(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023146542
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】電力供給システム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20231004BHJP
H02J 7/35 20060101ALI20231004BHJP
H02J 1/00 20060101ALI20231004BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20231004BHJP
B60L 53/14 20190101ALI20231004BHJP
B60L 53/30 20190101ALI20231004BHJP
B60L 55/00 20190101ALN20231004BHJP
【FI】
H02J7/00 P
H02J7/35 K
H02J1/00 306L
B60L50/60
B60L53/14
B60L53/30
B60L55/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022053769
(22)【出願日】2022-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000004606
【氏名又は名称】ニチコン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】弁理士法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 直久
(72)【発明者】
【氏名】西 宏規
【テーマコード(参考)】
5G165
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G165AA01
5G165CA01
5G165CA02
5G165CA04
5G165DA01
5G165DA02
5G165DA06
5G165DA07
5G165EA03
5G165EA06
5G165GA09
5G165HA01
5G165HA17
5G165JA04
5G165JA09
5G165KA02
5G165KA05
5G165KA08
5G165LA01
5G165MA10
5G165NA06
5G165NA10
5G165PA01
5G503AA01
5G503AA06
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA11
5G503CC02
5G503DA04
5G503DA07
5G503DB01
5G503EA02
5G503FA06
5G503FA14
5G503GB03
5G503GB06
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125BC21
5H125BC24
5H125BE02
5H125CC07
5H125DD02
5H125EE41
(57)【要約】
【課題】消費電力を低減させ、安全性を向上させることが可能な電力供給システムを提供する。
【解決手段】電動車40に対する充放電動作を行う第1電力変換部11、充放電動作を制御する第1制御部12、第1制御部12の電源電圧を生成する第1制御電源部13を備える第1電源装置10と、第2電力変換部21および第2制御部22を備える第2電源装置20と、を含む電力供給システム1Aであって、起動装置30Aをさらに含み、起動装置30Aは、起動信号を第2制御部22に送信し、第2制御部22は、起動信号を受信すると第2電力変換部21から第1制御電源部13に電源電力を供給させ、第1制御電源部13は、電源電力に基づいて電源電圧を生成することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動車に対する充放電動作を行う第1電力変換部、前記第1電力変換部の前記充放電動作を制御する第1制御部、前記第1制御部の電源電圧を生成する第1制御電源部を備える第1電源装置と、
第2電力変換部および前記第2電力変換部を制御する第2制御部を備える第2電源装置と、
を含む電力供給システムであって、
起動装置をさらに含み、
前記起動装置は、起動信号を前記第2制御部に送信し、
前記第2制御部は、前記起動信号を受信すると前記第2電力変換部から前記第1制御電源部に電源電力を供給させ、
前記第1制御電源部は、前記電源電力に基づいて前記電源電圧を生成する
ことを特徴とする電力供給システム。
【請求項2】
前記第1電源装置は、
