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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023146323
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】車両用電気音響変換器
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/02 20060101AFI20231004BHJP
【FI】
H04R1/02 101F
H04R1/02 102B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022053455
(22)【出願日】2022-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000112565
【氏名又は名称】フォスター電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】窪田 岳
(72)【発明者】
【氏名】古賀 敦
【テーマコード(参考)】
5D017
【Fターム(参考)】
5D017AD31
5D017AE11
(57)【要約】
【課題】取付時の作業効率を向上させつつ、ケースが共振するのを抑制することができる車両用電気音響変換器を提供する。
【解決手段】車両用電気音響変換器10は、音を発生させるスピーカユニットと、箱状に形成されてスピーカユニットを収容すると共に車室外の被取付部材に対向配置される取付面18Aを備えたケース11と、を有し、ケース11には、取付面18Aから膨出されて被取付部材に取付けられる取付部42と、取付面18Aから膨出されて被取付部材に当接されるボス部60が形成されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音を発生させるスピーカユニットと、
箱状に形成されて前記スピーカユニットを収容すると共に被取付部材に対向配置される取付面を備えたケースと、
を有し、
前記ケースには、前記取付面から膨出されて車室外の被取付部材に取付けられる取付部と、前記取付面から膨出されて被取付部材に当接されるボス部が形成されている車両用電気音響変換器。
【請求項2】
前記取付部は前記取付面の一端側に形成されており、前記ボス部は前記取付面の他端側に形成されている請求項1に記載の車両用電気音響変換器。
【請求項3】
前記取付面に対する前記ボス部の高さは、前記取付面に対する前記取付部の高さよりも高い請求項1又は2に記載の車両用電気音響変換器。
【請求項4】
前記ボス部は、複数形成されている請求項1~3の何れか1項に記載の車両用電気音響変換器。
【請求項5】
前記取付部の先端は平面に形成されており、前記ボス部の先端は球面状に形成されている請求項1~4の何れか1項に記載の車両用電気音響変換器。
【請求項6】
前記ボス部は、前記取付部が前記被取付部材に取付けられる際に、前記取付部より先に前記被取付部材に当接する請求項1~5の何れか1項に記載の車両用電気音響変換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用電気音響変換器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1及び特許文献2には、本体ケース内にスピーカユニットが固定されて構成された車両用電気音響変換器が開示されている。この特許文献1及び特許文献2に記載された車両用電気音響変換器は、振動体を境界として本体ケースの内部空間と外部空間とが区画されており、空間同士を連通する連通孔に通気部材を設けることで、空気の通過を許容し、流体の通過を遮断している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-29003号公報
【特許文献2】特開2021-29004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載された車両用電気音響変換器は、複数個所で被取付部材に取付けられる構成となっており、取付時の作業効率を向上させる観点で改善の余地がある。一方、車両用電気音響変換器と1箇所のみで被取付部材に取付けた場合、車両用電気音響変換器の作動時にケースが共振する可能性がある。ところで、ケースが共振すると、取付部の耐久性が低下する。特に、車室外に設けられる車両用電気音響変換器においては、車室内に設けられる装置と比較して、耐久性が求められる。そのため、共振を抑制して、耐久性を向上させることが要望されている。
【0005】
本発明は、取付時の作業効率を向上させつつ、ケースが共振するのを抑制することができる車両用電気音響変換器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様に係る車両用電気音響変換器は、音を発生させるスピーカユニットと、箱状に形成されて前記スピーカユニットを収容すると共に車室外の被取付部材に対向配置される取付面を備えたケースと、を有し、前記ケースには、前記取付面から膨出されて被取付部材に取付けられる取付部と、前記取付面から膨出されて被取付部材に当接されるボス部が形成されている。
