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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023145968
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20231004BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20231004BHJP
   B41J 29/46 20060101ALI20231004BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20231004BHJP
【FI】
H04N1/00 885
B41J29/38 104
B41J29/38 801
B41J29/46 Z
G03G21/00 398
G03G21/00 384
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022052901
(22)【出願日】2022-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 淳史
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061HK11
2C061HK19
2C061HN08
2C061HN15
2C061HN29
2C061HT03
2C061HT04
2C061HT08
2C061HT09
2H270KA59
2H270LA75
2H270LA84
2H270LA97
2H270LD08
2H270LD14
2H270MB02
2H270MD17
2H270MG02
2H270MH12
2H270MH19
2H270NC06
2H270NC09
2H270PA56
2H270PB11
2H270ZC03
2H270ZC04
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB20
5C062AB25
5C062AB40
5C062AB41
5C062AB42
5C062AB43
5C062AB44
5C062AB46
5C062AB49
5C062AC04
5C062AC22
5C062AC58
5C062AE15
(57)【要約】
【課題】ホスト装置による処理要求が頻繁に受信される場合に、起動回数の制約を有する特定装置を省電力制御によって頻繁に起動させてしまうことを回避すること。
【解決手段】履歴記録部5cは、復帰処理の履歴を表す復帰履歴情報を不揮発性記憶装置4に記録する。休止制御部5aは、前記復帰履歴情報に基づいて特定される前記復帰処理の頻度が第1基準頻度を超える場合に、休止条件の成立に応じた特定休止処理の実行を制限する(S106)。さらに前記休止制御部5aは、前記特定休止処理の実行を制限している状況下において、前記復帰履歴情報に基づいて特定される前記復帰処理の頻度が前記第1基準頻度よりも低い頻度である第2基準頻度を下回ったときに、前記特定休止処理の実行の制限を解除する(S106)。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
他装置と通信可能な通信装置と、
不揮発性記憶装置と、
予め定められた休止条件が成立したときに特定装置への電力供給を停止する特定休止処理を実行する休止制御部と、
前記特定装置への電力供給が停止している状況下で前記特定装置を必要とする処理要求が前記通信装置を通じて受信されたときに、前記特定装置へ電力を供給する復帰処理を実行する復帰制御部と、
前記復帰処理の履歴を表す復帰履歴情報を前記不揮発性記憶装置に記録する履歴記録部と、を備え、
前記休止制御部は、前記復帰履歴情報に基づいて特定される前記復帰処理の頻度が第1基準頻度を超える場合に、前記休止条件の成立に応じた前記特定休止処理の実行を制限し、
さらに前記休止制御部は、前記特定休止処理の実行を制限している状況下において、前記復帰履歴情報に基づいて特定される前記復帰処理の頻度が前記第1基準頻度よりも低い頻度である第2基準頻度を下回ったときに、前記特定休止処理の実行の制限を解除する、画像形成装置。
【請求項2】
前記休止条件の成立に応じた前記特定休止処理の実行が制限されたときに、前記復帰履歴情報または前記復帰履歴情報に基づく情報を、前記通信装置を通じて予め設定された宛先へ送信する通知部をさらに備える、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記特定装置は前記不揮発性記憶装置であり、
前記休止制御部は、前記休止条件が成立したときに前記不揮発性記憶装置を含む複数の対象装置への電力供給を停止する第1休止処理を実行し、
前記復帰制御部は、前記復帰処理において前記複数の対象装置へ電力を供給し、
