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特開2023-146692光ファイバ担持樹脂管用の管端部材、管端部材付き光ファイバ担持樹脂管及び管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023146692
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】光ファイバ担持樹脂管用の管端部材、管端部材付き光ファイバ担持樹脂管及び管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の製造方法
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/353 20060101AFI20231004BHJP
【FI】
G01D5/353 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022054019
(22)【出願日】2022-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000001373
【氏名又は名称】鹿島建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】山口 拓朗
(72)【発明者】
【氏名】東 総介
(72)【発明者】
【氏名】太田 悠介
(72)【発明者】
【氏名】井上 将男
(72)【発明者】
【氏名】石原 岳
(72)【発明者】
【氏名】今井 道男
(72)【発明者】
【氏名】永谷 英基
(72)【発明者】
【氏名】川端 淳一
(72)【発明者】
【氏名】那須 郁香
(72)【発明者】
【氏名】中島 拓巳
(72)【発明者】
【氏名】宮嶋 保幸
(72)【発明者】
【氏名】黒川 紗季
(72)【発明者】
【氏名】石井 雅子
【テーマコード(参考)】
2F103
【Fターム(参考)】
2F103BA03
2F103BA04
2F103CA07
2F103EC09
2F103GA14
2F103GA15
(57)【要約】
【課題】伝送損失を低減し、折り返し部の損傷を防止する。
【解決手段】円筒状の樹脂管11と、前記樹脂管11の筒壁11A内に位置し、前記樹脂管11の管軸方向に延びる2本以上の光ファイバ12と、を有し、任意の光ファイバ12と、前記任意の光ファイバ12と前記樹脂管11の周方向で隣り合う他の任意の光ファイバとが連なった折り返し部12Aを有する光ファイバ担持樹脂管10に用いられ、内筒体20Aと外筒体20Bとを有し、前記内筒体20Aは、その一部又は全部を前記外筒体20Bに挿入でき、前記内筒体20Aの一部又は全部を前記外筒体20Bに挿入した際に、前記内筒体20Aの外周面と前記外筒体20Bの内周面との間に、前記折り返し部12Aの光ファイバ12を受け入れる収容部を形成することよりなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状の樹脂管と、前記樹脂管の筒壁内に位置し、前記樹脂管の管軸方向に延びる2本以上の光ファイバと、を有し、前記樹脂管の管軸方向外方で、任意の光ファイバと、前記任意の光ファイバと前記樹脂管の周方向で隣り合う他の任意の光ファイバとが連なった折り返し部を有する光ファイバ担持樹脂管に用いられる、光ファイバ担持樹脂管用の管端部材であって、
内筒体と外筒体とを有し、
前記内筒体は、その一部又は全部を前記外筒体に挿入でき、
前記内筒体の一部又は全部を前記外筒体に挿入した際に、前記内筒体の外周面と前記外筒体の内周面との間に、前記折り返し部の光ファイバを受け入れる収容部を形成する、光ファイバ担持樹脂管用の管端部材。
【請求項2】
前記内筒体の外周面には、前記内筒体の管軸方向に延びる1又は2以上の第一の凸条を有し、
前記外筒体を前記内筒体に被せた状態で、前記第一の凸条は、前記収容部を区画する、請求項1に記載の光ファイバ担持樹脂管用の管端部材。
【請求項3】
前記外筒体の内周面には、前記外筒体の管軸方向に延びる1又は2以上の第二の凸条を有し、
前記外筒体を前記内筒体に被せた状態で、前記第二の凸条は、前記収容部を区画する、請求項1又は2に記載の光ファイバ担持樹脂管用の管端部材。
【請求項4】
前記外筒体は、外筒壁と、前記外筒壁と離間し、前記外筒壁よりも管軸寄りの内筒壁とを有し、
