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特開2023-146220情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023146220
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/73 20140101AFI20231004BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20231004BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20231004BHJP
【FI】
A63F13/73
A63F13/79
G06Q30/02 324
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022053297
(22)【出願日】2022-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】辻野 優
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】ゲームのアカウントが発行された時期に応じたゲームに参加できるようにする仕組みを提供すること。
【解決手段】ユーザに対し、ゲームに関するアカウントを発行する発行部と、前記アカウントの発行後に、前記ゲームにおいて所定条件を満たしていない状態で前記ゲームをプレイするタイミングが、前記アカウントの発行時期に基づいて特定される第1特別ゲームの有効期間にあるか否かに応じて前記第1特別ゲームの実行可否を制御する制御部と、を有する、情報処理装置を提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに対し、ゲームに関するアカウントを発行する発行部と、
前記アカウントの発行後に、前記ゲームにおいて所定条件を満たしていない状態で前記ゲームをプレイするタイミングが、前記アカウントの発行時期に基づいて特定される第1特別ゲームの有効期間にあるか否かに応じて前記第1特別ゲームの実行可否を制御する制御部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記アカウントは、前記ゲームを含む1以上のゲームに共通に発行される共通アカウントであり、
前記制御部は、前記タイミングが、前記共通アカウントの発行時期に基づいて特定される前記第1特別ゲームの有効期間にあるか否かに応じて前記第1特別ゲームの実行可否を制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記ゲームを含む1以上のゲームに共通に発行される共通アカウントに、前記ユーザが前記アカウントを関連付けた場合、前記共通アカウントの発行時期に基づき特定される前記第1特別ゲームの実行可否を制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記共通アカウントの発行時期に基づいて特定される前記第1特別ゲームと第2特別ゲームが存在する場合において、前記共通アカウントの発行時期に基づいて前記第1特別ゲーム及び前記第2特別ゲームのうちいずれか一方を実行可能に制御する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1特別ゲームをクリアした前記ユーザに対し、前記ユーザが前記第1特別ゲームとは異なる前記有効期間に関連するゲームの参加条件を満たすことを可能とする報酬を付与する
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記所定条件は、前記ユーザが前記第1特別ゲームを実行した回数が所定回数以上であることであり、
前記制御部は、前記所定条件を満たす場合、前記第1特別ゲームの実行を許可しない、
請求項1、2及び5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記有効期間が経過した後、前記ユーザが前記第1特別ゲームを実行したか否かに関わらず、前記第1特別ゲームの実行を許可しない、
請求項1、2、5及び6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記ユーザが前記第1特別ゲームを実行せずに前記有効期間が経過した場合、前記アカウントの発行時期よりも後の発行時期に基づいて特定される他の特別ゲームについて、前記ゲームをプレイするタイミングが、当該他の特別ゲームの有効期間であるか否かに応じて前記他の特別ゲームの実行可否を制御する、
請求項1、2、5~7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記ユーザが所持する第1ゲーム媒体及び前記ユーザが所持していない第2ゲーム媒体を含むグループで前記第1特別ゲームを実行し、
前記第2ゲーム媒体は、前記第1特別ゲームに関連するゲーム媒体である、
請求項1、2、5~8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記ユーザが前記第1特別ゲームを実行するか、又は、前記有効期間が経過するまでの間、前記第1特別ゲーム以外のゲームの実行を許可しない、
請求項1、2、5~9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記アカウントの発行時期に基づいて特定される前記第1特別ゲームと第2特別ゲームが存在する場合において、
前記第2特別ゲームの有効期間の開始時期よりも、前記第1特別ゲームの有効期間の開始時期が前記アカウントの発行時期に近い場合、前記第1特別ゲームの実行可能に制御し、
前記第1特別ゲームの有効期間の開始時期よりも、前記第2特別ゲームの有効期間の開始時期が前記アカウントの発行時期に近い場合、前記第2特別ゲームの実行可能に制御する、
請求項1、2、5~10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
情報処理装置が、ユーザに対し、ゲームに関するアカウントを発行するステップと、
情報処理装置が、前記アカウントの発行後に、前記ゲームにおいて所定条件を満たしていない状態で前記ゲームをプレイするタイミングが、前記アカウントの発行時期に基づいて特定される第1特別ゲームの有効期間にあるか否かに応じて前記第1特別ゲームの実行可否を制御するステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項13】
ユーザに対し、ゲームに関するアカウントを発行するステップと、