前記休止制御部は、前記復帰履歴情報に基づいて特定される前記復帰処理の頻度が前記第1基準頻度を超える場合に、前記休止条件が成立したときに、前記複数の対象装置のうち前記不揮発性記憶装置を除く残りの装置への電力供給を停止する第2休止処理を実行する、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記休止制御部は、予め設定された時間帯において、前記復帰履歴情報に基づいて前記特定休止処理の制限を実行する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記復帰履歴情報に基づいて特定される前記復帰処理の頻度に応じて前記休止条件を変更する条件変更部をさらに備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、休止条件が成立したときに特定装置を休止させ、処理要求を受信したときに前記特定装置を起動させる画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンターまたは複合機などの画像形成装置は、省電力制御を実行する。前記省電力制御において、制御部は、休止条件が成立したときに休止処理を実行し、復帰イベントが発生したときに復帰処理を実行する。
【0003】
前記休止条件は、例えば前記画像形成装置に処理を要求されない状態が予め定められた期間継続するという条件である。前記復帰イベントは、例えば処理要求が他装置から受信されること、または、人感センサーにより人が検出されることなどである。
【0004】
前記制御部は、前記休止処理において、画像形成部などを含む複数の対象装置を休止させる。さらに前記制御部は、前記復帰処理において、前記複数の対象装置を起動させる。
【0005】
前記複数の対象装置は、ハードディスクドライブまたはフラッシュメモリーなどの不揮発性記憶装置を含む場合がある。前記画像形成装置において、ハードディスクドライブまたはフラッシュメモリーなどの一部の装置は、寿命の制約上、起動回数に制限がある。
【0006】
一方、前記画像形成装置が、前記復帰処理の回数が基準回数を上回る場合に、前記復帰処理の頻度を制限することが知られている(例えば、特許文献1参照)。前記基準回数は、ハードディスクドライブを備える前記画像形成装置の稼働時間に応じて設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2015-208909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、前記画像形成装置は、パーソナルコンピュータなどのホスト装置と通信可能である。前記ホスト装置は、ある種のアプリケーションプログラムがインストールされることにより、ネットワークを通じて前記画像形成装置に対して頻繁に処理要求を送信する場合がある。
【0009】
前記画像形成装置は、前記ホスト装置から頻繁に前記処理要求を受信することにより、頻繁に前記復帰処理を実行する場合がある。この場合、前記画像形成装置の稼働時間が設計上の寿命時間に至る前に、前記不揮発性記憶装置が早期に寿命に達するおそれがある。
【0010】
また、前記画像形成装置が前記復帰処理の回数を制限すると、前記画像形成装置のユーザーの利便性が損なわれる。
【0011】
本発明の目的は、ホスト装置による処理要求が頻繁に受信される場合に、起動回数の制約を有する特定装置を省電力制御によって頻繁に起動させてしまうことを回避できる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一の局面に係る画像形成装置は、他装置と通信可能な通信装置と、不揮発性記憶装置と、を備える。さらに前記画像形成装置は、休止制御部と、復帰制御部と、履歴記録部と、を備える。前記休止制御部は、予め定められた休止条件が成立したときに特定装置への電力供給を停止する特定休止処理を実行する。前記復帰制御部は、前記特定装置への電力供給が停止している状況下で前記特定装置を必要とする処理要求が前記通信装置を通じて受信されたときに、前記特定装置へ電力を供給する復帰処理を実行する。前記履歴記録部は、前記復帰処理の履歴を表す復帰履歴情報を前記不揮発性記憶装置に記録する。前記休止制御部は、前記復帰履歴情報に基づいて特定される前記復帰処理の頻度が第1基準頻度を超える場合に、前記休止条件の成立に応じた前記特定休止処理の実行を制限する。さらに前記休止制御部は、前記特定休止処理の実行を制限している状況下において、前記復帰履歴情報に基づいて特定される前記復帰処理の頻度が前記第1基準頻度よりも低い頻度である第2基準頻度を下回ったときに、前記特定休止処理の実行の制限を解除する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ホスト装置による処理要求が頻繁に受信される場合に、起動回数の制約を有する特定装置を省電力制御によって頻繁に起動させてしまうことを回避できる画像形成装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、第1実施形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。
図2図2は、第1実施形態に係る画像形成装置のCPUにおける複数の処理モジュールの構成を示すブロック図である。
図3図3は、第1実施形態に係る画像形成装置における通常状態制御の手順の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、第1実施形態に係る画像形成装置における休止状態制御の手順の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、第1実施形態に係る画像形成装置における履歴管理処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、第1実施形態に係る画像形成装置における通常状態制御の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0016】
