(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023146808
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20231004BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022054199
(22)【出願日】2022-03-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-16
(71)【出願人】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】村井 諒
(72)【発明者】
【氏名】辻 恭平
(72)【発明者】
【氏名】尾又 忠行
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】効果的に広告情報を提供する。
【解決手段】情報処理装置1は、店舗に関する広告情報と、広告情報の送信条件であって、店舗への訪問傾向に対応する条件を含む条件情報とを関連付けて記憶する記憶部12と、ユーザのユーザ端末2の位置を示す端末位置情報と、当該位置にユーザ端末2が存在した日時を示す日時情報とを含む履歴情報を取得する取得部132と、取得された履歴情報に含まれる端末位置情報及び日時情報に基づいて、ユーザが複数回訪問したエリアである訪問エリアを特定する訪問エリア特定部133と、取得された履歴情報に含まれる端末位置情報及び前記日時情報に基づいて、訪問エリアに対するユーザの訪問傾向を特定する傾向特定部134と、ユーザの訪問傾向が、条件情報が示す送信条件を満たしている場合に、条件情報に関連付けられている広告情報をユーザ端末2に送信する広告情報送信部135と、を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗に関する広告情報と、前記広告情報の送信条件であって、前記店舗への訪問傾向に対応する条件を含む前記送信条件を示す条件情報とを関連付けて記憶する記憶部と、
ユーザが使用するユーザ端末の位置を示す端末位置情報と、当該位置に前記ユーザ端末が存在した日時を示す日時情報とを含む履歴情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報及び前記日時情報に基づいて、前記ユーザが複数回訪問したエリアである訪問エリアを特定する訪問エリア特定部と、
前記取得部が取得した前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報及び前記日時情報に基づいて、前記訪問エリア特定部が特定した前記訪問エリアに対する前記ユーザの訪問傾向を特定する傾向特定部と、
前記傾向特定部により特定された前記ユーザの訪問傾向が、前記条件情報が示す送信条件を満たしている場合に、前記条件情報に関連付けられている前記広告情報を前記ユーザ端末に送信する送信部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記送信部は、前記送信条件に対応する前記店舗が位置するエリアが前記訪問エリアとして特定された前記ユーザに対して前記傾向特定部が特定した前記ユーザの訪問傾向が、当該送信条件を満たしている場合に、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記傾向特定部は、前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報に基づいて前記訪問エリアに対応する店舗に対する前記ユーザの訪問の有無を前記ユーザの前記訪問傾向として特定し、
前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記店舗への訪問実績がないという条件が含まれている場合に、前記訪問傾向に基づいて前記ユーザの前記店舗に対する訪問実績がないと判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記傾向特定部は、前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報及び前記日時情報に基づいて前記訪問エリアに対する前記ユーザの訪問回数を前記ユーザの前記訪問傾向として特定し、
前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記店舗が位置するエリアに対する訪問回数が所定回数以上であるという条件が含まれている場合に、当該エリアを前記訪問エリアとする前記ユーザの当該エリアへの訪問回数が前記所定回数以上であると判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記傾向特定部は、所定期間における前記訪問エリアに対する前記ユーザの訪問回数を前記ユーザの前記訪問傾向として特定し、
前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記所定期間における前記ユーザの前記店舗が位置するエリアへの訪問回数が所定回数以上であるという条件が含まれている場合に、当該エリアを前記訪問エリアとする前記ユーザの前記所定期間における当該エリアへの前記訪問回数が前記所定回数以上であると判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、前記ユーザが決済を行った位置を示す前記端末位置情報と、前記決済に対応する決済金額と、当該位置に前記ユーザ端末が存在した日時を示す日時情報とを含む前記履歴情報を取得し、
前記傾向特定部は、前記取得部が取得した前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報と前記決済金額とに基づいて、前記訪問エリア特定部が特定した前記訪問エリアに対する購買行動を伴う前記訪問傾向を特定し、
前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記訪問エリアにおける前記購買行動に関する条件が含まれている場合に、前記傾向特定部が特定した前記購買行動を伴う前記訪問傾向が前記送信条件を満たすと判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記傾向特定部は、前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報と前記決済金額に基づいて、前記ユーザの前記店舗における決済の有無を、前記ユーザの前記購買行動を伴う前記訪問傾向として特定し、
前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記店舗における決済がないという条件が含まれている場合に、前記傾向特定部が特定した前記訪問傾向に基づいて前記店舗における決済がないと判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記傾向特定部は、前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報と前記決済金額とに基づいて、前記訪問エリアにおける前記ユーザの決済金額の合計額又は平均額を前記ユーザの前記購買行動を伴う前記訪問傾向として特定し、
前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記店舗が位置するエリアにおける前記決済金額の合計額又は平均額が所定金額以上であるという条件が含まれている場合に、当該エリアを前記訪問エリアとする前記ユーザの当該エリアにおける前記決済金額の合計額又は前記平均額が前記所定金額以上であると判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項6又は7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記傾向特定部は、前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報と前記決済金額とに基づいて、前記訪問エリアにおいて前記店舗と異なる他店舗における前記ユーザの決済の有無を前記ユーザの前記購買行動を伴う前記訪問傾向として特定し、
前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記他店舗における決済があるという条件が含まれている場合に、前記傾向特定部が特定した前記訪問傾向に基づいて前記ユーザの前記他店舗における決済があると判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項6から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記取得部は、前記ユーザとは異なる他のユーザの前記履歴情報を取得し、
