(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023145699
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】熱伝達方法、システム、及び組成物
(51)【国際特許分類】
F25B 43/00 20060101AFI20231003BHJP
C09K 5/04 20060101ALI20231003BHJP
F25B 43/02 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
F25B43/00 S
C09K5/04 C
F25B43/02 A
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023126916
(22)【出願日】2023-08-03
(62)【分割の表示】P 2020515082の分割
【原出願日】2018-09-19
(31)【優先権主張番号】62/560,558
(32)【優先日】2017-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/135,962
(32)【優先日】2018-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/587,600
(32)【優先日】2017-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 豊治
(72)【発明者】
【氏名】アンキット・セティ
(72)【発明者】
【氏名】サミュエル・ヤナ・モッタ
(72)【発明者】
【氏名】エリザベート・デル・カルメン・ヴェラ・ベセラ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン・ヅォウ
(72)【発明者】
【氏名】ヘンナ・タングリ
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー・エル・スミス
(57)【要約】 (修正有)
【課題】冷媒液体を蒸発させることと、複数の繰り返しサイクルにおいて冷媒蒸気を凝縮することと、を含む種類の加熱及び/又は冷却を提供するための方法を開示する。
【解決手段】本方法は、(a)少なくとも約5重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンを含む冷媒を提供することと、(b)当該複数の当該サイクルの少なくとも一部分において、当該冷媒の少なくとも一部分を封鎖材料に曝露することと、を含み、この封鎖材料は、i)銅又は銅合金、ii)銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むモレキュラーシーブ(好ましくはゼオライト)、iii)陰イオン交換樹脂、及びiv)これらのうちの2つ以上の組み合わせを含み、当該曝露温度は、好ましくは約20℃超である。
【選択図】
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒液体を蒸発させて冷媒蒸気を生成することと、前記冷媒蒸気の少なくとも一部分を圧縮機で圧縮することと、複数の繰り返しサイクルにおいて凝縮器内で前記冷媒蒸気を凝縮することと、を含む種類の伝達を提供するための方法であって、前記方法が、
(a)少なくとも約5重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンを含む冷媒を提供することと、
(b)所望によるが、好ましくは、前記圧縮機に潤滑剤を提供することと、
(c)前記複数の前記サイクルの少なくとも一部分において、前記冷媒の少なくとも一部分及び/又は前記潤滑剤少なくとも一部分を封鎖材料に曝露することと、を含み、前記封鎖材料が、
i.銅又は銅合金、
ii.活性アルミナ、
iii.銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むゼオライトモレキュラーシーブ、
iv.陰イオン交換樹脂、
v.水分除去材料、好ましくは水分除去モレキュラーシーブ、及び
vi.上記のうちの2つ以上の組み合わせを含み、
前記曝露温度が約10℃超である、方法。
【請求項2】
前記モレキュラーシーブが存在し、前記モレキュラーシーブがゼオライトである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記封鎖材料が、銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むモレキュラーシーブを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記封鎖材料が、陰イオン交換樹脂を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記封鎖材料が、少なくとも活性アルミナ及び陰イオン交換樹脂を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記封鎖材料が、活性アルミナと、銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むゼオライトモレキュラーシーブと、陰イオン交換樹脂と、水分除去材料との組み合わせを含む、請求項1に記載の方法組成物。
【請求項7】
前記封鎖材料が、フィルタ要素内に含まれる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記封鎖材料が、中実コアの形態である、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記中実コアが、前記凝縮器の液体ライン内に位置する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法が、油分離器を提供することを更に含み、前記封鎖材料が、前記油分離器内に位置する、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、その各々が参照により本明細書に組み込まれる、2017年9月19日に出願された米国仮出願第62/560,558号、及び2017年11月17日に出願された米国仮出願第62/587,600号に関し、優先権の利益を主張するものである。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、空調、冷凍、並びにヒートポンプ方法及び装置を含む、ヨードフルオロカーボン冷媒を使用して熱を伝達するための方法、システム、及び組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
産業用、商用、及び家庭用の用途について、冷媒を使用した機械熱伝達システム、並びにヒートポンプ及び空調機などの関連する熱伝達デバイスが当該技術分野で周知である。特定のクロロフルオロカーボン(CFC)は、かかるシステムのための冷媒として1930年代に開発された。しかしながら、1980年代以降、成層圏オゾン層に対するCFCの影響が多くの注目を集めるようになった。1987年には、CFC製品の使用の段階的削減のためのタイムテーブルを定めた、地球環境を保護するためのモントリオール議定書に多くの政府が署名した。水素を含有する、より環境的に許容される材料、すなわち特定のヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)がCFCに取って代わった。しかしながら、モントリオール議定書のその後の改正は、CFCの段階的削減を加速させ、HCFCの段階的削減もスケジュールされた。
【0004】
使用してきたCFC及びHCFCに代わる、より環境的に許容可能な代替物の要求に応じて、業界では、オゾン層破壊係数がゼロであるいくつかのヒドロフルオロカーボン(HFC)が開発された。しかしながら、その後に、同じHFCの多くが高い地球温暖化係数を有することが見出され、したがって、業界は、低い地球温暖化係数及び低いオゾン層破壊に関して環境的に許容可能である代替的な冷媒を探した。
【0005】
ヨードフルオロカーボントリフルオロヨードメタン(「CF3I」)は、冷媒として知られており、非常に低い地球温暖化係数(Global Warning Potential、GWP)及びオゾン層破壊係数(Ozone Depletion Potential、ODP)を有する。本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願公開第2008/0116417号は、ハイドロフルオロアルケン及びヨードカーボンを含有する熱伝達組成物からヨウ素及びヨウ化物イオンを取り除くための方法を開示している。米国特許出願公開第2008/0116417号は、CF3Iなどのヨードカーボンを含む冷媒は、ヨウ素、ヨウ化物イオン、有機ラジカル、及びヨウ素含有無機酸の形成を促進する温度及び他の条件下で、冷媒システムの特定の成分に曝露されることでかかる化合物がもたらされ得、熱伝達システムの信頼性、及び/又はシステム内に存在する任意の潤滑剤の安定性に負の影響を及ぼし得ることを開示している。これらの不必要なヨウ素及びヨウ化物イオンは、熱伝達システム又は自動車用冷凍システム内を循環している組成物と、金属含浸モレキュラーシーブ、金属含浸イオン交換樹脂、金属含浸粘土、又は金属含浸アルミナとを接触させることによって、かかる熱伝達組成物及び自動車用冷凍組成物から取り除くことができることが述べられている。
【0006】
米国特許出願公開第2008/0116417号に開示される方法、システム、及び組成物は、かかるシステムの改善においてある程度の成功を実現することができているかもしれないが、出願人らは、後に下で詳細に説明するように、不必要なイオンを組成物から
取り除くために含まれる特定の材料及び材料の組み合わせ、並びに/又は材料がシステム及び方法に含まれる特定の場所/様態、並びに/又は組成物及び材料が接触している温度の特定の選択により、驚くほど、かつ予想外に素晴らしい結果をもたらすことができ、これにより、驚くほど、かつ予想外に改善されたシステム、方法、及び組成物を生成することができることを見出した。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】本発明の実施形態による、封鎖材料の場所を概略的に例示する図である。
【
図2A】本発明の実施形態による、例示的な蒸気圧縮熱伝達システムの概略図であり、また、封鎖材料の場所を概略的に例示する。
【
図3A】本発明の実施形態による、封鎖材料の場所を概略的に例示する図である。
【
図3B】本発明の実施形態による、封鎖材料の場所を概略的に例示する図である。
【
図4】本開示の一実施形態による、フィルタアセンブリの概略図である。
【
図5】本発明の実施形態による、封鎖材料の場所を概略的に例示する図である。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、冷媒液体を蒸発させて冷媒蒸気を生成することと、冷媒蒸気の少なくとも一部分を圧縮機で圧縮することと、複数の繰り返しサイクルにおいて冷媒蒸気を凝縮することと、を含む種類の、熱の伝達を提供するための方法であって、当該方法は、
(a)少なくとも約5重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンを含む冷媒を提供することと、
(b)所望によるが、好ましくは当該圧縮機に潤滑剤を提供することと、
(c)当該複数の当該サイクルの少なくとも一部分において、当該冷媒の少なくとも一部分及び/又は当該潤滑剤少なくとも一部分を封鎖材料に曝露することと、を含み、この封鎖材料は、
i.銅又は銅合金、
ii.活性アルミナ、
iii.銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むゼオライトモレキュラーシーブ、
iiv.陰イオン交換樹脂、
v.水分除去材料、好ましくは水分除去モレキュラーシーブ、及び
iv.上記のうちの2つ以上の組み合わせを含み、
当該曝露温度は、好ましくは約10℃超である。便宜上、本段落による熱を伝達するための方法は、本明細書では、熱伝達方法1と称される。
【0009】
本明細書で使用するとき、「低級アルキルヨードフルオロカーボン」という用語は、1~4個の炭素原子及び少なくとも1個のフッ素置換基及び少なくとも1個のヨウ素置換基を有する有機化合物を意味する。
【0010】
本明細書で使用するとき、「温度に曝露する」という用語は、冷媒及び封鎖材料が本方法の既存の曝露工程に従って接触している間の、冷媒及び/又は封鎖材料のいずれか、好ましくは両方の温度を意味する。
【0011】
本明細書で使用するとき、「冷媒1」という用語は、少なくとも約5重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンを含む冷媒を指す。
【0012】
本明細書で使用するとき、「冷媒2」という用語は、少なくとも約5重量%のCF3Iを含む冷媒を指す。
【0013】
本明細書で使用するとき、「冷媒3」という用語は、約5重量%~約70重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンを含む冷媒を指す。
【0014】
本明細書で使用するとき、「冷媒4」という用語は、約5重量%~約70重量%のCF3Iを含む冷媒を指す。
【0015】
本明細書で使用するとき、「冷媒5」という用語は、約20重量%~約70重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンを含む冷媒を指す。
【0016】
本明細書で使用するとき、「冷媒6」という用語は、約20重量%~約70重量%のCF3Iを含む冷媒を指す。
【0017】
本明細書で使用するとき、「冷媒7」という用語は、約45重量%~約60重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンを含む冷媒を指す。
【0018】
本明細書で使用するとき、「冷媒8」という用語は、約45重量%~約60重量%のCF3Iを含む冷媒を指す。
【0019】
本明細書で使用するとき、(i.)銅又は銅合金、(ii.)活性アルミナ、(iii.)銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むゼオライトモレキュラーシーブ、(iv.)陰イオン交換樹脂、及び(v.)水分除去材料、のうちの2つ以上を含む封鎖材料は、本明細書において、封鎖材料1と称される。
【0020】
本明細書で使用するとき、(i.)銅又は銅合金、(ii.)活性アルミナ、(iii.)銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むゼオライトモレキュラーシーブ、(iv.)陰イオン交換樹脂、及び(v.)水分除去モレキュラーシーブ、のうちの2つ以上を含む封鎖材料は、本明細書において、封鎖材料2と称される。
【0021】
本明細書で使用するとき、(i.)銅又は銅合金、(ii.)活性アルミナ、(iii.)銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むゼオライトモレキュラーシーブ、(iv.)陰イオン交換樹脂、及び(v.)水分除去材料、の各々を含む封鎖材料は、本明細書において、封鎖材料3と称される。
【0022】
本明細書で使用するとき、(i.)銅又は銅合金、(ii.)活性アルミナ、(iii.)銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むゼオライトモレキュラーシーブ、(iv.)陰イオン交換樹脂、及び(v.)水分除去モレキュラーシーブ、のうちの2つ以上を含む封鎖材料は、本明細書において、封鎖材料4と称される。
【0023】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0024】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0025】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0026】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0027】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0028】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0029】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0030】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0031】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0032】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0033】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0034】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0035】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0036】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0037】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0038】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0039】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0040】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0041】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0042】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0043】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0044】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0045】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0046】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0047】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0048】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0049】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0050】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、熱伝達方法1を含む熱伝達方法を含む。
【0051】
当該曝露温度が約20℃超である、前述の段落の各々による熱伝達方法1。
【0052】
当該曝露温度が約30℃超である、前述の段落の各々による熱伝達方法1。
【0053】
好ましい実施形態では、水分除去材料、及び好ましくは水分除去モレキュラーシーブが、他の封鎖材料の各々の下流の地点において冷媒の流れの中にあることが好ましい。この好ましい配設は、特にモレキュラーシーブを含む別個の水分除去材料を、一方の封鎖材料の冷媒の下流であるが、他方の封鎖材料の上流の地点に配置することによって、又は特にモレキュラーシーブを含む水分除去材料を、全ての他の封鎖材料の下流に配置することによって、達成され得る。
【0054】
本発明の他の態様において、封鎖材料1は、少なくとも2種の材料の各々がフィルタ要素内に一緒に含まれるように構成される。本明細書で使用されるとき、「フィルタ要素」という用語は、封鎖材料の各々が物理的に極めて接近して、好ましくはシステム内の本質的に同じ場所に位置する、任意のデバイス、システム、物品、又は容器を指す。
【0055】
本発明の他の態様において、封鎖材料1は、少なくとも2種の材料の各々が中実コア内に一緒に含まれるように構成される。本明細書で使用されるとき、「中実コア」という用語は、かかる材料が当該中実コアを通過する流体にアクセス可能であるように、封鎖材料のうちの2種以上をその中に含有した及び/又は組み込んだ、比較的多孔質の固体を指す。好ましい実施形態において、1種以上の封鎖材料は、中実コアの全体を通して実質的に均一に分配される。
【0056】
好ましい実施形態において、本発明の中実コアは、フィルタ要素内に含まれるか、又はそれを備える。
【0057】
本発明の他の態様において、封鎖材料1は、少なくとも2種の材料の各々が中実コア内に含まれるように構成される。
【0058】
本発明の他の態様において、封鎖材料2は、少なくとも2種の材料の各々がフィルタ要素内に一緒に含まれるように構成される。
【0059】
本発明の他の態様において、封鎖材料2は、材料の全てが中実コア内に含まれるように構成される。
【0060】
本発明の他の態様において、封鎖材料3は、少なくとも2種の材料の各々がフィルタ要素内に一緒に含まれるように構成される。
【0061】
本発明の他の態様において、封鎖材料3は、材料の全てが中実コア内に含まれるように構成される。
【0062】
本発明の他の態様において、封鎖材料4は、少なくとも2種の材料の各々がフィルタ要素内に一緒に含まれるように構成される。
【0063】
本発明の他の態様において、封鎖材料4は、材料の全てが中実コア内に含まれるように構成される。
【0064】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0065】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0066】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0067】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0068】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0069】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0070】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0071】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0072】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0073】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0074】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内
