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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023146732
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20231004BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022054088
(22)【出願日】2022-03-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-02-14
(71)【出願人】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】藤埜 敏典
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】複数のユーザに特典を付与した際の販促効果にばらつきが生じることを抑制する。
【解決手段】情報端末の位置と店舗の位置との間の距離に対応する複数の第1環境条件と、前記複数の第1環境条件それぞれに対応する店舗で利用可能な特典とを関連付けて記憶する記憶部と、ユーザの情報端末の位置を示す情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記情報端末の位置と前記店舗の位置との間の距離に基づいて、前記ユーザに対応するユーザ環境条件を特定する環境特定部と、前記ユーザ環境条件に対応する前記第1環境条件に関連付けて前記記憶部に記憶されている前記特典を前記ユーザの情報端末へ送信する特典付与部と、を備える。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末の位置と店舗の位置との間の距離に対応する複数の第1環境条件と、前記複数の第1環境条件それぞれに対応する店舗で利用可能な特典とを関連付けて記憶する記憶部と、
ユーザの情報端末の位置を示す情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記情報端末の位置と前記店舗の位置との間の距離に基づいて、前記ユーザに対応するユーザ環境条件を特定する環境特定部と、
前記ユーザ環境条件に対応する前記第1環境条件に関連付けて前記記憶部に記憶されている前記特典を前記ユーザの情報端末へ送信する特典付与部と、を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記情報端末の位置と前記店舗の関連施設の位置との間の距離に対応する複数の第2環境条件及び前記複数の第1環境条件のそれぞれの組み合わせと、前記複数の第1環境条件及び前記複数の第2環境条件のそれぞれの組み合わせに対応する店舗で利用可能な前記特典とを関連付けて記憶し、
前記環境特定部は、前記ユーザの情報端末の位置と前記店舗の関連施設の位置との間の距離に基づいて、前記ユーザ環境条件を特定し、
前記特典付与部は、前記ユーザ環境条件に対応する前記第1環境条件及び前記第2環境条件の組み合わせに関連付けて前記記憶部に記憶されている前記特典を前記ユーザの情報端末へ送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶部は、前記複数の第1環境条件、前記複数の第2環境条件及び前記関連施設の種別の組み合わせと、前記特典とを関連付けて記憶し、前記店舗と、前記関連施設の位置と、前記関連施設の種別とを関連付けて記憶し、
前記環境特定部は、前記店舗に関連付けて前記記憶部に記憶されている前記関連施設の位置と前記関連施設の種別とを特定し、前記ユーザの情報端末の位置と前記記憶部に記憶されている前記店舗の関連施設の位置との間の距離に基づいて、前記ユーザ環境条件を特定し、
前記特典付与部は、前記記憶部に記憶されている前記関連施設の位置と前記ユーザの情報端末の位置との距離に基づいて、前記ユーザ環境条件に対応する第2環境条件を特定し、前記環境特定部が特定した前記ユーザ環境条件に対応する前記第1環境条件と、特定した前記第2環境条件と、特定した前記関連施設の種別との組み合わせに関連付けて前記記憶部に記憶された前記特典を前記ユーザの情報端末へ送信する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記関連施設の位置から第2閾値以内の距離に位置することを条件とする前記第2環境条件を満たさない第1ユーザの前記情報端末に前記特典付与部が送信する前記特典の価値に比べて、当該第2環境条件を満たす第2ユーザの前記情報端末に前記特典付与部が送信する前記特典の価値の方が高い、
請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記環境特定部は、前記店舗から所定距離以内に所在する前記関連施設の位置と、前記取得部が取得した前記ユーザの情報端末の位置との距離に基づいて、前記ユーザ環境条件を特定する、
請求項2から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特典付与部は、前記店舗から基準距離以上の場所に位置する第1ユーザの前記情報端末に対して、前記店舗から前記基準距離未満の場所に位置する第2ユーザの前記情報端末に送信される前記特典よりも価値が高い前記特典を送信する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特典付与部は、前記店舗から基準距離以上の場所に位置する第1ユーザの前記情報端末に対して、前記店舗から前記基準距離未満の場所に位置する第2ユーザの前記情報端末に送信される前記特典よりも価値が低い前記特典を送信する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記取得部は、ユーザの情報端末の位置を示す情報を複数回取得し、
前記環境特定部は、前記取得部が取得した前記情報端末の複数の位置を示す情報に基づいて、前記ユーザの情報端末の位置を特定し、特定した前記情報端末の位置と前記店舗又は前記関連施設の位置との間の距離に基づいて、前記ユーザ環境条件を特定する、
請求項2から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記取得部は、前記店舗に関連付けて定められた所定期間、又は、前記店舗に関連付けて定められた複数の日時において前記情報端末の位置を示す情報を複数回取得する、
請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記環境特定部は、複数の前記情報端末の位置のうち、前記店舗又は前記関連施設に最も近い前記情報端末の位置と前記店舗又は前記関連施設の位置との距離を示す情報に対応する前記ユーザ環境条件を特定する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記環境特定部は、複数の前記情報端末の位置を平均した前記ユーザの位置と前記店舗又は前記関連施設の位置との距離を示す情報に対応する前記ユーザ環境条件を特定する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記記憶部は、複数の前記第1環境条件のそれぞれと、前記店舗で利用可能な特典と、前記店舗又は前記関連施設への来訪履歴に関する条件とを関連付けて記憶し、
前記環境特定部は、前記ユーザが前記店舗又は前記関連施設に来訪した履歴を特定し、
