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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023146774
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】粉粒体ダンパ
(51)【国際特許分類】
   F16F 7/01 20060101AFI20231004BHJP
   F16F 7/08 20060101ALI20231004BHJP
   F16F 15/02 20060101ALI20231004BHJP
   F16F 15/023 20060101ALI20231004BHJP
【FI】
F16F7/01
F16F7/08
F16F15/02 E
F16F15/023 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022054145
(22)【出願日】2022-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000000929
【氏名又は名称】KYB株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 直也
(72)【発明者】
【氏名】豊内 敦士
【テーマコード(参考)】
3J048
3J066
【Fターム(参考)】
3J048AA06
3J048AC02
3J048BE14
3J066BD03
3J066CA05
3J066CB03
(57)【要約】
【課題】可動体における粉粒体の凝集を防止する。
【解決手段】粉粒体ダンパAは、ケース10と、ケース10内に収容された粉粒体25と、粉粒体25に接触しながら移動する可動体20と、を備え、可動体20は、可動体20の移動方向と平行なロッド21と、ロッド21の外周面から突出した突起部22とを有し、1つの突起部22は、全周に亘って繋がっていない形状である。可動体20が移動すると、突起部22が粉粒体25を押し分けるように押圧することによって、減衰力が発生する。1つの突起部22は全周に亘って繋がっていない形状なので、突起部22に押圧された粉粒体25は、突起部22の表面に留まらず、周方向へ移動して突起部から外れる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースと、
前記ケース内に収容された粉粒体と、
前記粉粒体に接触しながら移動する可動体と、を備え、
前記可動体は、
前記可動体の移動方向と平行なロッドと、
前記ロッドの外周面から突出した突起部とを有し、
1つの前記突起部は、全周に亘って繋がっていない形状である粉粒体ダンパ。
【請求項2】
前記可動体の移動方向と平行に視たときに、複数の前記突起部が、周方向に間隔を空けて配置されている請求項1に記載の粉粒体ダンパ。
【請求項3】
複数の前記突起部が、前記可動体の移動方向に間隔を空けて配置されている請求項1又は請求項2に記載の粉粒体ダンパ。
【請求項4】
前記可動体の移動方向と直交する平面上に等角度ピッチで配置された複数の前記突起部によって、1つの周方向突起群が構成され、
複数の前記周方向突起群が、前記突起部の位置を周方向にずらした配置で設けられている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の粉粒体ダンパ。
【請求項5】
前記可動体の移動方向と平行に並ぶ複数の前記突起部によって、1つの軸方向突起群が構成され、
複数の前記軸方向突起群が、周方向に間隔を空けて配置されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の粉粒体ダンパ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉粒体ダンパに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、粒状体が充填されたケース内に、ロッドの軸線方向に往復移動するピストンを収容したダンパ装置が開示されている。ピストンが移動すると、粒状体が流動することによって、粒状体同士の間や、粒状体とピストンとの間に摩擦力が生じる。このダンパ装置は、粒状体の摩擦力によって減衰力を発生させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-021648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ピストンは、ロッドよりも大径の部位であり、ピストンの移動方向に対して斜めの押圧面を有する。ピストンは、押圧面によって粉粒体を径方向へ押し拡げながら移動する。押圧面は、全周に亘って連なった円錐面であるため、ピストンの往復移動が繰り返されると、粉粒体が押圧面に堆積して凝集する。
【0005】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、可動体における粉粒体の凝集を防止することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の粉粒体ダンパは、
ケースと、
