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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023146632
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】観察方法およびマーカー
(51)【国際特許分類】
   G01N 23/04 20180101AFI20231004BHJP
   G02B 21/36 20060101ALI20231004BHJP
   G02B 21/06 20060101ALI20231004BHJP
   G01N 23/2252 20180101ALI20231004BHJP
   G01N 21/64 20060101ALI20231004BHJP
【FI】
G01N23/04 330
G02B21/36
G02B21/06
G01N23/2252
G01N21/64 E
G01N21/64 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022053918
(22)【出願日】2022-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】304020177
【氏名又は名称】国立大学法人山口大学
(71)【出願人】
【識別番号】000004271
【氏名又は名称】日本電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(74)【代理人】
【識別番号】100161540
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 良伸
(72)【発明者】
【氏名】春田 知洋
(72)【発明者】
【氏名】中村 教泰
【テーマコード(参考)】
2G001
2G043
2H052
【Fターム(参考)】
2G001AA03
2G001BA11
2G001CA03
2G001DA09
2G001GA01
2G001GA06
2G001HA13
2G001LA01
2G001MA04
2G001NA07
2G001NA10
2G001NA12
2G001RA06
2G043AA01
2G043CA06
2G043DA02
2G043EA01
2G043FA01
2G043FA02
2G043LA03
2H052AA09
2H052AF10
2H052AF14
2H052AF25
(57)【要約】
【課題】容易に、蛍光顕微鏡像と電子顕微鏡像との間の位置合わせを行うことができる観察方法を提供する。
【解決手段】シリカ粒子2と、シリカ粒子2に取り込まれた蛍光物質と、ケイ素よりも原子番号が大きい物質(重金属粒子4)と、を含むマーカー10を含む試料を作製する工程と、試料を蛍光顕微鏡で撮影することによって、蛍光顕微鏡像を取得する工程と、試料を電子顕微鏡で撮影することによって、電子顕微鏡像を取得する工程と、蛍光顕微鏡像におけるマーカー10の像と、電子顕微鏡像におけるマーカー10の像に基づいて、蛍光顕微鏡像と電子顕微鏡像との間の位置合わせを行う工程と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリカ粒子と、前記シリカ粒子に取り込まれた蛍光物質と、ケイ素よりも原子番号が大きい物質と、を含むマーカーを含む試料を作製する工程と、
前記試料を蛍光顕微鏡で撮影することによって、蛍光顕微鏡像を取得する工程と、
前記試料を電子顕微鏡で撮影することによって、電子顕微鏡像を取得する工程と、
前記蛍光顕微鏡像における前記マーカーの像と、前記電子顕微鏡像における前記マーカーの像に基づいて、前記蛍光顕微鏡像と前記電子顕微鏡像との間の位置合わせを行う工程と、
を含む、観察方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記ケイ素よりも原子番号が大きい物質は、重金属である、観察方法。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記ケイ素よりも原子番号が大きい物質は、金である、観察方法。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項において、
前記ケイ素よりも原子番号が大きい物質は、前記シリカ粒子の表面に付着している、観察方法。
【請求項5】
請求項1ないし3のいずれか1項において、
前記ケイ素よりも原子番号が大きい物質は、前記シリカ粒子のコアに存在する、観察方法。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項において、