に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0075】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0076】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0077】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0078】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0079】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0080】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0081】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0082】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0083】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0084】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0085】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0086】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0087】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0088】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0089】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0090】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0091】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0092】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0093】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0094】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0095】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法1による熱伝達方法を含む。
【0096】
本発明はまた、複数の繰り返しサイクルにおいて、冷媒液体を蒸発させることと、冷媒蒸気を凝縮することと、を含む種類の、熱を伝達するための方法も含み、当該方法は、
(a)冷媒1を提供することと、
(b)当該複数の当該繰り返しサイクルの少なくとも一部分において、冷媒1の少なくとも一部分をフィルタ要素内又は中実コア内の封鎖材料1に曝露することと、を含む。
【0097】
本発明はまた、複数の繰り返しサイクルにおいて、冷媒液体を蒸発させることと、冷媒蒸気を凝縮することと、を含む種類の、熱を伝達するための方法も含み、当該方法は、
(a)冷媒を提供することと、
(b)当該複数の当該繰り返しサイクルの少なくとも一部分において、冷媒の少なくとも一部分を本発明の封鎖材料に曝露することと、を含む。便宜上、本段落による方法は、本明細書では、熱伝達方法2と称される。
【0098】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0099】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0100】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0101】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0102】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0103】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0104】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0105】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内
に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0106】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0107】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0108】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0109】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0110】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0111】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0112】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0113】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0114】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0115】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0116】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0117】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0118】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0119】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0120】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0121】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0122】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0123】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0124】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0125】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0126】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料1である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0127】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料2である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0128】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料3である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0129】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料がフィルタ要素内及び/又は中実コア内に位置する封鎖材料4である、熱伝達方法2による熱伝達方法を含む。
【0130】
本発明は、冷凍システムを含み、この冷凍システムは、
(a)当該システム内を循環する本発明の冷媒と、
(b)当該冷媒及び/又は当該潤滑剤のうちの少なくとも一部分と接触する封鎖材料と、を含む。本段落による冷媒システムは、本明細書では、冷媒システム1と称される。
【0131】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、冷媒システム1を含む。
【0132】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、冷媒システム1を含む。
【0133】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、冷媒システム1を含む。
【0134】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、冷媒システム1を含む。
【0135】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、冷媒システム1を含む。
【0136】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、冷媒システム1を含む。
【0137】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、冷媒システム1を含む。
【0138】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、冷媒システム1を含む。
【0139】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、冷媒システム1を含む。
【0140】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、冷媒システム1を含む。
【0141】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、冷媒システム1を含む。
【0142】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、冷媒システム1を含む。
【0143】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、冷媒システム1を含む。
【0144】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、冷媒システム1を含む。
【0145】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、冷媒システム1を含む。
【0146】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、冷媒システム1を含む。
【0147】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、冷媒システム1を含む。
【0148】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、冷媒システム1を含む。
【0149】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、冷媒システム1を含む。
【0150】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、冷媒システム1を含む。
【0151】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、冷媒システム1を含む。
【0152】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、冷媒システム1を含む。
【0153】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、冷媒システム1を含む。
【0154】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、冷媒システム1を含む。
【0155】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、冷媒システム1を含む。
【0156】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、冷媒システム1を含む。
【0157】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、冷媒システム1を含む。
【0158】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、冷媒システム1を含む。
【0159】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、冷媒システム1を含む。
【0160】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、冷媒システム1を含む。
【0161】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、冷媒システム1を含む。
【0162】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、冷媒システム1を含む。
【0163】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物を含む熱伝達冷凍システムも含み、当該熱伝達組成物は、本発明による潤滑剤及び冷媒を含み、当該システムは、本発明の封鎖材料を含み、かつ冷媒及び/又は潤滑剤が、冷媒の重量に基づいて約1100ppm以下の、及び/又は潤滑剤の重量に基づいて約1100ppmのヨウ化物含量を有する。本段落による熱伝達組成物は、本明細書では、熱伝達システム1と称される。
【0164】
本明細書で使用するとき、「設置された、及び動作している」という用語は、本発明に従って設置又は修正された新しい設置物及び改装した設置物であり、通常動作していることを指す。本明細書で使用するとき、「通常動作」という用語は、保守及び/又は修理のためにシステムを正常にシャットダウンする期間、及びシステムが通常動作していないが、運転中である他の期間を含む。
【0165】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、熱伝達システム1を含む。
【0166】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、熱伝達システム1を含む。
【0167】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、熱伝達システム1を含む。
【0168】
本発明は、冷媒が冷媒1であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、熱伝達システム1を含む。
【0169】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、熱伝達システム1を含む。
【0170】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、熱伝達システム1を含む。
【0171】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、熱伝達システム1を含む。
【0172】
本発明は、冷媒が冷媒2であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、熱伝達システム1を含む。
【0173】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、熱伝達システム1を含む。
【0174】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、熱伝達システム1を含む。
【0175】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、熱伝達システム1を含む。
【0176】
本発明は、冷媒が冷媒3であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、熱伝達システム1を含む。
【0177】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、熱伝達システム1を含む。
【0178】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、熱伝達システム1を含む。
【0179】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、熱伝達システム1を含む。
【0180】
本発明は、冷媒が冷媒4であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、熱伝達システム1を含む。
【0181】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、熱伝達システム1を含む。
【0182】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、熱伝達システム1を含む。
【0183】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、熱伝達システム1を含む。
【0184】
本発明は、冷媒が冷媒5であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、熱伝達システム1を含む。
【0185】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、熱伝達システム1を含む。
【0186】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、熱伝達システム1を含む。
【0187】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、熱伝達システム1を含む。
【0188】
本発明は、冷媒が冷媒6であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、熱伝達システム1を含む。
【0189】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、熱伝達システム1を含む。
【0190】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、熱伝達システム1を含む。
【0191】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、熱伝達システム1を含む。
【0192】
本発明は、冷媒が冷媒7であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、熱伝達システム1を含む。
【0193】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料1である、熱伝達システム1を含む。
【0194】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料2である、熱伝達システム1を含む。
【0195】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料3である、熱伝達システム1を含む。
【0196】
本発明は、冷媒が冷媒8であり、潤滑剤がPOEを含み、かつ封鎖材料が封鎖材料4である、熱伝達システム1を含む。
【0197】
設置されて少なくとも約2年にわたって動作している、前述の段落の各々による熱伝達システム1。
【0198】
設置されて少なくとも約5年にわたって動作している、前述の段落の各々による熱伝達システム1。
【0199】
冷媒及び/又は潤滑剤が、冷媒の重量に基づいて約500ppm以下の、及び/又は潤滑剤の重量に基づいて500ppmのフッ化物内容物を有する、前述の段落の各々による熱伝達システム1。
【0200】
本発明の好適な熱伝達組成物は、好ましくは不燃性である。本明細書で使用するとき、「不燃性」という用語は、ASHRAE Standard 34-2013に記載され、かつASHRAE Standard 34-2013の付録B1に記載された条件でASTM standard E-681-2001に従って不燃性であると判定された化合物又は組成物を指す。
【発明を実施するための形態】
【0201】
方法
上で述べたように、本発明は、複数の繰り返しサイクルにおいて、冷媒液体を蒸発させることと、冷媒蒸気を凝縮することと、を含む、熱を伝達するための方法を含む。したがって、本発明の方法態様は、蒸気圧縮冷凍、吸収冷凍、ランキンサイクル、及びヒートパイプを含む、任意の及び全てのかかる方法を広く包含する。これらの方法の各々において、冷媒は、サイクルを通して進行するか、又は輸送され、このサイクルは、冷媒が、様々な温度、圧力、構築材料、及び例えば潤滑圧縮機を含む圧縮冷凍システムの場合における潤滑剤などの熱伝達組成物の他の成分に曝露されることを含む。かかる状態への曝露の結果、少なくとも5重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボン及び好ましくはCF3Iを含む本発明の冷媒は、ヨウ化物(I-)、ヨウ素(I2)、及びフッ化物(F-)などの分解生成物を生成する傾向があり、これらは、熱伝達システムの信頼性及び/又はシステム内に存在する任意の潤滑剤の安定性に負の影響を及ぼし得る。
【0202】
したがって、本方法の好ましい実施形態は、冷媒の少なくとも一部分、好ましくは冷媒の実質的に全て、更に好ましくはシステム内を循環する冷媒の全て、なお更に好ましくはシステム内を循環する熱伝達組成物の実質的に全てを、本発明の封鎖材料に曝露する工程を含む。出願人らは、少なくとも約10℃、より好ましくは少なくとも約20℃、又は好ましくは少なくとも約30℃の曝露温度を有するように当該曝露工程を実行することによって、かかる方法において予想外の利点を達成することができることを見出した。曝露工程は、冷媒の温度が約10℃、20℃、若しくは30℃であること、又は封鎖材料の温度が約10℃、20℃、若しくは30℃であることを含み得ることが想到されるが、一般に、冷媒及び封鎖材料の両方が、所与の曝露工程にわたって冷媒が封鎖材料と接触している時間の少なくともかなりの部分の間、好ましくはその時間の実質的に全ての間、少なくとも約10℃、20℃、又は30℃の温度であることが好ましい。