前記ケース内に収容された粉粒体と、
前記粉粒体に接触しながら移動する可動体と、を備え、
前記可動体は、
前記可動体の移動方向と平行なロッドと、
前記ロッドの外周面から突出した突起部とを有し、
1つの前記突起部は、全周に亘って繋がっていない形状である。
【0007】
本発明の粉粒体ダンパは、前記可動体の移動方向と平行に視たときに、複数の前記突起部が、周方向に間隔を空けて配置されていることが好ましい。この構成によれば、周方向に間隔を空けた複数の突起部によって、好適な減衰力を発生させることができる。
【0008】
本発明の粉粒体ダンパは、複数の前記突起部が、前記可動体の移動方向に間隔を空けて配置されていることが好ましい。この構成によれば、可動体の移動方向に間隔を空けた複数の突起部によって、良好な減衰力を発生させることができる。
【0009】
本発明の粉粒体ダンパは、前記可動体の移動方向と直交する平面上に等角度ピッチで配置された複数の前記突起部によって、1つの周方向突起群が構成され、複数の前記周方向突起群が、前記突起部の位置を周方向にずらした配置で設けられていることが好ましい。この構成によれば、突起部の位置が周方向にずれて配置されている複数の周方向突起群によって、良好な減衰力を発生させることができる。
【0010】
本発明の粉粒体ダンパは、前記可動体の移動方向と平行に並ぶ複数の前記突起部によって、1つの軸方向突起群が構成され、複数の前記軸方向突起群が、周方向に間隔を空けて配置されていることが好ましい。この構成によれば、周方向に間隔を空けて並ぶ複数の軸方向突起群によって、良好な減衰力を発生させることができる。
【発明の効果】
【0011】
可動体が移動すると、突起部が粉粒体を押し分けるように押圧することによって、減衰力が発生する。1つの突起部は全周に亘って繋がっていない形状なので、突起部に押圧された粉粒体は、突起部の表面に留まらず、周方向に移動して突起部から外れる。これにより、粉粒体が突起部に留まって凝集することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態1の粉粒体ダンパにおいて可動体が中立位置にある状態をあらわす断面図
図2】実施形態1の粉粒体ダンパにおいて可動体が中立位置から移動した状態をあらわす断面図
図3】実施形態1の可動体の斜視図
図4】実施形態2の可動体の斜視図
図5】実施形態3の可動体の斜視図
図6】実施形態4の粉粒体ダンパの断面図
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1図2を参照して説明する。尚、以下の説明においては、前後方向と軸線方向を同義で用いる。図1,2における左方を前方、右方を後方と定義する。
【0014】
本実施形態1の粉粒体ダンパAは、ケース10と、可動体20と、粉粒体25と、を備えている。ケース10は、軸線を前後方向に向けた円筒形の周壁部11と、周壁部11の前後両端を閉塞する一対の端壁部12とを有する。ケース10の内部は、可動体20の一部と、粉粒体25とが収容される作動空間13である。端壁部12の中心部には、端壁部12をケース10と同軸状に貫通した形状のガイド孔14が形成されている。端壁部12は、可動体20の往復移動方向において突起部22と対向するように配置されている。
【0015】
可動体20は、ケース10を同軸状に貫通した円形断面のロッド21と、ロッド21と一体に移動する複数の突起部22とを有する部材である。ロッド21は、前後両ガイド孔14に挿通されることによってガイドされ、ケース10と同軸の状態を保ちながらケース10に対して前後方向に相対移動することができる。ケース10の外部でロッド21に外力が作用すると、可動体20は、ケース10に対して軸線方向に往復移動する。
【0016】
複数の突起部22の形状は、全て同一である。複数の突起部22の大きさは、全て同一である。1つの突起部22は、ロッド21の全周に亘って繋がった形状(円形)ではなく、周方向において1つの突起部22が占める領域は狭小の範囲である。複数の突起部22は、ロッド21の外周面のうち周方向及び軸線方向において互いに間隔を空けて配置されている。各突起部22は、細長い円柱形(棒状)をなし、ロッド21の外周面からロッド21の軸線と直角な径方向へ直線状に突出している。
【0017】
複数の突起部22は、軸線方向に間隔を空けた2つの周方向突起群24を構成する。1つの周方向突起群24は、周方向において等角度ピッチで配置された4本の突起部22によって構成されている。1つの周方向突起群24を構成する4つの突起部22は、ロッド21の軸線と直角な1つの共通仮想平面上に配置される。可動体20をロッド21の軸線と平行に見たときに、2つの周方向突起群24は、双方の突起部22の位置が周方向に1/2ピッチだけずれた位置関係となっている。
【0018】
粉粒体25は、粒径(ラジアン径)が0.001μm~10mmの粉状物又は粒状物である。粉粒体25の材料としては、シリカ系(炭化ケイ素)の無機物、鉄等の金属等が用いられる。粉粒体25は、作動空間13内のうちケース10の内面と可動体20の外面との間の空間に充填されている。粉粒体25の充填率は、粉粒体25の流動性を阻害せず、且つ所定の減衰力を確保するために、例えば40%~50%に設定されている。
【0019】