【0007】
上記態様では、箱状に形成されたケースにスピーカユニットが収容される。また、ケースは、被取付部材に対向配置される取付面を備えており、この取付面から取付部が膨出されている。これにより、取付部を被取付部材に取付けるだけでケースを被取付部材に取付けることができる。
【0008】
また、取付面からボス部が膨出されており、ボス部は、被取付部材に当接される。これにより、ケースを被取付部材に取付けた状態では、取付部及びボス部の複数個所でケースが支持されることとなり、ケースの共振を抑制することができる。さらに、取付部及びボス部を除いてケースと被取付部材との間に隙間が設けられるため、被取付部材側が高温になる環境であっても、スピーカユニットが熱の影響を受けずに済む。
【0009】
第2の態様に係る車両用電気音響変換器は、第1の態様において、前記取付部は前記取付面の一端側に形成されており、前記ボス部は前記取付面の他端側に形成されている。
【0010】
上記態様では、少なくとも取付面の両端側が被取付部材に当接するため、ケースの共振を効果的に抑制することができる。
【0011】
第3の態様に係る車両用電気音響変換器は、第1又は第2の態様において、前記取付面に対する前記ボス部の高さは、前記取付面に対する前記取付部の高さよりも高い。
【0012】
上記態様では、取付部を被取付部材に取付ける際に、ボス部を確実に被取付部材に当接させることができる。また、ボス部が被取付部材に押し当てられることで、ケースの振動によって異音が発生するのを抑制することができる。
【0013】
第4の態様に係る車両用電気音響変換器は、第1~第3の何れかの態様において、前記ボス部は、複数形成されている。
【0014】
上記態様では、ボス部を複数形成することで、ボス部が1つの構成と比較して、より安定してケースを支持することができる。
【0015】
第5の態様に係る車両用電気音響変換器は、第4の態様において、前記取付部の先端は平面に形成されており、前記ボス部の先端は球面状に形成されている。
【0016】
上記態様では、取付部の先端が平面に形成されているため、取付部と被取付部材とを面接触させた状態で取付けることができ、取付状態を安定させることができる。また、ボス部の先端を球面状とすることで、ボス部と被取付部材とが点接触した状態でボス部によってケースを支持することができる。
【0017】
第6の態様に係る車両用電気音響変換器は、第1~第5の何れかの態様において、前記ボス部は、前記取付部が前記被取付部材に取付けられる際に、前記取付部より先に前記被取付部材に当接する。
【0018】
上記態様では、ボス部は、取付部より先に被取付部材に当接するため、ボス部を被取付部材に当接させた状態で取付部を位置決めすることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に車両用電気音響変換器によれば、取付時の作業効率を向上させつつ、ケースが共振するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施形態に係る車両用電気音響変換器の分解斜視図である。
図2】実施形態に係る車両用電気音響変換器を左側から見た断面図である。
図3】実施形態に係る車両用電気音響変換器の斜視図であり、取付金具が挿入される前の状態を示す図である。
図4】実施形態に係る車両用電気音響変換器の上面図である。
図5図4の5-5線で切断した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
実施形態に係る車両用電気音響変換器10について図面を参照して説明する。なお、各図に適宜示す矢印FR、矢印UP及び矢印RHはそれぞれ、車両用電気音響変換器10における前方向、上方向及び右方向を示したものである。ただし、車両用電気音響変換器10の前後方向、上下方向及び左右方向は、説明の便宜上、設定したものであり、車両用電気音響変換器10を被取付部材に取付けた状態における前後方向、上下方向及び左右方向とは必ずしも一致しない。
【0022】
(車両用電気音響変換器10の全体構成)
図1に示されるように、本実施形態の車両用電気音響変換器10は、主として、フロントカバー12、ケース本体14、スピーカユニット16及びリアカバー18を含んで構成されている。そして、フロントカバー12、ケース本体14及びリアカバー18によってケース11が構成されており、このケース11にスピーカユニット16が収容される構造である。
【0023】
ここで、本実施形態の車両用電気音響変換器10は一例として、車両の車室外に設けられたパワーユニット室に搭載されるものであり、パワーユニット室に配設された被取付部材100(図4参照)に取付けられるように構成されている。また、本実施形態の車両用電気音響変換器10は一例として、車両に搭載された状態で低速走行時に音を発生させることで、歩行者に車両の接近を知らせる車両接近通報装置(AVAS:Acoustic Vehicle Alerting System)として用いられる。
