHJP
   A23L 27/00 20160101ALI20231003BHJP
   C12N 9/10 20060101ALN20231003BHJP
   C12N 15/54 20060101ALN20231003BHJP
【FI】
C07H15/256 A CSP
A61K31/704 ZNA
A61P1/02
A61P3/02
A61Q11/00
A61K9/08
A61K45/00
A61K47/26
A61K47/10
A61K47/18
A61K47/24
A61K47/42
A61K47/02
A61K47/12
A61K47/22
A61K8/60
A61P19/10
C12P15/00
A23L27/00 101A
C12N9/10
C12N15/54
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023108221
(22)【出願日】2023-06-30
(62)【分割の表示】P 2020549770の分割
【原出願日】2018-04-10
(31)【優先権主張番号】62/644,065
(32)【優先日】2018-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/644,407
(32)【優先日】2018-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520108877
【氏名又は名称】ピュアサークル ユーエスエー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和広
(74)【代理人】
【識別番号】100142387
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 都子
(74)【代理人】
【識別番号】100135895
【弁理士】
【氏名又は名称】三間 俊介
(74)【代理人】
【識別番号】100150810
【弁理士】
【氏名又は名称】武居 良太郎
(72)【発明者】
【氏名】マルコスヤン、アベチク
(72)【発明者】
【氏名】ラマンダッハ、サラバナン、エイ/エル
(72)【発明者】
【氏名】アフザール ビン ハシム、モハマド
(72)【発明者】
【氏名】ニザーム ビン ナウィ、カイルール
(72)【発明者】
【氏名】チャウ、シュウ、イン
(57)【要約】
【課題】高純度ステビオール配糖体を提供することを目的とする。
【解決手段】高度に精製されたステビオール配糖体、特にステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3、及びレバウジオシドAMを調製する方法が記載される。本方法は、様々な出発組成物を標的ステビオール配糖体に変換するために酵素調製物及び組換え微生物を利用することを包含する。高度に精製されたレバウジオシドは、あらゆる飲料、菓子類、ベーカリー製品、クッキー、及びチューインガム等の食用及びチュアブル組成物における、ノンカロリー甘味料、フレーバー増強剤、甘味増強剤、及び消泡剤として有用である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式を有するレバウジオシドAM:
【化1】
【請求項2】
高度に精製された、請求項1に記載のレバウジオシドAMを産生する方法であって、
a.少なくとも1つの炭素原子を有する有機化合物を含む出発組成物を提供するステップと、
b.酵素調製物、細胞又は微生物からなる群から選択される生体触媒を提供するステップであって、前記生体触媒が、前記出発組成物をレバウジオシドAMに変換することができる少なくとも1種の酵素を含む上記ステップと、
c.前記生体触媒を、前記出発組成物を含む培地と接触させて、レバウジオシドAMを含む培地を製造するステップ
とを含む上記方法。
【請求項3】
d.レバウジオシドAMを培地から分離して、高度に精製されたレバウジオシドAM組成物を得るステップを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
出発組成物が、ステビオール、ステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3、他のステビオール配糖体、ポリオール、炭水化物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
微生物が、大腸菌(e.coli)、サッカロミセス属種(saccharomyces sp.)、アスペルギルス属種(aspergillus sp.)、ピキア属種(pichia sp.)、バチルス属種(bacillus sp.)、及びヤロウィア属種(yarrowia sp.)からなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
酵素が、ステビオール生合成酵素、UDPグルコシルトランスフェラーゼ、UDPグルコースリサイクリング酵素、メバロン酸(MVA)経路酵素、2-C-メチル-D-エリスリトール-4-リン酸経路(MEP/DOXP)酵素、ゲラニルゲラニル二リン酸シンターゼ、コパリル二リン酸シンターゼ、カウレンシンターゼ、カウレンオキシダーゼ、カウレン酸13-ヒドロキシラーゼ(KAH)、ステビオールシンセターゼ、デオキシキシルロース5-リン酸シンターゼ(DXS)、D-1-デオキシキシルロース5-リン酸レダクトイソメラーゼ(DXR)、4-ジホスホシチジル-2-C-メチル-D-エリスリトールシンターゼ(CMS)、4-ジホスホシチジル-2-C-メチル-D-エリスリトールキナーゼ(CMK)、4-ジホスホシチジル-2-C-メチル-D-エリスリトール2,4-シクロ二リン酸シンターゼ(MCS)、1-ヒドロキシ-2-メチル-2(E)-ブテニル4-二リン酸シンターゼ(HDS)、1-ヒドロキシ-2-メチル-2(E)-ブテニル4-二リン酸レダクターゼ(HDR)、アセトアセチル-CoAチオラーゼ、切断型HMG-CoAレダクターゼ、メバロン酸キナーゼ、ホスホメバロン酸キナーゼ、メバロン酸ピロリン酸デカルボキシラーゼ、シトクロムP450レダクターゼ、UGT74G1、UGT85C2、UGT91D2、EUGT11、UGTSl2、UGT76G1、又は85%超のアミノ酸配列同一性、86%超のアミノ酸配列同一性、87%超のアミノ酸配列同一性、88%超のアミノ酸配列同一性、89%超のアミノ酸配列同一性、90%超のアミノ酸配列同一性、91%超のアミノ酸配列同一性、92%超のアミノ酸配列同一性、93%超のアミノ酸配列同一性、94%超のアミノ酸配列同一性、95%超のアミノ酸配列同一性、96%超のアミノ酸配列同一性、97%超のアミノ酸配列同一性、98%超のアミノ酸配列同一性、99%超のアミノ酸配列同一性を有するそれらの突然変異体;及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
高度に精製されたレバウジオシドAM組成物中のレバウジオシドAM含有量が、乾燥重量に基づいて約95重量%よりも多い、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
請求項1に記載のレバウジオシドAMを含む消費製品であって、食品、飲料、医薬組成物、タバコ製品、栄養組成物、口腔衛生組成物、及び化粧品組成物からなる群から選択される、上記消費製品。
【請求項9】
炭水化物、ポリオール、アミノ酸及びそれらの対応する塩、ポリアミノ酸及びそれらの対応する塩、糖酸及びそれらの対応する塩、ヌクレオチド、有機酸、無機酸、有機酸塩及び有機塩基塩を包含する有機塩、無機塩、苦味化合物、カフェイン、香味剤及び香味成分、収斂化合物、タンパク質又はタンパク質加水分解物、界面活性剤、乳化剤、フラボノイド、アルコール、ポリマー及びそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの添加剤を更に含む、請求項8に記載の消費製品。
【請求項10】
サポニン、抗酸化物質、食物繊維供給源、脂肪酸、ビタミン、グルコサミン、ミネラル、防腐剤、水和剤、プロバイオティクス、プレバイオティクス、体重管理剤、骨粗鬆症管理剤、フィトエストロゲン、長鎖一級脂肪族飽和アルコール、フィトステロール及びそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの機能性成分を更に含む、請求項8に記載の消費製品。
【請求項11】
レバウジオシドA、レバウジオシドA2、レバウジオシドA3、レバウジオシドB、レバウジオシドC、レバウジオシドC2、レバウジオシドD、レバウジオシドD2、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3、レバウジオシドF、レバウジオシドF2、レバウジオシドF3、レバウジオシドG、レバウジオシドH、レバウジオシドI、レバウジオシドI2、レバウジオシドI3、レバウジオシドJ、レバウジオシドK、レバウジオシドK2、レバウジオシドKA、レバウジオシドL、レバウジオシドM、レバウジオシドM2、レバウジオシドN、レバウジオシドO、レバウジオシドO2、レバウジオシドQ、レバウジオシドQ2、レバウジオシドQ3、レバウジオシドR、レバウジオシドS、レバウジオシドT、レバウジオシドT1、レバウジオシドU、レバウジオシドU2、レバウジオシドV、レバウジオシドW、レバウジオシドW2、レバウジオシドW3、レバウジオシドY、レバウジオシドZ1、レバウジオシドZ2、ダルコシドA、ダルコシドC、ルブソシド、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオシド、ステビオシドA、ステビオシドB、ステビオシドC、ステビオシドD、ステビオシドE、ステビオシドE2、ステビオシドF、NSF-02、モグロシドV、Luo Han Guo、アルロース、D-アロース、D-タガトース、エリスリトール、ブラゼイン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、グリチルリチン酸及びその塩、ソーマチン、ペリラルチン、ペルナンズルシン、ムクロジオシド類、バイユノシド、フロミソシド-I、ジメチル-ヘキサヒドロフルオレン-ジカルボン酸、アブルソシド類、ペリアンドリン、カルノシフロシド類、シクロカリオシド、プテロカリオシド類、ポリポドシドA、ブラジリン、ヘルナンズルチン、フィロズルチン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、ジヒドロフラボノール、ジヒドロケルセチン-3-アセタート、ネオアスティリビン、トランス-シンナムアルデヒド、モナチン及びその塩、セリゲインA、ヘマトキシリン、モネリン、オスラジン、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、マビンリン、ペンタジン、ミラクリン、クルクリン、ネオクリン、クロロゲン酸、シナリン、シアメノシド、スクラロース、カリウムアセスルファム、アスパルテーム、アリテーム、サッカリン、シクラマート、ネオテーム、ズルチン、スオサン、アドバンテーム、ギムネミン酸、ホズルシン、ジジフィン、ラクチゾール、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、アラニン、スレオニン、プロリン、セリン、リシン、トリプトファン、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、キシリトール、イノシトール、イソマルト、プロピレングリコール、グリセロール、トレイトール、ガラクチトール、水素化イソマルツロース、還元イソマルト-オリゴ糖類、還元キシロ-オリゴ糖類、還元ゲンチオ-オリゴ糖類、還元マルトースシロップ、還元グルコースシロップ、水素化デンプン加水分解物類、ポリグリシトール類、糖アルコール類、L-糖類、L-ソルボース、L-アラビノース、トレハロース、ガラクトース、ラムノース、様々なシクロデキストリン類、環状オリゴ糖類、様々な種類のマルトデキストリン類、デキストラン、スクロース、グルコース、リブロース、フルクトース、トレオース、キシロース、リキソース、アルトロース、マンノース、イドース、ラクトース、マルトース、転化糖、イソトレハロース、ネオトレハロース、イソマルツロース、エリトロース、デオキシリボース、グロース、タロース、エリトルロース、キシルロース、セロビオース、アミロペクチン、グルコサミン、マンノサミン、グルクロン酸、グルコン酸、グルコノ-ラクトン、アベクオース、ガラクトサミン、テンサイオリゴ糖類、イソマルト-オリゴ糖類(イソマルトース、イソマルトトリオース、パノース等)、キシロ-オリゴ糖類(キシロトリオース、キシロビオース等)、キシロ末端オリゴ糖類、ゲンチオ-オリゴ糖類(ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチオテトラオース等)、ニゲロ-オリゴ糖類、パラチノースオリゴ糖類、フルクトオリゴ糖類(ケストース、ニストース等)、マルトテトラオール、マルトトリオール、マルト-オリゴ糖類(マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、マルトヘプタオース等)、デンプン、イヌリン、イヌロ-オリゴ糖類、ラクツロース、メリビオース、ラフィノース、高フルクトースコーンシロップ類等の異性化液糖類、カップリングシュガー類、大豆オリゴ糖類、D-プシコース、D-リボース、L-グルコース、L-フコース、D-ツラノース、D-ロイクロースからなる群から選択される化合物を更に含む、請求項8に記載の消費製品。
【請求項12】
消費製品のフレーバーを改変する方法であって、
a.消費製品を提供するステップ、
b.請求項1に記載のレバウジオシドAMを含む、改変特性を備えたフレーバーを添加するステップであって、レバウジオシドAMは、前記改変特性を備えたフレーバーの検出閾値以下の濃度で前記消費製品中に存在する上記ステップ
を含む方法。
【請求項13】
フレーバーを改変するステップが、消費製品の甘味を増強することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
飲料又は食品の気泡を抑制する方法であって、
a.飲料又は食品を提供するステップ、
b.請求項1に記載のレバウジオシドAMを含む消泡剤を添加するステップ
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高度に精製されたステビオール配糖体組成物を包含する、ステビオール配糖体を含む組成物を調製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
高強度甘味料は、スクロースの甘味レベルよりも何倍も高い甘味レベルを有している。それらは本質的にノンカロリーであり、食物及び飲料を包含するダイエット及び減カロリー製品において一般的に使用されている。高強度甘味料は血糖反応を引き起こさないため、糖尿病患者及び炭水化物の摂取量の制御に関心のある他の人々を対象とした製品における使用に適している。
【0003】
ステビオール配糖体は、南アメリカの特定の地域に自生するキク科(Asteraceae)(キク科(Compositae))の多年生低木であるステビア・レバウディアナ・ベルトーニ(Stevia rebaudiana Bertoni)の葉に見出される一群の化合物である。それらは、C13及びC19の位置における炭水化物残基の存在によって異なる単一の塩基であるステビオールによって構造的に特徴付けられる。それらはステビアの葉に蓄積し、総乾燥重量の約10%~20%を構成している。乾燥重量ベースで、ステビアの葉に見出される4つの主要な配糖体は一般に、ステビオシド(9.1%)、レバウジオシドA(3.8%)、レバウジオシドC(0.6~1.0%)、及びダルコシドA(0.3%)を包含する。他の既知のステビオール配糖体は、レバウジオシドB、C、D、E、F及びM、ステビオールビオシド及びルブソシドを包含する。