【0203】
本方法の好ましい実施形態はまた、少なくとも、i.活性アルミナ、ii.銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むゼオライトモレキュラーシーブ、iii.陰イオン交換樹脂、及びiv.水分除去材料、好ましくは水分除去モレキュラーシーブ、の組み合わせを含む封鎖材料を含む。出願人らは、曝露温度が約10℃、20℃、又は30℃未満である場合であっても、この組み合わせが予想外の利点を生じることを見出した。
【0204】
本発明の好ましい実施形態において、熱伝達方法は、冷媒流体のストリーム若しくは流れ若しくは本体を生じさせること、及び/又は冷媒流体のストリーム若しくは流れ若しくは本体を生じさせること含み、本発明の曝露工程は、当該ストリーム又は流れ又は本体内の1つ以上に位置するか好ましい実施形態において、冷媒及び/又は潤滑剤が封鎖材料の上を流れる、上を流れる、それを通る、又は別様にそれと密着状態するように、ある量又は容量の、好ましくは一定容量の本発明の封鎖材料を含む。特定の好ましいかかる実施形態において、封鎖材料が位置するストリーム又は流れは、冷凍サイクルの一部であるストリーム又は流れを含む。例えば、本明細書の他の場所でより十分に説明されるように、曝露工程は、一定容量の封鎖材料を蒸気圧縮システムの圧縮機吐出ストリーム内に配置することを含み得、好ましくは、当該圧縮機の吐出温度は、少なくとも約10℃、より好ましくは約20℃、又は好ましくは少なくとも約30℃である。他の実施形態において、曝露工程は、熱伝達サイクルにおいて循環する冷媒のスリップ又はサイドストリームをとることと、そのスリップ又はサイドストリームを封鎖材料に曝露することと、好ましくは、スリップ又はサイドストリームは、少なくとも約10℃、より好ましくは20℃、なお更に好ましくは少なくとも約30℃であり、次いで、スリップ又はサイドストリームを、それを引き出した場所から下流、それを引き出した場所から上流のいずれかに返すこと、又は一部分の下流に、及び一部分の上流に返すことと、を含むことが想到される。他の又は補足的な実施形態において、スリップ又はサイドストリームは、約10℃、若しくは約20
℃、若しくは30℃未満である冷媒ストリームから取り出してもよく、スリップ又はサイドストリームは、約10℃、若しくは約20℃、若しくは30℃超まで加熱し、次いで、封鎖材料に曝露され、及び/又は封鎖材料は、約10℃、若しくは20℃、若しくは約30℃超の温度に維持される。更に他の実施形態において、曝露工程は、冷凍サイクル内又は冷凍サイクルの小部分を循環している冷媒及び/又は潤滑剤のストリーム又は流れの少なくとも一部に、封鎖材料を溶解若しくは懸濁すること、又は封鎖材料を位置させることを含み得る。かかる場合、封鎖材料は、別個の一定容量とすることができ、又は別個の一定容量でなく、代わりに、冷媒と共に、並びに/又は冷媒サイクル及び/若しくは潤滑剤サイクルの少なくとも一部分の間、好ましくは冷媒温度若しくは潤滑剤温度が少なくとも約10℃、若しくは約20℃、より好ましくは少なくとも約30℃であるサイクルの一部分の間に、移動する。
【0205】
熱伝達システムが油分離器を含む本発明の実施形態において、封鎖材料の1種以上は、i.活性アルミナ、ii.銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むゼオライトモレキュラーシーブ、iii.陰イオン交換樹脂、及びiv.水分除去材料、好ましくは水分除去モレキュラーシーブ、を含み、好ましい実施形態において、これらの材料の全ては、本明細書の
図5に示されるように、液体潤滑剤が封鎖材料(複数可)に接触するように、油分離器の内部に、又はいくつかの事例においては外部であるが油分離器の下流に、一緒に位置し得る。本発明はまた、凝縮器を出る冷媒液体内に位置している材料の1種以上も含む。
【0206】
本発明による冷媒蒸気を圧縮する工程と、その後に、圧縮冷媒ストリームを凝縮する工程と、を含む本発明の方法の場合、封鎖材料の少なくとも一部分、及び好ましい実施形態において、その実質的に全てが、圧縮機吐出冷媒ストリーム内に、すなわち、吐出ライン内に存在し、好ましくは、かかる場所の曝露温度は、約70℃~約140℃である。他の実施形態では、封鎖材料の少なくとも一部分、及び好ましい実施形態において、その実質的に全てが、凝縮器を出る液体冷媒中に存在し、封鎖材料が曝露される温度は、約10℃~約80℃であり得る。他の実施形態では、封鎖材料の少なくとも一部分、及び好ましい実施形態において、その実質的に全てが、圧縮機の吸引ライン内に存在し、封鎖材料が曝露される温度は、約-30℃~約30℃であり得る。
【0207】
したがって、好ましい実施形態において、曝露工程は、約50℃~約140℃、より好ましくは約70℃~約140℃の温度で実行される。
【0208】
好ましい実施形態において、曝露工程は、約20℃~約80℃、又は約-30℃~約20℃の温度で実行され、かかる実施形態において、封鎖材料は、好ましくは、
i.活性アルミナ、
ii.銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むゼオライトモレキュラーシーブ、
iii.陰イオン交換樹脂、及び
iv.水分除去材料、好ましくは水分除去モレキュラーシーブ、の組み合わせを含む。
【0209】
本発明の方法態様に従って使用するための好ましい熱伝達組成物及び封鎖材料を下で詳細に説明する。
【0210】
封鎖材料
封鎖材料は、a)銅又は銅合金、b)銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むモレキュラーシーブ(好ましくはゼオライト)、c)陰イオン交換樹脂、d)水分除去材料、及びe)活性アルミナ、又はこれらの材料の任意の2つ以上の組み合わせ、のうちの1つ以上を含み得る。
【0211】
a.銅/銅合金の封鎖材料
封鎖材料は、銅、又は銅合金、好ましくは銅であり得る。
【0212】
銅合金は、銅に加えて、スズ、アルミニウム、シリコン、ニッケル、又はこれらの組み合わせなどの、1種以上の更なる金属を含み得る。代替的に、又は加えて、銅合金は、炭素、窒素、シリコン、酸素、又はこれらの組み合わせなどの、1種以上の非金属元素を含み得る。
【0213】
銅合金は、様々な量の銅を含み得ることが認識されるであろう。例えば、銅合金は、銅合金の総重量に基づいて、銅の少なくとも約5重量%、少なくとも約15重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約70重量%、又は少なくとも約90重量%を含み得る。また、銅合金は、銅合金の総重量に基づいて、銅の約5重量%~約95重量%、約10重量%~約90重量%、約15重量%~約85重量%、約20重量%~約80重量%、約30重量%~約70重量%、又は約40重量%~約60重量%を含み得ることも認識されるであろう。
【0214】
代替的に、銅は、封鎖材料として使用され得る。銅金属は、不純物レベルの他の要素又は化合物を含有し得る。例えば、銅の金属は、少なくとも約99重量%、より好ましくは少なくとも約99.5重量%、より好ましくは少なくとも約99.9重量%の元素銅を含有し得る。
【0215】
銅又は銅合金は、冷媒が銅又は銅合金の表面に接触することを可能にする、任意の形態であり得る。好ましくは、銅又は銅合金の形態は、銅又は銅合金の表面積を最大にするように(すなわち、冷媒と接触する領域を最大にするように)選択される。
【0216】
例えば、金属は、メッシュ、ウール、球、円錐、円筒などの形態であり得る。「球体」という用語は、最大直径と最小直径との差が最大直径の約10%以下である、三次元形状を指す。
【0217】
銅又は銅合金は、少なくとも約10m2/g、少なくとも約20m2/g、少なくとも約30m2/g、少なくとも約40m2/g、又は少なくとも約50m2/gのBET表面積を有し得る。BET表面積は、ASTM D6556-10に従って測定され得る。
【0218】
封鎖材料が銅又は銅合金を含む場合、銅又は銅合金のBET表面積は、冷媒1kg当たり約0.01~約1.5m2、好ましくは冷媒1kg当たり約0.02~約0.5m2であり得る。
【0219】
例えば、銅又は銅合金は、冷媒1kg当たり約0.08m2の表面積を有し得る。
【0220】
b.ゼオライトモレキュラーシーブ封鎖材料
封鎖材料は、ゼオライトモレキュラーシーブを含み得る。ゼオライトモレキュラーシーブは、銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせ、好ましくは少なくとも銀を含む。
【0221】
好ましい実施形態では、ゼオライトモレキュラーシーブは、ゼオライトの総重量に基づいて、約1重量%~約30重量%、好ましくは約5重量%~約20重量%の量の金属、好ましくは、特定の実施形態では銀を含有する。
【0222】
金属(すなわち銅、銀、及び/又は鉛)は、単一の酸化状態で、又は様々な酸化状態で存在し得る(例えば、銅ゼオライトは、Cu(I)及びCu(II)の両方を含み得る)。
【0223】
ゼオライトモレキュラーシーブは、銀、鉛、及び/又は銅以外の金属を含み得る。
【0224】
ゼオライトは、約5~40Åのそれらの最大寸法にわたるサイズを有する開口部を有し得る。例えば、ゼオライトは、約35Å以下のそれらの最大寸法にわたるサイズを有する開口部を有し得る。好ましくは、ゼオライトは、約15~約35Åのそれらの最大寸法にわたるサイズを有する開口部を有し得る。IONSIV D7310-Cなどのゼオライトは、出願人らが、本発明に従って特定の分解生成物を効果的に除去することを見出した、活性部位を有する。
【0225】
封鎖材料が銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むゼオライトモレキュラーシーブを含む場合、モレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)は、熱伝達システム内で処理されているモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)、冷媒、及び潤滑剤(存在する場合)の総量に対して、約2重量%~約25重量%などの、約1重量%~約30重量%の量で存在し得る。
【0226】
好ましい実施形態において、封鎖材料は、銀を含むゼオライトモレキュラーシーブを含み、かかる実施形態において、モレキュラーシーブは、処理されている熱伝達システム内のモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)及び潤滑剤の総量に基づいて、潤滑剤100の重量部当たり(parts by weight of lubricant、pphl)、少なくとも5%重量部(parts by weight、pbw)、好ましくは約5pbw~約30pbw、又は約5pbw~約20pbwの量で存在する。本段落に記載される好ましい実施形態は、本明細書に記載される熱伝達組成物からフッ化物を除去する優れた能力を有することを見出した。更にまた、本段落に記載される好ましい実施形態において、モレキュラーシーブ内に存在する銀の量は、ゼオライトの総重量に基づいて、約1~約30重量%、又は好ましくは約5~約20重量%である。
【0227】
好ましい実施形態において、封鎖材料は、銀を含むゼオライトモレキュラーシーブを含み、かかる実施形態において、モレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)は、処理されている熱伝達システム内のモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)及び潤滑剤の総量に対して、少なくとも10pphl、好ましくは約10pphl~30pphl、又は約10pphl~約20pphl重量の量で存在し得る。本段落に記載される好ましい実施形態は、本明細書に記載される熱伝達組成物からヨウ化物を除去する優れた能力を有することを見出した。更にまた、本段落に記載される好ましい実施形態において、モレキュラーシーブ内に存在する銀の量は、ゼオライトの総重量に基づいて、約1~約30重量%、又は好ましくは約5~約20重量%である。
【0228】
好ましい実施形態において、封鎖材料は、銀を含むゼオライトモレキュラーシーブを含み、かかる実施形態において、モレキュラーシーブは、処理されている熱伝達システム内のモレキュラーシーブ及び潤滑剤の総量に対して、少なくともpphl、好ましくは約15pphl~30pphl、又は約15pphl~約20pphl重量の量で存在し得る。本段落に記載される好ましい実施形態は、本明細書に記載される熱伝達組成物のTANレベルを低減する優れた能力を有することを見出した。更にまた、本段落に記載される好ましい実施形態において、モレキュラーシーブ内に存在する銀の量は、ゼオライトの総重量に基づいて、約1~約30重量%、又は好ましくは約5~約20重量%である。
【0229】
好ましくは、ゼオライトモレキュラーシーブは、システム内のモレキュラーシーブ及び潤滑剤の総量に対して、少なくとも約15pphl又は少なくとも約18pphlの量で存在する。したがって、モレキュラーシーブは、システム内に存在するモレキュラーシーブ及び潤滑剤の総量に対して、約15pphl~約30pphl、又は約18pphl~
約25のpphlの量で存在し得る。
【0230】
ゼオライトは、システム内のモレキュラーシーブ及び潤滑剤の総量に対して、約5pphl又は約21pphlの量で存在し得ることが認識されるであろう。
【0231】
本明細書に記載されるゼオライトモレキュラーシーブの量は、モレキュラーシーブの乾燥重量を指す。本明細書で使用するとき、封鎖材料の「乾燥重量」という用語は、材料が50ppm以下の水分を有することを意味する。
【0232】
c.陰イオン交換樹脂
封鎖材料は、陰イオン交換樹脂を含み得る。
【0233】
好ましくは、陰イオン交換樹脂は、強塩基性陰イオン交換樹脂である。強塩基性陰イオン交換樹脂は、1型樹脂又は2型樹脂であり得る。好ましくは、陰イオン交換樹脂は、1型の強塩基性陰イオン交換樹脂である。
【0234】
陰イオン交換樹脂は、一般に、正に荷電したマトリックス及び交換可能な陰イオンを含む。交換可能な陰イオンは、塩化物陰イオン(Cl-)及び/又はヒドロオキシ陰イオン(OH-)であり得る。
【0235】
陰イオン交換樹脂は、任意の形態で提供され得る。例えば、陰イオン交換樹脂は、ビーズとして提供され得る。ビーズは、乾燥時に、約0.3mm~約1.2mmのそれらの最大寸法にわたるサイズを有し得る。
【0236】
封鎖材料が陰イオン交換樹脂を含む場合、陰イオン交換樹脂は、システム内の陰イオン交換樹脂及び潤滑剤の総量に基づいて、約2pphl~約20pphlなどの、約1pphl~約60pphl、又は約5pphl~約60pphl、又は約20pphl~約50pphl、又は約20pphl~約30pphl、又は約1pphl~約25pphlの量で存在し得る。
【0237】
好ましくは、陰イオン交換樹脂は、システム内の陰イオン交換樹脂及び潤滑剤の総量に対して、少なくとも約10pphl、又は少なくとも約15pphlの量で存在する。したがって、陰イオン交換樹脂は、システム内の陰イオン交換樹脂及び潤滑剤の総量に対して、約10pphl~約25pphl、又は約15pphl~約20pphlの量で存在し得る。
【0238】
陰イオン交換樹脂は、システム内に存在する陰イオン交換樹脂及び潤滑剤の総量に基づいて、約4pphl又は約16pphlの量で存在し得ることが認識されるであろう。
【0239】
出願人らは、特にAmberlyst A21(遊離塩基)の商品名で販売されている材料を含む、産業グレードの弱塩基性陰イオン交換吸着材樹脂が、封鎖材料として作用するという予想外に有利な能力を見出した。本明細書で使用するとき、弱塩基アニオン樹脂は、遊離塩基形態の樹脂を指し、この樹脂は、好ましくは、三級アミン(無荷電)によってe官能化される。三級アミンは、窒素上に1つの自由孤立電子対を含み、これは、酸の存在下で容易にプロトン化される。好ましい実施形態において、本発明に従って使用されるイオン交換樹脂は、酸によってプロトン化され、次いで、任意の追加的な種を溶液中に戻すことに寄与することなく、完全に酸を除去するために、陰イオンの対イオンを引き付け、結合する。
【0240】
Amberlyst A21は、出願人らが、物理的に非常に安定させ、かつ破損に抵
抗させるようにするマクロ多孔性構造を提供するので有利であると見出したこと、及び出願人らが、比較的長い期間にわたって、好ましくはシステムの寿命にわたって、冷凍システムの高い流速に耐え得ることができることを見出したことから、好ましい材料である。
【0241】
本明細書に記載される陰イオン交換樹脂の量は、陰イオン交換樹脂の乾燥重量を指す。本明細書で使用するとき、封鎖材料の「乾燥重量」という用語は、材料が50ppm以下の水分を有することを意味する。
【0242】
本明細書で使用するとき、特定の封鎖材料のpphlは、システムの内のその特定の封鎖材料及び潤滑剤の総重量に基づく特定の封鎖材料の重量百分率意味する。
【0243】
d.水分除去材料
好ましい封鎖材料は、水分除去材料である。好ましい実施形態において、水分除去材料は、水分除去モレキュラーシーブを含むか、基本的にそれからなるか、又はそれからなる。好ましい水分除去モレキュラーシーブは、アルミノケイ酸ナトリウムモレキュラーシーブとして一般的に知られているものを含み、かかる材料は、好ましくは、シリカ及びアルミナ四面体の三次元相互接続ネットワークを有する結晶金属アルミノケイ酸である。出願人らは、かかる材料が、水分を除去するために本発明のシステムにおいて効果的であり、また、最も好ましくは、タイプ3A、4A、5A、及び13Xとして、孔サイズに従って分類されることを見出した。
【0244】
水分除去材料、及び特に水分除去モレキュラーシーブ、更により好ましくはアルミノケイ酸ナトリウムモレキュラーシーブが、好ましくは、約15pphl~約60pphl重量、更により好ましくは、約30pphl~45pphl重量である。
【0245】
e.活性アルミナ
出願人らが本発明に従って効果的であることを見出し、かつ市販されている活性アルミナの例としては、BASFによってF200の商品名で、及びHoneywell/UOPによってCLR-204の商品名で販売されているナトリウム活性アルミナが挙げられる。出願人らは、本発明の冷媒組成物並びに熱伝達方法及び装置に関連して生成される酸性の有害な材料の種類を封鎖するために、一般に活性アルミナ、特に上で述べたナトリウム活性アルミナが、特に効果的であることを見出した。
【0246】
封鎖材料が活性アルミナを含む場合、活性アルミナは、約1pphl~約60pphl重量、又は約5pphl~約60pphl重量で存在し得る。
【0247】
f.封鎖材料の組み合わせ
本発明の組成物は、封鎖材料の組み合わせを含み得る。
【0248】
例えば、封鎖材料は、少なくとも、(i)銅又は銅合金と、(ii)銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)と、を含み得る。
【0249】
曝露が30℃超及び未満の両方の温度で実行された場合、予想外の結果を生じる好ましい実施形態において、封鎖材料は、(i)銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)と、(ii)陰イオン交換樹脂と、を含み得る。
【0250】
代替的に、封鎖材料は、(i)銅又は銅合金と、(ii)陰イオン交換樹脂と、を含み得る。
【0251】
封鎖材料の組み合わせが陰イオン交換樹脂を含む場合、陰イオン交換樹脂は、好ましくは、システム内の陰イオン交換樹脂及び潤滑剤の総量に基づいて、約2pphl~約20pphlなどの、約1pphl~約25pphlの量で存在し得る。
【0252】
好ましくは、封鎖材料の組み合わせが陰イオン交換樹脂を含む場合、陰イオン交換樹脂は、システム内に存在する陰イオン交換樹脂及び潤滑剤の総量に基づいて、少なくとも約10pphl又は少なくとも約15pphlの量で存在する。したがって、陰イオン交換樹脂は、システム内に存在する陰イオン交換樹脂及び潤滑剤の総量に対して、約10pphl~約25pphl、又は約15pphl~約20pphlの量で存在し得る。
【0253】
陰イオン交換樹脂は、システム内に存在する陰イオン交換樹脂及び潤滑剤の総量に対して、約4pphl又は約16pphlの量で存在し得ることが認識されるであろう。
【0254】
本明細書に記載される陰イオン交換樹脂の量は、陰イオン交換樹脂の乾燥重量を指す。本明細書で使用するとき、封鎖材料の「乾燥重量」という用語は、材料が50ppm以下の水分を有することを意味する。
【0255】
封鎖材料の組み合わせが、銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)を含む場合、モレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)は、システム内に存在するモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)潤滑剤の総量に基づいて、約2pphl~約25pphlなどの、約1pphl~約30pphlの量で存在し得る。
【0256】
好ましくは、封鎖材料の組み合わせがモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)を含む場合、モレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)は、システム内に存在するモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)及び潤滑剤の総量に対して、少なくとも約15pphl又は少なくとも約18pphlの量で存在する。したがって、モレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)は、システム内に存在するモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)及び潤滑剤の総量に対して、約15pphl~約30pphl又は約18pphl~約25pphlの量で存在し得る。
【0257】
モレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)は、システム内に存在するモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)及び潤滑剤の総量に基づいて、約5pphl又は約21pphlの量で存在し得ることが認識されるであろう。
【0258】
本明細書に記載されるモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)の量は、金属ゼオライトの乾燥重量を指す。
【0259】
封鎖材料の組み合わせが銅又は銅合金を含む場合、銅又は銅合金は、冷媒1kg当たり約0.01m2~約1.5m2、又は冷媒1kg当たり約0.02m2~約0.5m2の表面積を有し得る。
【0260】
銅又は銅合金は、冷媒1kg当たり約0.08m2の表面積を有し得ることが認識されるであろう。