前記特典付与部は、前記環境特定部が特定した前記ユーザの前記店舗又は前記関連施設への来訪履歴が、前記記憶部に記憶された前記来訪履歴に関する条件を満たす場合に、前記第1環境条件と前記来訪履歴に関する条件とに関連付けて記憶されている前記特典を前記情報端末へ送信する、
請求項2又から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記特典付与部は、所定の前記第1環境条件及び前記来訪履歴に関する条件を満たす第1ユーザの前記情報端末に対し、当該第1環境条件を満たすが当該来訪履歴に関する条件を満たさない第2ユーザの前記情報端末に送信される前記特典よりも価値の高い又は価値の低い前記特典を送信する、
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記記憶部は、複数の前記第1環境条件のそれぞれと、前記特典と、前記ユーザが前記店舗で過去に決済した決済履歴に関する条件と、を関連付けて記憶し、
前記環境特定部は、前記ユーザが前記店舗で決済した履歴を特定し、
前記特典付与部は、前記環境特定部が特定した前記ユーザが前記店舗で決済した履歴が、前記記憶部に記憶された前記決済履歴に関する条件を満たす場合に、前記第1環境条件と当該決済履歴に関する条件とに関連付けて記憶されている前記特典を前記情報端末へ送信する、
請求項2から13のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
コンピュータが実行する、
ユーザの情報端末の位置を示す情報を取得するステップと、
取得した前記情報端末の位置と店舗の位置との間の距離に基づいて、前記ユーザに対応するユーザ環境条件を特定するステップと、
前記情報端末の位置と前記店舗の位置との間の距離に対応する複数の環境条件と、前記複数の環境条件それぞれに対応する店舗で利用可能な特典とを関連付けて記憶する記憶部に前記ユーザ環境条件に対応する前記環境条件に関連付けて記憶されている前記特典を前記ユーザの情報端末へ送信するステップと、を備える、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗で利用可能な特典を送信する情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗における商品又はサービスの購入に利用可能なクーポン等の特典を発行することが広く行われている。例えば、特許文献1には、店舗の位置から所定範囲内に存在するユーザの情報端末に特典を示す情報を送信することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-71652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特典を付与されるユーザの周辺の環境によって特典を付与した際の販促効果が変化することがある。例えば、店舗近くに住んでいるユーザと、この店舗から離れた場所に住んでいるユーザとにこの店舗で利用可能な同じ特典を付与した場合、店舗近くに住んでいるユーザに対する販促効果は比較的得られやすいが、店舗から離れた場所に住んでいるユーザに対する販促効果を得ることは比較的難しいことがある。特許文献1に記載の技術では、このような環境の違いに起因して、複数のユーザに特典を付与した際の販促効果にばらつきがあるという問題があった。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、複数のユーザに特典を付与した際の販促効果にばらつきが生じることを抑制することができる情報処理装置又は情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様の情報処理装置は、情報端末の位置と店舗の位置との間の距離に対応する複数の第1環境条件と、前記複数の第1環境条件それぞれに対応する店舗で利用可能な特典とを関連付けて記憶する記憶部と、ユーザの情報端末の位置を示す情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記情報端末の位置と前記店舗の位置との間の距離に基づいて、前記ユーザに対応するユーザ環境条件を特定する環境特定部と、前記ユーザ環境条件に対応する前記第1環境条件に関連付けて前記記憶部に記憶されている前記特典を前記ユーザの情報端末へ送信する特典付与部と、を備える。
【0007】
前記記憶部は、前記情報端末の位置と前記店舗の関連施設の位置との間の距離に対応する複数の第2環境条件及び前記複数の第1環境条件のそれぞれの組み合わせと、前記複数の第1環境条件及び前記複数の第2環境条件のそれぞれの組み合わせに対応する店舗で利用可能な前記特典とを関連付けて記憶し、前記環境特定部は、前記ユーザの情報端末の位置と前記店舗の関連施設の位置との間の距離に基づいて、前記ユーザ環境条件を特定し、前記特典付与部は、前記ユーザ環境条件に対応する前記第1環境条件及び前記第2環境条件の組み合わせに関連付けて前記記憶部に記憶されている前記特典を前記ユーザの情報端末へ送信してもよい。
【0008】
前記記憶部は、前記複数の第1環境条件、前記複数の第2環境条件及び前記関連施設の種別の組み合わせと、前記特典とを関連付けて記憶し、前記店舗と、前記関連施設の位置と、前記関連施設の種別とを関連付けて記憶し、前記環境特定部は、前記店舗に関連付けて前記記憶部に記憶されている前記関連施設の位置と前記関連施設の種別とを特定し、前記ユーザの情報端末の位置と前記記憶部に記憶されている前記店舗の関連施設の位置との間の距離に基づいて、前記ユーザ環境条件を特定し、前記特典付与部は、前記記憶部に記憶されている前記関連施設の位置と前記ユーザの情報端末の位置との距離に基づいて、前記ユーザ環境条件に対応する第2環境条件を特定し、前記環境特定部が特定した前記ユーザ環境条件に対応する前記第1環境条件と、特定した前記第2環境条件と、特定した前記関連施設の種別との組み合わせに関連付けて前記記憶部に記憶された前記特典を前記ユーザの情報端末へ送信してもよい。
【0009】
前記関連施設の位置から第2閾値以内の距離に位置することを条件とする前記第2環境条件を満たさない第1ユーザの前記情報端末に前記特典付与部が送信する前記特典の価値に比べて、当該第2環境条件を満たす第2ユーザの前記情報端末に前記特典付与部が送信する前記特典の価値の方が高くてもよい。
【0010】
前記環境特定部は、前記店舗から所定距離以内に所在する前記関連施設の位置と、前記取得部が取得した前記ユーザの情報端末の位置との距離に基づいて、前記ユーザ環境条件を特定してもよい。前記特典付与部は、前記店舗から基準距離以上の場所に位置する第1ユーザの前記情報端末に対して、前記店舗から前記基準距離未満の場所に位置する第2ユーザの前記情報端末に送信される前記特典よりも価値が高い前記特典を送信してもよい。
【0011】
前記特典付与部は、前記店舗から基準距離以上の場所に位置する第1ユーザの前記情報端末に対して、前記店舗から前記基準距離未満の場所に位置する第2ユーザの前記情報端末に送信される前記特典よりも価値が低い前記特典を送信してもよい。前記取得部は、ユーザの情報端末の位置を示す情報を複数回取得し、前記環境特定部は、前記取得部が取得した前記情報端末の複数の位置を示す情報に基づいて、前記ユーザの情報端末の位置を特定し、特定した前記情報端末の位置と前記店舗又は前記関連施設の位置との間の距離に基づいて、前記ユーザ環境条件を特定してもよい。
【0012】