【0024】
まず、本実施形態の車両用電気音響変換器10を構成するスピーカユニット16について説明し、その後にケース11を構成するフロントカバー12、ケース本体14及びリアカバー18の詳細について説明する。
【0025】
(スピーカユニット16)
スピーカユニット16は、主として、ヨーク20、フレーム22、マグネット24、トッププレート26、ダンパ28、ボイスコイル30及び振動板32を含んで構成されている。
【0026】
図2に示されるように、フレーム22は、小径部22Aとテーパ部22Bとを備えた略段付円筒状とされており、一例として樹脂部材によって形成されている。また、フレーム22の小径部22Aは後方側に配置され、テーパ部22Bは前方側に配置されており、フレーム22の中心軸CL方向が前後方向と一致している。以下の説明において、フレーム22を含むスピーカユニット16の前方側を中心軸CL方向の一方側と称し、スピーカユニット16の後方側を中心軸CL方向の他方側と称する場合がある。
【0027】
テーパ部22Bは、軸方向他方側の端部(軸方向他端部)が小径部22Aに接続されており、この軸方向他端部から軸方向一方側へ向かって徐々に拡径された形状に形成されている。そして、テーパ部22Bの軸方向一方側の端部(軸方向一端部)には、振動板32が取付けられている。
【0028】
振動板32は、軸方向他端側から軸方向一端側へ向かって徐々に拡径されており、振動板32の中央部分における後面にはボイスコイル30が取付けられている。また、振動板32の外周端部には、軸方向他端側に凸となる環状の溝部32Aが形成されている。そして、振動板32における溝部32Aよりも外周側の部分がフレーム22の軸方向一端部に固定されており、振動板32によってフレーム22の軸方向一端側の開口が閉塞されている。
【0029】
また、フレーム22の軸方向一方側部は、後述するケース本体14の軸方向一端部に接続されている。このため、振動板32によってケース本体14の外部空間と内部空間とが区画されている。
【0030】
一方、フレーム22の小径部22Aの内側には、ヨーク20、マグネット24及びトッププレート26が配設されている。ヨーク20は、前方側が開口された有底円筒状とされており、磁性体によって形成されている。また、ヨーク20の前端部がフレーム22に当接しており、ヨーク20の後端部がリアカバー18に当接している。このため、ヨーク20は、フレーム22と後述するリアカバー18との間に挟み込まれた状態で保持されている。
【0031】
マグネット24は、ヨーク20よりも小径の略円柱状とされており、本実施形態のマグネット24は一例として、ネオジム磁石によって形成されている。また、マグネット24は、ヨーク20の内側に配置されており、マグネット24の後面がヨーク20の底部に当接されている。
【0032】
マグネット24の前方側には、トッププレート26が積層されている。トッププレート26は、マグネット24よりも肉薄の略円柱状とされており、磁性体によって形成されている。そして、ヨーク20、マグネット24及びトッププレート26によって磁気回路が構成されている。
【0033】
トッププレート26とヨーク20との間には隙間が設けられており、この隙間にボイスコイル30の軸方向他端部が入り込んでいる。ボイスコイル30は、図示しないボビンに導線を円筒状に巻回して形成されており、ボイスコイル30の外径はマグネット24及びトッププレート26よりも僅かに大径とされている。そして、ボイスコイル30の軸方向一端部は、振動板32の中央部分に固定されており、ボイスコイル30の変位に応じて振動板32が変形するように構成されている。
【0034】
ボイスコイル30の外周面にはダンパ28が固定されている。ダンパ28は、径方向の中央部分が開口された略円板状とされており、可撓性を有する部材によって形成されている。また、ダンパ28は、断面形状が略波型に形成されており、ダンパ28の内周端部がボイスコイル30における軸方向の中央部分に固定され、ダンパ28の外周端部がフレーム22に固定されている。このため、ボイスコイル30は、ダンパ28によってフレーム22の内側に軸方向に移動可能な状態で支持されている。
【0035】
ここで、ボイスコイル30を構成する導線の両端部は、図示しないターミナルに接続されており、車両用電気音響変換器10の外部の電源からターミナルを介してボイスコイル30に電力が供給される。
【0036】
スピーカユニット16は以上のように構成されており、ボイスコイル30に電力が供給されてボイスコイル30に電流が流れることで、ボイスコイル30が軸方向に往復移動して振動板32を振動させる。そして、振動板32が振動されることで、音を発生させる。
【0037】
(ケース11の全体構成)
次に、スピーカユニット16を収容するケース11について説明する。
【0038】
図3に示されるように、ケース11は、箱状に形成されてスピーカユニット16を収容すると共に、スピーカユニット16の周囲を囲う周壁部11Aと、周壁部11Aの一端側(前方側)に配設された前壁部11Bと、周壁部11Aの他端側(後方側)に配設された後壁部11Cとを含んで構成されている。