可動体20が前後方向へ往復移動すると、作動空間13内では、突起部22が、粉粒体25を押し動かしながらロッド21と一体となって往復移動する。突起部22の周囲では粉粒体25が流動し、粉粒体25の流動に伴って、粉粒体25と突起部22と間、粉粒体25とロッド21の外周面との間、粉粒体25と周壁部11の内周面との間、粉粒体25同士の間で、滑り摩擦が生じる。この摩擦力は、可動体20の軸線方向への移動を抑制する抗力、即ち粉粒体ダンパAの減衰力としての機能を発揮する。
【0020】
本実施形態1の粉粒体ダンパAは、ケース10と、ケース10内に収容された粉粒体25と、粉粒体25に接触しながら移動する可動体20と、を備えている。可動体20は、可動体20の移動方向と平行なロッド21と、ロッド21の外周面から突出した突起部22とを有する。1つの突起部22は、全周に亘って繋がっていない形状である。
【0021】
可動体20が移動すると、突起部22が粉粒体25を押し分けるように押圧することによって、減衰力が発生する。1つの突起部22は全周に亘って繋がっていない形状なので、可動体20の移動方向と平行に見たときの突起部22の投影面積が小さい。よって、突起部22に押圧された粉粒体25は、突起部22の表面に留まらず、周方向に移動して突起部22から外れることができる。しかも、突起部22のうち粉粒体25を押圧する移動方向前面は、円弧面であるから、この形状によっても、粉粒体25が突起部22から離脱し易くなっている。これにより、粉粒体25が突起部22に留まって凝集することを防止できる。また、粉粒体25は、突起部22の径方向外方(周壁部11の内周面側)へ逃げるのではなく、周方向に逃げるので、粉粒体25が周壁部11の内周面に凝集する虞もない。
【0022】
可動体20の移動方向(ロッド21の軸線方向)と平行に視たときに、複数の突起部22は、周方向に間隔を空けて配置されている。周方向に間隔を空けた複数の突起部22によって、好適な減衰力を発生させることができる。複数の突起部22は、可動体20の移動方向に間隔を空けて配置されている。可動体20の移動方向に間隔を空けた複数の突起部22によって、良好な減衰力を発生させることができる。
【0023】
可動体20の移動方向と直交する平面上に等角度ピッチで配置された複数(本実施形態1では4本)の突起部22によって、1つの周方向突起群24が構成されている。複数(本実施形態1では2つ)の周方向突起群24が、突起部22の位置を周方向にずらした配置で設けられている。ロッド21の外周面を平面上に展開したときに、2つの周方向突起群24は、千鳥配置となる。突起部22の位置が周方向にずれて配置されている複数の周方向突起群24によって、良好な減衰力を発生させることができる。
【0024】
<実施形態2>
次に、本発明を具体化した実施形態2を図4を参照して説明する。本実施形態2は、可動体30を上記実施形態1とは異なる構成としたものである。ケース10と粉粒体25については、上記実施形態1と同じであるため、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0025】
本実施形態2の可動体30は、円柱形のロッド31と、複数(本実施形態2では4本)の突起部32とを有する。複数の突起部32の形状は、全て同一である。複数の突起部32の大きさは、全て同一である。複数本の突起部32は、周方向に等角度間隔を空けて配置されている。1つの突起部32は、ロッド31の全周に亘って繋がった形状(円形)ではなく、周方向において1つの突起部32が占める領域は、狭小の範囲である。複数本の突起部32は、ロッド31の外周面からロッド31の軸線と直角な径方向へ直線状に突出している。
【0026】
突起部32を突出方向と直角に切断したときの断面形状は、楕円形である。突起部32は、楕円の長径をロッド31の軸線と平行に向け、楕円の短径をロッド31の周方向に向けて配置されている。突起部32は流線型をなしているので、可動体30の移動に伴って突起部32が粉粒体25(図示省略)を押圧するときに、粉粒体25は、突起部32の移動方向前面から移動し易い。
【0027】
<実施形態3>
次に、本発明を具体化した実施形態3を図5を参照して説明する。本実施形態3は、可動体40を上記実施形態1とは異なる構成としたものである。ケース10と粉粒体25の構成については、上記実施形態1と同じであるため、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0028】
本実施形態2の可動体40は、円柱形のロッド41と、複数の突起部42とを有する。複数の突起部42の形状は、全て同一である。複数の突起部42の大きさは、全て同一である。1つの突起部42は、ロッド41の全周に亘って繋がった形状(円形)ではなく、周方向において1つの突起部42が占める領域は狭小の範囲である。複数の突起部42は、ロッド41の外周面のうち周方向及び軸線方向において互いに間隔を空けて配置されている。各突起部42は、細長い円柱形(棒状)をなし、ロッド41の外周面からロッド41の軸線と直角な径方向へ直線状に突出している。
【0029】
