(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023146246
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04842 20220101AFI20231004BHJP
G06F 3/0483 20130101ALI20231004BHJP
【FI】
G06F3/04842
G06F3/0483
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022053337
(22)【出願日】2022-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】紅林 誠
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA04
5E555AA76
5E555BA02
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA71
5E555BB02
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC17
5E555CA02
5E555CA12
5E555CB03
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5E555CB33
5E555DB06
5E555DB19
5E555DB43
5E555DB52
5E555DB53
5E555DC05
5E555DC09
5E555DC26
5E555DC27
5E555DC72
5E555DC75
5E555DD06
5E555EA03
5E555EA07
5E555EA09
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】複数の電子文書のまとまりの中にある電子文書の1つ1つを選択して開くものに比して、複数の電子文書の各々の内容の把握を簡単な操作で行えるようにする。
【解決手段】情報処理装置としてのユーザ端末10は、制御部11を備え、制御部11では、入力操作受付部103が、表示部に表示された、複数の電子文書のまとまりを表す画像に対する、ユーザによる入力操作を受け付け、表示制御部102が、複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、電子文書ごとに予め定められたページの画像を、まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、表示部に拡大表示する制御を行う。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
表示部に表示された、複数の電子文書のまとまりを表す画像に対する、ユーザによる入力操作を受け付け、
前記複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、当該電子文書ごとに予め定められたページの画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、
情報処理システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記入力操作として、前記まとまりを表す画像を選択する操作を受け付け、
前記ページの画像として、当該ページのプレビュー画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記まとまりを表す画像を選択する操作として、前記ユーザの入力操作に連動して前記表示部を移動するカーソルを、当該まとまりを表す画像に重畳させる操作を受け付けることを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記予め定められたページの前記プレビュー画像として、前記電子文書の各々の先頭のページの前記プレビュー画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記予め定められたページの前記プレビュー画像として、前記ユーザにより直近に開かれたページの前記プレビュー画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記複数の電子文書のうち、前記ユーザの入力操作で開かれたことがない電子文書については、前記予め定められたページの前記プレビュー画像として、当該電子文書の先頭のページの前記プレビュー画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記ユーザの入力操作に応じて、前記予め定められたページの前記プレビュー画像を切替表示する制御を行うことを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記複数の電子文書の各々を構成するページの枚数に応じて、前記予め定められたページの前記プレビュー画像の表示態様を変化させることを特徴とする、
請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記複数の電子文書の各々を構成するページの枚数を視認可能な態様で、前記予め定められたページの前記プレビュー画像を拡大表示する制御を行うことを特徴とする、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記表示部に拡大表示された複数の前記予め定められたページの前記プレビュー画像のうちいずれか1の画像を指定する入力操作を受け付け、
指定された前記1の画像のページが属する電子文書を構成する前記1以上のページの各々の前記プレビュー画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記1以上のページの各々の前記プレビュー画像を目視する前記ユーザの視認を支援する制御を行うことを特徴とする、
請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記ユーザの視認を支援する制御として、前記1以上のページの各々の前記プレビュー画像を、前記予め定められたページの前記プレビュー画像に重畳させて拡大表示する制御と、当該予め定められたページの当該プレビュー画像を、当該1以上のページの各々の当該プレビュー画像よりも表示サイズが小さくなるように表示する制御と、当該予め定められたページの当該プレビュー画像が表示されないようにする制御とのうちいずれか1の制御を行うことを特徴とする、
請求項11に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記複数の前記ページの前記プレビュー画像のうちいずれか1の画像を指定する入力操作として、当該プレビュー画像とともに表示されるボタンに対する操作を受け付けることを特徴とする、
請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記表示部に拡大表示された前記複数の前記予め定められたページの画像のうちいずれか1の画像を指定しないことを示す入力操作を受け付け、
前記複数の電子文書とは異なる他の複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、当該電子文書ごとに予め定められたページの前記プレビュー画像を、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記プロセッサは、前記指定しないことを示す入力操作として、前記電子文書ごとに予め定められたページのプレビュー画像とともに表示されるボタンに対する操作を受け付けることを特徴とする、
請求項14に記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記プロセッサは、前記表示部に拡大表示された複数の前記予め定められたページの前記プレビュー画像の表示態様の設定を行うための入力操作を受け付けることを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項17】
前記プロセッサは、前記設定を行うための入力操作として、前記予め定められたページの前記プレビュー画像とともに表示されるボタンに対する操作を受け付けることを特徴とする、
請求項16に記載の情報処理システム。
【請求項18】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
ユーザが操作する他の情報処理装置の表示部に表示された、複数の電子文書のまとまりを表す画像に対する、当該ユーザによる入力操作の入力情報を取得し、