【0039】
また、図1に示されるように、ケース11は、ケース本体14と、フロントカバー12と、リアカバー18とを含んで略箱状に形成されており、ケース本体14の前方側にフロントカバー12が取付けられ、ケース本体14の後方側にリアカバー18が取付けられる。このため、ケース本体14によって周壁部11Aが構成されており、フロントカバー12によって前壁部11Bが構成されており、リアカバー18によって後壁部11Cが構成されている。さらに、リアカバー18は、被取付部材100に対向配置される取付面18Aを備えている(図4参照)。なお、本実施形態ではケース11をケース本体14、フロントカバー12及びリアカバー18の三分割構造としたが、これに限定されず、一体又は二分割の構造としてもよい。また、ケースを四分割以上に分割した構造としてもよい。
【0040】
(ケース本体14)
ケース本体14は、両側が開口された略四角筒状とされており、一例として強化繊維樹脂などの樹脂部材によって形成されている。そして、このケース本体14によってスピーカユニット16が保持されている。また、ケース本体14の外周面には、複数の前側突起部34及び複数の後側突起部36が形成されている。
【0041】
前側突起部34は、ケース本体14の前部における右側面及び左側面にそれぞれ2つずつ形成されており、後述するフロントカバー12の前側爪部12Cが係止されるように構成されている。また、後側突起部36は、ケース本体14の右側面及び左側面において前側突起部34よりも後方側にそれぞれ2つずつ形成されており、後述するリアカバー18の後側爪部18Bが係止されるように構成されている。
【0042】
ケース本体14の左側面には、コネクタ38が設けられている。コネクタ38は、ケース本体14から左方向へ突出しており、このコネクタ38には図示しない外部機器側の端子などが接続される。
【0043】
ケース本体14には、前後方向を板厚方向としてケース本体14の内部空間を前方側と後方側に区画する隔壁14Aが設けられている。また、隔壁14Aには円形の貫通孔14Bが形成されており、この貫通孔14Bは、スピーカユニット16の振動板32によって塞がれるようになっている。
【0044】
さらに、隔壁14Aには、樹脂製のプラグ40が設けられている。プラグ40は、隔壁14Aに形成された連通部14Cに取付けられている。連通部14Cは、隔壁14Aよりも前方側の外部空間と、隔壁14Aよりも後方側の内部空間とを連通するように、貫通孔14Bよりも小径の貫通孔によって形成されている。また、連通部14Cには、空気の通過を許容し、液体の通過を遮断する図示しないフィルタ部材が設けられており、このフィルタ部材がプラグ40によって保護されている。
【0045】
(フロントカバー12)
ケース本体14の前方側には、フロントカバー12が配置されており、このフロントカバー12がケース本体14における前方側(振動板32側)に取付けられる。フロントカバー12は、前後方向を板厚方向とする略矩形板状とされており、一例として強化繊維樹脂などの樹脂部材によって形成されている。
【0046】
また、フロントカバー12には、複数のスリット12Aが形成されており、スピーカユニット16の振動板32が振動することで発生した音がスリット12Aを通過して車両用電気音響変換器10の外部へ出力される。
【0047】
ここで、スリット12Aは、左右方向に複数形成されており、それぞれのスリット12Aは上下方向に延在されている。また、本実施形態のスリット12Aは一例として、迷路構造とされており、フロントカバー12の前面(表面)から後面(裏面)への流体の浸入を抑制する構造となっている。
【0048】
また、スリット12Aは、ケース本体14における貫通孔14Bと対向する部分に形成されており、フロントカバー12においてプラグ40(フィルタ部材)が設けられた部位と対向する部分は、スリット12Aが形成されていない閉塞部12Bとなっている。
【0049】
フロントカバー12には、4つの前側爪部12Cが設けられている。具体的には、フロントカバー12の左側端部から後方側へ向かって2つの前側爪部12Cが延出されている。同様に、フロントカバー12の右側端部から後方側へ向かって図示しない2つの前側爪部が延出されている。それぞれの前側爪部12Cには、ケース本体14の前側突起部34が入り込む係止孔が形成されており、前側突起部34が前側爪部12Cの係止孔に入り込むことでフロントカバー12を係止する。
【0050】
(リアカバー18)
ケース本体14の後方側には、リアカバー18が配置されており、このリアカバー18がケース本体14における後方側(振動板32とは反対側)に取付けられる。リアカバー18は、前後方向を板厚方向とする略矩形板状とされており、一例として強化繊維樹脂などの樹脂部材によって形成されている。そして、リアカバー18によってケース本体14における振動板32とは反対側の空間が密閉される。
【0051】
リアカバー18には、4つの後側爪部18Bが設けられている。具体的には、リアカバー18の左側端部から前方側へ向かって2つの後側爪部18Bが延出されている。同様に、フロントカバー12の右側端部から前方側へ向かって2つの後側爪部18Bが延出されている。それぞれの後側爪部18Bには、ケース本体14の後側突起部36が入り込む係止孔が形成されており、後側突起部36が後側爪部18Bの係止孔に入り込むことでリアカバー18を係止する。
