(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023146121
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】美容器のルビーめっき方法
(51)【国際特許分類】
C23C 28/00 20060101AFI20231004BHJP
A61N 5/06 20060101ALI20231004BHJP
C25D 5/48 20060101ALI20231004BHJP
C25D 5/54 20060101ALI20231004BHJP
【FI】
C23C28/00 B
A61N5/06 Z
C25D5/48
C25D5/54
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022053143
(22)【出願日】2022-03-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】522072633
【氏名又は名称】▲ば▼蟻之家(上海)健康科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Ant house (Shanghai) Health Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Building 6, No. 4299 Jindu Road, Minhang District, Shanghai, China
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】林 剣其
【テーマコード(参考)】
4C082
4K024
4K044
【Fターム(参考)】
4C082PA01
4C082PA03
4C082PG16
4C082PJ21
4K024AA11
4K024AB01
4K024AB08
4K024AB15
4K024BA15
4K024BB28
4K024BC10
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4K044AA13
4K044BA08
4K044BA18
4K044BB04
4K044BB10
4K044BC02
4K044BC12
4K044BC14
4K044CA04
4K044CA07
4K044CA13
4K044CA18
4K044CA67
(57)【要約】
【課題】美容器のルビーめっき方法及び美容器を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、ルビーの形状を美容器のヘッド部の取り付けに適合する形状に予備加工する予備加工工程と、ルビーの表面を電気めっきして、リード線の一端に接続される金めっき層を形成させる電気めっき工程と、金めっき層を彫刻して、金めっき電極を形成させるめっき層加工工程とを含む美容器のルビーめっき方法及び美容器を提供する。本発明は、面取り構造の設置を通じて、電極とPCB基板の間のより良好かつ安定した接触に役に立つ。真空めっき及び湿式めっきを組み合わせるプロセスを通じて、ルビーの滑らかな表面への電気めっきをより安定させ、導電性、耐酸化性及び耐酸性・耐アルカリ性を大幅に向上する。本発明は、ルビーを美容器のヘッド部として使用し、ルビーの放熱性能、光学性能が美容器の放熱及び光線療法機能の実現を実現するのに役立つ。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
美容器のルビーめっき方法であって、
ルビーの形状を美容器のヘッド部の取り付けに適合する形状に予備加工する予備加工工程と、
前記ルビーの表面を電気めっきして金めっき層を形成させる電気めっき工程と、
前記金めっき層を彫刻して、金めっき電極を形成させるめっき層加工工程と、
を含むことを特徴とする、美容器のルビーめっき方法。
【請求項2】