前記アカウントの発行後に、前記ゲームにおいて所定条件を満たしていない状態で前記ゲームをプレイするタイミングが、前記アカウントの発行時期に基づいて特定される第1特別ゲームの有効期間にあるか否かに応じて前記第1特別ゲームの実行可否を制御するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デッキと呼ばれるグループを用いて、クエストをクリアしていくゲームが知られている。例えば、特許文献1には、ユーザが所持するプレイヤキャラクタを用いてクエストを実行するゲームが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-044320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のゲームでは、ユーザを飽きさせないために、流行しているアニメ番組や映画などとコラボレーションしたクエストの提供などが期間限定で行われている。また、このようなクエストをプレイするために新たにゲームを開始するユーザも存在する。しかしながら、このようなクエストは、主にゲームに慣れた既存のユーザをターゲットとしていることから、新たにゲームを開始したユーザにとっては難易度が高く、プレイすることが困難であることが多い。
【0005】
そこで、本発明は、ゲームのアカウントが発行された時期に応じたゲームに参加できるようにする仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、ユーザに対し、ゲームに関するアカウントを発行する発行部と、前記アカウントの発行後に、前記ゲームにおいて所定条件を満たしていない状態で前記ゲームをプレイするタイミングが、前記アカウントの発行時期に基づいて特定される第1特別ゲームの有効期間にあるか否かに応じて前記第1特別ゲームの実行可否を制御する制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゲームのアカウントが発行された時期に応じたゲームに参加できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係るゲームシステムのシステム構成の一例を示す図である。
図2】ゲームサーバ及び端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】ゲームサーバの機能ブロック構成の一例を示す図である。
図4】ユーザ管理DB及びクエスト定義DBの一例を示す図である。
図5】端末の機能ブロック構成の一例を示す図である。
図6】ユーザがクエストをプレイする際にゲームサーバが行う処理手順の一例を示すフローチャートである。
図7】画面表示例を示す図である。
図8】画面表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係るゲームシステム1のシステム構成の一例を示す図である。図1に示すゲームシステム1は、ゲームサーバ10と、1以上の端末20とを備える。ゲームサーバ10及び端末20は、インターネット、イントラネット、無線LAN又は移動通信等の通信ネットワークNを介して互いに通信可能に接続されている。
【0011】
ゲームサーバ10は、例えば、ユーザに関する各種情報を管理したり、ゲームの一部の処理を実行したりする等、端末20がゲームを提供する上でその一部の機能を担う装置である。ゲームサーバ10は、1又は複数の情報処理装置から構成されていてもよいし、仮想的なサーバ(クラウドサーバ等)を用いて構成されていてもよい。
【0012】
端末20は、ゲームをユーザに提供する情報処理装置であり、ユーザは、端末20を操作することで本実施形態に係るゲームを実行することができる。端末20は、例えば、携帯電話(スマートフォンを含む)、タブレット、パーソナルコンピュータ、アーケードゲーム装置、又は、コンシューマゲーム装置等のコンピュータである。端末20は、GPS(Global Positioning System)等を用いて検出した自身の位置をゲームサーバ10に通知する。
【0013】
<ゲーム概要>
続いて、本実施形態に係るゲームシステム1が提供するゲームの概要を説明する。ゲームシステム1が提供するゲームでは、ユーザ(プレイヤと称してもよい)は、編成したデッキを用いて様々なクエストをプレイすることができる。
【0014】
デッキは、複数のゲーム媒体を組み合わせたグループを意味する。ユーザは、当該ユーザが所持している複数のゲーム媒体の中から選択したゲーム媒体でデッキを編成することができる。ゲーム媒体は、ゲームオブジェクトと呼ばれてもよい。また、ゲーム媒体は、キャラクタ、アイテム及びゲームカード等であってもよい。
【0015】
クエストは、予め定められた一定の条件を満たすことでクリア可能な課題を意味する。クエストは、探索、課題及びミッションと呼ばれることもある。クエストは、サブゲームと呼ばれてもよい。クエストをプレイするユーザは、当該一定の条件を満たすことでクエストをクリアすることができ、クエストをクリアすると、ユーザにゲーム媒体などの報酬が与えられたり、ゲームのストーリーが進行したりする。
【0016】
ユーザは、所持しているゲーム媒体の中から複数のゲーム媒体を組み合わせることでデッキを編成し、編成したデッキを用いてクエストをプレイする。このとき、デッキには、ユーザが所持しているゲーム媒体に加えて、他のユーザが所持しているゲーム媒体若しくは予めプリセットされたゲーム媒体を組み合わせることが可能であってもよい。
【0017】
クエストには、常時プレイ可能なクエスト(以下、「通常クエスト」と言う)と、定められた有効期間内でプレイ可能なクエスト(以下、「期間限定クエスト」と言う)と、ゲームのプレイ方法を学ぶためのクエスト(以下、「チュートリアルクエスト」と言う)とが存在する。初心者のユーザは、最初にチュートリアルクエストをプレイすることで、ゲームの基本的なプレイ方法を学ぶことができる。通常クエストには、様々な難易度のクエストが含まれる。また、期間限定クエストは、ゲームに慣れた既存ユーザが楽しめるように、難易度が高く設定されていてもよい。難易度とは、クエストをプレイする難しさ及び/又はクエストをクリアする難しさを示す指標であり、値が大きいほど難しいクエストであることを示してもよい。例えば、難易度2のクエストは、難易度1のクエストよりもプレイ/クリアが難しいクエストであってもよい。プレイ/クリアが難しいクエストとは、敵のゲーム媒体が強いためにプレイ/クリアが難しいクエスト、操作が難しいためにプレイ/クリアが難しいクエスト、及び、プレイ時間が長いためにプレイ/クリアが難しいクエスト等を含むが、これらに限定されるものではない。