前記マーカーは、機能性物質を含む、観察方法。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項において、
前記試料を作製する工程では、第1マーカーと第2マーカーを含む前記試料を作製し、
前記第1マーカーに含まれる前記蛍光物質が発する光の波長と、前記第2マーカーに含まれる前記蛍光物質が発する光の波長は、異なる、観察方法。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項において、
前記試料を作製する工程では、第1マーカーと第2マーカーを含む前記試料を作製し、
前記第1マーカーに含まれる前記ケイ素よりも原子番号が大きい物質と、前記第2マーカーに含まれる前記ケイ素よりも原子番号が大きい物質は、異なる、観察方法。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれか1項において、
前記試料を作製する工程では、第1マーカーと第2マーカーを含む前記試料を作製し、
前記第1マーカーに含まれる前記ケイ素よりも原子番号が大きい物質と、前記第2マーカーに含まれる前記ケイ素よりも原子番号が大きい物質は、形状が異なる、観察方法。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1項において、
前記試料を作製する工程では、第1マーカーと第2マーカーを含む前記試料を作製し、
前記第1マーカーに含まれる前記ケイ素よりも原子番号が大きい物質は、前記シリカ粒子の表面に付着し、
前記第2マーカーに含まれる前記ケイ素よりも原子番号が大きい物質は、前記シリカ粒子のコアに存在する、観察方法。
【請求項11】
請求項7ないし10のいずれか1項において、
前記第1マーカーは、第1機能性物質を含み、
前記第2マーカーは、前記第1機能性物質とは異なる第2機能性物質を含む、観察方法。
【請求項12】
請求項1ないし11のいずれか1項において、
前記試料に対して元素マッピングを行い、元素マップを取得する工程と、
前記電子顕微鏡像における前記マーカーの像と、前記元素マップにおける前記マーカーの像に基づいて、前記電子顕微鏡像と前記元素マップとの間の位置合わせを行う工程と、を含む、観察方法。
【請求項13】
蛍光顕微鏡と電子顕微鏡で同一試料を観察するために用いられるマーカーであって、
シリカ粒子と、
前記シリカ粒子に取り込まれた蛍光物質と、
ケイ素よりも原子番号が大きい物質と、
を含む、マーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観察方法およびマーカーに関する。
【背景技術】
【0002】
光学顕微鏡と電子顕微鏡との間で試料の同一箇所を観察する手法が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、光の照射により局在表面プラズモン共鳴を励起する複数の金粒子をマーカーとして用いていることによって、光学顕微鏡像と電子顕微鏡像との間で位置合わせを可能とした観察方法が開示されている。
【0004】
局在表面プラズモン共鳴により特定波長の光が金粒子で吸収または散乱されるため、光学顕微鏡像においてナノサイズの金粒子でも観察が可能となる。また、金粒子は、原子番号が大きいため、透過電子顕微鏡において十分なコントラストが得られる。したがって、局在表面プラズモン共鳴を励起する複数の金粒子をマーカーとして用いることによって、光学顕微鏡像と透過電子顕微鏡像との間で位置合わせが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-136053号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、光学顕微鏡像と電子顕微鏡像との間で位置合わせを可能とした観察方法が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る観察方法の一態様は、
シリカ粒子と、前記シリカ粒子に取り込まれた蛍光物質と、ケイ素よりも原子番号が大きい物質と、を含むマーカーを含む試料を作製する工程と、
前記試料を蛍光顕微鏡で撮影することによって、蛍光顕微鏡像を取得する工程と、
前記試料を電子顕微鏡で撮影することによって、電子顕微鏡像を取得する工程と、
前記蛍光顕微鏡像における前記マーカーの像と、前記電子顕微鏡像における前記マーカーの像に基づいて、前記蛍光顕微鏡像と前記電子顕微鏡像との間の位置合わせを行う工程と、
を含む。
【0008】
このような観察方法では、マーカーが蛍光物質とケイ素よりも原子番号が大きい物質とを含むため、当該マーカーを蛍光顕微鏡用のマーカーとして用いることもできるし、電子顕微鏡用のマーカーとして用いることもできる。したがって、このような観察方法では、容易に、蛍光顕微鏡像と電子顕微鏡像との間の位置合わせを行うことができる。