前記複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、当該電子文書ごとに予め定められたページの画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示させる制御を行うことを特徴とする、
情報処理装置。
【請求項19】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
複数の電子文書のまとまりを表す画像を表示部に表示する制御を行い、
前記まとまりを表す画像に対するユーザによる入力操作を受け付けて、その入力情報を他の情報処理装置に向けて送信する制御を行い、
前記入力情報に基づく前記他の情報処理装置の処理に応じて、前記複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、当該電子文書ごとに予め定められたページの画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、
情報処理装置。
【請求項20】
コンピュータに、
表示部に表示された、複数の電子文書のまとまりを表す画像に対する、ユーザによる入力操作を受け付ける機能と、
前記複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、当該電子文書ごとに予め定められたページの画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行う機能と、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の電子文書をまとめて、複数の電子文書のまとまりを表す画像(例えば「フォルダ」と呼ばれる画像)を表示する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の電子文書のまとまりから目当ての電子文書を見つけるためには、そのまとまりを構成する複数の電子文書の1つ1つを選択して開き、内容を把握するという作業が求められる。
【0005】
本発明の目的は、複数の電子文書のまとまりの中にある電子文書の1つ1つを選択して開くものに比して、複数の電子文書の各々の内容の把握を簡単な操作で行えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、表示部に表示された、複数の電子文書のまとまりを表す画像に対する、ユーザによる入力操作を受け付け、前記複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、当該電子文書ごとに予め定められたページの画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、情報処理システムである。
請求項2に記載された発明は、前記プロセッサは、前記入力操作として、前記まとまりを表す画像を選択する操作を受け付け、前記ページの画像として、当該ページのプレビュー画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項3に記載された発明は、前記プロセッサは、前記まとまりを表す画像を選択する操作として、前記ユーザの入力操作に連動して前記表示部を移動するカーソルを、当該まとまりを表す画像に重畳させる操作を受け付けることを特徴とする、請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項4に記載された発明は、前記プロセッサは、前記予め定められたページの前記プレビュー画像として、前記電子文書の各々の先頭のページの前記プレビュー画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項5に記載された発明は、前記プロセッサは、前記予め定められたページの前記プレビュー画像として、前記ユーザにより直近に開かれたページの前記プレビュー画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項6に記載された発明は、前記プロセッサは、前記複数の電子文書のうち、前記ユーザの入力操作で開かれたことがない電子文書については、前記予め定められたページの前記プレビュー画像として、当該電子文書の先頭のページの前記プレビュー画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項7に記載された発明は、前記プロセッサは、前記ユーザの入力操作に応じて、前記予め定められたページの前記プレビュー画像を切替表示する制御を行うことを特徴とする、請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項8に記載された発明は、前記プロセッサは、前記複数の電子文書の各々を構成するページの枚数に応じて、前記予め定められたページの前記プレビュー画像の表示態様を変化させることを特徴とする、請求項6に記載の情報処理システムである。
請求項9に記載された発明は、前記プロセッサは、前記複数の電子文書の各々を構成するページの枚数を視認可能な態様で、前記予め定められたページの前記プレビュー画像を拡大表示する制御を行うことを特徴とする、請求項8に記載の情報処理システムである。
請求項10に記載された発明は、前記プロセッサは、前記表示部に拡大表示された複数の前記予め定められたページの前記プレビュー画像のうちいずれか1の画像を指定する入力操作を受け付け、指定された前記1の画像のページが属する電子文書を構成する前記1以上のページの各々の前記プレビュー画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項11に記載された発明は、前記プロセッサは、前記1以上のページの各々の前記プレビュー画像を目視する前記ユーザの視認を支援する制御を行うことを特徴とする、請求項10に記載の情報処理システムである。
請求項12に記載された発明は、前記プロセッサは、前記ユーザの視認を支援する制御として、前記1以上のページの各々の前記プレビュー画像を、前記予め定められたページの前記プレビュー画像に重畳させて拡大表示する制御と、当該予め定められたページの当該プレビュー画像を、当該1以上のページの各々の当該プレビュー画像よりも表示サイズが小さくなるように表示する制御と、当該予め定められたページの当該プレビュー画像が表示されないようにする制御とのうちいずれか1の制御を行うことを特徴とする、請求項11に記載の情報処理システムである。
請求項13に記載された発明は、前記プロセッサは、前記複数の前記ページの前記プレビュー画像のうちいずれか1の画像を指定する入力操作として、当該プレビュー画像とともに表示されるボタンに対する操作を受け付けることを特徴とする、請求項10に記載の情報処理システムである。
請求項14に記載された発明は、前記プロセッサは、前記表示部に拡大表示された前記複数の前記予め定められたページの画像のうちいずれか1の画像を指定しないことを示す入力操作を受け付け、前記複数の電子文書とは異なる他の複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、当該電子文書ごとに予め定められたページの前記プレビュー画像を、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項15に記載された発明は、前記プロセッサは、前記指定しないことを示す入力操作として、前記電子文書ごとに予め定められたページのプレビュー画像とともに表示されるボタンに対する操作を受け付けることを特徴とする、請求項14に記載の情報処理システムである。
請求項16に記載された発明は、前記プロセッサは、前記表示部に拡大表示された複数の前記予め定められたページの前記プレビュー画像の表示態様の設定を行うための入力操作を受け付けることを特徴とする、請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項17に記載された発明は、前記プロセッサは、前記設定を行うための入力操作として、前記予め定められたページの前記プレビュー画像とともに表示されるボタンに対する操作を受け付けることを特徴とする、請求項16に記載の情報処理システムである。
請求項18に記載された発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、ユーザが操作する他の情報処理装置の表示部に表示された、複数の電子文書のまとまりを表す画像に対する、当該ユーザによる入力操作の入力情報を取得し、前記複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、当該電子文書ごとに予め定められたページの画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示させる制御を行うことを特徴とする、情報処理装置である。