前記傾向特定部は、前記他のユーザに対応する前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報と前記決済金額とに基づいて、前記他のユーザの前記店舗及び前記他店舗における前記決済の有無を前記他のユーザの前記購買行動を伴う訪問傾向として特定し、
前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザ及び前記他のユーザの前記他店舗における決済があり、前記他のユーザの前記店舗における決済があり、前記ユーザの前記店舗における決済がないという条件が含まれている場合に、前記傾向特定部が特定した前記ユーザ及び前記他のユーザの前記訪問傾向に基づいて、前記ユーザ及び前記他のユーザの前記他店舗における決済があり、前記他のユーザの前記店舗における決済があり、前記ユーザの前記店舗における決済がないと判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記取得部は、前記ユーザに対応する前記履歴情報をリアルタイムで取得し、
前記送信部は、前記履歴情報に基づいて、前記他店舗において前記ユーザが決済したと判定したことに応じて前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項9又は10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記取得部は、前記ユーザに対応する前記履歴情報をリアルタイムで取得し、
前記送信部は、前記履歴情報に基づいて、前記店舗が位置するエリアにおいて前記ユーザが決済したと判定したことに応じて前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項6から11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記取得部は、前記ユーザが決済に利用可能な電子通貨の口座の入金履歴を示す口座情報を取得し、
前記傾向特定部は、前記ユーザの前記口座情報が示す前記入金履歴と、前記履歴情報とに基づいて、前記ユーザの購買行動を伴う訪問傾向を特定し、
前記送信部は、前記傾向特定部が特定した前記訪問傾向に基づいて前記広告情報を送信する、
請求項1から12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記傾向特定部は、前記ユーザの購買行動を伴う訪問傾向として、前記ユーザの前記訪問エリアへの訪問タイミングを特定し、
前記送信部は、前記訪問タイミングに基づいて前記広告情報を送信する、
請求項1から13のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記取得部は、前記ユーザ端末の現在位置を示す現在位置情報を取得し、
前記送信部は、前記取得部が取得した前記現在位置情報が示す前記ユーザ端末の現在位置が前記訪問エリアに対応している場合に前記広告情報を送信する、
請求項1から14のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記広告情報は、前記店舗において利用可能な特典を示す特典情報であり、
前記送信部は、前記傾向特定部により特定された前記ユーザの訪問傾向が、前記条件情報が示す送信条件を満たしていることを条件として、前記ユーザ端末に前記特典情報を送信する、
請求項1から15のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項17】
コンピュータが実行する、
店舗に関する広告情報と、前記広告情報の送信条件であって、前記店舗への訪問傾向に対応する条件を含む前記送信条件を示す条件情報とを関連付けて記憶部に記憶させるステップと、
ユーザが使用するユーザ端末の位置を示す端末位置情報と、当該位置に前記ユーザ端末が存在した日時を示す日時情報とを含む履歴情報を取得するステップと、
取得された前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報及び前記日時情報に基づいて、前記ユーザが複数回訪問したエリアである訪問エリアを特定するステップと、
取得された前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報及び前記日時情報に基づいて、特定された前記訪問エリアに対する前記ユーザの訪問傾向を特定するステップと、
特定された前記ユーザの訪問傾向が、前記条件情報が示す送信条件を満たしている場合に、前記条件情報に関連付けられている前記広告情報を前記ユーザ端末に送信するステップと、
を有する情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗の位置から所定範囲内に存在するユーザに対して、店舗で利用可能な特典等の広告情報を提供する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、店舗において購入する傾向があるユーザであるか否かに関わらず広告情報を提供しており、効果的に広告情報を提供できていないという問題が生じていた。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、効果的に広告情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報処理装置は、店舗に関する広告情報と、前記広告情報の送信条件であって、前記店舗への訪問傾向に対応する条件を含む前記送信条件を示す条件情報とを関連付けて記憶する記憶部と、ユーザが使用するユーザ端末の位置を示す端末位置情報と、当該位置に前記ユーザ端末が存在した日時を示す日時情報とを含む履歴情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報及び前記日時情報に基づいて、前記ユーザが複数回訪問したエリアである訪問エリアを特定する訪問エリア特定部と、前記取得部が取得した前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報及び前記日時情報に基づいて、前記訪問エリア特定部が特定した前記訪問エリアに対する前記ユーザの訪問傾向を特定する傾向特定部と、前記傾向特定部により特定された前記ユーザの訪問傾向が、前記条件情報が示す送信条件を満たしている場合に、前記条件情報に関連付けられている前記広告情報を前記ユーザ端末に送信する送信部と、を有する。
【0007】
前記送信部は、前記送信条件に対応する前記店舗が位置するエリアが前記訪問エリアとして特定された前記ユーザに対して前記傾向特定部が特定した前記ユーザの訪問傾向が、当該送信条件を満たしている場合に、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信してもよい。
【0008】
前記傾向特定部は、前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報に基づいて前記訪問エリアに対応する店舗に対する前記ユーザの訪問の有無を前記ユーザの前記訪問傾向として特定し、前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記店舗への訪問実績がないという条件が含まれている場合に、前記訪問傾向に基づいて前記ユーザの前記店舗に対する訪問実績がないと判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信してもよい。
【0009】
前記傾向特定部は、前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報及び前記日時情報に基づいて前記訪問エリアに対する前記ユーザの訪問回数を前記ユーザの前記訪問傾向として特定し、前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記店舗が位置するエリアに対する訪問回数が所定回数以上であるという条件が含まれている場合に、当該エリアを前記訪問エリアとする前記ユーザの当該エリアへの訪問回数が前記所定回数以上であると判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信してもよい。
【0010】
前記傾向特定部は、所定期間における前記訪問エリアに対する前記ユーザの訪問回数を前記ユーザの前記訪問傾向として特定し、前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記所定期間における前記ユーザの前記店舗が位置するエリアへの訪問回数が所定回数以上であるという条件が含まれている場合に、当該エリアを前記訪問エリアとする前記ユーザの前記所定期間における当該エリアへの前記訪問回数が前記所定回数以上であると判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信してもよい。
【0011】