前記第2電源装置に接続される第1入出力端子と、
前記第1入出力端子と前記第1電力変換部とを接続する第1電力線に介装された第1開閉手段とを備え、
前記第2電源装置は、
前記第1入出力端子に接続される第2入出力端子と、
前記第2入出力端子と前記第2電力変換部とを接続する第2電力線に介装された第2開閉手段とを備え、
前記第2制御部は、前記第1電力変換部による前記充放電動作の終了後に、前記第2開閉手段を開状態にして、前記第2電力変換部から前記第1制御電源部への前記電源電力の供給を停止させる
ことを特徴とする請求項1に記載の電力供給システム。
【請求項3】
前記第1制御電源部は、前記第1電力線において前記第1入出力端子と前記第1開閉手段との間に接続され、
前記第1制御部は、前記第1電力変換部による前記充放電動作の終了後に、前記第1開閉手段を開状態にする
ことを特徴とする請求項2に記載の電力供給システム。
【請求項4】
前記起動装置は、前記第1電源装置に設けられている
ことを特徴とする請求項1~3に記載の電力供給システム。
【請求項5】
前記起動装置は、携帯端末である
ことを特徴とする請求項1~3に記載の電力供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電力供給システムとして、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1に記載の電力供給システムは、充放電装置としてのV2H(Vehicle to Home)スタンドと、太陽光発電用のパワーコンディショナ装置とを含む。
【0003】
充放電装置は、電動車に対する充放電動作を行う電力変換部と、電力変換部の充放電動作を制御する制御部と、制御部の電源電圧を生成する制御電源部とを備える。制御電源部は、パワーコンディショナ装置から供給される高電圧の直流電源電力で動作している。
【0004】
高電圧の直流電源電力は、充放電装置が充放電動作を行っていない時でも供給されるため、充放電装置には常に消費電力が発生している。また、常に高電圧の直流電源電力が供給されていることから、万が一、電気自動車が誤って充放電装置に衝突してしまうと、場合によっては危険な状態(例えば、感電や火災など)が発生するおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、消費電力を低減させ、安全性を向上させることが可能な電力供給システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る電力供給システムは、
電動車に対する充放電動作を行う第1電力変換部、前記第1電力変換部の前記充放電動作を制御する第1制御部、前記第1制御部の電源電圧を生成する第1制御電源部を備える第1電源装置と、
第2電力変換部および前記第2電力変換部を制御する第2制御部を備える第2電源装置と、
を含む電力供給システムであって、
起動装置をさらに含み、
前記起動装置は、起動信号を前記第2制御部に送信し、
前記第2制御部は、前記起動信号を受信すると前記第2電力変換部から前記第1制御電源部に電源電力を供給させ、
前記第1制御電源部は、前記電源電力に基づいて前記電源電圧を生成することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、第2制御部は、起動信号を受信すると第2電力変換部から第1制御電源部に電源電力を供給させるので、起動信号の受信前に、第1電源装置を完全停止状態にすることができ、第1電源装置の消費電力をゼロにすることができる。また、起動信号の受信前には、第2電力変換部から第1制御電源部に電源電力が供給されないため、例えば、電動車が第1電源装置に衝突した場合に、危険な状態(例えば、感電や火災など)が発生するのを回避できる。
【0009】
前記電力供給システムにおいて、
前記第1電源装置は、
前記第2電源装置に接続される第1入出力端子と、
前記第1入出力端子と前記第1電力変換部とを接続する第1電力線に介装された第1開閉手段とを備え、
前記第2電源装置は、
前記第1入出力端子に接続される第2入出力端子と、
前記第2入出力端子と前記第2電力変換部とを接続する第2電力線に介装された第2開閉手段とを備え、
前記第2制御部は、前記第1電力変換部による前記充放電動作の終了後に、前記第2開閉手段を開状態にして、前記第2電力変換部から前記第1制御電源部への前記電源電力の供給を停止させるよう構成できる。
【0010】
前記電力供給システムにおいて、
前記第1制御電源部は、前記第1電力線において前記第1入出力端子と前記第1開閉手段との間に接続され、
前記第1制御部は、前記第1電力変換部による前記充放電動作の終了後に、前記第1開閉手段を開状態にするよう構成できる。