[第1実施形態:画像形成装置10の構成]
第1実施形態に係る画像形成装置10は、プリント処理を実行するプリント装置1を備える。前記プリント処理は、シート91に画像を形成する処理である。
【0017】
さらに、画像形成装置10は、原稿92から画像を読み取る画像読取処理を実行する画像読取装置2も備える。例えば、画像形成装置10は、複写機または複写機能およびファクシミリ通信装置能を有する複合機などである。
【0018】
画像形成装置10は、LAN(Local Area Network)などのネットワーク90を通じて、ホスト装置9などの他装置と通信可能である。例えば、ネットワーク90は、インターネットに接続されている。ホスト装置9は、画像形成装置10と通信可能な情報処理装置である。
【0019】
図1に示されるように、画像形成装置10は、画像読取装置2、プリント装置1,ユーザーインターフェイスユニット3、二次記憶装置4、制御装置5、通信装置6、スイッチ回路7および人感センサー8などを備える。
【0020】
ユーザーインターフェイスユニット3は、操作装置3aおよび表示装置3bを含むユーザーインターフェイスである。操作装置3aは、ユーザーの操作を受け付ける装置であり、例えば復帰ボタンおよびタッチパネルなどを含む。表示装置3bは、情報を表示可能な液晶パネルなどの表示パネルを含む。
【0021】
通信装置6は、ネットワーク90を通じてホスト装置9などの他装置との間で通信可能な通信インターフェイスデバイスである。制御装置5は、前記他装置との間のデータの送信および受信の全てを、通信装置6を通じて行う。
【0022】
二次記憶装置4は、コンピューター読み取り可能な不揮発性記憶装置である。二次記憶装置4は、プログラムおよび各種のデータを記憶可能である。例えば、ハードディスクドライブおよびSSD(Solid State Drive)の一方または両方の組合せが、二次記憶装置4として採用される。
【0023】
画像読取装置2は、原稿92の画像を読み取る読取処理を実行する装置である。画像読取装置2は、光源2a、走査機構2b、イメージセンサー2cおよびAFE(Analog Front End)2dなどを備える。
【0024】
光源2aは、原稿92に対して光を出射する。走査機構2bは、光源2aの光を原稿92に対して走査させる。イメージセンサー2cは、原稿92からの反射光を受光し、受光量の検出信号を画像信号として出力する。
【0025】
AFE(2d)は、前記画像信号をデジタルの画像データへ変換する。以下の説明において、画像読取装置2の前記読取処理によって原稿92から読み取られた画像のことを読取画像と称する。
【0026】
プリント装置1は、電子写真方式またはインクジェット方式などの予め定められた方式でシート91に画像を形成するプリント処理を実行する装置である。
【0027】
本実施形態において、プリント装置1は、前記読取画像のデータまたは通信装置6を通じてホスト装置9から受信されるプリントデータに基づいて前記プリント処理を実行可能である。前記プリントデータは、前記プリント処理の対象となる画像を表すデータである。
【0028】
例えば、プリント装置1が電子写真方式で前記プリント処理を実行する装置である場合、プリント装置1は、シート搬送機構1a、感光体1b、帯電装置1c、レーザースキャニングユニット1d、現像装置1e、転写装置1fおよび定着装置1gなどを備える。
【0029】
シート搬送機構1aは、予め定められた経路に沿ってシート91を搬送する。帯電装置1cは、感光体1bの表面を帯電させる。レーザースキャニングユニット1dは、帯電した感光体1bの表面に静電潜像を書き込む。
【0030】
現像装置1eは、感光体1b上の前記静電潜像をトナー像へ現像する。感光体1bは、前記トナー像を担持して回転する像担持体である。
【0031】
転写装置1fは、感光体1b上の前記トナー像をシート91に転写する。定着装置1gは、シート91上の前記トナー像を加熱することにより、前記トナー像をシート91に定着させる。
【0032】
人感センサー8は、画像形成装置10の前に存在する人を検出するセンサーである。例えば、人感センサー8が、赤外線センサーまたは超音波センサーなどであることが考えられる。
【0033】
制御装置5は、各種の演算、データ処理および画像形成装置10が備える各種の電気機器の制御を実行する。制御装置5は、画像読取装置2、プリント装置1、ユーザーインターフェイスユニット3および通信装置6との間でデータおよび制御信号の受け渡しが可能である。
【0034】
制御装置5は、プリントエンジン50、CPU51およびRAM(Random Access Memory)52などを含む。プリントエンジン50は、CPU51からの指令に従ってプリント装置1を制御することにより、プリント装置1に前記プリント処理を実行させる。
【0035】
プリントエンジン50は、不図示のMPU(Micro Processing Unit)もしくはDSP(Digital Signal Processor)などのプロセッサー、またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの回路によって実現される。
【0036】