前記取得部は、前記ユーザが決済を行った位置を示す前記端末位置情報と、前記決済に対応する決済金額と、当該位置に前記ユーザ端末が存在した日時を示す日時情報とを含む前記履歴情報を取得し、前記傾向特定部は、前記取得部が取得した前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報と前記決済金額とに基づいて、前記訪問エリア特定部が特定した前記訪問エリアに対する購買行動を伴う前記訪問傾向を特定し、前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記訪問エリアにおける前記購買行動に関する条件が含まれている場合に、前記傾向特定部が特定した前記購買行動を伴う前記訪問傾向が前記送信条件を満たすと判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信してもよい。
【0012】
前記傾向特定部は、前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報と前記決済金額に基づいて、前記ユーザの前記店舗における決済の有無を、前記ユーザの前記購買行動を伴う前記訪問傾向として特定し、前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記店舗における決済がないという条件が含まれている場合に、前記傾向特定部が特定した前記訪問傾向に基づいて前記店舗における決済がないと判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信してもよい。
【0013】
前記傾向特定部は、前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報と前記決済金額とに基づいて、前記訪問エリアにおける前記ユーザの決済金額の合計額又は平均額を前記ユーザの前記購買行動を伴う前記訪問傾向として特定し、前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記店舗が位置するエリアにおける前記決済金額の合計額又は平均額が所定金額以上であるという条件が含まれている場合に、当該エリアを前記訪問エリアとする前記ユーザの当該エリアにおける前記決済金額の合計額又は前記平均額が前記所定金額以上であると判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信してもよい。
【0014】
前記傾向特定部は、前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報と前記決済金額とに基づいて、前記訪問エリアにおいて前記店舗と異なる他店舗における前記ユーザの決済の有無を前記ユーザの前記購買行動を伴う前記訪問傾向として特定し、前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記他店舗における決済があるという条件が含まれている場合に、前記傾向特定部が特定した前記訪問傾向に基づいて前記ユーザの前記他店舗における決済があると判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信してもよい。
【0015】
前記取得部は、前記ユーザとは異なる他のユーザの前記履歴情報を取得し、前記傾向特定部は、前記他のユーザに対応する前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報と前記決済金額とに基づいて、前記他のユーザの前記店舗及び前記他店舗における前記決済の有無を前記他のユーザの前記購買行動を伴う訪問傾向として特定し、前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザ及び前記他のユーザの前記他店舗における決済があり、前記他のユーザの前記店舗における決済があり、前記ユーザの前記店舗における決済がないという条件が含まれている場合に、前記傾向特定部が特定した前記ユーザ及び前記他のユーザの前記訪問傾向に基づいて、前記ユーザ及び前記他のユーザの前記他店舗における決済があり、前記他のユーザの前記店舗における決済があり、前記ユーザの前記店舗における決済がないと判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信してもよい。
【0016】
前記取得部は、前記ユーザに対応する前記履歴情報をリアルタイムで取得し、前記送信部は、前記履歴情報に基づいて、前記他店舗において前記ユーザが決済したと判定したことに応じて前記ユーザ端末に前記広告情報を送信してもよい。
【0017】
前記取得部は、前記ユーザに対応する前記履歴情報をリアルタイムで取得し、前記送信部は、前記履歴情報に基づいて、前記店舗が位置するエリアにおいて前記ユーザが決済したと判定したことに応じて前記ユーザ端末に前記広告情報を送信してもよい。
【0018】
前記取得部は、前記ユーザが決済に利用可能な電子通貨の口座の入金履歴を示す口座情報を取得し、前記傾向特定部は、前記ユーザの前記口座情報が示す前記入金履歴と、前記履歴情報とに基づいて、前記ユーザの購買行動を伴う訪問傾向を特定し、前記送信部は、前記傾向特定部が特定した前記訪問傾向に基づいて前記広告情報を送信してもよい。
【0019】
前記傾向特定部は、前記ユーザの購買行動を伴う訪問傾向として、前記ユーザの前記訪問エリアへの訪問タイミングを特定し、前記送信部は、前記訪問タイミングに基づいて前記広告情報を送信してもよい。
【0020】
前記取得部は、前記ユーザ端末の現在位置を示す現在位置情報を取得し、前記送信部は、前記取得部が取得した前記現在位置情報が示す前記ユーザ端末の現在位置が前記訪問エリアに対応している場合に前記広告情報を送信してもよい。
【0021】
前記広告情報は、前記店舗において利用可能な特典を示す特典情報であり、前記送信部は、前記傾向特定部により特定された前記ユーザの訪問傾向が、前記条件情報が示す送信条件を満たしていることを条件として、前記ユーザ端末に前記特典情報を送信してもよい。
【0022】
本発明の第2の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する、店舗に関する広告情報と、前記広告情報の送信条件であって、前記店舗への訪問傾向に対応する条件を含む前記送信条件を示す条件情報とを関連付けて記憶部に記憶させるステップと、ユーザが使用するユーザ端末の位置を示す端末位置情報と、当該位置に前記ユーザ端末が存在した日時を示す日時情報とを含む履歴情報を取得するステップと、取得された前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報及び前記日時情報に基づいて、前記ユーザが複数回訪問したエリアである訪問エリアを特定するステップと、取得された前記履歴情報に含まれる前記端末位置情報及び前記日時情報に基づいて、特定された前記訪問エリアに対する前記ユーザの訪問傾向を特定するステップと、特定された前記ユーザの訪問傾向が、前記条件情報が示す送信条件を満たしている場合に、前記条件情報に関連付けられている前記広告情報を前記ユーザ端末に送信するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、効果的に広告情報を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図8】情報処理装置における処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[情報処理システムSの概要]
図1は、情報処理システムSの概要を示す図である。情報処理システムSは、ユーザが所持するユーザ端末2に広告情報を送信するためのシステムである。
【0026】
情報処理システムSは、情報処理装置1と、ユーザ端末2と、店舗端末3とを備える。情報処理装置1は、ユーザ端末2に広告情報を送信するサーバである。ユーザ端末2は、ユーザが使用する携帯端末であり、例えばスマートフォン又はタブレットである。
図1ではユーザ端末2は1台のみ示しているが、複数のユーザそれぞれが使用する複数のユーザ端末2が存在するものとする。店舗端末3は、店舗の管理者等が使用する端末であり、例えばパーソナルコンピュータである。
【0027】
以下、
図1を参照しながら、広告情報が送信されるまでの流れを説明する。まず、情報処理装置1は、店舗端末3から、店舗を識別するための店舗識別情報としての店舗IDと、当該店舗に関する広告情報と、広告情報の送信条件を示す条件情報とを取得する(
図1における(1))。情報処理装置1は、取得した店舗IDと、広告情報と、条件情報とを関連付けて記憶する(
図1における(2))。
【0028】
情報処理装置1は、ユーザのユーザIDと、当該ユーザが使用するユーザ端末2の位置を示す端末位置情報と、当該位置にユーザ端末2が存在した日時を示す日時情報とを含む履歴情報を取得する(
図1における(3))。情報処理装置1は、取得した履歴情報に含まれる端末位置情報及び日時情報に基づいて、ユーザが複数回訪問したエリアである訪問エリアを特定する(
図1における(4))。ここで、エリアは、地域メッシュや行政区画等の予め定められたエリアである。
【0029】