ステビア・レバウディアナからステビオール配糖体を調製する方法は既知であるが、これらの方法の多くは、商業的に使用するのには適していない。
したがって、高度に精製されたステビオール配糖体組成物を包含する、ステビオール配糖体を含む組成物を調製するためのシンプル、効率的、且つ経済的な方法に対するニーズが依然として存在する。
【発明の概要】
【0004】
発明の概要
本発明は、有機基質を含む出発組成物を微生物細胞及び/又は酵素調製物と接触させ、それにより標的ステビオール配糖体を含む組成物を生成することにより、標的ステビオール配糖体を含む組成物を調製する方法を提供する。
出発組成物は少なくとも1つの炭素原子を含むあらゆる有機化合物でありうる。一態様では、出発組成物はステビオール配糖体、ポリオール又は糖アルコール、様々な炭水化物からなる群から選択される。
【0005】
標的ステビオール配糖体は、あらゆるステビオール配糖体でありうる。一態様において、標的ステビオール配糖体は、ステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3、レバウジオシドAM、又は合成ステビオール配糖体である。
一態様では、標的ステビオール配糖体は、レバウジオシドAMである。
いくつかの好ましい態様では、出発組成物を標的ステビオール配糖体に変換することができる、1種若しくは2種以上の酵素を含む酵素調製物、又は1種若しくは2種以上の酵素を含む微生物細胞が使用される。酵素は細胞の表面及び/又は内部に位置しうる。酵素調製物は、全細胞懸濁液、粗溶解物、又は精製酵素(単数又は複数)の形で提供されうる。酵素調製物は、遊離形態であるか、又は無機若しくは有機材料で作製された固体支持体に固定化されうる。
【0006】
いくつかの態様において、微生物細胞は、出発組成物を標的ステビオール配糖体に変換するために必要な酵素及びそれをコードする遺伝子を含む。したがって、本発明はまた、有機基質を含む出発組成物を、出発組成物を標的ステビオール配糖体に変換することができる少なくとも1種の酵素を含む微生物細胞と接触させ、それにより少なくとも1種の標的ステビオール配糖体を含む培地を生成することにより、標的ステビオール配糖体を含む組成物を調製する方法も提供する。
【0007】
出発組成物を標的ステビオール配糖体に変換するために必要な酵素は、ステビオール生合成酵素、UDP-グルコシルトランスフェラーゼ(UGT)、及び/又はUDPリサイクリング酵素を包含する。
一態様では、ステビオール生合成酵素は、メバロン酸(MVA)経路酵素を包含する。
別の態様では、ステビオール生合成酵素は、非メバロン酸2-C-メチル-D-エリスリトール-4-リン酸経路(MEP/DOXP)酵素を包含する。
【0008】
一態様では、ステビオール生合成酵素は、ゲラニルゲラニル二リン酸シンターゼ、コパリル二リン酸シンターゼ、カウレンシンターゼ、カウレンオキシダーゼ、カウレン酸13-ヒドロキシラーゼ(KAH)、ステビオールシンセターゼ、デオキシキシルロース5-リン酸シンターゼ(DXS)、D-1-デオキシキシルロース5-リン酸レダクトイソメラーゼ(DXR)、4-ジホスホシチジル-2-C-メチル-D-エリスリトールシンターゼ(CMS)、4-ジホスホシチジル-2-C-メチル-D-エリスリトールキナーゼ(CMK)、4-ジホスホシチジル-2-C-メチル-D-エリスリトール2,4-シクロ二リン酸シンターゼ(MCS)、1-ヒドロキシ-2-メチル-2(E)-ブテニル4-二リン酸シンターゼ(HDS)、1-ヒドロキシ-2-メチル-2(E)-ブテニル4-二リン酸還元酵素(HDR)、アセトアセチル-CoAチオラーゼ、切断型HMG-CoAレダクターゼ、メバロン酸キナーゼ、ホスホメバロン酸キナーゼ、メバロン酸ピロリン酸デカルボキシラーゼ、シトクロムP450レダクターゼなどを包含する群から選択される。
【0009】
UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオール及び/又はステビオール配糖体基質に少なくとも1つのグルコース単位を付加して、標的ステビオール配糖体を提供することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼでありうる。
以下で使用されるように、用語「SuSy AT」は、他に特定されない限り、実施例1に記載されているアミノ酸配列「配列番号1」を有するスクロースシンターゼを指す。
以下で使用されるように、用語「UGTSl2」は、他に特定されない限り、実施例1に記載されているアミノ酸配列「配列番号2」を有するUDP-グルコシルトランスフェラーゼを指す。
【0010】
以下で使用されるように、用語「UGT76G1」は、他に特定されない限り、実施例1に記載されているアミノ酸配列「配列番号3」を有するUDP-グルコシルトランスフェラーゼを指す。
一態様において、ステビオール生合成酵素及びUDP-グルコシルトランスフェラーゼは、微生物細胞において産生される。微生物細胞は、例えば、大腸菌(E.Coli)、サッカロミセス属種(Saccharomyces sp.)、アスペルギルス属種(Aspergillus sp.)、ピキア属種(Pichia sp.)、バチルス属種(Bacillus sp.)、ヤロウィア属種(Yarrowia sp.)等であってよい。別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼが合成される。
【0011】
一態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT74G1、UGT85C2、UGT76G1、UGT91D2、UGTSl2、EUGT11、及びこれらのポリペプチドに対して実質的な(85%超、86%超、87%超、88%超、89%超、90%超、91%超、92%超、93%超、94%超、95%超、96%超、97%超、98%超、99%超)アミノ酸配列同一性を有するUGT、並びにこれらのUGTをコードする単離された核酸分子を包含する群から選択される。
【0012】
一態様では、ステビオール生合成酵素、UGT及びUDP-グルコースリサイクリング系は、1つの微生物(微生物細胞)中に存在する。微生物は、例えば、大腸菌(E.Coli)、サッカロミセス属種(Saccharomyces sp.)、アスペルギルス属種(Aspergillus sp.)、ピキア属種(Pichia sp.)、バチルス属種(Bacillus p.)、ヤロウィア属種(Yarrowia sp.)であってよい。
【0013】
一態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオール又はC13に-OH官能基を有するあらゆる出発ステビオール配糖体に少なくとも1つのグルコース単位を付加して、C13に-O-グルコースベータグルコピラノシドグリコシド結合を有する標的ステビオール配糖体を与えることができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT85C2、又はUGT85C2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0014】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオール又はC19に-COOH官能基を有するあらゆる出発ステビオール配糖体に少なくとも1つのグルコース単位を付加して、C19に-COO-グルコースベータグルコピラノシドグリコシド結合を有する標的ステビオール配糖体を与えることができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT74G1、又はUGT74G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0015】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、あらゆる出発ステビオール配糖体のC19にある既存のグルコースに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、新たに生成されたグリコシド結合(単数又は複数)において少なくとも1つのベータ1→2グルコピラノシドグリコシド結合(単数又は複数)を有する少なくとも1つの追加のグルコースを有する標的ステビオール配糖体を与えることができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0016】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、あらゆる出発ステビオール配糖体のC19にある既存のグルコースに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、新たに生成された結合のグリコシド結合(単数又は複数)において少なくとも1つのベータ1→3グルコピラノシドグリコシド結合(単数又は複数)を有する少なくとも1つの追加のグルコースを有する標的ステビオール配糖体を与えることができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1、又はUGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0017】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、あらゆる出発ステビオール配糖体のC13にある既存のグルコースに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、新たに生成されたグリコシド結合(単数又は複数)において少なくとも1つのベータ1→2グルコピラノシドグリコシド結合(単数又は複数)を有する少なくとも1つの追加のグルコースを有する標的ステビオール配糖体を与えることができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0018】
一態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオールモノシドを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様において、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT85C2、又はUGT85C2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGT、又はUGT85C2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0019】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオールモノシドAを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT74G1、又はUGT74G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールモノシドAに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオールモノシドBを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1、又はUGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0020】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールモノシドAに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオールビオシドAを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0021】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールモノシドAに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ルブソシドを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT85C2、又はUGT85C2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0022】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールモノシドに少
なくとも1つのグルコース単位を付加して、ルブソシドを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT74G1、又はUGT74G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールモノシドに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオールビオシドを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールビオシドBに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドBを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT85C2、又はUGT85C2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0023】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールビオシドBに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドCを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0024】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールビオシドAに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドAを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT85C2、又はUGT85C2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールビオシドAに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドCを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1、又はUGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0025】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ルブソシドに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドBを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1、又はUGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0026】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ルブソシドに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドA(レバウジオシドKA)を生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ルブソシドに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドを生成することができるあらゆるUDP-