【0261】
封鎖材料の組み合わせが存在する場合、材料は、互いに対して任意の比率で提供され得る。
【0262】
例えば、封鎖材料が陰イオン交換樹脂及びモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)を含む場合、陰イオン交換樹脂とモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)との重量比
(乾燥時)は、好ましくは、約10:90~約90:10、約20:80~約80:20、約25:75~約75:25、約30:70~約70:30、又は約60:40~約40:60の範囲である。陰イオン交換樹脂と金属ゼオライトとの例示的な重量比としては、約25:75、約50:50、及び約75:25が挙げられる。
【0263】
したがって、本発明のシステムは、好ましくは、本発明による冷媒の少なくとも一部分と接触する封鎖材料を含み、当該接触時の当該封鎖材料の温度及び/又は当該冷媒の温度が、好ましくは少なくとも約10℃である温度であり、封鎖材料は、好ましくは、
陰イオン交換樹脂、
活性アルミナ、
水分除去モレキュラーシーブ、
水分除去材料、好ましくは水分除去モレキュラーシーブ、
上記の材料の組み合わせ、を含む。
【0264】
本出願において使用されるとき、「少なくとも一部分と接触している」という用語は、その広い意味において、当該封鎖材料の各々及び封鎖材料の任意の組み合わせが、システム内の冷媒の同じ部分又は別個の部分と接触していることを含むことを意図し、また、必ずしも限定されるものではないが、各種類又は特定の封鎖材料が、(i)存在する場合に、物理的に互いに一緒に位置する種類又は特定の材料、(ii)存在する場合に、物理的に互いに別個に位置する種類又は特定の材料、及び(iii)2種以上の材料が物理的に一緒であること、及び少なくとも1種の封鎖材料が少なくとも1種の他の封鎖材料から物理的に別個であることと、の組み合わせ、である実施形態を含むことを意図する。
【0265】
冷媒
本本発明に従って使用される冷媒組成物は、組成物中の全ての冷媒成分に基づいて、少なくとも約5重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボン、より好ましくは少なくとも約5重量%のCF3Iを含む。
【0266】
好ましい実施形態において、冷媒は、少なくとも約30重量%の、又は少なくとも約50重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボン、より好ましくは少なくとも約30重量%のCF3I、又は少なくとも約50重量%のCF3Iを含む。
【0267】
冷媒組成物は、HFC-32(ジフルオロメタン)、HFC-125(ペンタフルオロエタン)、HFC-134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン)、二酸化炭素、トランス-HFO-1234ze(トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロパン)、トランス-HFO-1233zd(トランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロパン)、HFC-227ea(1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン)、及びこれらの組み合わせからなるから群選択される、1種以上の共冷媒化合物を含み得る。
【0268】
好ましくは、冷媒は、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、若しくは少なくとも約50重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボン、又は少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%のCF3I、及び少なくとも1種の追加的な共同冷媒化合物を含み、当該の少なくとも1種の追加的な共同冷媒化合物は、好ましくは、HFC-32、HFC-125、HFC-134a、HFC-227ea、トランス-HFO-1234ze、トランス-HFO-1233zd、CO2、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0269】
好ましくは、冷媒は、基本的に、低級アルキルヨードフルオロカーボン、好ましくはCF3I、並びにHFC-32、HFC-125、HFC-134a、HFC-227ea
、トランス-HFO-1234ze、トランス-HFO-1233zd、CO2、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の追加的な化合物からなる。好ましい実施形態において、冷媒は、低級アルキルヨードフルオロカーボン又はCF3Iからなり得ることが認識されるであろう。冷媒は、基本的に低級アルキルヨードフルオロカーボンからなり得るか、又は基本的にCF3Iからなり得る。
【0270】
冷媒は、好ましくは約700以下の、好ましくは約300以下の、より好ましくは約150以下の、更により好ましくは約100以下の地球温暖化電位(GWP)を有する。
【0271】
冷媒は、約0.05以下の、より好ましくは約0.02以下の、更に好ましくは約0のオゾン層破壊係数を有する。
【0272】
冷媒は、好ましくは、ASHRAE標準34-2013に記載され、かつASHRAE標準34-2013の付録B1に記載される条件で、ASTM標準E681-2001に従って、不燃性である。
【0273】
加えて、冷媒は、好ましくは、約400を超える職業曝露限界(Occupational Exposure Limit、OEL)を有する。
【0274】
i.CF3I及びHFC-32の配合物
本方法、並びにシステム、及び組成物は、CF3I及びHFC-32を含む冷媒を含む。各構成要素は、広範囲にわたる量で冷媒中に存在し得る。
【0275】
例えば、冷媒は、CF3I及びHFC-32を含み得、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。
【0276】
代替的に、冷媒は、約60重量%~約66重量%のCF3I、及び約34重量%~約40重量%のHFC-32を含み得る。好ましくは、冷媒は、約36重量%のHFC-32及び約64%のCF3I、又は約38重量%のHFC-32及び約62重量%のCF3Iを含む。
【0277】
冷媒は、基本的にCF3I及びHFC-32からなり得ることが認識されるであろう。冷媒は、CF3I及びHFC-32からなり得る。
【0278】
したがって、本発明は、基本的にCF3I及びHFC-32からなる冷媒を含み、CF3Iは、少なくとも約5重量%の、少なくとも約30重量%の、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。本段落による冷媒は、CF3I及びHFC-32からなり得る。
【0279】
本発明は、基本的に約60重量%~約66重量%のCF3I及び約34重量%~約40重量%のHFC-32からなる冷媒を含む。好ましい実施形態において、冷媒は、基本的に約36重量%のHFC-32及び約64重量%のCF3I、又は約38重量%のHFC-32及び約62重量%のCF3Iからなる。本段落による冷媒は、CF3I及びHFC-32からなり得る。
【0280】
ii.CF3I、HFC-32、及びHFC-125の配合物
本方法、並びにシステム、及び組成物は、CF3I、HFC-32、及びHFC-125を含む冷媒を含む。各構成要素は、広範囲にわたる量で冷媒中に存在し得る。
【0281】
例えば、冷媒は、CF3I、HFC-32、及びHFC-125を含み得、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で
存在する。
【0282】
代替的に、冷媒は、約39.5重量%~約45.5重量%のCF3I、約42重量%~約48重量%のHFC-32、及び約6.5重量%~約12.5重量%のHFC-125を含み得る。好ましくは、冷媒は、約41重量%~約43重量%のCF3I、約45.5重量%~約46.5重量%のHFC-32、及び約11.5重量%~約12.5重量%のHFC-125を含む。
【0283】
冷媒は、基本的にCF3I、HFC-32、及びHFC-125からなり得ることが認識されるであろう。冷媒は、CF3I、HFC-32、及びHFC-125からなり得る。
【0284】
本発明は、基本的にCF3I、HFC-32、及びHFC-125からなる冷媒を含み、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。本段落による冷媒は、CF3I、HFC-32、及びHFC-125からなり得る。
【0285】
本発明は、基本的に約39.5重量%~約45.5重量%のCF3I、約42重量%~約48重量%のHFC-32、及び約6.5重量%~約12.5重量%のHFC-125からなる冷媒を含む。好ましくは、冷媒は、基本的に約41重量%~約43重量%のCF3I、約45.5重量%~約46.5重量%のHFC-32、及び約11.5重量%~約12.5重量%のHFC-125からなる。本段落による冷媒は、CF3I、HFC-32、及びHFC-125からなり得る。
【0286】
iii.CF3I、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdの配合物
本方法、並びにシステム、及び組成物は、CF3I、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdを含む冷媒を含む。各構成要素は、広範囲にわたる量で冷媒中に存在し得る。
【0287】
例えば、冷媒は、CF3I、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdを含み得、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。
【0288】
代替的に、冷媒は、約15重量%~約21重量%のCF3I、約77重量%~約83重量%のトランス-HFO-1234ze、及び約1重量%~約2重量%のトランス-HFO-1233zdを含み得る。好ましくは、トランス-HFO-1233zdは、約2重量%の量で存在する。
【0289】
好ましくは、冷媒は、約18重量%~約21重量%のCF3I、約77重量%~約80重量%のトランス-HFO-1234ze、及び約1重量%~約2重量%のトランス-HFO-1233zdを含む。好ましくは、トランス-HFO-1233zdは、約2重量%の量で存在する。
【0290】
冷媒は、基本的にCF3I、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdからなり得ることが認識されるであろう。冷媒は、CF3I、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdからなり得る。
【0291】
本発明は、基本的にCF3I、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdからなる冷媒を含み、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも
約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。本段落による冷媒は、CF3I、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdからなり得る。
【0292】
また、基本的に約15重量%~約21重量%のCF3I、約77重量%~約83重量%のトランス-HFO-1234ze、及び約1重量%~約2重量%のトランス-HFO-1233zdからなる冷媒も開示する。好ましくは、トランス-HFO-1233zdは、約2重量%の量で存在する。冷媒は、CF3I、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdからなり得る。
【0293】
好ましくは、冷媒は、基本的に約18重量%~約21重量%のCF3I、約77重量%~約80重量%のトランス-HFO-1234ze、及び約1重量%~約2重量%のトランス-HFO-1233zdからなる。好ましくは、トランス-HFO-1233zdは、約2重量%の量で存在する。本段落による冷媒は、CF3I、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdからなり得る。
【0294】
iv.CF3I、HFC-227ea、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdの配合物
本方法、並びにシステム、及び組成物は、CF3I、HFC-227ea、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdを含む冷媒を含む。各構成要素は、広範囲にわたる量で冷媒中に存在し得る。
【0295】
例えば、冷媒はCF3I、HFC-227ea、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdを含み得、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。
【0296】
代替的に、冷媒は、約6.6重量%~約20.6重量%のCF3I、約4.4重量%のHFC-227ea、約73~約87重量%のトランス-HFO-1234ze、及び約1重量%~約2重量%のトランス-HFO-1233zdを含み得る。好ましくは、トランス-HFO-1233zdは、約2重量%の量で存在する。
【0297】
好ましくは、冷媒は、約7.6重量%~約11.6重量%のCF3I、約4.4重量%のR227ea、約82重量%~約86重量%のトランス-HFO-1234ze、及び約1重量%~約2重量%のトランス-HFO-1233zdを含む。好ましくは、トランス-HFO-1233zdは、約2重量%の量で存在する。
【0298】
冷媒は、基本的にCF3I、HFC-227ea、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdからなり得ることが認識されるであろう。冷媒は、CF3I、HFC-227ea、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdからなり得る。
【0299】
本発明は、基本的にCF3I、HFC-227ea、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdからなる冷媒を含み、CF3Iは、少なくとも約5重量%の量、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。
【0300】
また、基本的に約6.6重量%~約20.6重量%のCF3I、約4.4重量%のHFC-227ea、約73重量%~約87重量%のトランス-HFO-1234ze、及び約1重量%~約2重量%のトランス-HFO-1233zdからなる冷媒も開示する。好ましくは、トランス-HFO-1233zdは、約2重量%の量で存在する。本段落による冷媒は、CF3I、HFC-227ea、トランス-HFO-1234ze、及びトラ
ンス-HFO-1233zdからなり得る。
【0301】
好ましくは、冷媒は、基本的に約7.6重量%~約11.6重量%のCF3I、約4.4重量%のR227ea、約82重量%~約86重量%のトランス-HFO-1234ze、及び約1重量%~約2重量%のトランス-HFO-1233zdからなる。好ましくは、トランス-HFO-1233zdは、約2重量%の量で存在する。本段落による冷媒は、CF3I、HFC-227ea、トランス-HFO-1234ze、及びトランス-HFO-1233zdからなり得る。
【0302】
v.CF3I及びHFO-1234yfの配合物
本方法、並びにシステム、及び組成物は、CF3I及びHFO-1234yfを含む冷媒を含む。各構成要素は、広範囲にわたる量で冷媒中に存在し得る。
【0303】
例えば、冷媒は、CF3I及びHFO-1234yfを含み得、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。
【0304】
代替的に、冷媒は、約28重量%~約32重量%のCF3I、及び約68重量%~約72重量%のHFO-1234yfを含み得る。
【0305】
冷媒は、基本的にCF3I及びHFO-1234yfからなり得ることが認識されるであろう。冷媒は、CF3I及びHFO-1234yfからなり得る。
【0306】
したがって、基本的にCF3I及びHFO-1234yfからなる冷媒を開示し、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。本段落による冷媒は、CF3I及びHFO-1234yfからなり得る。
【0307】
本発明は、基本的に約28重量%~約32重量%のCF3I、及び約68重量%~約72重量%のHFO-1234yfからなる冷媒を含む。本段落による冷媒は、CF3I及びHFO-1234yfからなり得る。
【0308】
vi.CF3I、HFC-32、及びHFO-1234yfの配合物
本方法、並びにシステム、及び組成物は、CF3I、HFC-32、及びHFO-1234yfを含み得る冷媒を含む。各構成要素は、広範囲にわたる量で冷媒中に存在し得る。
【0309】
例えば、冷媒は、CF3I、HFC-32、及びHFO-1234yfを含み得、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。
【0310】
冷媒は、基本的にCF3I、HFC-32、及びHFO-1234yfからなり得ることが認識されるであろう。冷媒は、CF3I、HFC-32、及びHFO-1234yfからなり得る。
【0311】
本発明は、基本的にCF3I、HFC-32、及びHFO-1234yfからなる冷媒を含み、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。本段落による冷媒は、CF3I、HFC-32、及びHFO-1234yfからなり得る。
【0312】
vii.CF3I、HFC-32、HFC-125、及びHFO-1234yfの配合
物
本方法、並びにシステム、及び組成物は、CF3I、HFC-32、HFC-125、及びHFO-1234yfを含み得る冷媒を含む。各構成要素は、広範囲にわたる量で冷媒中に存在し得る。
【0313】
例えば、冷媒は、CF3I、HFC-32、HFC-125、及びHFO-1234yfを含み得、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。
【0314】
代替的に、冷媒は、約33重量%~約41重量%のCF3I、約38重量%~約48重量%のHFC-32、約6重量%~約12重量%のHFC-125、及び約2重量%~約12重量%のHFO-1234yfを含み得る。
【0315】
好ましくは、冷媒は、約34重量%~約36重量%のCF3I、約46重量%~約48重量%のHFC-32、約11重量%~約12重量%のHFC-125、及び約5重量%~約7重量%のHFO-1234yfを含む。
【0316】
冷媒は、基本的にCF3I、HFC-32、HFC-125、及びHFO-1234yfからなり得ることが認識されるであろう。本段落による冷媒は、CF3I、HFC-32、HFC-125、及びHFO-1234yfからなり得る。
【0317】
本発明は、基本的にCF3I、HFC-32、HFC-125、及びHFO-1234yfからなる冷媒を含み、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。冷媒は、CF3I、HFC-32、HFC-125、及びHFO-1234yfからなり得る。
【0318】
本発明は、基本的に約33重量%~約41重量%のCF3I、約38重量%~約48重量%のHFC-32、約6重量%~約12重量%のHFC-125、及び約2重量%~約12重量%のHFO-1234yfからなる冷媒を含む。本段落による冷媒は、CF3I、HFC-32、HFC-125、及びHFO-1234yfからなり得る。
【0319】
好ましくは、冷媒は、基本的に、約34重量%~約36重量%のCF3I、約46重量%~約48重量%のHFC-32、約11重量%~約12重量%のHFC-125、及び約5重量%~約7重量%のHFO-1234yfからなる。本段落による冷媒は、CF3I、HFC-32、HFC-125、及びHFO-1234yfからなり得る。
【0320】
viii.CF3I、HFC-32、HFC-125、及びトランス-HFO-1234zeの配合物
本方法、並びにシステム、及び組成物は、CF3I、HFC-32、HFC-125、及びトランス-HFO-1234zeを含み得る冷媒を含む。各構成要素は、広範囲にわたる量で冷媒中に存在し得る。
【0321】
例えば、冷媒は、CF3I、HFC-32、HFC-125、及びトランス-HFO-1234zeを含み得、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。
【0322】
代替的に、冷媒は、約40重量%~約49重量%のHFC-32、約6重量%~約12重量%のHFC-125、約33重量%~約40重量%のCF3I、及び約2重量%~約12重量%のトランスHFO-1234zeを含み得る。
【0323】
好ましくは、冷媒は、約46.5重量%~約48.5重量%のHFC-32、約10.5重量%~約12重量%のHFC-125、約34.5重量%~約36.5重量%のCF3I、及び約2重量%~約5重量%のトランスHFO-1234zeを含む。
【0324】
冷媒は、基本的にCF3I、HFC-32、HFC-125、及びトランス-HFO-1234zeからなり得ることが認識されるであろう。冷媒は、CF3I、HFC-32、HFC-125、及びトランス-HFO-1234zeからなり得る。
【0325】
本発明は、基本的にCF3I、HFC-32、HFC-125、及びトランス-HFO-1234zeからなる冷媒を含み、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。冷媒は、CF3I、HFC-32、HFC-125、及びトランス-HFO-1234zeからなり得る。
【0326】
本発明は、基本的に約40重量%~約49重量%のHFC-32、約6重量%~約12重量%のHFC-125、約33重量%~約40重量%のCF3I、及び約2重量%~約12重量%のトランスHFO-1234zeからなる冷媒を含む。本段落による冷媒は、CF3I、HFC-32、HFC-125、及びトランス-HFO-1234zeからなり得る。
【0327】
好ましくは、冷媒は、基本的に約46.5重量%~約48.5重量%のHFC-32、約10.5重量%~約12重量%のHFC-125、約34.5重量%~約36.5重量%のCF3I、及び約2重量%~約5重量%のトランスHFO-1234zeからなる。本段落による冷媒は、CF3I、HFC-32、HFC-125、及びトランス-HFO-1234zeからなり得る。
【0328】
ix.CF3I、HFC-32、CO2、及びHFO-1234yfの配合物