請求項19に記載された発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、複数の電子文書のまとまりを表す画像を表示部に表示する制御を行い、前記まとまりを表す画像に対するユーザによる入力操作を受け付けて、その入力情報を他の情報処理装置に向けて送信する制御を行い、前記入力情報に基づく前記他の情報処理装置の処理に応じて、前記複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、当該電子文書ごとに予め定められたページの画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行うことを特徴とする、情報処理装置である。
請求項20に記載された発明は、コンピュータに、表示部に表示された、複数の電子文書のまとまりを表す画像に対する、ユーザによる入力操作を受け付ける機能と、前記複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、当該電子文書ごとに予め定められたページの画像を、前記まとまりを表す画像よりも表示サイズが大きくなるように、前記表示部に拡大表示する制御を行う機能と、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の本発明によれば、複数の電子文書のまとまりの中にある電子文書の1つ1つを選択して開くものに比して、複数の電子文書の各々の内容の把握を簡単な操作で行えるようにする情報処理システムを提供できる。
請求項2の本発明によれば、ユーザは、複数の電子文書のまとまりを表す画像を選択する操作を行うだけで、その複数の電子文書の各々を構成するページのプレビュー画像を容易に視認できる。
請求項3の本発明によれば、ユーザは、複数の電子文書のまとまりを表す画像にカーソルを重畳させる操作を行うだけで、その複数の電子文書の各々を構成するページのプレビュー画像を容易に視認できる。
請求項4の本発明によれば、複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、先頭のページのプレビュー画像が拡大表示されるので、ユーザはそのプレビュー画像を一見するだけで、電子文書の内容を把握できる。
請求項5の本発明によれば、複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、ユーザにより直近に開かれたページのプレビュー画像が拡大表示されるので、ユーザはそのプレビュー画像を一見するだけで、電子文書の内容を把握できる。
請求項6の本発明によれば、複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、ユーザにより開かれたことがない電子文書の先頭のページのプレビュー画像が拡大表示されるので、ユーザは表示部に拡大表示されたプレビュー画像を一見するだけで、電子文書の内容を把握できる。
請求項7の本発明によれば、ユーザは、プレビュー画像を切り替える操作を行うだけで、複数の電子文書の各々の内容を容易に把握できる。
請求項8の本発明によれば、ユーザは、プレビュー画像を切り替える操作を行うだけで、複数の電子文書の各々のボリュームを容易に把握できる。
請求項9の本発明によれば、ユーザは、プレビュー画像を切り替える操作を行うだけで、複数の電子文書の各々を構成するページの枚数を容易に把握できる。
請求項10の本発明によれば、ユーザは、複数の電子文書の各々を構成するページのプレビュー画像を指定する操作を行うだけで、そのページが属する電子文書の内容を容易に把握できる。
請求項11の本発明によれば、ユーザは、複数の電子文書の各々を構成するページのプレビュー画像が表示された状態であっても、目当ての文書が属する電子文書を構成する1以上のページを容易に視認できる。
請求項12の本発明によれば、ユーザは、複数の電子文書の各々を構成するページのプレビュー画像が表示された状態であっても、目当ての文書が属する電子文書を構成する1以上のページの内容を容易に視認できる。
請求項13の本発明によれば、ユーザは、複数の電子文書の各々を構成するページのプレビュー画像を指定する操作として、予め定められたボタンに対する予め定められた操作を行うだけで、そのページが属する電子文書を構成する1以上のページの各々の内容を容易に把握できる。
請求項14の本発明によれば、ユーザは、複数の電子文書の各々を構成するページのプレビュー画像を視認した結果、目当ての文書がなかった場合であっても、他の複数の電子文書の各々を構成するページのプレビュー画像を容易に表示できる。
請求項15の本発明によれば、ユーザは、複数の電子文書の各々を構成するページのプレビュー画像を視認した結果、目当ての文書がなかった場合であっても、プレビュー画像とともに表示されるボタンに対する予め定められた操作を行うだけで、他の複数の電子文書の各々を構成するページのプレビュー画像を容易に表示できる。
請求項16の本発明によれば、ユーザは、複数の電子文書の各々を構成するページのプレビュー画像の表示態様の設定を容易に行うことができる。
請求項17の本発明によれば、ユーザは、プレビュー画像とともに表示されるボタンに対する予め定められた操作を行うだけで、複数の電子文書の各々を構成するページのプレビュー画像の表示態様の設定を容易に行うことができる。
請求項18の本発明によれば、複数の電子文書のまとまりの中にある電子文書の1つ1つを選択して開くものに比して、複数の電子文書の各々の内容の把握を簡単な操作で行えるようにする情報処理装置を提供できる。
請求項19の本発明によれば、複数の電子文書のまとまりの中にある電子文書の1つ1つを選択して開くものに比して、複数の電子文書の各々の内容の把握を簡単な操作で行えるようにする情報処理装置を提供できる。
請求項20の本発明によれば、複数の電子文書のまとまりの中にある電子文書の1つ1つを選択して開くものに比して、複数の電子文書の各々の内容の把握を簡単な操作で行えるようにするプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施の形態が適用される情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施の形態が適用される情報処理装置としてのユーザ端末のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】ユーザ端末の制御部の機能構成を示す図である。
【
図4】管理サーバが、ワークスペースをユーザ端末の表示部に表示させる制御と、フォルダの画像をワークスペースに表示させる制御と、フォルダに含まれる複数の電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像をワークスペースに拡大表示する制御とを行う場合における、管理サーバの制御部の機能構成を示す図である。
【
図5】ユーザ端末の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図6】ユーザ端末の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】管理サーバが、フォルダに含まれる複数の電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像をワークスペースに拡大表示する制御等を行う場合における、管理サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8】管理サーバが、フォルダに含まれる複数の電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像をワークスペースに拡大表示する制御等を行う場合における、管理サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】ユーザ端末の表示部に表示されたワークスペースの具体例を示す図である。
【
図10】ユーザ端末の表示部に表示されたワークスペースの具体例を示す図である。
【
図11】ユーザ端末の表示部に表示されたワークスペースの具体例を示す図である。
【
図12】ユーザ端末の表示部に表示されたワークスペースの具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(情報処理システムの構成)