前記取得部は、前記店舗に関連付けて定められた所定期間、又は、前記店舗に関連付けて定められた複数の日時において前記情報端末の位置を示す情報を複数回取得してもよい。前記環境特定部は、複数の前記情報端末の位置のうち、前記店舗又は前記関連施設に最も近い前記情報端末の位置と前記店舗又は前記関連施設の位置との距離を示す情報に対応する前記ユーザ環境条件を特定してもよい。前記環境特定部は、複数の前記情報端末の位置を平均した前記ユーザの位置と前記店舗又は前記関連施設の位置との距離を示す情報に対応する前記ユーザ環境条件を特定してもよい。
【0013】
前記記憶部は、複数の前記第1環境条件のそれぞれと、前記店舗で利用可能な特典と、前記店舗又は前記関連施設への来訪履歴に関する条件とを関連付けて記憶し、
前記環境特定部は、前記ユーザが前記店舗又は前記関連施設に来訪した履歴を特定し、前記特典付与部は、前記環境特定部が特定した前記ユーザの前記店舗又は前記関連施設への来訪履歴が、前記記憶部に記憶された前記来訪履歴に関する条件を満たす場合に、前記第1環境条件と前記来訪履歴に関する条件とに関連付けて記憶されている前記特典を前記情報端末へ送信してもよい。
【0014】
前記特典付与部は、所定の前記第1環境条件及び前記来訪履歴に関する条件を満たす第1ユーザの前記情報端末に対し、当該第1環境条件を満たすが当該来訪履歴に関する条件を満たさない第2ユーザの前記情報端末に送信される前記特典よりも価値の高い又は価値の低い前記特典を送信してもよい。
【0015】
前記記憶部は、複数の前記第1環境条件のそれぞれと、前記特典と、前記ユーザが前記店舗で過去に決済した決済履歴に関する条件と、を関連付けて記憶し、前記環境特定部は、前記ユーザが前記店舗で決済した履歴を特定し、前記特典付与部は、前記環境特定部が特定した前記ユーザが前記店舗で決済した履歴が、前記記憶部に記憶された前記決済履歴に関する条件を満たす場合に、前記第1環境条件と当該決済履歴に関する条件とに関連付けて記憶されている前記特典を前記情報端末へ送信してもよい。
【0016】
本発明の第2の態様の情報処理方法は、コンピュータが実行する、ユーザの情報端末の位置を示す情報を取得するステップと、取得した前記情報端末の位置と店舗の位置との間の距離に基づいて、前記ユーザに対応するユーザ環境条件を特定するステップと、前記情報端末の位置と前記店舗の位置との間の距離に対応する複数の環境条件と、前記複数の環境条件それぞれに対応する店舗で利用可能な特典とを関連付けて記憶する記憶部に前記ユーザ環境条件に対応する前記環境条件に関連付けて記憶されている前記特典を前記ユーザの情報端末へ送信するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、複数のユーザに特典を付与した際の販促効果にばらつきが生じることを抑制するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施形態に係る情報処理システムの概要を示す。
図2】情報処理装置の構成を示す。
図3】記憶部に記憶されている環境条件情報の例を示す。
図4】記憶部が記憶している環境条件情報の例を示す。
図5】記憶部が記憶している環境条件情報の例を示す。
図6】特典付与部による特典の特定方法について説明するための図である。
図7】情報処理装置による特典の送信の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[情報処理システムの概要]
図1は、実施形態に係る情報処理システムSの概要を示す。情報処理システムSは、情報端末1及び情報処理装置2を備える。情報端末1は、例えば、移動手段提供サービスのユーザのスマートフォンである。情報端末1は、ネットワークを介して、情報処理装置2と通信する。情報端末1は、QRコード(登録商標)等の2次元コードによる決済又はNFC(Near Field Communication)決済等が可能である。
【0020】
情報処理装置2は、例えば、サーバである。情報処理装置2は、ネットワークを介して、情報端末1と通信する。以下、図1を参照しながら、情報処理システムS全体の流れについて説明する。まず、ユーザの情報端末1は、情報端末1の位置を示す位置情報を情報処理装置2へ送信する。ユーザの情報端末1は、ユーザを識別するためのユーザ識別情報(以下、ユーザIDともいう)を位置情報とともに情報処理装置2へ送信する(図1中の(1))。ユーザ識別情報は、例えば、移動手段提供サービスのユーザに割り当てられたユーザIDであるが、携帯電話番号又は電子メールアドレスであってもよい。
【0021】
情報処理装置2は、ユーザの情報端末1の位置を示す位置情報を取得する。情報処理装置2は、取得した位置情報が示す位置と店舗100の位置との間の距離Dを特定する。距離Dは、例えば、直線距離であるが、徒歩又は他の移動手段により移動可能な経路(例えば、道路又は線路)上の距離であってもよい。情報処理装置2は、店舗100の位置を予め記憶している。店舗100の位置は、例えば、店舗100の住所又は所在地である。情報処理装置2は、特定した距離Dに対応するユーザ環境条件を特定する(図1中の(2))。
【0022】
情報処理装置2は、情報端末1の位置と店舗100の位置との間の距離に対応する複数の第1環境条件と、複数の第1環境条件それぞれに対応する特典とを関連付けて記憶している。第1環境条件は、情報端末1の位置と店舗100の位置との間の距離に関する条件である。特典は、例えば、店舗100で利用可能な特典である。情報処理装置2は、詳細については後述するが、記憶している複数の第1環境条件のうち、特定したユーザ環境条件がどの第1環境条件を満たすかを特定する。情報処理装置2は、特定した第1環境条件に関連付けて記憶されている特典を特定する(図1中の(3))。情報処理装置2は、取得したユーザIDに対応する情報端末1に対し、特定した特典を送信する(図1中の(4))。
【0023】
情報処理装置2は、情報端末1の位置と店舗100の位置との間の距離によって異なる特典をユーザの情報端末1に送信する。図1の例では、店舗100からの距離に応じて、複数のエリアが設けられている。図1の例では、店舗100から遠い第1エリアに比較的高い特典が関連付けられており、店舗100に近い第2エリアに比較的低い特典が関連付けられている。情報処理装置2は、ユーザが第1エリアに属する場合に、ユーザが第2エリアに属する場合よりも高い特典をユーザに付与する。
【0024】
店舗100から離れた位置に所在するユーザについては、情報処理装置2が特典を送信した際の販促効果が得られにくいことがある。情報処理装置2は、このようなユーザの情報端末1に他のユーザに比べて価値が高い特典を送信することにより、複数のユーザに特典を送信した際の販促効果にばらつきが生じることを抑制することができる。
【0025】
[情報処理装置2の構成]
図2は、情報処理装置2の構成を示す。情報処理装置2は、通信部21、記憶部22及び制御部23を備える。制御部23は、取得部231、環境特定部232及び特典付与部233を備える。
【0026】
通信部21は、ネットワークを介して、情報端末1と通信するためのインターフェースである。記憶部22は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を含む記憶媒体である。記憶部22は、制御部23が実行するプログラムを記憶している。
【0027】