前記外筒壁と前記内筒壁との間に、前記内筒体の筒壁を受け入れる、請求項1~3のいずれか一項に記載の光ファイバ担持樹脂管用の管端部材。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の光ファイバ担持樹脂管用の管端部材と、前記光ファイバ担持樹脂管とを有し、
前記光ファイバ担持樹脂管用の管端部材が、前記樹脂管の端部に設けられ、
前記折り返し部が、前記収容部内に位置する、管端部材付き光ファイバ担持樹脂管。
【請求項6】
前記光ファイバ担持樹脂管用の管端部材は、前記樹脂管にネジで固定されている、請求項5に記載の管端部材付き光ファイバ担持樹脂管。
【請求項7】
請求項5に記載の管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の製造方法であって、
前記樹脂管の端部に前記内筒体を位置させ、
前記内筒体の外周面に前記折り返し部を沿わせ、
前記外筒体を前記内筒体に被せ、前記内筒体の外周面の一部又は全部を覆い、前記内筒体の外周面と前記外筒体の内周面との間の前記収容部に、前記折り返し部を位置させる、管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の製造方法。
【請求項8】
前記外筒体を前記樹脂管にネジで固定する、請求項7に記載の管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバ担持樹脂管用の管端部材、管端部材付き光ファイバ担持樹脂管及び管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
樹脂管に光ファイバが軸方向に延びるように直線状又は螺旋状に埋め込まれた光ファイバ担持樹脂管は、光ファイバのレイリー散乱の周波数変化又は位相変化から、樹脂管に生じた曲げ、伸び、ねじりの各ひずみ変化、圧力変化、温度変化を常時監視できる。
光ファイバ担持樹脂管に生じたゆがみをより精度高く検知するため、光ファイバ担持樹脂管は、2本以上の光ファイバを有する。しかし、光ファイバの数を単に増やすと、光ファイバ毎に操作することとなり、計測データの管理が煩雑となる。また、機器の計測チャンネル数には限りがあるため、計測の都度、光ファイバの接続を行う手間が増える。
例えば、図11(a)に示すように、光ファイバ担持樹脂管910は、樹脂管11の筒壁11A内に4本の光ファイバを有する。光ファイバ担持樹脂管910においては、4本の光ファイバ12のそれぞれを解析機器等に接続する必要がある。このため、図11(b)の光ファイバ担持樹脂管910Aのように、樹脂管11の周方向で隣り合う光ファイバの端部同士を融着して、折り返し部を形成することで、管理対象の光ファイバの数を削減できる。
例えば、特許文献1には、1本の光ファイバを折り返して樹脂管に接続することで、樹脂管の外周面に4本又は6本の光ファイバを沿わせた発明が記載されている。
また、特許文献2には、地中にケーシング管を埋め、光ファイバの折り返し部分を下方にして、光ファイバ担持樹脂管をケーシング管内に挿入する、施工方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-61112号公報
【特許文献2】特開2006-242743号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1~2の発明は、光ファイバを樹脂管に融着するため、その際の熱履歴に伴う樹脂管の応力緩和によって、光ファイバに変形を生じ、光伝送のロス(伝送損失)を生じること(マイクロベンディング)がある。加えて、ケーシング内に光ファイバ担持樹脂管を挿入する際、光ファイバの折り返し部が長いと、作業が煩雑になる。
そこで、本発明は、折り返し部の損傷を防止し、伝送損失を低減できる光ファイバ担持樹脂管用の管端部材を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は以下の態様を有する。
<1>
円筒状の樹脂管と、前記樹脂管の筒壁内に位置し、前記樹脂管の管軸方向に延びる2本以上の光ファイバと、を有し、前記樹脂管の管軸方向外方で、任意の光ファイバと、前記任意の光ファイバと前記樹脂管の周方向で隣り合う他の任意の光ファイバとが連なった折り返し部を有する光ファイバ担持樹脂管に用いられる、光ファイバ担持樹脂管用の管端部材であって、
内筒体と外筒体とを有し、