本方法、並びにシステム、及び組成物は、CF3I、HFC-32、CO2、及びHFO-1234yfを含み得る冷媒を含む。各構成要素は、広範囲にわたる量で冷媒中に存在し得る。
【0329】
例えば、冷媒は、CF3I、HFC-32、CO2、及びHFO-1234yfを含み得、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。
【0330】
冷媒は、基本的にCF3I、HFC-32、CO2、及びHFO-1234yfからなり得ることが認識されるであろう。冷媒は、CF3I、HFC-32、CO2、及びHFO-1234yfからなり得る。
【0331】
本発明は、基本的にCF3I、HFC-32、CO2、及びHFO-1234yfからなる冷媒を含み、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。冷媒は、CF3I、HFC-32、CO2、及びHFO-1234yfからなり得る。
【0332】
x.CF3I、HFC-134a、及びHFO-1234yfの配合物
本方法、並びにシステム、及び組成物は、CF3I、HFC-134a、及びHFO-1234yfを含み得る冷媒を含む。各構成要素は、広範囲にわたる量で冷媒中に存在し得る。
【0333】
例えば、冷媒はCF3I、HFC-134a、及びHFO-1234yfを含み得、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量
%の量で存在する。
【0334】
冷媒は、基本的にCF3I、HFC-134a、及びHFO-1234yfからなり得ることが認識されるであろう。冷媒は、CF3I、HFC-134a、及びHFO-1234yfからなり得る。
【0335】
本発明は、基本的にCF3I、HFC-134a、及びHFO-1234yfからなる冷媒を含み、CF3Iは、少なくとも約5重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%の量で存在する。冷媒は、CF3I、HFC-134a、及びHFO-1234yfからなり得る。
【0336】
潤滑剤
本発明の熱伝達組成物は、本明細書に記載される冷媒と、所望により少なくとも1種の潤滑剤と、を含む。好ましくは、少なくとも1種の潤滑剤が本発明の熱伝達組成物中に存在する。
【0337】
存在する場合、潤滑剤は、ポリオールエステル(POE)、ポリアルキレングリコール(PAG)、鉱油、アルキルベンゼン(AB)、ポリビニルエーテル(PVE)、及びポリエステル繊維(アルファ-オレフィン)(PAO)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0338】
好ましくは、存在する場合、潤滑剤は、ポリオールエステル(POE)である。好ましくは、潤滑剤が存在し、POEである。
【0339】
潤滑剤は、本発明の熱伝達組成物中の全ての成分に基づいて、約10~約60重量%、約20~約50重量%、約20~約40重量%、約20~約30重量%、約30~約50重量%、又は約30~約40重量%の量で熱伝達組成物中に存在し得る。
【0340】
市販の鉱物油には、WitcoのWitco LP 250(登録商標)、WitcoのSuniso 3GS、及びCalumetのCalumet R015が含まれる。市販のアルキルベンゼン潤滑剤には、Shrieve ChemicalのZerol 150(登録商標)及びZerol 300(登録商標)が含まれる。市販のエステルには、Emery 2917(登録商標)及びHatcol 2370(登録商標)として入手可能なジペラルゴン酸ネオペンチルグリコールが含まれる。
【0341】
安定剤
本発明の熱伝達組成物は、本明細書に記載される冷媒を含み、加えて、安定剤を含み得る。好ましくは、安定剤は、一次酸化防止剤、ラジカルスカベンジャ、二次抗酸化剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0342】
適切な一次酸化防止剤の例としては、フェノール化合物が挙げられる。
【0343】
フェノール化合物は、ヒンダードフェノールであり得る。フェノールは、4,4’-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール);4,4’-ビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール);4,4’-ビス(2-メチル-6-tert-ブチルフェノール)を含む2,2-又は4,4-ビフェニルジオール;2,2-又は4,4-ビフェニルジオールの誘導体;2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-tertブチルフェノール);2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール);4,4-ブチリデンビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール);4,4-イソプロピリデンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール);2,2’-メチ
レンビス(4-メチル-6-ノニルフェノール);2,2’-イソブチリデンビス(4,6-ジメチルフェノール);2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-シクロヘキシルフェノール);2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール(BHT);2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェノール:2,4-ジメチル-6-tert-ブチルフェノール;2,6-ジ-tert-アルファ-ジメチルアミノ-p-クレゾール;2,6-ジ-tert-ブチル-4(N,N’-ジメチルアミノメチルフェノール);4,4’-チオビス(2-メチル-6-tert-ブチルフェノール);4,4’-チオビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール);2,2’-チオビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール);ビス(3-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルベンジル)スルフィド;ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)スルフィド、トコフェロール、ヒドロキノン、2,2’,6,6’-テトラ-tert-ブチル-4,4’-メチレンジフェノール、及びt-ブチルヒドロキノンから選択される1種以上の化合物であり得る。好ましくは、フェノール化合物は、BHTである。
【0344】
フェノール化合物は、冷媒及び潤滑剤(存在する場合)などの熱伝達組成物中の成分の総量に対して、約0.001重量%~約5重量%、好ましくは約0.01重量%~約2重量%、より好ましくは約0.1~1重量%の量で、熱伝達組成物中に提供され得る。
【0345】
適切なラジカル捕捉剤の例としては、ジエン系化合物が挙げられる。
【0346】
ジエン系化合物は、C3~C15ジエン、及び任意の2種以上のC3~C4ジエンの反応によって形成された化合物を含む。好ましくは、ジエン系化合物は、アリルエーテル、プロパジエン、ブタジエン、イソプレン、及びテルペンからなる群から選択される。ジエン系化合物は、好ましくはテルペンであり、これにはテレベン、レチナール、ゲラノイル、テルピネン、デルタ-3カレン、テルピノレン、フェランドレン、フェンケン、ミルセン、ファルネセン、ピネン、ネロール、シトラル、カンフル、メントール、リモネン、ネロリドール、フィトール、カルノシン酸、及びビタミンA1が含まれるが、これらに限定されない。
【0347】
好ましいテルペン安定化剤は、参照により本明細書に組み込まれている、2004年12月12日出願の米国仮特許出願第60/638,003号に開示されている。
【0348】
ジエン系化合物は、冷媒及び潤滑剤(存在する場合)の総量に対して、約0.001重量%~約5重量%、好ましくは約0.01重量%~約2重量%、より好ましくは約0.1~1重量%の量で熱伝達組成物中に提供され得る。
【0349】
ラジカルスカベンジャの更なる例としては、ジニトロベンゼン、ニトロベンゼン、ニトロメタン、ニトロソベンゼン、及びTEMPO[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)オキシル]から選択される窒素化合物を含む。
【0350】
窒素化合物は、冷媒及び潤滑剤(存在する場合)の総量に対して、約0.001重量%~約5重量%、好ましくは約0.01重量%~約2重量%、より好ましくは約0.1~1重量%の量で熱伝達組成物中に提供され得る。
【0351】
適切な二次抗酸化剤の例としては、リン化合物及びアミン系化合物が挙げられる。
【0352】
リン化合物は、亜リン酸化合物又はリン酸化合物であり得る。本発明の目的では、亜リン酸化合物は、ジアリール、ジアルキル、トリアリール、及び/又はトリアルキルホスファイト、特にヒンダードホスファイト、トリス-(ジ-tert-ブチルフェニル)ホス
ファイト、ジ-n-オクチルホスファイト、イソ-デシルジフェニルホスファイト、及びジフェニルホスファイトから選択される1種以上の化合物、特にジフェニルホスファイトであり得る。
【0353】
リン酸化合物は、トリアリールホスフェート、トリアルキルホスフェート、アルキルモノ酸ホスフェート、アリール二酸ホスフェート、アミンホスフェート、好ましくはトリアリールホスフェート及び/又はトリアルキルホスフェート、特にトリ-n-ブチルホスフェートであり得る。
【0354】
リン化合物は、冷媒及び潤滑剤(存在する場合)の総量に対して、約0.001重量%~約5重量%、好ましくは約0.01重量%~約2重量%、より好ましくは約0.1~1重量%の量で熱伝達組成物中に提供され得る。
【0355】
アミン系化合物は、ジフェニルアミン、p-フェニレンジアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、及びトリイソブチルアミンから選択される1種以上の二級又は三級アミンであり得る。例えば、アミン系化合物は、アミン抗酸化剤、例えば、置換ピペリジン化合物、すなわち、アルキル置換ピペリジル、ピペリジニル、ピペラジノン、又はアルキオキシピペリジニルの誘導体、特に、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリドン、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノール;ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)セバケート;ジ(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ポリ(N-ヒドロキシエチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシ-ピペリジルスクシネート;アルキル化パラフェニレンジアミン、例えば、N-フェニル-N’-(1,3-ジメチル-ブチル)-p-フェニレンジアミン又はN,N’-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、並びにヒドロキシルアミン、例えば、獣脂アミン、メチルビス獣脂アミン、及びビス獣脂アミン、又はフェノール-アルファ-ナフチルアミン、若しくはTinuvin(登録商標)765(Ciba)、BLS(登録商標)1944(Mayzo Inc)、及びBLS(登録商標)1770(Mayzo Inc)から選択される1種以上のアミン抗酸化剤であり得る。アミン系化合物は、ビス(ノニルフェニルアミン)などのアルキルジフェニルアミン又は(N-(1-メチルエチル)-2-プロピルアミンなどのジアルキルアミンであり得る。代替的には、又は更には、アミン系化合物は、フェニル-アルファ-ナフチルアミン(phenyl-alpha-naphthyl amine、PANA)、アルキル-フェニル-アルファ-ナフチル-アミン(alkyl-phenyl-alpha-naphthyl-amine、APANA)、及びビス(ノニルフェニル)アミンのうちの1種以上であり得る。好ましくは、アミン系化合物は、フェニル-アルファ-ナフチルアミン(PANA)、アルキル-フェニル-アルファ-ナフチル-アミン(APANA)、及びビス(ノニルフェニル)アミンのうちの1種以上、より好ましくはフェニル-アルファ-ナフチルアミン(PANA)である。
【0356】
ジエン系化合物は、冷媒及び潤滑剤(存在する場合)の総量に対して、約0.001重量%~約5重量%、好ましくは約0.01重量%~約2重量%、より好ましくは約0.1~1重量%の量で熱伝達組成物中に提供され得る。
【0357】
好ましくは、安定剤は、フェノール化合物を含み、好ましくはフェノール化合物は、BHTである。
【0358】
安定剤は、封鎖材料の性能を高めるために存在し得る。
【0359】
例えば、封鎖材料が金属又は金属ゼオライトを含む場合、安定剤が存在し得、安定剤は、好ましくはラジカルスカベンジャを含む。
【0360】
封鎖材料がイオン交換膜を備える場合、安定剤が存在し得、安定剤は、好ましくは一級酸化防止剤及び/又は二級酸化防止剤を含む。例えば、安定剤は、一級酸化防止剤及び二級酸化防止剤を含み得る。
【0361】
追加的な成分
本発明の熱伝達組成物は、本明細書に記載される冷媒に加えて、ある特定の機能性を増強させるか、又はそれを組成物に提供する目的で他の成分を含んでもよい。かかる他の成分又は添加剤は、染料、可溶化剤、相溶化剤、安定化剤、抗酸化剤、腐食抑制剤、極圧添加剤、及び耐摩耗添加剤のうちの1種以上を含み得る。
【0362】
本発明の新規及び基本的な特徴から逸脱することなく、本明細書に含まれる教示を考慮して、本明細書において言及されていない他の添加剤もまた、当業者によって、本発明の熱伝達組成物に含まれ得る。
【0363】
また、参照により組み込まれる米国特許第6,516,837号に開示されるように、油溶性を補助するために、界面活性剤及び可溶化剤の組み合わせが本発明の熱伝達組成物に添加され得る。
【0364】
熱伝達システム
本発明は、本明細書に開示される冷媒及び/又は熱伝達組成物を含む熱伝達システムを含む。本発明の好ましいシステムは、空調、冷凍及びヒートポンプシステム、吸収冷凍システム、ランキンサイクルシステム、並びにヒートパイプシステムを含む、蒸気圧縮熱伝達システムを含む。
【0365】
上に記載したように、本発明のシステムは、好ましくは、本発明による冷媒の少なくとも一部分と接触する封鎖材料を含み、当該接触時の当該封鎖材料の温度及び/又は当該冷媒の温度は、少なくとも約30℃の温度である。本明細書に記載される冷媒のいずれか及び全て並びに封鎖材料のいずれか及び全ては、本発明のシステムにおいて使用することができる。
【0366】
代替の実施形態において、本発明のシステムは、本発明による冷媒の少なくとも一部分と接触する封鎖材料を含み、封鎖材料は、
i.銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むモレキュラーシーブ(好ましくはゼオライト)及び
ii.陰イオン交換樹脂、を組み合わせて含む。
【0367】
本段落で使用されるとき、「組み合わせて」という用語は、その広い意味において、当該封鎖材料の各々が、システム内の冷媒の同じ部分又は別個の部分と接触していることを含むことを意図し、また、各封鎖が、それぞれ物理的に一緒に位置する実施形態、それぞれ物理的に別々に位置する実施形態、及び物理的に別々及び物理的に一緒の組み合わせの実施形態を含むことを意図する。好ましい実施形態において、封鎖材料は、陰イオン交換樹脂と物理的に組み合わせて銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むモレキュラーシーブ(好ましくは、ゼオライト)を含む。好ましい実施形態において、本発明のシステムは、陰イオン交換樹脂と組み合わせた、好ましくは物理的に組み合わせた、銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むモレキュラーシーブ(好ましくは、ゼオライト)の組み合わせである、当該封鎖材料を含み、当該接触時の当該封鎖材料の温度及び/又は当該冷媒の温度は、少なくとも約30℃の温度である。本明細書に記載される冷媒のいずれか及び全て並びに封鎖材料のいずれか及び全ては、本発明のシステムにおいて使用することができる。
【0368】
本件の1つの好ましい熱伝達システムは、蒸気圧縮熱伝達システムであり、これは、圧縮機と、蒸発器と、凝縮器と、を備え、それぞれがシステムの一部としての流体連通し、本発明の冷媒は、好ましくはシステムのかかる要素を接続する導管、配管、バルブ構成、マニホールディングなどよって、当該圧縮機、蒸発器、及び凝縮器の各々へと、及びそれらから循環する。当業者は、本明細書に含まれる教示及び開示を考慮して、任意の及び全ての当該システムにおいて、及び任意の熱伝達システムにおいて、本発明の封鎖材料を容易に位置させることが可能になることが想到される。好ましい実施形態において、封鎖材料は、下で示されるようにシステムの他の要素と関連している。
【0369】
i.封鎖材料(複数可)の場所
封鎖材料は、冷媒が一定容量の封鎖材料と密着状態になり、次いで、一定容量の封鎖材料を残すことを可能にする、多孔質容器又は構造に含むことなどによって、実質的に一定容量でシステム内に含むことができる。便宜上の理由であるが、限定するものではなく、かかる構造は、本明細書では、フィルタと称される。かかるフィルタは、本発明の好ましい方法及び装置に従って使用した場合、熱伝達システム内、好ましくは蒸気圧縮熱伝達システム内の任意の地点に位置し得る。
【0370】
例えば、フィルタは、蒸発器と圧縮機との間の吸引ライン内に位置し得るか(
図1Aを参照されたい)、フィルタは、凝縮器と蒸発器との間の液体ライン内に位置し得るか(
図2Aを参照されたい)、又はフィルタは、圧縮機と凝縮器との間の吐出ライン内に位置し得る(
図3Aを参照されたい)。好ましい実施形態において、それらの場所における冷媒ストリームは、当該システムが動作中であるとき、少なくとも約30℃の温度である。
【0371】
フィルタは、1種以上の封鎖材料を含み得る。例えば、封鎖材料の組み合わせがフィルタに存在する場合、フィルタは、(i)本明細書で定義される銅又は銅合金と、(ii)本明細書で定義される銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)と、を含み得る。
【0372】
代替的に、フィルタは、(i)本明細書で定義される銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)と、(ii)本明細書で定義される陰イオン交換樹脂と、を含み得る。
【0373】
代替的に、フィルタは、(i)本明細書で定義される銅又は銅合金と、(ii)本明細書で定義される陰イオン交換樹脂と、を含み得る。
【0374】
フィルタが蒸発器と圧縮機との間の吸引ライン内に位置する場合、フィルタは、好ましくは本明細書で定義される陰イオン交換樹脂を含む。
【0375】
フィルタが凝縮器と蒸発器との間の液体ライン内に位置する場合、フィルタは、好ましくは、本明細書で定義される陰イオン交換樹脂、又は銅、銀、鉛、若しくはこれらの組み合わせを含むモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)を含む。
【0376】
フィルタが圧縮機と凝縮器の間の吐出ライン内に存在する場合、フィルタは、好ましくは、本明細書で定義される銅若しくは銅合金、又は本明細書で定義される銅、銀、鉛、若しくはこれらの組み合わせを含むモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)を含む。
【0377】
上に記載したように、本発明では、封鎖材料の組み合わせが使用され得る。2種以上の封鎖材料が使用される場合、それらは、蒸気圧縮熱伝達システム内の同じ場所内で(例えば、同じフィルタ内で)で使用され得、及び/又はそれらは、蒸気圧縮熱伝達システムの
異なる場所内で(例えば、異なるフィルタ内で)使用され得る。
【0378】
例えば、封鎖材料が凝縮器と蒸発器との間の液体ライン内のフィルタ内に存在する場合、封鎖材料は、本明細書で定義される陰イオン交換樹脂及びモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)の組み合わせを含み得る。好ましくは、封鎖材料が凝縮器と蒸発器との間の液体ライン内のフィルタ内に存在する場合、封鎖材料は、本明細書で定義される陰イオン交換樹脂と、モレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)との組み合わせであり得る。
【0379】
封鎖材料が圧縮機と凝縮器との間の吐出ライン内のフィルタ内に存在する場合、封鎖材料は、本明細書で定義される銅又は銅合金と、モレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)との組み合わせを含み得る。好ましくは、封鎖材料が圧縮機と凝縮器との間の吐出ライン内のフィルタ内に存在する場合、封鎖材料は、本明細書で定義される銅又は銅合金と、モレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)との組み合わせであり得る。
【0380】
2種以上の封鎖材料が使用される場合、蒸気圧縮熱伝達システムは、2つ以上のフィルタを備え得る。
【0381】
例えば、第1のフィルタは、蒸発器と圧縮機の間の吸引ライン内に位置し得、第2のフィルタは、凝縮器と蒸発器の間の液体ライン内に位置し得る(
図3Bを参照されたい)。
【0382】
2つ以上のフィルタが存在する場合、各フィルタは、1種以上の封鎖材料を含み得ることが認識されるであろう。
【0383】
例えば、第1及び第2のフィルタが存在する場合、第1のフィルタは、本明細書で定義される陰イオン交換樹脂を備え得、第2のフィルタは、本明細書で定義される銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)を含み得る。第1のフィルタは、蒸発器と圧縮機との間の吸引ライン内に位置し得、第2のフィルタは、凝縮器と蒸発器との間の液体ライン内に位置し得る。
【0384】
第1及び第2のフィルタが存在する場合、第1のフィルタは、本明細書で定義される陰イオン交換樹脂を備え得、第2のフィルタは、本明細書で定義される銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むモレキュラーシーブ(例えば、ゼオライト)又は、銅若しくは銅合金を含み得る。第1のフィルタは、蒸発器と圧縮機との間の吸引ライン内に位置し得、第2のフィルタは、圧縮機と凝縮器との間の吐出ライン内に位置し得る。
【0385】
ii.機器
本明細書で詳述されるように、本熱伝達システムの蒸気圧縮の実施形態は、圧縮機と、蒸発器と、凝縮器と、を備える。一般的に使用される圧縮機の例としては、往復動式、回転式(ローリングピストン及び回転ベーンを含む)、スクロール式、ねじ式、及び遠心式圧縮機が挙げられる。