CPU51は、二次記憶装置4に記憶されたプログラムを実行することにより、各種のデータ処理および制御を実行するプロセッサーである。なお、DSPなどの他のプロセッサーが、CPU51の代わりに前記データ処理および制御を実行することも考えられる。
【0037】
RAM52は、CPU51が実行する前記プログラムおよびCPU51が前記プログラムを実行する過程で出力および参照するデータを一次記憶する揮発性の記憶装置である。
【0038】
スイッチ回路7は、CPU51から出力されるスイッチ制御信号に従って、予め定められた複数の対象装置への給電ラインを通電状態および遮断状態の一方から他方へ切り替える回路である。
【0039】
本実施形態において、前記複数の対象装置は、プリント装置1、画像読取装置2、表示装置3b、二次記憶装置4およびプリントエンジン50を含む。
【0040】
CPU51は、前記プログラムを実行することにより複数の処理モジュールとして動作する。前記複数の処理モジュールは、主制御部5a、二次制御部5bおよび履歴管理部5cなどを含む(図2参照)。
【0041】
主制御部5aは、表示装置3bを制御することにより、表示装置3bに各種の情報を表示させる。さらに主制御部5aは、操作装置3aまたは通信装置6を通じて入力される処理要求の内容を判定し、前記処理要求の内容に応じた処理を実行する。
【0042】
さらに主制御部5aは、プリントエンジン50および画像読取装置2などを制御する。
【0043】
例えば、通信装置6が、ホスト装置9からプリント要求コマンドおよび前記プリントデータを含むプリントジョブデータを受信した場合に、主制御部5aは、プリントエンジン50に受信プリント指令を出力する。
【0044】
プリントエンジン50は、主制御部5aから前記受信プリント指令を受けた場合に、前記プリントデータに基づく前記プリント処理をプリント装置1に実行させる。
【0045】
さらに主制御部5aは、予め定められた休止条件が成立する場合に休止処理を実行する。前記休止処理は、スイッチ回路7を制御することにより、前記複数の対象装置への電力供給を停止する処理である。
【0046】
前記休止処理が実行されることにより、画像形成装置10は、通常状態から休止状態へ移行する。前記通常状態は、不図示の電源回路からスイッチ回路7を通じて前記複数の対象装置へ電力が供給されている状態である。前記休止状態は、前記通常状態よりも電力消費が小さい状態である。
【0047】
画像形成装置10は、前記通常状態であるときに、前記プリント処理または前記読取処理などの画像処理を実行可能である。一方、画像形成装置10は、前記休止状態であるときに、通信装置6を通じてデータを受信することができるが、前記画像処理を実行することはできない。
【0048】
さらに、主制御部5aは、前記休止処理において、CPU51を通常モードよりも電力消費が小さいスリープモードへ移行させる。例えば、CPU51は、前記スリープモードにおいて、前記通常モードよりも低い周波数のクロックで動作する。
【0049】
CPU51は、前記通常モードおよび前記スリープモードのいずれにおいても、通信装置6を通じてデータを受信する処理、および、スイッチ回路7の制御を実行することができる。
【0050】
前記休止条件は、第1休止条件を含む。前記第1休止条件は、時間条件が成立し、かつ、無処理条件が成立し、かつ、人感センサー8が人を検出していないという条件である。
【0051】
前記時間条件は、無要求状態が予め設定された指定時間を越えて継続しているという条件である。前記無要求状態は、操作装置3aまたは通信装置6を通じた前記処理要求の入力が行われない状態である。
【0052】
前記無処理条件は、操作装置3aまたは通信装置6を通じて入力された前記処理要求に応じた処理が未完了の状態で残されていない、という条件である。
【0053】
また、前記休止条件が、第2休止条件を含んでいてもよい。前記第2休止条件は、操作装置3aに対する予め定められた休止操作が行われたという条件である。
【0054】
さらに、前記休止条件が、第3休止条件を含んでいてもよい。前記第3休止条件は、現在時刻が予め設定された休止時間帯に入ったという条件である。
【0055】
例えば、前記休止条件が、前記第1休止条件、前記第2休止条件および前記第3休止条件の論理和であることが考えられる。
【0056】
一方、二次制御部5bは、画像形成装置10が前記休止状態である状況下で予め定められた復帰イベントが発生したときに復帰処理を実行する。前記復帰処理は、前記複数の対象装置へ電力を供給する処理である。
【0057】
さらに二次制御部5bは、前記復帰処理において、CPU51を前記スリープモードから前記通常モードへ移行させる。前記復帰処理が実行されることにより、画像形成装置10は前記休止状態から前記通常状態へ移行する。
【0058】
画像形成装置10は、前記休止状態において前記プリント処理の実行を要求された場合、まず、二次制御部5bが前記復帰処理を実行し、続いて主制御部5aおよびプリントエンジン50がプリント装置1に前記プリント処理を実行させる。
【0059】
例えば、前記復帰イベントは、以下に示される第1復帰イベント、第2復帰イベントおよび第3復帰イベントのうちの一部または全部である。
【0060】
前記第1復帰イベントは、前記複数の対象装置の一部または全部を必要とする処理要求がホスト装置9から通信装置6を通じて受信されたというイベントである。
【0061】
前記第2復帰イベントは、操作装置3aに対して予め定められた復帰操作が行われたというイベントである。前記第3復帰イベントは、人感センサー8が人を検出したというイベントである。