前記内筒体は、その一部又は全部を前記外筒体に挿入でき、
前記内筒体の一部又は全部を前記外筒体に挿入した際に、前記内筒体の外周面と前記外筒体の内周面との間に、前記折り返し部の光ファイバを受け入れる収容部を形成する、光ファイバ担持樹脂管用の管端部材。
<2>
前記内筒体の外周面には、前記内筒体の管軸方向に延びる1又は2以上の第一の凸条を有し、
前記外筒体を前記内筒体に被せた状態で、前記第一の凸条は、前記収容部を区画する、<1>に記載の光ファイバ担持樹脂管用の管端部材。
<3>
前記外筒体の内周面には、前記外筒体の管軸方向に延びる1又は2以上の第二の凸条を有し、
前記外筒体を前記内筒体に被せた状態で、前記第二の凸条は、前記収容部を区画する、<1>又は<2>に記載の光ファイバ担持樹脂管用の管端部材。
<4>
前記外筒体は、外筒壁と、前記外筒壁と離間し、前記外筒壁よりも管軸寄りの内筒壁とを有し、
前記外筒壁と前記内筒壁との間に、前記内筒体の筒壁を受け入れる、<1>~<3>のいずれかに記載の光ファイバ担持樹脂管用の管端部材。
【0006】
<5>
<1>~<4>のいずれかに記載の光ファイバ担持樹脂管用の管端部材と、前記光ファイバ担持樹脂管とを有し、
前記光ファイバ担持樹脂管用の管端部材が、前記樹脂管の端部に設けられ、
前記折り返し部が、前記収容部内に位置する、管端部材付き光ファイバ担持樹脂管。
<6>
前記光ファイバ担持樹脂管用の管端部材は、前記樹脂管にネジで固定されている、<5>に記載の管端部材付き光ファイバ担持樹脂管。
【0007】
<7>
<5>に記載の管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の製造方法であって、
前記樹脂管の端部に前記内筒体を位置させ、
前記内筒体の外周面に前記折り返し部を沿わせ、
前記外筒体を前記内筒体に被せ、前記内筒体の外周面の一部又は全部を覆い、前記内筒体の外周面と前記外筒体の内周面との間の前記収容部に、前記折り返し部を位置させる、管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の製造方法。
<8>
前記外筒体を前記樹脂管にネジで固定する、<7>に記載の管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の光ファイバ担持樹脂管用の管端部材によれば、折り返し部の損傷を防止し、伝送損失を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第一の実施形態に係る管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の分解斜視図である。
図2】本発明の第一の実施形態に係る管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の縦断面図である。
図3図2のIII-III断面図である。
図4】本発明の第一の実施形態に係る内筒体の側面図である。
図5】本発明の第一の実施形態に係る外筒体の縦断面図である。
図6】本発明の第一の実施形態に係る管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の工程図である。
図7】本発明の第一の実施形態に係る管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の工程図である。
図8】他の実施形態に係る管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の縦断面図である。
図9図8のIX-IX断面図である。
図10】他の実施形態に係る外筒体の縦断面図である。
図11】従来の光ファイバ担持樹脂管の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の管端部材付き光ファイバ担持樹脂管は、光ファイバ担持樹脂管と、光ファイバ担持樹脂管用の管端部材(以下、単に「管端部材」ということがある)とを有する。
以下、実施形態を挙げて、本発明を説明する。
【0011】
[第一の実施形態]
本発明の第一の実施形態に係る管端部材付き光ファイバ担持樹脂管について、説明する。
図1~2の管端部材付き光ファイバ担持樹脂管1は、光ファイバ担持樹脂管10と、管端部材20とを有する。管端部材20は、光ファイバ担持樹脂管10の端部に位置している。