【0386】
蒸発器及び凝縮器の各々は、熱交換器であり、かかる熱交換器の各々は、好ましくはフィンチューブ型熱交換器、マイクロチャネル熱交換器、シェルアンドチューブ式、プレート式熱交換器、及びチューブインチューブ式熱交換器から独立して選択されることが認識されるであろう。
【0387】
蒸気圧縮熱伝達システムは、膨張デバイスを備え得る。一般的に使用される膨張デバイスの例としては、キャピラリーチューブ、固定オリフィス、熱膨張弁、及び電子拡張弁が挙げられる。
【0388】
好ましい蒸気圧縮熱伝達システムとしては、移動式及び固定式空調システムを含む、空調システムが挙げられる。空調システムは、
-モバイル空調、特に自動車用空調を含む、空調用途、
-冷却器、特に容積型冷却器、とりわけ空冷又は水冷直接膨張式冷却器(モジュラー式であるか又は従来法で単独包装されているかのいずれか)、
-住宅用空調システム、特にダクトスプリット型又はダクトレススプリット型空調システム、
-産業用空調システム、並びに
-パッケージ式ルーフトップユニット又は可変冷媒流(variable refrigerant flow、VRF)システム、のうちのいずれか1つであり得る。
【0389】
蒸気圧縮熱伝達システムは、ヒートポンプであり得る。ヒートポンプは、
-モバイルヒートポンプ、特に電気自動車用ヒートポンプ;
-住宅用ヒートポンプ、
-住宅用空気-水ヒートポンプ/循環水式システム、及び
-商用の空気熱源、水熱源、又は土壌熱源ヒートポンプシステム、のうちのいずれか1つであり得る。
【0390】
蒸気圧縮熱伝達システムは、冷凍システムであり得る。「冷凍システム」という用語は、冷却を提供するために冷媒を用いる任意のシステム若しくは装置、又はかかるシステム若しくは装置の任意の部品若しくは部分を指す。したがって、冷凍システムは、
-低温冷凍システム、
-中温冷凍システム、
-商用冷蔵庫、
-商用冷凍庫、
-製氷機、
-自動販売機、
-輸送冷凍システム、
-家庭用冷凍庫、
-家庭用冷蔵庫、
-産業用冷凍庫、
-産業用冷蔵庫、及び
-冷却器、のうちのいずれか1つであり得る。
【0391】
住宅用空調システムは、冷却のために約0~約10℃の範囲、好ましくは7℃、及び/又は加熱のために約-30℃~約5℃の範囲、特に約0.5℃の蒸発器温度を有し得る。住宅用空調システムは、往復式、回転式(ローリングピストン及び回転ベーン)、又はスクロール式圧縮機を有し得る。典型的なシステムの種類は、ダクトスプリット型、ダクトレススプリット型、ウィンドウ型、及びポータブル型空調システムである。システムは通常、空気-冷媒蒸発器(室内コイル)、圧縮機、空気-冷媒凝縮器(室外コイル)、及び膨張デバイスを有する。蒸発器及び凝縮器は通常、フィンチューブ式又はマイクロチャネル熱交換器である。
【0392】
空冷式冷却器は、約0~約10℃の範囲、特に約4.5℃の蒸発器温度を有し得る。空冷式冷却器は、容積式圧縮機、より詳しくは往復動式又はスクロール式圧縮機を有する空冷式冷却器を有し得る。
【0393】
住宅用ヒートポンプシステムは、冬季に、温風(当該空気は、例えば、約18℃~約24℃、特に約21℃の温度を有する)を建物内に供給するために使用され得る。これは通常、住宅用空調システムと同じシステムであるが、ヒートポンプシステムでは冷媒流が反
転し、室内コイルが凝縮器となり、室外コイルが蒸発器となる。典型的なシステムの種類は、ダクトスプリット型及びダクトレススプリット型ヒートポンプシステムである。蒸発器及び凝縮器は、通常、フィン式又はマイクロチャネル熱交換器である。
【0394】
住宅用空気-水ヒートポンプ温水システムは、約-30~約5℃の範囲、特に約0.5℃の蒸発器温度を有し得る。
【0395】
中温冷凍システムは、約-12~約0℃の範囲、特に約-8℃の蒸発器温度を有し得る。中温冷凍システムは、好ましくは、冷蔵庫又はボトルクーラーなどにおいて食品又は飲料を冷却するために使用される。システムは通常、食べ物又は飲み物を冷やすための空気-冷媒蒸発器、往復動式、スクロール式、又はねじ式圧縮機、熱を周囲空気と交換するための空気-冷媒凝縮器、及び温度膨張弁又は電子膨張弁を有する。
【0396】
中温冷凍システムは、約-40~約-12℃の範囲、特に約-23℃の蒸発器温度であり得る。低温冷凍システムは、好ましくは、冷凍庫又はアイスクリームマシンにおいて使用される。システムは通常、空気-冷媒蒸発器、往復動式、スクロール式、又はねじ式圧縮機、熱を周囲空気と交換するための空気-冷媒凝縮器、及び温度膨張弁又は電子膨張弁を有する。
【0397】
商用空調システムは、オフィス及び病院などの大きな建物に冷水(当該水は、例えば約7℃の温度を有する)を供給するために使用される冷却器であり得る。用途に応じて、冷却器システムは通年稼働している場合がある。冷却器システムは、空冷式又は水冷式であり得る。空冷式冷却器は通常、冷水を供給するためのプレート、チューブインチューブ式、又はシェルアンドチューブ式蒸発器、往復動式又はスクロール式圧縮機、熱を周囲空気と交換するためのフィンチューブ式又はマイクロチャネル凝縮器、及び温度膨張弁又は電子膨張弁を有する。水冷式システムは、通常、冷水を供給するためのシェルアンドチューブ式蒸発器、往復運動、スクロール式、ねじ式、又は遠心式圧縮機、熱を冷却塔又は湖、海、及び他の天然源からの水と交換するためのシェルアンドチューブ式凝縮器を有する。
【0398】
また、本明細書に記載される封鎖材料は、CF3Iを含む組成物が熱伝達システムの二次ループ内の熱伝達流体として使用される場合の設備を有し得ることも認識されるであろう。
【0399】
熱伝達組成物
上で述べたように、本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約5重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンと、
(b)(冷媒の重量に基づいて)約1100ppm以下のヨウ化物、より好ましくは約3000ppm以下、より好ましくは約2000ppm以下、及び更により好ましくは約1000ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0400】
好ましい実施形態において、本発明は、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約25重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンと、
(b)(冷媒の重量に基づいて)約1100ppm以下のヨウ化物、より好ましくは約1000ppm以下、より好ましくは約900ppm以下、及び更により好ましくは約800ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0401】
好ましい実施形態において、本発明は、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約50重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンと、
(b)(冷媒の重量に基づいて)約1100ppm以下のヨウ化物、より好ましくは約1000ppm以下、より好ましくは約900ppm以下、及び更により好ましくは約800ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0402】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約5重量%のCF3Iと、
(b)(冷媒の重量に基づいて)約1100ppm以下のヨウ化物、より好ましくは約1000ppm以下、より好ましくは約900ppm以下、及び更により好ましくは約800ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0403】
好ましい実施形態において、本発明は、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約25重量%のCF3Iと、
(b)(冷媒の重量に基づいて)約1100ppm以下のヨウ化物、より好ましくは約1000ppm以下、より好ましくは約900ppm以下、及び更により好ましくは約800ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0404】
好ましい実施形態において、本発明は、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約50重量%のCF3Iと、
(b)(冷媒の重量に基づいて)約1100ppm以下のヨウ化物、より好ましくは約1000ppm以下、より好ましくは約900ppm以下、及び更により好ましくは約800ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0405】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約5重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンと、
(b)約500ppm以下のフッ化物、より好ましくは約400ppm以下、より好ましくは約250ppm以下、更により好ましくは約100ppm以下のフッ化物と、含む。
【0406】
好ましい実施形態において、本発明は、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約25重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンと、
(b)約500ppm以下のフッ化物、より好ましくは約400ppm以下、より好ましくは約250ppm以下、更により好ましくは約100ppm以下のフッ化物と、含む。
【0407】
好ましい実施形態において、本発明は、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達
システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約50重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンと、
(b)約500ppm以下のフッ化物、より好ましくは約400ppm以下、より好ましくは約250ppm以下、更により好ましくは約100ppm以下のフッ化物と、含む。
【0408】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約5重量%のCF3Iと、
(b)約500ppm以下のフッ化物、より好ましくは約400ppm以下、より好ましくは約250ppm以下、更により好ましくは約100ppm以下のフッ化物と、含む。
【0409】
好ましい実施形態において、本発明は、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約25重量%のCF3Iと、
(b)約500ppm以下のフッ化物、より好ましくは約400ppm以下、より好ましくは約250ppm以下、更により好ましくは約100ppm以下のフッ化物と、含む。
【0410】
好ましい実施形態において、本発明は、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約50重量%のCF3Iと、
(b)約500ppm以下のフッ化物、より好ましくは約400ppm以下、より好ましくは約250ppm以下、更により好ましくは約100ppm以下のフッ化物と、含む。
【0411】
本発明はまた、少なくとも約2年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約5重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンと、
(b)約500ppm以下のフッ化物、より好ましくは約400ppm以下、より好ましくは約250ppm以下、更により好ましくは約100ppm以下のフッ化物と、含む。
【0412】
好ましい実施形態において、本発明、少なくとも約2年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約25重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンと、
(b)約500ppm以下のフッ化物、より好ましくは約400ppm以下、より好ましくは約250ppm以下、更により好ましくは約100ppm以下のフッ化物と、含む。
【0413】
好ましい実施形態において、本発明、少なくとも約2年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約50重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンと、
(b)約500ppm以下のフッ化物、より好ましくは約400ppm以下、より好ましくは約250ppm以下、更により好ましくは約100ppm以下のフッ化物と、含む。
【0414】
本発明はまた、少なくとも約2年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約5重量%のCF3Iと、
(b)約500ppm以下のフッ化物、より好ましくは約400ppm以下、より好ましくは約250ppm以下、更により好ましくは約100ppm以下のフッ化物と、含む。
【0415】
好ましい実施形態において、本発明、少なくとも約2年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約25重量%のCF3Iと、
(b)約500ppm以下のフッ化物、より好ましくは約400ppm以下、より好ましくは約250ppm以下、更により好ましくは約100ppm以下のフッ化物と、含む。
【0416】
好ましい実施形態において、本発明、少なくとも約2年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約50重量%のCF3Iと、
(b)約500ppm以下のフッ化物、より好ましくは約400ppm以下、より好ましくは約250ppm以下、更により好ましくは約100ppm以下のフッ化物と、含む。
【0417】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約5重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンと、
(b)約500ppm以下のフッ化物と、
(c)(冷媒の重量に基づいて)約1100ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0418】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約5重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンと、
(b)約400ppm以下のフッ化物と、
(c)約3000ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0419】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約5重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンと、
(b)約1000ppm以下のフッ化物と、
(c)約100ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0420】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約25重量%のCF3Iと、
(b)約500ppm以下のフッ化物と、
(c)(冷媒の重量に基づいて)約1100ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0421】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約25重量%のCF3Iと、
(b)約200ppm以下のフッ化物と、
(c)約2000ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0422】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約25重量%のCF3Iと、
(b)約100ppm以下のフッ化物と、
(c)約1000ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0423】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約50重量%のCF3Iと、
(b)約500ppm以下のフッ化物と、
(c)(冷媒の重量に基づいて)約1100ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0424】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約50重量%のCF3Iと、
(b)約400ppm以下のフッ化物と、
(c)(冷媒の重量に基づいて)約1100ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0425】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約50重量%のCF3Iと、
(b)約300ppm以下のフッ化物と、
(c)約2000ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0426】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約50重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンと、
(b)約200ppm以下のフッ化物と、
(c)約1000ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0427】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約50重量%のCF3Iと、
(b)約500ppm以下のフッ化物と、
(c)(冷媒の重量に基づいて)約1100ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0428】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更に
より好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約50重量%のCF3Iと、
(b)約400ppm以下のフッ化物と、
(c)(冷媒の重量に基づいて)約1000ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0429】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約50重量%のCF3Iと、
(b)約300ppm以下のフッ化物と、
(c)約2000ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0430】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約50重量%のCF3Iと、
(b)約200ppm以下のフッ化物と、
(c)約1000ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0431】
本発明はまた、設置されて少なくとも約1年、より好ましくは少なくとも約2年、更により好ましくは少なくとも約5年にわたって動作している熱伝達システム内を循環する熱伝達組成物も含み、当該熱伝達組成物は、
(a)少なくとも約50重量%のCF3Iと、
(b)約100ppm以下のフッ化物と、
(c)約1000ppm以下のヨウ化物と、を含む。
【0432】
冷媒及び潤滑剤は、本明細書に記載されるもののうちのいずれかであり得る。組成物は、加えて、本明細書で定義される安定剤を含み得る。組成物は、基本的に冷媒、及び潤滑剤、及び安定剤(存在する場合)からなり得る。
【0433】
封鎖材料は、本明細書で定義されるものであり得る。
【0434】
フッ化物及び/又はヨウ化物の濃度は、Dionex(登録商標)ICS-2000イオンクロマトグラフシステムを使用して測定され得る。例えば、フッ化物及び/又はヨウ化物の濃度は、以下の例示的な方法に従って測定され得る。
【0435】
フッ化物及び/又はヨウ化物の濃度を決定するための例示的な方法
機器:
DIONEXイオンクロマトグラフは、以下を含む:
【0436】
【0437】
天秤:0.5000g±0.0001gで重量を測定することができる分析用天秤
5mLのB-Dプラスチック使い捨て試料シリンジ
Gelman IC ACRODISC(登録商標)(0.2ミクロン)シリンジフィルタ、Fischer Scientific P/N09-730-257又は同等物
【0438】
試薬:全ての試薬は、別途指定されない限り、試薬グレードである。水は、ASTM II型の品質以上であり(最小10メガオーム/cmの抵抗、理想的には17~18メガオーム/cmの抵抗)、検出可能な塩素又は塩化物を伴わない。窒素、最小10psi。Di(脱イオン)水をブランケットして、炭酸吸着を回避する。
【0439】
標準:#1)Dionex Five 陰イオン標準、製品番号037157、#2)AccuStandard、100ug/mLギ酸塩標準品、製品番号IC-FORM-1X-1、#3)AccuStandard、1000ug/mL酢酸塩標準品、製品番号IC-ACET-10X-1。
【0440】
動作手順:
ICS 2000ポンプ設定;流量-1.0mL/分;最大psi-3000psi;典型的なpsi-1900psi
ICS 2000溶離剤発生器の設定:濃度-7.00~45.00mM;カートリッジタイプ-EluGen_OH
【0441】
溶離剤プログラム:
-7.00分=7.00mM KOH
0.0分=7.00mM KOH/注入
5.0分=7.00mM KOH
30.0分=45.00mM KOH
44.00分=45.00mM KOH
45.00分=7.00mM KOH
【0442】
ICS 2000検出器の設定:Supp.タイプ-ASRS 4mm;SRS電流-120mA;範囲-10μs;セル温度-35℃;温度補正器-1.7%/℃;自動ゼロ-稼働開始時。
【0443】
インテグレータの設定:注入サイズ-20μL
【0444】
標準溶液調製:
1000μLの標準#1及び標準#2をピペットで、及び100μLの標準#3をピペ
ットで、100mLのメスフラスコに移し、次いで、脱イオン水でマークまで希釈する。必要に応じて、他の有機酸を標準溶液に加えてもよい。
【0445】
試料調製
100mLメスフラスコの風袋を計り、約1.000±0.001mgの試料を軽量してフラスコに入れる。脱イオン水を使用して規定容量まで希釈し、十分入念に混合する。Gelman0.2ミクロンシリンジフィルタを通して、Dionex 5mLオートサンプラバイアルの中へ溶液を直接濾過する。