【0062】
主制御部5aによる前記休止処理および二次制御部5bによる前記復帰処理は、省電力制御の一例である。
【0063】
履歴管理部5cは、画像形成装置10が前記休止状態から前記通常状態へ復帰したときに、後述する履歴管理処理を実行する(図5参照)。前記履歴管理処理については後述する。
【0064】
ところで、画像形成装置10は、パーソナルコンピュータなどのホスト装置9と通信可能である。ホスト装置9は、ある種のアプリケーションプログラムがインストールされることにより、ネットワーク90を通じて画像形成装置10に対して頻繁に処理要求を送信する場合がある。
【0065】
また、二次記憶装置4は、ハードディスクドライブまたはフラッシュメモリーなどを含む場合、寿命の制約上、起動回数に制限がある。
【0066】
画像形成装置10がホスト装置9から頻繁に前記処理要求を受信することにより、二次制御部5bが頻繁に前記復帰処理を実行する場合がある。この場合、画像形成装置10の稼働時間が設計上の寿命時間に至る前に、二次記憶装置4が早期に寿命に達するおそれがある。
【0067】
また、二次制御部5bが前記復帰処理の回数を制限すると、画像形成装置10のユーザーの利便性が損なわれる。
【0068】
一方、画像形成装置10において、CPU51は、後述する通常状態制御および休止状態制御を実行する(図3,4参照)。これにより、画像形成装置10は、ホスト装置9による処理要求が頻繁に受信される場合に、起動回数の制約を有する二次記憶装置4を前記省電力制御によって頻繁に起動させてしまうことを回避できる。
【0069】
[通常状態制御]
以下、図3に示されるフローチャートを参照しつつ、前記通常状態制御の手順の一例について説明する。
【0070】
主制御部5aは、画像形成装置10が前記通常状態であるときに前記通常状態制御を実行する。
【0071】
以下の説明において、S101,S102,…は、前記通常状態制御における複数の工程の識別符号を表す。前記通常状態制御において、まず、工程S101の処理が実行される。
【0072】
<工程S101>
工程S101において、主制御部5aは、画像形成装置10が前記休止状態から前記通常状態へ復帰した状態であるか否かを判定する。
【0073】
主制御部5aは、画像形成装置10が前記休止状態から前記通常状態へ復帰した状態であると判定する場合に処理を工程S102へ移行させる。
【0074】
一方、主制御部5aは、画像形成装置10が前記休止状態から復帰した状態ではないと判定する場合に処理を工程S103へ移行させる。例えば、主制御部5aは、画像形成装置10が電源ONなどの要因で起動した状態である場合に、画像形成装置10が前記休止状態から復帰した状態ではないと判定する。
【0075】
<工程S102>
工程S102において、履歴管理部5cが前記履歴管理処理を実行する(図5参照)。前記履歴管理処理は、前記復帰処理の実行の履歴を管理するための処理である。前記履歴管理処理の例については後述する。
【0076】
履歴管理部5cは、工程S102の処理を実行した後、処理を工程S103へ移行させる。
【0077】
<工程S103>
工程S103において、主制御部5aは、通信装置6の状況を確認し、ホスト装置9の処理要求が受信されたときに処理を工程S104へ移行させる。
【0078】
一方、主制御部5aは、ホスト装置9の前記処理要求が通信装置6によって受信されていないときに処理を工程S105へ移行させる。
【0079】
<工程S104>
工程S104において、主制御部5aは、受信対応処理を実行する。主制御部5aは、前記受信対応処理において、通信装置6を通じて受信された前記処理要求に対応する処理を実行する。
【0080】
例えば、前記処理要求がプリント要求である場合、主制御部5aは、前記プリント処理をプリントエンジン50を通じてプリント装置1に実行させる。この場合、プリント装置1は、前記プリント要求に続いて受信される前記プリントデータに基づく前記プリント処理を実行する。
【0081】
また、前記処理要求がデータ保存要求である場合、主制御部5aは、前記処理要求に続いて受信される保存対象データを二次記憶装置4に保存する。
【0082】
主制御部5aは、前記受信対応処理を実行した後、処理を工程S103へ移行させる。
【0083】
<工程S105>
工程S105において、主制御部5aは、前記休止条件が成立するか否かを判定する。主制御部5aは、前記休止条件が成立すると判定する場合、処理を工程S106へ移行させる。一方、主制御部5aは、前記休止条件が成立しないと判定する場合、処理を工程S108へ移行させる。
【0084】
<工程S106>
工程S106において、主制御部5aは、休止モードが基準モードおよび制限モードのいずれに設定されているかに応じて処理の移行先を制御する。
【0085】
前記休止モードは、画像形成装置10が前記通常状態から前記休止状態への移行を制限する状態であるか否かを識別する情報である。前記休止モードの初期設定は前記基準モードである。後述するように、前記履歴管理処理は、前記休止モードを変更する処理を含む(図5参照)。
【0086】
主制御部5aは、前記休止モードが前記基準モードに設定されている場合に処理を工程S107へ移行させる。一方、主制御部5aは、前記休止モードが前記制限モードに設定されている場合に処理を工程S108へ移行させる。
【0087】