グルコシルトランスフェラーゼである。
【0027】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールビオシドに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT74G1、又はUGT74G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0028】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドBに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドE3を生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0029】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドBに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドE2を生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドA(レバウジオシドKA)に少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドE3を生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1、又はUGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドA(レバウジオシドKA)に少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドEを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。
【0030】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドCに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドE3を生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT85C2、又はUGT85C2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0031】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドE2を生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1、又はUGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0032】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドEを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、レバウジオシドE3に少な
くとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドAMを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。
【0033】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、レバウジオシドE2に少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドAMを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0034】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、レバウジオシドEに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドAMを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1、又はUGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0035】
任意に、本発明の方法は、出発組成物上に2つ以上のUGTを使用して、出発組成物よりも2つ以上多いグルコース単位を有する標的ステビオール配糖体(単数又は複数)を与えることを更に含む。特定の態様において、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT74G1、UGT85C2、UGT76G1、UGTSl2、EUGT11及び/若しくはUGT91D2、又はUGT74G1、UGT85C2、UGT76G1、UGTSl2、EUGT11及び/若しくはUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有し、出発組成物に2つ以上のグルコース単位を付加して、出発組成物よりも2つ以上多いグルコース単位を有するステビオール配糖体(単数又は複数)を与えることができるあらゆるUGT、又はそれらのあらゆる組み合わせである。
【0036】
一態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドに全体として2つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドAMを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様において、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、EUGT11、UGT91D2、UGT76G1、又はUGTSl2、EUGT11、UGT91D2、UGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するあらゆるUGT、又はそれらのあらゆる組み合わせから選択される。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2及びUGT76G1である。
【0037】
任意に、本発明の方法は、UDPをリサイクルしてUDP-グルコースを提供することを更に含む。一態様では、本方法は、触媒量のUDP-グルコシルトランスフェラーゼ及びUDP-グルコースを使用して、ステビオール及び/又はステビオール配糖体基質の標的ステビオール配糖体へのバイオトランスフォーメーションが行われるように、リサイクリング触媒及びリサイクリング基質を提供することによってUDPをリサイクルすることを含む。
一態様では、リサイクリング触媒は、スクロースシンターゼSuSy At、又はSuSy Atと85%超のアミノ酸配列同一性を有するスクロースシンターゼである。
一態様では、リサイクリング基質はスクロースである。
【0038】
任意に、本発明の方法は、レシピエント標的ステビオール配糖体分子を修飾するための糖ドナーとしてオリゴ糖又は多糖を使用するトランスグリコシダーゼの使用を更に含む。非限定的な例は、シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ(CGTase)、フルクトフラノシダーゼ、アミラーゼ、サッカラーゼ、グルコスクラーゼ、ベータ-h-フルクトシダーゼ、ベータ-フルクトシダーゼ、スクラーゼ、フルクトシリンベルターゼ、アルカリ性インベルターゼ、酸性インベルターゼ、フルクトフラノシダーゼを包含する。いくつかの態様では、グルコース及び、フルクトース、キシロース、ラムノース、アラビノース、デオキシグルコース、ガラクトースを包含するがこれらに限定されないグルコース以外の糖(単数又は複数)が、レシピエント標的ステビオール配糖体に転移される。一態様では、レシピエントステビオール配糖体は、レバウジオシドAMである。
【0039】
任意に、本発明の方法は、標的ステビオール配糖体を培地から分離して、高度に精製された標的ステビオール配糖体組成物を得ることを更に含む。標的ステビオール配糖体は、例えば、結晶化、膜による分離、遠心分離、抽出、クロマトグラフィー分離、又はそのような方法の組み合わせ等の少なくとも1つの適切な方法によって分離されうる。
一態様では、標的ステビオール配糖体は、微生物内で産生されうる。別の態様では、標的ステビオール配糖体は、培地中に分泌されうる。別の一態様では、放出されたステビオール配糖体は、培地から連続的に除去されうる。更に別の態様では、標的ステビオール配糖体は、変換反応の完了後に分離される。
【0040】
一態様では、分離は、無水ベースで約80重量%を超える標的ステビオール配糖体を含む組成物、すなわち、高度に精製されたステビオール配糖体組成物を生成する。別の態様において、分離は、約90重量%を超える標的ステビオール配糖体を含む組成物を生成する。特定の態様では、組成物は、約95重量%を超える標的ステビオール配糖体を含む。他の態様では、組成物は、約99重量%を超える標的ステビオール配糖体を含む。
標的ステビオール配糖体は、水和物、溶媒和物、無水物、又はそれらの組み合わせを含む、あらゆる多形又は無定形の形態でありうる。
【0041】
精製された標的ステビオール配糖体は、甘味料、フレーバー調整剤、改変特性を備えたフレーバー及び/又は消泡剤として消費製品において使用されうる。適切な消費製品は、食品、飲料、医薬組成物、タバコ製品、栄養組成物、口腔衛生組成物、及び化粧品組成物を包含するが、これらに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1図1は、レバウジオシドAMの化学構造を示している。
図2図2は、ステビオールからレバウジオシドAM及び様々なステビオール配糖体を生成する経路を示している。
図3図3は、酵素UGTSl2及びUGT76G1を使用したステビオシドからのレバウジオシドAMの生体触媒生成、及びスクロースシンターゼSuSy Atを介したUDPからUDP-グルコースへの付随するリサイクルを示している。
図4図4は、酵素UGT76G1を使用したレバウジオシドEからのレバウシオシドAMの生体触媒生成、及びスクロースシンターゼSuSy Atを介したUDPからUDP-グルコースへの付随するリサイクルを示している。
図5図5は、ステビオシドのHPLCクロマトグラムを示している。25.992分の保持時間のピークはステビオシドに対応している。
図6図6は、ステビオシドからのレバウジオシドAMの生体触媒生成の生成物のHPLCクロマトグラムを示している。10.636分の保持時間のピークは、レバウジオシドAMに対応している。
図7図7は、レバウジオシドEのHPLCクロマトグラムを示している。10.835分の保持時間のピークは、レバウジオシドEに対応している。
図8図8は、レバウジオシドEからのレバウジオシドAMの生体触媒生成の生成物のHPLCクロマトグラムを示している。10.936分及び11.442分の保持時間のピークは、レバウジオシドE及びレバウジオシドAMにそれぞれ対応している。
図9図9は、メタノール結晶化による精製後のレバウジオシドAMのHPLCクロマトグラムを示している。10.336分の保持時間のピークは、レバウジオシドAMに対応している。
図10図10は、レバウジオシドAM(500MHz、ピリジン-d5)の1H NMRスペクトルを示している。
図11図11は、レバウジオシドAM(500MHz、ピリジン-d5)のHSQCスペクトルを示している。
図12図12は、レバウジオシドAM(500MHz、ピリジン-d5)のH,H COZYスペクトルを示している。
図13図13は、レバウジオシドAM(500MHz、ピリジン-d5)のHMBCスペクトルを示している。
図14図14は、レバウジオシドAM(500MHz、ピリジン-d5)のHSQC-TOCSYスペクトルを示している。
図15a図15a及び図15bは、レバウジオシドAMのLCクロマトグラムとマススペクトルをそれぞれ示している。
図15b図15a及び図15bは、レバウジオシドAMのLCクロマトグラムとマススペクトルをそれぞれ示している。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明は、有機基質を含む出発組成物を微生物細胞及び/又は酵素調製物と接触させ、それにより標的ステビオール配糖体を含む組成物を生成することにより、標的ステビオール配糖体を含む組成物を調製する方法を提供する。
【0044】
本発明の一つの目的は、標的ステビオール配糖体、特にステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3、レバウジオシドAM、又は合成ステビオール配糖体を様々な出発組成物から調製するための効率的な生体触媒法を提供することである。
本明細書で使用される場合、略語「reb」は「レバウジオシド」を指す。両方の用語は同じ意味を持ち、互換的に使用されてよい。
【0045】
本明細書で使用される場合、「生体触媒」又は「生体触媒作用」は、有機化合物に対する単一又は複数段階の化学変換が可能な、天然又は遺伝子改変された生体触媒、例えば酵素、又は1種若しくは2種以上の酵素を含む微生物を包含する細胞の使用を指す。生体触媒プロセスは、発酵、生合成、生物変換、及びバイオトランスフォーメーションプロセスを包含する。単離された酵素及び全細胞生体触媒法の両方が当技術分野において知られている。生体触媒タンパク質酵素は、天然に存在するタンパク質又は組換えタンパク質でありうる。
【0046】
本明細書で使用される場合、「ステビオール配糖体(単数又は複数)」という用語は、天然に存在するステビオール配糖体を包含するがこれらに限定されない、ステビオールの配糖体、例えばステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3、レバウジオシドAM、合成ステビオール配糖体、例えば、酵素的にグルコシル化されたステビオール配糖体及びそれらの組み合わせを指す。
【0047】
出発組成物
本明細書で使用される場合、「出発組成物」は、少なくとも1つの炭素原子を含む1種又は2種以上の有機化合物を含むあらゆる組成物(一般的には水溶液)を指す。
一態様では、出発組成物はステビオール、ステビオール配糖体、ポリオール、及び様々な炭水化物からなる群から選択される。
【0048】
出発組成物のステビオール配糖体は、ステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3、又はステビア・レバウディアナ(Stevia rebaudiana)植物で生じるステビオールの他の配糖体、合成ステビオール配糖体、例えば酵素的にグルコシル化されたステビオール配糖体及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
一態様では、出発組成物はステビオールである。
別の態様において、出発組成物のステビオール配糖体は、ステビオールモノシドである。
更に別の態様では、出発組成物のステビオール配糖体は、ステビオールモノシドAである。
【0049】
更に別の態様では、出発組成物のステビオール配糖体は、ルブソシドである。
更に別の態様において、出発組成物のステビオール配糖体は、ステビオールビオシドである。
更に別の態様では、出発組成物のステビオール配糖体は、ステビオールビオシドAである。
更に別の態様では、出発組成物のステビオール配糖体は、ステビオールビオシドBである。
【0050】
更に別の態様では、出発組成物のステビオール配糖体は、ステビオシドである。
更に別の態様では、出発組成物のステビオール配糖体は、レバウジオシドKAとしても知られるステビオシドAである。