【0018】
ゲームサーバ10は、期間限定クエストに関連付けられるチュートリアルクエストを提供する。当該チュートリアルクエストは、「特別チュートリアルクエスト」又は「特別ゲーム」と呼ばれてもよい。特別チュートリアルクエストは、指定された期間内にゲームのアカウントを作成したユーザのみがプレイ可能であってもよい。
【0019】
<ハードウェア構成>
図2は、ゲームサーバ10及び端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。ゲームサーバ10及び端末20は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical Processing Unit)等のプロセッサ11、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置12、有線又は無線通信を行う通信IF(Interface)13、入力操作を受け付ける入力デバイス14、及び情報の出力を行う出力デバイス15を有する。入力デバイス14は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス及び/又はマイク等である。出力デバイス15は、例えば、ディスプレイ、タッチパネル及び/又はスピーカ等である。
【0020】
<機能ブロック構成>
(ゲームサーバ)
図3は、ゲームサーバ10の機能ブロック構成の一例を示す図である。ゲームサーバ10は、記憶部100と、発行部101と、制御部102とを含む。記憶部100は、ゲームサーバ10が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、発行部101と、制御部102とは、ゲームサーバ10のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0021】
記憶部100は、ゲームサーバ10がゲームを実行するために必要なゲームデータを記憶する。ゲームデータには、各種のデータベースが含まれる。
【0022】
発行部101は、ゲームに関するアカウントを発行する処理を行う。アカウントは、端末20にインストールされたプログラムに関連づけられていてもよいし、ユーザ(より具体的にはユーザのメールアドレスや電話番号等)に関連づけられていてもよい。アカウントが端末20にインストールされたプログラムに関連づけられる場合、発行部101は、端末20にゲームを実行するためのプログラムがインストールされた際に、当該プログラムからの要求に基づいて、当該端末20に対しアカウントを発行するようにしてもよい。ユーザが複数の端末20を所持している場合、又は、複数のメールアドレス等を所持している場合には、一人のユーザが複数のアカウントを持つことが許可されてもよい。
【0023】
制御部102は、発行部101によるアカウントの発行後に、ユーザが、ゲームにおいて所定条件を満たしていない状態でゲームをプレイするタイミングが、アカウントの発行時期に基づいて特定される特別チュートリアルクエスト(第1特別ゲーム)の有効期間にあるか否かに応じて、特別チュートリアルクエストの実行可否を制御する。すなわち、制御部102は、ユーザが所定条件を満たしていない状態である場合、アカウントが発行された時期に応じて、特別チュートリアルクエストのプレイを許可するか否かを制御するようにしてもよい。一方、制御部102は、ユーザが、ゲームにおいて所定条件を満たしている場合、特別チュートリアルクエストのプレイを許可しないようにしてもよい。
【0024】
ここで、所定条件は、特別チュートリアルクエストをプレイした回数が所定回数以上(例えば1回以上等)であることであってもよい。つまり、制御部102は、ユーザが特別チュートリアルクエストをプレイした回数が所定回数以上である場合、特別チュートリアルクエストの実行を許可しないようにしてもよい。
【0025】
また、制御部102は、特別チュートリアルクエストをクリアしたユーザに対し、ユーザが、特別チュートリアルクエストに関連づけられる期間限定クエスト(第1特別ゲームとは異なる、第1特別ゲームの有効期間に関連するゲーム)の参加条件を満たすことを可能とする報酬を付与するようにしてもよい。例えば、期間限定クエストは、ユーザのレベルが30以上でないとプレイ不可能に設定されていると仮定する。この場合、制御部102は、特別チュートリアルクエストをクリアすることで、ユーザのレベルを30以上にすることが可能な量の経験値をユーザに付与してもよい。
【0026】
なお、特別チュートリアルクエストをプレイ可能な有効期間は、当該特別チュートリアルクエストに関連づけられる期間限定クエストをプレイ可能な有効期間に関連づけられていてもよい。例えば、特別チュートリアルクエストをプレイ可能な有効期間は、期間限定クエストをプレイ可能な有効期間と同一期間であってもよいし、少なくとも一部の期間が重複していてもよい。したがって、特別チュートリアルクエストに関連づけられる期間限定クエストは、「特別チュートリアルクエストの有効期間に関連するゲーム」と呼ばれてもよい。
【0027】
また、制御部102は、特別チュートリアルクエストの有効期間が経過した後、ユーザが特別チュートリアルクエストを実行したか否かに関わらず、特別チュートリアルクエストの実行を許可しないようにしてもよい。つまり、ユーザのアカウント発行時期に基づいて特定される特別チュートリアルクエストの有効期間が経過した後、ユーザは、当該特別チュートリアルクエストをプレイできなくなることとしてもよい。
【0028】
また、制御部102は、ユーザが特別チュートリアルクエストを実行せずに、当該特別チュートリアルクエストの有効期間が経過した場合、ユーザのアカウントの発行時期よりも後の発行時期に基づいて特定される他の特別チュートリアルクエストについて、ゲームをプレイするタイミングが、当該他の特別チュートリアルクエストの有効期間であるか否かに応じて、当該他の特別チュートリアルクエストの実行可否を制御するようにしてもよい。つまり、有効期間Aでは特別チュートリアルクエストAが実行可能であり、有効期間Aよりも後の有効期間Bでは特別チュートリアルクエストBが実行可能であるとする。また、アカウント発行時期により特定される特別チュートリアルクエストは、特別チュートリアルクエストAであるものとする。この場合、ユーザが特別チュートリアルクエストAを実行していない場合、制御部102は、当該ユーザが有効期間Bでゲームをプレイする際には、特別チュートリアルクエストBの実行を許可するようにしてもよい。
【0029】