<工程S107>
工程S107において、主制御部5aは前記休止処理を実行する。これにより、前記複数の対象装置への電力供給が停止され、画像形成装置10が前記通常状態から前記休止状態へ移行する。
【0088】
主制御部5aは、工程S107の処理を実行した後、前記通常状態制御を終了させる。
【0089】
なお、工程S107の前記休止処理は、二次記憶装置4への電力供給を停止する特定休止処理を含む。二次記憶装置4は、特定装置の一例である。前記休止処理は、予め定められた前記休止条件が成立したときに実行される(工程S105参照)。工程S107の処理を実行する主制御部5aは、休止制御部の一例である。
【0090】
<工程S108>
工程S108において、主制御部5aは、操作装置3aの状態を確認し、操作装置3aにおいて処理要求の操作が検出されたときに処理を工程S109へ移行させる。
【0091】
一方、主制御部5aは、操作装置3aにおいて前記処理要求の操作が検出されていないときに処理を工程S103へ移行させる。
【0092】
<工程S109>
工程S109において、主制御部5aは、操作対応処理を実行する。主制御部5aは、前記操作対応処理において、操作装置3aで検出された前記処理要求の操作に対応する処理を実行する。
【0093】
例えば、主制御部5aは、操作装置3aにおいてコピー操作が検出されたときに、画像読取装置2に前記読取処理を実行させるとともに、プリントエンジン50を通じてプリント装置1に前記プリント処理を実行させる。その際、主制御部5aは、前記読取画像のデータに基づく前記プリント処理をプリント装置1に実行させる。
【0094】
また、主制御部5aは、操作装置3aにおいて格納データ出力操作が検出されたときに、プリントエンジン50を通じてプリント装置1に前記プリント処理を実行させる。その際、主制御部5aは、二次記憶装置4に記憶されている画像データに基づく前記プリント処理をプリント装置1に実行させる。
【0095】
また、操作装置3aに対する画面切替操作が検出される場合、主制御部5aは、表示装置3bに表示させる画面を、前記画面切替操作に対応する画面へ切り替える処理を実行する。
【0096】
主制御部5aは、工程S109の処理を実行した後、処理を工程S103へ移行させる。
【0097】
[休止状態制御]
次に、図4に示されるフローチャートを参照しつつ、休止状態制御の手順の一例について説明する。
【0098】
二次制御部5bは、画像形成装置10が前記休止状態であるときに前記休止状態制御を実行する。即ち、前記休止状態制御は、二次記憶装置4を含む前記複数の対象装置への電力供給が停止している状況下で実行される。
【0099】
以下の説明において、S201,S202,…は、前記休止状態制御における複数の工程の識別符号を表す。前記休止状態制御において、まず工程S201の処理が実行される。
【0100】
<工程S201>
工程S201において、二次制御部5bは、前記復帰イベントが発生したか否かを確認する処理を実行する。例えば、前記復帰イベントは、前記第1復帰イベント、前記第2復帰イベントまたは前記第3復帰イベントである。
【0101】
二次制御部5bは、前記復帰イベントが発生したときに、処理を工程S202へ移行させる。一方、二次制御部5bは、前記復帰イベントが発生していないときに、処理を工程S203へ移行させる。
【0102】
<工程S202>
工程S202において、二次制御部5bは、前記復帰処理を実行する。これにより、画像形成装置10は、前記休止状態から前記通常状態へ復帰する。
【0103】
例えば、二次制御部5bは、ホスト装置9から通信装置6を通じて二次記憶装置4を必要とする前記処理要求を受信したときに前記復帰処理を実行する。なお、工程S202の処理を実行する二次制御部5bは、復帰制御部の一例である。
【0104】
二次制御部5bは、工程S202の処理を実行した後、前記休止状態制御を終了する。
【0105】
<工程S203>
工程S203において、二次制御部5bは、通信装置6の状態を確認し、応答要求が通信装置6を通じて受信されたときに処理を工程S204へ移行させる。
【0106】
前記応答要求は、応答処理の要求である。前記応答処理は、画像形成装置10がどのような状態であるかを応答する処理である。前記応答要求は、前記複数の対象装置を必要としない処理の要求の一例である。
【0107】
二次制御部5bは、前記応答要求が通信装置6を通じて受信されない場合に、処理を工程S201へ移行させる。
【0108】
<工程S204>
工程S204において、二次制御部5bは、前記応答要求に対応する応答処理を実行する。二次制御部5bは、前記応答処理において、前記応答要求の送信元に対して画像形成装置10の状態を表す情報を送信する。
【0109】
二次制御部5bは、工程S204の処理を実行した後、処理を工程S201へ移行させる。
【0110】
[履歴管理処理]
次に、図5に示されるフローチャートを参照しつつ、前記履歴管理処理の手順の一例について説明する。
【0111】
前述したように、履歴管理部5cは、前記通常状態制御における工程S102において前記履歴管理処理を実行する。
【0112】
以下の説明において、S301,S302,…は、前記履歴管理処理における複数の工程の識別符号を表す。前記履歴管理処理において、まず、工程S301の処理が実行される。
【0113】
<工程S301>
工程S301において、履歴管理部5cは、前記復帰処理の履歴を表す復帰履歴情報を二次記憶装置4に記録する。