前記ルビーの上又は前記ルビーの中にリード線を加工し、前記リード線が前記ルビーの中又は前記ルビー表面から延び、前記金めっき層が前記リード線の一端に接続されるリード線加工工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の美容器のルビーめっき方法。
【請求項3】
前記電気めっき工程は、
前記ルビーを洗浄する洗浄工程と、
洗浄した前記ルビーの表面に窒化チタンの下地層を真空めっきし、次に金を真空めっきする真空めっき工程と、
真空金めっきされた前記ルビーを湿式法で金めっきしてめっき層を厚くし、金めっき層を形成させる湿式めっき工程と、
を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の美容器のルビーめっき方法。
【請求項4】
前記めっき層加工工程内において、レーザー彫刻機で前記ルビー表面の前記金めっき層を所定のパターンに彫刻することを特徴とする、請求項1に記載の美容器のルビーめっき方法。
【請求項5】
前記金めっき電極を形成する前記ルビーを美容器のヘッド部に取り付け、前記ルビーと前記美容器内のPCB基板は導電性を持ったねじで緊結される組立工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の美容器のルビーめっき方法。
【請求項6】
前記ルビー内に前記リード線を加工する時、前記ルビーに電極用穴が設けられ、前記金めっき電極が前記ルビーの前記電極用穴と連通することを特徴とする、請求項2に記載の美容器のルビーめっき方法。
【請求項7】
前記美容器は、上筐体と、下筐体と、宝石固定リングとを備え、
前記上筐体と前記下筐体とが結合して美容器の空洞部を画成し、前記美容器の空洞部の一端は、美容器のヘッド部取付空洞部であり、前記上筐体の遠側に開口部が設けられ、前記開口部が前記美容器のヘッド部取付空洞部に連通され、前記宝石固定リングが前記上筐体の前記開口部に緊定され、前記宝石固定リングの中央部が中空領域で、前記宝石固定リングの内壁に前記ルビーを取り付けための段付面に設けられる、
ことを特徴とする、請求項1に記載の美容器のルビーめっき方法。
【請求項8】
前記美容器は、前記美容器のヘッド部取付空洞部内に設けられ、冷却シートと、放熱ブロックと、放熱ブロックブラケットと、ファンとを含む放熱装置をさらに備え、
前記冷却シートの一側は、前記ルビーの裏側に密着され、前記冷却シートの他側が前記放熱ブロックに取り付けられ、
前記放熱ブロックは、放熱ブロックブラケットに組付けられ、
前記放熱ブロックブラケットの中央部は、中空領域で、前記ファンが前記中空領域内に設けられる、
ことを特徴とする、請求項7に記載の美容器のルビーめっき方法。
【請求項9】
前記ファンの前面は、前記美容器の筐体の吹出口に面することを特徴とする、請求項8に記載の美容器のルビーめっき方法。
【請求項10】
美容器であって、請求項1~9のいずれかに記載の美容器のルビーめっき方法で製造されたルビーヘッドを備えることを特徴とする、美容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容器分野に関し、特に、美容器のルビーめっき方法及び美容器に関する。
【背景技術】
【0002】
美容器は、人体の生理機能に合わせて体や顔を調整・改善する機器で、機能により美白、肌の若返り、シミ取り、しわの除去、脱毛、痩身などがあり、名前として超音波導入、フォトンスキン若返り、高周波電気療法、RF波リフトアップ、電子シミ取り・ほくろの除去、Eライト永久脱毛・肌の若返り、ガルバニック栄養導入導出などがある。
【0003】
従来の美容器は、通常端部にマッサージ電極が設けられ、正電極・正負電極の通電を介して顔のマッサージ効果を実現するが、従来の美容器の端部にある電極マッサージエクスペリエンスが高くなく、安定性、導電性等の性能も劣り、かつ美容器の機能を最大限に発揮できていない。
【0004】