【0052】
リアカバー18の前面(裏面)には、支持部18Cが設けられている。支持部18Cは、リアカバー18の前面から前方側へ膨出されており、支持部18Cの先端は略円柱状に形成されている。そして、図2に示されるように、車両用電気音響変換器10が組付けられた状態では、支持部18Cにヨーク20の後面が押し当てられるように構成されている。
【0053】
(取付部42)
図3に示されるように、リアカバー18の後面である取付面18Aには、被取付部材100に取付けられる取付部42が設けられている。換言すれば、取付部42は、後壁部11Cから前壁部11B側とは反対側へ膨出されて被取付部材100に取付可能に形成されている。取付部42は、リアカバー18の外側に形成されており、締結具であるボルト102(図4参照)が螺合される取付金具44と、取付金具44を収容する金具収容部46とを含んで構成されている。
【0054】
金具収容部46は、取付面18Aから後方へ膨出するようにケース本体14と一体に形成されており、後方側から見て略矩形状に形成されている。具体的には、金具収容部46は、後壁46Aと、左右の側壁46Bと、下壁46Cと、上壁46D(図4参照)とを含んで構成されている。
【0055】
後壁46Aは、金具収容部46における後部を構成しており、前後方向を板厚方向として上下方向及び左右方向に延在されている。また、後壁46Aにおける中央部分には、挿通孔46Eが形成されている。挿通孔46Eは略円形に形成されており、ケース11を被取付部材100に締結するためのボルト102が挿通可能な大きさとされている(図4参照)。
【0056】
後壁46Aの左右両端部から前方へ向かって側壁46Bが延出されており、側壁46Bはそれぞれ、左右方向を板厚方向として上下方向及び前後方向に延在されている。また、それぞれの側壁46Bには補強リブ52が設けられている。補強リブ52は、上下方向を板厚方向として、板厚方向から見て略台形状に形成されている。そして、補強リブ52によって左右それぞれの側壁46Bと取付面18Aとが連結されている。
【0057】
ここで、左側の側壁46Bには位置決め用のピン58が形成されている。ピン58は、金具収容部46と一体的に形成されており、後壁46Aよりも後方側へ突出されている。また、ピン58は、略円柱状に形成されており、被取付部材100に形成された図示しない位置決め孔に挿入される。
【0058】
後壁46Aの下端部から前方へ向かって下壁46Cが延出されており、下壁46Cは、上下方向を板厚方向として前後方向及び左右方向に延在されている。また、下壁46Cには左右一対の補強リブ54が設けられている。補強リブ54は、左右方向を板厚方向として、板厚方向から見て略三角形状に形成されている。そして、補強リブ54によって下壁46Cと取付面18Aとが連結されている。
【0059】
ここで、左右の側壁46Bと下壁46Cとの間には入隅状の角部46Fが設けられている。そして、左右一対の角部46Fにはそれぞれ、水抜き用の切欠部46Gが形成されている。切欠部46Gは、側壁46Bと下壁46Cとに亘って形成されており、上下方向及び左右方向の2方向から水抜きできるように構成されている。なお、図3では、左側の角部46Fに形成された切欠部46Gのみが見えているが、右側の角部46Fにも同様に切欠部46Gが形成されている。
【0060】
このように、本実施形態では一例として、金具収容部46の複数個所に切欠部46Gが形成されている。そして、それぞれの切欠部46Gは、角部46Fの一部を円形に貫通させることで形成されている。また、切欠部46Gは、金具収容部46において後述する挿入孔46Hとは上下方向の反対側に形成されている。
【0061】
図4に示されるように、上壁46Dは、後壁46Aの上端から前方へ向かって延出されており、上下方向を板厚方向として前後方向及び左右方向に延在されている。また、上壁46Dには取付金具44が挿入可能な挿入孔46Hが形成されている。
【0062】
挿入孔46Hは、上面から見て、左右に延在された左右延在部分と、この左右延在部分の中央部から前方側へ延在された前後延在部分とを含んで略T字状に形成されている。また、挿入孔46Hにおける前後延在部分は、リアカバー18の取付面18Aよりも前方まで延在されている。このため、取付部42は、金具収容部46に取付金具44が収容された状態で、金具収容部46と取付金具44との間に隙間Sを設けて取付金具44を着脱可能な形状に形成されている。隙間Sは、挿入孔46Hの前後延在部分及び左右延在部分において、金具収容部46と取付金具44との間に設けられている。
【0063】
図5に示されるように、取付部42における金具収容部46の内壁は、左右方向から見て上下壁部42A、傾斜部42B及び前後壁部42Cを含んで構成されている。上下壁部42Aは、挿入孔46Hの前側の内壁を構成しており、上下方向に延在されている。また、上下壁部42Aは、前後方向に対向する後壁46Aよりも上方まで延在されている。