【0009】
本発明に係るマーカーの一態様は、
蛍光顕微鏡と電子顕微鏡で同一試料を観察するために用いられるマーカーであって、
シリカ粒子と、
前記シリカ粒子に取り込まれた蛍光物質と、
ケイ素よりも原子番号が大きい物質と、
を含む。
【0010】
このようなマーカーは、蛍光物質とケイ素よりも原子番号が大きい物質とを含むため、当該マーカーを蛍光顕微鏡用のマーカーとして用いることもできるし、電子顕微鏡用のマーカーとして用いることもできる。したがって、このようなマーカーでは、容易に、蛍光顕微鏡像と電子顕微鏡像との間の位置合わせを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態に係る観察方法に用いられるマーカーを模式的に示す図。
図2】マーカーのHAADF-STEM像、Siの元素マップ、およびAuの元素マップ。
図3】第1実施形態に係る観察方法の一例を示すフローチャート。
図4】第2実施形態に係る観察方法に用いられる第1マーカーおよび第2マーカーを模式的に示す図。
図5】第2実施形態に係る観察方法の一例を示すフローチャート。
図6】第3実施形態に係る観察方法に用いられるマーカーを模式的に示す図。
図7】マーカーの変形例を模式的に示す図。
図8】第1マーカーおよび第2マーカーの変形例を模式的に示す図。
図9】マウスの脾臓の蛍光顕微鏡像。
図10】マウスの脾臓の透過電子顕微鏡像。
図11図10の拡大像。
図12】ラットの肝臓の蛍光顕微鏡像。
図13図12の拡大像。
図14】ラットの肝臓のHAADF-STEM像。
図15】Siの元素マップ。
図16】Feの元素マップ。
図17】HAADF-STEM像上に、Siの元素マップとFeの元素マップを重ねた画像。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0013】
1. 第1実施形態
1.1. マーカー
まず、第1実施形態に係る観察方法に用いられるマーカーについて説明する。図1は、第1実施形態に係る観察方法に用いられるマーカー10を模式的に示す図である。
【0014】
マーカー10は、図1に示すように、シリカ粒子2と、シリカ粒子2に取り込まれた蛍光物質と、重金属粒子4と、を含む。マーカー10は、蛍光顕微鏡と電子顕微鏡で同一試料を観察するために用いられるマーカーである。
【0015】
シリカ粒子2は、有機シリカ化合物を原料として合成される有機シリカ粒子である。有機シリカ化合物としては、例えば、(3-メルカプトプロピル)トリメトキシシランなどを用いることができる。
【0016】
有機シリカ粒子は、機能性物質を粒子内部に含有させたり、機能性物質を表面に結合させたりすることができる。マーカー10では、シリカ粒子2は、蛍光物質を内部に含有している。例えば、有機シリカ化合物を合成してシリカ粒子2を作製する際に、蛍光物質を加えることで、シリカ粒子2に蛍光物質を取り込ませることができる。例えば、有機シリ
カ粒子は、粒子表面を様々な化学物質や生体物質で修飾できる。
【0017】
シリカ粒子2の直径は、例えば、100nm程度である。なお、シリカ粒子2の直径は特に限定されず、試料の種類や観察の目的などに応じて任意の直径のシリカ粒子2を用いることができる。
【0018】
蛍光物質は、例えば、FITC(Fluorescein isothiocyanate)、DAPI(4',6-diamidino-2-phenylindole)などの蛍光色素や、GFP(green fluorescent protein)などの蛍光タンパク質である。
【0019】
重金属粒子4は、比重が4以上の金属の粒子である。重金属粒子4としては、例えば、鉄粒子、マンガン粒子、金粒子などを用いることができる。ここで、金粒子は、王水以外の酸やアルカリでは腐食せず、また、細胞毒性が低く、細胞内に入れても悪影響を及ぼす可能性が低い。したがって、重金属粒子4として金粒子を用いたマーカー10は、生体試料を観察する際のマーカーとして有効である。
【0020】
重金属粒子4は、シリカ粒子2の表面に付着(結合)している。重金属粒子4の直径は、例えば、1nm程度である。なお、重金属粒子4の直径は特に限定されず、試料の種類や観察の目的などに応じて任意の直径の重金属粒子4を用いることができる。
【0021】
図2は、マーカー10のHAADF-STEM(high-angle annular dark-field scanning transmission electron microscopy)像、Siの元素マップ、およびAuの元素マップである。Siの元素マップおよびAuの元素マップは、EDS(energy dispersive X-ray spectroscopy)による元素マッピングで得られた。