特許文献1には、機体と、前記機体の前端部に連結される美容ヘッドと、前記機体内に封止され制御回路を設けたプリント回路基板とを備え、前記制御回路は電気的に接続された無線周波数発生モジュールと、制御モジュールとを備え、前記美容ヘッドにLED赤外線センサーランプ及び電極が設けられ、前記機体のシェル表面にコントロールパネル及びタッチバーが設けられ、前記LED赤外線センサーランプ、コントロールパネル及びタッチバーはいずれも制御モジュールに電気的に接続され、前記電極が無線周波数発生モジュールに電気的に接続される無線周波数美容器が開示されている。上記のスキームのマッサージエクスペリエンスに劣り、光線療法などの効果を奏することができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】中国実用新案第203458692号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術の欠に着目し、本発明の目的は、美容器のルビーめっき方法及び美容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明により提供される美容器のルビーめっき方法は、
ルビーの形状を美容器のヘッド部の取り付けに適合する形状に予備加工する予備加工工程と、
ルビーの表面を電気めっきして金めっき層を形成させる電気めっき工程と、
金めっき層を彫刻して、金めっき電極を形成させるめっき層加工工程と、を含む。
【0008】
好ましくは、美容器のルビーめっき方法は、ルビーの上又はルビーの中にリード線を加工し、リード線がルビーの中又はルビー表面から延び、金めっき層がリード線の一端に接続されるリード線加工工程をさらに含む。
【0009】
好ましくは、電気めっき工程は、
ルビーを洗浄する洗浄工程と、
洗浄したルビーの表面に窒化チタンの下地層を真空めっきし、次に真空金めっきする真空めっき工程と、
真空金めっきされたルビーを湿式法で金めっきしてめっき層を厚くし、金めっき層を形成させる湿式めっき工程と、を含む。
【0010】
好ましくは、めっき層加工工程内において、レーザー彫刻機でルビー表面の金めっき層を所定のパターンに彫刻する。
【0011】
好ましくは、金めっき電極を形成するルビーを美容器のヘッド部に取り付け、ルビーと美容器内のPCB基板は導電性を持ったねじで緊結される組立工程をさらに含む。
【0012】
好ましくは、ルビーと支持板との間に支柱がさらに設けられる。
【0013】
好ましくは、ルビー内にリード線を加工する時、ルビーに電極用穴が設けられ、金めっき電極がルビーの電極用穴と連通する。
【0014】
好ましくは、美容器は、上筐体と、下筐体と、宝石固定リングとを備え、
上筐体と下筐体とが結合して美容器の空洞部を画成し、美容器の空洞部の一端は、美容器のヘッド部取付空洞部であり、上筐体の遠側に開口部が設けられ、開口部が美容器のヘッド部取付空洞部に連通され、宝石固定リングが上筐体の開口部に緊定され、宝石固定リングの中央部が中空領域で、宝石固定リングの内壁にルビーを取り付けための段付面に設けられる。
【0015】
好ましくは、美容器は、美容器のヘッド部取付空洞部内に設けられ、冷却シートと、放熱ブロックと、放熱ブロックブラケットと、ファンとを含む放熱装置をさらに備え、
冷却シートの一側は、ルビーの裏側に密着され、冷却シートの他側が放熱ブロックに取り付けられ、
放熱ブロックは、放熱ブロックブラケットに組付けられ、
放熱ブロックブラケットの中央部は、中空領域で、ファンが中空領域内に設けられる。
【0016】
好ましくは、ファンの前面は、美容器の筐体の吹出口に面する。
【0017】
本発明により提供される美容器は、上記美容器のルビーめっき方法で製造されたルビーヘッドを備える。
【発明の効果】
【0018】
従来技術と比較して、本発明は以下の有利な効果を有する。
【0019】
1、本発明は、合理的な構造、巧妙な設計を有し、より良好な体験が得られる。
【0020】
2、本発明は、面取り構造の設置を通じて、電極とPCB基板の間のより良好かつ安定した接触に役に立つ。
【0021】