【0012】
(光ファイバ担持樹脂管)
図1~2の光ファイバ担持樹脂管10は、円筒状の長尺の樹脂製の管である。光ファイバ担持樹脂管10は、円筒状の樹脂管11と、樹脂管11の筒壁11A内で樹脂管11の軸(管軸)O1方向に延びる光ファイバ12と、を有する。本実施形態において、光ファイバ12は、樹脂管11の一方の端部の外方で、2つの折り返し部12Aを形成している。折り返し部12Aは、輪状とされている。即ち、光ファイバ担持樹脂管10において、光ファイバ12の一部は筒壁11A内に埋め込まれ、光ファイバ12の一部は筒壁11Aから突出し、輪状の折り返し部12Aを形成する。
【0013】
筒壁11A内の光ファイバ12は、2本以上であり、4本以上が好ましい。加えて、筒壁11A内の光ファイバ12は、偶数であることが好ましい。光ファイバ12が2本以上であれば、曲げ変位をより良好に検知できる。光ファイバ12が4本以上であれば、ねじりや扁平変位をより良好に検知できる。筒壁11A内の光ファイバ12は、20本以下が好ましい。光ファイバ12が上記上限値以下であれば、樹脂管11の機械的強度をより高められる。
【0014】
光ファイバ12は、筒壁11Aの厚さ方向の中心で二分する位置から表面に向かう25%以内にあることが好ましい。これにより、光ファイバ担持樹脂管10の設置施工時において樹脂管11の表面を削った際に、光ファイバ12が樹脂管11の外部に露出せず、光ファイバ12が損傷しにくい。
【0015】
本実施形態において、筒壁11A内には、管軸O1に沿って4本の光ファイバ12が位置している。筒壁11A内の4本の光ファイバ12は、樹脂管11における管軸O1方向と垂直な断面において、互いに回転対称の位置に配置されている。本実施形態において、光ファイバ12は、樹脂管11の管軸O1方向と垂直な断面において90°間隔に配置されている。即ち、筒壁11A内には、4本の光ファイバ12が管軸O1回りに、等間隔で位置している。
【0016】
折り返し部12Aは、光ファイバ12が樹脂管11の端部から突出した部分である。本実施形態において、折り返し部12Aは、任意の光ファイバ12の端部と、管軸O1回り(樹脂管11の周方向)で前記任意の光ファイバ12と隣り合う他の任意の光ファイバ12の端部とが接合されて、形成されている。これにより、2つの折り返し部12Aは、管軸O1方向からみて、交差していない。
【0017】
折り返し部12Aの長さL1は、特に限定されないが、例えば、150~400mmとされる。長さL1が上記下限値以上であれば、光ファイバ12の端部同士を接合しやすい。長さL2が上記上限値以下であれば、光ファイバ担持樹脂管10の全体の長さが過度に長くなるのを防げる。
【0018】
樹脂管11に沿う光ファイバ12が6本以上の場合でも、周方向に隣り合う光ファイバ12同士を接合することで、折り返し部12Aは、管軸O1方向から見て、互いに交差しない。
【0019】
<樹脂管>
樹脂管11は、樹脂(A)を含む樹脂組成物(A)を筒状に成形し、硬化したものである。樹脂管11は、円筒状の筒壁11Aで構成されている。
【0020】
樹脂管11の外径R1は、20mm以上50mm以下が好ましく、30mm以上40mm以下がより好ましい。外径R1が上記下限値以上であれば、光ファイバ12同士の信号干渉をより良好に抑制できる。外径R1が上記上限値以下であれば、樹脂管11が構造物の変位に追従しやすくなって、光ファイバ担持樹脂管10による測定の精度をより高められる。
【0021】
筒壁11Aの厚さは、2.5mm以上10mm以下が好ましく、3mm以上5mm以下がより好ましい。筒壁11Aの厚さが前記下限値以上であれば、設置施工時に筒壁11Aが傷ついた場合でも、光ファイバ12が筒壁11Aから露出せず、光ファイバ12の伝送損失をより低減できる。筒壁11Aの厚さが上記上限値以下であれば、樹脂管11が構造物の変位に追従しやすくなって、光ファイバ担持樹脂管10による測定の精度をより高められる。
【0022】
樹脂(A)としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-α-オレフィン共重合体等のポリオレフィン樹脂が挙げられる。ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン(密度:910kg/m以上930kg/m未満)、中密度ポリエチレン(密度:930kg/m以上942kg/m未満)、高密度ポリエチレン(密度:942kg/m以上)が挙げられる。樹脂(A)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0023】