複数の突起部42は、軸線方向に間隔を空けた4つの周方向突起群43を構成する。1つの周方向突起群43は、周方向において等角度ピッチで配置された4本の突起部42によって構成されている。1つの周方向突起群43を構成する4つの突起部42は、ロッド41の軸線と直角な1つの共通仮想平面上に配置される。可動体40をロッド41の軸線と平行に見たときに、4つの周方向突起群43は、突起部42の位置が周方向において合致する位置関係となっている。
【0030】
複数の突起部42は、周方向突起群43を構成していると同時に、周方向に間隔を空けた4つの軸方向突起群44も構成している。1つの軸方向突起群44は、軸方向において等角度間隔で配置された4本の突起部42によって構成されている。1つの軸方向突起群44を構成する4つの突起部42は、ロッド41の軸線と平行な1つの共通仮想平面上に配置される。
【0031】
可動体40の移動方向と直交する1つの共通仮想平面上に等角度ピッチで配置された複数の突起部42によって、1つの周方向突起群43が構成されている。可動体40の移動方向と平行に並ぶ複数の突起部42によって、1つの軸方向突起群44が構成されている。複数の軸方向突起群44は、周方向に間隔を空けて配置されている。軸方向に間隔を空けて並ぶ複数の周方向突起群43と、周方向に間隔を空けて並ぶ複数の軸方向突起群44とによって、良好な減衰力を発生させることができる。
【0032】
<実施形態4>
次に、本発明を具体化した実施形態4を図6を参照して説明する。本実施形態4の粉粒体ダンパBは、ケース10と、可動体50と、粉粒体25と、を備えている。本実施形態4は、可動体50を上記実施形態1とは異なる構成としたものである。ケース10と粉粒体25は、実施形態1と同一のものである。
【0033】
可動体50は、ケース10を同軸状に貫通した円形断面のロッド51と、ロッド51と一体に移動する複数の突起部52とを有する部材である。ロッド51は、前後両ガイド孔に挿通されることによってガイドされ、ケース10と同軸の状態を保ちながらケース10に対して前後方向に相対移動することができる。ケース10の外部でロッド51に外力が作用すると、可動体50は、ケース10に対して軸線方向に往復移動する。
【0034】
複数の突起部52の形状は、全て同一であり、細長い円柱形(直線棒状)である。複数の突起部52の大きさは、全て同一である。1つの突起部52は、ロッド51の全周に亘って繋がった形状(円形)ではなく、周方向において1つの突起部52が占める領域は狭小の範囲である。複数の突起部52は、ロッド51の外周面のうち周方向及び軸線方向において互いに間隔を空けて配置されている。
【0035】
複数の突起部52は、軸線方向に間隔を空けた2つの周方向突起群53を構成する。1つの周方向突起群53は、周方向において等角度ピッチで配置された4本の突起部52によって構成されている。1つの周方向突起群53を構成する4つの突起部52は、ロッド51の軸線方向において同じ位置に配置されている。
【0036】
複数の突起部52は、ロッド51の外周面から周壁部11に向けて突出している。突起部52の突出方向は、ロッド51の軸線と直角の方向ではなく、ロッド51の軸線に対して斜め方向である。ロッド51の軸線方向に見た軸方向視において、突起部52は、ロッド51の軸線から延びる線分に沿って突出している。ロッド51の軸線と直交する径方向に見た径方向視(図6参照)において、前側の周方向突起群53を構成する突起部52の突出方向は、ロッド51の軸線に対して前側の端壁部12側へ傾くように傾斜した方向である。径方向視において、後側の周方向突起群53を構成する突起部52の突出方向は、ロッド51の軸線に対して後側の端壁部12側へ傾くように傾斜した方向である。
【0037】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
実施形態1~4において、可動体の移動方向と平行に見たときの突起部の投影形状は、一直線に延びる細長い形状に限らず、湾曲した棒状、台形、三角形等でもよい。
実施形態1~4において、周方向に隣り合う突起部間のピッチは、90°より大きい等角度でもよく、90°より小さい等角度でもよく、不等角度でもよい。
実施形態1~4では、粉粒体の粒径(ラジアン径)を0.001μm~10mmとしたが、粒径(ラジアン径)が0.001μm~1mmの粉粒体を用いることによって、減衰機能をより効果的に発揮させることができる。
実施形態1~4において、1本のロッドに、形状や突出寸法や突出方向の異なる複数種類の突起部を形成してもよい。
実施形態1,3,4において、突起部は、円柱形に限らず、角柱形、平板形、飛行機の翼形等でもよい。
実施形態1において、1つの周方向突起群を構成する突起部の数は、3本以下でもよく、5本以上でもよい。
実施形態1において、周方向突起群の数は、3つ以上としてもよい。
実施形態2において、突起部は、楕円柱形に限らず、飛行機の翼形等でもよい。
実施形態2において、複数の突起部が、複数の周方向突起群、又は複数の軸方向突起群を構成するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0038】
A,B…粉粒体ダンパ
10…ケース
20、30、40、50…可動体
21、31、41、51…ロッド
22、32、42、52…突起部
24、43、53…周方向突起群
25…粉粒体
44…軸方向突起群
図1
図2
図3
図4
図5
図6