(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023014595
(43)【公開日】2023-01-31
(54)【発明の名称】誤差警告モジュール
(51)【国際特許分類】
G06F 1/28 20060101AFI20230124BHJP
G06F 1/26 20060101ALI20230124BHJP
G06F 1/20 20060101ALI20230124BHJP
【FI】
G06F1/28
G06F1/26
G06F1/20 C
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021118626
(22)【出願日】2021-07-19
(71)【出願人】
【識別番号】505441638
【氏名又は名称】致茂電子股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Chroma Ate Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100217412
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 亜子
(72)【発明者】
【氏名】洪鈞晟
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼建興
(72)【発明者】
【氏名】鄭倚僑
(72)【発明者】
【氏名】粘昭明
【テーマコード(参考)】
5B011
【Fターム(参考)】
5B011DA01
5B011EA02
5B011EA09
5B011EA10
5B011GG03
5B011GG06
(57)【要約】
【課題】 誤差警告モジュールを提供する。
【解決手段】 本明細書では、電子デバイスに設置された誤差警告モジュールであって、検出ユニット及び処理ユニットを含む誤差警告モジュールが開示される。検出ユニットは、電流検出信号又は電圧検出信号を生成するために、電子デバイスによって送信されている電流又は電圧を検出する。検出ユニットに電気的に接続された処理ユニットは、電流検出信号によって示される電流検出値が電流設定範囲を超えているかどうか、又は電圧検出信号によって示される電圧検出値が電圧設定範囲を超えているかどうかを判断する。電流検出値が電流設定範囲を超えているか、又は電圧検出値が電圧設定範囲を超えている場合、処理ユニットは、警告信号を生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスに設置された誤差警告モジュールであって、
電流検出信号又は電圧検出信号を生成するために、前記電子デバイスによって送信されている電流又は電圧を検出するための検出ユニットと、
前記検出ユニットに電気的に接続された処理ユニットであって、前記電流検出信号によって示される電流検出値が電流設定範囲を超えているかどうか、又は前記電圧検出信号によって示される電圧検出値が電圧設定範囲を超えているかどうかを判断するための処理ユニットと
を含み、
前記電流検出値が前記電流設定範囲を超えているか、又は前記電圧検出値が前記電圧設定範囲を超えている場合、前記処理ユニットは、警告信号を生成する、誤差警告モジュール。
【請求項2】
前記電子デバイスが電子負荷デバイスである場合、前記検出ユニットは、前記電流検出信号又は前記電圧検出信号を生成するために、前記電子負荷デバイスによって引き込まれている前記電流又は前記電圧を検出する、請求項1に記載の誤差警告モジュール。
【請求項3】
前記電流設定範囲は、前記電子負荷デバイスのプリセット負荷電流値に関連し、及び前記電流検出値が前記プリセット負荷電流値から第1の閾値だけ逸脱している場合、前記処理ユニットは、前記電流検出値が前記電流設定範囲を超えていると判断し、且つその後、前記警告信号は、生成される、請求項2に記載の誤差警告モジュール。
【請求項4】
前記電圧設定範囲は、前記電子負荷デバイスのプリセット負荷電圧値に関連し、及び前記電圧検出値が前記プリセット負荷電圧値から第2の閾値だけ逸脱している場合、前記処理ユニットは、前記電圧検出値が前記電圧設定範囲を超えていると判断し、且つその後、前記警告信号は、生成される、請求項2に記載の誤差警告モジュール。
【請求項5】
前記電子デバイスが電源である場合、前記検出ユニットは、前記電流検出信号又は前記電圧検出信号を生成するために、前記電源によって出力されている前記電流又は前記電圧を検出する、請求項1に記載の誤差警告モジュール。
【請求項6】
前記電流設定範囲は、前記電源のプリセット供給電流値に関連し、及び前記電流検出値が前記プリセット供給電流値から第3の閾値だけ逸脱している場合、前記処理ユニットは、前記電流検出値が前記電流設定範囲を超えていると判断し、且つその後、前記警告信号は、生成される、請求項5に記載の誤差警告モジュール。