記憶部22は、情報端末1の位置と店舗100の位置との間の距離に対応する複数の第1環境条件と、複数の第1環境条件それぞれに対応する特典とを関連付けた環境条件情報を記憶する。第1環境条件は、情報端末1の位置と店舗100の位置との間の距離に関する条件である。第1環境条件の内容と、第1環境条件に対応する特典の内容とは、例えば、店舗100を運営する管理者により予め設定される。図3は、記憶部22に記憶されている環境条件情報の例を示す。環境条件情報においては、店舗100からユーザの情報端末1までの距離の条件を示す複数の第1環境条件と、特典とが関連付けられている。
【0028】
図3の左から1番目の例では、店舗100からユーザの情報端末1までの距離が1キロメートル未満であることを条件とする第1環境条件と、特典「商品券100円分」とが関連付けられている。この特典は、店舗100において商品を購入する際に100円分の金券として利用可能である。図3の例では、店舗100からユーザの情報端末1までの距離が大きいほど、ユーザにとって価値の高い特典が情報端末1に送信されることを示している。
【0029】
記憶部22が記憶している環境条件情報には、情報端末1の位置と店舗100の関連施設の位置との間の距離に対応する複数の第2環境条件及び複数の第1環境条件のそれぞれの組み合わせと、これらの組み合わせに対応する特典とが関連付けて記憶されてもよい。第2環境条件は、情報端末1の位置と関連施設の位置との間の距離に関する条件である。第2環境条件の内容と、複数の第1環境条件及び複数の第2環境条件の組み合わせに対応する特典の内容とは、店舗100を運営する管理者により予め設定される。
【0030】
記憶部22が記憶している環境条件情報には、複数の第1環境条件、複数の第2環境条件及び関連施設の種別の組み合わせと、特典とが関連付けてられてもよい。関連施設の種別は、例えば、関連施設が店舗100の競合店舗、提携店舗、同一系列店舗、支店や、多数のユーザが公共交通機関を利用して遠方から訪問する店舗100周辺の駅(例えば、店舗100の最寄駅)、又は、店舗100周辺の公園、スタジアム、イベント会場、博物館、美術館、ショッピングモール、遊戯施設、観光スポットなどの集客施設である。
【0031】
図4は、記憶部22が記憶している環境条件情報の他の例を示す。図4に示す環境条件情報においては、店舗100からの距離の範囲と関連施設からの距離の範囲との組み合わせと、特典の内容と、が関連付けられている。
【0032】
図4の上から1行目及び左から1列目の例では、店舗100からユーザの情報端末1までの距離が1キロメートル未満であることを条件とする第1環境条件と、関連施設の種別が競合店舗であることと、関連施設から情報端末1までの距離が1キロメートル未満であることを条件とする第2環境条件と、特典「商品券300円分」とが関連付けられている。図4の例では、関連施設からユーザの情報端末1までの距離が小さいほど、価値の高い特典が配布される。
【0033】
図4の例では、店舗100からユーザの情報端末1までの距離が同じ場合、競合店舗から1キロメートル未満の距離に所在するユーザの情報端末1には、駅から1キロメートル未満の距離に所在するユーザの情報端末1より価値が高い特典が配布される。記憶部22が記憶している環境条件情報において関連施設の種別と配布される特典との対応関係は、例えば、店舗100の業種等に応じて店舗100の管理者により決定される。
【0034】
記憶部22には、店舗100と、関連施設の位置と、関連施設の種別とを関連付けた施設情報が記憶されている。関連施設の位置及び種別は、例えば、店舗100の管理者が予め設定する。関連施設の位置及び種別は、外部装置(不図示)からネットワークを介して取得した地図情報等から抽出部(不図示)が自動抽出することにより設定されたものであってもよい。
【0035】
記憶部22に記憶されている環境条件情報には、複数の第1環境条件のそれぞれと、店舗100で利用可能な特典と、情報端末1のユーザが店舗に来店した来訪履歴に関する条件とが関連付けられていてもよい。来訪履歴に関する条件は、例えば、情報端末1のユーザが過去に店舗に来店した来訪回数に関する条件である。来訪回数は、情報端末1のユーザが過去の所定期間内に店舗100に来店した数であってもよい。来訪履歴に関する条件は、情報端末1のユーザが過去に店舗に来店した頻度に関する条件であってもよい。記憶部22に記憶されている環境条件情報には、情報端末1のユーザが店舗に来店した来訪履歴に関する条件の代わりに、情報端末1のユーザが関連施設に来訪した来訪履歴に関する条件が関連付けられていてもよい。
【0036】
記憶部22に記憶されている環境条件情報には、複数の第1環境条件のそれぞれと、特典と、ユーザが店舗100で過去に決済した決済履歴に関する条件と、が関連付けられて記憶されていてもよい。決済履歴に関する条件は、例えば、ユーザが店舗100で過去に決済した決済総額に関する条件である。決済総額は、ユーザが店舗100で過去の所定期間内に決済した累積の決済額であってもよい。決済履歴に関する条件は、例えば、ユーザが店舗100で過去に決済した1回当りの平均決済額に関する条件であってもよい。
【0037】
図5は、記憶部22が記憶している環境条件情報の他の例を示す。図5の例に示す環境条件情報においては、店舗からユーザの情報端末1までの距離の範囲の条件と、来訪回数に関する条件と、決済総額に関する条件と、の組み合わせと、特典の内容とが関連付けられている。図5の例では、来訪回数が1回以上のユーザの情報端末1には、来訪回数が0回のユーザよりも価値の高い特典が送信される。図5の例では、ユーザの決済総額が大きいほど、ユーザの情報端末1に価値の高い特典が送信される。
【0038】
取得部231は、通信部21を介して、ユーザの情報端末1の位置を示す情報を取得する。取得部231は、ユーザの情報端末1の位置を示す情報を1回又は複数回取得する。例えば、取得部231は、店舗100により定められた所定期間、又は、店舗100により定められた複数の日時において情報端末1の位置を示す位置情報を複数回取得する。このようにして、取得部231は、ユーザが普段生活する生活圏内の位置を示す位置情報を取得することができる。取得部231は、位置情報とともにユーザIDを取得する。
【0039】
取得部231は、店舗100で販売されている商品又はサービスの代金をユーザがQRコード決済により決済するための決済用QRコードの発行を要求する要求情報と、ユーザIDとをユーザの情報端末1から取得する。取得部231は、取得した要求情報において要求されたQRコードを表示するための決済用データを生成し、生成した決済用データを情報端末1へ送信する。取得部231は、情報端末1が表示したQRコードを読み取った店舗100の店舗端末(不図示)から決済用データを含む決済要求を取得して、決済が実行される。取得部231は、取得したユーザIDを特典付与部233へ出力する。
【0040】
[ユーザ環境条件等の特定]
環境特定部232は、取得部231が取得した情報端末1の位置と店舗100の位置との間の距離に基づいて、ユーザに対応するユーザ環境条件を特定する。環境特定部232は、例えば、取得部231が取得した情報端末1の複数の位置を示す情報に基づいて、情報端末1の位置を特定する。この場合、環境特定部232は、複数の位置情報に基づいて特定した情報端末1の位置と店舗100の位置との間の距離に基づいて、ユーザ環境条件を特定する。
【0041】
例えば、環境特定部232は、取得部231が取得した複数の情報端末1の位置を平均したユーザの位置と店舗100の位置との距離(以下、第1平均距離ともいう)を含むユーザ環境条件を特定する。環境特定部232は、取得部231が取得した複数の位置のうち、店舗に最も近い情報端末1の位置と店舗100の位置との距離に対応するユーザ環境条件を特定してもよい。
【0042】