樹脂(A)としては、ポリエチレンが好ましく、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)がより好ましく、MDPEとHDPEとの混合物がより好ましい。
樹脂(A)がMDPEとHDPEとの混合物である場合、HDPEに対するMDPE(MDPE/HDPE)の質量比(M/H比)は、40/60~90/10が好ましく、60/40~90/10がより好ましい。M/Hが上記下限値以上であれば、成形収縮が少なくなり、伝送損失をより低減できる。M/H比が上記上限値以下であれば、樹脂管11の寸法をより安定にできる。
【0024】
樹脂(A)がポリオレフィン以外の樹脂を含む場合、樹脂(A)の総質量(100質量%)に対するポリオレフィン以外の樹脂の含有量は、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、0質量%でもよい。
【0025】
樹脂組成物(A)の総質量(100質量%)に対して、樹脂(A)の含有量は、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、100質量%でもよい。
【0026】
樹脂組成物(A)は、樹脂(A)以外の成分(任意成分(A))を含んでもよい。即ち、樹脂管11は、任意成分(A)を含んでもよい。任意成分(A)としては、可塑剤、着色料(顔料、染料)、滑沢剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等、ポリオレフィン樹脂に用いられる公知の添加剤が挙げられる。
【0027】
<光ファイバ>
光ファイバ12としては、特に限定されず、被覆樹脂層が被覆されていない光ファイバ素線でもよく、光ファイバ素線に被覆樹脂層が被覆された被覆ファイバでもよい。光ファイバ12として被覆ファイバを用いる場合、被覆樹脂層は1層であってもよく、2層以上であってもよい。
【0028】
光ファイバ素線としては、コアとクラッドとを有する光ファイバが挙げられる。本発明はこれに限定されず、光ファイバ素線がクラッドを有しなくてもよい。
光ファイバ素線の材質としては、例えば、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂等の樹脂、石英ガラス等が挙げられる。
【0029】
被覆樹脂層は、樹脂(B)を含む樹脂組成物(B)の硬化物である。樹脂(B)としては、例えば、紫外線硬化型樹脂、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、フッ素樹脂、ポリイミド等が挙げられる。これらの樹脂(B)は、ハードセグメントとソフトセグメントを含むエラストマーであってもよい。樹脂(B)はプロセス適性、耐環境性、耐熱性、経済性等の観点から適宜選択することができる。
樹脂(B)は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。また、被覆樹脂層は単層であってもよいし、多層であってもよい。
【0030】
樹脂組成物(B)は、樹脂(B)以外の成分(任意成分(B))を含んでもよい。即ち、被覆層14は、任意成分(B)を含んでもよい。
任意成分(B)としては、可塑剤、着色料(顔料、染料)、滑沢剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が挙げられる。
【0031】
光ファイバ12としては、シングルモード光ファイバ、マルチモード光ファイバ及び偏波保持光ファイバのいずれでもよい。本発明の測定には、シングルモード光ファイバが好ましい。
【0032】
光ファイバ12の外径は、例えば、0.1~3mmが好ましく、0.15~2mmがより好ましい。外径が上記下限値以上であれば、光ファイバ12の機械強度をより高められる。外径が上記上限値以下であれば、被覆樹脂層をより除去しやすくできる。
【0033】
<光ファイバ担持樹脂管の製造方法>
本実施形態の光ファイバ担持樹脂管の製造方法について説明する。