【0022】
図2に示すHAADF-STEM像、Siの元素マップ、およびAuの元素マップから、数nm程度の金粒子が、100nm程度のシリカ粒子の表面に付着している様子を確認できる。
【0023】
1.2. 観察方法
次に、第1実施形態に係る観察方法について説明する。図3は、第1実施形態に係る観察方法の一例を示すフローチャートである。
【0024】
(1)電子顕微鏡用の試料作製S100
まず、試料を準備する。観察対象は、例えば、生体試料である。試料は、例えば、組織や、細胞、細胞内小器官、タンパク質、培養した器官、培養した組織、培養した細胞、ウィルス、細菌などの微生物などである。なお、観察対象となる試料は特に限定されない。
【0025】
次に、試料に複数のマーカー10を取り込ませる。例えば、試料が個体や組織の場合には静脈注射によって複数のマーカー10を組織内に取り込ませることができる。また、試料が細胞や単細胞生物の場合には、細胞の貪食作用によって複数のマーカー10を細胞内に取り込ませることができる。上述したように、シリカ粒子2は、様々な表面修飾が可能であるため、マーカー10の組織や細胞への取り込みを修飾作用によって制御できる。
【0026】
次に、マーカー10が取り込まれた試料を蛍光顕微鏡で観察する。蛍光顕微鏡は、光学顕微鏡の一種であり、試料に対して光をあてて蛍光を観察する顕微鏡である。試料を蛍光顕微鏡で観察し、マーカー10が取り込まれた組織や細胞を探す。マーカー10は蛍光物質を含むため、蛍光顕微鏡で観察することによって光(蛍光)を発する。そのため、マーカー10が取り込まれた組織や細胞を容易に見つけることができる。
【0027】
マーカー10が取り込まれた組織や細胞をみつけたら、マーカー10が取り込まれた組織や細胞を切り出す。
【0028】
切り出した試料を用いて電子顕微鏡用の試料を作製する。例えば、まず、切り出した試料を四酸化オスミウム溶液などによって固定する。次に、固定された試料の水分を有機溶媒へ置換(脱水)し、樹脂包埋する。次に、樹脂包埋された試料をミクロトームなどで薄片化する。これにより、電子顕微鏡で観察可能な電子顕微鏡用の試料を作製できる。
【0029】
(2)蛍光顕微鏡像の撮影S102
次に、電子顕微鏡用の試料を蛍光顕微鏡で撮影し、蛍光顕微鏡像を取得する。マーカー10は蛍光物質を含むため、マーカー10を蛍光顕微鏡用のマーカーとして用いることができる。
【0030】
ここで、一般的に、蛍光色素や蛍光タンパク質は、固定や、脱水、樹脂包埋などでその蛍光が失われる。例えば、蛍光タンパク質や蛍光色素は、グルタールアルデヒドによる架橋や、四酸化オスミウムによる酸化によって、蛍光が失われる。
【0031】
しかしながら、マーカー10では、蛍光物質がシリカ粒子2に取り込まれているため、固定や、脱水、樹脂包埋を行っても、蛍光が失われない。したがって、マーカー10を含む電子顕微鏡用の試料を蛍光顕微鏡で観察できる。
【0032】
(3)電子顕微鏡像の撮影S104
電子顕微鏡用の試料を透過電子顕微鏡で撮影し、透過電子顕微鏡像を取得する。シリカ粒子2の表面には重金属粒子4が付着しているため、透過電子顕微鏡において高いコントラストが得られる。そのため、マーカー10を透過電子顕微鏡用のマーカーとして用いることができる。なお、走査透過電子顕微鏡や走査電子顕微鏡においても、重金属は高いコントラストが得られる。したがって、マーカー10を電子顕微鏡用のマーカーとして用いることができる。
【0033】
(4)位置合わせS106
蛍光顕微鏡像におけるマーカー10の像と、電子顕微鏡像におけるマーカー10の像に基づいて、蛍光顕微鏡像と電子顕微鏡像との間の位置合わせを行う。蛍光顕微鏡像および電子顕微鏡像において、マーカー10の像の位置を対応づけることによって、蛍光顕微鏡像と電子顕微鏡像との間の位置合わせを行うことができる。蛍光顕微鏡像と電子顕微鏡像との間の位置合わせを行うことによって、試料の同一箇所を蛍光顕微鏡像と電子顕微鏡像で確認できる。
【0034】
1.3. 効果
第1実施形態に係る観察方法は、シリカ粒子2と、シリカ粒子2に取り込まれた蛍光物質と、重金属粒子4と、を含むマーカー10を含む試料を作製する工程S100と、試料を蛍光顕微鏡で撮影することによって蛍光顕微鏡像を取得する工程S102と、試料を電子顕微鏡で撮影することによって電子顕微鏡像を取得する工程S104と、蛍光顕微鏡像におけるマーカー10の像と電子顕微鏡像におけるマーカー10の像に基づいて、蛍光顕微鏡像と電子顕微鏡像との間の位置合わせを行う工程と、を含む。
【0035】