環境特定部232は、特定した情報端末1の位置と記憶部22に記憶されている関連施設の位置との間の距離に基づいて、ユーザに対応するユーザ環境条件を特定してもよい。関連施設の位置は、記憶部22から読み出される例に限定されず、例えば、外部装置からネットワークを介して取得されてもよい。例えば、環境特定部232は、取得部231が取得した複数の情報端末1の位置を平均したユーザの位置と、関連施設の位置との距離(以下、第2平均距離ともいう)を示す情報を含むユーザ環境条件を特定する。
【0043】
また、環境特定部232は、第2平均距離を示す情報を含むユーザ環境条件を特定する例に限定されない。環境特定部232は、複数の情報端末1の位置のうち、関連施設に最も近い情報端末1の位置と関連施設の位置との距離を示す情報を含むユーザ環境条件を特定してもよい。
【0044】
関連施設200が店舗100から離れた位置に所在する場合、関連施設200を訪れたユーザが店舗100に来店する確率は低いと予想される。このため、環境特定部232は、店舗100から所定距離より離れた位置に所在する関連施設の情報をユーザ環境条件の特定に利用しない。所定距離は、例えば、店舗100により予め設定される。環境特定部232は、店舗100から所定距離以内に所在する関連施設の位置と、取得部231が取得した情報端末1の位置との距離に基づいて、ユーザ環境条件を特定する。環境特定部232は、記憶部22に記憶されている施設情報を参照して、店舗100に関連付けて記憶されている記憶部22に記憶されている関連施設の位置と関連施設の種別とを特定する。
【0045】
環境特定部232は、ユーザが店舗100に来店した来訪履歴を特定してもよい。例えば、環境特定部232は、例えば、店舗100で販売されている商品又はサービスの代金をユーザがQRコード決済により決済するためのQRコードに対応する決済用データを取得部231が生成し、且つ、生成した決済用データと同じ決済用データを含む決済要求を店舗100の店舗端末から取得した場合に、ユーザがこの店舗100に来店したことを特定する。環境特定部232は、ユーザが店舗100に来店した日時と、ユーザIDと、店舗IDと、を関連付けた来訪履歴を記憶部22に記憶させる。
【0046】
また、環境特定部232は、取得部231が取得した位置情報が示すユーザの端末の位置と店舗100との距離が所定距離以内である場合に、ユーザが店舗100に来店したことを特定してもよい。所定距離は、例えば、ユーザ端末が店舗100内に所在することを示す距離である。なお、環境特定部232は、ユーザが店舗100に来店した来訪履歴を特定する例に限定されず、ユーザが店舗100の関連施設に来訪した来訪履歴を特定してもよい。
【0047】
環境特定部232は、ユーザが店舗100で決済した決済履歴を特定する。環境特定部232は、店舗100で販売されている商品又はサービスの代金をユーザがQRコード決済により決済するための決済用データを含む決済要求を店舗100の店舗端末から取得部231が取得し、決済処理部(不図示)がこの決済を完了した場合に、この決済要求に含まれる決済額をユーザが店舗100で決済した決済額として特定する。環境特定部232は、決済処理部が決済を完了した決済日時と、特定した決済額と、ユーザIDと、店舗IDと、を関連付けた決済履歴を記憶部22に記憶させる。
【0048】
[特典の送信]
特典付与部233は、通信部21を介して、ユーザの情報端末1と通信する。特典付与部233は、店舗100で利用可能な特典を送信する。図6は、特典付与部233による特典の特定方法について説明するための図である。特典付与部233は、ユーザの情報端末1と店舗100との距離に対応するエリアごとに異なる特典を付与する。例えば、特典付与部233は、店舗100から基準距離D1以上の位置にいることを条件とする第1環境条件を満たす第1エリアに所在する第1ユーザU1の情報端末1に対し、店舗100から基準距離D1未満の位置にいることを条件とする第1環境条件を満たす第2エリアに所在する第2ユーザU2の情報端末1に送信される特典と比べて価値が高い特典を送信する。基準距離D1は、例えば、店舗100により予め設定される。
【0049】
特典付与部233は、ユーザの情報端末1と関連施設200との距離に対応するエリアごとに異なる特典を付与する。例えば、ユーザU1が所在する第1エリアは、店舗100の位置から第1距離閾値T1以内の距離に位置することを条件とする第1環境条件を満たし、且つ、関連施設200の位置から第2距離閾値T2以内の距離に位置することを条件とする第2環境条件を満たさない。一方、ユーザU3は、関連施設200の位置から第2距離閾値T2以内の距離に位置することを条件とする第2環境条件を満たす第3エリアに所在する。特典付与部233は、第3エリアに所在するユーザU3の情報端末1に対し、第2エリアに所在するユーザU2の情報端末1に送信する特典に比べて価値の高い特典を送信する。
【0050】
ユーザが競合店舗又は駅等の関連施設200付近に所在する場合には、ユーザが競合店舗等の関連施設200から離れた位置に所在する場合に比べて、ユーザの情報端末1に特典を送信した場合に店舗100を訪問する確率が低くなることが予想される。このため、特典付与部233は、関連施設200付近のユーザに他のユーザに比べて価値が高い特典を送信することにより、複数のユーザの情報端末1に特典を送信した場合の販促効果にばらつきが生じることを抑制することができる。
【0051】
また、特典の配布による販促の効果を比較的短時間で獲得したい場合には、店舗100から近い位置に所在するユーザを優先して集客するケースも考えられる。特典付与部233は、店舗100から基準距離D1以上の位置にいる第1ユーザU1の情報端末1に比べて、店舗100から基準距離D1未満の位置にいる第2ユーザU2の情報端末1に送信される特典として価値が高い特典を送信してもよい。
【0052】
同様に、特典の配布による販促の効果を比較的短時間で獲得したい場合には、関連施設200から離れた位置に所在するユーザを優先して集客するケースも考えられる。特典付与部233は、関連施設200から距離閾値T1以上の位置にいる第1ユーザU1の情報端末1に対して、関連施設200から距離閾値T1未満の位置にいる第3ユーザU3の情報端末1に送信される特典よりも価値が高い特典を送信してもよい。
【0053】
以下、特典付与部233がユーザの情報端末1に送信する特典を特定する方法を詳細に説明する。まず、特典付与部233は、環境特定部232が特定したユーザ環境条件に対応する第1環境条件を特定する。特典付与部233は、記憶部22に記憶されている環境条件情報を参照して、特定した第1環境条件に関連付けて記憶されている特典を特定する。図3の例では、特典付与部233は、環境特定部232が特定したユーザ環境条件に含まれる情報端末1のユーザの位置と店舗100の位置との第1平均距離が5キロメートルである場合に、特定したユーザ環境条件において第1平均距離が1キロメートル以上10キロメートル未満であることを条件とする第1環境条件を満たすと判定する。特典付与部233は、図3に示す環境条件情報を参照して、この第1環境条件に関連付けて記憶されている特典「商品券200円分」を特定する。
【0054】
特典付与部233は、記憶部22に記憶されている施設情報を参照して、店舗100に関連付けて記憶されている関連施設の位置と関連施設の種別とを特定する。特典付与部233は、環境特定部232が特定したユーザ環境条件が示す情報端末1の位置と店舗100の関連施設の位置との間の距離に基づいて、このユーザ環境条件に対応する第2環境条件を特定する。特典付与部233は、特定したユーザ環境条件に対応する第1環境条件と、特定した第2環境条件と、環境特定部232が特定した関連施設の種別との組み合わせに関連付けて記憶部22に記憶された特典を特定する。