【0114】
例えば、前記復帰履歴情報は、復帰時刻情報および復帰要因情報を含む。前記復帰時刻情報は、画像形成装置10が前記復帰処理により前記通常状態へ復帰したときの時刻を表す情報である。前記復帰要因情報は、前記復帰処理の要因となった前記復帰イベントの内容を表す情報である。
【0115】
例えば、前記復帰処理の要因となった前記復帰イベントが前記第1復帰イベントである場合、前記復帰要因情報は、前記処理要求の送信元の情報および前記処理要求の内容の情報などを含む。前記処理要求の送信元は、前記処理要求を送信したホスト装置9である。
【0116】
履歴管理部5cは、工程S301の処理を実行した後、処理を工程S302へ移行させる。なお、工程S302の処理を実行する履歴管理部5cは、履歴記録部の一例である。
【0117】
<工程S302>
工程S302において、履歴管理部5cは、前記復帰履歴情報に基づいて復帰頻度を特定する。前記復帰頻度は、前記復帰処理の頻度である。
【0118】
履歴管理部5cは、工程S302の処理を実行した後、処理を工程S303へ移行させる。
【0119】
<工程S303>
工程S303において、履歴管理部5cは、前記休止モードの設定内容に応じて処理の移行先を制御する。
【0120】
履歴管理部5cは、前記休止モードが前記基準モードに設定されている場合に、処理を工程S304へ移行させる。一方、履歴管理部5cは、前記休止モードが前記制限モードに設定されている場合に、処理を工程S307へ移行させる。
【0121】
前述したように、前記休止モードの初期設定は前記基準モードである。
【0122】
<工程S304>
工程S304において、履歴管理部5cは、工程S302で特定された前記復帰頻度が予め定められた第1基準頻度よりも高い頻度であるか否かを判定する。
【0123】
前記第1基準頻度は、予め定められた評価期間における二次記憶装置4の起動の上限頻度である。前記第1基準頻度は、二次記憶装置4の推定寿命が画像形成装置10の設計寿命よりも長くように予め設定さる。
【0124】
履歴管理部5cは、前記復帰頻度が前記第1基準頻度よりも高い頻度であると判定する場合に処理を工程S305へ移行させる。一方、履歴管理部5cは、前記復帰頻度が前記第1基準頻度以下であると判定する場合に前記履歴管理処理を終了する。
【0125】
<工程S305>
工程S305において、履歴管理部5cは、前記休止モードを前記制限モードに設定する。前記休止モードが前記制限モードに設定されることにより、主制御部5aは、前記休止条件の成立に応じた前記休止処理の実行を制限する(図3の工程S105~S107参照)。
【0126】
履歴管理部5cは、工程S305の処理を実行した後、処理を工程S306へ移行させる。
【0127】
<工程S306>
工程S306において、履歴管理部5cは、復帰頻度通知処理を実行する。前記復帰頻度通知処理は、前記復帰処理の頻度を示す通知情報を予め定められた宛先へ送信する処理である。
【0128】
前記通知情報は、前記復帰履歴情報または前記復帰履歴情報に基づく情報である。例えば、前記通知情報は、前記復帰要因情報の種類ごとの前記評価期間における復帰回数を表す情報である。
【0129】
例えば、履歴管理部5cは、前記通知情報を、通信装置6を通じて電子メールとして送信する。前記通知情報の宛先は、画像形成装置10の管理者に対応する装置である。例えば、前記通知情報の宛先は、ホスト装置9の1つ、または、インターネット上の管理サーバなどである。
【0130】
前記復帰頻度通知処理が実行されることにより、前記管理者は、前記復帰処理が頻発する要因を把握し、前記復帰処理の頻度を低減するための対策を行うことができる。
【0131】
なお、工程S306の処理は、前記休止条件の成立に応じた前記休止処理の実行が制限されたときに実行される。工程S306の処理を実行する履歴管理部5cは、通知部の一例である。
【0132】
履歴管理部5cは、工程S306の処理を実行した後、前記履歴管理処理を終了する。
【0133】
<工程S307>
工程S307において、履歴管理部5cは、工程S302で特定された前記復帰頻度が予め定められた第2基準頻度よりも低い頻度であるか否かを判定する。前記第2基準頻度は、前記第1基準頻度よりも低い頻度である。
【0134】
履歴管理部5cは、前記復帰頻度が前記第2基準頻度よりも低い頻度であると判定する場合に処理を工程S308へ移行させる。一方、履歴管理部5cは、前記復帰頻度が前記第2基準頻度以上であると判定する場合に前記履歴管理処理を終了する。
【0135】
<工程S308>
工程S308において、履歴管理部5cは、前記休止モードを前記基準モードに設定する。履歴管理部5cは、工程S308の処理を実行した後、前記履歴管理処理を終了する。
【0136】
以上に示されるように、主制御部5aは、前記復帰履歴情報に基づいて特定される前記復帰頻度が前記第1基準頻度を超える場合に、前記休止条件の成立に応じた前記休止処理の実行を制限する(図5の工程S302~S305および図3の工程S105~S107を参照)。
【0137】
従って、画像形成装置10は、ホスト装置9による前記処理要求が頻繁に受信される場合に、起動回数の制約を有する二次記憶装置4を前記省電力制御によって頻繁に起動させてしまうことを回避できる。
【0138】