また、制御部102は、ユーザが所持するゲーム媒体(第1ゲーム媒体)及びユーザが所持していないゲーム媒体(第2ゲーム媒体)を含むデッキ(グループ)で特別チュートリアルクエストを実行するようにしてもよい。ここで、ユーザが所持していないゲーム媒体(第2ゲーム媒体)は、特別チュートリアルクエストに関連するゲーム媒体(例えば、特別チュートリアルクエストのみに登場する強力なキャラクタ等)であってもよい。
【0030】
また、制御部102は、ユーザが特別チュートリアルクエストを実行するか、又は、特別チュートリアルクエストの有効期間が経過するまでの間、特別チュートリアルクエスト以外のクエスト(ゲーム)の実行を許可しないようにしてもよい。つまり、ユーザは、特別チュートリアルクエストの有効期間が経過するまでの間、特別チュートリアルクエストをプレイしないと、特別チュートリアルクエスト以外のクエストをプレイできないこととしてもよい。
【0031】
また、制御部102は、ゲームに関する各種の画面を端末20のディスプレイ(表示部)に表示させるようにしてもよい。各種の画面を表示させる機能ブロックは、「表示制御部」と呼ばれてもよい。
【0032】
(DB構成)
図4は、ユーザ管理DB(Data Base)100a及びクエスト定義DB100bの一例を示す図である。ユーザ管理DB100a及びクエスト定義DB100bは、ゲームデータとして記憶部100に記憶される。
【0033】
ユーザ管理DB100aは、ユーザに関する各種の情報を格納するデータベースである。アカウントは、ユーザのアカウントを示す。なお、ユーザのアカウントはユーザID(identification)であってもよい。作成日は、アカウントが作成された日付若しくは日時である。ニックネームは、ゲーム内で使用されるユーザ名である。所持ゲーム媒体は、ユーザが所持しているゲーム媒体を示す。位置情報は、ユーザが利用する端末20の現在位置を示す。経験値、レベル及びスタミナは、ユーザに関する各種のパラメータの一部である。デッキ情報は、ユーザが予め編成したデッキ又は予めプリセットされたデッキを記憶する情報であり、デッキを編成するキャラクタの組み合わせを示す情報、及び、ユーザが入力したデッキの名称等が含まれる。クエストプレイ履歴には、ユーザがプレイしたクエストに関する情報(クエスト名、使用したデッキ、プレイ日時、クリア成功/失敗等)等が格納される。
【0034】
クエスト定義DB100bは、ゲームに登場するクエストに関する情報を格納するデータベースである。クエストIDは、クエストを識別する識別子である。種別は、クエストの種別を示す。「通常」、「限定」及び「特別」は、それぞれ、通常クエスト、期間限定クエスト及び特別チュートリアルクエストに対応する。名称は、ゲーム画面にクエストが表示される際のクエスト名を示す。特別チュートリアルクエストは期間限定クエストに関連づけられている。図4の例では、「ウェルカム(X映画コラボ)」クエストは「X映画コラボ」クエストに関連付けられており、「ウェルカム(Yアニメコラボ)」クエストは「Yアニメコラボ」クエストに関連付けられている。
【0035】
有効期間は、期間限定クエスト及び特別チュートリアルクエストに対し設定される期間であり、クエストをプレイ可能な期間を示す。プレイ条件は、クエストのプレイが許可されるために満たすべき条件を示す。例えば、「X映画コラボ」クエストの有効期間は2022年1月10日~2022年2月20日であり、プレイ条件はレベル40以上である。これは、「X映画コラボ」クエストは、2022年1月10日~2022年2月20日の間で、かつ、レベル40以上のユーザでないとプレイすることができないクエストであることを意味している。クリア報酬は、クエストをクリアした際にユーザに付与される報酬を示す。補助ゲーム媒体は、ユーザが所持するゲーム媒体以外にデッキに組み合わせることが可能な、他のユーザが所持しているゲーム媒体若しくは予めプリセットされたゲーム媒体を意味する。図4の例では、通常クエスト及び期間限定クエストについては、他のユーザが所持しているゲーム媒体がデッキに組み込まれ、特別チュートリアルクエストについては、ゲーム媒体S又は他のユーザが所持しているゲーム媒体がデッキに組み込まれることになる。なお、ゲーム媒体Sは、特別チュートリアルクエストのために用意された強力なゲーム媒体であってもよい。
【0036】
(端末)
図5は、端末20の機能ブロック構成の一例を示す図である。端末20は、記憶部200と、通信部201と、UI(User Interface)部202と、制御部203とを含む。記憶部200は、端末20が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、通信部201と、UI部202と、制御部203とは、端末20のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラム(ゲームプログラム)を実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0037】
記憶部200は、制御部203が本ゲームを実行するために必要なゲームデータを記憶する。ゲームデータには、各種の画像データ及びゲームシナリオ等が格納される。
【0038】
通信部201は、通信IF13を用いてゲームサーバ10との間で各種の通信を行う機能を有する。
【0039】
UI部202は、ユーザから各種の入力を受け付ける処理と、ディスプレイに各種のゲーム画面を表示させる機能とを有する。また、UI部202は、ゲームサーバ10の指示に従い、端末20のディスプレイ(表示部)にゲーム画面を表示する。
【0040】
制御部203は、ゲームサーバ10と連携することで、本ゲームを実行するために必要な各種の機能を提供する。例えば、制御部203は、ゲーム画面に描画するための各種の情報(アイコン画像データ、テキストデータ等)をゲームサーバ10から取得する機能等を提供する。
【0041】
以上説明した機能ブロック構成について、ゲームサーバ10に含まれる記憶部100と、発行部101と、制御部102とのうち全部又は一部を、端末20に備える構成とするようにしてもよい。すなわち、本実施形態に係る各種処理は、ゲームサーバ10で実行してもよいし、端末20で実行してもよいし、ゲームサーバ10及び端末20が連携して実行してもよい。
【0042】
<処理手順>
続いて、ゲームサーバ10が行う処理手順について具体的に説明する。以下の説明において、ユーザ管理DB100a及びクエスト定義DB100bには、図4に示すデータが格納されているものとする。本実施形態において、ユーザのアカウントは、端末20にゲームプログラムがインストールされた際に発行部101により自動的に発行され、発行されたアカウントはゲームサーバ10及び端末20に記憶されてもよい。また、端末20にインストールされたゲームプログラムが起動される度に、端末20からゲームサーバ10に対して、端末20に記憶されたユーザのアカウントが送信されることとしてもよい。また、これに限定されず、ユーザがゲームをプレイする際、予め作成したユーザのアカウント(例えばユーザID及びログインパスワード)を画面に入力することとしてもよい。
