(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023146500
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20231004BHJP
G06Q 50/12 20120101ALI20231004BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
G06Q50/12
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022053705
(22)【出願日】2022-03-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】000128946
【氏名又は名称】マミヤ・オーピー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【弁理士】
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【弁理士】
【氏名又は名称】狩生 咲
(74)【代理人】
【識別番号】100205648
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 真一
(72)【発明者】
【氏名】佐山 一
(72)【発明者】
【氏名】岩間 章郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
5L049CC23
(57)【要約】 (修正有)
【課題】客に適切なタイミングでメニューの追加注文を提案する情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】客へ提供されている料理を撮像する撮像装置20と、客を応対する店員が使用する店員用端末30と、ネットワークNWを介して通信可能に構成されている情報処理装置10は、撮像装置が撮像した、テーブル上に配膳される料理の撮像データに基づいて、料理の残量を抽出する画像解析部11と、テーブルにつく客に提案する提案メニューを抽出する提案部12と、提案メニューを端末に表示させる表示制御部13と、を備える。提案部12は、料理の種類及び残量に応じて、異なる提案メニューを提案する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テーブル上に配膳されている料理の撮像データに基づいて、前記料理の残量を抽出する画像解析部と、
前記テーブルにつく客に提案する提案メニューを抽出する提案部と、
前記提案メニューを端末に表示させる表示制御部と、
を備え、
前記提案部は、前記料理の種類および前記残量に応じて、異なる前記提案メニューを抽出する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記提案メニューとともに、前記テーブルの識別情報を前記端末に表示させる、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記端末から、前記提案メニューの前記提案を実施した旨の情報を取得し、前記テーブルおよび前記提案メニューに対応付けて記録する履歴記録部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記提案を実施した旨の記録のない前記提案メニューを、前記端末に表示させる、
請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
コンピュータに、
テーブル上に配膳されている料理の撮像データに基づいて、前記料理の残量を抽出する画像解析処理と、
前記テーブルにつく客に提案する提案メニューを抽出する提案処理と、
前記提案メニューを端末に表示させる表示制御処理と、
を含み、
前記提案処理では、前記料理の種類および前記残量に応じて、異なる前記提案メニューを抽出する、
情報処理方法。
【請求項5】
テーブル上に配膳されている料理の撮像データに基づいて、前記料理の残量を抽出する画像解析処理と、
前記テーブルにつく客に提案する提案メニューを抽出する提案処理と、
前記提案メニューを端末に表示させる表示制御処理と、
をコンピュータに実行させ、
前記提案処理では、前記料理の種類および前記残量に応じて、異なる前記提案メニューを抽出する、
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
レストランや居酒屋において、客に対してメニューの追加注文を提案することで、注文の増加に繋がる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-206393号公報
【特許文献2】特許6892548号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、テーブル上に配膳された食器画像を撮影し、撮影された食器画像と判定基準画像とを比較判定して判定基準画像と相似している食器画像が有れば、食器内の飲食物の残量が所定量に達したと判別して、その食器内の残量が所定量に達したことを報知する画像データ処理装置が開示されている。特許文献2には、ユーザの入店からの経過時間に基づいて統計的に1以上のおすすめ料理候補を選択し、選択されたおすすめ料理候補の中からユーザ入店後に注文された料理とおすすめ料理候補との相関に基づいて1以上のおすすめ料理を動的に決定し、決定したおすすめ料理をユーザに提示する装置が開示されている。