さらに主制御部5aは、前記休止処理の実行を制限している状況下において前記復帰頻度が前記第2基準頻度を下回ったときに、前記休止処理の実行の制限を解除する(図5の工程S307,S308および図3の工程S105~S107を参照)。
【0139】
従って、二次記憶装置4の十分な寿命を確保しつつ、画像形成装置10の電力消費を抑制することが可能となる。
【0140】
[第2実施形態]
次に、図6を参照しつつ、第2実施形態に係る画像形成装置について説明する。
【0141】
本実施形態に係る画像形成装置は、図1,2に示される画像形成装置10と同じ構成を備える。本実施形態において、主制御部5aは、例えば図6に示される手順で前記通常状態制御を実行する。
【0142】
本実施形態における前記通常状態制御は、図3に示される手順における工程S106が工程S106aに置き換えられ、さらに工程S10が追加された手順で実行される。
【0143】
図6における工程S101~S105および工程S107~S109の処理は、それぞれ図3における工程S101~S105および工程S107~S109の処理と同じである。
【0144】
以下、図6に示される前記通常状態制御における図3に示される前記通常状態制御との異なる点について説明する。
【0145】
<工程S106a>
工程S106aにおいて、主制御部5aは、前記休止モードが前記基準モードおよび前記制限モードのいずれに設定されているかに応じて処理の移行先を制御する。
【0146】
主制御部5aは、前記休止モードが前記基準モードに設定されている場合に処理を工程S107へ移行させる。一方、主制御部5aは、前記休止モードが前記制限モードに設定されている場合に処理を工程S110へ移行させる。
【0147】
<工程S110>
工程S110において、主制御部5aは、準休止処理を実行する。前記準休止処理は、前記複数の対象装置のうち二次記憶装置4を除く残りの装置への電力供給を停止する処理である。
【0148】
主制御部5aは、スイッチ回路7を制御することにより前記準休止処理を実行する。前記準休止処理が実行される場合、二次記憶装置4に対する電力供給は維持される。
【0149】
主制御部5aは、工程S110の処理を実行した後、前記通常状態制御を終了する。
【0150】
本実施形態において、主制御部5aは、前記休止条件が成立したときに二次記憶装置4を含む前記複数の対象装置への電力供給を停止する(工程S107参照)。工程S107の処理は、前記特定休止処理を含む。本実施形態における工程S107の前記休止処理は第1休止処理の一例である。
【0151】
但し、主制御部5aは、前記復帰履歴情報に基づいて特定される前記復頻度が前記第1基準頻度を超える場合に、前記休止条件が成立したときに、前記休止処理ではなく前記準休止処理を実行する(工程S110参照)。
【0152】
工程S110の前記準休止処理は第2休止処理の一例である。前記準休止処理が実行されることは、二次記憶装置4への電力供給を停止する前記特定休止処理が制限されることの一例である。
【0153】
本実施形態が採用される場合も、前記第1実施形態が採用される場合と同様の効果が得られる。また、本実施形態が採用される場合、前記第1実施形態が採用される場合よりも省電力の効果が大きい。
【0154】
[第1応用例]
以下、前記第1実施形態または前記第2実施形態の第1応用例について説明する。
【0155】
本応用例において、主制御部5aは、予め設定された特定時間帯において、図3の工程S106または図6の工程S106aにおける前記休止処理の制限を実行する。
【0156】
前記特定時間帯は、例えばオフィスにおける標準の勤務時間帯などである。本応用例が採用される場合も、前記第1実施形態または前記第2実施形態が採用される場合と同様の効果が得られる。
【0157】
[第2応用例]
以下、前記第1実施形態または前記第2実施形態の第2応用例について説明する。
【0158】
本応用例において、履歴管理部5cは、例えば図5の工程S303において、前記復帰頻度を特定し、さらに条件変更処理を実行する。前記条件変更処理は、前記復帰履歴情報に基づいて特定される前記復帰処理の頻度に応じて前記休止条件を変更する処理である。
【0159】
前記条件変更処理を実行する履歴管理部5cは、条件変更部の一例である。
【0160】
本応用例にいて、履歴管理部5cは、前記復帰頻度が予め定められた指定頻度を超える場合に前記条件変更処理を実行する。前記指定頻度は、前記第1基準頻度よりも低い頻度であり、かつ、前記第2基準頻度よりも高い頻度である。
【0161】
例えば、履歴管理部5cは、前記復帰頻度に応じて前記第1休止条件の前記時間条件における前記指定時間を変更する。より具体的には、前記復帰頻度が予め定められた1つ以上のしきい頻度を超えるごとに、履歴管理部5cが前記指定時間をより長い時間に変更することが考えられる。
【0162】
前記休止条件が変更されることにより、前記復帰処理の制限を回避できることが期待される。
【符号の説明】
【0163】
1 :プリント装置
1a :シート搬送機構
1b :感光体
1c :帯電装置
1d :レーザースキャニングユニット
1e :現像装置
1f :転写装置
1g :定着装置
2 :画像読取装置
2a :光源
2b :走査機構
2c :イメージセンサー
3 :ユーザーインターフェイスユニット
6 :通信装置
7 :スイッチ回路
8 :人感センサー
9 :ホスト装置
10 :画像形成装置
90 :ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6