情報処理装置1は、履歴情報に含まれる端末位置情報及び日時情報に基づいて、特定した訪問エリアに対するユーザの訪問傾向を特定する(
図1における(5))。情報処理装置1は、特定されたユーザの訪問傾向が、条件情報が示す店舗の広告情報の送信条件を満たしているか否かを判定する(
図1における(6))。情報処理装置1は、訪問傾向が送信条件を満たしていると判定すると、当該送信条件を示す条件情報に関連付けられている広告情報をユーザ端末2に送信する(
図1における(7))。
【0030】
このようにすることで、情報処理装置1は、ユーザの訪問エリアへの訪問傾向に対応する広告情報を当該ユーザのユーザ端末2に送信することができるので、効果的に広告情報を提供することができる。
【0031】
[情報処理装置1の機能構成]
続いて、情報処理装置1の構成の詳細を説明する。
図2は、情報処理装置1の機能構成を示す図である。情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。
【0032】
通信部11は、インターネット等のネットワークを介してユーザ端末2及び店舗端末3とデータを送受信するための通信インターフェースである。
記憶部12は、各種のデータを記憶する記憶媒体であり、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及びハードディスク等を有する。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶する。記憶部12は、制御部13を、登録部131、取得部132、訪問エリア特定部133、傾向特定部134、及び広告情報送信部135として機能させる広告送信用プログラムを記憶する。
【0033】
また、記憶部12は、ユーザが使用するユーザ端末2の位置を示す端末位置情報と、当該位置にユーザ端末2が存在した日時を示す日時情報とを含む履歴情報を記憶する。履歴情報は、例えば、ユーザ端末2から取得する位置履歴情報と、ユーザ端末2を用いて行われた決済の履歴を示す決済履歴情報とを含む。
【0034】
位置履歴情報は、ユーザ端末2が所定時間おきに自身の位置である端末位置を特定することにより生成される情報である。情報処理装置1は、ユーザ端末2から位置履歴情報を受信し、記憶部12に記憶させる。
図3は、位置履歴情報の一例を示す図である。
図3に示すように、位置履歴情報は、ユーザのユーザIDと、日時情報と、端末位置情報とを関連付けた情報である。
【0035】
決済履歴情報は、例えば、ユーザがユーザ端末2を用いて決済を行ったことに応じて、決済を行う決済処理装置(不図示)により生成される情報である。情報処理装置1は、決済処理装置から決済履歴情報を受信し、記憶部12に記憶させる。
図4は、決済履歴情報の一例を示す図である。
図4に示すように、決済履歴情報は、ユーザのユーザIDと、決済日時情報と、ユーザが商品を購入した店舗である購入店舗の店舗IDと、ユーザが決済を行った位置を示す端末位置情報と、決済に対応する決済金額とを関連付けた情報である。決済日時情報は、決済が行われた日時を示しているとともに、当該決済が行われた店舗にユーザ端末2が存在した日時を示している。
【0036】
ここで、端末位置情報は、例えば、決済処理装置がユーザ端末2から取得した端末位置情報であるものとするが、これに限らない。例えば、店舗IDと、店舗の位置を示す店舗位置情報とを関連付けた店舗情報が決済処理装置に記憶されていてもよい。そして、決済処理装置が、購入店舗の店舗IDに関連付けられている店舗位置情報を取得し、当該店舗位置情報を、端末位置情報としてもよい。このようにすることで、店舗位置情報を用いて広告情報の送信条件を満たすか否かを判定することができる。
【0037】
また、記憶部12は、店舗に関する広告情報と、当該広告情報の送信条件を示す条件情報とを関連付けた広告管理情報を記憶する。
図5は、広告管理情報の一例である。
図5に示すように、広告管理情報は、店舗の店舗IDと、当該店舗に関する広告情報を識別するための広告IDと、広告情報と、条件情報とを関連付けた情報である。広告情報は、例えば、店舗において利用可能な特典を示す特典情報である。特典は、例えば、店舗における決済に対応する決済金額に対する所定の割引額の割引、決済後におけるユーザへの所定の払戻額の払い戻し、又はユーザが店舗等で利用可能なポイント、景品の提供である。
【0038】
また、特典は、例えば、所定の決済方式でのみ利用可能であってもよい。所定の決済方式は、例えば、コードを用いた決済方式である。コードを用いた決済方式には、CPM(Consumer Presented Mode)方式の決済方式と、MPM(Merchant Presented Mode)方式の決済方式とが含まれる。CPM方式は、二次元バーコード等の決済用コードをユーザ端末2に表示させ、店舗側で決済用コードが読み込まれたことに応じて決済を行う方式である。MPM方式は、決済用コードが店舗で提示され、ユーザ側で決済用コードが読み込まれたことに応じて決済を行う方式である。また、特典に対応する金額の負担は、特典がユーザに付与されたことに応じて、店舗が行うものとする。
【0039】
広告情報の送信条件には、店舗IDが示す店舗に対応するエリアへのユーザの訪問傾向に対応する条件である訪問傾向条件が含まれている。ここで、店舗に対応するエリアは、例えば、店舗が位置するエリアである。
【0040】
訪問傾向条件は、エリア訪問実績条件及び店舗訪問実績条件の少なくともいずれかを含んでいる。エリア訪問実績条件は、ユーザの店舗が位置するエリアへの訪問回数に関する条件であり、例えば、当該エリアへの訪問回数が所定回数以上であること、又は訪問回数が所定回数未満であることといった条件である。店舗訪問実績条件は、例えば、ユーザの店舗への訪問回数に関する条件であり、例えば、店舗への訪問回数が所定回数以上である、又は店舗への訪問回数が所定回数未満であるという条件である。
【0041】
訪問回数の算出期間は、例えば、店舗の管理者等が送信条件を設定する場合に、現在の日時から1カ月間、3カ月間、6カ月間、1年間、全期間といった、複数の期間の中から選択された期間である。また、訪問回数は、店舗の管理者等が送信条件を設定する場合に指定される。例えば、店舗の管理者等が、店舗訪問実績条件として、ユーザの店舗への訪問回数が1回未満であるという条件を設定することにより、広告情報の送信条件として、ユーザの店舗への訪問実績がないという条件が設定される。
【0042】
また、エリア訪問傾向条件は、店舗が位置するエリアにおけるユーザの購買行動に関する条件として、エリア決済実績条件、エリア決済金額条件、店舗決済実績条件、店舗決済金額条件、他店舗決済実績条件、他店舗決済金額条件の少なくともいずれかを含んでいてもよい。
【0043】
エリア決済実績条件は、例えば、選択された所定の期間において、店舗が位置するエリアにおけるユーザの決済実績があるという条件、又は店舗が位置するエリアにおけるユーザの決済実績がないという条件である。エリア決済金額条件は、店舗が位置するエリアにおけるユーザの決済金額に関する条件である。エリア決済金額条件は、例えば、店舗が位置するエリアにおけるユーザの決済金額の合計額若しくは決済金額の平均額が所定金額以上である、又はユーザの決済金額の合計額若しくは決済金額の平均額が所定金額未満であるという条件である。
【0044】
店舗決済実績条件は、例えば、選択された所定の期間において、ユーザの店舗における決済実績があるという条件、又はユーザの店舗における決済実績がないという条件である。店舗決済金額条件は、店舗におけるユーザの決済金額に関する条件である。店舗決済金額条件は、例えば、ユーザの店舗における決済金額の合計額若しくは決済金額の平均額が所定金額以上である、又はユーザの決済金額の合計額若しくは決済金額の平均額が所定金額未満であるという条件である。決済金額の合計額又は平均額の算出期間は、訪問回数の算出期間と同様に、店舗の管理者等が送信条件を設定する場合に、複数の期間の中から選択された期間である。また、決済金額の合計額又は平均額は、店舗の管理者等が送信条件を設定する場合に指定される。
【0045】
他店舗決済実績条件は、例えば、選択された所定の期間において、店舗が位置するエリアに位置する他店舗におけるユーザの決済実績があるという条件、又は当該他店舗におけるユーザの決済実績がないという条件である。他店舗決済金額条件は、当該他店舗におけるユーザの決済金額に関する条件である。他店舗決済金額条件は、例えば、ユーザの当該他店舗における決済金額の合計額若しくは決済金額の平均額が所定金額以上である、又はユーザの決済金額の合計額若しくは決済金額の平均額が所定金額未満であるという条件である。他店舗決済実績条件及び他店舗決済金額条件は、店舗決済実績条件又は店舗決済金額条件と組み合わせて設定される条件である。
【0046】
店舗の管理者等は、上述した、エリア訪問実績条件、店舗訪問実績条件、エリア決済実績条件、エリア決済金額条件、店舗決済実績条件、店舗決済金額条件、他店舗決済実績条件、及び他店舗決済金額条件を組み合わせることで、店舗IDが示す店舗が位置するエリアへのユーザの訪問傾向に対応する広告情報の送信条件である訪問傾向条件を設定することができる。