【0005】
本発明は、適切なタイミングで客にメニューの追加注文を提案できる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係る情報処理装置は、テーブル上に配膳されている料理の撮像データに基づいて、前記料理の残量を抽出する画像解析部と、前記テーブルにつく客に提案する提案メニューを抽出する提案部と、前記提案メニューを端末に表示させる表示制御部と、を備え、前記提案部は、前記料理の種類および前記残量に応じて、異なる前記提案メニューを抽出する。
【0007】
前記表示制御部は、前記提案メニューとともに、前記テーブルの識別情報を前記端末に表示させるものとしてもよい。
【0008】
前記端末から、前記提案メニューの前記提案を実施した旨の情報を取得し、前記テーブルおよび前記提案メニューに対応付けて記録する履歴記録部をさらに備え、前記表示制御部は、前記提案を実施した旨の記録のない前記提案メニューを、前記端末に表示させるものとしてもよい。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の別の観点に係る情報処理方法は、コンピュータに、テーブル上に配膳されている料理の撮像データに基づいて、前記料理の残量を抽出する画像解析処理と、前記テーブルにつく客に提案する提案メニューを抽出する提案処理と、前記提案メニューを端末に表示させる表示制御処理と、を含み、前記提案処理では、前記料理の種類および前記残量に応じて、異なる前記提案メニューを抽出する。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明のさらに別の観点に係る情報処理プログラムは、テーブル上に配膳されている料理の撮像データに基づいて、前記料理の残量を抽出する画像解析処理と、前記テーブルにつく客に提案する提案メニューを抽出する提案処理と、前記提案メニューを端末に表示させる表示制御処理と、をコンピュータに実行させ、前記提案処理では、前記料理の種類および前記残量に応じて、異なる前記提案メニューを抽出する。
なお、コンピュータプログラムは、各種のデータ読取可能な記録媒体に格納して提供したり、インターネット等のネットワークを介してダウンロード可能に提供したりすることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、適切なタイミングで客にメニューの追加注文を提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1実施形態にかかる情報処理装置、およびネットワークを通じて接続される各構成が備える機能を示す機能ブロック図である。
【
図2】(a)メニューデータベース(DB)に記憶されているテーブルの1例、(b)上記情報処理装置が有する記憶部に記憶されるテーブルの1例、を示す図である。
【
図3】上記情報処理装置により実行される処理の流れを示したシーケンス図である。
【
図4】飲食店内のテーブルの様子を示す模式図、および上記情報処理装置により店員用端末に表示される画面例の対応関係を示す図であって、(a)第1例、(b)第2例、(c)第3例、を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明にかかる情報処理装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
●情報処理装置●
図1に、本発明の実施形態に係る情報処理装置10の構成を示す。情報処理装置10は、撮影されたテーブル上の料理の種類および残量に基づいて、テーブルで飲食する客へ提案するメニューを抽出する装置である。
【0015】
図1に示すように、情報処理装置10は、少なくとも客へ提供されている料理を撮像する撮像装置20、および客を応対する店員が使用する店員用端末30と、ネットワークNWを介して通信可能に構成されている。また、情報処理装置10は、少なくとも当該飲食店にて提供されるメニュー、およびそのメニューを飲食する客に対する提案メニューが格納されているメニューデータベース(DB)60と、通信可能に接続されている。
【0016】
情報処理装置10は、ハードウェア装置により構成されてもよいし、一部又は全部の機能がクラウドコンピュータにより実現されていてもよい。また、情報処理装置10は、複数のハードウェア構成により構成されていてもよい。この場合に、当該複数のハードウェア構成は有線又は無線により接続され、互いに情報の送受信が行われてよい。さらに、情報処理装置10の各構成は、API(Application Programming Interface、アプリケーション・プログラミング・インタフェース)により実現されていてもよい。
【0017】
情報処理装置10、撮像装置20、店員用端末30、およびメニューDB60相互の通信は、本実施形態においては無線であるが、一部または全部の接続が有線であってもよい。