3、本発明は、真空めっき及び湿式めっきを組み合わせるプロセスを通じて、ルビーの滑らかな表面への電気めっきをより安定させ、導電性、耐酸化性及び耐酸性・耐アルカリ性を大幅に向上する。
【0022】
4、本発明は、ルビーを美容器のヘッド部として使用し、ルビーの放熱性能、光学性能が美容器の放熱及び光線療法機能の実現を実現するのに役立つ。
【0023】
5、本発明は、金属コーティングとルビーの組み合わせ構造を介して、使用者の皮膚と接触した時より快適であり、ユーザーエクスペリエンスを向上させる。
【0024】
6、本発明は、ルビーを用い、熱伝導性及び伝導冷却性を有し、伝導冷却は強い光による灼熱感を軽減し、皮膚に作用する熱を直接中和し、皮膚を損傷から保護し、毛穴を縮小して肌をより繊細にさせることができる。熱伝導は、美肌により多くのスキンケア化粧品の栄養を導入させ、スキンケアへの応用も可能で、その他のレーザー、LED、光源が無傷で透過して皮膚医学応用及び美肌に作用する。
【0025】
7、本発明の金属電極の形状配置は、様々な図形にすることができ、視覚上の芸術及び科学技術の二重の楽しみを人々に与えることができる。
【0026】
本発明の他の特徴、目的、及び利点は、以下の図面を参照しつつ非限定的な実施形態の詳細な説明を読むと、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】美容器のルビーめっき方法のフローチャートである。
【
図3】リード線方式を用いた本発明の具体的実施例の概略図である。
【
図4】金属コーティングを導電構造とした本発明の具体的実施例の概略図である。
【
図5】金属コーティングを導電構造とした別の本発明の具体的実施例の概略図である。
【
図6】ルビーを透過した395NMの紫外線LEDの波長を示す概略図である。
【
図7】本発明の美容器の具体的実施例の概略図である。
【
図8】本発明の美容器の具体的実施例の立体分解図である。
【
図9】本発明のルビー及び宝石固定リングの具体的実施例の概略図である。
【
図10】本発明のルビー及び宝石固定リングの別の具体的実施例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下は、具体的実施例を参照しつつ本発明を詳細に説明する。以下の実施例は、当業者が本発明の理解を助けることを意図するが、本発明を如何とも限定することは意図しない。当業者であれば、本発明の技術的思想から逸脱することなく、いくつかの変化及び改良を行うことができることを指摘する。かかる変化及び改良は、本発明の保護範囲に含まれている。
【0029】
図1~
図10を参照すると、本発明により提供される美容器のルビー2めっき方法は、ルビー2の形状を美容器のヘッド部の取り付けに適合する形状に予備加工する予備加工工程と、ルビー2の上又はルビー2の中にリード線202を加工し、リード線202がルビーの中又はルビー2表面から延びるリード線加工工程と、ルビー2の表面を電気めっきし、リード線の一端に接続された金めっき層を形成させる電気めっき工程と、金めっき層を彫刻して、金めっき電極を形成させるめっき層加工工程とを含む。電気めっき工程は、ルビー2を洗浄する洗浄工程と、洗浄したルビー2の表面に窒化チタンの下地層を真空めっきし、次に真空金めっきする真空めっき工程と、真空金めっきされたルビー2を湿式法で金めっきしてめっき層を厚くし、金めっき層を形成させる湿式めっき工程とを含む。めっき層加工工程内において、レーザー彫刻機でルビー2表面の金めっき層を所定のパターンに彫刻する。金めっき電極を形成するルビー2を美容器のヘッド部に取り付けし、ルビー2と美容器内のPCB基板は導電性を持ったねじで緊結される組立工程をさらに含む。ルビー2と支持板との間に支柱がさらに設けられる。金めっき電極がルビー2の電極用穴と連通する。
【0030】
リード線202を設ける必要がない場合、リード線加工工程を省略できる。
【0031】