【請求項7】
前記電圧設定範囲は、前記電源のプリセット供給電圧値に関連し、及び前記電圧検出値が前記プリセット供給電圧値から第4の閾値だけ逸脱している場合、前記処理ユニットは、前記電圧検出値が前記電圧設定範囲を超えていると判断し、且つその後、前記警告信号は、生成される、請求項5に記載の誤差警告モジュール。
【請求項8】
前記検出ユニットの設置場所の温度は、前記電子デバイスの平均温度より低い、請求項1に記載の誤差警告モジュール。
【請求項9】
前記検出ユニットは、検出時間中に前記電子デバイスによって送信されている前記電流又は前記電圧をさらに繰り返し検出し、且つ前記検出時間中に複数の電流検出信号又は電圧検出信号を繰り返し生成する、請求項1に記載の誤差警告モジュール。
【請求項10】
前記処理ユニットは、各電流検出信号によって示される前記電流検出値が前記電流設定範囲を超えているかどうかを判断し、及び前記電流検出値が前記電流設定範囲を超える回数が前記検出時間内に第5の閾値に達する場合、前記処理ユニットは、前記警告信号を生成する、請求項9に記載の誤差警告モジュール。
【請求項11】
前記処理ユニットは、各電圧検出信号によって示される前記電圧検出値が前記電圧設定範囲を超えているかどうかを判断し、及び前記電圧検出値が前記電圧設定範囲を超える回数が前記検出時間内に第6の閾値に達する場合、前記処理ユニットは、前記警告信号を生成する、請求項9に記載の誤差警告モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年5月26日に出願された台湾特許出願公開第109117488号明細書に対する優先権を主張し、その全内容は、参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、誤差警告モジュールに関し、より具体的には、電子デバイスに設置された誤差警告モジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
一般に、電子デバイスが電力又は信号を送信するとき、送信電力又は信号には必然的に送信誤差が含まれる。例えば、ユーザは、10アンペアの電流を提供するように電源を設定することができるが、当業者であれば、電源が10アンペアを出力することができるが、様々な非理想的な要因により、9~11アンペアなどの送信誤差(10アンペアよりわずかに大きい又は小さい)を伴うことを理解することができる。電子デバイスが一定の時間にわたって使用されるとき、最初に許容範囲内の送信誤差が容認できるが、非理想的な要因により、送信誤差が一層大きくなる可能性がある。そのため、電子デバイスを較正して、電力又は信号を正しく送信できることを保証する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実際に、エンジニアが複数の電子デバイスを較正するには、多大な時間及び労力を要し、それによりエンジニアへの負担が間違いなく増大する。従って、産業界では、労働力の負担を低減するため、電子デバイスのための新しい較正メカニズムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、電子デバイスに設置され得る誤差警告モジュールを提供する。電子デバイスの送信誤差が閾値を超えている場合、誤差警告モジュールは、警告信号を自動的に送信することができ、それによりユーザが電子デバイスを1つずつ検査する手間を省くことができる。
【0006】
本発明は、電子デバイスに設置された誤差警告モジュールであって、検出ユニット及び処理ユニットを含む誤差警告モジュールを開示する。検出ユニットは、電流検出信号又は電圧検出信号を生成するために、電子デバイスによって送信されている電流又は電圧を検出する。検出ユニットに電気的に接続された処理ユニットは、電流検出信号によって示される電流検出値が電流設定範囲を超えているかどうか、又は電圧検出信号によって示される電圧検出値が電圧設定範囲を超えているかどうかを判断する。電流検出値が電流設定範囲を超えているか、又は電圧検出値が電圧設定範囲を超えている場合、処理ユニットは、警告信号を生成する。
【0007】
いくつかの実施形態では、電子デバイスが電子負荷デバイスである場合、検出ユニットは、電流検出信号又は電圧検出信号を生成するために、電子負荷デバイスによって引き込まれている電流又は電圧を検出することができる。電流設定範囲は、電子負荷デバイスのプリセット負荷電流値に関連し、及び電流検出値がプリセット負荷電流値から第1の閾値だけ逸脱している場合、処理ユニットは、電流検出値が電流設定範囲を超えていると判断することができ、且つその後、警告信号は、生成される。電圧設定範囲は、電子負荷デバイスのプリセット負荷電圧値に関連し、及び電圧検出値がプリセット負荷電圧値から第2の閾値だけ逸脱している場合、処理ユニットは、電圧検出値が電圧設定範囲を超えていると判断することができ、且つその後、警告信号は、生成される。