溶融した樹脂組成物(A)と光ファイバ12とを金型に供給し、樹脂管11と光ファイバ12とが一体成形された押出成形体を押出成形機の金型から押し出す。押出成形体を金型の下流側に設置された引取機で引き取りつつ冷却して、押出成形体の樹脂組成物(A)を硬化する。次いで、押出成形体を所望の長さに切断する。切断した押出成形体の端部の樹脂管11を切削し、任意の長さの光ファイバ12を露出する。
樹脂管11の周方向で隣り合う2本の光ファイバ12の端部同士を接合して、折り返し部12Aとし、光ファイバ担持樹脂管10とする。光ファイバ12の端部同士の接合方法としては、例えば、レーザーでの熱融着が挙げられる。
光ファイバ担持樹脂管10における折り返し部12Aと反対側の端部に対して、樹脂管11を切削し、光ファイバ12の端部を露出する。この露出した光ファイバ12の端部(接続用端部)は、解析機器等に接続される。
また、光ファイバ担持樹脂管は以下のような方法で製造することも可能である。予め樹脂管11を用意し、この樹脂管11の外面から内面に向かう凹条を形成する。次いで、光ファイバ12を嵌め込んだ後、凹条の開口部から凹部内に樹脂組成物を充填し硬化することで、光ファイバ担持樹脂管が製造される。光ファイバの露出や端部の処理については、押出成形体の場合と同様にして行うことができる。
【0034】
(管端部材)
管端部材20は、内筒体20Aと外筒体20Bとを有する。図2~3に示すように、管端部材20が光ファイバ担持樹脂管10に装着された状態(装着状態)で、内筒体20Aは外筒体20B内に位置している。
装着状態において、内筒体20Aの外面と外筒体20Bの内面とは離間しており、内筒体20Aの外面と外筒体20Bの内面との間の空間は、収容部21となっている。装着状態において、収容部21には光ファイバ12の折り返し部12Aが位置している。これにより、光ファイバ12に外力が加わりにくくなり、光ファイバ12の損傷を防止できる。
【0035】
<内筒体>
図1~4に示すように、内筒体20Aは、円筒状の本体部24と、フランジ部23と、2つの凸条(第一の凸条)22とを有する。フランジ部23は、本体部24の一方の端部に位置し、本体部24の径方向に張り出す。凸条22は、本体部24の外周面に位置し、管軸O1方向に延びている。本実施形態において、本体部24、フランジ部23及び凸条22で内筒体20Aの筒壁を構成している。
【0036】
フランジ部23は、本体部24の一方の端部において、開口部の周縁を周回している。フランジ部23は、断続的であってもよい。
【0037】
凸条22は、フランジ部23から、本体部24の他方の端部にかけて延びている。本実施形態において凸条22は、フランジ部23から他方の端部にかけて連なっているが、凸条22は、断続的でもよい。
本実施形態において、内筒体20Aは、2本の凸条22を有する。2本の凸条22は、管軸O1に対して点対称の位置関係となっている。この2本の凸条22は、装着状態において、収容部21内を2つの空間に区画している。なお、凸条22の数は2本に限定されず、1本でもよいし、3本以上でもよい。凸条22の数は、折り返し部12Aの数に応じて適宜決定できる。
【0038】
内筒体20Aは、樹脂(C)を含む樹脂組成物の硬化物である。
樹脂(C)は、樹脂(A)と同様である。樹脂(C)は、樹脂(A)と同じでもよいし、異なってもよい。
樹脂組成物(C)は、樹脂組成物(A)と同様の任意成分を有してもよい。
【0039】
内筒体20Aの外径r1(フランジ部23における外径)は、光ファイバ担持樹脂管10の外径R1と同等が好ましい。
内筒体20Aの内径r2は、光ファイバ担持樹脂管10の内径R2と同等が好ましい。
本明細書において、長さが「同等」とは、その差が±5%未満であることをいう。
【0040】
内筒体20Aの長さL2は、折り返し部12Aの長さL1を勘案して決定され、例えば、長さL1と同等以上とされる。長さL2が長さL1と同等以上であれば、内筒体20Aと外筒体20Bとで形成された収容部21内に折り返し部12Aを容易に収容できる。長さL2からフランジ部23を減じた長さは、長さL1と同等以上がより好ましい。
【0041】
フランジ部23の高さ(本体部24の表面から突端までの長さ)は、後述する外筒体20Bの内径r3と外径r2との差と同等以下とされる。
本実施形態において、凸条22の高さhは、収容部21を区画できる高さであればよく、フランジ部23の高さと同等以下が好ましい。
凸条22の幅Wは、特に限定されず、外径r1等を勘案して適宜決定される。
【0042】
<外筒体>
図5に示すように、外筒体20Bは、内部に空間26を有する円筒状の部材である。