図1は、本実施の形態が適用される情報処理システム1の全体構成の一例を示す図である。
情報処理システム1は、ユーザ端末10と、管理サーバ30とがネットワーク90を介して接続されることにより構成されている。ネットワーク90は、例えば、LAN(Local Area Network)、インターネット等である。
【0010】
ユーザ端末10は、ユーザが操作するパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等の情報処理装置である。ユーザ端末10は、いわゆるファイルハンドリングソフトウェア上の操作画面(以下、「ワークスペース」と呼ぶ。)を表示部16(
図2参照)に表示し、ユーザによるハンドリングの対象となる複数の電子文書のまとまり(以下、「フォルダ」と呼ぶ。)を表す画像(以下、「フォルダの画像」と呼ぶ。)をワークスペースに表示する。ワークスペースに表示されるフォルダの画像は、いわゆる「ショートカット」であり、フォルダの画像そのものはデータベースに記憶されている。ワークスペースは、複数個作成することができ、ユーザの入力操作により、表示部16にそれぞれ表示することができる。また、ワークスペースは、ネットワーク90を介して他のユーザと共有することができる。
【0011】
また、ユーザ端末10は、ワークスペースに表示されたフォルダの画像に対する、ユーザによる第1の入力操作を受け付ける。ユーザ端末10は、第1の入力操作を受け付けると、そのフォルダに含まれる複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、電子文書ごとに予め定められたページの画像を、フォルダの画像よりも表示サイズが大きくなるようにワークスペースに拡大表示する。「予め定められたページ」としては、例えば、先頭ページ、ユーザにより直近に開かれたページ、ユーザにより個別に指定されたページ等が挙げられる。なお、「予め定められたページ」を指定する操作の具体例については、
図11を参照して後述する。
【0012】
また、ユーザ端末10は、ワークスペースに拡大表示された、電子文書ごとに予め定められたページの画像に対する、ユーザによる第2の入力操作を受け付ける。ユーザ端末10は、第2の入力操作を受け付けると、拡大表示されているページの画像の切り替えを行う。すなわち、第2の入力操作に応じて、予め定められたページを拡大表示させる電子文書の切り替えが行われる。例えば、フォルダに含まれる電子文書の数が3個である場合には、第2の入力操作に応じて、3個の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、電子文書ごとに予め定められたページの画像が切替表示される。
【0013】
管理サーバ30は、情報処理システム1の全体の管理をするサーバとしての情報処理装置である。管理サーバ30は、ユーザ端末10による上述の処理の少なくとも一部を行うことができる。すなわち、管理サーバ30は、ワークスペースをユーザ端末10の表示部16に表示させる制御と、フォルダの画像をワークスペースに表示させる制御とを行うことができる。
【0014】
また、管理サーバ30は、ユーザ端末10が第1の入力操作を受け付けると、フォルダに含まれる複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち、電子文書ごとに予め定められたページの画像を、フォルダの画像よりも表示サイズが大きくなるようにワークスペースに拡大表示させる制御を行うことができる。また、管理サーバ30は、第2の入力操作に応じて、予め定められたページを拡大表示させる電子文書を切り替える制御を行うことができる。なお、管理サーバ30によるこれらの処理の詳細については後述する。
【0015】
上述の情報処理システム1の構成は一例であり、情報処理システム1全体として上述の処理を実現させる機能を備えていればよい。このため、上述の処理を実現させる機能のうち、一部または全部を情報処理システム1内で分担してもよいし協働してもよい。すなわち、上述のように、ユーザ端末10の機能の一部または全部を管理サーバ30の機能としてもよいし、また、管理サーバ30の機能の一部または全部をユーザ端末10の機能としてもよい。さらに、情報処理システム1を構成するユーザ端末10および管理サーバ30の各々の機能の一部または全部を、図示せぬ他のサーバ等に移譲してもよい。これにより、情報処理システム1全体としての処理が促進され、また、処理を補完し合うことも可能となる。
【0016】
(ユーザ端末のハードウェア構成)
図2は、本実施の形態が適用される情報処理装置としてのユーザ端末10のハードウェア構成を示す図である。
ユーザ端末10は、制御部11と、メモリ12と、記憶部13と、通信部14と、操作部15と、表示部16とを有している。これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス等で接続されている。
【0017】
制御部11は、OS(基本ソフトウェア)やアプリケーションソフトウェア(応用ソフトウェア)等の各種ソフトウェアの実行を通じてユーザ端末10の機能の制御を行うプロセッサである。制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)で構成される。メモリ12は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、演算に際して作業エリアとして用いられる。メモリ12は、例えばRAM(Random Access Memory)等で構成される。
【0018】
記憶部13は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。記憶部13は、例えばプログラムや各種設定データなどの記憶に用いられるHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、半導体メモリ等で構成される。記憶部13には、各種情報を記憶するデータベースとして、例えば、複数の電子文書を含むフォルダが記憶されたフォルダDB131等が格納されている。
【0019】
通信部14は、ネットワーク90を介して管理サーバ30および外部との間でデータの送受信を行う。操作部15は、例えばキーボード、マウス、機械式のボタン、スイッチで構成され、入力操作を受け付ける。また、操作部15は、表示部16に表示された操作画像を有する。操作部15には、表示部16と一体的にタッチパネルを構成するタッチセンサも含まれる。表示部16は、例えば情報の表示に用いられる液晶ディスプレイや有機EL(=Electro Luminescence)ディスプレイで構成され、画像やテキストのデータなどを表示する。表示部16には、ユーザインターフェースが表示される。
【0020】
(管理サーバのハードウェア構成)
管理サーバ30のハードウェア構成は、いずれも
図2に示すユーザ端末10のハードウェア構成と同様の構成を備えている。すなわち、管理サーバ30は、
図2の制御部11、メモリ12、記憶部13、通信部14、操作部15、および表示部16の各々と同様の機能を有する、制御部、メモリ、記憶部、通信部、操作部、および表示部の各々を備えており、図示および説明を省略する。
【0021】
(ユーザ端末の制御部の機能構成)
図3は、ユーザ端末10の制御部11の機能構成を示す図である。
ユーザ端末10の制御部11では、文書管理部101と、表示制御部102と、入力操作受付部103と、操作履歴取得部104と、画像加工部105と、送信制御部106とが機能する。
【0022】
文書管理部101は、複数の電子文書を含むフォルダをデータベースに記憶して管理する。具体的には、文書管理部101は、ワークスペースに表示可能なフォルダ、およびフォルダに含まれる複数の電子文書を、記憶部13のフォルダDB131に記憶して管理する。フォルダDB131に記憶されているフォルダに含まれる電子文書の種類は特に限定されず、例えば、文書作成用のアプリケーションソフトウェアで作成された、ページの概念を有するテキスト文書等が挙げられる。また、フォルダは圧縮処理が施されたいわゆる圧縮フォルダであってもよい。
【0023】
フォルダDB131に記憶されているフォルダ、およびフォルダに含まれる複数の電子文書には、各々を一意に特定可能な識別情報(例えば、フォルダIDや文書ID等)と、ユーザの操作履歴に関する情報(以下、「操作履歴情報」と呼ぶ。)とが対応付けられている。このうち、操作履歴情報には、フォルダに含まれる複数の電子文書の各々を開くための入力操作を行ったユーザを一意に特定可能な情報(例えば、ユーザID等)が対応付けられている。これにより、どのユーザが、どのフォルダのどの電子文書のどのページのプレビュー画像をワークスペースに拡大表示させたのかを履歴として管理することが可能となる。