【0043】
図6は、ユーザがクエストをプレイする際にゲームサーバ10が行う処理手順の一例を示すフローチャートである。図6を用いて、ゲームのアカウントを作成済みであるユーザがクエストをプレイする際の処理手順の一例を説明する。
【0044】
ステップS10で、制御部102は、ユーザ管理DB100aを参照し、ユーザのアカウントに対応するレコードの「作成日」を参照することで、ユーザのアカウント(ユーザID)の発行時期を確認する。
【0045】
ステップS11で、制御部102は、クエスト定義DB100bを参照し、アカウントの発行時期に対応する特別チュートリアルクエストを特定する。具体的には、制御部102は、クエスト定義DB100bの「プレイ条件」を参照し、アカウントの作成日でプレイ可能な特別チュートリアルクエストが存在するか否かを確認することで、アカウントの発行時期に対応する特別チュートリアルクエストを特定する。アカウントの発行時期に対応する特別チュートリアルクエストが特定された場合、ステップS12の処理手順に進む。アカウントの発行時期に対応する特別チュートリアルクエストが特定されない(すなわち存在しない場合)場合、ステップS14の処理手順に進む。
【0046】
ステップS12で、制御部102は、ゲームをプレイするタイミング(つまり現在の日付)が、特定された特別チュートリアルクエストの「有効期間内」であるか否かを確認する。現在の日付が有効期間に含まれている場合、制御部102は、ステップ13の処理手順に進む。現在の日付が有効期間に含まれていない場合、制御部102は、ステップ14の処理手順に進む。
【0047】
ステップS13で、制御部102は、ユーザが所定条件を満たしているか否かを確認する。ユーザが所定条件を満たしている場合ステップS14の処理手順に進む。ユーザが所定条件を満たしていない場合、ステップS15の処理手順に進む。ここで、所定条件は、特別チュートリアルクエストを実行した回数が所定回数以上であることであってもよい。この場合、制御部102は、ユーザ管理DB100aの「クエストプレイ履歴」を参照し、ユーザが、特定された特別チュートリアルクエストを、所定回数以上プレイ済みであるか否かを確認する。ユーザが特別チュートリアルクエストを所定回数以上プレイ済みである場合、ステップS14の処理手順に進む。ユーザが特別チュートリアルクエストを所定回数以上プレイしていない場合、ステップS15の処理手順に進む。所定回数は任意であるが、例えば1回に設定されていてもよい。
【0048】
また、所定条件は、特別チュートリアルクエストをクリア済みであることであってもよい。この場合、制御部102は、ユーザ管理DB100aの「クエストプレイ履歴」を参照し、ユーザが、特定された特別チュートリアルクエストをクリア済みであるか否かを確認する。ユーザが特別チュートリアルクエストをクリア済みである場合、ステップS14の処理手順に進む。ユーザが特別チュートリアルクエストをクリアしていない場合、ステップS15の処理手順に進む。
【0049】
また、所定条件は、特別チュートリアルクエストに関連づけられる期間限定クエストへの参加条件であってもよい。制御部102は、クエスト定義DB100bの「プレイ条件」を参照し、ユーザが、特別チュートリアルクエストに関連づけられる期間限定クエストへの参加条件を満たしているか否かを確認する。ユーザが期間限定クエストへの参加条件を満たしている場合、ステップS14の処理手順に進む。ユーザが期間限定クエストへの参加条件を満たしていない場合、ステップS15の処理手順に進む。
【0050】
ステップS14で、制御部102は、特別チュートリアルクエスト以外のクエストについて、プレイ条件を満たし、かつ、現在の日付が有効期限に含まれているクエストの一覧を、クエスト選択画面として端末20に表示させる。つまり、制御部102は、ステップS11の処理手順で特別チュートリアルクエストを特定した場合であっても、プレイするタイミングが有効期間ではない場合、若しくは、ユーザが所定条件を満たしている場合には、当該特別チュートリアルクエストをクエスト選択画面に表示させないことで、特別チュートリアルクエストの実行を許可しないようにする。
【0051】
ステップS15で、制御部102は、特定された特別チュートリアルクエストを含むクエストについて、プレイ条件を満たし、かつ、現在の日付が有効期限に含まれているクエストの一覧を、クエスト選択画面として端末20に表示させる。なお、制御部102は、クエスト選択画面において、特定された特別チュートリアルクエスト以外をグレーアウト表示するか、若しくは当該特別チュートリアルクエストのみを表示するようにしてもよい。例えば、制御部102は、ユーザが特別チュートリアルクエストを所定回数以上プレイしていない場合、特別チュートリアルクエストを所定回数以上プレイするまで、特別チュートリアルクエスト以外のクエストをグレーアウト表示することで、特別チュートリアルクエスト以外のクエストをプレイすることを許可しないようにしてもよい。
【0052】
ステップS16で、制御部102は、ユーザから、クエスト選択画面に表示されたクエストの中から、ユーザがプレイを所望するクエストの選択を受け付ける。このとき、制御部102は、クエスト定義DB100bの「補助ゲーム媒体」を参照し、他のユーザゲーム媒体若しくは特別チュートリアルクエストに関連するゲーム媒体の中から、ユーザのデッキに含めるゲーム媒体の選択をユーザから受け付けるようにしてもよい。例えば、特別チュートリアルクエストに関連するゲーム媒体には、強力なゲーム媒体が設定されていてもよい。これにより、ユーザは、強力なゲーム媒体を含むデッキで特別チュートリアルクエストをプレイすることで、当該クエストを容易にクリアすることが可能になる。
【0053】
ステップS17で、制御部102は、ユーザにより選択されたクエストを実行する。
【0054】
ステップS18で、制御部102は、ユーザがクエストをクリアした場合、クエスト定義DB100bの「クリア報酬」に従い、ユーザに報酬を付与する。例えば、図4のクエスト定義DB100bの例では、期間限定クエストである「X映画コラボ」クエストのクリア報酬は、経験値500であるが、特別チュートリアルクエストである「ウェルカム(X映画コラボ)」クエストのクリア報酬は、経験値5000である。経験値5000は、レベル1のユーザをレベル40にすることが可能な経験値の量であってもよい。「X映画コラボ」クエストのプレイ条件は、レベル40以上であることから、ユーザは、ウェルカム(X映画コラボ)クエストをクリアして経験値5000を獲得することで、一気にレベルを40に上げることができ、「X映画コラボ」クエストをプレイすることが可能になる。