図3は、リード線202の導電構造を介して、リード線202は、ルビー2内又はルビー2の表面から延び、リード線202の一端がルビー2に接続され、他端が美容器内の電力供給装置、例えば電池14等に電気的に接続されることで導電機能を実現する。また、貫通穴内に金属の流し込み方式を介することで導電機能を実現できるだけでなく、密封性も備える。ただし、これに限定されるものではなく、
図4及び
図5に示すようにリード線202を設けずに直接金属コーティング200を通じて導電でき、金属コーティング200は電気めっきプロセスを介して金属をめっき品の表面に堆積してからなる。電気分解を利用して、ワークピースの表面に均一かつ緻密で、結合が良好な金属堆積層を形成し、電気めっきの必要があるルビーを電気めっき液に浸し、電解反応を介して金をルビー表面に堆積させて、金めっき層を形成する。ルビー上に設けられた金属コーティング200は、レーザー彫刻機でリング状、ストライプ状、フラワー状などの様々な形状に彫刻することができる。
【0032】
ルビー2は、遠側面と、近側面とを有し、金属コーティング200がルビー2の遠側面に設けられ、遠側面の一部領域が金属コーティング200で覆われ、遠側面の別の部分領域が金属コーティング200で覆われていないため露出できる。ルビー2の遠側面は、平面、凸弧面又は凹弧面である。金属コーティング200の厚さは、ごくわずかであり、でこぼこ感を発生させることなく使用者の皮膚に滑らかに接触することを実現でき、ユーザーエクスペリエンスを向上させる。
【0033】
本出願内のルビー2は、天然ルビー2及び合成ルビー2に限らず、主成分が酸化アルミニウム(Al2O3)である。好ましくは、ビー2は、透明な構造である。本出願内のルビー2は、サファイア等のその他のコランダム宝石であり得る。
【0034】
本発明により提供される美容器は、上記美容器のルビーめっき方法で製造されたルビーヘッドを備える。
【0035】
より詳細には、本発明は、機能を実現する電極として、ルビー2パネル上の金めっき層を用いる。金めっき層をレーザーで設計パターンに彫刻し、正極・負極を通電して導通すると使用することができる。
【0036】
ルビー2めっき方法は、ルビー2を設計されたサイズに加工することを含む。本実施例において、6個の1MMの電極用穴201を設け、上面の穴を1.5MMに面取りし、金めっき電極がより良く、より安定的に接触して給電できることを目的とする。ルビー2の電気めっきについて、ルビー2の電気めっきは、PVD真空蒸着と湿式めっきを組み合わせる方法を用いて、ルビー2の滑らかな表面でより安定したコーティングと電気めっきの安定性の効果を奏する。具体的な工程は、ルビー2を洗浄し、先に窒化チタンの下地層を真空めっきし、次に金を真空めっきし、そして湿式法による金めっきでめっき層を厚くすることを含む。湿式法による金めっき層のテクスチャーが細密であり、上記操作により、ルビー2の導電性、耐酸化性、耐酸性及び耐アルカリ性がさらに向上される。レーザー彫刻機で上面が金めっきされたルビー2を設計パターンに彫刻すると、所要の金電極が得られる。この時電極用穴201の面取り場所も金めっきが施され、ルビー2のめっき層の電極工程を完了する。
【0037】
次にルビー2めっき層の電極組立工程:ねじを6つのルビー2の電極用穴201内に挿入し、中央に支柱があり、次に6つの対応するPCBライトボードの穴に挿入してからナット20で締め付けすことで、ルビー2を完全な平面状態にさせて電極コーティングの電力供給を実現させる。美容器の無線周波数機能、微小電流等の多く機能は、均しく肌に滑らかに作用する状態下で、体験感及び快適性を大幅に向上する。電極とPCB基板のキャリアとして、ねじが導電性の役割を果たす。
【0038】
ルビー2の6つの穴が位置する6つの金めっき層は、無線周波数美容器の2対のRF電極及び1対のEMS電極であり、カスタマイズされたねじを通じてPCB基板上の電流を金めっき層に伝導して皮膚に接触し、金の導電性及び耐酸化性は、RF電極の特性に適合する。EMSは、以下の出力波形を用い、金電極の寿命及び使い心地に有利である。
【0039】