【0047】
図5に示す例では、広告ID「C11」に関連付けられている条件情報として、店舗訪問実績条件である「条件1」と、エリア訪問実績条件である「条件2」とを組み合わせた条件が設定されていることが確認できる。すなわち、「条件1」と「条件2」とを組み合わせることにより、ユーザへの広告情報の送信条件として、ユーザの店舗IDが示す店舗Aに訪問実績がなく、当該ユーザの店舗Aが位置するエリアXへの過去3か月間の訪問回数が3回以上であるという送信条件が設定される。
【0048】
なお、ユーザの訪問傾向条件には、当該ユーザとは異なる他ユーザの訪問傾向条件が含まれていてもよい。
図5に示す例では、広告ID「C14」に関連付けられている条件情報では、条件1~条件4を組み合わせた条件が設定されている。
【0049】
「条件1」は、ユーザに対応する店舗決済実績条件であり、「条件2」は、ユーザに対応する他店舗決済実績条件である。また、「条件3」は、他ユーザに対応する店舗決済実績条件であり、「条件4」は、他ユーザに対応する他店舗決済実績条件である。これら条件1~条件4を組み合わせることにより、ユーザへの広告送信条件として、ユーザ及び他ユーザが他店舗における決済があるとともに、他ユーザのみが広告情報に対応する店舗における決済があるという条件が設定される。
【0050】
なお、
図5に示す例では、広告情報に関連付けられている条件情報に含まれる複数の条件の全てが満たされる場合に広告情報が送信されることとするが、これに限らず、複数の条件の少なくともが満たされる場合に広告情報が送信されるようにしてもよい。また、
図5では、店舗に対応するエリアへのユーザの訪問傾向に対応する条件である訪問傾向条件について説明したが、広告情報の送信条件には、その他の条件も含まれていてもよい。例えば、ユーザの性別、年齢、居住地、職種といったユーザの属性が送信条件に含まれていてもよい。このようにすることで、若者をターゲットとして広告情報を送信する等、店舗がターゲットとする属性を有するユーザに限定して広告情報を送信することができる。
【0051】
制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部13は、記憶部12に記憶された広告送信用プログラムを実行することにより、登録部131、取得部132、訪問エリア特定部133、傾向特定部134、及び広告情報送信部135として機能する。
【0052】
登録部131は、例えば、店舗の店舗端末3から、店舗に関する広告情報と、当該広告情報の送信条件を示す条件情報とを受信し、当該広告情報と、条件情報とを関連付けて広告管理情報として記憶部12に記憶させる。
【0053】
例えば、登録部131は、店舗の店舗端末3から、店舗IDを含む広告設定要求を受信する。登録部131は、広告設定要求を受信すると、広告情報及び当該広告情報の送信条件の設定を行うための設定画面を店舗端末3に表示させ、広告情報及び送信条件を受け付ける。
【0054】
登録部131は、設定画面を介して送信条件として、上述した訪問傾向条件に含まれるエリア訪問実績条件、店舗訪問実績条件、エリア決済実績条件、エリア決済金額条件、店舗決済実績条件、店舗決済金額条件、他店舗決済実績条件、及び他店舗決済金額条件の少なくともいずれかを組み合わせた条件を受け付ける。
【0055】
登録部131は、広告情報と、送信条件とを受け付けると、当該広告情報を識別するための広告IDを生成する。登録部131は、広告設定要求に含まれる店舗IDと、生成した広告IDと、広告情報と、送信条件を示す条件情報とを関連付けて広告管理情報として記憶部12に記憶させる。
【0056】
取得部132は、ユーザが使用するユーザ端末2の位置を示す端末位置情報と、当該位置にユーザ端末2が存在した日時を示す日時情報とを含む履歴情報を取得する。取得部132は、ユーザ端末2から受信し、記憶部12に蓄積されている位置履歴情報と、決済処理装置から受信し、記憶部12に蓄積されている決済履歴情報とを履歴情報として取得する。なお、取得部132は、記憶部12に蓄積されている位置履歴情報及び決済履歴情報を取得することとしたが、これに限らない。取得部132は、通信部11を介して、ユーザ端末2から位置履歴情報を取得してもよいし、決済処理装置から決済履歴情報を取得してもよい。また、ユーザ端末2が決済履歴情報を記憶している場合には、取得部132は、ユーザ端末2から決済履歴情報を取得してもよい。
【0057】
訪問エリア特定部133は、取得部132が取得した履歴情報に含まれる端末位置情報及び日時情報に基づいて、ユーザが複数回訪問したエリアである訪問エリアを特定する。具体的には、訪問エリア特定部133は、取得部132が取得した位置履歴情報又は決済履歴情報に含まれる端末位置情報及び日時情報に基づいて、ユーザが所定時間以上にわたって連続して滞在したエリアを特定するとともに、当該エリアへの訪問回数を特定する。
【0058】
例えば、訪問エリア特定部133は、端末位置情報及び日時情報に基づいてユーザの居住エリアを特定しておき、居住地とは異なるエリアへの訪問回数を特定する。そして、訪問エリア特定部133は、所定期間(例えば1日)において、ユーザが所定時間以上にわたって連続して一つのエリアであって、特定した居住エリアとは異なるエリアに滞在したと判定すると、当該エリアに1回訪問したとカウントする。ここで、訪問エリア特定部133は、訪問エリア特定部133は、所定期間(例えば1日)における滞在時間の合計が所定時間以上である場合に、当該エリアに1回訪問したとカウントしてもよい。また、訪問エリア特定部133は、所定の時間帯(例えば日中の時間帯)におけるエリアの滞在時間に基づいて、エリアに訪問したかをカウントしてもよい。
【0059】
また、訪問エリア特定部133は、ユーザが所定時間以上にわたってエリアに連続して滞在していない場合であっても、当該エリアに滞在した後、当該エリアの周辺エリアに移動し、再び当該エリアに戻った場合には、当該エリアに1回訪問したとカウントしてもよいし、2回訪問したとカウントしてもよい。例えば、訪問エリア特定部133は、ユーザが13時に銀座1丁目に滞在し、当日の14時に銀座2丁目に滞在し、当日の15時に銀座1丁目に滞在している場合に、銀座1丁目に1回訪問したとカウントする。
【0060】
また、訪問エリア特定部133は、ユーザがエリアに滞在した後に、当該エリアの外部に移動し、所定期間内に当該エリアに戻った場合には、当該エリアに1回訪問したとカウントしてもよいし、2回訪問したとカウントしてもよい。この場合、訪問エリア特定部133は、ユーザが、当該エリアから離れた距離を算出し、算出した距離に基づいて1回訪問したか、2回訪問したかを判定してもよい。
【0061】
また、訪問エリア特定部133は、取得部132が取得した決済履歴情報と、位置履歴情報とに基づいて、ユーザが訪問したエリアを特定してもよい。例えば、訪問エリア特定部133は、ユーザが所定時間以上にわたってエリアに連続して滞在していない場合であっても、決済履歴情報に基づいて、当該エリアに含まれる店舗において決済されたときには、当該エリアに1回訪問したとカウントしてもよい。
【0062】
訪問エリア特定部133は、取得部132が取得した履歴情報に含まれる複数のユーザIDそれぞれに対応する複数のユーザそれぞれの訪問エリアを特定する。
【0063】
傾向特定部134は、取得部132が取得した履歴情報に含まれる端末位置情報及び日時情報に基づいて、訪問エリア特定部133が特定した訪問エリアに対するユーザの訪問傾向を特定する。
【0064】
まず、傾向特定部134は、取得部132が取得した履歴情報としての位置履歴情報に基づいて、複数の期間(例えば、現在の日時から1カ月間、3カ月間、6カ月間、1年間、全期間)それぞれにおけるユーザの訪問エリアへの訪問回数と、訪問エリアに位置する複数の店舗それぞれに対する訪問の有無及び訪問回数とをユーザの訪問傾向として特定する。ここで、複数の期間は、広告情報の送信条件が満たされているかを判定するために履歴情報が参照される期間である。また、複数の店舗には、広告情報を配信する対象の店舗と、当該店舗と異なる他の店舗とが含まれるものとする。
【0065】
また、傾向特定部134は、取得部132が取得した履歴情報としての決済履歴情報に含まれる端末位置情報と、決済金額とに基づいて、訪問エリア特定部133が特定した訪問エリアに対する購買行動を伴う訪問傾向を特定する。傾向特定部134は、決済履歴情報に含まれる端末位置情報と、決済金額と、日時情報とに基づいて、複数の期間それぞれにおける、訪問エリアに対するユーザの購買行動を伴う訪問傾向を特定する。
【0066】
具体的には、傾向特定部134は、複数の期間それぞれにおける、訪問エリアにおけるユーザの決済の有無と、決済金額の合計額及び平均額と、当該訪問エリアに位置する複数の店舗それぞれに対するユーザの決済の有無と、決済金額の合計額及び平均額とを、訪問エリアに対するユーザの購買行動を伴う訪問傾向として特定する。
【0067】