【0055】
一例として、環境特定部232が特定したユーザ環境情報に含まれるユーザの位置と店舗100との第1平均距離が11キロメートルであり、環境特定部232が特定した関連施設の種別が競合店舗であり、且つ、環境特定部232が特定したユーザ環境情報に含まれるユーザの位置と関連施設200との第2平均距離が5キロメートルであると仮定する。
【0056】
この場合に、特典付与部233は、図4に示す環境条件情報を参照して、店舗100からユーザの情報端末1までの距離が10キロメートル以上100キロメートル未満であることを条件とする第1環境条件と、関連施設からユーザの情報端末までの距離が1キロメートル以上10キロメートル未満であることを条件とする第2環境条件と、関連施設の種別「競合店舗」に関連付けられた特典「商品券400円分」を特定する。
【0057】
特典付与部233は、関連施設の種別が競合店舗の場合に、関連施設からの距離が閾値以内であることを条件とする第2環境条件を満たすユーザの情報端末1に対し、関連施設からの距離が閾値よりも大きいことを条件とする別の第2環境条件を満たすユーザの情報端末1よりも価値が高い特典を送信してもよい。
【0058】
一方、関連施設の種別が店舗100の系列店舗又は支店である場合には、関連施設付近のユーザには、価値の高い特典を送信したとしても店舗100を訪問する可能性は低い。また、関連施設付近のユーザに価値の高い特典を送信することにより店舗100と関連施設との間で顧客の奪い合いになるリスクがある。このため、特典付与部233は、関連施設の種別が店舗100の系列店舗である場合に、関連施設からの距離が閾値以内であることを条件とする第2環境条件を満たすユーザの情報端末1に対し、関連施設からの距離が閾値よりも大きいことを条件とする別の第2環境条件を満たすユーザの情報端末1よりも価値が低い特典を送信してもよい。
【0059】
図4の例では、特典付与部233は、関連施設の種別に対応する特典を特定したが、本発明は、これに限定されない。特典付与部233は、関連施設の種別を参照せず、特定した第1環境条件と、特定した第2環境条件との組み合わせに対応する特典を特定してもよい。
【0060】
特典付与部233は、環境特定部232が特定したユーザの店舗100への来訪履歴に対応する特典を特定してもよい。特典付与部233は、環境特定部232が特定したユーザの店舗100への来訪履歴が、記憶部22に記憶された来訪履歴に関する条件を満たす場合に、第1環境条件と来訪履歴に関する条件とに関連付けた環境条件情報に記憶されている特典を特定する。
【0061】
ユーザが店舗100に来店した回数が多い場合、このユーザの情報端末1に価値の高い特典を送信することにより、ユーザが店舗100のリピータになることが期待できる。一方、ユーザが店舗100に来店した回数が少ない場合、このユーザの情報端末1に価値の高い特典を送信したとしても、ユーザが店舗100のリピータになる可能性は比較的低いと予想される。このため、特典付与部233は、所定の第1環境条件及び来訪履歴に関する条件を満たす第1ユーザの情報端末1に対し、同じ第1環境条件を満たすが同じ来訪履歴に関する条件を満たさない第2ユーザの情報端末1に送信される特典よりも価値の高い特典を特定してもよい。
【0062】
一例として、環境特定部232が特定したユーザ環境情報に含まれるユーザの位置と店舗100との第1平均距離が5キロメートルであり、ユーザが店舗100に来店した回数が0回であると仮定する。特典付与部233は、図5に示す環境条件情報を参照して、店舗100からユーザの情報端末1までの距離が1キロメートル以上10キロメートル未満であることを条件とする第1環境条件と、ユーザが店舗100に来店した回数が0回であることを要求する来訪履歴に関する条件とに関連付けられた特典「商品券200円分」を特定する。
【0063】
環境特定部232が特定したユーザ環境情報に含まれるユーザの位置と店舗100との第1平均距離が同じ5キロメートルであり、ユーザが店舗100に来店した回数が1回であり、且つ、ユーザが店舗100において決済した決済総額500円であると仮定する。特典付与部233は、図5に示す環境条件情報を参照して、店舗100からユーザの情報端末1までの距離が1キロメートル以上10キロメートル未満であることを条件とする第1環境条件と、ユーザが店舗100に来店した回数が1回以上であることを要求する来訪履歴に関する条件と、ユーザが店舗100で決済した決済総額が1000円未満であることを要求する決済履歴の条件とに関連付けられた特典「商品券200円分」を特定する。
【0064】
このようにして、特典付与部233は、店舗100への来訪回数が比較的少ないユーザの情報端末1に送信する特典よりも店舗100への来訪回数が比較的多いユーザの情報端末1に価値の高い特典を送信する。このため、特典付与部233は、特典の送信により店舗100のリピータを増やす効率を向上させることができる。
【0065】
一方、店舗100の管理者が店舗100を利用するユーザ数を増やしたい場合には、新規のユーザを優先して集客することも考えられる。このため、特典付与部233は、所定の第1環境条件及び来訪履歴に関する条件を満たす第1ユーザの情報端末1に対し、同じ第1環境条件を満たすが同じ来訪履歴に関する条件を満たさない第2ユーザの情報端末1に送信される特典よりも価値の低い特典を特定してもよい。このようにして、特典付与部233は、新規のユーザに他のユーザより価値の高い特典を送信することにより、店舗100を利用するユーザの数を効率よく増やすことができる。
【0066】
特典付与部233は、環境特定部232が特定したユーザの関連施設への来訪履歴が、記憶部22に記憶された来訪履歴に関する条件を満たす場合に、第1環境条件と来訪履歴に関する条件とに関連付けて記憶されている特典を情報端末1へ送信してもよい。例えば、特典付与部233は、環境特定部232が特定したユーザの関連施設への来訪回数が閾値以上である場合に、比較的価値の高い特典を送信してもよい。閾値は、例えば、店舗100により予め設定される。一方、特典付与部233は、環境特定部232が特定したユーザの関連施設への来訪回数が閾値未満である場合に、比較的価値の低い特典を送信してもよい。
【0067】
競合店舗への来訪回数が多いユーザを店舗に集客するには、比較的価値の高い特典を送信する必要があると考えられる。特典付与部233は、このようなユーザに比較的価値の高い特典を送信するので、競合店舗の顧客を店舗100へ訪問するように誘導することができる。
【0068】
特典付与部233は、環境特定部232が特定したユーザが店舗100で決済した決済履歴に対応する特典を特定してもよい。特典付与部233は、環境特定部232が特定したユーザが店舗100で決済した決済履歴が、記憶部22に記憶された決済履歴に関する条件を満たす場合に、第1環境条件と、この決済履歴に関する条件とに関連付けて記憶されている特典を特定してもよい。
【0069】
店舗100での決済額が大きいユーザは、店舗100の売り上げへの寄与度が大きい可能性がある。このため、特典付与部233は、所定の第1環境条件及び決済履歴に関する条件を満たす第1ユーザの情報端末1に送信する特典として、同じ第1環境条件を満たすが同じ決済履歴に関する条件を満たさない第2ユーザの情報端末1に送信する特典よりも価値の高い特典を特定してもよい。
【0070】