更に別の態様では、出発組成物のステビオール配糖体は、ステビオシドBである。
更に別の態様では、出発組成物のステビオール配糖体は、ステビオシドCである。
【0051】
別の態様において、出発組成物のステビオール配糖体は、レバウジオシドEである。
別の態様において、出発組成物のステビオール配糖体は、レバウジオシドE2である。
別の態様において、出発組成物のステビオール配糖体は、レバウジオシドE3である。
【0052】
「ポリオール」という用語は、2つ以上のヒドロキシル基を含む分子を指す。ポリオールは、2、3、及び4個のヒドロキシル基をそれぞれ含むジオール、トリオール、又はテトラオールであってよい。ポリオールはまた、それぞれ5、6、又は7個のヒドロキシル基を含むペンタオール、ヘキサオール、ヘプタオール等の4つを超えるヒドロキシル基を含んでよい。更に、ポリオールはまた、糖アルコール、多価アルコール、又は炭水化物の還元形態である多価アルコールであってよく、ここで、カルボニル基(アルデヒド又はケトン、還元糖)は一級又は二級ヒドロキシル基に還元されている。ポリオールの例は、エリスリトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、キシリトール、イノシトール、イソマルト、プロピレングリコール、グリセロール、トレイトール、ガラクチトール、水素化イソマルツロース、還元イソマルト-オリゴ糖類、還元キシロ-オリゴ糖類、還元ゲンチオ-オリゴ糖類、還元マルチトールシロップ、還元グルコースシロップ、水素化デンプン加水分解物類、ポリグリシトール類、及び糖アルコール類、又は還元可能なあらゆるその他の炭水化物を包含するが、これらに限定されない。
【0053】
「炭水化物」という用語は、nが3~30である一般式(CHO)の、複数のヒドロキシル基で置換されたアルデヒド又はケトン化合物、並びにそれらのオリゴマー及びポリマーを指す。加えて、本発明の炭水化物は、1つ又は2つ以上の位置で置換又は脱酸素化されうる。本明細書で使用される炭水化物は、未修飾炭水化物、炭水化物誘導体、置換炭水化物、及び修飾炭水化物を包含する。本明細書で使用される場合、「炭水化物誘導体」、「置換炭水化物」、及び「修飾炭水化物」という句は同義的である。修飾炭水化物とは、少なくとも1つの原子が付加、除去、又は置換されている、又はそれらが組み合わされたあらゆる炭水化物を意味する。したがって、炭水化物誘導体又は置換炭水化物は、置換及び非置換の単糖、二糖、オリゴ糖、及び多糖を包含する。炭水化物誘導体又は置換炭水化物は、任意に、炭水化物誘導体又は置換炭水化物が、甘味料組成物の甘味を改善するように機能することを条件として、あらゆる対応するC位置で脱酸素化、及び/又は水素、ハロゲン、ハロアルキル、カルボキシル、アシル、アシルオキシ、アミノ、アミド、カルボキシル誘導体、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、スルホ、メルカプト、イミノ、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、スルファモイル、カルボアルコキシ、カルボキサミド、ホスホニル、ホスフィニル、ホスホリル、ホスフィノ、チオエステル、チオエーテル、オキシミノ、ヒドラジノ、カルバミル、ホスホ、ホスホナート、又はあらゆる他の存立可能な官能基等の1つ又は2つ以上の部分で置換されうる。
【0054】
本発明に従って使用されてよい炭水化物の例は、タガトース、トレハロース、ガラクトース、ラムノース、様々なシクロデキストリン類、環状オリゴ糖類、様々な種類のマルトデキストリン類、デキストラン、スクロース、グルコース、リブロース、フルクトース、トレオース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、マンノース、イドース、ラクトース、マルトース、転化糖、イソトレハロース、ネオトレハロース、イソマルツロース、エリトロース、デオキシリボース、グロース、イドース、タロース、エリトルロース、キシルロース、プシコース、ツラノース、セロビオース、アミロペクチン、グルコサミン、マンノサミン、フコース、グルクロン酸、グルコン酸、グルコノ-ラクトン、アベクオース、ガラクトサミン、テンサイオリゴ糖類、イソマルト-オリゴ糖類(イソマルトース、イソマルトトリオース、パノース等)、キシロ-オリゴ糖類(キシロトリオース、キシロビオース等)、キシロ末端オリゴ糖類、ゲンチオ-オリゴ糖類(ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチオテトラオース等)、ソルボース、ニゲロ-オリゴ糖類、パラチノースオリゴ糖類、フルクトオリゴ糖類(ケストース、ニストース等)、マルトテトラオール、マルトトリオール、マルト-オリゴ糖類(マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、マルトヘプタオース等)、デンプン、イヌリン、イヌロ-オリゴ糖類、ラクツロース、メリビオース、ラフィノース、リボース、高フルクトースコーンシロップ類等の異性化液糖類、カップリングシュガー類、及び大豆オリゴ糖類を包含するが、これらに限定されない。更に、本明細書で使用される炭水化物は、D配置又はL配置のいずれかであってよい。
【0055】
出発組成物は合成又は精製(部分的又は完全に)、市販又は調製されたものであってよい。
一態様では、出発組成物はグリセロールである。
別の態様では、出発組成物はグルコースである。
更に別の態様では、出発組成物はスクロースである。
【0056】
更に別の態様において、出発組成物はデンプンである。
別の態様では、出発組成物はマルトデキストリンである。
更に別の態様では、出発組成物はセルロースである。
【0057】
更に別の態様では、出発組成物はアミロースである。
出発組成物の有機化合物(単数又は複数)は、本明細書に記載されているように、標的ステビオール配糖体(単数又は複数)の生成のための基質(単数又は複数)として働く。
【0058】
標的ステビオール配糖体
本方法の標的ステビオール配糖体は、本明細書に開示される方法によって調製されうるあらゆるステビオール配糖体でありうる。一態様において、標的ステビオール配糖体は、ステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3、レバウジオシドAM又はステビア・レバウディアナ植物で生じるステビオールの他の配糖体、合成ステビオール配糖体、例えば酵素的にグルコシル化されたステビオール配糖体及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0059】
一態様では、標的ステビオール配糖体は、ステビオールモノシドである。
別の態様では、標的ステビオール配糖体は、ステビオールモノシドAである。
別の態様では、標的ステビオール配糖体は、ステビオールビオシドである。
別の態様では、標的ステビオール配糖体は、ステビオールビオシドAである。
別の態様では、標的ステビオール配糖体は、ステビオールビオシドBである。
別の態様では、標的ステビオール配糖体は、ルブソシドである。
別の態様では、標的ステビオール配糖体は、ステビオシドである。
一態様では、標的ステビオール配糖体は、ステビオシドA(レバウジオシドKA)である。
別の態様では、標的ステビオール配糖体は、ステビオシドBである。
【0060】
別の態様では、標的ステビオール配糖体は、ステビオシドCである。
別の態様では、標的ステビオール配糖体は、レバウジオシドEである。
別の態様では、標的ステビオール配糖体は、レバウジオシドE2である。
別の態様では、標的ステビオール配糖体は、レバウジオシドE3である。
別の態様では、標的ステビオール配糖体は、レバウジオシドAMである。
【0061】
標的ステビオール配糖体は、水和物、溶媒和物、無水物、又はそれらの組み合わせを包含するあらゆる多形又は無定形の形態でありうる。
一態様において、本発明は、ステビオールモノシドの生成のための生体触媒プロセスである。
一態様において、本発明は、ステビオールモノシドAの生成のための生体触媒プロセスである。
一態様において、本発明は、ステビオールビオシドの生成のための生体触媒プロセスである。
一態様において、本発明は、ステビオールビオシドAの生成のための生体触媒プロセスである。
【0062】
一態様において、本発明は、ステビオールビオシドBの生成のための生体触媒プロセスである。
一態様において、本発明は、ルブソシドの生成のための生体触媒プロセスである。
一態様において、本発明は、ステビオシドの生成のための生体触媒プロセスである。
一態様において、本発明は、ステビオシドA(レバウジオシドKA)の生成のための生体触媒プロセスである。
一態様において、本発明は、ステビオシドBの生成のための生体触媒プロセスである。
【0063】
一態様において、本発明は、ステビオシドCの生成のための生体触媒プロセスである。
一態様において、本発明は、レバウジオシドEの生成のための生体触媒プロセスである。
一態様において、本発明は、レバウジオシドE2の生成のための生体触媒プロセスである。
一態様において、本発明は、レバウジオシドE3の生成のための生体触媒プロセスである。
【0064】
一態様において、本発明は、レバウジオシドAMの生成のための生体触媒プロセスである。
特定の態様において、本発明は、ステビオシド及びUDP-グルコースを含む出発組成物からレバウジオシドAMを生成するための生体触媒プロセスを提供する。
別の特定の態様において、本発明は、レバウジオシドE及びUDP-グルコースを含む出発組成物からレバウジオシドAMを生成するための生体触媒プロセスを提供する。
任意に、本発明の方法は、標的ステビオール配糖体を培地から分離して、高度に精製された標的ステビオール配糖体組成物を得ることを更に含む。標的ステビオール配糖体は、例えば、結晶化、膜による分離、遠心分離、抽出、クロマトグラフィー分離、又はそのような方法の組み合わせ等のあらゆる適切な方法によって分離されうる。
【0065】
特定の態様では、本明細書に記載の方法は、高度に精製された標的ステビオール配糖体組成物をもたらす。本明細書で使用される「高度に精製された」という用語は、無水(乾燥)ベースで約80重量%を超える標的ステビオール配糖体を有する組成物を指す。一態様では、高度に精製された標的ステビオール配糖体組成物は、無水(乾燥)ベースで約90重量%を超える標的ステビオール配糖体、例えば、乾燥重量に基づいて約91%を超える、約92%を超える、約93%を超える、約94%を超える、約95%を超える、約96%を超える、約97%を超える、約98%を超える、又は約99%を超える標的ステビオール配糖体含有量を含む。
【0066】
一態様では、標的ステビオール配糖体がreb AMである場合、本明細書に記載の方法により、乾燥重量に基づいて約90重量%を超えるreb AM含有量を有する組成物が得られる。別の特定の態様では、標的ステビオール配糖体がreb AMである場合、本明細書に記載の方法により、乾燥重量に基づいて約95重量%を超えるreb AM含有量を含む組成物が得られる。
【0067】
微生物及び酵素調製物
本発明の一態様では、微生物(微生物細胞)及び/又は酵素調製物を、出発組成物を含む培地と接触させて、標的ステビオール配糖体を産生する。
酵素は、全細胞懸濁液、粗溶解物、精製酵素、又はそれらの組み合わせの形で提供されうる。一態様では、生体触媒は、出発組成物を標的ステビオール配糖体に変換することができる精製された酵素である。別の態様では、生体触媒は、出発組成物を標的ステビオール配糖体に変換することができる少なくとも1種の酵素を含む粗溶解物である。更に別の態様では、生体触媒は、出発組成物を標的ステビオール配糖体に変換することができる少なくとも1種の酵素を含む全細胞懸濁液である。
【0068】
別の態様では、生体触媒は、出発組成物を標的ステビオール配糖体に変換することができる酵素(単数又は複数)を含む1種又は2種以上の微生物細胞である。酵素は、細胞の表面、細胞の内部、又は細胞の表面と細胞の内部の両方に位置しうる。
出発組成物を標的ステビオール配糖体に変換するための適切な酵素は、ステビオール生合成酵素及びUDP-グルコシルトランスフェラーゼ(UGT)を包含するが、これらに限定されない。任意に、それはUDPリサイクリング酵素(単数又は複数)を包含してよい。
一態様では、ステビオール生合成酵素は、メバロン酸(MVA)経路酵素を包含する。
別の態様では、ステビオール生合成酵素は、非メバロン酸2-C-メチル-D-エリスリトール-4-リン酸経路(MEP/DOXP)酵素を包含する。
【0069】
一態様では、ステビオール生合成酵素は、ゲラニルゲラニル二リン酸シンターゼ、コパリル二リン酸シンターゼ、カウレンシンターゼ、カウレンオキシダーゼ、カウレン酸13-ヒドロキシラーゼ(KAH)、ステビオールシンセターゼ、デオキシキシルロース5-リン酸シンターゼ(DXS)、D-1-デオキシキシルロース5-リン酸レダクトイソメラーゼ(DXR)、4-ジホスホシチジル-2-C-メチル-D-エリスリトールシンターゼ(CMS)、4-ジホスホシチジル-2-C-メチル-D-エリスリトールキナーゼ(CMK)、4-ジホスホシチジル-2-C-メチル-D-エリスリトール2,4-シクロ二リン酸シンターゼ(MCS)、1-ヒドロキシ-2-メチル-2(E)-ブテニル4-二リン酸シンターゼ(HDS)、1-ヒドロキシ-2-メチル-2(E)-ブテニル4-二リン酸還元酵素(HDR)、アセトアセチル-CoAチオラーゼ、切断型HMG-CoAレダクターゼ、メバロン酸キナーゼ、ホスホメバロン酸キナーゼ、メバロン酸ピロリン酸デカルボキシラーゼ、シトクロムP450レダクターゼ等を包含する群から選択される。
UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオール及び/又はステビオール配糖体基質に少なくとも1つのグルコース単位を付加して、標的ステビオール配糖体を提供することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼでありうる。
【0070】
一態様において、ステビオール生合成酵素及びUDP-グルコシルトランスフェラーゼは、微生物細胞において産生される。微生物細胞は、例えば、大腸菌(E.Coli)、サッカロミセス属種(Saccharomyces sp.)、アスペルギルス属種(Aspergillus sp.)、ピキア属種(Pichia sp.)、バチルス属種(Bacillus sp.)、ヤロウィア属種(Yarrowia sp.)等であってよい。別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼが合成される。
【0071】
一態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT74G1、UGT85C2、UGT76G1、UGT91D2、UGTSl2、EUGT11、及びこれらのポリペプチドに対して実質的な(85%超、86%超、87%超、88%超、89%超、90%超、91%超、92%超、93%超、94%超、95%超、96%超、97%超、98%超、99%超)アミノ酸配列同一性を有するUGT、並びにこれらのUGTをコードする単離された核酸分子を包含する群から選択される。
【0072】
一態様では、ステビオール生合成酵素、UGT及びUDP-グルコースリサイクリング系は、1つの微生物(微生物細胞)中に存在する。微生物は、例えば、大腸菌(E.Coli)、サッカロミセス属種(Saccharomyces sp.)、アスペルギルス属種(Aspergillus sp.)、ピキア属種(Pichia sp.)、バチルス属種(Bacillus sp.)、ヤロウィア属種(Yarrowia sp.)であってよい。
【0073】