また、情報処理装置10は、撮像装置20、店員用端末30およびメニューDB60のうちいくつかの端末と共に、情報処理システムを構成してもよい。
【0018】
●撮像装置20
撮像装置20は、飲食店で食事を行う客に提供されている料理を撮像する装置であり、撮像装置20は、CPU(Central Processing Unit)、CPUが実行するコンピュータプログラム、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶するRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などにより、主として、撮像部21および通信処理部22からなる機能ブロックを構成する。なお、
図1においては撮像装置20が1個描画されているが、複数の撮像装置20が1個の情報処理装置10と接続されていてもよい。
【0019】
撮像部21は、飲食店で食事を行う客に提供されている料理を撮像する機能部であり、例えば全方向カメラである。また、全方向カメラは、AIを搭載した所謂全方向AIカメラであってよい。撮像部21は、例えば天井に取り付けられ、上方からテーブル上の料理を撮像する。
【0020】
通信処理部22は、インターネット等のネットワークNWを介し、情報処理装置10と所定のプロトコルに従ったデータの送受信処理を実行可能とする処理部であって、撮像された撮像データと、撮像装置20との識別情報とを対応付けて、情報処理装置10に送信する。撮像データは、例えば略定期的に送信される。
【0021】
●店員用端末30
店員用端末30は、主に客の応対をする店員が所持する端末である。店員用端末30は、主として表示部31、入力部32および通信処理部33を備える。
表示部31は、データを出力するためのディスプレイ等によって実現される。表示部31には、例えば接続される飲食店で提供可能なメニューの一覧や、注文履歴、テーブルに提案されるメニューが表示される。
【0022】
入力部32は、データを入力するためのタッチパネル、キーボード、マウス、カメラ又はマイク等によって実現される。入力部32は、例えばメニューの注文がテーブルごとに入力可能である。
【0023】
通信処理部33は、インターネット等のネットワークNWを介し、情報処理装置10と所定のプロトコルに従ったデータの送受信処理を実行可能とする処理部であって、例えば情報処理装置10から提案メニューおよびテーブルの識別情報を受信する。また、店員用端末30は、通信処理部33を介して当該テーブルに提案を実施した旨の情報を情報処理装置10に送信する。
【0024】
●メニューDB60
メニューDB60は、料理の種類と、テーブルにおける残量に基づく提案の抽出条件と、提案すべきメニューの情報と、が対応付けられて記憶されているデータベースである。
図2(a)は、メニューDB60に記憶されている提案テーブルT1の1例を示す図である。提案テーブルT1には、メニュー名称又は識別情報と、商品画像とが紐づけられている。この商品画像は、後述する画像解析部11において、テーブル上の料理を特定する際に参照される。また、提案テーブルT1には、各メニューについて、様々な残量の画像や、空の場合の画像等が記憶されていてもよい。
【0025】
また、メニューDB60は、各メニューを注文した客に対して提案すべき提案メニューと、当該提案メニューを提案する残量の閾値とが格納されている。なお、
図2(a)に示す残量の条件は、すべて所定の閾値以下となった場合に条件を満たすものとしたが、残量の条件はこれに限らず、所定の閾値以上である場合や、残量が所定範囲である場合に提案メニューを抽出するものとしてもよい。
【0026】
提案メニューは、例えば注文されたメニューと食べ合わせ又は飲み合わせのよいメニューであってもよいし、注文されたメニューを飲食した後にお勧めのメニューであってもよい。提案メニューは、注文されたメニューと同一のメニュー、すなわちおかわりの提案であってもよいし、注文されたメニューとは異なっていてもよい。例えば、残量の閾値が中程度以上あるような条件においては、注文されたメニューと同時に飲食されることを想定したメニューが対応付けられている一方、残量の閾値が所定値以下である条件においては、注文されたメニューが消費された後に飲食されることを想定したメニューが対応付けられている。例えば、ビールに対して残量が90%以下となった場合には提案メニューがおつまみである一方、残量が30%以下となった場合には、おかわりのビール、又は別の飲料としての日本酒が提案メニューとして格納されている。
【0027】
提案メニューは、あらかじめ格納され変更されないものであってもよいし、手動で書き換え可能であってもよい。提案メニューは、当該店舗又は所定の複数店舗での注文履歴を解析し、自動的に変更されてもよい。
【0028】
メニューDB60は、飲食店ごとに異なる提案テーブルT1を格納していてよい。メニューDB60は、飲食店ごとに、メニューに対して通知有無の設定を格納してもよい。
図2(a)の例においては、ハンバーグに対しては残量に関わらず通知を行わない設定となっている。また、メニューDB60は、例えば飲食店ごとに、残量に基づく通知条件それぞれに対して通知有無の設定を格納してもよい。