【0011】
前記電力供給システムにおいて、
前記起動装置は、前記第1電源装置に設けられていてもよい。
【0012】
前記電力供給システムにおいて、
前記起動装置は、携帯端末であってもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、消費電力を低減させ、安全性を向上させることが可能な電力供給システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る電力供給システムを示す図である。
【
図2】本発明の第2実施形態に係る電力供給システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る電力供給システムの実施形態について説明する。
【0016】
[第1実施形態]
図1に、本発明の第1実施形態に係る電力供給システム1Aを示す。電力供給システム1Aは、充放電装置10(本発明の「第1電源装置」に相当)と、パワーコンディショナ装置20(本発明の「第2電源装置」に相当)とを含む。
【0017】
充放電装置10は、本実施形態では、屋外に設置されたV2H(Vehicle to Home)スタンドである。充放電装置10は、端子T1,T2と、図示しない充放電コネクタと、第1電力変換部11と、第1制御部12と、第1制御電源部13と、操作パネル14と、リレーRL1,RL2と、起動装置30Aとを備える。
【0018】
端子T1は、充放電コネクタ(例えば、CHAdeMO規格に準拠した充放電コネクタ)を介して、電気自動車やプラグインハイブリッド車等の電動車(EV)40に接続される。端子T2は、本発明の「第1入出力端子」に相当し、パワーコンディショナ装置20に接続される。なお、電動車40と端子T1との接続は、非接触(ワイヤレス)接続でもよい。
【0019】
第1電力変換部11は、双方向DC/DCコンバータ回路を含み、電動車40の車載電池に対して充放電動作(充電動作および放電動作)を行うよう構成される。双方向DC/DCコンバータ回路は、例えば、複数のスイッチング素子を備え、昇圧動作および降圧動作を行う。
【0020】
第1制御部12は、第1電力変換部11の充放電動作およびリレーRL1,RL2の開閉動作を制御するとともに、パワーコンディショナ装置20および電動車40と相互に通信を行うよう構成される。第1制御部12は、アナログ制御回路、マイクロコントローラ等を使用したデジタル制御回路、またはアナログ制御回路とデジタル制御回路とを組み合わせた回路で構成される。また、第1制御部12は、第1制御電源部13から電源電圧が供給されている時に動作する一方、電源電圧が供給されていない時は停止状態となり消費電力が発生しない。
【0021】
第1制御電源部13は、第1制御部12の電源電圧を生成するよう構成される。具体的には、第1制御電源部13は、パワーコンディショナ装置20から供給された高電圧の直流電源電力(本発明の「電源電力」に相当)に基づいて、第1制御部12の電源電圧を生成する。
【0022】
操作パネル14は、ユーザが操作できるように構成される。例えば、ユーザは、操作パネル14を操作することによって、第1電力変換部11の充放電動作を開始させたり、停止させたりすることができる。
【0023】
リレーRL1は、端子T1と第1電力変換部11の一端側とを接続する電力線に介装される。リレーRL2は、本発明の「第1開閉手段」に相当し、第1電力変換部11の他端側と端子T2とを接続する電力線(本発明の「第1電力線」に相当)に介装される。リレーRL2は、充放電動作の終了(操作パネル14の操作に基づく充放電動作の停止を含む)後に、第1制御部12の制御下で開状態になる。
【0024】
起動装置30Aは、起動信号をパワーコンディショナ装置20に送信するよう構成される。本実施形態では、起動装置30Aは、ユーザが操作できるように充放電装置10に設けられた、ボタンスイッチを含む。例えば、ユーザは、起動装置30Aのボタンスイッチを押すことで、第1制御電源部13に高電圧の直流電源電力が供給されていない時に、起動装置30Aからパワーコンディショナ装置20に起動信号(オン信号)を送信することができる。
【0025】
パワーコンディショナ装置20は、本実施形態では、ハイブリッド蓄電システムのパワーコンディショナ装置である。パワーコンディショナ装置20は、端子T3~T8と、第2電力変換部21と、第2制御部22と、第2制御電源部23と、リモコン24と、リレーRL3~RL7とを備える。
【0026】