一態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオール又はC13に-OH官能基を有するあらゆる出発ステビオール配糖体に少なくとも1つのグルコース単位を付加して、C13に-O-グルコースベータグルコピラノシドグリコシド結合を有する標的ステビオール配糖体を与えることができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT85C2、又はUGT85C2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0074】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオール又はC19に-COOH官能基を有するあらゆる出発ステビオール配糖体に少なくとも1つのグルコース単位を付加して、C19に-COO-グルコースベータグルコピラノシドグリコシド結合を有する標的ステビオール配糖体を与えることができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT74G1、又はUGT74G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0075】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、あらゆる出発ステビオール配糖体のC19にある既存のグルコースに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、新たに生成されたグリコシド結合(単数又は複数)において少なくとも1つのベータ1→2グルコピラノシドグリコシド結合(単数又は複数)を有する少なくとも1つの追加のグルコースを有する標的ステビオール配糖体を与えることができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0076】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、あらゆる出発ステビオール配糖体のC19にある既存のグルコースに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、新たに生成された結合のグリコシド結合(単数又は複数)において少なくとも1つのベータ1→3グルコピラノシドグリコシド結合(単数又は複数)を有する少なくとも1つの追加のグルコースを有する標的ステビオール配糖体を与えることができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1、又はUGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0077】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、あらゆる出発ステビオール配糖体のC13にある既存のグルコースに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、新たに生成されたグリコシド結合(単数又は複数)において少なくとも1つのベータ1→2グルコピラノシドグリコシド結合(単数又は複数)を有する少なくとも1つの追加のグルコースを有する標的ステビオール配糖体を与えることができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0078】
一態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオールモノシドを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様において、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT85C2、又はUGT85C2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGT、又はUGT85C2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0079】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオールモノシドAを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT74G1、又はUGT74G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0080】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールモノシドAに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオールモノシドBを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1、又はUGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0081】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールモノシドAに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオールビオシドAを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールモノシドAに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ルブソシドを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT85C2、又はUGT85C2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0082】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールモノシドに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ルブソシドを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT74G1、又はUGT74G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールモノシドに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオールビオシドを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。
【0083】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールビオシドBに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドBを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT85C2、又はUGT85C2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールビオシドBに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドCを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0084】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールビオシドAに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドAを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT85C2、又はUGT85C2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールビオシドAに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドCを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1、又はUGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0085】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ルブソシドに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドBを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1、又はUGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0086】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ルブソシドに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドA(レバウジオシドKA)を生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ルブソシドに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。
【0087】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオールビオシドに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、ステビオシドを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT74G1、又はUGT74G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0088】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドBに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドE3を生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドBに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドE2を生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。
【0089】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドA(レバウジオシドKA)に少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドE3を生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1、又はUGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドA(レバウジオシドKA)に少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドEを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。
【0090】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドCに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドE3を生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT85C2、又はUGT85C2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0091】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドE2を生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1、又はUGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0092】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドEを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、レバウジオシドE3に少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドAMを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。
【0093】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、レバウジオシドE2に少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドAMを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、又はUGTSl2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、EUGT11、又はEUGT11と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。更に別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2、又はUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0094】
別の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、レバウジオシドEに少なくとも1つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドAMを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1、又はUGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するUGTである。
【0095】
任意に、本発明の方法は、出発組成物に対して2種以上のUGTを使用して、出発組成物よりも2つ以上多いグルコース単位を有する標的ステビオール配糖体(単数又は複数)を与えることを更に含む。特定の態様において、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGT74G1、UGT85C2、UGT76G1、UGTSl2、EUGT11及び/若しくはUGT91D2、又はUGT74G1、UGT85C2、UGT76G1、UGTSl2、EUGT11及び/若しくはUGT91D2と85%超のアミノ酸配列同一性を有し、出発組成物に2つ以上のグルコース単位を付加して、出発組成物よりも2つ以上多いグルコース単位を有するステビオール配糖体(単数又は複数)を与えることができるあらゆるUGT、又はそれらのあらゆる組み合わせである。
【0096】
一態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ステビオシドに全体として2つのグルコース単位を付加して、レバウジオシドAMを生成することができるあらゆるUDP-グルコシルトランスフェラーゼである。特定の態様において、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2、EUGT11、UGT91D2、UGT76G1、又はUGTSl2、EUGT11、UGT91D2、UGT76G1と85%超のアミノ酸配列同一性を有するあらゆるUGT、又はそれらのあらゆる組み合わせから選択される。別の特定の態様では、UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、UGTSl2及びUGT76G1である。