【0024】
表示制御部102は、各種情報を表示部16(
図2参照)に表示させる制御を行う。例えば、表示制御部102は、表示部16にワークスペースを表示する制御を行う。表示部16に表示されるワークスペースは、ユーザ端末10に予めインストールされた、ユーザ向けの専用のアプリケーションソフトウェアを起動することで表示させることもできるし、ユーザ向けの専用のウェブサイトにアクセスすることでも表示させることができる。
【0025】
また、表示制御部102は、指定されたフォルダの画像をワークスペースに表示する制御を行う。また、表示制御部102は、第1の入力操作により選択されたフォルダに含まれる複数の電子文書の各々を構成する1以上のページのうち予め定められたページのプレビュー画像を、フォルダの画像よりも表示サイズが大きくなるようにワークスペースに拡大表示する制御を行う。
【0026】
ここで、「予め定められたページ」のプレビュー画像は、ユーザの入力操作に応じて、電子文書ごとに1ページずつ順番に拡大表示される。例えば、フォルダに3つの電子文書が含まれていたとする。この場合、フォルダを選択するための入力操作が行われると、3つの電子文書のうち1の電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像がワークスペースに拡大表示される。そして、ユーザの入力操作に応じて、他の2つの電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像が順次拡大表示される。なお、フォルダを選択するための入力操作が行われたときにプレビュー画像として拡大表示されるページの順番は特に限定されない。例えば、フォルダ内の電子文書の並び順(ファイルの名称順、形式順、作成日時順、容量順等)であってもよいし、並び順をユーザが設定できるようにしてもよい。
【0027】
また、表示制御部102は、「予め定められたページ」のプレビュー画像として、例えば、フォルダに含まれる複数の電子文書の各々の先頭のページのプレビュー画像を、フォルダの画像よりも表示サイズが大きくなるようにワークスペースに拡大表示する制御を行う。また、例えば、表示制御部102は、「予め定められたページ」のプレビュー画像として、フォルダに含まれる複数の電子文書の各々について、ユーザにより直近に開かれたページのプレビュー画像を、フォルダの画像よりも表示サイズが大きくなるようにワークスペースに拡大表示する制御を行う。
【0028】
ここで、表示制御部102は、電子文書の操作履歴情報に基づき電子文書ごとに決定される「予め定められたページ」のプレビュー画像を、ワークスペースに拡大表示する制御を行う。例えば、ユーザの入力操作で開かれたことがない電子文書については、先頭のページのプレビュー画像を拡大表示し、ユーザの入力操作で開かれたことがある電子文書については、ユーザの入力操作により直近に開かれたページのプレビュー画像を拡大表示する制御を行う。
【0029】
また、表示制御部102は、複数の電子文書の各々を構成するページの枚数を視認可能な態様で、「予め定められたページ」のプレビュー画像を拡大表示する制御を行うことができる。具体的には、表示制御部102は、「予め定められたページ」のプレビュー画像として、後述する画像加工部105により電子文書のページの枚数に応じて加工された画像を、フォルダの画像よりも表示サイズが大きくなるようにワークスペースに拡大表示する制御を行うことができる。なお、電子文書のページの枚数に応じて加工された画像の具体例については、
図12を参照して後述する。
【0030】
また、表示制御部102は、ユーザの入力操作に応じて、ワークスペースに「予め定められたページ」が拡大表示されている複数の電子文書とは異なる他の複数の電子文書ごとの「予め定められたページ」のプレビュー画像をワークスペースに拡大表示する制御を行う。なお、ワークスペースに「予め定められたページ」が拡大表示されている複数の電子文書とは異なる他の複数の電子文書ごとの「予め定められたページ」のプレビュー画像をワークスペースに拡大表示させる場合の具体例については、
図10を参照して後述する。
【0031】
また、表示制御部102は、ワークスペースに拡大表示された「予め定められたページ」のプレビュー画像のうち、1のページを指定するための入力操作が行われると、指定された「予め定められたページ」を有する電子文書を構成する全てのページの各々のプレビュー画像を、フォルダの画像よりも表示サイズが大きくなるように1ページずつワークスペースに拡大表示できるようにする制御を行う。
【0032】
このとき、表示制御部102は、「予め定められたページ」が指定された電子文書を構成する、「予め定められたページ」を含む全てのページの各々のプレビュー画像を目視するユーザの視認を支援する制御を行う。すなわち、既にワークスペースに拡大表示されている「予め定められたページ」のプレビュー画像が、新たにワークスペースに拡大表示されるページのプレビュー画像を目視するユーザの視認上の障害にならないようにする制御が行われる。
【0033】
具体的には、表示制御部102は、「ユーザの視認を支援する制御」として、例えば、「予め定められたページ」が指定された電子文書を構成する全てのページの各々のプレビュー画像が、既にワークスペースに拡大表示されている「予め定められたページ」のプレビュー画像に重畳するようにワークスペースに拡大表示する制御を行うことができる。これにより、既に拡大表示されている「予め定められたページ」が、新たに拡大表示されたページのプレビュー画像の背後に隠れることになる。
【0034】
また、例えば、表示制御部102は、「ユーザの視認を支援する制御」として、既にワークスペースに拡大表示されている「予め定められたページ」のプレビュー画像を、「予め定められたページ」が指定された電子文書を構成する全てのページの各々のプレビュー画像よりも表示サイズが小さくなるようにワークスペースに表示する制御を行うことができる。また、例えば、表示制御部102は、「ユーザの視認を支援する制御」として、既にワークスペースに拡大表示されている「予め定められたページ」のプレビュー画像がワークスペースに表示されないようにする制御を行うことができる。すなわち、既に拡大表示されている「予め定められたページ」を閉じる制御を行う。
【0035】
入力操作受付部103は、ユーザの入力操作を受け付ける。ユーザの入力操作としては、例えば、指によるタッチ操作およびマウス操作等が挙げられる。例えば、入力操作受付部103は、アプリケーションソフトウェアを起動してワークスペースを表示部16(
図2参照)に表示させるための入力操作を受け付ける。
【0036】
また、入力操作受付部103は、フォルダを指定してその画像をワークスペースに表示させるための入力操作や、ワークスペースに表示されたフォルダの画像を選択するための第1の入力操作を受け付ける。ここで、「フォルダの画像を選択するための入力操作」としては、例えば、ユーザのマウス操作に連動してワークスペースを移動するカーソルを、フォルダの画像に重畳させる操作(いわゆるマウスオーバーの操作)や、フォルダの画像をタッチしたりクリックしたりする操作等が挙げられる。
【0037】
また、入力操作受付部103は、ワークスペースに拡大表示された「予め定められたページ」のプレビュー画像に対する、電子文書を切り替えるための第2の入力操作を受け付ける。また、入力操作受付部103は、ワークスペースに拡大表示された複数の「予め定められたページ」のプレビュー画像のうち、いずれか1の画像を指定するための入力操作を受け付ける。具体的には、例えば、「予め定められたページ」のプレビュー画像とともに表示される、電子文書を切り替えるためのボタンを押下する操作を受け付ける。なお、電子文書を切り替えるためのボタンの具体例については、
図10を参照して後述する。
【0038】
また、入力操作受付部103は、ワークスペースに拡大表示された複数の「予め定められたページ」のプレビュー画像のうち、いずれか1の画像を指定しないことを示す入力操作を受け付ける。具体的には、例えば、「予め定められたページ」のプレビュー画像とともに表示される、他のフォルダを選択するためのボタンを押下する操作を受け付ける。なお、他のフォルダを選択するためのボタンの具体例については、
図10を参照して後述する。
【0039】