端子T3は、本発明の「第2入出力端子」に相当し、充放電装置10の端子T2に接続される。端子T4は、蓄電池50に接続される。端子T5は、端子T4および蓄電池50に接続される。端子T6は、太陽光パネル60に接続される。端子T7は、系統接続端子であり、電力系統および負荷(家庭内の負荷)に接続される。端子T8は、自立出力端子であり、電力系統の停電時にも動作させる必要がある重要負荷(家庭内の重要負荷)に接続される。
【0027】
第2電力変換部21は、昇圧チョッパ回路21aと、双方向DC/DCコンバータ回路21bと、双方向DC/ACインバータ回路21cとを含む。昇圧チョッパ回路21aは、端子T6を介して太陽光パネル60に接続される。双方向DC/DCコンバータ回路21bは、端子T4を介して蓄電池50に接続される。双方向DC/ACインバータ回路21cは、端子T7を介して電力系統および負荷に接続され、端子T8を介して重要負荷に接続される。また、昇圧チョッパ回路21a、双方向DC/DCコンバータ回路21bおよび双方向DC/ACインバータ回路21cは、相互に接続され、端子T3を介して充放電装置10の端子T2に接続される。
【0028】
第2電力変換部21は、充放電装置10から電動車40の放電電力(直流電力)が供給される一方で、充放電装置10に高電圧の直流電力を供給する。高電圧の直流電力は、充放電装置10の第1電力変換部11を介して、電動車40に充電電力として供給されるとともに、第1電力変換部11を介することなく、第1制御電源部13に直流電源電力として供給される。
【0029】
第2制御部22は、第2電力変換部21(昇圧チョッパ回路21a、双方向DC/DCコンバータ回路21bおよび双方向DC/ACインバータ回路21c)の各種動作およびリレーRL3~RL7の開閉動作を制御するとともに、充放電装置10および蓄電池50(例えば、蓄電池50のバッテリーマネジメントシステム)と相互に通信を行うよう構成される。第2制御部22は、アナログ制御回路、マイクロコントローラ等を使用したデジタル制御回路、またはアナログ制御回路とデジタル制御回路とを組み合わせた回路で構成される。
【0030】
第2制御電源部23は、第2制御部22の電源電圧を生成するよう構成される。具体的には、第2制御電源部23は、電力系統の系統電力、第2電力変換部21から供給された高電圧の直流電源電力、および蓄電池50の放電電力に基づいて、第2制御部22の電源電圧を生成する。
【0031】
リモコン24は、屋内に設置され、第2制御部22と通信可能かつユーザが操作可能に構成される。例えば、ユーザは、リモコン24を操作することによって、第2制御部22が実行する少なくとも一部の制御を開始させたり、停止させたりすることができる。また、ユーザは、リモコン24の表示画面から、蓄電池50のSOC(State of Charge)や太陽光パネル60の発電量を確認することができる。
【0032】
リレーRL3は、本発明の「第2開閉手段」に相当し、第2電力変換部21の直流端側と端子T3とを接続する電力線(本発明の「第2電力線」に相当)に介装される。リレーRL4は、双方向DC/DCコンバータ回路21bと端子T4とを接続する電力線に介装される。リレーRL5~RL7は、第2電力変換部21の交流端側と端子T7,T8とを接続する各電力線に介装される。
【0033】
パワーコンディショナ装置20において、第2制御部22が起動装置30Aから起動信号を受信すると、第2制御部22は、リレーRL3を開状態から閉状態に切り替える。リレーRL3が閉状態に切り替わると、第2電力変換部21からリレーRL3を介して充放電装置10の端子T2に、高電圧の直流電源電力が供給される。
【0034】
充放電装置10では、リレーRL2が開状態であるため、端子T2に供給された直流電源電力は、第1電力変換部11に供給されることなく、第1制御電源部13に供給される。これにより第1制御電源部13が起動し、第1制御電源部13は、直流電源電力に基づいて電源電圧を生成し、当該電源電圧を第1制御部12に供給する。第1制御部12は、電源電圧が供給されると起動して、操作パネル14を起動させる。
【0035】
操作パネル14において、ユーザから充放電動作(例えば、充電動作)の開始指示を受け付けると、第1制御部12は、リレーRL1,RL2を開状態から閉状態に切り替えるとともに、電動車40および第2制御部22と相互に通信を行いながら、第1電力変換部11に充放電動作(例えば、充電動作)を開始させる。
【0036】
第1電力変換部11の充放電動作が終了した場合(例えば、電動車40の車載電池が満充電状態になる等で充電が完了した場合や、操作パネル14において充放電動作の停止指示を受け付けたことにより充放電動作が停止した場合)、第1制御部12は、リレーRL1,RL2を閉状態から開状態に切り替えるとともに、充放電動作の終了に関する終了信号を第2制御部22に送信する。