【0097】
任意に、本発明の方法は、UDPをリサイクルしてUDP-グルコースを提供することを更に含む。一態様では、本方法は、触媒量のUDP-グルコシルトランスフェラーゼ及びUDP-グルコースを使用して、ステビオール及び/又はステビオール配糖体基質の標的ステビオール配糖体へのバイオトランスフォーメーションが行われるように、リサイクリング触媒及びリサイクリング基質を提供することによってUDPをリサイクルすることを含む。UDPリサイクリング酵素は、スクロースシンターゼSuSy At又はSuSy Atと85%超のアミノ酸配列同一性を有するスクロースシンターゼでありえ、リサイクリング基質はスクロースでありうる。
【0098】
任意に、本発明の方法は、レシピエント標的ステビオール配糖体分子を修飾するための糖ドナーとしてオリゴ糖又は多糖を使用するトランスグリコシダーゼの使用を更に含む。非限定的な例は、シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ(CGTase)、フルクトフラノシダーゼ、アミラーゼ、サッカラーゼ、グルコスクラーゼ、ベータ-h-フルクトシダーゼ、ベータ-フルクトシダーゼ、スクラーゼ、フルクトシリンベルターゼ、アルカリ性インベルターゼ、酸性インベルターゼ、フルクトフラノシダーゼを包含する。いくつかの態様では、グルコース及び、フルクトース、キシロース、ラムノース、アラビノース、デオキシグルコース、ガラクトースを包含するがこれらに限定されないグルコース以外の糖(単数又は複数)が、レシピエント標的ステビオール配糖体に転移される。一態様では、レシピエントステビオール配糖体は、レバウジオシドAMである。
【0099】
別の態様において、出発組成物ステビオール配糖体に少なくとも1つのグルコース単位を付加することができるUDP-グルコシルトランスフェラーゼは、以下のGenInfo識別子番号のリストから、好ましくは表1及び表2に示されている群から選択されるUGTと85%超のアミノ酸配列同一性を有する。
【0100】
【表1-1】
【0101】
【表1-2】
【0102】
【表1-3】
【0103】
【表2-1】
【0104】
【表2-2】
【0105】
【表2-3】
【0106】
【表3】
【0107】
本発明の一態様は、酵素、すなわち出発組成物を標的ステビオール配糖体に変換することができる酵素を含む微生物細胞である。したがって、本方法のいくつかの態様は、微生物を、出発組成物を含む培地と接触させて、少なくとも1つの標的ステビオール配糖体を含む培地を得ることを包含する。
微生物は、出発組成物を標的ステビオール配糖体(単数又は複数)に変換するために必要な酵素(単数又は複数)を保有するあらゆる微生物でありうる。これらの酵素は、微生物のゲノム内にコードされている。
適切な微生物は、大腸菌(E.coli)、サッカロミセス属種(Saccharomyces sp.)、アスペルギルス属種(Aspergillus sp.)、ピキア属種(Pichia sp.)、バチルス属種(Bacillus sp.)、ヤロウイア属種(Yarrowia sp.)等を包含するが、これらに限定されない。
一態様では、微生物は、出発組成物と接触される際に遊離している。
【0108】
別の態様では、微生物は、出発組成物と接触される際に固定化されている。例えば、微生物は、無機又は有機材料で作製された固体支持体に固定化されてよい。微生物を固定化するのに適した固体支持体の非限定的な例は、誘導体化されたセルロース又はガラス、セラミクス、金属酸化物又は膜を包含する。微生物は、例えば、共有結合、吸着、架橋、捕捉又はカプセル化によって、固体支持体に固定化されてよい。
更に別の態様では、出発組成物を標的ステビオール配糖体に変換することのできる酵素は、微生物から反応培地中に分泌される。
標的ステビオール配糖体は、任意に精製される。反応培地からの標的ステビオール配糖体の精製は、高度に精製された標的ステビオール配糖体組成物を得るための少なくとも1つの適切な方法によって達成されうる。適切な方法は、結晶化、膜による分離、遠心分離、抽出(液相又は固相)、クロマトグラフィー分離、HPLC(調製又は分析)、又はそのような方法の組み合わせを包含する。
【0109】
使用
特に本発明に従って得られる高度に精製された標的配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは「そのまま」、又は他の甘味料、フレーバー、食品成分及びそれらの組み合わせと組み合わせて使用されうる。
【0110】
フレーバーの非限定的な例は、ライム、レモン、オレンジ、フルーツ、バナナ、ブドウ、ナシ、パイナップル、マンゴー、ベリー、ビターアーモンド、コーラ、シナモン、砂糖、綿菓子、バニラ、及びそれらの組み合わせを包含するが、これらに限定されない。
他の食品成分の非限定的な例は、酸味料、有機酸及びアミノ酸、着色剤、充填剤、加工デンプン、ガム、テクスチャライザー、防腐剤、カフェイン、抗酸化物質、乳化剤、安定剤、増粘剤、ゲル化剤及びそれらの組み合わせを包含するが、これらに限定されない。
【0111】
特に本発明に従って得られる高度に精製された標的配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、水和物、溶媒和物、無水物、アモルファス形態、及びそれらの組み合わせを包含するが、これらに限定されない様々な多形形態で調製されうる。
【0112】
特に本発明に従って得られる高度に精製された標的配糖体(単数又は複数)、特に、ステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、食品、飲料、医薬組成物、化粧品、チューインガム、卓上製品、シリアル、乳製品、練り歯磨き及び他の口腔組成物等に高甘味度天然甘味料として組み込まれてよい。
【0113】
本発明に従って得られる高度に精製された標的配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/若しくはレバウジオシドAMは、唯一の甘味料として甘味料化合物として使用されてよく、又は、レバウジオシドA、レバウジオシドA2、レバウジオシドA3、レバウジオシドB、レバウジオシドC、レバウジオシドC2、レバウジオシドD、レバウジオシドD2、レバウジオシドF、レバウジオシドF2、レバウジオシドF3、レバウジオシドG、レバウジオシドH、レバウジオシドI、レバウジオシドI2、レバウジオシドI3、レバウジオシドJ、レバウジオシドK、レバウジオシドK2、レバウジオシドL、レバウジオシドM、レバウジオシドM2、レバウジオシドN、レバウジオシドO、レバウジオシドO2、レバウジオシドQ、レバウジオシドQ2、レバウジオシドQ3、レバウジオシドR、レバウジオシドS、レバウジオシドT、レバウジオシドT1、レバウジオシドU、レバウジオシドU2、レバウジオシドV、レバウジオシドW、レバウジオシドW2、レバウジオシドW3、レバウジオシドY、レバウジオシドZ1、レバウジオシドZ2、ダルコシドA、ダルコシドC、ステビオシドD、ステビオシドE、ステビオシドE2、ステビオシドF、モグロシド類、ブラゼイン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、グリシルリジン酸及びその塩、タウマチン、ペリラルチン、ペルナンズルチン、ムクロジオシド類、バイユノシド、フロミソシド-I、ジメチル-ヘキサヒドロフルオレン-ジカルボン酸、アブルソシド類、ペリアンドリン、カルノシフロシド類、シクロカリオシド、プテロカリオシド類、ポリポドシドA、ブラジリン、ヘルナンズルチン、フィロズルチン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、ジヒドロフラボノール、ジヒドロケルセチン-3-アセタート、ネオアスティリビン、トランス-シンナムアルデヒド、モナチン及びその塩、セリゲインA、ヘマトキシリン、モネリン、オスラジン、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、マビンリン、ペンタジン、ミラクリン、クルクリン、ネオクリン、クロロゲン酸、シナリン、Luo Han Guo甘味料、モグロシドV、シアメノシド及びそれらの組み合わせ等の少なくとも1つの天然に存在する高強度甘味料と一緒に使用されてよい。
【0114】
特定の態様において、ステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、レバウジオシドA、レバウジオシドA2、レバウジオシドA3、レバウジオシドB、レバウジオシドC、レバウジオシドC2、レバウジオシドD、レバウジオシドD2、レバウジオシドF、レバウジオシドF2、レバウジオシドF3、レバウジオシドG、レバウジオシドH、レバウジオシドI、レバウジオシドI2、レバウジオシドI3、レバウジオシドJ、レバウジオシドK、レバウジオシドK2、レバウジオシドL、レバウジオシドM、レバウジオシドM2、レバウジオシドN、レバウジオシドO、レバウジオシドO2、レバウジオシドQ、レバウジオシドQ2、レバウジオシドQ3、レバウジオシドR、レバウジオシドS、レバウジオシドT、レバウジオシドT1、レバウジオシドU、レバウジオシドU2、レバウジオシドV、レバウジオシドW、レバウジオシドW2、レバウジオシドW3、レバウジオシドY、レバウジオシドZ1、レバウジオシドZ2、ダルコシドA、ダルコシドC、ステビオシドD、ステビオシドE、ステビオシドE2、ステビオシドF、NSF-02、モグロシドV、Luo Han Guo、アルロース、アロース、D-タガトース、エリスリトール及びそれらの組み合わせからなる群から選択される化合物を含む甘味料組成物において使用されうる。
【0115】
高度に精製された標的配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMはまた、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アリテーム、サッカリン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、シクラマート、ネオテーム、ズルチン、スオサン、アドバンテーム、それらの塩、及びそれらの組み合わせ等の合成高強度甘味料と組み合わせて使用されてよい。
【0116】
更に、高度に精製された標的ステビオール配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、ギムネマ酸、ホズルシン、ジジフィン、ラクチゾール等の天然甘味料抑制剤と組み合わせて使用されうる。ステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMはまた、様々な旨み味覚増強剤と組み合わされてよい。ステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、アラニン、スレオニン、プロリン、セリン、グルタマート、リシン、トリプトファン及びそれらの組み合わせ等の旨味性及び甘味性アミノ酸と混合されうる。
【0117】
高度に精製された標的ステビオール配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシ
ド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、炭水化物、ポリオール、アミノ酸及びそれらの対応する塩、ポリアミノ酸及びそれらの対応する塩、糖酸及びそれらの対応する塩、ヌクレオチド、有機酸、無機酸、有機酸塩及び有機塩基塩を包含する有機塩、無機塩、苦味化合物、香味剤及び香味剤成分、収斂性化合物、タンパク質又はタンパク質加水分解物、界面活性剤、乳化剤、フラボノイド、アルコール、ポリマー及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ又は2つ以上の添加剤と組み合わせて使用されうる。
【0118】
高度に精製された標的ステビオール配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、ポリオール又は糖アルコールと組み合わせられてよい。「ポリオール」という用語は、2つ以上のヒドロキシル基を含む分子を指す。ポリオールは、2、3、及び4個のヒドロキシル基をそれぞれ含むジオール、トリオール、又はテトラオールであってよい。ポリオールはまた、それぞれ5、6、又は7個のヒドロキシル基を含むペンタオール、ヘキサオール、ヘプタオール等の4つを超えるヒドロキシル基を含んでよい。更に、ポリオールはまた、糖アルコール、多価アルコール、又は炭水化物の還元形態である多価アルコールであってよく、ここで、カルボニル基(アルデヒド又はケトン、還元糖)は一級又は二級ヒドロキシル基に還元されている。ポリオールの例は、エリスリトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、キシリトール、イノシトール、イソマルト、プロピレングリコール、グリセロール、トレイトール、ガラクチトール、水素化イソマルツロース、還元イソマルト-オリゴ糖類、還元キシロ-オリゴ糖類、還元ゲンチオ-オリゴ糖類、還元マルトースシロップ、還元グルコースシロップ、水素化デンプン加水分解物類、ポリグリシトール類、及び糖アルコール類、又は甘味料組成物の味に悪影響を及ぼさない還元可能なあらゆるその他の炭水化物を包含するが、これらに限定されない。
【0119】
高度に精製された標的ステビオール配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、例えば、D-タガトース、L-糖類、L-ソルボース、L-アラビノース及びそれらの組み合わせ等の低カロリー甘味料と組み合わせられてよい。
【0120】
高度に精製された標的ステビオール配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMはまた、様々な炭水化物と組み合わせられてよい。「炭水化物」という用語は、一般に、nが3~30である一般式(CHO)の、複数のヒドロキシル基で置換されたアルデヒド又はケトン化合物、並びにそれらのオリゴマー及びポリマーを指す。加えて、本発明の炭水化物は、1つ又は2つ以上の位置で置換又は脱酸素化されうる。本明細書で使用される炭水化物は、未修飾炭水化物、炭水化物誘導体、置換炭水化物、及び修飾炭水化物を包含する。本明細書で使用される場合、「炭水化物誘導体」、「置換炭水化物」、及び「修飾炭水化物」という句は同義的である。修飾炭水化物とは、少なくとも1つの原子が付加、除去、又は置換されている、又はそれらが組み合わされたあらゆる炭水化物を意味する。したがって、炭水化物誘導体又は置換炭水化物は、置換及び非置換の単糖、二糖、オリゴ糖、及び多糖を包含する。炭水化物誘導体又は置換炭水化物は、任意に、炭水化物誘導体又は置換炭水化物が、甘味料組成物の甘味を改善するように機能することを条件として、あらゆる対応するC位置で脱酸素化、及び/又は水素、ハロゲン、ハロアルキル、カルボキシル、アシル、アシルオキシ、アミノ、アミド、カルボキシル誘導体、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、スルホ、メルカプト、イミノ、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、スルファモイル、カルボアルコキシ、カルボキサミド、ホスホニル、ホスフィニル、ホスホリル、ホスフィノ、チオエステル、チオエーテル、オキシミノ、ヒドラジノ、カルバミル、ホスホ、ホスホナート、又はあらゆる他の存立可能な官能基等の1つ又は2つ以上の部分で置換されうる。
【0121】