【0008】
いくつかの実施形態では、電子デバイスが電源である場合、検出ユニットは、電流検出信号又は電圧検出信号を生成するために、電源によって出力されている電流又は電圧を検出することができる。そのうえ、電流設定範囲は、電源のプリセット供給電流値に関連し、及び電流検出値がプリセット供給電流値から第3の閾値だけ逸脱している場合、処理ユニットは、電流検出値が電流設定範囲を超えていると判断することができ、且つその後、警告信号は、生成される。また、電圧設定範囲は、電源のプリセット供給電圧値に関連し、及び電圧検出値がプリセット供給電圧値から第4の閾値だけ逸脱している場合、処理ユニットは、電圧検出値が電圧設定範囲を超えていると判断することができ、且つその後、警告信号は、生成される。
【0009】
いくつかの実施形態では、検出ユニットの設置場所の温度は、電子デバイスの平均温度より低いことができる。検出ユニットは、検出時間中に電子デバイスによって送信されている電流又は電圧をさらに繰り返し検出することができ、且つ検出時間中に複数の電流検出信号又は電圧検出信号を繰り返し生成することができる。そのうえ、処理ユニットは、各電流検出信号によって示される電流検出値が電流設定範囲を超えているかどうかを判断することができ、及び電流検出値が電流設定範囲を超える回数が検出時間内に第5の閾値に達する場合、処理ユニットは、警告信号を生成することができる。また、処理ユニットは、各電圧検出信号によって示される電圧検出値が電圧設定範囲を超えているかどうかを判断することができ、及び電圧検出値が電圧設定範囲を超える回数が検出時間内に第6の閾値に達する場合、処理ユニットは、警告信号を生成することができる。
【0010】
上記に基づいて、本発明によって提供される誤差警告モジュールは、電子デバイスに設置され得、電子デバイスによって出力又は受信された電流又は電圧における送信誤差があるかどうかを自動的に検出する。電子デバイスの出力又は受信された電流又は電圧の送信誤差がプリセット閾値を超えている場合、誤差警告モジュールは、警告信号を自動的に送信することができ、それによりユーザが電子デバイスを1つずつ検査する手間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態による誤差警告モジュールの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の特徴、目的及び機能は、以下でさらに開示される。しかし、それらは、本発明の可能な実施形態のごくわずかなものであり、本発明の範囲は、それらに限定されない。すなわち、本発明の特許請求の範囲に従ってなされる均等な変更形態及び修正形態は、依然として本発明の主題のままである。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、それらの変更形態及び修正形態は、本発明のさらなる可能性と考えられるべきである。
【0013】
図1を参照されたく、
図1は、本発明の実施形態による誤差警告モジュールの概略図である。
図1に示されるように、電子デバイス1は、電力モジュール10及び誤差警告モジュール12を含み得、電力モジュール10は、電子デバイス1の主要な機能を実行するために使用することができる。例えば、電子デバイス1が電子負荷デバイスである場合、電子デバイス1が接続される外部デバイス2は、電源であり得る。ここでは、電力モジュール10は、外部デバイス2からの電力の消費及び電流又は電圧の受信を行うモジュールであり得、電力モジュール10は、外部デバイス2に対する負荷であり得る。他方では、電子デバイス1が電源である場合、電子デバイス1が接続される外部デバイス2は、ある種の負荷と見なすことができる。ここでは、電力モジュール10は、外部デバイス2への電力の供給及び電流の出力を行うモジュールであり得、電力モジュール10は、外部デバイス2に対する電源であり得る。
【0014】
加えて、誤差警告モジュール12は、検出ユニット120及び処理ユニット122を含み得る。検出ユニット120は、電力モジュール10と外部デバイス2との間で直列に接続することができ、処理ユニット122は、電力モジュール10及び検出ユニット120に電気的に接続することができる。実際に、検出ユニット120は、電子デバイス1と外部デバイス2との間で送信される電流又は電圧を検出するために使用することができる。この実施形態は、電流の方向を限定しない。例えば、電子デバイス1が外部デバイス2に電流若しくは電圧を出力し得るか、又は電子デバイス1が外部デバイス2から電流若しくは電圧を受信し得る。加えて、検出ユニット120は、電子デバイス1内に配置又は設置されており、検出ユニット120の設置場所は、検出ユニット120が温度の影響を受けることにより検出誤差が発生しないように、熱放散が優れた場所であるべきである。例えば、検出ユニット120の設置場所は、熱を発生し易い電子デバイス1内の他のコンポーネントから遠く離れており、その結果、検出ユニット120の設置場所の温度は、電子デバイス1の平均温度より低くなる。