【0055】
(変形例1)
以上説明した処理手順では、ユーザが、ステップS11の処理手順で特定された特別チュートリアルクエストを実行せずに有効期間が経過した場合、ユーザは、その後、特別チュートリアルクエストを実行することができなかった。つまり、特別チュートリアルクエストをプレイせずに有効期間が経過した場合、ユーザは、特別チュートリアルクエストをプレイする権利を失うことになった。しかしながら、制御部102は、ユーザが特別チュートリアルクエストをプレイせずに有効期間が経過した場合であっても、当該有効期間よりも後に有効期間が設定されている他の特別チュートリアルクエストをプレイ可能にしてもよい。
【0056】
すなわち、制御部102は、ユーザが特別チュートリアルクエストを実行せずに、当該特別チュートリアルクエストの有効期間が経過した場合、ユーザのアカウントの発行時期よりも後の発行時期に基づいて特定される他の特別チュートリアルクエストについて、ゲームをプレイするタイミングが、当該他の特別チュートリアルクエストの有効期間であるか否かに応じて、当該他の特別チュートリアルクエストの実行可否を制御するようにしてもよい。例えば、図4のクエスト定義DB100bの例では、特別チュートリアルクエストである「ウェルカム(X映画コラボ)」クエストの有効期間は2022年1月10日~2月20日であり、特別チュートリアルクエストである「ウェルカム(Yアニメコラボ)」クエストの有効期間は2022年2月21日~3月10日である。また、ユーザのアカウント作成日は、2022年1月30日であるとする。つまり、アカウントの発行時期に対応する特別チュートリアルクエストは、「ウェルカム(X映画コラボ)」クエストである。この場合において、ユーザが、「ウェルカム(X映画コラボ)」クエストの有効期間内に当該クエストを所定回数プレイ(又はクリア)しなかった場合、制御部102は、ユーザがゲームをプレイするタイミングが、「ウェルカム(Yアニメコラボ)」クエストの有効期間内である場合には、「ウェルカム(Yアニメコラボ)」クエストの実行を許可してもよい。当該所定回数は、ステップS13の処理手順における所定回数と同一回数であってもよい。
【0057】
これにより、特別チュートリアルクエストをプレイせずに有効期間が経過した場合であっても、ユーザは、特別チュートリアルクエストをプレイする権利を失うことなく、他の特別チュートリアルクエストをプレイすることが可能になる。
【0058】
(変形例2)
以上説明した処理手順では、アカウントの発行時期に基づいて特定される特別チュートリアルクエストは1つである前提であった。しかしながら、本実施形態では、アカウントの発行時期に基づいて特定される特別チュートリアルクエストが複数存在することが許可されてもよい。例えば、アカウントの発行時期に基づいて特定される特別チュートリアルクエストとして、第1特別チュートリアルクエストと第2特別チュートリアルクエストとが存在していてもよい。この場合、制御部102は、特別チュートリアルクエストの有効期限の開始時期が、アカウントの発行時期に近い方の特別チュートリアルクエストを実行可能に制御するようにしてもよい。具体的には、制御部102は、第2特別チュートリアルクエストの有効期間の開始時期よりも、第1特別チュートリアルクエストの有効期間の開始時期がアカウントの発行時期に近い場合、第1特別チュートリアルクエストを実行可能に制御し、第1特別チュートリアルクエストの有効期間の開始時期よりも、第2特別チュートリアルクエストの有効期間の開始時期がアカウントの発行時期に近い場合、第2特別チュートリアルクエストを実行可能に制御するようにしてもよい。
【0059】
すなわち、図6のステップS11の処理手順において、複数の特別チュートリアルクエストが特定された場合、制御部102は、特別チュートリアルクエストの有効期限の開始時期が、アカウントの発行時期に近い方の特別チュートリアルクエストを、特定された特別チュートリアルクエストとみなすようにしてもよい。
【0060】
これにより、特別チュートリアルクエストが同時期に複数存在する場合であっても、いずれか一方の特別チュートリアルクエストの実行のみが許可されることになるため、ユーザに対し、クリア報酬が大量に付与されてしまうことでユーザ間の不公平感が生じることを抑制することができる。
【0061】
(変形例3)
発行部101が発行するアカウントは、本実施形態に係るゲームを含む1以上のゲームに共通に発行される共通アカウントであってもよい。この場合、制御部102は、ゲームにおいて所定条件を満たしていない状態でゲームをプレイするタイミングが、共通アカウントの発行時期に基づいて特定される特別チュートリアルクエストの有効期間にあるか否かに応じて、特別チュートリアルクエストの実行可否を制御するようにしてもよい。すなわち、図6のステップS10及びステップS11の処理手順における「アカウント」を「共通アカウント」に置き換えてもよい。
【0062】
(変形例4)
ゲームのアカウントは、本実施形態に係るゲームを含む1以上のゲームに共通に発行される共通アカウントとは、異なるアカウントであってもよい。この場合、共通アカウントは、他のゲームシステムにより払い出されたものであってもよい。また、発行部101は、ユーザの要求に応じて、本実施形態に係るアカウントを、共通アカウントに関連づけるようにしてもよい。この場合において、制御部102は、ユーザが、共通アカウントにアカウントを関連付けた場合、共通アカウントの発行時期に基づき特定される特別チュートリアルクエストの実行可否を制御するようにしてもよい。より具体的には、制御部102は、発行部101によるアカウントの発行後に、ゲームにおいて所定条件を満たしていない状態でゲームをプレイするタイミングが、当該アカウントに関連付けられた共通アカウントの発行時期に基づいて特定される特別チュートリアルクエストの有効期間にあるか否かに応じて、特別チュートリアルクエストの実行可否を制御するようにしてもよい。すなわち、図6のステップS10を省略し、ステップS11の処理手順における「アカウント」を、「アカウントに関連づけられた共通アカウント」に置き換えてもよい。
【0063】
(変形例5)