一例として、環境特定部232が特定したユーザ環境情報に含まれるユーザの位置と店舗100の位置との第1平均距離が15キロメートルであり、ユーザが店舗100に来店した回数が5回であり、且つ、ユーザが店舗100において決済した決済総額3000円であると仮定する。特典付与部233は、図5に示す環境条件情報を参照して、店舗100からユーザの情報端末1までの距離が10キロメートル以上100キロメートル未満であることを条件とする第1環境条件と、ユーザが店舗100に来店した回数が1回以上であることを要求する来訪履歴に関する条件と、ユーザが店舗100において決済した決済総額が1000円以上1万円未満であることを要求する決済履歴に関する条件と、に関連付けられた特典「商品券500円分」を特定する。
【0071】
環境特定部232が特定したユーザ環境情報に含まれるユーザの位置と店舗100との第1平均距離が同じ15キロメートルであり、ユーザが店舗100に来店した回数が同じ5回であり、且つ、ユーザが店舗100において決済した決済総額13000円であると仮定する。特典付与部233は、図5に示す環境条件情報を参照して、店舗100からユーザの情報端末1までの距離が10キロメートル以上100キロメートル未満であることを条件とする第1環境条件と、ユーザが店舗100に来店した回数が1回以上であることを要求する来訪履歴に関する条件と、ユーザが店舗100において決済した決済総額が1万円以上であることを要求する決済履歴に関する条件と、に関連付けられた特典「商品券600円分」を特定する。
【0072】
このようにして、特典付与部233は、店舗100で決済した決済額が比較的大きいユーザに対し、店舗100で決済した決済額が比較的小さいユーザに送信する特典よりも価値が高い特典を送信するので、店舗100の売上への寄与が大きいユーザを囲い込む効果が期待できる。特典付与部233は、取得部231が取得したユーザIDに対応する情報端末1に対し、特定した特典を送信する。
【0073】
特典付与部233は、比較的決済額が低い客層のユーザを主な収入源としている店舗100において利用可能な特典を送信する場合には、比較的決済額が低い客層のユーザを優先的に集客してもよい。このため、特典付与部233は、所定の第1環境条件及び決済履歴に関する条件を満たす第1ユーザの情報端末1に送信する特典に比べて、同じ第1環境条件を満たすが同じ決済履歴に関する条件を満たさない第2ユーザの情報端末1に送信する特典として価値の高い特典を特定してもよい。
【0074】
また、特典付与部233は、取得部231が取得したユーザIDに対応する情報端末1へ特典を必ず送信する例に限定されない。特典付与部233は、記憶部22に記憶されている環境条件情報において環境特定部232が特定したユーザ環境条件に関連付けて特典が記憶されていない場合には、取得部231が取得したユーザIDに対応する情報端末1へ特典を送信しなくてもよい。
【0075】
[情報処理装置2による特典の送信の処理手順]
図7は、情報処理装置2による特典の送信の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順は、例えば、店舗100で利用可能な特典を受信するためのアプリを起動させるユーザの操作を情報端末1が受け付けたときに開始する。また、取得部231が任意のタイミングで情報端末1の位置情報を情報端末1に要求し、位置情報を要求したタイミングにおいて、ユーザID及び位置情報の取得する処理(S11)から特典を送信する処理(S16)までの一連の処理手順を開始してもよい。
【0076】
まず、取得部231は、ユーザを識別するユーザIDと、ユーザの位置を示す位置情報とを情報端末1から取得する(S11)。環境特定部232は、取得部231が取得した情報端末1の位置と店舗100の位置との間の距離に基づいて、ユーザに対応するユーザ環境条件を特定する(S12)。特典付与部233は、環境特定部232が特定したユーザ環境条件に対応する第1環境条件を特定する(S13)。
【0077】
特典付与部233は、関連施設200の位置と情報端末1の位置との距離に基づいて、ユーザ環境条件に対応する第2環境条件を特定する(S14)。特典付与部233は、記憶部22に記憶されている環境条件情報を参照して、特定した第1環境条件と、特定した第2環境条件との組み合わせに対応する特典が記憶されているか否かを判定する(S15)。特典付与部233は、第1環境条件と第2環境条件との組み合わせに対応する特典が記憶されている場合に(S15のYES)、この特典を情報端末1へ送信し(S16)、処理を終了する。特典付与部233は、S15の判定において第1環境条件と第2環境条件との組み合わせに対応する特典が記憶されていない場合に(S15のNO)、特典を送信することなく、処理を終了する。
【0078】
[本発明の情報処理装置2による効果]
特典付与部233は、店舗100からユーザの情報端末1までの距離に対応する特典を送信する。このようにして、特典付与部233は、特典を送信した際の販促効果が比較的得られにくいと予想されるユーザに他のユーザに比べて価値の高い特典を送信することにより、複数のユーザに特典を送信した際の販促効果にばらつきが生じることを抑制することができる。
【0079】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0080】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0081】
1 情報端末
2 情報処理装置
21 通信部
22 記憶部
23 制御部
100 店舗
200 関連施設
231 取得部
232 環境特定部
233 特典付与部
S 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2022-10-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末の位置と店舗の位置との間の距離に対応する複数の第1環境条件及び前記情報端末の位置と前記店舗の関連施設の位置との間の距離に対応する複数の第2環境条件のそれぞれの組み合わせと、前記複数の第1環境条件及び前記複数の第2環境条件のそれぞれの組み合わせに対応する店舗で利用可能な特典とを関連付けて記憶する記憶部と、
ユーザの前記情報端末の位置を示す情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記情報端末の位置と前記店舗の位置との間の距離と、前記ユーザの前記情報端末の位置と前記店舗の関連施設の位置との間の距離とに基づいて、前記ユーザに対応するユーザ環境条件を特定する環境特定部と、
前記ユーザ環境条件に対応する前記第1環境条件及び前記第2環境条件の組み合わせに関連付けて前記記憶部に記憶されている前記特典を前記ユーザの前記情報端末へ送信する特典付与部と、を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
情報端末の位置と店舗の位置との間の距離に対応する複数の第1環境条件と、前記複数の第1環境条件それぞれに対応する店舗で利用可能な特典とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記店舗に関連付けて定められた所定期間、又は、前記店舗に関連付けて定められた複数の日時においてユーザの前記情報端末の位置を示す情報を複数回取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記情報端末の位置と前記店舗の位置との間の距離に基づいて、前記ユーザに対応するユーザ環境条件を特定する環境特定部と、