マーカー10は、蛍光物質と重金属粒子4を含むため、蛍光顕微鏡用のマーカーとして用いることもできるし、電子顕微鏡用のマーカーとして用いることもできる。したがって、第1実施形態に係る観察方法では、容易に、蛍光顕微鏡像と電子顕微鏡像との間の位置合わせを行うことができる。
【0036】
2. 第2実施形態
2.1. マーカー
次に、第2実施形態に係る観察方法に用いられるマーカーについて説明する。図4は、第2実施形態に係る観察方法に用いられる第1マーカー10A、および第2マーカー10Bを模式的に示す図である。
【0037】
第1マーカー10Aに含まれる重金属粒子4Aと第2マーカー10Bに含まれる重金属粒子4Bは、異なる。例えば、重金属粒子4Aは鉄粒子であり、重金属粒子4Bは金粒子である。
【0038】
第1マーカー10Aにおいてシリカ粒子2Aに取り込まれた蛍光物質が発する光の波長と第2マーカー10Bにおいてシリカ粒子2Bに取り込まれた蛍光物質が発する光の波長は、異なる。例えば、シリカ粒子2Aに取り込まれた蛍光物質はローダミン(Rhodamine)であり、赤色の蛍光である。また、シリカ粒子2Bに取り込まれた蛍光物質はFITCであり、緑色の蛍光である。
【0039】
第1マーカー10Aは機能性物質6Aを含み、第2マーカー10Bは機能性物質6Aとは異なる機能性物質6Bを含む。機能性物質は、例えば、薬剤(ポリマー(ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン等))、タンパク質、官能基、生理活性物質(アミノ酸、ペプチド、脂質、糖質、それら複数の成分からなる複合体等)、ナノ材料(酸化鉄、金ナノ粒子、カーボンナノチューブ等)、(金属)クラスター、降圧剤や色素などの有機化合物、リンカーなどである。機能性物質6Aは、例えば、シリカ粒子2Aの表面に結合または吸着している。同様に、機能性物質6Bはシリカ粒子2Bの表面に結合または吸着している。
【0040】
ここで、機能性物質として、特定の組織や、特定の細胞、特定の細胞内小器官に特異的に取り込まれる機能性物質が知られている。機能性物質6Aおよび機能性物質6Bとして、互いに異なる生体試料の部位(組織や、細胞、細胞内小器官など)に取り込まれる機能性物質を用いてもよい。
【0041】
2.2. 観察方法
次に、第2実施形態に係る観察方法について説明する。図5は、第2実施形態に係る観察方法の一例を示すフローチャートである。
【0042】
第2実施形態に係る観察方法は、図5に示すように、試料に対して元素マッピングを行い、元素マップを取得する工程を含む点で、図3に示す第1実施形態に係る観察方法と異なる。
【0043】
(1)電子顕微鏡用の試料作製S200
まず、電子顕微鏡用の試料を作製する。電子顕微鏡用の試料を作製する工程では、試料に第1マーカー10Aと第2マーカー10Bを取り込ませる。例えば、機能性物質6Aおよび機能性物質6Bとして、互いに異なる細胞に取り込まれる機能性物質が用いられており、第1マーカー10Aと第2マーカー10Bは、互いに異なる細胞に取り込まれる。
【0044】
電子顕微鏡用の試料を作製する工程S200のその他の工程は、上述した図3に示す電子顕微鏡用の試料を作製する工程S100と同様に行われる。
【0045】
(2)蛍光顕微鏡像の撮影S202
次に、電子顕微鏡用の試料を蛍光顕微鏡で撮影し、蛍光顕微鏡像を取得する。
【0046】
第1マーカー10Aと第2マーカー10Bは、異なる蛍光物質を含む。例えば、第1マ
ーカー10Aが蛍光物質としてローダミンを含む場合、赤色の蛍光を発する。また、第2マーカー10Bが蛍光物質としてFITCを含む場合、緑色の蛍光を発する。すなわち、蛍光顕微鏡像では、第1マーカー10Aは赤色の蛍光として観察され、第2マーカー10Bは緑色の蛍光として観察される。このように第1マーカー10Aと第2マーカー10Bが異なる蛍光物質を含むことによって、蛍光顕微鏡像において、第1マーカー10Aと第2マーカー10Bを区別できる。
【0047】
(3)電子顕微鏡像の撮影S204
次に、電子顕微鏡用の試料を透過電子顕微鏡で撮影し、透過電子顕微鏡像を取得する。
【0048】
第1マーカー10Aに含まれる重金属粒子4Aを構成する物質(元素)と、第2マーカー10Bに含まれる重金属粒子4Bを構成する物質(元素)は、異なる。すなわち、重金属粒子4Aを構成する元素の原子番号と、重金属粒子4Bを構成する元素の原子番号は、異なる。そのため、透過電子顕微鏡像において、第1マーカー10Aのコントラストと第2マーカー10Bのコントラストが異なる。
【0049】