また、入力操作受付部103は、ワークスペースに拡大表示された「予め定められたページ」のプレビュー画像の表示態様の設定を行うための入力操作を受け付ける。ここで、「表示態様の設定」としては、例えば、電子文書を構成する1以上のページのうち「予め定められたページ」としてプレビュー画像を拡大表示させるページの設定や、拡大表示されるプレビュー画像の見た目の設定等が挙げられる。このうち、「拡大表示させるページ」としては、例えば、電子文書の先頭のページ、ユーザの入力操作により直近に開かれたページ、個別指定されるページ等が挙げられる。また、「見た目」としては、例えば、複数の電子文書の各々を構成するページの枚数をプレビュー画像から視認可能な態様等が挙げられる。
【0040】
入力操作受付部103は、ワークスペースに拡大表示された「予め定められたページ」のプレビュー画像の表示態様の設定を行うための入力操作として、「予め定められたページ」のプレビュー画像とともに表示されるボタンを押下する操作を受け付ける。なお、「予め定められたページ」のプレビュー画像とともに表示されるボタンの具体例については、
図10を参照して後述する。
【0041】
操作履歴取得部104は、フォルダに含まれる複数の電子画像の各々の操作履歴情報を取得する。具体的には、操作履歴取得部104は、記憶部13のフォルダDB131に記憶されている1以上のフォルダのうち、ワークスペースに表示されたフォルダに含まれる複数の電子画像の各々の操作履歴情報を取得する。
【0042】
画像加工部105は、ワークスペースに拡大表示される、電子文書ごとの「予め定められたページ」のプレビュー画像の加工を行う。例えば、画像加工部105は、電子文書を構成するページの枚数を視認できるようにするための加工や、電子文書を構成するページの数が1ページであることと、複数枚であることとを一見して区別できるようにするための加工等を行う。なお、画像加工部105により加工されたプレビュー画像の具体例については、
図12を参照して後述する。
【0043】
送信制御部106は、通信部14(
図2参照)を介して各種情報を管理サーバ30または外部に向けて送信する制御を行う。例えば、管理サーバ30が、ワークスペースをユーザ端末10の表示部16に表示させる制御と、フォルダの画像をワークスペースに表示させる制御と、フォルダに含まれる複数の電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像をワークスペースに拡大表示する制御とのうち1以上の制御を行う場合、送信制御部106は、入力操作受付部103により入力が受け付けられた各種の入力情報を管理サーバ30に向けて送信する制御を行う。
【0044】
(管理サーバの制御部の機能構成)
図4は、管理サーバ30が、フォルダに含まれる複数の電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像をワークスペースに拡大表示する制御等を行う場合における、管理サーバ30の制御部の機能構成を示す図である。
【0045】
これらの処理を管理サーバ30が行う場合、管理サーバ30の制御部では、文書管理部301と、表示制御部302と、入力情報取得部303と、操作履歴取得部304と、画像加工部305と、送信制御部306とが機能する。なお、このうち、文書管理部301、表示制御部302、操作履歴取得部304、および画像加工部305の各々の機能は、
図3の文書管理部101、表示制御部102、操作履歴取得部104、および画像加工部105の各々の機能と同様であり、説明を省略する。
【0046】
入力情報取得部303は、ユーザ端末10から送信されてきた各種の入力情報を取得する。例えば、入力情報取得部303は、管理サーバ30の記憶部にてデータベースに記憶されて管理されている複数の電子文書を含むフォルダの画像をワークスペースに表示させるために入力された入力情報を取得する。
【0047】
また、例えば、入力情報取得部303は、ワークスペースに表示されたフォルダの画像を選択するために入力された入力情報を取得する。また、例えば、入力情報取得部303は、ワークスペースに拡大表示された、電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像に対する、電子文書を切替表示させるために入力された入力情報を取得する。また、例えば、入力情報取得部303は、ワークスペースに拡大表示された複数の「予め定められたページ」のプレビュー画像のうち、いずれか1の画像を指定するために入力された入力情報を取得する。
【0048】
送信制御部306は、通信部を介して各種情報をユーザ端末10または外部に向けて送信する制御を行う。また、送信制御部306は、記憶部に格納されたデータベースに記憶して管理している、複数の電子文書を含む1以上のフォルダのうち、ユーザの入力操作により指定されたフォルダに関する情報を、ユーザ端末10に向けて送信する制御を行う。例えば、送信制御部306は、「フォルダに関する情報」として、フォルダの画像のデータ、フォルダに含まれる複数の電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像のデータ等の情報をユーザ端末10に向けて送信する制御を行う。
【0049】
(ユーザ端末の処理の流れ)
図5および
図6は、ユーザ端末10の処理の流れを示すフローチャートである。
図5には、ユーザ端末10の処理の流れのうち、データベースにフォルダを管理する処理から、選択されたフォルダに含まれる複数の電子文書の「予め定められたページ」をワークスペースに拡大表示するまでの処理の流れが示されている。
ユーザ端末10は、複数の電子文書を含むフォルダをデータベースに記憶して管理する(ステップ501)。具体的には、ユーザ端末10は、ワークスペースに表示可能な、複数の電子文書を含む1以上のフォルダを、記憶部13のフォルダDB131(
図2参照)に記憶させて管理する。
【0050】
ユーザ端末10は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われると(ステップ502でYES)、入力操作を受け付けて(ステップ503)、表示部16(
図2参照)にワークスペースを表示する(ステップ504)。これに対して、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われない場合(ステップ502でNO)、ユーザ端末10は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われるまでステップ502を繰り返す。
【0051】
ユーザ端末10は、ワークスペースに拡大表示される「予め定められたページ」のプレビュー画像の表示態様を設定するための入力操作が行われると(ステップ505でYES)、その入力操作を受け付けて(ステップ506)、「予め定められたページ」のプレビュー画像の表示態様を設定する(ステップ507)。具体的には、「予め定められたページ」としてプレビュー画像を拡大表示させるページの設定や、拡大表示されるプレビュー画像の見た目の設定等が行われる。
【0052】
ユーザ端末10は、ワークスペースに表示するフォルダを選択するための入力操作が行われると(ステップ508でYES)、入力操作を受け付けて(ステップ509)、選択されたフォルダの画像をワークスペースに表示する(ステップ510)。また、ユーザ端末10は、選択されたフォルダに含まれる複数の電子文書の各々の操作履歴情報をデータベースから取得する(ステップ511)。これに対して、ワークスペースに表示するフォルダを選択するための入力操作が行われていない場合(ステップ508でNO)、ユーザ端末10は、ワークスペースに表示するフォルダを選択するための入力操作が行われるまでステップ508を繰り返す。
【0053】
ユーザ端末10は、第1の入力操作として、ワークスペースに表示されたフォルダの画像を選択するための入力操作が行われると(ステップ512でYES)、その入力操作を受け付けて(ステップ513)、選択されたフォルダに含まれる複数の電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像をワークスペースに拡大表示する(ステップ514)。
【0054】
ワークスペースにプレビュー画像が拡大表示される「予め定められたページ」は、ステップ507で設定されたページ(例えば、先頭のページ、直近で開かれたページ等)となる。ワークスペースに表示されたフォルダの画像を選択するための入力操作が行われていない場合(ステップ512でNO)、ユーザ端末10は、ワークスペースに表示されたフォルダの画像を選択するための入力操作が行われるまでステップ512を繰り返す。
【0055】
図6には、ユーザ端末10の処理の流れのうち、ワークスペースに拡大表示された「予め定められたページ」のプレビュー画像を切り替える処理から、ユーザにより指定された電子ファイルを構成するページのプレビュー画像をワークスペースに拡大表示するまでの処理の流れが示されている。
【0056】