装着状態において、外筒体20Bは、内筒体20Aの全部と光ファイバ担持樹脂管10の一部を覆っている。装着状態において、外筒体20Bは、光ファイバ担持樹脂管10を覆う部分で、樹脂管11と接合されている。
【0043】
外筒体20Bを形成する筒壁の厚さtは、例えば、2~5mmとされる。
【0044】
外筒体20Bの内径r3は、内筒体20A及び光ファイバ担持樹脂管10を受け入れられる大きさであればよい。即ち、内径r3は、光ファイバ担持樹脂管10の外径R1と同等以上とされる。また、内径r3は、内筒体20Aの外径r2と同等以上とされる。
【0045】
本実施形態において、外筒体20Bの長さL3は、内筒体20Aを覆い、かつ樹脂管11の一部を覆える長さとされる。長さL3は、内筒体20Aのみを覆える長さでもよいが、光ファイバ担持樹脂管10に管端部材20をより確実に接合する観点から、長さL3は樹脂管11の一部を覆える長さが好ましい。
【0046】
外筒体20Bは、樹脂(D)を含む樹脂組成物(D)の硬化物である。
樹脂(D)は、樹脂(C)と同様である。樹脂(D)は、樹脂(C)と同じでもよいし、異なってもよい。
樹脂組成物(D)は、樹脂組成物(C)と同様の任意成分を有してもよい。
【0047】
<管端部材の製造方法>
管端部材20の製造方法としては、内筒体20A及び外筒体20Bをそれぞれ射出成形で製造する方法が挙げられる。
【0048】
(管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の製造方法)
以下に、管端部材付き光ファイバ担持樹脂管の製造方法(施工方法)の一例について、説明する。
本発明の製造方法は、樹脂管11の端部に内筒体20Aを位置させ(工程1)、内筒体20Aの外周面に折り返し部12Aを沿わせ(工程2)、外筒体20Bを内筒体20Aに被せて、内筒体20Aの外周面の一部又は全部を覆い、内筒体20Aの外周面と外筒体20Bの内周面との間の収容部21に、折り返し部12Aを位置させる(工程3)。
【0049】
工程1は、樹脂管11の端部(折り返し部12Aを有する端部)に内筒体20Aを位置させる。光ファイバ担持樹脂管10が折り返し部12Aを有しない場合、光ファイバ担持樹脂管10における樹脂管11の端部を切削して光ファイバ12を露出させ、露出した光ファイバ12の端部同士を接合して、折り返し部12Aを形成する。折り返し部12Aの長さL1に応じて、内筒体20Aを切断し、内筒体20Aの長さL2を調節する。長さL2を調節することにより、管端部材20が過剰に長くなるのを防止する。
内筒体20Aにおける端部(フランジ部23を有しない端部)を樹脂管11の端部(折り返し部12A方向の端部)に当接する(工程1)。この際、折り返し部12Aを内筒体20Aの外周面に沿わせる。加えて、内筒体20Aの外周面における凸条22同士の間の一方の領域に、任意の1つの折り返し部12Aを位置させ、凸条22同士の間の他方の領域に、他方の折り返し部12Aを位置させる(工程2)。折り返し部12Aを凸条22で区画された収容部21の各領域に収容することで、折り返し部12A同士が接触することを防止できる。
樹脂管11と内筒体20Aとを熱融着等により接合してもよいし、接合しなくてもよい。
こうして、内筒体20Aが光ファイバ担持樹脂管10の端部に接合された内筒体付き光ファイバ担持樹脂管110を得る(図6)。
【0050】
次いで、外筒体20Bを内筒体20A側から内筒体付き光ファイバ担持樹脂管110に被せる(図7)。この際、フランジ部23が形成されている内筒体20Aの端部と、外筒体20Bの端部とが面一になるように、外筒体20B内に内筒体付き光ファイバ担持樹脂管110を挿入する。加えて、外筒体20Bの一部が樹脂管11を覆うようにする(工程3)。
なお、必要に応じて、外筒体20Bを切断し、長さを調節してもよい。
【0051】
工程3において、外筒体20Bが樹脂管11を覆う領域で、外筒体20Bと樹脂管11とを接合する(接合操作)。外筒体20Bと樹脂管11との接合方法は、例えば、電気融着、熱融着、ネジ止め等が挙げられる。ネジ止め(ネジによる固定)を採用する場合、ネジ部(螺旋条を有する部分)の径と、ネジ頭部の径とが同等で、ネジ頭部の天面が外筒体20Bと面一になるネジが好ましい。このようなネジとしては、いわゆるイモネジが挙げられる。
電気融着又は熱融着により外筒体20Bと樹脂管11とを接合する場合、光ファイバ12の位置を避けて接合することが好ましい。