例えば、第1マーカー10Aが重金属粒子4Aとして鉄粒子(原子番号26)を含み、第2マーカー10Bが重金属粒子4Bとして金粒子(原子番号79)を含む場合、透過電子顕微鏡像において、第2マーカー10Bのコントラストは第1マーカー10Aのコントラストよりも強くなる。このように第1マーカー10Aと第2マーカー10Bが異なる原子番号の重金属粒子4を含むことによって、透過電子顕微鏡像において、第1マーカー10Aと第2マーカー10Bを区別できる。特に、HAADF-STEM像では、原子番号の2乗に比例したコントラストが得られるため、容易に第1マーカー10Aと第2マーカー10Bを区別できる。
【0050】
なお、走査電子顕微鏡においても透過電子顕微鏡像と同様に、原子番号の違いに応じたコントラストが得られる。
【0051】
(4)元素マッピングS205
次に、電子顕微鏡用の試料に対して元素マッピングを行い、元素マップを取得する。例えば、電子顕微鏡用の試料に対してEDSマッピングを行い、鉄の元素マップおよび金の元素マップを取得する。
【0052】
例えば、第1マーカー10Aが重金属粒子4Aとして鉄粒子を含み、第2マーカー10Bが重金属粒子4Bとして金粒子を含む場合、鉄の元素マップでは、第1マーカー10Aを確認でき、金の元素マップでは、第2マーカー10Bを確認できる。
【0053】
(5)位置合わせ
蛍光顕微鏡像における第1マーカー10Aの像および第2マーカー10Bの像と、電子顕微鏡像における第1マーカー10Aの像および第2マーカー10Bの像に基づいて、蛍光顕微鏡像と電子顕微鏡像との間の位置合わせを行う。例えば、蛍光顕微鏡像における第1マーカー10Aの像の位置と電子顕微鏡像における第1マーカー10Aの像の位置を対応づけ、かつ、蛍光顕微鏡像における第2マーカー10Bの像と電子顕微鏡像における第2マーカー10Bの像を対応づける。これにより、蛍光顕微鏡像と電子顕微鏡像との間の位置合わせを行うことができる。
【0054】
また、電子顕微鏡像における第1マーカー10Aの像および第2マーカー10Bの像と、元素マップにおける第1マーカー10Aの像および第2マーカー10Bの像に基づいて、電子顕微鏡像と元素マップとの間の位置合わせを行う。
【0055】
また、蛍光顕微鏡像における第1マーカー10Aの像および第2マーカー10Bの像と、元素マップにおける第1マーカー10Aの像および第2マーカー10Bの像に基づいて、蛍光顕微鏡像と元素マップとの間の位置合わせを行う。
【0056】
この結果、蛍光顕微鏡像と電子顕微鏡像との間の位置合わせ、電子顕微鏡像と元素マップとの間の位置合わせ、元素マップと蛍光顕微鏡像との間の位置合わせを行うことができる。
【0057】
2.3. 効果
第2実施形態に係る観察方法では、第1マーカー10Aに含まれる蛍光物質が発する光の波長と、第2マーカー10Bに含まれる蛍光物質が発する光の波長は、異なる。そのため、第2実施形態に係る観察方法では、蛍光顕微鏡像において第1マーカー10Aと第2マーカー10Bを色の違いによって区別できる。
【0058】
第2実施形態に係る観察方法では、第1マーカー10Aに含まれる重金属粒子4Aを構成する物質と、第2マーカー10Bに含まれる重金属粒子4Bを構成する物質は、異なる。そのため、第2実施形態に係る観察方法では、電子顕微鏡像において第1マーカー10Aと第2マーカー10Bをコントラストの違いによって区別できる。さらに、元素マップにおいて第1マーカー10Aと第2マーカー10Bを区別できる。
【0059】
第2実施形態に係る観察方法では、第1マーカー10Aは機能性物質6Aを含み、第2マーカー10Bは機能性物質6Aとは異なる機能性物質6Bを含む。そのため、例えば、第1マーカー10Aと第2マーカー10Bを、互いに異なる組織や、細胞、細胞内小器官などに取り込ませることができる。
【0060】
したがって、第2実施形態に係る観察方法では、第1マーカー10Aに含まれる蛍光物質と第2マーカー10Bに含まれる蛍光物質の組み合わせ、第1マーカー10Aに含まれる重金属粒子4Aと第2マーカー10Bに含まれる重金属粒子4Bの組み合わせによって、蛍光顕微鏡像、電子顕微鏡像、および元素マップをマルチカラー化できる。
【0061】
このように、第2実施形態に係る観察方法では、複数のマーカーにおいて、シリカ粒子を互いに異なる化学物質や生体物質で修飾し、互いに異なる蛍光物質と、互いに異なる重金属粒子4を用いることによって、蛍光顕微鏡において細胞の取り込みを色の違いとして観察し、電子顕微鏡像において細胞の取り込みを重金属粒子のコントラストの違いとして観察し、元素マップにおいて細胞の取り込みを重金属粒子の元素(組成)の違いとして観察できる。これにより、蛍光顕微鏡像、電子顕微鏡像、および元素マップをマルチカラー化できる。
【0062】
3. 第3実施形態
次に、第3実施形態に係る観察方法に用いられるマーカーについて説明する。図6は、第3実施形態に係る観察方法に用いられるマーカー10を模式的に示す図である。以下、第3実施形態に係る観察方法に用いられるマーカー10において、図1に示すマーカー10の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0063】