【0446】
イオンクロマトグラフィ(IC)法
上に列記した動作条件を使用してICを準備し、検出器で一貫した伝導度が得られ、安定したベースラインが得られるまで、イオンクロマトグラフを平衡化する。標準#1、#2、及び#3を注入することによってシステムを較正する。
【0447】
システムを較正した後に、脱イオン水を使用してブランク試料にて実行し、使用する希釈水中に塩素が含有されないことを確実にする。
【0448】
次いで、全ての試料を注入して、2回分析する。機器は、マイクログラム/グラムで試料中の陰イオン及び有機酸の量を報告する。2つの試料の平均を報告する。
【0449】
図面の簡単な説明
図1Aは、圧縮機と、蒸発器と、凝縮器と、を備える例示的な蒸気圧縮熱伝達システムの概略図を示す。システムは、蒸発器と圧縮機との間の吸引ライン内にフィルタも含む。
【0450】
フィルタは、封鎖材料を含有する。フィルタは、1種以上の封鎖材料を含み得る。例えば、フィルタは、陰イオン交換樹脂を含み得る。
【0451】
蒸気圧縮熱伝達システムが空調システムである場合、吸引ラインの温度は、約5℃~約20℃の範囲であり得る。
【0452】
図1Bは、例示的なフィルタの概略図である。フィルタは、蒸発器と圧縮機との間の吸引ライン内(すなわち、
図1Aに記載される装置内)で使用され得る。
【0453】
ダクトレスミニスプリット空調システムなどの空調システムは、吸引ライン内にアキュムレータを有し得る。したがって、アキュムレータは、封鎖材料を組み込むために、
図1Bに示されるように改良され得る。例えば、フィルタは、陰イオン交換樹脂を含み得る。
【0454】
冷媒(主に蒸気)及び潤滑剤を含有する組成物は、入口チューブを通ってフィルタの中へ流れ得る。冷媒蒸気は、出口チューブを通ってフィルタを出る。潤滑剤は、フィルタの基部において封鎖材料を通過し、出口チューブの中への潤滑剤戻り孔を通過することによってフィルタを出得る。
【0455】
好ましくは、潤滑剤戻り孔のレベルは、フィルタ内の封鎖材料のレベルよりも高い。かかる構成において、潤滑剤は、潤滑剤のレベルが潤滑剤戻り孔を通過するのに十分高くなるまで、封鎖材料を有するフィルタの基部に保持される。
【0456】
図2Aは、圧縮機と、蒸発器と、凝縮器と、を備える例示的な蒸気圧縮熱伝達システムの概略図である。本システムはまた、蒸発器と凝縮器との間の液体ライン内にフィルタも含む。
【0457】
フィルタは、封鎖材料を含有する。フィルタは、1種以上の封鎖材料を含み得る。例えば、フィルタは、陰イオン交換樹脂、又は銅、銀、鉛、若しくはこれらの組み合わせを含む金属ゼオライトを含み得る。フィルタは、陰イオン交換樹脂と、銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含む金属ゼオライトと、を含み得る。
【0458】
蒸気圧縮熱伝達システムが空調システムである場合、液体ラインの温度は約35℃~約65℃の範囲であり得る。
【0459】
図2Bは、例示的なフィルタの概略図である。フィルタは、蒸発器と凝縮器との間の液体ライン内(すなわち、
図2Aに記載される装置内)で使用され得る。
【0460】
空調システムは、典型的に、液体ライン内に乾燥機を備える。したがって、乾燥機は、封鎖材料を組み込むために、
図2Bに示されるように改良され得る。例えば、フィルタは、陰イオン交換樹脂と、銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含む金属ゼオライトと、を含み得、又はフィルタは、陰イオン交換樹脂と、銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含む金属ゼオライトとの組み合わせを含み得る。
【0461】
冷媒及び所望により潤滑剤を含有する組成物は、入口チューブを通ってフィルタの中へ流れ得、フィルタを通過するときに封鎖材料に接触し、そして、出口チューブを通って出得る。
【0462】
図3Aは、圧縮機と、蒸発器と、凝縮器と、を備える例示的な蒸気圧縮熱伝達システムの概略図である。本システムはまた、圧縮機と凝縮器との間の吐出ライン内にフィルタも含む。
【0463】
フィルタは、封鎖材料を含有する。フィルタは、1種以上の封鎖材料を含み得る。例えば、フィルタは、銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせから選択される金属を含み得る。
【0464】
蒸気圧縮熱伝達システムが空調システムであるときに、吐出ラインの温度は、約80℃~約150℃の範囲であり得る。
【0465】
図3Bは、圧縮機と、蒸発器と、凝縮器と、を備える例示的な蒸気圧縮熱伝達システムの概略図である。本システムはまた、圧縮機と蒸発器との間の吸引ライン内に第1のフィルタ、及び凝縮器と蒸発器との間の液体ライン内に第2のフィルタも含む。
【0466】
第1のフィルタ及び第2のフィルタは、封鎖材料を含む。第1のフィルタの封鎖材料は、第2のフィルタの封鎖材料と同じであり得るか、又は異なり得る。第1のフィルタは、封鎖材料の組み合わせを含み得る。第2のフィルタは、封鎖材料の組み合わせを含み得る。
【0467】
例えば、第1のフィルタは、陰イオン交換樹脂を含み得る。第2のフィルタは、銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含む金属ゼオライトを含み得る。第2のフィルタは、陰イオン交換樹脂と、銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含む金属ゼオライトと、を含み得る。
【0468】
フィルタアセンブリ
図4は、本開示によるフィルタアセンブリ400を表す。フィルタアセンブリ400は、空調、冷凍、及びヒートポンプアプリケーションを含む、蒸気圧縮熱伝達システムにおいて有用性を有する。
【0469】
蒸気圧縮熱伝達システムは、典型的に、フィルタ/封鎖材料を備える。この材料は、経時的に飽和状態になり、したがって、その有効性を失い得る。いくつかのシステム、例えば住宅用システムでは、材料が飽和した時点で、その材料を交換することが困難であり得る。例えば、いくつかの以前のシステムにおいてフィルタを交換するには、接続しているラインを、例えば液体ラインフィルタの場合は液体ラインを切断して、フィルタを取り外し、そして、新しいフィルタを接続しなければならない。かかるシステム内のフィルタの交換は、しばしば、作業の複雑さのため、専門業者によって監督する必要があり、これは、時間、費用がかかり、例えば住宅用システムの所有者には都合が悪い。
【0470】
提案されるフィルタは、新鮮なフィルタ材料を、フィルタ材料を通過する流体に導入するために、回転させる、又は別様には移動及び/又は作動させることができる。いくつかの実施形態では、フィルタは、フィルタ材料を含む複数の区画を含むように区画化される。区画化したフィルタは、特定の区画内のフィルタ材料が飽和した後に、又は材料が飽和する前に、回転させることができる。次いで、新しいフィルタ材料を有する新しい区画が、冷媒-油の流れに曝露される。フィルタを回転させて、新しいフィルタ材料を流体流に曝露することは、ユーザによって手動で、又は適切な機構によって自動的に行うことができる。このようにして、好都合で費用効果的なフィルタアセンブリがユーザに提供される。
【0471】
フィルタアセンブリ400は、流体入口410と、出口470と、濾過ユニット440と、を備える。濾過ユニット440は、円筒形状である。濾過ユニット440は、本開示の封鎖材料を含む少なくとも1つのフィルタ区画444を備える。フィルタ区画444はまた、フィルタチャンバとも称される。濾過ユニット440は、好ましくは、複数のフィルタ区画444を備え、フィルタ区画の各々は、本明細書に開示される封鎖材料を含む。
【0472】
フィルタアセンブリ400は、入口チャンバ420を備え、その中には、流体が流体入口410を経由して流れ得る。流体入口410は、流体を入口チャンバ420の中へ提供するように構成及び配設される。流体は、本開示の冷媒を含み得、所望により潤滑剤及び/又は安定剤を含み得る。好ましくは、潤滑剤が存在する。
【0473】
フィルタアセンブリ400は、濾過ユニット440に対して移動させることができる作動可能要素430を備える。作動可能要素430は、濾過ユニット440に対して回転可能であり、したがって、回転要素と称され得る。
図4の作動可能要素430は、回転プレートである。回転プレートは、円筒形状であり、開口の形態で流体流領域を備える。流体流領域は、流体が濾過ユニットに進入することを可能にし、したがって、作動可能要素入口と称され得る。このようにして、作動可能要素430は、濾過ユニット入口432を備える。作動可能要素430は、濾過ユニット440に対して作動させて、例えば回転させて、作動可能要素入口432と濾過ユニット内に備えられた封鎖材料の異なる領域とを整列させることができる。特に、作動可能要素430は、下で更に詳細に論じるように、濾過ユニット入口432が濾過ユニット440の異なるフィルタ区画444と整列されるように作動させることができる。作動可能要素430はまた、遮断領域も備える。遮断領域がフィルタ区画と整列されると、流体は、ブロックされたフィルタ区画を通って入口から出口へと流れることができない。作動可能要素430を濾過ユニット全体よりも小さくすることができること、又は別様にそれを容易に作動/回転させることができることが認識されるように、このようにして作動可能要素430を使用することは、有利である。
【0474】
フィルタ区画444の提供は、有利である。濾過ユニットが、フィルタ材料を備える単一の大きい区画を有する場合、作動可能要素入口432と濾過ユニット440との間の回転を生じさせることは、新しいフィルタ材料が流体流に導入されることを意味する。しかしながら、かかるフィルタ区画は、比較的大きい場合があり、流体がフィルタアセンブリ
の中へ流れるときに必要な圧力を維持することを困難にする。区画化されたフィルタを提供することによって、各区画のサイズは、流体が濾過ユニットの中へ流れるときに必要な圧力を維持するように設計することができる。作動可能要素430は、ユーザグリップ領域及び/又はハンドル436を備える。ユーザは、濾過ユニット入口432と濾過ユニットの異なるフィルタ区画との整列を生じさせるために、ユーザグリップ領域及び/又は436を使用して、作動可能要素430を手動で作動させることができる。
【0475】
作動可能要素430は、濾過ユニットと同軸に配設される。濾過ユニット440は、複数のフィルタ区画444を備える。濾過ユニット440は、円筒形状であり、断面は、円形である。濾過区画は、濾過区画の断面がセクタ又は「楔」形状であるように、濾過ユニット内に配設される。複数のフィルタ区画の各フィルタ区画は、封鎖材料を含む。各フィルタ区画は、フィルタアセンブリ400が使用中であるときの流体流の方向によって画定される、入口端部と、出口端部と、を備える。
【0476】
フィルタアセンブリ400は、弁要素450を更に備える。弁要素450は、シャッタ又はシャッタ要素とも称され得る。シャッタは、逆止め弁又は一方向弁とも称され得る。弁要素450は、濾過区画444の出口端部と出口470との中間に配設される。弁要素450は、濾過ユニット内の正圧に応じて開く。より詳細には、弁要素450は、濾過区画の少なくとも1つ内の圧力が圧力閾値に到達することに応じて、流体流を可能にするように開く。弁要素450は、その内圧が圧力閾値に到達した特定のフィルタ区画の出口端部の領域のみが開き、一方で、その内圧が圧力閾値に到達していないフィルタ区画444の出口端部の領域は閉じたままである。当業者によって認識されるように、弁要素450は、任意の適切な形態であり得、弁アセンブリ又は他の弁の配置であり得る。弁要素450は、それぞれがフィルタ区画444の出口端部の形状及びサイズに対応する形状及びサイズを有する断面を有し得る。例えば、フィルタ区画444の出口端部が「楔形状」である
図4の実施形態において、弁要素450は、各々を互いに独立に開き及び閉じ得る楔形断面を有し得、よって、弁要素は、流体がフィルタ区画444の1つ以上を通って流れることを可能にし得るが、流体流は、1つ以上の他のフィルタ区画444を通して弁要素450によって遮断されたままである。簡単な実施形態において、弁要素は、弾性フラップを含み得、これは、静置位置では、流体流がフィルタ区画444を通して遮断されるように、弁要素に対して平らなままである。特定のフィルタ区画444において圧力閾値に到達すると、特定のフィルタ区画444の内圧が作用して、フラップを開放位置へと押し開き、開放位置において、流体は、弁要素450を通って、出口チャンバ460の中へ流れることができる。圧力が閾値未満に下降すると、フラップが休止位置へと戻り、したがって再度バルブを閉じる。
【0477】
フィルタアセンブリ400は、出口チャンバ460を更に備える。出口チャンバ460は、出口460を含み得る。流体は、弁要素450を通過して、出口チャンバ460の中へ入り得る。
【0478】
使用中に、流体は、入口チャンバ420を通過して流体入口410の中へ入る。次いで、流体は、濾過ユニット入口432を通過し、選択したフィルタ区画442の中へ入る。選択したフィルタ区画442は、1つのフィルタ区画又は複数のフィルタ区画であり、この区画は、流体が、濾過ユニット入口432から、選択したフィルタ区画442を通って、出口470へと通過し得るように、濾過ユニット入口432及び出口470と流体連通している。濾過ユニット入口432は、選択したフィルタ区画442の入口端部と整列され、したがって、流体が、選択したフィルタ区画442の中へ流れることを可能にする。作動可能要素430は、濾過ユニット430の他のフィルタ区画444を遮断及び/又は閉塞し、したがって、流体がこれらの遮断されたフィルタ区画444の中へ流入することを可能にしない。
【0479】
流体が選択したフィルタ区画442を通過するとき、封鎖材料は、ハロゲン又はハロゲン化物イオン(例えばフッ化物、ヨウ化物又はヨウ素)を封鎖又は排出するように作用する。
【0480】
選択したフィルタ区画442への流体流として、圧力は、選択されたフィルタ区画442内に蓄積する。選択したフィルタ区画442内の圧力が閾値圧力に到達すると、弁要素450は、選択したフィルタ区画442の出口端部領域において開き、したがって、流体が、選択したフィルタ区画442から出口チャンバ460の中へ、そして最後に出口470の外へ、したがって、フィルタアセンブリ400の外へ流れ、そして、熱交換システムの中へ戻ることを可能にする。
【0481】
特定の実施形態の上の説明は一例に過ぎず、本開示の範囲を限定することを意図しないことが理解されるであろう。記載されている実施形態の数多くの変形例が想定され、本開示の範囲内にあることを意図する。
【0482】
例えば、濾過ユニットと濾過ユニット入口との間に相対回転を生じさせることが、主に、濾過ユニット入口を備える回転プレートを回転させることに関連して記載されているが、フィルタユニット自体をフィルタユニット入口に対して回転させることができることが認識されるであろう。
【0483】
むしろ、複数のフィルタ区画を有することで、フィルタユニティは、ただ1つのフィルタ区画を有し得る。そのような一実施形態において、回転プレート/作動可能要素を回転させると、封鎖材料の異なる領域が、濾過ユニット入口と整列される。したがって、フィルタユニットに進入する流体を新しいフィルタ材料に遭遇させるために、プレートを、したがって入口を回転させることができる。
【0484】
作動/回転の方法はまた、下で更に詳細に説明するように、電子的手段を使用して自動化する及び/又は生じさせることもできる。
【0485】
フィルタ処理アセンブリは、主に、
a.銅、銅合金、
b.銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含む(ゼオライトなどの)モレキュラーシーブ、
c.陰イオン交換樹脂、
d.上記のいずれかの組み合わせ、を含む封鎖材料に関連して本明細書に記載される。
【0486】
しかしながら、また、濾過ユニットは、かかる封鎖材料のためだけでなく、金属有機フレームワーク(MOF)又は実際は任意のフィルタ材料などの任意の封鎖材料のための用途も有することも当業者によって認識されるであろう。
【0487】
また、フィルタ区画いずれかを、又は流体が使用中に通って流れる封鎖材料を有する濾過ユニットの領域のいずれかを選択する方法も本明細書で開示される。本方法は、相対運動が生じたときに濾過ユニット内に含まれる封鎖材料の異なる領域が入口と整列されるように、入口と濾過ユニットとの間に相対運動を生じさせることを含む。
【0488】
より詳細には、本方法は、作動可能要素430の濾過ユニット入口432を濾過ユニット430内の異なるフィルタ区画444と整列させることができるように、作動可能要素430を作動させること、例えば回転させることを含む。本方法は、例えばユーザが作動可能要素430のハンドル436を回し、したがって、濾過ユニット入口432及び濾過
ユニット430の整列を調整することによって、手動で実行することができる。
【0489】
本方法はまた、例えば電子選択手段(
図4に示さず)を使用して、自動的に実行することもできる。選択手段は、セレクタと称され得る。セレクタは、プロセッサと、回路と、作動可能要素430と、を含むことができ、また、作動可能要素430を作動させるように構成される。セレクタはまた、プロセッサによって実行されたときに、本明細書で開示される方法を実行する命令を含むメモリも含み得る。セレクタは、濾過ユニット入口432と濾過ユニット440との間に相対運動を生じさせるように配設及び構成される。セレクタは、熱交換システムの動作時間を監視し、及び/又は選択したフィルタ区画442を通過した流体の量を監視するセンサ若しくはセンサのアレイを含み得る。閾値に、例えば、閾値動作時間に、及び/又は選択したフィルタ区画442を通過した流体の量に関する閾値に到達した時点で、セレクタは、相対運動を生じさせて、どのフィルタ区画を作動させるか、フィルタ区画432を選択するのかを調整し得る。換言すれば、セレクタは、フィルタ区画の異なる1つを通してフィルタアセンブリ400を通過する流体を方向転換することができる。
【0490】
セレクタは、様々なトリガに応じて、濾過ユニット入口432と濾過ユニット440との間に相対運動を、例えば、濾過ユニット入口432を備える作動可能要素に回転を生じさせるように配設及び構成することができる。上で説明したように、1つのトリガは、システム動作時間の時間閾値に到達し得る。適切なトリガの別の例は、冷媒破壊の示度の受信であり得る。そのような一実施形態において、セレクタは、TAN、フッ化物、又はヨウ化物のレベルを監視するための監視システムを備える。これらの材料の1つ又は全ての値に関する閾値などの適切なトリガをシステムに生じさせることができる。閾値に到達すると、セレクタによって、作動可能要素の回転が生じる。
【0491】
本明細書に記載されるフィルタアセンブリに関する手法は、非一時的コンピュータ可読媒体であり得るコンピュータ可読媒体に具現化され得る。コンピュータ可読媒体は、本明細書に記載される方法のいずれか又は全てをプロセッサに実行させるように、プロセッサで実行するように配設されたコンピュータ可読命令を担持する。
【0492】
本明細書で使用されるとき、「コンピュータ可読媒体」という用語は、プロセッサを特定の様態で動作させるためのデータ及び/又は命令を格納する任意の媒体を指す。かかる記憶媒体は、不揮発性媒体及び/又は揮発性媒体を備え得る。不揮発性媒体としては、例えば、光ディスク又は磁気ディスクが挙げられ得る。揮発性媒体としては、ダイナミックメモリが挙げられ得る。記憶媒体の例示的な形態としては、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、磁気テープ、又は任意の他の磁気データ記憶媒体、CD-ROM、任意の他の光データ記憶媒体、1つ以上のパターンの孔を有する任意の物理的媒体、RAM、PROM、EPROM、フラッシュEPROM、NVRAM、及び任意の他のメモリチップ又はカートリッジが挙げられる。
【0493】
開示されるフィルタアセンブリ及びそれに関する方法は、有利である。流体と接触する封鎖材料の領域を調整することを可能にすることによって、フィルタアセンブリの寿命を、従来技術のフィルタアセンブリに対して延ばすことができる。
【実施例0494】
実施例1
封鎖材料として作用する銅の能力を試験した。
【0495】
約1000ppmの量の一級酸化防止剤安定剤BHTを含む50重量%のPOE油(POE ISO32、Emkarate RL 32-3MAF)と、50重量%のCF3
Iとの配合物を、金属クーポンと共に封止チューブ内に配置した。銅の表面積は、冷媒1kg当たり約0.08m2であった。次いで、封止チューブを、175℃で2週間にわたって加熱し、冷媒及び潤滑剤の破壊を生じさせた。次いで、封止チューブを開き、油の試料を取り出した。
【0496】
試料の全酸価(Total Acid Number、TAN)、ヨウ化物ppm、及びフッ化物ppmを、試料の開始時(すなわち、加熱前)、及び試料の終了時(すなわち、加熱後)に測定した。
【0497】
TANは、ASTM D974-06、色指示薬滴定による酸価及び塩基価の標準試験法に従って測定した。
【0498】
「フッ化物及び/又はヨウ化物の濃度を決定するための例示的な方法」の項にて上で説明した方法に従って、Dionex(登録商標)ICS-2000イオンクロマトグラフシステムを使用して、フッ化物及びヨウ化物ppmを測定した。
【0499】
試験の結果を表1に記載する。
【0500】
【0501】
この結果は、銅が存在しない場合と比較して、銅が存在する場合に、TAN、フッ化物、及びヨウ化物の濃度が驚くほど低いことを証明している。したがって、この結果は、銅が存在しない場合よりも、銅が存在する場合の方が、冷媒及び潤滑剤の分解の程度がより小さいことを証明している。
【0502】
銅が存在しない場合、ヨウ化物の濃度は、加熱に応じて急激に増加する。しかしながら、驚くべきことに、ヨウ化物の濃度は、銅が存在する場合には、加熱に応じて変化せず、このことは、システムの向上した信頼性をもたらすことが理解される。
【0503】
実施例2
封鎖材料として作用するゼオライトを含む銀の能力を試験した。
【0504】
試験したゼオライトは、Honeywell UOPから入手可能なUPO IONSIV D7310-Cであった。開口部は、約15~約35Åのそれらの最大寸法全体にわたるサイズを有する。
【0505】
約1000ppmの量の一級酸化防止剤安定剤BHTを含む80重量%のPOE油(POE ISO32、Emkarate RL 32-3MAF)と、20重量%のCF3Iとの配合物を、封止チューブ内に配置し、190℃で2日間にわたって加熱した。これらの条件で、冷媒及び潤滑剤の破壊を生じさせた。次いで、封止チューブを開き、油の試料を取り出した。
【0506】
次いで、油試料を、ゼオライトと共にFischer-Porterチューブ内に配置した。試料(潤滑剤)に対する乾燥ゼオライトの量を測定した。次いで、チューブを15
℃又は50℃のいずれかで114時間(4.75日)にわたって維持した。チューブは、2時間毎に振盪して、ゼオライト及び試料が適切に混合することを確実にした。
【0507】