【0064】
傾斜部42B及び前後壁部42Cは、挿入孔46Hの底壁を構成しており、前後方向に延在されている。ここで、前後壁部42Cは、後壁46Aの下端から挿入孔46Hの前後方向の中央部分まで前方側へ延出されている。そして、前後壁部42Cと上下壁部42Aとが傾斜部42Bによって繋がれている。
【0065】
傾斜部42Bは、上下壁部42Aから前後壁部42Cへ向かって下方側へ傾斜している。そして、前後壁部42Cにおける左右両端部はそれぞれ、切欠部46Gを形成する縁部に接続されている。換言すれば、金具収容部46の内壁に形成された傾斜部42Bは、切欠部46Gへ向けて傾斜されている。
【0066】
図3及び図4に示されるように、取付金具44は、ケース11とは別体に形成されている。取付金具44は、筒状部44Aとフランジ部44Bとを含んだ所謂T型ナットであり、本実施形態では一例として、取付金具44は鋼材によって形成されている。
【0067】
フランジ部44Bは、前後方向を板厚方向として筒状部44Aから筒状部44Aの径方向へ延出されている。また、フランジ部44Bは、板厚方向と直交する二方向のうち、一方向の長さが他方向の長さよりも長い横長形状に形成されている。本実施形態では、フランジ部44Bは、左右方向及び上下方向に延在されており、左右方向の長さが上下方向の長さよりも長い横長形状に形成されている。
【0068】
また、取付金具44の筒状部44Aには、取付金具44を金具収容部46に収容した状態で挿通孔46Eと連通すると共にボルト102が螺合されるネジ孔44Cが形成されている。具体的には、図5に示されるように、取付金具44を金具収容部46の挿入孔46Hに挿入させた状態で、取付金具44に形成されたネジ孔44Cが金具収容部46の挿通孔46Eと連通している。
【0069】
取付部42は以上のように構成されており、金具収容部46の挿通孔46Eにボルト102を挿通し、取付金具44のネジ孔44Cにボルト102を捩じ込むことで、ケース11の取付部42が被取付部材100に固定される。このとき、取付金具44とボルト102との間には、被取付部材100及び金具収容部46の後壁46Aが挟み込まれた状態となる。
【0070】
(ボス部60)
図3に示されるように、ケース11の取付面18Aから2つのボス部60が膨出されている。2つのボス部60のうち、一方のボス部60は、取付面18Aにおける右下の角部の近傍に設けられており、他方のボス部60は、取付面18Aにおける左下の角部の近傍に設けられている。換言すれば、取付部42は取付面18Aの一端側に形成されており、ボス部60は取付面18Aの他端側に形成されている。
【0071】
また、それぞれのボス部60は、本体部60Aとリブ60Bとを含んで構成されている。本体部60Aは、略円柱状に形成されており、本体部60Aの先端は、略球状に形成されている。リブ60Bは、本体部60Aの周囲に等間隔に4つ形成されている。それぞれのリブ60Bは、本体部60Aと取付面18Aとを連結している。
【0072】
ここで、図2に示されるように、ボス部60の本体部60Aの先端は、取付部42を構成する金具収容部46の後壁46Aよりも後方側に位置している。すなわち、取付面18Aに対するボス部60の高さは、取付面18Aに対する取付部42の高さよりも高い。このため、平面状の被取付部材100にケース11を取付ける際には、ボス部60が取付部42より先に被取付部材100に当接する。そして、ボス部60の本体部60Aが被取付部材100に押し当てられることとなる。
【0073】
(作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0074】
本実施形態に係る車両用電気音響変換器10では、ケース11にスピーカユニット16が収容されている。また、図3に示されるように、ケース11は、周壁部11Aと前壁部11Bと後壁部11Cとを含んで構成されている。また、ケース11には取付部42が形成されているため、この取付部42を介してケース11を被取付部材100に取付けることができる。
【0075】
ここで、取付部42は、ケース11の後壁部11Cから前壁部11B側とは反対側(後方側)へ膨出されている。これにより、周壁部11Aの周囲に取付部を設けた構成と比較して、小さいスペースでもケースを取付けることができる。すなわち、ケース11の周壁部11Aから左右方向又は上下方向へフランジが延出された構成では、フランジが周辺部品と干渉する可能性がある。これに対して、本実施形態の車両用電気音響変換器10では、取付部42は、ケース11と前後方向に重なる位置に設けられているため、周壁部11Aの周囲に別の部品が配設されている場合であってもケース11を被取付部材100に取付けることができる。
【0076】
また、本実施形態では、取付金具44が金具収容部46の挿入孔46Hに挿入される、所謂アウトサートの構造となる。これにより、取付金具44を金具収容部46(ケース11)に一体成型したインサートの構造と比較して、ケース11と取付金具44との界面が水などの影響で劣化するのを抑制することができる。
【0077】