変形例2と同様、アカウントの発行時期に基づいて特定される特別チュートリアルクエストが複数存在することが許可されてもよい。例えば、アカウントの発行時期に基づいて特定される特別チュートリアルクエストとして、第1特別チュートリアルクエストと第2特別チュートリアルクエストとが存在していてもよい。また、変形例4と同様、発行部101は、ユーザの要求に応じて、本実施形態に係るアカウントを、共通アカウントに関連づけるようにしてもよい。この場合、制御部102は、アカウントが関連づけられた共通アカウントの発行時期に基づいて、第1特別チュートリアルクエスト及び第2特別チュートリアルクエストのいずれか一方を実行可能に制御するようにしてもよい。
【0064】
より具体的には、制御部102は、特別チュートリアルクエストの有効期限の開始時期が、アカウントが関連づけられた共通アカウントの発行時期に近い方の特別チュートリアルクエストを実行可能に制御するようにしてもよい。例えば、制御部102は、第2特別チュートリアルクエストの有効期間の開始時期よりも、第1特別チュートリアルクエストの有効期間の開始時期が、共通アカウントの発行時期に近い場合、第1特別チュートリアルクエストを実行可能に制御し、第1特別チュートリアルクエストの有効期間の開始時期よりも、第2特別チュートリアルクエストの有効期間の開始時期が共通アカウントの発行時期に近い場合、第2特別チュートリアルクエストを実行可能に制御するようにしてもよい。
【0065】
すなわち、図6のステップS11の処理手順において、複数の特別チュートリアルクエストが特定された場合、制御部102は、特別チュートリアルクエストの有効期限の開始時期が、アカウントが関連づけられた共通アカウントの発行時期に近い方の特別チュートリアルクエストを、特定された特別チュートリアルクエストとみなすようにしてもよい。
【0066】
<画面表示例>
図7及び図8は、画面表示例を示す図である。制御部102は、ゲームが開始されると、メニュー画面M100を端末20に表示させる。メニュー画面M100で「クエスト」が押下されると、制御部102は、クエスト選択画面M101に遷移させる。クエスト選択画面M101は、アカウントの発行時期に基づいて特定される特別チュートリアルクエスト以外は選択不可の状態で表示され、ユーザが特別チュートリアルクエストをプレイ又はクリアした後、特別チュートリアルクエスト以外のクエストの選択が可能になるようにしてもよい。また、クエスト選択画面M101には、特別チュートリアルクエストの有効期間R101が表示されるようにしてもよい。また、クエスト選択画面M101には、特別チュートリアルクエストのプレイを促すメッセージP101が表示されるようにしてもよい。
【0067】
なお、制御部102は、ユーザに対し、最初にクエスト選択画面M101を表示する際、クエスト選択画面M102に示すように、特別チュートリアルクエストに関するヘルプH102をポップアップ表示するようにしてもよい。ヘルプH102には、特別チュートリアルクエストの説明及びプレイ可能回数等が表示されていてもよい。「閉じる」が押下されると、ヘルプH102が消去されてクエスト選択画面M101に戻る。
【0068】
クエスト選択画面M101で「ウエルカムクエスト」が押下されると、制御部102は、特別チュートリアルクエストにおけるステージの選択を受け付けるステージ選択画面M103に遷移させる。特別チュートリアルクエストは、複数のステージを含んでおり、全てのステージをクリアすることで、特別チュートリアルクエストをクリアしたものとみなされてもよい。また、各ステージは、クリア順序が定められていてもよい。ステージ選択画面M103でステージが選択されると、制御部102は、図8のゲーム媒体選択画面M104に遷移させる。ゲーム媒体選択画面M104は、補助ゲーム媒体の選択を受け付ける画面である。ゲーム媒体選択画面M104の「ウェルカム専用A」、「ウェルカム専用B」及び「ウェルカム専用C」は、特別チュートリアルクエスト専用に用意されたゲーム媒体であり、「キャラクタA」及び「キャラクタB」は、他のユーザが所持しているゲーム媒体である。なお、ゲーム媒体選択画面M104には、補助ゲーム媒体の意味を表示するヘルプが表示されてもよい。
【0069】
ゲーム媒体選択画面M104で、補助ゲーム媒体が選択されると、制御部102は、クエスト画面M105に遷移させ、クエストの実行を開始する。クエストが終了すると、制御部102は、報酬画面M106に遷移させる。報酬画面M106には、ユーザに付与される報酬の一覧が表示される。
【0070】
<まとめ>
以上説明した実施形態によれば、ゲームサーバ10は、アカウントの発行時期に基づいて特定される特別チュートリアルクエストを提供し、ユーザがゲームをプレイするタイミングが特別チュートリアルクエストの有効期間内であるか否かに基づいて、特別チュートリアルクエストの実行可否を制御するようにした。これにより、ユーザは、ゲームのアカウントが発行された時期に応じたゲームをプレイすることが可能になる。また、特別チュートリアルクエストをプレイすることで、通常よりも多くの報酬が得られるようにした。これにより、新たなユーザは特別チュートリアルクエストをプレイすることで、多くの報酬を得てゲームを有利に進めることが可能になるため、新たなユーザであってもゲームに参加し易くなることが期待される。
【0071】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態で説明したフローチャート、シーケンス、実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
【0072】
本実施形態では、ゲームをプレイする又はクエストをプレイすることを、ゲームを実行する又はクエストを実行すると称してもよい。また、「プレイ」と「実行」の文言は適宜入れ替えることが可能である。また、「アカウント」及び「共通アカウント」は、それぞれ、「第1アカウント」及び「第2アカウント」、又は、「第2アカウント」及び「第1アカウント」と呼ばれてもよい。
【0073】
<付記>
<付記1>
ユーザに対し、ゲームに関するアカウントを発行する発行部と、
前記アカウントの発行後に、前記ゲームにおいて所定条件を満たしていない状態で前記ゲームをプレイするタイミングが、前記アカウントの発行時期に基づいて特定される第1特別ゲームの有効期間にあるか否かに応じて前記第1特別ゲームの実行可否を制御する制御部と、
を有する情報処理装置。
【0074】
付記1によれば、ゲームのアカウントが発行された時期に応じたゲームに参加できるようにする仕組みを提供することができる。
<付記2>
前記アカウントは、前記ゲームを含む1以上のゲームに共通に発行される共通アカウントであり、
前記制御部は、前記タイミングが、前記共通アカウントの発行時期に基づいて特定される前記第1特別ゲームの有効期間にあるか否かに応じて前記特別ゲームの実行可否を制御する、
付記1に記載の情報処理装置。
【0075】