図3に示されるように、本発明の別の実施例において、ルビー2に穿孔する操作を用いることはなく、ルビー2の表面にリード線202を施すことができ、リード線202をルビー2の側面又は底部から引き出してから美容器のPCB基板に接続される。
【0040】
ルビー2が備える結晶光透過特性を利用すると、ルビー2材料を全く破壊しない前提下で、光の変化を通じてLED、レーザー又は赤外・紫外線を皮膚に作用させることができ、ルビー2結晶の光フィルタリング機能及び集光特性を利用して異なる波長の光源を変換することができる。
図6を参照すると、395NMの紫外線LEDは、ルビー2を透過した後波長が励起されて694MMの赤色光波長に変換されることで、美容医学の美白、シミ取り、シミを薄くことに作用する光線療法に対し特殊な効果を強化できる。
【0041】
図2~
図5及び
図7~
図10を参照すると、詳細には、本発明の美容器は、上筐体7と、下筐体16と、宝石固定リング4とを備え、上筐体7と下筐体16とが結合して美容器の空洞部を画成し、美容器の空洞部の一端は、美容器のヘッド部取付空洞部であり、上筐体7の遠側に開口部が設けられ、開口部が美容器のヘッド部取付空洞部に連通され、宝石固定リング4が上筐体7の開口部に緊定され、宝石固定リング4の中央部が中空領域で、宝石固定リング4の内壁にルビー2を取り付けための段付面21に設けられる。宝石固定リング4の内径はルビー2の外径とマッチしているため、ルビー2が宝石固定リング4に象嵌されるようにさせ、段付面21の底面及び/又は側面に接着剤層が設けられ、接着剤でルビー2と宝石固定リング4の結合を強化する。美容器は、美容器のヘッド部取付空洞部内に設けられ、冷却シート3と、放熱ブロック6と、放熱ブロックブラケット9と、ファン12とを含む放熱装置をさらに備え、ここで、冷却シート3の一側は、ルビーの裏側に密着され、冷却シート3の他側が放熱ブロック6に取り付けられ、放熱ブロック6は、放熱ブロックブラケット9に組付けられ、放熱ブロックブラケット9の中央部は、中空領域で、ファン12が中空領域内に設けられ、ファン12の前面は美容器の筐体の吹出口に面し、放熱機能を実現することに有利である。
【0042】
冷却シート3は、ルビー2の表面に密着し、ルビー2の強い熱伝導と強い伝導冷却性能を利用して、冷却シート3及び熱伝導シートの迅速伝導を実現し、冷却シート3のルビー2に密着する面に放熱性シリカゲルを塗布して、放熱効果を高めている。冷却シート3の放熱面は、銅製放熱ブロック6に密着し、冷却シート3及び放熱ブロック6がブラケット・ねじの締め付け方法で固定すると共に押し付けられる。同時に、下筐体16に放熱機能を実現するための複数の貫通穴が設けられる。上筐体7と下筐体16は、スナップイン構造造を用いて互いにスナップ結合して一体になる。下筐体16には、接触式充電金属弾性体18が設けられ、磁気吸着接触式給電機能を有し、使用に便利で急速充電が可能である。下筐体16には、バックライトバー17が設けられ、ライトの色の変化により注意を促すことができる。上筐体7には、操作のためのボダン8及び見栄を高めるためのテール部装飾品15が設けられる。
【0043】
具体的には、PCB基板は、異なる操作ニーズを満たすため、電極に接続された電極用PCB基板5と、ボタン8に接続されたボタン用PCB基板10と、制御装置に接続されたメイン制御PCB基板13とを備える。
【0044】
変形例として、段付面21の側面をねじ面22として設け、それに対応してルビー2の側面にもねじ面22を設ける場合、ルビー2は宝石固定リング4とねじ込み結合することができる。段付面21の底面に貫通穴が設けられ、貫通穴は環状底面に設けられることができ、環状底面に沿って中央に延びて形成される延長面に設けられていてもよい。それに合わせ、ルビー2にも段付面21上の貫通穴とマッチする貫通穴が設けられ、二者の数が同じで、垂直方向に沿う位置が対応し、ボルト19をルビー2と宝石固定リング4に挿通させ、ナット20で締結する。宝石ヘッドは、宝石固定リング4内に象嵌され、接着剤で緊定する。
【0045】