【0015】
電子負荷デバイスであり得る前述の電子デバイス1を例として取り上げると、電力モジュール10は、外部デバイス2によって提供される電力を消費するために使用されるため、検出ユニット120は、外部デバイス2からの電流又は電圧を検出し、電流検出信号又は電圧検出信号を生成する。例として、検出ユニット120が電流を検出するために使用される場合、ユーザは、制御インタフェース(
図1には図示せず)を通して、電力モジュール10によって引き込まれる電流(例えば、プリセット負荷電流値)を設定することができる。当然ながら、この実施形態は、電力モジュール10をどのように設定するかについて限定しない。ユーザからの制御インタフェースを通した設定コマンドは、処理ユニット122によって受信することができ、次いで、処理ユニット122は、電力モジュール10を設定することができる。例えば、ユーザは、10アンペアの電流を引き込むように電力モジュール10を設定することができ(すなわち、プリセット負荷電流値は、10アンペアである)、次いで、電力モジュール10が起動すると、検出ユニット120は、電力モジュール10によって実際に引き込まれた電流検出値を検出する。
【0016】
ここでは、電子デバイス1は、必ずしも起動して直ちに電流の送信を開始するとは限らないため、検出ユニット120は、最初に待機モード又は非集中検出モード(サンプリング間隔がより長い)であり得る。加えて、検出ユニット120によって実際に検出された電流検出値は、電流検出信号に記録することができる。検出ユニット120が実際に9アンペアのみを検出したと想定すると、9アンペアの値が電流検出値となり得る。次いで、処理ユニット122は、検出ユニット120から電流検出信号を受信し、電流検出値が9アンペアであることを知ることができる。処理ユニット122は、この時点で電力モジュール10のプリセット負荷電流値(10アンペア)を知っているため、処理ユニット122は、電流検出値が電流設定範囲を超えているかどうかを判断することができる。例では、電流設定範囲が9.5アンペア~10.5アンペアであると知られていると想定すると、処理ユニット122は、電流検出値(9アンペア)が電流設定範囲の下限を下回ると判断することができ、従って、処理ユニット122は、電子デバイス1が現在異常な負荷条件下にあることを示すために警告信号を生成する。換言すれば、電流検出値がプリセット負荷電流値から第1の閾値(この例では0.5アンペア)だけ逸脱している場合、処理ユニット122は、電流検出値が電流設定範囲を超えていると判断することができる。この実施形態では、電流設定範囲は、特に限定されておらず、電流設定範囲は、電子デバイス1の仕様によって規制するか又はユーザによって設定することができる。
【0017】
当然ながら、より正確な検出を行うため、処理ユニット122は、検出時間内に複数の電流検出信号を繰り返し受信することができる。例えば、検出ユニット120が1ミリ秒以内に10回検出することができると想定すると、処理ユニット122は、その10回分の電流検出信号を受信することができる。また、処理ユニット122は、その10回分の電流検出信号に対応する電流検出値のいくつが電流設定範囲を超えているかを判断することができる。ユーザは、警告信号を生成する前に、処理ユニット122が異常な電流検出値を何回検出するかを設定することができ、それは、ユーザ自身が警告閾値(第5の閾値)を決定できることを意味する。一例では、ユーザは、警告閾値を3に設定することができ、すなわち電流検出信号に対応する3つの電流検出値が検出時間内に電流設定範囲を超えた場合、処理ユニット122は、電子デバイス1が現在異常な負荷条件下にあると判断することができ、従って、処理ユニット122は、警告信号を生成する。
【0018】
この実施形態は、検出ユニット120を、電流を検出するためのものに限定せず、検出ユニット120は、電圧を検出するために使用することもできる。例えば、ユーザは、制御インタフェース(