付記2によれば、1以上のゲームに共通に発行される共通アカウントに基づいて、特別ゲームの実行可否を制御することができる。
<付記3>
前記制御部は、前記ゲームを含む1以上のゲームに共通に発行される共通アカウントに、前記ユーザが前記アカウントを関連付けた場合、前記共通アカウントの発行時期に基づき特定される前記第1特別ゲームの実行可否を制御する、
付記1に記載の情報処理装置。
【0076】
付記3によれば、ユーザは、アカウントを共通アカウントに関連づけることで、特定される特別ゲームを変更することが可能になる。
<付記4>
前記制御部は、前記共通アカウントの発行時期に基づいて特定される前記第1特別ゲームと第2特別ゲームが存在する場合において、前記共通アカウントの発行時期に基づいて前記第1特別ゲーム及び前記第2特別ゲームのうちいずれか一方を実行可能に制御する、
付記3に記載の情報処理装置。
【0077】
付記4によれば、共通アカウントの発行時期に基づいて特定される特別ゲームが複数存在する場合であっても、実行可能とする特別ゲームを適切に制御することが可能になる。
<付記5>
前記制御部は、前記第1特別ゲームをクリアした前記ユーザに対し、前記ユーザが前記第1特別ゲームとは異なる前記有効期間に関連するゲームの参加条件を満たすことを可能とする報酬を付与する
付記1又は2に記載の情報処理装置。
【0078】
付記5によれば、ユーザは、特別ゲームをクリアすることで、特別ゲームの有効期間に関連するゲームをプレイすることが可能になる。
<付記6>
前記所定条件は、前記ユーザが前記第1特別ゲームを実行した回数が所定回数以上であることであり、
前記制御部は、前記所定条件を満たす場合、前記第1特別ゲームの実行を許可しない、
付記1、2及び5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0079】
付記6によれば、特別ゲームをプレイ可能な回数を制限することが可能になる。
<付記7>
前記制御部は、前記有効期間が経過した後、前記ユーザが前記第1特別ゲームを実行したか否かに関わらず、前記第1特別ゲームの実行を許可しない、
付記1、2、5及び6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0080】
付記7によれば、特別ゲームの有効期間が経過した後、特別ゲームの実行を制限することが可能になる。
<付記8>
前記制御部は、前記ユーザが前記第1特別ゲームを実行せずに前記有効期間が経過した場合、前記アカウントの発行時期よりも後の発行時期に基づいて特定される他の特別ゲームについて、前記ゲームをプレイするタイミングが、当該他の特別ゲームの有効期間であるか否かに応じて前記他の特別ゲームの実行可否を制御する、
付記1、2、5~7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0081】
付記8によれば、ユーザが特別ゲームを実行する前に当該特別ゲームの有効期間が経過した場合、ユーザに対し、その後に提供される特別ゲームを実行することを許可することが可能になる。
<付記9>
前記制御部は、前記ユーザが所持する第1ゲーム媒体及び前記ユーザが所持していない第2ゲーム媒体を含むグループで前記第1特別ゲームを実行し、
前記第2ゲーム媒体は、前記第1特別ゲームに関連するゲーム媒体である、
付記1、2、5~8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0082】
付記9によれば、特別ゲームをプレイに用いられるゲーム媒体のグループに、特別ゲームに関連するゲーム媒体を含めることが可能になる。
<付記10>
前記制御部は、前記ユーザが前記第1特別ゲームを実行するか、又は、前記有効期間が経過するまでの間、前記第1特別ゲーム以外のゲームの実行を許可しない、
付記1、2、5~9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0083】
付記10によれば、ユーザが特別ゲームを実行するまでの間、他のゲームの実行を制限することが可能になる。
<付記11>
前記制御部は、前記アカウントの発行時期に基づいて特定される前記第1特別ゲームと第2特別ゲームが存在する場合において、
前記第2特別ゲームの有効期間の開始時期よりも、前記第1特別ゲームの有効期間の開始時期が前記アカウントの発行時期に近い場合、前記第1特別ゲームの実行可能に制御し、
前記第1特別ゲームの有効期間の開始時期よりも、前記第2特別ゲームの有効期間の開始時期が前記アカウントの発行時期に近い場合、前記第2特別ゲームの実行可能に制御する、
付記1、2、5~10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0084】
付記11によれば、アカウントの発行時期に基づいて特定される特別ゲームが複数存在する場合であっても、実行可能とする特別ゲームを適切に制御することが可能になる。
<付記12>
情報処理装置が、ユーザに対し、ゲームに関するアカウントを発行するステップと、
情報処理装置が、前記アカウントの発行後に、前記ゲームにおいて所定条件を満たしていない状態で前記ゲームをプレイするタイミングが、前記アカウントの発行時期に基づいて特定される第1特別ゲームの有効期間にあるか否かに応じて前記第1特別ゲームの実行可否を制御するステップと、
を含む情報処理方法。
【0085】
付記12によれば、ゲームのアカウントが発行された時期に応じたゲームに参加できるようにする仕組みを提供することができる。
<付記13>
ユーザに対し、ゲームに関するアカウントを発行するステップと、
前記アカウントの発行後に、前記ゲームにおいて所定条件を満たしていない状態で前記ゲームをプレイするタイミングが、前記アカウントの発行時期に基づいて特定される第1特別ゲームの有効期間にあるか否かに応じて前記第1特別ゲームの実行可否を制御するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0086】
付記13によれば、ゲームのアカウントが発行された時期に応じたゲームに参加できるようにする仕組みを提供することができる。
【符号の説明】
【0087】
1…ゲームシステム、10…ゲームサーバ、11…プロセッサ、12…記憶装置、13…通信IF、14…入力デバイス、15…出力デバイス、20…端末、100…記憶部、100a…ユーザ管理DB、100b…クエスト定義DB、101…発行部、102…制御部、200…記憶部、201…通信部、202…UI部、203…制御部


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8