【0029】
また、メニューDB60において、1のメニューおよび残量の通知条件に対して複数の提案メニューが対応付けられていてもよい。
図2(a)の例においては、ビールが90%以下となると、おつまみ1およびおつまみ2が提案メニューとして抽出される。
【0030】
●情報処理装置10
ここで、
図1を用いて、情報処理装置10の構成を説明する。
図1に示すように、情報処理装置10は、主として、画像解析部11、提案部12、表示制御部13、履歴記録部14、注文受付部15、通信処理部16、記憶部17からなる各機能ブロックを構成する。
【0031】
画像解析部11は、通信処理部16を介して取得した撮像データを画像解析し、配膳されている各料理の残量を抽出する機能部である。画像解析部11は、テーブルの識別情報と、テーブル上において料理が載置される領域を特定する。また、画像解析部11は、メニューDB60に格納されているメニュー画像と、撮像データに映り込んでいる料理の画像とを比較し、撮像データの各領域に映り込んでいる料理を特定する。また、画像解析部11は、テーブルで注文されたメニューの注文履歴を参照し、注文履歴に含まれるメニューと、当該テーブルの撮像データとを照合してテーブル上の料理を特定してもよい。画像解析部11は、パターンマッチングや物体認識技術等の適宜の手法を用いて料理を特定することができる。
【0032】
また、画像解析部11は、撮像データに映り込んでいる各料理の残量を抽出する。画像解析部11は、例えば提案テーブルT1に紐付けられている様々な残量の画像と照合することで、各料理の残量を抽出してもよい。残量は例えば、全量を100%とする割合で算出される。画像解析部11は、撮像データから解析した配膳時の量を100%として、残量を算出してもよい。この構成によれば、配膳時点から少なめであった場合でも、残量の割合を正確に算出できる。
【0033】
提案部12は、メニューDB60を参照し、撮像データにおけるテーブル上の料理の種類と残量に基づいて、テーブルにつく客に提案する提案メニューを抽出する機能部である。提案部12は、料理の種類および残量に応じて、異なる提案メニューを抽出する。提案部12は、テーブル上の料理の残量が、提案テーブルT1に格納されている所定条件を満たしている場合に、提案メニューを抽出する。
【0034】
提案部12は、同じ料理が複数配膳されている場合において、少なくとも1個の残量が条件を満たしている場合に、提案メニューを抽出してもよい。
【0035】
また、提案部12は、複数の料理の残量を参照して、1個の料理の残量が条件を満たしている場合とは異なる提案メニューを抽出してもよい。例えば、同一の料理が複数配膳されている場合の例として、そのテーブルに提供されているすべてのビールの残量が所定値以下の場合に、ピッチャーの追加注文を提案してよい。また例えば、複数種類の料理の残量を参照してもよく、すべての料理の残量が所定値以下の場合に、食後のデザートを提案してもよい。さらに、提案部12は、画像解析部11により定期的に取得された残量から消費速度を抽出し、消費速度に基づいて異なる提案メニューを抽出してもよい。例えば、ビールの消費速度が所定以上である場合には、例外として、ビールのおかわりの提案に代えて水を抽出してもよい。抽出される提案メニューは、テーブルの識別情報とともに店員用端末30に送信される。
【0036】
表示制御部13は、提案部12により抽出される提案メニューを店員用端末30に表示させる機能部である。表示制御部13は、提案メニューが抽出されたことを店員用端末30に通知する。表示制御部13は、残量が所定の条件となったテーブルの識別情報を、合わせて店員用端末30に表示させてもよい。
【0037】
なお、表示制御部13は、提案部12により同じテーブルにおいて同じ提案メニューが複数抽出された場合には、抽出回数に応じた通知は行わず、1回の通知に併合して通知してよい。また、条件に適合した料理の個数を表示しなくてよい。表示制御部13は、所定の提案メニューの通知をした後に、店員により提案がなされる前に同じ提案メニューが同テーブルにおいて抽出された場合には、当該抽出に係る通知を省略してもよい。この構成によれば、店員用端末30への過度な通知を抑えることができる。
【0038】
また、店員用端末30には、提案メニューの表示とともに、当該提案メニューの注文を受け付ける操作子が表示され、当該操作子を選択することで、提案先のテーブルに対する提案メニューの注文を受注できるようになっていてもよい。この構成によれば、店員は、店員用端末30に提案メニューが表示された状態でテーブルに提案を行い、受注した注文をそのまま入力できるので、利便性が高い。
【0039】
表示制御部13は、店員用端末30への表示に代えて、又は加えて、当該テーブルに紐づけられている卓上端末、当該テーブルについている客が保有する客端末、又は飲食店内に掲示されているディスプレイ等に、提案メニューを表示させてもよい。
【0040】
履歴記録部14は、注文履歴、残量の検出履歴およびメニューの提案履歴を記憶部17に記録する機能部である。履歴記録部14は、記憶部17に格納されている、
図2(b)に示す履歴テーブルT2に履歴を格納する。