なお、傾向特定部134は、決済履歴情報に含まれる端末位置情報と、決済金額とに基づいて、ユーザの購買行動を伴う訪問傾向を特定したが、これに限らない。決済履歴情報に含まれる店舗IDにさらに基づいて、ユーザの購買行動を伴う訪問傾向を特定してもよい。
【0068】
傾向特定部134は、取得部132が取得した履歴情報に基づいて、複数のユーザそれぞれの訪問エリアに対する訪問傾向を特定する。傾向特定部134は、ユーザの訪問エリアに対する訪問傾向を示す情報を、ユーザのユーザIDと関連付けて、訪問傾向情報として記憶部12に記憶させる。例えば、傾向特定部134は、ユーザのユーザIDと、ユーザの訪問エリアを識別するためのエリアIDと、当該訪問エリアに対する複数の期間それぞれの訪問回数、決済の有無、決済金額の合計額及び平均額とを関連付けたエリア訪問傾向情報を記憶部12に記憶させる。
図6は、エリア訪問傾向情報の一例を示す図である。
図6に示すように、複数のユーザそれぞれに対して特定された訪問エリアのエリアIDに対して、当該訪問エリアの訪問回数、決済の有無、決済金額の合計額及び平均額が関連付けて記憶されていることが確認できる。
【0069】
また、傾向特定部134は、ユーザのユーザIDと、ユーザの訪問エリアを識別するためのエリアIDと、当該訪問エリアに位置する店舗の店舗IDと、当該店舗に対する複数の期間それぞれの訪問回数、決済の有無、決済金額の合計額及び平均額とを関連付けた店舗訪問傾向情報を記憶部12に記憶させる。
図7は、店舗訪問傾向情報の一例を示す図である。
図7に示すように、複数のユーザそれぞれのユーザIDに対して特定された訪問エリアIDに対し、当該エリアに位置する店舗の訪問回数、決済の有無、決済金額の合計額及び平均額が関連付けて記憶されていることが確認できる。
【0070】
広告情報送信部135は、傾向特定部134により特定されたユーザの訪問傾向が、広告管理情報に含まれている条件情報が示す広告情報の送信条件を満たしている場合に、当該条件情報に関連付けられている広告情報をユーザ端末2に送信する。
【0071】
具体的には、広告情報送信部135は、記憶部12に記憶されているエリア訪問傾向情報を参照して、広告情報の送信条件に対応する店舗が位置するエリアが訪問エリアとして特定された一以上のユーザそれぞれのユーザIDを特定する。例えば、記憶部12に、店舗の店舗IDと、当該店舗が位置するエリアのエリアIDとを関連付けたエリア別店舗情報を記憶させておく。広告情報送信部135は、エリア別店舗情報を参照して、広告情報の送信条件に対応する店舗が位置するエリアのエリアIDを特定する。そして、広告情報送信部135は、エリア訪問傾向情報において、特定したエリアIDに関連付けられている一以上のユーザIDのユーザを、送信条件に対応する店舗が位置するエリアが訪問エリアとして特定された一以上のユーザとして特定する。
【0072】
そして、広告情報送信部135は、記憶部12に記憶されているエリア訪問傾向情報及び店舗訪問傾向情報を参照して、特定した一以上のユーザIDそれぞれに対応するユーザに対して傾向特定部134が特定した訪問傾向が当該送信条件を満たしている場合に、当該ユーザのユーザ端末2に広告情報としての特典情報を送信する。
【0073】
例えば、広告情報送信部135は、条件情報が示す送信条件に、ユーザの店舗への訪問実績がないという店舗訪問実績条件が含まれている場合に、店舗訪問傾向情報を参照して、ユーザの送信条件に対応する店舗への訪問回数を特定する。そして、広告情報送信部135は、特定した訪問回数に基づいてユーザの店舗に対する訪問実績がないと判定すると、ユーザ端末2に広告情報を送信する。
【0074】
また、広告情報送信部135は、条件情報が示す送信条件に、店舗が位置するエリアに対するユーザの所定期間における訪問回数が所定回数以上であるというエリア訪問実績条件が含まれている場合、エリア訪問傾向情報を参照して、当該エリアを訪問エリアとするユーザの所定期間における当該エリアへの訪問回数を特定する。広告情報送信部135は、ユーザの当該エリアへの訪問回数が所定回数以上であると判定すると、ユーザ端末2に広告情報を送信する。
【0075】
また、広告情報送信部135は、条件情報が示す送信条件に、ユーザの訪問エリアにおける購買行動に関する条件が含まれている場合に、傾向特定部134が特定した購買行動を伴う訪問傾向が当該送信条件を満たすと判定すると、ユーザ端末2に広告情報を送信する。
【0076】
具体的には、広告情報送信部135は、条件情報が示す送信条件に、ユーザの店舗における決済がないという店舗決済実績条件が含まれている場合に、店舗訪問傾向情報を参照して、店舗におけるユーザの決済の有無を特定する。そして、広告情報送信部135は、ユーザの店舗における決済がないと判定すると、ユーザ端末2に広告情報を送信する。
【0077】
また、広告情報送信部135は、条件情報が示す送信条件に、店舗が位置するエリアにおける決済金額の合計額又は平均額が所定金額以上であるというエリア決済金額条件が含まれている場合に、エリア訪問傾向情報を参照して、店舗が位置するエリアを訪問エリアとするユーザの、当該エリアにおける決済金額の合計額又は平均額を特定する。そして、広告情報送信部135は、特定した決済金額の合計額又は平均額が所定金額以上であると判定すると、ユーザ端末2に広告情報を送信する。
【0078】
また、広告情報送信部135は、条件情報が示す送信条件に、店舗を含むエリアに含まれる他店舗におけるユーザの決済があるという他店舗決済実績条件が含まれている場合に、店舗訪問傾向情報を参照して、当該他店舗におけるユーザの決済の有無を特定する。そして、広告情報送信部135は、ユーザの他店舗における決済があると判定すると、ユーザ端末2に広告情報を送信する。
【0079】
また、広告情報送信部135は、条件情報が示す送信条件に、ユーザ及び他のユーザの他店舗における決済があり、他のユーザの店舗における決済があり、ユーザの店舗における決済がないという条件が含まれている場合に、店舗訪問傾向情報を参照して、店舗及び他店舗におけるユーザ及び他ユーザの決済の有無を特定する。すなわち、広告情報送信部135は、条件情報が示す送信条件が、ユーザの店舗決済実績条件、ユーザの他店舗決済金額条件、他ユーザの店舗決済実績条件、他ユーザの他店舗決済金額条件を組み合わせた送信条件である場合に、店舗及び他店舗におけるユーザ及び他ユーザの決済の有無を特定する。
【0080】
そして、広告情報送信部135は、特定した店舗及び他店舗におけるユーザ及び他ユーザの決済の有無に基づいて、ユーザ及び他のユーザの他店舗における決済があり、他のユーザの店舗における決済があり、ユーザの店舗における決済がないと判定すると、ユーザ端末2に広告情報を送信する。
【0081】
このように、情報処理装置1は、店舗が位置するエリアを訪問エリアとするユーザに対し、当該エリアにおけるユーザの様々な訪問傾向に基づいて広告情報を送信することができるので、効果的に広告情報を送信することができる。
【0082】
なお、広告情報送信部135は、所定のタイミングでユーザ端末2に広告情報を送信してもよい。例えば、広告情報送信部135は、広告情報の送信条件に含まれる他店舗決済実績条件又は他店舗決済金額条件において指定された、広告情報の送信対象の店舗とは異なる他店舗においてユーザが決済したタイミングに基づいて、広告情報を送信してもよい。
【0083】
この場合、広告情報送信部135は、広告情報を送信するユーザのユーザIDと、当該他店舗の店舗IDと、当該広告情報とを関連付けて送信待ち情報として記憶部12に記憶させておく。取得部132は、ユーザに対応する決済履歴情報をリアルタイムで取得する。広告情報送信部135は、当該決済履歴情報に基づいて、他店舗において決済されたと判定したことに応じて、ユーザ端末2に広告情報を送信する。例えば、広告情報送信部135は、リアルタイムに取得した決済履歴情報に基づいて、他店舗において決済されたと判定すると、記憶部12に記憶されている送信待ち情報において、当該他店舗の店舗IDに関連付けられているユーザIDのユーザ端末2に対し、該他店舗の店舗ID及びユーザIDに関連付けられている広告情報を送信する。このようにすることで、情報処理装置1は、ユーザが他店舗において決済し、店舗が含まれるエリアに訪問しているタイミングで広告情報を送信することができる。
【0084】
また、広告情報送信部135は、店舗が位置するエリアにユーザが訪問したと判定したことに応じて、ユーザ端末2に広告情報を送信してもよい。また、広告情報送信部135は、店舗が位置するエリアにおいてユーザが決済したと判定したことに応じて、ユーザ端末2に広告情報を送信してもよい。
【0085】
この場合、広告情報送信部135は、広告情報を送信するユーザのユーザIDと、店舗が位置するエリアのエリアIDと、当該広告情報とを関連付けて送信待ち情報として記憶部12に記憶させておく。
【0086】
店舗が位置するエリアにユーザが訪問したタイミングでユーザ端末2に広告情報を送信する場合、取得部132は、ユーザ端末2から、当該ユーザ端末2の現在位置を示す現在位置情報とユーザIDとを取得する。広告情報送信部135は、取得部132が取得した現在位置情報が示すユーザ端末2の現在位置がエリアIDに対応するエリアに対応しているか否かを判定する。広告情報送信部135は、取得部132が取得した現在位置が、エリアIDに対応するエリアに含まれている場合に、当該現在位置が当該エリアに対応していると判定する。