ユーザ端末10は、ワークスペースに拡大表示された「予め定められたページ」のプレビュー画像に対する、電子文書を切り替えるための入力操作が行われると(ステップ601でYES)、その入力操作を受け付けて(ステップ602)、ワークスペースに拡大表示されている電子文書の「予め定められたページ」を、同一フォルダ内の他の電子文書の「予め定められたページ」に切り替えて拡大表示する(ステップ603)。これに対して、電子文書を切り替えるための入力操作が行われていない場合には(ステップ601でNO)、ステップ604に進む。
【0057】
ユーザ端末10は、ワークスペースに拡大表示された複数の「予め定められたページ」のプレビュー画像のうち、いずれか1の画像を指定しないことを示す入力操作が行われると(ステップ604でYES)、その入力操作を受け付けて(ステップ605)、ワークスペースに「予め定められたページ」が拡大表示されている複数の電子文書とは異なる他の複数の電子文書ごとの「予め定められたページ」のプレビュー画像を拡大表示する(ステップ606)。これに対して、ワークスペースに拡大表示された複数の「予め定められたページ」のプレビュー画像のうち、いずれか1の画像を指定しないことを示す入力操作が行われていない場合には(ステップ604でNO)、ステップ607に進む。
【0058】
ユーザ端末10は、ワークスペースに拡大表示された「予め定められたページ」のプレビュー画像のうち1のページを指定するための入力操作が行われると(ステップ607でYES)、その入力操作を受け付ける(ステップ608)。これにより、電子文書が指定される。ユーザ端末10は、指定された電子文書を構成する全てのページの各々のプレビュー画像を、フォルダの画像よりも表示サイズが大きくなるようにワークスペースに拡大表示する制御を行う(ステップ609)。
【0059】
これに対して、拡大表示された「予め定められたページ」のプレビュー画像のうち1のページを指定するための入力操作が行われていない場合(ステップ607でNO)、ユーザ端末10は、拡大表示された「予め定められたページ」のプレビュー画像のうち1のページを指定するための入力操作が行われるまでステップ607を繰り返す。
【0060】
(管理サーバの処理の流れ)
図7および
図8は、管理サーバ30が、フォルダに含まれる複数の電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像をワークスペースに拡大表示する制御等を行う場合における、管理サーバ30の処理の流れを示すフローチャートである。
図7には、管理サーバ30の処理の流れのうち、データベースにフォルダを管理する処理から、選択されたフォルダに含まれる複数の電子文書の「予め定められたページ」をワークスペースに拡大表示させる制御を行うまでの処理の流れが示されている。
【0061】
管理サーバ30は、複数の電子文書を含むフォルダをデータベースに記憶して管理する(ステップ701)。管理サーバ30は、ユーザの入力操作によりユーザ端末10に入力された、ワークスペースに拡大表示される「予め定められたページ」のプレビュー画像の表示態様を設定するための入力情報が送信されてくると(ステップ702でYES)、その入力情報を取得し(ステップ703)、取得した入力情報により特定される表示態様の設定を行う(ステップ704)。
【0062】
これに対して、ワークスペースに拡大表示される「予め定められたページ」のプレビュー画像の表示態様を設定するための入力情報が送信されてきていない場合(ステップ702でNO)、管理サーバ30は、ワークスペースに拡大表示される「予め定められたページ」のプレビュー画像の表示態様を設定するための入力情報が送信されてくるまでステップ702を繰り返す。
【0063】
管理サーバ30は、ユーザの入力操作によりユーザ端末10に入力された、ワークスペースに表示するフォルダを選択するための入力情報が送信されてくると(ステップ705でYES)、その入力情報を取得し(ステップ706)、入力情報により特定されるフォルダの画像をワークスペースに表示する(ステップ707)。また、管理サーバ30は、入力情報により特定されるフォルダに含まれる複数の電子文書の各々の操作履歴情報をデータベースから取得する(ステップ708)。これに対して、ワークスペースに表示するフォルダを選択するための入力情報が送信されてきていない場合(ステップ705でNO)、管理サーバ30は、ワークスペースに表示するフォルダを選択するための入力情報が送信されてくるまでステップ705を繰り返す。
【0064】
管理サーバ30は、ユーザの入力操作によりユーザ端末10に入力された、ワークスペースに表示されたフォルダの画像を選択するための入力情報が送信されてくると(ステップ709でYES)、その入力情報を取得し(ステップ710)、入力情報により特定されるフォルダに含まれる複数の電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像をワークスペースに拡大表示させる制御を行う(ステップ711)。
【0065】
ワークスペースにプレビュー画像が拡大表示される「予め定められたページ」は、ステップ704で設定されたページ(例えば、先頭のページ、直近で開かれたページ等)となる。ワークスペースに表示されたフォルダの画像を選択するための入力情報が送信されてきていない場合(ステップ709でNO)、管理サーバ30は、ワークスペースに表示されたフォルダの画像を選択するための入力情報が送信されてくるまでステップ709を繰り返す。
【0066】
図8には、管理サーバ30の処理の流れのうち、ワークスペースに拡大表示された「予め定められたページ」のプレビュー画像を切り替える制御から、ユーザにより指定された電子ファイルを構成するページのプレビュー画像をワークスペースに拡大表示させる制御までの処理の流れが示されている。
【0067】
管理サーバ30は、ユーザの入力操作によりユーザ端末10に入力された、ワークスペースに拡大表示された「予め定められたページ」のプレビュー画像に対する、電子文書を切り替えるための入力情報が送信されてくると(ステップ801でYES)、その入力情報を取得し(ステップ802)、ワークスペースに拡大表示されている電子文書の「予め定められたページ」を、同一フォルダ内の他の電子文書の「予め定められたページ」に切り替えて拡大表示させる制御を行う(ステップ803)。これに対して、電子文書を切り替えるための入力情報が送信されてきていない場合には(ステップ801でNO)、ステップ804に進む。
【0068】
管理サーバ30は、ワークスペースに拡大表示された複数の「予め定められたページ」のプレビュー画像のうち、いずれか1の画像を指定しないことを示す入力情報が送信されてくると(ステップ804でYES)、その入力情報を取得し(ステップ805)、ワークスペースに「予め定められたページ」が拡大表示されている複数の電子文書とは異なる他の複数の電子文書ごとの「予め定められたページ」のプレビュー画像を拡大表示させる制御を行う(ステップ806)。これに対して、ワークスペースに拡大表示された複数の「予め定められたページ」のプレビュー画像のうち、いずれか1の画像を指定しないことを示す入力情報が送信されてきていない場合には(ステップ804でNO)、ステップ807に進む。
【0069】
管理サーバ30は、ユーザの入力操作によりユーザ端末10に入力された、ワークスペースに拡大表示された「予め定められたページ」のプレビュー画像のうち1のページを指定するための入力情報が送信されてくると(ステップ807でYES)、その入力情報を取得し(ステップ808)、入力情報により特定される電子文書を構成する全てのページの各々のプレビュー画像を、フォルダの画像よりも表示サイズが大きくなるようにワークスペースに拡大表示させる制御を行う(ステップ809)。
【0070】
これに対して、拡大表示された「予め定められたページ」のプレビュー画像のうち1のページを指定するための入力情報が送信されてきていない場合(ステップ807でNO)、管理サーバ30は、拡大表示された「予め定められたページ」のプレビュー画像のうち1のページを指定するための入力情報が送信されてくるまでステップ807を繰り返す。
【0071】
(具体例)
図9乃至
図12は、ユーザ端末10の表示部16に表示されたワークスペースの具体例を示す図である。
【0072】
上述のように、第1の入力操作として、ワークスペースに表示されたフォルダの画像を選択するための入力操作が行われると、選択されたフォルダに含まれる複数の電子文書の各々の「予め定められたページ」のプレビュー画像がワークスペースに拡大表示される。
図9には、フォルダFを選択するための入力操作が行われる前のワークスペースWの様子が示されている。