【0041】
図2(b)に示すように、履歴テーブルT2は、テーブル番号(テーブルの識別情報の例)、注文履歴、現残量が格納されている。注文履歴は、後述する注文受付部15により受け付けたメニューが格納されてよい。また、履歴テーブルT2には、受け付けたメニューのうち残量に基づく提案メニューが設定されているメニューのみが抽出されて格納されてもよい。現残量は、画像解析部11により解析された残量が格納されている。
【0042】
提案履歴には、当該メニューの残量検出を契機に、店員用端末30に表示された提案メニューの履歴が格納されている。提案履歴は、例えば表示制御部13により店員用端末30に表示制御が行われた場合に格納される。また、提案有無欄には、店員が客に実際に提案したか否かが記録されている。提案有無欄は、例えば店員用端末30において、提案済みの旨を入力ことで格納される。
【0043】
表示制御部13は、履歴テーブルT2を参照し、提案を実施した旨の記録のない提案メニューを、店員用端末30に表示させる。すなわち、表示制御部13は、提案済みの提案メニューは店員用端末30に表示させない。この構成によれば、同じ客に同じ提案をしてしまうことを防止できる。この構成は、1の飲食店内で複数の店員用端末30が稼働している場合にも有用である。すなわち、この構成によれば、提案を実施した店員とは異なる店員が、同じ客に同じ提案をしてしまわないようにできる。
【0044】
注文受付部15は、店員用端末30から入力される注文を受け付ける機能部である。
注文受付部15は、当該注文を行ったテーブルの識別情報と注文内容とを対応付けて、記憶部17の履歴テーブルT2に格納する。
【0045】
通信処理部16は、インターネット等のネットワークNWを介し、撮像装置20および店員用端末30と所定のプロトコルに従ったデータの送受信処理を実行可能とする処理部である。通信処理部16は、メニューDB60からメニューに関する情報を受信する。また、通信処理部16は、店員用端末30にメニューの情報を送信し、店員用端末30から注文を受信する。さらに、通信処理部16は、撮像装置20から撮像データを受信する。
【0046】
●処理フロー
図3に示すように、まず、店員用端末30は、客からの注文入力を受け付ける(ステップS101)。受け付けられた注文に係る情報は、情報処理装置10に送信される。この情報は、情報処理装置10からキッチンに配設されている適宜のキッチン端末等に送信され、調理担当者に伝達されてもよい。また、この情報は、情報処理装置10に代えて適宜の注文処理装置に送信されてもよい。注文に係る情報は、注文履歴として、テーブルの識別情報と対応付けて履歴テーブルT2に格納される(ステップS102)。
【0047】
撮像装置20は、テーブル上の料理を撮像する(ステップS103)。撮像データは、適宜のタイミングで情報処理装置10に送信される(ステップS104)。次いで、情報処理装置10はこれを受信し、画像解析部11により画像解析を行い、各料理の残量を抽出する(ステップS105)。次いで、メニューDB60を参照し、残量が当該料理に設定されている条件を満たしている場合に(ステップS106でY)、ステップS107に移行する。残量が所定条件を満たしていない場合(ステップS106でN)、ステップS103に戻る。
【0048】
次いで、情報処理装置10は、条件に適合している提案メニューを抽出し(ステップS107)、提案メニューの情報をテーブルの識別情報とともに店員用端末30に送信する。店員用端末30は提案メニューおよびテーブルの識別情報を表示する(ステップS108)。店員用端末30は、提案メニューを客に提案した旨の入力を店員から受け付けると(ステップS109)、当該情報を情報処理装置10に送信する。この入力に応じて、店員用端末30における提案メニューの表示が消える。情報処理装置10は、提案された提案メニュー、および提案の契機になった注文に対応付けて、提案履歴を履歴テーブルT2に格納する(ステップS110)。
【0049】
●画面例
ここで、
図4を用いて、テーブル上の様子と、店員用端末30に表示される画面例について説明する。
図4(a)は、1001番卓の様子であり、4個のビールが配膳されている。また、そのうち2個のビールは残量が100%であり、残りの2個の残量は30%である。この場合、同図の右部に示すように、店員用端末30には、1001番卓にビールの提案を行うべき旨のメッセージが表示される。また、通知の条件に適合するビールは1個であるが、店員用端末30には1回のみ通知される。
【0050】
図4(b)は、1002番卓の様子であり、2個のワインが配膳されている。1個のワインの残量は100%、残りの1個の残量は10%である。この場合、同図の右部に示すように、店員用端末30には、1002番卓にワインの提案を行うべき旨のメッセージが表示される。
【0051】
図4(c)は1003番卓の様子であり、唐揚げとハンバーグが配膳され、いずれも残量が0%である。ここで、
図2(a)の提案テーブルT1に示す通り、唐揚げの残量に応じてアイスが抽出され、店員用端末30には1003番卓にアイスの提案を行うべき旨のメッセージが表示される。また、ハンバーグに対する通知はなされない設定になっているため、ハンバーグの残量に応じた表示はない。