試料の全酸価(TAN)、ヨウ化物ppm、及びフッ化物ppmを、開始時(すなわち、CF3I及びPOE油の分解後、かつゼオライトとの組み合わせ前)、及び終了時(すなわち、ゼオライトとの組み合わせ後、かつ15℃又は50℃で114時間の終了時)に測定した。TAN、フッ化物、及びヨウ化物の濃度を、実施例1と同じ方法に従って測定した。
【0508】
試験の結果を表2に記載する。
【0509】
【0510】
上記の試験は、POE油及びCF3I冷媒の組成物が分解した後にそれを効果的に「復元する」ゼオライトの能力を証明している。
【0511】
この結果は、約5pphlゼオライト又は約21pphlゼオライトのいずれかを使用した場合、ゼオライトが、15℃及び50℃の両方において、分解試料のヨウ化物及びフッ化物レベルを低減することができたことを証明している。しかしながら、ゼオライトは、15℃よりも50℃の方が、また、約5pphlよりも約21pphlゼオライトの方が、より良好に機能した。驚くべきことに、50℃で約21pphlゼオライトでは、極僅かなヨウ化物しか検出されなかった。
【0512】
この結果はまた、約21pphlゼオライトの濃度では、15℃及び50℃の両方でTANが低減されたことも示している。
【0513】
実施例3A
封鎖材料として作用する陰イオン交換樹脂の能力を試験した。
【0514】
2つの異なる陰イオン交換樹脂を試験した。
【0515】
第1の樹脂
第1の樹脂は、塩化物交換性イオンを有する強塩基性(1型)陰イオン交換樹脂(Dowex(登録商標)1X8塩化物形態)であった。
【0516】
【0517】
第1の樹脂は、修飾することなく使用した。
【0518】
第2の樹脂
第2の樹脂は、塩化物交換性イオンを有する強塩基性の(1型)陰イオン交換樹脂(Dowex(登録商標)1X8塩化物形態)であった。
【0519】
【0520】
第2の樹脂は、以下の実施例で使用する前に、5~10ベッド容量の4% NaOHによって少なくとも1時間にわたって樹脂を緩やかに洗浄し、続いて、流出液のpHが7±0.5になるまで、脱イオン水によって洗浄することによって、塩化物形態からヒドロオキシ形態に変換した。pHは、リトマス試験紙を使用して測定した。
【0521】
方法及び結果
約1000ppmの量の一級酸化防止剤安定剤BHTを含む80重量%のPOE油(POE ISO32、Emkarate RL 32-3MAF)と、20重量%のCF3Iとの配合物を、封止チューブ内に配置し、190℃で2日間にわたって加熱した。これらの条件で、冷媒及び潤滑剤の破壊を生じさせた。次いで、封止チューブを開き、油の試料を取り出した。
【0522】
次いで、試料を、陰イオン交換樹脂と共にFischer-Porterチューブ内に配置した。試料に対する乾燥樹脂の量を測定した。次いで、チューブを15℃又は50℃のいずれかで114時間(4.75日)にわたって維持した。チューブは、2時間毎に振
盪して、樹脂及び試料が適切に混合することを確実にした。
【0523】
試料の全酸価(TAN)、ヨウ化物ppm、及びフッ化物ppmを、開始時(すなわち、CF3I及びPOE油の分解後、かつ樹脂との組み合わせ前)、及び終了時(すなわち、樹脂との組み合わせ後、かつ15℃又は50℃で114時間の終了時)に測定した。TAN、フッ化物、及びヨウ化物の濃度を、実施例1と同じ方法に従って測定した。
【0524】
結果を以下の表3に記載する。
【0525】
【0526】
上記の試験は、POE油及びCF3I冷媒の組成物が分解した後にそれを効果的に「復元する」陰イオン交換樹脂の能力を証明している。
【0527】
この結果は、約4pphlゼオライト又は約16pphl樹脂のいずれかを使用した場合、どちらの樹脂も、15℃及び50℃の両方において、分解試料のヨウ化物及びフッ化物レベルを低減することができたことを証明している。どちらの樹脂も、15℃よりも50℃の方が、また、約4pphlよりも約16pphlゼオライトの方が、より良好に機能した。
【0528】
第2の樹脂は、両方の温度で(すなわち、15℃及び50℃で)、かつ両方の樹脂濃度で(すなわち約4pphl、及び約16pphl樹脂で)試料のTANを低減することができた。
【0529】
実施例3B
以下の2つのアニオン樹脂を使用したことを除いて、実施例3Aを繰り返す:
【0530】
A-以下の特性を有する、Amberlyst A21(遊離塩基)の商品名で販売されている産業グレードの弱塩基陰イオン交換樹脂:
【0531】
【0532】
B-以下の特性を有する、Amberlyst A22の商品名で販売されている産業グレードの弱塩基陰イオン交換樹脂:
【0533】
【0534】
これらの樹脂の各々は、上記の材料を除去及び/又は低減するのに効果的であることが分かった。
【0535】
実施例4
封鎖材料として作用する陰イオン交換樹脂及びゼオライトの組み合わせの能力を試験した。
【0536】
陰イオン交換樹脂
樹脂は、水酸基交換性イオン(Dowex(登録商標)Marathon(商標)A、水酸化物形態)を有する強塩基性(1型)陰イオン交換樹脂であった。
【0537】
【0538】
樹脂は、修飾することなく使用した。
【0539】
ゼオライト
試験したゼオライトは、Honeywell UOPから入手可能なUPO IONSIV D7310-Cであった。開口部は、約15~約35Åのそれらの最大寸法全体にわたるサイズを有する。
【0540】
方法及び結果
約1000ppmの量の一級酸化防止剤安定剤BHTを含む80重量%のPOE油(POE ISO32、Emkarate RL 32-3MAF)と、20重量%のCF3Iとの配合物を、封止チューブ内に配置し、175℃で2日間にわたって加熱した。これらの条件で、冷媒及び潤滑剤の破壊を生じさせた。次いで、封止チューブを開き、油(すなわち、潤滑剤)の試料を取り出した。
【0541】
次いで、潤滑剤試料を、陰イオン交換樹脂及びゼオライトの組み合わせと共にFischer-Porterチューブ内に配置した。試料に対する乾燥樹脂及びゼオライトの量を測定した。次いで、チューブを、約50℃で192時間(8日)にわたって維持した。チューブは、2時間毎に振盪して、樹脂及び試料が適切に混合することを確実にした。
【0542】
油の全酸価(TAN)、ヨウ化物ppm、及びフッ化物ppmを、開始時(すなわち、CF3I及びPOE油の分解後、かつ樹脂及びゼオライトとの組み合わせ前)、及び終了時(すなわち、樹脂及びゼオライトとの組み合わせ後、かつ50℃で192時間の終了時)に測定した。TAN、フッ化物、及びヨウ化物の濃度を、実施例1と同じ方法に従って測定した。
【0543】
結果を下記の表4に記載する。
【0544】
【0545】
上記の試験は、POE油及びCF3I冷媒の組成物が分解した後にそれを効果的に「復元する」陰イオン交換樹脂及びゼオライトの組み合わせの能力を証明している。この結果は、異なる比率の陰イオン交換樹脂及びゼオライトを使用した場合、どちらの樹脂も、50℃において、分解試料のヨウ化物及びフッ化物レベルを低減することができたことを証明している。ゼオライト対イオン交換重量25:75は、試料のTANの最大の低減を示し、更に、ヨウ化物及びフッ化物含有量(ppm)の最高の減少を示した。
【0546】
実施例5
処理されている熱伝達組成物のパーセンテージでのゼオライトの量の関数として、フッ化物、ヨウ化物の除去、及びTAN低減しのレベルを研究した。
【0547】
試験したゼオライトは、Honeywell UOPから入手可能なUPO IONS
IV D7310-Cであった。開口部は、約15~約35Åのそれらの最大寸法全体にわたるサイズを有する。
【0548】
約1000ppmの量の一級酸化防止剤安定剤BHTを含む80重量%のPOE油(POE ISO32、Emkarate RL 32-3MAF)と、20重量%のCF3Iとの配合物を、封止チューブ内に配置し、175℃で2日間にわたって加熱した。これらの条件で、冷媒及び潤滑剤の破壊を生じさせた。次いで、封止チューブを開き、油の試料を取り出した。
【0549】
次いで、前述の段落に従って、破壊後に生成された潤滑剤試料の一部分を、5つのParrセルに充填し、セルの各々は、セル内に配置された潤滑剤の重量に基づいて、異なる量(重量による)のゼオライトを有する。次いで、Parrセルを50℃に維持し、各セル内の材料を15日にわたって24時間毎に試験した。Parrセルは、毎日振盪して、ゼオライト及び潤滑剤が適切に混合することを確実にした。
【0550】
油の全酸価(TAN)、ヨウ化物ppm、及びフッ化物ppmを、開始時(すなわち、CF3I及びPOE油の分解後、かつゼオライトとの組み合わせ前)に、及び15日間にわたって24時間毎に(すなわち、50℃でのゼオライトとの組み合わせ後)に測定した。
【0551】
試験の結果を下記の表5に記載する。
【0552】
【0553】
上記の試験は、潤滑剤、特定のPOE油、及びCF3I冷媒の組成物が分解した後にそれを効果的に「復元する」ゼオライトの能力を証明している。
【0554】
この結果は、10pphlを超える量のゼオライトが、ヨウ化物レベルを検出不能限度まで低減する際により効果的であること、及び5pphlを超えるゼオライト材料の量が、フッ化物レベルを検出不能の限度まで低減する際により効果的であることを示している。この結果はまた、15pphlを超えるゼオライトの量が、TANを低減する際に最も効果的であることも示している。
【0555】
実施例6-好ましいイオン交換材料
封鎖材料として作用する産業グレードの弱塩基陰イオン交換吸着材樹脂Amberlyst A21(遊離塩基)の能力を試験した。弱塩基アニオン樹脂は、遊離塩基形態であり、三級アミン(無荷電)によってe官能化される。三級アミンは、窒素上に1対の自由孤立電子を含み-酸の存在下で容易にプロトン化される。イオン交換樹脂は、酸によってプロトン化され、次いで、任意の追加的な種を溶液中に戻すことに寄与することなく、完
全に酸を除去するために、陰イオンの対イオンを引き付け、結合する。
【0556】
出願人らは、Amberlyst A21が、本発明に従って使用するための優れた材料であることを見出した。この材料は、マクロ多孔性構造を有し、この構造は、本方法及びシステムにおいて、物理的に非常に安定しており、かつ破損に抵抗し、また、寿命にわたって、冷凍システムの高い流速に耐えることができる。
【0557】
実施例7
封鎖材料として作用する産業グレードの弱塩基陰イオン交換吸着材樹脂Amberlyst A21(遊離塩基)の能力を試験した。弱塩基アニオン樹脂は、遊離塩基形態であり、三級アミン(無荷電)によってe官能化される。三級アミンは、窒素上に1対の自由孤立電子を含み-酸の存在下で容易にプロトン化される。イオン交換樹脂は、酸によってプロトン化され、次いで、任意の追加的な種を溶液中に戻すことに寄与することなく、完全に酸を除去するために、陰イオンの対イオンを引き付け、結合する。Amberlyst A21のマトリックスは、マクロ多孔性である。そのマクロ多孔性構造は、物理的に非常に安定しており、かつ破損に抵抗する。また、寿命にわたって、冷凍システムの高い流速に耐えることができる。以下の特性を有する、Amberlyst A21(遊離塩基)の商品名で販売されている産業グレードの弱塩基陰イオン交換樹脂:
【0558】
【0559】
約1000ppmの量の一級酸化防止剤安定剤BHTを含む80重量%のPOE油(POE ISO32、Emkarate RL 32-3MAF)と、20重量%のCF3Iとの混合物を、シリンダ内に配置し、175℃で2日間にわたって加熱した。これらの条件で、冷媒及び潤滑剤の破壊を生じさせた。次いで、シリンダを開き、油の試料を取り出した。
【0560】
次いで、試料を、Amberlyst A21と共にParrセル内に配置した。試料に対する乾燥Amberlyst A21の量を測定した。次いで、Parrセルを50℃のいずれかで20日間にわたって維持した。セルは、毎日振盪して、Amberlyst A21及び試料を適切に混合することを確実にした。
【0561】
試料の全酸価(TAN)、ヨウ化物ppm、及びフッ化物ppmを、開始時(すなわち、CF3I及びPOE油の分解後、かつAmberlyst A21との組み合わせ前)、及び終了時(すなわち、Amberlyst A21との組み合わせ後)に測定した。TAN、フッ化物、及びヨウ化物の濃度を、本明細書に記載される方法に従って測定した。
【0562】
試験の結果を表7に記載する。
【0563】
【0564】
上記の試験は、POE油及びCF3I冷媒の組成物が分解した後にそれを効果的に「復元する」Amberlyst A21の能力を証明している。
【0565】
この結果は、30重量%以上のAmberlyst A21を使用した場合に、Amberlyst A21が、50℃において、ヨウ化物及びフッ化物のレベルを分解試料の検出可能レベル未満に低減することができたことを証明している。
【0566】
実施例8
封鎖材料として作用する産業グレードの弱塩基陰イオン交換吸着材樹脂Amberlyst A22(遊離塩基)の能力を試験した。弱塩基アニオン樹脂は、遊離塩基形態であり、三級アミン(無荷電)によってe官能化される。三級アミンは、窒素上に1対の自由孤立電子を含み-酸の存在下で容易にプロトン化される。イオン交換樹脂は、酸によってプロトン化され、次いで、任意の追加的な種を溶液中に戻すことに寄与することなく、完全に酸を除去するために、陰イオンの対イオンを引き付け、結合する。そのマクロ多孔性構造は、物理的に非常に安定しており、かつ破損に抵抗する。また、寿命にわたって、冷凍システムの高い流速に耐えることができる。以下の特性を有する、Amberlyst
A22の商品名で販売されている産業グレードの弱塩基陰イオン交換樹脂:
【0567】
【0568】
約1000ppmの量の一級酸化防止剤安定剤BHTを含む80重量%のPOE油(POE ISO32、Emkarate RL 32-3MAF)と、20重量%のCF3Iとの混合物を、シリンダ内に配置し、175℃で2日間にわたって加熱した。これらの条件で、冷媒及び潤滑剤の破壊を生じさせた。次いで、シリンダを開き、油の試料を取り出した。
【0569】
次いで、試料を、Amberlyst A22と共にParrセル内に配置した。試料に対する乾燥Amberlyst A22の量を測定した。次いで、Parrセルを50℃のいずれかで20日間にわたって維持した。セルは、毎日振盪して、Amberlyst A22及び試料を適切に混合することを確実にした。
【0570】
試料の全酸価(TAN)、ヨウ化物ppm、及びフッ化物ppmを、開始時(すなわち、CF3I及びPOE油の分解後、かつAmberlyst A22との組み合わせ前)、及び終了時(すなわち、Amberlyst A22との組み合わせ後)に測定した。TAN、フッ化物、及びヨウ化物の濃度を、本明細書に記載される方法に従って測定した。
【0571】
試験の結果を表8に記載する。
【0572】
【0573】
上記の試験は、POE油及びCF3I冷媒の組成物が分解した後にそれを効果的に「復元する」Amberlyst A22の能力を証明している。
【0574】
この結果は、10重量%及び30重量%のAmberlyst A22を使用した場合、Amberlyst A22が、50℃において、分解試料のヨウ化物及びフッ化物レベルを低減することができたことを証明している。
【0575】
実施例9
封鎖材料として作用する産業グレードの弱塩基陰イオン交換吸着材樹脂Amberlite IRA96の能力を試験した。弱塩基アニオン樹脂は、遊離塩基形態であり、三級アミン(無荷電)によってe官能化される。三級アミンは、窒素上に1対の自由孤立電子を含み-酸の存在下で容易にプロトン化される。イオン交換樹脂は、酸によってプロトン化され、次いで、任意の追加的な種を溶液中に戻すことに寄与することなく、完全に酸を除去するために、陰イオンの対イオンを引き付け、結合する。そのマクロ多孔性構造は、物理的に非常に安定しており、かつ破損に抵抗する。また、寿命にわたって、冷凍システムの高い流速に耐えることができる。この樹脂の高い多孔性は、大きい有機分子の効率的な吸着を可能にする。以下の特性を有する、Amberlite IRA96の商品名で販売されている産業グレードの弱塩基陰イオン交換樹脂:
【0576】
【0577】
約1000ppmの量の一級酸化防止剤安定剤BHTを含む80重量%のPOE油(POE ISO32、Emkarate RL 32-3MAF)と、20重量%のCF3Iとの混合物を、シリンダ内に配置し、175℃で2日間にわたって加熱した。これらの条件で、冷媒及び潤滑剤の破壊を生じさせた。次いで、シリンダを開き、油の試料を取り出した。
【0578】
次いで、試料を、Amberlite IRA96と共にParrセル内に配置した。試料に対する乾燥Amberlite IRA96の量を測定した。次いで、Parrセルを50℃のいずれかで20日間にわたって維持した。セルは、毎日振盪して、Amberlite IRA96及び試料を適切に混合することを確実にした。
【0579】
試料の全酸価(TAN)、ヨウ化物ppm、及びフッ化物ppmを、開始時(すなわち、CF3I及びPOE油の分解後、かつAmberlite IRA96との組み合わせ前)、及び終了時(すなわち、Amberlite IRA96との組み合わせ後)に測定した。TAN、フッ化物、及びヨウ化物の濃度を、本明細書に記載される方法に従って測定した。
【0580】
試験の結果を表10に記載する。
【0581】
【0582】
上記の試験は、POE油及びCF3I冷媒の組成物が分解した後にそれを効果的に「復元する」Amberlite IRA96の能力を証明している。
【0583】
この結果は、30重量%以上のAmberlite IRA96を使用した場合に、A
mberlite IRA96が、50℃において、ヨウ化物及びフッ化物のレベルを分解試料の検出可能レベル未満に低減することができたことを証明している。
【0584】
実施例10
封鎖材料として作用する産業グレードの活性アルミナF200の能力を試験した。
【0585】
約1000ppmの量の一級酸化防止剤安定剤BHTを含む80重量%のPOE油(POE ISO32、Emkarate RL 32-3MAF)と、20重量%のCF3Iとの混合物を、シリンダ内に配置し、175℃で2日間にわたって加熱した。これらの条件で、冷媒及び潤滑剤の破壊を生じさせた。次いで、シリンダを開き、油の試料を取り出した。
【0586】
次いで、試料を、産業グレードの活性アルミナF200と共にParrセル内に配置した。試料に対する活性アルミナの量を測定した。次いで、Parrセルを50℃のいずれかで20日間にわたって維持した。セルは、毎日振盪して、試料の適切な混合を確実にした。
【0587】
試料の全酸価(TAN)、ヨウ化物ppm、及びフッ化物ppmを、開始時(すなわち、CF3I及びPOE油の分解後、かつF200への曝露前)、及び終了時(すなわち、かつF200への曝露後)に測定した。TAN、フッ化物、及びヨウ化物の濃度を、本明細書に記載される方法によって測定した。
【0588】
試験の結果を表11に記載する。
【0589】
【0590】
実施例11
封鎖材料としてのAmberlyst A21及びゼオライトIONSIV D7310-Cの組み合わせの能力を試験した。
【0591】
約1000ppmの量の一級酸化防止剤安定剤BHTを含む80重量%のPOE油(POE ISO32、Emkarate RL 32-3MAF)と、20重量%のCF3Iとの混合物を、シリンダ内に配置し、175℃で2日間にわたって加熱した。これらの条件で、冷媒及び潤滑剤の破壊を生じさせた。次いで、シリンダを開き、油の試料を取り出した。
【0592】
次いで、試料を、封鎖材料と共にParrセル内に配置した。試料に対する封鎖材料の量は、20重量%であった。次いで、Parrセルを50℃のいずれかで20日間にわたって維持した。セルは、毎日振盪して、試料の適切な混合を確実にした。
【0593】
試料の全酸価(TAN)、ヨウ化物ppm、及びフッ化物ppmを、開始時(すなわち、CF3I及びPOE油の分解後、かつ封鎖材料への曝露前)、及び終了時(すなわち、
かつ封鎖材料への曝露後)に測定した。TAN、フッ化物、及びヨウ化物の濃度を、本明細書に記載される方法によって測定した。
【0594】
試験の結果を表12に記載する。
【0595】
冷媒液体を蒸発させて冷媒蒸気を生成することと、前記冷媒蒸気の少なくとも一部分を圧縮機で圧縮することと、複数の繰り返しサイクルにおいて凝縮器内で前記冷媒蒸気を凝縮することと、を含む種類の伝達を提供するための方法であって、前記方法が、
(a)少なくとも約5重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンを含む冷媒を提供することと、
(b)所望によるが、好ましくは、前記圧縮機に潤滑剤を提供することと、
(c)前記複数の前記サイクルの少なくとも一部分において、前記冷媒の少なくとも一部分及び/又は前記潤滑剤の少なくとも一部分を封鎖材料に曝露することと、を含み、前記封鎖材料が、
i.銅又は銅合金、
ii.活性アルミナ
iii.銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むゼオライトモレキュラーシーブ、
iv.陰イオン交換樹脂、
v.水分除去材料、好ましくは水分除去モレキュラーシーブ、及び
vi.上記のうちの2つ以上の組み合わせを含み、
前記曝露温度が約10℃超である、方法。
冷媒液体を蒸発させて冷媒蒸気を生成することと、前記冷媒蒸気の少なくとも一部分を圧縮機で圧縮することと、複数の繰り返しサイクルにおいて凝縮器内で前記冷媒蒸気を凝縮することと、を含む種類の伝達を提供するための方法であって、前記方法が、
(a)少なくとも約5重量%の低級アルキルヨードフルオロカーボンを含む冷媒を提供することと、
(b)所望によるが、好ましくは、前記圧縮機に潤滑剤を提供することと、
(c)前記複数の前記サイクルの少なくとも一部分において、前記冷媒の少なくとも一部分及び/又は前記潤滑剤の少なくとも一部分を封鎖材料に曝露することと、を含み、前記封鎖材料が、
i.銅又は銅合金、
ii.活性アルミナ
iii.銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むゼオライトモレキュラーシーブ、
iv.陰イオン交換樹脂、
v.水分除去材料、好ましくは水分除去モレキュラーシーブ、又は
vi.上記i~vのうちの2つ以上の組み合わせを含み、
前記曝露することが約10℃超の温度で行われ、
前記封鎖材料が、
前記封鎖材料が中実コアの形態で存在すること、
前記封鎖材料が前記凝縮器の液体ライン内に存在する中実コアの形態で存在すること、
前記封鎖材料が、油分離器内に存在すること、及び/又は
前記封鎖材料が、油分離器の戻りライン内に位置すること、
の1つ以上によってさらに特徴づけられる、方法。
前記封鎖材料が、活性アルミナと、銅、銀、鉛、又はこれらの組み合わせを含むゼオライトモレキュラーシーブと、陰イオン交換樹脂と、水分除去材料との内の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
前記方法が油分離器及び油分離器から圧縮機への戻りラインを提供することをさらに含み、前記封鎖材料が油分離器内に位置する及び/又は油分離器の戻りライン内に位置する、請求項1に記載の方法。
前記潤滑剤が、ポリオールエステル、ポリアルキレングリコール、鉱油、アルキルベンゼン、ポリビニルエーテル、ポリ(アルファ-オレフィン)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項14に記載の方法。