【0073】
図10には、フォルダFを選択するための入力操作が行われたことでワークスペースWに拡大表示された「予め定められたページ」のプレビュー画像の具体例が示されている。なお、以下の説明において、ワークスペースWに拡大表示される、フォルダFに格納された複数の電子文書の各々の「予め定められたページ」のプレビュー画像のことを、「横断クイックビュー」と呼ぶ。
【0074】
ユーザは、横断クイックビューを表示させた状態で、表示されている「予め定められたページ」を切り替えるための入力操作を行うと、横断クイックビューとして表示されている電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像が、フォルダF内の他の電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像に切り替わる。具体的には、
図10に示すように、クイックビューの左右両側のそれぞれの中央部に設けられた、文書切替ボタンB1およびB2のいずれか一方が押下されると、クイックビューとして表示されている電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像Gが、フォルダF内の他の電子文書の「予め定められたページ」のプレビュー画像Gに切り替わる。また、これに伴い、クイックビューの左上部に表示されている電子文書の名称(ファイル名)およびページ番号(ページNO)も切り替わる。
【0075】
ユーザは、入力操作に基づきクイックビューとして順次表示可能となる複数の電子文書の各々の「予め定められたページ」のプレビュー画像Gのうち、1のページを指定するための入力操作を行うと、指定したページを含む電子文書を構成する全てのページの各々のプレビュー画像を順次拡大表示可能となる。なお、以下の説明において、ユーザの入力操作に応じてワークスペースWに順次拡大表示される、指定された1の電子文書を構成する全てのページのプレビュー画像のことを、「通常クイックビュー」と呼ぶ。
【0076】
なお、「1のページを指定するための入力操作」は特に限定されない。例えば、
図10に示すように、クイックビューの右上部に配置された「ファイルを開く」と表記されたボタンB3を押下する操作であってもよいし、横断クイックビューとして表示されている「予め定められたページ」のプレビュー画像Gを選択する操作(例えば、ダブルクリック等)であってもよい。
【0077】
このように、ワークスペースWに横断クイックビューが表示された状態で、例えばボタンB3が押下されると、通常クイックビューが表示されるが、通常クイックビューが表示される際、上述のように、通常クイックビューを視認するユーザを支援するための制御が行われる。例えば、横断クイックビューに重畳するように通常クイックビューを表示させる制御等が行われる。
【0078】
ユーザは、入力操作に基づきクイックビューとして順次表示可能となる複数の電子文書の各々の「予め定められたページ」のプレビュー画像Gのうち、1のページを指定するための入力操作を行うことなく、別のフォルダFに含まれる複数の電子文書の横断クイックビューを表示させる場合には、以下の入力操作を行う。すなわち、
図10に示す「別の横断クイックビューを開く」と表記されたボタンB4を押下する操作を行う。この場合、図示はしないが、別のワークスペースや、別のフォルダを選択可能な態様のユーザインターフェースが表示されるようにしてもよいし、別のフォルダに含まれる複数の電子文書の「予め定められたページ」が横断クイックビューとして表示されるようにしてもよい。
【0079】
また、ユーザは、横断クイックビューの各種設定を行うことができる。この場合、ユーザは、
図10の横断クイックビューの左下部に配置された「設定」と表記されたボタンB5を押下する操作を行うことで横断クイックビューの各種設定を行うことができる。ボタンB5が押下されると、例えば、
図11に示すような、横断クイックビューの設定画面HがワークスペースWに表示される。
【0080】
図11には、
図10のボタンB5が押下されたときに表示される、横断クイックビューの設定画面の具体例が示されている。設定画面Hには、横断クイックビューの各種設定を行うためのメニューが表示される。
図11の例では、「予め定められたページ」を設定するためのメニューが表示されている。具体的には、「予め定められたページ」として、「最近開いたページの表示」および「先頭ページの表示」の各々のチェックボックスにチェックが入れられている。これは、「予め定められたページ」として、状況に応じて、フォルダに含まれる複数の電子文書の各々の先頭のページが表示される場合と、ユーザにより直近に開かれたページとのいずれかがクイックビューとして表示される場合とがあるように設定されていることを示している。
【0081】
また、「複数ページの表示」は、「予め定められたページ」として、複数のページを指定するメニューである。ユーザは、「編集」と表記されたボタンB6を押下する操作を行うと、「予め定められたページ」を個別に指定することができる。具体的には、特定のページの指定、特定のページの前後数ページの指定、ユーザにより直近に開かれたページの前後数ページの指定等を行うことができる。
【0082】
上述の
図10の例に示すように、横断クイックビューとして表示される「予め定められたページ」は、1枚であるが、電子文書を構成するページの枚数に応じて表示態様を変えることができる。例えば、電子文書を構成するページの枚数が「3ページ」である場合には、横断クイックビューとして表示されるページが、重畳された3枚の用紙の束の一番上に配置されているように表示態様に変えることができる。
【0083】
図12には、表示態様を変えた状態のページの具体例が示されている。
図12の例では、横断クイックビューとして表示されているページのプレビュー画像G1が、重畳された3枚の用紙の束の一番上に配置されているように表示態様が変えられている。これにより、ユーザは、横断クイックビューとして表示されているページを含む電子文書を構成するページが全部であることを一見して把握することができる。なお、横断クイックビューとして表示されているページの表示態様は、必ずしも電子文書を構成するページの枚数に合わせなくてもよく、例えば、図示はしないが、電子文書を構成するページが複数ページである場合には、1ページでないことを一見して把握可能な表示態様(例えば、1枚の用紙ではなく複数の用紙からなる束であることを示す表示態様)に変えてもよい。
【0084】
以上、本実施の形態について説明したが、本発明は上述した本実施の形態に限るものではない。また、本発明による効果も、上述した本実施の形態に記載されたものに限定されない。例えば、
図1に示す情報処理システム1の構成、
図2に示すユーザ端末10のハードウェア構成は、いずれも本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。また、
図3に示すユーザ端末10の機能構成、
図4に示す管理サーバ30の機能構成も例示に過ぎず、特に限定されない。上述した処理を全体として実行できる機能が
図1の情報処理システム1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能構成を用いるかは
図3及び
図4の例に限定されない。
【0085】
また、
図5および
図6に示すユーザ端末10の処理のステップと、
図7および
図8に示す管理サーバ30の処理のステップとの各々の順序も例示に過ぎず、特に限定されない。図示されたステップの順序に沿って時系列的に行われる処理だけではなく、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別的に行われてもよい。また、
図9乃至
図12に示す具体例も一例に過ぎず、特に限定されない。
【0086】
例えば、
図10に示す具体例では、「設定」と表記されたボタンB5を押下する操作を行うことで横断クイックビューの各種設定を行うことができる構成となっているが、これに限定されず、例えば、クイックビューとして表示されている領域のいずれかの位置で右クリック等の操作を行うと、横断クイックビューの各種設定を行えるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0087】
1…情報処理システム、10…ユーザ端末、11…制御部、30…管理サーバ、90…ネットワーク、101…文書管理部、102…表示制御部、103…入力操作受付部、104…操作履歴取得部、105…画像加工部、106…送信制御部、301…文書管理部、302…表示制御部、303…入力情報取得部、304…操作履歴取得部、305…画像加工部、306…送信制御部