【0087】
そして、広告情報送信部135は、当該エリアIDに対応するエリアにユーザ端末2の現在位置が含まれていると判定したことに応じて、送信待ち情報において、当該エリアIDに関連付けられているユーザIDのユーザ端末2に対し、当該エリアID及びユーザIDに関連付けられている広告情報を送信する。
【0088】
広告情報送信部135は、店舗が位置するエリアにおいてユーザが決済したタイミングでユーザ端末2に広告情報を送信する場合には、リアルタイムで取得された決済履歴情報に含まれる端末位置情報に基づいて、エリアIDに対応するエリアでユーザが決済したか否かを判定する。そして、広告情報送信部135は、当該エリアIDに対応するエリアにおいてユーザが決済したと判定したことに応じて、送信待ち情報において、当該エリアIDに関連付けられているユーザIDのユーザ端末2に対し、当該エリアID及びユーザIDに関連付けられている広告情報を送信する。このようにすることで、情報処理装置1は、ユーザが訪問エリアに訪問しているタイミングで効果的に広告情報を送信することができる。
【0089】
また、広告情報送信部135は、店舗が位置するエリアへの訪問タイミングに対応して広告情報を送信してもよい。例えば、広告情報送信部135は、ユーザが決済に利用可能な電子通貨の口座の入金履歴に基づく、店舗が位置するエリアへのユーザの訪問タイミングに基づいて広告情報を送信してもよい。
【0090】
この場合、例えば、取得部132は、金融機関において、ユーザのユーザIDに関連付けられて管理されているユーザが決済に利用可能な電子通貨の口座の入金履歴を示す口座情報を取得する。
【0091】
傾向特定部134は、取得部132が取得したユーザの口座情報が示す入金履歴と、記憶部12に記憶されている当該ユーザの履歴情報とに基づいて、ユーザの訪問傾向として、ユーザの購買行動を伴う訪問エリアへの訪問タイミングを特定する。例えば、傾向特定部134は、ユーザの入金履歴が示す複数の入金の入金時期、入金額の範囲及び入金元のうち、記憶部12に記憶されている当該ユーザの決済履歴情報が示す、訪問エリアにおける決済時期との関連性が高い入金時期、入金額の範囲、入金元に対応する入金を特定する。
【0092】
広告情報送信部135は、リアルタイムで取得部132が取得したユーザの電子通貨の口座の入金履歴を参照し、訪問エリアにおける決済時期との関連性が高い入金時期、入金額の範囲、入金元に対応する入金が行われたことを特定すると、ユーザが、店舗が位置するエリアに訪問するタイミングが到来したと判定し、ユーザ端末2に広告情報を送信する。このようにすることで、情報処理装置1は、ユーザが店舗が位置するエリアに訪問して購入する確率が高いタイミングで広告情報を送信することができるので、広告情報の効果を高めることができる。
【0093】
[動作フロー]
図8は、情報処理装置1における処理の流れを示すフローチャートである。
まず、登録部131は、例えば、店舗の店舗端末3から、店舗に関する広告情報と、当該広告情報の送信条件を示す条件情報とを受信し、当該広告情報と、条件情報とを関連付けて広告管理情報として記憶部12に記憶させる(S1)。
【0094】
続いて、取得部132は、ユーザが使用するユーザ端末2の位置を示す端末位置情報と、当該位置にユーザ端末2が存在した日時を示す日時情報とを含む履歴情報として、位置履歴情報及び決済履歴情報を取得する(S2)。
【0095】
続いて、訪問エリア特定部133は、取得部132が取得した位置履歴情報及び決済履歴情報に含まれる端末位置情報及び日時情報に基づいて、ユーザの複数回訪問したエリアである訪問エリアを特定する。訪問エリア特定部133は、複数のユーザそれぞれの訪問エリアを特定する(S3)。
【0096】
続いて、傾向特定部134は、取得部132が取得した位置履歴情報及び決済履歴情報に含まれる端末位置情報及び日時情報に基づいて、訪問エリア特定部133が特定した訪問エリアに対するユーザの訪問傾向を特定する。傾向特定部134は、複数のユーザそれぞれの訪問エリアにおける訪問傾向を特定する(S4)。
【0097】
続いて、広告情報送信部135は、S1において登録された広告情報に関連付けられている条件情報が示す、広告情報の送信条件に対応するエリアに訪問した一以上のユーザのユーザIDを特定する(S5)。広告情報送信部135は、特定した一以上のユーザIDの中から、未選択の一つのユーザIDを選択する(S6)。
【0098】
続いて、広告情報送信部135は、選択したユーザIDに対応するユーザの、広告情報の送信条件に対応するエリアへの訪問傾向が送信条件を満たすか否かを判定する(S7)。広告情報送信部135は、送信条件を満たすと判定すると、S8に処理を移して広告情報をユーザIDに対応するユーザ端末2に送信する。広告情報送信部135は、送信条件を満たさないと判定すると、S9に処理を移す。
【0099】
続いて、広告情報送信部135は、S5において特定した全てのユーザIDを選択したか否かを判定する(S9)。広告情報送信部135は、全てのユーザIDを選択したと判定すると、本フローチャートに係る処理を終了し、全てのユーザIDを選択していないと判定すると、S6に処理を移す。
【0100】
[情報処理システムSによる効果]
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置1は、ユーザのユーザ端末2の位置を示す端末位置情報と、当該位置にユーザ端末2が存在した日時を示す日時情報とを含む履歴情報を取得し、当該履歴情報に含まれる端末位置情報及び日時情報に基づいて、ユーザが複数回訪問したエリアである訪問エリアを特定し、当該訪問エリアに対するユーザの訪問傾向を特定する。そして、情報処理装置1は、ユーザの訪問傾向が、条件情報が示す送信条件を満たしている場合に、条件情報に関連付けられている広告情報をユーザ端末2に送信する。このようにすることで、情報処理装置1は、効果的に広告情報をユーザに提供することができる。
【0101】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0102】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0103】
1 情報処理装置
2 ユーザ端末
3 店舗端末
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 登録部
132 取得部
133 訪問エリア特定部
134 傾向特定部
135 広告情報送信部
S 情報処理システム
【手続補正書】
【提出日】2022-09-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗に関する広告情報と、前記広告情報の送信条件であって、前記店舗への訪問傾向に対応する条件を含む前記送信条件を示す条件情報とを関連付けて記憶する記憶部と、
ユーザが使用するユーザ端末の位置を示す端末位置情報と、当該位置に前記ユーザ端末が存在した日時を示す日時情報とを含む位置履歴情報と、前記ユーザが決済を行った位置を示す決済位置情報と、前記決済に対応する決済金額と、当該決済を行った位置に前記ユーザが存在した日時を示す決済日時情報とを含む決済履歴情報とを取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記位置履歴情報に含まれる前記端末位置情報及び前記日時情報に基づいて、前記ユーザが複数回訪問したエリアである訪問エリアを特定する訪問エリア特定部と、
前記取得部が取得した前記決済履歴情報に含まれる前記決済位置情報、前記決済金額及び前記決済日時情報に基づいて、前記訪問エリア特定部が特定した前記訪問エリアに位置する他店舗であって、前記訪問エリアに位置する前記店舗と異なる他店舗における前記ユーザの決済の有無又は決済の金額を、前記ユーザの前記訪問エリアに対する購買行動を伴う前記ユーザの訪問傾向として特定する傾向特定部と、
前記条件情報が示す送信条件に、前記他店舗における前記ユーザの決済があるという条件又は前記他店舗における前記ユーザの決済の金額に関する条件が含まれている場合に、前記傾向特定部により特定した前記訪問傾向に基づいて前記ユーザの前記他店舗における決済があると判定又は前記他店舗における前記ユーザの決済の金額が前記決済の金額に関する条件を満たすと判定すると、前記条件情報に関連付けられている前記広告情報を前記ユーザ端末に送信する送信部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記傾向特定部は、前記条件情報が示す送信条件に、前記店舗の管理者により設定された、前記他店舗における前記ユーザの決済があるという条件又は前記他店舗における前記ユーザの決済の金額に関する条件が含まれている場合に、前記訪問傾向に基づいて前記ユーザの前記他店舗における決済があると判定又は前記他店舗における前記ユーザの決済の金額が前記決済の金額に関する条件を満たすと判定すると、前記条件情報に関連付けられている前記広告情報を前記ユーザ端末に送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記送信条件に対応する前記店舗が位置するエリアが前記訪問エリアとして特定された前記ユーザに対して前記傾向特定部が特定した前記ユーザの訪問傾向が、当該送信条件を満たしている場合に、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記傾向特定部は、前記位置履歴情報に含まれる前記端末位置情報に基づいて前記訪問エリアに対応する店舗に対する前記ユーザの訪問の有無を前記ユーザの前記訪問傾向として特定し、