図1には図示せず)を使用することにより、10ボルトを引き込むように電力モジュール10を設定することもでき(すなわち、プリセット負荷電圧値は、10ボルトである)、検出ユニット120によって実際に検出された電圧検出値は、電圧検出信号に記録することができる。検出ユニット120が実際に9ボルトを検出したと想定すると、9ボルトの値を電圧検出値と見なすことができる。加えて、処理ユニット122は、検出ユニット120から電圧検出信号を受信し、電圧検出値が9ボルトであることを知ることができる。そのうえ、処理ユニット122は、電力モジュール10のプリセット負荷電圧値が10ボルトであることを知っていると想定する。従って、処理ユニット122は、電圧検出値が電圧設定範囲を超えているかどうかを判断することができる。以前の例と同じように、電圧設定範囲が9.5ボルト~10.5ボルトであると知られていると想定すると、処理ユニット122は、9ボルトが低過ぎであり、電圧設定範囲の下限を下回ると判断することができ、従って、処理ユニット122は、電子デバイス1に現在異常な負荷がかかっていることを警告するために警告信号を生成する。換言すれば、電圧検出値がプリセット負荷電圧値から第2の閾値(この例では0.5ボルト)だけ逸脱している場合、処理ユニット122は、電圧検出値が電圧設定範囲を超えていると判断することができる。
【0019】
同様に、処理ユニット122は、検出時間内に複数の電圧検出信号を繰り返し受信することができる。例えば、検出ユニット120が1ミリ秒以内に10回検出することができると想定すると、処理ユニット122は、10個の電圧検出信号を受信することができ、その電圧検出信号に対応する電圧検出値のいくつが電圧設定範囲を超えているかを判断することができ、ユーザによって警告閾値(第6の閾値)を決定することもできる。
【0020】
他方では、別の例として、前述の電子デバイス1を電源として取り上げると、電力モジュール10は、外部デバイス2に必要な電力を供給するために使用されるため、検出ユニット120は、この例では、電力モジュール10から外部デバイス2に出力される電流を検出し、次いで電流検出信号を生成する。実際に、ユーザは、制御インタフェース(図示せず)を通して、電力モジュール10によって出力される電流であるプリセット供給電流値を設定することができる。同様に、ユーザは、10アンペアの電流を出力するように電力モジュール10を設定することができ、次いで電力モジュール10が作業を開始すると、検出ユニット120は、電力モジュール10によって出力された実際の電流値(電流検出値である)を検出する。ここでは、検出ユニット120によって実際に検出された電流検出値は、電流検出信号に記録することができる。例えば、検出ユニット120が実際に9アンペアのみを検出したと想定すると、9アンペアの値が電流検出値となり得る。
【0021】
以前の例と同様に、電流設定範囲が9.5アンペア~10.5アンペアであると知られていると想定すると、処理ユニット122は、9アンペアが低過ぎであり、電流設定範囲の下限を下回ると判断することができ、従って、処理ユニット122は、電子デバイス1が現在異常な出力電流を有することを示すために警告信号を生成する。換言すれば、電流検出値がプリセット供給電流値から第3の閾値(この例では0.5アンペア)だけ逸脱している場合、処理ユニット122は、電流検出値が電流設定範囲を超えていると判断することができる。
【0022】
電圧を検出するための検出ユニット120を例として取り上げる。検出ユニット120は、電力モジュール10から外部デバイス2に出力される電圧を検出することができるため、検出ユニット120は、電圧検出信号を生成することができる。同様に、ユーザは、制御インタフェース(図示せず)を通して、電力モジュール10によって出力されるプリセット供給電圧値を設定することができる。実際に、ユーザは、10ボルトの電圧を出力するように電力モジュール10を設定することができ、次いで電力モジュール10が作業を開始すると、検出ユニット120は、電力モジュール10によって実際に出力された電圧値を検出する。ここでは、検出ユニット120によって実際に検出された電圧検出値は、電圧検出信号に記録することができる。検出ユニット120が実際に9ボルトを検出したと想定すると、9ボルトの値が電圧検出値となり得る。電圧設定範囲は、9.5ボルト~10.5ボルトであると知られており、処理ユニット122は、9ボルトが低過ぎであり、電圧設定範囲の下限を下回ると判断することができる。処理ユニット122は、電子デバイス1が現在異常な出力電圧を有することを警告するために警告信号を生成する。換言すれば、電圧検出値がプリセット供給電圧値から第4の閾値(この例では0.5ボルト)だけ逸脱している場合、処理ユニット122は、電圧検出値が電圧設定範囲を超えていると判断することができる。
【0023】
要約すると、本発明によって提供される誤差警告モジュールは、電子デバイスに設置され得、電子デバイスによって出力又は受信された電流又は電圧における送信誤差があるかどうかを自動的に検出する。電子デバイスの出力又は受信された電流又は電圧の送信誤差がプリセット閾値を超えている場合、誤差警告モジュールは、警告信号を自動的に送信することができ、それによりユーザが電子デバイスを1つずつ検査する手間を省くことができる。
【符号の説明】
【0024】
1 電子デバイス
2 外部デバイス
10 電力モジュール
12 誤差警告モジュール
120 検出ユニット
122 処理ユニット
【外国語明細書】