本発明に従って使用されてよい炭水化物の例は、プシコース、ツラノース、アロース、タガトース、トレハロース、ガラクトース、ラムノース、様々なシクロデキストリン類、環状オリゴ糖類、様々な種類のマルトデキストリン類、デキストラン、スクロース、グルコース、リブロース、フルクトース、トレオース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、マンノース、イドース、ラクトース、マルトース、転化糖、イソトレハロース、ネオトレハロース、イソマルツロース、エリトロース、デオキシリボース、グロース、イドース、タロース、エリトルロース、キシルロース、プシコース、ツラノース、セロビオース、アミロペクチン、グルコサミン、マンノサミン、フコース、グルクロン酸、グルコン酸、グルコノ-ラクトン、アベクオース、ガラクトサミン、テンサイオリゴ糖類、イソマルト-オリゴ糖類(イソマルトース、イソマルトトリオース、パノース等)、キシロ-オリゴ糖類(キシロトリオース、キシロビオース等)、キシロ末端オリゴ糖類、ゲンチオ-オリゴ糖類(ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチオテトラオース等)、ソルボース、ニゲロ-オリゴ糖類、パラチノースオリゴ糖類、フルクトオリゴ糖類(ケストース、ニストース等)、マルトテトラオール、マルトトリオール、マルト-オリゴ糖類(マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、マルトヘプタオース等)、デンプン、イヌリン、イヌロ-オリゴ糖類、ラクツロース、メリビオース、ラフィノース、リボース、高フルクトースコーンシロップ類等の異性化液糖類、カップリングシュガー類、及び大豆オリゴ糖類を包含するが、これらに限定されない。更に、本明細書で使用される炭水化物は、D配置又はL配置のいずれかであってよい。
【0122】
特に本発明に従って得られる高度に精製された標的ステビオール配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、様々な生理活性物質又は機能性成分と組み合わせて使用されうる。機能性成分は一般にカロテノイド、食物繊維、脂肪酸、サポニン、抗酸化物質、栄養補助食品、フラボノイド、イソチオシアナート、フェノール、植物ステロール及びスタノール(フィトステロール及びフィトスタノール);ポリオール;プレバイオティクス、プロバイオティクス;フィトエストロゲン;大豆タンパク質;硫化物/チオール;アミノ酸;タンパク質;ビタミン;及びミネラル等のカテゴリーに分類される。機能性成分はまた、心血管、コレステロール低下、抗炎症等の健康上の利益に基づいて分類されてよい。例示的な機能性成分は、WO2013/096420に提供されており、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0123】
特に本発明に従って得られる高度に精製された標的ステビオール配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、ゼロカロリー、低カロリー又は糖尿病用飲料及び味覚特性が改善された食品を製造するために、高強度甘味料として適用されてよい。また、それは飲料、食品、医薬品、及び砂糖を使用できない他の製品において使用されてよい。更に、高度に精製された標的ステビオール配糖体、特にステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、飲料、食品、及び人間が消費する他の製品の甘味料としてだけでなく、特性が改善された動物飼料及び家畜飼料にも使用されうる。
【0124】
特に本発明に従って得られる高度に精製された標的ステビオール配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、ゼロカロリー、低カロリー又は糖尿病用飲料及び変更されたフレーバーを有する食品を製造するために、フレーバー調整剤として適用されてよい。フレーバー改変剤、又は改変特性を備えたフレーバー(FMP)として使用される場合、高度に精製された標的ステビオール配糖体は、フレーバー調整剤又はFMPの検出レベル未満で消費製品において使用される。フレーバー調整剤又はFMPは、それ自体の検出可能な味又はフレーバーを消費製品に付与しないが、代わりに、消費者による消費製品中の他の成分の味及び/又はフレーバーの検出を改変するのに役立つ。味覚及びフレーバー改変の一例は、甘味増強であり、ここで、フレーバー調整剤又はFMP自体は消費製品の甘味に寄与しないが、消費者が味わう甘味の品質を増強する。
【0125】
高度に精製された標的ステビオール配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMが、フレーバー改変剤又は改変特性を備えたフレーバーとして使用されてよい消費製品の例は、ウォッカ、ワイン、ビール、リキュール、日本酒等のアルコール飲料;天然ジュース;清涼飲料;炭酸ソフトドリンク;ダイエットドリンク;ゼロカロリードリンク;低カロリー飲料及び食品;ヨーグルトドリンク;インスタントジュース;インスタントコーヒー;粉末タイプのインスタント飲料;缶詰;シロップ;豆醤;醤油;お酢;ドレッシング;マヨネーズ;ケチャップ;カレー;スープ;インスタントブイヨン;醤油粉;粉末酢;ビスケットタイプ;米菓;クラッカー;パン;チョコレート;カラメル;キャンディー;チューインガム;ゼリー;プリン;保存された果物及び野菜;フレッシュクリーム;ジャム;マーマレード;フラワーペースト;粉ミルク;アイスクリーム;シャーベット;瓶詰め野菜及び果物;缶詰ゆで豆;甘口ソースで煮た肉及び食品;農業野菜食品;シーフード;ハム;ソーセージ;魚肉ハム;魚肉ソーセージ;魚肉ペースト;魚のフライ製品;乾燥シーフード製品;冷凍食品;保存海藻;保存肉;タバコ;医薬品;及びその他多数を包含するが、これらに限定されない。基本的に、それは無制限の用途を有しうる。
【0126】
特に本発明に従って得られる高度に精製された標的ステビオール配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシド、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、ゼロカロリー、低カロリー、又は糖尿病用飲料及び食品を製造するために、消泡剤として適用されてよい。
【0127】
高度に精製された標的ステビオール配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMが、甘味料化合物として使用されてよい消費製品の例は、ウォッカ、ワイン、ビール、リキュール、日本酒等のアルコール飲料;天然ジュース;清涼飲料;炭酸ソフトドリンク;ダイエットドリンク;ゼロカロリードリンク;低カロリー飲料及び食品;ヨーグルトドリンク;インスタントジュース;インスタントコーヒー;粉末タイプのインスタント飲料;缶詰;シロップ;豆醤;醤油;お酢;ドレッシング;マヨネーズ;ケチャップ;カレー;スープ;インスタントブイヨン;醤油粉;粉末酢;ビスケットタイプ;米菓;クラッカー;パン;チョコレート;カラメル;キャンディー;チューインガム;ゼリー;プリン;保存された果物及び野菜;フレッシュクリーム;ジャム;マーマレード;フラワーペースト;粉ミルク;アイスクリーム;シャーベット;瓶詰め野菜及び果物;缶詰ゆで豆;甘口ソースで煮た肉及び食品;農業野菜食品;シーフード;ハム;ソーセージ;魚肉ハム;魚肉ソーセージ;魚肉ペースト;魚のフライ製品;乾燥シーフード製品;冷凍食品;保存海藻;保存肉;タバコ;医薬品;及びその他多数を包含するが、これらに限定されない。基本的に、それは無制限の用途を有しうる。
食品、飲料、医薬品、化粧品、卓上製品、及びチューインガム等の製品の製造の際には、混合、混練、溶解、浸酸、浸透、浸透、散布、噴霧、注入及び他の方法等の従来的な方法が使用されてよい。
【0128】
更に、本発明で得られる高度に精製された標的ステビオール配糖体(単数又は複数)、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、乾燥又は液体の形態で使用されてよい。
【0129】
高度に精製された標的ステビオール配糖体は、食品の熱処理の前又は後に加えられうる。高度に精製された標的ステビオール配糖体、特にステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMの量は、使用の目的に依存する。上記のように、それは単独で又は他の化合物と組み合わせて添加されうる。
【0130】
本発明はまた、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3、及び/又はレバウジオシドAMを使用する飲料における甘味増強にも向けられている。したがって、本発明は、甘味料及びステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3、及び/又はレバウジオシドAMを甘味増強剤として含む飲料を提供し、ここで、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、それぞれの甘味認識閾値以下の濃度で存在する。
【0131】
本明細書で使用される場合、「甘味増強剤」という用語は、飲料等の組成物中の甘味の知覚を増強又は強化することができる化合物を指す。「甘味増強剤(sweetness enhancer)」という用語は、「甘味感強化剤(sweet taste potentiator)」、「甘味強化剤(sweetness potentiator)」、「甘味増幅剤(sweetness amplifier)」、及び「甘味増感剤(sweetness intensifier)」という用語と同義である。
【0132】
本明細書で一般的に使用される「甘味認識閾値濃度」という用語は、人間の味覚によって知覚できる甘味化合物の既知の最低濃度であり、典型的には約1.0%のスクロース当量(1.0%SE)である。一般に、甘味増強剤は、所与の甘味増強剤の甘味認識閾値濃度以下で存在する場合、それ自体でいかなる顕著な甘味を提供することなく、甘味料の甘味を増強又は強化してよい;しかしながら、甘味増強剤は、それらの甘味認識閾値濃度を超える濃度では、それ自体、甘味を提供してよい。甘味認識閾値濃度は、特定の増強剤に固有であり、飲料マトリクスに基づいて変化しうる。甘味認識閾値濃度は、所与の飲料マトリクスにおいて1.0%より多いスクロース当量が検出されるまで、所与の増強剤の濃度を増加させる味覚試験によって容易に決定されうる。約1.0%のスクロース当量を提供する濃度が甘味認識閾値とみなされる。
【0133】
いくつかの態様において、甘味料は、例えば、約1.0重量%、約1.5重量%、約2.0重量%、約2.5重量%、約3.0重量%、約3.5重量%、約4.0重量%、約4.5重量%、約5.0重量%、約5.5重量%、約6.0重量%、約6.5重量%、約7.0重量%、約7.5重量%、約8.0重量%、約8.5重量%、約9.0重量%、約9.5重量%、約10.0重量%、約10.5重量%、約11.0重量%、約11.5重量%、又は約12.0重量%等の約0.5重量%から約12重量%の量で飲料中に存在する。
【0134】
特定の態様では、甘味料は、例えば、約2重量%から約8重量%、約3重量%から約7重量%、又は約4重量%から約6重量%等の約0.5重量%から約10重量%の量で飲料中に存在する。特定の態様では、甘味料は、約0.5重量%から約8重量%の量で飲料中に存在する。特定の態様では、甘味料は、約2重量%から約8重量%の量で飲料中に存在する。
【0135】
一態様では、甘味料は、従来的なカロリーの甘味料である。適切な甘味料は、スクロース、フルクトース、グルコース、高フルクトースコーンシロップ及び高フルクトーススターチシロップを包含するが、これらに限定されない。
別の態様では、甘味料はエリスリトールである。
【0136】
更に別の態様では、甘味料は希少糖である。適切な希少糖は、D-アロース、D-プシコース、D-リボース、D-タガトース、L-グルコース、L-フコース、L-アラビノース、D-ツラノース、D-ロイクロース及びそれらの組み合わせを包含するが、これらに限定されない。
甘味料は、単独で、又は他の甘味料と組み合わせて使用されうることが企図されている。
一態様では、希少糖はD-アロースである。より特定の態様では、D-アロースは、飲料中に、例えば、約2重量%から約8重量%等の約0.5重量%から約10重量%の量で存在する。
【0137】
別の態様では、希少糖はD-プシコースである。より特定の態様では、D-プシコース
は、飲料中に、例えば、約2重量%から約8重量%等の約0.5重量%から約10重量%の量で存在する。
更に別の態様では、希少糖はD-リボースである。より特定の態様では、D-リボースは、飲料中に、例えば、約2重量%から約8重量%等の約0.5重量%から約10重量%の量で存在する。
更に別の態様では、希少糖はD-タガトースである。より特定の態様では、D-タガトースは、飲料中に、例えば、約2重量%から約8重量%等の約0.5重量%から約10重量%の量で存在する。
【0138】
更なる態様において、希少糖はL-グルコースである。より特定の態様では、L-グルコースは、飲料中に、例えば、約2重量%から約8重量%等の約0.5重量%から約10重量%の量で存在する。
一態様では、希少糖はL-フコースである。より特定の態様では、L-フコースは、飲料中に、例えば、約2重量%から約8重量%等の約0.5重量%から約10重量%の量で存在する。
別の態様において、希少糖はL-アラビノースである。より特定の態様では、L-アラビノースは、飲料中に、例えば、約2重量%から約8重量%等の約0.5重量%から約10重量%の量で存在する。
【0139】
更に別の態様では、希少糖はD-ツラノースである。より特定の態様では、D-ツラノースは、飲料中に、例えば、約2重量%から約8重量%等の約0.5重量%から約10重量%の量で存在する。
更に別の態様では、希少糖はD-ロイクロースである。より特定の態様では、D-ロイクロースは、飲料中に、例えば、約2重量%から約8重量%等の約0.5重量%から約10重量%の量で存在する。
甘味認識閾値以下の濃度での甘味増強剤の添加は、あらゆる甘味増強剤の非存在下における対応する飲料と比較して、甘味料及び甘味増強剤を含む飲料の検出されるスクロース当量を増加させる。更に、甘味料は、甘味料の非存在下における同じ濃度の少なくとも1つの甘味増強剤を含む溶液の検出可能な甘味よりも多い量だけ増加されうる。
【0140】
したがって、本発明はまた、甘味料を含む飲料を提供すること、並びにステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAM又はそれらの組み合わせから選択される甘味増強剤を添加することを含む、甘味料を含む飲料の甘味を増強するための方法も提供し、ここで、ステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMは、甘味認識閾値以下の濃度で存在する。
【0141】
甘味認識閾値以下の濃度におけるステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMの甘味料を含む飲料への添加は、例えば、約1.0%、約1.5%、約2.0%、約2.5%、約3.0%、約3.5%、約4.0%、約4.5%又は約5.0%等の約1.0%から約5.0%の検出されるスクロース当量を増加させてよい。
【0142】
以下の例は、高度に精製された標的ステビオール配糖体(単数又は複数)、特にステビオールモノシドA、ステビオールビオシド、ステビオールビオシドA、ステビオールビオシドB、ルブソシド、ステビオシド、ステビオシドA(レバウジオシドKA)、ステビオシドB、ステビオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドE2、レバウジオシドE3及び/又はレバウジオシドAMの調製のための本発明の好ましい態様を示している。例に記載された材料、比率、条件、及び手順は例示に過ぎず、本発明はそれらに限定されないことが理解されよう。