さらに、図4に示されるように、本実施形態では、締結具であるボルト102によって被取付部材100にケース11を取付ける際に、金具収容部46に形成された挿通孔46Eにボルト102を挿通させた状態でボルト102と取付金具44とが螺合される。これにより、取付金具44とボルト102との間に金具収容部46の後壁46Aが挟み込まれた状態となるため、より強固にケース11を被取付部材100に取付けることができる。そして、金属収容部46を介して、ケース11を被取付部材100に取り付けることで、被取付部材100に接触する面積を大きくして、荷重を分散することができる。
【0078】
さらにまた、本実施形態では、取付金具44のフランジ部44Bを横長形状とすることにより、被取付部材100側から取付部42に衝撃が入力された場合であっても、フランジ部44Bで衝撃を分散させることができる。またフランジ部44Bを大径の円形とした場合、金具収容部46自体を大型化する必要があるが、フランジ部44Bを横長形状とすることで、上下方向の長さを短くすることができ、金具収容部46を大型化する必要がない。さらに、フランジ部44Bを横長形状とすることで、フランジ部44Bが金具収容部に当接して取付金具44が回転することを抑制することができる。
【0079】
また、本実施形態では、金具収容部46と取付金具44との間に隙間Sが設けられているため、取付金具44を容易に着脱することができる。これにより、取付金具44を金具収容部46に挿入する作業の作業効率を向上させることができる。また、被取付部材100の規格などに合わせて取付金具44を容易に変更することができる。
【0080】
さらに、図3に示されるように、本実施形態では、金具収容部46に水抜き用の切欠部46Gが形成されているため、金具収容部46に水が入り込んだ場合であっても、切欠部46Gがら水を排水することができ、金具収容部46に水が残留するのを抑制することができる。
【0081】
特に、本実施形態では、切欠部46Gは、金具収容部46の左右両側の角部46Fに形成されているため、角部46Fに水が残留するのを抑制することができる。また、切欠部46Gが1箇所のみに形成された構成と比較して、より排水性能を向上させることができる。
【0082】
さらに、本実施形態では、金具収容部46の上端部に挿入孔46Hが形成されており、切欠部46Gは、挿入孔46Hとは反対側である金具収容部46の下端部に形成されている。このため、水が挿入孔46Hから金具収容部46の奥まで入り込んだ場合であっても、切欠部46Gから排水することができる。
【0083】
さらにまた、図5に示されるように、本実施形態では、挿入孔46Hの内壁に傾斜部42Bが形成されており、金具収容部46に入り込んだ水が傾斜部42Bによって切欠部46Gへ案内される。これにより、金具収容部46内の水を効率よく排水することができる。このように、本実施形態の車両用電気音響変換器10によれば、水の残留によるケース11の劣化を抑制することができる。
【0084】
また、図3に示されるように、上記実施形態では、ケース11の取付面18Aからボス部60が膨出されており、ボス部60は、被取付部材100に当接される。これにより、ケース11を被取付部材100に取付けた状態では、取付部42及びボス部60の複数個所でケース11が支持されることとなり、ケース11の共振を抑制することができる。
【0085】
特に、本実施形態では、取付面18Aの上部に取付部42が設けられており、取付面18Aの下部に2つのボス部60が設けられている。これにより、ケース11が3箇所で被取付部材100に当接するため、ケース11の共振を効果的に抑制することができる。また、取付部42及びボス部60を除いてケース11と被取付部材100との間に隙間が設けられるため、被取付部材100側が高温になる環境であっても、スピーカユニット16が熱の影響を受けずに済む。
【0086】
さらに、本実施形態では、取付部42よりもボス部60の方が後方側へ突出して形成されているため、取付部42を被取付部材100に取付ける際に、ボス部60を確実に被取付部材100に当接させることができる。
【0087】
また、ボス部60は、取付部42より先に被取付部材100に当接するため、ボス部60を被取付部材100に当接させた状態で取付部42を位置決めすることができる。そして、ボス部60が被取付部材100に押し当てられることで、ケース11の振動によって異音が発生するのを抑制することができる。すなわち、取付面18Aに対する取付部42の高さとボス部60の高さを同じ高さに形成した場合、設計誤差及び組付誤差などによってボス部60と被取付部材100との間に僅かな隙間が設けられる可能性がある。この場合、車両用電気音響変換器10を作動させて振動板32が振動することで、ボス部60と被取付部材100との接触によって異音が発生する可能性がある。
【0088】
これに対して、本実施形態のように、ボス部60が被取付部材100に押し当てられる構成を採用することで、ボス部60と被取付部材100との間に僅かな隙間が設けられることがなく、異音の発生を抑制することができる。
【0089】
また、本実施形態では、取付部42の先端、すなわち、金具収容部46の後壁46Aが平面に形成されているため、取付部42と被取付部材100とを面接触させた状態で取付けることができ、取付状態を安定させることができる。