美容器は、宝石固定リング4に合わせて設ける押えリング1をさらに備え、押えリング1は宝石固定リング4と緊結する。上筐体7の遠側の開口部には円周方向に沿って規制溝が設けられ、宝石固定リング4の底部に対応する規制ポストが設けられ、規制ポストは規制溝内に設けられる。
【0046】
美容器は、内蓋板11をさらに備え、内蓋板11と下筐体16とが収容室を画成し、ファン12が収容室内に設けられる。内蓋板11の両側に係着溝が設けられ、放熱ブロックブラケット9に係着具が設けられ、放熱ブロックブラケット9は係着具を通じて係着溝内に係着する。
【0047】
変形例として、テープ電極板又は直接カプセル化プロセスを使用してルビー2を宝石固定リング4に設けることができる。テープ電極板又は直接カプセル化プロセスを使用することにより、筐体と宝石は、射出成形金型カプセル化プロセスを利用して一体的に形成され、上筐体7に金型を設計する時カプセル化プロセス構造を設計し、金型による射出成形・生産時金型を開いて宝石を金型設計位置に入れ、金型を締めてプラスチック射出して筐体を形成すると同時に、宝石をプラスチック材料で緊密に包んで一体となることで、宝石を損傷から保護し、人件費を削減し、精度や見栄が高く、製品の防塵・防振・防水の要求を満たす。
【0048】
変形例として、ルビー2の上面にボスが設けられる。対照的に、宝石固定リング4に規制蓋が設けられ、規制蓋を介してルビー2の上面に当接する。背面支持具も設けられ、背面支持具は、ルビー2の下面に当接し、裏側と宝石固定リング4とがねじ込み結合することで、ルビー2と宝石固定リング4の緊結を実現し、背面支持具をねじに突き当たて締め付けることで、宝石を損傷から保護する。
【0049】
本出願は、ルビー2を接着式で局所的に超音波溶接し、防水接着剤で固定リングと接合することで、宝石を損傷から保護することと、ルビー2を背面支持具式で内側から外側に取り付け、背面支持具がねじに突き当て締め付けることで、宝石を損傷から保護することと、ボルト19とナット20の組み合わせ式により、複数のボルト19をルビー2と筐体に挿通させ、ナット20で締め付けることで、宝石を損傷から保護することと、ねじ込み結合によりルビー2を回転させて固定し、宝石を損傷から保護することと、テープ電極板又は直接カプセル化プロセスにより、宝石を損傷から保護することを含む様々な手段を用いてルビー2の固定を実現する。
【0050】
本発明の説明において、用語「上」、「下」、「前」、「後」「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などが示した方位又は位置関係は、図面に基づいて示した方位又は位置関係であり、単に本発明を簡単に説明しやすくするためであり、示された装置又は部材が必ず特定の方位を有し、又は特定の方位で構成され操作することと指示又は示唆するものではないので、本発明に対する限定と理解してはいけない。
【0051】
以上本発明につき具体的実施形態を挙げて種々説明したが、本発明は上記特定の実施形態に限定されるものではなく、当業者は実用新案登録請求の範囲内で様々な変更又は修正を行うことができ、本発明の本質的な内容に影響を及ぼさないことを理解されたい。衝突がないという場合において、本発明の実施形態及び実施形態における特徴は互いに任意に組み合わせることができる。
【0052】
(付記)
(付記1)
美容器のルビーめっき方法であって、
ルビーの形状を美容器のヘッド部の取り付けに適合する形状に予備加工する予備加工工程と、
前記ルビーの表面を電気めっきして金めっき層を形成させる電気めっき工程と、
前記金めっき層を彫刻して、金めっき電極を形成させるめっき層加工工程と、
を含むことを特徴とする、美容器のルビーめっき方法。
【0053】
(付記2)
前記ルビーの上又は前記ルビーの中にリード線を加工し、前記リード線が前記ルビーの中又は前記ルビー表面から延び、前記金めっき層が前記リード線の一端に接続されるリード線加工工程をさらに含むことを特徴とする、付記1に記載の美容器のルビーめっき方法。
【0054】
(付記3)