なお、外筒体20Bと樹脂管11との嵌合力が充分な場合には、接合操作を省略してもよい。
こうして、凸条22で2つに区画された収容部21のそれぞれの領域に、折り返し部12Aが1つずつ位置した管端部材付き光ファイバ担持樹脂管1(図2)を製造できる。
管端部材付き光ファイバ担持樹脂管1は、接続用端部が解析機器等に接続され、ゆがみ測定、温度測定等に供される。
【0052】
本実施形態の管端部材は、光ファイバ担持樹脂管に装着することで、光ファイバの折り返し部の損傷を防止できる。
加えて、本実施形態の管端部材は、光ファイバ担持樹脂管に装着する際に、光ファイバ及びその近傍での加熱を要しないため、光ファイバの伝送損失を低減できる。
さらに、本実施形態の管端部材は、内筒体を切断して長さを調節して、管端部材が過剰に長くなるのを防止できる。このため、施工現場において、折り返し部の長さに応じて、管端部材の長さを容易に調節できる。
【0053】
[第二の実施形態]
本発明の第二の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、第一の実施形態と同じ構成には同じ符号を付してその説明を省略し、主に第一の実施形態と異なる点について説明する。
図8の管端部材付き光ファイバ担持樹脂管100は、光ファイバ担持樹脂管10と管端部材120とを有する。
【0054】
図8~9に示すように、管端部材120は、内筒体20Aと外筒体120Bとを有する。
図8~10に示すように、外筒体120Bは、外周面を形成する外筒壁122と、外筒壁122と離間し、外筒壁122よりも管軸O2寄りに位置する内筒壁124とを有する。外筒壁122と内筒壁124とは、管軸O2方向から見て、同心円状に位置している。外筒壁122と内筒壁124との間には、空間123が形成されている。この空間123は、内筒体20Aの筒壁(本体、フランジ部及び凸条を含む)を受け入れ、かつ樹脂管11の筒壁11Aを受け入れる大きさである。
【0055】
装着状態において、内筒体20Aの周壁は、空間123内に位置している。装着状態において、管端部材120は、内筒体20Aの周壁の外面(内筒体20Aの外周面)と、外筒体120Bの外筒壁122の内面(外筒体120Bの内周面)との間に、収容部121を有する。折り返し部12Aは、収容部121に位置している。これにより、光ファイバ12に外力が加わりにくくなり、光ファイバ12の損傷を防止できる。
【0056】
本実施形態の管端部材付き光ファイバ担持樹脂管100の製造方法は、空間123内に、内筒体20Aの筒壁を挿入する点において、第一の実施形態の製造方法と相違する。
【0057】
本実施形態によれば、管端部材が外筒壁と内筒壁とを有し、外筒壁と内筒壁との間に空間を有し、この空間に内筒体の筒壁を受け入れる構造であるため、作業性により優れる。
【0058】
[他の実施形態]
第一~第二の実施形態では、内筒体が凸条を有しているが、本発明はこれに限定されず、凸条を有しなくてもよい。あるいは、内筒体が凸条を有さず、外筒体が凸条(第二の凸条)を有してもよい。
収容部内で、折り返し部同士の接触を防止する観点から、内筒体及び外筒体の少なくとも一方は、収容部を区画する凸条を有することが好ましい。外筒体が凸条を有する場合、外筒体は、内周面(内筒体の外周面と対向する面)に凸条を有する。
【0059】
第一~第二の実施形態では、折り返し部が2本の光ファイバの端部同士を接合したものであるが、本発明はこれに限定されない。折り返し部は、1本の光ファイバを屈曲させたものでもよい。
【0060】
第一~第二の実施形態では、装着状態において、内筒体の全部が外筒体に挿入されている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、収容部が形成できれば、内筒体の一部が外筒体に挿入されていてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1、100 管端部材付き光ファイバ担持樹脂管
10、910、910A 光ファイバ担持樹脂管
11 樹脂管
11A 筒壁
12 光ファイバ
12A 折り返し部
20、120 管端部材
20A 内筒体
20B、120B 外筒体
21、121 収容部
22 凸条
122 外筒壁
124 内筒壁
O1、O2 管軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11