上述した図1に示すマーカー10では、重金属粒子4がシリカ粒子2の表面に付着していたが、図6に示すように、重金属粒子4がシリカ粒子2のコアに存在してもよい。例えば、有機シリカ化合物を合成する際に重金属粒子4を加えることで、重金属粒子4をコアとしたシリカ粒子2を形成できる。
【0064】
図7は、マーカー10の変形例を模式的に示す図である。
【0065】
図7に示すように、マーカー10は、シリカ粒子2の表面に付着した重金属粒子4と、シリカ粒子2のコアに存在する重金属粒子4と、を含む。すなわち、マーカー10において、シリカ粒子2の表面に複数の重金属粒子4が付着し、かつ、シリカ粒子2のコアに重金属粒子4が存在してもよい。なお、図7ではシリカ粒子2のコアに存在する重金属粒子4は1つとして図示されているが、コアに存在する重金属粒子4が複数個であってもよい。さらに、シリカ粒子2のコアに存在する複数個の重金属粒子4の径が同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0066】
4. 変形例
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0067】
(1)第1変形例
例えば、上述した第1実施形態では、図1に示すように、マーカー10が重金属粒子4を含む場合について説明したが、マーカー10はケイ素よりも原子番号が大きい物質(元素)を含んでいればよい。ケイ素よりも原子番号が大きい物質は、電子顕微鏡においてシリカ粒子2よりも強いコントラストが得られる。そのため、マーカー10がケイ素よりも原子番号が大きい物質を含むことで、マーカー10を電子顕微鏡用のマーカーとして用いることができる。
【0068】
(2)第2変形例
例えば、上述した第1実施形態では、電子顕微鏡用の試料作製S100の後に、蛍光顕微鏡像の撮影S102を行った場合について説明したが、蛍光顕微鏡像の撮影を行うタイミングは特に限定されず、例えば蛍光顕微鏡像の撮影S102を電子顕微鏡用の試料作製S100中に行ってもよい。例えば、電子顕微鏡用の試料作製S100において、試料を蛍光顕微鏡で観察してマーカー10が取り込まれた組織や細胞を探し、試料を切り出す箇所が決まったら、その箇所を蛍光顕微鏡で撮影してもよい。
【0069】
上述した第2実施形態についても同様であり、蛍光顕微鏡像の撮影S202を電子顕微鏡用の試料作製S200中に行ってもよい。
【0070】
(3)第3変形例
例えば、上述した第2実施形態では、第1マーカー10Aに含まれる重金属粒子4Aと第2マーカー10Bに含まれる重金属粒子4Bが、異なる物質である場合について説明したが、第1マーカー10Aに含まれる重金属粒子4Aの形状と第2マーカー10Bに含まれる重金属粒子4Bの形状が異なっていてもよい。これにより、透過電子顕微鏡像において、第1マーカー10Aと第2マーカー10Bを区別できる。
【0071】
また、第1マーカー10Aに含まれる重金属粒子4Aの大きさ(粒径)と第2マーカー10Bに含まれる重金属粒子4Bの大きさ(粒径)が異なっていてもよい。これにより、透過電子顕微鏡像において、第1マーカー10Aと第2マーカー10Bを区別できる。
【0072】
また、例えば、図8に示すように、第1マーカー10Aにおいて重金属粒子4Aはシリカ粒子2Aの表面に付着し、第2マーカー10Bにおいて重金属粒子4Bはシリカ粒子2Bのコアに存在してもよい。これにより、透過電子顕微鏡像において、第1マーカー10Aと第2マーカー10Bを区別できる。
【0073】
(4)第4変形例
上述したように、マーカー10は、シリカ粒子2と、重金属粒子4と、を含む。そのため、図2に示すように、透過電子顕微鏡像において、シリカ粒子2のコントラストと重金属粒子4のコントラストの2種類のコントラストが得られる。
【0074】
したがって、例えば、第1マーカー10Aに含まれるシリカ粒子2Bの大きさ(粒径)と第2マーカー10Bに含まれるシリカ粒子2Bの大きさ(粒径)を異ならせてもよい。これにより、透過電子顕微鏡像において、第1マーカー10Aと第2マーカー10Bを区別できる。また、例えば、第1マーカー10Aにおいてシリカ粒子2Aに付着させる重金属粒子4Aの密度(数)と、第2マーカー10Bにおいてシリカ粒子2Aに付着させる重金属粒子4Aの密度(数)と、を変えてもよい。これにより、透過電子顕微鏡像において、第1マーカー10Aと第2マーカー10Bを区別できる。
【0075】
(5)第5変形例