前記電気めっき工程は、
前記ルビーを洗浄する洗浄工程と、
洗浄した前記ルビーの表面に窒化チタンの下地層を真空めっきし、次に金を真空めっきする真空めっき工程と、
真空金めっきされた前記ルビーを湿式法で金めっきしてめっき層を厚くし、金めっき層を形成させる湿式めっき工程と、
を含むことを特徴とする、付記1又は2に記載の美容器のルビーめっき方法。
【0055】
(付記4)
前記めっき層加工工程内において、レーザー彫刻機で前記ルビー表面の前記金めっき層を所定のパターンに彫刻することを特徴とする、付記1に記載の美容器のルビーめっき方法。
【0056】
(付記5)
前記金めっき電極を形成する前記ルビーを美容器のヘッド部に取り付け、前記ルビーと前記美容器内のPCB基板は導電性を持ったねじで緊結される組立工程をさらに含むことを特徴とする、付記1に記載の美容器のルビーめっき方法。
【0057】
(付記6)
前記ルビー内に前記リード線を加工する時、前記ルビーに電極用穴が設けられ、前記金めっき電極が前記ルビーの前記電極用穴と連通することを特徴とする、付記2に記載の美容器のルビーめっき方法。
【0058】
(付記7)
前記美容器は、上筐体と、下筐体と、宝石固定リングとを備え、
前記上筐体と前記下筐体とが結合して美容器の空洞部を画成し、前記美容器の空洞部の一端は、美容器のヘッド部取付空洞部であり、前記上筐体の遠側に開口部が設けられ、前記開口部が前記美容器のヘッド部取付空洞部に連通され、前記宝石固定リングが前記上筐体の前記開口部に緊定され、前記宝石固定リングの中央部が中空領域で、前記宝石固定リングの内壁に前記ルビーを取り付けための段付面に設けられる、
ことを特徴とする、付記1に記載の美容器のルビーめっき方法。
【0059】
(付記8)
前記美容器は、前記美容器のヘッド部取付空洞部内に設けられ、冷却シートと、放熱ブロックと、放熱ブロックブラケットと、ファンとを含む放熱装置をさらに備え、
前記冷却シートの一側は、前記ルビーの裏側に密着され、前記冷却シートの他側が前記放熱ブロックに取り付けられ、
前記放熱ブロックは、放熱ブロックブラケットに組付けられ、
前記放熱ブロックブラケットの中央部は、中空領域で、前記ファンが前記中空領域内に設けられる、
ことを特徴とする、付記7に記載の美容器のルビーめっき方法。
【0060】
(付記9)
前記ファンの前面は、前記美容器の筐体の吹出口に面することを特徴とする、付記8に記載の美容器のルビーめっき方法。
【0061】
(付記10)
美容器であって、付記1~9のいずれかに記載の美容器のルビーめっき方法で製造されたルビーヘッドを備えることを特徴とする、美容器。
【手続補正書】
【提出日】2023-02-08
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
美容器のルビーめっき方法であって、
ルビーの形状を美容器のヘッド部の取り付けに適合する形状に予備加工する予備加工工程と、
前記ルビーの表面を電気めっきして金めっき層を形成させる電気めっき工程と、
前記金めっき層を彫刻して、金めっき電極を形成させるめっき層加工工程と、
を含み、
前記金めっき電極を形成した前記ルビーを美容器のヘッド部に取り付け、前記ルビーと前記美容器内のPCB基板は導電性を持ったねじで緊結される組立工程をさらに含むことを特徴とする、美容器のルビーめっき方法。
【請求項2】
前記電気めっき工程は、
前記ルビーを洗浄する洗浄工程と、
洗浄した前記ルビーの表面に窒化チタンの下地層を真空めっきし、次に金を真空めっきする真空めっき工程と、
真空金めっきされた前記ルビーを湿式法で金めっきしてめっき層を厚くし、金めっき層を形成させる湿式めっき工程と、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の美容器のルビーめっき方法。
【請求項3】
前記めっき層加工工程内において、レーザー彫刻機で前記ルビー表面の前記金めっき層を所定のパターンに彫刻することを特徴とする、請求項1に記載の美容器のルビーめっき方法。