【実施例0143】
(実施例1)
生体触媒プロセスで使用される改変酵素のタンパク質配列
配列番号1:
>SuSy At、バリアントPM1-54-2-E05(改変スクロースシンターゼ;WT遺伝子の供給源:シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana))
【0144】
【化1】
【0145】
配列番号2:
>UGTSl2バリアント0234(改変グルコシルトランスフェラーゼ;WT遺伝子の供給源:トマト(Solanum lycopersicum))
【0146】
【化2】
【0147】
配列番号3:
>UGT76G1バリアント0042(改変グルコシルトランスフェラーゼ;WT遺伝子の供給源:ステビア・レバウディアナ(Stevia rebaudiana))
【0148】
【化3】
【0149】
(実施例2)
配列番号1のSuSy Atバリアントの発現及び調合
配列番号1のSuSy Atバリアントをコードする遺伝子(実施例1)を発現ベクターpLE1A17(pRSF-1bの派生物、Novagen)にクローニングした。得られたプラスミドを用いて、E.coli BL21(DE3)細胞を形質転換した。
【0150】
カナマイシン(50mg/l)を添加したZYM505培地(F. William Studier,Protein Expressionand Purification 41(2005)207-234)中、37℃で細胞を培養した。遺伝子の発現を対数期にIPTG(0.2mM)によって誘導し、30℃、200rpmで16~18時間行なった。
遠心分離(3220×g、20分、4℃)によって細胞を収集し、細胞溶解バッファー(100mM Tris-HCl pH7.0;2mM MgCl、DNAヌクレアーゼ20U/mL、リゾチーム0.5mg/mL)で200の光学密度となるように再懸濁した(600nm(OD600)で測定)。次に細胞を超音波処理によって破壊し、粗抽出物を遠心分離(18000×g、40分、4℃)によって細胞破片から分離した。上清を0.2μmフィルターで濾過滅菌し、蒸留水で50:50に希釈して、酵素活性調製物を得た。
【0151】
SuSy Atの酵素活性調製物について、単位活性は次のように定義される:1mUのSuSy Atは、1nmolのスクロースを1分でフルクトースに変換する。アッセイの反応条件は、30℃、50mMリン酸カリウムバッファーpH7.0、t0で400mMのスクロース、3mM MgCl、及び15mMウリジン二リン酸(UDP)である。
【0152】
(実施例3)
配列番号2のUGTSl2バリアントの発現及び調合
配列番号2のUGTSl2バリアントをコードする遺伝子(実施例1)を発現ベクターpLE1A17(pRSF-1bの派生物、Novagen)にクローニングした。得られたプラスミドを用いて、E.coli BL21(DE3)細胞を形質転換した。
カナマイシン(50mg/l)を添加したZYM505培地(F.William Studier,Protein Expression and Purification 41(2005)207-234)中、37℃で細胞を培養した。遺伝子の発現を対数期にIPTG(0.1mM)によって誘導し、30℃、200rpmで16~18時間行なった。
【0153】
遠心分離(3220×g、20分、4℃)によって細胞を収集し、細胞溶解バッファー(100mM Tris-HCl pH7.0;2mM MgCl、DNAヌクレアーゼ20U/mL、リゾチーム0.5mg/mL)で200の光学密度となるように再懸濁した(600nm(OD600)で測定)。次に細胞を超音波処理によって破壊し、粗抽出物を遠心分離(18000×g、40分、4℃)によって細胞破片から分離した。上清を0.2μmフィルターで濾過滅菌し、1Mスクロース溶液で50:50に希釈して、酵素活性調製物を得た。
【0154】
UGTSl2の酵素活性調製物について、単位活性は次のように定義される:1mUのUGTSl2は、1nmolのレバウジオシドA(Reb A)を1分でレバウジオシドD(RebD)に変換する。アッセイの反応条件は、30℃、50mMリン酸カリウムバッファーpH7.0、t0で10mMのReb A、500mMスクロース、3mM MgCl、0.25mMウリジン二リン酸(UDP)及び3U/mLのSuSy Atである。
【0155】
(実施例4)
配列番号3のUGT76G1バリアントの発現及び調合
配列番号3のUGT76G1バリアントをコードする遺伝子(実施例1)を発現ベクターpLE1A17(pRSF-1bの派生物、Novagen)にクローニングした。得られたプラスミドを用いて、E.coli BL21(DE3)細胞を形質転換した。
カナマイシン(50mg/l)を添加したZYM505培地(F.William Studier,Protein Expression and Purification 41(2005)207-234)中、37℃で細胞を培養した。遺伝子の発現を対数期にIPTG(0.1mM)によって誘導し、30℃、200rpmで16~18時間行なった。
【0156】
遠心分離(3220×g、20分、4℃)によって細胞を収集し、細胞溶解バッファー(100mM Tris-HCl pH7.0;2mM MgCl、DNAヌクレアーゼ20U/mL、リゾチーム0.5mg/mL)で200の光学密度となるように再懸濁した(600nm(OD600)で測定)。次に細胞を超音波処理によって破壊し、粗抽出物を遠心分離(18000×g、40分、4℃)によって細胞破片から分離した。上清を0.2μmフィルターで濾過滅菌し、1Mスクロース溶液で50:50に希釈して、酵素活性調製物を得た。
UGT76G1の酵素活性調製物について、単位活性は次のように定義される:1mUのUGT76G1は、1nmolのレバウジオシドD(RebD)を1分でレバウジオシドM(RebM)に変換する。アッセイの反応条件は、30℃、50mMリン酸カリウムバッファーpH7.0、t0で10mMのReb A、500mMスクロース、3mM MgCl、0.25mMウリジン二リン酸(UDP)及び3U/mLのSuSy Atである。
【0157】
(実施例5)
UGTSl2、SuSy At及びUGT76G1を同時に加える、ワンポット反応におけるステビオシドからのレバウジオシドAMの合成
3つの酵素:UGTSl2(配列番号2のバリアント)、SuSy At-(配列番号1のバリアント)及びUGT76G1(配列番号3のバリアント)(実施例1、2、3、及び4を参照)を利用して、レバウジオシドAM(reb Am)をワンポット反応(図3)でステビオシドから直接合成した。最終反応溶液は、105U/LのUGTSl2、405U/LのSuSy At、3U/LのUGT76G1、5mMのステビオシド、0.25mMのウリジン二リン酸(UDP)、1Mのスクロース、4mMのMgCl、及びリン酸カリウム緩衝液(pH6.6)を含んでいた。まず、207mLの蒸留水を0.24gのMgCl・6HO、103gのスクロース、9.9mLの1.5Mリン酸カリウム緩衝液(pH6.6)、及び15gのステビオシドと混合した。成分を溶解させた後、温度を45℃に調整し、UGTSl2、SuSy At、UGT76G1、及び39mgのUDPを加えた。反応混合物を45℃のシェーカーで24時間インキュベートした。8時間目と18時間目に追加のUDPを39mg加えた。いくつかの時点において、reb AM、reb E、ステビオシド、reb M、reb B、ステビオールビオシド、及びreb Iの含有量をHPLCで分析した。
【0158】
分析のために、17%のHPOを使用して反応混合物をpH5.5に調整し、それから10分間煮沸することによってバイオトランスフォーメーション試料を不活性化した。得られた試料を濾過し、濾液を10倍に希釈し、HPLC分析の試料として使用した。HPLCアッセイは、ポンプ、カラムサーモスタット、オートサンプラー、バックグラウンド補正が可能なUV検出器、及びデータ収集システムで構成されるAgilent HP 1200 HPLCシステム上で実行した。分析対象物はAgilent Poroshell 120 SB-C18、4.6mm×150mm、2.7μm、40℃を使用して分離した。移動相は2つのプレミックスから成る:
- 75%の10mMリン酸緩衝液(pH2.6)と25%のアセトニトリルを含むプレミックス1、及び
- 68%の10mMリン酸緩衝液(pH2.6)と32%のアセトニトリルを含むプレミックス2。
【0159】
溶出グラジエントはプレミックス1で開始し、12.5分において50%までプレミックス2に変更し、13分において100%までプレミックス2に変更した。総実行時間は45分であった。カラム温度は40℃に維持した。注入量は5μLであった。レバウジオシド種は210nmのUVによって検出された。
【0160】
表3は、各時点について、同定されたレバウジオシド種へのステビオシドの変換を示している(面積の割合)。24時間後におけるステビオシドと反応混合物のクロマトグラムが、それぞれ図5図6に示されている。当業者は、保持時間が溶媒及び/又は機器の変更により、時として変化しうることを理解するであろう。
【0161】
【表4】
【0162】
(実施例6)
SuSy AtとUGT76G1の同時ワンポット反応におけるレバウジオシドEからのレバウジオシドAMの合成
2つの酵素:SuSy At-(配列番号1のバリアント)及びUGT76G1(配列番号3のバリアント)(実施例1、2、及び4を参照)を利用して、レバウジオシドE(reb E)からレバウジオシドAM(reb AM)をワンポット反応(図4)で直接合成した。最終反応溶液は、405U/LのSuSy At、3U/LのUGT76G1、5mMのreb E、0.25mMのウリジン二リン酸(UDP)、1Mのスクロース、4mMのMgCl・6HO、及びリン酸カリウム緩衝液(pH6.6)を含んでいた。まず、37mLの蒸留水を40.3mgのMgCl、17.12gのスクロース、1.65mLの1.5Mリン酸カリウム緩衝液(pH6.6)、5.04gのreb Eと混合した。成分を溶解させた後、温度を45℃に調整し、SuSy At、UGT76G1、及び6.5mgのUDPを加えた。反応混合物を45℃のシェーカーで24時間インキュベートした。8時間目と18時間目に追加のUDPを6.5mg加えた。いくつかの時点において、reb AM、reb E、ステビオシド、reb A、reb M、reb B、及びステビオールビオシドの含有量をHPLCで分析した。
【0163】
分析のために、17%のHPOを使用して反応混合物をpH5.5に調整し、それから10分間煮沸することによってバイオトランスフォーメーション試料を不活性化した。得られた試料を濾過し、濾液を10倍に希釈し、HPLC分析の試料として使用した。HPLCアッセイは、ポンプ、カラムサーモスタット、オートサンプラー、バックグラウンド補正が可能なUV検出器、及びデータ収集システムで構成されるAgilent HP 1200 HPLCシステム上で実行した。分析対象物はAgilent Poroshell 120 SB-C18、4.6mm×150mm、2.7μm、40℃を使用して分離した。移動相は2つのプレミックスから成る:
- 75%の10mMリン酸緩衝液(pH2.6)と25%のアセトニトリルを含むプレミックス1、及び
- 68%の10mMリン酸緩衝液(pH2.6)と32%のアセトニトリルを含むプレミックス2。
【0164】
溶出グラジエントはプレミックス1で開始し、12.5分において50%までプレミックス2に変更し、13分において100%までプレミックス2に変更した。総実行時間は45分であった。カラム温度は40℃に維持した。注入量は5μLであった。レバウジオシド種は210nmのUVによって検出された。
【0165】
表4は、各時点について、同定されたレバウジオシド種へのreb Eの変換を示している(面積の割合)。24時間後におけるreb Eと反応混合物のクロマトグラムが、それぞれ図7図8に示されている。当業者は、保持時間が溶媒及び/又は機器の変更により、時として変化しうることを理解するであろう。
【0166】
【表5】
【0167】
(実施例7)
レバウジオシドAMの精製
24時間後、実施例5の反応混合物をHPOでpHをpH5.5に調整することによって不活性化し、次いで10分間煮沸した。煮沸させた後、反応混合物を濾過し、RO水で5%の固形分に希釈した。希釈した溶液を、YWD03マクロポーラス吸着樹脂(Cangzhou Yuanwei、中国)を充填した1Lカラムに通した。吸着したステビオール配糖体を5Lの70%エタノールで溶出させた。得られた溶出液を乾固するまで蒸発させて、16gの乾燥粉末を取得し、これを80mLの70%メタノールに溶解させた。溶液を20℃で3日間、結晶化させた。結晶を濾過により分離し、真空オーブン中、80℃で18時間乾燥させて、HPLCアッセイによる測定で純度95.92%の純粋なreb AM結晶10.4gを得た。図9にreb AMのクロマトグラムが示されている。当業者は、保持時間が溶媒及び/又は機器の変更により、時として変化しうることを理解するであろう。
【0168】
(実施例8)
レバウジオシドAMの構造解明
NMR実験は、ピリジン-d5に溶解した試料を用いて、Bruker 500MHz分光計上で行った。試料からのシグナルに加えて、δ 123.5、135.5、149.9ppm及びδ 7.19、7.55、8.71ppmにおいてピリジン-d5からのシグナルが観察された。
【0169】
ピリジン-d5中のレバウジオシドAMの1H-NMRスペクトルは、試料の優れた品質を明らかにしている(図10を参照)。HSQC(図11を参照)は、糖領域にエキソメチレン基が存在し、H,H-COSYにおいて観察可能なC-15への長距離カップリングを伴うことを示している(図12)。四級炭素(C-13、C-16、及びC-19)の他の深磁場シグナルがHMBCによって検出される(図13)。HSQC、HMBC、及びH,H-COSYにおけるシグナルの相関は、以下のアグリコン構造を持つステビオール配糖体の存在を明らかにしている:
【0170】
【化1】
【0171】
HSQCシグナルとHMBCシグナルの相関は、5つのアノマーシグナルを明らかにしている。約8Hzのアノマープロトンの結合定数とそれらの糖結合の幅広いシグナルは、これら5つの糖のβ-D-グルコピラノシドとしての同定を可能とする。
HSQC及びHMBCと組み合わせたアノマープロトンの観察は、糖結合及びアグリコンとの相関を明らかにしている。糖配列の割り当ては、HSQC-TOCSY(図14)とHSQCの組み合わせを用いて確認された。
【0172】
上記のNMR実験を適用して、プロトンと炭素の化学シフト、主な結合定数、及び主なHMBC相関を割り当てた(表5を参照)。
【0173】
【表6-1】
【0174】
【表6-2】
【0175】
【表6-3】
【0176】
全てのNMRデータの相関は、以下の化学構造で示されるように、ステビオールアグリコンに結合した5つのβ-D-グルコピラノースを持つレバウジオシドAMを指し示している:
【0177】
【化2】
【0178】
レバウジオシドAMの化学式はC50H80O28であり、これは計算上のモノアイソトピック分子量1128.5に対応する。LCMS分析については、レバウジオシドAMをメタノールに溶解し、Shimadzu Nexera 2020 UFLC LCMS装置をCortecs UPLC C18 1.6μm、50×2.1mmカラム上で用いて分析した。観察された1127.3のLCMS(ネガティブESIモード)の結果(それぞれ図15a及び図15bを参照)は、レバウジオシドAMと一致しており、イオン(M-H)-に対応している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15a
図15b
【配列表】
2023145440000001.app
【外国語明細書】