前記ユーザ環境条件に対応する前記第1環境条件に関連付けて前記記憶部に記憶されている前記特典を前記ユーザの前記情報端末へ送信する特典付与部と、を備える、
情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶部は、前記複数の第1環境条件、前記複数の第2環境条件及び前記関連施設の種別の組み合わせと、前記特典とを関連付けて記憶し、前記店舗と、前記関連施設の位置と、前記関連施設の種別とを関連付けて記憶し、
前記環境特定部は、前記店舗に関連付けて前記記憶部に記憶されている前記関連施設の位置と前記関連施設の種別とを特定し、前記ユーザの前記情報端末の位置と前記記憶部に記憶されている前記店舗の関連施設の位置との間の距離に基づいて、前記ユーザ環境条件を特定し、
前記特典付与部は、前記記憶部に記憶されている前記関連施設の位置と前記ユーザの前記情報端末の位置との距離に基づいて、前記ユーザ環境条件に対応する第2環境条件を特定し、前記環境特定部が特定した前記ユーザ環境条件に対応する前記第1環境条件と、特定した前記第2環境条件と、特定した前記関連施設の種別との組み合わせに関連付けて前記記憶部に記憶された前記特典を前記ユーザの前記情報端末へ送信する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記関連施設の位置から第2閾値以内の距離に位置することを条件とする前記第2環境条件を満たさない第1ユーザの前記情報端末に前記特典付与部が送信する前記特典の価値に比べて、当該第2環境条件を満たす第2ユーザの前記情報端末に前記特典付与部が送信する前記特典の価値の方が高い、
請求項1又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記環境特定部は、前記店舗から所定距離以内に所在する前記関連施設の位置と、前記取得部が取得した前記ユーザの前記情報端末の位置との距離に基づいて、前記ユーザ環境条件を特定する、
請求項1、3又は4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特典付与部は、前記店舗から基準距離以上の場所に位置する第1ユーザの前記情報端末に対して、前記店舗から前記基準距離未満の場所に位置する第2ユーザの前記情報端末に送信される前記特典よりも価値が高い前記特典を送信する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特典付与部は、前記店舗から基準距離以上の場所に位置する第1ユーザの前記情報端末に対して、前記店舗から前記基準距離未満の場所に位置する第2ユーザの前記情報端末に送信される前記特典よりも価値が低い前記特典を送信する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記取得部は、ユーザの前記情報端末の位置を示す情報を複数回取得し、
前記環境特定部は、前記取得部が取得した前記情報端末の複数の位置を示す情報に基づいて、前記ユーザの前記情報端末の位置を特定し、特定した前記情報端末の位置と前記店舗又は前記関連施設の位置との間の距離に基づいて、前記ユーザ環境条件を特定する、
請求項1、3から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記環境特定部は、複数の前記情報端末の位置のうち、前記店舗又は前記関連施設に最も近い前記情報端末の位置と前記店舗又は前記関連施設の位置との距離を示す情報に対応する前記ユーザ環境条件を特定する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記環境特定部は、複数の前記情報端末の位置を平均した前記ユーザの位置と前記店舗又は前記関連施設の位置との距離を示す情報に対応する前記ユーザ環境条件を特定する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記記憶部は、複数の前記第1環境条件のそれぞれと、前記店舗で利用可能な特典と、前記店舗又は前記関連施設への来訪履歴に関する条件とを関連付けて記憶し、
前記環境特定部は、前記ユーザが前記店舗又は前記関連施設に来訪した履歴を特定し、
前記特典付与部は、前記環境特定部が特定した前記ユーザの前記店舗又は前記関連施設への来訪履歴が、前記記憶部に記憶された前記来訪履歴に関する条件を満たす場合に、前記第1環境条件と前記来訪履歴に関する条件とに関連付けて記憶されている前記特典を前記情報端末へ送信する、
請求項1、3から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記特典付与部は、所定の前記第1環境条件及び前記来訪履歴に関する条件を満たす第1ユーザの前記情報端末に対し、当該第1環境条件を満たすが当該来訪履歴に関する条件を満たさない第2ユーザの前記情報端末に送信される前記特典よりも価値の高い又は価値の低い前記特典を送信する、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記記憶部は、複数の前記第1環境条件のそれぞれと、前記特典と、前記ユーザが前記店舗で過去に決済した決済履歴に関する条件と、を関連付けて記憶し、
前記環境特定部は、前記ユーザが前記店舗で決済した履歴を特定し、
前記特典付与部は、前記環境特定部が特定した前記ユーザが前記店舗で決済した履歴が、前記記憶部に記憶された前記決済履歴に関する条件を満たす場合に、前記第1環境条件と当該決済履歴に関する条件とに関連付けて記憶されている前記特典を前記情報端末へ送信する、
請求項1から12のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
コンピュータが実行する、
ユーザの情報端末の位置を示す情報を取得するステップと、
取得した前記情報端末の位置と店舗の位置との間の距離と、前記ユーザの前記情報端末の位置と前記店舗の関連施設の位置との間の距離とに基づいて、前記ユーザに対応するユーザ環境条件を特定するステップと、
前記情報端末の位置と前記店舗の位置との間の距離に対応する複数の第1環境条件及び前記情報端末の位置と前記店舗の関連施設の位置との間の距離に対応する複数の第2環境条件のそれぞれの組み合わせと、前記複数の第1環境条件及び前記複数の第2環境条件のそれぞれの組み合わせに対応する店舗で利用可能な特典とを関連付けて記憶する記憶部を参照して、特定した前記ユーザ環境条件に対応する前記第1環境条件及び前記第2環境条件の組み合わせに関連付けて前記記憶部に記憶されている前記特典を前記ユーザの前記情報端末へ送信するステップと、を備える、
情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータが実行する、
店舗に関連付けて定められた所定期間、又は、前記店舗に関連付けて定められた複数の日時においてユーザの情報端末の位置を示す情報を複数回取得するステップと、
取得した前記情報端末の位置と店舗の位置との間の距離に基づいて、前記ユーザに対応するユーザ環境条件を特定するステップと、
前記情報端末の位置と前記店舗の位置との間の距離に対応する複数の環境条件と、前記複数の環境条件それぞれに対応する店舗で利用可能な特典とを関連付けて記憶する記憶部に前記ユーザ環境条件に対応する前記環境条件に関連付けて記憶されている前記特典を前記ユーザの前記情報端末へ送信するステップと、を備える、
情報処理方法。