【0090】
これに対して、ボス部60の先端が球面状となっているため、ボス部60と被取付部材100とが点接触した状態でボス部60によってケース11を支持することができる。
【0091】
また、本実施形態では、ケース本体14における振動板32側(前方側)にはフロントカバー12が取付けられ、ケース本体14における振動板32とは反対側(後方側)にはリアカバー18が取付けられる。このように、スピーカユニット16を保持するケース本体14とは別に、フロントカバー12及びリアカバー18を備えた構成とすることで、スピーカユニット16の設計変更時には、ケース本体14のみを設計変更すればよい。すなわち、スピーカユニット16の設計変更に合わせてケース本体14の内部構造を変更すれば、スピーカユニット16を保持することができる。また、ケース本体14の外部構造を変更しなければ、設計変更前と同様にフロントカバー12及びリアカバー18を取付けることができる。
【0092】
さらに、本実施形態では、フロントカバー12又はリアカバー18を変更するだけで、車両用電気音響変換器10の用途及び使用環境の変化に対応させることができる。特に、本実施形態では、リアカバー18に取付部42が形成されているため、被取付部材100の仕様に応じてリアカバー18を変更するだけで車両用電気音響変換器10を取付けることができる。例えば、複数個所の締結部が必要な環境では、リアカバー18を変更して複数の取付部42が形成されたリアカバーを用意すれば、ケース本体14及びフロントカバー12の設計を変更することなく車両用電気音響変換器10を取付けることができる。
【0093】
さらにまた、本実施形態では、リアカバー18によってケース本体14における後方側の空間が密閉されており、取付部42がリアカバー18の外側に形成されている。このため、取付部42がケース本体14の内部空間と連通している構成と比較して、リアカバー18側からケース本体14の内部へ異物が進入するのを抑制することができる。
【0094】
また、図1に示されるように、本実施形態では、連通部14Cを通じてケース本体14の外部空間と内部空間とが連通している。これにより、ケース本体14の外部空間と内部空間との間で温度及び気圧などが変化した場合であっても、連通部14Cを通じて外部空間と内部空間との間を空気が出入りすることで、振動板32が変形するのを抑制することができる。また、フィルタ部材によって液体が連通部14Cを通過できないようになっているため、ケース本体14の内部空間へ液体が流入するのを抑制することができる。
【0095】
さらに、上記態様では、フロントカバー12に形成されたスリット12Aを通じてスピーカユニット16から出力された音が外部へ伝達される。また、フィルタ部材を保護するプラグ40と対向する部分が閉塞部12Bとなっているため、フロントカバー12に異物及び水滴などが吹き付けられた場合であっても、フィルタ部材を良好に保護することができる。
【0096】
〔補足説明〕
以上、実施形態に係る車両用電気音響変換器10について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では,図3に示されるように、取付面18Aの上端部に取付部42を設けたが、これに限定されず、他の場所に取付部42を設けてもよい。すなわち、取付面18Aの中央部分に取付部42を設けてもよい。また、取付面18Aに複数の取付部42を設けた構成としてもよい。
【0097】
また、上記実施形態では、取付面18Aに2つのボス部60を設けたがこれに限定されない。例えば、3つ以上のボス部60を備えた構成としてもよい。
【0098】
さらに、上記実施形態では、ボス部60の先端を球面状に形成したが、これに限定されない。例えば、ボス部60の先端を略円錐状に形成してもよい。この場合であっても、ボス部60と被取付部材100とを点接触させることができる。
【0099】
さらにまた、上記実施形態では、図1に示されるように、ボイスコイル30を往復運動させることで音を発生させるスピーカユニット16を採用したが、これに限定されない。例えば、他の構造で音を発生させるスピーカユニットを採用してもよい。
【0100】
また、上記実施形態では、取付金具44が金具収容部46の挿入孔46Hに挿入される、所謂アウトサートの構造としたが、これに限定されない。
【0101】
上記実施形態では、被取付部材100は、平面状に形成される例を示した。しかし、被取付部材は、ボス部が当接する部分が、取付部が当接する部分より、前後方向において、前方に位置するように、段差を有して形成(断面クランク状に形成)されてもよいし、前後方向において、後方に位置するように、段差を有して形成(断面クランク状に形成)されてもよい。この場合、ボス部は、取付部が被取付部材に取付けられる際に、取付部より先に被取付部材に当接するように形成されていればよい。
【符号の説明】
【0102】
10 車両用電気音響変換器
11 ケース
16 スピーカユニット
18A 取付面
42 取付部
60 ボス部
図1
図2
図3
図4
図5