【0052】
上述の通り、本発明に係る情報処理装置によれば、客に適切なタイミングでメニューの追加注文を提案することができる。
【符号の説明】
【0053】
10 情報処理装置
11 画像解析部
12 提案部
13 表示制御部
14 履歴記録部
15 注文受付部
16 通信処理部
17 記憶部
20 撮像装置
30 店員用端末
60 メニューデータベース(メニューDB)
【手続補正書】
【提出日】2022-06-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テーブル上に配膳されている料理の撮像データに基づいて、前記料理の残量を抽出する画像解析部と、
前記テーブルにつく客に提案する提案メニューを抽出する提案部と、
前記提案メニューを端末に表示させる表示制御部と、
を備え、
前記提案部は、前記料理の種類ごとに、前記残量に応じて異なる前記提案メニューを抽出する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記提案メニューとともに、前記テーブルの識別情報を前記端末に表示させる、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記端末から、前記提案メニューの前記提案を実施した旨の情報を取得し、前記テーブルおよび前記提案メニューに対応付けて記録する履歴記録部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記提案を実施した旨の記録のない前記提案メニューを、前記端末に表示させる、
請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
コンピュータに、
テーブル上に配膳されている料理の撮像データに基づいて、前記料理の残量を抽出する画像解析処理と、
前記テーブルにつく客に提案する提案メニューを抽出する提案処理と、
前記提案メニューを端末に表示させる表示制御処理と、
を含み、
前記提案処理では、前記料理の種類ごとに、前記残量に応じて異なる前記提案メニューを抽出する、
情報処理方法。
【請求項5】
テーブル上に配膳されている料理の撮像データに基づいて、前記料理の残量を抽出する画像解析処理と、
前記テーブルにつく客に提案する提案メニューを抽出する提案処理と、
前記提案メニューを端末に表示させる表示制御処理と、
をコンピュータに実行させ、
前記提案処理では、前記料理の種類ごとに、前記残量に応じて異なる前記提案メニューを抽出する、
情報処理プログラム。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テーブル上に配膳されている料理の撮像データに基づいて、前記料理の残量を抽出する画像解析部と、
前記テーブルにつく客に提案する提案メニューを抽出する提案部と、
前記提案メニューを端末に表示させる表示制御部と、
を備え、
前記提案部は、複数個又は複数種類の料理の残量を参照して、前記複数個又は複数種類の料理の残量が条件を満たしている場合には、前記料理の種類ごとに、前記残量に応じて、1個の料理の残量のみが条件を満たしている場合とは異なる提案メニューを抽出する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記提案メニューとともに、前記テーブルの識別情報を前記端末に表示させる、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記端末から、前記提案メニューの前記提案を実施した旨の情報を取得し、前記テーブルおよび前記提案メニューに対応付けて記録する履歴記録部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記提案を実施した旨の記録のない前記提案メニューを、前記端末に表示させる、
請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
コンピュータに、
テーブル上に配膳されている料理の撮像データに基づいて、前記料理の残量を抽出する画像解析処理と、
前記テーブルにつく客に提案する提案メニューを抽出する提案処理と、
前記提案メニューを端末に表示させる表示制御処理と、
を含み、
前記提案処理では、複数個又は複数種類の料理の残量を参照して、前記複数個又は複数種類の料理の残量が条件を満たしている場合には、前記料理の種類ごとに、前記残量に応じて、1個の料理の残量のみが条件を満たしている場合とは異なる前記提案メニューを抽出する、
情報処理方法。
【請求項5】
テーブル上に配膳されている料理の撮像データに基づいて、前記料理の残量を抽出する画像解析処理と、
前記テーブルにつく客に提案する提案メニューを抽出する提案処理と、
前記提案メニューを端末に表示させる表示制御処理と、
をコンピュータに実行させ、
前記提案処理では、複数個又は複数種類の料理の残量を参照して、前記複数個又は複数種類の料理の残量が条件を満たしている場合には、前記料理の種類ごとに、前記残量に応じて、1個の料理の残量のみが条件を満たしている場合とは異なる前記提案メニューを抽出する、
情報処理プログラム。