上述した第2実施形態では、互いに蛍光物質および重金属粒子の種類が異なる第1マーカー10Aと第2マーカー10Bを含む試料を作製する場合について説明したが、互いに蛍光物質および重金属粒子の種類が異なる3種以上のマーカーを含む試料を作製してもよい。
【0076】
5. 実験例
以下に実験例を示し、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実験例によって何ら限定されるものではない。
【0077】
5.1. マウスの脾臓の観察
(1)試料作製
蛍光色素を含有する有機シリカ粒子の表面に金粒子を付着させたマーカーを準備した。次に、マウスに静脈注射してマウスの静脈内にマーカーを注入した。次に、マウスを灌流固定し、脾臓を取り出した。次に、取り出した脾臓を蛍光顕微鏡で観察し、マーカーが取り込まれた部位を見つけて切り出した。切り出した試料を浸漬固定し、脱水した後、樹脂包埋した。次に、樹脂包埋された試料をミクロトームなどで薄片化した。以上の工程により、電子顕微鏡用の試料を作製した。
【0078】
(2)観察
作製された電子顕微鏡用の試料を蛍光顕微鏡で観察した。図9は、マウスの脾臓の蛍光顕微鏡像である。
【0079】
図9に示すように、蛍光顕微鏡像において、マーカーが取り込まれた部位が赤く光って観察された。
【0080】
作製された電子顕微鏡用の試料を透過電子顕微鏡で観察した。図10は、マウスの脾臓の透過電子顕微鏡像である。
【0081】
図10に示すように、透過電子顕微鏡像において、マーカーが黒いドットとして確認できた。マーカーが金粒子を含むため、透過電子顕微鏡像において強いコントラストが得られた。
【0082】
図11は、図10の破線で囲まれた領域の拡大像である。
【0083】
図11に示すように、透過電子顕微鏡像において、マーカーの形状を確認できた。
【0084】
5.2. ラットの肝臓の観察
(1)試料作製
蛍光色素を含有し、酸化鉄粒子をコアとする有機シリカ粒子をマーカーとして準備した。次に、ラットに静脈注射してラットの静脈内にマーカーを注入した。次に、ラットを灌流固定し、肝臓を取り出した。次に、取り出した肝臓を蛍光顕微鏡で観察し、マーカーが取り込まれた部位を見つけて切り出した。切り出した試料を浸漬固定し、脱水した後、樹脂包埋した。次に、樹脂包埋された試料をミクロトームなどで薄片化した。以上の工程により、電子顕微鏡用の試料を作製した。
【0085】
(2)観察
作製された電子顕微鏡用の試料を蛍光顕微鏡で観察した。図12は、ラットの肝臓の蛍光顕微鏡像である。図13は、図12の破線で囲まれた領域の拡大像である。
【0086】
図12および図13に示すように、蛍光顕微鏡像において、マーカーが取り込まれた部位が赤く光って観察された。図13では、赤く光っている箇所に矢印を付した。
【0087】
作製された電子顕微鏡用の試料を透過電子顕微鏡で観察した。図14は、ラットの肝臓のHAADF-STEM像である。
【0088】
図14に示すように、HAADF-STEM像において、マーカーが黒いドットとして確認できた。マーカーが酸化鉄粒子を含むため、HAADF-STEM像において強いコントラストが得られた。
【0089】
作製された電子顕微鏡用の試料に対して元素マッピング(EDSマッピング)を行った。図15はSiの元素マップであり、図16はFeの元素マップである。
【0090】
図15に示すように、Siの元素マップにおいて、有機シリカ粒子を確認できた。また、図16に示すFeの元素マップにおいて、有機シリカ粒子のコアに存在する酸化鉄を確認できた。
【0091】
図17は、白黒反転させたHAADF-STEM像上に、Siの元素マップとFeの元素マップを重ねた画像である。
【0092】
図17に示す画像から細胞の特定の部位にマーカーが取り込まれていることが確認できた。また、HAADF-STEM像および元素マップにおいてマーカーを明瞭に特定できるため、容易に、HAADF-STEM像と元素マップとの間の位置合わせを行うことができる。
【0093】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成を含む。実質的に同一の構成とは、例えば、機能、方法、及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成である。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【符号の説明】
【0094】
2…シリカ粒子、2A…シリカ粒子、2B…シリカ粒子、4…重金属粒子、4A…重金属粒子、4B…重金属粒子、6A…機能性物質、6B…機能性物質、10…マーカー、10A…第1マーカー、10B…第2マーカー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17