前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記店舗への訪問実績がないという条件が含まれている場合に、前記訪問傾向に基づいて前記ユーザの前記店舗に対する訪問実績がないと判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記傾向特定部は、前記位置履歴情報に含まれる前記端末位置情報及び前記日時情報に基づいて前記訪問エリアに対する前記ユーザの訪問回数を前記ユーザの前記訪問傾向として特定し、
前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記店舗が位置するエリアに対する訪問回数が所定回数以上であるという条件が含まれている場合に、当該エリアを前記訪問エリアとする前記ユーザの当該エリアへの訪問回数が前記所定回数以上であると判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記傾向特定部は、所定期間における前記訪問エリアに対する前記ユーザの訪問回数を前記ユーザの前記訪問傾向として特定し、
前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記所定期間における前記ユーザの前記店舗が位置するエリアへの訪問回数が所定回数以上であるという条件が含まれている場合に、当該エリアを前記訪問エリアとする前記ユーザの前記所定期間における当該エリアへの前記訪問回数が前記所定回数以上であると判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記傾向特定部は、前記決済履歴情報に含まれる前記決済位置情報と前記決済金額に基づいて、前記ユーザの前記店舗における決済の有無を、前記ユーザの前記購買行動を伴う前記訪問傾向として特定し、
前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記店舗における決済がないという条件が含まれている場合に、前記傾向特定部が特定した前記訪問傾向に基づいて前記店舗における決済がないと判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記傾向特定部は、前記決済履歴情報に含まれる前記決済位置情報と前記決済金額とに基づいて、前記訪問エリアにおける前記ユーザの決済金額の合計額又は平均額を前記ユーザの前記購買行動を伴う前記訪問傾向として特定し、
前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザの前記店舗が位置するエリアにおける前記決済金額の合計額又は平均額が所定金額以上であるという条件が含まれている場合に、当該エリアを前記訪問エリアとする前記ユーザの当該エリアにおける前記決済金額の合計額又は前記平均額が前記所定金額以上であると判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記取得部は、前記ユーザとは異なる他のユーザの前記決済履歴情報を取得し、
前記傾向特定部は、前記他のユーザに対応する前記決済履歴情報に含まれる前記決済位置情報と前記決済金額とに基づいて、前記他のユーザの前記店舗及び前記他店舗における前記決済の有無を前記他のユーザの前記購買行動を伴う訪問傾向として特定し、
前記送信部は、前記条件情報が示す前記送信条件に、前記ユーザ及び前記他のユーザの前記他店舗における決済があり、前記他のユーザの前記店舗における決済があり、前記ユーザの前記店舗における決済がないという条件が含まれている場合に、前記傾向特定部が特定した前記ユーザ及び前記他のユーザの前記訪問傾向に基づいて、前記ユーザ及び前記他のユーザの前記他店舗における決済があり、前記他のユーザの前記店舗における決済があり、前記ユーザの前記店舗における決済がないと判定すると、前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項1から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記取得部は、前記ユーザに対応する前記決済履歴情報をリアルタイムで取得し、
前記送信部は、前記決済履歴情報に基づいて、前記他店舗において前記ユーザが決済したと判定したことに応じて前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項1から9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記取得部は、前記ユーザに対応する前記決済履歴情報をリアルタイムで取得し、
前記送信部は、前記決済履歴情報に基づいて、前記店舗が位置するエリアにおいて前記ユーザが決済したと判定したことに応じて前記ユーザ端末に前記広告情報を送信する、
請求項1から10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記取得部は、前記ユーザが決済に利用可能な電子通貨の口座の入金履歴を示す口座情報を取得し、
前記傾向特定部は、前記ユーザの前記口座情報が示す前記入金履歴と、前記決済履歴情報とに基づいて、前記ユーザの購買行動を伴う訪問傾向を特定し、
前記送信部は、前記傾向特定部が特定した前記訪問傾向に基づいて前記広告情報を送信する、
請求項1から11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記傾向特定部は、前記ユーザの購買行動を伴う訪問傾向として、前記ユーザの前記訪問エリアへの訪問タイミングを特定し、
前記送信部は、前記訪問タイミングに基づいて前記広告情報を送信する、
請求項1から12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記取得部は、前記ユーザ端末の現在位置を示す現在位置情報を取得し、
前記送信部は、前記取得部が取得した前記現在位置情報が示す前記ユーザ端末の現在位置が前記訪問エリアに対応している場合に前記広告情報を送信する、
請求項1から13のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記広告情報は、前記店舗において利用可能な特典を示す特典情報であり、
前記送信部は、前記傾向特定部により特定された前記ユーザの訪問傾向が、前記条件情報が示す送信条件を満たしていることを条件として、前記ユーザ端末に前記特典情報を送信する、
請求項1から14のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
コンピュータが実行する、
店舗に関する広告情報と、前記広告情報の送信条件であって、前記店舗への訪問傾向に対応する条件を含む前記送信条件を示す条件情報とを関連付けて記憶部に記憶させるステップと、
ユーザが使用するユーザ端末の位置を示す端末位置情報と、当該位置に前記ユーザ端末が存在した日時を示す日時情報とを含む位置履歴情報と、前記ユーザが決済を行った位置を示す決済位置情報と、前記決済に対応する決済金額と、当該決済を行った位置に前記ユーザが存在した日時を示す決済日時情報とを含む決済履歴情報とを取得するステップと、
取得された前記位置履歴情報に含まれる前記端末位置情報及び前記日時情報に基づいて、前記ユーザが複数回訪問したエリアである訪問エリアを特定するステップと、
取得された前記決済履歴情報に含まれる前記決済位置情報、前記決済金額及び前記決済日時情報に基づいて、特定された前記訪問エリアに位置する他店舗であって、前記訪問エリアに位置する前記店舗と異なる他店舗における前記ユーザの決済の有無又は決済の金額を、前記ユーザの前記訪問エリアに対する購買行動を伴う前記ユーザの訪問傾向として特定するステップと、
前記条件情報が示す送信条件に、前記他店舗における前記ユーザの決済があるという条件又は前記他店舗における前記ユーザの決済の金額に関する条件が含まれている場合に、特定した前記訪問傾向に基づいて前記ユーザの前記他店舗における決済があると判定又は前記他店舗における前記ユーザの決済の金額が前記決済の金額に関する条件を満たすと判定すると、前記条件情報に関連付けられている前記広告情報を前記ユーザ端末に送信するステップと、
を有する情報処理方法。