【0037】
終了信号を受信した第2制御部22は、リレーRL3を閉状態から開状態に切り替える。リレーRL3が開状態に切り替わると、第2電力変換部21から第1制御電源部13への高電圧の直流電源電力の供給が停止する。その結果、第1制御電源部13が停止状態となり、充放電装置10は完全停止状態になる。
【0038】
本実施形態に係る電力供給システム1Aでは、充放電動作が終了した後から起動装置30Aが操作されるまでの間、充放電装置10を完全停止状態にすることができ、充放電装置10の消費電力をゼロにすることができる。また、充放電装置10への高電圧の直流電源電力の供給が停止されるため、例えば、電動車40が誤って充放電装置10に衝突した場合に、危険な状態(例えば、感電や火災など)が発生するのを回避できる。
【0039】
なお、第1制御電源部13は、パワーコンディショナ装置20から直流電源電力が供給されない場合(例えば、電力系統が停電、蓄電池50が電池残量ゼロ、かつ太陽光パネル60が発電なしの場合)、電動車40に搭載された補機バッテリーの電力(本実施形態では、12V電源電力)に基づいて、第1制御部12の電源電圧を生成してもよい。
【0040】
[第2実施形態]
図2に、本発明の第2実施形態に係る電力供給システム1Bを示す。電力供給システム1Bは、充放電装置10(本発明の「第1電源装置」に相当)と、パワーコンディショナ装置20(本発明の「第2電源装置」に相当)と、起動装置30Bとを含む。
【0041】
充放電装置10は、起動装置30Aを備えていないこと以外、第1実施形態と同じ構成である。パワーコンディショナ装置20は、起動装置30Aではなく起動装置30Bから起動信号を受信すること以外、第1実施形態と同じ構成である。
【0042】
起動装置30Bは、起動信号をパワーコンディショナ装置20の第2制御部22に送信するよう構成される。本実施形態では、起動装置30Bは、ユーザが持ち運び可能に構成された携帯端末である。例えば、起動信号を送信するための機能(例えば、ソフトウェア)を有するスマートフォン、タブレットまたはノートパソコンを、起動装置30Bとして用いることができる。
【0043】
ユーザは、起動装置30Bを操作することで、起動装置30Bからパワーコンディショナ装置20の第2制御部22に起動信号を送信することができる。なお、本実施形態では、起動装置30Bから直接第2制御部22に起動信号を送信しているが、例えば、起動装置30Bからパワーコンディショナ装置20のリモコン24を経由して第2制御部22に起動信号を送信してもよい。
【0044】
本実施形態に係る電力供給システム1Bは、第1実施形態の電力供給システム1Aと同様の効果を発揮できる。さらに、本実施形態に係る電力供給システム1Bによれば、起動装置30Bが持ち運び可能に構成されているため、ユーザは、充放電装置10から離れた場所で起動装置30Bを操作して、充放電装置10の第1制御電源部13を起動させることができる。
【0045】
[変形例]
以上、本発明に係る電力供給システムの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0046】
本発明に係る電力供給システムは、電動車に対する充放電動作(充電動作および/または放電動作)を行う第1電力変換部、第1電力変換部の充放電動作を制御する第1制御部、第1制御部の電源電圧を生成する第1制御電源部を備える第1電源装置と、第2電力変換部および第2電力変換部を制御する第2制御部を備える第2電源装置と、を含む電力供給システムであって、起動装置をさらに含み、起動装置は、起動信号を第2制御部に送信し、第2制御部は、起動信号を受信すると第2電力変換部から第1制御電源部に電源電力を供給させ、第1制御電源部は、電源電力に基づいて電源電圧を生成するのであれば、適宜構成を変更できる。
【0047】
例えば、本発明の起動装置として、第1実施形態の起動装置30Aと第2実施形態の起動装置30Bとを併用してもよい。
【0048】
本発明の第2電源装置として、上記実施形態ではハイブリッド蓄電システムのパワーコンディショナ装置20を用いたが、本発明の第2電源装置は、発電装置を備えていない蓄電システムのパワーコンディショナ装置でもよいし、蓄電池を備えていない発電装置のパワーコンディショナ装置でもよい。
【符号の説明】
【0049】
1A,1B 電力供給システム
10 充放電装置
11 第1電力変換部
12 第1制御部
13 第1制御電源部
14 操作パネル
20 パワーコンディショナ装置
21 第2電力変換部
22 第2制御部
23 第2制御電源部
24 リモコン
30A,30B 起動装置
40 電動車
50 蓄電池
60 太陽光パネル